1:10
ただいまから農林水産委員会を開会いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。漁業法及び特定水産・動植物等の国内流通の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、農林水産省消費安全局長安岡住人君ほか2名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、裁を決定いたします。漁業法及び特定水産・動植物等の国内流通の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。本案の質説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次ご発言願います。
1:55
自民主党の山下雄平です。漁業法等の改正に対する審議ですけれども、今国会、この通常国会において、政府、農水省に関する政府提出法案の最後の確保であります。今国会において、いろいろ立場と考え方の違いはありながらも、各党各会派のご協力のもと、参議院では衆議院を超える質疑時間で、いろいろ結論についてはいろいろなご意見があったと思うんですけれども、人理事としても横沢理事はじめ、皆さんのご協力の中で、何とか充実した審議をということで、至らない点も多々あったとは思いますけれども、各党各会派の皆さんのご協力にこの場をお借りして感謝申し上げたいと思います。この法案については、マグロについての法案であります。党委員会以外の委員会で、この問題について取り上げたことが私ございました。その際も野党席の皆さんから、いい質問だと、大切だと、この課題は必要だという話をいただきました。だからこそ、与党の方ももちろんそう思っていらっしゃると思うんですけれども、おそらくこの黒マグロの資源を回復させ、そして、両氏の皆さんがも っと取れるようにという声を、反映できるような体制をつくってほしいという思いは一緒だというふうに思っております。ぜひともいい形を皆さんとともにつくっていければというふうに思っております。太平洋黒マグロの資源量は、私が国会議員になったのが2013年ですけれども、その頃というのは本当に資源量が危機的な状況でありました。漁業者などの資源管理の大変なご苦労のもと、資源が私は着実に回復してきたんだろうというふうに思っております。太平洋黒マグロをはじめとした水産資源の資源管理に向けた、これまでの取り組みの評価、そして課題について、農林水産大臣としてどのように認識しておられるのか、お考えをお聞かせください。
4:08
太平洋黒マグロにつきましては、委員おっしゃるとおり、資源は順調に回復をしているところであります。これは漁業者の皆様が厳格な資源管理に 取り組んでこられた努力の結果であると認識をいたしております。他方、その管理の基礎となる漁獲量等の報告義務に違反した漁獲物が、流通する事案が発生したことから、再発防止や管理強化を図ることが急務であると考えまして、今回の法案提出というふうになったところでございます。太平洋黒マグロ以外の資源を含めた水産資源の管理につきましては、これまで令和2年に策定したロードマップに沿い、数量管理を基本とする資源管理の取組を進めてきた結果、資源評価対象種やタック管理資源の拡大など、一定の基盤がおおむね整ってきたところでございます。他方、例えば資源評価の精度の向上、また突発的な来漁への対応など、タック管理の運用の改善、そして遊魚の管理の推進といった解決を要する課題も浮かび上がってきたと考えております。こういったものを踏まえまして、令和6年度以降の具体的な取組を示しましたロードマップを、令和6年3月に策定したところでありまして、引き続きこのロードマップに基づきます取組を進めてまいる所存であります。
5:51
私は佐賀県の呼ぶ子という漁村で、120年続く魚屋を実家は営んでおりまして、父親が4代目、私が本当は5代目にならなくちゃいけないんですけれども、そういう性格もあって、地元の玄海などの漁師の皆さんとお話をする機会も多々あります。また今私自民党の水産部会長をしておりますので、全国の浜にお邪魔して漁師の皆さんと意見交換する機会が多々あります。漁師の皆さんとお話をするとですね、毎日海に出ている肌感覚と行政など公的機関が発表する資源量との間に、ズレがあるんじゃないかという話をよく聞きます。実際はもっと魚が増えているんじゃないかと、もっと取ってもいいんじゃないかと、取らせろと言って、ご批判を受けることも多々あります。水産庁として調査、資源評価の科学的信頼性の担保について、どのように認識されていますでしょうか。また科学的な評価の信頼性、またそれに基づく漁獲枠の妥当性につい て、現場の漁師の方々にどのように説明し、理解を得る努力を、今後どのように当たっていく考えなのでしょうか。お聞かせください。
7:08
お答えいたします。太平洋黒マグロにつきましては、WCPFC中西部太平洋マグロ類委員会の科学機関でございますISC、北太平洋マグロ類国際科学省委員会が資源評価を実施をしているところでございます。ISCには、我が国の研究者も参加し、資源評価の作業に貢献しております。また、我が国が積極的に実施している太平洋黒マグロの研究調査結果を提供し、資源評価の信頼性向上に努めているところでございます。ちなみに、現在見られております太平洋黒マグロの資源回復につきましては、過去の資源評価において予測されていた資源動向とも合致しているという状況でございます。水産庁としましては、毎年、太平洋黒マグロに関心を有しておられます国内の漁業関係者との意見交換会を実施しまして、ISCの資源評価の結果について説明するとともに、我が国の漁獲学を含みますWCPSCでの資源管理について、今、意見交換を重ねているところでございます。引き続き、丁寧に説明をいたしまして、理解を得るよう努力してまいりたいと考えております。
8:18
今回の法改正案を提出することになった端緒というのは、水揚げされたマグロが報告されずに流通されたという事件が明らかになったことであります。逮捕者まで出てしまった有意識事件だというふうに思っております。漁獲量の信頼性、科学的評価の信頼を大きく損なう事案だったというふうに思っております。水産庁として、政府として、今回の事件が起きた原因はどこにあったと分析されているのでしょうか。また、今回の制度改正は再発防止に向けて必要・十分となっているのでしょうか。お考えをお聞かせください。
9:01
お答えを申し上げます。今回の事案というのは大間の事案だというふうに思いますけれども。今回の事案についての原因ということであります。まず、特に大型の太平洋クロマグロの個体の経済的価値が高く、タック報告をあえて行わないことで多額の利益を得られるということが大きな誘因となったのではないかというふうに考えております。また、本事案のような漁獲未報告事案に対して、現行の仕組みではいくつかの課題があるというふうに認識をしております。まず1点目は、不正な水揚げの予防体制や取り締まり体制が脆弱であるということであります。そして2点目は、太平洋クロマグロの大型魚は通常個体単位で取引されているにもかかわらず、タック報告では総量のみが報告事項でありまして、不正事案通報があったとしても不正事案の迅速な商合確認が困難であるということであります。そして3点目は、流通事業者を直接規制する仕組みがなく、流通段階が進むほど、タック報告義務に違反した漁獲物の取扱事業者の取締りが困難になっていく といった課題があるというふうに認識しております。このため、漁獲管理官の新設等による取締り体制の強化をまず行うということとともに、本法案においてタック報告事項への本数の追加や、その元となる情報の保存の義務付け、違反者に対する罰則強化、これが漁業法の改正であります。そしてまた同時に、漁業者、流通事業者に対する情報の伝達保存の義務付け、これが水産流通適正化法の改正ということになります。これらの措置を行うこととしております。これらによりまして、本件事案のようなタック報告事案の再発防止のための抑止力というのはかなり大きく高まるというふうに考えておりまして、また違反事案が疑われる場合にはより的確に取り締まることができるようになるというふうに考えております。
11:06
二度とこうした問題が起きないように、関係者皆で対応していかなければならないというふうに思っております。一方で漁業者の皆さん、漁師の皆さんとお話をすると、改正案が実施されると相当な負担になるのではないかというような懸念の声も聞きます。例えば西日本の、これは九州じゃないですけど、西日本の漁師の皆さんと話をすると、こっちは真面目にやっているのに何でこんな負担を強いられるのかということで、またすごいそれに対しても厳しいお声をいただくことが多々あります。正直者がバカを見るようなことにはならないでほしいという話もされました。法改正による義務付けが漁業者や流通業者、市場関係者の過度な負担とならないのでしょうか。考えをお聞かせください。
11:56
はい。今回の改正に盛り込みました制度におきましては、漁業者や流通事業者等に必要な情報の伝達、記録、保存等を義務付けることになりますが、制度の運用や省令の策定に当たりましては、その対象となることを想定しております太平洋クロマグロの大型漁、これについては全国津々浦々の港で年間を通じて、さらに様々な漁業種類で漁獲力を上げされているという実態がございます。こういった点を踏まえて、現場の新たな負担が可能な限り軽減されるよう、現在、招集官場を発行されている取引電票やタグなどを用いて、円滑に義務を履行できる仕組みとすることを考えているところでございます。
12:40
今回の法改正の施行にあたり、新たな義務を負う漁業者、漁通業者、産地の市場関係者等の負担が軽減されるように対応するとともに、支援策を私は講じるべきではないかと思っておりますが、その点についてはお考えをお聞かせください。
13:00
今回の法改正におきましては、可能な限り負担が軽減される仕組みとすることとしておりますが、漁獲から漁通までの円滑な管理が可能となるタグなどを活用した電子的な情報伝達手段の推進を図る実証事業、これも令和5年度から実施しているところでございます。他方で、例えば、現在各市場で用いられております電票発行システムの状況によっては、その回収等を行う必要が生じるなど、関係者に一定の負担が生じる可能性もあるというふうに承知をしております。こうした負担をいかに軽減するかについてもしっかりと検討してまいりたいと思います。
13:37
これも支援策を充実させていただくとともに、関係者の皆さんに丁寧に説明をしていただければと思っております。先ほど申し上げたように、私は呼ぶ子という漁村の出身で、イカが有名なんですけれども、私の街と対岸は隣に座っている山本恵介理事の域という島で、この辺りというのは本当にイカのすごくいい漁場でありましたけれども、今イカがすごく減っているという状況にあります。これは漁師の皆さんと話をすると、マグロを取ったりすると、マグロの腹をさばくとイカがすごくたくさん入っていると、マグロが見えるとイカがいなくなってしまっているというようなご指摘を受けます。一方で佐賀県なんかは、もともとそんなにマグロを取っていなかったので、マグロの枠が本当にすごく少ない状況にあるので、すぐ枠の上限に達してしまうので、例えばイカが取れないから代わりにマグロを取りたいと思っても、そもそも枠がないと。このマグロがいるからイカがいなくなっているんじゃないかというようなご指摘もいただきます。またマグロがかかっちゃうけれども枠がないから離すけれども、結果的に1回かかっちゃったマグロを離しても死んでしまうと。何のためにやっているんだということで、やりきれない思いを伝えられることもあります。こうした問題の一番の問題は、日本全体の枠が少ないことにあるのではないかというふうに考えております。今回の制度改正は日本全体の増枠に結びつく内容となっているのでしょうか。農林水産大臣の考えをお聞かせください。
15:24
我が国で発生しました違法な未報告事案は、資源管理措置が正しく実施されなかった事例として、WCPFCの会合でも報告をされておりまして、我が国が望みますWCPFCにおける今後の増枠の検討に当たりましては、早急に再発防止策を講じ、WCPFCの会合で説明する必要があるという状況でございます。そのために今回の法改正によりまして、未報告事案の再発防止や国内管理の強化を行っていくことで、まずは国際的信用の回復をする。その上で、我が国の信用を回復した上で増枠を実現するということにつなげていきたい というふうに考えております。
16:22
是非とも、こうした法整備を進めていくことによって、日本の資源管理というのはちゃんとしているんだということを内外に示した上で増枠を勝ち取っていただきたいと思いますし、またその増枠においては沿岸漁業の皆さんにもちゃんと配慮して、そうした浜の漁業が成り立っていくような対応をしていただきたいというふうに思っております。また、仮に増枠が実現した場合、間違って入っちゃったときの混革問題について、どのように対応できる可能性があるのか、余地があるのか、現状においてお考えをお聞かせください。
17:03
お答えいたします。太平洋黒マグロの国内の漁獲枠でございますけれども、この配分につきましては、水産政策審議会のもとに設置されました黒マグ ロ部会において取りまとめられた配分の考え方に基づき行っているところでございます。この考え方におきましては、配分に当たりまして、混革回避や放流等の作業負担の大きい漁業の負担を一定程度を考慮すること。増枠の際には、混革回避を行うなど漁獲枠管理の負担の大きい漁業者や取り控えた都道府県漁業等に対して配慮することを検討すべきとされてございます。今後増枠の可能性が出てきた場合にも、こうした考え方に沿って対応することになるというふうに考えてございます。
17:52
増枠をぜひとも貸し取ってほしいというふうに、おそらくここのいらっしゃる皆さん、すべての皆さんが思っていらっしゃると思いますけれども、増枠が、云々は、回避は別としても、混革問題にできることは現状取り組んでいただきたいというふうに思っております。混革の回避や放流した漁業者への支援について、水産庁としてこれまでどのように対応してきて、今後どういった点について力を入れていきたいというふうに考えておられるのでしょうか。お考えをお聞かせください。
18:30
お答えいたします。黒マグロの混革回避の取り組みにつきましては、特に一定の混革が避けられない低地網におきまして、放流手法に関する技術開発に取り組みまして、創業方法の工夫ですとか、低地用の漁軍探知機の開発等、一定の成果が得られているところでございます。現在は国といたしましても、放流の取り組みに対する作業経費の支援ですとか、混革回避のために必要な機器の導入や漁法転換に要する経費の支援を行いまして、放流技術や機器等の普及に努めているところでございます。引き続き、現場の状況を踏まえまして、放流等の取り組みに対する支援を行うなど、適切に対応してまいります。
19:20
ぜひとも、こうした放流であったりとか、混革に対する取り組み というのを力を入れていっていただきたいと思っております。また、先ほど触れましたように、どうしても今取れていない、もともと違う漁師を取っていた、その資源量の源というものがマグロであったり、よく言われるのは、クジラが増えすぎているせいで、他の漁師がいなくなっているのではないかというようなご指摘をいただきます。水産庁としては、そうですというふうには言えないかもしれないですけれども、おそらく毎日、漁に出ていらっしゃる皆さんの感覚からすると、食物連鎖の一番上のものが増えてしまうと、どうしても下のものがどんどん減っていくと。だからこそ、食物連鎖の一番上の枠であったり、漁獲量を増やさないと、他の漁師の皆さんにとってみても、他の浜辺の人にとってみても、影響が非常に甚大だというようなご指摘をいただいて、それについて、いや絶対違いますというのは、なかなか言えないというふうに思うんです。だから、そうした問題についてもちろん枠を増やしていく、上のものを取れるような環境をつくっていくとともに、今、漁師の皆さんが目の前で取りたいと思っている資源量が減っている原因について、ストンと落ちるような説明とか、またこの現状がこのぐらい取れるはずなのに、いや実際のデータは少ないですと言われたときに、なんだろうなという思いをしないような形にしていくためにも、やはりそういった視点においても、私はデジタル化であったりとか、そうした新しいテクノロジーの技術を活かしていくということは不可欠ではないかというふうに思っております。漁業における資源管理の精度を高め、かつ漁業者などの負担を減らし、科学的評価への納得感、これ納得感というのが大事だと思うんですけれども、納得感を高めていくためにも、デジタル化を進めていくことが、私は不可欠だというふうに思っております。情報伝達のデジタル化を進めるために、国としてどのような取り組みを行っていくおつもりなのか、またシステムの構築や連携が可能となるのは、いつごろと見通しているのでしょうか、お考えをお聞かせください。
21:41
お答えいたします。水産庁におきましては、これまでに500カ所以上の漁協及び産地市場から水揚げ情報を電子的に収集する体制、このほかに大臣国家漁業の電子的な漁獲報告体制を構築いたしまして、運用を開始しているところでございます。今後は、これらの体制を活用いたしまして、資源管理の推進のための新たなロードマップに沿いまして、令和12年度までに漁船許可情報の一元化管理システムの構築等に取り組んでいくこととしてございます。また、今般の水産流通適正化法の改正によりまして義務付けられます、特定第一種第二号水産動植物についての情報伝達のデジタル化につきましても、現在、タグ等を活用した電子的な情報伝達等に係る実証事業を行うとともに、現行の水産流通適正化法に基づきます義務の履行に用いられておりますシステムを活用できるように、現在、システム改修に向けた準備を進めているところでございます。
22:54
ぜひとも、そうしたスマート水産業と、もっとそのの広いものだというふうに思いますけれども、そうしたものを政府を挙げて取り組んでいただきたいと思いますとともに、それにものすごいお金がかかって、結果的に漁業者の負担が増えすぎて、なかなかそうしたものに取り組みづらいということがならないような対応を、政府を挙げてしなくちゃいけないというふうに思っています。これ、私が自民党水産部会長だから、申し上げるわけではなくて、この法案が入る前まで、農業の法案を議論していて、基本法の改正において、やはり前の法律ができたときから、農業予算が減ってしまったということで、厳しく御指摘をいただきました。なので、おそらく農林水産省としては、この基本法の成立を受けて、農業の予算を増やしていかなくちゃいけないというふうに、これはみんな各委員同じ意見だと思うんですけれども、往々にして、そういうときに農業の予算を増やさなくちゃいけないからということで、例えば林業とか水産業が割を食うみたいなことは、あってはならないというふうに思っています。森林があってこその農であり、そして水産である。そしてまた、食料の安全保障であったり、食料自給率というのは、これは何 も農業だけでなくて、水産業と一体となってやらなくちゃいけないというふうに思っていますので、これは毎回毎回補正と合わせて、水産予算が3000億円でこれでいいんだということではなく、おそらく水産も増やしていって、農業も増やしていって、林業も増やしていくということが必要だというふうに思っていますので、これは私も部会長をやっていますので、私自身も全力で取り組むことを約束して、私の質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
24:47
おはようございます。立憲民主社民の徳永エリでございます。参議院農林水産委員会確保の審議、今国会最後ということでございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。去年の4月18日にもこの委員会で質問をさせていただきましたけれども、青森県の大間で3年間にわたりまして、太平洋クロマグロの漁獲を報告せずに、静岡中央卸市場に出荷していたという事件で、同様の事件の再 発を防止すること、また逮捕者まで出たこの事件がですね、WCPFC中西部太平洋マグロル委員会での今後の交渉に影響するのではないかということを大変懸念されておりました。そういうことから、さらなる管理強化のために、今回漁業法とそれから流的法の改正に至ったわけでありますが、今回漁業法でクロマグロが特別管理特定水産資源に指定され、流的法の適用になることで、宅航行義務を果たしていないクロマグロを特定すること、これまでできませんでしたけれども、できるようになるのかということと、大間と同じような事件の再発防止や管理強化に果たしてつながるのか、また交渉への懸念、これは払拭されるのかどうか、まずはお伺いしたいと思います。
26:13
今回のような漁獲未報告の事案に対しまして、現行の仕組みでは不正な水揚げの予防体制や取り締まり体制が脆弱でありました。それから、太平洋クロマグロの大型魚は通常個体単位で取引されているにもかかわらず、宅区報告では送料のみが報告事項であり、不正事案通報があったとしても、不正事案の迅速な照合を確認、これが困難でありました。さらには、流通事業者を直接規制する仕組みがなく、流通段階が進むほど、宅区報告義務に違反した漁獲物の取扱事業者の取り締まりが困難であったというような課題があると考えております。このため、漁獲管理官の新設等により、取締まり体制の強化を行うというのが本法案ですが、本法案において、宅区報告事項への本数の追加、そしてその元となる情報の保存の義務付け、違反者に対する罰則の強化を漁業法改正で行ってまいります。一方、漁業者、流通事業者に対する情報の伝達保存の義務付け、こちらの方を水産流通適正化法の改正で行ってまいります。これらによりまして、類似の事案の抑止力は大きく高まるというふうに考えております。違反事案が疑われる場合に、より的確に、的確に取り締まることができるようになります。さらに関係国への信頼が高まります。太平洋黒マグロの増額交渉にも、その信頼が起用するものというふうに考えております。
28:21
流通段階で宅区報告済みと特定できるかというお話もいただきました。黒マグロ陸上げから宅区報告までには、一定の時間、今ですとIQ管理のものですと1日以内、送料管理のものですと翌月10日までという形の報告義務になっておりまして、一定の時間があるということで必要ということで、今回の改正によりましても、流通段階で宅区報告済みとの特定は引き続きできることにはなっていないということでございます。しかしながら、今回の改正によりまして、流通段階で、この船舶の名称、重量等の情報の伝達を行うということでございますので、疑義情報があった場合には、その情報と宅区報告の内容との検証を迅速にできるような仕組みということでございます。これは宅区報告義務に対しましては大きな抑止力となるというふうに考えております。
29:17
先ほど大臣から批判者に対する罰則を強化するという話がございましたけれども、今回の法改正で宅庫報告義務を果たさず、また虚偽の報告をした場合には、漁業法の第192条で漁業者への罰則について法提携の引上げ、 そして第200条で卸中卸など事業者に対する新たに1億円以下の罰金という重い刑罰を課すということであります。この漁業関係者への罰則の新設強化によって違反行為の抑止をしようというお話がございましたけれども、大間の事件は、私はこれ漁業関係者だけの責任問題ではないというふうに思っているんですね。やはり国や都道府県、こういったところにも問題があったんじゃないかというふうに思うんです。水産庁にこの大間の事件ですけれども、情報があって発覚したわけでありますけれども、地元ではその情報が届く前から噂になっていたということも耳に入っています。それから2017年に北海道の南海部地区で起きた低地雨への黒マグロの混革、漁獲上限の大幅調加によって配分を守り、送業を行っていた他の地域の漁業者の方々が6年間も休業を余儀なくされたということであります。明らかに国や都の情報収集不足による管理の失敗であり、国と都やそれから青森県が連携をしてですね、地域、特に浜の情報をきちんと収集できていれば、枠の大幅調加も漁獲の未報告事案ももっと早く対応できたのではないかというふうに思います。そこで伺いますが、先ほど大臣からもお話ありましたけれども、水産庁の資源管理体制どうなっているのか伺いたいと思います。資源管理推進室の定数、また新設された漁獲管理官の定数は十分なのか、それからそれぞれの役割や連携は今後どうなっていくのか、また法改正による罰則の強化によって自治体や地域の漁協は相当ナーバスになっております。チェック体制も強化せざるを得ません。そんな中で経費や業務の負担が増えるという切実な声も上がっています。今後どのようにして管理や情報収集など、国、都道府県、そして浜との連携を強化していくのかお伺いいたします。
31:42
失礼いたします。本年4月から水産庁に漁獲管理官というのを新たに設置をしたところでございます。定員につきましては23名と体制ということでございます。また漁獲管理官によりまして、太平洋黒マグロの腫瘍な陸上げ口におきまして、関係事業者等を対象とした陸上げ状況の検査、巡回指導を開始をしたところでございます。また、併せましてこのタッグ制度の運用につきましては、資源管理推進室が担当しております。こちらの方は15名の体制ということでございますが、引き続きこの資源管理推進室、さらに漁獲管理官、