19:34
放送法第70条第2項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。この際、お諮りいたします。本件審査のため、本日、政府参考人として、総務省情報流通行政局長小笠原洋一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。質疑の申出がありますので、順次これを許します。
20:10
立憲民主党奥野総理一郎でございます。今日はNHK予算でありますが、放送法4条の問題、大事な、これは放送業界のインフラでもありますから、憲法でもありますから、というような問題もありますから、質問をさせていただきたいと思います。まずはですね、高市元大臣が一昨日の本会議答弁で、委員会前夜、委員会ってのはその5月、2015年の5月の総務委員会、参議院の総務委員会のことだと思いますが、委員会前夜の私と大臣室の答弁案に関するやり取りのメールや、答弁案を作成したかから大臣室に送られてきた資料について、お求めいただけましたら本院に提出をさせていただきたく存じますと、こう言っておられます。本院とは衆議院のことだと思うんですね。担当課と、大臣室に送られてきた答弁案を作成した担当課というのは、総務省の課ということだと思うので、まずは高市さんの方から、そういう問い合わせが総務省に来ているのか、来ているとして、担当大臣ではないんですが、総務省の当時の問題でもありますし、放送行政に関することもありますから、このメール等々資料について、総務委員会の方に、理事会の方に、御開示いただけないかということでありますが、大臣いかがですか。
21:44
御指摘の答弁は、一昨日の衆議院本会議で、高市大臣がお答えになったものでございます。御指摘の資料の取扱いについては、私も出席した昨日の参議院予算委員会の場で御議論があり、理事会での協議実行になっていると承知をいたしております。高市大臣は、私も内閣の一員として、国会のお求めに対してはお示しできる資料をお示しし、御説明を申し上げてきたところでございまして、引き続き国会のお求めに対しては、真摯に対応いたしたいと考えております。
22:20
真摯に対応していただけるということでありますので、ぜひ整ったらお示しいただきたい。理事会でまたお願いします。五国理事会で協議いたします。ただ、どう見ても中身は、例示とかもほとんど変わっていないので、どういうものが出てくるかというのは非常に興味深いところでありますけれども。この放送法の4条の問題のポイントは、当時、7年前ですが、私は予算委員会でも取り上げ、この総務委員会でも取り上げ、今日パネルを使いますけれども、当時の資料はそのまま使えるんですね。その当時も今もポイントは何かというと、当時の官邸が政治的圧力をかけたのではないか、そしてそれによって憲法が保障する報道の自由や表現の自由を奪おうとしたのではないかということであります。放送法ですが、これも当時の資料でありますけれども、電波法ですね。放送というのは電波法の無選挙区免許で管理していますから、電波法の規定をここに引いてきましたけれども、総務大臣がこの放送法に違反したときには、3ヶ月内の期間を定めて無選挙区の運用停止を命じるということで、いわゆる停破ということが総務大臣の一存でできるんですね。放送法違反が認定されれば停破が総務大臣一存でできるというのがこの電波法の76条であります。となると、放送法違反とは何ですかというときに問題になっているのがこの放送法の3条の部分であります。3条というのは放送番組について定めておりまして、放送番組というのは第2号、下線が引いてありますけれども、政治的に公平であることが求められている。もちろん事実を曲げないとかいろいろありますけれども、今回問題になっているのは2号の問題、政治的に公平であることが放送法で求められている。これに違反をすれば、直ちに大臣が違反していると判断すれば可能性としては停破ができる。これは当時の高市大臣もおっしゃっていますし、今も答弁変わっていないと思うんです。これは、そうすると何が問題になるかというと、政治的に公平であることは何ですか。ここが問題になってくるわけです。これを恣意的に判断されると、時の政権が気に食わないというだけの理由でテレビ局、テレビの電波を止める、一つの番組を狙ううちにして止めることができるというようなことも、この2号の解釈によっては可能となる。だから問題なんですね。もし2号が変な解釈になれば、メディアにとってはものすごく圧力になり得るということ、官邸の意向に沿わないと番組を停止するというふうに脅すようなツールとしても機能するということが問題なんです。だから2号の問題が 大事なんですね。この2号の解釈については、スタンダードなものとしては、平成6年3月20日当時の江川局長答弁というものがあります。それ以前にもあるんですが、ここですね、冒頭のところでありますけれども、番組全体として政治的公平を判断するというところ、この一番左端のところですが、一つの番組でなく放送事業者の全体番組を見て判断するというこの答弁は今も生きているということでよろしいでしょうか。
26:21
お答え申し上げます。委員御指摘の平成6年3月24日の衆議院提出委員会において、政治的に公平であることとは政治上の諸問題を扱う場合には不変不当の立場から、特定の政治的見解にすることなく、いろいろな意見を取り上げ、放送番組全体としてバランスのとれたものでなければならないと政府参考人から答弁しております。これにつきましては、昭和39年の答弁と終始一環の解釈であるというふうに理解しております。すなわち、政治的に公平であることについて、番組全体で見て判断するという従来の解釈を述べたものであるというふうに理解しております。なお、政府統一見解は政治的に公平であることについて番組全体で見て判断するという従来の解釈を補充的に説明し、より明確にしたものであり、従来の解釈を変更したものとは考えたいところでございます。
27:11
現在に至るまで、この4条2号の政治的公平性に違反するということで処分を受けた行政指導と受けた事例となるのでしょうか。
27:32
お尋ねの行政指導という点でございますが、放送法第4条第1項第2号に規定する政治的公平に違反したことを理由とした行政指導の事例はこれまでございません。なお、政治的公平に関する地上波放送への行政指導事例は、例えば、政治的公平との関係で編集上必要な注意を怠ったことを理由とした事例など2件ございます。
27:56
平成15年か11月4日のテレビで当時の民主党政権、選挙の投票日の前夜なのかな、のネクストギャビネットを紹介した事例、あるいは平成16年、これ地方選挙でしょうけど、自民党だけの政府広報番組、これ選挙、地方選の直前の時期ですかね、延々と放送した事例というのが関すること、ただこれ4条2号違反であるとは言ってないんですよね。放送番組の編集上の問題だと言って、4条2号ということで明確に処分をしたという事例ではない。そこまで配慮してきたということであります。また昭和39年答弁では極端な事例を除いてというワードが入っていたのですが、この江川答弁ではそこもないんですよね。極端な事例ということも入っていなくてですね。この江川答弁というのは実は、椿事件と言って、当時細川選挙に連日選挙ができた直後に、某テレビ局の方が「自民党政権の存続を絶対に阻止して、何でもよいから反自民の連日選挙に成立させるような手助けになるように報道しようじゃないか」みたいなことを言って大問題になったことがあった。その時ですら、その時ですら、政治的公平性の違反というのは問わなかったんですよ。これ問題になりましたら、結局社内の内部問題だということで問わなかったんですね。その時の答弁がこの全体を見るという話でありまして、極端な事例ということもワーディングは言っていないんですよ。ということで、使えないように、使わないようにしてきたんですね。極めて権欲的にこの2号というのは運用されてきたわけであります。ところがですね、これ、平成27年3月22日、この真ん中の部分ですね。参議院総務委員会での今回問題になっている高市大臣答弁というのがありました。もう内容については触れませんが、一つの番組の場合でも極端な場合ですね。選挙期間中、それを禁止設置する期間において、ことさらに特定の候補者や公表提出者のみを相当の時間に当たり取り上げる特別論議を放送した場合という例示を挙げて、あるいは国論に分類するような政治課題について、一方の政治見解のみを取り上げるという例示を挙げてですね、答弁されています。これは補充的答弁と言われていますが、補充というのは国語辞典的には不足しているものを補うということでありまして、詳しい意味合いが付加されているのではないでしょうか。いかがですか。
30:28
ご答弁申し上げます。補充的説明についてのお尋ねでございますが、補充的説明につきましては、政治的に公平であることについて、放送番組全体を見て判断するという自由な解釈の考えのもと、一つの番組でも極端な場合においては、一般論として政治的に公平であることを確保していると認められないことがあることは、昭和39年4月28日の参議院提出委員会において、政府参考人から答弁しているところであり、これまでの解釈は変更したものではありません。その上で、この極端な場合について、国会において委員からのご質問に対し、より明確化する答弁をさせていただき、平成28年2月には国会からのご指示を受けて、見解を提出させていただいたものでございます。
31:16
まず私が今の答弁が出発点じゃないかと言ったかと言いますと、今の答弁は極端な場合というフレーズ は使っていないんですよ。だからここで答弁を書き換えられているんですよね。なぜかというと、そこで極端な場合と認めてしまうと、つばき問題って処分せざるを得なくなったと思うんですね。だからそれを避けるためにも、極端な場合ということをあえて使わなかった。この平成6年の答弁がスタンダードだと。すればですね、極端な場合を礼儀にしたというのは、新しい意味合いを付け加えたことになるし、平成39年答弁をもってしても、極端な事例というのは挙げていないんですね。具体的な事例を。具体的な事例というのは新たな意味合いを加えることになるんじゃないでしょうか。そういうことをすると使われるんですよ。で、資料3をご覧いただきたいんですけれども、これがですね、構想法遵守を求める視聴者の会という資料3でありますけれども、ご覧いただきたいと思います。ちょっと小さくて見えにくいんですが、これが出たのが2015年11月15日の読売新聞、三研新聞の全面広告なんですね。左端のところで、メディアとしても安保法案の廃案に向けて声をずっと上げるべきだ、という、これは当時のですね、岸井さん、ニュース2・3のメインキャスターの岸井さんの2015年9月16日の報道番組、ニュース2・3の発言を取り上げて新聞広告をしていると。で、これがですね、政治的な公平性、構想法4条2号に反するんじゃないか、という意見広告でありまして、下の方ですね、この下の肌のところにありますが、構想法4条が求める構想の政治的公平性や多様な見解の配慮について、総務大臣の答弁、平成19年と言っていますが、これは当時の答弁、今のご紹介した答弁と同じだと思いますが、一つの番組ではなく、当該放送事業者の番組全体を見て、全体としてバランスのとれる問題があるかを判断することは必要だと、その答弁が問題ではないかと言っているわけであります。最後のところ、私たちは総務省に対し、国民の知る権利を守るために、構想法4条を正しく生かせるように、平成99年大臣答弁を、より妥当性の高い見解を示すように求めますと、こういうふうに言っています。これに対して、総務省は答えをしているんですね。このパネルを見ていただくとわかりますが、11月26日に公開質問状が記事になって、実際、公開質問状が放送収集を求める会から、総務大臣宛てに出ています。12月4日に総務大臣が、視聴者の会にわざわざ答えているんですよね。これは、皆さんの配付資料、お配りしている資料5のところに、高市大臣の答え。これは、全く5月の総務委員会の答弁と同じものを、わざわざ答えているんですね。これは、一団体ですよ。ケントギルバーズさんとか。民間の一団体の意見広告に対して、総務省として答える。こういう事例、他に大臣、あるんでしょうか。他の事例。一団体の広告に対して、わざわざ文書を大臣名をくるりと答えている事例ってあるんでしょうか。
34:52
ご答弁申し上げます。こういう団体に対するお問い合わせについて、こういった反応することがあるのか、ということでございますが、総務省の通常の業務といたしまして、さまざまな放送に関する、あるいは放送行政に関するお問い合わせということがあれば、それに対して真摯にお答えしていくということは、通常の業務として行っているものというふうに承知をしております。
35:16
当時のやりとりだと、そういうのはないんだというような答弁はあったんですよね。いちいちこういう新聞国に取り上げていっては、きりがないですからないんだという答弁は当時はあったんですよ。高石大臣の会見を見ると、わざわざ、これは皆さんにお伺いするパネルはないんですが、これまでも歴代大臣が全体で判断するという答弁をしてきたんだけれども、高石大臣はただ私が国会で答弁いたしましたとおり、仮に一つの番組でもといって、先ほどの解釈をわざわざメディアの前に言っているわけですね。これ、意図的に聞かれて、意図的に答えているというふうに取れるわけです。その結果、結果かどうかは分かりませんが、偶然かもしれませんけれども、この後、岸井さんは結局このパネルにもありますように、平成28年、2016年1月15日に公判を発表されました。他にも、室田知事さんとか国家さんとか、このタイミングで、これ以降のタイミングでやめているわけです。当時、大きな問題になった事案であります。総務大臣に伺いたいんですけれども、全く影響がないと言えるんでしょうか。こういう例示をことされにしたということで、こういった影響が報道の意識ということを招いたんじゃないですか。だとすれば、この補充部分、私は付加部分、新しい答弁だと思いますが、この部分については撤回して元に戻すべきじゃないですか。昭和39年の答弁が極端な事例と言っていたのを、この江川答弁では極端な事例と言っているのは外しているんですね。だから、また元に戻せばいいじゃないですか。どうですか。
36:56
これをやれば、この問題は私は落ち着くと思うんですけれども。大臣。
37:05
はい。これまでも申し上げてまいりましたけれども、補充 的説明とおっしゃる部分は、政治的に公平であることについて、番組全体で見て判断するという従来の解釈を補充的に説明しより明確にしたものであると考えております。番組全体を見て判断するとしても、番組全体は一つ一つの番組の集合体であり、一つ一つの番組を見て全体を判断することは当然のことでありまして、こうした考え方の下、一つの番組でも極端な場合においては、一般論として政治的に公平であることを確保しているとは認められないことがあることは、委員も御案内のとおり、昭和39年4月28日の参議院提出委員会において、政府参考人が答弁をいたしているところでございます。今、御指摘ございましたが、この高市大臣の回答というものを拝見をさせていただきましたが、この下の方に、高市大臣のこの回答についても、表現の自由にも触れており、解釈を絶えず表現の自由をしっかりと大切にするという趣旨は述べられているのではないかというふうに考えられるかと思います。その意味で、委員御指摘の平成6年の政府参考人の答弁も含め、従来の解釈を変更するものとは考えておらず、放送行政を変えたとも認識しておらず、放送関係者にもその点について御理解をいただけているのではないかというふうに認識しておりまして、今お話がありました補充的説明は撤回をす るものではないというふうに考えております。
38:49
なぜこのタイミングでこういうことが行われたか、なぜこのタイミングでわざわざ補充的な例示されたかというのを今回の行政文書は示していると思うんですね。あれが真実だとすれば、意図的に表現の自由を抑え込もう、メディアをコントロールしようとした意図が勘定見て取れるわけです。そういう予約付きの解釈は私は撤回すべきだと思います。ちょっとごめんなさい、最後NHKの問題なのでごめんなさい、会長、経営委員長来ていただいてますが、最後質問したいんですけれども、私がずっと言ってきたのは議事録開示の問題があります。例の官報の不正義を問題について、NHKの情報公開個人情報保護審議委員会、全面開示の答申が2回も出ているのに、開示まで2年近くかかりました。私はこれ大きな問題だと思います。法律上も開示が義務付けられているわけですから、開示義務とは開示を合わせておっていると思いますので、開示をこの問題についての所管、それから今後開示をきちんとやっていくという決意を伺いたいと思います。それから、もう1つ、経営委員長、毎回申し上げますが、奥野君に申し上げます。申し合わせの時間が経過しておりますので、おまとめください。もう1問だけ、のみの会といって、経営委員会なんだけれども、非公表が前提の会があるということでありますが、経営委員会で非公表が前提の会があるというのは、私は非常に問題だと思います。全て開示すべきだと思いますが、いかがでしょうか。以上です。
40:24
ご指摘の情報公開の件でございます。NHK情報公開個人情報保護審議委員会の答申を尊重して、情報公開については、求めがあった文書については全面開示したというふうに聞いてございます。情報公開に関しては、NHK情報公開基準やNHK情報公開規定に則って、適切に対応していく必要があるというふうに考えてございます。なお、経営委員会における議事録の取扱いにつきましては、まずは経営委員会が主体的に御判断することだというふうに考えてございます。
41:14
お答えいたします。まず、先ほどの議事録の開示ですが、開示した文書に該当する分につきましては、追記する形で既に2020年7月に公表の議事録としてホームページに掲載しております。情報公開制度に基づいて、情報公開請求者に開示した文書につきましては、経営委員会議事運営規則第5条第4項により非公表事項に該当するため、非公表として取り扱っておりますので、ご了解いただきたいと思います。それから、委員のみの会についてでありますが、経営の多くは非常期になりまして、NHKの経営に関する情報を確認し、協会の経営に関する基本方針の実現や、役員の職務の執行の監督など、経営委員会の職務を果たすためには、議論の前提として、理解を深め、課題を整理する場合、意見交換をする場合が必要なので、経営委員会のみによる会合は現在でも行っております。ただし、経営委員会のみによる会合につきましても、非公表の事項を除きましては、議事録として公表しておりますので、ご理解のほどお願いをいたします。
42:36
時間が来ましたから終わりますけれども、今回の受信料の引下げについても、議事録には明確に書かれていないんですね、経営に与える影響と。その辺、しっかり会長、お願いしたいと思います。以上です。
43:07
日本医師の会の森島です。早速質問に入ります。まず、昨年の通常国会におけるNHK予算案に我々は反対したものの、臨時会における平成30年度と令和元年度のNHK決算の審査をした際には、たった数年前なのに、令和4年度予算時よりも事業室が約500億円多かったことなどを踏まえて、改めてNHKは非大化していたという認識を持つとともに、この3年間の前田前会長の下で、スリムで強靭なNHKを目指して行われた改革に関しては評価する旨を伝えて、決算には賛成いたしました。しかしながら、今月1日、稲葉新会長が職員に向けたメッセージで、前田前会長の改革を再検討すると伝え、今期の経営計画における重要項目として掲げられている人事制度改革を見直す考えを示されたことが、各報道機関を通じて発生られました。もちろん、こうした取組の評価というのは重要だと思っているのですが、稲葉会長の発言が改革の後退を示唆するのではないかということは危惧しております。会長が言うように、もしほころびがあるならば、それを見直すべきだと思っているのですが、改革途上においては職員の不評を買うこともありますので、どういうふうに対処するかというのが大事だと考えていますので、そもそもこのほころびの原因というのは、管理職を減らすことや選抜試験導入などの若手の幹部登用を含めた人事制度改革自体に由来するのか、もしくは実際に制度を運用するにあたって職員から評価がアンフェアじゃないかというような不評を買っていたというものなのか、どちらの認識なのか教えてほしいのと、相対的な前田人事改革の評価と今後の人事制度をどの方向性で考えているのかを新会長に聞きたいと思います。
45:13
お答えいたします。私、繰り返し申し上げてきているつもりでございますが、私に課せられた役割は、改革を検証して、さらにこれを発展させることだというふうに考えてございます。したがって、これまでの改革を否定するつもりは全くございません。心得があるのであれば丁寧に手当をして、問題のないところはこれまでのとおり進めていくという方針でございます。人事制度改革の本来の目的は、職員一人一人がその能力を最大限発揮できるようにということにするということだと考えてございますが、そうした当初の狙いどおりに制度と運用が十分機能しているかどうか、この点を様々な職員たちと議論しながら、これまでの取組の結果について検証を進めていく、こういう必要があるというふうに考えたところでございます。今月発足させた改革の検証チームが作業を開始したところでございますので、まずはその検証チームの検証結果を待ちたいというふうに思っております。
46:35
会長、ありがとうございます。これまでのことを検証し、さらに発展させるということで、しっかり検証に取り組んでいただきたいというふうに思っているんですが、ちなみに昨年、会長もご存じのとおり、5月にNHKの有志による「NHKを壊すな」という全会長批判のリポートが出されました。有志の意見も理解するんですが、この週刊誌などを活用して身打ちつぶしというか、社内政治に利用するという一部の職員のやり方に関しては賛同できません。あくまで組織内政治で、さっき会長がおっしゃったように職員と話すとか、そういうふうにして職場というのを改善していくべきと考えていますので、会長メッセージがこうしたやり方に屈したように思われるのはちょっと嫌なんですね。週刊誌とか他のマスコミを利用した外圧で自社の経営陣を批判し、NHK自体の評価と利益を損ねるような動きに対して、組織ガバナンスの観点から会長はどんな見解をお持ちでしょうか。
47:42
ただいま御指摘の記事に関しましては、私、内容の 真偽を含めて詳しい事情は承知してございません。しかし、先ほども申しましたように、前田前会長が進めてきた改革を否定するつもりは全くないということを改めて強調したいと思います。そこで、人事制度改革では目的として本来掲げていた職員一人一人が能力を最大限発揮できるようにするということのために、制度と運用が十分機能しているかどうか検証が必要だと思っているわけですけれども、検証チームも各部局から幅広く意見を聞きながら、職員一人一人がどのような考えを持っているのか、どのような受け止め方をしているのか、いろいろなことをしっかり聞き取って、改革が当初の狙い通りに進んでいるかどうかを検証したいと思っております。その検証の結果を踏まえて必要な必要性をこない、職員の納得感を醸成しながら改革を発展させていきたいというふうに考えております。
49:00
ありがとうございます。ぜひ広く、いろいろな立場の方の意見を聞いて、職員のモチベーション維持を図っていただきたいというふうに思っているんですけ れども、改革の方向性を検示し発展させるとなると、一定こうした批判というのは付きまとうものだと僕は思っています。各職員の立場によって制度の評価というのは変わりますので、先日の質問で会長がベストに近いとかベストであるようにっておっしゃってたんですけど、なかなか全員にとってベストな回というのはないと思いますので、そうなると全体最適のために、時には一定批判を浴びながらも改革を進めないといけない状況もあると思うので、その覚悟を持って新たな制度改革に取り組んでいただきたいというふうに思っております。続きに受信料の支払い率について聞きます。直近2022年度の見込みでは78%約とされておりまして、予算時の想定の81%を下回っている状況です。そんな中、前にも指摘したんですが、沖縄の支払い率がダントツ低く、現状50%を下回っているという問題ですが、さすがにこれ半分を下回ると払わない方が得というか、払う方がマイノリティになってしまって、払うと損というバイアスがかかってしまうと思うんですね。支払い率の全国的な低下は、訪問によらない営業であったり、コロナ禍に起因するというのは徐々にわかっているのですが、この沖縄特有の問題に対しては何かしら対処しているのでしょうか。お答えください。
50:35
お答えいたします。受信料の公平負担というのは大変重要な課題だというふうに思っております。委員御指摘のとおり、沖縄県の水系世帯支払い率は、2021年度末には、前年度から0.5%ポイント向上して、49.5%、今、半分を切っているということでございます。支払い率の向上には、地域に向けた放送サービスの充実がやはり第一ではないかと考えてございます。そのため、沖縄の本土復帰50年にあたる2022年度には、連続テレビ小説のチムドンドン放送やイベントなど、様々な接点を通じた理解促進活動を展開いたしました。沖縄県の支払い率につきましては、受信料制度に対してなじみがない期間が長く続いたことといった歴史的な背景が影響していると考えてございますけれども、今後も地域放送サービスの充実を通じて、受信料を支払いいただけるよう取り組んでまいりたいと思っております。
52:06
歴史的な経過は存じ上げていますが、日本復帰からかなりの年月がたっているので、いつまでも目をつぶっている状況ではないなと思っています。昨年、割増金制度が整備されたことを踏まえれば、受信料の見払いについては、NHKが強い姿勢をとるというスタンスだと思っておりますし、地域間格差があるということは、それだけ事業収入を増やす余地もあると思いますので、さらなる収支改善に向けて、そして、会長が今おっしゃったように、不公平感をなくしていかないといけないと思うので、この問題にも正面から取り組んでいただきたいと思っています。次に、放送センターの建設費に関してなんですけれども、この点も昨年度予算審査で質問しましたので、細かくは聞きませんが、平成28年の放送センター建て替え基本計画において、想定建設費は1,700億円とされております。昨年度末には約1,700億円の建設積立資産が計上されておりまして、そこから第一期工事で、令和5年度に140億円取り崩すとのことですが、当該建設積立資産に関しては、実際に平成30年度から取り崩しが始まっておりますし、建設にかかる費用を、減価消価資金の繰入れで対応しているものもあります。かつ、建物経費とは別に、約1,500億円の機械設備経費も必要とされる中で、実際にトータルコストが放送センター建て替えのためにいくら かかっているのかというのが非常に不明瞭だと感じるんですね。今後、実コストに対する評価が必要ということを考えると、単年度の予算だけでは正確な数字が把握できないので、次の予算時には、単年度の建設積立資産や取り崩しの額だけではなく、これまでの事業にかかったトータルコストも予算説明時の資料として提示していただけないでしょうか。(事務局でいいです)伊藤日本放送協会 専務理事お答えいたします。放送センター建て替えに係る建物工事費につきましては、現在、計画の抜本的な見直しによって削減することを検討してございます。放送班の整理削減など、今後の放送サービスの在り方、最新技術の活用した効率的番組制作の手法やリモートワークの活用等のオフィス改革などを念頭に、計画の抜本的な見直しを進めているところでございます。ご指摘のとおり、2023年度予算の説明資料には、放送センター建て替えに係る2022年度、23年度予算のみの記載となってございます。受信料へ成り立つNHKの事業運営において、視聴者の皆様のご理解は不可欠だと考えてございまして、いただいたご指摘を踏まえ、今後の資料づくりにおきましては、よりわかりやすい説明となるよう工夫してもらいたいと考えてございます。
55:01
ありがとうございます。非常に嬉しい回答をいただきました。ぜひ、わかりやすい資料提供をしていただきたいというふうに思っていますので、何卒ご検討よろしくお願いします。次に、インターネット関連予算に200億円のキャップがはめられている件について、これもさっきの臨時会でも話したんですけど、放送と通信を融合していく中、新たな時代に対応するために、放送編長にならずに、通信事業にしっかりと投資していくべきで、こうした費用制限に縛られるべきではないと訴えました。当時、前田会長は、テレビで届けるのも、インターネットで届けるのも、目的は同じで手段の問題とおっしゃられて、一定の理解を示してくれたんですが、キャップをはめているのは総務省ということもありまして、具体的なその200億円に対する回答はありませんでしたので、改めて総務大臣、総務省として、インターネット活用業務費用の上限規制の緩和に対しての見解をお伺いします。
56:00
委員、御承知のとおり、我が国の放送は公共放送と民間放送の二元体制の下で、国民生活や経済活動に欠かせない情報の基盤として、健全な民主主義の発達に貢献をしており、NHKはあまねく日本全国において受信できるように義務づけられており、現在、全国どの地域であっても、公共放送と民間放送がいずれも主張できる環境が実現されております。その中で、両者が切磋琢磨しい対応で質の高い放送が普及されることが期待しております。NHKのインターネット活用業務は、放送法上任意業務として位置づけられていることから、現状、その実施に当たっては、国内放送などの必須業務の円滑な実施に支障をきたさないよう、課題な費用を要するものでないことを求めております。これを踏まえ、NHKが自ら定め、総務大臣が認可したインターネット活用業務実施基準において、業務の実施に要する費用を年額200億円を超えないものとしているところでございます。若者のテレビ離れやインターネットを通じたコンテンツ支障の拡大など、放送を取り巻く環境が大きく変化する中、こうしたインターネット活用業務の在り方等について、総務省は有識者会議、デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会、公共放送ワーキンググループを開催しているところでございまして、昨日も開催され活発なご議論をいただいたと承知 をしておりますが、あるべき公共放送の姿について、しっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
57:31
ぜひ検討を進めていただきたいと思います。大臣がおっしゃったように、公共放送という枠組みで、必須業務であるか否かということであったり、民間との線引きという話で、費用上限というのが決まっているのであれば、むしろ維新のNHK改革法案のように、NHKを大きく二分して考えて、一方は公共性を引き継いで必須業務を行う。もう一方は費用に制限をかけずに、NHKがこれまで培ってきたコンテンツや技術を引き継いで民間市場に売って出るべきと思っています。こうした経営形態の変更も視野に入れれば、費用の上限キャップのような規制は必要なくなりますし、こうした内向きの議論をするのではなく、NHKを国内企業で最も強いネットコンテンツを率いるような存在にしてほしいと思いますし、そうした議論も検討していただきたいと思います。NHKが持続的に国民の期待に応えていくために、時代に合わせた流動的な組織変革や経営が必要だと改めて訴えさせていただき、私の質疑をさせていただきます。ありがとうございました。
58:53
日本維新の会の中塚博史です。質問の機会をいただきありがとうございます。これまでの質問と重複するところもありますけれども、重ねて質問しますので、よろしくお願いいたします。現在のネット社会においてテレビの視聴時間が急速に減少している。そうした中でテレビを受信料の対象とする受信料制度、放射制度など、近年の放送と通信の融合の流れに対してNHKには、スピード感をもって大胆な改革が求められているところでございます。そうした中で、我々日本維新の会は、前田前会長の改革路線について一定評価を指摘、またその改革を後押しするという意味を込めて、昨年分割民営化を柱とするNHKの改革推進法案というものを提出をさせていただいたところです。今、会長が就任をされまして、改革路線の継承発展を期待するわけですけれども、これまでの発言の中で改革を見直す、継承するとの考えが示されておりました。先ほどの森島委員の質問の中で、この路線の変更ではなくて継承発展だと、こういうふうにおっしゃったので理解するわけ ですけれども、改めてその真意と、それから2024年度からの次期経営計画の中でどうこの路線を継承されていくのか、発展されていくのか、そのことについてお示しいただきたいと思います。
1:00:31
先ほどお答えいたしましたとおり、前会長が進めた改革を否定するつもりは全くございません。改めて強調させていただきたいというふうに思います。私、改革の継承と発展、こういうふうに申してきました。継承した上で発展させるということが大事なことだと思っております。試みがあるようであればそこは丁寧に手当てをしますし、問題がなければそこはこれまで通り進め、発展させるべきところはさらに力を入れて発展させる。こんな形でやっていきたいと思っております。検証作業をこの先進めていきますけれども、そこで出た結論、考え方などは今後の中期経営計画の中でしっかり追い込んでいくということでございまして、いずれにしてもこれまでの改革路線を大きく変えるということは全く考えていないということでございます。
1:01:45
理解をいたしますが、この厳しい時代の中を今後、NHKに生き残ってもらいたい。そういうことで、会長の審議もしっかりと伝えてメッセージを発信していただきたいと思います。大臣の意見の中にも、徹底した業格というものが求められているわけでありまして、先ほど言いましたように、今後の中期経営計画の中でも、会長がどう手腕を発揮されるのか、あるいは改革の方向がどうなっていくのかということについては、我々もしっかり見定めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。次に、令和5年度の予算ですけれども、事業支出が事業収入を上回るという赤字予算でありまして、民間企業なら異例のことでありますが、こういう予算が汲めるのもですね、国民が受信料を負担しちゃえるからこそであると思いますが、赤字の要因が10月以降の受信料値下げを踏まえたものなので、一定理解はするところであります。一方、評判が悪かった訪問営業から訪問によらない営業への転換ということで、営業経費率を10%以下に減少させたということも理解できるわけであります。ただ、受信料の支払率、つまりですね、受信料を納めている割合ですね、これ先ほども質問ありましたが、これが下がっているのは問題だと思います。訪問によらない営業によって営業経費率を下げることはもちろん最重要課題でありますが、同時に支払率も上がってこその改革の成果だと思います。テレビの視聴者の中で、受信料を払っている方と払っていない人、払っていない人の割合が20%を超えるということはですね、不公平感があって納得できるものではありませんので、先ほど沖縄の例もありましたが、改めて会長の見解を伺います。
1:03:37
内吟委員御指摘のとおり、受信料の公平負担というのは大変重要な課題だというふうに考えてございます。NHKでは、これまでの個別のご家庭を中心に訪問して支払いをお願いするという、そういう営業から、そうした形には頼らない営業活動への転換を進めているところでございます。具体的には、インターネットを通じた視聴者の皆様との接点の拡大、あるいは電力、ガス、事業者など外部企業の方々と連携・強化する、あるいは特別アティッシャー配達郵便などの活用などを通じて契約していただけるよう取り組むということでございます。新しい取り組みが定着するまでは、やはり一定の 時間がかかると考えてございますけれども、できる限り早く軌道に乗せて受信料の公平負担に努めてまいりたいというふうに考えております。
1:04:44
はい、ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いいたします。冒頭、申し上げましたように、我々日本維新の会は去年、NHKの改革推進法案を提出しております。これからの時代にふさわしいNHKの在り方として、小手先の改革ではなくて抜本的な改革を実施し、非代化したNHKを教育、それから報道、福祉など、本来の公共性の高い放送を担う部門と、それ以外の民間部門とに分割をして、そして受信料はすり向かした公共部門のみ求めるということで、国民負担を大幅に削減する、軽減をする、そういう内容であります。田間会長は、NHKと民放との二元体制を堅持すると強調されますけれども、いわばNHKと民放を住み分ける二元体制は、NHKが放送分野を報道、教育、福祉など公共性の高い分野に重点特化してこそ、そして初めて成り立つと考えます。そこで二元体制の在り方と、本来のNHKの公共性とは何なのか、公共についての考え方、これを 会長に伺います。
1:06:04
ご案内のとおり、NHKには放送法に基づき、報道、教育、教養、娯楽の各部門にわたって豊かでかつ良い放送番組をお届けするということが求められてございます。せっかくのご提案でありますけれども、仮にNHKの報道、教育、福祉等とそれ以外を分割するというようなことをいたしますと、正確、公平、公正で豊かなコンテンツをあまねく伝えるという放送法で定められた公共放送としての役割が果たされなくなってしまうのではないかというふうに考えてございます。これまでの放送法の下で受信料を基本財源とするNHKと公共収入を主な財源とする民間放送との二元体制が着実に根付き、互いに切磋琢磨して日本の放送文化の根幹を成してきたというふうに受け止めておりまして、今後も二元体制を堅持していく必要があるというふうに考えてございます。NHKとしては、構造改革を着実に進めるとともに、公平、公正で確かな情報を簡単なくお届けし、質の高いエンターテイメントを提供することで公共的役割をしっかり果たしていきたいというふうに考えております。
1:07:36
私が言っておりますのは、二元体制を堅持していくためにも、本来の公共部門に特化するべきではないかということを申し上げているわけでありまして、公共放送と呼ぶにふさわしい本来の公共の部分とそれ以外の民法と競合する部分との仕分けとか検証というものは、ぜひしっかりこれから行っていただきたい。これは要望に返させていただきます。最後にこの機会に、短波放送潮風について質問させていただきます。去年の本委員会においても、北朝鮮による拉致被害者の救出を目指して、特定失踪者問題調査会がNHKが独占主要する茨城県内のKDDI山田送信署から北朝鮮に向けて発信している短波放送潮風について、寺田総務大臣にお聞きしたわけでございますが、この放送に対して北朝鮮から妨害電波が発信されているので、対抗手段として常に複数の周波数によって二重放送を行っているわけですけれども、施設の老朽化によって来年、安定な付け替え工事が実施されるわけですけれども、これが長期間に及ぶので、その間二重放送ができなくなる放送が妨害される可能性が高い、こういうことでございます。このことへの対策について、寺田総務大臣は、潮風の担うこれまでの重要な役割等も踏まえて適切に検討する、こう答弁されました。その後の検討結果について松本総務大臣に伺います。
1:09:16
今、委員からも御指摘がございましたように、昨年10月27日の総務委員会においても質疑があり、寺田大臣からも御答弁させていただいたと承知をしております。私も拉致問題は大変重大な問題でありまして、岸田内閣の最重要課題であるというふうに位置づけられているとも認識をいたしております。総務省といたしましても、拉致被害者等に向けた情報発信は重要であるということに考えているところでございます。主要課題の淡泊放送設備の主要関係については、既に今も御指摘がございましたが、淡泊放送施設を所有管理するKDDI、施設の陳釈人であり免許人の特定失踪者問題調査会と同様に施設の陳釈人であるNHK等の3社間の取決めに基づき定められており、これらの関係者の間で現在運用面の調整を行っておられるというふうに伺っております。総務省といたしましては、関係者間で協議をしていただいた上で、主要課題に担う重要な役割等を踏まえて適切に検討してまいりたいと思っておるという状況でございます。
1:10:23
重要な役割を踏まえて適切に検討するということを繰り返しおっしゃっていただいたわけですけれども、ぜひとも前向きに考えていただきたいと思っております。この件について、運用の一端を担われているNHKとしてどう考え、どう対処されるのか、会長にもお聞きいたしたいと思います。
1:10:47
以前、私が申し上げたことがありますが、私は日本銀行に30年勤務してございまして、日銀の先輩である新潟支店に勤務していた横田茂さんのお嬢さん、恵美さんが拉致事態の被害に遭いまして、私としては、そういうこともあって早期帰国を心から願ってきているものでございます。その気持ちは今も全く変わってございません。お尋ねの潮風に対しましても、NHKは人道上の検知から可能な範囲で協力しておりまして、業務に支障がないことを条件にNHKが短波による国際放送の発信に使っている送信機の一部を調査会、経理理やNHKの3社による覚書に基づいて潮風が使用しているということでございます。先週9日には3社による定例の協議を行い、潮風の使用期限の延長に向けた覚書の締結について話し合いを行ったところでございます。一方、潮風に使用している送信機につきましては、移行作業を行う予定でして、この作業中は一定期間、一波による送信となる見通しとなっています。作業の時期や方法など、具体的にはこれからの検討でございますけれども、この作業は今後も潮風を安定的に継続していくために必要な作業と考えてございます。調査会、経理理やNHKの3社による協議の場において、調査会からご要望をいただいた際には、3社で結んでいる覚書を踏まえて検討していきたいというふうに考えてございます。
1:12:39
しっかり対応していただければと思います。今のデジタル社会の中においても、有事の際には在外法人の保護などにおいて、短波放送が貴重な情報の伝達手段となると思いますので、我が国の安全保障上の観点から、また国益を損なわないためにも、有事に備えて必要に応じて国が送信施設の維持管理をし、そして送信技術も継承して周波数を確保しておくべきことが大事だと思いますので、そのことを指摘させていただきまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
1:13:45
国民民主党無所属クラブ西岡英子でございます。本日は令和5年度NHK予算質疑ということで、NHK稲葉新会長ほかNHK役員の皆様にお越しをいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。14日の質疑、また本日の質疑とも重なる部分もあるかと思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。14日の質疑におきまして、医師会員の方から現在放送中のNHKテレビ小説「舞い上がれ」について、航空大 学校がある北海道徳勝帯広空港が大変ロケ地として盛り上がっているというお話がございましたけれども、空とパイロットに憧れた主人公が暮らすものづくりの街東大阪とともに、ロケ地となっておりますのが主人公の祖母が暮らし、そして主人公の第二の故郷ともいえる幼少期を過ごした私の地元長崎県の自然豊かな御当列島でございます。多くの地元の皆様がエクストラとしても番組づくりに参加をされておりますし、大変盛り上がりを見せております。このような物語の舞台となる地域それぞれにおきましては、その地域の人々の絆ですとか、地域の生活や伝統文化、そして自然の素晴らしさというものが同時に描かれまして、舞台となっている複数の地域がまたそれぞれの魅力を伝え、そしてその物語の中に我が国が抱える、そして地域が抱える問題が織り込まれながら、一体として重層的に描かれている。そしてこの番組によって地方創生ですとか、地方活性化、そして観光振興にも資するということも含めると、NHKならではの番組であると思いまして、私も一視聴者として大変楽しみにいたしております。今後も全国のぜひ各地域の魅力を伝え、またその地域の活性化に資する素晴らしい番組を引き続き作成をしていただくということを心からご期待を申し上げて質問に入りたいと思います。稲葉会長におかれましては、1月25日、第24代NHK会長に御就任をされま した。稲葉会長にお尋ねをさせていただきます。就任された記者会見におきまして、志の高い仕事に関わっていけることを大変名誉に感じていると述べられております。今大変大きな時代の転換点の中で、重跡を担われたわけでございますけれども、根本となるNHKの公共放送としての使命について、どのようにお考えになっているかということにつきまして、まずお伺いをさせていただきます。
1:16:47
公共放送の使命についてのお尋ねでございます。私はいつもこういうご質問があったとき、申し上げていますのは、放送法の規定でございます。何度も繰り返しになって恐縮ですけれども、NHKが予定立つ放送法第一条には、放送の目的として、放送の功用を国民にあまねく普及し、表現の自由を確保し、健全な民主主義を発達に資するということが与えられてございます。公共放送であるNHKは、放送法に定められた目的の達成に向けて、視聴者、国民の信頼や期待に応えていく、普遍的な役割や使命があると考えてございます。そのために、まずは公平、公正で、確かな情報を簡単なく皆さんにお届けして、視聴者の皆様の日々の判断の拠り所になりたいと考えてございます。また、質の高いエンターテイメントを提供することで、視聴者の皆さんの生活がより豊かで文化的なものになるよう貢献していきたいとも考えてございます。NHKは今後ともこの使命をしっかり果たしていけるよう、会長として先頭に立って頑張ってまいりたいというふうに思っております。
1:18:15
会長、ありがとうございます。先ほど会長の御答弁の中でもあっておりますけれども、稲葉会長の御経歴としては、日本銀行に入港されまして、日本銀行理事、そして退任後には株式会社理工に入社されまして、取締役、政務執行委員、コーポレントガバナンス推進担当、取締役会議長等を歴任された御経験をお持ちでございます。これまでの会長が経験をされました御経歴をNHK会長としてどのように活かしていかれるのでしょうか。また記者会見におきまして、デジタル化の大きなうねりに翻弄される企業を見て きたNHKも例外ではない、生き残りをかけた努力が必要だということも述べられております。その言葉に込められました思い、また今後どのような理念の下で会長として経営に取り組んでいかれるのか、一言で表すと稲葉会長のカラーというのは何というふうに御自身でお思いでしょうか。お伺いをさせていただきます。
1:19:23
委員御指摘の記者会見での発言ですが、デジタル化の進展によってビジネスの世界では急激な変化への対応が迫られております。当然NHKもそうした動きとは無関係でいられないという趣旨で申し上げました。例えば放送の世界でも、放送と通信の間の垣根がなくなってきている中で、公共放送であるNHKがどうあるべきか、どういった役割を果たすべきかという点は大変重要な課題だというふうに認識しております。私は一銀という公的な組織と、それから民間企業の両方を経験してきましたので、それぞれの組織の持つ特色をある程度理解しているつもりでございます。会長の職務を執行するにあたっては、そうした経験やこれまでの知見を生かしつつ、私なりの視点を大切にして取り組んでまいりたいというふうに考えております。
1:20:37
先ほどのご質問をさせていただいた中で、稲葉会長のカラーというのは、ご自身でどのように思われているかということを質問させていただいたんですけれども、もし一言、ご自身でこれが稲葉カラーだというものがございましたら、ご自身のお言葉でもしお話しいただけることがあればと思います。
1:21:01
自分でカラーを申し上げるのは非常に恥ずかしいと思っておりますが、モットーというようなことであれば、私、難しい課題にぶち当たったときは、みんなで一緒に考える。考えるだけで足りなければ考え抜くということをモットーでやってまいりました。難しい課題に直面すれば、そうとみんなでしっかり考え抜いていくことが大事だということをモットーとしているとい うことでございます。これは日銀時代、いろいろ叩き込まれた考え方だと私自身思っております。
1:21:51
ありがとうございます。今、会長がおっしゃった言葉、大変重要なことだと思います。ぜひ、現場の皆様とともに様々な課題があると思いますので、今後、リーダーとしてしっかり取り組んでいただくことをご期待申し上げたいと思います。それでは続きまして、これも14日の質疑の中でも質問の中にございましたので、重ねての質問になるかと思いますけれども、先日の委員会質疑においても、私の役割は改革の検証と発展であるという言葉がございました。これは人事制度、受信契約の営業手法の改革やコスト削減と受信料の引き下げに密接を立て付けるなど、改革に大なたを震われた前田前会長の経営方針や改革を踏まえての言葉であるというふうに考えますけれども、前田前会長の3年間について、稲葉会長としてどのように評価をされておられるのか、また踏襲すべきところと、ここは方針転換を考えていかなければいけないところだとお考えのことがありましたら、ご見解をお伺いしたいと思います。
1:23:11
前田前会長が取り組まれてきた改革は、大胆な業務の効率化を進めるということで、受信料の下げに伴う収入の減少を収支均衡にまで持っていく、そういう道筋をつけていただいたというふうに受け止めてございます。ただ、かなり大胆な改革であり、かつ大急ぎでやったということでもあるので、若干のほころみが生じている部分があるかもしれないというふうに考えておりまして、もしそうであればしっかり検証した上で、丁寧にそれに手当てをするということで、ベストな姿に持っていきたいというふうに考えています。そのために、まず改革全般に関して、これまでの取組を検証するチームを今月発足させました検証作業を開始したところでございます。その検証を急いで、なるべく早く一定の方向性を出していきたいというふうに考えております。
1:24:19
ありがとうございます。やはり、さまざまなこと、検証というのは大変重要なことだと思っております。中期計画2023年度、最終年度となりますので、次の計画へ向けまして、その検証をもとに、今後のNHKのあるべき姿をしっかり明確に位置づけていただくことを、ご期待申し上げたいと思います。引き続きまして、これまで取り組んでこられました、いわゆる三密一体の改革について、どのように評価をされ、今後このことにどのように取り組んでいかれる方針かということを、質問をさせていただきたいと思います。
1:25:05
業務、受信料、それからガバナンス、この三密一体の改革と言われていますが、これは着実に進んでいるというふうに考えてございます。具体的には、訪問だけに頼らない営業への転換など、あらゆる業務の見直しを進めた結果、事業支出は3年間で634億円の削減になってございます。また、グループ経営改革として、中間持株会社を設立したり、ガバナンスの 強化と業務の効率化を進めてございます。関連団体の数は、ピーク時、1998年の65団体からおよそ3分の1に減ってございます。それから、今年10月には受信料の1割値下げを実施するとともに、2024年3月末には衛生派1派を削減するとなってございます。問題は、こういう改革を進めると同時に、一方で多様で質の高いコンテンツを作り続けるということが、NHKの生命線だというふうに考えてございます。その際には、デジタルテクノロジーのさらなる活用などが大事なポイントではないかというふうに考えてございまして、これまで以上に高品質なコンテンツを効率的なコストで生み出していくよう取り組んでいきたいというふうに思っております。
1:26:42
会長、ありがとうございます。続けて、松本総務大臣にお尋ねをさせていただきます。今回の予算につきまして、総務大臣の意見の中で一層の合理化・効率化を求めるということがございますけれども、この三密一体の改革については、道半ばという認識の下での御発言かと思っておりますけれども、具体的に大臣が求めておられる内容についてお伺いをし、また、大臣としては、さらなる受信料の値下げが必要であるとお考えなのかどうかということも含めてお尋ねをさせていただきます。
1:27:25
NHKの三密一体改革につきましては、業務、受信料、ガバナンスを一体的に、普段の改革に取り組んでいくことが重要だと考えております。その改革の一環として、NHKでは、本年10月以降に現行の受信料額を1割引き下げることとしていますが、その結果令和5年度収支予算では、事業収支作品が280億円の赤字となっていることを、御案内のとおりでございます。そのため、総務大臣意見におきましては、予算の執行に当たり、引き続き公共放送の役割を果たすために、必要な事業規模について、普段の見直しを行うことにより、事業経費の一層の合理化・効率化に取り組むことを求めております。具体的には、特に配意すべき事項として、子会社や関連公益法人等の統合効果について随時検証を行い、必要 な見直しを行うこと、子会社等の随意契約比率の引下げなどを通じた取引の透明化や経費削減を進めること、放送センターの建て替えについて、中期経営計画で示された新放送センターの建設計画の抜本的見直しの具体的内容を早期に明らかにすることなどを求めているところでございます。NHKは、国民・視聴者の負担する受信料で支えられていることを踏まえ、受信料の適正かつ公平な負担の徹底に向けた取組を着実に進めることが、極めて重要だと考えております。以上のような経営改革を進めることと、併せて良質なコンテンツ政策の一層の強化を図り、我が国のコンテンツ産業の中で積極的に明かりを果たしていただきたいと考えております。将来的にさらなる値下げを行うかという点については、そうした取組を進めた上で、NHKにおいて御判断をいただけるものと考えております。
1:29:10
引き続きまして、NHKにお尋ねをさせていただきます。2023年1月に、2021年から2023年度の経営計画の中で、安心・安全を支える、それと、天ねく伝えるの内容を強化するための修正が行われました。それぞれ、命と暮らしを守る報道を強化し、より強靭なネットワークを構築、また、確かな情報・サービスを一人一人に届け、分断化・多層化した社会をつなぐとなっており、いずれも極めて重要だと考えます。中でも、災害報道、また、有事における情報発信の在り方、これにつきましては、どのような有事においても、あらゆる手段を用いて、公共放送として正確な情報を伝え続ける役割を果たすための体制整備が大変重要だと考えております。そのための取組の方針についてお伺いをさせていただきます。林日本放送協会 瀬森理事お答えいたします。今、御指摘いただきました、命と暮らしを守る報道は、公共放送NHKの重要な使命であり、その実施体制については、検証と改善を不断に行っております。緊急報道におきまして、現場の状況を速やかに生中継でお伝えするため、ロボットカメラを全国のおよそ850ヵ所に配備しております。また、ヘリコプターも広域的に運用し、災害などの緊急報道に一致しております。南海トラフ巨大地震への備えとしても、大阪や愛知などからいつでもフライトできる体制を構築しております。東京渋谷の放送センターでは、頻繁に記者やアナウンサーなどが参加して、災害や有事を想定した緊急報道の訓練を続けております。また、首都直下地震などに備えて、渋谷の放送センターの機能が停止した場合でも、放送を継続することができるよう、大阪放送局の機能強化にも取り組んでおります。先月、大阪放送局では、西日本の各放送局の担当者などが参加して、南海トラフ巨大地震の発生を想定し、取材体制の構築、情報発信などについて検討する頭上訓練を実施いたしました。引き続き、ソフトハードの両面で災害報道、緊急報道を強化するための取組を進め、万が一災害や有事などが起きた際には、全国の放送局のネットワークを駆使して、助けな情報を迅速に、きめ細かくお伝えし、公共放送の役割をしっかりと果たしていきたいと考えております。
1:32:11
今おっしゃられました、実地に訓練、どういう状況が起きたときにどういう体制をとっていくかということは、大変重要な取組だと思っておりますので、普段の様々な想定をした中での取組をお願いしたいと思います。その体制強化の中の重要な取組の一つとして、サイバー攻撃など情報セキュリティの強化や拡充というのが大変重要だと考えております。