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参議院 経済産業委員会

2024年05月23日(木)

6h3m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7982

【発言者】

森本真治(経済産業委員長)

越智俊之(自由民主党)

小林一大(自由民主党)

古賀之士(立憲民主・社民)

森本真治(経済産業委員長)

村田享子(立憲民主・社民)

里見隆治(公明党)

三浦信祐(公明党)

東徹(日本維新の会・教育無償化を実現する会)

礒崎哲史(国民民主党・新緑風会)

岩渕友(日本共産党)

平山佐知子(各派に属しない議員)

8:39

それでは皆さん、おはようございます。只今より経済産業委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに、古生春友君が委員を辞任され、その補欠として小林一博君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、文部科学省大臣官房審議官伊藤岳次君ほか23名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。はい。御異議ないと認め、採用を決定いたします。新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案を議題といたします。本案の出説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。

9:45

はい、オチトシウキ君。

9:50

おはようございます。(おはようございます)自由民主党のオチトシウキです。本日も質問の機会をくださいましてありがとうございます。早速、質疑通告に従って質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。本日より、産業競争力強化法等一部改正法案の審議となりますが、産業競争力強化法は、平成25年の創設以降、その時代時代に沿った改正がなされ、今では規制の特例措置を活用した新たなビジネスの展開、税制優遇等を活用したスタートアップへの投入しや、生産性向上に資する事業再編、支援機関を通じた中小企業の再生など、我が国産業の競争力を強化する上で重要な役割を果たしているものだと認識しております。今回の改正案についても、まさに新たな事業を創出し、産業への投資を促進することで、今後我が国が世界で勝ち抜いていく、そのために重要な措置が数多く盛り込まれていると考えております。この重要な法案、是非、充実した審議をさせていただければと思います。本日の私の持ち時間では、特に本法律案の背景にある経済情勢の認識、国内投資を促進する戦略分野国内生産促進税制、また、我が国経済の屋台骨である中小企業に対して講ずる本法律案の諸施策による影響と、その効果の波及に向けた対策などの観点から、質疑をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。まず、本法律案の背景にある現在の経済情勢について伺っていきたいと思います。先日の斉藤大臣の提案理由説明において、日本経済には過去最高水準の国内投資の見通し、30年ぶりの高水準の賃上げの実現など、しお目の変化が生じているといった言葉がございました。実際に国内投資額については、およそ30年ぶりに100兆円規模を達成し、賃上げについても、春冬第5回集計において5%超、中小組合においても4.66といった高い水準となっております。こういった話は報道でも耳にしております。私自身、まさにこういったしお目の変化を定着させ、地方の雇用を支える中小企業を含め、日本経済を持続的な成長軌道に乗せていくことが重要であると考えておりますが、改めて本法案の概要と狙いを政府にお伺いいたします。

12:42

はい、経済産業省大臣官房、菊川審議官。

12:47

お答え申し上げます。委員の方からも、数字もお示しをいただきまして、ご指摘をいただきました。足元、我が国経済には、今、委員の方からもご指摘がありましたとおり、しお目の変化が生じているのであろうと認識しております。先ほど委員からもご指摘がありましたけれども、国内投資は2年前から拡大が続いておりまして、30年ぶりの高水準ということになっております。また、春冬の数字につきましてもご指摘ございましたけれども、賃上げ率も昨年に引き続きまして高水準ではないかと思っております。しかし、ここで気を緩めてはいけないと、チャンスを逃して、元の木上にしてはならないということではないかと認識しております。日本経済はまさにこれから少年場ということでございまして、この変化を確実なものとして、投資も賃金も物価も伸びていく、成長型の経済への転換を実現していく必要があるのではないかという認識でございます。そうした認識の下、将来の飯の種を生み出す社会課題解決型の国内投資、これは投資をしていくことに加えまして、投資の拡大につながるイノベーション、そしてまた新陳代謝の促進、これが必要であろうと思っております。こうした認識・考えの下、今回提案させていただいております本法案におきましては、国際競争に対応して内外の市場を獲得することが特に求めています。まず、国際競争に対する競争に対する戦略分野への生産、そして販売量に応じた大規模長期の減税阻止、また、研究開発により得られた知的財産から生じる所得を対象に減税阻止を講じる、いわゆるイノベーション拠点税制。これを牽引しまして良質な行為を生み出す成長志向の中堅企業、これの設備投資やM&A等による成長を後押しする枠組みの構築、そしてまたスタートアップの人材確保を後押しするためストックオプションを柔軟かつ機動的に把握できる仕組みの整備、こういったものを講じていく内容ということでしております。以上のような措置を通じまして、新事業の創出をさらに活性化し、また成長が期待される事業への投資をより一層促進することで、日本経済を持続的な成長軌道に乗せていきたいという狙いで提案をさせていただいております。

15:19

はい、オチ君。

15:21

ありがとうございます。国内投資の後押しという観点で答弁いただきましたけれども、今度は海外に目を向けてみると、現在の世界各国においては世界的な不確実性の拡大、国際秩序の変化、世界規模での社会課題の対応性の必要性の高まり、中間層の停滞や格差拡大といった様々なマクロ環境の変化が生じており、これらを背景に欧米を中心として、大規模かつ長期的な優遇策による自国内への企業の立地、そして投資を誘致する動きが見られております。こうした国際情勢の中、本法律案では、戦略的国内投資の拡大ということで、戦略分野国内生産促進税制やイノベーション拠点税制といった施策を講ずることとしておりますが、世界的に活発化している生産拠点の誘致競争の中で、本法律案による施策だけでなく、予算措置も含め、政策を総動員していく必要があると思いますが、政府の見解をお伺いいたします。

16:30

菊川審議官

16:34

非常に重要なご指摘をいただいたと思っております。まさに国際的な情勢、非常に活発化しております。まさに国際的に見ましても、非常に他国における自国内の戦略分野の投資を促す産業政策が活発化しております。今朝の報道なんかでもアメリカの状況が出ておりましたけれども、我が国でも世界で競争力を確保できる強い産業を生み出していくために、こうした他国の産業政策との競争に対応できる投資促進策、環境整備のために必要であろうと認識しております。本法案に基づき実行する戦略分野国内生産促進税制やイノベーション拠点税制、これは世界で活発化する投資の獲得競争にしっかりと対抗していく。そして、海外と比べて遜色のない自国環境を整備するための、過去に例のない大規模長期の投資やイノベーションを促進するための新たな措置を本法案でしっかりと措置をしていきたいというふうに考えております。こうした本法案に基づく税制や金融面の措置に加え、予算も含めました全ての政策ツールを総動員して、GXをはじめ、我が国の有望な産業分野におき、積極的な産業政策を展開継続して、その強みを生かすことで、国際競争にしっかりと勝ち抜いていく必要があると認識しております。

18:07

大地君。

18:09

ありがとうございます。ぜひ今回の法律案に関わる措置に限らず、今後とも我が国の産業、企業全体に悲鳴のある力強い産業政策を展開していただいて、世界で勝ち抜ける産業構造に向かっていただきたいと思います。続いて、戦略分野国内生産促進税制についてお伺いいたします。本税制は、自動車や鉄鋼といった戦略分野での新規の国内投資を行い、これらの製品を生産・販売する事業者に適用されるもので、そのための認定制度が今回の産業競争力強化法の改正案に含まれています。この税制は、10年の適用期間や生産・販売量に応じた税額控除という過去に例のない制度となっております。他方で、先日水素社会推進法も成立したところではありますが、水素といった国際的にも今後活用が見込まれる分野で、本税制の対象となっていないというものもあります。先ほども、世界的な政策競争の活発化に言及させていただきましたが、本税制がどのように投資を促進し、また産業競争力を強化する効果をはっきりするのか、また本税制の対象となる製品がどのような基準で選定したのかお伺いいたします。

19:33

大臣官房、田中審議官。

19:38

お答え申し上げます。まず、欧米をはじめ、戦略分野への投資を自国内で実現するための政策競争が国際的に活発する中で、委員御指摘のとおり、我が国経済のしおめの変化を持続的な成長軌道につなげていくためには、国内の投資を促進する大胆な政策が必要だと考えております。本税制は、そのための投資促進策の一つであり、戦略分野のうち、特に生産段階のコストが高いことなどから、従来の初期投資支援では投資判断が容易でない分野を対象に、生産段階における税額向上措置を講じることにより、事業全体の予見可能性を向上させ、投資判断を強力に引き出していく考えでございます。さらに、こうした措置を生産販売量に応じて講ずることで、本税制が対象とするグリーンスチールと、世界的にも市場創出が不十分でありながら、今後、産業の基盤となることが見込まれる分野について、生産性の向上や需要拡大に向けた企業努力を引き出すことによって、産業競争力の強化につなげていきたいというふうに考えております。なお、投資促進策は様々な需要が考えられ、分野ごとの特徴や既存の支援策や制度も踏まえて、効果的に講じていくことが重要だというふうに考えておりまして、委員御指摘の水素につきましては、大規模なサプライチェーンの構築に向けて、既存原燃料との価格差に着目した支援であるとか、あるいは産業収穫につながる供給インフラへの支援を措置することとしております。

21:25

はい、内君。

21:27

ありがとうございます。こうした税制の効果が税額控除を直接受ける一部の企業にとどまらず、地域の中堅、そして中小企業にまで波及していくことで、さらなる日本全体の産業競争力強化につながっていくことが重要だと考えています。この戦略分野、国内生産促進税制の効果を、どのように地方の中堅、中小企業を含め、国内に広く波及させていくのか、その方法を政府の御見解をお伺いいたします。

21:58

はい、田中審議官。

22:00

お答え申し上げます。本税制の対象分野であります、電気自動車、クリーンスティール、半導体などはいずれも広範なサプライチェーンを構成する産業によって作られる製品であります。本税制を通じて、こうした分野における国内創出を実現し、生産・販売を拡大することで、地域の中堅、中小企業を含め、部素材等の発注や供給の確保を拡大、さらには雇用所得への好影響など、幅広く経済波及効果が生じるというふうに考えております。さらに、本税制と併せて、例えば電気自動車の構成部品であります蓄電池や半導体の製造装置、部素材については、昨年度の補正予算や今年度の当初予算などにおいて、初期投資支援に必要な予算措置を盛り込んでいるところでございます。こうした措置は、本税制の効果を中小を含めたサプライチェーン全体により広く波及させるものだというふうに考えております。加えて、中小企業向けの賃上げ促進税制や、徹底した価格転嫁対策、革新的な製品サービスの開発、IT導入や人手不足に対応した省力化の投資の支援なども取り組むことによりまして、本税制の効果を波及させるとともに、サプライチェーン上の企業の競争力強化につなげていきたいというふうに考えております。

23:35

八木君。

23:37

ありがとうございます。今、サプライチェーン全体や広く効果を普及する観点から、初期投資支援に必要な予算措置、賃上げ促進税制、価格転嫁対策、IT導入補助金、そして省力化投資支援など、幅広い取り組みの御答弁をいただきました。この税制によって国内投資を推進し、サプライチェーン全体で経済効果を最大化するためには、そのサプライチェーンの大部分を占めている中小企業、小規模事業者に対してもしっかりと利益が分配されて、意欲やる気を持って活動していただくことが必要不可欠です。先ほど御答弁いただいた中でも、価格転嫁対策が私は鍵を握っていると思います。中小企業庁構成取引委員会が連携し、中小企業が適切な価格転嫁を行えるような施策を進めていくことが重要だと思われますが、政府の御見解をお伺いいたします。

24:41

中小企業庁山本事業環境部長

24:44

お答えいたします。中小企業、小規模事業者は我が国の雇用の7割を占めておりまして、その賃上げを実現するためにも、原子加工に必要な価格転嫁対策の推進は極めて重要でございます。中小企業庁では、価格交渉促進月間に基づく企業名の公表や発注者の経営トップに対する指導助言等を通じまして、取引先が多く、波及効果の高い大企業から取引方針の改善を促してきているところでございます。加えて、中小企業の賃上げ交渉が本格化している3月下旬以降、発注側である大企業の業界団体、具体的にはエレクトロニクス、自動車、産業機械、流通、情報サービスの業界団体でございますけれども、これらのトップに対しまして、発注者として直接の取引先一社一社と丁寧に価格交渉・価格転嫁に応じていただくこと、直接の取引先だけでなく、サプライチェーンの先にいる企業の取引まで考慮して取引価格を決定することなどを、齋藤大臣や岩田副大臣、吉田政務官から直接要請しております。長く染み付いたコストカットの意識や商観向の払拭を求めているところでございます。また、一般に転嫁が難しいと言われております労務費につきましては、昨年、内閣官房厚生取引委員会が労務費の転嫁の指針を公表しております。中小企業庁としては、関係省庁と連携して、各地域業界団体向けの説明会を繰り返し実施いたしますとともに、下請中小企業振興法に基づきまして、親事業者と下請事業者の望ましい取引関係を定める振興基準に、労務費の価格転嫁の指針に沿った取引対価の決定や、現在料費やエネルギーコストについて適切なコスト増加分の全額の転嫁を目指すことなどを、新たに定めたところでございます。下請代金法の執行については、中小企業庁は、厚生取引委員会と共感しております。価格転嫁取引適正化に向け、厚生取引委員会と密に連携してまいる所存でございます。引き続き、商工会議所にも協力を仰ぎながら、サプライチェーンの先まで価格転嫁を行える環境整備に取り組んでまいりたいと考えます。

27:19

下請法というものがありますけれども、私、やや違和感を、下請というやや違和感を覚えておりまして、下に請けると書いて下請。私、前職といいますか、建設業、中小企業ですけどやっておりましたが、下請ということはできるだけ使わずに、協力会社ということを使っておりました。一緒に働くという意味ですが、この意味は、これは企業間の関係性が対等公正なものであるという文化とか、商観工、日本の経済をしっかりと浸透させていきたいという思いです。こういった観点からも繰り返しにはなりますが、我が国経済を下支えする中小企業にも利益がしっかりと分配されるような環境整備が重要であり、このような環境整備が、戦略分野国内生産即死税制の経済効果の最大化にも資するものだと考えております。そのため、引き続き中小企業省と法制取引委員会においても、よく連携していただいて、政府一丸となって、価格転換に向けた施策に取り組んでいただきたいと考えております。続いて、中堅企業政策に関連して、いくつかお伺いさせていただきます。本法律案では、常用従業員数が2000人以下のものであって、中小企業ではない者を新たに中堅企業者と定義し、その中でも特に成長意欲が高い者を特定中堅企業者と定義して、様々な支援措置を講ずることとしています。これまでの政策体系では、中小企業と大企業に二分されたため、中小企業を卒業した瞬間に、大企業と同じ環境でいきなり戦わなければいけないことから、中小企業向けの政策支援を受け続けるために、あえて中小企業規模にとどまっている企業も一定数存在すると言われており、一部の企業にとっては、規模をあえて拡大しないインセンティブが働いているという可能性もあります。こうした状況の中、新たに中堅企業支援を強化する狙いについて、政府にお伺いいたします。

29:34

菊川審議官

29:37

中堅企業について御指摘いただきました。中堅企業は、いろいろなデータを見ますと、10年前と比較いたしましても、大企業を上回るような事業員数、そして給与総額の伸び率が確認できております。そうしたことから、国内売上、そして国内投資、ここを着実に拡大して、そして地方における良質な雇用を提供していく。そして、さらには経営資源を収益化することによりまして、前向きな新人対象の担い手としての役割も果たしている重要な企業群であろうと認識をしております。こうした特性から中堅企業の成長は、日本経済を成長型へ移行させていくために、極めて重要な企業群であろうと認識をしております。他方、日本における中堅企業から大企業への成長していく割合は、国際的に他国と比べても低い状況にあることもデータ上確認をしております。人手不足等の課題に対応しながら、そして国内外の大企業と共生していくための成長投資、そしてM&Aなど、十分にまだ行えていないのではないかという課題も存在しているのではないかと考えております。こういった状況認識の下、本法案によりまして、中堅企業のうち、特に賃金水準、そして投資意欲が高い中堅企業を対象といたしまして、複数の中小企業をM&Aした場合の税制措置等を通じまして、中堅企業の更なる成長や中堅企業、そして中小企業によるグループ一体、先ほど委員からの協力会社という御指摘もございました。そういった全体での収益力の向上等を促進していきたいと考えております。こうした中堅企業支援の枠組み構築を通じまして、成長意欲のある我が国企業が中小企業から中堅企業、そしてその先へと、段階的シームレスに成長を目指せるような環境の整備につなげていきたいと考えております。

32:04

まさに中堅企業の重要性に鑑みて、本法案でも様々な支援措置が講じられているのだと思います。そういった本法案で措置される中堅企業支援の一つとして、知的財産に関する専門機関である、INPITによる助言及び助成がございます。技術やブランドの保護に資する知的財産はイノベーションの源泉であり、企業の経営力強化、引いては我が国産業競争力強化の観点からも極めて重要であります。中堅企業に対してINPITが行う助言助成業務とは、具体的にどのようなことを行うのでしょうか。支援に当たってINPITのこれまでの知見や強みを生かしつつ、どのように実施していくのか、具体的な取組方針をお伺いいたします。

32:51

竹井沢総務部長

32:55

お答え申し上げます。成長意欲の高い中堅企業は、事業拡大にあたって積極的にM&Aなどを行うことが想定されますが、その際、自社及び他社が有する知財の価値、リスクについて調査・分析、いわゆる知財ディーデリジェンスを行った上で、それらを踏まえた経営戦略を策定していくことが求められております。他方、こうした専門的な調査や知財戦略の比較立案を中堅企業が自ら実施することは困難な場合も想定されることから、法案におきまして、INPITが外部の専門家と協力しながら助言・助成を行うことができる旨、規定をしたところでございます。また、INPITはこれまでも我が国唯一の知的財産の総合支援機関として、地域の商工会、商工会議所など関係機関と連携しながら、中小企業・中堅企業の知財支援に努めてまいりました。具体的には、全国47都道府県に設置されました知財総合支援窓口におきまして、中堅・中小企業等に対する年間約12万件の相談・支援業務を通じた経験・ノウハウを築きつけしているほか、令和4年度には商工会、商工会議所と協力いたしまして、2000件を超える支援を行うなど、関係機関と連携した支援を行ってきております。また、知財や経営企画などの実務経験を有する企業大見いなどの人材を知財戦略エキスパートとして16名採用しているほか、外部専門家との連携をさらに強化するなど、体制強化にも努めてきております。引き続き、関係機関としっかり連携しながら、地域の中堅企業・中小企業の知財戦略策定を後押ししてまいります。商工会議所とも連携していただいているということでしたが、引き続き、関係機関と連携して地域の中小企業・中堅企業の支援を進めていただきたいと思います。インピットによる助言助成のほかにも、特定中堅企業者及び中小企業者が複数回中小企業をM&Aした場合の税額措置、いわゆる中堅中小グループ化税制を講ずることとしております。本税制により、成長意欲のある中堅中小企業が複数の中小企業をM&Aして経営支援を集約化することで、グループ一体となって成長していくことが期待され、また売り手となる中小企業にとっても後継者がいない場合などにそのまま配慮をするのではなく、別の中堅中小企業に買収してもらうことで事業継続が可能になるといった効果が期待されておるものと考えます。他方、M&Aによって買収される中小企業の雇用が悪化してしまうようなことがあってはいけません。買収される中小企業の雇用や賃上げについても十分に配慮が必要だと考えますが、政府の見解をお伺いいたします。

36:07

人口減少等により人手不足が深刻化する中で、経営力の高い成長企業に経営資源を集約化することは、M&Aをする中堅企業等の成長のみならず、M&Aによるグループの一員となる中小、そして小規模事業者の収益力向上や賃上げ等にも資するものであろうと考えております。御指摘のとおり、こうした取組を推進する上では、売り手側の中小、そして小規模事業者の雇用に配慮しながら、賃金等の労働条件の向上につなげていきまして、そして、買い手だけでなく、売り手も含めたグループ一体で成長していくことが重要でありまして、買収される側になる、例えば中小、小規模事業者の雇用、そして賃金、ここにも配慮する要件を求めていくことも検討していきたいと考えております。具体的には、措置の活用に必要な特別事業再編計画、これを作る必要がありまして、それの認定が要件になっておりますが、今後、開放例において定めるにあたりまして、買収される中小企業も含めた対象事業におきまして、例えば、雇用、農安定等に十分な配慮を行うことでありましたり、雇用者、給与等、支給額を引き上げること、こういったことを求めるようなことについても検討してまいりたいというふうに考えております。

37:25

足立君。

37:27

ありがとうございます。繰り返しになりますけど、中小グループ化税制は、複数回M&Aを実施する会邸側となる特定中小企業及び中小企業への税制措置であり、会邸側に対する支援強化という意味では、大いに進めていくべきだと考えております。他方、M&Aを推し進めるためには、会邸側の支援だけでは足りません。売り手となる中小企業側が、事業承継の手段の一つとして、このM&Aを選択して、また安心して信頼できる会邸側に事業を譲渡できるような環境整備や支援を推し進めることも同時に重要ではないかと考えております。そこで、今度は売り手となる中小企業側がM&Aを検討して、また進めやすくなるような政府が認識している課題とそれに対する支援策について、政府の見解をお伺いいたします。

38:27

山本部長

38:31

お答えいたします。近年、M&Aにより会社を譲渡することにつきましては、抵抗感が薄れてきているものの、いまだにM&Aに悪いイメージを持つ経営者の方がおられることも事実であろうと認識しております。このため、委員御指摘のとおり、売り手側が安心して譲渡できるよう、M&A市場における環境整備等を推進していくことが極めて重要でございます。こうした背景も踏まえまして、中小企業庁においては、47都道府県に設置しております事業承継引継支援センターを中心に、よろず支援拠点、中小企業活性化協議会、商工会、商工会議所等とも連携しながら、事業承継やM&Aに不安を持つ中小企業等に対しまして、事業承継前の経営支援から事業承継時の支援も含めて、ワンストップで支援できる体制を構築しているところでございます。また、事業承継引継補助金による支援も講じてまいりますし、今般グループ化を支援する措置も強化させていただくところでございます。さらに、中小企業庁では、本年4月より中小M&Aガイドラインにおきまして、仲介事業者、フィナンシャルアドバイザー、FAでありますけれども、これらの支援機関に対しまして、仲介契約、FA契約の締結前に、契約内容や手数料等の重要事項につきまして、書面により説明を実施することを求めるとともに、その遵守を登録の要件といたしますM&A支援機関登録制度によって実効性の確保を図っているところでございます。加えて、民間事業者の自主的な努力も重要と認識しております。中介事業者の自主規制団体でございます。一般社団法人M&A中介協会におきましては、過剰な広告や営業の防止を含む自主規制ルールを策定しておりまして、今年4月から施行されております。引き続き、中小企業が安心してM&Aに取り組めるよう、M&A市場の健全な環境整備等を進めてまいる所存でございます。事業承継引継支援センターでは、事業承継時の支援のみならず、事業承継前の経営支援の段階からワンストップで支援できる体制を構築していただいているということでしたが、売り手側が良い形で事業を売却する上では、売却する前の段階から事業の磨き上げが大変重要だと考えております。事業承継引継支援センターの取り組みには大変期待しておりますので、ぜひ引き続き取り組んでいただきますようお願いいたします。さて、中小企業のM&A促進に向けた取り組みは重要でありますが、厳しい経営環境の中でも中小企業自身が成長していける環境整備も重要です。2023年度の倒産件数は9000件を超えるなど近年増加傾向にあり、その多くは中小企業です。その背景には多くの中小企業において人手不足、そしてエネルギーコストの上昇、物価高騰等の課題に直面していることが挙げられます。特に地方は人口減少が進み非常に厳しい環境であり、このままでは地域社会を維持していくことも難しくなることが予想され、影響が甚大になってきます。このような中でも創意工夫し、地域の経営資源を活用して、何とかなりわいを続ける中小企業をしっかり支えると同時に、地元経済を支え、良質な雇用や需要を生み出すような成長企業をつくっていくことも重要だと考えます。守るべきものは守りつつも筋肉質な産業構造に転換していくべきと考えますが、政府の見解をお伺いいたします。

42:48

山本部長

42:52

お答えいたします。中小企業・小規模事業者は、企業数全体の99.7%を占めております。従業者数においては7割、付加価値については過半を占めております。中小企業・小規模事業者は日本経済の屋台骨でありまして、地域経済を支える重要な存在と認識しております。また、委員から今ご指摘がございましたけれども、人口減少等の構造的な課題が顕在化する中におきまして、中小企業・小規模事業者は地域課題解決の担い手としても期待されているものと考えてございます。このため、急激な環境変化に対応するための資金繰り対策、コスト増に対応する価格転嫁対策を講じてまいりますとともに、経営者自らが市場ニーズを捉え、生産性を向上させ、成長することができるよう、施策を展開していくことが重要であると考えます。具体的には、小規模事業者の皆様にとっての新たな販路開拓をご支援申し上げること、人手不足に対応した省力化投資やIT導入等による生産性向上を後押しさせていただくこと、賃上げ促進税制による賃上げ、こちらもしっかりと後押しさせていただくこと、また、事業承継やM&Aの推進による経営の革新などの成長支援を行っているところでございます。引き続き、商工会や商工会議所等とも連携し、地域の中小企業、小規模事業者に寄り添いながら、産業構造改革を進め、日本経済の足腰を強化してまいる所存でございます。本法律案が地域の雇用と生活を支える中小企業にしっかりと果実となって届くことを心から期待して、私の質問を終わります。ありがとうございました。

45:14

はい、小林和弘君。

45:17

自由民主党の小林でございます。質問の機会いただきありがとうございます。早速質問をさせていただきます。 今日は産業競争力強化法等の一部を改正する法律案に関する質疑ということで、まずこれまでの産業競争力強化法の変遷も振り返りながら、改正内容について伺っていきたいと思います。この党法案は、バブル経済崩壊後の長引くでふくれの中、アベノニフィクスの3本の矢の3本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略を実行して、過剰供給、過剰投資、過等競争の3つの歪みを是正することを目的として、平成25年に制定。制定当時は、新たな事業活動の創造につながる規制改革、産業の新陳代謝、地域中小企業の創業、事業再生の支援を促進するための制度などを講じており、企業の自発的な判断による新たな挑戦や積極的な事業活動を後押しすることで、産業競争力の強化を図るものだったというふうに理解しています。その後、2回ほど国内外の競争環境の変化に対応した形で、生産性向上や需要拡大に対する支援措置を強化すべく、必要な改正を行ってきたというふうに承知をしています。そして、今回の法改正では、経済産業の新基づくに基づいて必要な改正を行っているということなんですけれども、これまでの改正では取り組んでこなかったけれども、今回の改正で新たに取り組む内容は何なのか、改めて大臣にお伺いをさせていただきます。

46:48

はい、斉藤大臣。

46:50

まず、2021年11月より、経済産業政策の新基づくということで、従来の市場の失敗への介入を超え、民間市場だけでは進みにくい社会課題解決に向けて、政府が一歩踏み込んで、産業政策を強化する姿勢に転換をしてまいりました。そして、GX、DXなど社会課題解決分野を成長の原子栓と捉えて、国内投資を後押しすべく、政府としても民間企業の予見性を高められるように、大規模長期計画的に取り組むこととしたわけでございます。これまで、産業競争力強化法は、過剰規制、過剰投資、過等競争を解消すべく、企業の生産性向上や需要開拓に資する市蔵環境整備に力点を置いてきたわけであります。これに加えまして、今般の改正案では、経済産業政策の新規軸に則りまして、社会課題解決に向けた国内の投資やイノベーションの拡大等を後押しするために、戦略分野に関する国内での新たな設備投資を促進する、生産販売量に応じた最大10年間の大規模な減税措置、それから、国内での研究開発により取得した私的財産権から生じる所得を対象にいたしまして、7年を適用期限とする新たな減税措置、あるいは中堅企業を初めて法律で定義した上で、中堅企業等が複数の中小企業をM&Aした場合に、株式首都価格の最大100%、10年間の損失準備金の積立を可能とする措置など、これまでにない大胆な対策を盛り込ませていただいているところでございます。

48:39

はい、小林君。

48:40

はい、大臣、ありがとうございます。今回の改正法案の趣旨として、今までもお話ありましたけれども、我が国経済に生じている潮目の変化を持続させて、成長型の経済に移行することが求められている。そのためには、国内の投資をさらに拡大することが重要と位置づけられていますが、こうした国内の投資の中でも、企業におけるイノベーションの活性化に向ける投資促進策について、まず伺います。イノベーションは、国の将来の成長に関わるとともに、昨今GXをはじめとして、我が国や各国が抱える課題を解決する上で、欠かせない事柄であると考えています。このため、企業がイノベーションに向けて積極的に取り組む投資を引き出すために、諸外国でも果敢に検討されているイノベーション拠点税制と同様の制度が既に導入されていると聞いています。我が国の企業が海外に投資している中には、海外の市場を持続的に獲得していくために、単に生産だけではなく研究開発に関する投資も含まれており、国内企業にとって海外の事業拠点の位置づけは変わりつつあるように思います。こうした環境下で、民間企業が我が国において研究開発に積極的に投資するような魅力ある環境づくりが求められていると考えますが、今回のイノベーション拠点税制を導入する意義と狙いについて伺いたいと思います。

49:57

田中審議官

49:59

お答え申し上げます。近年、アメリカ、ドイツ、フランスなどの主要国における研究開発投資が増加する中で、我が国国内の研究開発投資は、ここ15年間で横ばいで推移しているところでございます。また、M&Aなどを通じて、企業が海外に研究開発拠点を設ける事例が増加しておりまして、研究開発活動のグローバル化が進展する中で、研究開発拠点の立地選択において、減税措置の有無がその意思決定に影響を及ぼす状況となってきていると認識しております。こうした中で、企業が自ら国内で研究開発の成果である知的財産権から得られた所得に対する減税措置、すなわち、今回のイノベーション拠点税制のような制度が、欧州のみならず、アジア諸国においても導入や検討が進んでいる状況でございます。こうした状況を踏まえまして、我が国の研究開発拠点としての立地競争力を強化し、国内における将来の飯の種を生み出す研究開発投資を後押しし、イノベーションの創出を促進させていくために、本税制の導入が必要だと考えております。はい、熊橋君。 はい、ありがとうございます。 今回、導入を予定しているイノベーション拠点税制は、ライセンス所得と常途所得のみが対象であって、対象となる所得に知財を組み込んだ製品やサービスの売却益は入っていません。多くの日本企業は、イノベーションを生み出すために研究開発を行って、知財を使った製品やサービスのビジネス展開に取り組んでいます。諸外国の中には、こうした売却益を対象に入れている国もあると聞いていますが、我が国の今回の拠点税制では入っていないのはなぜなのか。また、イノベーション拠点の立地競争力を強化するには、最初の一歩は小さくても将来飛躍的に成長させるため、今後対象に含めるべきではないかと思いますけれども、お伺いをさせていただきます。

51:59

田中審議官

52:01

お答え申し上げます。研究開発拠点としての立地競争力を強化し、無形資産投資を後押しする観点から、知財を生み出した事業者が、自らその知財を活用して事業化した製品やサービスの売却益を今回制度の対象に含めるべきだという声があるのは、我々も十分承知しております。他方で、知財を組み込んだ製品やサービスの売却益を本制度の対象とする場合、売却益の中からその知財由来の所得を客観的に特定するため、国際ルールに沿った計算を税務当局が認める形式で申告者が行う必要がございます。こうした作業負担への対応や、あるいは立証責任の所在等を含めて、適切な執行が可能かどうかの検討を要するため、今回制度創設時においては、対象知財を組み込んだ製品の売却益を対象外としたところでございます。まずは、本制度の着実な執行に努め、その上で他の税制と同様に、制度の執行状況や効果を検証し、本税制がより良い制度になるよう、委員御指摘の本税制の所得の対象範囲を含めまして、不断の見直しを行ってまいりたいと考えております。

53:28

はい、小橋君。

53:29

不断の検討は今後も進めていただきたいと思います。続いて、スタートアップに関してお伺いをします。22年の11月に策定されたスタートアップ育成5カ年計画では、スタートアップ投資を27年には10倍を超える規模とすることを目的に掲げて、官民一体で現在取り組んでいると承知しています。直近10年間で約10倍に増加しているものの、足元では約8500円程度にとどまっており、5カ年計画の目標を達成するためには、更なる取り組みの強化が必要だというふうに思います。スタートアップの投資額の現状に対する政府の評価や、5カ年計画で掲げた目標の実現に向けて、本法案により期待する効果についてまずは伺います。

54:10

はい、菊川審議官。

54:12

お答え申し上げます。足元では、金利上昇による資金調達環境の悪化等によりまして、米国におけるベンチャーキャピタルの投資額が前年比で約30%減少するなど、グローバルで資金調達額が落ち込む状況、こういう状況になってございます。そうした中でも、我が国のスタートアップ投資額は相対的には顕著に推移しておりまして、エゴシステムの裾野も広がりつつあるのではないかと認識をしております。先ほど、委員の方からスタートアップ育成5カ年計画をご指摘ございました。ここで掲げました目標の実績に向けては、さらなるストロークの拡大に加えまして、スタートアップが大きく成長できる環境の整備が必要であると考えておりまして、特に大きな可能性を秘めたディープテックスタートアップでありますとか、グロースステージの成長支援、そして優秀な人材確保でありましたり、海外市場の獲得、こういったことについての支援が重要になってきていると認識しております。このため、本法案をご提案している中では、JICの運用期限延長によりますリスクマネーが不足する成長段階のスタートアップへの資金供給の強化でありますとか、NEDの商用の設備投資等の事業開発活動への補助業務の追加、こうしたことによるディープテックスタートアップ支援の強化、そしてストックオプションを柔軟かつ機動的に把握する仕組みの整備によります優秀な人材の確保の促進、そして投資事業有限責任組合、いわゆるLPSでございますが、の投資上限規制を受ける外国法人の範囲の見直し、こうしたことによるスタートアップの海外展開の促進、こうした措置を講じることでスタートアップのさらなる成長を促してまいりたいと考えてございます。小林君。 今ご説明いただいており、JICはディープテックやグロースステージなど民間資金が不足する分野を中心に、民間ファンドへのLP出資や、JIC子会社であるJICベンチャーグロースインベストメント株式会社を通じた出資などの投資活動を実施してまいりました。JICの長期大規模なリスクマネーの供給が民間資金のよみみずとなって、スタートアップエコシステムへの資金供給を下駄採してきたと一定の評価をさせていただいておりますが、JICが本格的に投資活動を開始してから約3年が経過した中で、運用期間の延長に当たっては、旧産業革新機構時代の実績も含め、これまでの投資活動を振り返り、しっかり評価することが重要だと思います。そこで、JIC及びその子会社や旧産業革新機構INCJのスタートアップ支援実績と評価について伺います。

57:05

菊川審議官

57:07

ベンチャーキャピタル等への出資を行う上ファンドであります産業革新投資機構JICでございますが、投資活動を本格に始めましたのは、今ご指摘ございましたと、2020年の12月から2023年12月までの3年間、こういったところの中で、これまで35のベンチャーキャピタルに対して約5,000億円の出資を約束しているところであります。このうち、2023年9月末まででございますが、投資先ファンドを通じて国内のスタートアップに対して、475件、約1,800億円の出資が行われておりまして、こうした出資が読み水となって、投資先において約合計1.1兆円の民間投資を生み出しております。そしてまた、JICの子会社が運用するファンドの投資先においては、すでにIPOの事例でありますとか、M&Aによる育児等の成果も現れてきているところでございます。また、JICはディープテイク分野やグロースステージ支援など、民間資金が不足する分野を中心に投資活動を行うとともに、国内外の基幹投資家からの資金を受託するための組織体制の整備改善など、投資先ファンドの成長支援にも積極的に取り組んでいるところでございます。さらにもう一つ委員からご指摘ございました、旧産業革新機構でございますが、これまで116件、約2500億円のスタートアップへの投資を行っておりまして、投資活動を開始した2009年からの10年間における日本全体のスタートアップの資金調達額約2.5兆円の1割程度に当たる規模の投資を行うということで、下支えをしてきているものと認識しております。このうち、エグジット済みのスタートアップにつきましては、約1500億円の投資額に対しまして、約1800億円の投資回収は実現しております。こうした成果、実績を見まして、JIC、そして旧産業革新機構は、民間投資の拡大と産業の競争力強化といった政策目的、そして適切な投資リターンの確保の実現、こういった官民ファンドとして期待される役割を果たしてきているのではないかというふうに考えてございます。本法案に含まれる「ネド法」の改正によって、ネドによるスタートアップ支援の幅は、研究開発だけではなくて、事業開発にも広がることになると承知しています。革新的な技術を使って社会に貢献しようとするスタートアップは、我が国の経済をより良くするイノベーションへの意識を刺激するプレーヤーであり、本法案で追加される業務を通じてそのポテンシャルを開発させ、大きく成長する事例づくりにしっかりと取り組んでいただきたいと思います。その上で、ネドに期待する役割やベンチャーキャピタルや金融機関など、他の事業者とどのように協調して支援を実施していくのか、またスタートアップ支援における課題について見解を伺います。お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、今回の改正法案が成立した場合には、ネドはディープテックスタートアップに関しまして、技術人材発掘や企業開発生といった企業段階から研究開発段階のみならず、新たに製品等を生産する設備等支援の支援ができるようになります。こうした一貫した支援をネドが実施することによりまして、単に技術を確立するだけに終わらせることなく、スタートアップによる革新的な技術開発の成果を着実に事業界につなげることが大いに期待されているところでございます。その上で、スタートアップの成長に合わせて、出資や融資等の必要な支援内容が変化する中で、ネドが一貫したハンズオン支援をすることを通じまして、ベンチャーキャピタルや金融機関と適切な情報交換が可能となり、こうした機関との効率的な連携を通じた支援も可能になるというふうに考えております。また、ネドはJICやDBJ、日本政策投資銀行など、スタートアップ支援に取り組む政府の16機関が連携したプラットフォームの運営事務局になっておりまして、スタートアップの有する革新的な技術の事業化に関する課題等をこうした機関と共有しつつ、本改正でネドに追加される支援機能を有効に活用しながら、他の政府間とも密接に連携を図り、効果的なスタートアップ支援を行ってまいりたいというふうに考えております。最近のスタートアップの中には、ブロックチェーンを使った新たな産業分野に進出している企業も多いというふうに承知をしています。今回の改正によって、スタートアップへの資金供給に重要な役割を果たしている投資事業有限責任組合、いわゆるLPSが暗号資産を取得できるようになるとのことですが、具体的にどのような場面でLPSが暗号資産を取得することを想定しているのか、また、そのような場面における暗号資産の取得を認めることが、どのようにスタートアップへの信念につながるのか、教えていただきたいと思います。今、委員からブロックチェーンを利用した事業を行うスタートアップについての御指摘がございました。いわゆるWeb3スタートアップということで言われておりますが、Web3スタートアップの資金調達が金額ベースで増加をしてきております。そして、そうしたWeb3スタートアップの間では、暗号資産を利用した新たな形態の資金調達を行っている現状がございます。もともと、現行法には、投資事業有限責任事業組合、LPSの成し得る事業といたしましては、暗号資産の取得及び保有が規定されておりません。LPSによるそうした資金調達への参加を困難にしてしまっているのではないかという課題があるということでございます。そこで、今回の法改正によりまして、LPSについて、事業者のために発行される暗号資産の取得及び保有を認めることとしまして、Web3スタートアップが資金調達を行う出資の対価等として暗号資産を割り当てるという場面におきまして、LPSもLPS以外の携帯を取る他の投資家と同様にこれを取得できるようにしたいというふうに考えてございます。これによりまして、LPSは暗号資産を利用した資金調達への参加が可能となりまして、その結果としてWeb3スタートアップの資金調達の選択肢が広がっていくということになります。そうしたことから、今回の法改正の中身につきまして、スタートアップへの有効な支援となるのではないかとお期待しております。

1:04:05

小林君。

1:04:06

はい、ちょっと1問飛ばさせていただいて、またLPSについてもう1問だけご質問させていただきますが、日本は世界に先駆けて暗号資産に関する利用者保護を含む規制を導入していますけれども、諸外国の中には暗号資産についての規制を十分に整備していない国も依然として存在するものと承知をしています。そうした中で、本法律案により、LPSの投資対象に暗号資産を加えることで、弊害が生じるといったことは想定されないのかお伺いをさせていただきます。

1:04:37

はい、岸井寺君。

1:04:39

お答え申し上げます。委員ご指摘のとおり、諸外国における暗号資産についての規制の状況には、さまざま差がございます。ただ、我が国は資金決済法の下で、他国と比較しても極めて高い水準で利用者保護が図られていると考えてございます。今回の改正で、LPSの投資対象とする暗号資産は、資金決済法において定義されているものでございます。暗号資産交換業者に対する顧客資産の分別管理義務、過剰な広告や勧誘の禁止など、資金決済法の下での規制が及んでおります。利用者保護が図られているのではないかと考えてございます。加えて、LPSを蘇生して顧客の資産を運用しているのは、投資業務に精通したものでありますので、ご指摘のような弊害が生じる可能性は一般的に低いと考えてございます。ただ、極めて重要なご指摘だと考えておりますので、経済産業省といたしましたら、引き続き、変化の非常に早いWEB3ビジネスのグローバルな動向も注意しながら、金融庁をはじめとした関係省庁との緊密な連携のもとで、暗号資産業界の健全な発展を促していくこととしたいと考えております。

1:05:57

はい、熊井知事君、しっかり対応をお願いいたします。ストックオプションについて伺いますが、スタートアップにおける人材確保の観点から、極めて重要だというふうに思いますし、経団連や一般社団法人スタートアップ協会など業界関係者からも提言要望を行われております。我が党においても、環境整備に向けて様々な提言を行ってきました。政府の取組も積極的です。ストップオプションの活用を促進するため、6年度の税制改正においても、ストックオプション税制拡充を行ったものと承知しています。こうした流れの中で、今回の改正本案において、スタートアップがストックオプションを柔軟かつ機動的に発行できる仕組みを整備するとされていますけれども、改めて本制度の狙いとどのような効果を期待しているのか伺います。

1:06:41

はい、菊川審議官。

1:06:43

様々なご提言をいただいていることを非常に認識しております。ありがとうございます。ストックオプションは、特に手元資金に乏しいスタートアップにおきまして、人材獲得の手段として非常に有効であろうと考えております。しかし、現行会社法上スタートアップを含む非公開会社におきましては、ストックオプションの発行には株式総会決議が必要となっておりまして、取締役会に委任できる範囲、期間も限られております。そうしたことから、人材獲得の際、ストックオプションも活用しながら、機動的に採用条件を提示することが難しいというような実態があるのかと認識しております。このため、今般の法改正によりまして、スタートアップがストックオプションを活用いたしまして優秀な人材を確保できるように、特例措置によりまして、取締役会決議による柔軟かつ機動的な発行を可能とすることにしたいと思います。こうした措置を通じまして、ストックオプションを活用した優秀な人材の確保をしやすくすることで、スタートアップの成長に寄与するのではないかと期待しております。

1:07:46

はい、熊橋君。

1:07:47

はい、優秀な人材確保のための制度創設ということですけれども、設立の日以降の期間が15年未満の株式会社を対象として、経産大臣や法務大臣が確認を行った場合に会社法の特例を利用できることとしている理由をまずお聞かせいただきたいのと、スタートアップの成長の後押しする本選とが最大限活用されるためには、確認申請がスタートアップの大きな負担となったり、ストックオプション発行の機動性の結実上につながったりすることがないように、確認手続きを設計することが必要だと考えますが、お伺いをさせていただきます。

1:08:22

岐阜県議官。

1:08:24

お答え申し上げます。2点ご指摘いただいたと思います。まず、設立の期間の、以降の期間ということでございますが、今回のストックオプションに係る特例措置は、スタートアップの設立から株式公開までの期間が一般的に10年を超えることを踏まえまして、設立の日以降の期間が15年未満の株式会社を対象としています。これが1点でございます。そして、特例措置の利用に当たっては、スタートアップの有償人材の確保を通じた成長を後押ししつつ、既存株主の利益が確保されるよう、ストックオプションの発行に関して、産業競争力を強化することに資すること、及び既存株主の利益の確保にも配慮していることにつきまして、経済産業大臣と法務大臣の確認を要することとしております。確認方法の詳細は今検討中でございますが、今のご指摘も踏まえまして、スタートアップが既に有する書類の提出を中心とすることで、申請書類の作成のコストが大きくならないようにすることを検討しているところでございます。スタートアップが申請する際にできるだけ負担が生じないよう、法務省とも連携をしながら検討を進めてまいりたいと考えています。

1:09:39

小林君。

1:09:40

ぜひよろしくお願いします。最後に標準化についてお伺いします。標準化活動は、研究開発成果を社会実装していく上で重要なツールとなっています。世界でも市場創出に向けた競争背景としたグローバルな国際標準化活動が活発化していると聞いています。企業や大学などの研究機関において、標準化や知的財産を一体的に活用した戦略、いわゆるオープン&クローズ戦略が十分に活用されていないと言われている我が国においても、昨年6月の日本産業標準調査会基本政策部会で、日本型標準加速化モデルを提示し、市場の獲得創出のために戦略的に標準化活動を加速化していく必要性を示すなど、グローバルな国際標準化活動に負けないように取り組みが進められていると承知しています。今回の改正法案において、新たに企業と大学などの共同研究開発に関して、標準化と知的財産を活用して市場創出を目指すための特定新需要開拓事業活動計画の認定制度を創設されるとのことですが、この制度の概要と異議をお伺いします。

1:10:47

田中審議官

1:10:49

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、研究開発成果の市場化に当たりましては、標準化や知的財産を活用した戦略的なルール形成の取り組みが重要であると考えております。しかしながら、日本の企業や大学等は、標準化や知的財産を一体的に活用して市場獲得の最大化を狙ういわゆるオープン&クローズ戦略を十分に構築できていない状況でございます。そこで、本認定制度におきましては、企業、大学等における共同研究開発を対象としまして、研究開発の早期の段階からオープン&クローズ戦略を構築するための計画を認定し、インピッド及びネドによる助言を通じまして当該計画の効果的な実施を支援するものでございます。これによりまして、研究開発成果の市場化に向けた戦略シナリオ策定への早期着手を強く促し、研究成果の社会実装の角度を向上させる効果があると考えております。企業と大学等の共同研究開発に対して、オープン&クローズ戦略を構築する取組を支援するということだと思いますけれども、企業と大学等の共同研究開発についても基礎研究に近いステージもありますし、一方で製品化に近いステージ等いろいろな段階があるんだというふうに思います。本認定制度を創設することで、どのような段階の共同研究開発に対して効果を発揮すると考えていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。

1:12:21

田中審議官。

1:12:23

お答え申し上げます。基礎研究段階から実用化段階に至るまで、どの段階であっても、オープン&クローズ戦略をしっかりと検討することは有意義なことであると考えております。他方で、研究開発の成果が得られた段階になって初めて市場化に向けたオープン&クローズ戦略を検討しても、競合他社に先んじられるなど市場創出効果が限定的になる可能性が高いと考えております。このため、研究開発のプロセスの中で、できるだけ早い段階から市場化を念頭に置いたオープン&クローズ戦略の準備・展開を進めることが重要だと認識しております。例えば、研究開発が基礎的な性格を持つ場合に、市場化を意図しないまま研究が進められるケースが多く考えられるところでありますが、本制度は、そのようなケースにおいても市場化に向けたシナリオ検討への早期着手を促すことで、特に有効に機能するものと想定しております。

1:13:29

本認定制度創設において、企業と大学等の共同研究開発について、NEDとINPITが助言を行うことによって、オープン&クローズ戦略を構築する取組を支援することで、研究開発成果の社会実装を進めていくということだと思いますが、研究開発の社会実装に向けては様々な課題が存在すると思います。本法案で講ずるINPITとNEDによる助言等の措置以外に、どのような取組を総合的に進めていくことで、研究開発成果の社会実装や市場創出を進めていくお考えか、光月副大臣にお伺いします。我が国の標準化活動には、研究開発段階での標準化戦略の展開に加え、標準化人材の育成確保、あるいは企業の経営戦略における標準化の位置付けといった3つの課題があると考えております。研究開発の成果を社会に広めていくためには、標準化活動が抱える課題について、総合的に取り組んでいく必要があると認識をいたしております。まず、研究開発段階での標準化戦略の展開につきましては、すでにグリーンイノベーション基金等の経産省の研究開発事業におきまして、成果の標準化につきましての戦略策定を企業に求めております。各採択案件の中心的な企業など、経産省がヒアリング対象とした154件のうち、これまでにすでに約半数が標準化戦略を策定していただいております。加えて、本改正法案で措置する大学等と企業の共同研究開発を対象とした認定制度を通じまして、先ほど来ご議論いただいておりますように、研究開発の早期の段階においてもオープンクローズ戦略の活用を促進することが期待できます。また、人材に関しましては、研究開発を支える人材の活用確保や企業の経営戦略の策定においても、現状では標準化の観点が必ずしも十分とは言えませんので、対策に取り組んでおります。具体的には、日本企業が市場創出戦略の策定に必要な標準化人材を確保できるようにするため、標準化人材のデータベースの構築を進めておりますほか、企業の経営戦略におけます標準化戦略の位置付けを強化しますために、CSO(最高標準化責任者)の設置や統合報告書におけます標準化戦略の発信を促してきているところであります。今回の認定制度の創設に限らず、戦略的な市場創出や産業競争力の強化に向けまして、引き続き標準化活動についての課題をよく把握しながら、必要な施策を総合的に展開してまいりたいと考えております。はい、今ほどもちょっと触れていただきましたけれども、最後には人材について伺いたいと思います。市場創出を見据えた戦略的な取組を支えるのはまさに人材層の確保だというふうに思います。一口に標準化活動といっても、その活動は企画の開発段階から経営戦略としての標準化戦略を立案し、実行に移す段階まで実に多岐にわたっており、標準化に関わる人材、いわゆる標準化人材についても様々な素養が求められるのではないかというふうに承知をしています。我が国における標準化を担う人材についての現状や課題、また経済産業省の取組についてお伺いをさせていただきます。

1:17:03

田中審議官。

1:17:05

お答え申し上げます。我が国の標準人材につきましては、国際標準学観に人材を供給し続けるなど、高いプレゼンスや知見ノウハウを蓄積してまいりました。一方で、我が国の標準化人材は、高齢化傾向にあり、産業界とアカデミアと連携しつつ、次世代を担う人材の確保が課題となっております。また、市場創出に向けた戦略的活動の重要性が高まっている中で、経営戦略としての標準化戦略を立案実行できる人材の層も薄い状況にあります。このため、経済産業省としまして、標準化人材の育成に向けまして、先ほど副大臣からもお答えありましたが、日本の標準化人材を集約したデータベースの構築であるとか、ISOやIEC等の国際標準化交渉の場で活躍できる人材や、標準化を含めたルール形成を経営戦略に組み込むことのできる人材を育成するための研修などを実施、さらには、アカデミアにおいて標準化活動に従事する人材を育成に向けました学会等による標準化活動の展開等の施策を行っているところであります。引き続き、標準化人材の育成に取り組むことで、我が国として標準化活動のプレゼンスを維持しつつ、市場創出に向けた戦略的な標準化活動が持続的に展開可能になる環境整備を図っていきたいと考えております。ありがとうございました。政府においては、引き続きしっかりと取り組んでいただき、産業競争力の強化をつなげていただきたいと思います。よろしくお願いします。ありがとうございました。

1:19:06

小川幸人君。

1:19:10

立憲民主社民の小川幸人でございます。産業競争力強化法について、まず大臣にお尋ねをしたいと思います。大臣にお尋ねする前に、まず資料の1をご覧いただいて、日本の国際競争力の立ち位置を確認させていただこうと思います。これは、IMD(国際経営開発研究所)が出したものでして、上のグラフは、1989年から2021年までの各国の国際競争力の世界ランキングをまとめたワルチェングラフでございます。日本企業の国際競争力は、この図をご覧いただいたとおり、1989年世界ランキング1位、そして1992年頃まではこの1位が続き、その後、1996年まで世界第5位前後、そして97年以降、ガクンと右肩下がり、特に2000年から2002年、この時点では世界ランキング競争力は25位前後、そして新世紀となりました、この現の21世紀、2002年から2006年までは一旦15位程度まで上昇しますけれども、長期的な目線で見ますと、このトレンドというのは、やはり右肩下がり。この資料にあります最新の2021年の「では、我が国日本は世界競争力ランキング31位」と出ております。かつて「ジャパンアーズナンバーワン」と言われた時代がありましたが、今、いずこというような印象を持ったりもします。さらに、この資料の1位の左の下の図もご覧いただいてください。経済産業省さんをはじめ、政府としても様々な構造改革を1990年以降取り組んでいらっしゃいました。そして、東日本大震災、あとは六十九の対話など、必要な政策にも取り組んでこられました。ただ、経済成長や企業の競争力強化というのは、上の図の「世界31位」という現状を見ても不十分と言わざるを得ません。コロナ収束を見据え、世界的な経済成長にも乗り遅れないための大胆な経済政策が必要だということをお互いに共有し合った上で、斉藤県大臣にお尋ねをいたします。まず、なぜこの失われた30年というものが起きてしまったのか、そして、産業競争力はなぜ低下してしまったのか、この点についてお尋ねをいたします。

1:22:10

はい、斉藤大臣。

1:22:12

大変重要なご質問をいただいたと思っています。これまでの日本経済を振り返りますと、デフレマインドが広がって、これと人口減少による将来期間が重なったことを背景といたしまして、企業の認識する我が国の期待成長率というものも低下をしたのではないかと思っています。これが日本国内における設備や人への投資が諸外国に大きく遅れをとった要因の一つではないかと私は思っています。こうしたデフレ環境の中で、企業は生み出した収益を日本国内ではなくて、主に海外投資に使うことで収益性を高める一方で、国内への貫流が残念ながら限定的であったと言わざるを得ないと思っています。政府も一方で市場環境整備を中心としておりまして、結果として国内において新たな付加価値を創出する取組というのが不十分であったのではないかと思います。こうした反省を踏まえまして、将来の飯の種を生み出して賃金や成長の厳選となり得る社会課題解決型の国内投資を後押しすべく、経済産業政策の新起軸を現在展開をさせていただいているということであります。実際、こ数年取り組んできた積極的な産業政策の効果もありまして、足元の日本経済は私は潮目の変化の時を迎えているのではないかと思っています。国内投資は2年前から拡大が続きまして、2023年度は30年ぶりに100兆円台を実現をいたしました。賃金も今年の春季労使交渉の賃上げ率は直近の集計でも5.17%と昨年に続き高水準であります。ただ、現時点でいわゆる失われた30年を脱出したとまでいうのは、楽観的すぎると私は思っておりまして、まさに今が乗り越えている途上であり、好転の兆しがあるからといって、ここで気を緩めてはチャンスを一視元の木上になってしまう可能性があります。30年間続いたコストカットの縮み志向というものが、たった2年間で変えられるものではありませんので、ここからが正念場ではないかと考えています。今後も積極的な産業政策をさらに展開をして、継続をすることで、投資も賃金も物価も伸びる、この好循環の成長型経済へ転換できるように努力していきたいと思っています。

1:24:57

小川君。

1:24:59

ご答弁ありがとうございます。最近、所要目の変化という言葉をよく伺いますが、この30年、長期の停滞から決して楽観はしていないという大臣自らのご答弁もありましたし、また、だからこそ新たな成長の果てを、果実を作っていくということも確認をさせていただいたと思っております。では、その上で、経済産業政策の新築の目標というものを大きく3つの柱としまして、国内投資、そしてイノベーション、所得の向上の好循環ということがされてございますけれども、この3つの点に絞った理由というのは、一体どこに終わりになるのでしょうか。大臣にお尋ねします。

1:25:55

はい、斉藤大臣。

1:25:58

この国内での成長を促すという観点から、国内投資がまず伸びること、そしてそれを伸ばすネタであるイノベーションが進展すること、そしてその結果として所得の向上につながっていくと、こういう好循環が自立性に回っていくということが、今後再建のキーになるのではないかと考えたわけであります。

1:26:24

岩田文君。

1:26:26

つまり、これからの日本の投資というものは、後ほどまた伺いますけれども、ある程度集中的に国内に振り向けていかないといけない。それにはどうしても新たな技術、いわゆるイノベーション、革新的なものが当然必要になってくる。これからも世界的には遅れをとっている可能性もありますし、実際に遅れをとっていると実感される方も多いと思います。以上のようなことからお話を進めさせていただきます。では、資料の2をご覧ください。今、国内投資、これが真っ先に上がった3つの柱のうちの1つでございますけれども、実際にこの資料を見ますと、これは利益補助金の推移をグラフにしたものでございます。言ってみれば、企業の内部流報と言い換えても悪くはないかと思いますが、これが1980年から直近は2022年まで、非常に高い右肩上がりを形成していることを確認できると思います。例えば、1980年、このグラフの頭はだいたい50兆円ぐらいの利益補助金。そして、どんどん右肩上がりが続きまして、直近のこの2022年では500兆円、つまり、1980年の50兆円から500兆円と、桁が1つ増えているぐらい利益補助金は増えているという推移です。これを勘違いをよくされる方がいらっしゃるのですが、企業の中には内部流報がいっぱいあって現金があるというような方も中にはいらっしゃるのですが、実はこの下のグラフをご覧いただいて確認をさせていただきたいのですが、かなりの割合が海外に投資向けられているという実態がございます。そして、なぜ海外に振り向けられているのか、つまり国内投資をしないで海外に向けているかという理由は、これは一言平たく言うと、稼げるからです。公収益が望めるからです。だから海外に投資を行って、そして海外での高い利益率をもって、そうすることで今までは良かったというのがこれまでの歴史的な背景だということをまず共有させていただきたいと思っています。日本企業の投資先が海外に振り向けられてしまった、内部流報はそういう形で海外に振り向けたのは実は収益率が高かったからでございます。ではそこで質問をさせていただきます。こういうことをお互いに分かった上で、国内投資は海外投資と何が違って、どのような意味でこの法案にとっては重要なものなのかということをしっかりまず確認させていただきたいと思います。そして企業の内部流報、いわゆる利益領与金は公収益の対外直接投資に回っていたんですけれども、これについてはどのような印象といいますか、どういう認識を持たれていらっしゃるのか、この2点ですけれども大臣に伺います。

1:30:17

はい、斉藤大臣。

1:30:19

これも大変重要なご指摘いただいたと思います。いわゆる内部流報でありますが、これはすなわち利益領与金、これは企業が黒字経営を続けている限り増えるというものであります。企業が利益を上げ続けた結果とも言えるんだろうと思っています。そして企業が積み上げた利益につきましては、バランスシートの拡大に対しまして、現預金比率を大幅に増やしたのではなくて、相対的に海外直接投資やM&A等を拡大することに活用されてきたのではないかと認識をしています。その背景には、ご指摘のように、これまで企業にとりましては、国内投資は海外投資と比べて収益率の面から魅力的ではなかったことがあるのではないかと私も認識をしています。しかしながら、国際秩序の不安定化、あるいは技術革新等の不確立性の高まりなどによりまして、世界のマクロ環境が変化をしてきている中で、今後は企業が投資先を選ぶ際に、こうした収益率に加えまして、国際秩序の不安定化等の知性額リスクですとか、あるいは、加速化する技術革新の中で重要性を増す技術へのアクセスですとか、技術力を支えるサプライチェーンですとか、あるいは競争力強化に資する政策的支援ですとか、そういった複合的な要因を総合的に評価して、投資先をどの国にするかということを判断をしていくことが強まっていくのではないかと考えていまして、こうしたことを考えますと、実は日本は国際的に比較して確実性が低く、治安がいいといった安定した社会でありますし、例えばGX関連技術の特許スコアが高いなど、優れた技術力も備えておりますし、それから技術力を支える中堅中小企業を含めたフルラインナップのサプライチェーンが存在をしていますし、さらに企業の予見可能性を高めるため、大規模長期計画的という方針のもとに、予算・税制・規制標準化等のあらゆる政策を総動員して、戦略分野における国内投資を促進するという政府の強い意思もございますし、そういうことを考えますと、国内外の企業から日本が魅力ある投資家として選ばれるためには、積極的な産業政策をきちんと展開をしていくことが重要かなというふうに考えています。

1:33:06

岡田さん。

1:33:08

ニワトリが先か卵が先かという問題にもなってくるかと思いますが、となると、企業に国内への投資を振り向けてもらうということになりますと、当然、今までとは海外に投資していれば一定の公衆益の利益を上げることができていた企業も、あえてリスクを取っていかなければならないというケースも当然出てくるかと思います。そこを総統政府から補助していただけるというのが、ある意味、この法案の一つの裏テーマだと認識しておりますが、そのリスクヘッジを企業に求めていくということも、ある程度は承知していただくということも含めて、その認識が間違っていないかどうか、ご答弁をお願いします。

1:34:01

齋藤大臣。

1:34:03

経済安全保障が重要になってくるという意味でいきますと、海外への投資もリスクの高まりということも言えるんだろうと思っていますし、それが国内での投資が増えてまいりますと、国内のリターンも増えてまいりますので、必ずもリスクの回避だけではないと思うんですけれども、いずれにしても、せっかく潮目の変化が来ておりますので、このチャンスを生かすべく、国内での投資がイノベーションを通じて促進されるように努力をしていきたいと考えています。

1:34:45

岡田さん。

1:34:47

それでは、次の大きな柱でありますイノベーションについてお尋ねをいたします。資料の3をご覧ください。これは日本のトピックス、そして米国のS&Pにおける直近10年間の株式市場のパフォーマンスの推移でございます。結論から申し上げると、このグラフが伝えているのは、振興企業であります、ガーファムと呼ばれるこの企業たちが、米国の経済成長を禁煙しているということが言えると思います。逆に、ガーファムを除くと、日米の企業の成長性については、そんなに大きな、極めて大きな乖離があるわけではないということに皆さん気づかれると思います。ということは、このイノベーションというのは、これからガーファムという巨大なデジタルイノベーションを持っている企業と、どのような向き合い方をしていくのかが大きなテーマになってくるかと思います。イノベーションは従来の研究開発と、そこでお尋ねなんですが、どのように違っていくのでしょうか。そして、この法案に込められたイノベーションをあえて柱にするというのは、いかなる意味で重要なんでしょうか。そして、経済市場の、特に株式市場のこの推移を見ますと、振興企業のガーファムを除くと、この大差のない日米の企業の状況、これをどのように感じていらっしゃるのか、ご答弁をお願いします。

1:36:33

はい、政党大臣。

1:36:36

世界では、GXですとか、半導体、あるいはAI、量子といった分野の技術革新が、今までにないくらい加速をしてきております。今、こうしたイノベーションの競争におきまして、世界に勝てるかどうかというのが、まず今後の日本の経済成長や産業競争力にとって、極めて重要な、ある意味転換点に来ているのかもしれないというくらいに思っています。社会経済を大きく変えるイノベーションを創出していくためには、担い手となるスタートアップ、これの育成と合わせて、研究開発の支援にとどまらず、新しい製品やサービスの事業化を推進するところまで、手を広げていくという、そういう環境整備が必要だと思いますし、それらが市場で普及するための、まさに標準化やルール形成、こういった支援も必要だと思っていますので、イノベーションの実現に向けて、各段階での重層的な支援を組み上げていきたいと思っています。そういう意味では、今回の法案でも、研究開発拠点としての立地競争力を向上させるためのイノベーション拠点税制ですとか、NEDによるディープテックスタートアップの設備投資への支援ですとか、それから、研究開発段階から社会実装を見据えて、知財標準化を活用するオープン&クローズ戦略の構築に向けた支援策などの措置を盛り込んでいるところであります。私は、スタートアップに取り組んでいる日本の若者にも時々会って話を聞くのですが、かなり熱意と責任感を持ってやっている方もたくさんいると実感しておりますので、こうしたスタートアップをしっかり育成していくことや、あるいは研究開発から社会実装までの各段階での支援をしっかり進めていくことによりまして、私はこの社会経済を大きく変えるようなイノベーションの創出につながっていく可能性を大いに感じています。小川君 ありがとうございます。スタートアップのお話でかなり力を込められた大臣の御答弁がありましたが、私もスタートアップの企業をしっかりとこれから成長させていきたい。そして、いわゆるシード、種をまくことから成長をどんどん大きくしていって、ガーファムに肩を並べていくような企業になってもらえるような種がどこかにあるのではないかと思ったりもします。スタートアップのことに関しては、また後ほど伺うことにいたしまして、今は法案提出の背景について3つの柱を主に確認させていただいております。その3つ目というのが今度は賃金でございます。いわゆる所得の向上というのが柱の3番目になっております。そこで資料の4をご覧いただきたいんですが、日本経済の現状でこれは確認をさせてください。実質賃金のこれはグラフでございます。1990年代以降、アメリカ、米国と比較しまして、日本の実質賃金の伸びは定調であります。このグラフを見ますと、1990年、お互いが日米両国を100といたしますと、日本は104と、ほぼ横ばいといってもいいような状況です。一方、米国は148と、100から148、およそ1.5倍に実質賃金は伸びております。こういったことを踏まえてお尋ねをさせていただきます。所得の向上というのが3つ目の大きな柱でございます。この日本経済に所得の向上というのはどのような意味で重要なんでしょうか。この背景、この法案をあえてされる上での3つ目の所得向上についてのお考えを伺います。(佐藤大臣)まず、大前提といたしまして、実質賃金の上昇は国民一人ひとりの豊かさという観点から重要であると思っていますし、加えて日本経済全体にとっても、個人消費を押し上げてGDP拡大に寄与するという観点からも重要なんだろうと思います。また、議員御指摘のとおり、過去30年間、日本の実質賃金は他の先進国に比べて伸び悩んできたわけでありますが、しかし、今年の春至老死交渉において直近の集計では賃上げ率が5%を超えるなど、足元の日本経済は潮目の変化を迎えていますので、ここでぶっかだかに負けない持続的な賃上げを何としても実現して、実質賃金がプラスで推移する状態をつくり上げること、これは我が国がデフレ経済から完全に脱却する上で極めて重要だろうと考えているところであります。以上の法案の3つの大きな柱の背景を確認させていただきました。その上で、その法案の1つ目の柱、国内における投資の拡大について伺ってまいります。資料の5、1つ目の柱における国内投資促進、そのための新たな生産比較型の投資減税という資料でございます。簡単に、シンプルに言うと、初期投資が割合大きなものに対して今まで補助金を与えてきたものが、今回の法案というのは、生産の製品や個別に対して、生産段階のコストに対して長期的に一定期間減税を行っていくものです。そして、一番下の赤枠のところで、その対象物資というのが定められております。電気自動車、グリーンスチール、グリーンケミカル、それから持続可能な航空燃料、いわゆるサフです。そして半導体というこの5分野でございます。その上でお尋ねでございます。こういった5つのものに限定してきた、あえて絞ったと言ってもいいと思いますが、この理由についてお尋ねをいたします。

1:43:53

畠山産業技術環境局長

1:43:57

お答え申し上げます。この税制につきましては、欧米をはじめ、戦略分野の投資を自国内に誘導するための政策が次々と打ち出される中で、我が国としても戦略分野における新たな国内投資を強力に推進すべく創設したものでございます。投資促進策、ご指摘もございましたけれども、実に様々な手法がございます。各分野の特徴などを踏まえまして、予算、税制、規制、制度といった政策を効果的に講じていく、このように考えております。この税制は、戦略分野のうち、特に、ご指摘もありましたように、特に生産段階でのコストが高いことなどから、従来の初期投資支援では投資判断が容易でない分野において、企業の新たな国内投資を引き出すべく、生産段階における税額向上措置を講じるものでございまして、そのために、ご指摘のご分野を対象としているわけでございます。また、戦略分野のうち、他の分野、例えば、電気自動車の構成部品である蓄電池ですとか、半導体の製造装置、部素材につきましては、主に初期投資の大きさが課題となってございまして、それを踏まえて、令和5年度補正予算や、令和6年度当初予算などに、初期投資支援に必要な予算、補助金がメインですけれども、これを盛り込んでおりまして、これらも併せてしっかりと取り組んでいきたいと考えております。

1:45:22

川上君。

1:45:24

ありがとうございます。初期投資もあるし、また、それから生産コストについてもということで、訂正しつつご答弁をいただきました。ありがとうございました。その分野に絞って、そしてその減税の恩恵とは、10年で1.9兆円、およそ2兆円が想定されてございます。これはサプライチェーン全体を見渡しますと、いわゆる大企業といわれる一部の企業だけではなく、サプライチェーン全体にこの減税の恩恵、10年で1.9兆円、2兆円の金額がどのようにサプライチェーンに波及し、そして3つ目の目標、所得の向上にもつながっていくんだろうなという期待を持っての質問なんですけれども、その辺はしっかりと波及をしていくという見込みをお尋ねいたします。

1:46:24

畑山局長。

1:46:26

お答え申し上げます。この税制の対象分野でございます、電気自動車、グリーンスチール、半導体などは、いずれも広範なサプライチェーンを構成する業種、産業でございます。この税制を通じまして、こうした分野における国内投資を実現し、生産販売を拡大することで、地域の中堅中小企業を含めて、部素材などの発注や供給の確保、拡大など、幅広く経済発給効果が生じると考えてございます。この税制と併せまして、例えば、先ほど申し上げた電気自動車の構成部品である蓄電池や半導体の製造装置、部素材につきましては、昨年度あるいは今年度の予算で初期投資支援に必要な予算措置を盛り込んでございます。こうした措置は、この税制の効果を中小を含めたサプライチェーンにより、波及させていく、そういう効果を持つものというふうに考えております。加えまして、中小企業向けの賃上げ促進税制や、徹底した価格転嫁対策、革新的な製品サービスの開発、IT導入や人手不足に対応した省力化投資の支援なども取り組んでおりまして、この税制の効果を波及させるとともに、サプライチェーン上の企業の競争力強化につなげていきたいと考えております。サプライチェーンがそれだけ広範なものをあえて選ばれているわけですから、そこがきちんと行き渡っていくように改めてお願いをしたいと思います。そして、この法案は、アメリカでいうところのインフルエンス削減法ということも随分習っているところもあると伺っておりますが、財源についてお尋ねをさせていただきます。財源について、実は日米には結構違いがありまして、例えば、ご紹介いたしますと、歳入、つまり財源ですね。これとして、今、アメリカがやっているのは、15%の最低法人税の導入ということをやっています。実は、この金額だけでも単位は億ドルなんですが、2220億ドルの歳入が見込まれております。そして、処方箋の約可の交渉権というものでいくと、これはさらに大きくて、2810億ドル。そして、歳入帳という体制を強化しようということによって、1010億ドル。これはユニークだなと思ったのですが、自社株買いに対する1%の課税、これによって740億ドル。こういったものが並べられていまして、総額7,380億ドルがこのインフレ削減法の中で、つまり財源として見込まれております。では、一方で、この日本というのはどういう状況なんでしょうか。つまり、我が国の場合はどういう形で財源を出していくのか。あるいは、その財源をどうして何か、どこかから持ってこられると思うんですけれども、その持ってこられる財源のそこをアメリカとの違いで、そうされた理由をお尋ねいたします。

1:50:13

畑山局長。

1:50:15

お答え申し上げます。この戦略分野国内生産促進税制の財源につきましては、対象分野のうち電気自動車、グリーンスチール、グリーンケミカル、サフといったGXの観点から効果の高い戦略分野につきましては、その減収分をGX経済移行債の発行収入で補填することを、昨年末閣議決定しております税制改正対抗において示しているところでございます。このGX経済移行債は、GX推進法におきまして、化石燃料の輸入事業者等が負担する化石燃料付加金等、それからもう一つ、発電事業者が負担する特定事業者負担金によって償還をしていくということも法定をされているところでございます。このため、我が国の税制につきましても、財源の確保も織り込んだ制度になってございます。もう一つ、どうしてそういう財源を選んだのかということでございます。これは、GXの分野でなるべく早く排出削減、しかもそれが経済成長につながるような、そういう投資を促していきたい、国内での投資を促していきたいと思っております。そうやって、そういうGX分野、すなわちCO2を出さない事業ですとか、出さない製品がより競争力を持ち、その分野に投資をすることが、むしろ収益性も生む、そういう世の中、仕組みにしていく必要がある。そこを狙いまして、GX経済交際の償還財源として、先ほど申し上げたようなカーボンプライシングを適用することにしています。ただ、経済成長との関係も考えまして、これは直ちに導入するというよりは、まず支援策によって排出削減、それを行った上で、十分に下がったところで、2028年から具体的には導入いたしますけれども、カーボンプライシングは後で来るという、そういう構想にしておりまして、この財源の確保と、特にGX分野での投資を国内で促進する効果、その両方を狙いまして、財源をこういうことにいたしました。以上でございます。日本の場合は、GX移行債という国債を使ってということと、それから民間から一部派という形で財源を作っていくということを確認をさせていただきました。こういう形で、日本と米国の違いも少しは共有できたのではないかと思っております。では、次は、この税制の具体的な目標、数値などがもしありましたら教えていただけないでしょうか。つまり、民間から国内投資をどの程度、どんなメカニズムで創出しようかというもので、見込み学等が分かりましたら教えていただけないでしょうか。

1:53:26

はい、財務大臣。

1:53:29

この税制は、ルル、御答弁申し上げておりますが、GX、DX等の世界的な潮流の中で重要な戦略分野において、国内投資を促進しようということを目的としています。特に、生産段階のコストが高い等の理由で投資判断が容易でない分野について、生産販売量に応じた税額向上措置を講じることで、事業全体の再産性を向上させることによりまして、投資判断を引き出していくという効果があるものと考えています。その投資促進効果については、本税制をはじめ、予算措置や成長志向型カーボンプライシングなどの規制制度も含めて、政策を効果的に組み合わせるということをさせていただきまして、そのことで、例えば、グリーンスチールにつきましては、今後10年で3兆円以上の国内投資や、自動車につきましては、蓄電池を含めまして、今後10年で34兆円以上の国内投資、こういったことを実現することを、昨年末に取りまとめたGX分野別投資戦略で明記をさせていただいているところであります。さらに、本税制の対象分野における国内投資を実現いたしまして、生産を拡大させることで、地域の中堅中小企業を含め、関連分野での投資も拡大されていく効果や、あるいはサプライチェーンを通じた部素材等の発注や供給の確保拡大といった経済波及効果、こういったものは幅広く生じてくるのではないかと考えています。具体的な、いわゆる鉄工業や自動車産業においての具体的な目標が既に決まっているということですので、それに向けて万全の策を講じていくということになってくるかと思いますが、正直そのメカニズムというのが、まだ私もしっくりこないところも若干あって、そこもまた深掘りをさせていただければと思っております。法案の次に、2つ目の柱、イノベーションについて、新陳代謝促進についてお尋ねをさせていただきます。まずこの資料の6、ご覧いただきたいのですが、この日本の経済収支、これの歴史的な変遷を見ていただいております。この経済収支というのは、言ってみれば、牽引して、黒字でした、かつては。特に日本の場合は、先ほどからお話が出ております、自動車産業と電気機器の輸出によって、エネルギーの分野の購入額を相殺するどころか、しっかり黒字を出してきておりましたし、かつてはジャパンバッシングと、その経済的な形状の黒字があまりにも多いのが、国際的にいろいろ言われた時期もありました。ただ、現状は、自動車は一貫して黒字でございます。この図のとおりですね。ところが、電気機器は黒字が消滅しております。どういう形で消滅しているかというのが、実は下のグラフの各種エレクトクリニクス製品に関する日本企業の市場のシェアの推移でございます。例えば、Dラムと呼ばれるこの赤い折れ線は、かつては80%近くあったシェアがもう1桁、それからその隣のCD-ROMも100%近くあったものが今20%台。その次の液晶パネルに関しては、一番最初は100%の国際シェアを誇っていたものがやはり10%あるいは1桁台。そして、CD-RやDVDプレイやリチウムイオン電池に関しても、いずれもが右肩下がりでございます。ニュースでも液晶パネルなどの撤退などを伝えるのも、つい最近ニュースでも出ておりましたけれども、電気機器は100%ですとか80%台の当初シェアを獲得していたにもかかわらず、現状では1桁あるいは2桁いっても低い、あるいはもう撤退をせざるを得ないという状況でございます。その上で、デジタルなどで新領域をもって新たな国際供用総力をつくっていく、国際供用総力の再構築、そしてイノベーションというのが急務だと考えておりますけれども、そこを共通の認識として御答弁をお願いします。(佐藤大臣)世界的に全ての産業でデジタル化が加速度的に進展をしていますが、特に生成AIにつきましては数十年に一度の技術とも言われておりまして、今後の産業競争力の強化の観点で極めて大きな変革をもたらすことになるのではないかと確信をしています。生成AIによりまして、データの処理量が圧倒的に増加をします。また、提供されるデジタルサービスの質もこれまでとは比較にならないレベルにまで到達をするのではないかと思います。また、データ処理の爆発的な増加に伴いまして、電力需要も増大していく見込みであります。AIデジタル技術の高度化と消費電力の削減、これを同時に実現する産業基盤の構築が今後は最も重要な競争力の源泉となっていくのではないかと思います。こうしたAIの高度化と消費電力の削減を実現するキーテクノロジーが先端半導体であります。だからこそ世界では各国が先端半導体への投資支援を競っているのであると私は認識しています。また、半導体への投資は地域での雇用や賃金上昇などの効果に加えまして、サプライチェーンに関わる産業全体の活性化など経済波及効果も極めて大きいという側面も有するわけであります。これは熊本の例を見れば証明をされているのではないかと思います。そして、AIの開発利活用と先端半導体を軸としたエコシステムづくりこそが今後の我が国産業の国際競争力の強化に不可欠であります。我が国は世界に先駆けて先端半導体支援を開始しておりまして、またAIについては開発力の強化と利活用の推進に向けて官民による経産資源の整備や民間によるAIモデルの開発促進に取り組むなど、これまでの取り組みでその機運が生まれてきていると思います。こうした投資促進の手を緩めるのではなくて、むしろ投資拡大に必要な政策パッケージを今後も検討していきたいと考えています。ありがとうございます。認識を共有していただいたことを大変ありがたく思っております。今後、デジタルなどの新領域で構築していくイノベーションというものと同時に、先ほどからご答弁にもありましたスタートアップ政策の動向についても確認させていただきます。資料の7をご覧ください。これはスタートアップ企業から主にスタートをした現在の世界のユニコーンと言われる企業のリストでございます。いわゆるユニコーン企業というのは、10億ドル以上の企業価値を持つ未上場の企業でございます。未上場にもかかわらず、その巨大さやそれから影響力というのはご存じのとおりだと思いますが、さらに最近ではユニコーンの10倍規模のデカコーン企業、これは10億ドルではなく100億ドル以上の企業価値を持つ未上場企業があります。実際に具体的に見ますと、国別ですと1位は米国で、ユニコーンの企業数は656社、評価額は2兆1160億ドル、2位が中国、168社、6410億ドル、3位がインド、71社、1920億ドル以下、イギリス、5位ドイツ、6位フランス、そして日本では順位が付けられないぐらい下がってしまいまして、日本の企業は7社、企業価値、評価額は100億ドル、つまり、米国と直接比較すると日本のユニコーン企業の企業数は米国のおよそ100分の1、評価額では実に200分の1という結果が出ているわけでございます。この点を私は非常に危機感を覚えております。スタートアップがなぜこんなに叫ばれているのに、ここまでうまくいっていないのだろうか。もちろん、成功している企業もありますし、今努力している、大きくしようと思って汗をかいている多くの若者たちがいることも、私も重々認識をしております。にもかかわらず、残念ながら、統計学的なエビデンスで見ると、現状はなかなか厳しい数字が出ているということです。ですので、大臣にぜひこの辺の分析と、そして今後にわたる覚悟といいますか、決意を改めて伺いたいと存じます。まず、スタートアップは、新しい技術やアイデア等のイノベーションの担い手として、社会課題を成長のエンジンに転換して、日本経済を牽引する重要な存在だと思っています。こうしたスタートアップの創出育成を支援する取り組みは、国際競争力の再構築やイノベーション促進において、非常に重要であると認識をしています。ご指摘のとおり、日本のユニコーン数は、米国のCBインサイツのデータベースによりますと、足元では7社、データコーンは0社にとどまっています。ご質問の要因でありますが、スタートアップが未成長のまま大きく成長するための大規模な資金や成長人材が残念ながら不足していること、あるいは、世界で戦うグローバルスタートアップや成長ポテンシャルの大きいディープテックスタートアップの育成が不十分であるといったことが考えられると思っております。こうした状況を踏まえまして、本法案におきましては、JICの運用期限延長によるリスクマネーが不足する成長段階のスタートアップへの資金供給の強化、ネドの商用設備投資等の事業開発活動への補助業務の追加、これによってディープテックスタートアップの支援を強化しようということ、ストークオプションを柔軟かつ機動的に発行する仕組みの整備、これによって優秀な人材が確保できないか、それから、投資事業有限責任組合(LPS)の投資上場規制を受ける外国法人の範囲の見直しによるスタートアップの海外展開の促進などの措置を講じることにしておりまして、これらの取組を通じてスタートアップの更なる成長を促していきたいと思っていますが、やはり一つ一つのスタートアップ企業にしっかりと経済産業省としても着目をいたしまして、それぞれオーダーメイドでどういう協力ができるかというところも、今後はしっかりやっていかなくちゃいけないのではないかと私は思っています。

2:06:43

はい、小川君。

2:06:45

あと、この産業競争力強化法というのは、結びの質問にさせていただきますが、言ってみれば、GAFAMという巨大企業や、それから、例えば最近ではデジタル赤字という言葉も出てきました。例えば、具体名だとあれかもしれませんが、動画サイト、あるいは様々活用している通信販売による購入も外国資本のものが多くなってきて、結果的にはなかなか日本の利益に結びついていない部分もありますし、また、そのおかげで日本が雇用として支えられている部分も当然あるわけなんですが、こういうデジタル赤字に関して、また後日になりますけれども、不可掘りをさせていただこうと思いますが、逆にこの法案に絡めて、もし大臣から一言、もしご所見がありましたら、それで結ばせていただこうと思います。よろしくお願いします。

2:07:44

はい、斉藤大臣。

2:07:46

当然のことながら、このDXの分野で日本の企業が成長をしていくことによりまして、デジタル赤字の結果として削減をしていくということになると思いますので、しっかり取り組んでいきたいと思っておりますし、私は、繰り返しになりますけど、現在スタートアップでおっしゃるように、確かにユニコーン企業は少ないですけど、私自身は本当にポテンシャルを感じていますので、そのポテンシャルが実現できるように、しっかり取り組んでいきたいと思っています。1点だけ先ほどの答弁で訂正させていただきたいのですが、「投資事業有限責任組合の投資上限規制を受ける外国法人」というところを、投資上昇と申し上げたようですので、訂正をさせていただきたいと思います。

2:08:41

福田君。

2:08:43

終わります。ありがとうございました。

2:08:46

午後1時に再開することとし、休憩いたします。

2:11:05

それでは、ただいまから経済産業委員会を再開いたします。休憩前に引き続き、新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は、順次ご発言願います。

2:11:29

それでは皆さん、ご安全に。午後も元気よく質問していきたいと思います。立憲民主社民の村田恭子です。今日からですね、産業競争力強化法等の一部を改正する法律案の審議が始まったわけなんですけど、まず最初にですね、この法律案についてお聞きをしたいと思います。今回、産業競争力強化法、LPS法、インピッド法、そしてネド法の4本の法案の束ねとなっているということで、この束ね法案については、これまで本委員会でもやはり束ねになってしまうと、充実した国会審議ができないのではないか。また、一本一本の法案に対する国会議員の議決の表明ですよね、それもできないというような課題も指摘をされておりますが、なぜ今回4本の束ね法案としたのかということと、産業競争力強化法につきましては、2018年と2021年にも改正をしております。その時も束ね法案だったのか、まずその点についてお答え願います。

2:12:38

はい、大臣官房井上審議官。

2:12:41

お答え申し上げます。まずは束ね法案についてのご質問でございますけれども、一般にいわゆる束ね法につきまして、各政策が統一的で法案の趣旨目的が一つであること、そして法案の条項が相互に結びついていると認められるときは、一つの改正法案として提案できるものとされていると理解をしております。まず1点目の法案の趣旨目的の一体性についてでございますけれども、本法案では産業競争力強化法をはじめ4つの法律について、新たな事業の創出及び産業への投資を促進するため、中堅企業者及びスタートアップへの集中支援や、経済成長に向けた新たな産業基盤の整備を行うことを目的とした法改正でありまして、趣旨目的の一体性が担保されていると考えております。また2点目の法案の条項の関連性でございますけれども、まず、投資事業有限責任組合契約に関する法律、LPS法についてでございますけれども、このLPSの投資対象を拡大することに伴いまして、産業競争力強化法において、同様のこれまで特例措置を設けておったんですけれども、それを削除すること、また国立研究開発法人新エネルギー産業技術総合開発機構法、独立行政法人工業所有権情報研修官法において、産業法の新たな規定に基づく計画の認定を受けた事業者に対して、これらの法人、ネドやインピットが助言業務等を実施できるような措置を講じておりますので、こういった理由から、条項の関連性が担保されていると、大ふに考えておりまして、多分年法案とさせていただいたところでございます。また、前々回の改正でございますけれども、いずれも多分年法改正とさせていただいたところでございます。

2:14:29

寺田君。

2:14:32

今、政策の趣旨目的の一体性、そして法案の条項の関連性についてご説明をいただきました。また前回、前々回も、2018年も4法案と、産業競争力強化法に加えて4法案を改正をした。また2021年も同様に、産業競争力強化法に加えて4法案を改正していることで、多分年法案が続いているわけなんですけれども、この前の委員会で審議していました、水素社会推進法案、CCS事業法案、これどちらも新法ということで、新法の場合は多分年にはできないということで、でも新法を2本一括審議したということで、これ、石崎委員もご指摘をされていましたけれども、やはり国会の充実した審議という上で、ここのところはまず指摘をさせていただきたいなということと、これから皆さんとともに、しっかりこの法案についても議論を進めたいと思います。それでもう一点、この法案名についてお聞きしたいんですが、今回、産業競争力強化法の前に、新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための、というふうに、これ冠と呼ばれるんですかね、こちらがついておりまして、森本委員長もですね、この長い、これをですね、毎回読まないといけないということで、この2018年、2021年の法案の改正のときには、こうした冠は確かついていなかったと思うんですけれども、今、内容を見ると、先ほどご説明いただいた、政策の趣旨、目的のところが、この冠として付けられているのかなというふうに思うんですが、なぜ今回、ここを法案名に付け加えたのか、その理由を教えてください。

2:16:20

はい、井上審議官。

2:16:22

委員、ご指摘のとおりであるんですけれども、一般的にまず申し上げますと、3つ以上の法律の改正を目的とする一部改正法では、1つの法律の題名を挙げまして、あとは等で括るとされておりまして、その際ですね、改正の目的を明示することにより、改正の対象となる法律の範囲をある程度表す趣旨で、法律名にその法律の改正目的を加える場合がございまして、本法案におきましてもそれに倣いまして、対象となる法律の範囲を表す趣旨で、法案名に新たな事業の創出及び産業園の投資を促進するためのという改正目的を加えさせていただいたということでございます。

2:17:05

村田君。

2:17:06

はい、ご説明ありがとうございます。やはりこの産業競争力強化法等というふうにしてしまうと、一般に国民の皆様からその等にどんな法案があるのかなというのはやはり見えづらいものですので、その解消の1つとして冠をつけるということもあるのかなというふうにも理解をいたしました。続いて、これもそもそもということでお聞きをしたいんですけれども、この産業競争力の具体的なその産業競争力とは何なのかについてお尋ねをします。

2:17:40

はい、稲葉審議官。

2:17:42

委員御指摘の産業競争力の定義でございますけれども、産業競争力強化法の中で第2条第1項でございますけれども、定義を置いておりまして、定義を見上げますが、産業活動において高い生産性及び十分な需要を確保することにより、高い収益性を実現する能力と、こういうふうに定義をしております。

2:18:03

原田君。

2:18:05

その定義の中の高い生産性というところで、私はやはり高い生産性を実現するには、人材というものがやはり鍵になってくると思います。物づくり、製造業ですね、本当に現場で働く方というのがなかなか採用できない。若い人が入ったと思ったらすぐやめてしまうというような状況が実際に起きています。計算省の事業の中でも、例えば中小企業省力化投資補助事業のように、カタログにして製品を選びやすくして省力化につなげていこう、そうした事業もあることは承知をしておるんですが、やはりどうしても現場の仕事って精進化できないものがやはりございます。今回の法案の中でイノベーションの重要性ということも議論されていますが、いくら素晴らしい技術ができたとしても、それを製品にすることができる、やはり現場のこの巧みの技というか、そういうもので製品化できる皆さんがいないと、私はやはりイノベーションをしても、それが事業につながっていかないんじゃないかなというふうに思います。もう一つ現状で言わせていただくと、工業高校もあるんですけれども、今、工業高校に入学をしても卒業の段階で全然違う分野に就職される方が多いということで、これもものづくりに人が集まらない要因の一つなんですね。ぜひともこの点を大臣に、どうやってこうした現場で働く人の確保をしていくのか、お考えを教えていただきたいと思います。はい、斉藤大臣。 精進化が難しい分野におきましても、人材を確保し、我が国製造業が引き続き競争力を維持していくためには、まず、高齢者や女性を含む幅広い人材に活躍いただくための労働環境の魅力の向上とともに、高度な技術系人材の育成を進めていくことが必要だと思います。このため、経済産業省としては、拡充した賃上げ促進税制の活用促進や、労務費の価格転嫁の指針の周知徹底等、あらゆる政策を総動員して、賃金も含めた製造業の労働環境の魅力向上に向けた取組を進めているところであります。また、半導体や蓄電池、ロボット等の分野におきましては、高度な技術・技能を担う人材を確保するため、経済産業省が橋渡し役となりまして、公選や工業高校と連携をした人材育成コンソーシアム等を分野ごとに設立をしまして、実践的なカリキュラムや教材の開発、産業界からの講師の派遣などを進めています。さらに、従来はロボットの導入が難しいとされてきた分野でありましても、技術革新による省力化の余地は残されていると思います。経済産業省では、例えばロボットによる作業が難しい創材の盛り付け工程の自動化に向けた研究開発を推進して、実際に中小企業への実装にもつながってきています。生産性の向上や国内人材確保のための取組等を行ってもなお、人手不足が著しい分野については、特定技能制度を活用して、鋳造、溶接、電子機器組立等のものづくり技術を有する外国人材の確保も進めているところです。経済産業省としては、厚労省等の人材育成の取組等を連動する形で、これらの施策に総合的に取り組むことで、製造業の現場人材の確保育成をしっかり図ってまいりたいと考えています。

2:22:03

はい、村田君。

2:22:05

いろいろな施策に取り組んでいただいているということで、特に大臣の今、御答弁の中であった工業高校と連携しながら、産業界の行使を呼ぶというのは非常に重要だと思っていて、やはり工業高校があるその地元の企業と連携をして、この企業ってこういうものを作っているんだとか、最先端の技術を企業で働く方から教えていただくと、その工業高校を卒業した後に、地元の企業に就職をするというような意味もございますし、またこれはもう文科省の所管にはなりますけど、工業高校の設備が古いといった話ですね。結局、そこで学んでも現場では技術が生かされないということもございますので、やはりものづくりに楽しさを感じてもらって、就職先として選ぶんだと、そうしたような取り組みを、他の省庁とも連携しながらやってもらえればと思います。続いて、具体的な法案の中身についてお聞きをします。今日は、戦略的国内投資の拡大というところでまずお聞きをしたいんですが、今回、戦略分野国内生産促進税制については、今、各国が自国産業の投資促進に向けた支援を拡大しているということで、私も重要なものだと思っております。この税制の対象になるものが、産業競争力基盤強化商品というふうになっておりまして、その定義に、今後、我が国産業の基盤となることが見込まれとありますけれども、この産業の基盤というものの具体的な定義についてご説明ください。

2:23:55

はい、大臣官房、田中審議官。

2:23:58

お答え申し上げます。戦略分野国内生産促進税制の対象になっております電気自動車、グリーンスチール、半導体等の産業競争力基盤強化商品は、いずれも当該産業にとどまらず広範なサプライチェーンを構成し、裾野の広い産業につながるものであり、こうした特徴を捉えまして産業の基盤と表現しているところでございます。

2:24:25

村田君。

2:24:26

今回の産業競争力基盤強化商品の対象においては、グリーンスチールもございます。鉄工業、今回この中にグリーンスチールを入れておりますけれども、やはり研究開発、設備投資にカーブオンニュートラルの実現に向けては、鉄工業全体で10兆円かかると試算をされておりますので、こうした税額控除が助けになるというふうに私も思っております。ここでちょっと教えていただきたいのが、ここでいうグリーンスチールというのが具体的にどういった製品なのか、まず教えてもらえればと思います。

2:25:11

はい、大臣官房、浦田審議官。

2:25:14

お答えいたします。今般の税制は、令和8年度末までに具体的な投資案件として、下大臣の認定を受け、新たに国内投資が開始されるものを対象としております。鉄工業の脱炭素化に向け早期に実装可能と見込まれ、かつ大幅な排出削減につながる投資案件を対象として想定をしております。具体的には、鉄工業の中でも最大の排出源である、功労を革新的な電路へと転換することで、生産時のCO2排出を大幅に削減した工材をグリーンスチールとして本税制の対象とすることを想定してございます。

2:25:51

はい、舛添君。

2:25:53

はい、今功労の中でも電路に対しての支援ということでお話がございましたが、鉄工業にはですね、ご承知のとおり功労で作るものと、そもそも電路ですでに製品を作っているメーカーもあるわけなんですけれども、既存の電路においてもですね、グリーンスチール、CO2を出さない製品、グリーンスチールを作っていこうという取り組みが進んでおるわけなんですけれども、既存の電路で電路メーカーが製造したグリーンスチールというのは、今回の税額控除の対象になるんでしょうか。

2:26:32

はい、宇田審議官。

2:26:34

お答えいたします。先ほどお答えをいたしましたとおり、今般の税制では功労を革新的な電路へと転換することで、生産時のCO2排出を大幅に削減した工材をグリーンスチールとして、基本税制の対象とすることを想定してございまして、ご指摘いただきました既存の電路で製造した工材を税制の対象とすることは想定してございません。

2:26:58

はい、宇田さん。

2:27:00

既存の電路で製造したグリーンスチールは税額控除の対象にならないということなんですけれども、合わせて、電路メーカーがもっとグリーンスチールを作っていかないといけないよねということで、新たに電路を建設をしてグリーンスチールを作りましたよといった場合には税額控除の対象になるんでしょうか。

2:27:24

はい、宇田審議官。

2:27:26

お答えいたします。これも先ほどご答弁申し上げたとおりでございますけれども、今般の税制では、功労を革新的な電路へと転換することで、生産地のCO2排出を大幅に削減した工材をグリーンスチールとして対象とすることを想定してございます。ご指摘の、電路メーカーが電路を新設した場合におけるその電路で製造された工材を税制の対象とすることは想定してございません。

2:27:52

はい、宇田さん。

2:27:54

ちょっと細かいんですが確認ですけど、功労が革新的な電路を建設をしてグリーンスチール作れば対象になりますと、その電路メーカーが革新的な電路を新たに製造をしてグリーンスチールを作ったとしても対象にならないという理解でよろしいんでしょうか。

2:28:15

はい、宇田審議官。

2:28:17

お答えいたします。ご理解のとおりでございます。

2:28:20

委員長。

2:28:21

はい、宇田君。

2:28:22

となると功労の皆さんの製品については税額向上の対象になりますが、今ある電路メーカーの皆さんが作るグリーンスチールは税額向上の対象にならないということで、私はこの点がちょっと課題があるんじゃないかなというふうに思っております。ちょっとその話を進めていく前に、今回の制度については米国のインフルエンス削減法を参考にしたというふうにお聞きをしております。この米国のインフルエンス削減法の税額向上については、今お話ししているグリーンスチール、グリーンケミカル、半導体というのは対象にはなっておりませんが、日本においてはこの3つの製品を税額向上の対象としたのはなぜなんでしょうか。

2:29:13

はい、田中審議官。

2:29:15

お答え申し上げます。本税制は、欧米をはじめとする各国の戦略分野の投資促進策を次々と打ち出す中で、御指摘のアメリカのインフルエンス削減法や、我が国の産業構造の特徴強み、さらには既存の制度を踏まえまして、本税制の対象となる分野を含めて制度設計をしているものでございます。例えば、本税制で対象としているグリーンスチールやグリーンケミカルにつきましては、米国のインフルエンス削減法では生産比例支援の対象となっておりませんが、これらは我が国が強みを有するものづくりの基盤となる産業であることや、排出削減と産業競争力強化を同時に実現する上で重要な分野でありながら、特に生産段階でのコストが高いこと等から投資判断が容易でない分野であるということを踏まえまして、本税制では対象にしているものでございます。今回、このグリーンスチールについては、1トンあたり2万円の税額控除をするとしております。いくらが税額控除になるのか、この額というのも企業にとっては投資判断の大事なポイントになると思いますが、グリーンスチール、なぜ1トンあたり2万円としているのでしょうか。

2:30:52

先ほどの回答がありましたが、今般の税制では、航路を革新的な電路へ転換することで、生産時のCO2排出を大幅に削減した耕材をグリーンスチールとして本税制の対象とすることを想定しておりますが、航路から革新的な電路への転換にあたっては、大量の電力に加え、鉄スクラップや還元鉄といった鉄鋼原料の確保も必要となるため、その生産コストは上昇すると想定しています。一方で、そうしたコスト差をそのまま税額向上の単価にしていくということではありませんので、需要の開拓や生産性の向上に向けた企業努力を引き出す観点も踏まえまして、各対象物質の向上単価を、租税特別訴訟において定めているところでございます。

2:31:51

この税額向上額、グリーンスチールはトン当たり2万円ということで、他の商品についても、その商品ごとに税額向上が決まっております。計画が認定されますと、10年間、この税額向上が受けられるということで、結構長い期間になるわけですよね。その間、為替というものがどうなっていくのかというのも、企業の国際競争力を考えると重要な点だと思います。円安が続けば、輸出にはいいかもしれないけど、原材料が高くなるよね。円高になっちゃったら、日本の製品が海外で高くなっちゃうよねという形で、今、為替が急激にいろいろ変動するリスクというのが、昔と比べてもあるというふうに思うんですね。そういった中で、今回の税額向上額というのは、為替の影響に応じて、向上額を変更する、そのような可能性はございますでしょうか。

2:32:49

田中審議官。

2:32:51

お答え申し上げます。まず、繰り返しでございますけれども、本税制は、御指摘のグリーンスチールなど、特にその生産段階のコストが高いこと等から、投資判断が難しい分野について、生産段階における税額向上措置を講じることによって、事業全体の予見可能性を向上し、事業者による国内投資判断を強力に引き出すべく創成するものでございます。こうした観点から、グリーンスチールについて、税額向上の単価を、御指摘の為替をはじめ、時々の状況に応じて、その都度変更される制度とするよりも、その単価を、租税特別訴訟において、あらかじめ定めることで、事業者が足元において投資判断を行う際の予見可能性を向上し、投資を引き出す制度だと考えております。

2:33:48

村田君。

2:33:50

予見可能性を高めるということで、税額向上額については、今回決まったものという。グリーンスチールでいうと、1トン2万円ということなんですけれども、先ほどの御答弁で、今回、電路メーカーの作ったグリーンスチールについては、税額向上の対象にはならないということなんですね。この点、ある電路のメーカーのですね、やはり会社の方から、何で電路が外れたのっていうようなご要望を実際にいただきました。1トン2万円というのは、そのメーカーの方が教えていただいたのは、電路メーカーにするとですね、電路で鉄を作るというのは、ものすごく電力を使うわけなんですけど、1トンあたり2万円というのは、電気代かからずに鉄製品作れるよねっていうぐらいの、やっぱり電路メーカーにとってはインパクトのある数字みたいなんです。なので今回ですね、やっぱり厚労については税額向上するけれども、電路についてはしないということで、やっぱり電路メーカーに何かしら影響が出るんじゃないかということを懸念されている電路メーカーの方もいらっしゃいますが、この点どうお考えでしょうか。

2:35:08

はい、大臣官房、浦田審議官。

2:35:12

お答えいたします。厚労は大規模な設備や創業体制が必要となる一方、原料となる鉄鉱石の品質に左右されず、高品質製品を大量に生産できるといった特徴がございます。また、電路につきましては鉄スクラップの供給制約や不純物除去の技術的制約の観点から、高品質製品の製造に一定の限界がございます。こうした特徴を踏まえまして、鉄鉱企業各社が生産方針を選択をしておりまして、求められる品質などに応して供給する鉱材、すなわちターゲットとなる市場についても一定の隅分けが行われているものというふうに承知をしております。加えまして、先ほど申し上げましたとおり、今般の税制では、生産性向上に向けた企業努力なども踏まえて税額向上単価を設定しておりまして、鉱炉から電路への転換に伴う生産コストの差の全額が税額控除されるということにはならないというふうに想定をしております。こうしたことを踏まえますと、今般の税制によって、鉱炉メーカーと電炉メーカーとの現状の競争環境において、鉱炉メーカーを優遇し、電炉メーカーを不利にすることにはならないというふうに考えております。今の御答弁の中で、今回の税額控除において、税制改正について、鉱炉だけを優遇して、電路については不利になるような、そうしたことではないというようなお話でしたので、実際、この税制改正が実際に行われたときに、本当に電路にとって不利な状況になっていかないのかというのは、実際始まった後にしっかり検証をお願いしたいと思います。その上で、鉱炉も電路になっていくということになりますと、やはり鉄スクラップですね、電路の原料となります。この鉄スクラップの需要が高まっていくのではというふうに思っていますが、現在、この日本における鉄スクラップ、他の国から輸入をしているのか、または日本から鉄スクラップ輸出しているのか、どういった国に輸出しているのか、その点も含めてお答えをお願いします。

2:37:31

はい、寺田審議官。

2:37:34

お答えいたします。財務省貿易統計によりますと、2023年におきまして、鉄スクラップの輸入量は5万トン、輸出量は693万トンとなってございます。輸出先の主な内訳でございますが、韓国263万トン、ベトナム169万トン、台湾98万トン、バングラデシュ52万トンとなってございます。

2:38:00

村田君。

2:38:02

日本においては、263万トンを韓国に輸出しているということで、中国への鉄スクラップの輸出というのはないということでよろしいでしょうか。

2:38:18

はい、浦田審議官。

2:38:21

中国でございますが、2023年の数値でございますが、28万トンの輸出がございます。

2:38:29

はい、村田君。

2:38:31

この693万トンが海外に鉄スクラップが輸出をしているような状況で、ここからですね、航路メーカーが電路に転換するとなると、やはり国内での需要量が増えるのではないか。また、こうした航路から電路といった動きは、もちろん海外でも行われてまして、ただヨーロッパはですね、もともと電路で鉄を作っている国が多いですし、直接還元鉄を使ってですね、鉄を作っていくのではないかと言われておりますが、日本のように航路の割合が高い国というのが中国なんですね。なので、先ほども中国への輸出量を確認させていただいたんですけど、そうした国が航路から電路に変えていくとなると、海外でも鉄スクラップの需要が増えていくのではないと思いますが、その点についてご見解をお願いします。

2:39:27

はい、村田審議官。

2:39:30

お答えいたします。今ご指摘ございましたように、国内外におきまして、航路から電路への転換を含め電路の活用が進んだ場合、還元鉄の供給量にもよりますけれども、鉄スクラップの需要が高まっていく可能性があるというふうに考えてございます。

2:39:47

村田君。

2:39:48

はい、需要が高まっているということで、じゃあどうすればいいかということでいうと、やはりですね、現場の皆さんから言われるのは、日本の鉄スクラップはやはり大事な資源だと。それをどう国内で回していくのか、それをもっと国として努力すべきじゃないのではないかということなんですね。ただ、この点については、先日も私委員会で使用済みの自動車向けの鉛バッテリーが国内でリサイクルされずに海外に出ていってしまう。これ資源の流出じゃないかというようなお話もさせていただきましたけれども、やはり資源として鉄スクラップの輸出を制限するであるとかですね、今経済安全保障推進法で特定重要物資というものを指定することができます。これは国民の生存に必要不可欠な、または広く国民生活経済活動が維持している重要物資について、特定重要物資として指定できるというものでありまして、今回鉄スクラップを原料とする鉄鋼、グリーンスチールがですね、産業競争力基盤強化商品になっているということは基盤なんですから、まさに経済活動が維挙しているグリーンスチールの原料ということで、私は特定重要物資に指定することも一つの方法ではないのかなと思うんですね。もちろん特定重要物資に指定したことですぐ輸出できなくなるというわけではございませんが、こうした物資に指定することで、やっぱり国として鉄スクラップは廃棄物じゃなくて重要な資源なんだということを意思を示すこともできるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

2:41:41

村田審議官。

2:41:44

お答えいたします。国内での鉄スクラップの活用を促進していくということは重要でございます。一方で、いわゆるWTO協定との関係では、資源流出の理由だけをもって輸出を制限するということは困難でございます。また、特定重要物資に指定するためには、当該物資の供給を外部に過度に依存している、あるいは供給途絶等の改善性が高いといった経済安全保障推進法上の要件に該当する必要がございます。この点で、鉄スクラップは国内で発生し、その8割程度が国内で利用されているという状況であることから、外部に過度に依存しているとは言えず、供給途絶の改善性も低いということでございます。加えて、仮に鉄スクラップが利用できない場合においても、鉄鉱石や石炭などがあれば鉄鋼を作ることは可能であることも踏まえますと、直ちに特定重要物資として指定する状況にはないのではないかというふうに考えてございます。

2:42:47

村田君。

2:42:49

まずはWTOの規定もあって、輸出を制限することはできないということと、供給の途絶の心配がないということで、特定重要物資には入れられないということなんですが、供給はもちろん国内で十分されているというのは私も理解していますけれども、今の国内の規制だと鉄スクラップがどんどん外に出ていってしまうんじゃないかと、その供給ではなくて、出ていくものに対してどう制限していったらいいのか、そこを知恵を絞ってやっていくべきではないかなというふうに思うんですね。最後、今ご答弁に、仮に鉄スクラップがなくても鉄鉱石とコークスがあれば作れるじゃないかとありましたが、電路メーカーは、設備的にそんなすぐ鉄鉱石使って、じゃあ鉄作りますねというわけにはいきませんので、そこのところは本当に供給途絶する可能性がないというふうに言い切れないんじゃないと思うんですが、どうでしょうか。

2:43:53

はい、浦田審議官。

2:43:57

お答えいたします。国内で鉄スクラップの供給を確保し、その活用を促進していくということは非常に重要な課題だというふうに考えてございます。貿易制限的な措置を取るということにつきましては、WTO上の問題があるため困難であるというふうに考えておりますが、それ以外の様々な手法を活用し、国内での流通を促進していくということが大事だというふうに考えてございます。

2:44:30

はい、村田君。

2:44:32

国内での流通を促進していくということでいうと、鉄スクラップの購入のところでやはり買い負けることがないように鉄工業への支援を行っていくということが重要だと思います。そうした意味でも、やはり電路メーカーが今回税額控除を対象とならないんですけど、鉄スクラップを購入するための資金とするためにも、グリーンシチールの今回税額対象に電路メーカーも入れて、それでちゃんと鉄スクラップを買い負けないぐらいの資金を持って鉄スクラップをちゃんと入手していく。そのためにも私はやはりグリーンシチール税額控除の対象に電路メーカーも入れるべきではないかと思いますし、今回生産段階のコストが大きいものをこうした税制の対象にしていると言われますが、厚労を革新的な電路にしたら、同じ電路を使ってものを作るわけですから、スクラップ使います、電気代使います、そこの生産コストは、革新的な電路もまた電路であっても、そう変わるものではないんじゃないかなと、そういうふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

2:45:53

はい、斉藤大臣。

2:45:55

鉄工業の脱炭素化、これ進めていかなくてはいけないわけですが、そのためには大幅なCO2削減につながる脱炭素化投資を進めていかなくちゃいけないと、その意味では、今般の戦略分野、国内生産促進税制で、鉄工業の中でも最大の排出源である厚労、これも巨額の設備投資をして作ったものをやめて、電路に転換をしていただくという決断をしていただく場合に、この税制をお使いいただこうという発想で講じられるものであります。御指摘のように、鉄スクラップの需要が拡大をしていくことが想定されるわけですが、その結果取引額の上昇というものも生じる場合があるわけで、そういうことが起こっても、日本の鉄工メーカーが買い負けをしないようにするためには、やはり日本の鉄工メーカーが作った製品が、より高い価値を持つというふうにしていくことが重要で、そのためには、製品単位あたりの排出がどれだけ削減されたのかを示す価値や指標とも言うべき、いわばGX価値をしっかりと見える化をして、GX価値を有する製品に対する需要の創出拡大が進んでいくような市場環境の整備、これが王道ではないかと思います。加えて供給面では国内で利用可能なスクラップの量を一方で増やしていかなくてはいけないと思っていますので、特に高機能な鉄工製品に活用できる品質の高い鉄スクラップは、航路から電路への転換が進むにつれて国内で不足していく可能性があるわけです。こうした問題意識の下で、経済産業省としては、鉄スクラップに混入した不純物を検知して、より高い精度で品質が高い鉄スクラップを分別するための技術開発支援にも取り組んでいるところです。電路で活用する鉄スクラップの安定的な調達が可能になるように、引き続きこうした取組を継続していくとともに、鉄スクラップの需要動向等も見極めながら、必要な対応を不断に検討していきたいと考えています。

2:48:25

いろいろな政策を通じて、鉄スクラップの供給についてもぜひ考えていただきたいということと、今回いろいろ議論させていただきましたけれども、電路メーカーについてはグリーンスチールの対象にならないということで、その上で、やはり電路メーカーは一生懸命皆さん頑張っていらっしゃる。なんで今回外れたのかなというのも、すごくご懸念を示していらっしゃいましたので、電路メーカーについて、今現在の支援策、そして今後どうしていくのか、鉄工業全体ではなくて特に電路メーカーについてはどうなのかについても一点お願いします。

2:49:02

はい、斉藤大臣。

2:49:04

質問ありがとうございました。鉄工業全体の脱炭素工に向けては、高度からCO2排出を大幅に削減することに加えて、当然電路におきましても排出削減を進めることも重要でありまして、そのための電路メーカーによる省エネの取組というものも支援をさせていただいています。具体的には省エネ補助金を活用して、電路メーカーによる効率性の高い設備等への更新をご支援をさせていただいているところであります。この省エネ補助金につきましては、令和5年度補正予算におきまして、今後3年間で7000億円規模で支援をしていくということにしておりますので、こうした予算を活用して引き続き電路メーカーによる省エネ投資をご支援させていただきたいと思っています。また、電路におけるCO2排出削減を進めるためには、ダツ炭素電源による電力供給を増やしていくことが重要です。昨年7月に閣議決定したGX推進戦略では、サイエネや原子力などのダツ炭素電源への転換を推進する方針を明確にしておりまして、ダツ炭素電源の拡大に向けてもしっかり取り組んでいきたいと思っています。加えて、すでに一部の電路メーカーでは取り組みが進んでおりまして、余剰太陽光発電を活用するディマンドレスポンスへの対応など、事業者におけるダツ炭素化やコスト低減に資する取り組みについてもしっかりと促していきたいと考えています。経済産業省としては、これらの取り組みによりまして、電路メーカーのダツ炭素化の取り組みも後押しをしていきたいと考えています。厚労が革新的に電路になっていく、そして電路メーカーもこれからも頑張っていくということで、あとは電気の料金の高さも、これもずっとこの委員会でも言っていただいて、地方交付金を通じた特別交圧への支援、それも実現していただきましたけれども、家庭や公圧への電気料金の補助も終わりましたし、地方交付金を通じた特交への支援も終了している自治体も出てきているということで、これは事業者の皆様からもこうした電気料金への支援、特に国際競争力、日本はまだまだ他国と比べて電気料金が高いですので、こうしたところもどうしていくのか、その点についても考えていただきたいと思います。最後に、この戦略分野国内生産促進税制を使っていくということで言いますと、商品を生産販売する計画を、首務大臣が認定した場合に、その認定から10年間、その措置が受けられるとなっているんですけど、まずこの計画の話、ちょっと確認なんですが、計画が認定をされました。その後に、その生産のための設備を建設していくということになるんでしょうか。

2:52:09

田中審議官。

2:52:11

お答え申し上げます。そのとおりでございます。

2:52:14

村田君。

2:52:15

ということでございますと、計画が認定されました。新しい工場を作ります。その建設期間はもちろん生産ができないわけですので、その期間も含めて10年間ということになるんでしょうか。

2:52:31

田中審議官。

2:52:33

お答え申し上げます。そのとおりでございます。

2:52:36

村田君。

2:52:38

ある場合に、当初の計画では、1年間、2年でできるかなと思っていたけれども、いろんな諸事情で、生産設備の建設が思いのほか長くかかってしまったと。5年、6年になっちゃった。あと4年しか生産して、税額向上の仕組みを使えないな、そうなった場合も、そういった点は特に考慮もされずに、とにかく計画が認定されてから10年ですよ、というようなことになるんでしょうか。

2:53:08

田中審議官。

2:53:10

お答え申し上げます。ご認識のとおりでございまして、仮にその事業者が認定を受けた後に、生産の開始が遅れた場合には、結果的に事業者が生産販売を通じて税額向上を受けることのできる期間が短くなるということでございます。ただ、こうした制度設計をした意図は、事業者の予見可能性を確保することで投資判断を引き出すという従来の観点と、国内投資を加速するという観点をともに踏まえて設計したものでございます。すなわち、事業者が生産設備を建設導入する期間も踏まえて10年間という極めて長い措置期間を設けつつ、事業計画認定時から10年間の措置とすることで早期の生産開始を促すというものでございます。

2:54:01

村田君。

2:54:02

この制度で、そういった税制であるということでいうと、もちろん企業は計画が認定されました。早く設備を作って生産したいよね。それは確かに投資を促進するということにはつながると思うんですけど、いくら企業がそう思っても、生産設備が予定通り建設できるのか。私はここに課題があると思っておりまして、4月にある日経の記事で、大型電路が2030年に間に合わないといったものが出ておりました。今、鉄鋼能手は2030年という目標を掲げて、大型電路の研究開発をやっているんですけど、こうした電路向けの電源設備を手掛けている電気メーカーによると、今、熊本や北海道で半導体工場の建設ラッシュで、電気設備の遮断機とか変圧器の需要が増えて、納期がすごく伸びているそうなんですね。もちろん、こうした電気設備、電路の稼働にも必要になってきます。まず、こうした設備が足りるのかという話、半導体の工場を受けた影響ですね。もう一つが、皆さん、この鉄鋼会社がこの計画を認定してもらおうというふうになりますと、鉄鋼会社が同じタイミングで大型電路を作っていくということにもなりますので、注文が集中するのではというような危惧もあるんです。その点、この生産設備を建設するための供給力をどう国内で強化していくのかというのが重要になると思います。この点、いかがでしょうか。

2:55:43

井上審議官。

2:55:45

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、戦略分野国内生産促進税制の効果を最大限発揮させるためには、税制の対象になっている製品もそのものもそうでございますけれども、それにつながるサプライチェーンのところも含めて、国内の供給能力強化が進むことが重要だと思っております。本税制により対象となる戦略分野の国内投資を実現し、生産を拡大することで、サプライチェーンを通じた波及効果として、物素材等への発注や供給の確保を拡大、さらにそのために関連の設備投資もまた生んでくるというところもあると思っておりまして、波及効果を生じさせることがこの税制を通じてできるのではないかと思っております。そういうことでございますし、さらに産業競争力強化のためのサプライチェーン構成する中小企業への対策ということでありますと、県産所としては革新的な製品サービスの開発ですとか、ITの導入、人手不足に対応した省力化投資などについても取り組んでいるところでございまして、こうした取り組みにつきまして、サプライチェーン全体で国内投資の拡大を図りまして、それによって国内の供給能力も強化をし、ということができるように積極的に産業政策を展開してまいりたいと考えております。

2:56:57

村田君。

2:56:59

今、供給力強化についていろいろな取り組みがされているということなんですけれども、先ほど記事でご紹介した電気設備の話でいうと、そこの部分が特に今足りないというような話になってきたときに、どうやって生産を増やしていくのというのは、なかなか簡単にはいかないと思います。今、いろんな事業が潮目のときですので、立ち上がっているときに、工場を建設したくても、なかなか思うように設備が納入されないよね、といったことは起き得ると思うんですね。このような生産販売をする事業者の責任ではない、自由のために生産が遅れて、想定されていた税額控除が行えないとなると、やはり事業に支障が出る可能性も私はあると思います。今回、今日お話をお聞きしました税額控除の額を為替に影響関係なく10年間同じにしますよというのも、企業の予見可能性を高めるためですという意味でいうと、企業は計画を立てて、これぐらいで工場を建設して、残りの期間生産をして、これぐらい税額控除を受けられるだろう。その予見が生産設備の建設の遅れによってですね、崩れる可能性が出てくるわけですよ。このような生産設備建設の遅れによって、事業者の責めによらない理由によって生産販売が遅れた場合というのは、私は税額控除の措置の期間を延長するべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

2:58:43

田中審議官。

2:58:47

先ほども申し上げた通りなんですが、今の制度設計においては、先生、委員御指摘の点について、この期間を延長するということについては、今のところ考えてございません。

2:59:00

村田君。

2:59:02

本当に延長しなくていいのかなというふうに思うんですけれども、ちょっと大臣、いかがでしょうか。よろしいですか。

2:59:11

はい、斉藤大臣。

2:59:13

問題意識はよくわかるんですけど、何か本当に本人の責めによらない重大な出来事が突発的に起こったようなケースにおいては、その都度考慮する必要はあると思うんですけど、通常の範囲内であれば、この制度の趣旨を貫いていきたいなと思っています。

2:59:36

村田君。

2:59:38

今、こういった電気設備が納期がどうなのかというような話が出ている中で、日本の供給力が不足しているのであれば、海外のメーカーが日本に入ってくるんじゃないかというような懸念があるそうなんです。今日お話しあったように、もう期間が延長できないということであれば、じゃとにかく工場を作らないといけないよね。じゃ日本の製品が納入できないのであれば、海外の製品を入れるしかないと。じゃないと税額控除が受けられないというような事態も、私は起こり得るのではないかと思います。この計画を認定していく上で、海外の製品を使うのか、そういったチェックもされる予定ではあるのでしょうか。

3:00:29

田中審議官。

3:00:31

使用される製品について国内産なのか海外産なのかということについては、現行の制度ではそこは問わないということでありまして、いずれにしましても、申請者から出される投資計画の内容を、下大臣が認定するということになっております。

3:00:52

村田君。

3:00:54

私はサプライチェーンを含めた国内の投資を促進していくという意味では、その生産設備の建設をどこが担うのか、どういった製品を入れていくのかというのも、本当にこの税制を通じて国内の産業が盛り上がっていくのかというのを見ていく上で重要なところだと思います。なので今日、いろいろこの税制について深くお聞きをさせていただきましたけれども、やはり日本の産業が成長していく、そのための税制になっていくようにですね、お願いをしまして質問を終わりたいと思います。ありがとうございます。この際、委員の異動についてご報告いたします。本日石井明君が委員を辞任され、その補欠として梅村水穂君が占任されました。34567、123456、OKですね。

3:01:50

はい、里見隆二君。

3:01:52

公明党の里見隆二でございます。産業競争力強化法の一部を改正する法律案についてお伺いいたします。まず前提となります、産業政策の政府の関わり方、基本的スタンスについて、冒頭、斉藤大臣にお伺いをしたいと思います。今回の法改正につながりましたのは、その背景として経済産業省の産業構造審議会の経済産業政策新規軸部会の議論がございました。私も政務官のときに何度か委員また有識者の皆様から貴重なご意見をいただき、まさに最先端、新規軸の議論を頂戴してきたところでございます。この部会におきまして、一昨年の6月に中間報告を取りまとめられ、それが今回の法律の原型になっているというふうに承知をしております。この中間整理に私、注目をしております。今回のまさに何が新規軸なのかというその考え方が述べられております。ここでちょっと長くなるんですけれども、引用させていただきたいと思います。不確実性が高まる中で、過去の構造改革アプローチでは民間による成長投資が進まなかった点に鑑み、中長期の社会・経済課題の解決を目的とした産業政策、(ミッション志向の産業政策)政府が積極的に市場創造に関わり、リスクを負い(企業型国家)とありまして、そして政府による大規模長期計画的な支援により民間投資を呼び込む(クラウドイン)とありまして、こうしたアプローチで経済産業政策を見直したというふうに考え方が述べられております。私なりに言い換えますと、従来の政府の失敗を懸念して市場機能を重視してきたという、それまでの構造改革路線を転換して新規軸として打ち出したのは、その裏側として不確実性への対応に政府の不作為を懸念して、政府が市場創造する、政府がリスクを負い投資する企業化国家というふうに受け止めております。教科書的にといいますか、経済学的にいろいろ勉強しますと、まさに産業政策というのは、市場と政府の間をどう取っていくのかということで、このバランスをどう取るのかということが重要だと思います。そういう意味で、この近年の様々な産業政策ということを考えますと、この重要、バランスを取っていくというよりも、最近、この近年、お隣の三浦信博さんも経済安全保障ということで、党内で非常に引っ張っていただいている方なんですけれども、この経済安全保障という概念、あるいは政策も進み、今回の新基軸というような、政府の役割に非常に重きを置く、そうした傾向が出ているんじゃないかなと。これは日本だけではなくて、まさに国際社会全体の潮流の中で、私たちこの政府の産業政策も、その方向性を変えてきている、そういうことだと思います。そういう意味で、これはまだ何か一時的に、この瞬間ということではなくて、何十年単位の中での潮流だと思います。私なりにこれは、先ほど、重要とかバランスというふうに言いましたけれども、これは別に、どっちを取るというものではありません、ということだと思います。むしろ、どちらも取る、両立をしていくという意味合いであろうかと思いますけれども、こうした基本的なスタンスについて、大臣の御認識を伺いたいと思います。

3:05:30

はい、齋藤大臣。

3:05:33

産業政策につきましては、当然ながら、政府が講じる政策だけではなくて、市場機能の活用ということでいえば、双方重要だろうと認識しています。過去の日本を振り返りますと、1980年代までは、伝統的な産業政策、いわば官主導ともいわれる政策を展開をしてきておりまして、一方で、1990年代以降は、民間主導という考え方のもとで市場を重視、政府としては規制緩和などの市場環境整備策を中心とした政策を進めてきたものの、結果的には、政府として新たな価値創造に向けた取組が不十分となってしまったという面があったんだろうと思います。結果として、企業を足元の利益の確保のために、賃金や成長の原点である国内投資を抑制をしてきました。つまり、民間企業、すなわち市場機能だけでは必ずしも期待していたほどには、経済成長できなかったという認識であります。こうした反省と、世界的なマクロ環境変化を踏まえて、経済産業政策の新規軸と称して、産業政策を強化する姿勢に転換をしてきているわけであります。具体的には、政府は民間市場だけでは進みにくい社会課題の解決に向けて、大規模長期計画的に、予算税制だけでなく、規制制度改革といった民間市場を活性化させる取組も含めまして、あらゆる政策を総動員していこうとするものであります。一番明らかにするのはGXだと思うのですが、経済合理性だけ考えれば、なかなか民間企業は高コストのものを取り組もうとしないわけでありますが、政府が方向性を示し助成をし、長期的にコミットすることによって、それに乗っかっていこうという機運が出てくるわけでありますので、社会課題解決に向けてというのは、そういう趣旨なんだろうと思います。こうした取組は、市場を軽視しているということではなくて、むしろ政府の取組を読み見ずに、民間の予見可能性を高めて、リスクをとって挑戦する企業の取組を生み出していこうということを目的としているわけであります。市場を通じて企業がより成長できるように、政府も一歩前に出て積極的に取り組んでいきたいと考えています。

3:08:04

佐田め君。

3:08:06

大臣、ありがとうございます。まさに市場もしっかりと重視しつつ、むしろ政府がしっかりとリスクをとりながら、前に出て、そして民間も引っ張り、引っ張るというよりも官民協調して国際社会に越していくと、そういう意味で今回重要な法律案であるというふうに受け止めております。もう一点大臣にお伺いしたいんですけれども、国内の政策と合わせて、国際的な視野の中で、海外との関係性というふうに見ますと、例えばアメリカではインフルエンザ削減法、TIPS法、また欧州ではグリーンリール産業計画など、戦略分野の国内投資を強力に推進する世界的な産業競争政策が活発する中で、日本も世界に越して競争できる投資促進策が必要だと、これはもう今回も何回もご答弁いただいているとおりでありますが、それに国益にかなっていると、そういうふうに理解をしております。ただ、これあえて申し上げますと、各国がそれぞれの国益、自分のためだけの利益に走ると、国際社会全体一つでどうなるのか、そのこともよく考えておかなければなりません。自由で公正な貿易秩序という観点で言いますと、その前提となるWTO協定等の国際ルールとの整合ということにも留意する必要があると思います。そもそもWTOには、さまざまな現時点でも、これだけでなかなか国際的なルールがお約束ごととして成立しない、運営できていないという課題もありますけれども、理念的には非常に正しい方向性を目指していると思います。そうした中で、WTOの補助金協定については留意しておく必要があるのではないかというふうに思います。このWTO協定によりますと、補助金、これは読み方によって減税措置も含まれるということでありますが、結局、これが、この補助金が自由競争、売却をし、また、輸出先の国内産業に損害を与えるなどということになりますと、先方、輸出先から総裁関税を付加してもいいですよというのが、これはルールですし、もっとひどい状況になれば、提訴されたりといったリスクも考えられます。このリスクというものも、国内政策として考えなければなりませんし、また、国内だけではなくて、この国際ルールをいかに構築していくかということを考えますと、それぞれの主要国が、それぞれの力に応じて過度に補助をするというようなことの、その競争になってしまっては、国際経済に非常に大きな影響が、ネガティブな影響が出てしまうのではないかというふうに思います。この点、斉藤大臣の御認識、お考えを伺えればと思います。

3:10:53

はい、斉藤大臣。

3:10:55

補助金は、正当な公共政策目的を達成するためのツールとなるわけでありますが、一方で、貿易、売却的なものともなり得るということでありますので、WTOでは補助金について一定の規律を設けているわけであります。例えば、輸入品よりも国産品を優先して使用することを条件とする補助金、こういったものは禁止をされていますし、また、補助金を受けた産品の輸入によって、輸入国の産業に損害が生じた場合は、輸入国は一定の手続の上で補助金額の範囲内で関税を引き上げるということを認められているわけであります。日本におきましては、様々な産業政策に関する制度を設計する際には、このWTO整合性にも十分に配慮してきておりまして、日本の投資促進のための補助金につきましても、国際ルール上問題ないものとなっていると考えています。例えば、今回の産業競争力強化法改正で追加された税制上の優遇措置や、日本の半導体補助金についても、WTO協定で禁止されている補助金には該当せず、WTO整合的と認識をしています。また、ご指摘のように、他国の市場売却的な補助金に対応すべく、日本としてもG7、OECD、WTOなどにおいて問題提起を重ねてきているところであります。例えば、昨年のG7貿易大臣会合では、市場売却的な補助金等への対応につきまして、ツールやルールの活用強化を進めることを確認をさせていただきました。また、引き続き有識国間の連携強化と、より幅広い国への問題意識喚起、こういったものに取り組んでいきたいと考えています。

3:12:45

佐田実君。

3:12:46

大臣、ありがとうございます。こうした基本的な認識に立って、あとは政府参考人の皆さんに、各論について質問していきたいと思います。まず、戦略分野、国内生産促進税制についてお伺いしたいと思います。何度か論点が出ておりますので、重なるところもあるかもしれませんが、御容赦ください。この税制の対象となる、法律上は産業競争力基盤化商品ということで、新たに定義がなされております。具体的には、エネルギーの利用による環境への負荷の低減に特に資する半導体ですとか、あるいは電気自動車等、グリーンスチール、グリーンケミカル、サフなどを対象としているということで、今後、これは法律上で詳細には決まっておりませんので、今後は正商令で定めるということになっています。この対象となる商品の考え方をお伺いしたいと思いますが、併せて、これ当初、蓄電池も入るんじゃないかというようなお話も聞いておりましたが、こちらは対象とならないということ、これは先ほど答弁がありまして、予算措置、補作年度、補正措置をされているということでありますが、こうして予算で措置するもの、また今回の税制で措置するもの、この辺の目的とまた政策手法ですね、これについての関連について考え方を整理してお答弁いただければと思います。

3:14:11

はい、田中審議官。

3:14:13

お答え申し上げます。本税制の対象分野につきましては、欧米をはじめ各国がGX、DX等の戦略分野における投資促進策を次々と打ち出してきている中、我が国においても戦略分野の中でも特に生産段階でのコストが高い等の理由から、投資判断が難しい分野について、新たに国内投資を強力に推進する観点から選定をしております。他方で投資促進策には様々な手法があります。分野ごとの特徴や既存の制度なども踏まえて、効果的に講じていくことが重要であるというふうに考えておりまして、委員御指摘の蓄電池につきましては、本税制により対象になっております電気自動車製造の国内投資が進むことでプラスの効果があることに加えまして、蓄電池については主に初期投資の大きさが課題であるということを踏まえまして、生産工場の初期投資に対する補助金として、令和5年度補正で2658億円、令和6年度当初予算で2300億円の措置をしているところでございます。こうした投資促進策を講じながら、蓄電池分野における国内投資の拡大にも取り組んでいきたいと考えております。

3:15:36

畳君。

3:15:38

初期に費用がかかるのか、この生産過程での費用についてのリスクをしっかりと政府で抑えていくのかという違いだというふうに理解をいたしました。この戦略分野国内生産促進税制、その効果は直接的には最終生産者たる大企業が主に想定されますが、その恩恵をこむるものだと考えます。しかし、それではサプライチェーン全体を日本に根付かせていくという意味では不十分でありまして、サプライチェーン全体をこの税制措置によって受けられた恩恵を広く均点していく、広げていく、そうしたことが重要であろうかと思います。そして、午前中も審議がありましたように、中小、中堅企業を含めて、また地方を含めて広く波及させていく、そのことがサプライチェーン上の事業者のみならず、さらにはこの事業者に連なっている、雇われている労働者の皆さん、またお取引先、そこにいかに波及をさせていくか、こうした視点が大事だと思います。従って、このスタート地点の税制優遇ということだけではなくて、この広く事業者、また取引先、そして雇用者にどのように広げていくのか、そうした方策についてお伺いしたいと思います。

3:16:59

田中審議官。

3:17:00

お答え申し上げます。まず、本税制の対象分野であります電気自動車、グリーンスティール、半導体などは、いずれも広範なサプライチェーンを構成する産業によって作られた製品でございます。本税制を通じて、こうした分野における国内投資を実施し、生産販売を拡大することによりまして、地域の中堅中小企業を含め、部素材等の発注や供給の拡大確保、さらには雇用、所得への好影響など、幅広く経済波及効果が生じるのではないかというふうに考えております。本税制と併せまして、例えば電気自動車の構成部品であります、先ほどお答え申し上げました蓄電池であるとか、あるいは半導体の製造装置、部素材については、昨年度の補正予算や今年度の投資予算におきまして、初期投資支援に必要な予算措置を盛り込んでいるところであります。こうした措置は、本税制の効果を中小を含めたサプライチェーン全体、あるいは地域により広く発注するものと考えております。加えて、本税制のみならず、中小企業向けの賃上げ促進税制や徹底した価格転換対策、さらには革新的な製品サービスの開発、IT導入や人手不足に対応した省力化投資の支援なども取り組むことによりまして、サプライ上の企業のみならず、その他の企業を含めまして競争力強化につなげていきたいというふうに考えております。

3:18:36

畑野君

3:18:38

次に、イノベーション拠点税制についてお伺いしたいと思います。我が国は、これまでもイノベーションを生み出す事業環境の整備を進めていただいておりますが、先日、我が党公明党の会合で経済産業省から提示をいただきました資料、これは、すみません、今日ちょっと配布はできていないのですが、産業技術環境文化化イノベーション省委員会の資料を拝見いたしまして、これに国単位の研究開発については、他の主要先進国が増加しているけれども、日本は横ばいであると、さっき累次の資料は配布をいただいておりました。また、企業単位で研究開発費の売上高に対する割合、これも他国は増加しているものの、日本は横ばいという数字でありまして、これは非常に危機感を感じました。これまで研究開発税制ということで長年にわたり、拡充拡充を繰り返してき、私としては民間の研究開発を後押ししてきたんだというつもりでいたわけですけれども、それがこの結果だというところに大変残念な思い、また危うさも感じたところであります。会合の場で経済産業省の幹部に、ここまで研究開発税制後押ししてきたじゃないかと質問しましたら、逆にここまでやったと言うけれども、ここまでしかしていませんと。結局、主要先進国に比べてはまだまだ足りないんですというご回答でありました。そうした中で、今回の税制措置を含めての産業競争力強化という話が出てきたんだと思います。そういった意味で、今までの研究開発税制等で後押しをしてきたという中で、今回イノベーション拠点税制を創設することとなる、その趣旨、意義、背景について改めてご説明いただきたいと思います。

3:20:31

田中審議官。

3:20:33

お答え申し上げます。委員、ご指摘のとおりでございますが、我が国では、これまで民間企業によるイノベーションの促進に向けて研究開発税制を措置してきたところであります。具体的には、研究開発投資を増やした企業を優遇する仕組みであるとか、あるいは自前主義に陥らずオープンイノベーションを促す仕組みなど、研究開発投資、すなわち研究開発に係るインプットの量と質を高めるという措置を講じてきました。一方で、産業競争力の強化や社会課題の解決に向けてイノベーションが重視されている中で、イギリスなど諸外国においては、従来の研究開発投資税制に加えまして、研究開発によって生じた資材由来の収益、すなわち研究開発によるアウトプットを継続的に減税する措置、つまり今回のイノベーション拠点税制のような制度を導入することで、国内での研究開発活動を強力に後押しするための事業環境整備をしてきているところでございます。近年、国内企業の海外での研究開発費は増加傾向にございまして、企業買収などを通じて海外に研究開発拠点を設ける事例も増えるなど、我が国企業の研究開発活動のグローバル化が進展しており、イノベーション拠点税制の有無を含めた事業環境が研究開発拠点の立地の判断に影響する状況になっております。こうした背景を踏まえまして、従来の研究開発税制に加えてイノベーション拠点税制を導入することで、我が国の研究開発拠点としての立地競争力を強化し、研究開発の海外への流出を防ぐとともに、企業が国内で投資を行うインセンティブを強化するということで考えております。

3:22:32

畳君。

3:22:34

今までの研究開発税制の中での今回のイノベーション拠点税制の位置づけということでお話をいただきましたが、ただこのイノベーション拠点税制、いろいろご説明をいただいておりますと、既に2010年以前にはフランス、ベルギー、オランダなどヨーロッパで導入が始まり、アジアでも中国が始めていたようでございます。2015年にOECDでルールを策定した、その前後からそれ以降でアジアの韓国、インド、シンガポールなどで広がってきたということであります。そうした意味では、ちょっと時間的にタイムラグが生じています。この優遇措置を目当てに、経済合理性から海外に、先ほども海外の拠点移転という話も出ておりましたが、海外に開発拠点を展開する企業も増加してしまったという事実も否定できません。なぜこの日本で導入に時間がかかってしまったのか、その理由についてもご説明をお願いしたいと思います。

3:23:36

田中審議官。

3:23:38

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、欧州を中心に、2000年代からイノベーション拠点税制のような制度の導入が図られてきました。当初、税制の対象の知的財産権に特段の制約がなかったことなどもありまして、多国籍企業が制度導入国に知的財産権を移転することに伴いまして、税収も国際的に移転されるといった性質に留意すべきであるという議論がOECDでございまして、これもまた委員御指摘のとおりでございますが、2015年に国際的なOECDなどのルールが整備されたところであります。我が国としては、国際的なルールを踏まえまして、すでにイノベーション拠点税制を導入していた国や、あるいは新たに導入しようとしている国の動向、さらには国際ルールと整合する制度の詳細、さらに研究開発税制と合わせて措置する必要性や、研究開発税制に与える影響等も含めまして、慎重に検討する必要があったところでございます。こうした中で、OECDによる国際的なルールの整備を受けまして、欧州では制度の見直しが進んだほか、委員御指摘のとおり、近年ではアジア諸国でも導入が進んでおります。また、繰り返しではございますけれども、我が国企業の研究開発拠点活動のグローバル化に伴いまして、こうした税制があるかないかということによって、研究開発拠点の立地の判断にも影響するということで、この本税制の導入に対する必要性が一層高まってきたということであります。加えて、これまた、委員から御指摘のとおりなんですが、研究開発費を大幅に増加させている国がある一方で、我が国国内の研究開発投資は、ここ15年間で横ばいで推移しておりまして、日本として将来の飯の種を生み出す研究開発投資の現状に危機意識を持っていた、ということに、持つに至ったということでございます。こうした状況とか、あるいはこういった機運の高まりなどを踏まえまして、この度、我が国として初めての制度となるイノベーション拠点税制を措置したということでございます。

3:25:52

畳君。

3:25:54

ありがとうございます。先ほど慎重に検討されてきたと。この点、私、今回の拠点税制導入がどうだったかという検証はできませんけれども、これは他のいろいろな行政分野も、万を持して完璧な、完成したものを作るというのは日本人得意ですけれども、ちょっと完璧性を求め過ぎて、どうしても後を担ってしまうという、そのタイムラグで損をしてしまうということも多いと思います。他の条約等でも、これは批准をする、例えばいろいろな、これは党派を超えて、この条約は批准するべきだとなっても、慎重に慎重を重ねて、国内法制が整っていません。ところが国内法制が整っていないと思われる他国が、あまり言い過ぎると問題ですけれども、既に何年も前に批准をしていたなどということも多分にありまして、そうした、何て言うんでしょうか、もちろん慎重を期すことは重要ですけれども、このタイミング、時期ということもしっかり考えていかなければならないというふうに思います。次には、拠点税制に関連して、ちょっと地元でお伺いをしてきたことをここで共有し、また政府に確認をしておきたいと思います。このイノベーション拠点税制については、新たに創設された特許権の上等所得等に対する優遇税制、これは多数の特許等を所有する大企業にとっては歓迎されるものである一方で、スタートアップ企業など、自ら研究開発を行って特許権を取得し、それを自社の製品やサービスを販売するような企業にとっての実益は不十分だと、こうした指摘をいただいております。スタートアップ企業等が特許権等の知的財産を生かして、より一層成長するためには、製品やサービスの販売金に対して優遇税制を行い、その優遇分を次の開発資金に振り分け、再投資できるようにしてほしいと、そうしたお声でありました。もちろん経済産業省もそうした問題意識、おそらく現場からも届き、そうした方向性での税制改正要望、昨年夏の時点では要望されていたわけでありますけれども、結局これが昨年末にはなかなか制度化するにまではいたらなかったということでありまして、その販売期については今回の改正では適応対象としないという整理を一旦はしております。今すぐこれをひっくり返すというわけにはいきませんけれども、実は昨年末の与党税制改正の対抗において、今引用するように、この点、今後の検討課題として整理をしております。そのまま引用いたしますと、イノベーションボックス税制、これはボックス税制というのは拠点税制と同じ意味だと思います。の対象範囲については、制度の執行状況や効果を十分に検証した上で、国際ルールとの整合性、官民の事務負担の検証、立証責任の所在等、諸外国との違いや対戦面を含めた税務当局の執行可能性等の観点から、財源確保の状況も踏まえ、状況に応じ見直しを検討する。というようになっております。今後、運用面において解決するべき課題はあるかもしれませんが、イノベーション経験増し税制の確立のためにも、今回の制度で完結させるものではなく、立地競争力の観点から、製品サービスの販売費に対する税制優遇の実現に向けて、これは積極的に今後も検討いただきたいと考えますけれども、いかがでしょうか。お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、大変重要な点だと我々も認識しておりまして、スタートアップ企業をはじめ、我が国多くの企業は積極的な研究開発により生み出した知財を、自らの製品やサービスとして事業化し、そこから収益を次の研究、知財開発に投資するということで、イノベーションを継続的に生み出そうとしております。研究開発拠点としての立地競争力を強化し、無形資産投資を後押しする観点から、こうした知財を生み出した事業者が、自らその知財を活用して事業化した製品やサービスの売却益を制度の対象に含めるべきだという声があることは、経産省としても十分に認識をしております。他方で、知財を組み込んだ製品やサービスの売却益を本制度の対象とする場合には、売却益の中からその知財由来の所得を客観的に特定するため、国際ルールに沿った計算を税務当局が認める形式で申告者が行う必要があります。こうした作業負担への対応や立証責任の所在等を含めて、適切な執行が可能かどうかの検討を要するため、今回は制度創設時においては、対象知財を組み込んだ製品の売却益を対象外としたところでございます。まずは、諸外国の運用状況や民間の知財管理の状況把握等に取り組みつつ、本制度の着実な執行に努め、その上で他の税制と同様に制度の執行状況や効果を検証し、本税制がより良い制度になるよう、御指摘の本税制の所得の単位も含めまして、普段の見直しを行ってまいりたいと考えております。以上で終わりにします。ありがとうございました。速記を起こしてください 速記を起こしてください三浦信寛君 公明党の三浦信寛です 我が国の成長戦略を結果に結びつけさらに加速をするためには 国内産業の強靭化競争力の強化は待ったなしであります 今回本法案において成長戦略上欠かすことができない知財標準化 について位置づけの明確化が規定されていることは喜ばしくこれら 軸にきょうは質問をさせていただきまた明確化を図っていきたいという ふうに思います

3:32:18

佐藤大臣

3:32:20

先般の水素社会推進法、CCS法の質疑において、大臣と議論させていただきました標準化、規格化、これにつきまして、戦略性を持った推進、取組の方向性を共有いたしました。難しい挑戦だと率直にもおっしゃっていただきましたけれども、官民が力を合わせて能力を構築することが重要であります。その上で、今回の産業競争力強化法の改正によって標準化、標準化には産業標準化だったり国際標準化ということもあると思いますけれども、規格化、これが推進できるのでしょうか。より戦略的で具体化が図られるのか伺います。

3:32:59

佐藤大臣

3:33:01

先日の水素CCS法案審議でも申し上げましたとおり、国際標準の獲得や規格の開発は、我が国企業の強みをグローバル市場で反映させるために極めて重要なツールでありまして、我が国の競争力強化に直結する課題であると思います。国際標準の獲得や規格開発を進めるためには、研究開発のより早い段階から将来の標準化を見据えて、標準化都市的財産権を活用して研究開発成果を市場につなげるという、そういう戦略策定に早い段階から取り組むことが重要であります。本法案では、このような計画を認定し、インピッド、工業所有権情報研修館及びNEDからの助言の対象とすることにより、戦略策定を促進・支援する措置になるのだろうと思っています。これらの措置により、研究開発の初期段階から標準化都市財の組み合わせを確保するオープン&クローズ戦略に取り組むことを後押しして、我が国企業が主導する国際標準獲得や規格開発の増加、そして新たなグローバル事業の開拓につなげていきたいと考えています。

3:34:23

米洛君。

3:34:24

知的財産のオープン&クローズ戦略について、今、御答弁もありましたけれども、質問させていただきます。オープン&クローズ戦略、私もこれまで必要性について訴え、国会質疑でも対外的にもこの言葉を用いてまいりました。社会的にも概念は理解をされていると思います。ところが、この質疑でありますので、改めて明確な定義、規定、これを見つけることが整理ができていない状況でもありますので、改めての確認になるかもしれませんが、政府としてオープン&クローズ戦略をどのように定義づけているのでしょうか。また、本答弁を軸に今後、定義として引用できるようにお答えをいただきたいというふうに思います。また、そのオープン&クローズ戦略の必要性をどう説明をしているのか、併せて御答弁いただきたいと思います。

3:35:10

田中審議官。

3:35:12

お答え申し上げます。いわゆるオープン&クローズ戦略につきましては、様々な捉え方がなされていると承知しておりますが、経済産業省としましては、昨年6月の日本産業標準調査会基本政策部会取りまとめにおいて、その定義につきましては、規制対応、標準化活動、知財管理、ノウハウ、否得など様々な要素を組み合わせ、適切に使い分けることで市場を創出する戦略というふうにしているところでございます。こうしたオープン&クローズ戦略は、市場獲得を最大化するにあたって、自社の製品サービスに含まれる技術について、協調領域と競争領域を見極めた上で、どのように公開・否得するかについて、最適な対応を検討するものであるというふうに考えてございます。

3:36:02

はい、三浦君。

3:36:04

定義をつけたという位置づけで、いわゆるということの捉え方がいっぱいあるというふうにいただきましたけれども、これってとても重要なことだと思うんですね。去年、整理ができているという位置づけだと思いますけれども、そうしますと、これまで政府としてオープン&クローズ戦略の核となる知財標準化の政策について、どのように取り組みをしてきたのかということを、これをまず確認をしておきたいと思います。大臣の所見と現状認識、これについて伺いたいと思います。

3:36:29

斉藤大臣。

3:36:31

知財戦略と標準化戦略の組み合わせが、オープン&クローズ戦略の核だろうと認識をしておりまして、経済産業省としては、企業がこれらの戦略を事業に積極的に取り入れる、これを後押しをしているところです。具体的には、知財戦略については、知財戦略を経営戦略と一体的に検討するための事業環境分析等を支援しています。加えて、そうした分析や知財戦略構築を支援する専門家の企業への派遣、これも実施をしています。標準化戦略については、グリーンノベーション基金等の研究開発事業に参画する企業に対しまして、当該プロジェクトの標準化に向けた戦略の策定や、その戦略を推進するための体制整備を個別に働きかけるなど、標準化戦略の活用を促進しています。その結果、グリーンノベーション基金の参画企業全てに対して標準化戦略の策定を求めるとともに、各採択案件の中心的な企業など、経済産業省がヒアリング対象とした154件中、約半数が標準化戦略の策定に至ったところです。さらに、知財と標準化の一体的な活用に向けては、例えば、便利市のように、技術や知財、標準の実務に通じた社外の人材を活用することも重要でありまして、今後、オープン&クローズ戦略の策定等の実務に詳しい便利市をデータベース化するなど、そういったことにも取り組んでいきたいと考えています。大変重要なご答弁をいただいたと思います。本当に現場をよく知っている方の総力を挙げてやっていることがこれから大事ですので、これを実現をしっかり後押ししていきたいと思います。今から5年前の2019年、令和元年の5月28日、党員・厚生労働委員会にて、ガンゲノム医療についての質問を行いました。ガンゲノム特許戦略、知財のオープン&クローズ戦略を明確化、確立が必要だ。単に調査・研究するだけではなく、戦略的に国家として人材育成、知見蓄積、戦略的研究推進、保護に取り組むべき、国として不断の努力をとの質問をさせていただきました。それに対して厚生労働省の方からは、ガンゲノムの成果を着実に創薬等に結びつけるためには、研究段階から知財管理を行うための体制整備は非常に重要。Aメドでは、知財ポリシーを策定し、各段階で知財管理をマネジメントし、活用する体制整備をある。関係省庁と連携するとの答弁があります。これ5年前です。これ以降、具体的な取組、そしてこれまでの経過とともに得られている結果について伺いたいと思います。また、5年が経過し、課題も明確になっていると思いますが、本法案の基盤的な位置づけとしての具体例でもありますので、ぜひこの点についてもご答弁いただきたいと思います。

3:39:31

厚生労働省大臣官房 内山 医療産業振興医療情報審議官

3:39:36

お答えいたします。我が国で開発した技術が実用化につながるためには、知的財産の取得は重要であるというふうに考えてございまして、知的財産を活用するための体制について整備をしてきたところでございます。具体的には、Aメドにおいて、アカデミアが行う臨床研究等の研究につきまして、Aメド知的財産ポリシーに則り、知的財産に関する相談支援などを行っているところでございます。令和5年度の具体的な実績といたしましては、相談支援については、170件の実績があるというふうに承知をしておりまして、ご指摘がありました今後の課題としましては、研究シーズの段階から出口である医薬品開発までを見据えた知的財産の確保が重要であるというふうに認識をしてございます。このため、大学に対して研究の初期段階から、現場に直接訪問して特許戦略の相談を行うなどのきめ細かい支援の実施を通じて、引き続き、より多くの研究シーズについて、医薬品開発を見据えた知的財産の支援につながるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。

3:40:47

はい、メラ君。

3:40:48

まさに大事なご答弁はこれだと思います。最初から入れておいた方がいいということと、出口を見据えてとなったときに、どこが狙い目かというところに最初に知財人材が入っているということが、ワンクリーン成長戦略の核になると思います。ぜひこれをより伸ばしていただきたいと思いますし、そういう中からベンチャー企業も新しく挑戦する機会が生まれると思いますので、しっかりと頑張っていただきたいというふうに思います。実は同じ質問の中で、特許庁は、三間学連携をさらに強化して国益の視点から方向性を見出すべき、今後のゲノム医療知財戦略の取り組みはどうするのか、受け身で特許が出てくるのを審査するのではなく、特許を取りに行く、または保護していくことに取り組んでいただきたい。名言を、と質問させていただきました。これに対し、研究機関や大学は、研究成果について何を公開して何を否得しておくのか、特許をどのように取るか、戦略を持った研究開発を進めることが必要、特に注意すべき分野だと。企業の知的財産や共同研究契約に関する知識を有する専門家を派遣し、知財戦略構築支援をしていると。特許庁職員を大学等に派遣して助言もしていると。日本の最先端の分野の知的財産戦略構築支援をしてまいりたいと。こういう具体的な取り組みについてのご答弁をいただきました。これ以降、具体的な結果がどうなっているのか、また取り組みについてどのように進展して、現状はどのようになっているか伺いたいと思いますし、一番知財のそばにいる特許庁から見たときの課題も合わせて伺いたいというふうに思います。

3:42:23

はい、特許庁滝沢総務部長。

3:42:26

お答え申し上げます。委員ご指摘のとおり、研究成果の社会実質を進めていくためには、研究開発の初期段階から知財戦略を意識することが必要と認識をしております。しかしながら、大学や研究機関の現場では、研究成果の事業化を見据えた知財戦略の立案を行う専門人材を十分に確保できていない場合もあり、体制の強化が課題となっております。このため、特許庁は、インピッドとともに、革新的な研究開発成果が期待される研究開発プロジェクトの社会実装を後押しするため、研究機関等に対して知財の専門人材を派遣し、知財戦略の策定を支援しております。昨年度におきましても、がん・ゲノム医療分野を含め約50件の研究開発プロジェクトを支援したところでございます。加えまして、特許庁から大学への職員派遣につきましては、前回ご質問いただいた令和元年よりも拡充をしておりまして、令和6年4月現在で18大学25名を派遣をしております。本法案におきましても、オープン・クローズ戦略の策定及びその活用による市場獲得に向けまして、インピッドの助言事業を規定をさせていただいたところでございます。こうした取組を通じまして、研究機関や大学等における適切な知財戦略の一貫を支援し、研究成果の社会実装につなげていきたいと考えております。

3:43:47

三浦君。

3:43:49

ぜひ、これを加速していただきたいと思います。インピッドがなぜこれまで知見があるのにアドバイス機能を持たせてなかったのかという疑問は、これからまた議論をさせていただきたいというふうに思います。知的財産の活用と本法案との関係について質問いたします。本法案において、政府が標準化の動向や知的財産の活用状況を調査する規定を整備する、これが位置づけられています。ようやくここまで来たかなという思いもあります。今回標準化の動向、知的財産の活用状況を規定したこと、その背景、取組について大臣に伺います。

3:44:22

はい、斉藤大臣。

3:44:24

グローバル市場におきまして、新たな需要を創造していくためには、標準化や知的財産の活用といったオープン&クローズ戦略を推進することが必要不可欠であります。にもかかわらず、我が国企業や大学等におきましては、オープン&クローズ戦略に関する取組が十分に活用されておりません。こうした問題意識のもと、あえて本調査規定を設けまして、オープン&クローズ戦略に係る動向や、それらが効果的に活用されている事例など、最新の状況を幅広く情報収集することとしています。さらに、その調査結果につきましては公表することとしておりまして、それによりオープン&クローズ戦略の検討に向けた意識を業種や企業規模を問わず幅広く喚起し、自発的な取組を促していくことを大いにやっていきたいと思っています。また、今回、新たに設けるオープン&クローズ戦略に係る認定制度を運用する上で必要となる情報や知見を蓄積していくためにも意義があるのだろうと考えています。インピッドやネットにおいても、そうした蓄積を助言に活用することもできるのだろうと思います。さらに、この調査によりまして、ライセンス取引等で一定の知的財産権を用いていることを確認できた場合には、イノベーション拠点税制を措置することもできるということだと思います。経済産業省としては、標準化戦略や知的財産戦略は、あらゆる業種で活用されるべきものであるとの認識のもとで、オープン&クローズ戦略のさらなる活用に向けて取り組んでまいりたいと考えています。

3:46:04

みゆら君

3:46:05

ぜひ、あらゆる分野というところがとても大事ですので、それをリードしていただきたいと思います。標準化については、一般にデジュールスタンダードとデファクトスタンダードがあります。今回の法律では、どちらを目指す方向でしょうか。デファクトスタンダード、すなわち市場における実質的な業界標準を構築する取組が、これから日本にとってはより必要になると思います。この挑戦こそが人材育成そのものになります。本法案がデファクトスタンダード化にどう貢献できると考えるか、経産省に伺います。

3:46:38

田中審議官

3:46:40

お答え申し上げます。本制度で支援するオープン&クローズ戦略の本質は、標準化や知的財産の一体的な活用によりまして、いかに市場を獲得するかといった点にあると考えております。従いまして、例えば必ずISOやIECといった国際デジュール標準を獲得すべきであるといったような手段の限定は考えておりません。このため、標準化の活用についても、公的な規格であるデジュール標準を目指すこともありますが、特定企業・団体の合意によるフォーラム標準を活用するとか、あるいはその他の手法によって結果的に市場の支配を狙うなどの手法について、個別の案件により最も適したものを選択し展開することを目指すものでございます。本制度の活用によって、研究開発の早期段階で市場を意識した最適な標準化に関する手法を検討する取組が増加することによって、国際的な市場競争が激しくなる中であっても、我が国の研究開発成果を市場につなげる角度を高めることに貢献できるものというふうに考えております。

3:47:54

三浦君。

3:47:56

一つ問わさせていただきます。我が国は標準化を図れる人材、その経験がある人材など人的リソースが不足をしております。これは民間も公務員も同じだと思います。また、オープンクローズを提案、判断されたことを受け止めて、決断する体制や構造が途上にあるとも考えます。まず、人材を育てる、経験を増やす、同時に経営者にもオープンクローズ戦略の理解情勢を図って、経営判断に活用されることになっていく。これらを両立して推進することが欠かすことはできません。経済安全保障の実効性にも直結すると考えます。ぜひこれらを推進していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

3:48:36

田中審議官。

3:48:38

お答え申し上げます。我が国の標準化人材につきましては、国際標準科学館に人材を供給し続けるなど、高いプレゼンスや知見・ノウハウを蓄積してきたと認識しております。一方で、我が国の標準化人材は高齢化傾向にございまして、次の世代の人材を確保する課題があると考えております。また、我が国の標準化活動のリーダーシップの一翼になってきたアカデミアにおいても、持続的な標準化人材の確保は課題となっております。同時に、我が国の多くの企業において、標準化戦略を検討する検討体制や経営層への理解情勢は十分ではないと考えております。このため、市場創出に向けて、企業経営における標準化活動の位置づけを高めていく必要があると考えております。このため、具体的にまず、標準化人材の育成に向けましては、日本の標準化人材を集約したデータベースの構築、あるいはISOやIC等の国際標準化交渉の場で活躍できる人材や、あるいは標準化を含めたアルル形成を経営戦略に組むことのできる人材を育成するための研修の実施、さらには、アカデミアにおいて標準化活動に従事する人材育成に向けて、学会等による標準化活動を推進する等の施策を展開しているところであります。さらに、経営層への理解・醸成に向けましては、企業における標準化戦略担当役員、いわゆるCSOの設置であるとか、統合報告書における標準化戦略の発信などの企業への促進、さらには、グリーンイノベーション基金等、国の研究開発事業における標準化戦略策定のフォローアップを実施することにより、最多企業における標準化体制の構築や標準化戦略の立案の促進等の政策を講じているところであります。引き続き、標準化人材の育成と経営層への理解・醸成を両立した取組を進めることで、ワークイン企業の市場化創出に向けた戦略的な標準化活動を支援していきたいと考えております。まさに人材を育てるということが大事で、この後の質問は、文科省の方での教育機関における知財利活用と人材育成の在り方について質問したかったのですが、次回に機会をいただければ譲らせていただきたいと思います。ありがとうございました。

3:51:35

はい、じゃあいいですか?いいですか?

3:51:38

はい、東智智君。

3:51:39

日本首都会の東智智でございます。今日はですね、産業競争力強化法ということで、非常に大事だというふうに思っております。前回も水素社会の推進、そしてまた二酸化炭素ですね、回収して地中メルという、本当に我が国の産業構造を変えていくという、非常に大事な時にですね、重要な法案を審議させていただいているというふうに思っております。ちょっと産業競争力強化法に入る前にですね、ちょっと2点ほどですね、まず質問をさせていただきたいと思いますが、中国の習近平国家主席とですね、それからロシアのプーチン大統領、5月16日にですね、署名した共同声明におきまして、福島第一原発の処理水をですね、これ核汚染水というふうに呼んだ上で、双方は深刻な懸念を表明するというふうに言われております。これは、我々としてはですね、これ処理水という形で海に流しているわけでありますが、未だにこんなことを言うのかなというふうに思ったわけでありますが、これは政府としてしっかりと中国やロシアにですね、これは抗議すべきだというふうに思いますが、大臣の見解をですね、お伺いしたいと思います。

3:53:02

はい、斉藤経済産業大臣。

3:53:04

本件、個人的には申し上げたいことが山ほどあるんですけど、経済産業大臣としてお答えしたいと思います。中楼両国がですね、5月16日に発出した共同声明におきまして、アルプス処理水の開放放出につきまして、事実に反する言及を行ったことは大変遺憾であります。共同声明発出を受け、日本政府として外交ルートを通じて、中国側、ロシア側双方に抗議を行いました。アルプス処理水の開放放出につきましては、去年7月に発表されたIAEAの包括報告書でも、関連の国際安全基準に合致しており、人及び環境への影響は無視できる程度であると結論付けられています。また、放出開始後もモニタリングしたデータを迅速かつ透明性高く公表しておりまして、科学的観点から何ら問題は生じていません。これらの点につきましては、広く国際社会からの理解と指示が得られていると認識をしています。引き続き、中国及びロシアに対しましては、あらゆる機会を通じ、アルプス処理水に係る科学的知見に基づく理解が進むよう、しっかり取り組んでいきたいと思います。

3:54:21

はい、東君。

3:54:22

はい、外交ルートを通じてというふうによくおっしゃるんですけれども、本当にちゃんと届いているのかなというふうに思うわけでありまして、経産省としてもどんな対応を外交ルートを通じてやったのかということは、しっかりと確認を取っていただきたいなというふうに思います。それと、中国に対しては、これは同じ海域で、向こうは漁業もやっているわけですよね、日本が漁業しているところの。自分のところで、自国で食べているわけですから、こういったこともおかしいじゃないかということも、しっかりと発言をしていただきたいなというふうに思います。続きまして、台湾についてでありますけれども、日本と台湾の関係というのは、私は非常に大事だというふうに思っております。5月20日、民進党の賴清徳氏が新しい総統に就任をされました。国会議員の超党派で台湾のほうに就任式に行かれたということも聞いております。台湾とは安全保障だけではなくて、産業面、特に半導体、TSMCですけれども、台湾の存在というのは、我が国にとって非常に重要であるというふうに思っております。賴清徳総統の誕生、どのように思っているのか、斉藤大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

3:55:50

はい、斉藤大臣。

3:55:52

これも個人的には言いたいことが一つありますが、経済産業大臣として答弁をさせていただきたいと思います。台湾は湾区にとりまして、基本的な価値を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する、極めて重要なパートナーであります。台湾との関係を非政府間の実務関係として維持していくとの基本的立場を踏まえながら、日台間の協力と交流の進化を図っていくということが、政府の基本的な方針であります。こうした日台関係の中で、経済産業省としても様々な経済協力を推進しております。例えば、日台の半導体分野の協力については、ご案内のとおり、グローバルサプライチェーンを強靭化する観点からも重要であると考えています。引き続き、相互に積極的な投資を促進することで、こうした協力関係が進展することを期待しているわけです。斉藤大臣も、確かTSMCの工場の方へ行かれたということを記事で見た記憶があります。今回の半導体のサプライチェーンにあたって、台湾というかTSMCにとって非常に大事だと思いますので、ぜひ、台湾との経済面の重要性を認識していただきながら、やっていっていただきたいと思います。今回の産業競争力の関係に入っていくんですけれども、日経新聞で私が見まして、いつの新聞だったか、今日は付けていないんですけれども、

3:57:39

4月14日、非常に男前な、男前と言ったらいいのかどうか分かりませんが、非常にいい顔をされて、新聞に出ておりましたので、私は大事に撮らせていただいておりました。その日経新聞のインタビュー記事で、斉藤大臣が、GDPが世界でないになろうとも、経済立国でなくてはならないとおっしゃっておられるんですね。GDPが世界でないであろうとも、ちょっとここは違うんじゃないかなというふうに思ったわけです。下がっていくことを、やっぱり良しとするのかというふうに思うわけですけれども、現実的には、2023年度の名目GDPで、日本はドイツに抜かれて世界第4位に落ちて、そして2025年、来年ですけれども、インドに抜かれて世界第5位に落ちるとの推計がですね、これはIMF、国際通貨基金が発表しているわけです。いよいよ来年になったら5位になるのかというふうなことなんだと思いますが、ただ、私は違うというふうに思っているんですけれども、大臣のおっしゃる経済立国であるというのはですね、具体的にどういう経済状況のことをですね、経済立国だというふうに言うのか、これ数字も含めてですね、お示しいただければありがたいなと思います。

3:59:01

はい、斉藤大臣。

3:59:03

私がGDPが世界第9位になるのかに関わらずって申し上げた背景の一つは、カーセルレッドで随分今回違っていましたので、それにあんまり気にしても仕方がない面があるんじゃないかということをですね、申し上げたということですので、やっぱり上位である意味越したことがないというふうに思っています。ただ本質は、やはり経済立国でなければ日本は生きていけないんだろうということでありまして、資源もエネルギーも食料も海外から輸入をしなければ、日本人は生きていけないということを考えますと、世界で稼ぐ力イコール経済力というものがしっかりしてなければですね、これは国の存亡にかかるんだろうという意味で申し上げたわけであります。それで数字はないわけでありますけれども、そういう意味では経済が強くなければ、おそらく財政再建もできないんだろうと思いますし、社会保障の充実もあまりならないだろうと思いますので、そういう意味でも経済立国なのではないかという趣旨でお話をさせていただきました。つまり経済立国とは、様々な知性学的リスクの中でも、経済安全保障の確保を前提にですね、世界各国と安定的に貿易等の交流が行われて、そうした中でグローバルに競争力を持つ産業をしっかりと国内に持って、持続的な経済成長を実現していくということを意味しているということであります。こうした経済立国を実現するためには、海外の国々と貿易をしっかりしていかなくてはいけない。以上、世界が安定して平和であることも重要でありますし、弱肉強食に陥らないように国際的なルールに基づいて、国際経済市場の形成を推進していくことも、日本にとって非常に重要な課題なんだろうと思います。その上で、世界が大きく転換点を迎える中で、不確実性の高い状況が継続する今だからこそ、官民の強い連携による産業政策を進めていって、同時に同志国と産業政策を強調させることで、世界の技術革新を牽引し、競争力ある産業を国内にしっかり持っておく必要があるんだろう。私は技術、人材、そして国としての信頼性、様々な面で日本はポテンシャルを十分持っていると思いますので、日本が最先端の研究開発事業拠点、これが立地をする世界の創造拠点となるように、積極的な産業政策、経済政策を展開していきたいと思っていますし、そうしなければならないと思っています。

4:01:53

安妻君。

4:01:55

大臣のおっしゃる通りだと思うんですけども、経済立国といっても、本当に経済立国というのは、具体的にどういうものなのというところは、大事かなと思っています。確かに為替によって日本がドイツに抜かれたという話もありますが、ただやっぱりドイツと日本って人口が違いますから、日本の方が人口が多いわけでして、そこは重く受け止めていかないといけないのかなと思っておるわけであります。続いて、先ほど午前の小川委員の質問とも被るんですけども、IMDの作成している世界競争力年間なんですけども、2023年版では、我が国の競争力は過去最低の35位になったんですね。ちょっとデータ、今日は資料をお付けしませんでしたけれども、過去最低はですね、ちょっとここは非常に残念に思ったわけですね。35位というのは今までなかったランクです。なので非常にこれはもうちょっともう致命的だなというふうに思っているわけでありますが、それとですね、一人当たりの労働生産性です。この一人当たりの労働生産性ですけども、OECD加盟の38カ国のうちですね、1970年以降で最も低い、これも最も低いですね、31位に落ち込んでいるということなんですね。国際競争力の強化というものを歌うんだったらですね、やはりこういった競争力ランキングで、いつまでに難易、労働生産性でもいつまでに難易を目指すとかですね、そういった具体的な目標を掲げるべきではないかというふうに思うわけですね。やっぱりいつまでも経済立国とはふわっとしたことばっかり言っててもですね、やっぱり目標に向かってやっていくというものがなかったら、私はダメだと思ってまして、ぜひこの目標を掲げるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

4:04:11

はい、斉藤大臣。

4:04:13

まず私がですね、経済産業省に勤務していた頃、1位だったわけでありまして、それが今こういう状況になったということにつきましては、私にも責任があるのかなと思ったりしましたけれども、いずれにしても劇的な変化が日本に起こってきているわけでありまして、私はその危機感というものをですね、もっと持っていかないといけないと思うんですね。ちょっと話それるんですけど、ちょうど1985年の頃だったと思いますが、日本とアメリカの貿易インバランスがすごくありまして、アメリカがそれを目の敵にしまして、あらゆる方法で抑え込もうとしてきた時期がありました。その頃まさに火中にいたわけでありますが、まずプラザ合意をやって、カーセレートで力づくで抑え込もうとしましたし、それから産業界を挙げて、ヤングレポートを作りまして、日本とやっつけるにはこれがいいというような提言もありましたし、それからアカデミズムでも、MITなんかがですね、どうして日本のトヨタは強いのかみたいな徹底的な分析をするだとして、政治、官僚、経済、アカデミズム、すべてが何としても日本をね、もう一回アメリカを有利に持っていこうという、緊張感を私は感じていたわけですね。その緊張感が今、追い上げられている立場になっている日本に、その時のアメリカのようなものが果たしてあるのかと考えますと、私にはあるとは思えないんですよね。したがってそういうところがじりじりとですね、順位を落としていっても、さしたる、危機感が燃え上がってこないというところにあるんじゃないかなと、私は強く思っているので、だからどうしたらいいかということに関してはですね、特効役があるわけではないんですけれども、ただ今せっかくですね、この産業政策上、日本がですね、もう一回その浮上するきっかけみたいなものが見えてきたと。反動体もそうですし、それからGXにつきましても、日本がうまくやればリードできる分野が芽生えてきていますので、今、緊張感を持ってそういうことに取り組んでいって、結果として順位が上がっていくということにつながるように、私としては努力をしていきたいということにですね、思いとしては尽きるということでありますので、目標がないのでご満足いただけないかもしれませんが、しかしやる気だけはたくさんありますので、よろしくお願いします。

4:06:54

安倍安嶋君。

4:06:56

(安嶋)大事な思いはいいんです。そうだと思うんですけれども、確かに1989年とかあの頃、世界一位だったわけで、アメリカからのそういったことで、非常に弱体化させられてきたというところもあるんだろうと思いますけれども、もう一回やっぱり反転攻勢をかけていこうということで、スイスだとか、CCSだとか、今回もこの産業競争力強化法とかやっていこうとしているわけですから、ここはですね、なんでこんだけ世界の競争力ランキングが、頑張っているのに、またこれまたなんで下がったんだとかですね、そしてまた日本の生産性、これ低いのはなんでなんだとか、ここをですね、やっぱりしっかり分析して、目標を持って、5年後ここを目指そうよと、経済産業省みんなで頑張ってこれを目指そうよとか、いうような僕は目標がですね、欲しいなというふうに思うんですね。具体的にはやっぱり5年後とか、そういったところで目標数字を掲げていかないと、なかなか人間って目標に向かって頑張っていこうという気にならないんじゃないかなと思うし、それを掲げることによって産業界もですね、よし今こんなに低いんだったら我々も頑張ろうというふうになっていくんじゃないのかなと思ったりもいたしておりますので、ぜひそこですね、考えていただきたいと思います。大臣の責任でもあるというふうにおっしゃいました。まさしくそうだと思います。大臣は経済産業省におられて、国会議員になられたわけです。ここにおられる方もみんな同じような責任をですね、背負っているわけです。ただ、失われた30年って先から言われておりましたけども、政権交代して、安倍のミクスということで、僕も安倍のミクスは反対はしませんけども、そういう方向でいいんだと思いますけども、10年経ってもですね、やっぱり失われた30年からですね、脱却できてないわけですよね。だからやっぱりそこはですね、やっぱりしっかりと目標を目指して頑張るということがですね、やっぱり大事じゃないかなと思っています。そんな中で、ちょっとまたくどいようで申し訳ないんですけれども、大阪関西万博のですね、今日ちょっと資料を付けさせていただいておりまして、いよいよですね、大阪関西万博にですね、電力館のところにですね、核融合の展示ブースがですね、電磁錬がこれも検討しているということです。この核融合というのは、未来のエネルギーというか、夢のエネルギーということで、いろいろ打ってこさせていただきましたけども、非常に少ない燃料で、1グラムで、理論上ですけども8トンのですね、石油のぐらいのエネルギーが出るということで、夢のエネルギーと言われております。こういった核融合の電力館にこういったものできるということですけども、こういったものを経済産業省として、何かですね、核融合は経済産業省も応援しているんだとかですね、そういったぐらいのですね、何か支援策というのはないのかなと思ったんですけど、いかがでしょうか。

4:10:11

はい、齋藤大臣。

4:10:13

大阪関西万博におけるその民間パビリオンに関して、電磁錬がですね、出展するパビリオン、電力館におきまして、核融合も含めた様々な次世代技術に関連する展示を検討しているということを聞いていますと。その上で、民間パビリオンは各出展者が様々な創意と工夫を凝らし、感動と共感を与えるパビリオンの実現を目指しており、展示や演出などについては各出展者の個性と実践に委ねることが適切と考えているという答弁が用意をされていたわけでありますが、私はせっかくの機会なんで、これやっぱり核融合について、このパビリオンで理解が深まって前進つなぐことは期待したいと思います。

4:10:59

小島はい、安田君。

4:11:03

(安田)まあ、あの、経済産業省も支援しますって、大臣も今まで言ってきていただいているわけですから、経産省としても、こういった核融合ということについては応援しているんですよ、支援しているんですよということぐらいは、何か示していただければいいんじゃないかなというふうに思っております。続いて、自動車のことについて、質問させていただきたいと思います。これは我が国にとっては、自動車産業というのは、これこそ世界で戦える産業だというふうに思っておるわけですけれども、SDVという、最近よく使われる言葉になってきましたけれども、インターネットを通じてソフトウェアを更新するなどして、性能を向上させていこうという車をSDVというふうに言っておりますが、このSDVですけれども、政府としては次世代車の世界販売で、2030年に我が国のメーカーのシェアの3割を目指すというふうな方針を言われております。ここでは具体的に、2030年メーカーシェアの3割目指す、こういう具体的な目標数字でいいなと思うわけですけれども、SDVの中心というのは、やはり電気自動車になってくるわけですけれども、EV市場におけるトヨタなど、我が国の自動車産業のシェアは、非常に少なくて数%にとどまっているわけですね。2030年のシェア3割は、非常に高いハードルではないのかというふうに思うんですけれども、どうやって達成していこうとしているのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

4:12:44

大臣官房、田中和重審議官。

4:12:47

お答え申し上げます。委員御指摘のSDV、これすなわちソフトウェアディファインドビークルのことですけれども、これは外部クラウドとの通信により、自動車の機能を継続的にアップデートすることで、運転機能の高度化など、従来車にない新たな価値が実現可能な次世代の自動車のことでございます。このSDVをはじめとした、自動車のDX分野での国際競争を勝ち抜く観点から、5月20日に提示した戦略案において、中長期目標として、委員御指摘のように、SDVのグローバル販売台数における日系自動車のメーカーのシェア3割、この実現を掲げたところでございます。この競争を勝ち抜くためには、従来の自動車産業の枠を超えた、ITなどの異業種やスタートアップとの連携を進めるとともに、特に競争の鍵を握る領域に、政策リソースを集中投入することが重要と考えております。具体的には、自動車の産業の枠を超えた新たなプレーヤーを巻き込みながら、研究開発や人材育成を進めていくための新たなコミュニティの立ち上げ、高性能半導体などのSDVの鍵を握る要素技術の共同研究開発、新たに実現する価値として最も期待されている自動運転の社会実装の加速化、企業間のデータ連携促進を通じたサプライチェーン、強靱化や新サービス創出、こういった取組を総合的に進めていく考えでございます。

4:14:07

安嶋君。

4:14:08

この取組は、分かりましたけれども、次世代自動車の販売、先ほどお話の中に出たと思うんですけれども、自動車のデジタル化に関連して、経産省が運営主体となって、先端人材の育成を図る、枠組みをつくる方針というふうなことが報道でも書かれておりました。自動車産業にとって、これは意味あるものにするために、どのような枠組みを考えているのかお聞きしておきたいと思います。

4:14:36

田中和重審議官。

4:14:38

お答え申し上げます。SDVの開発競争においては、これまでの自動車のものづくりを超えた高いソフトウェア開発力などが必要でございます。これを実現するためには、従来の自動車業界のプレイヤーだけではなく、ITなどの異業種、スタートアップ、こういった新たなプレイヤーとの連携が重要となります。他方で、現状においては、これらの様々なプレイヤーが定期的に情報共有や議論をする場が存在せず、プレイヤー間の連携が進みにくいという問題がございます。このような問題意識の下、本般の戦略案において、ソフトウェア人材の確保に関する取組や、企業間の情報共有や連携促進に向けた取組などを行うための新たなコミュニティとして、モビリティDXプラットフォーム、この立ち上げを盛り込みました。具体的には、この秋を目途にこのプラットフォームを立ち上げまして、人材獲得育成に向けた教育会の開催やリスキル講座の提供、企業間の連携促進のための交流イベントなどの開催、現在取り組んでいる自動運転実証の状況共有などの定期的な情報発信、こういったことを行うことで、様々なプレイヤーの参画を促してまいりたいと考えております。

4:15:45

安妻君。

4:15:47

モビリティDXプラットフォームということで、新たな枠組みを立ち上げるということでありますけれども、これは先ほどの斉藤大臣との思いと私もちょっと似ているところがありまして、時々よくEVの話をさせていただいております。今、世界にEVの台数というのは4,000万台ぐらいあってですね、確か中国のEVは2,000万台を超えていると言われておりますけれども、大事なのは年齢的にちょっと上なんですが、私は学生の頃、海外に行くとカメラはニコンかキャノンか、みんな持っているわけですよね。当時学生時代だったかな、ウォークマンというのもありまして、これもソニーのウォークマンとかですね、世界のみんなが持っているような時代があったわけですね。日本の製品ってすごいなと思った時代があって、今でいうと携帯電話ですよね。日本製の携帯電話って最初出た頃はいろいろあったんですけれども、今ほとんど海外製になってきたじゃないですか。この自動車にしても、ファーウェイという中国のITの企業がありますけれども、あれが今度車を生産するようになっていくというふうな報道も見たりしておって、やっぱり中国は中国ですね、どんどんどんどんとですね、そういったここで言うSDVの車に特化していこうという戦略なんだろうなと思ったりもするわけです。だから非常に日本はですね、ここで負けたらあかんぞとこういう思いで、いつも質問させていただいておるんですけれども、斉藤大臣も同じ思いではあるんじゃないかなと思うんですが、もし思いがありましたらお聞きしたいなと思います。

4:17:46

はい、斉藤大臣。

4:17:48

いや、全く同じ思いであります。

4:17:51

安澤君。

4:17:52

ありがとうございます。ぜひですね、世界の競争力に負けないようにやっていっていただきたいなと思うわけですね。ただ残念なのは、ここの長田町で車を見ててもですね、イイブイってないですよね、なんかね。皆さん結構大きな車を乗ってエンジンかけたままですね、これは環境にも悪いんじゃないかなと思ったりもするわけですが、もうちょっとそういったところでもですね、国会議員自身も考えていっていくべきじゃないのかなというふうに思ったりもしております。続いて、太陽光発電に関係するようなところで、ペロブスカイト型のですね、太陽電池について質問させていただきます。曲がるほどですね、薄いと言われている、ペロブスカイト型の太陽電池ですけれども、この普及に向けて国内メーカーのほか経済産業省とかですね、東京都も含めて協議会を立ち上げるということです。この協議会ではこの夏にも2040年度の導入目標を策定して、2040年度の電力構成を定める実機エネルギー基本計画ですよね、ここに反映さそうということであります。従来型の太陽電池、シリコン太陽電池だと思いますが、日本税がですね、これも世界シェアで半分以上占めていた時があったと思うんですけれども、中国税との価格競争にここで負けてしまって、今、中国の世界シェアは77.8%、圧倒的なんですね。任意はどこかというとベトナムで6.4%ということで、圧倒的に中国のシェアがですね、大きいということです。このペロブスカイト型の太陽電池においても、2022年頃から中国企業による生産がですね、これすでに始まっているということなんですね。大規模な生産体制の構築も進んでいるというようなことが、よく報道で目にするわけです。このペロブスカイト型の太陽電池ですけれども、今回の法案の産業競争力基盤強化商品の対象とはですね、されていないんですね。支援がこれ、これで十分、実は僕はいねえないんじゃないかなというふうに思ってまして、このままで従来型の太陽電池のですね、二の前になるんじゃないかというふうに思ったりもしているわけですが、大臣のお考えをですね、お聞かせいただければと思います。

4:20:27

ペロブスカイト大臣

4:20:30

すでに汎用品となりましたシリコン型太陽電池はですね、もう価格競争にさらされ、日本企業が競争力を失ったわけでありますが、このペロブスカイト太陽電池は、国内外の新たな市場を創造し、国際的にも高い競争力を発揮することが可能な分野であるというふうに考えています。少しその理由を申し上げますと、まず軽量で柔軟なフィルム型ペロブスカイトは、中国を含む海外と比べまして耐久性や大型化の技術面で、日本企業に強みがあって、今後世界をリードすることが期待ができると。もう一つは、現在主流のシリコン型太陽電池で使用されるシリコンが海外に多く依存するのに比べまして、ペロブスカイト太陽電池の原料となる要素は、日本が世界第2位の産出量を誇って、現在量の面でも日本に強みがあるという点があるのだろうと思っています。経産省としては、グリーンノベーション金を通じて、ペロブスカイト太陽電池の技術開発から社会実装まで切れ目なく支援を行いたいと思っていますし、サプライチェーンの構築を支援する予算措置も講じるということで、民間投資を強力に投資していきたいと思っています。御指摘がありましたが、今月下旬からは、有識者、メーカー、空港鉄道、原材料、建設不動産などの関係業界団体、再エネ導入に積極的に取り組む自治体など、幅広い関係者を集めた官民協議会を開催したいと思っていまして、そこでは導入目標や価格目標の設定、国内サプライチェーンの構築、需要をどう作っていくか、国際標準の策定、海外市場の獲得など、導入拡大と産業競争力の強化に向けて、官民で取り組むべき具体的な対策を検討していきたいと思っています。官民の英知を結集していくわけですが、やはり世界に悲計を取らない規模とスピードの投資が重要だと思っていますので、この実現に向けてしっかり取り組んでいきたいと思っております。中国は強敵だと思っていますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。

4:22:55

安倍晋三君。

4:22:56

ペロブス回答で巻き返しを図るということで、非常に心強い話でもあるのかなと思っています。発電効率もだんだんとペロブス回答も上がってきているということでありますから、いいなと思うんですけれども、民間の予測では、導入量なんですけれども、2040年に3830万キロワット、2050年に8120万キロワットまで伸びるということで、今の太陽光発電の導入規模が約7000万キロワットですから、それを超える可能性もあるというふうに言われています。ただやはり気になるのは、フィットにおいてペロブス回答型の太陽電池の価格というのは、従来型の太陽電池よりも高い1キロワット時あたり10円以上で調整するということも聞こえてきたりしておりまして、ペロブス回答型の太陽電池の導入が進めば進むほど、その分また電気料金が上がるということになるのではないかというふうに思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

4:24:09

はい、川尻副大臣。

4:24:11

再生可能エネルギーにつきましては、国民負担の抑制を図りつつ最大限導入していくということが政府の基本方針であります。こうした方針の下で、フィットフィップ制度においては、調達価格等3点委員会の意見を尊重して、まず入札制度の活用等によりコスト低減を図ると同時に、2023年10月から屋根設置型の太陽光は地上設置型より高い価格を設定するということなど、家根拡大と国民負担抑制の両面からメリハリをつけて支援を行うようにいたしております。その上で、今後導入拡大を図るペロブスカイト太陽電池につきましては、調達価格等3点委員会において、新たな区分の創設の検討に着手したところであります。将来的な自立化も見据えながら、これはフィットフィップそのものではないのですが、技術開発の支援等も含めて取組を進める、価格を下げられるような技術開発等の支援も取組も進めつつ、国民負担の抑制にも留意しながら具体的な検討を行っていきたいと考えております。ということで、できるだけコストを下げる努力はしていきますよということなんでしょうけれども、ただフィットでお金を取るということには違いはないということで、これはよろしいでしょうか。

4:25:48

川尻副大臣

4:25:50

それは御指摘のとおりであります。

4:25:53

泰山君

4:25:54

私も今までこの委員会でよく質問、電気代のことについても聞くんですけれども、いつも言うのはいいことしか言わないんですよね。この電気代については、2032年頃にピークを迎えて、要するにフィット制度の当初の40円程度と比べて買取価格は低下傾向にあって、こういったことで2032年の頃にピークを迎え、その後減少に転じる改善性が高いというふうに考えていますと書いていて、いつもいい話ばかりしているんですけれども、やっぱりペロブスカイトではフィットだし、またこれから養生風力も増えていくというふうになると思うんですね。そうしたときには、電気代というのはコストが上がっていくというふうな、そこには乗っていきますよというふうなことで、ここは間違いないということでいいんですかね。再度の質問で申し訳ありませんが。

4:26:49

川尻副大臣

4:26:51

将来のことですから、まだきちんと見通しているわけではありませんが、先ほども申し上げておりますように、国民負担の抑制を図りながらやっていくということは大方針でありますので、そのことも考えながら、今長期の見通しも出しておりますけれども、今委員のご指摘もよく頭において、しっかり制度設計ができるように取り組んでいきたいと思います。山下くんはい、ぜひよろしくお願いいたします。続いて、産業競争力強化法による効果についてお伺いしたいと思います。この産業競争力強化法の法律が制定されたのは、平成25年です。だから2013年ですかね。ちょうど政権交代があって、翌年になるんだろうと思うんですけれども、我が国の産業を中長期的に渡る、低迷から脱却させるために産業競争力強化法が制定されたわけでありますが、その後も国際競争力ランキング、先ほどからずっとお話をさせていただいておるとおり、労働生産性の順位など、これまでの結果を見れば、我が国の経済は成長してこなかったということを言わざるを得ないわけですね。ここできちんとフィードバックして、そして何が成功したのか、何が失敗したのかということを、しっかりと考える必要性があると思いますが、何が成功して何が失敗したというふうに考えているのか、ここは大臣にお伺いしたいと思います。

4:28:26

御指摘の平成25年に産業競争力強化法が制定されて以降、各種の施策の効果と相まって、出触れでない状況をつくり、GDPも拡大して、企業収益も拡大して、雇用を増進するなど、そういった成果はあったんだろうと思っています。一方で、この間、企業が足元の利益の確保のために賃金や成長の源泉である国内投資を抑制した結果、長期的な日本の成長力が低迷してきた。これが今、最大の課題になっているんだろうと思っています。その上で、いつも申し上げているように、足元では、春季労使交渉の賃上げ率の話、2年連続で企業の賃上げ率が加速しています。30年ぶりに100兆円規模の投資が実現してきているということで、このしお目の変化をいかに生かしていくかということが今求められているんだろうと思います。ここで気を緩めて、チャンスを逃して、元の木紙にしてはならないということでいえば、これからが正念場で、この改正案において、こうする措置によって国内投資をさらに促進をさせていきたいと考えています。先ほど大臣に言われたことですが、産業競争強化法によって、本当にその効果があったのかなというところは、私は今お話を聞いていて感じない点が多いなと思ったのです。例えば具体的に何か成長した産業があったのかなと思ったりしますし、そういうのもあまりこの10年間ではなかったのではないかと思ったりもしております。そんな中で、産業競争強化法には特に日本経済の過剰規制、過剰投資、過剰競争という3つの歪みを是正するという役割が求められていたはずですけれども、この法律によってこれらの役割が十分果たされてきたと考えるのかどうか、この点についてもお伺いしたいと思います。

4:30:43

菊川審議官

4:30:47

先ほど大臣からご答弁申し上げましたけれども、今御指摘のあった過剰規制、過剰競争、過剰投資、ここについての成果ということの御指摘かと思います。平成25年に策定されました産業競争強化法でございますが、アベノミクスの3本の矢の1つである成長戦略を実行いたしまして、今御指摘があった3つの課題、歪みを是正することを目的としてきたということでございます。我々としては一定の成果を上げてきたのではないかと認識しておりますが、もちろん議員の方からは先ほどの競争ランキングも含めて、御指摘ある点については従々に承知をした上で、お答え申し上げたいと思いますが、例えば過剰規制につきましては、新事業特例制度といったような事業者単位の規制制度改革によりまして、例えば電動キックボードのシェアリングビジネスといったような、新分野のビジネス展開、こういったものを投資したような事例がございます。また、グレーゾーンの解消制度によりまして、287件、そして新事業の特例制度により16件、そして規制のサンドボックス制度というのがございますけれども、これの31件、こういった新事業の展開を支援いたしまして、それらの社会実装を投資をしてきたのではないかと思っております。また、投資の点につきましては、旧の産業革新機構におきましては、スタートアップに対して116件、約2,500億円の投資を行いましたり、またJIC、産業革新投資機構でございますが、本格的に投資を始めました2020年12月から3年程度で、約1,800億円の国内のスタートアップに出資をして、投資先全体において、計約1.1兆円もの民間投資を生み出してきているということでございます。また、過当競争の点につきましては、石油の生成業でありますとか、情報通信分野、こういったところにつきまして約140社が事業再編計画を作りまして、是々措置を活用いたしまして、生産性向上に資する事業再編を実施してきて、一定の枠に産業構造の変革にも影響力をしてきたのではないかと思っております。その上で、今般の改正案につきましては、先ほど大臣の方から御答弁をあったような形で、国内の投資イノベーション拡大をさらに後押しをしていきたいと考えてございます。

4:33:11

小島君。

4:33:13

はい。色々と説明していただきましたが、経済が成長してきたなという実感というのがまだまだだなというふうに思うわけですね。よく「政治は結果責任」と言いますけれども、我々もその言葉をしっかり噛み締めて、日本の経済がしっかり成長できるように、我々もしっかりと努力していかなければならないなと思っております。今回の法案で、従業員2,000人以下の中堅企業への支援というものが含まれておりますけれども、令和3年度の法改正では中小企業の足腰の強化として、中小企業は中堅企業へ成長し、海外で競争できる企業を育成していくために支援策の対象拡大とか、それからM&A税制、こういったものが盛り込まれた、わけであります。これによって何社の中小企業が中堅企業へと成長できたのか、そのために総額でいくらぐらいのですね、予算が使われたのかとか、そしてまた税の軽減が行われたのか、この点についてお伺いをしたいと思います。はい、失礼いたしました。山本事業環境部長ですね。お答えいたします。ただいま、委員から御指摘がありましたように、前回の産業競争力強化法等の改正におきまして、規模の拡大を目指す中小企業を応援するため、資本金によらず中小企業の定義よりも従業員基準を引き上げた新たな支援対象類型特定事業者等でありますけれども、創設したところでございます。御質問のありました実績でございます。民間調査機関のデータを踏まえまして、各年度に中小企業基本法に基づく中小企業から中堅大企業に成長した企業数を推計いたしました。前回の法改正2021年度でありますけれども、その前年度であります2020年度におきましては、これが308社でありました。直近の2023年度におきましては、中小企業から中堅大企業に成長した企業数は404社となっております。予算事業または税制措置の主なものとしては、例えばこれは特定事業者等のみに適用するものではなく、幅広く中小企業、小規模事業者の生産性向上を支援するものでありますけれども、生産性革命推進事業において2021年度以降累計で約6000億円の予算を講じてきております。また、中小企業がM&Aのリスクに備えるための準備金を積み立てた場合に、株式取得価格の70%まで損金に算入できる中小企業事業再編投資損失準備金におきまして、2021年度以降、実績が把握できます2022年度までの累計で152億円が本税制の損金算入の対象となっております。今般の改正における中堅企業への後押しの強化と合わせて、成長意欲のある中小企業が規模の拡大を目指せる環境を適切に整備してまいりたいと考えます。安倍内閣総理大臣 今、説明のあったとおり、2023年で404社、そしてまた2020年で308社というお話がありました。全体のパイでいうと350万社ぐらいありますからね。その中で300社とか400社とか、これがどれだけ日本の経済の成長につながっているのかというところは、非常にまだまだ小さいのではないのかなと思ったりするわけです。今回の法案にある中堅企業への支援についてですけれども、地方での雇用確保とか賃金上昇などの効果も見込んでいるということですけれども、経済産業省としては、どれくらいの予算、税制措置を使ってどの程度効果を見込んでいるのか、この点についてもお伺いをさせていただきます。

4:37:28

菊川県議官

4:37:31

今回の支援ですけれども、税制もございますけれども、中堅企業の省力化の大規模成長投資は投資するべく、3年間で3000億円の省力化等の大規模成長投資の補助制度を創設をさせていただいてございます。また、今回の提案させていただいております法案におきまして、中堅企業者を定義したわけですけれども、特にその中でも賃金水準、そして投資意欲が高い中堅企業を特定いたしまして、その複数の中小企業をMNでする場合の税制措置を講ぐことにしております。この税制の適用につきましては、一定の仮定を置かざるを得ませんが、その上で適用見込みに基づけば、今回の改正による減収額は平年度ベースで30億円程度ということになっております。こうした制度の効果を確保するためにも、税制におきましては、適用を受けるために必要な計画の認定要件として賃上げや雇用の配慮等を設けることを検討してまいりたいと思いますので、そういった面でも、そういった制度設計をすることによって効果が出ることを期待しております。いずれにしましても、事業者から賃上げ等の状況報告も求めて、先ほど理事から御指摘のあるような効果検証、こういったところについてもしっかりと検討してまいりたいと思っております。安倍内閣総理大臣 今、説明がありましたけれども、私が思うのは、今回の法案も従来の延長線上でしかないんじゃないんですかというふうに思うわけですね。M&M、何回もできるとか、そういうふうにちょっと変わりましたけれども、従来の延長線上とそう大きくは変わってない。そうすると、また10年後に振り返ったときに、また同じような鉄を踏んでしまうんじゃないのかというふうに危惧をしているわけであります。そういったところで、もう時間がなくなってまいりましたので、今日の御答弁を踏まえて、また次回、来週金曜日に質問させていただきますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。

4:39:59

最後疲れたね。なかなか50分やると。畑山さんが座っていただいて。はい、いいですか。

4:40:29

磯崎哲次君。

4:40:32

国民民主党新力崩壊の磯崎哲次でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。午前中から様々な委員の皆さんの質問も聞かせていただきました。皆さん本当に素晴らしい質問をされていて、ただ時折、同じ視点だなという質問も多々あったものですから、この後若干被るところはあるかもしれませんが、どうぞご容赦をいただきたいと思います。まず、村田委員の質問の中で、感想だけ、コメントを求めるわけではありません。感想を1点だけお話をさせていただきたいのですが、国内生産促進税制のところで、10年間という期間に対して、設備導入が遅れたらうんなんていうやりとりがあったと思います。実際、つい2年前には、半導体が手に入らなくて、物が作れないということで、もう2年前ですよ。本当に現場の人たちが苦しんでいました。大きい設備の1枚の基板の1個の半導体が手に入らないだけで、設備が作れない、稼働できないということを、つい2年前に経験をしていた現場の経営者の皆さんからすると、まさに村田委員がおっしゃられた通り、今回も同じように手に入らなかったら、1年間動かせないじゃんという、多分そういうことが想像できると思うんですよね。今、あまりそういうのは騒ぎになっていませんが、これは現場の皆さんの企画ですとか、生産計画の段階で半導体不足が影響を出ないようにうまくロット生産をしてみたり、商品を絞り込んだり、そういう努力があって、あるいは消費者の皆さんが発注するときに早めに発注をしてリードタイムを取るとか、ある程度納期に時間がかかるのはしょうがないよねという、そういう柔軟な消費者側の対応もあって、大きくクローズアップはされていないというところではありますが、コロナ前の状態に完全に戻ったかというと、やっぱりまだそういうわけではないということからすると、先ほどは今法案の審議の真っ最中でありますので、それをいきなり方針変えるというのは難しいのは徐々に私も分かりますけれども、そういう不安はやっぱりあるし、そういうリスクがあるということはぜひ大臣も自分ご理解いただいていると思いますので、今後その点にはご注意をいただければと思いますので、これは感想だけです。それでは実際に私の通告をした質問の方に入らせていただきたいと思います。まず最初、ちょっと大きな単位での視点でのお話から入らせていただきたいと思います。まず本法律案の提案理由ですね、大きく2つございました。戦略的国内投資の拡大、それから国内投資拡大につながるイノベーション及び新陳代謝の促進というふうにございました。まずこの30年間の国内投資に対する政府の課題認識についてお伺いしたいと思います。大臣にお伺いします。

4:43:34

では斉藤大臣。

4:43:36

これまでの日本経済を振り返りますと、企業がコストカットに注力をして利益拡大を図る、いわゆるコストカット型経済となっておりまして、国内における設備投資や人への投資が進んでこなかったというふうに認識をしています。こうした現状に至った背景には、バブル崩壊後の不良再建問題もありましたし、リーマンショックもありましたし、長引くデフレなど様々な要因があると認識をしています。また政府も民間主導という考えの下で、民間の制約を取り除く市場環境整備策が中心で、それ以上のことはあまりやるべきではないという空気の中で、新たな価値創造に向けた取り組みが結果として不十分だったと側面もあったと認識をしています。ただ一方で、ここ数年取り組んできた積極的な産業政策の効果もありまして、足元の日本経済は、しよめの変化を迎えています。国内投資は2年前から拡大が続き、30年ぶりの高水準となりました。また賃金も、今年の賃上げ率は、貯金の集計で5.17%と、昨年に続き高水準となっています。しかし30年間続いたコストカット型の縮み指向は簡単に変えるものではないと思っていますので、ここからが正念場ということで、積極的な産業政策を今回審議をお願いしている法案を含めまして、しっかり展開をしていきたいと考えています。

4:45:13

はい、磯崎君。

4:45:15

ありがとうございます。今ご説明をいただいたコストカット型経済等でございました。また、政府の市場環境整備、そちらの方に注力をしていたというようなお話もありました。その中で2点深掘りをしてお伺いしたいと思うんですけれども、ではコストカット型経済に陥ってしまった理由は何だったのかという点と、そこからだから脱出できなかったわけですね、30年間という長きに間。では脱出できなかった理由は何だったのかということ。それともう1つ、先ほどの市場環境整備にということと絡むんですけれども、ではまさに今回の法案と絡みます。新たな価値創造に向けた取り組みが不十分になってしまった理由は何になるのか。この点についてまた大臣の方にお伺いしたいと思います。

4:46:07

はい、斉藤大臣。

4:46:10

コストカット型経済、あるいは新たな価値創造に向けた取り組みが不十分という状況に陥った要因、大きく言えば2つあると考えています。第1にですね、グローバル化による安価な製造拠点が出現をしてきたということであります。安定した国際通貨の下でグローバル化が進む中で、企業は生産コスト等が安価な海外拠点を活用して利益拡大を図り、そして安価な製品を逆輸入する形で国内市場におけるコストカットを進めてきた面があります。これによりバブル崩壊後に長引いた需要低迷等々、相まってしまってデフレ環境が出現をしてきた。第1にそういうことがあったんだろうと思います。第2に長引くデフレ環境そのものが要因としてあったのではないかと思います。価格と賃金が毎年据え置かれるようなデフレ状況の下では、新しい商品に取り組んでも既存の商品と大きく違わない値段になってしまいがちであります。こうした状況では企業は攻めのビジネスで売り上げを伸ばすというよりは、生き残りのためにコストカットに全勢力を創ぐ、後ろ向きの経営をせざるを得なくなるというデフレ環境そのものの要因もあったのではないかと思います。企業は借金するのは名目です。だから物価が上がらなければ名目での借金はきついと思うんですね。物価が上がっていけば返済がより容易になると思うんですけど、上がらないわけですから。そういう面でも、それならコストカットだということで、向かいがちだったという面はデフレ環境の下であったのではないかと思わざるを得ません。こうして企業は新たな価値創造に向けた取り組みよりも、やむを得ずコストカットに注力し、利益拡大を図った形になったのではないかと思います。こうした企業の状況に対しまして、1990年代以降、政府におきましても、新自由主義的な考え方に基づく市場環境整備策が中心でありました。マクロ環境として国内において、民間主導の積極的な取り組みが難しい状況の中で、結果として民間任せになって、先ほど申し上げたような状況を助長してしまった面もあるのだろうと私は思っています。こうした反省を踏まえて、将来の飯の種を生み出し、賃金や成長の源泉となり得る社会課題解決型の国内投資を後押しようということで、経済産業政策の新規軸を今展開しているところであります。積極的な産業政策とマクロ環境の変化が相まって足元ではしお目の変化が起こってきていますので、何としてもコストガッド型経済から投資も賃金も物価も伸びる好循環な成長型経済への転換をこの機に実現したいと思っています。大臣に詳しくありがとうございます。今大臣にお話をいただいたその流れ、私も同じ思いを持っているのですが、もう少し一つの産業例に実際の過去の動きと照らし合わせて検証してみたいと思います。お手元に資料をお配りをしました。自動車産業の視点を見て、今大臣がお話しいただいたものを振り返ってみたいと思うんですけれども、今大臣がおっしゃられた、まずコストカット型経済になってしまったその理由としては、グローバル化とコストの安い地域ですね。その地域のグローバルマーケット、そのお話がありました。まさにバブル崩壊からそういった流れということでありました。まさに1990年ぐらいを見ていただければそのポイントになろうかと思います。まさに自動車産業においても、そこがターニングポイントに一つ実はなっています。90年から以降、まさに国で言えば中国ですね。中国がグローバルマーケットに参入をしてきた。当時中国は世界の工場といわれ、圧倒的な人件費の安さから、安いものを大量に生産し、世界に送り出すことができるということから、世界がそこを注目していくことになり、日本も当然その波にのまれていくんですが、私、ポイントは実はそこの手前にあると思ってまして、80年代です。80年代にポイントがあると思ってまして、ここのグラフには何も書いてないんですが、一個皆さんにご覧、ちょっと注目いただきたいのは紫色の輸出台数のところなんです。右肩上がりで来ていた輸出台数が80年代にパタッと止まります。山を迎えるんです。大臣がニコニコされております。もう分かっていただけたと思います。何が起きたのかというと、ここは日米貿易摩擦です。日米貿易摩擦によって、日本は最終的には自動車の自主規制を、輸出の自主規制を引くことによって、輸出台数はここで残念ながら頭打ちになるという判断を、これは政府、まるいは産業としてすることになりました。ただその後、日本国内そのものはバブル期を迎えましたので、そこで止まったとしても国内生産は海外が厳しくなっても国内でカバーできたんですね。ということで結果的には国内の生産台数は右肩上がりで上昇することもできましたし、国内販売も右肩上がりになったということで、海外の厳しい状況を国内が実はカバーしてくれたんです。ところがその後バブル景気が弾けたことによって、それがガタ落ちになっていく。そこで先ほど大臣がおっしゃっていただきました。新興国、コスト競争力のある地域がグローバルマーケットに参入をしてきたということで、自動車産業は当然、輸出はアメリカ市場に輸出ができませんから、現地生産に当然踏み込んでいくということで、海外生産台数の青がここから右肩上がりでものすごい成長していくと。こういう経緯をたどったということであります。そこでコストカット型経済になったのは、この緑色の生産台数ですね、1349万台を生産する能力を企業が抱えていたんです。国内に。それだけの工場設備と人員を抱えていました。なので、この人たち、あるいはこの工場を潰すわけにはいかないわけです。やめさせるわけにもいかないんです。じゃあ、この人たちの現状レベルを維持するためにはどうしたらいいかというと、コストが安い国とコストで競争するしかなくなったということで、ここからコストカット型経済に行かざるを得なくなった。追い込まれたというのが私の認識であります。そこからどうするかというと、なかなか苦しい状況になるんですけれども、そこで先ほど政府の関係のところで市場環境整備ということでお話をされたんですが、このコスト競争から抜け出せなくなった状況の中で、安いコストで生産できるような体制づくりというとちょっとおかしいんですけれども、例えばそこから柔軟な生産が対応できるようなということで、実は派遣労働者が生産工場で働けるような形で定期を拡大したりということで、そういう波に一気に乗っていく。ですから、そこから右肩上がりになっていくことがだんだん難しくなっていく。当然先ほどコストを下げることで利益を確保するというふうに大臣おっしゃられたんですけれども、現場でやられていたことは乾いた雑巾絞ることでしたので、実は利益は増えないんですよね。生産量は確保できるんです。だから設備も維持できるし、雇用も維持できるんですけれども、残念ながら利益は上がらない。利益は上がらないから次なる投資はできない。当然開発投資にもお金は回らない。ですから新しいものは生み出せない。ということで、その後の10年20年が至ってしまったというのは私の認識でございます。今、自動車産業の例で言いましたけれども、実はここに半導体も乗っけてもいいというふうに思っています。半導体も日米半導体協定というものが結ばれたのは80年代の後半ということです。半導体に関しては特に大きな需要先でありました白物家電がほとんど生産、東南アジアとかに移してましたのでね。ですから国内でいくら半導体を作ったとしても半導体を乗っけるお客様は海外で生産している白物家電になっちゃうので、結果的には半導体は海外で作った方が需要マーケットにも近いし、最終的にはお客様に近いということで半導体も国内生産から海外に行っちゃうという。これもだから全く同じ構造だというふうに思います。ちょっと話が長くなりました。失礼しました。私にちょっとお伺いしたいのは、そうするときっかけはやっぱり私は日米貿易摩擦であったり海外との関係性、あるいは海外とのそうした取引の状況というものが私は大きな影響があったのではないかなと思っています。ときわけ日米で行いましたそういった覚書なり何なりが、後々の国内の生産体制、あるいは輸出の体制、さらには海外での生産体制に足枷をやっぱりかけてしまったことになるのではないかなと私は思うんですけれども、この点ご所見ございましたらいただければ幸いです。

4:55:29

はい。斉藤大臣。

4:55:31

このいただいた資料を見ると様々な光景が思い出されるわけでありますが、確かにおっしゃるとおり、80年代の前半は自主規制と言いながら、調整をしながら、もう輸出は年間何台までという、そこまでアメリカとの関係でやらざるを得ないということになったのが80年代前半ぐらいだと思いますし、80年代半ばに来ますと、プラザ合意で一気に円高で日本の輸出を止めてやろうという動きも強力にありまして、今でも思えていますが、あの時自動車メーカーは鉛筆一本までコストを下げる、円高に適応するためにものすごい努力をしていたのが私は記憶にあります。これで1994年にまたガクッと輸出が減るわけですが、これは1ドル79円になった時だなとか、全部思い出すわけでありまして、おっしゃるように海外との関係で海外生産中心の企業行動をとらざるを得なくなったという面も私はあったんだろうと思いますが、それでも自動車メーカーによっては何とか国内の雇用を維持しようということで、国内の生産体制を一定の水準でずっと守ってきているメーカーもあったわけでありまして、様々な対応があったわけでありますが、そうしていえば80年代のそういう国際的な摩擦というのも、私は一つの大きな要因だったんだろうというふうに思っています。佐々木君 ありがとうございます。さすが大臣お詳しいところだと思いますので、ここは一つ改めての問題提起なんですけれども、今確かに状況は当時と違うのかなというと、私似たようなところもあると思ってまして、まさに大臣が7月にアメリカに行かれていろいろお話もされてきて、今後の日米の経済環境どうしていくかお話をされてきたと思います。その中で例えば半導体についてどうしようか、技術協力であったり生産体制であったりお話をされてきている。まさに今後日本が今回の法案の中で国内生産を頑張っていこう、私はもう第三者なんです。どんどんやってほしいんです。ただその国内の生産体制をしっかりと形作っていこうというときに、やはり海外との関係性というものが最終的には国内のその生産体制あるいは開発体制、そうしたところに何らかの影響を及ぼしてくるということは過去の経験からするとあるかもしれません。そうすると結果的にまた今度はやっぱり付加価値の高いものという思いの中で、もう1回実はコスト競争に巻き込まれていってしまうというか、コスト競争はしなくていいという意味ではなくて、これはやらなきゃいけないんです。でもそれをやらざるを得なくてそれしか勝負ができないような過去90年代で経験したようなことにはやっぱり戻したくないという思いがありますので、ぜひこうした点については今後様々な交渉をされていく、経済的な環境整備ということで交渉されていくと思うんですけれども、ぜひこの点はそうした点も踏まえた交渉をしていただきたいということで、これは問題提起とお願いということになりますのでお願いしたいと思います。次にもう1つは環境整備ということで、次の通告した質問に行きたいと思います。今回新たな価値創造に向けた取り組みというのがございました。ここに関してはちょっとまだイメージが湧きませんので、具体的に誰がどのようなことを行っていくということをイメージしているのか、この点についても大臣にお伺いをしたいと思います。

4:59:19

はい、斉藤大臣。

4:59:21

先ほど申し上げましたように、政府としては市場環境整備策にとどまらずに、国内において企業が新たな付加価値を創造する取組は投資をしていくと。その上で主体別に期待を申し上げますと、大企業には社会課題解決型の設備投資や研究開発を国内で積極的に進めて、日本が世界の創造拠点となるような基盤を築いていくことを期待しますし、中堅企業にはこれまで牽引してきた国内投資や賃上げに加えて、M&Aなどによって成長を加速して、日本経済の成長の新たな担い手となってほしいと思っていますし、スタートアップには優秀な人材を引きつけ、新たなビジネスモデルを開拓し、イノベーションの起点となることなどを期待しています。こうした考えのもと、本法案では、大企業も含めて活用可能な戦略分野における生産販売量に応じた大規模長期の減税措置や、研究開発に得られた私的財産から生じる所得を対象とした減税措置、中堅企業に対しましては、まず中堅企業を定義して、M&A等による成長を後押しする枠組みの構築、スタートアップは、人材確保を後押しするために、ストックオプションを柔軟化し機動的に発行できる仕組みの整備など、それぞれのジャンルごとに適用できる政策も用意しているということであります。中長期的には、成長や変化を牽引する主体として、私は中堅企業やスタートアップの重要性は高まっていくのだろうと思っていまして、まさに成長意欲のある我が国企業が、中小、中堅、大企業へとシームレスに成長を目指していけるような環境が徐々に実現をされていくのだろうと思います。これらが刺激となって、大企業の方も変革が進んでいくということを期待しています。こうした政策を、ぜひ大企業、中堅企業、スタートアップ等に積極的にご活用いただけたらなというふうに考えています。

5:01:34

石崎君。

5:01:36

それぞれの大企業、中堅企業、スタートアップに対する期待ということでは理解はいたしました。ただ、やはり価値創造ですね。新たな価値創造。これが日本は苦手なんではないかと。とりわけ技術がすごい。とある中小企業の方で、かなりとんがったことをやられている方の話を聞いても、実はこういう技術を我々は持っている。こういうような技術を持っているんだけど、それを使わせてほしいとかですね。技術の相談に来るのは海外メーカーばっかりなんだよと。日本の大企業の経営者とか、全然俺のところに相談しに来ないんだというふうにおっしゃるんですよね。まさにそこが新たな価値創造に結びつくと思うんです。そうすると、それぞれの役割、期待感というのはもちろん理解はできるんですけども、まさにこれはもしかするとこういう市場に使えるのではないか。自分たちのこういう製品にこの技術を組み合わせることで新たな付加価値が生まれるんじゃないかという、まさに創造力、市場というところも絡めて考えていく能力というのを育てていかないといけないと思いますし、その提案ができる体制を作らないといけないと思うんですけれども、今回の施策において、新たな価値創造に向けた取り組みというのは、そこも含めたものというふうに私は理解しているんですけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。

5:03:02

菊川審議官。

5:03:05

そういう理解で、はい、結構だと思います。我々もそうしていきたいと思っております。

5:03:10

佐々木君。

5:03:11

そうしますと、それを進めていこうとするときに、やはりどういう部分が肝になるというふうに、経産省さんとしては考えておられますでしょうか。

5:03:21

はい、菊川審議官。

5:03:24

非常に難しいご質問であると思いますけれども、やはり先ほど委員の方からもご指摘があったような、そういった経営者の方のイノベーティブな考え方、そういった人材のところについて非常に大事なんであろうというふうに考えております。

5:03:40

佐々木君。

5:03:42

はい、人材ですね。私もそう思います。本当に人材が大事だと思います。その人材という観点でいくと、例えばこれも多分日本が苦手な分野なんだと思うんですけれども、いわゆるマーケティングですね。マーケティングという分野であったり、あるいは行動経済学という言い方もするんだというふうに思いますが、やはりこういう分野、結構マーケティングって海外とかだと、もうしっかりとした学術的な分野になっていて、人材もそこでしっかりと育てられていて、その人たちがまさに実体経済と学問的な観点と、そして企業の活動というところでしっかりと入り込んで、実は企業経営の経営者の方にそういう人たちが入ってプランを作る、企業の計画を作るというところまで入り込んでいるということでいけば、マーケティングですとか、行動経済学、そういう人材をやっぱりしっかりと育てていかなければいけないというふうに私は思っています。またこれは他のところともいろいろ話が絡んでくると思いますので、またこの点では企業に対するさまざまな再教育ですとか、リスキリングですとか、そういうところと絡んでくると思いますので、また別の機会にさらに深掘りさせていただきたいというふうに思っています。それと関連してもう一つなんですけれども、今回この法案を実際に取り組んでいく上では、やはり政府として主導していく部分も当然あると思います。それから会社側で当然頑張らなきゃいけないところもあります。会社というとやはりその中において、老子ですね、それぞれがどういうふうに頑張っていくかという観点もあると思います。それで最終的にやはりこれを実効性を高めていくという意味では、生老死という3者が、私はしっかりと同じ方向性と言いましょうか、同じ目的を共有して、それぞれの役割の中で頑張っていくという体制づくりが、私は大事ではないかなというふうに思うんですけれども、それぞれ生老死が果たす役割であったり、果たすべき役割であったり、あるいはそれぞれに期待することについて大臣にお伺いしたいと思います。

5:05:57

はい、斉藤大臣。

5:06:00

失われた30年から完全に脱却をして、成長型経済の意向を実現するためには、政府、労働者、経営者が中長期的かつ対極的な目線を揃えた上で、それぞれの役割を一丸となって果たしていくことが大事なんだろうと思います。このため、経済産業省としては、将来の飯の種を生み出す社会課題解決型の国内投資を後押しするために、財政支援も含めて積極的な産業政策をさらに展開・継続をしていくことをしっかりやっていきたいと思っていますし、こうしたメッセージを明確に打ち出して、具体的な政策を講じていくことで、企業の予見可能性を高めることを、政府には何よりも求められているんだろうと思います。こうした政府の予見可能性を高める取組と合わせて、今度は経営者の皆さまにおかれましては、とにかくコストカット型の縮み指向から脱却をして、アニマルスピリッツに火をつけて、前向きな挑戦に加段に取り組んでいただくことを期待しています。また、企業の中で働く方一人一人も、その能力を十二分に発揮していただくことを期待しています。今でも社会の一部に根強く残る革新的な雇用システムから個人が解放されて、リスキリングの価値が社会全体としても評価されていく中で、多様な人材がそれぞれの持ち場で活躍をし、失敗してもまたやり直そうと感じていただくことを期待しています。経済産業省としてこのような目線を共有して、投資も賃金も物価も伸びる成長型経済の実現に向けて、いわば日本の総力を結集して取り組んでいきたいなというふうに思っています。佐々木君、大臣ありがとうございます。今、大臣から経営者に期待するところでアニマルスピリッツという言葉も出てきました。まさにアニマルスピリッツと言いましょうか、開拓者としての気持ちで頑張っていた時代、高度経済成長期というものが日本にもございました。その時の老死の関係において、共有の考え方が結ばれたものがあるので、それを最後にちょっとご紹介をしておきたいと思います。資料をお配りしました2枚目になるんですが、生産性運動に関する3原則というのがありまして、これは昭和30年に結ばれたものです。まさに高度経済成長期のこれから迎えるという時代、その中にあって3つの原則が、老死によって確認がされました。生産性の向上は究極において雇用を拡大するものだ。当然、雇用が拡大されれば生活が安定をする、経済も大きくなっていく、社会も安定していくということになりますので、まずそれを共通の認識として持ったということです。2番目に関しては、これを進めていく上には、やはり老死が協力をしてこれを研究し協議をするという、お互いの立場を尊重しながらしっかりと協議をしていくということですね。一方的に進めるのではないという考え方。そして3番目、ここが大切だと思っています。生産性の向上の初成果は、後世に分配されるものとするということです。まさに失われた30年は、この3番目が私は大きく欠落をしたんだというふうに思います。老死の関係において、上げた成果は次にどういうふうに生かすべきなのかという、ステークホルダーの考え方が変わってしまったのかもしれませんけれども、この失われた30年のコストカット型経済、デフレマインドから本当に脱却するということであれば、やはり私はこの3番目ですよね。これをやはり経営者の皆さんに大切に持ってもらうということ。やはりこれを意識しながら取り組んできたときに、やはり日本は成長してきたわけですから、今一度やはりこういった考え方、現代風に新たな状況に合わせて、少しこれをリメイクするということはあるかもしれませんが、基本的にはこの3つをしっかりと守っていくことが私は大事だと思います。大臣最後にもしお答えをいただければと思うんですけれども、今回の法案、投資を促進するという法律です。その投資の中に設備投資や研究開発投資はあると思います。人への投資というものが入っているというふうに理解をしてよろしいでしょうか。

5:10:26

はい、斉藤大臣。

5:10:28

当然入っていますし、スタートアップの支援策なんかまさに人への投資につながるようなものだというふうに思っています。はい、よろしいですか。

5:10:38

はい、岩口智君。

5:10:59

日本共産党の岩口智です。経済大国と言われて、米国に次いで世界第二位だった日本のGDPは、昨年ドイツを下回って4位になりました。ドイツの人口が日本の3分の2であることを考えると、国民1人当たりでは、ドイツと日本で1.5倍の経済格差がついたことになります。このことは、先ほども議論ありましたけれども、この間の日本の経済停滞を象徴するものとして、ショックをもって受け止められています。この失われた30年と言われる状況をつくった原因と背景について、昨年6月27日の産業構造審議会、経済産業政策新規事故部会の第二次中間整理ではどう分析をしているでしょうか、紹介をしてください。

5:11:57

菊川審議官。

5:11:59

委員、ご指摘の箇所は、先ほど委員とも直接確認をさせていただきまして、どの部分かについて確認をさせていただきましたので、その点を読み上げたいと思います。これは、昨年度の経済産業政策新規事故部会第二次中間整理、この中の、1、現状認識(1)、失われた30年の振り返りと新規事故、という項の第2段落に該当すると考えてございます。これは、委員も確認をしていただいた部分でございますので、そのまま読み上げさせていただきたいと思います。企業経営も雇用維持が重視され、全体として企業は既存事業のコストカットと海外投資に注力し、国内投資は30年間大きく停滞、新事業創出に向けての国内での大胆な投資は行われなかった、このように記載されていると認識しております。企業がコストカットと海外投資に注力をして、国内投資は30年間大きく停滞してきたということなわけですよね。ここには、さらに続きがあって、結果として、その結果、大企業の経常利益は、この30年間で大きく上昇しましたが、国内の売上は横ばいであること。雇用維持が重視された結果、失業率は低水準を維持してきた一方で、低賃金での労働確保を可能とした非正規労働の拡大も背景に、平均賃金もこの30年間一貫して横ばいが続き、それに伴い個人消費も低迷をしてきたというふうに分析をしています。資料をご覧いただきたいんですけれども、そのことを端的に示しているのが、この1の資料です。いわゆるG5と言われる5つの国における労働生産性と平均実質年収の推移ということですけれども、G5の中で、日本も他の国と同じように労働生産性が上昇しているんですよ。なんだけれども、唯一実質賃金が上がっていないのが日本だということになっているんです。これ大臣、何で労働生産性が上昇をしているのに、実質賃金が上がっていないのでしょうか。

5:14:35

斉藤大臣。

5:14:38

我が国では、過去30年間のGDP成長率の平均を見てみますと、これ1%を切っているんですね。それから、物価上昇率も一部の時期を除けば、だいたい0%均法を推移して、この30年間来ました。こうしたマクロ経済環境の中で、企業も消費者もデフレ審理やコストカットの縮み指向に陥りがちになりまして、それを受けて企業行動もさらに慎重となる傾向があったために、労働生産性の伸びに非して賃金が伸び悩んだという面があったのではないかと考えています。

5:15:22

宮本君。

5:15:24

足元でどうなっているかということもちょっと見たいと思うんですけれども、厚生労働省が5月9日に発表した3月の毎月勤労統計調査によると、実質賃金は前年同月比で2.5%減、24ヶ月連続の減少となっているんですよね。比較可能な1991年以降で過去最長となって、2008年のリーマンショック時の記録を抜く結果となったということなんです。個人消費も4期連続のマイナスということで、リーマンショック以来15年ぶりの異例の事態となっているということなんですね。大臣、過去最高水準の国内投資の未投資、30年ぶりの高水準の賃上げなど、潮目の変化が生じているというふうに述べていらっしゃるわけなんですけど、こうした状況でこれ潮目の変化と言えるのか、大臣いかがでしょうか。内閣総理大臣 御指摘のとおり、実質賃金は24ヶ月連続でマイナスとなっています。しかしながら、今年の春季労使交渉においては、直近の集計では賃上げ率が5%を超えて、また国内投資は30年ぶりに100兆円台を実現するなど、我が国経済に明らかな変化が生じております。これを潮目の変化というふうに表現をさせていただいております。ただし、ここからが正念場であるということも併せて申し上げております。引き続き積極的な産業政策をさらに展開し、継続することで、投資も賃金も物価も伸びる成長型経済に何としても転換をしていきたいと思っています。

5:17:20

岩渕君

5:17:21

明らかな変化ということなんですけど、なかなか実感できないということだと思うんですよ。経済が停滞したままの状況になっていると、それで産業競争力強化法、産挙法ですよね、は、その前身である産業活力再生特別措置法、産活法以来、株主資本利益率、ROEの向上を最優先にして、事業の再構築だとして、大企業のリストラなどを支援などしてきました。バブル崩壊後、失われた10年、3つの過剰から脱却するために作られたのが産活法です。これがうまくいかなかったから、2013年に産協法が制定をされました。産協法の蓄上解説というものがあるんですけれども、その蓄上解説を見てみると、産協法は日本最高戦略に基づき、戦略の実現を図るために制定されたもの。と書かれていて、この法制定の背景について、失われた20年からの脱却のためのものだというふうにしているんですね。今度は、失われた30年だというふうに言っているわけですよ。結局は、失われた30年を作ったのは、この産活法であり産協法ではないのかと。この失われた20年も脱却できないままに、今度は失われた30年からの脱却と言って脱却できるのか、これ検証が必要なんじゃないでしょうか。大臣いかがですか。大臣の御指摘をいただいたなと思います。御指摘の産活法につきましては、バブル経済崩壊後の過剰設備、過剰債務背景に、中核的事業への選択と周知を促す事業再編支援をはじめとした各種支援策を講じてものでありまして、企業の生産性向上には寄与してきたのではないかと思います。しかしながら、これまでの産活法及び産協法の取組では、企業がコストカットばかりに注力して利益拡大を図る、そして設備投資や人への投資が抑制をされがちで、これも経済成長の抑制につながってきた要因ではないかというふうに考えています。このために、今回の改正案では、経済産業政策の新起力の考え方のもと、社会課題解決に向けた国内投資やイノベーションの拡大等を後押しするために、大規模長期計画的といった視点から、政策の打ち手を講じているところです。本改正案を含め、予算・税制等のあらゆる政策通路を組み合わせて、コストカット型経済から、投資も賃金も物価も伸びる成長型経済を転換できるように取り組んでいきたいと思います。今回、30年ぶりに、潮目の変化も、しつこいようですけど、現れていますので、これを何としても活かしていきたいということにつきます。失われた30年を作ったのは、結局、三活法、三強法だということでいいのでしょうか。大臣いかがですか。先ほど申し上げましたように、あえてきつい言葉になるから申し上げなかったんですけれども、三活法の支援によって経済が停滞したとは考えていません。実際には、停滞した状況ができてきているということなんですよね。検証がやっぱり必要だということだと思うんですよ。先ほど確認をしたように、この三行進の経済産業政策新規軸部会の第二次中間整理では、この30年、コストカットと海外投資に注力する一方、国内投資は大きく停滞してきたというふうにしているわけですよね。実際、大企業はROEも、配当金も、内部流布も増やしていて、三活法、三強法は大企業には効果があったかもしれませんけれども、一方で日本経済全体と国民には効果がなかったということです。これ、格差と貧困を広げてきたのが三活法だし、三強法ですよね。海外投資の問題について質問していきたいというふうに思うんですけれども、衆議院のこの法案の審議で、我が党の笠井明議員が1992年の通商白書の指摘について紹介をしました。「多国籍企業の利益と国民の利益が一致しない」という指摘です。アメリカの当時の分析で、国家の産業競争力が当該国企業の産業力と厳密に一致しなくなっているというふうに分析したものなんですけれども、これに対して大臣が、その問題意識ははっきり覚えているというふうに答弁をされているんですね。大臣、その問題意識というのは何を指しているでしょうか。

5:22:28

斉藤大臣。

5:22:30

当時、衆議院の笠井の質問は、突然出てきた質問でありました。その時、私は申し上げたのは、当時1992年の通商白書ですから、この頃、まさに言われていた議論というのは、もうその経済がグローバルに展開する中で国境はなくなった。もう企業が国境を越えて自由に活動する時代になった。そういう他国に活動する企業にとっては、その一つの企業、国の利益よりも自分たちの会社の利益を重視する。そういう懸念が国境なくなった時代にはあるんだという論調が当時かなりありましたので、それを思い出して申し上げたということであります。

5:23:22

矢渕君。

5:23:24

白書が指摘しているように、他国籍企業の利益と国民の利益が一致しない。国家の産業競争力が当該国企業の産業競争力と厳密に一致しない。この30年前のアメリカの姿ですよね。これが今や日本の姿になっているってことだと思うんですよ。日本企業の海外進出についてどうなっているかということで、海外生産比率について製造業の合計、自動車、電気、ITについて、1990年と直近の比率、それぞれどうなっているでしょうか。

5:24:02

田中調査統計グループ長。

5:24:05

お尋ねの件につきましては、統計上の直近の年は2021年でございまして、1990年と2021年の比較でお答え申し上げます。なお、現行の分類では、今からご説明申し上げるところの中で、電気機械と情報通信機械の2つのカテゴリーに分かれているものが、1990年当時におきましては、この両者をまとめて電気機械というふうに分類しているところでございますため、1990年と2021年と比較する前におきましては、製造業全体、それから電気機械、そして輸送機械の3つのカテゴリーの比較となりますが、その点でお答え申し上げます。これを前提に、海外生産比率といたしまして、海外事業活動基本調査と法人企業統計調査をもとに、国内法人及び現地法人の量を売り上げたかの合計額で除した値の概数を申し上げれば、まず製造業全体につきましては、1990年におきましては6.0%であるのに対しまして、2021年におきましては25.8%。次に電気機械、先ほど申し上げましたとおり、現行の分類で申し上げれば電気機械と情報通信機械を合わせたものとなるわけでございますが、電気機械につきましては、1990年におきましては10.2%であるのに対しまして、2021年におきましては23.8%。また、輸送機械につきましては、1990年におきましては11.2%であるのに対しまして、2021年におきましては47.0%となるところでございます。いずれも増えているということになるわけですね。海外に生産拠点が移っているということです。2009年に導入をされた、海外子会社配当益金不算入制度というものがありますけれども、海外子会社からの配当を益金に不算入とする、配当を実質的に非課税とする制度です。この制度を導入した目的、趣旨について、2009年2月12日の衆議院の本会議で、我が党の佐々木県衆議院が質問したのに対し、当時の麻生総理が答弁を行っているんですね。該当部分をご紹介してください。お答え申し上げます。平成21年2月12日の衆議院本会議における佐々木県衆議院に対する麻生総理の答弁の該当部分を読み上げます。日本の経済の活性化の観点から、日本企業が海外市場で獲得する利益につきまして、必要な時期に必要な金額だけ国内に戻せる制度を整備することは、日本のいわゆる経済にとりましても重要なことだと考えております。このため、今般、外国子会社からの該当を「益金不算入」とする制度を導入することとしており、本制度が導入されることにより、国内に貫流されます利益というものが、日本企業の設備投資、また研究開発、もちろん雇用を含めまして、そういう幅広い分野で多様な利用が図られるものだと期待をしておりまして、我が国の経済の活性化につながるものだと理解をいたしております。以上でございます。

5:27:27

矢淵君。

5:27:28

制度を導入することで、海外子会社の収益が国内に貫流されて、日本企業の設備投資や研究開発、そして雇用などを含めて利用されて、経済活性化につながるというふうにしていたわけですね。では実際に、この海外子会社の利益配当金が国内に貫流をしているのかということなんですけれども、資料の2をご覧いただきたいんです。これは、対外直接投資収益と配当金等の推移ということなんですけれども、外国子会社配当益金不算入制度が導入された2009年ですけれども、それ以降、国内貫流した配当金も増えているんですけれども、海外での内部流報も増えているんですよね。資料の3を見ていただきたいんですけれども、これは年度ごとの外国子会社からの配当の益金不算入額なんですが、そうしたもとで、じゃあ誰が利益を得ているのかというと、外国子会社から受ける配当金等の益金不算入額、すなわち、実質的に非課税に相当する金額は増加しているわけですけれども、しかも、この制度を利用している企業の大部分が資本金100億円超の企業と連結会社のグループの巨大企業ばっかりなんですよね。5月11日付けの日経新聞が、企業が海外で稼いだ外貨が日本に戻らない状況が続いていると、企業の利益が海外に滞留しているというふうに報道しているんですね。その通りになっていると思うんですよ。すでに見たとおり、国内投資は制度導入後の13年間も横ばいになっていると、投資や雇用の拡大に結びついていないということなんですよね。大臣に伺うんですが、結局、すでに大企業減税ということになっているんじゃないでしょうか。

5:29:33

はい、斉藤大臣。

5:29:36

まず、外国子会社配当・F金不算入制度は、外国の子会社が海外で得た利益を、必要な時期に必要な金額を日本の親会社に戻すための制度で、企業の配当政策の決定に対する税制の中立性といった観点等を踏まえて、平成21年度税制改正において導入されました。一般的に企業は、国内における資金ニーズ等を踏まえて、必要な金額を日本のおがい会社に還流するために、本制度が内部流報の増加に直ちにつながっているとは一概には言えないと私は思っています。いずれにいたしましても、この制度は国際的にも一般的な、要するに二重課税を避けるための公平性の観点からの措置でありまして、海外展開している中堅中小企業も活用している税制であります。そういう点を考えますと、大企業に限らず中小企業も含めて海外展開している企業向けの措置であるということをご理解いただきたいなというふうに思います。

5:30:52

宮口君。

5:30:53

多くは大企業ですからね。それでもう一つ、海外投資に関わって税逃れの問題があります。資料の4を見ていただきたいんですが、多国籍企業が税金逃れのためにオフショア金融センターに対して投資を行っています。日本からも、ケーマン、オランダ、ルクセンブルク、ベルギー、スイス、シンガポール、香港の7カ国地域への投資額は、2022年末で直接投資が57兆円、証券投資は150兆円を超えています。全世界に対する投資額の4分の1、約200兆円がわずか7カ国地域のオフショア金融センターに集中しているわけですね。大臣、これ、税逃れを見逃すのかと、適正に課税をするべきではないでしょうか。

5:31:42

はい、斉藤大臣。

5:31:44

経済のグローバル化やデジタル化に伴いまして、一部の多国籍企業の租税回避行動が国際的に問題となっておりまして、こうした行動を遂げることは重要な課題だと考えています。ただ、こうした問題に対処するためには、国際的な連携が必要であります。2021年10月にOECDが主導し、G20の承認を得たBEPS包括責枠組におきまして、グローバルミニマム課税を含む国際合意が取りまとめられています。このグローバルミニマム課税は、一定の規模以上の多国籍を対象に、法人税が低い軽課税国に所在する子会社等の実行税率が15%を下回るような場合には、親会社が所在する国において、親会社に対して15%に至るまで課税することができるという措置を含む制度であります。我が国でも、令和5年度税制改正において、一部法制化が行われたものと承知しています。この制度は、軽課税国を利用した多国籍企業による税逃れを防ぎ、企業間の公平な競争条件の確保に寄与すると考えています。また、いわゆる海外のペーパーカンパニーを利用した租税回復行動に関しましては、従来から外国子会社合算税制によりまして、一定の条件に該当する外国子会社の所得を日本の親会社の所得とみなして合算し、日本で課税するということで、税逃れの防止を図っているところであります。いずれにいたしましても、税務当局とも連携をする必要がありますが、租税負担の大な回避行動に対処していくこと、これは大事だと思っています。先ほど、別付のところで、別付包括的枠組みと申し上げたようですが、包括的枠組みでありますので、訂正させていただきたいと思います。今、話があったように、国際的な税の引き下げ競争を阻止しようとするという動きが出てきているわけですね。多国籍企業の税逃れを封じるための税制改革が必要だと思います。本法案についても伺っていきたいと思うんですが、法案で創設をする戦略分野国内生産促進税制で、年間2,190億円、計1.9兆円の減税とされています。制度の趣旨を簡潔に述べていただきたいということと、この2,190億円の物資ごとの内訳はどうなっているでしょうか。

5:34:35

田中審議官。

5:34:37

お答え申し上げます。まず、本税制の制度の概要でありますけれども、これも繰り返しになりますが、欧米をはじめ、戦略分野への投資を自国内で実現するための政策競争が国際的に活発化する中で、戦略分野のうち、特に生産段階のコストが高いことなどから、企業の投資安定が容易でない分野の国内投資を促進するものであります。さらに、本税制では、法案成立後、令和8年度を待つまでに、支部大臣の認定を受けた上で、戦略分野で新たな国内投資を決定開始し、その商品の生産・販売を行った場合に、その生産・販売量に応じた税額向上措置が適用されるものであります。ご指摘の厳修見込額でございますが、本税制が今申し上げたような制度でありまして、要は対象となる具体的な投資案件や金額が現時点では断定できないことに加え、生産・販売量や事業者の課税所得等の様々な要因により決定されることから正確に見通すことは大変難しいのですが、一定の仮定をおいて機械的に試算した結果、年度当たり最大2190億円と、昨年度末の税制改正対抗において示されているところであります。その機械的な試算によりますと、その内訳は電気自動車等は約1490億円、グリーンスチールは約140億円、グリーンケミカルは約200億円、サフは約270億円、半導体は約90億円という試算結果になっております。

5:36:27

矢淵君。

5:36:29

従前からの軽休開発減税に加えて、生産量・販売量に比例して減税するとなっているわけですけれども、作れば作るほど減税されるということになるのは、これも異例中の異例のことです。先ほど半導体は90億円ということでしたけれども、減税の一方で半導体には基金も補助金もあるわけですよね。半導体関連の基金の予算実績は、2023年末時点で3兆9,777億円に上るんです。2023年3月末時点の半導体関連補助金における予算の実績は、1,075億円で、合わせて4兆852億円にもなるんですね。このうち、TSMCとラビダスに対する支援額は、2023年3月末時点で、TSMCは1兆2,269億円、ラビダスは9,200億円に上るんです。ラビダスとTSMCが占める部分は非常に大きいんですね。先ほど、戦略分野国内生産促進税制で、半導体は給与権の減税と、減税もされるし補助金の対象にもなるのかと、そうだとすれば二重支援になるんじゃないかということで、TSMCは減税の対象になるのかということで、レクの時に聞きましたら、対象にならないということだったんですね。それは先端半導体だからということなんです。なんだけれども、この問題について、衆議院の財政金融委員会の質疑で、我が党の田村貴昭議員が質問したら、やはり同じような答弁が返ってきて、対象になる半導体は25ナノメートル以上のマイコン半導体だと。だから特定半導体はもっと小さい先端ロジック半導体だから二重支援じゃないという答弁があったんですけれども、けれどもTSMCの特定半導体生産施設整備等計画の概要というものがあるんですけれども、その中身を見てみると、40ナノメートルの半導体も製造するというふうに書いてあるんですよ。そうなってくると、これTSMC減税の対象になるんじゃないでしょうか。結局二重取りになるんじゃないかと思うんですけれども、計算書いかがですか。

5:38:54

田中審議官。

5:38:56

お答え申し上げます。先ほどとの繰り返しではございますけれども、これは実際にやはりメーカーがきちっと申請をしてきて、さらには大臣が認定をして、それが初めてこの税制の対象になるものですから、現時点で製造しているからといって、直ちにこの税制の対象になるというものではないというふうに考えてございます。

5:39:22

矢淵君。

5:39:23

ということは、メーカーが申請をして、大臣が認定をすれば対象になり得るということなんでしょうか。

5:39:31

田中審議官。

5:39:33

お答え申し上げます。まず、TSMCについては、前回も5回と申し上げたとおりですが、まさに最先端のロジック半導体を製造しているということでありまして、今回対象になっているこの半導体につきましては、いわゆるアナログのマイコンが対象になっておりますので、基本的には対象にならないと我々は考えております。

5:39:58

矢淵君。

5:39:59

そうなんだけれども、計画の概要を見てみると、その40ナノメートルの半導体も製造するというふうにあるわけですよ。そうなってくると、確かに先端ロジック半導体は対象にならないかもしれないけれども、これは対象になるということになるんじゃないですか。

5:40:18

はい、田中審議官。

5:40:19

お答え申し上げます。仮にTSMCが今回の対象となる商品を製造する場合には、もちろん提案された申請書の中身を見てそこで判断することになりますが、もしここに対象となる製品を製造するということで、設備投資をするということで提案をしてきたら、対象になる場合もあり得るというふうに考えております。

5:40:42

矢淵君。

5:40:43

なるほど。つまりTSMCも対象になり得るということなわけですよね。そうなってくると、減税もされるし、基金も補助金も入るということになって、これやっぱり二重支援じゃないかということになるんだと思うんですよね。そこはいかがですか。

5:40:59

はい、田中審議官。

5:41:01

一般的に、いわゆる研究開発行為をする場合もそうなんですけれども、いわゆる税制と予算措置といくつかの政策で支援するということがありますので、一概に直ちに重複するかどうかというのは判断するのは難しいと思います。

5:41:20

矢淵君。

5:41:21

時間が来たので終わります。続きはまた次回にしたいと思います。終わります。はい。

5:41:39

1、2、3、4、5、6、7人 1、2、3、4、5、6、7、はいOK

5:41:48

はい、平山さちこ君

5:41:52

はい、平山さちこです よろしくお願いいたします今日はまず、戦略分野、国内生産 促進税制について伺ってまいりたいと思いますこれまで企業にとってはコスト増に しかならないと思われていた環境対策ですけれどもグリーン成長戦略のもと、経済も環境も 両立するんだという、こういうふうに世の中に浸透してきたということは やはり2050年カーボンニュートラル実現のためにも、これは重要なことだと 思っていますそれに加えて、今回の施策を見ますと 経済成長、供給を促していくのはもちろんですがこれから市場形成が行われていくと思われます このグリーンスチールやグリーンケミカルサフなどの市場でも、日本の存在感を示すことに つながる施策が含まれているのかなと期待をしているところでございますこの戦略分野、国内生産促進税制の 対象としている自動車、鉄鋼、化学、サフですけれども今年の1月に公表されました 価格交渉促進月間のフォローアップ調査結果これを見ますと、去年9月の価格添加率は 化学が59.7%、金属48.8%それから自動車、自動車部品は44.6% 石油製品、石炭製品製造42.0%ということでこれを見ますと、自動車、自動車部品と 石油製品、石炭製品製造ですねこれは価格添加率に関しては 下位に位置しているということになるかと思います先ほどまでもたびたび議論の中で 出てきましたけれどもやはり最終メーカーが恩恵を受けるだけではなくて二重計、三重計企業もしっかりと このメリットを受けるんだというそういうものがないと、たとえ売上が伸びたとしても下請けの企業が疲弊してしまうだけになっては これは意味がないということで改めて今回の戦略分野、国内生産促進税制によって各分野を支えているこの中小企業が どのような恩恵を受けてくるのかとお考えなのか聞かせてください

5:44:09

田中哲也審議官

5:44:11

お答え申し上げます税制の概要につきましては もうルールがご説明申し上げていますので本税制の対象分野については 電気自動車、グリーンスチールと広範なサプライチェーンを構成するものであります本税制を通じまして こうした分野の国内投資を実現し生産販売の拡大していくことで 地域の中堅、中小企業を含めて物素材等の発注や供給の拡大確保 さらには雇用所得への好影響など幅広く経済波及効果が生じるというふうに 考えておりますまた本税制と併せまして 例えば電気自動車の構成部品である蓄電池や半導体の製造装置物素材について主に初期投資の大きさが課題であることを踏まえまして昨年度の補正予算、今年度の投資予算において初期投資の支援に必要な予算措置を 盛り込んでいるところですこうした措置は本税制の効果とともに 中小を含めたサプライチェーン全体により広く波及させるものだというふうに 考えております加えましてこれも繰り返しで 恐縮でございますけれども本税制のみならず中小企業向けの賃上げ促進税制や徹底した価格転嫁対策、さらには 革新的な製品サービスの開発IT導入や人手不足に対応した 省力化投資の支援などにも取り組むことによってサプライチェーン上の企業の 競争力強化につなげていきたいと考えております

5:45:49

平山君

5:45:52

しっかりとみんながやる気を持ってやっていけるような 形にしていただきたいなと思っておりますこの制度の中でEV車、この法案でのEV車は 電気自動車とプラグインハイブリッド車燃料電池自動車のことを指していますけれども この1台の生産販売につき40万円の税額控除が行われるということですこれは中国のBYDとかアメリカのテスラの 対等によって日本の国内メーカー劣勢を強いられているところでございますので 自動車業界にとってはありがたいものになるのかなということを考えております ただ主要巡洋各国の自動車市場を見ていきますと2023年のハイブリッド自動車の販売台数が 前年から30%増えて電気自動車の伸び率を上回っていますし さらにドイツとか中国では電気自動車の購入に対する補助金が打ち切られているなど 電気自動車の販売台数限りが出てきたのかなということも感じているところでございます これまで国内の自動車メーカー振り返ってみますと1990年代後半から このハイブリッド車というものが市場に出てきましてトヨタだけでも2022年には累計2000万台の ハイブリッド車を世界へと送り出してきたわけでございますガソリン車と比べて走行時に排出されるこのCO2およそ4割抑えられて 経済と環境の両面からこのハイブリッド車の貢献度っていうのは大きかったのかなという認識を持っています そこで伺いたいんですが日本のこの自動車メーカーがもともと技術的な強みを持っている ハイブリッド車にさらに今世界の市場の追い風が吹いているという中戦略分野国内生産促進税制の対象から このハイブリッド車を外したのはこれなぜなのかその理由を教えてください

5:47:59

田中和重審議官

5:48:01

お答え申し上げます委員御指摘のハイブリッド車これにつきましては足下ではEVの普及が進むアメリカや欧州におきましてもその販売割合が増加しております例えばアメリカの2023年におけるハイブリッド車の販売台数は前年より5割以上増加しておりますさらに国内でも2023年の新車販売に占めるハイブリッド車の割合 既に約40%に達しておりますこのようにハイブリッド車の市場は既に十分に広がっていると認識しておりましてハイブリッド車の生産につきましては本税制がなくても企業が自ら国内投資の判断を行うことができることから戦略分野国内生産促進税制の対象としないところでございます

5:48:45

平山君

5:48:46

はい分かりましたこのEV車とかハイブリッド車の議論でたびたびこれ出てくるのが果たしてこのEV車がですね環境性能本当の意味でいいのか悪いのかというか温室効果ガス削減にどれだけ役立っているのかというのがはっきり見えてこないというところもあるのかなと思っています言うまでもなくこのEV車そのものは走行時のCO2の排出量ゼロなんですけれども日本の現在の電源構成でこのEV車を普及させた時に温室効果ガスの排出量どれくらいになるのか減るのか増えるのかそれがはっきりなかなか見えてこないので一概にEV車が環境に対していいだと言い切ることが難しいということもあるのかなということを考えていますやはりこの総合的なエネルギー政策ですね電源構成とセットで議論しなければグリーン成長戦略の目的からも離れてしまうということになってしまうと思いますその点でいうとフランスとかカナダブラジルなど中には原子力とか再生可能エネルギーこれを中心とした電源構成の国もありますけれども世界の電源構成を見ますとまだまだ火力発電61.4%占めていますし世界にはもちろんこの発電所とか送電網が十分に整備されていない国ということもあるまだあるわけですね例えばEV車をじゃあどこの国に輸出するべきなのかということとかハイブリッド車を輸出するべき国などをしっかりと示した上で整理をして示した上でグリーン成長戦略に基づいたこの自動車づくりとか輸出を行っていくのがいいのではないかと思っているのですがその点について大臣の考えを聞かせてください

5:50:43

はい斉藤大臣

5:50:46

委員御指摘のように各国ごとに電源構成も異なりますしインフラ事業も異なりますことからカーボンニュートラルの実現に向けた自動車に対するニーズというのは多様であるというふうに認識しています例えば欧米や中国ではEV市場の拡大がこれからも見込まれる一方で今後自動車需要が拡大していく途上国を中心にハイブリッド車が相当程度残っていく市場も存在するというふうに見込んでいますこうした状況も踏まえまして我が国はグリーン成長戦略にも記載していますがEVだけでなくハイブリッド車や合成燃料水素など多様な選択肢を追求していく方針でありますこうした方針の下経済産業省としては先ほど参考人からお答えしましたがハイブリッド車は普及が相当程度進んでいることから戦略分野国内生産促進税制の対象とはしていませんがG7やAZ等を通じてハイブリッド車を含めた多様な選択肢の重要性これはきちんと発信をしてグローバルな市場形成を図っていきたいと思っていますまた市場が拡大していくEVでも勝つということも追求をしていきたいと思っていまして戦略分野国内生産促進税制による投資促進あるいは蓄電池の国内製造基盤強化購入補助や充電インフラ整備を通じた国内市場の立ち上げといった支援もしっかり行っていきたいというふうに考えています

5:52:25

はい平山君

5:52:27

しっかりとですねやはり世界を見ながらどこの国がどうなのかということも実情を考えながらやっぱり総合的に世界で勝っていけるような仕組みづくりとか多様な選択肢をやはり持っていくという話もありましたけれどもまさにそのようにしっかりやっていくべきだなとそのためには国がリーダーシップを取って方向性も示していただきたいなということを改めてお願いも申し上げさせていただきます次に持続可能な航空燃料サフについて伺ってまいりますサフはここにいらっしゃる皆さんには釈迦に説法かもしれませんけれども循環型の原料である例えば植物などのバイオマス由来の原料であったりまた飲食店などから排出されるあの天ぷら油の残りとかですねそういう排食油などから主に製造される燃料のことを言いますけれども原料となるこの排食油について見てみますと家庭から廃棄される使用済みの食用油ですねこれは年間10万トンレストランなどの事業者からは年間38万トンの排食油が出ています現状その排食油どう廃棄されてどういうふうにリサイクルをされているのか排食油の発生量に対しての回収割合ですが事業者から出た排食油はおよそ95%回収されています一方で家庭から出た排食油は数%しか回収されていないわけですね確かに自分の身を振り返ってみてもなかなか家庭から回収するんだという意識はないわけですけれどもその多くが廃棄物として現状処理されているということですまた今は産業廃棄物として排水に流されているこの油の中にも回収可能なこの排食油が一定量あるということも確認をされているということですこれまでは捨てていたこの排食油をですねやはりサフで有効利用するというのは大変これ重要なことだと思っていますが一方でコスト面とかその回収をどうしていくのかというそういう課題もあるということが見えてきていると思いますこの数年ですね航空燃料が化石燃料からこのサフに置き換わりつつあるということで排食油の価格が高騰してきているということです2021年には排食油1キロあたり46円だったものがですね翌年の22年にはおよそ2.5倍1キロあたり120円に高騰したということも聞いていますやっぱりこのサフの利用拡大に伴って価格が高騰しているということを考えますと先ほどほとんど数パーセントしか回収されていなかったという過程からのこの排食油もしっかりと集めていく必要があるんじゃないかそういう自治体もこれから現れてくるんじゃないかなということも考えておりますこの過程から出る排食油ですねこの回収を進めるためには当然ながらそれぞれの過程の皆様方のご理解を得ていくということが必要になってくると思いますが政府としてはそれをどう呼びかけていくのかやはりですねやっぱりこんな出すことによって大変なやっぱり手間暇かかりますけどメリットがありますよとかですねわかりやすく伝えることが国民の皆さんの理解につながってそれを自分ごとと捉えてそれならば協力しましょうといったような状況を作っていかなくてはいけないと思っていますその点のお考えそれから併せて過程からの排食油の回収率を高めるためにどのような取組を進めていくのか環境省を聞いていただきますお願いいたします

5:56:30

はい環境省環境再生資源循環局住村次長

5:56:34

はいお答え申し上げます過程から排出される排食用油につきましては現在分別回収を行っている自治体数は令和4年度の実績で549団体でございましてこれは全自治体数の全体の約3割でございますまた過程から排出される排食用油のうちバイオディーゼル燃料化されている量は約4030トンこういう状況でございますこうした状況につきましてはご指摘いただきました通りさらにこうした回収を進めていく必要があると私どもとしても強く感じているところでございます環境省ではこうした地方自治体の回収の取り組みこれを後押ししていくため一般廃棄物の標準的な分別収集区分や適正な循環的利用適正処分に関する指針の中で標準的な分別収集区分の一つとして排食用油等を位置づけさせていただいているところでございましてこの指針に基づきまして各自治体の取り組みを最大限後押ししてまいりたいと考えておりますさらに環境省といたしましては排食用油からの持続可能な航空燃料このサフの製造など化石由来資源を再生可能資源に転換するための技術実証等への支援も併せて行っているところでございます引き続き家庭用排食用油を含む一般廃棄物の再生量に関する実態把握に努めその結果も踏まえまして排食用油の回収活用に関する様々な工事例の地方自治体への周知を進めることによりこうした取り組みがさらに広がっていくようにこうした先進的な取り組みを後押ししまた各家庭への働きかけもしっかり進むような形で排食用油の回収がさらに進むように最大限取り組みを進めてまいりたいと考えております

5:58:34

平山君

5:58:35

それを回収したいと思っていてもなかなかどうすればいいか分からないというところもあるかもしれませんのでしっかり今横展開という話もありましたけれども事例を示した上で国からしっかり分かりやすく示した上で横展開して広げていくということをやっていかなくてはいけないのかなと改めて思わせてもらいましたこの原料の確保という点では食料と競合してしまうという理由から欧州を中心には過食いわゆる食べることができるこの原料由来の差不が制限される動きがあるということも聞いていますまたエネルギーセキュリティの確保ですとかライフサイクルアセスメントでのCO2削減効果の向上といった観点からは海外から原料を輸入するだけではなくて国産原料これを活用していくということもまた重要なテーマなのかなということを思っています国内では配食用油を回収してサフを製造して2025年大阪関西万博ですねこれで供給を開始する計画が進められているほか製糸業界ではコシとか建築廃材からエタノールを生産してサフの原料とする取り組みもあると聞いていますこのサフの普及に向けては国産かつ非過食である原料を安定的に確保する必要もあると考えていますがこの点について大臣の認識聞かせていただきたいということまた今後解決していかなければならない課題などあれば教えてください

6:00:16

はい斉藤大臣

6:00:19

将来的なサフの供給拡大に向けては国際的に非過食原料の利用促進や原料生産から消費までのライフサイクルにおいて様々な環境社会的影響を考慮するなどの持続可能性を遵守することが求められていますこのような状況も踏まえつつ我が国としても安定的で安価な原料の確保を進めていかなくてはならないと考えていますその際ご指摘の国産や非過食の原料の確保も重要であります我が国ではすでにサフの製造事業者が国内の飲食チェーンご指摘ありましたが廃棄物処理業者との連携によりまして排食用油や年込みなどの効率的な回収に向けた取り組みや非過食原料を海外で栽培し原料として利用するための取り組みが広がってきていますまた経済産業省としても2022年4月国土交通省と共同で立ち上げた官民協議会におきまして農林水産省や環境省とも連携し安定的で安価な原料の確保に向けたサプライチェーンの構築に向けた課題解決に取り組んでいますその中で国産の非過食原料の利用推進のためSAFの原料広報を取り扱う関係者を官民協議会に招いてヒアリングを行い事業家に向けた課題の抽出をしたいと考えています引き続き先行する国内外の取り組みなども参考にしながら安定的な原料確保に向けた取り組みを進めつつSAFの供給体制の早期確立に向けて取り組みを進めていきたいと考えています

6:02:07

平山君

6:02:09

事業家に向けた今から検討もしっかりしていくというお話もありましたやはりこの環境という観点からGX世界でもしっかり競争力アップできるような形をこの段階から進めていくということは非常に大事かなと思っておりますこの資源エネルギー庁が作成したこのSAFですねこれの利用量と供給量の見通しこれを見てみますとSAFの供給が需要量に追いつくというのは2028年ということなんですねまだまだ現時点ではこの需要に対して供給が追いついていないということになりますがこうした中でGX基本方針には航空機による燃料使用量の10%これをSAFに置き換えるということを明記をされています去年12月のGX実行会議で示された分野別投資戦略ではこのSAFの供給利用目標を設定することに加えてSAFの製造設備や原料サプライチェーン整備を支援する方針が示されましたそして今回の法律案では国内生産促進税制が適用されるということになりこれで生産者側のインセンティブは示されると思っています一方で使う側ですよね航空側航空会社側のインセンティブはこれは示されていませんSAFはこの航空燃料に最大5割混合させることができます航空燃料価格の最大5倍とも言われているこのSAFをですね義務値10%以上導入してもらうということにはやはり何らかのこのインセンティブが働かなければ導入はなかなか難しいのかなという印象を持っています利用者側である航空会社側に対しても導入目標を設定する以外にですねこれやっぱりさらなるインセンティブを与えるということも検討してもいいのではないでしょうかこの点に関しての見解を伺います

6:04:25

はい国土交通省航空局大沼次長

6:04:28

お答え申し上げます2050年までのカーボンニュートラル向けまた航空の国際競争力や航空ネットワークの維持強化の観点からも航空の脱炭素化これは大変重要な喫緊の課題でございます航空の脱炭素の中心になりますのが先生ご指摘のとおりCO2の削減効果の高いSAFの導入の促進でございまして2030年時点のSAFの使用量について日本の国会社による燃料使用量の10%をSAFに置き換える目標を掲げて取り組んでいるところでございます具体的には先ほど大臣からもご指摘ございましたようにSAFの導入促進に向けて私どもの経済産業省さんと一緒に官民協議会を立ち上げてございますがここでエアラインや石油元売りとともに国際競争力のある国産のSAFを安定的に供給できる体制の構築に向けて議論を進めているところでございまして今般のGX経済交際を活用したSAFの製造事業者に対する設備投資補助や税額控除我が国のSAF導入促進にこういったものは大きく貢献するものと考えております他方でですねヨーロッパEUでございますこちらでは空港でのSAFの供給義務といった規制あるいはアメリカではSAF製造事業者に対する大規模な補助金による支援こういったことが行っているんですけれども利用者側であるエアラインに対する財政的な支援というのはいずれにおいても行われていない状況でございます利用者側であるエアラインに財政的な支援を導入する場合にはですねまずこれは航空利用のない方も含めた国民全体での負担になるということさらに言えば日本の航空会社のみならず日本発着の外国の航空会社も対象にするということになることあるいは国産のSAFに加えて海外からの輸入のSAFも対象としていくといったようなこういったことをどう考えるかといった課題も多くてですね慎重に考えるものかと認識しているところでございますこういった観点から国際競争力のある国産SAFと既存のZ燃料の差額につきましてはこれは環境の価値と捉えて航空利用者にご負担いただくことが基本になるものと私どもは考えておりますけれども引き続き今私申し上げました海外の動向ですとかあるいは国産のSAFの製造状況こういったものは注視してまいりたいと思っております

6:07:02

はい平山君

6:07:03

はい公平性という観点から補助金を入れるという税金ですからこれはなかなか難しい問題だというお話よく分かりましたただですね航空業界ももちろんこれ各社競争の中で事業を行っていますので自社の競争力を維持をしていくためにもしかしたらSAFの混合割合をこの義務値ですか以下できる限り下げようということを考えることもやはりこれあり得ることだと思いますこのSAFですが今後このSAFの国内生産体制が想定通りに整わずにSAF価格が高騰した場合には航空会社それから利用者の負担が増えてしまうのではないかというこういった懸念点ですねそれから結局は現場で働く人の負担が増えてしまうのではないかという心配もあるわけですこのSAFの導入による航空運賃の影響ですとか空運業界への影響をどのように見込んでいるのかまた支援メニューの検討などを行われているかどうか含めてまた何か考えがあれば教えてください

6:08:18

はい大沼次長

6:08:21

お答え申し上げます先生御指摘のとおり航空運賃はSAFを含めた燃料のみならず様々な要因で決まるものでございますけれどもSAFにもさらに言えば様々な原料がありますので具体的にどういうふうな影響になってくるかというのはなかなかこの試算簡単ではございませんただ一般論として申し上げればSAFの価格が高くなれば他の部分が変わらなければ当然運賃にも影響があるとこれは御指摘のとおりでございます国土交通省といたしましては国際競争力のある国産SAFを安定的に供給できる体制をしっかりと構築するとその上で国際競争力のある国産SAFと既存のZ燃料との差額につきましては先ほど申し上げましたようにこれは環境価値と捉えてですねそのコストについては航空利用者の方にご負担いただくことが基本的には考え方になるのではないかとその上でそれをこうきちんと理解していただくためには環境価値に対するコストを円滑にその運賃に乗せていくという意味ではですね航空利用者に理解を得る必要もあると認識しているところでございますこういった観点で本邦エアラインにおきましてはSAF利用によるCO2の削減量を環境価値としてこれは少々にしてですね見える化することでどれだけCO2排出量の削減に貢献したか利用者の方が把握できるこういった取組を始めたところでございます国土交通省としても航空利用者への浸透を図るためにガイドラインの作成などによりましてこういったエアラインの皆さんの取組を後押ししているところでございます繰り返しになりますけれども国土交通省といたしましてはエアラインのみならず航空利用者の皆様がSAFの利用による環境価値を享受し合わせてSAFの利用に伴うコストについてもご負担いただくこういうことについての環境の整備をまずは図っていきたいとここから始めてまいりたいと思っているところでございますはい平山くんはい多くの人に環境不可価値というものを見える化してという言葉もありましたけれどもしっかり分かりやすく国としても示していくんだってみんなに理解してもらって一緒になって前に進めていくんだということで理解をいたしましたはい今日様々な議論の中で経済の停滞とかですね失われた30年とか厳しい流れの言葉もたくさんありましたこれをやっぱり打破していくため打ち勝っていくには国がしっかりと指針示した上でリーダーシップを取ってみんなが一緒に前に進んでいけるような世界で戦っていくようなそんなやる気を持てるような社会を作っていかなくてはならないと思いますので引き続きよろしくお願いいたしますありがとうございました

6:11:18

本日の質疑はこの程度にとどめます参考人の出席要求に関する件について お諮りいたします新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための産業競争力強化法等の一部を改正する 法律案の審査のため来る28日午後1時に参考人の出席を求め その意見を聴取することに御異議ございませんか(御異議ない)御異議ないと認めますなおその人選等につきましてはこれを委員長に御一人願いたいと存じますが 御異議ございませんか(御異議ない)御異議ないと認め 差与を決定いたします本日はこれにて散会いたしますご視聴ありがとうございました

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