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参議院 国土交通委員会

2024年06月13日(木)

1h52m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=8062

【発言者】

青木愛(国土交通委員長)

小沼巧(立憲民主・社民)

三上えり(立憲民主・社民)

嘉田由紀子(日本維新の会・教育無償化を実現する会)

浜口誠(国民民主党・新緑風会)

田村智子(日本共産党)

木村英子(れいわ新選組)

1:05

ただいまから国土交通委員会を開会いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省大臣官房審議官、辻高博君、ほか12名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。ご異議ないと認め、裁を決定いたします。国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は、順次、御発言願います。

1:45

尾沼拓実君。

1:46

おはようございます。立憲民主党の尾沼拓実です。今日は一般質疑ということで、まず一つ、ちょっと緊急の話題でございますので、質問をさせてください。昨日の夜、NHKのクローズアップ現代で、こういう番組が放送されました。「追跡PFAS汚染」こういうような報道でありまして、米軍基地等が注目されて、国会でも議論されてきたところなのですが、そういったものは特段近くに存在しない、我が茨城県においても、そのような数値が、高い数値が報道されているというような番組でありました。そして、我が居住地であります、穂田市というところにおきましては、どうやら暫定目標値である50を2倍超える100の数値が確認をされた河川島ということでございました。近隣の楼高地域におきましても、水道水なんかでも、基準値を超える数字が確認されておりまして、心配の声が広がっているというところでございます。そういった意味で、水、水道という文脈でありまして、直接の所管ではないということは承知しております。しかしながら、国土や水の水道の管理ということも所管である国交省においてましても、直接の所管ではないものの関係し得ることはあるのではないかと思います。その観点から、例えば環境省だったり、自治体だったりというところから実態把握、こういったことに努めるとともに、何かしら改善予知があったり、あるいはできることがあれば、そのような態度をお願いしたいと思いますが、大臣の御見解を伺います。水道水などにおけるPFASの問題、これに関係する報道について、水道事業を所管する国土交通省としても、よく承知しているところでございます。水道水におけるこのPFASのうち、主要な物質であるPFOSとPFOR、いずれもPFASというのは有機物質加工物の総称でございますが、その中でも特に問題となっているPFOS及びPFORの実用については、現在、環境省と共同で実態調査を行っております。水資そのものは、環境省の所管でございますが、上水道も国交省の所管に4月からなりました。環境省と一緒になって、しっかりこの問題に対応していきたいと思っております。私も元環境大臣ですので、この問題に非常に関心がございまして、しっかり対応してまいりたいと思います。昨日の夜にも関わらず、ご答弁をいただきましたことに感謝申し上げたいと思います。心配の声が広がっていることは事実でございますので、今、大臣からも、ご自身の環境大臣としての経歴等についても言及いただきました。当然、当刃を超えてしっかりやって地域の不安に寄り添っていくということは大切なことだと思いますので、どうぞしっかりとご努力いただくように、あらかた重ねて申し上げたいと思います。それでは通告に従いまして、議論をさせていただきたいと思いますが、先日来までで議論をしていたところについてのさら問いを中心に、いくつか議論させていただきたいと思います。鉄道ローカル線の課題についてということで、先日4月の2日だったと思います、国土交通委員会で茨城県内の大原駅、鹿島線をめぐる状況についても話をさせていただきました。という議論を踏まえて、現場の意見を聞いてきたんですが、何か国交省の答弁ちょっと違うんじゃないのかと、こういうような意見も聞いてきたものですから、そういう意味で確認もしながら議論をさせてください。4月2日の鉄道局長からご答弁いただいたところであります。要は人手不足で影響が受けているんじゃないのかという問いに対して、現時点で担い手不足による減便等の事態は生じていないという答弁がありました。これに対する議員の声が寄せられたので、ご紹介して、新たに見解を伺います。確かに本数自体は普遍であります。しかし変わっていない区間というのが、水戸から大新井と、少しとても短い区間なんですね。それで大新井から鹿島神宮という南の方まで行こうと思うと、これは日中の時間帯で2往復減ってしまっているという現状があります。全体の本数としては普遍なんだけれども、よくよく見ると、大新井から六甲地域を通って南の方に行くことについては減ってしまっている事実がありまして、減便等の事態は生じていないということは誤りなのではないか。こういう意見が出されたところでありますが、改めて見解を伺います。

6:22

村田鉄道局長

6:24

お答え申し上げます。まず鹿島臨海鉄道でございますけれども、今御指摘のとおり、令和3年の3月に行われたダイヤ改正におきましては、大新井駅と鹿島神宮駅間で上下合わせて4本の減便が行われたと承知をしております。これにつきまして鹿島臨海鉄道に確認しましたところ、その当時コロナウイルスの影響が大きかったことから、利用実態に合わせてダイヤを見直したものであり、担い手不足によるものではないと聞いております。また本年4月の時点で、委員から御質問いただいた際には、同社から運転士不足の事態は生じていないと確認した上で、御指摘の答弁をいたしたところでございますが、今般改めて同社に確認をしましたところ、令和3年3月、先ほどのダイヤ改正でありますが、その後はさらなる減便は行われておらず、また運行に必要な運転士の人数は確保されているとの説明を受けているところでございます。

7:26

小沼拓美君

7:28

実際問題、ステレス減便なのではないかというような指摘があったわけですね。つまり減便が生じていないかといったら、実際のところは減便自体はダイヤの関係で生じているところでありました。その原因が、人手不足、担い手不足なのかというような問いの立て方をすると、そうじゃないというロジックも可能なんだというような話でありますけれども、現実問題減便ということは生じてしまっていたということが事実として明らかになったわけであります。さて、その上で、その際にも4月の時点でも、担い手不足を解消するために賃金の上昇を図っていくことが重要だということの質疑をいたしまして、局長からも適正な賃金水準を確保されることが重要だというような趣旨の答弁もあり、また大臣からも類似の答弁がありました。改めて、ここで趣旨を確認したいと思いますが、局長は4月の2日、こうおっしゃっていました。「適正な賃金上昇を反映できるように、減価の算定方法を見直した」と、運賃改定の話についてですね、とおっしゃっておりましたけれども、改めてこの趣旨を確認させてください。

8:29

村田鉄道局長

8:32

国土交通省におきましては、鉄道事業者が運賃改定を行う際に用います収入と減価の算定方法を定めている収入減価算定要領というものにつきまして改正を行い、本年4月から適用したところでございます。具体的には、鉄道事業者における賃金上昇を適切に運賃に反映させられるようにするため、賃金を含む人件費の算定方法につきまして、これまでは当該事業者における人件費上昇率の実績値を用いることとしておりましたが、改正後は他の事業者も含めた人件費上昇率の実績値等も反映して算定することができるというものにしたものであります。

9:18

山田克美君

9:19

要は賃金上昇をする、そういったことであれば運賃改定をしていいというようなことで、国交省は制度を見直したということであります。これについては良いものだと思います。しかし、現場の話を聞いてみますと、その4月から制度が改正されたということで、4月11日に実際の運賃の引上げを申請しました。全体で17.7%。ただ、これの話をよくよく聞いてみると、実際古い鉄道でありますので、老朽化した車両とか施設の保守免停に全て上昇分を当てて、ベースアップとか定期昇給とか、そういったことの賃上げ対策は取らないことにしていると側聞しております。今までの話なんかも踏まえると、改めてこういった運賃引上げに連動した賃上げということをやっていかないと、人手不足は解消されていかないということが大事な視点かと思います。大臣もやっぱりこの前の答弁なんかでも、賃金水準が非常に低いという点とか、みんなが努力していかなきゃ、関係者が努力していかなければならない、総合的に賃金水準を上げていくことが必要だというような御発言もありました。そのようなことに加えて、様々な補助金等の支援制度も行っていただいているということが、4月の国会質疑で答弁されたところです。大臣答弁やそれらの金銭的支援といったことに加えまして、実際に運賃引上げに連動した賃上げが円滑に行われる、そういう環境整備を促していくということが重要ではないかと考えますが、見解を伺います。

10:52

斉藤国土交通大臣

10:56

賃上げに結びつくような運賃の値上げということで、今回の今、小沼委員が出された鹿島臨海鉄道の場合は、しかしその前に施設が大変老朽化しているので、その対策のための運賃値上げが優先してしまったということかと思いますけれども、そういう意味では、しっかり賃上げに結びつく運賃値上げになるような、その元となる施設にしっかり支援をしていくということも非常に重要だとこのように思います。賃上げの前提となる事業者の経営基盤強化のため、鹿島臨海鉄道を含む経営基盤の脆弱な地域鉄道事業者を対象に、安全性の向上に必要なレールや枕木の整備・更新や車両の改良などに対し、必要な財政支援を行っております。また、デジタル化・システム化による経営効率化の取組等に対しても支援を行っております。こういう経営基盤を強化するための支援もしっかり行い、その上で賃金を引き上げるための運賃値上げというような体制になるように、国交省としてもしっかり支援していきたいと思います。確かにそういった施設整備とかについてしっかりやっていくということは、これは誰も反対するものではないんですね。しかし、結果的にそれだけに留まってしまって、賃金が上がっていくような感じになっていかないと、人も集まらないというような状況になってしまうということであります。どうやら若い人たちの間では、当然の権利であるストライキぐらいやったらいいんじゃないかというような声も上げられているようであります。そういった意味で、いろんな支援策を行っていくことは重々承知です。しかし、ここはあえて一歩踏み込んで、そういった施設整備のメンテナンスとかでも大事です。それに加えて、国交省としても、今までそういった支援策を提供する、そして注視をしていくということだけではなく、ちゃんと賃上げが実現できるような環境整備を促していくということまでやっていくことが重要ではないかと考えますが、改めて、ご見解を伺います。

13:06

斉藤国土交通大臣

13:08

まさにそのとおりだと思います。運賃改定にあたっての新たなルールの周知徹底を図っていくとともに、事業者の経営基盤強化に向けた支援を通じまして、鉄道事業者による賃上げなどの処遇改善が適切に行われるよう、環境整備をしっかり図っていきたいと思います。

13:29

尾沼拓実君

13:30

関連しまして、往来臨海鉄道に加えて、鉄道の貨物輸送についても併せて解いていきたいと思います。鉄道貨物輸送に関しましては、昨年の令和5年4月20日、国土交通委員会において、質疑法案審議が行われ、負担決議が行われました。負担決議の第3には、こういった記述があります。貨物列車が現に走行している線区及び災害時や有事において貨物列車が走行する、改善性が高い線区については云々ということでありますが、ここで解釈をお問い合わせください。改善性が高い線区とありますが、これの定義は何であって、誰が判断するものなのか。また、再決議には、鉄道ネットワークの維持に在り方についての国の関与の在り方も含めた検討を進めることとございますけれども、この鉄道ネットワークの維持に係る線路の維持費用だったり、補助等のスキームについてはどのようなことになっているのか、現状を伺います。

14:33

村田鉄道局長

14:35

お答え申し上げます。委員御指摘の改正地域交通法の衆議院及び参議院の二重決議を踏まえまして、昨年8月に地域交通法に基づく基本方針を改正いたしたところでございます。この基本方針におきましては、災害時や有事において貨物列車が走行する改善性が高い区間など、我が国の基幹的鉄道ネットワークを形成する区間については、再構築協議会における協議の対象としないということとしております。御指摘の改善性が高い区間についての定量的な基準につきましては、特に設けてございませんが、再構築協議会の設置の要請があった場合などには、国とJR各社との間で、基幹的鉄道ネットワークを形成する区間に該当するかどうかを確認し、判断するということとなるものと考えております。また、こうした基幹的鉄道ネットワークにつきましては、JR会社法に基づく大臣指針によりまして、JR上場各社に対し、適切な維持を求めていくこととしております。

15:39

小沼拓実君。

15:41

はい、現状について分かりました。貨物鉄道についても経営状況が非常に悪い状況になっているということの現場の声も寄せられたところであります。そもそも振り返ると、国鉄改革のときに行われたいろんなスキームがありました。専門用語で恐縮ですけれども、例えば、アボイダブルコストルールであるとか、あるいはダイヤ調整ルールとかといったことがありました。また、貨物調整金というような制度も含まれていると承知しております。しかし、この貨物調整金について廃止されてしまうと、非常に経営状況もひっ迫して、そもそも鉄道ネットワークの維持すらおぼつかないのではないか、こういう懸念の声が上がっています。この貨物調整金については、実は、平成27年1月14日、整備新幹線の取扱いについてということで、政府与党の申し合わせの記述がございます。これによりますと、現在整備中の新幹線が全線開業する平成42年度までに云々かんぬんというようなところで記述がされております。便宜上、平成42年というのは、西暦に直しますと2030年です。その2030年に結局、この貨物調整金については終了するということが、政府与党の申し合わせになっているところでございますけれども、技術的にちょっと分からないことがあったので、確認をさせてください。今申し上げた、現在整備中の新幹線が全線開業する平成42年度までに、ということが政府与党の申し合わせの記述です。これは、平成42年度まで、すなわち2030年に主軸を置いてぶった切るというようなものなのか、それとも就職後でありますところの、現在整備中の新幹線が全線開業するというところに主軸を置いているのか、解釈はどうなっていますか。

17:20

村田鉄道局長

17:29

お答え申し上げます。今ご指摘の、平成27年の政府与党の申し合わせにつきましては、ご指摘のとおりの記述になっているわけでございますけれども、当時の申し合わせといたしまして、この完成開業時期が遅れるということを必ずしも想定していないという状況で作成されたものというふうに認識しておりまして、仮に、現段階で北海道新幹線の開業が遅れた場合のこの取扱いにつきまして、この2030年度というものがどうなるかということについて、今、確たるお答えを申し上げるのは難しいものと考えております。

18:06

小沼拓美君

18:08

それは多分政府としてはそうですよね。政府与党というと、あれそこにそろっているんじゃないのかなということでありますけれども、それはさておき、時間もありませんのでさておき、言いたいことは、その2030年度に現行終わるかもしれないという状況になっている。解釈もどうやら幅があるかもしれないということであります。現状のようなことを考えますと、やっぱりこの貨物調整金の新制度移行するにせよなんですよ。やっぱりJR貨物の生命維持装置といっても過言ではない、非常に重要な仕組みであると思っています。現行制度の維持、または現行と同等の制度を創設して維持をしていくということが大切ではないかなと考えますが、この見解についての国交省の見解を教えてください。大臣、せっかく大臣でいいんじゃないですか。

18:58

村田自動局長

19:00

すみません、失礼いたしました。今ご指摘のJR貨物がJR旅客会社に支払う線路使用料でございますけれども、今ご指摘からやりましたように、国鉄改革の際にJR貨物の収益性を確保し、鉄道貨物輸送のサービスを維持していく観点から、貨物輸送によって傷んだレールや枕木等の修繕費としてアボイダブルコストのみに限定するというふうにされたところでございまして、この考え方に沿って今、JR貨物と旅客会社の間で協定が定められているというものでございます。このJR貨物が並行在来線会社に対して支払う線路使用料につきましては、JR貨物の負担をアボイダブルコストと同程度とするために貨物調整金制度を設けております。この貨物調整金制度につきましては、先ほどの政府与党申合せにおきまして、2030年度までに見直しを行い、新制度に移行することとされておりますが、今、委員御指摘のとおりでございまして、北海道新幹線の状況でありますとか、またJR貨物の経営自立化に向けた状況、並行在来線の経営状況などを踏まえつつ、今後必要な検討を行っていくということにしておりますが、いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、鉄道貨物輸送が期待される役割を発揮するとともに、JR貨物が経営自立化に向けた取組を推進するということが重要であると認識しておりまして、引き続き必要な支援を行ってまいります。

20:29

小沼貴文君。

20:30

時間が限られました。実は建設業法についても問うていきたいと思っておりました。この前、前回一時で法案が成立したところなんですけれども、実際に三上委員からも議論がありました。受注事業者の労務の見積もりと雇用契約上の人気のギャップを埋める、そしてそのようなことを徹底するために、受発注射双方で確認し、共有し、遵守される仕組みを必要ではないかということについても質問をする予定でございましたが、時間もありませんので、要望にとどめたいと思います。残り30秒ぐらいなんですが、大臣2回ぐらい手を挙げていらっしゃったので、何か言いたいことがあれば、簡潔にお願いします。

21:06

斉藤国土交通大臣。

21:08

ちょっと答弁に前のめになりまして、失礼いたしました。鉄道貨物はなくしてはいけないと私は思っております。いろいろな細かい技術的な問題がございますが、しっかりカーボンニュートラルも含めまして、物流の革新も含めまして、鉄道貨物が果たすべき役割を将来もしっかり果たしていくべく、頑張りたいと思っております。終わります。

21:34

次に三上英理君。

22:00

会派立憲民主社民の三上英理です。大沼議員に続きまして一般質疑をいたします。最初に、精神障害者運賃割引制度について質問をいたします。JR6社が来年2025年4月から精神障害者の運賃割引制度を始めます。ようやく待ちに待ったという制度です。また、東京メトロや大手の私鉄9社もこれから相次いで開始すると言われています。この新しい制度が必ずしも使い勝手が良いものではないという点がございます。その実情を地元の当事者、ご家族の方からご要望をいただいたことから、きょう質問をさせていただきます。報道発表によりますと、今回の割引は、障害の程度が一番重い精神障害者保険福祉手帳1級の方が第1種、そして2級、3級の方が第2種になる見込みです。資料1をご覧ください。JRグループが発表した割引制度です。第1種の障害者や12歳未満の第2種障害者が介護する人と一緒に乗ると、2人とも5割、つまり半額に割引されます。一方で、1種も2種も介護者がなくて1人で乗る場合、ここは100キロという、いわゆるキロ数に期限があります。まずは質問です。第1種の方と介助される方が一緒の場合は、距離の割引に制限がありません。このようになった経緯を教えてください。

23:43

村田鉄道局長。

23:45

はい、答え申し上げます。鉄道における障害者割引につきましては、常時介護者の付き添いが必要である10度の身体障害者の方々を対象に、障害者ご本人と介護者の方をそれぞれ2分の1の割引とし、合わせて1人分の運賃となる割引制度としていることから、距離制限を設けないものとなっていると承知をしております。精神障害者割引につきましても、このような身体障害者割引や知的障害者割引と同様の考え方に基づきまして、10度の障害者の方に介護者の方が同伴して乗車する場合には、距離の制限を設けていないものと承知をしております。

24:27

三上衣梨君。

24:29

介護者がいない場合ですよね。今いる場合の説明をしていただいたんですけど、いない場合、1人の場合はなぜ100キロを超えないと割引の対象にならないのでしょうか。

24:41

村田鉄道局長。

24:43

今御答弁いたしましたとおり、鉄道における障害者割引は基本的には、障害者ご本人と介護者の方をそれぞれ2分の1の割引として、合わせて1人分の運賃とする制度でございますが、旧国鉄におきましては、運賃が高額となる101キロ以上の移動につきましては、利用者の負担軽減を図る観点から、障害者の方が単独で乗車する場合であっても2分の1の割引とする制度とされ、多くの鉄道事業者がこれを踏襲しているものと承知をしております。精神障害者割引につきましても、多くの鉄道事業者はこのような考え方に基づき、101キロ以上の移動につきましては、障害者の方が単独で乗車する場合であっても、2分の1の割引とする制度を導入していると承知をしております。

25:29

三谷英里君。

25:31

そもそも精神障害者保健手帳1級を持つ方は、病院に長期入院されている方がほとんどです。今お話があった、踏襲してきたという話なんですけれども、そもそもこの割引は旧国鉄時代の1950年、今から75年ほど前に国有鉄道運賃法が改正されたときに実施されました。障害者割引制度を踏襲している。それが現在も今回の制度に反映、75年前の制度が今回の制度に反映されたということです。時代は変わっています。利用があっても変わっているんですよね。100キロの距離、JRを利用して遠出する機械、第1級を持つ方が非常に難しいのではないかと思います。100キロといえば東京駅から静岡県の熱海駅まで、これを一種の方が一人で移動するということはなかなか考えづらいかと思います。また、1級より圧倒的に人数が多い2級、3級の方々、通院ですとか買い物、そういった日常生活で使いたい。であれば、今の時代、この100キロという制限、利用するにも大変厳しいものがあるのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

26:49

西東国土交通大臣

26:53

公共交通機関である鉄道におきまして、障害をお持ちの方を含め、すべての人が便利に安心して利用できる環境を整備することは非常に重要だと思います。ご指摘の距離制限につきましては、先ほど局長が答弁しましたとおり、過去の経緯を踏まえ、多くの鉄道事業者において距離制限を設定しておりますが、一部の鉄道事業者においては、距離制限を設けず、割引運賃を導入しております。例えば、西日本鉄道、それから、この6月からは京成電鉄でございます。割引制度の拡充につきましては、基本的に鉄道事業者の経営上の判断でございますけれども、国土交通省としては、引き続き、委員のご意見や、障害をお持ちの方のご意見を鉄道事業者にもお伝えしてまいりたいと思います。

27:45

三上エリ君。

27:47

そういった鉄道もあるということで、そういった鉄道モデルケース、ぜひ精神障害者の方々にとって、今回のチャンスというか機会というか、本当に長年の悲願でした。重ねて申し上げます。皆さんは、近場で使いたいと訴えていらっしゃいます。大臣、この距離の条件、今お話しございましたけれども、重ねて、距離の撤廃も含めた、そういった鉄道事業者に促していただくということをお約束していただけませんでしょうか。

28:26

斉藤国土交通大臣。

28:28

先ほどもご答弁申し上げましたとおり、国会でこういう議論があること、そして全ての障害者の方が安心して移動できる環境をつくること、これらを鉄道事業者にしっかり伝えていきたいと思います。

28:42

三上エリ君。

28:44

ありがとうございます。当事者の方、ご家族の皆様、今のお言葉、大変うれしく聞いていらっしゃると思います。鉄道における精神障害者運賃割引につきまして、鉄道事業者全体のうち導入済みの事業者及び導入を決定した事業者、この割合はどれぐらいなんでしょうか。

29:04

村田鉄道局長。

29:06

はい、答え申し上げます。鉄道における精神障害者割引でございますが、本年4月1日現在で118事業者において導入されておりまして、全事業者に占める割合は約7割となっております。さらにJR旅客会社及びこれまで導入していなかった大手ミンテツ事業者などにおきましては、新たに精神障害者割引を導入することを本年4月に発表したところでございまして、これによりまして割引の導入を決定した事業者を含めますと、令和7年の4月1日時点では全事業者の約9割に当たる156社が導入する見込みでございます。国土交通省といたしましては、まだ導入していない事業者に対しましても、その意義や必要性につきまして丁寧に説明していくなど、引き続き働きかけを行ってまいりたいと考えております。

29:59

三上衣梨君。

30:00

はい、働きかけどうぞよろしくお願いいたします。また国土交通省では、鉄道を含む公共交通機関の精神障害者運賃割引の導入促進に向けて、これまで9割にすぐ達するということなんですけれども、どのような取組を行っているのか、行ってきたのか教えていただけますでしょうか。

30:20

国土交通省 佐垣総合政策局長。

30:24

お答え申し上げます。障害者の方々に対する公共交通機関の運賃割引につきましては、最終的には事業者各社の経営判断とならざるを得ない中で、国土交通省といたしましては、JRや大手、民鉄をはじめとする幅広い公共交通事業者に対し、精神障害者割引の導入について、理解と協力を求めてきたところです。さらに令和5年の2月には、精神障害者に対する割引の考え方や、運賃改定時に障害者割引に伴う厳修分を考慮することなど、実施に際して整理が必要な事項を鉄道事業者にお示しするなど、導入に向けた環境整備も行ってきております。この結果、鉄道等の公共交通事業者における導入は進展してきていると考えておりますが、国土交通省といたしましては、引き続き、まだ導入されていない事業者に対し、その意義等について丁寧に説明していくなど、引き続き、さらなる普及に努めてまいります。

31:26

三上衣梨君。

31:29

鉄道事業者に丁寧に説明するためにも、とにかく当事者の声をしっかりと聞いていただきたいと強く思っております。そのためには、国土交通省から各事業者に対し、働きかけていく必要がある。鉄道事業者なんですけれども、明らかに減収になってしまうのではないかという、精神障害者割引、うんちん割引をはじめとする障害者割引を躊躇するということがあるのであれば、国が減収分を負担する。こういったことを考えていくべきだと思うんですけれども、大臣いかがでしょうか。

32:07

斉藤国土交通大臣。

32:10

公共交通機関における精神障害者の方に対するうんちん割引につきましては、割引による減収を他の利用者の負担によって賄うという事業者の経営判断の中で行われてきたものでありますが、国土交通省ではその導入への理解と協力を求めてきたところでございます。また、先ほど局長の答弁にもありましたけれども、令和5年2月には、うんちん改定時における収入の減価算定において、割引に伴う減収分を考慮する取扱いであることを改めて明確化し、各事業者への働きかけを強化しております。今後とも、公共交通機関における精神障害者割引の導入がさらに進むよう取り組んでまいります。

32:57

三上衣梨君。

32:59

昨年、本委員会で議論されました地域交通法等改正案、この二決議でも、障害者割引等の費用を交通事業者が負担していることを踏まえ、福祉分野等においても交通事業者支援のための仕組みづくりについて検討することを求めています。この取組について、国土交通大臣、最後に見解と対応方針をお願いします。

33:25

委員長。

33:26

斉藤国土交通大臣。

33:28

先ほどご答弁申し上げたとおりですが、現行の障害者割引による減収分については、運賃改定時における収入減加算定に盛り込んでおり、各社の認可運賃に反映されているため、利用者全体でご負担をいただいているところです。国土交通省としては、公共交通事業者のご理解とご協力をいただきながら、引き続き、精神障害者割引の導入拡大を図ってまいります。社会福祉政策の一環としての障害者割引等に係る支援のための仕組みづくりにつきましては、引き続き厚労省などの関係省庁と連携しつつ、どのような対応が可能か、この二重決議もございます。引き続き検討してまいりたいと、このように思っております。

34:16

三上衣梨君。

34:18

引き続き、障害のある方に優しい制度づくりに尽くしていただきたいと思います。続いて、オーバーツーリズムの問題です。オーバーツーリズムとは、観光地にキャパシティ以上の観光地が押し寄せること、これ、日本語に訳すと「観光公害」と言います。コロナ禍が落ち着いて、全国各地で起きているオーバーツーリズム、この受け止めを大臣、お願いします。

34:42

斉藤国土交通大臣。

34:44

国内外の観光需要の急速な回復に伴い、多くの観光地がにぎわいを取り戻す一方で、一部の地域や時間帯におきまして、混雑やマナー違反による地域住民の生活への影響や、旅行者の満足度の低下といった懸念が生じております。こうした課題に対処するため、昨年10月の「観光立国推進閣僚会議」におきまして、オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージが決定されました。これを受けて、住民の方々を含めた地域の関係者による計画の策定や、具体的な取組の実施を総合的に支援すべく、本年3月に「先駆モデル地域」として、全国の20地域を採択したところでございます。これらの地域では、地域の関係者による協議を踏まえまして、例えば京都では、一般の路線バスに加えて通常よりも高い運賃を設定し、京都駅と主要観光スポットをダイレクトに結ぶ観光特急バスの運行が今月1日より開始されました。また、宮島口エリアでは、五島神社や周辺商店街などの混雑状況をリアルタイムで発信して、需要の分散平均化や収入の促進を図る取組が予定されております。国土交通省としては、地域の実情に応じた具体策が進み、観光客の受け入れと住民の生活の質の確保の両立が図られるよう、地域における意欲的な取組をしっかりと支援してまいりたいと思います。今、御指摘のありました地元の宮島も入域税を取り入れるようになりました。入等税ですね。様々な入域税の導入を検討する地方自治体が増えています。具体的に、その制度導入事例について伺います。もう一つ、では、国としてその自治体をどのように支援しているのか教えてください。

36:52

地域を訪れる観光客の方々に一定の金銭負担を求めている事例といたしましては、今お話のありました広島県八日市におきまして、宮島を訪れる観光客などを対象として、地方税法に基づく法定外付通税として1人100円を徴収する宮島訪問税、あるいは、名古屋山、火打山地域において、登山者の方々を対象として、登山道の維持・補修などに充てる費用として、1人当たり500円を任意で徴収している協力金などがあると承知しております。こうした取組につきましては、各地方自治体のお判断や、あるいは地域の関係者による協議に基づいて行われるものと承知していますが、観光庁といたしましても、地域における観光客の受入れ環境整備を促進する、こういう観点から、例えば協力金などを導入する場合において、オンラインによる徴収システムの導入費用や、キャッシュレス決済端末、自動券売機の設備購入費等を支援の対象としているところでございます。観光庁といたしましては、こうした取組を含め、引き続き、持続可能な観光地域づくりを実現するため、地域の実情に応じた取組を後押ししてまいります。

38:06

三上衣梨君。

38:08

いろいろあるオーワツーリズムの観光地の中でも、よく聞くのが富士山です。連日、コンビニエンスストアから見える富士山が映えるといって大事になっています。実際に見るだけではなくて、マナー違反であったり、ゴミの投棄であったり、とうとう国も富士山のオーバーツーリズム問題について動き出すということなんですが、具体的にどういったことを動き出すのでしょうか。

38:33

環境省大臣官房堀上審議官。

38:37

お答えいたします。富士山の、特に登山の問題につきまして、委員御指摘のとおり、一部の場所への混雑の偏りにより、利用者の満足度が低下したり、危険な弾丸登山があったり、あるいはルールマナー違反といったオーバーツーリズムが大きな課題となっているところでございます。このため、環境省では、山梨県と静岡県とともに事務局を務めております、富士山における適正利用推進協議会におきまして協議を重ねてまいりました。本年3月に「富士登山・オーバーツーリズム対策パッケージ」を取りまとめたところでございます。このパッケージを受けて、山梨県では、ゲートを設置して、通行料2,000円を徴収し、特定の時間帯の通行を規制すること、また、静岡県では、マナーやルールの事前学習を含む登山の事前ウェブ登録システムを導入することなど、新たな入山管理の取り組みを行うこととして、本年7月の登山シーズン開始に向けて準備が進められております。環境省といたしましては、両県、ほか地域の関係者と一体となって、富士登山におけるオーバーツーリズム対策を推進してまいります。次は、新紙幣発行による両側駅・見舞駅の問題です。7月3日、20年ぶりとなる新紙幣の発行が始まります。まずは、地下鉄やJR、こちらについて伺いたいのですが、新紙幣の対応のために見舞駅の更新作業が進められています。どうなっているでしょうか。

40:13

村田鉄道局長

40:15

JR6社、大手民鉄16社、順大手5社、工営地下鉄8社といった規模の大きい鉄道事業者に確認しましたところ、各駅に設置している自動見舞駅につきましては、基本的には新紙幣導入時までに対応した機種に概ね更新する計画であると聞いております。なお、一部の鉄道事業者におきましては、見舞駅の更新時期に合わせて対応するため、全ての更新には一定の時間を要すると聞いておりますが、いずれにいたしましても、利用者の利便性を損なうことのないよう、必要に応じて鉄道事業者を指導してまいります。

40:50

三上衣梨君

40:52

一方で、バスの方、資料2をご用意させていただきました。小沼議員からも指摘がありましたけれども、東京を始めてから平成20年から今まで、軽乗収支が黒字になったことがないという厳しいバス事業、バスの方はどうなっているでしょうか。

41:08

国土交通省大臣官房 石原公共交通政策審議官

41:12

保有車両数上位4社の民営バス事業者に確認をしましたところ、新紙幣に対応した運賃箱、搭載した車両の比率はおおむね3割程度となっているものと承知しておりまして、現時点では必ずしも十分に切り替えが進んでいない状況になるものと認識しております。

41:32

三上衣梨君

41:34

国の皆様の、国民の皆様の足である地域公共交通を守りながら、こういった支援もですね、国も考えていっていただけたらと思います。質問以上です。

42:05

次に、門幸子君

42:09

ありがとうございます。日本維新の会、教育無償化を実現する会の門幸子でございます。6月に入りまして、梅雨時期の水害が心配な季節となりました。ちょうど4年前ですけれども、梅雨末期、2020年7月4日に50名もので、死者、被害が出てしまいました。熊本県の熊川の水害対策について、4月18日に質問させていただきました。その続きを今日もさせていただきます。まず、秀吉市内で熊川本線に注ぐ支流の山田川の氾濫につきまして、2年前、井上智水管理国土保全局長が、山田川の氾濫は、熊川からのバックウォーターという答弁をくださいました。しかし、当日、地元で氾濫を目の前で見ていた住民の方たちは、バックウォーターという説明を納得しておりません。そこで、4月18日、私の質問に対して資料1、2を追加提示いただきましたが、皆さんのところに今日お出ししております。この図でも、まだ地元の人たちは納得をしておりません。この問題は、今日はもう時間がありませんので、次回に回したいと思っております。今日は、資料3と4にありますように、被殺線八代から人吉、ここが大変な被害にあって、ずっと運休のままです。そこに、国と熊本県、JR九州が被殺線の再生を約束したということです。これは、地元も本当に望んでいたことでございます。ただ一方で、この被殺線の線路、駅ですが、駐留部がかなり破壊されております。線路の高さ、今のまま再生なんでしょうか。それとも部分的に、かさ上げを想定しているのか。かさ上げの場合には、それにどれくらいの費用がかかるのか。今、総額235億円とされておりますけれども、被殺線の被害状況、再生計画でのかさ上げ、また、鉄道橋の復旧、これについては、河川工事として対応するということです。その費用分担、かさ上げ計画について、鉄道局長さんと河川局長さんにお伺いいたします。JR被殺線でございますが、令和2年7月豪雨によりまして、熊川にかかる橋梁が流出する等の影響により、現在、八代吉松間で運休が続いております。この被災区間につきましては、令和4年3月に国土交通省と熊本県が共同事務局を務めるJR被殺線検討会議を設置し、八代から人吉間の復旧方法や復旧後の在り方などにつきまして、関係者で検討を進めているところでございます。検討会議におきましては、熊川の河川整備計画の検討状況を踏まえ、橋梁の枷上げと軌道敷きの枷上げなども想定した上で、河川や道路の災害復旧との事業間連携によりまして、復旧事業費を大幅に圧縮するとの方針が示されております。令和4年5月の試算では、枷上げを含む外産復旧費は約235億円でございますが、河川や道路との事業間連携によりまして、鉄道としての復旧費は約76億円と想定されているところでございます。また、本年4月には熊本県とJR九州におきまして、上下分離方式の導入などについて認識を共有し、鉄道での復旧を目指す方向性について合意がされたところでございます。今後、熊本県とJR九州の間で、運営の在り方や持続可能性を高めるための方策などについて検討を深度化させ、今年度末の最終合意を目指して具体的な協議が進められており、その協議を踏まえつつ、JR九州におきまして、河川事業や道路事業との連携による復旧費用や復旧方法等の検討が進められるものと承知しております。国土交通省といたしましても、最終合意に向けまして、引き続き関係者の議論をしっかりと支援してまいりたいと考えております。

46:34

広瀬水管理国土保全局長

46:37

費用負担等についてお答えを申し上げます。稼働屈削や築地などの河川工事に起因し、鉄道橋の改築を行う場合、基本的には老朽化等を考慮した現在の協力の有する価値に相当する分を協力を管理者が負担することになっております。また、改築に当たっては桁下高など河川管理上必要とされる技術基準を満足する必要があります。この考え方にのっとり、令和2年7月豪雨で被災した熊川第一恐竜や第二熊川恐竜について、JR九州により必要な復旧が進められると認識しております。先ほどの鉄道局長の答弁にございましたように、令和4年5月に概算事業費等の試算が行われておりますが、引き続き九州地方整備局で現地の状況を確認しながら、JR九州と費用負担や鉄道橋の構造などについて詳細な調整を行っているところでございます。引き続き、関係機関と連携を図りつつ、被災地への復旧が円滑に進むように協力してまいりたいと思います。

47:43

加田幸子君

47:45

ありがとうございます。河川局長と申し上げましたが、水管理国土保全局長です。訂正させていただきます。ぜひ、鉄道と河川と、本当に川沿いに見事な被災地線、しかも蒸気機関車などが通っておりまして、大変人気の線ですので、協力して復旧していただきたいと思います。次の質問ですが、瀬戸石ダムというのが中流にございます。河口から28.9キロのところです。この瀬戸石ダムは、1958年に発電用ダムとして建設されまして、その後、1976年に河川鉱作物が災害の原因とならないよう、水利権を許可する際には、鉱作物の侵害地区の許可、河川法26条、有名なところですけれど、得なければならないと決めております。具体的には河川管理施設と構造例ですけれども、構造例では、毎秒4000トン以上の流量が想定される川の稼働石の柱の間は40メートルなければならない。ところが、瀬戸石ダムは6000トン流れる設計となっていながら、柱の間が15メートルしかありません。それは、この資料の5の1を見ていただいたらわかると思います。つまり、1976年の構造例以降、水利権許可を得られないのが、瀬戸石ダムです。しかし、構造例違反であることが分かりながら、2014年には水利権の許可が出されております。そして、2020年7月には、大水害が起きてしまったわけです。国土交通省としては、このある意味できつい言い方ですが、抜け穴に目をつぶり、危険性を知りながら水利権許可を出したことになります。2014年に構造例違反を、電源開発株式会社Jパワーに周知しなかったのか、水管理国土保全局長にお伺いいたします。

49:55

広瀬水管理国土保全局長

49:58

お答え申し上げます。河川管理施設等構造例が昭和51年に施行される以前から、河川には多くの恐竜や蜥蜴などの構造物が設置されており、これらすべての基準に適合するように直ちに改築することや撤去することなどの対応を求めることは現実的ではないと考えております。そのため、構造例の不足におきまして、これらの構造物に対しては、構造例にされる規定を適用しないこととされており、改築等を行う際には構造例に即した構造となるように指導しているところでございます。昭和30年に水利使用等が許可された電源開発株式会社が管理する瀬戸石ダムは、この構造例の不足が適用されるものです。2014年の水利権の更新は、取水料の変更がなく施設の改築を伴うものでなかったので、必要な手続を経て許可しておりますけれども、改築等の際に構造例に即した構造とすることについては、水利使用許可を更新する際に限らず、活性化管理者と電源開発株式会社の間で認識は共有していると思っております。(毎日新聞社) 方幸子君 認識は共有ということですけれども、じゃあなぜ1976年に15メートル40メートルに広げたんですか。それは構造例的に問題があるということですよね。ということで、私はこの瀬戸石ダムの問題は大変重要だと思っております。かなりこの後、資料が多いのですが、資料5-1、瀬戸石ダムの姿を、また実はダムができる前の状態を5-2として、川幅139.35メートルあるのです。自然河川の46%しかないのです、川幅が。ですから、このダムを作ることによって半分近く河石、川の体積が減ってしまったということです。この河石を減らすというのは、私も知事として河川管理者でしたが、本当に厳密に、それこそちっちゃな石を作るのでも厳密に河川法26条、24条、適用いたします。ですからこの場合に、こんなにいわば半分しか稼働が流れないのに放置していいんでしょうかということを、今日は何よりも問題提起したいと思います。5-2には、7月4日のダム周辺の水流の空撮を示しております。それから、資料6には、2時間おきの7月3日から4日のダム上流部の洪水、溜まっていく様子を出しております。そして、資料7を見ていただきたいのですが、これは瀬戸石ダムの下流と上流の写真です。これ2枚は、Aは2013年撮影です。ここはラフティングの拠点として水害まで使われておりました。このほぼ同じ場所がBです。瀬戸石の液車は丸ごと流出しています。今見ると、液がある、あったということはほとんどわからないくらいです。そしてこの石垣もすべて流出しております。いかにこの下流が激しい流れだったかということがわかります。次のCとDですが、これはダム上流部の汚染です。いずれも水位は上昇している。そして土砂が溜まっているのですが、この家の2階まで土砂が溜まっているのですが、洗濯物の物持ちがそのまま残っているのです。この写真は鶴昌子さんが写したものです。ということで、ダムがあることによって46%水が流れない。しかも、このことを2021年2月19日、資料8です。電源開発株式会社はこういう文書を出しているのです。資料8の4行目です。7月4日豪雨でもダムの影響により水位が大きく上昇した事実は認められない。ダムにより水位が大きく上昇した事実は認められない。このことに疑問を持った地元住民の方が国土交通省にダムがあることによりない場合と比べて、どれほど水位が上がったか検証を求めましたが、国土交通省は検証しておりません。そこで住民のグループの方、河川環境の専門家もおられます。住民の中に。瀬戸石ダムがあることにより、それぞれの地点でどれほど水位が上昇したかを検証しました。それをまとめたのが資料9です。青線は瀬戸石ダムがなかった場合の水位線のシミュレーションです。そして赤線は国土交通省が公表しているその時の水位実態です。そして青線はダムがなかった場合です。この幅が3メートルから6メートルです。具体的に地名でいきますと、地元の人たちと私どもは、お一人ずつが何時何分、どういう状態で亡くなったのかを調べ、本にさせていただきました。今日は特に紹介しませんけれども、その地元の人たちと調べた結果、江浜瀬でお一人、尾口で3名、旧銭堂で5名、一生地で1名、10名が溺死しております。その中で一生地で溺死したSさんはちょっと内陸だったので、瀬戸石ダムの水位上昇を直接とは言えないかもしれませんが、問題は資料10見てください。旧銭堂駅前で2家族、5名が亡くなりました。A家で3名、両親と子どもさんです。それからF家は2名です。お姉さんと妹さんです。このA、K、F家、いずれも家ごと流されて、そして下流で溺死状態で発見されたのですが、5名のうち4名は50キロ以上下流の八代海で、溺死状態で発見されました。そしてこのダムによる水位上昇分は6.4メートルと、この旧銭堂での火屋流出があったところですが、この5名は瀬戸石ダムの水位上昇がなければ、溺死は免れたのではないかということを、私たちも現場で詳しく調査をした結果、判断をしております。それから、実は一つの証拠に、10年ほど前にこの旧銭堂前の2軒は、電源開発株式会社の負担で家屋のカス上げの保証事業を行っているのです。保証事業をやるということは、水位の上昇を認めているからです。認めなかったら、この保証事業の予算はつきません。ということで、今後も電源開発株式会社はダム事業を継続しておりますが、電力の販売金額は年間1億2千万円、一方、ダムによる土砂堆積度の搬出に、年間3億円必要、つまり1億2千万円稼ぐのに、3億円の堆積土砂を取り除くコストを入れる。完全に赤字です。ということで、ここは国土交通大臣にお伺いしたいのですが、赤字経営で水害リスクを高め、その上、河川構造例違反の瀬戸石ダムは、できるだけ速やかに撤去できるよう、国としても指導いただけないでしょうか。ちなみに、瀬戸石ダムの下流部10キロのところにあった荒瀬ダムは、2012年から18年にかけて撤去をして、熊川の西流が戻りました。私も現場を確認しております。瀬戸石ダムが撤去できたら、水害被害の減少だけでなく、西流が戻り、生態系も戻ります。国土交通大臣のご判断をお願いいたします。まず、令和2年7月の水害は、計画を超える規模の豪雨が原因であったと、まず申し上げておきたいと思います。その上で、ダム、石などの河川構造物については、昭和51年に施工された河川管理施設等構造例において、所定の構造基準が定められていますが、この構造例の施工以前から設置されているものについては、構造例の規定を適用しないこととされており、今後、改築等を行う際に構造例に適合したものとするよう求められております。お尋ねの瀬戸石ダムは、昭和30年に当時の河川管理者である熊本県知事により、発電を目的とした水利・使用及び工作物の設置が許可された施設であり、構造例の施工以前に設置された施設であることから、構造例の規定は適用されず、違反しているものではありません。その上で、瀬戸石ダムは、産業や生活に必要な電力を供給するダムとして、電源開発株式会社により適切に運用され、水害リスクを高めるものではないと認識しております。そのような施設に対し、国が撤去の主導を行うことはできないと考えております。

59:22

毎日新聞社 加田幸子君。

59:26

(加田) 水害リスクを高めるものではない。住民の方が、国がシミュレーションしないから、自分たちで、自前で国交省のデータを使ってシミュレーションして、そして3メートルから6メートルまで上がっているんです。水害リスクを高めないとは、よくぞ言ったものだと、これは私は納得できません。次の質問と関わってきますが、この上流部にカーベガーダムを4,900億円投資します。カーベガーダムは下流の水位を下げるためです。そして、このB×Cは0.4。これ自身が私は納得できない。B×C=0.4です。1=ないんです。それで、例えばこのカーベガーダムを建設したとして、9000度駅前で水位低下効果は1メートル36センチです。つまり、上流に4,900億円入れて1メートル36センチ水位を下げる。一方で瀬戸石ダムが6メートルも水位を上げている。これ合理的な判断からしたら、しかも瀬戸石ダムは赤地ですよ。赤地のダムをなんで撤去できないんですかということを、総合的判断として国土交通大臣にお伺いします。国土政策として、納税者にも納得できないカーベガーダムをB×C=0.4で作り、そして赤地の瀬戸石ダムを撤去できない。そして、シミュレーションもやらずに瀬戸石ダムの影響はなかった。ここまである意味で嘘で塗り固めるデータ、よろしいんでしょうか。国土交通大臣に、全体最適を考える国土交通大臣に、ここでの全体の判断をお願いいたします。

1:01:13

瀬戸国土交通大臣

1:01:15

カーベガーダム建設事業につきましては、政策評価法及び国土交通省が定めた手続にのっとり、地方公共団体や有識者委員会からご意見を伺い、事業の継続を適切に判断してきているところでございます。また、民間事業者が保有している瀬戸石ダムや被殺船については、各民間事業者において必要に応じて、河川管理者とも協議・連携しながら、関係法令を踏まえてきつに運営されているものと認識しており、施設の運営方針等について、各民間事業者の主体的な判断により決定されるものと考えております。熊川地域の緑の流域治水の推進と一層の地域活性化に向けて、国土交通省として、瀬戸石ダムや被殺船も含め、地元の様々な自治体の皆様関係者と共同しながら、今、議論を進めておりまして、先ほど申し上げたような手続を進めているところでございます。全力で取り組んでまいりたいと思います。片幸子君。先ほど鉄道局長が、被殺船、傘上げも必要かもしれないと言っていらっしゃいました。明治42年にできた被殺船、ここまでひどい被害は今まで受けていないんです。

1:02:35

それは、先ほど来、想定外の計画規模を超えた水害だった。計画規模を超える水害に対応するのが流域治水じゃないですか、国土交通大臣。

1:02:48

部分的に被殺船、瀬戸石ダム、その部分最適ではなくて、流域全体を管理する責任が国土交通大臣だと思います。今日も時間がないので、最後に石木ダムのこともお伺いしたいと思います。すいません、私もあまり怒る人間ではないんですが、今の大臣の説明を聞いておりましたら、皆さんどうですか。瀬戸石ダム、川辺川ダム、被殺船、全部まとまって川沿いの水、そして地域の住民にとっては命の河川なんです。それを部分最適だけで全体最適できなかったら、国土交通省はいらないじゃないですか。申し訳ありませんが怒っております。そして石木ダムですが、資料12と13、実はこの石木ダムも今年、事業評価の監査委員会がなされるんですが、この地元の監査委員会で2015年の8月24日に、Yさんという方がこう言っています。私たちは専門家でないので、ここで出された石木ダムの水道の事業とそれから地水について、能力がないので、今後の検討においてはぜひ専門家を交えていただきたいと。事業評価の委員が言っているんです。2015年、9年前です。ところがその後、長崎県は専門家に全く相談をしていないんです。それで、齋藤大臣から資料の中にありますように、資料11は大石健吾、長崎県知事です。資料12は宮島大介、佐世保市長、離水者ですね。この両方に水没予定地で生活している住民、住宅も水田も、もう強制収容されているんです。2019年、それで違法だと言われながら住み続け、今まで1500日、石木の地元、神奈川県の人たちは座り込みをしています。納得いかないんです、この地水事業と離水事業が。4月から国土交通省は、離水と地水、全体多目的ダムを統合的に管理する母体になったわけですから、その、首務官庁の責任者として国土交通大臣、せめて長崎県知事や佐世保市長に、住民のこの意見を耳傾けるようにとアドバイスをいただけないでしょうか。これは心からお願いいたします。今日も交流している間にも、石木交場の人たちは現場に座り込んでいるんです。もう70代、80代の人です。この間も1人亡くなりました。その方たちの思いにせめて、この専門家の意見を聞くというところをアドバイスいただけないでしょうか。お願いいたします。

1:05:47

斉藤国土交通大臣。

1:05:49

石木ダムの建設事業につきましては、事業主体である長崎県において、今年度中に事業の再企業化を実施すると聞いております。また、市民団体の方から、6年6月10日に長崎県知事及び佐世保市長に対し、公正な事業再評価を求める要請があったと承知しております。今、委員おっしゃったとおりでございます。多目的ダムの事業再評価につきましては、政策評価法及び国土交通省が定めた手続に則りまして、事業主体において、ダムの必要性、関連する離水事業との整合などを総合的に検討した上で、第3者の意見、専門家の意見、第3者の意見を伺うこととされており、意見を伺う委員の選定についても、事業主体である長崎県において、適切に行われるものと認識しております。また、一式ダムに関連する水道事業の事業再評価についても、事業主体である佐世保市において、適切に実施してきているものと認識しております。こういう再評価の過程において、この専門家の御意見もしっかりお聞きになるものと思っております。加田幸子君、もう時間がないので、専門家の意見を聞くものということは、例えば大石知事やあるいは宮島市長が、ここで市民団体が具体的に、地水の専門家、離水の専門家を挙げております。残念ながら、長崎県の中の委員には専門家がいないので、その委員の方が専門家を呼んでほしいと、9年前に言っているんです。その後、全く呼んでいない。そして、今回6月10日に市民団体の方が、具体的に名前まで入れて聞いてくださいと言っているわけですけど、国土交通大臣どうでしょうか。アドバイスできないでしょうか。意義を設定するのは、事業者が主体的に行われるものと、このように思っております。時間が来てしまいましたので、本当に国土交通省の存在価値が問われる事業だと思います。川辺川西路、あるいは瀬戸石ダム、被殺線、そしてこの石木ダム。本当に時間が過ぎてしまいましたけれども、ぜひとも国土交通の全体責任者として、大臣のご依頼をお願いしたいと思います。失礼します。以上です。

1:08:34

次に浜口誠君。

1:08:36

はい、委員長。

1:08:37

国民民主党新緑委員会の浜口誠です。今日も大臣はじめ、国土交通省の皆さんよろしくお願いしたいと思います。今日は、高速道路の料金の関係についてご質問させていただきたいと思います。まず1問目、2問目も併せて局長にお伺いします。お手元資料をお配りをさせていただいております。高速道路、ドイツとかアメリカは無料の高速道路料金になっていますが、日本は対距離性料金といって、1キロ走るごとに料金がどんどん上がっていく。まさにチャリン、チャリンと1キロごとに加算されていく、こういう距離性料金を採用しているということです。日本の距離性料金は、世界の同じように距離性料金を入れている国と比べても非常に高いというのが実態です。お手元を配ったり資料を見ていただくと、他の国と比べて、日本は1キロあたり24.6円なんですが、ギリシャとか7円ですし、高いと言われているフランスでも15.6円なんですね。実際、この高い距離性料金が日本の高速道路の利用の大きな足枷になっているというふうに私は考えております。結果として、一般道と高速をどれだけ使っているかという指標として分担率というのがあるのですが、欧米の分担率は3割を超えています。それだけ高速がたくさん使われている。日本はようやく2割になったぐらいということで、極めて高速道路が使われていない。こういう実態を変えていく必要があるというふうに思っていますが、日本の高速道路、大距離性料金、なぜ高いのか、なぜ分担率が低いのか、この辺の認識について、まずは道路局長にお伺いしたいと思います。

1:10:27

新川道路局長

1:10:31

お答え申し上げます。まず、なぜ高いのかという話。まず、高速道路の料金というのは、建設管理に要する送付費用を料金の徴収期間内に料金収入で償うように設定するということになっております。このうち、建設費については、日本の高速道路の特徴として、地形が吸収のため、橋梁あるいはトンネルといった構造物の比率が高いということ、あと、地震が多くて耐震対策が必要になっているということから、諸外国と比較して高くなっているところでございます。高速道路の対距離性のお話がございました。高速道路料金については、利用者の負担の公平性を確保する観点から、利用度合いに応じて料金をお支払いいただく対距離性、これを基本としております。長距離を利用した場合には、料金を低減する制度、また、利用額に応じた割引率の拡大によりまして、利用の促進を図っているところでございます。あと、今、委員からの分担率のお話がございました。委員御指摘のとおり、この高速道路の分担率でございますが、欧米の約3割に対して、日本は約2割という低い状況になっていること、これにつきましては承知しているところでございます。これは、日本の高速道路には未だネットワークがつながっていないミシングリンクが存在すること、また、つながっていても暫定二車線区間が多く存在すること、さらには、先ほど申し上げました高速道路料金の水準の高さが原因であると考えております。

1:12:16

これまで、高速道路は今の対距離性料金ではなくて、定額制1コイン500円で乗用車だったらどこまでも走れるような、そういう料金に変えれば、もっと全国の自動車ユーザー、国民の皆さんが高速を使いやすくなるのではないかと、こういう提案をさせていただいております。結果、この資料1の競争力ランキングを見ても、高速道路を無料化したり、あるいは定額制を導入している国の競争力ってやはり高いんですね。人流物流が活性化されて、一部アイスランドのような距離性料金を入れても競争力高いと言われますが、距離性料金を入れている国、一番下のフランス以下、やはり競争力は低いんです。人流物流を活性化させるために高速をいかに使っていくのかというのは、大変日本の生産性、国力、競争力にも大きく関わってくると思っております。そんな中で、ワンコイン500円の定額制導入を提案しているときに、よく政府の皆さんからご答弁としてあるのは、他の物流モードに対して影響が大きいから入れられないんだと。こういうお話が答弁で返ってきます。一方で、アメリカやドイツやイギリスやスイスやスウェーデン、こういった国は無料や定額制入れていますけれども、他の鉄道を始めとする物流モードとちゃんと共存共栄しているんです。なぜ日本だけはそういうできないということで最初からシャッターを下ろすのかということは、これもう政治の不作為、やる気がない、その典型ではないかなというふうに思っています。他の国やってるんですから、なぜ日本の政府ができないんですか。言い訳に使ってるだけじゃないかと、私は正直思っています。先ほど、いつもは冷静な加田先生が熱くなってましたけれども、この点については私もですね、政府に他の物流モードとの関係で、もっと日本が強くなる、地域が活性化する、そして税金を使わずともできる、こういう制度をなぜ国がやらないのか。政府のリーダーシップがあれば、決断があれば、できる制度改革だというふうに思っていますので、ぜひここはですね、政治のリーダーシップでやっていただきたいなというふうに思っておりますが、これは斉藤大臣の御所見をぜひお伺いしたいと思います。

1:14:39

斉藤国土交通大臣

1:14:42

この課題については、濱口と何回もここで議論させていただきました。そういう意味では本音で話し合いたいと思いますけれども、決して政治の不作為ではないと私は思います。日本のように、道路は基本的に公共のもので、基本的に大やけが整備して、ただで利用するというのが原則ですが、しかし高速道路の場合は、非常に高規格なものを作って都市間を結ぼうということで、非常にコストもたくさんかかります。そういうものについては、やはり私は低額制ではなくて、非常にサービスの度合いも高い、得る利益も大きい、かつ一つ一つ作るのにお金がたくさんかかる、それを利用者に負担していただく、特別に普通の一般道とは違って利用者に負担していただく。利用したときはその距離に応じて、利用した距離に応じて料金をいただくというのは極めて一位、国民としても妥当なものだと思いますし、それから有識者会議でも、いろいろな審議会がございますが、有識者会議でもそれが妥当であるという結論をいただいて、今の対距離性があるとこのように思います。決して政治の不作為ではないと考えております。

1:16:09

玉口誠君

1:16:11

大臣、ありがとうございます。原稿を見ずに大臣の思いでご答弁いただいたというふうに思います。その点は感謝したいと思います。ただ、ワンコイン500円でも建設に係る債務の返済はこれできます。その税を使わずにできます。なおかつ、より高速を利用しやすい料金はどちらかといったら、多くの自動車ユーザーは長い距離を走って料金が安い方が長距離の利用を高速しやすくなるから、ワンコイン500円ってめちゃくちゃ魅力がありますねという声はたくさんいただいています。そういう声本当に届いていますか。有識者会議の中で大学の偉い先生方はいろんな意見があるかと思いますけれども、実際のユーザーの立場で国はですね、意見を本当に聞いていただいているのかなということは正直感じます。ワンコイン500円でも低額制でも今大臣が言われたことは全てカバーできます。何の問題もありません。もっと高速を付加価値のある使い方をしたいんです。それを国がなぜそういう方向に持っていかないのかというのが極めて疑問だということを申し上げています。もう一度大臣のご見解があればお聞かせいただきたいと思います。斉藤国土交通大臣 前半のユーザーの声を聞いているかということでございますが、当然ユーザーであるドライバーの団体がありましたね。私も加入して払っておりますが、その団体、それからトラック協会等々からご意見を聞きながら、ただ、有識者委員会の中に入ってはいませんが、常時そういう方のお話を聞きながら、ご意見を聞いております。後半の部分については、先ほど他の交通モードとの関係の話もございました。他の交通モードの方のご意見もしっかり聞いて、日本に特有な島国であること、島々が多いこと等々の中で他の交通モードの方のご意見を聞きながら、有識者委員会できちんと議論されているとこのように思います。私も他の物流モードの方のことも国はしっかり考えるべきだと思います。それより、ヨーロッパはまさに鉄道にも非常に政府側が資金を拒止しながら、鉄道や他の物流モードも支えて共同の脅威が図られているということですから、他の物流モードがどうなっているのか、私は一言も言うつもりはありません。従って国が道路も高速道路もしっかり使えるようにするし、鉄道やフェリーや他の物流モードに対してもしっかり支援していく。その中で共同の脅威が図られて、そして日本全体の競争力であったり国力を強くしていく。それが政府がやるべき役割ではないかということを申し上げたいということであります。そうした中で、ワンコイン500円の高速道路を提案をしたときのできない理由として、短距離を使われている方、この方が短距離の料金が今300円、400円で高速を利用している方が500円になるので、そういう方が下道に全部一般道に行くので、一般道が渋滞するから入れられないんだと。こういうできない理由をいつも言われますけれども、じゃあ実際どこの区間でどれぐらいの渋滞が発生するのか、国土交通省はちゃんと事実に基づいて答弁されているのかどうか、具体的な渋滞の発生状況、どのようなシミュレーションをされているのかというのを確認をさせていただきたいと思います。お答え申し上げます。このワンコイン500円の定額制にした場合、長距離利用の料金が安くなるメリットがある一方で、現在の高速道路料金が500円より安い区間については値上げとなるわけでございます。委員御指摘のとおり、定額制を導入した場合に、一般道における渋滞化、具体的な算出したものはございません。例えば、前線料金が320円である横浜新道、これをワンコイン500円の定額料金に導入を担いで、値上げとなるような区間におきましては、平行する国土1号がございますけれども、一般道への利用者が転換することになりまして、一般道において渋滞が発生するという、そういう可能性が懸念されるところでございます。

1:21:03

濵口誠君。

1:21:04

何のエビデンスもないんですよね。感覚論で言っているだけでしょ。だからダメなんですよ。だから私は1年間限定でいいんで、社会実験やりましょうと。やればいいじゃないですか。渋滞が発生したら、ここでこんな渋滞があるんだから、ここは改善しないといけない。悪ければ元に戻せばいいし、渋滞する区間があれば、そこに対してちゃんと国道側を車線を増やすなり、いろんな工夫すればいいです。それも分からないのに最初からできません。渋滞があるかもしれません。EBPMになっていないと思います。ちゃんとエビデンスを求めるためにも、社会実験1年間、これやりましょうよ。やって結論を出せばいいじゃないですか。それすらできないのが政治の不作為だと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。

1:21:52

斉藤国土交通大臣。

1:21:54

基本的には、先ほど私答弁申し上げましたとおり、一般道と違って特別にお金がかかり、非常に高度なサービスを提供できる道路について、その料金を利用度合いに応じて料金をいただく。例えば、電車も長距離乗れば、その分電車費は高く払うわけです。そういう基本的な考え方が正しいと思うからこそ、ワンコインで社会実験1年間やってみましょうというふうにはならない。決して不作為ではない。これが一つと。あえて社会実験的なことが昔ありました。休日、全国乗り放題1000円、全国で大渋滞が発生しました。これも一つの社会実験だったのではないでしょうか。

1:22:49

浜口誠君。

1:22:50

時間がありませんので、きょう大臣、本当に現行を見ずに答弁いただいたことは本当にありがたいと思います。ただ、ワンコイン500円は365日24時間やります。先ほど上限1000円は祝日と土日の限定です。それもETC付きの車だけということで、それはもう渋滞が発生してもまさに発生するんです。そこしか限定されていますから。だから発生するのは当たり前なんです。そういう政策をやってしまったんです。したがって、もう一度言います。社会実験やるべきだということを改めて申し上げて、私の質問は終わりたいと思います。ありがとうございました。

1:23:26

次に田村智子君。

1:23:45

日本共産党の田村智子です。トヨタ自動車など自動車メーカー5社による型式指定の不正申請について取り上げます。大臣は4日の会見で「極めて遺憾」と述べられましたが、まず改めて認識を確認したいんです。型式指定制度は、自動車の大量生産と安全性を両立するためとして、道路運送車両法に定められた仕組みです。エンジンや安全装置など47項目の法案基準があり、そのうち43項目は国連の協定で定められた国際基準です。今回の不正申請は、自動車製造に関わる最も基本的な法律に違反し、かつ国際基準に反する極めて悪質で重大な法令違反だと考えますが、いかがでしょうか。国土交通省では、台発工業等の不正事案を受け、他の自動車メーカー等85社に対し、型式指定申請における不正行為の有無等について調査し、報告するよう指示していたところです。その結果、5月末までに自動車メーカー5社から型式指定申請における不正行為があった旨の報告を受けました。議員ご指摘のとおり、型式指定申請における不正は、自動車ユーザーの信頼を損ない、かつ自動車認証制度の根幹を揺るがすあってはならない行為であり、極めて遺憾です。国土交通省では、現在、不正の報告があった各社に立ち入り検査を実施し、不正行為の事実関係等について確認を行っているところであり、その結果を踏まえ、道路運送車両法に基づいて厳正に対処してまいります。

1:25:29

田村智子君

1:25:33

今のトヨタ・アキオ会長は会見で、正直残念な気持ちと、ブルータスお前もかという感じだ。トヨタは完璧な会社ではない。問題が出てきたことはある意味ありがたいことだと思っていると、まるで人ごとの発言です。その上、審査制度に問題があるかのようなことも言われている。さらに別のトヨタの幹部も、より厳しい条件の試験をしていたと主張し、国連の基準を踏まえた国の基準よりも、自分たちの基準の方が優れていると言わんばかりの発言なんです。名古屋大学の水野浩二教授は、国際的な信用を失い、相互認証が得られなくなるかもしれないと、朝日新聞の取材に答えておられますが、当然の指摘だと思います。大臣、さらといなんですけどね、こうしたトヨタ側からの発信をどう思われますか。重大な法令違反という反省をかき、日本企業の信用を貶める発信、これ諌めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

1:26:35

西東国土交通大臣

1:26:38

日本の形式指定制度は、国連の自動車認証制度の枠組みと調和したものであり、試験方法についても国連基準の規定に沿った取扱いとなっていることから、自動車メーカー各社においては、これをしっかり守っていただくことが前提と考えております。その上で、現在各社への立ち入り検査を通じて、経営層や従業員のコンプライアンスに関する意識や認証制度に対する理解に問題がないかという視点も含め、広く調査を行っており、お尋ねの不正の背景についても、今後その結果を踏まえて判断してまいります。いずれにいたしましても、国土交通省としては、立ち入り検査の結果を踏まえ、道路運送車両法に基づき、厳正に対処してまいります。

1:27:23

田村智子君

1:27:24

2017年、その前の年に発覚した三菱自動車の燃費データ不正によって、道路運送車両法が改正されました。今日もその時の資料を配っています。この法改正当時の資料では、一番下に「改正による目標効果に、形式指定に関わる不正行為ゼロ」と掲げているわけです。今回不正があったトヨタの「ヤリスクロス」発売は2020年。データ不正が大問題になっていることは当然わかっている。法改正されているのも当然わかっている。それでも自動車トップメーカーでデータ不正が行われていたということですからね。この要因に深くメスを入れなければなりません。今回の問題が発覚する契機となった大発の不正申請について、第三者委員会から「まずもって短期開発の弊害を直視し、余裕を持ったスケジュール、あるいは多少窮屈でも問題発生時に柔軟に変更できるスケジュールが実現できるように開発・認証・プロセスの見直しを行うべきである」と指摘をされています。新型車の納期に間に合わせるため、試験期間が十分ない、そう期待された数値が出ないとデータを書き換えてしまうと、何度も同じ問題が起きてきたのではないでしょうか。国庫省は不正の要因についても調査をすると言われていますが、では、この企業体質ともなっている構造的な問題にはどう切り込むのでしょうか。国土交通省としては、平成28年に発覚した燃費不正等を受け、道路運送車両法を改正し、不正に取得された形式指定の取消や是正命令制度の創設など不正行為への対策を強化してきたところです。しかしながら、こうした対策にもかかわらず、今般受けた不正行為の報告を含め、近年相次いで不正行為が確認されていることから、メーカーの不正行為を根本から防止するためのさらなる対策を講じる必要があるものと認識しております。こうした認識の下、国土交通省としては、現在実施中の立ち入り検査において、自動車業界の構造的な問題がないかという観点にも留意し、不正行為の事実関係や各社の組織体制等について確認しているところです。また、本年4月に外部有識者も招いて設置した「自動車の形式指定に係る不正行為の防止に向けた検討会」において、不正事案の抑止、早期発見のための手法等について幅広く検討を行っているところです。この検討会において、今回の不正行為の原因や背景も勘案し、不正行為を防止するための対策を取りまとめることとしておりまして、その結果を踏まえて適切かつ厳正に対応してまいりたいと思います。田村智子君、この間のトヨタの発言に対しても、私はもっと厳しく国交省を批判すべきだと思います。開発機関にゆとりがない、トラブに対応するスケジュール変更が想定されていない、関連企業からの部品調達もジャストインタイム、農機も在庫もゆとりを持たないことで収益を上げる、こうした構造が変わらなければ、また不正は起きるでしょう。必要なゆとりさえも無駄として排除し、関連企業や労働者に大きな犠牲を敷いて収益を上げる手法がトヨタ方式などといってもてはやされてきたこと、このことと今回の不正は深く関わっていると私は指摘せざるを得ないと思うんです。ここにどう切り込んでいくかということだと思います。お聞きしたいのは、不正による出荷停止による影響なんです。労働者や取引先への悪影響が心配されます。先ほど理事会の場で、生産台数がそれほどないので別の車種を生産することでラインは動いているという説明があったんですけれども、私の事務所で聞き取ったところ、トヨタの出荷停止となった3車種を製造する宮城大平工場では派遣労働者が休業扱いになっているというんです。直接雇用の方は確かに別のラインについているけれど、派遣労働者が休業扱いになっていると。厚労省にお聞きします。労働者派遣法は、派遣先と派遣元に労働者の雇用の安定を図る義務を課しています。派遣先都合の休業や契約解除の場合には特別の規定を置いています。今回の場合、派遣先である自動車会社にのみ責任があることは明らかであり、派遣労働者の休業について、給与を100%保証するために必要な費用を派遣先である自動車会社が負担するとともに、不正によるライン停止を理由とする派遣契約解除が行われないよう求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

1:32:29

厚生労働省大臣官房 石垣審議官

1:32:34

委員にお答え申し上げます。ご指摘のトヨタの関連工場における状況につきましては、必要に応じて国土交通省からも情報をいただきながら注視してまいりたいというふうに考えております。なお、派遣先の都合による労働者派遣契約の解除に当たりましては、労働者派遣法におきまして、議員もご承知のとおり、関連の規定がございまして、派遣先が派遣労働者の新たな就業の機会の確保を図ること、派遣元が派遣労働者に対する休業手当等の支払いをできるよう派遣先が当該費用の負担を行うこと、派遣先が派遣労働者の雇用の安定を図るために、その他必要な措置を講じなければならないことなどが定められております。こうした規定も踏まえながら、必要に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。

1:33:30

平村智子君。

1:33:31

通常の休業だと6割になっちゃいますからね。こんなね、物価高騰の中で、全く責任のない状態での休業ですから、派遣元にも責任がない状態ですから、ちゃんとトヨタなどの自動車会社がお金を出して所得補償すべきだと。そこで、経産省にもお聞きします。賃金相当額が確実に派遣元企業に渡るよう、経産省としても実態を調査し、ご企業に責任を果たさせるべきではないでしょうか。併せてお聞きします。関連企業への資金繰りの支援も必要となる可能性があります。第8の事案では、代金の仮払い等の対応が取られました。これも実態をつかみ、関連企業の経営不安が広がらないよう、相談窓口の設置も含め、万全の対策をとるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

1:34:21

経済産業省大臣官房 田中審議官

1:34:24

お答え申し上げます。経済産業といたしましては、この形式指定申請の不正行為があった自動車メーカー5社に対しまして、取引先の含めた幅広い関係者への適切な対応や、十分な対外説明を行うよう指示して、きました。今般の形式指定申請の不正行為に関わるサプライヤーへの影響についても注意しておりまして、今回、形式指定申請の不正行為がありました自動車メーカー5社のうち、不正対象車種を生産中の3社、ここにつきましてサプライチェーンの影響の調査を開始しているところでございます。各社においては、取引先において足元で生じている損害の補償や、出荷停止となった車種以外を増産することで生産台数を維持する対応策などを検討していると聞いておりますが、経済産業としましても、引き続きサプライヤーの影響の調査を進めまして、その結果も踏まえつつ、必要において対応策を講じていきたいと考えております。

1:35:17

田村智子君

1:35:18

国交大臣にもお聞きしたいんです。ぜひ厚労経産大臣各省と連携して、トヨタなど5社に対応していただきたいんですね。特にトヨタグループは、今年3月期決算、市場最高益5兆3000億を超えています。労働者や関連企業を支える体力は十分にある。しかも、不正の責任はひとえにトヨタ自動車にあります。派遣労働者も含め、正規非正規にかかわらず、出荷停止の影響を受ける労働者企業にきちんと保障するのは当然だと、この認識をお示しいただきたいと思います。

1:35:51

斉藤国土交通大臣

1:35:53

現行生産者につきまして不正行為の報告があったトヨタ自動車等3社の出荷停止が、労働者やサプライヤー等関係者の方々に与える影響について懸念があることは十分、我々も認識しております。ただいま、経産省厚労省からもご答弁がありましたが、現行生産者に影響がある自動車メーカーにおいては、不正のなかった車種へ生産を振り返ることで、できる限り工場の生産ラインを止めないよう対応しているほか、今後の影響も踏まえて取引先等への補償を行うことについても検討していると承知しております。国土交通省においても、不正行為が確認された車種について、基準適合性の確認を速やかに行うとともに、関係省庁と連携して、必要な対応を可能な限り速やかに行ってまいります。いずれにいたしましても、国土交通省としては、各社に対し、労働者やサプライヤー等関係者の方々への丁寧な説明や対応を行うよう、引き続き指導してまいります。山村智子君、最後に、先ほど大発の不正について、今、自動車の形式指定に係る不正行為の防止に向けた検討会、これ2回行われているという説明もありました。ところが、この検討会、資料が非公開にされています。企業秘密以外は、公表すべきではないのか。また、トップメーカーを含む、5社の不正が明らかになった以上、検討会も、いわば出直し的なやり方が求められてくるのではないのかと思います。今までと同じことを国交省も続けるならば、いつまでも不正はなくならないと思いますが、いかがでしょうか。

1:37:38

鶴田物流自動車局長

1:37:42

今、御指摘のありました国土交通省が4月に設置しました検討会につきましては、平成11年に閣議決定をされました審議会等の運営に関する指針、また、情報公開法の規定に鑑みまして、資料を公開することにより率直な意見の交換、または意思決定の中立性が不当に損なわれる恐れがあること、また、自動車メーカー等の企業秘密を扱っており、当該企業の利益を害する恐れがあることなどから資料を非公開としております。一方で、会議の透明性を確保することも重要であることから、会議後、発言者を特定しない形で議事用紙を公開することとしております。

1:38:27

田村智子君

1:38:29

本当に繰り返されてきたということですから、本当に切り込んだ検討、そして対応がなされることを強く求めて質問を終わります。

1:38:39

次に木村英子君

1:38:59

令和新選組の木村英子です。本日は、公共交通機関における、隣人のキャッシュレス化について質問します。昨今の交通機関は、IT化が進み、乗車券などの購入が不要なパスモやスイカなどの交通系ICカードが普及して便利になってきています。しかし、IT化の促進に対して、制度が追いついておらず、キャッシュレス決済を利用しない人や、利用したくてもできない人がいます。今年の春から、JR東や西では、新幹線や特急列車の障害者割引の乗車券がウェブで購入できるようになり、駅の窓口まで行かなくても乗車券の購入ができる仕組みとなりました。しかし、ほとんどの鉄道事業者では、資料1のとおり、障害者の方が障害者割引の乗車券を購入する場合、従来通り緑の窓口などに行かなければ買えない仕組みであり、改善が進んでいません。乗車券を買うために、電車を乗り継いで駅の窓口まで行くことが困難な障害者の人が多い中で、全国的に購入する窓口が少なくなっている現状は、ますます鉄道を利用しにくくさせ、社会参加を妨げている原因となっています。そのような中で、国交省は、公共交通機関での完全キャッシュレス化を進めています。障害者の人たちにとっても、IT化によってキャッシュレス化されることは利便性を高めることにもなりますが、従来と変わらない乗車券の購入方法では問題は改善されていきません。例えば、現状では、障害者の人が障害者用ICカードを購入するためには、緑の窓口などに直接行って障害者手帳を提示し、本人確認がなされないと購入できない仕組みとなっています。それに加えて、障害者用ICカードは、購入時だけではなく、更新時にも障害者手帳を窓口で提示していなくてはならず、緑の窓口などの購入場所が減ってきている中で、手続きに行くだけでも困難で、外出をためらってしまう人も少なくありません。そのような中で、昨年、障害者用ICカードを導入したスイカやパスモでは、毎年の更新手続きが必要となっていますが、資料2のとおり、障害者用ICカードをいち早く導入したスルット関西の事例では、毎年の更新手続きは必要なく、5年をめどに窓口で障害者手帳を見せれば、更新ができる仕組みを作っています。このような取り組みをしている事業者はまだ少ないですが、国交省は公共交通機関のバリアフリーの促進を図っているところですから、障害を理由として公共交通機関の利用が妨げられないように、障害者用ICカードの購入や更新手続きの簡素化を図るべきだと思います。例えば、カードの更新手続きを1年ごとではなく、もっと長い期間に設定するなど、障害者の人が鉄道を利用するときの利便性について、国交省と公共交通事業者との定期的な会議の場などでの働きかけを行っていただきたいと思いますが、大臣いかがでしょうか。

1:43:09

障害をお持ちの方等の移動の利便性向上は非常に重要と国土交通省も考えておりまして、これまで公共交通機関の障害者割引手続きにおける本人確認の負担軽減に努めてまいりました。かつては、本人確認のため、多くの事業者において身体障害者手帳等の提示を求めていましたが、手帳の提示を利用の都度求めることのないICカードなどによる本人確認の簡素化が促進されるよう、平成31年に関係する国事の見直しや先進的な事例の周知などを行い、その後も理解と協力を求めてきたところです。その結果、ICカードの活用などによる本人確認の簡素化は着実に進捗しているものと認識しております。委員お尋ねの障害者用ICカードの更新手続きについては、従来より各事業者の自主的な判断に基づき実施されているところですが、国土交通省としては、様々な会議の場なども活用しつつ、障害当事者の方々や関係事業者等のご意見をお伺いしながら、障害をお持ちの方の移動の利便性向上に向けて引き続き取り組んでまいりたいと思います。1年ができるだけ長くなるように、このように色々な会議の場でも事業者に訴えていきたいと思います。障害者用ICカードについては、更新時だけではなく、単独乗車では使えないという事業種も多くあります。そういった意味で、また使える地域が限定されているという課題もありますので、ぜひ改善をお願いしたいと思います。次に、先月28日に国交省の会見において、完全キャッシュレスバスを解禁する方針であると、大臣が答えていましたけれども、今回、完全キャッシュレスバスの運行を決めた理由を教えてください。委員御案内のとおり、今、非常にバスを取り巻く環境、運転者不足などによりまして、現便路線廃止、全国で相次いでおります。大変厳しい経営環境にあるということでありまして、厳しい経営状況にある中で、現金の取扱いによる管理コスト、あるいは運転者の現金のやり取り、こうしたことに伴う負担の軽減、それから定時運行の確保、利用者の利便性向上を図る観点、このような種々の理由から、完全キャッシュレスバス運行について導入を考えているということでございます。運転手の負担やコストの軽減を図ることは重要であると思いますけれども、まずは、お客さんの利便性を優先した運行を考えていただきたいと思っています。次に資料3をご覧ください。国交省は、完全キャッシュレスバスについて実証実験を行い、課題を検証すると言っていますけれども、災害が起きたときでキャッシュレスの機械が壊れた場合など、どのような対応をされるのかお答えください。

1:46:52

本格的に完全キャッシュレスバスを運行する場合、委員御指摘のとおり、災害や通信障害などにより、キャッシュレス決済端末が使用できない場合も出てくるものと考えられます。このような場合を想定して、まずはこの秋から考えておりますけれども、完全キャッシュレスバスの実証運行、この中で御指摘のような緊急時の対応についても考えていきたい。実証運行を行う場合には、あらかじめこの代替の運賃収受の手段を、これをバス事業者の方には求めていきたいと考えております。

1:47:35

そういう場合、利用者が困らないように、災害時などの場合でも現金で支払えるような方法を検討していただきたいと思います。次に、今回完全キャッシュレス化することで、現金でしか利用できない人や、キャッシュレス決済の利用が難しい人への対応についてお聞きします。資料4をご覧ください。熊本では、5つのバス会社や鉄道事業者がスイカやパスモなどの取り扱いをやめ、クレジットカードなどに切り替えていくと発表し、市民からは困惑の声が上がっています。例えば、知的障害のある子どもを持ったお母さんからは、パスモやスイカが使えなくなり、クレジットカードだけになってしまうと、障害を持った子どもが公共交通機関を利用しづらくなるというようなご相談もありました。スイカやパスモなどのICカードは、チャージした分だけ使う公式であり、個人情報などは不要で、カードが購入できる仕組みとなっています。しかし、クレジットカードでは銀行口座と紐付けられていることで、紛失したり盗難や個人情報の流出など、悪用されるという恐れがあります。資料5をご覧ください。民間のアンケート調査では、クレジットカードを持ちたくない人の半分近くが現金で管理したいと言っており、4割近くがセキュリティが不安、盗難紛失が心配と答えており、情報流出や盗難のリスクによってクレジットカードを持ちたくない人が一定数いることがわかります。また、資料6によると、アメリカでは、銀行口座やクレジットカードを持つことができない人への差別につながるということで、飲食店などの店舗で完全キャッシュレス化することを禁止する法律を作っている種もいくつかあります。日本では、完全キャッシュレス化してしまうことで、様々な理由で銀行口座やクレジットカードを作れない人が公共交通機関を利用できなくなってしまうのではないかという懸念を持っています。ですから、災害などの緊急時以外でも、カードを作れなかったり、現金しか持っていない人でも乗車できる仕組みが必要だと考えます。また、前回お話ししたように、障害者のバスの乗車を拒否する歴史がありましたけれども、現在少しずつ改善はしているところではあります。しかし、バスに乗車するときの対応では、時間がかかるなどの理由で乗車を拒否されるなど、まだまだ障害者への理解が社会に広まっておらず、公共交通機関が安心して利用できる状況にはなっていません。現在の道路運送法では、交通機関において乗車拒否をしてはならないという規定になっていますが、キャッシュレス化されてしまうことで差別を助長してしまうのではないかと不安を感じています。今後、公共交通機関においてキャッシュレス化を進めるにあたっては、多様なリーズに対応できるようにするとともに、乗車拒否が絶対に今後も起こらないことを進めるための制度にしていただきたいと思いますけれども、大臣のお考えをお聞かせください。

1:51:29

今、木村委員、2点おっしゃったと思います。1点目はクレジットカードと使えない人たちへの対応と、それから後半は、障害者が乗車拒否が絶対に起きない制度にしてほしいという2つのご質問があったかと思います。前半の質問につきましては、非常に重要な視点だと思いますので、我々もこれから完全キャッシュレスバスの施行をしてまいりますけれども、その点も考えながら、まず社会実験をしてみたいと思います。そして、後半の部分についてお答えさせていただきます。まず、障害を理由とする不当な乗車拒否はあってはならないことであります。完全キャッシュレスバスにおいても、車いすを利用されている方の利用にあたっては、運転士においてスロープの設置や乗降解除、既に乗車されている他の利用客に協力配慮を求めるなど、丁寧に対応していく必要があることに変わりはありません。完全キャッシュレスバスの導入は、厳しい経営環境にあるバス事業者の負担を軽減し、将来にわたって路線が維持していく観点などから意義があるものと考えておりますが、キャッシュレス決済手段を有していない旅客への対応など、検討すべき課題もありますので、まずはいくつかの路線で実証運行を実施し、こうした課題への対応や効果などについて検証していこうと考えております。いずれにいたしましても、完全キャッシュレス化の推進にあたっては、障害をお持ちの方々の利便性が損なわれることのないよう、丁寧に制度設計を進めてまいります。【池村英子】ありがとうございます。国交省として、様々な人たちが利用しやすい公共交通機関をしていただきたいと思います。以上で終わります。

1:53:38

本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。

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