1:15
ただいまから、外交防衛委員会を開会いたします。委員の異動について、ご報告いたします。本日、小戸北俊君が委員を辞任され、その補欠として、鈴木宗雄君が選任されました。理事の補欠選任について、お諮りいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が1名決院となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、宣伝により、委員長の指名にご一任願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。それでは、理事に金子道彦君を指名いたします。政府参考人の出席要件に関する件について、お諮りいたします。外交防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房、内閣審議官、下田孝文君ほか27名を、政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用を決定いたします。外交防衛等に関する調査を議題といたします。外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について、質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。
2:37
自民党の佐藤雅久です。まず日韓関係についてお伺います。旧朝鮮半島出身労働者に関しまして、委員政権が努力をして、全政権の負の遺産を薄めようとしている努力は認めていますけれども、まだ日本国民の中にはまだまだその実効性を含め疑問を持っている方も多いと思います。そこで何点か概無第一に確認したいと思います。日本側は韓国政府の案を関係改善の観点から評価するとしております。そもそも日本企業が被告となり賠償を求められること自体が完全かつ最終的に解決したとする日韓請求権協定違反であり、韓国側の原告が訴える相手は日本企業ではなく韓国政府でなければなりません。よって韓国の既存の団体が日本企業の肩代わりをする案自体が協定上本来おかしいものであるのに、それを前向きに評価するとなると論理矛盾を起こすのではないかという疑問もわきま すけれども、それについて外務大臣の所見を伺います。
3:47
この今お話がありましたように1965年の日韓請求権協定これを提案国である韓国が遵守するというのが当然であります。その上で2018年に韓国大法院が同協定に明らかに反する判決を出したわけですが、これについて当時の文在寅政権が不作為を続けてきたわけでございます。これに対して、ユンソンによる政権は、懸案を解決し未来志向で日韓関係を発展させていくとの考えの下で韓国国内で対応について検討を行ってきたと理解をしております。こうした経緯で今般の韓国政府の発表に至り、その中で朴槿長官が韓国政府は1965年の韓日国交正常化以降構築されてきた両国間の緊密な友好協力環境を土台として、今後韓日関係を未来志向でさらに高いレベルに発展させていこうとの意思を有しているというふうに述べているところでございます。
4:49
日本政府としては、日本企業が被告となること自体はこれは協定違反というふうに認めていますけれども、今回のユン政権の努力、関係改善の観点から評価をしているということに過ぎないと。ただ、今回の韓国側の発表案が、慰安婦合意の荷の間にならないかと、また世論に押されてゴールポストを動かしてしまうんではないかというふうに思っている日本人も多いと思います。今回のユン政権の案が不可逆的なものであるという説明を受けているのか、それを少なくともユン政権時代に不可逆的にならないよう何らかの担保を日本政府はとっているんでしょうか。
5:31
この韓国政府は、今後国内のプロセスを行いつつ、原告の理解を得るべく最大限努力するとしております。今後措置の実施とともに、日韓の政治経済文化等の分野における交流が力強く拡大をしていくことを期待しておりまして、韓国側とそうした観点から引き続きよく意思疎通をしてまいりたいと考えております。
5:53
私が聞いているのは、今回の案が不可逆的にならないための何らかの担保をユン政権に対して取っているのかという観点です。
6:05
韓国政府は原告の理解を得るべく最大限努力するとして、まさに働きかけを行っているところであり、そうした状況を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。
6:17
それでは伺いますけれども、今のユン政権は65年の日韓請求権協定、これはどのように評価をし、どのような立場を取っているかお聞かせください。
6:32
先ほど御答弁したことの繰り返しになる部分がございますが、我々として1965年の日韓請求権協定、これを提案国である韓国が受入するのは当然であると考えております。この2018年に韓国の大法院が同協定に明らかに反する判決を出したわけですが、これについて当時のムンジェイン政権が不作為を続けてきたわけでございます。これに対してユンソニオの政権が懸案を解決し、未来志向で日韓関係を発展させていくとの考えの下で、韓国国内で対応について検討を行ってきたと理解しております。このような経緯で今回の発表に至りまして、その中でパクチン長官が韓国政府は1965年の韓日国交正常化以降構築されてきた両国間の緊密な友国協力関係を土台として、今後韓日関係を未来志向でさらに高いレベルに発展させていこうという意思を許していると述べておるところでございます。
7:35
ちょっと曖昧でよく分からないんですけれども、ということはユン政権は65年の日韓占拠権協 定でこの労働者の問題については完全かつ最終的に解決したという立場ということでよろしいですか。
7:57
先ほど林大臣からも御説明ありましたけれども、ちょっと繰り返しになりますが、1965年の日韓占拠権協定、これを締約後である韓国が遵守するのは当然でありますので、これについては韓国側も、韓国政府も当然そういう立場を維持しているというぐらいに考えております。
8:28
ここが実はこの問題の肝で、これが不可逆転にならないためには、日本と同じようにこの問題は完全かつ最終的に確認したと、解決したという政権が立場を取っているかどうかが肝なんです。であれば、今回日本側は、この歴代内閣の歴史認識を全体として引き継ぐというふうに今回は明言しています。であれば、韓国側に対しても同じように、65年の正規運権協定、こ れを遵守する、引き継ぐというふうな文言をやっぱり取るべきだと思いますけれども、なぜこれを取らないのか。これがないから、また慰安婦合意のようにまたひっくり返されてしまうんではないかという恐れがあると思うんですよ。なぜこの、有政権が65年協定を守るというのであれば、日本側は歴史認識を受け継ぐといったように、今回の韓国側発表の方に65年協定を遵守するという文言があれば、少なくとも有政権のときは不可逆にはならないとなりますけれども、これをまだ入れてないということであれば、これから入れるよう、何らかの方が発表するよう、これを求めるのは日本政府として筋ではないですか。
9:45
これも先ほど来、ちょっと繰り返しになって恐縮ではございますけれども、韓国政府は今後国内のプロセスを行いつつ、原告の理解を得るべく最大限に努力するとしております。そういった観点から、我が国としましても、韓国側と引き続き、よく一視即応していきたい、こういう立場でございます。
10:10
だからやっぱり日本国民は不安になるんですよ。今までGソミア、あるいはこの慰安婦合意も、やっぱり茶舞台返しされたわけですよ。政権が変わったらその可能性はあるにしても、少なくとも有政権のすらはないためには、しっかりそこまで言うんであれば、韓国側の発表文の方に、これ書いてないんですよ。そこはやっぱりしっかり明記をするということが大事。これは大臣レベルで、これ担保を取るべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
10:41
この隣国であるがゆえに、様々な懸案や課題があるこの日韓間でございますが、まさに今お話しになったように、1965年の国交正常化以来、引き続いてきた友好協力関係の基盤に基づいて、さらに韓国側と緊密に協力していくつつ、今お話しになったようなこと、懸案、様々な懸案もまだあるわけでございますが、我が国の立場に基づき、適切に対応してまいりたいと思っております。
11:11
これ微妙にごまかしているんですよ。その基盤に基づきというのと、守るということは全然違いますから。だから、前回の二半の合意もあのような形でひっくり返されてしまった。また、政権が変わるといろんなことが起きます。大統領が捕まったこともあれば、今回はまさに、国家の安保室長と、情報委員長と、そして前の国防大臣も捕まっちゃってるんです。なので、少なくともこの世論でひっくり返されないような担保、これはやるのは外務省の責任だと思います。ここがないと、なかなか国民からすると、非常に曖昧なままでまた進むと。また、同じ歴史の繰り返しとなってしまうと思います。それで輸出管理、これについて経産、副大臣の方にお伺いします。経産省はこれまで国会答弁などで、韓国が開始したWTOプロセスを取り下げ、信頼回復のために努めていただくことが必要というふうに繰り返し述べています。でも今回は取り下げではなく中断という形で政策対話を始めるというふうになってますけども、中断と取り下げでは全く外交的に意味合いが違います。なぜ今回今までの答弁のように取り下げということで初めて政策対話が始まることをやめて、中断で政策対話を始めるというふうに偏接したんでしょうか。
12:43
先生ご指摘の部分でございますけど、我が国といたしましてはこれまでも政策対話の再開のためには、WTO紛争解決手続の取り下げまたは中断が必要と考えてきております。今回韓国側の発表により政策対話を再開する環境が整ったというふうに考えております。なお2019年12月には韓国がWTOプロセスを中断する旨を決定したことを受けて政策対話を再開したこともございます。今回韓国は関連の協議に行われている間、WTOの紛争解決手続を中断する旨を表明したところであります。これはWTOの紛争処理手続を進めないという韓国の意思を対外的に表明したものと理解をしているところであります。今後再開される政策対話では韓国側の輸出管理の実効性を確認していくとともに、韓国側の今後の姿勢をしっかりと見極めてまいりたいというふうに考えております。
13:44
ちょっと議事堂を確認してほしいんですけども、今国会等面では今までは中断ではなく取り下げと言ってきているんですよ。今急に中断というふうになったのが理解しがたいんですけども、資料4をご覧ください。資料4に、経産省が3月6日に発表した内容と、翌日西村大臣の記者会見資料があります。そこで6日の発表の方では、発表内容で日韓双方が2019年7月以降の状態に基づくべく、関連の二国間の協議を速やかに行っていくこととしたと。これはまさに韓国側がずっと求めていたことをそのまま書いているというふうに見えてしまいますし、しかもこの二国間の協議ということと政策対話は全く違いますから。なぜここで協議という言葉を使っているのか。日本も韓国側も輸出関については、それぞれの試験に基づいて対話を行うと、政策対話と言っているのになぜここで協議という言葉を使うのか。協議と対話では全く違いますから。まさに安全保障の観点から我が国の視点に基づいて対話を行うと。実際に西村経産大臣も輸出関に見直しは他国と協議を行うという対象ではないと。つまりホワイトコクの見直しであれ、反動体の産品目であれ、これは協議を行う対象ではないと。しっかり政策対話を行うと言っているに関わらず、この発表文の方ではなぜこういう協議という言葉を使っているのか。説明願います。
15:30
輸出管理に関する日韓間の懸案事項には、WTO紛争解決手続の取り下げという論点も含まれているところであります。私どもは協議と申し上げていますのは、WTO解決に関わる協議を指しているのでありまして、輸出管理の見直しはあくまでも対話で行っていくというふうに考えております。協議をするという趣旨ではないというものであります。いずれにせよ政策対話を経て、我が国としては輸出管理の制度、運用のあり方をどうするか、現時点において予断を持っているものではありません。