19:50
これより会議を開きます。環境の基本政策に関する件、特に水又病文材等について調査を進めます。この際、お諮りいたします。本件調査のため、本日、政府参考人として、内閣政策統括官水野敦史君、総務省総合通信基盤局電波部長小木原直彦君、外務省大臣官房審議官門脇地市君、文部科学省大臣官房学長基盤審議官浅野敦幸君、農林水産省大臣官房統計部長山田英弥君、資源エネルギー省小エネルギー新エネルギー部長井上博君、海上販庁総務部長高杉則博君、環境省大臣官房審議官前田光也君、環境省大臣官房環境保健部長上野田雅博君、環境省支給環境局長渡安由貴君、
20:47
環境省水田域環境局長土 井健太郎君、環境省自然環境局長白石拓夫君、環境省環境再生資源従官局次長澄倉一郎君の出席を求め説明を聴取したいと存じますが、ご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。よってそのように決しました。
21:05
質疑の申出がありますので、順次これを許します。稲田智美君。
21:11
おはようございます。自由民主党の稲田智美です。まず大臣にお伺いをいたします。水田町は、水田病は環境庁設立のきっかけとなった公害病です。その意味から、水田病が公式確認された昭和31年5月1日にちなんで行われる水田病犠牲者慰霊式、そして水田病関係団体との意見交換会は、環境省にとっても最重要の行事だと思います。
21:45
そんな中で今回の出来事は、環境省が水田病関係団体の方々の声を聞く姿勢が問われている、非常に遺憾な出来事だったと思います。これは環境省の存在理由、水田病行政の在り方の本質にも関わる事態だと思います。
22:06
大臣は幾度となく本委員会で謝罪と反省を表明され、さらに現地にも訪問され、今後の水田病対策に取り組む御自身の姿勢を示されております。環境省に新たなタスクホースを作り、担当審議官も置かれました。
22:27
今、裁判も継続中でありますが、今までの対策を俯瞰しますと、最高裁判決が出て救済範囲を拡大するといった、司法の判断の後追いになってはいないでしょうか。弱い立場の人が最後の砦として救済を求めるのが司法の場でございます。
22:51
行政は司法よりもさらに血の通った行政、これが求められていると思います。大臣は、委員会において、水田病の問題の全面解決に向けて全力を挙げたい。現行法制で足りない部分は、政治家として今後努力したいとおっしゃっておられます 。
23:13
大臣は、水田病の全面的解決には何が必要で、政治家としてどのような努力をされようとしておられるのか、お伺いをいたします。
23:33
水田病が公式認定確認されてから68年を経て、いまだに被害を訴える方がいらっしゃるという事実は、政治家として重く受け止めております。
23:51
一方で、これまで様々な場面で申し上げてきましたが、水田病問題については、公害健康被害保障法に基づいて、これまでに約3000人の方が認定を受け、保障を受けられております。
24:12
また、平成7年の政治解決により、公害健康被害保障法の判断基準を満たさないけれども、死死末端の感覚障害を有する方について、一時勤や療養費等を支給する給付対策を約12400人を対象に講じてまいりました。
24:39
さらに、平成21年には、超党派の議員立法により、公害健康被害保障法に基づく判断基準を満たさない者の救済を必要とする方々を、水田病被害者として受け止め、
25:01
その救済を図り、水田病問題の最終解決を図ることを規定する水田病特別訴訟が制定され、さらに対象を広げ、一時勤や療養費等を支給する救済策を約38000人を対象に講じてきたところでございます。
25:27
このように、国としては、公害健康被害保障法による認定及び二度の政治救済といった政策を実施してきたところでございますが、
25:41
こうした歴史と経緯を踏まえつつ、関係の皆様にできる限り寄り添って対応できるよう現状を分析しつつ、現行法の丁寧な運 用や医療福祉の充実、地域の再生、融和、振興などの取組をしっかり進め、
26:07
水田病対策に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
26:15
今、大臣が指摘された平成21年の特措法の全文では、公害健康被害の保障等に関する法律に基づく判断基準を満たさない者の救済を必要とする方々を、
26:34
水田病被害者として受け止め、その救済を図ることを目的とする。これにより、地域における紛争を終結させ、水田病の最終解決を図り、環境を守り、安心して暮らしていける社会を実現すべくこの法律を制定するとこのようにあります。
26:55
この特措法も平成16年の最高裁の判決を受けて、その反省の下で作られたものでありますが、やはり司法の判断、先ほど申しましたように、司法の判断が出て、それで後追いというのは、やはり法の趣旨にも反しているのではないかと思います。
27:17
私は、この大臣があえて政治家としてとおっしゃっていることを評価します。と同時に、大臣としてリーダーシップを発揮する全面解決、被害者の声をしっかり聞いて、本当の血の通った解決を導いていただきたいと思います。
27:34
次に前田水俣担当審議官にお伺いします。 審議官に就任され、29名のタスクフォースもできました。タスクフォースは緊急の課題解決のための部隊のはずですが、何を緊急課題とされているのでしょう。
28:00
お答えいたします。 5月1日の水俣病関係団体との懇談会におきまして、発言途中でマイクの音量を切るという不適切な運営が行われたところでございます。このため、大臣自身が水俣に出向き、謝罪をするとともに、御意見御要望を伺った ところでございます。こうした中で改めて懇談の場をつくってほしいという御要望をいただき、そうした場を設けることといたしました。
28:22
御本部の水俣病タスクフォースについてでございますが、省内横断的に強化した体制のもと、5月1日の懇談及び8日の面会で伺った御意見御要望について、誠実かつ真摯に検討しつつ、改めての懇談の場を開催し、損なわれた関係団体の皆様や現地との関係性の修復に取り組むことを目的としてございます。
28:45
こうした体制によりまして、職員の頻繁な現地出張を行いつつ、懇談内容の充実に取り組むこととしております。以上でございます。
28:57
私は、単にタスクフォースがよりよい充実した懇談をするためというものであってはならないと、このように思います。
29:09
ということは、懇談のあり方の問題ではなく、先ほども申しましたように、南波多病対策行政の姿勢そのものが、懇談の前区切りという形に現れたのではないかというふうに批判をされているわけでございます。
29:30
タスクフォースがやるべきことは、懇談を持つことだけではなく、今までの姿勢を改めて何が求められているのか、省内で議論をして、全面解決への道筋をつけることだと思います。大臣にお伺いします。タスクフォースの役割が懇談の充実というのは、あまりにも今回の事柄を歪書化しているのではないかと思います。
29:56
これを許しむ方々の全面的な解決を目指すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
30:09
5月1日の水俣病院関係団体との懇談会において、発言途中でマイクの音量を切るという不適切な運営を行うことは大変遺憾であり、関係団体や現地との信頼関係を損なう事態と重く受け止めてございます。
30:30
このため、タスクフォースにより水俣病院関係団体との改めての懇談の場について、ご意見ご要望を踏まえ開催し、損なわれた関係団体と現地との信頼関係の修復に取り組むこととしたとおりでございます。
30:50
水俣病問題については、先ほどもお答弁申し上げたとおり、公害健康被害保障法に基づいて約3,000人が認定を受けて保障を受けられたとともに、平成7年の政治解決や水俣病問題の最終解決を図ることを規定し、
31:10
さらに救済対象を広げた水俣病特別措置法により、合計で約5万人を救済してございます。
31:20
こうした歴史統計を踏まえつつ、関係の皆様にできる限り寄り添って対応できるよう、現状を分析しつつ、現行法の丁寧な運用や医療福祉の充実、地域の再生、融和、振興などの取組をしっかり進め、水俣病対策に全力を尽くしてまいりたいと考えてございます。
31:47
国定政務官にお伺いいたします。新潟水俣病公認式認定から59年目の5月31日に、新潟市で開催された式典と関係団体との懇談に出席されましたが、どのような意見要望をお聞きになり、また全面的解決に向けてどのようなことが必要だとお感じになったかお伺いします。
32:16
お答え申し上げます。今ほど委員御指摘いただきましたとおり、大臣の指示を受け、5月31日の新潟水俣病の式典には私が出席をさせていただき、環境省を代表して厚生へのメッセージを読ませさせていただきますとともに、新潟水俣病の関係団体の方々との懇談を行ったところでございます。この懇談に際しましては、この関係団体の方の方からの司会の下で、最後まで時間の区切りを思うけることなく、約2時間半、じっくりと御意見を伺い、双方向の意見交換を行ったところでございます。被害者の方からは、過去から現在に至るまで、手足の痺れなどの症状に苦しんでいること、あるいは地域住民からの様々な差別や偏見があったことといった、大変胸の痛むお話を伺ったところでございます。また、とりわけ関係団体の方からは、原告の高齢化を踏まえて早期救済をということを求める声も頂戴したところでございます。私自身といたしましては、こうした対話の積み重ねが関係の一途絵となることを期待しつつ、真摯に、虚心単解に、出席者の皆様方の御意見をしっかりと受け止めるという姿勢で臨んだところでございまして、その結果につきましては、懇談終了後、速やかに大臣にも報告をさせていただいたところでございます。なお、皆方病の全面的解決への御指摘につきましては、先ほど来大臣の方から答弁を申し上げているところでございます。
34:09
御地元の国定政務官が行かれて、時間の制限をなくしっかりとお話を聞かれたということでございます ので、それを被害者の解決にぜひつなげて、全面解決にぜひつなげていただきたいと思います。さて、南方病と同じ高害による被害である石畑アスベストの救済についてもお伺いします。アスベスト被害は潜伏期間が数十年にも及び、かつ浪災適用のある被害者と、そうでない被害者がおられます。環境省の所管は、一般住民の被害救済で、石畑救済法により被害救済を行っています。南方病だけでなく、アスベスト被害についても、被害者の声を聞くことはとても重要です。隙間のない救済するために、環境省だけでなく、省庁横断の石畑健康被害救済推進協議会のようなものが必要ではないかと指摘する声もございます。どのような対応が必要かお伺いをいたします。
35:15
平成17年に、アスベスト問題に関する関係閣僚による会合において、アスベスト問題に係る総合対策が取りまとめられました。この総合対策に基づき、環境省としては、平成18年に石畑健康被害救済制度を創設し、石畑による健康被害者の隙間のな い救済に取り組んできたところでございます。制度創設後も、健康被害者の声を伺いながら、医療費等の支給対象期間の拡大や指定疾病の追加など、制度の拡充を図ってまいりました。また、厚生労働省が所管する労災保険制度とも、相互に連携して取り組んできたところでございます。このように基づき、石畑による健康被害者に寄り添いながら、隙間のない救済に努めてまいりたいと存じます。
36:27
水又病も、このアスベスト被害も、高度成長時代の我が国の社会の歪みが被害となって、公害となって生まれたものであります。私たちは、やはり自分ごととしてこの問題を捉えて、やはり司法の後追いではない解決、血の通った解決、ぜひ大臣にもお願いをしたいと思います。次に、大臣に海洋漂着ごみについてお伺いをいたします。私が会長を務めます尖閣諸島の調査開発を進める会は、今年の4月26日、27日、石垣市の尖閣諸島周辺の環境調査の一環として尖閣諸島海域に視察に行きました。調査船からドローンを飛ばして、魚釣島の海外沿いの状況を見ましたけれども、漂流ごみがもうびっしり海岸に漂着している様子が見て取れました。プラスチックによる海洋汚染について、我が国は、2019年G20大阪サミットにおいて、大阪ブルーオーシャンビジョンを提唱し、さらに昨年のG7サミットでは、より野心的なコミットメントとして、2040年までに追加的なプラスチック汚染をゼロにするという目標を掲げました。現在、日本はプラスチックごみ汚染を規制する条約策定において、積極的な役割を果たそうとしています。今年の4月のOECDグローバル議員会議に参加した際に、私は日本代表としてこの問題を取り上げましたが、OECD環境局長からは、アジア地域と連携をしたいとの回答を得ました。世界的にも関心の高いこの問題について、尖閣諸島の漂流漂着ごみを解決することは、我が国の責務とも言えます。石垣市長は大釣島に上陸して漂流ごみを対処したいと言っておられますが、大釣島は国有であり、環境省としても責任をもって、尖閣の漂流漂着ごみを解決すべきと思いますが、大臣の見解をお伺いします。
38:41
海岸に漂着したごみは、良好な景観や海洋環境に悪影響を及ぼすことから、海外法に基づく海岸管理者が海岸漂着物処理推進法に基づき、その処理のために必要な措置を講じることとされております。しかし尖閣諸島では、その海岸管理者は定められてございません。大釣島における漂着ごみの回収を含め、尖閣諸島への上陸については、尖閣諸島及び周辺海域の安定的な維持・管理という目的のため、原則として政府関係者を除き、何人も上陸を認めないという政府方針等を踏まえた上での対応が必要でございます。漂着ごみへの対応を含め、尖閣諸島及び周辺海域を安定的に維持・管理するための具体的な方策については、様々な選択肢があると考えられますが、実際にどのような方策をとるかについては、総合的に判断していくべきというふうに考えてございます。
40:07
尖閣海域の周辺には資源もある、さらには水質の調査や生物多様性の観点からも環境調査が必要だと思います。今、漂流ごみに関しては海岸管理者が定められていないというふうに大臣はおっしゃったわけですけれども、大吊島は国有地でもありますので、所 有者としての義務というか責務があるというふうに考えます。また、政府関係者を除き上陸できないということは、反対解釈すれば政府関係者は上陸をできるということですから、私は国が決断をすれば、この漂流ごみの対処、そして環境調査が可能であると思いますので、ぜひ積極的に前向きに考えていただきたいと存じます。さらに、廃棄物で燃料をつくるRPFは、これは脱炭素社会をつくるにも将来性のある分野です。その材料として海洋漂流プラスチックを利用することができないものか、大臣にお伺いをいたします。
41:26
遠い御指摘のように、RPFは、マテリアルリサイクルが困難なコシやハイプラスチック類を主原料とした固形燃料であり、化石燃料の代替を通じて脱炭素化に貢献する重要な技術であると考えております。漂流漂着ゴミに含まれるハイプラスチック類についても、適切な前処理を行うことによって、RPFの原料として利用可能なものだと認識しております。環境省では、RPF製造設備等の設置に対し、これまでも財政支援を実施してきたところでございます。引き続き、RPF製造業者の皆様ともよく連携し、マテリアルリサイクルが困難なハイプラスチック類等の燃料としての活用を促進してまいりたいと考えております。
42:30
大臣、積極的な答弁ありがとうございます。前処理の技術も前進させる、そういった研究開発等にも支援をいただきたいと存じます。海上保安庁にお伺いします。尖閣周辺の領海の状況についてですが、接続水域に、状態的に中国の海系船が漂泊し、月に何度か領海にも侵入。さらには日本の漁船を追跡するように領海侵入するようになったというのは、令和3年の中国海系法の施行とも関係がある。もちろん国有化とも関係がありますけれども、海系法の施行とも関係があると思います。私たちが尖閣海域領海に入った際、海系は中国の海系船が2隻追尾してきましたけれども、日本の海上保安庁の船が中国海系船に、質的にも量的にも、漁画をして尖閣領海をしっかりと管理しているなということを、心強く私もこの目にしたところであり ます。私は日本の国会議員閣僚であるならば、この状況をしっかり見るべきだと思います。現在においては、質的にも量的にも漁画をしているんですけれども、さて、将来を考えたとき、現在の海保の体制で尖閣を守り抜くことができるのか、課題はないのかについてお伺いいたします。
44:22
お答えいたします。尖閣諸島周辺の接続地域におきましては、ほぼ毎日、中国海系局に所属する船舶による活動が確認され、領海侵入も相次いでいるところでございます。これに対しまして、海上保安庁では、常に尖閣諸島周辺海域に巡視船を配備して領海警備に当たっておりまして、中国海系局に所属する船舶への対応につきましては、相手勢力を上回る巡視船で対応するなど、万全の領海警備体制を確保しているところでございます。このような中、尖閣諸島周辺海域をはじめとして、我が国周辺海域を巡る情勢が一層厳しさを増していることから、新たな国家安全保障戦略等の策定に合わせ、令和4年12月に海上保安能力強化に関する方針が決定されました。同方針に基づきまして、海上保安庁では、大型巡視船等の大幅な増強整備などのハード面での取り組みに加え、無双重射航空機等の新技術の活用や、自衛隊をはじめとする国内外の関係機関との連携協力の強化、サイバー対策の強化、人的基盤の強化などのソフト面の取り組みを推進することによりまして、海上保安能力を強化してまいっているところでございます。特に、少子化や社会の価値観の変化が進む中、人材確保育成につきましては組織的な重要課題であると考えておりまして、海上保安官の補修活動の推進、教育訓練施設の拡充、職場環境の改善などを進めてまいりたいと考えております。引き続き、海上保安庁では、我が国の領土・領海を断固として守り抜くという方針の下、海上保安能力を一層強化し、領海警備に万全を期してまいります。
46:38
ありがとうございます。力強い御答弁でございましたが、やはり現地に行きますと非常に緊迫をしている状況でもあります。また、中国の海警船から、ここは中国の領土で、古来から中国の領土で出て行けと言われるわけでありますので、この状況を放置していくということは、私は断じてやってはならないことだと思います。内閣府沖縄担当に伺います。尖閣の大釣島に上陸しての調査は、1979年以降行われていません。私たちの議連の目的は、政府が尖閣諸島の調査開発を推進させるための議員立法を成立させることでもあります。なぜ1979年以降調査が中断されたのか、その調査を再開するにはどのような条件が必要かお伺いします。
47:48
お答えいたします。尖閣諸島の利用開発可能性調査について御質問いただきました。この調査は、1979年、昭和54年に沖縄開発庁におきまして、尖閣諸島の開発利用の可能性を調査するという目的から、まず、現地調査等により、自然的地理的条件等の基礎的データの収集整理分析を行うとともに、