1:05
ただいまから国土交通委員会を開会いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省大臣官房審議官、辻高博君、ほか12名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。ご異議ないと認め、裁を決定いたします。国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は、順次、御発言願います。
1:46
おはようございます。立憲民主党の尾沼拓実です。今日は一般質疑ということで、まず一つ、ちょっと緊急の話題でございますので、質問をさせてください。昨日の夜、NHKのクローズアップ現代で、こういう番組が放送されました。「追跡PFAS汚染」こういうような報道でありまして、米軍基地等が注目されて、国会でも議論されてきたところなのですが、そういったものは特段近くに存在しない、我が茨城県においても、そのような数値が、高い数値が報道されているというような番組でありました。そして、我が居住地であります、穂田市というところにおきましては、どうやら暫定目標値である50を2倍超える100の数値が確認をされた河川島ということでございました。近隣の楼高地域におきましても、水道水なん かでも、基準値を超える数字が確認されておりまして、心配の声が広がっているというところでございます。そういった意味で、水、水道という文脈でありまして、直接の所管ではないということは承知しております。しかしながら、国土や水の水道の管理ということも所管である国交省においてましても、直接の所管ではないものの関係し得ることはあるのではないかと思います。その観点から、例えば環境省だったり、自治体だったりというところから実態把握、こういったことに努めるとともに、何かしら改善予知があったり、あるいはできることがあれば、そのような態度をお願いしたいと思いますが、大臣の御見解を伺います。水道水などにおけるPFASの問題、これに関係する報道について、水道事業を所管する国土交通省としても、よく承知しているところでございます。水道水におけるこのPFASのうち、主要な物質であるPFOSとPFOR、いずれもPFASというのは有機物質加工物の総称でございますが、その中でも特に問題となっているPFOS及びPFORの実用については、現在、環境省と共同で実態調査を行っております。水資そのものは、環境省の所管でございますが、上水道も国交省の所管に4月からなりました。環境省と一緒になって、しっかりこの問題に対応していきたいと思っております。私も元環境大臣ですので、この問題に非常に関心がございまして、しっかり対応してまいりたいと思います。昨日の夜にも関わらず、ご答弁をいただきましたことに感謝申し上げたいと思います。心配の声が広がっていることは事実でございますので、今、大臣からも、ご自身の環境大臣としての経歴等についても言及いただきました。当然、当刃を超えてしっかりやって地域の不安に寄り添っていくということは大切なことだと思いますので、どうぞしっかりとご努力いただくように、あらかた重ねて申し上げたいと思います。それでは通告に従いまして、議論をさせていただきたいと思いますが、先日来までで議論をしていたところについてのさら問いを中心に、いくつか議論させていただきたいと思います。鉄道ローカル線の課題についてということで、先日4月の2日だったと思います、国土交通委員会で茨城県内の大原駅、鹿島線をめぐる状況についても話をさせていただきました。という議論を踏まえて、現場の意見を聞いてきたんですが、何か国交省の答弁ちょっと違うんじゃないのかと、こういうような意見も聞いてきたものですから、そういう意味で確認もしながら議論をさせてください。4月2日の鉄道局長からご答弁いただいたところであります。要は人手不足で影響が受けているんじゃないのかという問いに対して、現時点で担い手不足による減便等の事態は生じていないという答弁がありました。これに対する議員の声が寄せられたので、ご紹介して、新たに見解を伺います。確かに本数自体は普遍であります。しかし変わっていない区間というのが、水戸から大新井と、少しとても短い区間なんですね。それで大新井から鹿島神宮という南の方まで行こうと思うと、これは日中の時間帯で2往復減ってしまっているという現状があります。全体の本数としては普遍なんだけれども、よくよく見ると、大新井から六甲地域を通って南の方に行くことについては減ってしまっている事実がありまして、減便等の事態は生じていないということは誤りなのではないか。こういう意見が出されたところでありますが、改めて見解を伺います。
6:24
お答え申し上げます。まず鹿島臨海鉄道でございますけれども、今御指摘のとおり、令和3年の3月に行われたダイヤ改正におきましては、大新井駅と鹿島神宮駅間で上下合わせて4本の減便が行われたと承知をしております。これにつきまして鹿島臨海鉄道に確認しましたところ、その当時コロナウイルスの影響が大きかったことから、利用実態に合わせてダイヤを見直したものであり、担い手不足によるものではないと聞いております。また本年4月の時点で、委員から御質問いただいた際には、同社から運転士不足の事態は生じていないと確認した上で、御指摘の答弁をいたしたところでございますが、今般改めて同社に確認をしましたところ、令和3年3月、先ほどのダイヤ改正でありますが、その後はさらなる減便は行われておらず、また運行に必要な運転士の人数は確保されているとの説明を受けているところでございます。
7:28
実際問題、ステレス減便なのではないかというような指摘があったわけですね。つまり減便が生じていないかといったら、実際のところは減便自体はダイヤの関係で生じているところでありました。その原因が、人手不足、担い手不足なのかというような問いの立て方をすると、そうじゃないというロジックも可能なんだというような話でありますけれども、現実 問題減便ということは生じてしまっていたということが事実として明らかになったわけであります。さて、その上で、その際にも4月の時点でも、担い手不足を解消するために賃金の上昇を図っていくことが重要だということの質疑をいたしまして、局長からも適正な賃金水準を確保されることが重要だというような趣旨の答弁もあり、また大臣からも類似の答弁がありました。改めて、ここで趣旨を確認したいと思いますが、局長は4月の2日、こうおっしゃっていました。「適正な賃金上昇を反映できるように、減価の算定方法を見直した」と、運賃改定の話についてですね、とおっしゃっておりましたけれども、改めてこの趣旨を確認させてください。
8:32
国土交通省におきましては、鉄道事業者が運賃改定を行う際に用います収入と減価の算定方法を定めている収入減価算定要領というものにつきまして改正を行い、本年4月から適用したところでございます。具体的には、鉄道事業者における賃金上昇を適切に運賃に反映させられるようにするため、賃金を含む人件費の算定方法につきまして、これまでは当該事業者における人件費上昇率の実績値を用いることとしてお りましたが、改正後は他の事業者も含めた人件費上昇率の実績値等も反映して算定することができるというものにしたものであります。
9:19
要は賃金上昇をする、そういったことであれば運賃改定をしていいというようなことで、国交省は制度を見直したということであります。これについては良いものだと思います。しかし、現場の話を聞いてみますと、その4月から制度が改正されたということで、4月11日に実際の運賃の引上げを申請しました。全体で17.7%。ただ、これの話をよくよく聞いてみると、実際古い鉄道でありますので、老朽化した車両とか施設の保守免停に全て上昇分を当てて、ベースアップとか定期昇給とか、そういったことの賃上げ対策は取らないことにしていると側聞しております。今までの話なんかも踏まえると、改めてこういった運賃引上げに連動した賃上げということをやっていかないと、人手不足は解消されていかないということが大事な視点かと思います。大臣もやっぱりこの前の答弁なんかでも、賃金水準が非常に低いという点とか、みんなが努力していかなきゃ、関係者が努力していかなければならない、 総合的に賃金水準を上げていくことが必要だというような御発言もありました。そのようなことに加えて、様々な補助金等の支援制度も行っていただいているということが、4月の国会質疑で答弁されたところです。大臣答弁やそれらの金銭的支援といったことに加えまして、実際に運賃引上げに連動した賃上げが円滑に行われる、そういう環境整備を促していくということが重要ではないかと考えますが、見解を伺います。
10:56
賃上げに結びつくような運賃の値上げということで、今回の今、小沼委員が出された鹿島臨海鉄道の場合は、しかしその前に施設が大変老朽化しているので、その対策のための運賃値上げが優先してしまったということかと思いますけれども、そういう意味では、しっかり賃上げに結びつく運賃値上げになるような、その元となる施設にしっかり支援をしていくということも非常に重要だとこのように思います。賃上げの前提となる事業者の経営基盤強化のため、鹿島臨海鉄道を含む経営基盤の脆弱な地域鉄道事業者を対象に、安全性の向上に必要なレールや枕木の整備・更新や車両の改良などに対し、必要 な財政支援を行っております。また、デジタル化・システム化による経営効率化の取組等に対しても支援を行っております。こういう経営基盤を強化するための支援もしっかり行い、その上で賃金を引き上げるための運賃値上げというような体制になるように、国交省としてもしっかり支援していきたいと思います。確かにそういった施設整備とかについてしっかりやっていくということは、これは誰も反対するものではないんですね。しかし、結果的にそれだけに留まってしまって、賃金が上がっていくような感じになっていかないと、人も集まらないというような状況になってしまうということであります。どうやら若い人たちの間では、当然の権利であるストライキぐらいやったらいいんじゃないかというような声も上げられているようであります。そういった意味で、いろんな支援策を行っていくことは重々承知です。しかし、ここはあえて一歩踏み込んで、そういった施設整備のメンテナンスとかでも大事です。それに加えて、国交省としても、今までそういった支援策を提供する、そして注視をしていくということだけではなく、ちゃんと賃上げが実現できるような環境整備を促していくということまでやっていくことが重要ではないかと考えますが、改めて、ご見解を伺います。
13:08
まさにそのとおりだと思います。運賃改定にあたっての新たなルールの周知徹底を図っていくとともに、事業者の経営基盤強化に向けた支援を通じまして、鉄道事業者による賃上げなどの処遇改善が適切に行われるよう、環境整備をしっかり図っていきたいと思います。
13:30
関連しまして、往来臨海鉄道に加えて、鉄道の貨物輸送についても併せて解いていきたいと思います。鉄道貨物輸送に関しましては、昨年の令和5年4月20日、国土交通委員会において、質疑法案審議が行われ、負担決議が行われました。負担決議の第3には、こういった記述があります。貨物列車が現に走行している線区及び災害時や有事において貨物列車が走行する、改善性が高い線区については云々という ことでありますが、ここで解釈をお問い合わせください。改善性が高い線区とありますが、これの定義は何であって、誰が判断するものなのか。また、再決議には、鉄道ネットワークの維持に在り方についての国の関与の在り方も含めた検討を進めることとございますけれども、この鉄道ネットワークの維持に係る線路の維持費用だったり、補助等のスキームについてはどのようなことになっているのか、現状を伺います。
14:35
お答え申し上げます。委員御指摘の改正地域交通法の衆議院及び参議院の二重決議を踏まえまして、昨年8月に地域交通法に基づく基本方針を改正いたしたところでございます。この基本方針におきましては、災害時や有事において貨物列車が走行する改善性が高い区間など、我が国の基幹的鉄道ネットワークを形成する区間については、再構築協議会における協議の対象としないということとしております。御指摘の改善性が高い区間についての 定量的な基準につきましては、特に設けてございませんが、再構築協議会の設置の要請があった場合などには、国とJR各社との間で、基幹的鉄道ネットワークを形成する区間に該当するかどうかを確認し、判断するということとなるものと考えております。また、こうした基幹的鉄道ネットワークにつきましては、JR会社法に基づく大臣指針によりまして、JR上場各社に対し、適切な維持を求めていくこととしております。
15:41
はい、現状について分かりました。貨物鉄道についても経営状況が非常に悪い状況になっているということの現場の声も寄せられたところであります。そもそも振り返ると、国鉄改革のときに行われたいろんなスキームがありました。専門用語で恐縮ですけれども、例えば、アボイダブルコストルールであるとか、あるいはダイヤ調整ルールとかといったことがありました。また、貨物調整金というような制度も含まれていると承知しております。