1:05
ただいまから農林水産委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに金子道仕人君が委員を辞任され、その補欠として松野明美君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。食料農業農村基本法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、
1:30
野田町審議官、与田岳君ほか10名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、裁定を決定いたします。食料農業農村基本法の一部を改正する法律案を議題とし、これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。
1:57
自由民主党の野村哲郎でございます。私は岸田総理から昨年の8月にお電話をいただいて、農林水産大臣に任命をいただきました。心から御礼を申し上げますとともに、ちょうど任期の期間が400日でございましたので、
2:22
調べてみますと、他の大臣よりも少し長く、2週間ぐらい長くしたかなというふうに思っておりますが、ただその間、大変緊張の連続でございましたので、坂本大臣にも先ほど申し上げたんですが、是非、体をいとってくださいということでありまして、
2:41
こうして総理をはじめ坂本大臣、そして鈴木副大臣、そしてまた高橋大臣政務官、本当に農水省の皆さんをはじめとしまして、日頃より農業振興について大変なご尽力をいただいておりますことを、農林族の一人として心から御礼を申し上げる次第でございます。
3:06
私は最初筆頭から聞いたときに、時間が20分だということで、質問をいくつか用意させていただいておりましたが、8分間に短縮されましたので、ほぼ質問の時間はないんじゃないかというふうに思っておりますが、それはそれとして、総理のお決意のほども最後に伺いたいとかように思っております。
3:31
坂本大臣にも一問だけ質問をさせていただきたいとかように思っているところでございます。総理からは10月に官邸の方で、お前らもう食料の基本法ができてから25年経つんだぞと、これについての見直しを進めたらどうかということを、総理から御指示をいただきました。
3:58
そして、納税省に帰りまして、官房を集めて、その旨を話したところでございました。ちょっとそのときに話したことを、少しここで御披露させていただきたいと思うんですが、私の経歴は、昭和44年にJA中央会に入りました。35年間勤めたわけでありますが、このJA中央会に入ったときに、
4:27
入りましたときに先輩から、おい野村、これからの鹿児島の農業は変わるぞと、こういうふうに言われました。当時の鹿児島の生産額の一番大きなのは当然米でありました。そしてその次が環瘡、その次がサトウキビだったんです。
4:50
ローカル食豊かな農産物でありますけれども、他は肉用牛が若干ございましたけれども、ほとんど監禁作目的なものがあまりなかった時代でありまして、そのときに、県とJグループが一緒になりまして、10年後の鹿児島のビジョンをつくろうということになって、10年後の鹿児島の農業の姿というのを、冊子にまとめていただきまして、
5:19
私どももそれで勉強したわけでありますが、そのときに皆さんがもう生き生きとしておりまして、そしてそこにやっぱり人が大事だということで、経済連の技術員の人たちをそれぞれの地 区に張り付けをさせまして、3年間でお前たちは団地をつくってこいと、ここは肉用牛団地、ここは羊とん団地、ここは酪農団地という形で団地をつくってこいと、
5:47
でないと鹿児島県内全体にばらついているので、何とかやっぱりまとめる必要があるぞということで、今でも私どもは団地団地とこういうふうに言っているんですが、熊本も同じようにそういった団地的なところの取り組みをされたというふうに認識をしております。
6:06
私はそのときにやっぱり人が張り付いてそこの農家の人たちと話をして、そしてやってきたというのが一番良かったんじゃないかというふうに思います。3年間地域に執行だったものですから、3年間のうちにお前たちは団地をつくり上げてこいというのが技術員に対する指示でございました。
6:31
当時の鹿児島県の生産物は先ほど言ったようなことだったんですが、ひも解いてみますと、鹿児島県のそのときの農業生産額は3000億をちょっと超えたぐらいで、全国18位だったんです。現在ではいくらかというと全国の2位で、そして5300億円もなっておりまして、もう全然鹿児島の農業の姿というのがものすごく変わってきたわけであります。ですけれども、今回この法案ができたので、ぜひ私は選挙のときに皆さん鹿児島の農業をもう変えていきましょうということを森山先生と2人でずっと回答を打って、今の鹿児島で何が不足しているのかというと、やはり畜産ですが飼料が足らない。
7:22
だから飼料が足らないものをどういうふうにしてカバーしていくか。稲藁だって中国から輸入しているぐらいでしたから、もうこれではとてもじゃないけれども経費がかさんで農業として成り立っていくかどうかということはこれからの正念場だということをやりまして、あと2分ですね。
7:41
これからもやってきたわけでありますが、おかげさまで鹿児島の農業が見違えるような、そういうと田中さんからいつも言われて、あんたは自分のお国のことの自慢話ばかりするとこう言われているんですが、そのぐらいみんな農家も組織の皆さん方も行政の皆さんも頑張ってきたというふうに思います。
8:03
だからもう少し変えようじゃないかと。それは一番最初に、わかりました。何を一番最初に去年やったかというと、肥料を作り出したんです。畜産圏ですが大秘がいっぱいあります。
8:22
その大秘に基づいて、ペレット化して固形化して、それをほとんどの農家に一昨年から配布をしておりまして、これが一番よかったのがお茶だったんです。
8:35
これはやはりアメリカにもEUにも輸出するには無農薬でないとだめ、あるいは肥料も無農薬でないとだめというのがありましたから、このペレット肥料を使い出してからどんどん輸出が伸びていきました。
8:53
ということで自慢話をさせていただきましたが、この基本法で今回私は総理にやはり日本の農業を変えていかなきゃいけない。金があって変えられるものじゃないし、これからやはり農家の皆さん方の努力によってやらなきゃいけないし、そしてまた総理の指導力だとこういうふうに思いますので、ぜひ決意のほどをおっしゃっていただきたい。
9:21
坂本大臣にはこの基本法の後に基本計画ができるわけですから、この基本計画のスケール化も教えていただきたい。もうそれだけでございます。石田総理。
9:35
我が国の食料農業農村をめぐる環境ですが、この世界的な食料需給が不安定化する中で、輸入に依存する農産物の国内生産の拡大が急務。
9:52
これは重要なポイントですが、それとともに農村人口の減少が見込まれる中、この少ない農業者でも食料を安定供給できる体制の確保、これが重要になっています。そして、そうした中で、委員の方から鹿児島の例を挙げられましたが、各地において様々な創意工夫が行われている、取組が進められている、こういったことであります。今般の基本法の改正によって、農業所得の向上等を通じて農業に関わる皆さんが夢や希望や自信を持って活動できる農業が展開され、また農村において活力ある地域社会が維持され、次の世代が育っていく、こういった場にしていく、こういった取組を進めていきたいと考えております。
10:48
先ほどに、対比パレットの話もありましたが、各地域の創意工夫を国としてもしっかり支援をしていく、農業農村の持続的な発展を実現するために官民が連携していく、こういった姿勢が国としては大事であると考えております。野村哲郎君、時間です。はい、ありがとうございました。時間が来たようですが、坂本大臣は個別にお話をさせていただきたいと思います。
11:22
立憲民主社民の畑次郎です。まず総理、週末から昨日にかけての外遊、お疲れ様でした。本当に近隣諸国との一視同通というのは大変重要なことなので、引き続きシャトル外交もぜひよろしくお願いしたいと思います。
11:40
日中首脳会談では、日本への水産 物輸入禁止措置の即時撤廃を求められましたが、その他の農産物や食品、飼料等の輸入停止措置について、解除に向けた前向きな話というのはしていただけたのでしょうか。そして、併せて日韓首脳会談においても、職員等の輸入停止措置について前向きな話し合いは行われたのか、このことについて伺いたいと思います。石田総理。
12:10
先日の日中首脳会談においては、私から中国側による水産物を含む日本産食品の輸入規制の即時撤廃、これを改めて明確に求めました。
12:27
引き続き、中国に対して何ら科学的根拠のない日本産食品に対する輸入規制の即時撤廃を強く求めていかなければならないと考えております。
12:42
日韓の方ですが、東日本大震災の日本産食品等に対する輸入規制の撤廃は政府の重要課題であり、韓国に対してもこれまで様々な機会を捉えて働きかけています。
12:59
そして 、今回の日韓首脳会談では、双方の関心事項、懸念、懸案についてお互いに言及しました。こうした関心事項、懸念を示す中で、御指摘の点等についても議論を続けていきたいと考えております。
13:28
今の御答弁ですと、実際に食品等の輸入停止措置について話し合われたのかはっきりされないところはありました。我が新州も、きのことか、コシ油とかそういったものが輸入停止措置になっておりますし、他の地域でもお茶とかほうれん草とか幅広い品目が停止措置となっておりますので、これからの話し合いの中で、ぜひともそうしたことも取り上げていただきたい。このことをお願い申し上げます。
13:57
5月16日の党委員会の質疑に対して、坂本農林水産大臣から「農業の生産基盤が弱体化したとは思っておりません」との御答弁が繰り返しありました。
14:11
23日にこの発言を撤回されて陳謝していただきましたが、それでも坂本大臣が全く異なる前提でこれまで議論を進めていたとなると、この衆参での長い時間をかけた議論というのが、水泡に帰してしまうんじゃないかと、そうした懸念を私は抱いておりますし、皆も同じような考えだと思います。
14:34
この農業の生産基盤の軽意について岸田総理の御所見と、基本法改正の前提として、総理にはこの生産基盤の弱体化という認識があったのかどうか、このことについて伺います。岸田総理。
14:50
御指摘の農業生産基盤をめぐる坂本大臣の発言については、御指摘のように先日の参議院農林水産委員会において坂本大臣から、この撤回、陳謝、申し上げているところですが、
15:09
私自身、我が国の農業生産基盤は弱体化しているとの強い危機感を持って対応する必要があると考えております。
15:21
当然、農業者の減少高齢化や農地面積の減少等が進み、さらに今後は人口減少が不可欠となる中で、少ない人数でも食料供給を持続的に行うことができるよう、しっかり対応していくことが重要であると認 識をしております。
15:42
このような認識の下、御審議いただいているこの食料農業農村基本法の改正を通じて、農業生産基盤の強化に向けて農地の確保と有効利用、そして生産性向上のためのスマート技術の導入、
15:59
新規収納の促進を含め、次世代の農業人材の育成確保、そして市場拡大に向けた輸出のさらなる促進、こうした取組着実に進めていきたいと考えております。
16:18
いろいろと御答弁いただきましたが、いずれにしても、総理はしっかりと農業の基盤が弱体化していたという御認識がお持ちだったということを最初に申し上げていただきましたが、もしこれをこのまま放置していたら、格内不一致だと言われても仕方ないような状況になっていたかもしれませんので、その辺の認識をしっかりと格内で一致していただきたい、このこともお願い申し上げます。
16:43
そして、総理は今おっしゃった中でも、特に我が 国の農業の弱体化を招いた一番の原因というのは何だとお考えですか。石田総理。この農業生産基盤ですが、この中心は農業に関わる人、そして農地であると思います。そして、この人と農地、この両方が減少していることが農業生産基盤の弱体化の原因であると認識をしています。人ということについては、農業充実者について減少者数の多くは米の生産者が占めている。米については、機械化等の進展を背景に、少ない労働時間で生産できる体系が確立し、高齢農業者が多く従事されていますが、高齢化によるリタイヤが現在の農業従事者の急減の要因になっている。このように認識をしておりますし、農地の方で申し上げるならば、この農地面積の減少、これは高齢化や農業従事者の減少による広範囲農地の発生、そして宅地や工場等の建設に伴う農地転用、これらによるものであると認識をしております。私はですね、やっぱり一番農業が弱体化してしまった、その一番の原因というのは、再生産可能な所得を得られなかったこと、これが一番大きかったんじゃないかと思っております。今回の法案の中でも、新たな食料システムにおける農産物の合理的な価格、この合理的な価格ということが繰り返し、この委員会の中でも議論となりましたが、こうした価格形成の中で、生産者にとって再生産可能な十分な所得が得られなかった場合において、国として適正な所得が確保できるような支援をしてくださると、そういう認識でよろしいんでしょうか。
19:05
農産物の価格形成については、需給事情や品質評価が適切に反映されつつ、生産から消費までの各段階の関係者の合意の下、国内外の資材費、人件費等のコストが考慮される仕組みを構築していくことが重要であると認識をしています。そして、価格形成の仕組みの法制化等により、持続的な供給に要する合理的な費用が考慮され、再生産可能となるような価格形成がしっかりと行われるよう、後押ししてまいりたいと思います。そして、それと同時に、今申し上げました合理的な価格形成の後押しと合わせて過度な変動には、収入保険制度等を適切に講じなければならないと思いますし、合わせて、スマート化による生産 性向上、ブランド化による付加価値向上、こうした取組を支援していくことが重要であると認識をしております。
20:16
この補助料システムの様々な段階で合意形成をしていくというお話が分かるのですが、やはりどうしても生産者というのは声が小さくて、やはり消費する側に近い人たちの声が強くなってしまう。そうしたときに、どうしても生産者にとっての合理的な価格というのが蝕まれてしまったときは、政府としてしっかりと所得を保証できるようなことにしていただけるのか、そのことを改めて伺います。
20:48
政府としては、今申し上げたような考え方、そして取組によって、この価格形成を果たしていきたいと考えておりますが、委員の御指摘のように、生産から消 費までの各段階の理解が重要だという点、これは御指摘のとおりであり、特に消費者の理解というものが重要であります。ぜひこうした理解も促進させながら、先ほど申し上げましたようなシステムを機能させるよう、政府としては努力していきたいと考えます。
21:27
合理的な価格形成の中で、価格が高くなってしまったら、海外の安いものを買おうとか、消費者はどうしてもそういう方向に動いてしまうので、ぜひとも所得が十分獲得できるような合意形成がされなかった場合に、政府の後押しをしていただきたい、このことをお願い申し上げます。地元からも、農産漁村の活性化とか、地域コミュニティ再生とか、都市農村共生社会の実現とか、そうした田園回帰を一層促進するため、自治体が主体となった施策を講じることが可能となる支援策の拡充が必要じゃないかという声をいただいておるんですが、私はそもそも人口減少の抜本的な対応策としても、都市から地方へ、地方や農産漁村への人口移動が必要だと考えておるんですが、岸田総理の所感を 伺います。
22:26
農産漁村の活性化、また地域コミュニティの維持・強化については、やはりこの地域の実情に応じて、ご指摘のように地方自治体が主体となって取り組んでいく、こうした考え方は重要であると思います。このため、政府としては、デジタル田園都市国家構想交付金等を通じて、地方自治体が地域の実情に応じて主体的に課題の解決に取り組めるよう支援を行っているところですが、農村に人が回帰するためには、農業の生産性向上や付加価値向上による収益性の高い農業経営を実現するほか、農博など地域資源を活用した事業活動による所得の向上を通じて、農村生活における経済基盤の安定・強化を図る、こういった取り組みも重要であり、これらを通じて魅力的な農業を実現し農村を活性化させる、こういったことで農村への人の回帰を図っていく、こういった取り組みも重要であると認識をいたします。今、一番問題となっている人口減少については、離島や農家では、おじいちゃんおばあちゃんが近所に住んでいたり同居していたりして、子育てしやすい環境で子どもも増えているという話もありますので、ぜひとも、農家に、半の半Xでもいいのですが、少しずつ地方に人が移り住めるような状況をつくっていただくことが、人口減少の歯止めにもつながると思いますので、ぜひそうした取り組みもお願いしたいと思います。時間の関係で最後になりますが、基本法改正というのは、やはり可能な限り多くの賛同をもって可決するべきだと思います。そういう考えの下で、私たちも様々な修正案を与党にご提示してまいりました。ただ、全く修正には応じていただけませんでした。岸田総理の方針ということなんでしょうか。総理のお考えを伺います。
24:48
この党委員会においても、基本法改正による今後の農政のあるべき姿について、熱心に議論を重ねてきていただいているところだと承知をしております。その法案に対する姿勢、私の考え方かというご質問ではありますが、修正協議を含め、国会審議のあり方については、これは当然国会でお決めいただくものであると承知しております。国会において充実した議論を行っていただいた上で、この法案についてもご判断いただく、こうしたものであると認識をしております。
25:36
この政治資金規正法の改正の議論においてもそうですけど、全くこの農政に関しても、総理のリーダーシップというのが見えてこないと思います。本当にこの火の玉になって日本の農業を守っていく、そうした決意というのをぜひとも改めて伺いたいと思いますが、いかがでしょう。
25:59
今の我が国農業をめぐる環境、世界的な食料需給の不安定化など、こうした環境を考えますときに、食料安全保障の考え方を中心に、この基本法の議論を深め、そして法律を改正することの重要性は強く感じているところであります。この国会の審議については、先ほど申し上げたわけでありますが、この法案自体は政府として一丸となって、この日本の農業の在り方について議論をし、国の在りようとしての思いをしっかり込めた形で法律を作らせていただきました。我々としての農業に対する危機感と、そして未来へのこの思い、これを法律の中に盛り込んだところであります。ぜひ審議をしていただいた上で、国会においてご判断をいただきたいと思っております。時間となりましたので終わります。
27:16
公明党の横山審議士でございます。総理にお聞きをいたします。農業の持続的発展のためには再生産可能な農業の実現が必要です。そのために改正案第26条では、効率的かつ安定的な農業経営が農業生産の相当部分を担う農業構造を望ましい農業構造とし、これを確立するために国は各種施策を講ずることとしています。この望ましい農業の構造の下で、基本法が目指す農業経営とはどのようなものか、まず総理にお伺いいたします。
27:55
農業は国民への食料の供給や地域社会の維持を担うものであり、持続的な発展が図られること、これが重要であると考えています。そのためには、各地域の農業経営が消費者のニーズを的確に捉え、収益を上げながらやりがいと自信を持って展開されることが望ましいと考えています。その実現のため、この基本法の改正を通じて、農地の収穫、収益、スマート技術等による生産性の向上、ブランド等による付加価値の向上、輸出を含めた販路の拡大、こうしたものに取り組んでまいります。そして、結果として農業経営の安定、発展、これをしっかり後押ししていくことにつなげていきたいと考えております。
28:58
農業の宿命といいますか、自然相手の産業でありますから、その転向による収量の増減というのは必ずつきまとうものであります。また、それによって農作物の価格変動も起きてくるということになります。これは、農業者の技術や努力が及ばないような転向不順ももちろんありますし、また災害も訪れるわけであります。また、こうしたことによって農業経営が圧迫されるということもある。また、あまりにもひどい場合には、残念ながら離農される人たちも出てくるということになります。この国産農産物の価格の高騰に対しましては、国産の農産物の価格が高騰すれば、当然安い農産物が海外から入ってくるということも起きてきます。そのため、改正案の39条では、農産物の価格の著しい変動が育成すべき農業経営に及ぼす影響を緩和するために必要な施策を講ずると規定されています。現状でも下体穴嵐というのがあるわけですけれども、品目別あるいは営農類型別に経安定対策が講じられているわけであります。他方、コロナ禍、そしてまたウクライナ紛争を経験して、生産資材価格が非常に高騰したと、その結果既存の経安定対策では補いきれないという状況が起きました。そのため、予備費で肥料価格高騰対策などを講じたわけでありますけれども、農業現場では既存事業では対応しきれない事態に直面したときの不安というのが常にあるわけであります。そこで改正案の農業経営の安定を規定した39条、あるいは農業資材の安定確保を規定した第42条、こうしたものは既存事業の対応だけではなく随時に必要な施策を講ずるんだと、こういうふうに考えていいのかどうか、総理にお伺いをいたします。
31:15
御指摘のように基本法改正案では第42条第3項として、農業資材の価格の著しい変動が育成すべき農業経営に及ぼす影響を緩和するために必要な施策を講ずるとの規定、これは新たに設けたところです。今般の膨らんだ情勢等を受けて、肥料や原料等の農業資材の急激なコスト打下に対しては、累次にわたるコスト抑制策等を重層的に実施してきたところでありますが、今後もこの新たな規定に即して機動的に必要な対策を講ずることとなります。ぜひ、こうした規定に基づく施策を講ずることによって、農業経営の安定、政府としても図ってまいります。横浜新宿県総理の口からこうして言っていただくと大変に安心できると思います。最後の質問になりますけれども、近年の人口減少や高齢化に伴う食品アクセスの問題は農林水産省だけではなく、他省庁にまたがる複合的な問題です。この改正案第19条では、国は地方公共団体、食品産業の事業者、その他の関係者と連携し、地理的制約や経済的な状況等にかかわらず、食料の円滑な入手が可能となるよう、食料輸送手段の確保の促進、食料の寄付が円滑に行われるための環境整備等の必要な施策を講ずるというふうにあります。関係省庁等の連携をどのように強化し、食品アクセスの問題に対応するのか、総理に伺います。
33:11
食料アクセス、食品アクセスについてのご質問ですが、まず一人一人の食品アクセス、これを確保するためには、農林水産省だけではなくして、内閣府消費者庁、子ども家庭庁、総 務省、あるいは国土交通省など、多岐にわたる関係省庁が連携していくことが重要です。このため、新たな基本法の下、食品アクセスの課題解決に取り組む各地域に対して、政府の一元的な窓口を設け、地域ごとの課題に的確に対応した施策をタイムリーに実施していくなど、関係省庁の連携を一層強化していきたいと思います。具体的には、地理的条件等により、買い物が困難な方々の食品アクセスの確保に向け、移動の足の確保、移動販売者の運行、ドローンによる食料配送等を実現してまいります。また、経済的に困窮している方々の食品アクセスの確保に向けて、フードバンクへの支援、そして子ども食堂等に対する政府備蓄前の無償交付を進めてまいります。こうした取組を進め、そして関係省庁を連携させることによって、この政策をより効果的なものにしていきたいと考えております。
34:46
総理の口からもおっしゃられました、フードバンク、子ども食堂などですね。食品アクセスというのは、現行基本法制定のときにはそれほど問題ではなかっ たものでありますが、今回の基本法では一つの重要なテーマになっていると考えております。しっかり効率的な対応をお願いしたいと思います。以上であります。
35:19
日本石の会の松野明美です。どうぞよろしくお願いいたします。私は農林水産委員会初めて所属をさせていただきまして、まだ1年経っておりません。そういう中で今回のビッグチャンス、25年ぶりの基本法の改正ということに携わっていただきまして、本当によかったなと思っておりますが、これから先、この20年30年後、子どもたちが本当に食べていけるかというような状況の中で、本当に皆さんの方が危機感がないと、こういうふうにですね、尋ねてもできない理由を考える。どうやったらできるかではなくて、できない理由を考えるというところが、私は本当に残念だなと思っております。そういう中で総理、今回改正案の第46条に障害者の環境整備が入りました。現在、私たち、我が国は障害があってもなくても、ともに学んでいこう、仕事をしていこ うという共生社会を目指しておりますが、残念ながら再開に近いほどに遅れております。そういう中で、野党立党主席の横沢先生の方も指示があったんですが、今回の改正案では質問があったんですが、女性の活躍、高齢者は人材育成、農業施策に明記されておりまして、障害者、農副連携は農村振興に位置づけられておりました。これではですね、私、なぜかと思ったんですね。というのは、障害者農副連携は農村だけじゃないんですね。今現在、都市部でも都市農業でも盛んに行われております。特に東京の練馬区はかなりですね、そういう農業の関係でですね、非常に賑やかだということを盛んに行われていることを聞きました。これでは農村に位置づけるということは逆効果ではないかと思っております。どちらかというと、都市部では厚労管轄と言いますか、都市部では高齢者や女性が活躍してくださいと、農村では障害者が活躍してくださいというよう、そういうように分けているのではないかと思いまして、非常に共生社会とは逆効果になっているのではないかと思うんですが、これちゃんと障害者農副連携もやはり女性の活躍ととともに高齢者の活躍と一緒に農業施策に明記してはどうかと思うんですが、総理どのようにお考えかお聞かせください。
37:47
まず障害者は一人一人、この障害の程度等は様々でありますが、ご指摘のように地域農業を支えていただく存在になり得る皆さんであると考えています。そして重要なのは、障害者の方々が有する農業技術を習得し農業の第一線で活躍したい、あるいは農業を通じて生きがいや居場所を見つけたいなど多様な希望や思いを受け止め、障害者の方々が地域農業の現場で活動できる機会を広げていくことであると考えています。そのためには、地域の農業法人や社会福祉法人等、地域の関係者が一体となって、ここの農業経営の枠を超えた取組を進めていく必要があることから、新たに設ける農福連携の規定は農村地域に関する政策に位置づけているところであります。なお、農業の持続的な発展に関する政策における農業人材への施策、具体的には農業の担い手や新規就農者等への支援策、これは障害の有無等は問わないものであると考えています。障害をお持ちの方への支援も含めて、こうした政策は適切に推進していくべきであると考えております。
39:28
総理、都市部でも農福連携は盛んに行われておりますし、都市部においても障害者の皆さん、住んでいらっしゃるんですね。そういう中で、やはりここは私は大事なところだと思うんですね。農福連携を進めるためには。都市部であろうが農村地帯であろうが、やっぱり一緒と私は思いまして、障害者の皆さん、環境もちろん大事です。でもやはり農業をやってみたいなと思う障害者の皆様方は、元気な方たちが多いので、本当に託していただいてもいいと思います。鶏のお世話がとても得意な方が給料20万円で、健常者の皆様方よりも多い、給料が多いという方もいらっしゃるので、ぜひここは私は分ける必要はないんじゃないかと。分けたら共生社会と本当に逆交換になるんじゃないかと。農業がやはり基本をチャンスにして、福祉を引っ張っていくような形でないと、私はこれからの農業は進まないんじゃないかと。本当に衰退していくんじゃないかと本当に思っておりますが、多分通告はしていないと思いますが、よろしくお願いいたします。
40:38
まず基本法における農村というのは、農業が行われている場所を指すわけでありますから、これは都市農業であれ、これは決して排除するものではないと思います。そうした地域も含めて、障害者の方々が生きがいをもって活躍していただける、こういった考え方に基づいて政策を進めていく、農福連携を進めていく、こうした考え方は重要であると考えております。
41:14
やはり活字、基本法に残すということが大事だと思うんですね。活字、文字というのは非常に冷たい感じがするんですよ。どちらかというと、そういう農村振興に障害者の皆さんが農村振興の一つの手段というような形に見えるんですね。このように総理から、ここですよ、ここですよという説明があると、なるほどなと思うんですが、やはりこの文字に残すということ自体はですね、やはり私はちゃんと人材育成、担い手、担い手という形で私は残した方がいいんじゃないかと本当に思っております。はい、思っているんですね。そうですね。
42:03
障害者の皆さん方がどのような形で農業に関わろうともですね、それは都市農村に関わらず地域の農業が持続的に営まれていくことに貢献されているということから、地域の農業の振興を図るものというふうに位置づけているところであります。
42:25
はい。やはりできない理由ではなくて、私たちはどうやったらできるかというようなことを答弁で求めているんですね。そしてやはり先ほど、時間がないのであれですけれども、やはりもう少し危機感を持って、本当に私たちは温暖化じゃないですよ、砂漠化すると言われているんですね。ほんの30年後、子どもたちがご飯を食べれなくなる んじゃないかという中で、何か人事のような感じを受けるんですね。ですから私、もうちょっと基本法に対して、このビッグチャンスを生かしてですね、農業をガッと切り替えていくような気合が必要ではないかと思います。はい、以上になりますが、ありがとうございました。
43:12
はい。国民民主党新緑風会の船山安生でございます。昨年秋の予算委員会におきまして、総理から食料安定供給については、国内で生産できるものはできる限り国内で生産していく、これが基本との考えをお述べいただきました。現行基本法にもですね、国内の農業生産の増大を図ること、このことは既に書いてあります。ただ、改めて今ですね、25年前に比べてより一層世界的な食料需給の動向、地球温暖化の振興により、いつでもどこからでもお金を出せば食料が手に入る、そんな時代とは言えない、今状況に追い込まれました。であれば、これまで以上に国内生産の増大の必要性は高まっていると思うんですね。そのことを、やはりしっかりと、この25年ぶりの改正基本法に改めて書き込むべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
44:17
はい、今、気候変動による不作の頻発ですとか、あるいはこの世界的な食料供給、食料需給の不安定化、こういったことを考えますと、より食料安全保障に対する考え方の重要性は高まっているということ、このことについて、より強い危機感を持たなければならないということ、この点については委員御指摘のとおりだと思います。そういった背景もあり、この基本法の改正の議論をお願いしているわけでありますが、現行の食料農業農村基本法においても、食料の安定供給については、国内の農業の生産の増大を図ることを基本とする方針、これを明示しており、この方針は今後も維持していきます。こうした食料安全保障の取組、これを強化していくことは、より必要になっていると認識をしております。過度に輸入に依存している麦、大豆等の国内生産の拡大、これを後押しするとともに、担い手の育成、確保を図りながらスマート技術の導入や、農地の収積収益によ る生産性の向上、こうした国内の農業生産の増大を図ってまいりたいと申し上げているのは、こうした危機感を背景とするものであります。今、総理からも、より重要になっているということをお話をいただきました。であれば、より重要なんだ、より増大の必要性が高まっているんだということを、しっかりと条文に書いていかないと、やはり分からないんですよね。同じ書きぶりでは、今までと同じ問題意識だとしか見えません。やはりこれ基本法ですから、農船の憲法と言われている、そういう中で、条文からもその思い入ってますよ、読めますよ、ではなくて、ちゃんと書き込む、なぜ書き込めないのか本当に分からないんですよね。先ほどの松野さんの質問もそうですよ。そこも大事だと言うんであれば、ちゃんと書いてください。やっぱり人は条文を見て判断するわけですから。例えばですね、自給率の向上を書き込む、もしくはその食料供給能力の維持ではなくて、維持増大を図るとか、そういった一言があるだけで全然インパクトが変わる。なぜそれが書けないのかということをずっとお伺いしてるんですけども、総理のご決断いただきたいと思います。
47:01
今、食料農村農業基本法の改正をご議論いただいているわけですが、この法案全体の中で今申し上げた思いをしっかりと盛り込んでいると、政府としては考えています。今申し上げた危機感を背景として法律を作った、その法律全体の中で今申し上げた食料安全保障の重要性、あるいは先ほど松本委員のご質問にあった障害者を含む農副連携の重要性、これを示していると考えています。この基本を示した上で具体的な政策を進めていく、結果につなげていく、これが基本法のあるべき存在意義であると思います。ぜひこの基本法の審議を通じて、こうした政府の考え方もしっかり国家においてご確認いただきたいと考えています。
48:09
基本法ですから、細かい手段よりも大きな理念、増大させるんだ、しっかり上げていくんだというところが、だって文面変わってないんですもの。そこをしっかりとさらに書き込むべきだということを申し上げているんですけれども、基本法という中で、ちょっと本当に私は意思がちょっと見えないなというところを残念に思っています。そして農業の生産基盤について、旗議員からも質問がありましたけれども、もう既に総理からはですね、昨年の秋の段階で生産基盤の弱体化、これを深刻な問題として捉えているというご答弁もいただきました。そのやっぱり内容としては、人が減っている、農地が減っているということですけれども、先ほどですね、特に稲作、7割が稲作で高齢化だから、機械化進んでいるから進んでいると、あたかもそれはしょうがないというような、というふうに聞こえるようなご答弁でしたけれども、その中でいかに、やっぱり農村というのは色んな多様な人が支えているという中で、どうやってそれを増やしていくのか、どうやってこれ以上農地が減らないようにしていくのか、そこの手法もなかなか見えないわけでありますけれども、そのあたりで総理はどうお考えでしょうか。
49:21
先ほども申し上げましたが、この農業生産基盤の中心、これは農業に関わる人と農地でありますが、その両方が減少していることが農業生産基盤の弱体化の原因であると認識をしております。そして、先ほどそれぞれについて現状を答弁させていただきましたが、それに対してどうするのかというのが今のご質問かと思いますが、これについては、この農業生産基盤の強化に向けて、この新規就農者の確保に向け、支援対象者が就農後の早い段階で所得を得られるよう、機械導入等の初期投資への支援等、就農後の技術サポートを組み合わせた支援等を行っていく、こうした取組ですとか、農地については引き続き担い手への集積集約化等を進め、適切かつ有効な利用を図っていくとともに、ご審議いただいている農地制度の改正法案によって、農地の総量確保に向けた措置の取組、これを図ってまいりたいと考えております。藤山清彦君 これまでの農水省の答弁を聞いていると、農業者の減少は人口の減少だからだということがずいぶん言われます。そうでしょうか。人口減少化においても、増えている産業も十分ある。そういう中で、どんな分野が増えているかといえば、やっぱり夢がある。それからしっかりと所得が得られる。そういった産業分野だと思うんですね。そういう中で、今の農業に関しては、やっぱりそこをどう支えていくのか。もちろん、自らの経営努力、収益性向上といった自助努力も必要でしょう。価格の転換も必要でしょう。しかし価格に関して言えば、こ れ政府からもですね、必ずしも再生産できるかどうかというところは保証するものではない。努力はするけども、そこ保証できないというんですよ。しかし、農業には価格に反映されないいろんな価値があるわけです。価格で反映できない価値をどう支えていくのか。それが他国でもやっている直接チャーレであったり、さまざまな支援措置だと思うんです。なぜこういったところに踏み出せないのか。総理やるべきではないでしょうか。お願いします。岸田総理大臣、時間ですので、簡潔にお願いいたします。再生産可能な農業を実現するためには、農業所得の向上が必要であると、我々も強く認識をしています。そして、農業所得の向上に向けては、まず農業経営の収益力そのものを高める必要があるということで、需要に応じた生産を基本に、農地の収穫、集約やスマート技術等による生産性の向上、ブラント側による付加価値の向上、輸出を含めた販路の拡大を支援していくと説明をさせていただいています。併せて、人件費、資材費などの向上的なコストに配慮した合理的な価格形成の仕組みについて、法制化もしんように、しあわせに検討を進めてまいります。基本法、この改正案を成立させていただいたならば、新たな基本法の下で、今申し上げました支援策、これを進めながら、農業所得の向上を着実に図ってまいりたい と考えております。船山清君、時間ですので、おまとめください。はい、改めてですね、その合理的な価格の実現を目指すのはいいですけれども、価格に載せきれないものあるんですよ。海外との競争にさらされているもの、そういった価格には載せられない価値をどうやって側面支援するか、ここが政策の出番なわけですから、その政策も併せて構築いただくことを改めてお願い申し上げまして、質問とさせていただきます。ありがとうございます。
53:23
日本共産党の上智子でございます。まずですね、農業の生産活動に取り組む、生産者を増やすというのは本当に必要です。その点で、参考にしすぎで、家族農業が果たしている役割が大きいという話がこもこも出されました。それで、専業農家、兼業農家がどうなっているのか、農林水産省の資料で見てみたんですね。販売農家の専業、兼業別の農家数が出ているんですけれども、農家数113万戸のうち、専業農家36万8000戸と、兼業農家76万1000戸となっています。総理のご地元である広島県の農家数は、23000戸で、専業農家は7000戸、兼業農家は15000戸ですから、これ、兼業農家は専業農家の倍なんですね。この兼業農家の役割を、総理はどのようにお考えでしょうか。
54:26
兼業農家の皆さんは、地域における農地の保全管理という役割を果たしていただいています。現在、農業者の高齢化、減少によって、担い手に対して大量の農地の引き受け依頼が寄せられる中、担い手だけでは引き受けきれない農地の保全管理について、兼業農家の皆さんにも行っていただいているものと認識をしています。加えて、農村の集落機能を維持していく上でも、兼業農家の皆さんの存在、これは重要なものであると認識をしております。
55:07
重要だというふうに認識をされているということなんですけれども、兼業農家は仕事をしながら、生産活動に取り組むと。それから、今お話ししました地域コミュニティ、ここも支えていると。つまり、地域の構成員なわけですよね。非常に大事な役割を果たしていると。これ自体が昭和の時代から続く日本の原風景じゃないかというふうに思うんです。それで、兼業農家は農地の確保を担ってもらうというだけではなくてですね、やっぱり効率的かつ安定的な経営体というものと同様に、生産活動への支援をするべきだというふうに思うんですけれども、いかがですか。
55:46
兼業農家を含む多様な農業者が農業生産活動を行うことにより、農地の保全が図られるものと考えています。このため、そうした多様な農業者の役割が引き続き発揮されるよう、農地の保全に向けた共同活動の促進のほか、品目別対策等による農業者への生産支援、六地産業家や農博などの農産漁村発イノベーションの取組を通じた農村における所得の向上と雇用の機会の確保、こうした施策も講じてまいります。さらには、機械等の導入費用の低減を図っていくため、農作業受託や農業機械のシェアリングサービスなどを提供する農業支援サービス事業体の育成確保に取り組んでいるところであり、こうした取組を通じて、兼業農家を含む多様な農業者の農業生産活動、これを支えてまいりたいと考えております。
57:01
農地の保全とかですね、そういう役割が主になっていることが言われているんですけども、そう言いながらもですね、実際上は兼業でやっている皆さん、小規模の人たちのところに対する支援というのは本当に薄いというのは現場、現実の現場からの声で言うこともあると思うんですね。そういう意味でやっぱりここをね、しっかりと言うからには位置づけなきゃいけないだろうと思います。それから生産者の所得の確保についてなんですけれども、先日21日に岩手県で校長会がありました。それで私はですね、日本生活共同組合連合会が、財政支出に基づく生産者への直接支払いを求めているということを紹介をして、この直接支払いについてどう思いますかということをお聞きしたんです。与野党が推薦している参考人の方、公立院の方、4人全員がですね、それは賛成だというふうに言われているんです。全員がそう言った。これって大変重い発言だと思うんですけど、総理どう思いますか。
58:00
ご指摘の財政支出による直接支払い政策については、様々な形態があり得るところであり、重要なのは我が国の農業の実情に対応した政策を講じていくということであると考えています。公立院のご意見でも、賛成とされる中で、農業政策の中でどのように実施するかが重要である、こういったことを示唆されていると受け止めています。政府としては、現在、農業者への直接支払いについては、諸外国との生産条件の格差による生産条件の不利を補正する畑作物の直接支払い、そして農地等の保全管理を行うための多面的機能支払い、そして中山間地域の農業生産条件の不利を補正するための中山間地域等直接支払いなど、農業政策の中で我が国の農業の課題と政策目的に応じた直接支払いを行っております。新しい基本法の下、直接支払い制度を適切に措置しつつ、生産性の向上や付加価値向上を後押しし、合理的な価格形成、収入保険制度等の経営安定を適切に講ずることによって、農業者の所得向上を図ってまいりたいと考えております。中村委員長 直接支払いの中身として中山間地域だとか多面的機能という話がありましたけど、それでは足りてないんですよ、現実は。やっぱり実際の手に取る手取りですかね、所得そのものがやっぱり足りないという状況があるわけです。私、本会議のときに稲作の専業農家の1時間あたりの農家所得について、1個あたりでいうと699円ということを指摘をしました。これではですね、やっぱり農業で生活できないという効果が出て当たり前だと思うんですよ。農業は生産者の自助努力だけでは生活できない現状にあるんだと思います。総理は労働者の賃金引き上げ必要だというんだけれども、それであれば生産者も最低賃金並みの制度を作る必要があるんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
1:00:27
御指摘のように、稲作農家に一定の所得を保障する制度については、米の需要の減少が続き、生産性向上が課題である中、現行の農業構造が温存され、各地の産地において取り組まれている米から麦、大豆等への転換、農地の収積、収約化といった所得向上に向けた取り組みを阻害ししかねない、このように考えております。このことは、食料安全保障の観点からも好ましいものとは言えないと考えます。政府としては、収入保険等により経営安定を下支えしつつ、農業者の創意工夫による需要に応じた生産を推進し、農地の収積・収約やスマート農業による生産性向上等を図ることにより、農業所得が持続的に向上していくよう後押しをしてまいります。なお、令和4年における水田作の経営の1時間あたりの農業所得は、主業経営体の平均ではご指摘の699円でありますが、水田作面積20ヘクタール以上層の数字は1706円であるなど、一般に水田作は、経営規模の拡大に伴って生産性が向上し、収益性の向上が顕著に見られるところであり、所得向上に向けては着実に生産性の向上、これを図っていくことが重要であると認識をしております。上田文子君、時間ですのでおまとめください。時間ですということですけれども、大規模化すれば、トニカが上がっていくという議論なんですけれども、大規模化することによって、いろんな不安な条件ができたときには、一番打撃を受けるんですよ、大規模化ほど。そういう考え方を改めていくということが必要だと思います。何より生産者が生活できてこそ、できてこそ、持続可能な農業が可能になるんだと思いますので、直接支払い制度をぜひ導入していただきたいということを強く求めて質問をあります。
1:02:55
北京の寺田と申します。今日はこうした機会をいただきまして、心から感謝を申し上げます。先日私は国際会議の参加のため、ブータンに行ってまいりました。農業大臣、財務大臣、議長らとお話をさせていただきましたけれども、現地でダショー西岡という名前を聞かない日はありませんでした。これは、JICAの前身である海外技術協力事業団から、農業支援のためにブータンに派遣をされて、ブータンで亡くなった西岡啓治さんのことでした。ブータンの方からは、採れるもので何とか暮らしてきた自分たちに、種のまき方、植え方、育て方、病害虫からの守り方、収穫の仕方、収穫したものの保存の仕方など、多くのことを教えてくれたと、そのおかげでブータンの食料事情が大きく改善をされたと言われました。外国人で唯一ダショーという民間人に与えられる最高の職位を与えられた西岡さんですけれども、ブータンにおける近代農業の父とか、お話しした一人の方は、ダショー西岡は日本から来たブッダだと言われました。このように感謝をされている日本の見返りを求めない、相手国のことを考えた支援ですけれども、もちろん農業分野だけではなく、様々あるでしょうけれども、こと、農業支援に関しては、これからもこのように続けていくことができるのかということは、残念ながら疑問風がつくと私は思っています。なぜなら、今たくさんお話があったとおり、生産基盤が弱体化をして、基幹的農業従事者も25年で半数以下に減ってきたからです。この分野で貴重な技術者が減っているからでもあります。今日の質疑、基本法の質疑、今日までとなりますけれども、日本の農業生産基盤を立て直して、こうした海外への支援も続けていただきたいと思いますけれども、簡潔にお答えいかがでしょうか。
1:04:45
我が国の農業関係者の中には、委員の指摘の西岡氏のように、非常に熱心に海外における農業支援の活動に取り組んでこられた方々、たくさんいらっしゃると承知をしています。こうした活動は、支援相手国における食料生産の確保や、地域経済社会の安定に貢献する重要な取組であると認識をしています。今後、我が国自体の農業生産基盤を強化する中で、農業の担い手をはじめ、専門的な農業技術を持った方々を確保し、政府として海外の農業の発展に資する支援、これはぜひ継続していきたいと考えております。
1:05:31
ありがとうございます。先ほど来、詐欺では1ヶ月質疑続いてまいりましたけれども、危機感を持ってと言うんですけれども、抜本的な見直しになるかというふうにはやはり思えないんですね。このブータンに行って、ブータンは国民総交付を政策の中心に掲げていますけれども、そこで日本の農村の衰退を思うときに、農政って何のためにあるのかと、基本的には究極的にはこの人々の幸せに資するためには、全ての政策があるはずなのに、農村から結果的に人が去ってしまっている現状をどう考えたらいいのかということを思いました。この農業では食べていけないからというのが、この委員会の総意であるというふうに思います。藤木先生の方からも、行き過ぎた新自由主義とか、あるいは農大に行った息子が継ぎたいと言っているけれども、継がせられないんだと、食べていけないからだというようなお話もありました。こうしたところ、今どうやって農業を守るのか、農村を守るのかというお話をしていますけれども、農村部の人たち、住む人たちが逆の発想で、この人たちが幸せに暮らせるような農政を講じていくことが、結果として食糧、農業、農村を守ることにつながると思いますけれども、いかがでしょうか。
1:06:47
幸せ、幸福についての御指摘ですが、この農業者をはじめ、農村地域に暮らす方々が安心し、幸福を感じながら暮らせることが、農村地域の維持活性化に不可欠である、こうした考え方は、私も共有できると思います。また、農村を舞台に展開される、農村の持続的発展につながるものでもあると考えています。農業政策、これは農村地域に暮らす方々の立場に立ち、展開していく必要がある、このようにも考えます。このため、具体的には、農村ならではの美しく良 好な景観や環境を保全しつつ、生活インフラの維持・改善を図る。また、農業の収益力向上や農博など地域資源を活用した事業活動による所得の向上を通じて、農村生活における経済基盤の安定・強化を図る。こういったことを通じて、魅力ある農村、活力ある農業、これを実現していく。これが、農村地域に暮らす方々の幸せにつながるものであると考えております。豊田静香君、時間ですので、おまとめください。ありがとうございます。今は、取り残される人がいっぱいいるから、弱体化をしていると、このことをどうか覚えていただいて、これからの政策に生かしていただきたいと思っております。ありがとうございました。以上で、内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。内閣総理大臣は、ご退席いただいて、結構でございます。
1:09:04
(質疑を行います)引き続き、質疑を行います。質疑のある方は、順次ご発言願います。
1:09:14
自由民主党の山下雄平です。これまで、党委員会で坂本大臣はじめ、農林水産省への質疑、そして、現地視察地方公聴会、そして、先ほどの岸田文雄内閣総理大臣への質疑など、各党各会派の立場を超えて、合意に基づく充実かつ慎重な審議が行われてきたというふうに認識しております。私としても、この委員会の審議を通じて出てきた論点について、質問させていただければというふうに思っております。農政の憲法とも言われる、食糧農業農村基本法というのは、大切な考え方、理念の法律であります。具体的な施策については、改正案の成立後に策定されます基本計画で具現化されて、そして、いきます。ただ、私、地域を回っておりますと、基本法改正への期待とともに、改正案に基づき、どう政策が変わるのか、どう具体化されるのかということを聞かれます。基本法の改正によって、これからの食糧供給事情がどのように変わっていくのでしょうか。先ほど、この改正案の原案の策定に関わられました野村哲郎元大臣が、ご地元の鹿児島では、10年後の農業の未来の姿を示してから取り組んできたという話がありました。日本政府としても、今後10年、20年の農業農村の姿がどのようになるかを示していかなければならないと思います。現行の基本法が制定された四半世紀前も同様に、10年、20年先の農業の絵姿を描き、それぞれの立場で努力されてきたというふうに思います。しかしながら、国内外の様々な要因によって、食糧自給率は向上できず、基幹的農業従事者は半減し、耕地面積は減少を続けております。特に耕作放棄地においては、中山間地などにおいて顕著であります。この審議を通じて、農業の生産基盤の弱体化が大きな論点ともなりました。改正案では、食糧安全保障の抜本的な強化、環境と調和の取れた産業への転換、生産水準の維持発展と地域コミュニティの維持を挙げておられます。基本法の理念に掲げる食糧安全保障の確立に向けては、必要な予算のもとに生産基盤を強化していかなければなりません。しかしながら、農林水産予算は、現行の基本法制定時の4兆円から1兆円減の3兆円程度、8割減になっております 。社会保障の分野では、予算規模の推移を対GDP比で論じたりしますけれども、経済規模と比較した場合、農林水産予算はさらに残念な状況にあります。改正後、策定される基本計画に基づく施策の具体化を含めた中長期的な予算の確保について、坂本大臣の思いと決意についてお聞かせください。
1:13:01
食糧農業農村基本法の改正案を成立させていただきましたならば、政府といたしましては、これに基づきます食糧農業農村基本計画を来年春を目途に策定したいというふうに思っております。そして、基本法の定める施策の具体化をしてまいります。その上で、基本計画に定めます施策を的確かつ着実に進めていくためには、その施策の推進の原動力となる予算を中長期的な視点に立ちまして、継続的に確保していくことが大変重要であるというふうに考えています。今後とも食糧安全保障の強化をはじめとした農林水産行政の課題に対応するため、毎年度の当初予算や補正予算など必要となる予算の確保に全力で取り組んでまいります。
1:14:01
参考に質疑の中では、法律の目標は食糧安全保障なのか、食糧自給率なのかという議論がありました。食糧安全保障の確保には、国民の食糧供給を安定化させる目標であります食糧自給率が鍵となるというのは当然であります。食糧自給率は9年前に目標を50%から45%に引き下げて以降も向上する兆しが見えません。一方で基本法改正案では基本計画に食糧自給率その他食糧安全保障の確保に関する事項を目標にするとされ、それらの目標は食糧自給率の向上その他食糧安全保障の改善が図られるように関係者が取り組む課題を明らかにして定めるものとしております。この改正案は現行法と比べて食糧自給率の位置付けが弱くなったのではないかという指摘に対して坂本大臣は決して食糧自給率を軽んじることではないと、輸入に大きく頼る無意大豆の国産化や米の消費拡大を進めると答弁されております。食糧自給率と食糧安全保障の確保に関する目標を今後具体的にどのように策定する考えでしょうか。わかりやすく農林水産省の考えをお聞かせください。
1:15:28
昨今ウクライナ情勢の影響等によりまして肥料価格が高騰するなど食糧安全保障の確保を図るためには生産資材の安定供給が課題となっております。食糧自給率は引き続き重要な指標であると考えていますけれども、肥料の安定供給など食糧自給率のみでは評価できない課題に対処していく必要があります。改正案が成立を見ればこれに基づいて食糧農業農村基本計画を策定することとしておりまして、その中で食糧自給率も含め、平時からの食糧安全保障を実現する観点から、我が国の食糧安全保障につきまして課題の性質に応じた目標の設定をすべく検討を行ってまいります。
1:16:22
政府は少なくとも毎年1回これらの目標の達成状況を調査し、その結果を公表するとしております。目標の達成状況を定期的に調査公表することはとても大切なことだというふうに思いますけれども、調査公表だけではなく達成状況をしっかりと検証し、必要に応じた施策の見直しを行うことが何よりも重要だというふうに考えておりますけれども、農林水産省のお考えをお聞かせください。
1:16:54
お答えいたします。ご指摘のとおり、目標の達成状況の調査公表だけでなく、しっかり検証を行い、その上で施策の見直しを行っていくことが重要であるというふうに考えております。そのため、基本計画につきまして、平時からの食料安全保障を実現する観点から、我が国の食料安全保障についての現状分析、課題の明確化、課題解決のための具体的施策、施策の評価のためのKPIを設定することとし、その上で定期的に現状を検証し、目標の達成状況を踏まえて必要に応じて施策の見直しを行う、新しい仕組みを導入することとしたいというふうに考えております。
1:17:35
食料安全保障を確立するための食料自給率についてお尋ねしましたけれども、自給率を上げていくためには生産を拡大する必要があります。生産を拡大するには、農地の確保とともに、生産者の生産に対する収入、収入からくる生産意欲がなければ維持・拡大することは困難です。収入を確保するには、価格が安定しなければならず、改正案において、食料の合理的な価格形成、合理的な費用の明確化の促進、事業者の努力、消費者の役割も明記されており、今回の改正内容は、適正な価格の実現に向けた大きな一歩であるというふうに考えております。一方で審議の中では、適正な価格なのか、合理的な価格なのかという議論も交わされました。合理的では価格転化が図れないというような懸念の声もあります。現在、農水省では、様々な関係者からなる、適正な価格形成に関する協議会において、一部品目を対象に議論が進められております。価格とともに、生産資材の価格が上昇する中、生産者、皆さんの一番の関心は、生産可能な価格形成が、いつ、どのような形で実現するかであります。工業製品等と違って、生産者側で価格設定が難しい農産物価格ではありますけれども、これ以上、生産者だけに負担を求 めるのは限界だというふうに思います。私の地元佐賀県でも、コスト転化ができない今のままでは、後継者に後を継がせられないとの声も聞きます。岸田総理と坂本大臣は、国内外の資材費、人件費の向上的なコストが考慮されることが重要とし、法制化を視野に検討するというふうに答弁をされております。多くの品目の適正な価格形成が求められますけれども、法制化を含めた適正な価格の形成に向けた仕組みづくりは、形式が整えばいいというものではなく、実効性のある中身が重要であります。今後の協議会や調査の進め方、その方向性などを分かりやすく示した上で、合理的な価格の形成の実現に向けた認識についてお考えをお聞かせください。
1:20:12
お答えいたします。御指摘のいただきました、協議会では、先月の段階で仕組みの法制化も視野に検討するということ、それから米や野菜などの幅広い品目を対象にいたしまして、各段階でのコストの実態調査を行うということなどにつきまして、共通認識が得られたところでございます。今後は、生産加工流通小売などの関係者の協力を得ながら、コストなどの実態調査を速やかに進めると同時に、この調査動向も踏まえながら、法制化を含めまして政府内での仕組みの検討を深めて、改めて協議会で議論いただけるように取り組む考えでございます。また、仕組みの内容につきましては、引き続き、品目ごとの実情、それから関係者の意見も踏まえながら、精査をしなければならないと考えてございますが、食料システム全体の持続性の確保という共通目的の下で、それぞれの取引に当たって合理的な費用が考慮され、関係者間できちんと納得できる価格形成となるように、丁寧に合意形成を図ってまいりたいと考えてございます。
1:21:22
食料安全保障の確保に続く柱が、環境と調和の取れた食料システムの確立です。今回の改正案の3条では、食料の供給の各段階において、環境に負荷を与える側面があることに鑑み、その負荷の低減が図られることにより、環境との調和が図られなければならないというふうに明記されております。坂本大臣は、地球温暖化など環境負荷の低減が、まったなしの重要な課題とされ、環境負荷低減に取り組む農家を支 援する新たな直接支払い制度を、2027年度を目標に導入すると表明されました。世界の環境規制の流れを踏まえ、2050年までに農林水産業の温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目指す目標に向け、重要な取り組みとなります。緑の食糧システム法の改正を視野に、制度設計を検討されると思いますけれども、化学肥料や農薬の低減、有機農業の拡大、さらには新しい品種や農業用機械の開発、普及、導入、人材確保など、多様な地域の実態に応じた取り組みを進める必要があります。また、環境に配慮して生産された農畜産物を消費者が選択できるように取り組みの見える化とともに、適正な価格での販売が求められます。これらを実現可能とするためには、消費者理解のもと、生産現場の負担が過度に増えないよう、生産にかかるコストやリスクを軽減するための支援が必須であります。新たな環境直接支払い制度について、地球環境を含めて持続可能な農業を将来に引き継いでいけるよう、制度設計すべきで十分な予算措置が必要だと思っておりますけれども、農林水産省の考えをお聞かせください。農林水産業、食品産業においても、地球温暖化など環境への負荷の低減を図ることは、待ったなしの重要な政策課題となっております。このため、農林水産業の生産性向上と持続性の両立に向けて、令和3年5月に「緑の食糧システム戦略」を策定し、今般の基本法 の改正におきましても、環境と調和の取れた食糧システムの確立を柱として位置付けをしているところであります。基本法の改正を踏まえまして、アジア、モンスン地域に位置をし、温暖出順で環境に対する取組に高いハードルがある我が国において、この環境負荷低減を見据えた農業を展開していく必要があります。環境負荷低減に向けた取組強化として、具体的にはですけれども、既に令和6年度から施行実施をしております。この農林水産省の行うすべての補助事業に対して、最低限を行うべき環境負荷低減の取組を義務化をするクロスコンプライアンスの導入。その上で、令和7年度より次期対策が始まります環境保全型農業直接支払交付金及び多面的機能支払交付金について、この環境負荷低減に係る地域ぐるみの活動推進といった観点から見直しを検討するとともに、さらには令和9年度を目標に、緑の食糧システム法に基づき、この環境負荷低減に取り組む農業者による先進的な農業活動を支援する新たな仕組みに移行することを検討してまいります。具体的な内容は、まさに今検討中でありますけれども、山下委員からの御指摘もしっかりと踏まえまして、この環境負荷低減に取り組む農業者をしっかりと支援をして支えていけるように、そのための予算のあり方も含めて検討してまいりたいと思います。
1:25:20
農地の減少に合わせて、農業従事者の高齢化が顕著であります。政府はこれまで経営安定化を図るため、大規模農家や集落営農を基本に取り組みをして支援してこられました。今後、将来に向けた持続的な農業生産による安定的な食料供給を図るためには、多様な経営体により生産基盤を維持していかなければならないというふうに考えております。この審議の中でも、人口減少をどのように捉えるのかが議論になりました。これから人口減少はさらに進んでいき、どの産業においても担い手不足が深刻化していきます。だからこそ、農業においては、大規模も法人も中小も家族経営も、あらゆる形で農業を担っていただかなければなりません。中小・家族経営体も含めた地域を支える多様な経営体の位置づけと支援策の拡充が必要であり、今回の改正案の26条2項の「望ましい農業構造の確立」に、新たに多様な農業者を規定されております。望ましい農業構造の確立に向け、多様な農業者をどのように位置づけ、活動を支える具体策の設計をどう考えるか、また、多様な農業者への施策について拡充が必要だというふうに思いますけれども、農林水産省の考えをお聞かせください。
1:26:53
お答え申し上げます。ご指摘いただきましたように、農業者の高齢化が進む中で、二内地の生育性確保、これ引き続き重要でございますけれども、一方で二内地だけではカバーしきれない農地につきましては、兼業農家をはじめとする多様な農業者に保全管理を適切に行っていただく重要性が増しております。このため、二内地以外の多様な農業者が農地の保全を行っていく役割を、基本法改正法案に新たに位置づけたところでございます。こうした多様な農業者が果たしている役割を踏まえ、多面的機能支払いや中山間地域等を直接支払いによる農地の保全に向けた共同活動の促進、独自産業化あるいは農博などの農産業創発イノベーションの取組を通じた農村における所得の向上と雇用機会の確保、さらには農業者の営農活動をサポートする農業支援サービス需要点の育成確保などの施策をしっかりと 講じてまいりたいと考えております。
1:27:59
農業生産を維持・拡大するためには、生産する基盤となる農地をいかに確保し維持していくかが課題であります。改正案においても第28条で農地の確保及び有効利用を定め、関連法として総量確保を目標にした農地法改正案が提出されております。現状の人口動態を考えれば、一時産業の振興地域、特に中山間地域の人口減少が平地より早いのは確実であります。私の地元佐賀県においても中山間地域の方々から、今後5年後のこの地域を支える農地を守る農家はどれだけいるんだろうか、本当に先が見えないといった声を聞きます。すでに限界に来ている集落もあります。中山間地は平坦地よりも労力コストがかかり、米以外の作付けが難しい地域が多く、中山間地に合う機械や資材の購入支援策はあるものの、集落営農法人を対象とするものが多く、個人を対象とするさらなる施策が私は求められているというふうに思います。また、有害徴収被害の報告が年々増える中、気象災害 も頻発し、農地の多面的機能の観点から農地保全、工作放棄地の増加を食い止める必要があります。第47条に中山間地域の振興、48条には新たな徴収被害対策が規定されていますけれども、中山間地域の振興の観点から従来の対策はもとより、今後どのような支援策が必要だというふうに考えておられるでしょうか。農林水産省の考えをお聞かせください。
1:29:52
お答えいたします。中山間地域は、我が国の耕地面積、総農家数、農業産出額の約4割を占めるなど、食料の供給基地として重要な役割を担っております。他方で、中山間地域は人口が少なく、農地が強小で規模拡大が難しいことから、生産コストの低減や収益の確保に異なる課題があると認識しております。こうした中で、食料農業農村基本法制定当時から、農業産出額全体としては5%増加しておりまして、作物のブランド化や交付価値化など、中山間ならではの特色を生かした取組が期待されているところでございます。農林水産省といたしましては、中山間地域等を直接支払い交付金等に よりまして、農業生産活用の継続を下支えするとともに、スマート農業技術や農業支援サービス事業体を活用した生産方式の導入をさらに進め、また、これまでの6次産業化を発展させ、地域内外の関係人口を巻き込み、豊富な地域資源を活用した農産漁村発、イノベーション等を進めることによりまして、それぞれの地域の特色を生かした収益力のある農業を実現できるよう、様々な施策を総動員して投資してまいりたいと考えております。また、こうした取組を進めていく上でも、長寿被害への対策が必要であります。今後の長寿被害対策においては、被害対策を効率的・効果的に行うためのICTの活用を一層進めることや、侵入防止策の整備にあたり、集落を守るという視点で、効率的に広域的な整備を行うこと、さらに、被害対策を牽引できる人材の育成や地域住民を巻き込んで対策を行うことなどが重要であると考えておりまして、地域資源である北海区長寿の自米利用と併せまして、地域の取組を支援してまいります。
1:31:53
農地があっても、後継者が耕作したくない、相続もしたくない、かといって農地の引き受け手もいない、そういった農地が増えていっております。中山間地や山があってこそ海があるというふうに思います。私の地元佐賀県、隣の山本恵介さんの地元の長崎県、そして大臣の地元の熊本県を囲む、この有明海においては、ここ数年、海苔の養殖が不作が続き、その原因として、川上である山からの栄養分が減ったのも一因ではないかというふうな指摘もあります。有明海のみならず、他の地域でも同様ではないかというふうに考えます。中山間地域の農地や山を維持していくことで海の環境を維持する。山は山、海は海の施策ではなく、一体となった施策も必要ではないかというふうに考えますけれども、農林水産省の考えをお聞かせください。
1:32:51
お答えいたします。海の環境を維持するためには、土壌の浸息防止などをはじめといたします、農地や森林における多面的機能が十分に発揮されることが重 要であると考えております。例えば、中山間地域におきましては、中山間地域等直接施設による営農を継続する取組への支援や、最適土地利用総合対策によります計画的な植林も含む持続的な土地利用への支援など、広範農地の発生を防止することによりまして、農地の多面的機能の発揮を図っているところであります。また、農産漁村発イノベーション対策などでは、地域の状況に合わせまして農業の取組のみならず、間伐断の活用など、地域の森林管理に資する林業の取組も支援しておりまして、農業の多面的機能に加えまして、森林の多面的機能の発揮にも配慮して事業を行っているところであります。農林水産省といたしましては、引き続きこのような取組を進めることによりまして、海の環境の維持につながることと考えているところでございます。
1:33:56
基本法というのは、政策の方向性を定める理念であり、具体化は改正後の基本計画で検討が進められることになると思います。改正は将来にわたり、食料安全保障を確保するためであり、農林水産省には国民の皆さんの理解を得た上で、農業の持続的な発展と農村の振興が可能となる施策の策定をお願いし、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
1:34:38
おはようございます。立憲民主党の田中雅代です。どうぞよろしくお願いいたします。今、山下委員の方から、この基本法が策定された後、計画をつくっていくんだと。まさに、この基本法が土台なわけですよね。ここがしっかりしていないと、いい政策計画をつくれないわけですよ。だから、さっき畑さんもおっしゃってたけど、できるだけ多くのみんなで一致をした方向性を持って進めていくべきだなということを何度も申し上げてきました。そもそも、この改正案の中にある農業人口の減少は、そもそもの人口減少なんだという、その認識だけで本当にいいのかなというところから始まっちゃうわけですよね。辺山さんもさっきおっしゃったけれども、まあ確かに人口減少、少子化ですよ。全体が減っている。同じように他の産業 も同じように減っているなら、そうですねって話ですよ。そうじゃないですよね。この間の委員会でも、この問題を取り上げさせていただきましたけれども、まさに地方から首都圏への人口の流出であるとか、なぜ若い人たちが農業に参入して後継者となっていただけてないのか。やっぱりこういうことを一個一個真摯に検証していってこそ道が開けていくんであって、それを人口減少ですからみたいなね、こんな言い訳通用しないですよ。本当にこれで日本の農業の未来、切り開いていけます?なんかね、そんな言い訳なんか聞きたくないんですよね。やっぱり政策がこれまでいろんな政策を打っていただいてきましたよ。それが本当に効果を上げていたのかどうか、こういうことにも真摯に向き合っていくべきであって、それがね、やっぱりそういう認識を一致させて、この基本法をぜひ多くの賛成の下で成立をさせていけたらよかったなと、本当に残念でならないわけですけれども、例えば、食料安全保障を語りながら食料供給能力についても向上ではなく維持にとどめましたよね。現状でも国民の食生活に合わせた生産を行おうとすれば現在の3倍の面積の農地が必要である。人口減少に合わせて生産基盤を縮小させたら、食料の安定供給は困難になる。だからこそ、やっぱりね、維持ではなくて、その向上させていこうというね、そういう気持ちをこの基本法に示すべきで、まあ暗い話してるんですよ、今後自然源による国内総人口の減少が見込まれ、国内需要の減少が避けられないことから、国内生産に加えて海外の輸出を図ることで、食料の安定供給を確保できるだけの基盤を維持するという意味で、食料供給能力を維持という言葉を使ったんですって。これね、さっき総理が我々修正求めてきた、いろんな提案してきたことに対して、それは国会でお決めいただくことだとおっしゃいましたよね。つまりね、自由民主党の皆さん、与党の皆さんは、食料供給は維持なんだと、向上は目指さないということをおっしゃってることと同じですからね。本当にそれでいいんですか。維持ですか。農業の未来をもっと明るくあるべきじゃないんじゃないんですか。明るくあるべきじゃないんですか。魅力あるものにするんじゃないですか。一時産業で地方や農村元気にするんじゃないですか。なぜ維持なんですか。なぜそれを受け止めるんですか。なんで、変なこと言ってます。なぜ向上を目指さないの。そんなんでいいの日本の農業。これで世界に勝っていくんですか。地方を守っていけるんですか。そういうことを私たちは訴え てきたんですよ、この委員会で。本当にそういう意味で、残念でなりません。情けない気持ちになりますね。まだ審議終わってないので、わずかな期待を込めて何点か再確認させていただきますね。第2条1項食料については、質だけではなく安全であるべき、安全であることも明記すべきではないかということを申し上げました。確認ですけど、良質という言葉に安全も含まれているということでよろしいですか。
1:39:15
まず今回改正法でございますので、原稿法の解釈、この前提に必要な見直し方があったということをご理解いただければと思います。今回ですね、食料安全保障につきまして、FAOの定義も踏まえて、安全かつ栄養のある食料についてはですね、原稿基本法においても良質な食料という規定の中に含まれている解釈でございますので、安全についても含まれております。
1:39:44
有機農業推進法、これ基本理念3条2項でも、消費者の安全かつ良質な農産物に対する需要が増大していることを踏まえ、と、これね、安全かつ良質なということが両方書かれているんですね。これ安全と良質というのは別の概念だから分けて書いてあるんじゃないんですか。それとも含まれていたとして、別々に明記することは問題なかったとするならば、なぜ今回の提案受け止められなかったのか、なぜこれでは良質と安全両方で基本法では書かなかったのか、納得のいく説明をお願いします。
1:40:32
繰り返しになりますけれども、良質な解釈については原稿基本法制定のときにも議論があったところでですね、そこで安全というものについても含むんだというふうに確認をされております。その上でですね、原稿の基本法におきましても、食料消費に関する施策、原稿の16条でございますけれども、安全性の確保を図るための施策 というのを行うというふうに規定をされておりますので、この食料農業の保存基本法においては、良質の中でですね、安全も含むという解釈で基本的な施策についても規定をしているところでございます。
1:41:06
含まれているから書かなかったってことですね。衆議院ではね、修正案、維新も出されていて、先端的な技術等を活用した生産性の向上の中で多種化等という文言、これを提案され、維新さんがね、提案して、それは与党の皆さんが受け入れたんですね。盛り込まれたんです。では、伺いますけれども、農水省としては、多種化というのは改めて記載しないと、それを含む規定はどこにもなかったと。なかったから多種化は、あえて書かなきゃいけなかったということですか。確認します。
1:41:56
今回改めてですね、生産性の向上というですね、農業生産の方向についての規定というのをいたしましたけれども、この中でですね、多種化というのは基本的にはですね、その他の施策の中で含まれているという認識でございましたけれども、ただ一方省力化ということだけを礼事をしているという中で、これだけで多種化というのは明確ではないということで、新しく追加した条文でございますので、そういう提案について我々としても適切であると考えたところでございます。
1:42:33
大臣、今のどう思います。含まれていたんだけれども明確じゃない。今まで散々我々が説明されなきゃ分からないようなことをしないで、誰が見たって通じるように書いたらいかがですかって言ってきたものは含まれているで通してきたんじゃないですか。何ですか今の。もう一回。多種化についてはあえて書かなきゃいけなかった。で、我々が提案した他のものは、 いやそれは含まれているんです。こんな説明納得できるわけないじゃないですか。もう一回説明してくださいよ。
1:43:16
もう一度説明をさせていただきますけれども、この新しく追加した30条、生産性の向上に関する状況ですけれども、この中で省力化等に関する新規の育成、その他必要な施策という中に、新規の育成について多種化を推進するような育成というのも多く含まれているだろうというふうに書いています。ただこの30条というのは、先ほど説明しましたように新しく追加した条でございますので、その中で、自らさんの中で、省力化ということの例示だけでなく、多種化ということの例示も明らかにした方がいいんではないかという肯定をいただきましたので、そういった話を踏まえて、我々としても受け止めさせていただいたところでございます。
1:44:04
基本に対する国民からの意見要望で圧倒的に多かったキーワードは種でしたよね。我々は種の重要性について、これ明記するように求めました。これは国民の意見でもあったわけです。多くの。だけれども生産資材の中に含まれているからといって、種ということはあえて取り上げなかった。国民からの要望も意見も無視をして、我々が種は大事ですよねと、これ改めて書くべきじゃないですかということも受け入れず、それよりも多種化が重要だったという認識ですか。
1:44:51
種子は肥料や飼料と並んで農業生産に欠かせない大切な農業資材であるというふうに考えております。農業資材の安定供給につきましては、種子も重要でございます。併せて肥料、飼料というのも重要でございますので、安定供給という言葉を農業資材という言葉で包括する言葉で表現をさせていただきました。また、種子の重要性というのは我々も認識しておりますので、種子の育成確保の観点から、第30条では新飲酒の育成、31条では高い品質を有する品酒の導入の促進、また植物の新飲酒等の知的財産の保護という形で、種子に特性をする形で様々な状況を改めて位置づけをさせていただいておりますので、新しい基本法の改正案につきましても、種子の重要性というのは十分認識をした上で改正をさせていただいたというふうに考えております。
1:45:46
あのね、極めて政治的だと思いません、与党の皆さん。
1:45:50
どう思います。多種化はあえて書かなきゃいけなかったんですか。どこにも含まれてた中で、含まれてたけどあえて特打しなきゃいけなかった。多種化なんて種の中の一部じゃないですか。何で種じゃ駄目だったんですか。みたいな気持ちにさせられるわけですよ。答弁一個一個がですよ。横沢議員から障害者に関するところを取り上げて、今日松野さんからもありましたよね。この間ね大臣、すごいなんか後から議事録見ましたけど、何おっしゃってるかわからない話だった。松野さんから、やっぱこれ今日のご指摘あったようにね。農副連携、それは農業振興だけじゃなく都市部でもあるんだから、女性であるとか高齢者であるとか並べて、しっかりと障害者政策を取り組むべきじゃないかと、横沢議員からもまた松野さんからもありましたよね。坂本大臣ね、この松野さんの5月16日だけど答弁に、最終的には、最終的にはですよ、あと何年か後にはそれが一緒になるかもしれませんけれども、ここで改めて農村社会の中でその共生を、やはり共生の社会をつくるというようなことを書く必要はないし、一緒にすればこれは障害者基本法の下、だぶってくるというふうに思うんです。ちょっとよくわからないですね。最終的にいずれもっと農副が進めばということをおっしゃりたかったのかもしれないんですけれど、やっぱり未来を見据えてこの基本法をつくるわけですよね。今がどうかじゃないですよ。農業現場においても分野においても、この障害者との政策、また人権の問題、先に基本法で打ち出してそこを目指していくべきじゃないかというふうに思うんですけれど、大臣どうですか。
1:47:52
農副連携の関係につきましては、簡単に申し上げますと、要は農副連携の現場における障害者は、農業技術の習得により農業人材としての活躍を目指す方、また農業に関する活動を通じて生きがいや居場所を見つけたい方など、それぞれの特性や希望に応じて多様でありますので、それぞれの思いに沿って支援していくことが大事だと思っておりまして、そういう意味でも、そういった環境整備を地域全体で後押ししていく必要があるというふうに考えているところでございます。
1:48:31
農水省のホームページ農副連携の中には、別に障害者だけではなくて、ここに高齢者も含まれているんですよ。だけど高齢者だけは別に女性だとか、高齢者を分けたわけですよね。農副、これ農水省の統計で、令和3年農副連携の取組に関する意見・意向調査結果というのをやっているんです。令和4年の3月17日に公表されています。農副連携に取り組むことによる効果というのを取り組んでいる、または取り組んでいた農業者に聞いているんですね。そのアンケートの結果は、人材として貴重な戦力になった。これが圧倒的な多数ですよ。人材として貴重な戦力なんですよ。だから農副連携は農副連携でやっていただいていいんです。けれども、そうではなくて、横沢委員や松野委員が指摘されたように、そうではない。一人一人のね、その人間としての生きがいややりがいや、その環境をつくっていくんだというね、前向きなメッセージをこの基本法で示したらどうですかということをみんな言っているんじゃないですか。現場は貴重な戦力と捉えているんですよ。ぜひね、ここぐら いね、受け止めていただいて、大臣、大臣ですよ。ここぐらい受け止めていただいていいんじゃないですか。訳のわからない説明なんかいらないですよ。なんで、なんでこんな、なんでもかんでも否定するの。ぜひね、前向きな答弁してくださいよ。
1:50:15
現在、農福連携に取り組んでいる農業経営体等は、全国の約0.3%に過ぎず、農業の場に障害者の皆さんたちの参画は得られていないのが現状です。このため、障害者の皆さんなどの農業への就業機会の増大を図るというのが、改正案第46条の趣旨であります。他方、高齢者や女性につきましては、既に多くの方が農業に参画されておりまして、高齢者の方が生きがいを持てるような環境整備や女性の役割の適正評価の促進など、これらの方々が農業を行っていく上で、より良い環境を整備することが課題でありまして、障害者等の方々とは抱える課題が異なっているというふうに考えます。このように、現状の課題に対して規定を設けているものでありまして、障害者の規 定が高齢者、女性の規定と離れていても、障害者を高齢者、女性と同列に扱っていないということにはなりません。
1:51:31
何ですかね、やりたくないための言い訳なのか、本当にそう思っておっしゃっておられるのかね、抱える課題が違うのは別に障害者と健常者の問題だけじゃないでしょう。みんなそれぞれ違いますよ。みんなそれぞれ違う。でも、一人一人の人間が高齢者が女性が生きがいや、またその役割を果たせるようにしっかりと環境整備していくんだ。その中に障害者も一緒に含めてくださいということがおかしいですか。農福連携は農福連携でやってくださいよ、地域と関係して。だけれども、一人一人のその生き方というようなことにまた役割、現場は戦力だと言っているんですから、もっとここを伸ばしていこう、育てていこう、なぜこういう気持ちになれないんですか。そんな何か否定するようなことを大臣。いやその通りだなって思いません。少しは思わない。ちょっと答弁してください。
1:52:42
どういうわけか地域の一員として、そうやって農業に参画していくのは一緒であります。ただ条文上はこういうことで、先ほど今言いましたように分けている。ただ0.3%のしか農福連携を行われておりませんので、これからやはりしっかりと農から福に参加される方、福から農に参加される方、様々な参加形態がありますので、そういったものを地域農業としてしっかり育てていくということであります。
1:53:18
0.3%関係あります。あのね、やっぱねこういうところでやっぱり坂本大臣の元の農水省の政策基本法、違うなとやっぱね思いたいな。本当にね絶対嫌なんですね。修正すんのが。何のプライドですか。与党の皆さんも含めて。何。本当に理解できない。で、これまで舟山委員もね、農村振興に関することをずいぶん丁寧に質問していただきましたよね。野中参考人のお話というのは私にとっても非常に心に響くものでありました。農村振興の基本理念改正案6条、ぜひねそこに農村が国民に景色をもたらす大切な地域であるということを、これ山村振興法や田中法にも書かれているんですが、ぜひそういうことをここに明記をするってことが私は大事だと思うんです。含まれているとかじゃなくてきちんと書き込むことが大事だと思っていて、その結果として農村に住み農村を守ってきた人々、こういう人たちが地域に誇りを持っている。やっぱり地域で頑張っていく自信につながるんじゃないかというふうに思うんです。修正したらどうですか。書いたらどうですか。
1:54:40
第6条の関係でございますけれども、農業者を含めた地域の住民の生活の場で農業がひとまれているということが大事だと。その上で農村については、食料その他の農村物の供給の機能及び多面的機能が適切にかつ十分に破棄されるという形で、この農村の役割の基本理念の6条につきましては、まず国民の視点から取った食料、これを支える農業農村という観点から否定をしております。今回この改正に行きましては、現状の農村の状況を踏まえまして、地域社会が維持されなければいけないということを新たに追加をさせていただいたところでござ いまして、その地域社会を維持するということの具体的な方策として、第40、30において農村との関わりを持つ者の増加にする産業の振興というのを追加をさせていただいたところでございます。全体として農村におきまして、農村の活力を維持するために産業の活性化、産業の導入というのを図られなければならないという問題指定は我々も持った上で、今回の改正をさせていただいたところでございます。
1:55:47
何を聞いたって前向きな議論にならないというね、どうして?本当に笑い事じゃないんですよ。ちょっと進もうかな。いやー、ちょっと驚いちゃうね。合理的価格のところに行きます。大臣、国民の理解と納得が得られる価格とはどういう価格ですか。
1:56:29
農産物の価格形成におきましては、需給事情やそれから品質評価を反映しつつ 交渉が行われ、価格転換による需要の減少等の可能性も考慮し、最終的に関係者間で価格が決定されているものというふうに考えています。こうした中で合理的な費用が考慮される仕組みの法制化等によりまして、さらに持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されることにより、農業者の説明に対し関係者が納得し農業者の説明が十分に受け入れられれば、最終的に決定される価格は再生産可能な価格となるというふうに考えております。
1:57:17
ちょっと確認しますけど、そのみんなの合意が得られる価格形成をすれば再生産可能な価格になるというふうに今答弁されたんですか。いや大臣が言ったんだから大臣に答弁。大臣が言ったんですから大臣に答弁させてくださいよ。
1:57:36
ご説明いたします。先ほど大臣よりも大臣から合理的な費用が考慮される仕組みの法制化 等によって、さらに持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるようにすると、これが法制化あるいは今回の仕組みの検討の意義でございます。そういった措置を講じた上で、農業者が自ら費用が上がっているといったことをきちんと関係者に説明をして、関係者が納得し、農業者の説明が十分受け入れられれば、その最終的に決定される価格は再生産可能な価格になると考えているというふうにご説明したところでございます。
1:58:19
大臣の以前の答弁は、合理的な価格というのは国民の理解と納得が得られる価格というのは、今のはそれは農業者の側がどれだけコストがかかったかを説明して、かかった分のコストを添加してもらって再生産可能な状況に持っていくことが、今やっている価格形成。かかった分のコストを、添加をする、価格添加するということが、そういうイメージですか。それができると。できるというお考えなんですか。先ほど答弁いたしましたのは、農業者の説明に対し、関係者が納得し、農業者の説明が十分受け入れられれば、最終的に決定される価格は再生産可能な価格になると考えていま すというふうに答弁いたしました。
1:59:16
え、よく分からない。受け入れられれば、受け入れられれば、再生産可能な価格になるんですか。再生産可能な、かかっている分、我々はね、やっぱりこれだけ資材が高騰して、その分をそのままかかった分を価格添加できるのかと。大臣がおっしゃる国民の理解と納得、確かに国民の皆さんも、これだけね、生産するのにお金かかっているんだから、いたしかたないなという理解や納得は得られるかもしれない。得られる面もあるかもしれないし、そういう現状というのは分かってもらう必要はあるんですけれど、しかしかかったコスト分をこれだけかかりましたからと、そのまま価格添加本当にできるのか。できるんですか。
2:00:14
ご説明申し上げます。まず、今回合理的な費用が考慮される仕組みづくりの趣旨ですけれども、重ね重ねになりますが、資材価格などが上がってきている実情を踏まえて、まず、持続的な供給に要する合理的な費用というものをきちんと説明をして、考慮されるような仕組みづくりをしようというものでございます。ここまでが仕組みの検討でございます。その上で、個別の取引の中で、農業者が自分のその説明をきちんとして、関係者が納得して十分受け入れられれば、再生産可能な価格になるということでございまして、前段の仕組みづくりのところは、合理的な価格形成を目指すというものでございます。
2:01:06
私、この間の農業新聞もそうだけれども、現場は相当期待されていると思うんです。それが、本当にただ期待を持たせただけにならないように、丁寧な話し合いということは大事だと思うんだけれども、現実的に、価格転嫁をしたときに、じゃあですよ、価格が上が れば、先ほどもどなたか触れてらっしゃったけれども、買い替えであるとか、安いものへの置き換えということのリスクもあるし、この間、JA代表の参考人の方の資料にもあったけれども、割高でも国産品を選ぶという割合は減少傾向にあるわけですよね。つまり、割高でも国産品を買おうという人たちは減ってきているということですよね。一方で、総務省の家計調査によると、ここ数年でエンゲル係数というのは上昇傾向。これは、やっぱり食料品価格が上昇しているのに、収入は伸び悩んでいるということが大きく影響しているというふうに考えられるんです。こうした現状を踏まえて、合理的な価格の法制化というのは、消費者も含めてサプライチェーン、食料システム全体に、さまざまな影響を及ぼす可能性もあるのではないかなということを思うのと、また、仮に価格転嫁で生活困窮者の方々などに影響が出た場合、これは農水省だけで完結できる話ではなくて、別途、きちんと生活支援は国として責任を持つんですよ、いろんなことを考えていかなきゃいけないと思うんですよ。価格転嫁できる仕組みももちろん大事だけども、現実問題はそこまでできるかというときに、どんな影響が、例えば卸だとか、生産者だとか 、流通業者だとか、どういう影響が出てくるのか、最終的に消費者にとってどういう影響が考えられるのか、こういうことはやっぱり農水省としていろいろと見ておく必要があるんじゃないかな、その上で必要な対策をやっぱり考えていく、準備していく必要があるんじゃないかと思うんですけど、どうですか。
2:03:19
お答え申し上げます。価格転嫁によりますサプライチェーン全体の影響でございますが、まずプラスの側面でございますけれども、生産者の立場から見ますと、価格転嫁によりまして収入を増大させられることができる。それから生産等の継続に向けた再投資などを行っていくということが期待されるところでございますし、他のサプライチェーンの方々、製造業者、流通業者、小売業者などでございますが、価格転嫁によりまして販売量の縮小などがない限りにおきましては売上を増大させまして、職員などの賃上げ、それから再投資などの原資として活用されると いうことが期待されるところでございます。またマイナスの側面についてでございますが、かわしも側から申し上げますと、製造業者、小売業者、あるいは外食の方々などの立場から見ますと、価格転嫁によりまして消費者の財布の紐が引き締まるといったことが現実に起きてございますが、需要が減退したり、あるいは代替品に需要が移行するという場合も想定されるところでございます。また、こういった事業者に納品をしておられます卸売業者などの立場から見ますと、需要の減退等に伴いまして小売業者などへの納品の数量が減少したり、あるいは生産者からの受注数量を抑制するというような場合も想定されるところでございます。こうした一連の過程を経まして生産者に立ち返りますと、製造業者あるいは小売業者などからの発注数量の抑制などを通じまして、需要が減退したり代替品に需要が移行するということも想定されるところでございまして、サプライチェーン全体に影響が波及するということが懸念されるところでございます。このために合理的な費用が高齢される仕組みづくりを進めるのと同時に、関係者間で十分協議をして価格転嫁を進めて、特定の関係者に仕事要請が偏らないようなバランスの取れた食料システムをすることが必要であると考えているところでございます。
2:05:41
さっきの船山さん、総理に対する質疑の中でもおっしゃっていたけど、やっぱり農業の持つ価値というものを目に見えない、なかなか金額で表すことのできない価値というものをしっかり評価していただくということも含めてだけれども、現状、いろんな支援があるけど再生産可能な状況になっていないということを踏まえて、今いろいろおっしゃったように、本当に再生産、この適正な価格の形成が結果として再生産可能な状況になればいいけど、なかなか私はそれ難しいと思うので、例えば今ある、ならしだとか下駄だとか、現在の対策をさらに拡充して保証範囲や対象の見直しを考えておくだとか、収入保険に所得保証の機能を加えたような、新たなやっぱり農業現場を支える仕組みを充実させていくだとか、皆さん、所得を保証する というか支援をすることをものすごく否定的なんだけれども、さっきの今申し上げた舟山委員からの発言にもあるとおり、やっぱりそれらを含めて国として、私は所得というものを確保、守っていかなきゃいけない支援が必要じゃないかなというふうに思うんですけど、大臣どうですか。
2:07:10
お答え申し上げます。委員の御指摘のとおり、この合理的な価格形成、今回の法案で言います23条だけで物事を解決しようとしているという考えではございません。これまでにも御答弁を差し上げておりますとおり、この23条の合理的な価格形成のほかにも、30条に基づきまして生産性の向上を図るですとか、あるいはその31条に基づきまして付加価値の向上を進めると、こういうことをやってその収益性の向上も高めますし、さらに39条に基づきまして経営安定の対策、こういったようなものも取り進めていって、農業の再生産を確保していこうとしているところでございます。
2:08:00
農業所得の確保、向上をする上で重要なことは、農業者が創意工夫を生かした農業経営を展開し収益性を上げていくということであります。そのために国がなすべきことは、直接的に所得を保障するのではなくて、農業者が収益性を上げることのできる環境を整備し、農業者の取組を後押しすることであるというふうに考えております。
2:08:32
やっぱり食料品というのはそこが難しいから、政府として国としてしっかり支える仕組みが必要じゃないかなというふうに思うんですね。それで生産性の向上だとか、付加価値の向上っておっしゃるけれど、さっき山下さん、どうしたんですか。与党の皆さんいらっしゃらない。これ納得している感じなんですか。話 ありましたけどね、やっぱり現状を維持するってことだけでも相当努力をされてるんですよ。それをさらにもっと頑張ると現場高齢化している。また中山間という難しい地域の中で、それを必死で維持している人たちに、ほら生産性向上だ、ほら付加価値の向上だ、ほらスマート農業だ。現状を維持するだけでも本当にありがたい。よくぞ頑張っていただいている。そういうことだと思うんです。それで生活がなかなかなり立たないとか経営が赤字だ。そこに対して我々もっと考えるべきじゃないですかというふうに思うんですね。これ4月9日衆議院の農水委員会で、自民党の稲津委員個別所得補償制度に対する質問がありました。それに対して大臣答弁されているんですけれども、ちょっと待ってくださいね。所得補償制度を復活させることになれば、米の販売先との結びつきや輸出を含め米の販売先の開拓、あるいは需要のある作物への転換など、生産者や産地が取り組んでいる需要に応じた生産に向けた創意工夫、日々の努力にブレーキをかけることになりかねないと。我が党の渡辺議員がそのことを再度質問していて、需要に応じた生産を行う努力というのは、つまりお米を作るか作らないか、販路をどこに求めるか、また水田で他の作物を作るかどうかなど、生産者が判断して取り組むその努力にブレーキがかかるんですかとい うような質問の趣旨をした。坂本大臣はやはりブレーキがかかるというふうに思っておりますというふうに答えたんですね。これ何か根拠があるんでしょうか。
2:11:07
4月11日の衆議院の農林水産委員会での答弁は、主食用米の個々の販売農家に生産数量目標を割り当てることを前提としていた旧個別所得交渉制度を復活させることは、米の販売先との結びつきや輸出を含め米の販売先の開拓あるいは需要のある作物への転換など、生産者や産地が取り組んでいる需要に応じた生産に向けた創意工夫や日々の努力にブレーキをかけることになりかねないといった懸念がある旨を申し上げたところであります。
2:11:49
その懸念は何か根拠に基づいておっしゃったの。
2:12:06
個別所得交渉の場合は、農業者個人に対して生産数量目標を割り当てて、その生産数量目標の範囲内で生産される方に対して交付金をするということでございますので、行動が制限される懸念があるということを申し上げたところです。
2:12:24
限られた時間なのでやめてください、そういうことをするの。大臣のお考えを聞いているんです。ブレーキがかかるっておっしゃったから何を根拠にそんなことをおっしゃったんですかということを聞いているんです。これまでも舟山委員野上大臣のときにも、この需給のバランスのことを発言させて、質問されて、それで大臣が発言を修正されて訂正されたということはありますけど、デタラメなことを言わないでくださいねって何度もこの場で言われているじゃないですか。この個別処遇交渉制度が始まる前と始まった後、モデル事業と本格実施ね、これを比較したときに、これ過剰削付どうなりましたか。
2:13:12
始まる前、生産される目標に配分に対する過剰削付金、21年4.9万ヘクタールでした。旧個別処遇交渉制度が実施されました22年産は4.1万ヘクタール、23年産は2.2万ヘクタール、24年産は2.4万ヘクタール、25年産は2.7万ヘクタールとなっております。過剰削付の解消にはいたらず、過剰削付が解消したのは平成27年産、28年産、29年産になるということでございます。
2:13:52
制度始まって過剰削付は減ったんですよね。さっきの大臣のご答弁にあるように、水田で他の作物を作るかどうなったかなど、生産者が判断して取り組むことにもブレーキがかかるということをおっしゃっているんですね。水田活用した新規樹葉苗、制度が始まる前とこの制度の間、どのように変化しているか教えてください。
2:14:21
今日委員の配付資料の中にございます。新規樹葉苗、米高葉苗、種梁葉苗、ホールクロップサイレジイネ、それから新種を開拓前でございますが、始まる前の21年産の削付面積1.8万ヘクタールでございました。開始された平成22年産は3.7万ヘクタール、23年産は6.6万ヘクタール、24年産は6.8万ヘクタール、25年産は5.4万ヘクタールとなりました。27年には10万ヘクタールを超え、現在令和5年産20.4万ヘクタールとなっております。
2:14:56
増えたんじゃないですか。大臣、これ大臣ご発言されているけど、このご発言撤回する、また修正するおつもりありますか。
2:15:09
ブレーキを吹けることになりかねないといった懸念がある旨を申し上げたところであります。
2:15:23
あの、まあじゃあ、実際どうなっていたか、何も知らなかったのに勝手にそのように思って発言してしまいましたってことですか。
2:15:40
あの、懸念は懸念があります。そしてその後、ここにあります ようにホールクロップあるいは狩猟用米こういったところへの作付け変換、これは進んでいるということであります。
2:15:57
あの、そもそもね、赤字でも努力して農地を守り米を作ってきた農家の皆さんが所得交渉制度、つまりお金が払われれば、努力もしなくなり、その判断も、販路を切り開くこと含めて判断もしなくなるという懸念があるなんて、おっしゃること自体、私は大変失礼だと思いますよ。撤回すべきじゃないですか。
2:16:28
私なりの懸念は懸念として申し上げたところであります。
2:16:37
ま、じゃあ大臣は農家の皆さんは、そうした補助金もらったら努力はしなくなるんだと、軽判断はしなくなるんだというふうにお考えだということを、もうこれ撤回しないということは、そのお考えに変わりはないということでよろしいですか。そう認めてください。
2:17:13
あの、この制度設計上の懸念というのを申し上げたところであります。
2:17:23
制度の指摘をされているんじゃないですよね、大臣。この制度によってお米を作るか作らないか、販路をどこに求めるか、また水田で他の作物を作るかどうか、生産者が判断して取り組む、これを努力というふうにね、表現したのかなと渡辺総議員が言っているんです。で、所得交渉制度ではその努力は損なわれるというふうに理解していいのかと言ったら、や はりブレーキがかかる。制度の問題点を指摘しているんじゃなくて、その制度があれば農家は努力をしなくなる。判断、経営努力をしなくなる。判断をしなくなる。こういうことをおっしゃっているんじゃないですか。それ、訂正しなくて、撤回しなくていいんですか。
2:18:09
まず前提がありまして、試食用米の個々の販売農家に生産数量目標を割り当てることを前提としていた旧個別所得交渉制度を復活させることは、というようなことでその懸念を申し上げたところであります。
2:18:31
何か関係あります大臣のその答弁と生産数量目標が設定されていたことと。何か関係あるんですか。ちょっと分からないので説明してください。じゃあ説明を平方の参局長まずお願いします。旧個別所得交渉制度は個人に対しての生産数量目標を配分するということでございまして、その目標を達成しない限り、交付金が出ないということの中で、自由に販売することというのがお米に関してとてもやりづらくなるということで、このように大臣が御発言されているというふうに考えております。
2:19:09
この制度の枠内でそれぞれが判断してこういう数字になったんじゃないですか。これは大規模であればあるほどメリットが大きかったので、自然と構造改革を進めていきたいという思いもあった。まあ私たちのやったことが100点だとも言わないし、これが絶対正しかったんだとも言い切りませんよ。いろいろ課題はあったかもしれない。でも政策なんてそんな2,3年で判断するようできるようなことじゃないと思います。実際始まってすぐに受給はその制度の前より引き締まったわけですから。そして水田を活用した他の策付はさらに拡大したわけですから。まあそういうことを含めて批判のための批判みたいなことをいつまでも事実に基づかないことを言い続けるのはやめていただいて、私たちはねやっぱり個別所得交渉制度じゃなくていいですよ。それでもこれまで何度も繰り返してきたように、その生産活動をしっかりその所得を確保、所得を維持できるような、まあそういう支援がね、私は日本の農業にも必要じゃないかなというふうに思っているんです。まあこの2、3年でいろいろ制度のこと文句というか批判しますけれどね。平成25年には今後10年間で全農地面積の8割が担い手によって利用され、産業界の努力も反映して、担い手の米の生産コストを現状全国平均比4割削減し、法人経営体数を5万法人とする農業農村所得倍増実現したんですか。何年がかりですか。何年かかってもいいならですよ。何ですか。目標も達成できないのにね。なんかあの批判のための批判みたいなことを繰り返すのはね、やめていただいて、しっかりと農家の皆さんが再生産可能なように、そしてこれからを担う若い人たちが、よし俺たちも農業やって頑張っていこうと。世界に誇れる農業にしていこう。農村元気にしていこう。こんなふうに思っていただけるようなね、制度、仕組みをやっぱり考えるべきじゃないかと思うんですけど、大臣お願いします。
2:21:21
その通りだと思います。そしてそれは、その制度は今できあがっている、一定程度完成しかかっているというふうに思います。例えば一度、ぜひ私のところの集落営農法人に視察に来ていただきたいんですけども、みんなやる気を持って、そして生き生きとして、20代30代が従事をしております。13の集落が株式会社を作って、一緒になって株式会社を作って、350ヘクタールを削除しています。ブロックローテーションをやります。地域農業がしっかりと根付いている。そして産業としての農業も根付いているというふうに感じております。
2:22:04
前の野村大臣も坂本大臣も、それぞれご地元で素晴らしい農業があるということをご披露していただくのは、私たちにとっても勉強になりますよ。参考にもなりますよ。でも私の地元青森にだって、そうやって元気出して、一生懸命やっているところありますよ。みんなそれぞれありますよ。北海道だって山原だって那覇だって岩手、みんなあると思いますよ。でもそういうところばっかりじゃない。さっきね 、申し上げたように、この中産化の条件が不利な厳しい中で、再生産向上だ、付加価値向上だ、これね、私は大事なことだと思うの。できるならやっぱりそういうことに取り組んで所得を上げていく。経営努力をしていく。これは大事ですよ。でも申し上げたとおり、維持するだけでも必死でやっている現場があるんだということを、それを切り捨てないでいただきたい。そしてその人たちが、さらに、もう高齢化している中でね、さらなる努力求められたら、もうやめるしかないというところに追い込まれちゃうんじゃないか。それではダメでしょ、ということの認識を共有して、別に、どんな制度だっていいですよ。お互いが与野党で納得できる、現場を支える仕組みを、もっと議論を深めたっていいと思うんです。入り口から全部拒否じゃないですか。もう時間が来た。まだまだね、議論したいところですけど、これは今日はもう、いよいよ採決を迎えるような状況でしょうか。与党の皆さん、ギャーギャー言って申し訳ないなと思いつつ、言っていることね、そんな間違ってました?ありがとうございます。受け入れられたなとかね、受け止めればよかったなとか、与党の言うことをね、書き込んだら、もっと厚みの出る基本法になったなとか、みんなで一致して同じ方向に向かっていけたなとか、思わなかったです?私なんか無理なこと、そんな言いました?大臣どう思いました?私はね、本当に農水省の皆さんのことを、本当にいつもね、信頼をしているし、現場のためにね、本当に努力をいただいているというふうに思っているんです。ごめんなさい。でもこんなにね、むなしい農水委員会の議論をしたのは、本当に残念だし、情けないなって思いましたよ。そして、こんなことを清掃の具としてね、扱って、みんなで同じ方向に向けないような状況を作った自民党の皆さん、与党の皆さんに、本当に私は腹が立ってる。現場の人たちはこれまで猫の目のおせいで振り回されてきた。これから苦しい状況の中でどうやって打開していこう。そこを我々が同じ方向を目指して道を示していくのが、私は今いる国会議員としての役割だったんじゃないかなと、本当にそう思ったから、農水省の先輩方のご意見も聞かせていただいた。専門家の皆さんのご意見も聞かせていただいた。農水キャラバンで全国あちこち回らせていただいて、現場の声も本当にたくさん聞かせていただいた。いいものにしたい、いい未来を目指したい、そう思ったからこそ、真剣にこの修正案を党内でも議論して、どうしたらいいのか、この基本法に対して真剣に向き合ってきました。だからこそ、本当に残念でなりません。これからの日本の農業が本当に発展していくように、私たちも今のこんな議論をするようでは与党には任せられない、岸田政権には任せられない、そう思っていますから、我々こそが責任を持ってしっかりと取り組んでいきたい、そのことを申し上げて質問を終わります。ありがとうございました。
2:26:09
午後1時30分に再開することとし、休憩いたします。ありがとうございます。
2:28:25
ただいまから農林水産委員会を再開いたします。休憩前に引き続き、食料農業農村基本法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。
2:28:42
立憲民主社民の横沢貴則でございます。
2:28:48
午前中の田中雅代委員の全国の農業者の魂が乗り移ったような質問に引き続き、議論を深めてまいりたいと思います。先日も申し上げましたように、私はスポーツの世界を出身でありまして、何事も基本が大事だということで、先日も大臣から基本について答弁をいただきました。
2:29:12
これまでの委員会質疑の内容を踏まえて、もう一度確認させていただきたいと思います。食料農業を守っていく基本、大臣は国内生産基盤、人と農地だとおっしゃいました。この認識でいいか、再度ご確認をしたいと思います。
2:29:31
農林水産省の最も重要な使命は、国民に安定的に食料を供給することだと考えております。
2:29:41
その実現のために、国民一人一人の食料安定保障を確立するとともに、人口減少下でも国民の食料を安定供給できる農業や食料産業、そして生産基盤を確保することが 重要であるというふうに考えているところであります。
2:30:02
それでは、今の答弁を踏まえまして、まず食料安全保障について伺いたいと思います。これまでの議論を踏まえて議論を進めていくにあたり、現状を正しく認識することが大前提だと思いますが、大臣はこのお考えでよろしいですか。
2:30:23
はい、世界の現状、日本の現状をしっかり把握することだというふうに思っております。
2:30:30
はい、ありがとうございます。現状把握が大事だということでございました。
2:30:35
参考人質疑で食料安全保障が目玉でもあるにもかかわらず、農業生産基盤の強化策が欠けているという点を、櫻山参考人が指摘されておりました。
2:30:48
資料1をご覧ください。櫻山参考人からは、1990年代後半以降、食料自給力指数は一貫して低下し、近年はそのペースが加速していると指摘をいただきました。
2:31:06
つまり、我が国の輸入が途絶すれば、日本人全員が生存できなくなるほど、生産基盤が弱体化しているにもかかわらず、今回の答申にも言及がないのが問題だというご指摘もありました。これでは、食料安全保障という新たな理念を加えたところで、その実現につながるとは言えないのでしょうか。大臣いかがでしょうか。
2:31:35
質問の趣旨がわからなかったのですが、もう一度お願いできますか。
2:31:45
櫻山参考人からの資料であれば、輸入が途絶した場合ですね、例えば芋を全部の農地に植えて、今の人と農地を使ったとしても、国民の供給熱量を確保できないという問題意識から提案がありました。これは、今回の法改正で食料安全保障という新たな理念を加えたところで、その実現につながるとは言えないのではないかと、この現状を踏まえて、大臣の認識を伺いたいと思います。
2:32:19
私たちは、輸入が途絶えたとしても、食料安全保障がしっかり確保されるというようなことで、この基本法をはじめ、それに付随する法律を出しているところでございます。
2:32:33
そうですね。であれば、この間議論を深めてまいりました。食料自給率を上げていくというのを大前提にしていかなければいけないと思います。
2:32:53
私たちは、やはり食料自給率の向上を基本法の中に織り込むべきではないかという問題意識で、これまでもずっと質問してまいりましたが、であれば、やはり、理念法に取り入れるべきではないですか。大臣いかがですか。
2:33:14
食料の自給率につきましては、自給率の高い米の消費の減少等による低下が、想定より大きく、輸入に依存する小麦、大豆の国内生産拡大等による上昇を上回ってきたところであります。これが目標を見立つの主因と分析をいたしております。
2:33:36
こうした食料消費の傾向がしばらく継続することが想定される中、食料自給率が確実に上がると言い切ることは困難ですが、いずれにせよ、食料安全保障の確保の観点からは、麦、大豆、加工用原料用野菜等の輸入依存度の高い品目の国産転換といった食料自給率の向上にも資する取組をさらに推進することが重要だというふうに考えております。
2:34:07
この間、委員会や参考人質疑、そして地方公聴会や現地視察をさせていただきました。大臣の生産基盤は着体化しているとは思わないという発言など、国民の生活の現場と実態と噛み合わないことが、この農林水産委員会の議論の中でも多く見られたと思います。
2:34:33
先ほど田中委員の質問の最後に、やはり「うちの地元は頑張っているんだ」という大臣からの発言もありましたけれども、もしかしたら、いいところしか見えていないんじゃないかなと思うことも、たたこの間ありました。
2:34:50
中にはですね、やはりいいところも当然あります。やはり大規模化、集約化して、若手が一生懸命頑張って生産性向上、もちろんすごい。ただ、条件不利であったり、特に北海道や東北、雪国は半年間雪に閉ざされている。どうしても条件が悪い中山幹地。
2:35:12
頑張っても頑張っても、やはり同じような土俵では戦えないという方たちも当然いるんですね。地上土力ではどうしようもならない。大臣、このような現状は大臣の目には映っているのでしょうか。どうですか。
2:35:29
私のところには、この前も言いましたように、冬は雪に包まれた麻生地方があります。それから中山幹地があります。非常に厳しい火葬が進む集落があります。こういったところの農業を今後どうしていくか、その現状はしっかりと私自身も把握しているつもりでございます。
2:35:49
大臣はしっかり把握していらっしゃるということであります。私もずっとスポーツをやってきたんですが、やはり健常者と障害者。
2:36:03
一生懸命頑張ってもどうしても自分の努力だけでは同じようなステージでは戦えない。そういったときにどうやってその公平さを保っていくかというのはやはりルールなんですよ。やはりパラリンピックであれば障害の程度に合わした決め細かいルールがあって、そこで同じような土俵で初めて戦える。やはりそのルール作り、政策作りがまさにこの国の農政だというふうに感じます。
2:36:31
確かに大規模化、集約化、生産性向上も大事でしょう。でもハンディキャップを負ってそれでも一生懸命努力している方たちのルール作りという点もやはり重ねてこれは進めていく必要があると考えますが、大臣この点についてはいかが お考えでしょうか。
2:36:50
そのとおりだと思います。そういうことで中山間地に住む方々にとっては中山間地の農業に対する直接支払い、あるいは多面的機能の支払い、そして条件的に非常にやはり不利がある麦等につきましては、ゲタ等で経営安定を少しでも図ろうというような政策を施しているところでございます。
2:37:14
今大臣がおっしゃられたようにいろんな政策を打ってきました。でもしかしなかなかその政策効果が現れないまま、この四半世紀、四半世紀前の現状と変わらないましては、もっと農業者の人口が減っているこのような現状になっていると思います。
2:37:34
だからこれまでのものを法案に書き込んだだけではなかなかその未来が見えない、先ほど田中委員もおっしゃっていました。だからこそ今回我々が提案したいろんな部分を基本法に盛り込んで、もう一歩踏み込んだやはり改正にするべきだと思いますが、大臣この点についていかがですか。
2:37:58
私たちも様々な思いを持ってこの2年間、食料農業農創基本計画の案文を作ってまいりました。それぞれの検証部会も設けてまいりました。その中で今回の基本法の提示ということになっているわけでございます。
2:38:17
はい、わかりました。それでは、はい、じゃあちょっと切り替えます。では農業分野における障害者の位置づけについて伺いたいと思います。先ほど大臣も基本は人と農地ということで、人に着目して質問をさせていただきたいと思います。
2:38:38
まず第4節の農村の振興に関する施策に障害者等の農業に関する活動の環境整備、第46条に位置づけた理由について、これまでの議論を踏まえた上で、今一度確認をさせてください。
2:39:02
第46条につきましては、農福連携は農業特使が連携いたしまして、障害者の農業分野の活躍を通じまして、農業経営の発展とともに障害者の自身や生涯を創出し、社会参画を実現する取組でございますが、
2:39:24
農福連携の現場における障害者につきましては、農業技術の習得により農業人材としての活躍を目指す方、また農業に関する活動を通じて生きがいや居場所を見つけたい方など、個々の特性や希望に応じて多様でありまして、それぞれの思いに沿って一緒にしていくことが大切でございますので、
2:39:44
障害者の方が農業に関わる際に地域の農業が持続的に務まることに貢献することも踏まえまして、地域で しっかりと障害者の農業の活動を支えるという意味を持って、その政策の方に位置づけたところでございます。
2:40:08
今の答弁をもとに、これから確認をさせていただきたいと思います。34条、女性参画の促進。35条、高齢農業者の活動の促進は、第3節の農業の持続的な発展に関する施策に、46条、障害者に関する活動の環境整備は、第4節の農村の振興に関する施策の中に、46条として入っています。
2:40:37
条文に違和感を感じた方は少なくないと思います。これまでの議論で、私だけではなくて、田中委員、先ほども申し上げました。そして松野委員もありました。船山委員からもありました。そして金子委員からもこのような発言がありました。
2:40:55
やはりこれまでいろんな方のご指摘があった中で、これまで国会に提出するまでの過程で、与党の審査も含めて、このような指摘は出てきたのか出てこなかったのか、この点を伺いたいと思います。
2:41:15
今、ご指摘があった高齢者女性につきましては、基本的にこの条文の対象とするのは、既に農業に参画をされている人を対象にして、高齢者が生きがいを持つような環境整備や女性の役割の適正評価の促進など、これらの方々が農業を行っていく上でより良い環境整備をすることが課題という観点から、農業の人材育成に関する規定ということに位置づけております。
2:41:42
先ほど、農副連携につきましては、農村施策に位置づけるか、農業人材に次ぐるかという検討は内部で行いましたけれども、先ほど答弁をおっしゃったとおり、福祉施策と農業施策を共同で地域全体で支えていくという施策の推進をしていますので、農村施策に位置づけるのが適当だというふうに規定をさせていただいたところでございます。
2:42:06
これまで参議院の委員会の中で、いろんな方から位置づけについての指摘、考え方についての指摘がありました。これまで法案を作ってくる過程だったり、そして与党の審査もあったと思います。そこでこのような問題点の指摘はあったのか、なかったのか、そこを教えていただきたいんです。
2:42:30
具体的に農福連携について農業人材の方に指摘すべきではないかというご指摘はありませんでしたけれども、当然与党の審査の中でも農福連携施策を農村施策で位置づけることの必要性、これにつきましては先ほど説明したような内容についてお諮りした上で法案を決定していったところでございます。