6:50
(拳を叩く音)これより会議を開きます。日程第一、令和4年度一般会計、歳入歳出決算。
7:15
令和4年度特別会計、歳入歳出決算。令和4年度国税収納金、生理資金受払計算所。令和4年度政府関係機関決算所。
7:41
日程第二、令和4年度国有財産増減及び減債額総計算所。日程第三、令和4年度国有財産無償貸付状況総計算所。
8:07
これを3件を一括して議題といたします。まず委員長の報告を求めます。
8:44
ただいま議題となりました、令和4年度決算ほか2件につきまして、
8:51
委員会における審査の経過と結果をご報告申し上げます。令和4年度決算ほか2件は、昨年12月11日の本会議において、財務大臣から概要の報告を聴取いたしておりますので、その内容につきましては、これを省略させていただきます。委員会におきましては、国会が議決し た予算及び関係法律が
9:18
公立的に執行されたかどうかを精査するとともに、政府施策の全般について、国民的シェアから実績評価を行い、その結果を将来の予算編成及びその執行に反映させるとの観点に至って、審査を行ってまいりました。まず、内閣総理大臣をはじめ、全閣僚出席の下での全般質疑を行った後、
9:46
全6回に及ぶ省庁別の審査など、合計9回の審査を行い、財政健全化に向けた取組方針、令和6年の野党反党自身からの復旧・復興対策、地方公共団体における標準準拠システムの移行支援の在り方、
10:08
エネルギー価格・物価高騰対策など、業財政全般について熱心な論議が交わされました。6月10日、質疑を終局し、委員長より令和4年の決算について、本会議で議決すべき議決案を提出いたしました。以下、その内容を申し上げます。1、本件決算はこれを是認する。
10:36
2、内閣に対し、次のとおり措置する。内閣は適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。1、小林製薬株式会社が製造・販売した紅麹原料を含む機能性表示食品の摂取により、死亡事例や入院事例など深刻な健康被害が多数発生したこと、
11:05
消費者庁のガイドライン等では、事業者が健康被害を把握した場合の報告義務や明確な報告基準が定められていないため、同社による被害把握から報告までに2ヶ月以上を要し、被害の拡大を招く事態となったことは極めて遺憾である。
11:28
政府は規制改革の一環として導入され、事業者の責任において届け出だけで機能性を表示できる制度の下で、国民の生命と財産を脅かす事態が生じたことを重く受け止め、製造過程における安全性の確保や健康被害報告の厳格化を図るなど、制度を抜本的に見直し、再発防止に万全を期すべきである。2、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村における国産豚肉の提供に係る受け負い契約について、農林水産省の担当職員が年度ごとに業務を分割し、2件の契約とする手続きを半雑であるなどとして、
12:19
契約相手先との合意内容と異なる履行期限や架空の数量を記載した契約書を作成したのみならず、検査職員も事実と異なる検査聴証を作成し、同省が契約金額全額を支払っていたことは遺憾である。
12:40
政府は国の財政の基本原則である予算の単年度指示を軽視して、会計法令に違反し、著しく適正を書いた契約手続きを行い、さらに組織としても防止できなかったことにより、政府全体の法令遵守意識に対する疑念を招いたことを重く受け止め、
13:04
職員の意識改革や知識向上を図るとともに、会計法令の遵守を徹底させ、再発防止に万全を期すべきで ある。3. 平成19年に航空機による滑走路誤進入事案が相次いだことを踏まえ、国土交通省において再発防止に向けた取組を行ってきたにもかかわらず、
13:31
令和6年1月、羽田空港の滑走路上で日本航空機と海上保安庁機が衝突炎上し、多くの乗員乗客が巻き込まれ、海上保安庁職員5名が亡くなる重大事故が発生したことは極めて遺憾である。政府は、公共交通機関として人々の移動やインバウンド政策を支える航空において、
13:57
何よりも安全性が優先されなければならない中、重大事故により尊い人命が失われたことを重く受け止め、同様の事故を二度と発生させることのないよう、原因究明と実効性のある再発防止策を徹底するとともに、航空関係官の人的体制の強化・拡充を通じて、航空の安全・安心の確保に万全を期すべきである。
14:26
4.令和6年4月、鳥島東海域において海上自衛隊のヘリコプター2機が空中衝突して墜落 し、搭乗員1名が亡くなり、いまだ7名が行方不明となっている事故が発生したが、5年4月にも宮城小島沖で陸上自衛隊のヘリコプターが墜落して、
14:51
搭乗員10名全員が亡くなるなど、自衛隊のヘリコプター墜落による重大事故が近年、相次いで発生していることは極めて遺憾である。政府は、大切な隊員の命が失われる事故が繰り返されていることを重く受け止め、事故原因を究明するのみならず、これまでの事故の教訓を風化させることがないよう、
15:17
再発防止に向けた航空機の点検、操縦者への教育、各部隊における指導を徹底するとともに、操縦者の負担軽減のため、必要十分な人員を確保して、安全管理に万全を期すべきである。以上が議決案の内容であります。
15:40
また、議決案と併せて、委員長より8項目からなる内閣に対する措置要求決議案を提出いたしました。討論を終局し、採決の結果、令和4年度決算は多数をもって是認すべきものと、内閣に対する警告案は、前回一致をもって委員長提出案のとおり、警告すべきものと議決されました。
16:07
また、措置要求決議案は、前回一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。次に、令和4年度国有財産増減及び減税額総計算書は多数をもって是認すべきものと決定し、次いで、令和4年度国有財産無償貸付状況総計算書は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。
16:37
なお、同日、国会法第105条の規定に基づき、会計検査院に対し、3項目の検査要請を行うことを決定いたしました。以上、御報告申し上げます。ありがとうございます。
17:30
三件に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。
18:03
立憲民主社民の小賀知景です。私は、会派を代表して、令和4年度決算、並びに国有財産増減及び原財学総計算所の是人に反対、国有財産無償貸付状況総計算所の是人及び内閣に対する警告案に賛成の立場から討論を行います。本題に入る前に一言申し上げます。参議院では、国会で成立した予算について、その執行条件を把握、評価し、次期予算編成に適切に反映させることを重視してきました。それが決算の参議院と言われるゆえんです。今年も決算審査の内容を来年度の予算の概算要求へ反映させるべく、与野党の努力により、この通常国会中に審議を終えることができたことに対し、関係閣議に敬意を表したいと思います。一方、決算審査の結果に対する政府の姿勢には疑問が残ります。参議院では、毎年度決算を議決するにあたり、政府が行った不当不適正な事象や非効率的な予算執行等に対し、遺憾の意を込めて警告決議を行っております。決算委員会においては、これとは別に、措置要求決議も行っております。こうした決議に対し、政府はこうした措置を国会に報告していますが、本当に適 切な措置を取り、将来の予算や行政の執行につなげているのでしょうか。与野党の努力により決算審査を充実させたとしても、政府が適切な措置を取らなければ、決算項目をはじめ、質疑においてなされる様々な指摘も実効性を伴いません。国民からお預かりしている大切な税金は、国民の幸せのために有意義に使われなければなりません。お札が紙に見える、金額が単なる数字に見える、そんな使われ方がなされる、ではなりません。政府の真摯な対応を改めて強く求めます。それでは以下、令和4年度決算に反対の理由を述べます。第一の理由は、財政健全化に対する政府の姿勢が不誠実な点です。政府は本年1年に内閣府が公表した中長期の経済財政に関する試算において、目標としている2025年度の国と地方を合わせたプライマリーバランスの国事化が視野に入るとしています。しかしながら、令和4年度一般会見のプライマリーバランスを見ると、決算ベースで23.6兆円の赤字であり、コロナ禍前の水準には戻っていません。当初予算と比べても2度にわたる補正予算の編成によって、10.6兆円も赤字幅が拡大しています。交際依存度も38.1%と依然として高い水準にあり、より真剣な歳出改革が求められます。4年度決算では2.6兆円の決算常用金が発生しましたが、これは税収などの上振れ分3.3兆円と、いわゆる予算の使い残しである扶養額11.3兆円の合計額14.6兆円から発行を取りやめた国債12兆円を引いた金額です。このうち14.6兆円は、その年度の経済状況や事業の実施状況に応じて決まる数字ですが、扶養額は過去最大となっており、そのうち3割は予備費の扶養額が占め、ウクライナ情勢経済緊急対応予備費1兆円に至っては全く使われませんでした。一方の12兆円、すなわち国債の発行取りやめ額は、税収や扶養額の発生状況を踏まえて政府は調整することができます。したがって、仮に国債の発行取りやめ額を可能な限り14.6兆円に近づけていれば、決算常用金が減少する代わりに、その分だけ国債発行を行わずに済んだのです。可能な限り国債発行を取りやめることで、一層の財政健全化を進められるにもかかわらず、決算常用金を膨らませ、まるで余り金のように見せかけて、巨額の5年度補正予算や防衛力整備契約対象経費の財源に充てた政府の姿勢不誠実であると言わざるを得ません。第二の理由は、決算情報の開示に未だ後ろ向きな姿勢でいることです。国の決算書では、当初予算や補正予算と予備費が一体となった最終予算減額の執行状況しか記載されないため、予備費使用額を財源とする額を区別して確認することができません。この問題について、かつて鈴木財務大臣は、予備費のみを区 分管理することについては、予算の不足を補うという予備費の正確や各省庁の執行管理が複雑化することによって追加的事務負担が生じ得るなど実務上の課題があり、予算執行の効率性を損ない兼ねない等の観点から慎重に検討すべきであると答弁していました。しかし、決算委員会からの要請を受けて会計検査員が検査した結果、コロナ関係予備費に関しては各府庁は管理簿を作成して事業単位で予算の執行管理を行っており、予備費使用相当額の執行状況を区別できるようになっていた事態が明らかになりました。事実との整合性が取れていない答弁がなされたことについて、再度問われた大臣は「一般論としての実態を述べた」と説明しましたが、管理簿の存在を知らなかったのでしょうか。知っていながらそのような答弁でよいと考えたのならば、国会を軽視しすぎます。さらに言えば一般論として執行管理の複雑さや追加的事務負担があるとしても、なぜそれを解消するために取り組もうとしないのでしょうか。これこそまさにAI技術やデジタルトランスフォーメーションの活用によって解決するにふさわしい課題ではないでしょうか。政府は資産所得培造プランを肩上げて国民の貯蓄を投資につなげようと働きかけていますが、投資家にとっては企業の決算が重要であることは言うまでもありません。投資に関わる国民が増えれば企業決算の見方と同様に、納税 者として国の決算や事業の成果に対する見方もこれまで以上に厳しくなるでしょう。企業の決算情報の開示は重要でも、国の決算情報の開示については「多めに見てください」などという姿勢が適用するはずがありません。第三の理由は、この国の将来に不可欠な教育の充実に対する取り組みが不十分な点です。学校現場では教職員不足が大きな問題となっています。担任がいない学級も少なくありません。そんな中、スクールサポートスタッフ等の外部人材は学校の中でも大きな力になっており、森山文科大臣の所信でもスクールサポートスタッフの小中学校全校配置を明言しています。しかし、財務省の財務制度等審議会による令和6年度再の編成等に関わる検議では、外部人材の人数、予算を大幅に拡充してきたにもかかわらず、十分な成果が出たとは言い難いと指摘されました。5月に出された検議でも、公立学校教員の給与を改善するための財源を既存予算や財政優遇の見直しで年出すよう求めました。文部科学省が教職員や外部人材の増員は必要で効果があると言っているにもかかわらずです。教職員不足により教職員が危険していくような働き方が教職員の心の余裕を失わせ、命と健康を奪っています。先日、福岡では初任者の自主も報道されました。教職員が足りない、それを他の教職員でカバーし合い、次はそのカバーした教職員が倒れていく。こんなふうのスパイラルです。この状況は今まで財政縮小のために、学校の教職員を正規採用として採用せずに、臨時採用や会計年度任用職員として大量に採用してきたことに原因があります。政策の失敗です。このことは子どもたちにも大きな影響が出ています。子どもたちのいじめ、暴行、不登校の件数は過去最高、自殺件数は過去2番目と高止まりしています。これから国を担っていく子どもたちが苦しんでいます。合理性や公立性を中心に考えては、学校教育は成り立ちません。他にも、路途半島地震により被災した子どもたちへの教育支援、ギガスクール構想に必要な支援の充実など、取り組むべき課題は散策しています。政府は教育の充実に向けて真摯に取り組むべきです。OECDの発表によれば、日本の2019年におけるGDPに占める教育機関への公出支出の割合は2.8%と、データのある加盟37カ国中36位。低すぎます。この国の将来のために教育予算をつける。教育にお金をかけない国は滅びます。最後に決算重視の参議院において、一見民主社民はこれからも行政に対して厳しく意見し、改善を求めていくことを申し上げ、討論を終わります。
29:00
日本維新の会の梅村聡です。教育無償化を実現する会との統一会派を代表して、令和4年度決算、国有財産増減及び減税額総計算書、並びに国有財産無償貸付状況総計算書の全員に反対、そして内閣に対する警告決議案には賛成の立場で討論いたします。今、自民党による裏金疑惑が自民党自らだけではなく、政界全体を揺るがしています。発覚後の主な選挙ではことごとく投票率が低下し、大々的に報道された東京15区の補欠選挙ですら、これまでで最低の55.6%から大幅に下落し、40.7%まで至りました。これは国民が政治そのものに不信感を抱いていることの裏返しだと考えます。このような時だからこそ、政治だけではなく、行政においても徹底的に事情作用を働かせなければ、国民の理解を得ることは不可能です。まずこのことを申し上げ、以下具体的な問題点を指摘いたします。反対する第一の理由は、予備 費が極めて巨額であり、財政民主主義を歪めている点です。政府は令和2年度予算以降、県政史上例のない多額の予備費を計上し続けてきましたが、令和4年度の一般会計における予備費はさらに拡大し、合計で過去最大の約11.8兆円となりました。また一般会計のうちの予備費の割合で見ても、令和4年度は8%を超えて過去最大となっています。戦後最悪の有効求人倍率を記録した平成21年度予算ですら0.2%であることを考慮すると、8%という数字がどれだけ上記を一視した規模であったかは明白です。当初予算や補正予算で計上すべきものが、莫大な予備費として計上されてきた疑いがあり、この規模については速やかに検証がなされるべきです。また、莫大な予備費が慣例化しつつあります。コロナ禍を脱した令和6年度、当初予算での合計2兆円の予備費は、コロナ禍前の5000億円と比べると4倍にもなります。それだけではなく、会計検査員は予備費を翌年度に繰り越ししようとする動きを突き止めました。令和2年の予備費において、3月末に多額の予備費の使用決定を行い、大半を翌年度に繰り越したケースがあることが明らかになりました。3月末の数日しか使用できる期間がないにもかかわらず、1年間など明らかに不合理な期間を用いて金額を算定している例もあり、