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参議院 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会

2024年05月29日(水)

3h3m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7997

【発言者】

宮沢洋一(資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会長)

石田昌宏(自由民主党)

神谷政幸(自由民主党)

村田享子(立憲民主・社民)

鬼木誠(立憲民主・社民)

佐々木さやか(公明党)

若松謙維(公明党)

藤巻健史(日本維新の会・教育無償化を実現する会)

浜野喜史(国民民主党・新緑風会)

吉良よし子(日本共産党)

7:34

委員の異動について御報告いたします。昨日までに、加田博之君、滝並裕文君及び杉久武君が委員を辞任され、その補欠として、高橋晴美君、永峯誠君及び宮崎雅留君が占任されました。原子力とエネルギー資源持続化の社会に関する調査を議題とし、原子力問題に関する件について質疑を行います。質疑のある方は、順次御発言を願います。

8:06

石田雅宏君

8:10

よろしくお願いします。参議院の自民党の石田雅宏と申します。今、資料は配られていますかね。今、配られている途中だと思うんですけど、今配っている資料は、文部科学省がまとめました、令和3年版の科学技術イノベーション科学省が示しているSociety 5.0が実現したときのイラストです。白書にこれ載っています。これ見てて、いろいろと思うんですけども、これめちゃくちゃ電気使ってませんかということですね。仮想空間が上の方に示されているんですけど、これは電気の塊でして、電気が一瞬でも切れた瞬間に、この空間そのものがなくなってしまうというのがSociety 5.0の世界です。右の下の方に、自然災害の大規模シミュレーションを行っていますけど、シミュレーションってすごく電気使います。スーパーコンピューターでやるような世界ですから。AIもそうですし、自動運転もそうです。遠隔医療もそうです。これ、電気がないと、この書かれているように、人間中心の社会も、一人一人の多様性を実現できる社会も、安心を確保する社会もできないということになっているのがこの図になりますから、安定したかつ大量の電気の供給こそがSociety 5.0のベースになるということになります。ですから、非常にこの委員会は大事なものだと思っています。その意味でも考えなければならないんですけど、私はこれまでの水源エネルギー調査会で何度か質問させてもらったんですけど、このような科学技術の発展を考えた上で、エネルギーの計画をしなければならないといった趣旨の発言をしました。例えば、ブロックチェーン、暗号試算で使われていますけども、これはマイニングをするわけですけども、約10の20乗分の1の確率の答えを一個一個計算して探していく単位らしいですから、超とかの単位じゃなくて、Kでもなくて、外の単位の計算をして一個だけ答えを当てはめるという、そんだけ無駄を生じているという技術でもあります。すでにアメリカでは仮想通貨のマイニングによる電力消費量が全米の約2.3%を占めているといったデータすらあります。ですから未来の技術を考えるときに、実は今想定しているようなエネルギー量で本当にいいのかどうかが見えないと考えてもいいんだと思っています。その点で考えた場合に、何が起きても大丈夫なように、そもそももし何かがあった場合は空間そのものが消えてしまう世界になってしまいますから、あらゆる可能性を考えた上で、今できることの手は全て打っておくというのが意味なので、そういった点で原子力発電も重要であると考えているわけです。前回、これについて今後どうするのかということを聞いたところ、経済産業省の方からは、容量市場の導入、これ4月からですかね。それから日本版コネクタ&マネージを進めるといった、とりあえず今やれる課題については示されたんですけれども、今後どうするかということにはなかなか触れていただかなかったです。しょうがなかったので、しょうがないから電気を使って、これチャットGPTに私の質問を読み込んで答えていただきました。そしたらこういう答えだったんですけれども、エネルギーミックスに関しては不確定です。したがってモニタリングとさらに何らかのトリガーをつけて考えていくべきじゃないかといった回答を得られたわけですけれども、同じ質問を経産省にもしたいと思います。

11:46

CNN議事長、久米電力ガス事業部長。

11:50

お答え申し上げます。今ご指摘いただきましたとおり、生成愛の普及、あるいはデータセンターの増加などDXの進展に伴いまして、今後電力需要が増加するという指摘があることは認識してございます。例えば、電力広域的運営推進機関が公表しております今後10年の電力需要の見通しでは、昨年度までは電力需要減少傾向で推移すると見込まれておりましたけれども、本年1月に交渉された最新の見通しでは、産業部門の電力需要の増加によって、電力需要全体として増加の見通しに転じております。現在、エネルギー基本計画では2030年度、電力広域的運営推進機関の方では2033年度の電力需要の見通しを示しておりますけれども、その先につきましては、今御指摘いただいたような様々なイノベーションの可能性、あるいは今後の世界のエネルギー情勢などを現時点で正確に予測することは困難であるため、政府としての数字はお示ししておりません。ただ、将来の電力需要につきましては、現在進めております次期エネルギー基本計画の検討に際しても重要な論点の一つになるというふうには考えてございます。また、その際、必要な供給力の確保について、これ今御紹介いただきました容量市場、これを令和2年度に導入しております。今年度から開始しているところですけれども、加えて脱炭素電源への新規投資を広く対象に投資回収の要件性を確保するための長期脱炭素電源オークション、これを昨年度から導入して、本年4月に第1回の結果を公表したところであります。その系統対策としては、広域連携系統のマスタープラン、これを昨年3月に策定公表しておりまして、これを踏まえて全国での地域間連携線等の整備を進めてまいります。まずは、こうした取組を着実に進めることによって、電力の安定供給確保を図ってまいりますけれども、今後、DXの進展による電力需要増大の可能性と、高電融合のような省エネ技術の開発が進む可能性、この双方を十分に踏まえながら、エネルギー供給を確保するための電源投資の在り方を含め、しっかり検討してまいります。

14:00

石田雅宏君。

14:02

ありがとうございます。本当に難しいんですよね。どうなっていくかわからないので。技術というのは、いきなり社会を変えてしまうので、むしろいきなり変わったときにどう対応するかということまで考えなければなりません。その点、さっきはAIの方が答えがあって、役所の方がなかったのはトリガーということでして、もし何らか急激に変化があった場合に、ちょっと事前で止めるための策を打つといったことも含めて考えなければならないのかなと思っていますので、これ十分検討していただきたいですし、我々の調査会でもしっかりと考えていくべきことではないかなと思っています。その点で、急激な電力消費が起きる可能性があることを踏まえて、さっきも言いましたけれども、原子力を含めてあらゆるエネルギーを作り出す政策は残しておかないと危ないと思います。もちろん自然エネルギー等に変わっていくのはベストだと思いますけれども、それでも万が一あったときは困りますから、可能性として全部に手を打っておくべきだと思います。その点では特に人材は長期的に育成が必要ですので、人材の確保をしっかりとしておくことは、未来をつなげるためには重要だと考えています。原子力人材に関しては、令和5年に原子力利用における基本的な考え方のペーパーの中でもかなり触れていて、今それについても検討を、また意見交換等を進めていただいていると聞いていますけれども、このペーパーの原点になるのが、原子力委員会が平成30年にまとめた原子力分野における人材育成についてといった見解のペーパーになります。ここでも原子力関係人材の育成の重要性を示し、また様々な課題があります。ただ残念ながら足元を見てみると、人材育成のスタートになる大学とか大学院の教育は、出走されてきていまして、2022年でしたかね、東海大学の原子力工学科が結構、式日制で、象徴的なところが募集停止になったというのは、とても衝撃でした。やはり学生たちに対しても、原子力分野の重要性や価値や、また最近では原子核崩壊の方じゃなくて、核融合のエネルギー、フュージョンエネルギーについての話も随分実用化が見え始めてきたので、そういった未来を支える人だと思います。そういった点で、この分野の魅力をしっかりと伝えていって、学生の確保をしなければならないと思います。若者たちに原子力分野の必要性や魅力を伝えることを、今どこまでできているのか、また今後どうしようとするのか、ご見解をお伺いしたいと思います。

16:44

文部科学省大臣官房 清浦審議官

16:48

お答えいたします。原子力分野におきましては、これまで培われた技術及び人材を適切に継承するとともに、将来にわたって技術革新を推進していく必要があり、大学における原子力分野の人材育成は大変重要な役割を担っております。一方でご指摘のとおり、令和5年度時点におきまして、名称に原子という単語が含まれる原子力関係学科は、三大学に三学科が設置されているのみであり、近年は減少傾向が続いていると承知しております。こうした状況を踏まえまして、文部科学省におきましては、国際原子力人材育成イニシアチブ事業を通じ、三官学が連携した横断的な教育研究機能を有する人材育成コンソーシアム「エイネック」を構築し、今後の原子力を担う多様な人材の育成確保に向け、原子力に関する体系的な教育研究基盤の確保に取り組んでいるところでございます。また、将来の原子力分野を支える人材の確保に当たっては、高校生に原子力分野におけるキャリアパスを提示し、興味を持ってもらうことが重要であることから、文科省においては、エイネックの活動と連携し、昨年初めて高校生を対象とした原子力オープンキャンパスを開催しております。原子力人材の育成を進めるにあたっては、産学感を上げた取組が重要と考えており、文科省としては、日本原子力研究開発機構、内閣府資源エネルギー庁をはじめとした関係機関と連携協力した取組を検討してまいります。

18:25

石田 武蔵寛君

18:28

産大学しかないというのは危機的だと思っていますし、将来は外国との連携や外国人を呼び込みなど、そういった意味も含めて国際的な考え方をしていかないと、日本の未来維持はかなり難しくなっていくのではないかと感じます。見解でもそのことを触れていて、人材の数だけじゃなくて教育方法を見直すべきだといった視点がありました。アメリカの工学技術教育認証委員会が、カリキュラム認定制度を引用して、日本でも、隊員認定、授業評価、教員人事レビューなどにおいて、このようなグローバルスタンダードの方法を理解共有し、要点を外すことなく取り入れると良いと思われると、こういうふうに提言もしていますけれども、これについてはどのようにしているでしょうか。

19:18

石田 清浦審議官

19:21

今ご指摘いただきました、内閣府原子力委員会の見解に例示されております、アメリカの工学技術教育認証委員会、ABETのような制度、いわゆるカリキュラム認証制度につきましては、日本の高等教育においても、民間団体が任意に実施している類似のものがございます。見解が出された以降に、実際に認定を得た原子力関係のプログラムもあると承知しております。カリキュラムの質の向上は重要であると認識しておりまして、先ほどご説明いたしました人材育成コンソーシアム、ANECにおきましては、講義、実験、実施を組み合わせた効果的なカリキュラムを、参加機関が共同で開発、構築し提供しているところでございます。また、既に一部の大学におきましては、大学科の単位互換制度の構築がなされているところでございまして、文科省としては引き続き、体系的な専門教育カリキュラムの開発普及に向けた取組を進めてまいります。

20:18

石田貴紗君

20:20

ありがとうございます。インターナショナルな形で協力して進めるということを考えたら、ぜひぜひもっと進めていただきたいなと思いますし、この進めていることに対してはよかったかなと思っています。さらに、教育のベースもそうなんですけれども、研究機関等での継続的な教育も必要であると思っています。また、県会にもそのことが指摘されています。特に原子力事業に関しては、かなり高度なリスクマネジメントが必要ですから、こういう提案があるんですけれども、原子力事業者が各社社長、発電所所長から班長クラスまで、さまざまな階級に応じて参加するリーダーシップ研修をしっかりとしてくれということです。また、研究開発機関でも、管理運営能力の開発についても、しっかりと進めていってほしいということも書かれています。これも非常に重要なテーマだと思いますけれども、これにつきましては、今どういう状況になっているでしょうか。

21:18

清浦審議官。

21:20

ご指摘の見解で示されているとおりでございますが、原子力に関する人材育成は、大学のみならず、研究機関においても継続して組織的な研修訓練を実施していくことが重要と考えております。このため、日本原子力研究開発機構においては、原子力機構の職員に加え、学生や企業職員等を対象とした原子力技術者養成機関として、原子力人材育成センターを設置しておりまして、原子力機構が有する人的資源と施設等を活用して研修講座を実施し、原子力エネルギー技術者、放射線技術者等の養成を行っております。また、原子力機構が事務局を担う原子力人材育成ネットワークにおいては、産学官の原子力関係機関の連携による総括的な人材育成活動を行っており、原子力発電技術者の継続研修の実施、IAEA原子力エネルギーマネジメントスクールの運営協力等の取組を進めているところです。文科省といたしましては、原子力機構の有する人的資源や原子力関係施設を有効に活用し、原子力分野の人材育成の充実に努めてまいります。

22:34

石田まさひろ君。

22:36

今話を聞いていて、教育の面、研修の面につきましては、目には揃ってきたのかなという感じではあります。ただ、まだ魅力全体が社会に浸透していないところもありますから、各個の方はまた進めていただきたいと思いますし、目には揃ったけど、それを実際にどう運用するかはとても大事なので、ぜひ前向きに進めていただきたいと思います。不確定性の時代に対して、しっかりと対応できるのは機械ではなくて人間だと思っています。Society5.0の社会がどうなるか分かりませんけれども、人間の深い深い知恵をしっかりと揃えていただいて、何が起こっても大丈夫な体制を作っていくのが我々の使命かなと思っています。時間が来ましたので、これで終わります。どうもありがとうございました。

23:43

上矢政之君。

23:47

自由民主党の上矢政之です。本日は質問の機会をいただきありがとうございます。まずは、福島国際研究教育機関、通称F-0における放射線化学・創薬医療の進捗状況について伺います。本年2月14日の当調査会では、高速実験の常用を用いたアルファ線内容治療法に使われるアクチニウム225の国内生産について質問をしました。また、その際に、向上線がなどの治療で期待が高いアスタチン211について、我が国の基礎研究成果が世界をリードしていると申し述べました。その研究機関の一つが、福島県立医科大学であります。この福島医大は、令和5年4月1日からF-0に参画しています。F-0は、我が国の科学技術力、産業競争力の強化を牽引し、世界に勘てる創造的復興の中核拠点を目指して、福島県浪江町に設立されました。原子力政策を進めていく上で、福島・東北の復興は大前提であり、このような取り組みが一定の成果を上げていくことは重要と考えます。その点を踏まえて、F-0の取り分け、放射線化学・創薬医療の進捗状況について、文部科学省よりお答えください。

25:03

文部科学省大臣官房、松浦審議官

25:07

お答えいたします。福島国際研究教育機構F-0における放射線化学・創薬医療分野の進捗状況ということですが、まずこのF-0は、我が国全体の科学技術力を強化するとともに、福島をはじめ、東北の創造的復興の中核拠点を目指すものと認識しております。このF-0の放射線化学・創薬医療分野では、公募手続を経て、今年3月より順次、大学や研究開発法人への委託事業を開始しており、加速器を用いたアクチニウム225やアスタチン211などの放射性同位元素(RI)の安定的かつ効率的な製造技術の開発、RIを用いた診断・治療薬の研究開発、農作物の生産性向上等に資するRIによる植物イメージングの技術の開発に取り組んでおります。文部科学省といたしましては、引き続き、福島庁をはじめ、関係省庁と連携の下、F-0において、これらの研究開発等がしっかりと実施されるよう取り組んでまいります。

26:11

上谷 正之君

26:14

上谷 正之君 ありがとうございます。医療、それから農業も含めて幅広い分野、トレスコ分野は、これから未来への期待が高いものばかりだというふうに思います。地域全体の創造的復興を実感できる、広域連携を果たす事業となることを期待しています。続いて、テクネチウム製剤による核医学検査の実施状況と、日本におけるモリブデン99の国内治療を取り巻く状況について伺います。前回は核医学治療についてお聞きしましたが、今回は核医学診断、検査について触れたいと思います。テクネチウム製剤などの放射性医薬品は、特定の臓器に選択的に集まり、ガンマ線という放射線を出します。それを検出をして、分析を画像化やグラフ化をして、病気の診断や組織の機能検査をしていきます。投与する放射性医薬品の種類により、スペクト検査とペット検査に分かれますが、テクネチウムが高い割合を占めていると伺っております。そしてそのテクネチウムの原料はモリブデン99であり、ウランを用いた核分裂法で海外原子炉にて生産され輸入されています。そのため、核拡散防止の観点からも、ウランを原料としない、中性し、放射化保温などの研究が進められていると聞いております。一方で、海外原子炉でのトラブル発生などで、たびたび日本への供給不安が発生し、国産化を進めることが重要と考えます。そこで、日本におけるテクネチウム製剤を用いた年間の検査数とモリブデン99の国内需要を取り巻く状況について、内閣府よりご説明をお願いします。

27:49

内閣府科学技術イノベーション推進事務局 徳増審議官

27:54

お答えいたします。モリブデン99を原料とするテクネチウム製剤については、我が国において、核医学画像検査の一つであるスペック検査で最も多く用いられており、年間約100万件程度の画像診断に用いられていると承知しております。スペック検査を含む核医学画像検査は、機能や代謝状況などを評価し、ガンなどの診断に活用されるものであり、その後の適切な治療につなげる観点から重要であると認識しているところです。一方、現在、我が国はそのすべてを祈りに頼っておりまして、海外原子炉の老朽化に伴う計画外停止や空油トラブル等に伴い、幾度も供給トラブルに見舞われてきたことも事実です。こうした状況を踏まえて、原子力委員会において、令和4年5月に医療用途ラジオアイソトープ製造利用推進アクションプランを決定し、モリブデン99の一部国産化に取り組むこととしている次第です。

28:56

上谷正之君

28:59

ありがとうございます。核医学検査、年間100万件ということで非常に多く使われているのが、テクテクセイザリーだということが分かりました。それを踏まえて次の質問に入ります。モリブデン99を製造することの技術的な可否について伺います。日本での使用実績をお聞きして、やはり国産化が必要であるということでお話もありました。そのため、原子力及び加速器を用いた取り組みが進められており、原子力委員会がまとめた先ほどお話のあったアクションプランでは、モリブデン99、テクネチウム99mについて、可能な限り2027年度末に試験研究炉等を活用し、国内需要の約3割を製造し国内に供給すると目標設定をされているというふうに承知をしております。我が国には、日本原子力研究開発機構が運用している高性能研究炉JRR3があり、そこで中性子放射化法によるモリブデン99の生成の試験が進められていると思いますが、核分裂砲由来に比べて、非放射能が非常に低くなることや供給頻度などの課題が想定されています。JRR3において国内需要の約3割を製造することは技術的に可能なのか、文部科学省よりお答えをお願いします。

30:16

清浦審議官

30:18

お答えいたします。原子力委員会の医療用等ラジオアストープ製造利用推進アクションプランにおきましては、モリブデン99について可能な限り2027年度末に試験研究炉等を活用し、国内需要の約3割を製造し国内へ供給することが目標として掲げられております。これを踏まえ、日本原子力研究機構においては、モリブデン99の安定した国内供給体制の強化を目指し、JRR3を用いた照射製造技術開発を推進しており、令和5年度には実用化に向けスケールアップした資料の

30:56

清浦審議官

30:58

少しマイクに近づけてしゃべってください。失礼いたしました。令和5年度には実用化に向けスケールアップした資料の照射製造試験を実施し、非放射能量等に係る実現性を確認するなど技術的な検証を行っているところです。モリブデン99の国内製造供給にあたっては、製薬メーカーの希望供給量を満足するために、週あたりの製造量の増加が課題であり、課題解決に向けては、JRR3のみならず、他の加速機器との連携を含め、国内関係機関との連携協力が不可欠と考えております。文科省といたしましては、アクションプラに掲げられた目標の達成に向け、引き続き必要な取組を推進してまいります。

31:44

上谷正之君

31:47

ありがとうございます。さまざまな課題はあるかと思いますが、今、関係機関と協力をして実現可能に向けて進んでいるということで理解をいたしました。そこで、続いて、モリブデン99を国産化した場合の薬化措置について伺います。テクネチウム製剤に限らず、経済安全保障の面から、医薬品は原料から国産化を進めるべきだという意見があります。一方で、原料から国産化を進めると非常に高コストになってしまうということも指摘をされているところであります。特に初期段階においては、国産モリブデン99は海外からの輸入品より高コストになってしまうことが予想されます。しかしながら、すでに中国、韓国はモリブデン99の一部国産化に成功しているという情報もあり、我が国も遅れをとるわけにはいかないと考えます。それを踏まえて、様々な支援策が検討されるべきと考えますが、例えば薬化に関しては、このような製造コストに関してどのような措置を取り得るのか、厚生労働省よりお答えをお願いします。

32:53

厚生労働省大臣官房、宮崎審議官

32:58

お答え申し上げます。今ご指摘のような、製剤化された時点で薬化の対応としてどういうことができるのか、製造コストへの対応がどういう形になっているのかという点でございます。まず、薬化算定のルールにおきましては、新薬として薬化を修正するような場面では類似薬がない薬品であれば、原価計算方式による薬化算定となります。開発費用や原材料を含む製造コストなどの費用を考慮して算定するということで対応するということになっております。また、すでに薬化修正をされている品目の取扱いとしても、保健医療上の必要性が高い薬品であって、製造コストを含む原材料価格等の影響で、現在すでに修正している薬化では再産が取れず、供給の継続が困難な場合には、その時点の製造原価等を踏まえて薬化を引き上げるという再算定という仕組みがございます。こういう仕組みの対象となることもあり得るということで、仕組みを用意しているところでございます。ご指摘のございました放射性薬品であるテクネチウム製剤などにつきましては、現在すでに薬化修正されているものがございますが、今後、委員ご指摘のような国産化をされていく過程でどのような製剤になるかによって薬化の取扱いは異なってまいりますが、今申し上げましたような一般的なコストへ対応する薬化の算定ルールに基づいて検討されることとなると考えております。

34:34

上谷雅也君。

34:37

ご答弁ありがとうございます。すでに修正されているもので、新たな原料でそこにコストが乗ってくるということは、なかなか今までなかったことだと思いますので、様々な対応が必要になってくるのではないかというふうに思います。それでは最後にモリブデン99、テクネチウム99Mの国産化に向けた取り組みについて伺います。これまでの質問でモリブデン99の国内供給に向けた見通し、また様々な取り組みがされているということが理解ができました。一方で先ほど厚生労働省よりご答弁をいただいた、化学の問題以外にも、実際に医薬品として製品化をして市場で使われるようになるまでには、様々なハードルというものが想定されます。例えば安定供給をするためには、先ほど供給量のお話もありましたが、製薬企業が必要とする量を、必要なタイミングと頻度で確保できなければなりません。また品質設計、これ基本的に医薬品の場合重要でありますので、品質設計においても製薬企業と供給側との連携を取っていかなければ、しっかりとした検討をして進めていくということはできない。これも必要不可欠なものだというふうに思います。また、輸送、これはRIでございますので、輸送に関連をした容器や収納場所等のコスト、これもどこが負担するのかといったサプライチェーン全体として考えなければならない課題があります。2027年度末という目標期限がある中で、モリブデン99、テクネチウム99Mの国産化に向けてどのような取り組みをしているのか、今度は内閣府にお尋ねをいたします。

36:12

徳松審議官

36:14

お答えいたします。モリブデン99については、原子炉及び加速器を用いた取り組みを実施しておりまして、例えば日本原子力研究開発機構では試験研究炉、JRR3を用いた照射試験、分離抽出技術の研究開発等を実施しているところです。加えて、製造側の取り組みのみならず、供給や需要側のニーズも見据えたサプライチェーン全体に関する取り組みが必要であります。このため、課題としては、委員御指摘いただいたとおりでありますが、例えば、原子炉の定期点検も踏まえ、加速器の活用等も含めたベストミックスのあり方の検討や、国産化モリブデン99の輸送方法の検討、薬地承認を得るための医薬品原料としての品質の確保、移入品と競争力のある価格の担保のため、コストの検討が必要となることなどが挙げられます。これらについて取り組むため、内閣府では、本年度、需要側と供給側をつなぐ必要な体制を立ち上げるための調査を実施予定としております。併せまして、原子力委員会では、本年度も各省庁の取り組みをフォローアップし、アクションプランの進捗状況について把握するとともに、随時必要な検討を実施してまいる所存であります。前回のアクチニウム225の国産化について質問した際も、様々なステークホルダーが関わる事業というお話がありました。今回も同様でありますので、様々な事業体で幅広い意見を調整して進めていく必要があると思います。先ほど様々な検討を進めていく、また調査を実施予定というお話がありました。ぜひそういった検討の場には、先ほどの薬化措置の課題なども踏まえて、厚生労働省にも必ずその場に入っていただく必要があるという点を強く指摘をさせていただきます。日本の誇る試験研究炉が国民の健康のためにさらに活用されることを願って、私の質問を終わります。ありがとうございました。この際、委員の異動についてご報告いたします。本日、永峰誠君が委員を辞任され、その補欠として滝並裕文君が占任されました。

38:47

村田 京子君

38:52

立憲民主社民の村田 京子です。ご安全に、ということで、このご安全にという挨拶、よく使わせていただいておるんですが、ものづくりの現場で使う挨拶なんですね。今日、こういったものづくり、産業から捉えた電気について、最初質問をさせていただきたいと思います。製造業ですね、例えば電路を持っている鉄工業をはじめとしてですね、やはりどうしても大量の電気を使いながら、皆さんいい製品を作られていらっしゃいます。そうした製造業の現場の皆さんの声としてはですね、やはり電力、安定して供給されるということ、そしてあわせてやはり会社の経営にも影響が出ます。安価な電力を提供してほしいということなんですね。やはりロシアのウクライナ侵攻の後、電気料金が上がってですね、あの後やはり会社の経営もですね、電気料金の値上がりで、例えば電路のメーカーではですね、もう何千万とか何億とかですね、コスト増になったところもあったと聞いています。そうなると、今政府も進めてます、物価高を超える所得ということでいうと、やはり賃上げにも影響が出てくる話だというふうに思っています。この現場の皆さんの声として、やはり原子力発電所の再稼働が進めば、電気料金が安くなるのではないかといったものがあるんですけれども、その点について政府の認識を伺います。

40:22

久米電力ガス事業部長

40:26

お答え申し上げます。将来にわたってエネルギー安定供給の責任を果たしつつ、脱炭素社会を実現していくため、原子力は再エネとともに脱炭素電源として重要であります。そのため、安定供給の観点からも安全性の確保を大前提に活用を進めていくのが政府の方針であります。その上で、ご指摘のとおり、原子力発電所の再稼働が進み、火力発電の燃料費が抑えられれば、電気料金の抑制にも寄与するものと考えております。したがって、安定性の確保を大前提に地元の了解を得ながら、原子力発電所の再稼働を進めていくことは重要であると考えております。

41:05

村田慶子君

41:07

また、あわせて、原子力発電所の再稼働と電気料金の関係についてお聞きをしたいのですが、昨年、GX脱炭素電源法案が成立され、この中において原子力基本法が改正されました。この改正に向けて、2022年7月28日に原子力規制庁と資源エネルギー庁で面談をされた。その面談のときに使用された、資源エネルギー庁が作成した資料というのも、昨年のこのGX脱炭素電源法案の審議の中では、いろいろ議論があったわけなんですけれども、その資源エネルギー庁が法案の審議の前に作成した資料においては、今回原子力基本法の改正をしていきましょうというそのプランの中に、どういった改正をしていくのということで、利用政策の観点から原子力の位置づけを明記をします。その中身としては、低廉な電気の安定供給、自己決定力向上、カーボンニュートラル、この記載があって、この観点から原子力基本法を改正しましょうねということで、実際に昨年改正された原子力基本法はどうなっているかというと、ここの部分、原子力基本法の改正された第2条の2、第1項に相当すると思われるんですけれども、そこで書かれている原子力の位置づけというのが、電気の安定供給の確保、エネルギーの供給に係る自立性の向上、脱炭素社会の実現ということで、このプランの中にはあった低廉なというところが抜けているんですね。この点なぜそもそものプランの中には低廉な電気と書かれていたのに、実際の条文においては電気の安定というふうに変えたのか、その理由を教えていただければと思います。

43:19

徳松審議官

43:22

お答えいたします。委員御指摘の資料は、原子力基本法の改正に関する資源エネルギー庁担当者の個人イメージとして作成されたものと承知をしており、内閣府としては資源エネルギー庁から説明を聞き終えたのみであります。他方で、昨年の原子力基本法の改正は、昨年2月20日に原子力委員会が改定をして、同月28日に政府としてこれを尊重する旨の閣議決定がなされた原子力利用に関する基本的な考え方を踏まえたものでありまして、この基本的な考え方をベースに改正を行った次第です。この原子力委員会の原子力利用に関する基本的な考え方においては、1つとして、原子力のエネルギー利用は、エネルギー供給における自己決定力の確保のために重要であること、さらに、原子力が電力の安定供給やカーボンニュータルの実現に資するといった特性を有することを明記するとともに、これら原子力の利用にあたっての基本原則については法令等で明確化するかの望ましいとしており、これを踏まえて、原子力基本法において明確化を図る評価制を行ったといったような次第であります。

44:32

村田 教子君

44:34

原子力発電の再稼働を政府としても進めていくという中で、やはり国民の皆さんの中には、使用済み核燃料の処分問題をはじめとして、いろいろな不安もまだまだ残っています。その点も説明していかなければいけないというふうに思いますし、併せて、じゃあ電気料金どうなるのというのが、やはり国民の皆さんの関心事項ではあると思うんですね。やはりそこについての説明も政府としてきちんとしていくべきだというふうに思います。この電気料金の口頭に対して、私も経済産業委員会で当時、特別公圧への支援というのを求めさせていただきまして、これはもう与野党一緒になってこの議論を行われまして、実際政府にも対応をいただいています。2023年3月の予備費を活用した電力、ガス、食料品等価格高等充填支援地方交付金、そして2023年度補正予算での物価高等対応充填支援地方創生臨時交付金において、事業者支援の推奨事業メニューの一つとして、この特別公圧で受電する施設の支援というのが盛り込まれております。この支援をやってもらってよかったという声を、いろんな事業者の皆様からもお聞きをしておりますが、実際、この特別公圧への支援はどのように活用をされているのでしょうか。

46:05

久米電力ガス事業部長

46:09

委員御指摘のとおり、委内各部の充填支援地方交付金におきまして、推奨事業メニューの中で、特別公圧で受電する中小企業等を支援対象として明示してございます。特別公圧の電気料金に対する支援については、交付金を活用する形で地方公共団体が主体となって、地場の企業、産業の現況など地域の実情に応じた支援を実施いただいております。地方公共団体における交付金の具体的な活用事例としては、中小企業等に対して電気の使用量に応じた値引き、使用量に関わらない定額の支援、省エネ機器導入に対する支援などが行われていると承知しております。

46:51

村田 強子君

46:54

この特別公圧への支援なんですけれども、自治体によってはもう既に終了したというところもございます。冒頭申し上げましたように、やはり大量の電気を使って製品を作っている製造業の皆さんもそうですし、この特別公圧というのは工場だけではなくて、病院であったり大規模商業施設も受電をしているものなんです。特に病院については、診療報酬の改定で賃上げを進めていこうという動きもあるんですけれども、病院の皆さんからも電気料金の高騰で病院経営が難しいといった声も伺ってまして、私はやはりこの特別公圧への支援というのが、やはりまだまだもっと必要ではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。

47:43

光月経済産業副大臣

47:46

重点支援地方交付金は、昨年11月の総合経済対策等に基づき、補正予算や予備費を活用した臨時の措置でございますので、今後につきましては、また所管が内閣府ということもありますので、先生の気持ちはよく受け止めさせていただきたいと思うんですが、私からのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。その上で、電力をはじめ、エネルギーは国民生活や経済活動の基盤でございますので、安価で安定的なエネルギーを確保することは本当に最重要な課題だということは強く認識をいたしております。このため、安全の確保を大前提としながら、安価で安定的なエネルギー供給の確保をする、そして気候変動問題へ対応していくという、いわゆるS+3でございますが、実現するためにあらゆる政策を総動員していく必要があると思っております。具体的には、これまでも、例えばまず徹底した省エネを実現できるように促進していくことでありますとか、あるいは再エネの最大限の導入や、先ほどお話があったような安全性が確保された原子力の活用などを進めてきたところであります。引き続き電気料金の抑制と安定的な電気の供給に取り組んでまいりたいと考えております。

49:12

村田教子君。

49:14

小月副大臣、どうもありがとうございます。経済産業省としても、こうした支援どうしていくべきなのか、ぜひ考えていただきたいですし、事前に内閣府の担当の方と、この地方交付金で実際どれぐらい特別交付金に支援が行われたんですか、というようなこともお聞きをしたんですけれども、特別交付金に実際どれぐらいの地方交付金が使われたというのは、まだ内閣府としては把握をされていないというようなお話だったんですね。やっぱり実際に特別交付金にどれぐらい使われたのか、そこの見ていただいて、次の電力への支援どうしていこうかという議論も行われていくと思いますので、この地方交付金が何に使われたのか、その把握もお願いをした上で、経済産業省と内閣府の方でこうした支援も考えていただきたいと思います。先ほど石田委員の方から、これから電力の需要もどんどん増えていくから、いろんな供給力の選択肢を持っていくべきではないかというようなお話もありました。私もその思い同じでして、その中で、原子力発電所の再稼働においては、安全対策の遅れや、また地元合意の難しさなどのハードルの高さが指摘をされておりますし、再生可能エネルギーについても、やはり地元の合意を前提に導入を進めていかなければいけないという中で、今、国際的にも、そして政府としても、石炭火力発電の廃止を進めていく、特に非効率の石炭火力発電の廃止を進めていくというふうに方針を取られていると認識をしておりますが、これがエネルギーの供給力のバランスを見ながら廃止を進めなければ、電力需要に対応できないということも想定されると思うんですが、その点いかがでしょうか。

51:11

小月副大臣

51:14

石炭火力につきましては、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、できる限りその発電比率を引き下げていく方針としておりますが、これはですね、委員からも御指摘がありましたが、安定供給の確保が大前提でございます。石炭火力は、二酸化炭素の排出量が多いという課題はございますが、必要な供給力が必ずしも十分に確保されていない段階で、直ちに急激な石炭火力の抑制策を講じることになりましたらば、電力の安定供給に支障を及ぼしかれないというふうに考えております。このため、将来必要となる供給力を確保するための制度であります、容量市場でありますとか、脱炭素電源への新規投資を広く対象に、投資回収の予見性を確保する長期脱炭素電源オークションなどといった制度を通じて、電力の安定供給の確保もしっかり図りながら、火力の脱炭素化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

52:18

村田教育君

52:20

この火力発電に関連をしまして、企業の中には火力発電所の自家発を持っているところもございます。これに対しても、火力発電の段階的廃止を求めていくのでしょうか。

52:34

工銘電力ガス事業部長

52:38

エネルギー基本計画におきましては、安定供給を大前提として、できる限り電源構成に占める火力発電比率を下げていくこととしております。すなわち、2030年に向けまして、安定供給を大前提に、当面は高効率な石炭火力発電を活用しつつ、非効率な石炭火力のフェードアウトを着実に進めるとともに、2050年に向けて水素アンモニアやCCUS等を活用することで、脱炭素型の火力に置き換える取り組みを引き続き推進していくことが基本的な方針であります。この方針は、自家発電についても同様でありますけれども、2050年カーボンニュートラルを実現していく上では、石炭等を活用した自家発電などにおいて、現実的な形で燃料添加を進めていく観点も重要だと考えております。将来的な非化石燃料の活用を見越しつつ、足元では、石炭火力から天然合成の燃料低下などを後押しすべく、今年度から補助事業を開始することとしてございます。こうした取り組みも通じまして、自家発電を含む石炭火力の発電技術を着実に引き下げてまいります。

53:43

村田 教育君

53:45

やはり電気需要が伸びていくかもしれないという中で、しっかり供給力の確保をお願いをしたいと思います。ちょっと質問の順番を入れ替えまして、核融合発電についても、私も質問させていただきたいと思います。核融合発電への支援ということで、粘土の支援が使えるんじゃないかというような話も出ていたんですが、今、法律で、粘土法の法律の第11条第1項で、粘土法の業務として、原子力に関わるものの支援は除くというような条文がございます。その、じゃあ原子力に関わるものっていうのは何なのというと、これは原子力基本法で定めてございまして、その中で原子力とはというような原子核変換の過程において、原子核から放出されているすべての種類のエネルギーというふうに定義をされておりまして、これによって、核融合発電については粘土法の支援が受けられないんじゃないかというようなこともお聞きをしておりますが、この点いかがでしょうか。

54:55

経済産業省大臣官房、田中審議官。

54:59

お答え申し上げます。委員御指摘のとおりですね、粘土の業務範囲を規定している粘土法第15条第1号及び2号におきまして、粘土が開発を行う対象の技術から原子力に関わるものを除くというふうにされております。なお、原子力の定義についてでございますが、これも委員御指摘のとおり、原子力基本法による原子力の定義は、原子核変換の過程において、原子核から放出されるすべての種類のエネルギーとなっておりますので、核融合は原子力に含まれるものと認識しております。したがって、粘土は核融合に関する業務は除かれているところでございます。

55:44

村田慶子君。

55:46

核融合発電、この調査会でも今まで議論がありましたように、原子力発電に使う核分裂反応とは違って、やはり事故が起きにくく、安全性が比較的高いとされています。そういった原子力発電と核融合発電を同じ原子力基本法の原子力という扱いにしていることで、粘土法の支援が受けられないというのはどうなのかなと、分けて考えることも私は必要なのではないかと、核融合発電を進めるためにですね。その点、粘土法における支援の対象とするために、現行法の改正というのは検討されていらっしゃるでしょうか。

56:28

田中審議官。

56:31

お答え申し上げます。現時点で、現行法の粘土法の改正を検討しているという事実はございませんけれども、政府においてフュージョンエネルギーイノベーション戦略が取りまとめられまして、内閣府文部科学省を中心に核融合に関する研究開発の支援強化等が実施されている中で、経済産業省としても、現行の枠組みの中でですね、核融合にも応用される技術の支援を行っておりまして、更なる必要な支援のあり方について検討を進めてもらいたいと考えております。

57:06

村田京子君。

57:08

今、経済産業省としては現行法の中でというような答弁でしたけれども、5月9日の日経新聞の電子版で、核融合発電30年代実証に向けて新法をつくる方針というような記事がございました。今、なかなかその現行法だけでは原子力基本法との関係も出てくるというふうな話も今日ございましたので、やはりこの核融合発電を進めていくためにですね、技術開発や人材開発の支援に向けたやはり新法がですね、必要なのではないかと私も思うんですが、その点の検討はいかがなっているでしょうか。

57:51

内閣府科学技術イノベーション推進事務局川上審議官。

57:56

報道の方は承知をしておるんですが、政府として新法をつくるという方針を決定した事実はございません。現時点で具体的な検討はしておりません。一方、先生の御指摘の技術開発、それから人材開発の支援による早期実証開始というのは非常に重要だというふうに考えております。内閣府としては国家戦略に基づきまして関係省庁一丸となって、三国間連携によりフュージョンエネルギーが一刻も早く社会に実装されるということを目指してまいりたいというふうに考えております。

58:32

村田経吾君。

58:34

ぜひ核融合発電を進めていただければと思います。終わります。

59:11

小池誠君。

59:15

県民、社民の小池誠でございます。私からも原子力発電に関していくつかお尋ねをさせていただきたいと思います。まずは原子力基本計画の見直しの議論についてでございます。次の基本計画に向けての議論が始まったというようなことでの報道を拝見をいたしました。2040年度の電源構成目標等が議論されるというふうになっているところでございます。私自身は原発反対の立場でございまして、将来的にはなくすべきだというふうに思っています。ただ一方で、直ちになくすというのは現実的ではない。先ほど来、議論の中でも触れられておりますように、脱炭素、カボンニュートラルという大きな目標、課題もある。どのようにこの脱炭素と向き合っていくのか、現実的にどう着地を図っていくのかというのは難しい課題でございますけれども、しっかりした議論を国民の皆さんとともに進めていかなければならないというふうに思っています。懸念をしているのは、この脱炭素という目標がまさに認識の見果たとなって、一方的に、あるいは国民的合意もないまま、原発への依存度が高められるのではないかというようなこと。あるいは、原発の再稼働だけではなくて、新設増設というところについても、強引に進めようとするような、そんな動きが出てくるのではないかということ。このようなことを、実は心配をしています。毎回毎回、調査会のたびにお話をさせていただいておりますけれども、原発は一旦事故を起こせば、取り返しのつかない事態に至る。皆さんご存じのように、福島では、いまだにふるさとを奪われ、生活の過程を奪われ、家に帰れない、たくさんの皆さんがいらっしゃる。事故から13年たった今も、灰色の道筋すら立てることができていない。事故を起こした原発は、そこにあり続けている。そのような状況なんです。そういう意味では、これもいつも申し上げますが、福島第一原発の事故は、過去の災害ではなくて、現在進行形の災害である。今も災害が起き続けている。そのように、私は認識をすべきだというふうに思っていますし、そして、このような災害は、原発がある限り、あるいは原発がある場所では、いつでもどこでも起こり得る。というふうに思っておかなければならないのではないか。あるいは、そういうふうに受け止めていらっしゃる国民の皆さん、本当に多いのではないか。というふうに思っています。このような不安や不審、あるいは懸念を持っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるというのは、多くの、この間の動きの中でも明らかなんですけども、直近、先ほど申し上げました原子力基本計画の議論に合わせるような形で、5月の16日、新聞拝見をしましたけども、柏崎刈川原発の30キロ圏内にある自治体議員の皆さんが、再稼働への同意が必要な自治体の範囲を30キロ圏に拡大してください、というような要望書を、経産省の方に提出をした。そのような記事も拝見をさせていただきました。もちろん、柏崎刈川に対しましては、この間の当電の対応に対する不信も相まっているだろう、というふうには思うところでございますけども、経産省として直接、そのような訴えについても、お受け止めいただいたものというふうに思っています。申し上げましたような、不審や不安、あるいは懸念、という声が多い中で、今後、この基本計画の議論について、どのような形で、慎重に、そして丁寧に進めていくことになるのか、今段階での経産省としての見解、あるいは今後の議論の進め方について、教えていただきたいというふうに思います。

1:03:04

小月副大臣。

1:03:06

はい。私も茨城県の選出でございまして、3.11の時は、県庁に勤務を副知事としてちょうどおりました。8歳以来、今でも、ずっと災害の対応には関わり続けております。また、青森県や鹿児島県にも勤務したことがあり、原子力に対しまして、さまざまなご意見がありますことは、これは大変よく承知をいたしております。原子力規制委員会が、福島第一原発事故の反省を踏まえて、地震や津波、竜巻など、自然災害への対策強化、電源や冷却、注水機能の多重化などを求めた、新規制基準に適合すると認めない限り、原子力発電所の再稼働が認められることはない、というのが政府の方針であります。その上で、次期エネルギー基本計画の策定に際しましては、原子力を含むエネルギー政策について、さまざまな立場の方々の意見を聞きながら、検討を進めていくことが重要だと考えております。そのため、エネルギー基本計画の策定に際しましては、パブリックコメントを実施して、さまざまなご意見を伺うこと、また、審議会の検討過程におけるさまざまな立場の団体へのヒアリングの実施、あるいは、審議会と並行してホームページで常時広く意見を受け付ける意見箱の設置、また、全国各地での説明会や意見交換会の開催などを行っていくこととしております。また、基本政策文化会の議論は、資料や議事録はすべて公開されておりまして、審議会当日の模様は、YouTubeでも誰もが視聴可能となっているなど、議論の透明性を確保するように努めております。加えて、我が国の置かれております厳しいエネルギー状況など、ホームページを通じたさまざまなテーマを解説した記事の定期的な配信や、エネルギー問題への理解を深める動画の配信などにも取り組んでいくこととしております。このように、多様な手段を通じて、国民の皆さまに幅広くご理解を得られるよう、丁寧に議論を進めていきたいと考えております。

1:05:29

尾嶺貴誠君。

1:05:31

ご丁寧にありがとうございました。原発を残すにせよ、減らすにせよ、使わないにせよ、ご回答あったように、国民の皆さんがどのようにこの問題を受け止めて理解をした上で、全体としての合意形成を図っていくということが寛容だろうというふうに思っています。その全体的な理解情勢や合意形成ということに対して、国は決してこれをさぼったらいかんというふうに思うんですね。おっしゃって、ご回答いただいたような、丁寧な取組について、丁寧にも丁寧を重ねるような取組をですね、引き続きお願いをしたいというふうに思います。原発関連してもう一点、これは文献調査の関係でございます。久賀県の原海町が高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定で文献調査を受け入れるということ、5月の10日の日に正式に表明をされたというふうになっています。ただ、これ地元紙も見てみたんですけども、例えば町民への十分な説明もないまま、極めて短い期間で決定をされたという声でございますとか、佐賀県の隣接自治体だけではなく、いわゆる県内の隣接自治体だけではなくて、隣県、隣の県である福岡県の30キロ県内自治体でも、困惑が広がっている、などという報道がございました。私、福岡の出身ですけども、糸島というところがですね、隣県30県内に入るんですね。そこの糸島の市民の皆さんの声のご紹介を、地元新聞で見たわけですけども、やっぱり不審と不安がここでも広がっているなというようなこと。それからもう一つ広がっていると思うのは、賛成派反対派の分断というものが広がっているな、というふうに思って受け止めたところでございます。一つ特徴的だなと思ったのは、長庁、脇山長庁が記者会見で、本来なら住民説明会を開くやり方もあった、あるいは、町民の理解がどこまで進んだのか、言及するのは難しいというような発言をなさっている。本来なら住民説明会を開くやり方もあったというふうに、長庁そのものが思っていらっしゃるということは、本当はやりたかったんだけども、何かに急がされて、あるいは何かの原因があって、開くことができなかったというふうにも読み取れる。真実はわかりません。ただ、判断を求められる首長には、やっぱりこれでよかったのかという、ある種後悔がつきまとっているんだろうなというふうに思いました。重ねて長庁が、もう少し良い方法があれば、変えてもらうのがありがたい。首長が判断するにはプレッシャーがかかるというような声についても、これも報道で紹介をされてきています。これはやっぱり重要な指摘だと思うんですね。首長自らが今おっしゃったような、プレッシャーがかかるとか、良い方法がもっとあるはずじゃないかというようなことをおっしゃってある。住民の意見が本当に集約できたのか、一部の動きの中で進められてはこなかったか、周辺自治体の意見を聞かなくてよかったのかなどなど、感じていらっしゃるとすれば、このような指摘や思いを踏まえて、今の文献調査の決定のあり方といいますかね、手続きのあり方について、もう少し工夫あるあり方ができないか、もう少し丁寧な進め方ができないか、そしてそれを制度として構築できないかというふうにも思っているわけでございますけれども、この点について、経産省の受け止めあるいは考え方があれば、お聞かせいただきたいと思います。

1:09:05

久米電力ガス事業部長。

1:09:07

お答え申し上げます。最終処分事業に関しましては、様々なご意見があると認識しておりまして、地域で丁寧に議論を深めていただくことが重要だというふうに考えております。また、文献調査の実施に向けて、どのように合意形成を図るかについては、その方法も含めて地方自治体のご判断であるというふうに認識しておりますけれども、国としても、地域の声に丁寧に向き合いながら、最終処分に関する議論を深めていただけるよう、必要な情報提供等にしっかりと取り組んでいく考えでございます。その上で、文献調査は、地域の地質に関する文献データを調査分析して、情報提供することにより、最終処分について議論を深めていただくためのものでありまして、いわば対話活動の一環でございます。文献調査報告書の作成後には、法令に基づいて原子力発電環境整備機構(NUMO)が、報告書の広告や縦覧、説明会の開催、検証の受付等を行うこととされております。加えて、文献調査の実施後、仮に次の概要調査に進もうとする場合には、法令に基づく手続に従って、知事と市町村長の意見を聞き、これを十分に尊重することとしておりまして、その意見に反して、先へ進むことはございません。国としても、最終処分に関する議論が深まっていくよう、政府一丸となって、全面に立って、周辺自治体等も含めて、広く、丁寧にコミュニケーションを重ねてまいりたいと考えております。

1:10:37

小池晃君。

1:10:39

ありがとうございました。是非、丁寧に進めていただきたいと思いますが、繰り返しになって恐縮ですけれども、やはり、当該の首長さんがプレッシャーがあった、というようなことをおっしゃっているということは、経産省としても、いま一度重く、受け止めていただければというふうに思っています。もう一点、原会長といいますか、文献調査に関連をいたしまして、これも、科学的特性マップの関係が、報道でなされておりました。全域、いわゆる原会長については、ほぼ全域が石炭の埋蔵可能性があるということで、この科学的特性マップでは、好ましくない地域に分類をされていた。地図を見ると、銀色に分類されていますよね。に、分類をされていた。庁議会の特別委員会に参考人承知をされたNHOの担当者の方は、マップは、地質特性を確定的に示したものではない。全域に鉱物資源があるかは、詳細に調べないとわからない。というふうに答弁をされて、文献調査は可能だというふうに見解を示しになった。というようなことだというふうに、受け止めて、聞いているところでございます。これ、おそらく嘘は答えていらっしゃらないと思うんです。全域に鉱物資源があるかどうかは、詳細に調べてみないとわからない。というのが本当のところなんだろうと思うんですね。そうなると、この科学的特性マップって何さ、という話にならないかなと思うんです。好ましくない、あるいは好ましい、適している、というようなことが色分けで示されて、そのことがそれぞれの自治体にとって、一つの判断の基準になったり、その自治体にお住みになっている住民の皆さんの判断の基準になったり、しているとすれば、いや、好ましくないにはなってますけども、実は掘ってみないとわからないんですよ、ということになると、繰り返しなんて申し訳ないけども、じゃあこのマップ何なの、ということにならないかな、というふうに思うんです。逆に言うと、好ましいというふうに分類をされているところでも、詳細に調べてみないとわからない、というようなことがあり得るのではないか、という気持ちも湧いてきます。そこらへんをどういうふうに受け止めていらっしゃるのか、あるいは、この好ましくないという地域において、文献調査は可能だ、というふうになっていった、この間の一連の流れについて、どういうふうに受け止めていらっしゃるのかな、というふうに思います。私自身は、先ほども言いましたように、マップの信頼性が大きく損なわれた、というふうに受け止めていらっしゃる方も、多いのではないか、というふうに思っておりまして、ここについては、しっかりした見解なり、対応が必要ではないかな、というふうにも思っています。一つだけ、好ましくない地域の中では、長期的安定性上好ましくない、鉱物資源ではなくて、長期的安定性上好ましくない、というような色分け、これはピンクだったかな、色がまた違った色ですよね、だったと思いますけれども、じゃあ、長期的安定性から好ましくない特性を持つ地域、というふうに色分けをしているところであっても、その当該自治体が文献調査を受け入れる、というふうに手を挙げなった場合については、文献調査を行うのかどうか、このこともちょっとお答えを教えていただきたいと思います。

1:13:57

久米電力ガス事業部長。

1:14:00

科学的特性マップにつきまして、これは地層処分を行う場所を選ぶ際に、どのような科学的特性を考慮する必要があるのか、それらは日本全国にどのように分布しているか、といったことを大まかに俯瞰できるよう、マップの形で示すものでありまして、国民理解を深めるための対話活動に活用するために、作成したものであります。一般論としては、科学的特性マップは、地層処分に関する地域の科学的特性を確定的に示すものではございませんで、最終処分地としての適比を判断するには、文献調査を始めとする段階的な動作が必要である、というふうに考えてございます。ただ、今、委員から御指摘がありました、科学的特性マップにおいて、長期安定性から好ましくない特性がある、これはオレンジというふうに塗ってございます。これにつきましては、地層処分に好ましくない特性があると推定される範囲を示したものでございます。文献調査の実施前には、原子力発電環境整備機構、NEWMOが科学的特性マップで参照した文献の更新状況なども踏まえて、調査の実施見込みを確認するということになってございます。この際、科学的特性マップの考え方を踏まえれば、仮に全域がオレンジの区域である自治体があった場合には、文献調査を実施する可能性は低いというふうに考えてございます。

1:15:23

小池晃君。

1:15:25

ありがとうございました。先ほども言いましたけれども、原発依存をゼロにするというようなことが、仮に決定をされたとしても、核のごみというのは残り続けるんですよね。ですから、核のごみ問題、廃棄物問題とは、絶対に避けては通れない問題だというふうに思っています。ただ、原発以上に核廃棄物問題というのは、国民的な議論というのが進んでいないなというふうに思っておりまして、理解の情勢であるとか、必要性についての共有というのは、なかなか難しいなというのが率直な私の受け止めでもございます。例えば、党委員会や党調査会でも、福島県内の高レベル廃棄物の問題や、除染後の除去土壌の問題についての議論や質問がなされました。県外最終処分についてなかなか進まない、あるいは、試験的なことについてすら、国民的な理解がなかなか進んでいない中で、難しさがあるというようなことを明らかになったというふうに思っています。優張に構えていい問題ではない。一方で、拙速に進めるわけにもいかない。私自身は先ほども言いましたけれども、時間がないからというようなことが理由で、拙速さだけが際立っていく。例えば、除去土壌については、30年後に県外最終処分というのがもう法律で決まっている。いまだに、どういう方法でどこにやるかというのは決まっていない。時間が経過をしていく中で、もう後ろがないんで、申し訳ないけどもというような形で、ある種強引に進めていくというようなことが、福島に限らず、この放射性廃棄物問題であってはならないというふうに思っています。その意味では、国が前面に立って、やっぱり国民の皆さんの理解情勢を含めて、処分場問題についてしっかり議論をしていく。あるいは、場所の選定も含めて、しっかりした方針を立てる、というようなことが必要だろうというふうに思いますけれども、今後、この処分場問題についての理解情勢や、国として前面に立ってこのことを進めていくということについての、どういう取組を行っていくおつまりなのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。

1:17:31

光月副大臣。

1:17:33

特定放射性廃棄物の最終処分は、決して特定の地域の課題、問題ではなくて、日本全体で取り組んでいくべき、国家的な課題だというふうに認識をいたしております。最終処分に関しては、様々な御意見があると存じておりますが、そうした地域の声を踏まえながら、国として文献調査の実施地域の拡大を目指して、全国で必要な情報提供等に取り組んでいきたいと考えております。例えば、国民各層の皆様に理解を深めていただくため、2017年以来、少人数で双方向のやりとりを重視した、対話型の説明会を全国で約190回開催をしてきております。また、昨年4月には、特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針を改定し、国から自治体への働きかけを強化いたしております。具体的には、全国の自治体を個別に訪問する全国アンギアを、昨年7月から開始いたしまして、本年3月末時点で102の市町村の首長とお会いをしたところでございます。国としても、最終処分に関する議論が全国で深まっていきますよう、政府一丸となって、全面に立って、丁寧にコミュニケーションを重ねてまいりたいと考えております。

1:18:51

小倉君。

1:18:52

ありがとうございました。ぜひ、丁寧な取組をお願いしたいと思います。私も核融合についてお聞きをしたいと思って、文科省を来ていただいておりましたし、養生風力についてもお聞きをしたいと思っておりましたが、時間が参りました。用意いただいた方、大変申し訳ございませんが、これで質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

1:19:39

佐々木紗友香君。

1:19:41

公明党の佐々木紗友香でございます。よろしくお願いいたします。私からは、原子力に関する問題について、お聞きをしていきたいと思います。まず、3.11後の原子力規制についてお聞きしたいと思いますけれども、当年、福島第一原発の事故を契機といたしまして、規制と利用が根在一体となっていたことへの反省とともに、いわゆる安全神話に陥ってはならないという当然のことではありますけれども、このことを前提に、2012年9月に、新たに原子力規制委員会が設置されました。新規制基準の導入、新検査制度の導入など、規制の適正化・強化が図られているというふうに承知をしております。そこで改めて、原子力規制について、震災前と東日本大震災の前と現在とで最も異なるところ、何が変わったのか、また今後の更なる安全性の確保に向けた課題には、どういったことがあるのかという点について、国民への説明を念頭に、ぜひわかりやすく教えていただければと思います。

1:20:59

原子力規制委員会山中委員長

1:21:03

お答えいたします。東京電力福島第一原子力発電所事故を受けまして、国会に設けられました事故調査委員会の報告書では、規制当局が事業者の虜になっていたことが、事故の根源的な原因であったとの指摘がなされました。この反省を踏まえまして、原子力利用を推進する機関から独立して、原子力利用の安全を確保する事務を担う規制機関として設置されたのが、原子力規制委員会でございます。規制について、震災前から最も変わったのは、厳しい自然災害を想定した施設を要求しつつも、事故は起こり得るとの前提で、様々な備えを検定することとし、その考えを新しい規制基準に反映した点でございます。具体的には、地震、津波等の自然現象の基準を強化し、その条件の下でも、電源や原子炉の冷却機能等の安全機能が損なわれない施設であることを求めております。それに加え、安全機能が創出した場合でも、路芯損傷や格納容器の破損を防止する重大事故対策や、原子力施設が大規模に損壊した場合の対策も求めております。あのような事故を二度と起こさないよう、今後も引き続き、原子力に100%の安全はないということを肝に銘じ、科学的技術的な知見に基づく規制を厳正に実施するとともに、その継続的な改善にも取り組んでまいります。

1:22:56

佐々木紗友香君

1:22:57

ありがとうございます。そのような取り組みをしていただいているわけでございますけれども、今年の年頭に発生しました、野党反党地震の際には、原発の安全性について報道などで大きく取り上げられました。そうしたことを通じて、私は原発への不安、また不信というものが、今なお国民の間には少なからずあるということを、改めて認識をしたところでございます。この野党反党地震は、北陸電力四日原発がある四日町での最大震度が7という巨大地震でございました。この原発は3.11号に止まったままなわけでありますけれども、それにもかかわらず、被災地の住民の方々、そして国民の多くは、やはりこの不安というものを感じたわけでございます。原子力規制委員会の役割というのは、原子力発電所の規制というふうに承知をしておりますけれども、こういった国民の原発に対する不安、また不信ということを解消していく。そのために原子力規制委員会にも、やはり一定の役割が期待されるというふうに思うものでありますけれども、規制委員長のお考えを伺いたいと思います。

1:24:24

山中委員長

1:24:27

お答えいたします。原子力規制委員会の役割は、科学的技術的観点から規制基準を定め、個々の施設がその基準に適合しているか否かを厳正に審査をし、施設の監視等をすることにあると考えております。こうした原子力規制委員会の活動に関する情報を広く国民に分かりやすくお知らせできるよう、現在努力を進めているところでございます。先般のノート半島地震の際には、地震後直ちにプラントの状況を監視する等の体制を整えまして、情報収集をし、得られた情報に基づいて、記者会見やホームページ、SNSを通じて、四日原子力発電所の安全機能やモニタリングポストの値に異常がないこと等、発災直後から情報発信をしてまいりました。原子力規制委員会としては、引き続きこうした役割を適切に果たすとともに、正確な情報を分かりやすく国民の皆様にお知らせできるよう努力してまいります。

1:25:40

佐々木 紗友香君

1:25:43

どうぞよろしくお願いいたします。原発をめぐっては、その不祥事の多さということも指摘をされております。例えば鶴ヶ原発2号機の敷地内断層に関する審査・開合資料のデータの書き換えですとか、また三浜原発3号炉につきましては、火災防護に関する施工の不備、その他原発の敷地内火災なども何か所か起こっているというふうに認識をしております。原発は科学の推移を集めた非常に高度な設備でありますけれども、ひとたび事故が起こると、福島の霊を上げるまでもなく大変なことになります。先ほど安全神話を否定することの重要性ということも申し上げましたけれども、当然完璧とか100%ということはないわけではありますが、同時に先ほど申し上げたような不祥事が起きていると、原発への不信というものは高まるわけでございますし、実際にいわゆる不祥事というものがたくさん起こって、そういったものが重大事故につながるという可能性も否定はできないわけでございます。そのため不祥事の防止ということもやはり原発の安全性ということになってくるのではないかと思うんですが、この不祥事は安全性の問題ということについてどのように考えていらっしゃるか、また不祥事についてできるだけ防止策ということも検討いただきたいと思いますけれども、この点について気政委員長に伺いたいと思います。

1:27:29

山中委員長。

1:27:32

委員御指摘の不祥事は原子力発電所の安全に関することと受け止めさせていただきました。人的なミスや施設のトラブルが相次いで起こることは決して好ましい状態であるとは言えませんが、一方でミスやトラブルを完全にゼロにすることもできません。大事なのは個別のミスやトラブルに対して大きな事故につながらないよう、事業者自身が適切に原因究明をして再発防止を図ることであると考えております。原子力規制委員会としても、ミスやトラブルが大きな事故につながらないよう、安全への影響の度合い等に応じて、事業者の安全活動の取組を適切に監視してまいります。

1:28:26

佐々木紗友香君。

1:28:29

監視、取組、様々な点につきまして、国民へのわかりやすい情報発信、説明を心がけていただきたいと思います。これまで、規制委員長に伺ってきたところを、原発を所管する経済産業省に対してもお聞きしたいと思いますが、原子力発電に対する国民の不安と不信の解消という点、また、先ほど申し上げたような原子力発電の不祥事、これは原発再稼働の主張にもなっていると思いますが、こういったことが起こらないように、政府としてはどう取り組むのか、伺いたいと思います。

1:29:16

久米電力ガス事業部長。

1:29:20

お答え申し上げます。東京電力福島第一原発事故の反省と教訓を肝に銘じて、エネルギー政策を進めるということは一貫した政府の方針でございます。その上で、原子力事業者は規制基準の充足にとどまらず、安全性向上に向けた不断の努力を進める体制を整備することが極めて重要であると考えております。こうした考え方に基づいて、昨年成立したGX脱炭素電源法におきましては、原子力基本法におきまして、原子力事業者の責務として安全性の向上を図るための体制を充実強化することを規定してございます。また、信頼を得るには長い積み重ねが必要だが、失うのは一瞬であるということを肝に銘じまして、高い緊張感を持って不断の安全性向上に取り組むよう、経済産業省としても原子力事業者に対して繰り返し申し上げているところであります。引き続き、原子力事業者に対して不断の安全性向上に取り組むよう指導してまいります。加えて、経産省としては、事業者による安全対策の状況を含め、原子力の重要性やエネルギー情勢等について、国民の皆様に丁寧に説明してまいりたいと思っております。

1:30:32

佐々木 紗友香君

1:30:34

よろしくお願いいたします。次に、福島第一原子力発電所の廃炉についてお聞きしたいと思います。この廃炉は30年以上かかる長期計画であります。その間、アルプス処理水の処分、レブリの取り出し、様々なレベルの放射性廃棄物の処分など、実際には世界が初めて直面するような多くの取り組みが求められるわけであります。福島復興の礎である福島廃炉、これは安全にそして確実に進めていかなければなりません。今後必要となる様々な取り組みの安全性の確保に向けて、また廃炉の完水に向けて、この福島廃炉の困難さも踏まえた委員長のお決意を伺いたいと思います。

1:31:24

山中委員長

1:31:26

お答えをいたします。東京電力福島第一原子力発電所の廃炉における原子力規制委員会の役割は、検査を通して廃炉作業が安全に進められることを確認することとともに、放射性物質によるリスクの低減が進むよう、東京電力の取り組みを監視指導することにあると考えております。その観点から、原子力規制委員会では廃炉に向けて中長期的に実現すべき姿とそれに向けた目標、安全上の観点から優先すべき事項を明らかにしております。本年2月には短期的に対応が行われるべきリスクを減少し、中長期的に取り組むべき課題、例えば、廃棄物のより安定した保管形態への移行や汚染水発生のさらなる抑制などが顕在してきた現状を踏まえ、今後10年を区切りとして実現すべき姿を示しました。今後10年後までに実現すべき姿に向けた東京電力の取り組みが着実に進むよう、引き続き厳正に監視指導してまいります。また、燃料デブリの取り出しにつきましては、原子力損害賠償廃炉等支援機構の省委員会において現在検討がなされており、直近の報告書の中では評価が行われた取り出し方法にはそれぞれに様々な課題があり、大規模取り出しに向けた技術的な難しさが改めて浮き彫りになったものと理解しております。原子力規制委員会としましては、今後東京電力から取り出し方法に関する考え方等が示された際には、正式な実施計画の申請を待つことなく、安全上の観点から技術的な議論を行っていきたいと考えております。

1:33:40

佐々木紗友香君

1:33:43

ちょっと時間が迫ってきましたので、一問飛ばさせていただきまして、処理推移についてお聞きしたいと思います。処理推移の海洋放出については、海外からの否定的な反応が数多く報じられていました。しかし、これまで海洋放出自体には大きな問題は発生していないと認識をしております。こういった取り組みを継続していることで、各国の海洋放出に対する見方は変わってきているかどうか、外務省にお聞きしたいと思います。

1:34:19

外務省大臣官房 林審議官

1:34:22

アルプス処理推移の海洋放出につきましては、昨年7月に発表されましたIAEAの報告書でも、関連の国際安全基準に合致しており、人及び環境への影響は無視できる程度であると結論付けられております。また、放出開始後もIAEAのレビューを受けつつ、関係省庁でモニタリングをしたデータを迅速かつ透明性高く公表してきておりまして、科学的観点から何ら問題は生じておりません。外務省といたしましても、科学的根拠に基づきまして、国際会議の場や二国間会談の機会に日本の取り組みを丁寧に説明してきております。また、XなどのSNS、ホームページを活用いたしまして、多言語で全世界に積極的に説明発信を行ってきているところです。これらの点につきましては、広く国際社会からの理解と指示が得られていると認識しております。引き続き、あらゆる機会を通じまして、アルプス処理水に係る科学的検知に知見に基づく理解が進むよう、しっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。

1:35:34

佐々木 紗友香君

1:35:36

最後に1問、経産省に伺いたいと思います。今の処理水の問題ですけれども、世界の原発では、トリチウムが含まれる液体廃棄物が、相当な量を海洋に放出されているそうですが、これは事実か、伺いたいと思います。また、こうした液体廃棄物とアルプス処理水との違いについても教えていただければと思います。

1:36:02

経済産業省大臣官房 湯本原子力実行災害対処審議官

1:36:08

お答え申し上げます。世界の原子力関連施設におきましては、放射性液体廃棄物の処分方法として、各国の規制基準に則って、安全性を確保した上で、海洋等の環境中に放出する方法が取られているものと承知しております。ご指摘のありましたトリチウムですけれども、物質の性質上、自ら取り除くことが困難なため、放出される放射性液体廃棄物の中に含まれております。例えば、2022年の実績ですけれども、中国の秦山原子力発電所では、年間203兆Bq/kg、韓国のウォルソン原子力発電所では、年間43兆Bq/kgのトリチウムを排出しております。これは、アルプス処理水の海洋放出におけます年間の放出上限である22兆Bq/kgよりも多い数量であると認識しております。アルプス処理水の処分では、トリチウム以外の放射性物質が規制基準を満たすまで浄化されているということを事前に確認した上で、トリチウムの濃度が国の規制基準の40分の1である1500Bq/Lあたり、1500Bq未満になるよう希釈をして海洋放出されております。従いまして、規制基準に則り安全性を確保した上で処分されるという点で、他の原子力施設とならないことはございません。

1:37:31

佐々木財閣君

1:37:33

ありがとうございました。以上で終わります。

1:37:35

若松金重君

1:37:53

公明党の若松金重です。今日は福島第一原発の廃炉に関して、ゆもと審議官と一対一の冊子でやらせていただきますので、よろしくお願いいたします。資料1にも配りいたしましたが、福島第一原発の廃炉作業に関しまして、2号機における燃料デブリの試験的取り出し着水、これが当初目標としていた2021年から約3年遅れの状況となっております。燃料デブリの取り出しは、原子炉の内部状況が不確かな中で、かつ極めて放射線量が高い環境下において進めなければならない大変困難な作業でもあります。また、これに必要な技術や機器についても、実際の作業において万が一にも安全性を損なうことがないよう、慎重に開発しなければならないと承知しておりますが、この2号機の試験的取り出しに、遅れが生じている要因は何なのか、また30年から40年とされる廃炉作業全体の中で、この遅れが及ぶ成長についてどのように評価しているのかお尋ねをいたします。

1:39:08

湯本審議官

1:39:11

お答え申し上げます。燃料デブリの取り出しですけれども、御指摘のありましたとおり、世界にも前例がなく、技術的難易度の高い取組であります。従いまして、取り出しを進めながら、徐々に得られる情報、経験に基づきまして、柔軟に方向性を調整する、いわゆるステップバイステップのアプローチで進めることとしております。2号機における燃料デブリの試験的取り出しでございますけれども、2021年内に取り出しに着手するということで、当初進めてまいりました。そういった中で、新型コロナウイルスの感染拡大というのがございまして、この影響を受けまして、一旦2022年内へと計画の見直しをしたところでございます。さらに、奈良浜地にございます模擬試験施設におきまして、ロボットワームの実証試験の方を進めておりましたけれども、この試験結果を踏まえまして、作業上の安全性、確実性を高める観点から引き続きロボットワームの改良等が必要と判断いたしまして、2023年度後半目途へと計画を再度見直したところでございます。その後、取り出し装置を投入いたします貫通口のハッチの開放作業というのをやっておりましたけれども、こちらに思った以上に時間を要したということがございました。また、貫通口内にあります堆積物の除去作業、こちらの状況ですとか、ロボットワームの引き続きの試験状況などを踏まえまして、本年1月にはより安全かつ確実に取り出しを行う観点から再度の見直しを行ったところでございます。具体的には、過去に使用実績があり、貫通口内の堆積物が完全に除去しきれていなくても、投入可能なテレスコ式装置を活用することといたしました。その着手時期につきましては、遅くとも2024年10月頃を見込むとした上で、テレスコ式装置の使用後にはロボットワームで内部調査や出ぶりの採取を行うこととしております。なお、試験的取り出しの作業を通じて得られる原子炉内の状況ですとか、ロボットワームの精度向上などの知見は、次のステップにも生かされるものと考えておりまして、こうした見直しにより、配路全体への肯定の影響は現時点ではないというふうに考えております。私も今年の3月と4月に、さっきの7波のムックアップ、さらには第一原発にも、公明と不幸、加速化ホームで行ってまいりました。いずれにしても、ロボットワームはイギリスの技術、テレスコ式は三菱、いわゆる技術の幅が増えたということで、一層が回れているのですかね。ですから、全体的なスケジュールは変わっていないということでありますので、ぜひ全体の工程をしっかり睨みながら、遅れがないように取り組んでいただきたいと思います。次に、東京電力でありますが、当初予定したロボットワームが、内部調査とデブリ採取の開始時期を今年度末に延期する。こうなったわけでありますが、一方、その前段として遅くとも、10月にテレスコ式装置によるデブリ採出を行うことを公表しております。ちょうど資料の2と3にその内容が出ておりますけれども、これまでの一連の作業の中で、どのような状況変化を踏まえて、こうした方針変更を行ったのか、また、現在の作業の進捗状況と、10月及び今年度末の計画の実現について、見通しをお尋ねいたします。本年1月から取り出し装置を投入するための貫通工内の堆積物除去作業を開始しております。この作業の中で、まずは低圧水を使い除去作業を行っておりましたが、貫通工の下部の堆積物やケーブル類が動いていない状況がありました。このため、その後の堆積物除去作業における不確実性が見込まれたところです。また、ロボットアームの実工試験の結果からは、ロボットアームの投入後に行う原子炉格納容器内のアクセスルートの構築にも一定の時間を要することが確認されました。引き続き、信頼性確認のための試験も予定されているところです。こうした状況を踏まえまして、本年1月早期、かつ確実に燃料レベルの正常把握を行うという観点から再度の見直しを行ったところです。現在の作業の進捗状況でございますが、5月13日にご説明しました堆積物の除去作業を完了しております。また、5月9日には原子力規制委員会からテレスコ式装置についての実施計画変更の認可も得られたところでございます。今後、原子力規制委員会の手読み前検査を経て、テレスコ式装置の設置準備等を進めていく予定としております。なお、テレスコ式装置の活用後は、ロボットアームによる原子力覚悟容器内部調査及び燃料デブリの取り出しも今年度中を目途に実施するべく、信頼性向上のための対応を進めてございます。今、テレスコ式装置のロボットアーム、今年度中に取り組むという話でしたね。いずれにしても、今回の取り出しは最初は3g以下ですが、これが2020年後半にはキロ単位になるということでありますが、とにかく今年は大変重要な年になりますので、ぜひ計画した内容は全群挙げて、成功に導きたいと思います。次が資料の2と3の質問に関係するものですが、他方、2030年に燃料デブリ、880トンあるわけですね。これの本格的な大規模取り出しに着手すべく、今検討が進められているわけでありますが、この大規模取り出しというのは、福島第一原発の廃炉における最難関の作業でありまして、中長期にわたる廃炉の製費を分ける重要な工程と理解しております。先般、3月には原子力損害賠償廃炉等支援機構、いわゆるNDFに設置された省委員会におきまして、その広報について提言が行われたと聞いております。その内容とこの提言を受けて、東京電力は今後どのような検討作業を行っているのか、また政府としてどのような姿勢で取り組んでいくのかお尋ねをいたします。

1:46:12

井本審議官。

1:46:14

お答え申し上げます。御指摘のありましたとおり、3号機におけます燃料デブリの大規模取り出しに向けまして、原子力損害賠償廃炉等支援機構の燃料デブリ取り出し広報評価省委員会という省委員会におきまして、広報の検討が行われてまいりました。本年3月にその報告書が取りまとまれたところでございます。具体的には、3号機におけます将来の大規模取り出しの広報としまして、燃料デブリが気中に露出した状態で取り出す気中広報と、充填剤で燃料デブリを安定化させつつ、現場の放射線量を低減し、充填剤ごと取り出す充填固化広報、この2つの広報の組み合わせによる設計検討及び研究開発を開始することなどが提言されたところでございます。この提言を踏まえまして、東京電力において、内部調査や研究開発等を通じて、提言に示された設計検討の方向性を継続的に検証することとしておりまして、今後1年から2年程度をかけまして、その後の見通しを整理していく予定としております。こうした東京電力における取り組み状況については、同機構の省委員会において引き続きフォローアップを行うこととされておりまして、経済産業省としましても、燃料デブリの安全かつ着実な取り出しに向けて、研究開発の支援などをしっかり取り組んでまいります。

1:47:41

岡松 金介君

1:47:43

そうすると、今2号機を先ほど触れました。今3号機のことを尋ねたわけでありますが、今触れていない1号機、1号機につきましては、この3号機の燃料デブリ、どの程度を進んで、1号機の取り出しに当たるか、それを見込みを教えてくれますか。

1:48:05

熊本審議官

1:48:07

お答え申し上げます。1号機については、現時点でまだ明確なスケジュール等を確定したものがございませんが、まずはこの3号機の大規模取り出しの設計検討、これをしっかりと進めていきたいと思っております。そこで得られた知見等を踏まえまして、これを1号機の方にも展開していくということを考えております。

1:48:28

岡松 金介君

1:48:30

3号機の大規模取り出しですね。ぜひ期待しておりますので、よろしくお願いいたします。それでは次の質問ですけれども、原子炉、建屋などの線量が高い場所では、1人の1日の作業が30分程度ですか、という限定される場所があります。いわゆる高い放射線が廃炉作業を困難にしているのが、裁断の要因ということで、私たちが普通に動く時間の間隔と全く違う、まさに30分が何年にも相当する、実は仕事量だということですね。こうした厳しい環境下で作業が安全に行われるように、現場は徹底管理されているはずですが、残念ながら、昨年10月の増設アルフスにおける震災汚染、また今年の2月には、高温焼却炉建屋から放射性物質を含む水の漏えい、さらに4月には発利作業ですか、アルフスの放出設備が停電になったと、このときは監督者が不在だったということもありますけれども、そういう事件が続いております。ですから、現場での安全管理のあり方が問われる事案が発生しているわけでありますが、依然として東京電力の下請け、任せに対する体質、これが背景にあるのではないかと思います。こうしたトラブル再発防止に今後どのように取り組んでいくのか、お尋ねをいたします。

1:50:04

井本審議官。

1:50:06

お答え申し上げます。福島第一原発において発生いたしました、御指摘の震災汚染、水漏れ、そして食品の停電の事案でございますけれども、いずれも協力企業の作業員が作業に関与する場面において発生したものと承知しております。このため、再発防止策として、まずは東京電力において、協力企業に対する放射線防護教育や基本動作に関する教育など、最徹底を順次実施することとしておりまして、併せて、L字の作業においては安全管理に責任を有する東京電力自身が、作業前の現場確認などを行うこととしております。加えまして、経産大臣からも小林川社長に対しまして、こういった事案は経営上の課題として重く受け止めてもらった上で、他産業の例や外部の専門家の意見を取り入れながら、高い放射線リスクにつながるヒューマンエラーが発生するような共通の要因がないか、徹底的に分析するとともに、ヒューマンエラーを防止できるハードウェアやシステムの導入には躊躇なく投資をし、さらなる安全性の向上に取り組むよう厳しく指導をしたところでございます。現在、これに基づき、東京電力において検討が進められております。さらに、先月発生しました停電の事案も踏まえまして、東京電力において、福島第一原発における全作業についての作業点検を実施し、あらゆる思い込みを排除して、リスク要因や防護措置の確認を実施しているところでございます。経産省としても、これまで指導してきた点を含め、引き続き東京電力における取組をフォローするとともに、緊張感を持って廃炉作業に取り組みを指導してまいりたいと思っております。

1:51:53

若松金重君

1:51:55

いや、ヒヤリハットという言葉がありますけど、先ほどの身体汚染ですか、いわゆるこれは警備の注意ということなんでしょうけど、廃院利益の法則というんですか、いわゆるヒヤリハットが300、そして警備な事故が29、そしてその上に重大な事故が1ということで、非常にこれは警備な事故ということで、やはり重要な事故だと思います。ところが、これはいつ起きるか、何が起きるかわからないので、当然民間の企業は常にない事故を想定して議論しながら、常に現場改善ということがありますので、やはりこれぜひ徹底的にですね、東電を指導していただきたいと思いますし、それがきちんと定期的にリスク発掘をやっているかどうか、それも併せて監視していただくことを要望して、最後の質問に移ります。燃料デブリ取り出しを始める、今後の本格的な廃炉作業のためには、処理水を放出して空になったタンクを撤去し、空いたスペースに廃炉作業に必要な施設、設備を計画的に設置していくということが必要ということでありまして、ちょうど先月もこのJ8、J9のエリアを視察をしてまいりました。この解体予定の一部ですか、そのタンクの状況を見てきたわけでありますが、このタンクも第一原発外に持ち出すことができないので、すべて施設内で処理しなければいけないというのが、この厄介な廃炉作業の問題でありまして、今後のタンクの解体、撤去、敷地利用の計画、これはどのようになっているのかお尋ねをいたします。

1:53:46

井本審議官

1:53:49

お答え申し上げます。御指摘がありましたとおり、今後本格化する廃炉作業を安全かつ着実に進めていくためには、必要な施設や設備を建設していく必要がございます。このため、タンクの解体を含めまして、敷地の利用については計画的に検討を進めていくことが必要です。東京電力によりますと、今後の廃炉作業に必要な施設としまして、例えば、2020年代には燃料デブリ取り出しのために取り出し装置のメンテナンスを行う設備や、取り出された燃料デブリを一時保管する施設が必要と想定されておりますし、2030年代には、共用プールの空き容量を確保するための乾式キャスクの仮保管施設も設置が想定されていると承知しております。こうした敷地利用計画については、アルプス処理水の放出計画の進捗状況等を踏まえまして、順次検討が進められていくものと承知しております。今年度については、委員が御視察された海洋放出を完了した一部のタンクについて、解体に着手する計画としてございます。タンクの解体の方法については、今検討中でございますけれども、まずはタンクの内面、こちらが汚染されておりますので、除染等を行った後、切断を行いまして、発電所の構内に設置予定の原容処理施設や、容有する施設で原容をした上で、発電所構内において保管するということを検討してございます。引き続き、安全確かつ、確実な廃炉作業に向けまして、適切な敷地利用、そしてその計画が策定されるように、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

1:55:50

若松金重君。

1:55:52

やっとアルプス処理水の排出まで焦げ付けて、空になったタンクを解体して溶解して、それも施設内でやって、やっとスペースを作って、次は何をやるかという、本当に玉付き一つ一つが時間がかかる作業なわけでありますけれども、とにかく安全、最優先をしていただいて、かつ2040年、廃炉作業まで長いのですけれども、時間はありません。そういう意味では、薬師署、さらには東電、一体となって、この廃炉作業を全力で取り組むことを要望いたしまして、質問をあります。ありがとうございました。

1:57:04

藤巻岳志君。

1:57:08

日本維新の会、教育無償化を実現する会の藤巻岳志です。最初の質問は、石田委員が冒頭に質問されたこととダブりますので、確認の位置づけで質問させていただきたいと思います。第6次エネルギー計画では、省エネ政策の積み上げを通じて、2030年度の国内エネルギー需要は2億8千万キロリットルと、2013年度比23%減少する見通しとしていらっしゃいますけれども、近年、急速にAIが発達してまいりましたし、先ほど石田委員が、ソザエアティ5.0でも電気量がかなり増えるというようなことを説明されていらっしゃいました。精製AI、その他の電気消費費用ですけれども、従来のエネルギー需要の見通しを覆すほどの大きなものになるのか、それともあまり気にしなくていい程度、従来どおりでいいのかということを確認の意味で聞かせていただきたいと思います。

1:58:24

久米電力ガス事業部長

1:58:27

大台申し上げます。精製AIの普及、あるいはデータセンターの増加などのDXの進展に伴い、今後電力需要が増加するとの御指摘、先ほどEC委員からもいただきました。電力供給的運営推進機関を交渉している今後10年の電力需要の見通し、昨年までは電力需要が減少傾向で推移すると見込まれておりましたけれども、本年1月に交渉された最新の見通しでは、産業部門の電力需要の増加により、電力需要全体として増加の見通しに転じております。この背景には、データセンターや半導体工場の新増設等によるものでありまして、精製AIの普及も関連していると認識しております。電力の安定供給自体に支障が生じるという状況にはなっておりませんけれども、今後の電力需要の動向は引き続き注視してまいります。

1:59:21

藤巻忠史君

1:59:24

最近の電源構成の実績についてお伺いしたいのですが、再エネルギーと原子力、どのような割合になっているか教えてください。

1:59:38

新エネルギー庁長官官房 手原新エネルギー政策統括調整官

1:59:43

お答えします。2022年度の電源構成に占める再生可能エネルギーの比率は21.7%、原子力の比率は5.5%となってございます。

1:59:56

藤巻忠史君

1:59:58

原子力はまだたったの5.5%ということは理解いたしました。次に2011年の東日本大震災の後、いくつの原発が稼働を停止したのか、その後現在まで何基の原発を再稼働したのか、今年度は何基の原発を再稼働する予定かを教えていただければと思います。

2:00:21

福梅電力ガス事業部長

2:00:24

お答え申し上げます。2011年3月時点で稼働済みで廃止を決定していない原子炉、これは54基ございました。東日本大震災後、2012年5月までに全基が稼働を停止しております。その後、原子力発電所の再稼働につきましては、高い独立性を有する原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合のみ、その判断を尊重し、地元の利かげながら再稼働を進めていくという方針の下で、現時点で12基が再稼働を果たしております。加えて5基が原子力規制委員会による設置変更許可を取得しております。このうち事業者によれば、小永原子力発電所2号機は本年9月、島根原子力発電所2号機は本年12月の再稼働が見込まれているというふうに承知してございます。

2:01:19

藤巻貴司君

2:01:22

最近のいろいろなニュースを見ていますと、原子力再稼働だけじゃなくて、県知事の意向でいろいろなものが再稼働にしろ、原発に関しては再稼働とか、次世代型原子原発建設が遅れる可能性もあるなというふうに感じるのですけれども、2030年度までの現行の第6次エネルギー基本計画の目標が、原子力20%か22%、現状の5.35%よりかなり高いということ、そして今お聞きしているところですと、さらに電力需要が増えるということだと思いますけれども、この未達成の可能性も知事の反対等を見ていますと、それなりにあるのかなというふうに思うんですが、その計画の中には知事の反対も含めて計画を作っているのが、その辺をお聞きできればと思います。

2:02:26

久米電力ガス事業部長

2:02:30

お答え申し上げます。ご指摘の2030年度の電源構成に占める原子力20%から22%の見通しにつきましては、原子力規制委員会の審査を経て既存の原発を再稼働し、東日本大震災前の設備利用率は平均7割だったところ、例えば8割程度まで向上させ、一部の路については法令で認められた40年を超える運転期間延長を行うことによって達成可能な水準であるというふうに考えております。他方で、原子力発電所の再稼働につきましては、高い独立性を有する原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針であります。こうした方針に基づいて、ご地元の理解を得られるよう、原子力の必要性や意義を丁寧に説明することなど、安全性が確保された原発の再稼働に向けて、国が全面に立った取組を進めてまいります。

2:03:36

藤巻貴司君。

2:03:38

今の御答弁を聞いていますと、達成がそんなに楽観できない、かなり難しいところもあるなという気がしない、でもないのですが、これ、再稼働ができなかったり、それから新築ができなかった場合などにおいて、エネルギー危機が起こることはないのかどうか、そのためのバックアップ体制ができているのかということについてお聞きしたいと思います。

2:04:11

木原統括調整官。

2:04:14

お答え申し上げます。2021年10月に閣議決定しました、現行の第6次エネルギー基本計画では、2030年温室効果ガスの46%削減、それから2050年のカーボンニュータル実現に向けまして、徹底した省エネルギーや非化石エネルギーの拡大を進めた場合のエネルギー需給の見通しとして、2030年度エネルギーミックスを示してございます。このため、現行計画の策定以降に生じた生成AIなどによる電力需要増加などの足元で新たに生じている状況の変化については、必ずしも十分に考慮されていません。他方、政府はエネルギー情勢の変化を勘案して、少なくも3年ごとにエネルギー基本計画見直しの検討を行うこととしてございまして、このため、5月15日より見直しの議論を開始したところでございます。また、将来のエネルギー安定供給に向けた供給力の確保については、第6次エネルギー基本計画の中でも検討してございまして、足元では、容量市場を令和2年度にすでに導入したことに加えて、脱炭素電源への新規投資を広く対象に、投資回収の予見性を確保するための長期脱炭素電源オークションを昨年度から導入してございます。今後、エネルギー基本計画の見直しにあたっては、足元の変化をしっかり踏まえながら、エネルギーの安定供給が確保できるよう、検討を進めてまいります。

2:05:48

藤巻貴士君

2:05:50

私ご存じになって恐縮なんですけれども、私はアメリカに留学しているときに、スリーマイルアイランド事故が起こりまして、毎日向こうのテレビで放送されていて、すごく怖い思いをしたことがあったんですね。そして帰ってきたら東海原発の事故がありまして、これは日本のマスコミではあまり大したことないような印象だったんですが、私の部下の外国人は家族をみんな逃したんですよね。シンガポールとか西九州とか中国地方に逃して。これマスコミのさんなんかも知らないんですが、日本人は随分楽観的だなと思うと同時にやはりものすごい怖い思いをしまして、そしてその後、またほんのちょっとして3.11が起こりましてね。私個人としては3度目だったので、もう嫌だと。これは原発はいくら将来的に電気代が高くなっても、もう原発は嫌だという印象になったんですが、だんだん時間がたってきてですね。現実を冷静に見て回すと、現実的に見て、原発なくてこの日本はやっていけるのかなという感覚になってきたわけです。ましてやですね、特につい最近になりまして、ものすごい危機感を持ち始めたんですよね。これは私の個人的意見なんですが、かわせがですね、どえらく円安になるかなというふうに思っているわけです。これはまあちょっとこれは脱線しますけれども、40年間日本のGDPが世界ダントツの微利成長で、かわせというのは基本的には国力を反映しますから、それだけでも円安方向にあるということにかけて加えて、中央銀行、日銀の財務内容が世界でこれまでダントツに悪いので、これは円安はかなり進むのかなというふうに思って、恐怖感を持ち始めているわけです。今日午前中に本会議で滝野民調がいらっしゃいますけれども、農業基本法がありましてですね、農業どうなるのかという議論をしてましたけれども、採決もありましたけれども、農業に関して見るとですね、ものすごい円安が進むと、外国製品が高くなって日本人が会えないと、逆に言うと日本の農業の国際競争力が増えてですね、なんとかなるのかなと思うんですね、逆にね。そうすれば収入が上がれば、農業従事者も収入が上がって戻ってくるわけですから、なんとかなるのかなと、農業の方に関しては思うんですが、逆にですね、エネルギーの方に関しては、これものすごい円安が進んでしまったらば、石炭とか石油輸入できなくなるんじゃないかと、そういう恐怖感をかなり持ってきているわけなんですね。これはですね、国民一般の間ではテールリスク、ほとんど起きないけれども、起きたら大変だけど起きないリスクというふうに認識だろうと思うんですが、私にとってはメインリスクってものすごく怖いんですけれども、そういうテールリスクまで考えて、いろんな基本計画を立てているのかどうか。もしですね、そういうテールリスクといえども起こって、石炭が買えなくなっちゃったら、これ日本大変なことになりますよね。その辺までのエマージェンシーケースというか、そういうプランまで考えていらっしゃるのかどうかについてお聞かせいただければと思います。どなたが答えられますか。まあ、佐田光部長ごたんじゃないの?

2:09:56

資源エネルギー長佐田光資源燃料部長。

2:10:02

はい、お答え申し上げます。まあ、様々なリスクということは当然、想定しながらですね、エネルギー基本計画を作っておりますし、今まさに見直しのプロセスに入っているということでございます。やはり日本の場合は、この化石燃料、エネルギーに関しては化石燃料を多く輸入に依存していると。これが国庫の流出、貿易収支の赤字を招いてしまっているということは、プロ経済で見ますと非常にこれは一つの課題だとは思っていますので、やはりこの化石燃料への依存度を大きく減らしていくと。で、それに代わって再生エネルギーですとか、原子力を、といった脱炭素電源をですね、しっかり活用していくと。それからエネルギーの消費量全体をですね、いろいろ需要が増えていく面もあるんですけども、できる限り省エネを徹底的に導入することで需要量も抑えていくという、そういう全体のバランスととる中でですね、そういうテールリスクにも揺るがないエネルギーの受給構造というのを目指していきたいというふうに考えているところでございます。

2:11:17

藤巻 武志君。

2:11:19

藤巻 今の質問に対してちょっと質問し損なっちゃったんですけど、ウランはいかがなんでしょうかね。円安になってもそれなりの量を石炭とか石油と違ってめちゃくちゃに高くなって買えないなんてことはないのか。要するに少量買えば十分な電力が得られるということで、ウランについての購入できないというリスクはないのかをちょっとお聞かせいただければと思います。

2:11:43

米全力ガス事業部長。

2:11:47

米全力ガス事業部長。

2:11:48

原子力は燃料投入量に対するエネルギー出力が大きいということでございまして、100万キロワットの発電所を1年間運転するために必要な燃料は石油は155万トン、石炭は235万トン、LNGが95万トンであるのに対しまして、ウランは21トンと比較的少ないということであります。また、総合エネルギー調査会発電コスト検証ワーキンググループの報告書では、2030年に新たな発電所をさらちに建設運転した場合のコストを機械的に試算しておりますけれども、これによりますと、1キロワットアワーあたりの燃料費は石油火力は12.9円、石炭火力は4.3円、LNG火力は6円、原子力は1.7円とされております。原子力は燃料費高騰による発電コストへの影響が相対的に小さいというふうに理解をしております。輸入燃料の価格は、燃料の種別を問わず、為替と指標の双方の影響で決まるというふうに考えておりますけれども、いずれにせよ、円安が進んで石油、石炭が購入できず、ウランしか購入できないという状況は想定をしておりません。

2:13:04

辻巻隆史君

2:13:08

天然ガス、石油、石炭に頼るのは、私自身はかなり危険かなというふうに最近特に思うようになったわけですけれども、天然ガスについてお聞きしたいんですが、なんとなくロシアに過去を頼りすぎた感じがあるかなと思っているんですよね。サンハリンⅡやアークティックLNGⅡ、ロシアの北極圏にある液体天然ガスの製造施設で、エネルギー、金属鉱物、資源、気候庫と水位物産で10%の権益を持っているものですけれども、それへの出資が不良再建化する可能性は、現時点ではどのくらいあるのか、お教えいただければと思います。

2:13:51

佐々木資源燃料部長

2:13:54

お答えいたします。このLNG市場でございますけれども、現状、安定的な調達を可能にする長期契約の代替が相当難しいと、かつ不透明な状況にありますことから、サンハリンⅡですとか、北極LNGプロジェクトは、日本のエネルギー安定供給にとって重要なプロジェクトと認識してございます。ご質問の、このジョグメクト・ミツイブスさんが参画しております北極LNGⅡプロジェクトでございますけれども、昨年11月のアメリカ制裁などを受けまして、今後のプロジェクトの見通しは、一定の影響は避けられないと、厳しい状況にあるということは認識しておりますけれども、その詳細につきましては、ちょっと現時点で余談を持って発言することは、差し控えさせていただければと思っております。いずれにせよ、このプロジェクトは調達先の多額化にも資するプロジェクトでありまして、我が国の石油ガスの安定供給に欠かせない権益としてですね、リスクの高い資源ビジネスに取り組む企業を支えることを目的に、これまでジョグメックによる趣旨等の形で支援を行ってきているところでございます。引き続き、G7と連携をしながら、我が国のエネルギー安定供給を損なうことのないようですね、総合的に判断して適切に対応してまいりたいと考えてございます。

2:15:23

藤巻貴司君。

2:15:25

LNGに関してですけれども、長年ですね、LNGの友人に携わったものに聞いたんですけれども、遠野数による購買力のリスクだけじゃなくてですね、最近世界がLNGを取り合ってて、価格だけでは負けると、要するに他国の場合には、例えばいざとなれば戦争を助けてやるよとかですね、それから武器を供給するよというような条件付きで買い勝っていっちゃうと。日本は当然兵器出さないし、それから戦争を応援するようなこともできませんから、そういう意味で価格だけでもですね、LNGに頼っていると買い負けて天然ガスを輸入できないというような事態も起こり得るんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

2:16:27

貞光資源燃料部長。

2:16:31

はい、ご指摘のいろんな懸念ということは、我々もよく想定しながらですね、安定供給に支障を来さないようにということでやっていく必要があるとは思ってますけれども、基本的には、やはりエネルギーの安定供給のためにはですね、もちろんいろんなエネルギー源を活用していくということはもとより、天然ガスにつきましても、供給先を分散させておくということが基本だと思っておりまして、ロシアへの依存ということは、今、日本でも約9%、LNGの輸入、ロシアから頼ってますけれども、これをですね、ロシア以外にも、オーストラリア、アメリカ、中東、アジアのマレーシア等々、調達先を分散させていくということが、日本としての対応になろうかというふうに考えてございます。

2:17:31

藤巻忠史君。

2:17:33

今までのご答弁を聞いてますとですね、やっぱり現実的な問題として、いかに怖くてもですね、原子力再稼働しか日本の生きる道は、選択肢はないのかなという気がするんですね。要するに自動車事故が多いから、何回何千人死ぬから、亡くなるから、自動車廃止というわけにいかなくて、そうなるといかに自動車事故をなくすかという道しかないわけですから、きっと原子力発電もきっと同じ方向にいかざるを得ないんだろうと私は思っているわけですけれども、いかに事故の少ない原子炉の開発を進めていかなくてはいけないと思いますけれども、これは私は全くの素人なんですけれども、原子力発電は小型原子炉をいくつも作った方がですね、安全管理がしやすく危険防止になるのではないかなというふうに思ってしまうんですが、その辺はいかがでしょうか。

2:18:31

久米電力ガス事業部長。

2:18:35

お答え申し上げます。ご指摘の小型係水炉、SMRとも呼ばれてございますけれどもにつきましては、規模が小さく初期投資費用が抑制できる、また万が一事故が発生した場合の被害の規模も限定的になるということが見込まれるというメリットも期待されております。その一方で、発電量あたりのコストが高くなる可能性があるほか、地震などの自然条件が異なるため、海外のSMRを国内で活用するためには、炉の設計を相当程度やり直す必要があるといった課題も存在してございます。これを国内の導入に向けたスケジュールにつきましては、資源エネルギー庁の審議会で提出された技術ロードマップにおいて、研究開発を進めていく上での目標時期として、2040年代の実証炉の建設運転開始を見込んでおりまして、国際的な開発導入条件も見極めつつ、研究開発に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

2:19:35

藤巻貴司君。

2:19:37

次世代原子炉の中に高速炉が入っていると理解しているのですけれども、研究用高速炉本住、これ、9校2016年廃炉になったわけですが、かなり大きいいろんな問題が起こっていたわけですが、きちんと解決、高速炉を導入する意味できちんと問題は解決されているのでしょうか。

2:20:00

久米電力ガス事業部長。

2:20:04

お尋ねいただきました高速炉でございますけれども、エネルギー政策においては、高レベル放射性廃棄物の減容化、有害度低減、資源の有効利用といった核燃料サイクルの効果をさらに高めるものというふうに考えております。経済産業省では、2022年12月の原子力関係閣僚会議で改定されました戦略ロードマップに基づきまして、昨年9月から高速炉の実証炉開発事業を開始し、研究開発と概念設計を進めているところであります。ご指摘の高速増殖炉、モンジュにつきましては、平成28年12月の原子力関係閣僚会議におきまして、モンジュを廃止するとともに、その経験を踏まえた課題や教訓については、今後の実証炉開発等に活用していくことが必要とされたと承知しております。その中で、モンジュは、プロジェクトの技術的な内容に問題があったというより、むしろ、保全実施体制や人材育成、関係者の責任関係など、マネージメントに様々な問題があったと指摘されております。資源エネルギー庁の審議会におきましても、中核となる事業者を設けず、参加する事業者が横並びでプロジェクトを受け負っていたため、プロジェクト全体の試煉等機能が脆弱となり、十分な管理が行えなかった点などが問題として挙げられております。このような教訓を踏まえて、昨年9月より実施しております高速炉の実証炉開発事業では、システム設計等の技術面や人材を含むリソースを統括する中核企業を選定するなど、体制等の改善を行った上で開発を進めております。

2:21:48

藤巻貴司君

2:21:51

時間が来ているので、次の2問をまとめてお聞きしたいのですが、気象庁に来ていただいているのですが、なぜ気象庁に来ていただいたかというと、原子炉開発の目的の中にカーボンニュートラルについて随分書いていらっしゃるので、脱線ですけれどもお聞きしておきたいのですが、今年の夏はすごく暑いというニュースをよく聞きますが、これ見ているとエルニオ現象とかラニニャ現象ですか、それによって今年の夏は暑いと言っているのですが、本当にCO2はこういうものに影響するのですか。なぜこういう質問をするかというと、皆さんCO2が気象温暖化の大原因だというふうに疑問なくおっしゃって、すべて動いていますけれども、本当にそうなのかなという疑問を私はずっと持っているのですよね。というのは、私の信頼度が非常に高い先生が、天文学の先生が、彼自身のアイデアとしては、地軸の向きが一度違うと海水と地面の向きが違って、温度が影響すると。そっちの方が大きい原因じゃないかということを、飲み会の席に行ったのか本当のアレかどうかわかりませんけれども、そういう発言を聞いていますので、CO2絶対と、温暖化絶対という考え方にはちょっと私も疑問があるので、その辺はこの機会に聞いておきたいなというふうに思っております。

2:23:30

岸本:気象庁室井大気海洋部長。

2:23:35

お答え申し上げます。まず最初にご質問のエルニーの減少とガニギナ現象の発生と二酸化炭素の増加との関係については、解明されていないと承知をしております。それから二酸化炭素と地球温暖化との関係についてでございますけれども、気候変動に関する政府官案パネルIPCCの第6次評価報告書によりますと、人間活動が二酸化炭素等の温室効果ガスの排出を通じて地球温暖化を標高してきたことに疑う余地はないと評価されております。具体的には地球温暖化は太陽活動や火山活動、自然の内部変動によるものではなく、温室効果ガスの排出等の人間活動によるものとされ、人間活動の影響といたしましては、二酸化炭素、メタンの順で地球温暖化への寄与が大きいとされております。

2:24:33

藤巻大輔君。

2:24:35

公式発言はわかりました。時間がないので先に一つ飛ばして順番逆変えますけれども、この前の時から、調査会の時から、原子力を学ぶ人材不足という話がいろいろあって、いろいろなアイデアが出てきているんですけれども、学ぶ人の受給ギャップというのは、普通、資本主義国家においては、値段で解消するのがごく基本の木なわけですけれども、人が少ないのであるならば、例えばそれを学ぶところの奨学金をガバッと出すとか、無償奨学金をガバッと出すとか、それから給料をガバッと上げる、そのために政府が補助するというような形にして、人材を増やした方が正に少子議原理にあってますし、人も簡単に集まるし、いろんなごちゃごちゃがするという予算をつけるよりは、そういうことを日本の核となる戦略であるならば、人に給料を上げろよと、こういうふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

2:25:40

久米電力ガス事業部長

2:25:44

原子力の人材確保についてご質問いただきました。経済産業省といたしましては、この課題に対しまして、関連する企業団体からなる原子力サプライチェーンプラットフォームを立ち上げるとともに、原子力産業基盤支援に対する今年度の予算額を、昨年度に比べ3倍以上に増額し、原子力関連企業に対して人件費も含めた設備投資補助、デジタル技術を活用した技術継承への支援、海外展開支援等を行うといった、人材の核を育成に向け、原子力関連企業自体の価値を高め、魅力向上につながるような取組への支援を強化してきております。さらに、魅力を理解してもらう観点から、原子力サプライチェーンシンポジウムの開催、文部科学省と協力した人材育成コンソーシアムによる原子力人材教育や、様々なメディア、媒体を活用した広報発信などを行っております。ご指摘のとおり、人材にとって収入面も魅力を判断する上での支障の一つであるということは、ご指摘のとおりかと思いますけれども、経済産業省としては、こうした様々な施策を通じて、原子力関連産業の魅力の向上に取り組んでまいりたいと考えております。

2:26:57

藤巻忠史君

2:26:59

時間が来ているので最後の質問になりますけれども、簡単に、また簡単な軽い質問ですけれども、エネルギー持久率を計算する際、原子力発電は国産エネルギーにカウントされていますけれども、ウランは石油石炭と同様に輸入費なんですけれども、なぜこれを国産エネルギーと見放すか、それだけ最後にお聞きください。

2:27:23

木原統括調整官

2:27:27

原子力は燃料投入量に対するエネルギー出力が非常に大きい。それから数年にわたって国内保有燃料だけで発電が維持できる脱炭素の純国産エネルギー源であるということから、世界的にもエネルギー持久率を算出する際には、原子力を国産エネルギー源に含めて計算しております。IEAが国産エネルギー機関から毎年公表されるワールドエナジースタティスティックス、世界エネルギー統計においても、原子力を国産エネルギー源に含めた各国のエネルギー持久率が計算、公表されているところでございます。

2:28:03

藤井隆史君

2:28:05

ありがとうございました。終わります。

2:28:32

浜野義史君

2:28:34

国民民主党の浜野義史でございます。原子力規制委員会の山中委員長に、ラジオアイソトープについてお伺いしたいと思います。放射性同位元素、ラジオアイソトープは、主に医療分野における診断治療に用いられており、我が国の医療体制の充実に大きく寄与するものであります。例えば、R-1検査、R-I検査は、体内に集積したラジオアイソトープから放出される微量な放射線を専用の装置で撮影することで、細胞の機能や代謝情報を画像化・数値化することができ、量悪性の判別、病気決定、治療効果の判定などに用いられています。また、高い経済効果が見込まれることから、諸外国において、医療用ラジオアイソトープの製造や利用のための研究を国策として強化する動きが見られております。一方、我が国においては、ラジオアイソトープの多くを輸入に依存している状況であり、国民福祉の向上、経済安全保障の観点からも、医療用等ラジオアイソトープの国産化利用推進が急務であることから、原子力規制委員会において、2022年5月に「医療用等ラジオアイソトープ製造利用推進アクションプラン」が取りまとめられました。原子力規制委員会としても、医療用等ラジオアイソトープの製造利用を円滑に推進するための規制の見直しと積極的に関与していくべきと考えておりますが、見解をお伺いいたします。

2:30:18

山中委員長

2:30:22

お答えいたします。委員御指摘の「医療用等ラジオアイソトープ製造利用推進アクションプラン」では、今後の政府による具体的取組として、利用推進側において具体的な利用方法や安全確保策等について整理することとされております。その上で、アクションプランでは、規制側の協力を得て整理するものともされていることから、原子力規制庁においては、関係省庁との意見交換等を行う過程で、検討すべき事項の指摘を行うなど、必要な協力を行っているものと承知しております。原子力規制委員会としては、利用推進側の議論が進捗し、規制側で検討すべきことが明らかになったこと柄について、随時、規制のあり方について検討してまいる予定でございます。

2:31:23

濵野保史君

2:31:25

関連して、内閣府にお伺いします。世界的には、試験研究炉の主要な運転目的として、商車試験と並んで、医療用及び工業用ラジオアイソトープの生産が挙げられております。原子炉を用いたラジオアイソトープの生産は、大きな供給量を確保できることが期待されており、特に単半減期のラジオアイソトープを国内に流通可能にするという観点からも、医療分野やその他の分野において大きく期待されていると考えております。原子炉を用いたラジオアイソトープの生産について、政府が検討している計画及び課題について説明をいただきたいと思います。また、ラジオアイソトープに関しては、複数の省庁にまたがった検討がなされていると承知しておりますが、省庁間の調整に係る司令塔がどこになるのか、併せて説明をいただきたいと思います。

2:32:24

徳松審議官

2:32:27

お答えいたします。令和4年5月に原子力委員会が決定した「医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプラン」においては、原子炉を用いた医療用ラジオアイソトープの取り組みとして、日本原子力研究開発機構の研究用原子炉JRR3や加速器を用いて、2027年までにモリブレン99の国内需要の約3割を製造することや、高速実験炉常用において、2026年までにアクチニウム226の製造実証をすることを明記しております。課題について、原子炉を用いた医療用等ラジオアイソトープの製造にあたっては、製造側の取り組みのみならず、供給や需要側のニーズも見据えたサプライチェーン全体に関する取り組みが必要であり、例えば、原子炉の定期点検も踏まえ、加速器の活用等も含めたベストミックスのあり方の検討、国産化モリブレン99の輸送方法の検討、薬事承認を得るための医薬品原料としての品質の確保、輸入品等競争力のある価格の担保のためのコストの検討が必要となるといったことが挙げられます。これらについて取り組むため、内閣府では、本年度、需要側と供給側をつなぐ必要な体制を立ち上げるための調査を実施予定としております。また、省庁間の調整に係る司令塔の件については、アクションプランでは、ラジオアイソトープの製造利用については、基礎研究から非臨床研究まで多様なステークホルダーに関与するため、省庁横断型のプロジェクトについては、内閣府がリーダーシップをもって今後検討を進めることが必要である旨が明記されています。省庁間の調整など、必要なことがあれば、原則委員会で検討を行い、必要な取組を決定するなど、司令塔としての機能を果たしてまいりたく存じます。

2:34:32

山中保史君

2:34:34

関連して、山中委員長にお伺いいたしますけれども、医療用途ラジオアイソトープ製造利用推進アクションプランにおきましては、試験研究炉を用いたラジオアイソトープ生産に関しては、研究段階という位置づけになっていると承知をいたしております。今後、試験研究炉を設置している事業者が、ラジオアイソトープの生産を事業化していくにあたり、原子炉等規制法や、その他の原子炉規制関連法令において、どのような手続きが必要となるのか、説明をいただきたいと思います。

2:35:08

山中委員長

2:35:10

お答えいたします。試験研究用等原子炉において、ラジオアイソトープRIを製造するにあたっては、当該原子炉の使用の目的の変更、RI生産用設備の追加等の施設変更が想定されるため、原子炉等規制法に基づいて、これらに関する原子炉の設置変更許可等の認可手続や、使用前確認申請が必要となります。また、放射性同位元素等規制法においても、製造する放射性同位元素の各種、水量等に応じた許可が必要になります。

2:35:55

濵野清美君

2:35:57

医療用等のラジオアイソトープの国産化は、国民の福祉向上に大きく寄与するものと考えますので、前向きな検討対応を求めておきたいと思います。引き続き、山中委員長にお伺いしたいと思います。本年2月14日の山中委員長への質疑におきまして、原子力規制委員会原子力規制庁の緊急事態対策官を務められました、長岡技術科学大学の山形教授による指摘についての見解を伺いました。審査する側は、安全に関するポイント、目標として設定すべきもの、設計要求事項の前提条件等といった具体的な合格基準と、それを立証するための受入れ可能な方法を明示しなければならないという指摘であります。山中委員長からは、かつて職員であった山形教授から御指摘いただいた点についても、委員会でプロセスの改善等を含めて議論をしてまいりたいと答弁をいただきました。議論をいただいているということなどがあれば、説明をいただきたいと思います。

2:37:10

山中委員長

2:37:12

お答えをいたします。現職規制委員会では、審査の要件性を確保するための観点を含めまして、審査プロセスの改善のための取組を進めているところです。2月14日の本調査会においても、審査プロセス改善のための取組について説明をさせていただいたところですが、改めて申しますと、審査会合においては、審査チームからの指摘が、事業者に正確に理解されていることを確認する場を設けて、必要に応じて文書化を行っております。また、論点整理を早い段階から行い、できる限り審査の手戻りがなくなるよう、事業者の対応方針を確認するための審査会合を頻度高く開催しております。こういった取組を現在進めているところです。その後、本年3月25日に実施をいたしました、主要原子力施設設置者・非寄生者の原子力部門の責任者との意見交換、いわゆるCNO意見交換会において、原子力規制庁から事業者に対して、これまでの取組に加えて、さらなる提案や議論されたいことがあれば、ご意見をいただいて、率直に意見交換を行って、審査プロセスの改善の一環として、しっかりと検討をしていきたいという旨を伝えたところでございます。原子力規制委員会としては、CNOの意見交換会のみならず、審査会合の場を通じて事業者からの提案をお聞きしつつ、引き続き審査プロセスの改善を進めてまいりたいと考えております。

2:39:07

濵野審議官

2:39:09

この関連してお伺いしたいと思うんですけれども、これを通告しておりませんが、今取り上げました具体的な合格基準と、それを立証するための受入れ可能な方法の明示ということが必要だということを、緊急事態対策官を務められた山田教授が経験を踏まえておっしゃっているわけですね。この具体的な合格基準と、それを立証するための受入れ可能な方法の明示ということについて、大事であるというふうに委員長は思っておられるというふうに私は理解するんですけれども、ご見解をお伺いしたいと思います。

2:39:51

山中委員長

2:39:53

お答えいたします。ご指摘の点、非常に重要であるかと思いますけれども、改めてこの改善については、委員会の場も含めまして、議論を進めてまいりたいというふうに思っております。

2:40:07

濵野保史君

2:40:09

ありがとうございます。具体的な合格基準と、それを立証するための受入れ可能な方法の明示ということについて、委員長は重要だというふうにおっしゃっていただきました。ぜひ継続的な検討をお願い申し上げておきたいというふうに思います。さらに委員長にお伺いいたします。同じく2月14日の質疑におきまして、設置変更許可の審査につきましても、設計及び工事の計画の認可、いわゆる設工人の審査と同様に、ヒアリングの場で論点整理ができないか指摘をさせていただきましたが、山中委員長からは以下の答弁がありました。設置変更許可の審査は原子力発電所の基本的な設計方針を確認するものであることから、公開の場で技術的な論点を議論することが重要であるというふうに考えている。一方で設工人の認可の審査につきましては、個別の設備が許可の方針に基づいて設計をされているか、詳細に確認をするものであり、両者を同列に扱うことはできないという答弁でありました。設置変更許可の審査において、ヒアリングの場で事前に論点を提示したといたしましても、その後の公開の場での議論を踏まえ、規制委員会としていつでも論点の追加修正は可能であると考えます。ヒアリングの場での論点提示は審査の公正性に何ら問題を生じさせるものではないと考えますけれども、見解を伺いたします。

2:41:47

山中委員長

2:41:50

お答えいたします。原子力規制委員会としては、審査の透明性を確保する観点から、審査は公開の会合で行うことが大前提であると考えております。御指摘の規制側からの論点の提示を含む論点整理は、審査を行う前提となるものであり、公開の審査会合の中で事業者と十分な議論を行う必要があると考えております。まさにこの論点というのは審査の一部に他ならないものであると考えているところでございます。このため、審査会合の場で論点の提示を含む論点整理を早い段階から行って、できる限り審査の手戻りがなくなるよう、審査会合の頻度を高く開催することを行っているところでございます。なお、ヒアリングはあくまでも事実確認の場に留めるべきであり、設置変更許可の審査に関する論点整理を行う場としては適当ではないと考えております。

2:42:56

濵野保史君

2:42:58

この関連してこれも一点だけ追加してお伺いしたいんですけれども、審査を進める中で論点の追加とか変更ということはあり得るんだというふうに私は理解するんですけれども、それはいかがでしょうか。

2:43:13

山中委員長

2:43:16

繰り返しになりますけれども、規制側からの論点の提示を含む論点整理というのは、まさに審査の一部に他なりません。それをヒアリングの場で行ってしまうと審査の透明性が確保されません。したがって論点整理というのはヒアリングの場ではなくて公開の会合の場で行う必要があるというふうに考えております。

2:43:41

濵野保史君

2:43:43

それでですね、私がお伺いしているのは、ヒアリングの場での論点提示は今の委員長の説明なんですけどね。審査会合というか審査を進めていく過程において、一旦論点はこういうふうに整理したんだけれども、追加的論点が発生しましたとか、論点が修正されますということは私はあり得るんだというふうに思うんですけれども、そこはどういうふうに理解されていますか。

2:44:06

山中委員長

2:44:09

議論の中で新たな論点が出てくるということは可能で起こり得ることだというふうには考えておりますけれども、事業者と規制側、双方の認識が一致した段階できちっと論点をまとめて文書にしておくという手続きを現在行っておりますので、その後何か新たな論点が変更されて出てくるということはないものというふうに考えております。

2:44:35

濵野保史君

2:44:37

私の理解では、審査を進めていく中で論点の追加とか修正ということはあり得るんだろうというふうに私は理解をいたします。と考えれば、事前のヒアリングの段階で論点提示ということが行われても、何らその審査の公正性に問題を与えるものではないんじゃないかというふうに私は理解をいたしますので、これも継続的に検討をいただければとお願いを申し上げておきたいと思います。引き続き山中委員長にお伺いいたします。電気保安事業におきましては、深刻化する人材不足を確保するため、令和4年度に第3種電気手人技術者の試験回数を年2回に拡充したのに加えまして、令和6年度からは第1種電気工事試験についても年2回に拡充し、受験機会の更なる拡充を進めているところと承知をいたしております。原子力事業におきましても、原子力施設の保安の要となる原子炉就任技術者や核燃料取扱い就任者の確保は喫緊の課題であります。山中委員長への前回の質疑におきまして、原子力規制委員会においても、原子炉就任技術者や核燃料取扱い就任者等の試験の実施方法について検討を行っていると答弁をいただきました。具体的な検討の状況について説明をいただきたいと思います。

2:45:57

山中委員長

2:46:00

今、委員に御指摘をいただきましたとおり、原子炉就任技術者や核燃料取扱い就任者等の有識学者の確保というのは、原子力事業者における大変重要な課題であると認識しております。また、前回の質疑の際にも触れさせていただきましたけれども、原子力事業者からは、筆記試験科目ごとの合格の仕組みを導入してほしいという要望もお受けしているところでございます。こうした要望を実現する上でも、受験者データ管理の行動化等が必要になることから、政府全体での取組の中で、試験受付管理の電子化等の取組について現在検討を進めているところでございます。

2:46:50

濵野保史君

2:46:52

これで質問を最後にいたしますけれども、山中委員長に引き続きご質問をさせていただきます。原子力規制庁職員の年代構成につきましては、中核となる職員の高齢化が進み、審査・検査能力等の継承が喫緊の課題になっているものと承知をいたしております。特に、プラント新設の審査に関する経験・知見を持った人材が不足していくのではないかと危惧されます。原子力規制委員会、原子力規制庁として、審査・検査能力等を継承し、審査体制を維持・向上していくために、どう取組を進めているのか、説明をいただきたいと思います。

2:47:31

山中委員長

2:47:33

お答えをいたします。委員御指摘のとおり、審査を着実に進めるためには、審査にあたる人材の確保・育成というのは、非常に重要な課題であると認識しております。これまでも様々な取組を行ってきておりますが、具体的には、原子力規制人材を育成するための教育プログラムを国内の大学から募集して、優れたプログラムに対しては、規制委員会として補助を行う取組を進めております。また、職員の能力向上を図りますために、人用資格制度の導入と、これに対応した職員向けの教育訓練の実施を行っております。また、審査の即戦力となる経験者の積極的人用でございますとか、科学的技術的知見の高い職員の定年延長勤務を可能とする特例定年制度の導入に取り組んでおります。また、若手職員に対しましては、人用資格取得のため、1年間の集中型の教育訓練課程を実施しているところですけれども、この課程を修了した若手職員を多数審査部門に配属して、ベテラン審査官の下で実際に審査に当たらせ技術継承を図っているところでございます。引き続き、こうした取組を進めますとともに、より質の高い審査官を確保するとともに、各審査案件の審査の進捗状況に応じて適切に職員を配置することで、審査体制の充実強化を進めてまいりたいと考えております。終わります。

2:49:42

平吉子君

2:49:44

日本共産党の平吉子です。本日は、東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働に関わって、東京電力の的確性について伺っていきたいと思います。政府は、3月に新潟県などに、柏崎刈羽原発の再稼働に関する地元合意を要請し、また、東京電力も、この4月から柏崎刈羽原発で核燃料の送電をはじめ、再稼働に向けた動きが進んでいると承知しております。しかし一方、地元では、この動きについて、意を唱える声が広がっていると思うんです。新潟県原発市民検証委員会が、野党半島の地震の直後、1月13日に行った緊急アンケートでは、再稼働反対の声は60.54%、地震前よりも大きく増え、安全に避難することができないという声も70.26%に上りました。また、新潟日報社が4月に行った全ての新潟県議会議員宛てに行ったアンケートでは、議長を除く県議52人中28人、53.8%、半数越えが、再稼働を認めると回答した県議は3人だけと、さらに政府による再稼働の地元同意の要請について、県議の86%、45人が早すぎると回答しているわけです。今、再稼働なんてとんでもないというのが、地元住民の圧倒的多数の声だと思うわけですが、東京電力、こうした地元の再稼働反対早すぎるという声、認識されていますか。

2:51:20

東京電力ホールディング株式会社代表執行役副社長山口参考人

2:51:27

東京電力ホールディング株式会社の山口でございます。当社、福島第一原子力発電所の事故によりまして、今もなお、地域の皆様、広く社会の皆様に多大なるご心配、ご負担をおかけしていますこと、心より深くお詫びを申し上げます。お答えを申し上げます。当社、県民の皆様への説明会やコミュニケーションブースを通しまして、新潟県の皆様の様々な声は認識してございます。柏関は原子力発電所7号機におきましては、現在、設備の健全性の確認を進めているところでございまして、現時点で再稼働の時期について言及できる段階にはありませんが、当社といたしましては、今後も発電所の状況や取り組みにつきまして、新潟県の皆様に丁寧にご説明をしてまいりたいと、そのように考えてございます。

2:52:16

木村よし子君

2:52:17

様々な声っておっしゃいましたけど、そうじゃなくてやっぱり再稼働反対だと。再稼働は早すぎるんだ。この反対の声が圧倒的多数だということだと思うんです。これだけ地元から反発の声が上がっているにもかかわらず、4月15日から核燃料の送電が開始されたわけです。地元の合意がないのになぜ核燃料の送電ができるのか。再稼働を急いでいるということではないですか。東京電力、お願いします。

2:52:43

山口参考人

2:52:46

お答え申し上げます。燃料の送火につきましては、安全最優先のプラント運営に資するための安全確認のプロセスの一環として行っているものでございまして、現在、柏崎からや原子力発電所7号機では、原子炉の蓋を閉め、密閉状態でないとできない使用前事業者検査を含めた健全確認を実施してございます。検査を進める中で、何かあれば立ち止まり、一つ一つの工程を着実に進めているところでございます。繰り返しになりますけれども、現時点で再稼働の時期について言及できる段階にはございませんが、当社といたしましては、今後も発電所の状況や取組について、新潟県の皆様に丁寧にご説明を申してまいりたいと考えてございます。

2:53:30

木村よし子君

2:53:31

あくまでも使用前の検査だとおっしゃるわけですけれども、燃料の送電送火というのは、再稼働に向けた動きなのは間違いないと思うわけです。なぜできるのかというと、規制委員会が的確性判断をした、それを受けての燃料の送電だということだと思うんですけれども、そもそもこの東電、先ほどはトラブル続きという指摘もあるわけですけれども、原発を動かす的確性があるのかというところ、厳しく問われる状態だと思うんです。この間の的確性判断に関わる経過というのを確認していきますと、2017年、規制委員会が東京電力の原子力検査区分を第一区分、事業者の自律的な改善が認める状態だとして、原発の運転も可能だと的確性判断をしていたわけです。しかしその後、2020年9月に柏崎刈川原発でのIDカード不正使用が発生。翌年2021年1月には核物質防護設備の一部機能喪失が発覚するなど、トラブルが続発したのを受けて、この2021年3月に規制委員会が東京電力の検査区分を第4区分、事業者が行う安全活動に長期間にわたるまたは重大な劣化がある状態だということに変更し、さらに同年4月に燃料集合体の移動を禁止した、事実上の運転禁止措置をしたわけです。それが昨年末、2023年の12月に規制委員会の的確性判断の再確認で、第4区分が第1区分に戻り、そして燃料集合体の移動も可能になったということだと。これがこの4月に争点が始まったということだと思うんですけれども、規制委員長、これはですね、つまり東京電力は原発を運転するのに何の問題もない、的確性があると判断したということですか。

2:55:20

山中委員長

2:55:23

お答えをいたします。そもそもでございますけれども、原子力規制委員会は原子力発電所の再稼働の是非についてお答えする立場にはございません。昨年12月27日の原子力規制委員会で了承いたしました、核物質防護の追加検査の結果、検索分を4から1に戻すという、そういう判断をいたしました。加えまして、委員御指摘の的確性判断の再確認につきましては、東京電力が柏崎刈羽原子力発電所の運転主体としての的確性の観点から、原子炉等規制法によって求められている原子炉を設置し、その運転を的確に遂行するに至る技術的能力を有しているということについて、改めて再確認したものでございます。

2:56:18

平吉子君

2:56:19

要するに、原発を運転する資格があるんだと判断したんだ、そういうことだと思うんです。しかし、何度も言いますが、東京電力に的確性があるとは思えないんです。というのは、先ほどの柏崎刈羽のトラブルが続いただけじゃなくて、この間、東京電力、福島第一原発の方でもトラブルが相次いでいるのが東京電力の実態なわけです。昨年、12月の的確性の判断、再確認の結論を出す前、2023年の10月25日には、福島第一原発の汚染水の処理設備で洗浄していた作業員に、放射性物質を含む排気がかかってしまう、そういう事故が起きたわけです。さらに今年に入って、2月7日には、高温焼却炉、たてや東側壁面において確認された第二セシウム吸着装置、サリーからの汚染水漏洩もありました。また、2月22日には、増設雑魚体、排気物焼却処理施設で火災騒動というのも起きていると。これだけトラブルが続いた上に、先月4月24日には、福島第一原発内で掘削作業中にケーブルが損傷して、作業員が耳頬部と右腕に二度熱傷の火傷を負う、人身事故を起こす、そういう事故まで起きているという状態なんです。一番直近の、この4月の事故について伺っていきたいと思うんですけど、この二度熱傷の火傷というと、皮膚の表面だけじゃない、神秘にまで至る深い火傷だということなんです。つまり、場合によっては、命に関わる深刻な結果も根掻かない、重大な人身事故が起きたということだと思うんですけれども、東電、そして気性院長、それぞれに伺いたいんですけど、この4月の事故、重大な事故だと、そういう認識はありますか。

2:58:12

山口参考人

2:58:15

お答えを申し上げます。先生ご指摘のとおりですね、火花、アークが飛び散りまして、火傷を負ったものでありまして、感電する恐れもあった事象だというふうに捉えてございまして、大変重く受け止めてございます。

2:58:31

山中委員長

2:58:35

作業員が大きな怪我をされたという、非常に大きな事故であったというふうに思っております。

2:58:45

木田芳子君

2:58:47

感電の恐れもあったと、非常に大きな事故だったと、そういうご認識だと思うんですけれども、この事故どういう事故だったのかということで、資料を配布いたしました。ご覧ください。これ、校内配電線の埋設管路の補修ということで、表面のコンクリートを剥がす、いわゆるハツリ作業というのをしていた協力企業の作業員が事故にあったわけですけれども、当電の指示書、要領書に従って、この図にありますとおり、採石というのがあるんですけど、採石が出るまで掘るということで、ドリルで掘っていたんですけれども、それが、この事故を起こした該当箇所を見ると、この採石がなかったと。それに気づかないまま、そのままドリルで掘り進めてしまって、その結果、下にある6900Vの高圧線ケンブルを損傷するということになって、作業員が負傷。そして電源まで落ちたという、そういうものなんですね。当電にこの傾向について確認をしたいんですけど、先ほど言ったように、この当電の要領書、指示書というのがこの作業にあったということですけど、その指示書において、コンクリート、どれだけの深さまで掘削するのかと、そういう深さの指示というのはしていたのか、例えば、掘る場所に採石がないということなど、確認をしていたのか、ケンブルを損傷した場合のリスクについて、ちゃんと注意喚起を徹底していたのか、その指示が十分だったのかどうか、お答えください。

3:00:18

山口参考人

3:00:21

お答え申し上げます。当社は今回の舗装面の表層を剥がす作業においても、充電部に近接作業として安全に作業が行われるように防護措置が取られているか、具体的な注意喚起事項、深さなどを抽出して注意喚起を徹底するよう、本大きくんに対して指示すべきであったというふうに考えてございます。

3:00:45

平吉子君

3:00:46

指示すべきであったということは、指示できていなかったということでよろしいですか。基本的な注意喚起は取得したというふうに考えてございます。

3:00:56

平吉子君

3:00:57

指示できていなかったということなんですよね。つまり、党での責任というのは重大だと思うんですよ。ちなみにこの事故について、4月26日、特定原子力施設監視評価検討会で、バン・ノブヒコ委員が取り上げて、ケーブル損傷して電源落ちましたってどれくらい深刻か、人間の手術で言ったら、えらい皮下脂肪の厚い患者さんだと万全と切り進めて言ったら、動脈切ってました、出血太郎で死んじゃいました、そんな話ですよ、厳しく指摘しているんですよ。これ、党電の指示通りにやった結果だということでは、この事故を起こした責任、党電にもあると思うんですけど、いかがですか。

3:01:40

山口参考人

3:01:43

お答え申し上げます。廃炉の実施主体といたしまして、作業環境を適切に維持管理する責任がある当社といたしまして、繰り返しますけれども、大変重く受けているところでございます。福島第一原子力発電所では、発電所で行われる作業の安全性につきまして、現在防護の妥当性を点検する作業点検、こちらを実施してございまして、廃炉作業の安全性向上に向けた改善を継続的に図ってまいりたいと考えてございます。

3:02:09

岩田和幸君

3:02:11

今、作業点検しているって話なんですけどね、私遅いと思うんですよ。先ほどの番員は、検討会の中で指摘されているんですけど、手順書に沿ってやった結果、こういうことが起きてしまいました。全部一緒ですよ、それ。このことは、昨年10月の対表面汚染事案が起きたときに、計画段階のリスク抽出、ちゃんとやってください、それが今後作業を安全に行う肝になると指摘しています。その後、これだけ続いているって、これどうしたらいいですか、と言っているわけです。10月の事案というのは、作業員が汚染水をかぶったという事故なわけですけど、10月の事故のときに、万種の言うような厳しい対応、対策、ちゃんととっていたら、少なくとも今回4月の事故というのは防げた、そういう認識はありますか。

3:02:57

山口参考人

3:03:00

お答え申し上げます。10月の事象を踏まえまして、アノラックという、カッパを着ていなかったという状況でございましたので、防護に関する点検は、すべからくやってきたつもりでございますけれども、先生ご指摘のとおり、今、全体の作業安全の確認を行っておりますが、全体としての確認がやるべきであったというふうに考えてございます。

3:03:27

吉子君

3:03:28

作業員が防護服を着ていなかったという問題じゃないんですね、汚染水かぶり事故というのは。当店の指示書通りに、ホースをちゃんと固定していなかった、それが原因でホースが暴れている汚染水をかぶっちゃったという問題なので、これは万委員が指摘しているとおり、やはり当店の指示の問題もあるということなんです。だからやっぱり10月の時点でちゃんとやっていればという話なわけですよね。これは当店だけの問題ではないんです。規制委員長にも確認したいと思います。この10月の汚染水かぶりの事故について、規制委員会は軽微な違反というふうに判断をしているわけです。なぜ軽微と言えるんですか。これも人身事故だと思うんですけれども、重大事故じゃないんですか。

3:04:10

山中委員長

3:04:13

お答えいたします。昨年10月に発生いたしました、増設アルプスにおけます身体汚染の事案につきましては、法案検査の結果を受けまして、2月21日の規制委員会において被曝した作業員の事故線量及び皮膚の透過線量が法令で定める限度を超えていなかったことなどから、軽微な実施計画違反に該当すると判断をいたしました。一方、当該作業で扱っている物質の放射能濃度を考えますと、従業員に対する放射線安全について重大な違反になる恐れがあったものと認識しております。当該専属作業における再発防止施策の確実な実施、同様の作業への水平展開、東京電力社員の意識改善への取組等については、引き続き法案検査の中で確認してまいる所存でございます。

3:05:12

木田 芳子君

3:05:14

規制委員長がおっしゃったように、規制委員会としても重大な違反になる恐れがあった、そういう事故だったということはおっしゃっているのです。しかし、結論としては軽微な違反としか言っていないわけですね。その軽微というふうに断定した、判断したということが、当電の対応を甘くした、4月の事故にもつながった、その後のトラブルにもつながっているということになるんじゃないか、私は指摘しておきたいと思うんです。もう一点、規制委員長に確認しておきたいんですけど、先ほどの柏崎刈はを運転するにあたっての東京電力の的確性判断の再確認、これ10月の事故の後、12月に結論を出したわけですけど、その10月に起きたこの福島第一原発の潜水被り事故について、その対応についても考慮し判断したその結果ということでよろしいんですか。

3:06:03

山中委員長

3:06:06

原子力規制委員会は昨年12月27日、東京電力に対する原子力設置者としての的確性に関わる判断の再確認の結論を出すにあたりまして、的確性判断の再確認に関わる原子力規制庁による確認結果、現地調査、東京電力社長との意見交換を踏まえて判断を行ったところでございます。その際に判断材料の一つとして、的確性判断の再確認に関わる原子力規制庁による確認結果においては、昨年10月25日に発生いたしました東京電力福島第一原子力発電所での増設アルプス配管洗浄作業における身体汚染事象にも言及がなされたものと承知しております。いずれにいたしましても、東京電力には福島第一原子力発電所の配慮に向けて、引き続き緊張感を持って取り組んでいただくことを求めるとともに、原子力規制委員会としては、東京電力の取組を引き続き厳正に指導してまいります。

3:07:16

木村良子子君

3:07:18

10月の事故に関しても、言及なされた結果の的確性の判断なのかというのは私、愕然とするわけですよ。結局、規制委員会がこの汚染水被り事故について、重大な違反になる恐れがあったとしながらも、軽微な違反だと、そういうふうにして見過ごしたんだと。そして、的確性判断の再確認でも、特に問題視をしなかった。そうしたことが、今回のその後のトラブルにもつながっているし、今回4月にはですね、本当に、規制委員長等でもいうように、重大な事案を起こしたということだと思うんです。阪神が安全の肝だと指摘している、リスク抽出も安全性の管理もできていなかった。その当デーに対して、的確性あり、規制委員会がお隅つきを与えた。これはね、本当に重大だと言わざるを得ないんです。こういうトラブル続き、事故続きの東京電力には、やっぱり私は柏崎火力原発を再稼働する的確性なんてないと思うんですけど、改めてそのことを審査し直すべきじゃないですか。規制委員長いかがでしょう。

3:08:23

山中委員長。

3:08:26

平成29年12月に東京電力柏崎火力原子力発電所675機の新規制基準適合性に関わる設置変更許可を行うにあたって、東京電力が福島第一原子力発電所事故を起こした当事者であることを踏まえまして、東京電力の柏崎火力は原子力発電所の運転主体としての的確性を技術的能力に関わる審査の一環として、通常より丁寧に審査を行いました。その結果として技術的能力に関わるその結論を覆す事項が確認されなかったことから、東京電力について柏崎火力原子力発電所の運転主体としての的確性の観点から原子炉を設置し、その運転を的確に遂行するに足りる技術的能力がないとする理由はないと判断したものでございます。今回、昨年12月27日の段階で改めて的確性について検査を行い、現地調査を行い、その上で東京電力社長との対話も行った上で、的確性についての判断を覆す必要はないという結論に至ったわけでございます。岸田 吉子君、そろそろおまとめください。岸田 結論を覆す事態がないとご判断されたということですけど、私はそうは考えないんです。10月の事故の後、それを無視して的確性を認めたのみならず、その後もトラブル続きなのに、この結論を見直そうとも言わない、規制委員長、あまりにも東電に対して甘いと言わざるを得ないんです。福島第一原発の事故を起こした東電に対しての的確性の判断、厳しく審査するべきであるということ、申し上げて質問を終わります。

3:10:33

本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。

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