19:34
これより、会議を開きます。「地域活性化・子ども政策・デジタル社会形成の総合的な対策に関する件」について調査を進めます。この際、お諮りします。本件調査のため、本日、政府参考人として、内閣官房内閣審議官 吉川哲士君、内閣官房内閣審議官 内閣府地方文献改革推進室長 加藤力君、内閣官房内閣審議官 佐久間雅也君、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局審議官 内閣府地方創生推進事務局審議官 中村裕樹君、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局審議官 沢木清志君、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局審議官 内閣府地方創生推進事務局審議官 内田幸男君、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局審議官 内閣府地方創生推進室次長 黒田雅義君、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局審議官 西条雅昭君、内閣府政策統括官 笹川武志君、内閣府地方創生推進事務局審議官 吉田健一郎君、内閣府地方創生推進事務局審議官 三浦聡志君、内閣府子ども子育て本部統括官 吉住啓作君、デジタル町統括官 楠木雅則君、デジタル町統括官 村上啓介君、デジタル町統括官 二宮誠二君、デジタル町審議官 内山裕之君、デジタル町審議官 印藤修作君、総務省大臣官房審議官 内藤茂雄君、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長 木村君彦君、総務省総合通信基盤局電波部長 豊島本信君、外務省大臣官房審議官 中村和彦君、文部科学省大臣官房学習基盤審議官 寺門重近君、文部科学省大臣官房審議官 阿彦光成君、厚生労働省大臣官房審議官 宮本恵子君、厚生労働省大臣官房審議官 野村佐俊君、厚生労働省大臣官房審議官 西州智幸君、農林水産省大臣官房危機管理 政策立案総括審議官 前島明君、農林水産省大臣官房生産振興審議官 安岡隅人君、農林水産省大臣官房審議官 岩間博志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、 ご異議ございませんか。(いない)ご異議なしと認めます。 よってそのように決しました。質疑の申し出がありますので、 順次、これを許します。
22:17
はい、ありがとうございます。 自衛民主党の小森多幸でございます。大臣の所信に対する質問の 聞かれいただき、ありがとうございます。当委員会は、今国会から、「ちこでじ」「地域」「こども」「デジタル」の 3つについて議論をする委員会になりましたが、その初めての質疑をさせていただく 巡り合わせをいただきました。感謝申し上げます。「地域」「こども」「デジタル」の3つが、相互に深く関連してあるテーマであることを 意識しつつ、元気に質問を始めさせていただきます。まず、地方創生を所管する 岡田大臣に伺います。大臣は、先月、岸田総理に同行して、 ご地元の石川県を視察されました。県基メーカーの小松を訪問して、子育て支援などの説明を 受けたと伺っております。仕事と子育ての両立に向けた 福利構成の充実、そして、地方における子育て環境が 優れていることの重要性などについて、改めて実感されたのではないかと思いますが、 視察の成果を伺います。
23:24
お答えを申し上げます。小森委員おっしゃったとおり、2月4日に、岸田総理とともに、 石川県、福井県の視察を行いました。石川県小松市においては、小松政策所で、子育て中の社員など、多様な人材が活躍できる、育児・仕事・両立支援政策のほか、地域との共生に向けた取組、また、各種休暇や時短勤務を 活用しやすくする取組などを伺いまして、総理も「小松モデルというべき、 素晴らしい取組」と言及されるなど、代表的な地域出身企業であります 小松政策所の地域活性化や子育て支援の取組を、 大変心強く感じたところであります。自治体全員都市国家構想では、 結婚・出産・子育ての希望を叶うための少子化対策の推進に向けて 取り組んでいるところでありまして、地方は、住宅・通勤・保育など、 子育て環境に優れていて、そうして出生率も高い状況があると考えております。こうした地方に根差した地域企業の 良い取組を踏まえながら、地域の活性化に向けて、 一層取り組んでまいりたいと存じます。小松のように、企業機能の地方移転を進めることは、人口減少への対策に役立つことが データからも読み取れます。資料をご覧ください。都道府県別の出生率でありますけれども、このベスト10は、九州・山陰・北陸の県が 独占をしている状況にございます。一方で、最下位は東京であり、千葉・神奈川・埼玉、 京都・大阪などが、ワースト10に入っているところでもございます。少子化担当の小倉大臣に伺います。小松の視察やデータからもわかるとおり、地方への移住の推進は、 少子化対策の観点でも重要であり、小倉大臣が担当している地域活性化や 地方移住の推進は、少子化対策を司る小倉大臣のお立場からもしっかりと 協力をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
25:50
お答えいたします。少子化の状況は、都市や地方によって、など 地域によって大きく異なっておりまして、その要因や課題にも地域差があることから、 地域の実情に応じた取組が重要と考えております。私も総理とともに子ども政策対話を行いまして、福井県、小山県、そして先日は 福島県に行ってまいりました。いずれの地域におきましても、さまざまな地域資源を存分に活用しながら、首長のリーダーシップの下で、まちぐるみで少子化対策を行っている状況に 非常に感銘を受けました。そういった意味で、人口減少の著しい地方において、少子化対策を進めることは、 地方創生の観点からも重要でありまして、地方創生と連携した取組を進めることが 大変重要だというふうに考えております。岡田大臣の下で、地方への人の流れをつくり、 地方創生を進めるため、地方拠点強化税制や地方創生移住支援事業等が 講じられているものと承知をしております。これからも地方創生を担当する部署とも しっかりと連携をしながら、地域の実情に応じた総合的な少子化対策の 取組を進めまして、地方で安心して子どもを産み育てられる環境整備に 取り組んでまいりたいと考えております。
27:09
ありがとうございます。御答弁いただいたとおり、 両者の連携は大変重要だと思っております。地肯デジメンバーでいらっしゃる岡田大臣、 そして岡田大臣関係の政府の方々の連携を今後ともよろしくお願いしたいと思います。さて、子ども家庭庁の創設が半月後に迫ってきております。内閣府の子どもの育成支援、 子ども子育て本部が担当する少子化対策、厚生労働省子ども家庭局による育児支援などを 統合する省庁でありまして、現在最も注目を集めている子ども子育て政策の 司令塔が誕生いたします。子ども家庭庁の役割が重要である一方、 言うは安く行うは仮たしであります。新しい組織は寄り合いの所在になりがちですが、 そうした中でも日本の将来に関わる大きく難しい課題に取り組んで いただか なければなりません。子ども家庭庁の創設準備に当たっておられる小倉大臣、 そして和田副大臣は、そうした中、新たな組織の風土をどのようにしていくのか、そこに息を吹き込み、魂を入れる、最も大事なタイミングで政務三役を務めておられます。子ども家庭庁をどのような風土を持つ組織にしていくか、 意気込みを伺います。
28:34
お答え申し上げます。子ども家庭庁が子ども真ん中社会を実現するためには、職員の皆さんが持続的に良い政策を立案、 実施できる職場環境が必要です。すべての職員が子育てや介護、修学、 そして何より本人の健康等々、個々人の置かれた状況と両立を図りながら、心身ともに健康で持てる能力を存分に発揮できる 風土をつくりたいと考えております。そのため、小倉大臣の指示の下、子ども家庭庁の 働き方改革の基本方針、及び行動目標を定め、先般公表いたしました。霞ヶ関における働き方改革のサンドボックス、 兼トップランナーとなることを目指し、職員の皆さんとともにトライアンドエラーを繰り返しながら、挑戦し、そして着実に前に進んでいきたいと思います。早々期の利用というのは、組織のその後の発展や成長に 決定的な影響を与えると思います。現在の2人の御奮闘が、今後の子ども政策の鍵を握るといってもいいと思っております。心よりエールを送らせていただきます。次、子ども子育て政策の強化について伺います。小倉大臣は岸田総理からの指示を受け、児童手当などの経済支援の強化、子育て支援の充実、働き方改革の3つの方向で具体的な叩き台を 作っておられる途中でございますが、取りまとめの月末まであと半月です。どのような内容になるでしょうか。
30:10
年初から総理の指示をいただきました。そうした中で私の下で関係府省会議を開きまして、3つの大きな基本的な方向性を受けております。第一が、児童手当を中心とした経済的支援の強化。第二に、幼児教育や保育の良質両面からの強化と、全ての子育て家庭を対象とした支援の拡充。そして第三に、働き方改革の推進と、 それを支える制度の充実であります。この3つの方向性に沿いまして、今、学識経験者や子育て当事者、若者などから 広く意見を聞きながら議論を進めているところであります。これに加えまして、若者に対する教育費の負担軽減でありますとか、子育て世代に対する住宅支援の強化、 こういったものも議論しておりますし、総理からは個々の政策の内容や規模もさることながら、先ほど申し上げたように、やはり少子化対策を 成功している町というのは、町ぐるみで子どもや子育て世代を支える、 そんな大きな機運がございます。どうやったら国全体で、そういった社会機運を 高めていくことができるのか、こういったことも検討しながら、 議論を進めてまいる予定であります。こういった社会全体の意識を変え、 子ども子育てを応援するものとなるよう、個別の政策ではなくて、それぞれのライフステージを通じた 政策のパッケージ、これを示す必要があると考えております。引き続き、さまざまな意見に耳を傾けながら、 今月末に迫ってまいりました、今月末を目途といたしまして、子ども子育て政策として 充実する内容を急ぎ具体化してまいりたいと思っておりますし、前進的な対策にとどまらず、さまざまな課題を解決に向けて 一気に前進をさせることができるよう、そして子育ての不安を払拭することができるように 取り組んでまいりたいとも考えております。
32:05
ありがとうございました。児童手当などの経済的な支援の強化に、 どうしても関心が集まりがちでございますけれども、それだけではなくて、子ども政策 、大変複雑な問題だと思いますので、 ご答弁いただきましたとおり、機運を高めることも含めまして、多面的なパッケージを取りまとめていただくように、 どうぞよろしくお願いいたします。今後6月の本年ぶと方針に盛り込む内容について、 与党でも議論が進みますけれども、岸田総理が述べられたように、従来とは次元の異なる少子化対策という言葉に 相応しい政策になるように貢献をしてまいりたいというふうに思っております。小倉大臣どうもありがとうございました。 ここで退席をしていただいて結構でございます。それでは岡田大臣に地域の活性化について再びお尋ねします。8年前の3月、北陸新幹線の長野金沢間が開業し、その結果、 首都圏をはじめ多くの人が石川や富山を訪れました。次の資料をご覧いただきたいんですけれども、 輸送の人員あるいは地価などで顕著な上昇が起きました。また昨年秋には西九州新幹線の武雄温泉長崎間が開業し、 長崎では100年に一度といわれる大開発が断行されました。開業時に私も現地を訪れましたが、そのスケールの大きさに驚かされました。このように新幹線の開通は単に都会と地方を結ぶだけではなく、 効果の最大化を狙う地方自治体などの努力と相まって、より大きな相乗効果をもたらします。1年後に迫る北陸新幹線の鶴ヶ延伸にあたっても、 石川県、福井県の街が魅力を高めるために知恵を絞っています。こうした新幹線の開業や、あるいは岡田大臣の別の担務でもある大阪関西万博の開催など、明るい目標を示して、そこに向けて人々の前向きな努力の足並みを揃えていくこと、 これは政治の重要な役割だと思います。岡田大臣は、北陸新幹線の金沢開業や鶴ヶ延伸に深く関わられましたが、 新幹線による地方創生、地域活性化の効果について、どのように評価をしておられますか。
34:29
お答えいたします。新幹線ネットワークは、地域相互の交流を促進し、 我が国の産業の発展や観光立国の促進など、地方創生に重要な役割を果たすものと認識をいたしております。もう委員、御紹介になりましたとおり、昨年9月開業の九州新幹線、武雄温泉、長崎間においては、 各駅において周辺開発が進められ、特に長崎市では、平成24年の着工以降、令和4年には、長崎駅前の地価が2.3倍に上昇するなど、大規模な開発により 、駅周辺が一変していると承知をしております。また、平成27年3月に開業した北陸新幹線長野金沢間においては、 開業1年間で前年比約3倍の留用客数を記録し、沿線各地で観光客数が増加するなど、沿線地域の活性化が図られました。さらに、金沢から西の金沢通学館については、令和5年度末の開業目標、 開業後は、さらなる地域活性化の効果が期待されます。新幹線の整備や関係人口の創出拡大や、沿線地域における企業立地の促進など、 昨年12月に策定しました「デジタル田園都市国家構想総合戦略」で、重要な橋梁の一つとして掲げております「人の流れをつくる」ことに寄与すると考えておりまして、 関係省庁と連携しながら、地域活性化に向けた取組を後押ししてまいりたいと思います。
36:11
新幹線長年「がでん因鉄」というレッテルバリーをされてまいりましたけれども、 金沢開業などの効果は、こうしたステレオタイプの批判を払拭して、新幹線が地域活性化の最も強力なツールとなり得ることを全国に示しました。 新幹線は地域活性化や成長戦略の一丁目一番地と言えると 思っております。北陸新幹線は来年の鶴ヶ開業で終わりではなく、大阪までつながってこそ災害時を含めた 東海道新幹線の代替補完機能が発揮されます。コロナの影響による遅れなどで大阪開業の認可はまだ下りていませんが、 地下駅などの様々な課題を解決して、後期を短縮してネットワークを完成させるための予算は、令和5年度に計上されております。岡田大臣は直接の所管ではありませんが、新幹線ネットワークの充実は、 地方再生・地域活性化の観点からも重要であることは、御答弁のあったとおりでございます。国土交通大臣と協力して、内閣の中で国務大臣として尽力をしていただきたいというふうに思っております。私も沿線議員の一人として、さらに頑張ってまいります。次に、エネルギー価格高騰に対する対策として、 現在、ガソリンなどの燃料油や電気料金等の価格が引き下げられておりますけれども、今後も電力料金の値上げの見込みなどがございます。エネルギー価格高騰に対するベッドの追加的な対策も必要であります。そうした中で、例えば、LPガスの利用者、あるいは特別高圧契約を行っている企業など、現在の支援策が十分に届いていない方々にも手を差し伸べる必要がございます。現在、自民党の中で対策の案がまとまりつつあります。岡田大臣はまさに八面六臂のご活躍で、幅広い政策を担当しておられますけれども、資料にもございますが、地方創生臨時交付金も担当しており、昨年9月にこの中に6,000億円の電力合食料品等の交付金を新たに作られたところであります。今般の追加対策におきまして、この交付金を活用することで、実情に応じたきめの細かい対応を行うことを可能にしていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
38:36
お答え申し上げます。各自治体におきましては、昨年9月に創設されました電気、ガス、食料品等、価格高騰、重点支援、地方交付金を活用し、コロナ禍で物価高騰に苦しむ生活者、事業者の立場に立って、地域の実情に応じた様々な物価高騰対策を幅広く講じていただいているところと承知をしております。今後の物価高騰対策につきましては、現在、先ほど御指摘ありましたとおり、与党においてエネルギー、食料品価格高騰等への追加対策について議論がなされていると承知をしております。政府としても、引き続き自治体における本交付金の着実な執行に努めるとともに、物価の動向や国民生活、事業者への影響等を注視しつつ、政府全体で適切に対処してまいりたいと思います。
39:29
どうもありがとうございました。週末までに案がまとまりますので、ぜひ、きめ細かい対策をよろしくお願いいたします。最後に岡田大臣に、デジタル田園都市構想の国家構想の下での地方におけるテレワークの推進や、地方への移住者の増加に向けた決意を伺いたいと思います。
39:50
昨年12月に閣議決定しました、デジタル田園都市国家構想総合戦略において、デジタル技術を活用した地方創生テレワークの推進や、転職なき移住のさらなる推進など、地方への人材の貫流を促進していくこととしております。コロナの 拡大で地方移住への関心の高まりや、デジタル技術の急速な発展など、社会情勢が大きく変化したことをチャンスと捉えて、総合戦略に基づき、交付金等の施策を活用し、地域の社会課題を解決し、地域の魅力を高め、地方への人の流れを重層的で力強いものにすべく、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
40:40
ありがとうございます。東京圏の過度な一極集中の是正は、都市圏、そして地方圏の双方の住民の生活の質の向上につながるものの、同時にこれまでの一極集中の加速の歴史が表しているように、行政が大きな方向を示して推進しなければ実現できない課題でもあると思っております。今般、デジタルという新たな武器を展示しております。岡田大臣が強力なリーダーシップを発揮していただくことを望みます。今日は、地方と子ども、そして地方とデジタルの重なりについて意識しながら質疑をさせていただきました。今後も精進してまいりたいと思います。どうもありがとうございました。
41:48
公明党の中川博雅でございます。よろしくお願いいたします。今日はデジタル関連を中心にお伺いしてまいりたいと思います。政府は、2025年度までに原則すべての地方公共団体が、ガバメントクラウド上に構築された標準準拠システムへ移行できるよう環境整備を行っており、導入においての課題の一つが人材不足であります。地方公共団体同士の人材の獲得競争が発生する事態も懸念をされており、外部人材の活用も含めまして、デジタル人材のリソース確保は喫緊の課題であります。そこで、デジタル推進人材につきましては、政府は2022年度末までに年間25万人、2024年度末までに年間45万人育成できる体制を段階的に構築をしまして、2026年度末までに230万人を育成すると目指しておりますが、現在の状況と目標に向けてのロードバップはどのようになっているのか、まずお伺いをしたいと思います。
42:53
内閣官房 沢木 デジタル電源都市国家構想実現会議事務局審議官
43:01
お答えいたします。議員御指摘の、自治体における人材確保を含めまして、デジタル技術の活用による地域の社会課題を解決するために、その担い手となるデジタル人材の育成確保に向けて、政府一丸となって取り組んでいるところでございます。そのため、御指摘のような目標を定めながら、その実現に向けて各省を連携しながら施策を講じているところでございまして、議員御指摘の目標のための各施策ごとの計画を定めまして、目標値を定めてやっているところでございます。例えば、デジタル人材育成プラットフォームを構築する件につきましては、プラットフォームを活用した教育コンテンツの発信等により、2024年度で13万人、2022年度から2026年度までの累計で66万4000人の育成、それから職業訓練のデジタル分野の重点化といたしましては、公的職業訓練や教育訓練給付のIT分野の訓練コースの拡充などによりまして、2024年度で13万5000人、2022年度から2026年度までの累計で69万6000人の育成、さらには高等教育機関等におけるデジタル人材の育成といたしまして、大学等の優れた教育訓練プログラムの認定制度等によりまして、2024年度で17万人、2022年度から2026年度までの累計で79万人の育成を行うこととしてございます。また、議員御指摘の自治体における人材確保につきましては、総務省において、市町村がCIO補佐官等として外部人材を任用する際の経費に係る特別交付税の措置率を引き上げるほか、都道府県等における市町村支援のためのデジタル人材の確保のための経費につきましても、令和5年度から新たに特別交付税措置を講ずることによりまして、自治体における公益的な人材の確保にもしっかりと取り組んでいるものと承知しております。これらの取組などによりまして、地方において必要な人材の育成確保を図られるよう、関係省庁を連携しながら定期的なフォローアップなどに行いながら、政府全体として計画的に取り組んでまいりたいと思います。
45:08
はい、ありがとうございました。ぜひ、効果的に成果ができますよう、これは省庁を横断してぜひお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。続いては、2問同時にお伺いしてまいりたいと思いますが、2021年度から始まったシステムの移行でありますけれども、標準仕様がこの3月で出来上がりまして、移行支援が始まるわけでございますが、これに先立ち、8つの地域におきまして、ガバメントクラウドの先行事業が行われております。この8つの地域におけるクラウドサービス事業を行う会社、つまりは調達先が4社採択されており、4社全てがアメリカの大手IDベンダーのメガクラウドとお聞きをしており、日本のITベンダーは手を挙げていないということでございますが、原因といたしまして、日本のIT企業のグローバル競争力の低さと、また国内市場の閉鎖性などが指摘をされているところであります。IT人材の育成とともに、日本のIT企業の競争力強化が大きな課題であると思いますが、まずこの点の御見解を伺うとともに、先行事業を行っている8地域ですが、クラウドサービスを行う会社は4社の中、8地域とも1社が全ての事業を行っているとお聞きをしております。先行事業での検証が1社しかないと、地方公共団体が他の3社を選ぼうとしたときに、支障がないか不安になると思いますけれども、この点について問題はないかということについて、以上2点について御説明をお願います。
46:57
お答え申し上げます。私の方からは2問いただいた、1問目の回答をさせていただきます。ガバメントクラウドは、クラウドサービスの利点を最大限に活用することで、迅速、柔軟、セキュアかつコスト効率の高いシステムを構築し、利用者にとって利便性の高いサービスを提供するため、複数のクラウドサービスの利用環境として整備しているものでございます。その調達に当たりましては、最新かつ最高レベルの技術及び情報セキュリティを確保するため、これを実現する技術要件をはじめ、データ保存の安全性を確保できることや、政府情報システムのセキュリティ評価制度に登録されたサービスであることなどの調達要件を明示しておりまして、この要件を満たす企業者であれば、国内企業であれ、外国企業であれ、ご参加をいただけるものでございます。委員御指摘のとおり、国内企業の競争力強化は重要でございまして、クラウド分野などの全般的な重要技術の育成の観点等から、経済産業省などの関係省庁とも連携いたしまして、技術開発支援などを通じて、企業の健全な育成を図ってまいりたいと考えております。
48:17
後段の質問についてお答え申し上げます。地方自治体が安心してガバメントクラウドを利用できるようにするため、令和3年度及び令和4年度において、8県11団体を採択し、選考事業を実施しているところ、委員御指摘のとおり、いつでもAWSを選択し、検証を行っているところでございます。選考事業においては、これまで地方自治体の庁舎やデータセンター等に設置されていた現行の機関業務システムを、ガバメントクラウドのテスト環境で当該システムが問題なく稼働できることに加えて、セキュリティ・可用性・性能拡張性・移行性・運用保守性などの要件を満たしていること、投資対効果を検証しているというところでございます。ガバメントクラウドは、その調達時の要件といたしまして、基本技術や標準科学等を公開することとしていることから、今般の選考事業における検証内容につきましては、他の3者におけるシステム構成や価格面での参考にもなるというふうに承知をしております。検証内容は公表するとともに、さらに地方自治体における検討に資するよう、デジタル庁において検証を踏まえた地方自治体における利用マニュアルや推奨するシステム構成等の情報を整理し、提供することによってシステム構築にかかるコストを削減することとしており、AWSのみ奈落、すべてのガバメントクラウドのサービス事業者について整理提供するという予定としております。引き続き、地方公共団体が安心してガバメントクラウドを利用できるよう、御意見をしっかりと聞きながら統一標準化を進めてまいりたいというふうに考えております。
50:03
はい、ありがとうございました。この大小様々な自治体から共通して心配される声の一つに、ガバメントクラウド移行後にどのぐらい運用経費がかかるかという点であります。移行費用につきましては国が出し、移行後に運用経費は2018年度比で少なくとも3割の削減を目指すとなっております。ガバメントクラウドへの移行の目的の一つであります業務全体のコストを下げるという部分では、この先行事業においてどのような結果となり、見通しとしてはどのようになるのかお伺いしたいと思います。
50:49
ではお答え申し上げます。昨年10月に閣議決定した地方公共団体情報システム標準化基本方針におきまして、標準準拠システムへの移行後に運用経費等は2018年度平成30年度比で少なくとも3割の削減を目指すということといたしております。投資対効果を検証するガバメントクラウド先行事業の中間報告では、ランニングコストについて8件中5件が削減見込まれるとしている一方で、3件につきましてはコストが増加するというふうに分析をしております。コスト増加となった関係につきまして、中間報告はあくまで現行システムをそのままガバメントクラウドに移行した場合の試算であり、既に複数団体でシステムを共同利用している場合、試算においては単独のシステム構築運用としていることや、基本の改善に加えてガバメントクラウドの接続改善を新設すること等によるコスト増になるというふうに分析をしております。今後、運用経費等の3割削減の目標達成に向けては、クラウド化によるコスト削減に加えて、技術的に推奨されるシステム構成によるコストの抑制、複数団体によるシステムの共同利用や、従来個別に構築してきた自治体共通のアプリケーションの提供による運用コストの抑制等によってコスト削減を進め ていく必要があるというふうに考えております。
52:21
ガバメントクラウドへの移行についてでありますが、当初は2025年度までに移行が終わらないと、移行費の補助が受けられないとしておりましたけれども、この地方公共団体のそれぞれの実情を見てみますと、すべての地方公共団体が2025年度までに移行するのは難しいと判断をされるかと思います。地方の実情などを踏まえまして、柔軟な対応をぜひしていただきたいと思いますが、この点についての御見解をお伺いしたいと思います。デジタル庁 久住貴等活管お答え申し上げます。昨年10月に閣議決定をした標準化基本方針におきまして、地方自治体の基幹業務システムについて、2025年度までにガバメントクラウドを活用した標準準拠システムへの移行を目指すこととしております。地方自治体からは統一標準化の取組に関しまして様々な御意見をお寄せいただいているところ、省庁とも連携をして移行スケジュールや課題について調査を行っており、現在各自治体の課題を個別に把握をして、解決に向けて取り組むべき対話や分析を行っておるところでございます。統一標準化の取組は、地方自治体の情報システムに係る人的・外政的負担を軽減し、地域の実情に即した住民サービスの向上に注力できるようにするほか、国地方のシステムがガバメントクラウド上に構築されることで、より円滑な連携や効率化が可能となり、新たな資格に対応したアプリケーションの構築や全国的な展開を迅速化を図られるものというふうに認識をしております。引き続き、総務省ともよく連携をした上で、都道府県の協力も得て、地方自治体等の御意見をしっかりと聞きながら、閣議決定された標準化基本方針に基づきまして着実に取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
54:29
今の課題を様々に検証しながら、全ての自治体がしっかり移行できるように、ぜひとも対策をお願いしたいと思います。いくつか質問が残っておりますが、最後の一問になろうかと思いますけれども、5Gの環境整備であります。行政のデジタル化によりまして、オンライン化による行政手続などの利便性の向上も大事な観 点でありまして、そこで課題となるのがネット環境であります。現状地方におきましては、インフラ整備が遅れておりまして、デジタル田園都市国家構想の実現のためには、デジタル基盤の整備が不可欠の前提であると思います。政府では、2027年度末までに光ファイバの世帯カバー率を99.9%に、また2030年度末までに5Gの人口カバー率をそれぞれ99%にすることが目標に挙げられておりますけれども、現在の進捗率と見えている課題についてお伺いしたいと思います。
55:43
お答えいたします。まずデジタル基盤の整備状況についてでございますが、令和3年度末におきまして、光ファイバの世帯カバー率は約99.7%、5Gの人口カバー率は約93.2%となっております。他方で、特に過疎地や離島、山間部など地理的に条件が不利な地域での整備が遅れておりまして、総務省としては、このような条件不利地域における整備を加速させ、デジタル環境における地域間の格差をなくすことが重要であると考えております。このため、条件不利地域での整備につきまして、補助金による支援を行うとともに、自治体や通信事業者などで構成される地域協議会を開催し、個々の地域の実情を踏まえた整備を進めております。引き続き、地域の声を丁寧に伺いながら、国民の誰もがデジタル化の恩恵を実感できる、社会の実現に向け取り組んでまいりたいと考えております。
56:38
時間が余りましたので、終わりにしたいと思いますが、全国の全ての地域がこのデジタルの恩恵が受けられるよう、特段の対応をお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。
57:23
立憲民主党末継ぐ成一でございます。どうぞよろしくお願いいたします。本日は、地域活性化につきまして、議論を進めてまいります前に、まず、これまでの政府の近年の地域振興の取組の評価を伺いたいと思います。政府は、平成26年11月に成立した「まちひとしごと創生法」に基づいて、「まちひとしごと創生総合戦略」を策定し、地方創生の取組を推進してまいりました。令和3年においては、「まちひとしごと創生基本方針2021」を策定するなどの取組を行ってこられましたが、これらの取組によって、地方の暮らしがどう変わって、その成果をどのように考えているか、具体的な評価をお示しいただきたいと思います。
58:23
お答え申し上げます。地方創生に向けた取組を進めてまいりました。この結果、地方創生関係交付金の活用などを通じて、地域の創意工夫を生かした取組が、全国各地で推進されたことで、地域の魅力向上、民意愛の創出、また地域における雇用の創出、経済活性化にもつながっているところであると思います。例えば、ひとつ例を挙げますと、鳥取県の大仙町というところ、交付金を活用して、三道の中央にあったシャッターを下した店舗を解体撤去して、複合商業施設を新設することで、三道の景観改善や、民意愛復活、雇用創出につながったと、こういう事例もございます。こうした例は全国各地にあるわけでありますけれども、制度的なことを申し上げますと、地方への資金の流れの創出拡大の観点から、一線団体以上の地方公共団体において、企業版風さと納税が活用されたこと、また、地方への人や企業の流れの観点から、地方創生移住支援事業を活用して、東京圏からの移住促進に約1300市町村が取り組んだこと、また、地方拠点強化税制などの活用を通じた、地方への企業の移転推進の取組等によって、民間の調査結果によりますと、2021年には、首都圏の企業転入、転出動向が11年ぶりに転出超過となった、つまり、首都圏から地方に移る会社の方がやや大き くなったという、そういう一定の成果を上げてきたものと考えております。さらに、大きく言えば、東京圏の転入超過数は、2019年に約14.6万人であったものが、2022年には約9.4万人と、3年間で約5.2万人、東京圏に入ってくる転入超過が減少したところであります。ただし、これはコロナの影響というものを考えなければならないと思ってまして、直近、東京や東京圏への転入超過がまた頭をもたげている状況でありますが、こうしたことを考えても、地方への人の流れの拡大に向けた、これまでの様々な取組は一定の成果を上げてきたものと考えております。
1:01:27
ありがとうございます。様々な成功事例を挙げていただきました。しかしながら、その一方で、そもそも地域創生、この地域活性化に向けた取組の初期の目的というものは、これは、2022年国土交通法案にもありますが、少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏の人口の過 度の周知を是正しとあります。私は、そういう視点からすると、これまでの取組が、この初期の目的をどこまで達成したのかと、はなはだ疑問に思うわけであります。その一方で、政府は今後、デジタル田園都市国家構想の具体化を進めておられます。そこでお伺いいたします。このデジタル田園都市国家構想の具体化によって、では今後、この地方の暮らしがどのように変わっていくのか、地方の未来像について具体的な青写真をお示ししていただきたいと思います。
1:02:42
お答えいたします。地方においては、人口減少や高齢化などによる影響とともに、新型コロナウイルス感染症や物価高騰などによって、経済的、社会的に大きな影響を受けているところであります。こうした中で、地方における仕事づくりや、地方への人の流れの創出を進めることによって、魅力的な地域をつくることで、東京圏への過度の一極集中の是正を 図り、地方の活力を高めていくことが重要だと考えております。また、デジタル技術が劇的に進化をいたしまして、今や地方においても都市と遜色のない暮らしができる時代になりつつあると考えております。今こそ、デジタルの力も活用しながら、地域社会の生産性や利便性を飛躍的に高め、産業や生活の質を大きく向上させて、地域の魅力を高めるチャンスであると認識しております。コロナというものもございました。コロナは大変なピンチでありましたけれども、これも地方への関心を、そして地方に移ってゆとりのある生活を営みたいと、そういう気持ちを高めた一面も合うのではないかと思っております。こうした中で、デジタルの力を活用することによって、地方の社会課題を成長の原動力として、テレワークや転職なき移住の推進など、地方に住み、働きながら都会に匹敵する情報やサービスを利用することが可能となることを通じて、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会、こうした社会の実現を目指してまいりたいと存じます。
1:04:54
ありがとうございます。今、未来像についてお示しいただきました。デジタル田園都市国家コースターがかげる、これまでの地方創生の取り組みにデジタルの力を活用して、活発させ、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指すという志志は理解しております。しかしながら、私も地方選出の国会議員の一人として、また地域非営業型事業の創出と人材育成を政策に掲げ取り組んでいる一人として、全国各地の地域活性化に取り組む若者や地元経済を担っている企業及び人材と、昨年より意見交換を重ねてまいりましたが、本構想を実現に導くそのポイントがずれているようにしか思いません。最も重要なポイントは、地域をデジタル化する、すなわち地域にデジタルを導入することよりも、その地域にどれだけデジタルを使いこなすノウハウがあるのかという点であると考えます。ところが、本構想を実現の一環として示されている国の重要政策は、デジタルの力や可能性そのものであり、どうその力や可能性を地域が活用運用するのか、あるいは活用運用した結果、どこまでその地域の課題が解決するのかといった効果が、定量的にも、訂正的にもほとんど見えません。そこで、地方にデジタルを導入すれば、地域課題の引いては社会 課題の解決につながるという革山用ではなく、より現実的にデジタル化に対応する地方をいかにつくるかという点につきまして、大臣のお考えを示していただきたいと思います。
1:07:12
お答え申し上げます。ただいまの委員の御指摘は大変大事なところだと考えておりまして、デジタル化に対応できるような地方をいかにつくり上げていくか、このことにデジタル田園都市国家構想の整備というものはかかっているというふうに存じます。そのために、この総合戦略において、デジタル社会の推進に必要なデジタル推進人材の人数を330万人と推定しまして、現在の情報処理、通信技術者の人数である約100万人との差である230万人の新たな人材を育成するという目標を掲げて、人材育成に取り組み、そしてそのような方々が地方にいかに誰一人取り残さないという精神のもとに生活者の方々、あるいは事業者の方々に寄り添うというか、あるいは共に走る伴走型の支援というものを行っていくことによって、デジタルに対応できる地域をつくる、このことが最も寛容なことと考えております。
1:08:45
ありがとうございます。ということであるならば、地方のデジタル化を支援する基礎条件として今挙げられました、デジタル基盤整備、デジタル人材の育成確保、誰一人取り残されないための取組の3つのうち、明らかに誰一人取り残されないための取組に具体案が欠けているのはなぜでしょう。明らかに本構想は導入する側の視点が強く、導入される側の視点に欠いております。私はそのことを批判したいのではありません。まさに誰一人取り残されないための取組、すなわちデジタル化に対応し得る地方をいかにつくるかという視点に具体性が欠けているところが本構想の穴であり、課題であると言いたいのであります。そのことに関連しまして、人材の育成確保という条件につきましても、なぜその育成確保される人材の対象が専門的なデジタル知識、能力を有し、デジタル実装による地域の課題解決を牽引するデジタル推進人材のみなのでしょうか。特定の人材、しかも外部の人材が特定の目的のために特定の期間、その地域の課題解決を牽引してもなかなかうまくいかない、定着しづらいという苦い経験をこれまでの地方創生のやり方の中で散々にしてまいりました。デジタルを導入するのも人材なら、デジタルを活用するのも人材であります。地域でデジタルを活用できる人材が誰一人取り残されず、育成されるという視点については、どのような対応策が検討されているのか、具体的にお聞かせいただきたいと思います。
1:10:59
内閣官房内田デジタル伝統国家構想実現会議事務局審議官。
1:11:07
お答えを申し上げます。ただいま先生、ご指摘の人材の具体策ということでございますが、先ほど大臣からお答え申しましたとおり、まずデジタル推進人材、地方のDXを牽引する人材を約30万人育成すると。これと合わせまして、例えば高齢者の方々ですとか、被災者の方、こういったデジタルの活用に不安を覚えている方々、こういう方がデジタル化の恩恵から取り残されないように、ただいまデジタル庁におきまして、デジタル推進委員というそういう方々に、