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参議院 農林水産委員会

2024年05月23日(木)

6h5m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7981

【発言者】

滝波宏文(農林水産委員長)

山下雄平(自由民主党)

藤木眞也(自由民主党)

徳永エリ(立憲民主・社民)

田名部匡代(立憲民主・社民)

羽田次郎(立憲民主・社民)

滝波宏文(農林水産委員長)

横山信一(公明党)

金子道仁(日本維新の会・教育無償化を実現する会)

舟山康江(国民民主党・新緑風会)

紙智子(日本共産党)

寺田静(各派に属しない議員)

1:05

ただいまから農林水産委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに宮本周次君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君が占任されました。

1:19

この際、坂本農林水産大臣から発言を求められておりますので、これを許します。坂本農林水産大臣。

1:27

5月の16日の本委員会におきまして、私から「生産基盤が弱体化したとは思っておりません」と申し上げたことにつきまして、一言申し上げさせていただきます。今国会でご審議いただいている食料農業農村基本法の改正法案は、農業の生産基盤が弱体化していることなどを背景に提出させていただいており、また過去の政府文書や国会答弁等では、生産基盤の弱体化等の課題に直面している等とされていることから、私の認識に誤りがありました。私の答弁については、生産基盤が弱体化していると修正させていただきます。前回の答弁については撤回することとし、お詫び申し上げます。また、委員からの弱体化の根拠などを示してのご質問に対し、決めつけの質問等と申し上げた点についても、行き過ぎた発言であったと思います。この発言について、撤回しお詫び申し上げます。政府参考人の主席意欲に関する件についてお諮りいたします。食糧農業農村基本法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、厚生労働省社会援護局障害保険福祉部長 辺美里君ほか13名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、裁を決定いたします。食糧農業農村基本法の一部を改正する法律案を議題といたします。去る21日に本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。

3:11

山下祐平君。

3:13

委員派遣の御報告を申し上げます。滝並委員長、佐藤理事、山本理事、横沢理事、舟山理事、清水委員、野村委員、藤木委員、宮崎委員、山田委員、田辺委員、徳永委員、旗委員、高橋委員、横山委員、松野委員、上委員、寺田委員及び私、山下の19名は、食糧農業農村基本法の一部を改正する法律案の審査に資するため、去る5月21日、岩手県に派遣され、森岡市で地方公聴会を開催し、4名の公術人から意見を聴取した後、質疑を行いました。公術の要旨について申し上げます。最初に、株式会社西部開発農産代表取締役社長の手類克也公術人から、担い手への農地の収積・収約を推進する必要性、基盤整備による生産性向上と、畳地化による需要に応じた生産効果等の意見が述べられました。次に、自衛全農岩手県本部長の高橋つかさ公術人から、合理的な費用を考慮した価格転嫁の実現への期待、多様な農業者が地域で担う役割の重要性等の意見が述べられました。次に、県地の土株式会社代表取締役の畠山健志公術人からは、農業者の所得工場に寄与する産植販売の意義、中産間地域で地形を生かす中小農業の取り組みの重要性等の意見が述べられました。最後に、岩手大学人文社会科学部教授の横山秀信公術人からは、食料自給率を食料安全保障に関する最重要の目標として位置づける必要性、市場価格と生産比の差額を補填する措置の必要性等の意見が述べられました。これらの公術人の意見に対し、派遣委員より外国人材と女性の活用に必要な施策、家族農業の再産確保と支援策、農地中間管理機構が適切に機能するための方策、農業法人における障害者雇用の状況、コスト対策と所得補填の政策比較、財政支出による農業者への直接支払い制度の評価、小規模農業が支援対象外となる制度要因など多岐にわたる質疑が行われました。以上が地方公聴会の概要です。会議の内容は、即期により記録しましたので、詳細はこれにより御承知願います。なお、地方公聴会に続き、静岡市長で農場を視察するとともに、猿子重久市長長、堂屋強氏氏などの関係者と意見交換を行いました。最後に、今回の委員会発見におきましては、公実人及び関係者の方々に多大なご協力をいただきました。深く感謝申し上げます。以上、ご報告申し上げます。以上で、派遣委員の報告は終了いたしました。なお、地方公聴会の即記録につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することといたします。これより、質疑を行います。質疑のある方は順次、御発言願います。

6:51

藤木真弥君。

6:56

自由民主党の藤木真弥です。今回、私も熊本県で農業者として約30年、それ以降、農業関係者として10年間、農業現場に携わってきました。今回の基本法の改正に当たっては、農家を代表する国会議員として、参議院で登壇の機会もいただきましたし、今日、こうやって法案の審議のチャンスをいただきましたことに、理事の先生方には感謝を申し上げたいと思います。そこで、今日、大臣がいらっしゃいますけれども、私の選挙区は、熊本第三選挙区であります。小田賀大議士は、坂本哲史大議士です。自分の大議士が大臣でいらっしゃる中で、胸を借りて、今日は質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。私は、昭和61年に、親父の後継いで就農しましたけれども、同級生は、大体60年に高卒で、そのまま就職をしています。考えてみると、一番多かったのは、施設農業をやられている農家の後継が多かったわけですが、その頃というのは、バブルの絶世紀でもありましたけれども、大体、後継ぎをする、またはどうしようかなと思っているときに、親が高級車を買ってあげるから農業を継がないか、そんな時代に私は就農をしております。ただ、それから約40年経過をしていますが、どの農家も大体規模的には2倍近い規模拡大を行いながら、それでもその当時の手取りには足りないというような状況が現在続いております。ホルスタインの肥育をやっていた私からいけば、そのときのホルスタインの牛肉より現在の牛肉の方が安いという、考えられない状況が生まれています。こういった状況の中でありますけれども、やはり私たちの周り、仲間、そういう人の話を聞くと、「藤木先生、ここまで頑張ってきたけれど、やはり息子は農業をしたいと言って農大に行った。でもやはり就農させるのはちょっと親として厳しいな。もう他の仕事に就け」ということを言いましたという仲間がたくさんいます。自分の仕事に誇りを持ってこれまで頑張ってきて、後継ぎがやりたいというその気持ちを遮る親の気持ち、この悔しさというのを、本当に私は多い機会、そういう話を聞かされる中で、突然組合長の話があったときには、自分の組合員さんだけでもこういうことにならないように頑張ろうかという思いで組合長もお受けしましたし、この国勢に出ろと言われたときにも、こういう人を一人でも出したくない、そういう思いで最終的には出馬をする決意をいたしました。やはりこの2倍に経営が大きくなっても手取りはそのときよりも少ないんだということは、価格転換が間違いなくこの地域で行われていなかったことによる影響が多大だろうと思います。しっかり今日の農業新聞にもありましたけれども、価格転換への期待が7割。これはやはり今回の基本法の改正にあたって、地域で農業を頑張っていらっしゃる方の率直な気持ちだろうと思います。やはりここに本気で私たちは期待に応えていかなければいけないという中で、とうとしても2年前に食料安全保障の確立、これをテーマに掲げて今日まで進んできたというふうに思っております。安全保障の確保、これも56%の方が期待をされているということでございます。やはりもうこれ以上の離農者を出したくない。またよくデータを出されると、原稿基本法がスタートしたときの約120万人の農業従事者が現在120万人で、これから20年間で30万人まで減少するだろうという見込みがある中で、本当に30万人まで減らしていいのかということも真剣に考えていかなければいけないんだと思います。やはり私はこの法律を変えて、政策を変えて、やはり40万、50万、酒止めをできるだけ高いところで作っていくのも、私たちが取り組んでいく最重要課題ではないかなというふうに思います。やはり多様な農業者、こういった方々の連帯によって地域を守って、地域農業を守り、そして食料をしっかりとこの国で生産をしていくところにつなげていくために、今日は質問をさせていただきたいと思います。本会議でも発言をいたしましたけれども、現状家族経営の親が収納を止めるような実態、こういったものが現行ございますけれども、農家としてやはり悔しい思いというのが、私は非常に強いです。農業では飯が食えない、この状況をやはり打開していくためには、いろいろな政策をこれからどんどん新しいものに作り変えていく必要もあるんだろうというふうに思います。特にこの約25年間の間で農業従事者が半減をするということは、この農業という産業が私は再生産がかなっていない、そこに行き着くのではないかと思います。やはり産業が再生産ができない、それは当然小さくなっていきますけれども、やはりこの再生産がかなう、そういった農業に作り変えていくために、ぜひとも大臣、また農林水産省の皆さん方には頑張っていただきたいなと思います。その中で、今回こういった一連のいろいろな議論が行われているわけですけれども、これからの農業、これをどう進めていくんだという点を、坂本大臣のお考えを、また心意気をお聞かせいただければと思います。

13:36

坂本大臣。

13:39

我が国の家族経営は、農業経営者の約96%を占め、小規模で付加価値を高めたり、一定規模で生産性向上を果たすなど、多様な経営が展開されている重要な存在であります。この家族経営の基幹的農業従事者は、現在60代以上の層が8割を占めている年齢構成や、我が国全体が平成20年をピークに人口減少局面に入っており、生産年齢人口が減少することを踏まえると、今後、基幹的農業従事者が減少することは避けがたい状況と考えますが、それでも委員の御指摘のとおり、親元就農や第三者への継承などを通じ、次世代を担う農業者を少しでも多く確保していきたい。その考えは、委員と一緒でございます。そのためには、農業の収益性を高める取組への支援、そして新規就農者に対する機械等の導入や、様々な資金免入での支援、そして円滑な経営継承のサポートなどの施策を、しっかりと講ずることが必要だというふうに考えております。さらには、現在、市町村において策定が進められております地域計画は、次世代への農地の継承の契機となるものであります。継承に向けた話し合いがなされるよう、現場で取組を後押ししてまいりたいというふうに思っております。

15:18

藤木信也君

15:20

ありがとうございます。非常に重要な局面を私は迎えていると思いますし、本当に農業にとってはラストサンスではないかなというぐらい、現場には厳しい風が吹いていると思います。私どもも全力でこのことについては取り組んでいかなければいけませんけれども、農林水産省の皆さん方にも、本当に危機感を持って、今後の日本農業を支えていただきたいというふうに思ってございます。先ほど農業新聞の今日の一面に出ていましたと言いましたけれども、やはり適正な価格形成、これが今回一つの肝になっていくんだろうと思います。令和5年の5月、まだ私も政務官を務めているときですけれども、乳製品に関して、そしてまた8月には大豆製品に関しての協議会というのが立ち上がっているかと思います。いろいろな場面で他の先生方が質問をされると、この協議会の議論を進めていますというご回答は農水省から出ていますが、この内容であったり、進捗状況、こういった部分のお話が全然聞けていないのではないかなと思います。この協議会における検討状況であったり、今後の見通しについてお話を聞かせていただければと思います。

16:49

宮浦総括審議官

16:52

お答え申し上げます。今ご指摘ございました協議会でございますが、昨年8月から生産加工流通、小売消費の幅広い関係者にお集まりいただきまして、4回の会合と計6回の品目別のワーキンググループを開催をいたしました。協議を開始いたしました当初は、現在の価格交渉は長年の積み重ねの上に成り立っていて、現状が最適であるといった意見ですとか、価格形成に関しては改めて議論しなければいけない、必要性が理解できないといったような意見もございましたが、強調した議論が進展をいたしまして、直近4月の協議会におきましては、合理的な費用を考慮する仕組みづくりについて法制化も視野に検討すること、それから米や野菜などの幅広い品目を対象に、各段階でのコストの実態調査を行うことなどにつきまして、共通の認識が得られたところでございます。これまでの協議の中におきましても、例えばその生産者の委員からは、この協議会の設置自体が大きな成果ではあるものの、どこかにしは寄せが発生しないような仕組みとするようにすべきだといった意見ですとか、それから流通業者の委員からは、法制化の方向として自由な競争原理を阻害しないことですとか、サプライチェーン全体の生産性向上を目指していくことなどに留意をすべきだといった意見。さらには小売業者の委員からは、議論の出発点は特定の品目の供給の持続性であったので、品目が宮城に広がらないよう励めが必要だといった意見。さらに消費者の委員からは、今後合理的な費用が考慮されるために、どの程度の仕組みが必要なのか、分かりやすく示してほしいといった意見もございました。立場に応じて意見も様々でありますので、引き続き丁寧に合意形成を図っていく必要があると考えているところでございます。

18:57

藤木信也君。

18:59

はい、いろいろな議論、意見というのがあるんだろうとは思います。ただ、約1年間を経過して現場に余った状態の中で、この1年間の成果としては、少し私はどうなんだろうというふうに感じるところもございます。やはりスピード感というのも必要ではないかなと思いますので、ぜひその辺、もう少し現場に寄り添ったといいますか、危機感を持った現場に対して早くメッセージが出せるような取組の強化を引き続きお願いさせていただきたいと思います。そしてまた、この議論の場で、再三度外しをした価格設定がされる場合が非常に多い、またコスト以外の要素で納入価格が決定される場合が多い、またコストが上がっても機動的に価格交渉ができない、取引所の立場が弱い側が一方的に負担を強いられるといった問題が生じているというふうにもお伺いをしています。一方で小売業の団体や消費者の団体からは、価格転嫁を進めれば消費が減少し、生産が縮小してしまうというようなマイナスの影響についても指摘をされていると思います。ただ、農家が再生産が叶わないということは、生産の規模はもっと縮小していくことにつながるんだということが極めて大事なことなんだろうと思います。国民の皆さん方に理解情勢というのも必要ですけれども、そこをしっかりと私たちは主張していかなければいけないかなと思います。今後の検討の中でコスト指標が示されたり、何かしらのルールができても立場の強い海底側がきちんと遵守するよう、また実効性がないと意味がなくなってしまうのではないかなと思います。一方で消費が減少したり、輸入品に代替されてしまっても意味がなくなってしまうというふうにも思います。適正な価格形成に向けた仕組みの議論の中で、このような課題について、農林水産省としてはどのように作り上げていこうというふうに考えていらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。

21:40

宮浦総括審議官

21:42

お答え申し上げます。今、委員から御指摘のありました実効性ですとか、あるいは消費の減退代替性といったものにつきましては、同じように問題に意識を持って取り組んでいるところでございます。協議会の中におきましても、農入価格が非常に取引控所の中では、農入価格が非常に低く抑えられやすいですとか、価格控所が機動的に行うことができないですとか、やはりその取引上の立場が弱い側が一方的に負担を強いられるといった実情を十分考慮した実効性のある仕組みとするべきだということについて、共通認識が得られてきているところでございます。また、消費量の減少ですとか、輸入品への自由のシフトについても、品目ごとに差異がございますので、品目ごとに各段階のコスト構造などについて実態調査をよく行って、この実態を踏まえた検討を進めるということについて、共通認識が得られているところでございます。

22:47

藤木信也君

22:49

本当、まったなしの問題だと思います。ぜひ全力でこういったところを強化をしていただければと思います。また、適正な価格形成を成し遂げるためには、やはり消費者の理解情勢というのが極めて大事なことになってくると思います。本会議の場では、時間が非常に短い中でありましたけれども、坂本大臣からは、生産者の環境負荷低減の取組をわかりやすくラベル表示し、消費者に伝える見える化を促進するとともに、食や農林水産業への理解の増進や意識の変化を図るための農林水産体験等の食育推進を進めるという御答弁をいただいております。適正な価格形成には、消費者の理解がなくしては実現できないものと私も思っておりますし、最近では、いろいろな地方で私もお話をさせていただく際、特にJAの青年部であったり、女性部の皆さん方にも、皆さん方も一緒になって、同じ方向を向いて、消費者の皆さん方に今の農業の実態であったり、やはり今後、こうなければ私たちはもう続けていくことができないんだというようなところをお伝えいただけないですかというようなお願いもさせていただいておりますけれども、この極めて重要な取組、より消費者理解を直接求めていく具体的な方法を示すべきではないでしょうかというのが、私の一つ疑問に思っているところでございます。また、十分な予算を確保して、そういった部分の予算の獲得に向けた検討とかも農林水産省には努力をいただきたいと思います。これは本当に、国を挙げた安全保障に対する取組でございます。やはりしっかりとした予算確保のもとで、国民運動としてこの理解情勢運動を進めていくべきではないかと思いますが、農林水産省のお考え方をお聞かせいただきたいと思います。

24:59

鈴木副大臣

25:01

お答え申し上げます。消費者の理解情勢につきましては、環境負荷低減の見える化や農林水産体験等の植育といった先生御指摘からの取組とともに、価格形成に関連する取組といたしまして、昨年7月よりフェアプライスプロジェクトを実施しており、生産資材や原材料のコスト、高等の背景等について、インターネット動画の配信等を通じてわかりやすく現場の実情を伝えているところであります。また、生産等にかかっているコストを明確化していくため、米や野菜等の幅広い品目を対象に、生産流通等にかかる費用の実態調査を行うこととしております。こうした取組を通じて、消費者が実際に農産物や食品を購入しようとする際に、生産現場の実情やコスト等を御理解いただき、価格ばかりを選択基準にするのではなく、行動変容をいただける環境整備をしていきたいと思っております。特に冒頭、藤木委員からの御指摘もありましたが、生産現場の皆さん、この何十年の間、価格が全然上がっていないのではないかという、大変厳しい状況に置かれているというふうに、私自身もよく認識をしておりまして、サプライチェーン全体を見渡したときに、特によく聞くお話として、デフレ化でありましたので、価格を上げれば消費が減るのではないか、なかなかそこに踏み込んでいけないというお話をよく聞くことがありましたが、だんだん状況は変わってきているのかなというふうに思っておりますので、今この時点を契機として、委員からも御指導いただきながら、消費者の理解をしっかりいただけるように、どのやり方が一番いいのか、小売の現場の皆さんなんかとも、よく話し合いをしながら、予算も含め取り組んでいきたいというふうに思います。

26:54

藤木信也君。

26:56

ありがとうございます。やはり生産者にとっては、できるだけ高いがいい、当たり前のことだと思います。また逆に消費者の皆さんからいけば安い方がいい、これもまた当たり前のことだと思います。やはりここに折り合いをつけていくということが極めて大事なことなんだろうと思いますので、これは本当に私どもも全力で御協力をいたしますので、一体となって理解助成運動を展開していければなと思っております。御指導をよろしくお願いいたします。また、地域農業を守っていく上では、やはり1人や2人の農業者ではなかなかそれが達成できるという話ではないと思います。たくさんの農業者の方々とともに作業を行うことによって、地域、そしてまた農業環境というのが守られてきたというふうに思ってございます。これも本会議での大臣の答弁になりますけれども、担い手育成確保を引き続き図りつつ、担い手とともに地域の農業生産活動を行う、担い手以外の多様な農業者を位置づけた、また、担い手及び担い手以外の多様な農業者には、それぞれの役割に応じた支援を行い、双方で連携の下、一体となって地域農業を支え、農業生産の基盤である農地の確保を図ると、ご答弁をいただいております。やはり私は、この取組は非常に大事なことだというふうに思います。ただ、一度土地をお持ちでも農業をリタイアされると、やはりその共同活動にはなかなか出席をしていただけないという実態もあろうかと思います。今、非常に少なくはなってきておりますけれども、こういった多様な農業者といいますが、主には私はやはり県業農家の方を指すというふうに受け止めております。この二内手以外の多様な農業者への支援、これが多面的な支払いや中三間地の直接支払いなど、日本型直接支払いのみの回答でありましたけれども、やはり農地の総量を維持していく上では、日本の農業の生産力の維持に向けて非常に大事なことだと思ってございます。そのためには、二内手以外の多様な農業者の役割というのを極めて重要視をしていくことも必要ではないかと思います。これまでのようにたくさんの県業農家の方がいらっしゃったときには、やはりなかなか二内手の方の規模拡大が容易にできないぞというような、疎外要因につながりかねないような場面もたくさん現場でも私も感じてきましたけれども、ここまで減少をされると本当にこの方たちに残っていただかなくて、全ての農地が耕作できるんだろうかという危機感を非常に強く持っています。そういう意味では、私は二内手以外の多様な農業者、県業農家が主でありますけれども、この方々も二内手と全く同じとは言いませんけれども、やはりある程度の再生産可能な農業として持続性を発揮していただくことが重要ではないかと思っております。そのための施策の充実が必要だというふうに考えております。特に県業農家では機械や施設整備等の更新を行うような事業に非常に取り組みにくいという状況が今あろうかと思います。ちょうど私、コロナ対策のときも政務官をやっていましたけれども、そのときに出させていただいた経営継続補助金、100万円の定額でしたけれども、これは非常に地方の皆さん方からは評価を高く受けました。これはもう専業も県業も関係なく一律に農家の皆さん方にやっていただいたということでありますが、やはりこの実績というのは、私は農林水産省として重く受け止めていただきたいなというふうに思いますし、先ほども言いましたけれども、全く同じような支援を与えてくださいとは言いませんけれども、現行では、もう本当、農業の近代化資金、これの利活用ぐらいしかこの方々には支援としては直接支払い以外にはないのかなというふうに受け止めております。やはりこの多様な農業者による経営強化に向けた機械や施設整備等の更新に対する融資や補助制度等の検討というのも必要ではないかと考えますが、農林水産省の考え方をお聞かせいただきたいと思います。お答え申し上げます。農業者の高齢化が進む中で、引き続き担い手の育成確保を図ることは重要ですが、一方で、担い手だけではカバーしきれない農地については、兼業農家をはじめとする多様な農業者に保全管理を適切に行っていただく重要性が従来と比べても非常に増してきているというふうに我々は思っております。そのため、そうした多様な農業者の役割が引き続き発揮されるよう、農地の保全に向けた共同活動の促進のほか、6G産業化や農博などの農産業者の発展、イノベーションの取り組みを通じた農村における所属の向上と雇用機会の確保、それから品目別対策等による農業者への生産支援などの施策を講じてまいりたいと考えております。今、委員の方から機械の関係、ご指摘ございました機械との導入費用の低減を図っていくということも非常に重要なポイントになってくるかと思っております。農作業の自宅や農業機会のシェアリングサービスなどの提供する農業支援サービス事業体の育成確保に取り組んでいるところでございます。こうした取り組みを続いて、多様な農業者の農業生産活動を支えてまいりたいと考えております。

33:22

藤木信也君。

33:24

ありがとうございます。県業農家と一言で言いましても、やはり一種農家、二種農家あると思います。特に一種農家の方は、なかなか私の周りでも4ヘクタール、5ヘクタールの水田農業をやられている方もいらっしゃいます。やはりそういった方々が、じゃあ住宅に全てを預ける経営と、やはり自分で作業をやる経営、やはりその辺が二種農家とは少し違う部分もあるのかなと思います。二種農家の方は、今回よくお話に出ているサービス事業体、こういったところを利用していただければいいのかもしれませんけれども、そこに少し内容的に違う方々もいらっしゃるんだということを、ぜひ念頭に置いていただきながら、今後のことを検討していただければと思います。最初の話にも少しお話をしましたけれども、私もこの当選をして約8年がたとうとしていますが、この間で相当親元収納ですね、親元に収納される方の支援というのが、格段に充実をしてきたなという点は、農林水産省に感謝を申し上げたいというふうに思います。私が当選をした当初は、私が収納するときの条件とほぼ変わらないような内容で、非常にやれんぞというのが、私の周りからもよく聞かれていましたけれども、最近は少しその言葉も変わってきているなというふうには思います。ただ、やはり実際にこれに取り組もうとすると、まだ少し条件的に厳しいなと言われるようなお話もたくさんお聞きをしております。特に認定収納者で親元収納をした場合に、親の経営を5年以内に継承してくださいという点が、非常にやはりお父さん方からは重いぞというお話をお聞きします。ここをしっかり私は育成強化をしていくと、農家の減少に一定程度の歯止めが効くのではないかという思いを持っています。ぜひこういったところの取り組み強化をお願いできればというのが、今回質問の指針です。先ほど、私のあまり年が変わらない人たちが、だいたい40年近い間に経営規模が2倍になって、それでも手取りが収納当時の金額には達していないというお話をさせていただきました。やはり家族経営を行っていく中で、息子ないし娘さんの収納が新たな労働力として加わることによって、その経営がさらに発展をしていくところにつながると思います。私の経営を出すとどうなのかと思いますが、私は親父から19歳で引き継ぎました。借金まみれだったこともあって、とにかく規模を拡大しないとお金が返せないぞということで、非常に急いで規模拡大をしたという計画がございます。ただ、一定程度の落ち着きを見せた頃から、水田の添削で飼料稲を植えたいんだと言われる農家の方が周りにたくさんいらっしゃるんですけれども、あんたが取ってくれたらやれるんだけどなというお話の中で繁殖を増やしてきて、本当に現在の大規模経営までつながってきていますが、私のところは、本当に周りの皆さんに恵まれて、ここまで成長ができたという有料事例になるのかなと思いますが、やはりいろいろな生産現場の差がある中では、一定の規模拡大が進めにくいといったところもあるのかなと思います。やはりそういう新たな労働力を確保することによって、規模を大きくしてという考え方も一つあるのかなということを考えると、しっかりと親元収納、他産業からの新規収納の方と同等、それ以上を私はお願いしたいなというのが本音でございます。ぜひ、この要件緩和であったり、対象の拡大、そして予算規模の拡大、こういった抜本的な強化に農林水産省として取り組んでいただきたいのですけれども、そのお考えをお聞かせいただければと思います。

38:15

村井経営局長

38:19

お答え申し上げます。今後の我が国農業の持続的な発展を確保していくためには、新規収納者の確保、それから経営継承の実現は極めて重要な課題であると認識をしております。経営開始資金につきましては、農地もなく全職を辞めて収納するなど、生活資金の確保も厳しい中で新しく収納しようとする方を後押しするため、新規に参入される方や、農家指定であっても、新規参入と同等の経営リスクをとって収納される方に交付をしておりますけれども、実績の3割程度は農家指定への交付となっているところでございます。また、新規参入者並みのリスクがない親元収納も含めて、新規収納者の収納後の経営発展のため、令和4年度から経営発展支援事業を新たに措置し、機械施設等の導入を支援しているところでございます。実際にこの事業を活用した方からは、親が高齢で経商を検討していたときに、事業が当初となって親元収納に至った、あるいは事業を契機に親の推奨経営を継承し、合わせて地域で担い手がいなかった農地を引き受けて規模拡大に取り組む、そういった事例も出てきているところでございます。今後も委員の御指摘ありました内容ですとか、現場の行為、あるいは現場の実態を踏まえながら担い手の育成確保について、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

40:00

藤木信也君

40:02

ありがとうございます。私の近くでも、おじいちゃん、おばあちゃんの経営をお孫さんが継承していくという米麦、大豆を作られる農家の跡取りが、2、3人、最近だけでも2、3人、この10年近くの間に8名誕生しているというような事例もございます。やはり、その辺をぜひ、活用、全ての方がそれを活用できたかと言われると、できていないケースが散見されます。ぜひ、そういった方々への支援というのを、強化をしていただくことをお願いをさせていただきたいと思います。そして、地域農業を守っていく上で、また今後の日本農業を守っていく上で、日本型の直接支払い、これは極めて大事な取組だと思ってございます。これまでに長年続けていただいて、私もこの取組に参加をしてきましたけれども、非常にありがたいなということと、同時に、やはり集落内の結束力というのも、非常にこれまでは強まったなというのが、私はこの補助金を通して感じているところであるんですが、最近は少し農村の実態というのも、高齢化が進んできて、少し変わりつつあるものですから、この質問をさせていただきたいなと思います。たまに的な支払いは、農地の総量維持を果たしていく上では、非常に重要な役割を果たす政策だと思っております。ただ、少し要件緩和であったり、対象拡大、そしてまた、単価の増額を求められる、そういった集落が非常に最近多いなというふうに感じております。中山間の直接支払いについては、山間地域の状況が著しく厳しいため、私は今後は中山間地という一括りではなくて、中間地、山間地と分けて今後は対応していくべき課題ではないのかなというふうに考えております。今でも、斜度であったり、いろいろな要件で、いろいろと組み合わせるとこうなりますよというのがあるんですけれども、やはり現場の皆さん方からは非常に複雑で、非常にわかりにくいんだということも、お話しとして聞かせていただいておりますし、特に山間地に行けば、本当にいらっしゃるだけで、名前だけ残っているんだけど、みたいな方もいらっしゃるぐらい、これが始まったときと現在では環境が変わってきているというふうに思います。ぜひ今後は、そういった中間地、山間地といった、もう少しエリアを絞って対策を進めていくことも必要ではないかと思いますし、環境保全型の直接支払いについても、現在検討中とのことでありますけれども、本法案の第3条に環境と調和の取れた食料システムの確立が盛り込まれており、抜本的な政策の拡充が必要ではないかと思います。この3つの制度は、どれも集落にお金が支払われる仕組みとなっていますが、先ほども言いましたけれども、かなり年齢構成であったり構成員の内容が地域で差が出てきていると思いますし、変わってきていることは紛れもない事実だと思います。やはりこれまで同様ではなくて、ひと工夫を加えていただくことも必要ではないかと思いますが、野林水産省の考え方をお聞かせいただきたいと思います。

44:00

続き、副大臣。

44:02

3つの支払いについて、御質問をいただきました。まず、多面的機能支払い及び中産管直接支払いにつきましては、共同活動により、荒廃農地の発生防止解消や農村の地域コミュニティの維持等に寄与しており、流量農地の確保に重要な役割を果たしております。ただ、委員から御指摘もありましたが、一方で人口減少、高齢化により、共同活動や事務手続を中心的に担うものの減少等に伴う組織の弱体化や廃止等が課題となっていると認識をしております。このような状況の中で、多面的機能支払いにつきましては、田んぼダムに係る加算措置や長寿被害防止対策の強化など、そしてまた中産管地域等直接支払いにつきましては、特に農業生産条件が厳しい長休憩地や棚田への加算措置等により支援内容の充実を図ってきたところであります。令和7年度から次期対策に向けては、多様な組織や非農業者の共同活動への参画等の推進を通じて、共同活動が継続できる体制づくりを進めていくということが、まずは重要であるというふうに考えておりまして、関係者の御意見も幅広く伺いながら、委員から御指摘もありました、地域農業をしっかりと支社支えができるような、そういう仕組みとなるように検討してまいりたいというふうに思っております。そして、また3点目の環境直供払いということについてでありますけれども、今般の食糧農業農村基本法の改正において、農業が環境に負荷を与えている側面に着目をし、環境と調和の取れた食糧システムの確立を柱として位置づけているところであります。一方で、昨年12月末の食糧安定供給農林水産業基盤強化本部の食糧農業農村政策の新たな展開方向に基づく具体的な施策の内容の決定を踏まえまして、環境負荷低減に向けた取組強化として、まず農林水産省のすべての補助事業に対して、最低限行うべき環境負荷低減の取組を義務化するクロスコンプライアンスを導入することとし、令和6年度から施行実施をしてきております。その上で、令和7年度より次期対策期間が始まる環境保全型農業直接支払交付金及び多面的機能支払交付金は、有機農業の取組面積の拡大や環境負荷低減に係る地域ぐるみの活動推進といった観点から見直しを検討するとともに、令和9年度を目標に、緑の食糧システム法に基づいて環境負荷低減に取り組む農業者による先進的な営農活動を支援する新たな仕組みに移行することを検討してまいりたいと思います。具体的な内容は、今まさに農林水産省内で検討中でありますけれども、クロスコンプライアンスによりさらに進んだ環境負荷低減に取り組む農業者をしっかりと支援できるように検討してまいりたいと思います。

47:08

藤木信也君。

47:10

ありがとうございます。地域を守っていく上で、非常に大事な私たちの支援策だと思ってございますので、ぜひよろしくお願いいたします。時間が長いんだと思っていましたけれども、だいぶ時間が迫ってまいりましたので、2問質問を飛ばさせていただいて、私がストンと落ちなかった今回の法案のことについてお聞かせいただきたいと思います。本法案の第21条第2項で、国は農産物の輸入によってこれと競争関係にある農産物の生産に重大な支障を与え、または与える恐れがある場合において、緊急に必要があるときは、関税率の調整、輸入の制限、その他必要な施策を講じるものとするとの記載がございます。なかなか私はうんと思ったんですけれども、これ原稿法にも似たような内容はございますが、改めて確認をしたいと思います。これ相手国との関係や様々な経済協定がある中で、本当にこれ可能なのかなという疑問がありますので、ぜひこの内容についてお聞かせいただければと思います。

48:35

水野一通国際局長

48:38

お答えいたします。本法案第21条第2項で規定されている関税率の調整、輸入の制限、その他必要な施策については、現行の基本法第18条第1項においても同じ規定があり、これまでもこの規定に基づいて輸入急増等に対応して、関税の引上げとの措置を講じてきたところでございます。これまで講じてきた措置は、貿易交渉で合意されたセーブガード措置として、国際ルールに整合する形で実施してきているものでありまして、WTO協定やEPA協定において輸入量が一定数量を超える等の場合に、関税率を引き上げることが認められています。例えば、牛肉について申し上げますと、日米貿易協定やCPTPP協定などにより、仮に今年度の輸入数量があらかじめ設定された数量を超える等一定の条件を満たせば、年度末まで関税率を現行の22.5%から30%に引き上げることが可能となっています。また、これまでのセーブガード措置の発動実績としては、令和5年度において、WTO協定上のセーブガードとして、澱粉や乳製品などで計12件、CPTPP協定上のセーブガードとして、オーストラリア産豚肉調製品で1件、日米貿易協定上のセーブガードとして競争場で5件活動しているところでございます。

50:06

藤木信也君

50:09

ありがとうございます。もっと単純な話かなと思って期待をいたしたんですけれども、なるほどわかりました。ありがとうございます。次に、今回の法案でサービス事業体という表現が出てきたと思うわけですが、本会議で大臣に答弁をいただいたのは、スマート農業の促進案の説明に終始をされたかなと思います。私はもっと幅広に、今回このサービス事業体を活用していくべきだと思います。時間の関係もあって、大臣の答弁はそこに留められたんだろうと思いますが、スマート農業促進だけではないと思うところ、改めて農林水産省としてはどのようなことをこのサービス事業体に提供されているのかということをお聞かせください。

51:08

平方農産局長

51:13

地域の主要産業であります農業を持続的に発展させていくためには、担い手だけではなく、多様な農業者に対しても専門的に経営技術をサポートする農業支援サービス事業者の育成確保が欠かせないというふうに考えております。実際に行われている農業支援サービスを見ますと、施肥、発種、収穫などの作業受託を行う専門作業受託サービス、これが多いのですけれども、共同利用する農業機械をレンタル提供します機械設備供給サービス、また収穫作業など農番機等に人材を派遣する人材供給サービス、また営農データ等の分析結果に基づいて経営助言を行うデータ分析サービス、農業者は経営状況に応じてこれら多様なサービスを地域で活用できる環境づくりを進めていくことが必要というふうに考えております。このため農林水産省では、令和3年度以降、スマート農業に限らず農業支援サービスを提供する事業者に対して、新規事業の立ち上げに係る二次調整や人材育成、またサービスの提供に必要な農業機械の導入等の支援を行ってきたところでございまして、今後も農業者や事業者などの関係者の意見を広く伺いながら、農業支援サービス事業者の効果的な育成につながる施策を積極的に推進してまいります。

52:33

藤木真也君

52:35

ありがとうございます。今後、農家にとってはこのサービス事業体は非常に大事な存在になってくると思います。このサービス事業体は大小様々あると思いますし、私はJA、これも一つの大きなサービス事業体だと思います。特に全国のJAグループ、カントリーエレベーターやライスセンターは、大体昭和57、58年ぐらいから多くの地方で取り組み出されて、60年代の頭ぐらいまでが非常に建設ラッシュだったと思いますし、専科場においては、ガットオルグアイランド交渉のあの時の助成金、こういったものを利用されて、共同利用施設が作られたかなと思います。もう30年40年近く、そういった施設が使われてきて老朽化をする中で、やはり今回このサービス事業体として本来の機能を発揮していくには、ちょっと機能強化が必要だなと言われる声、非常に多くございますし、今でもカントリーの建て替えとか、専科場の中身の入れ替えとか、いろいろな事業に取り組んでこられていますけれども、JAが行う共同利用施設についても、非常に最近はKPIが高く設定されていたり、補助要件が非常に厳しかったり、要件が厳しかったりということで、取得が困難だと言われるようなJAも出てきています。ただ、この共同利用施設がなければ、本当にこれ、農家にとっては非常に大きな負担が今後発生をしかれない問題でもございますので、ここはもう少し農水省としても考え方を大きく持っていただきながら、JAであったり、いろいろな共同組織が共同利用施設等々を建設される際、また修理であったり補修をされる際の女性体系というのを新しく考えていただくことも必要なのではないかなと思いますが、農水省の考え方をお聞かせいただければと思います。

54:56

平方農産局長

54:59

強い農業づくり、総合支援、交付金、こういったものでやっているわけなんですけれども、収縮化せず、再編整備、今委員おっしゃられたように時代が経ってということでございまして、これを行う場合には優先的に支援ということでございます。具体的には再編合理化に取り組む場合はポイントの加算をするんですが、委員おっしゃられたところ成果目標をなかなか立てるのは大変だという話があるんですけれども、作付面積や生産量の拡大だけではなくて、物在比の削減、あるいは一等比率の改善、これを選択できるようにしましたし、またもう一つのKPIとして、再編整備による施設の利用率の増加ですとか、運営コストの低減、こういったものも選択できるようにしてですね、再編というニーズに対してもしっかり対応できるようにというふうに考えているところでございます。特に強い伸びをつくり交付金ですとか、産地パワーアップ事業におきましては、建屋のみの更新というのはなかなか難しいんですけれども、中の施設の改善等を行う場合には、既存施設の建屋の改修も含めて支援対象とするというふうにしておりますし、そういった現場の声を伺いながら、しっかり対応できるように予算を獲得していきたいというふうに考えております。

56:09

藤木知恵君。

56:11

ありがとうございます。ここは本当に私は地域にとっては大事なところだというふうに思います。特に、今年の4月からはトラックの働き方改革が新しく導入されて、そのとおり、出荷体制、出荷体制の取組をこれまでとは違う、一段レベルを上げた取組に変えていかなければいけないということも現場では問題になっています。特に短期間でいいので、予算の増額等々を検討していただきながら、少しでも一つでも多くの施設がこの機会に早く導入ができるような考えを計画していただければなというふうに思います。あと時間もだいぶ迫ってきて、最後の質問になろうかと思います。また少し質問を飛ばさせていただきますけれども、輸出を今、農林水産省としても積極的に進められています。非常に大事な取組だと思っております。特に日本の農産物、その中でも果樹であったり牛肉、こういった作物は世界に類を見ない、ズバ抜けた品質を持った、私は農産物ではないかなと思ってございます。ただ輸出を進めていくと、他国から同じ品種の作物が出てくるという、やはり苗の輸出がどうしても食い止めることができないということが発生をしています。やはり輸出を戦略的に行っていく上では、この地材の流出というのを早急に止めなければ、どれだけ日本で頑張って品種改良をしても、おいしいところは海外に取っていかれるようなことに、いたちごっこが今続いているわけですが、牛肉の世界においては、江藤大臣のときに私も御指導の下、牛の生育の流出防止を相当頑張らせていただきましたけれども、やはり今後は果樹の苗の流出を厳しく取り締まっていかなければいけないのかなと思います。先般、私も福岡の内業者の方、5、6名の方とお話をする機会があったときにも、生産者側からももうちょっと厳しくしてくださいよという問いかけがございました。特に、俺たちも疑われているんですよ、みたいな話があるんです。あんたらもネット販売で出しているんじゃないか、みたいな言われ方をするときがあるので困っています、というようなこともございました。ぜひ、そういった農家の方と意見交換を交わしていただきながら、早急にここは少し仕組みをつくるべきではないかと思いますが、農林水産省の考え方をお聞かせいただければと思います。

59:31

水野局長

59:34

お答えいたします。有料な品種が海外に輸出すれば、海外に産地が形成され、その一部が第三国に輸出されることで我が国の輸出との競合が懸念されることから、輸出促進を図る上で海外の有料品種の流出を防止することが重要でございます。近年、特に種苗のオンライン取引の増加によりまして、育成者・経営者が把握・管理しにくい特命性の高い取引や非農業者の内技の取り扱いが拡大しており、我が国の品種の新たな流出リスクとなっております。特に有料な果樹品種につきましては、実際に苗木の販売を行う苗木業者の段階において、オンライン上の取引も含め、不特定多数に流通しないよう、管理が徹底される必要があると考えております。このため、農林水産省では、育成者・経営者が有料品種の苗木の流通先や流通量、生産者の栽培状況等をウェブ上で管理できる「苗木管理システム構築」に取り組むとともに、苗木業者が地材管理の重要性を理解し、苗木の販売先の管理が適切に行えるよう、苗木業者に対する研修を実施することとしております。オンライン取引増大に対応するこれらの措置も含めて、有料品種の保護・活用の在り方について、農林水産省内で有識者による検討会を本年3月より開催しているところでございますので、その検討結果も踏まえて、苗木業者段階における流出への対策をしっかりと検討していくことといたします。

1:01:02

藤木信也君

1:01:04

食料安全保障の確保、これにはどうしても私は再生産可能な農業というのを実現しながら、やはり持続可能な農業経営があって初めて、食料生産も持続可能なものになるんだというふうに思ってございます。全力で私どもも応援しますので、農林水産省の皆さん方には、しっかりと今後の対応をよろしくお願いさせていただきまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

1:01:42

徳永衣君

1:01:45

立憲民主党の徳永衣でございます。今日もよろしくお願い申し上げたいと思います。まずですが、私は生産基盤が弱体化しているとは思わない。前回の委員会で大臣がそう発言されました。今回の基本法の改正案を審議する前提が崩れる、大変に問題ある発言だったと思います。大臣がその発言を撤回されました。私の認識が誤っていたということでありますけれども、前回の委員会の中では私だけではなくて、他の委員もこの生産基盤が弱体化しているんじゃないかというふうに大臣に問いました。しかし、かたくなに否定されていたわけでありまして、まず大臣の認識のどこが間違っていたのか、そしてあの時はどういう理由で生産基盤が弱体化していないとおっしゃったのか、改めてお伺いしたいと思います。

1:02:40

坂本大臣

1:02:43

私の頭に一番あったのは、やはり土地改良を含めたNN事業、こういったものは着々と予算を増やしてきましたので、そういう意味では生産の基盤というのは、やはり弱体化しているものではない。データとしても農地の集約化、こういったものが進んでいるというふうに意識しておりました。それから経営体につきましては、やはり農業者が非常に減少した、しかしそれは一方の方で稲作農家の減少である。経営体は法人化も含めて、様々な形で今、それぞれの地域で頑張っていただいている。そういうのが頭にありましたので、必ずしも弱体化しているものではないという言葉になってしまったということであります。

1:03:35

徳永衣梨君

1:03:37

それと大臣がしきりにおっしゃっていたのは、農業総産出額のことですよね。9兆円で推移しているということですけれども、この9兆円なんですが、この農業総産出額が下がった時期もありました。今どうして9兆円なのかというと、鳥インフルエンザなんかもありまして、畜産物の価格は上がった、あるいは野菜の価格が上がった、こういう背景があるんだというふうに思うんですね。もし農業生産基盤が強化されているのであれば、これ9兆円で推移しているのではなくて、増加しなきゃ駄目なんですよ。そこは認識がちょっと違うんじゃないかなというふうに思いました。それからですね、私はちょっと残念だなと思ったのは、一方的な決めつけというふうにおっしゃいました。でも私は農家の懸念をお伝えしたつもりでいます。私の考えを申し上げたわけではありません。食料農業農村基本法制定からの農業をめぐる環境の変化、数字をお示ししながら、そして私たちが現場を回って歩いて聞かせていただいている農家の声を聞かせていただいたということを、言わせていただいたということを是非ご理解いただきたいというふうに思います。それで大臣がですね、この生産基盤が弱体化したとは思っていないという発言をされたことに対して、農家の方々から私のところにメールがたくさん届きました。さらには農業団体からですね、わざわざ事務所まで、要望書まで届いております。いろんな厳しい意見もありましたけれども、一般的なご意見を二つほど紹介したいと思うんですけれども、有機農業を営む農家の女性からは、農業の生産基盤は崩壊が始まっていると私は感じています。今、かなりの離農者が出ています。借金のない高齢者ほど離農しています。平均年齢68歳という農業の生産基盤が弱体化していないという大臣、昨年から倍になった生産資材、補助金で上昇分の7割補填など大嘘だったし、今年からはその補助金もありません。農産物価格を上げるしか生活費は確保できる見込みがないのに、値上げがすれば消費者は買い控えてしまう。どうやって生き延びたらいいのか、どうやって農業を続けていったらいいのか、途方に暮れる毎日ですと、ご意向をいただきました。また、落農家の男性からは、農家の集落も一定数を下回ると地域を維持できなくなり生活基盤が崩壊します。このまま減り続けると都市農業しか残らなくなります。農業生産基盤と農村の生活基盤の両方を維持することの大切さを是非とも訴えてほしいと、こういったお声をいただきました。私は、おそらく見えているものが違うんだというふうに思うんですね。大臣畜産圏であられますから、これまで畜産クラスターなどで規模拡大、法人化、政策の効果も出たかもしれません。牛肉の価格も上がった、それから豚肉とかブロイラーの価格も上がった、収入や所得も増えたというような声もずっと聞いてきたんだというふうに思います。若い農業者の雇用の受け皿にもなっているということで、そういうその元気のある形態を見ていると、しっかり政策効果が出ているんだと、生産基盤を弱体化しているというふうなイメージを受けないかもしれませんけれども、北海道から沖縄までいろんな農業があります。私の地元北海道も規模拡大が進んでいて、メガファームというようなところもあって、収益性も上がっていますし、所得も増えているというような状況で、今、生産資材コストが上がっていますから、そのことと、それから本当に人を今後も確保できるのかなという、10年後、20年後の農業に対する不安感はありますけれども、差し迫った期間というのは確かにないですよ。でも、昨年からこの委員会でも何度も申し上げておりますけれども、田中さんと一緒にキャラバンで全国各地の農業の現場に入らせていただいて、特に今日のちょうど触れさせていただきますけれども、中山間地域と本当に条件不利なところの高齢農家の方々は、もう本当に想像を絶するような厳しさですよ。もうよくやっているなと本当に思うような状況なんですね。そういう方々が今、全国の耕地面積の4割を占めているということですから、続けて農業をやっていただかないと、本当に食料安全保障の確保はできないんじゃないかということを大変に懸念をしております。このいろんな形態があるんだということと、必要な叫び、大臣にもご紹介いたしましたけれども、これを受けて大臣どのようにお考えになるか、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

1:08:36

坂本大臣

1:08:38

私の前回の答弁について、不快な思いをされておられる方々がいらっしゃるとすれば、大変申し訳ないというふうに思っております。農業の状況は地域や品目によってまちまちであり、一律に言い表せるものではないというふうに考えております。今委員も言われましたように、例えば北海道のような広大な耕地面積を生かして、大規模で専業的な農業経営を経営されている地域がある一方で、中山間地のような生産条件が不利な地域で営農をされている方もいらっしゃいます。様々な営農形態がある中で、特にここ最近、生産資材費の高騰などにより、経営が厳しいという現場の声、これは本当に連日伺っております。世界の食料需給が不安定化する中で、国内で生産できるものはできる限り国内で生産していくというのが基本的な考え方ですけれども、具体的な農業の課題は地域によって異なるというのは、ご指摘のとおりでございます。地域の農業者の方々の意見もよく伺って、それぞれの地域の農業形態を踏まえた政策を実施してまいりたいと思っております。ちなみに熊本は畜産圏ではございません。一番多いのは野菜と果汁1600億円でございます。そして畜産が1100億、米、芋が400億でございまして、私の選挙区にも平坦地もあれば麻のように荷物割合ができない、そして中産貫地こういったのが非常に多いというところも十分知っております。富士急のところも中産貫地で大変厳しい農業が行われるということは十分理解しているつもりでございます。

1:10:25

徳永エリ君。

1:10:27

すいません。私の認識が間違っていたのが申し訳ありません。畜産圏の先生方って言い方をしているものですから、どうしても西の方は畜産圏というイメージがありましたので、申し訳ありませんでした。そこで改めて確認をしたいと思うんですけれども、改正案は食料安全保障を確保するために国内の農業生産の増大を図ることが基本であるとしています。そのためにはこの25年間で弱体化してしまった生産基盤を強化する、農地、人、それから生産資材の国産化、あるいは技術の継承、こういったものが今回の基本法の改正案では具体的にどうするのかというのが全く分からないんですね。ですからこの具体策を政府は示してですね、スピード感を持ってしっかり取り組む必要があると、この認識を大臣改めて共有させていただいてよろしいでしょうか。

1:11:21

坂本大臣。

1:11:23

気候変動によります食料精査の不安定化、そして世界的な人口増加等に伴います食料争奪の激化、さらには国際情勢の不安定化など、世界及び我が国において食料供給の様々な課題がある中で、国民の皆様に対する食料安定供給の責務を果たしていく必要があるというふうに考えております。特に今後国内の人口減少が進むことが予想される中で、少ない人数でも国内で可能な限り食料を供給できるだけの生産基盤の整備強化を図っていく必要があるというふうに考えております。このため担い手の育成確保や農地の集積集約化を進めます。そしてスマート技術の展開等による生産性の向上や、ブランド化による付加価値の向上、そして輸出による販路拡大を通じて収益力の高い農業を実現し、生産基盤の強化を図ってまいる覚悟であります。

1:12:29

徳永入君

1:12:31

長々とした御答弁で「そうか」という印象を受けることができないのがちょっと残念なんですけど、ぜひともこの生産基盤をしっかり強化していく具体策をなるべく早く示す。私たちも一緒にその議論には参加していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。それで資料を配らせていただきました。1枚目の資料をご覧いただきたいんですけれども、規模拡大法人化、政府の方針として進めてきたわけでありまして、現在法人形態の数が3万3千ということであります。経営耕地面積が23.4%、そして農産物の販売価格、これが37.9%のシェアということでございます。火曜日に森岡で行われた地方公聴会でも、法人化して大規模経営を行っている公立の方からお話を伺いましたが、60ヘクタールから始まって地域の皆さんから農地を引き受けてくれと言われて、基本的には断らずに引き受けて、今940ヘクタールまで面積が拡大されたというお話でした。農業としては農地の収積収益も進み、それこそ雇用の受け皿にもなって、収益も増えているとおっしゃっていましたし、所得も増加しているということでありましたので、素晴らしいと思いますけれども、農村、地域としてはどうなんだろうかという問題があるんだと思います。地域に人がどんどんいなくなる、農家コストが減っていくということであります。そうなると農村コミュニティが崩壊、地域の共同活動も難しくなって、先によく聞きますけれども伝統的なお祭り、こういったものも担い手がいなくなって中止を余儀なくされるということも起きております。法人の社員として若い人が就農する、それはすごくいいことですけれども、働き方改革などもありまして、例えば経営者が地域活動に参加してくれと言ったり、一緒に共同活動をやってほしいとか、もっと地域の人とお持ちをお手伝ったりとか、コミュニケーションを図ってもらいたいと言っても、なかなかそれを強要できないし、今の人たちが分かりました、じゃあやりますと言うとは、とても私は思えないんですね。そういうことを考えると、この規模拡大法人化によって、地域コミュニティ、地域の伝統文化、こういったものがどんどんなくなっていくということは、本当に大きな問題だなというふうに思っています。だからこそ、将来的には本当にどんどん減少して、もっともっと厳しい状況になるかもしれませんけれども、今頑張っている小規模家族経営農家、その地域でずっと農業を営んでいる方々を、しっかり支援して維持していかないと、農村コミュニティは想像よりも早い時期に崩壊してしまうのではないかということを大変に懸念しております。そのためには、暮らしていける持続可能な農家の所得を確保していかなければなりません。農業だけでは所得が不十分なのであれば、農業以外の所得を農家が確保できる、こういったこともしていかなければいけないんだと思うんです。5月7日に、栃木県の視察で、那須郡中川町小居佐護、ここにお邪魔をいたしました。小居佐護ビレッジ教育会に加わったわけでありますけれども、8集落を束ねる自治組織、構成員は小居佐護市区全部で180家族。村の人たちが自ら地域支援を生かして芸術祭を行ったり、田舎のオーナークラブを運営したり、それから農博、農博を受け入れているところは収入を増やしているというか、所得につながっているということなんですけれども、それから農林業体験とか演奏会などの活動を行って、交流人口を増やして村の所得向上につなげているということなんですね。そのことによって定住人口も増えている。そして農業もしっかりつながっていますから、工作置き地が全くないということで、野生長寿、有害長寿の被害もゼロというお話を伺いました。これやっぱり農村に住んでいる人が主体的に地域の資源を生かして、産業化して、そして交流人口を増やしているということで、本当に素晴らしい取り組みだなというふうに思うんですね。そこで今回の改正案の第45条、地域の資源を活用した事業活動の促進なんですけれども、農村との関わりを持つ者の増加を図るためとなっておりますけれども、増加を図るためではなくて、農業者や地域で暮らす住民の副業所得の向上のための産業振興を図ると、こうすべきではないかというふうに思います。ぜひこの都知事のケースを参考に考えると、そういった条文の修正が必要ではないかというふうに思います。そこで大臣に伺いたいんですけれども、農村の新しい可能性や価値の高まりというのも、今認識されていると思うんです。大臣は農村の役割とか可能性、新しい価値、これについてどのように受け止めておられるのか、改めてお伺いしたいと思います。

1:17:58

坂本大臣。

1:18:01

委員御指摘のとおり、農村は農業の基盤であるとともに、自然環境の保全、良好な景観の形成、さらには文化の伝承など、国民全体にとって重要な機能役割を果たしていると認識をいたしております。そしてこれらの機能は農村において農業者を含めた地域住民の生活の場であり、農業が営まれていることによって適切かつ十分に発揮するものというふうに考えております。こうした役割を果たす農村の振興により農業の持続的な発展に寄与するとともに、これを通じて工業など他の産業も広く含めた地域経済の振興にも寄与していくものと考えており、地域の人口減少の主な要因が社会源から自然源に移行した新たな局面の中で、その農村の活力活性化の役割はますます重要になっているものというふうに認識をいたしております。

1:19:04

徳永エリ君。

1:19:05

じゃあさっきの話になりますけれども、農村との関わりを持つ者の増加を図るためではなくて、やはりその農村で暮らす農家や、それから地域住民、こういった方々が主体的に産業に取り組んでいく。そして、その村の魅力を最大限に発揮してですね、関係人口を取り込んでいくと、これがあるべき姿ではないかと思いますけれども、条文修正に関してはどのようなお考えになるでしょうか。

1:19:35

坂本大臣。

1:19:38

本委員会におきましては、今後の農政のあるべき姿について大切な議論をさせていただいているというふうに認識をいたしております。条文を修正するしないとの判断は立法府が行うものであるため、政府として言及することは控えさせていただきますが、本委員会で議論されている内容の趣旨はしっかりと受け止め、今後の施策に生かしてまいりたいと思っております。

1:20:05

徳永英里君。

1:20:06

そう答えになることは分かっていたんですけれども、だったらもう一つ申し上げますが、農村振興の基本理念第6条、ここにですね、やはり農村の新しい価値、それから可能性、こういったことをですね、しっかり記述するべきなんではないかというふうに思います。これは参考に次にいらっしゃった方からもご指摘があったんですけれども、近年改正された産村振興法、仮想法、田中地域振興法、こういったものにもですね、農村が国民全体にとっても重要な地域であるということが明らかでおりますので、このことを記述するべきではないかと思いますけれども、これに関しては多分この後ですね、舟山さんが条文の課題、解釈、あるいは技術的な問題も含めてですね、指摘をすると思いますので、しっかり聞いていただいてですね、今後の施策に生かしていただきたいというふうにお願いいたします。それからお配りした資料2枚目を見ていただきたいんですけれども、中山間地のことなんですけれども、中山間地には直接支払い制度というのがありますけれども、この直接支払い制度はですね、EUの条件不利地の直接支払いや、それからWTO農業協定上の緑の政策要件を参考としながら、傾斜のある農地など農業生産条件の不利な中山間地域等における平地との収益格差是正を目的にですね、2000年から農林水産省が設置した制度です。これあの現行法の目玉と言ってもいいんだというふうに思います。5年ごとにですね、制度見直しを行って20年経ったということで、来年は第7期を迎えるということでありますけれども、これわずか300億円からスタートしているんですね。それで、この資料を見てみますとですね、耕地面積の全国の38%、40%近くを占めているということと、それから農業産出額もですね、全国で8兆円のところ3兆5,856億円、40%占めているということで、大変悪い農業にとってですね、この中山間地域というのは重要な地域というふうになっているんですね。で、例えばその長寿被害対策だとかも今非常に深刻な状況であり、また高齢化が進んでいると、中心的な世代は75歳以上ですよ。90代という方もまだ頑張っておられます。それから後継者にないてかいないということもありますし、そういう厳しい状況、今の温暖化で暑いということもありますよね。高齢者には体力的に相当負担ですから。それでもこれだけの数字を維持していられるというのは、やっぱりこの中山間地域等の直接支払い制度、これがあったからだというふうに思うんですよ。これ農林水産予算のわずか1%ですよ。わずか1%。今210億円ぐらいですけれども、それでこれだけの効果を出しているということで、この制度をつくるときも財務省からはいろいろ反対の声も上がったということでありますけれども、結果的に多面的機能を守っていくということもあって、財務省も認めたということになるんでしょうけれども、未だにこの中山間地域等直接支払い、これに対してはいろんな意見があるようなんですけれども、やっぱりこれしっかり守っていかなければいけないというふうに思うんですね。それでこの制度の20年間の移り変わりを見てみますと、これ5期ごとにちゃんと対策機関の検証をして、次期対策への課題というのを掲げて、そしてその次期には対策への課題、これを解決するためにどうしたらいいのかという政策的な取組をきちんと行ってきているんですね。第4期、平成27年から令和1年は、次期対策への課題ということで、人材不足、集落機能の低下、農作業の省力化等というふうになっておりまして、今第5期の取組をしているということでありますけれども、この中山間地域にいって今一番課題になっているのは、この直接支払いとか環境支払いとか多面的な支払いとか、こういった制度を使おうと思ったときに、なかなかその集落の協議体が作れないということもあるんですけれども、作っても事業を申請するのに今やっぱり役場が人が足りない、手が回らない、あるいはその農政の専門家がなかなかいないということもあってですね、農業者の方々に自分でパソコンで申請してくださいと言われるんだけれども、パソコンもうまく使えないからなかなか申請ができないんだという話があります。それから集落への組織の中に事務担当の人がいてもですね、この人がいなくなったときに、次その事務担当になる人もなかなか確保できないということなので、ここをどうするかという問題があってですね、手続の簡素化ということもありますけれども、こういったところに問題意識を持っていただきたいということと、あともう一つはですね、なかなか制度が変わってもですね、制度が変わったという情報が届いていなくて、例えば水化物の見直しなんかについても誤解されている部分がたくさんあったりとか、あるいはこの暑さでですね、それこそ水道の品質が低下して収量が減ったりして価格が下がって困っているんですけど、もう何人にも言われましたけれども、耐性品種、コーン耐性品種は開発しているのかというから、もうちゃんと取り組んでいて作付けも行っていますよと言っても、農業普及員もいない、指導してくれる人もいないということで、情報が全く届かない。もう農協の支所すらないところもあるわけですから、こういうところにどうやって情報を届けるのかということもしっかり検討していかなければいけないと思いますけれども、何としてでもこの集落、中山間地の農業を守っていく様々な課題をしっかり向き合って解決していただきたいと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。お答えしたいと思います。

1:26:23

長井農村振興局長

1:26:26

お願いします。委員御指摘のように、今、次の6期対策に向けて検証を行っておりますが、今お話がありましたように、やはり事務がなかなか、地域の簡素化をしてくれとか、それから、なかなか協定参加者の高齢化によりまして活動の継続が難しくなってきているとか、そうした課題がございます。そういうことも踏まえまして、次期の対策に向けては、集落協定間の連携でありますとか、多様な組織等の活動への参画によりまして、共同活動の実施体制の強化を図るということでありますとか、あるいは事務手続の簡素化、こういったことによりまして、集落協定でありますとか、市町村の方々の事務負担の軽減というのも図っていくことが必要であると考えております。併せて、今ご指摘がございますように、制度の内容がなかなか現場の方まで伝わっていない部分もあるのではないかということもございますので、そうしたものがしっかりと伝わりますように、都府県や市町村に対しまして丁寧な説明を行って、集落協定等が第6期対策に円滑に移行できるように努めてまいりたいと考えております。

1:27:37

徳永理事君。

1:27:39

田中雅代君。

1:27:54

おはようございます。立憲民主党の田中雅代です。今日もよろしくお願いいたします。冒頭、大臣、生産基盤の弱体化についても謝罪撤回されたのでですね。ただ、徳永委員が言ったように、見えている今の農業の現実、実態というのがちょっと違うのかなという感じは私もしたんですね。最近、南野大臣が続いてますけど、なんていうかな、やっぱりね、雪国の農業っていうのはやっぱり違うんですよね。二毛作もできない、半分雪が降っていてね、その中で一年一作できるものを必死で作ってね、言ってみたら、お米作っている人たちなんか、まあ、工場的に赤字みたいなところで、それでもなおかつ農地を守り、作ってくださっていることに、私たちその恩恵を受けて生きているわけでありまして、やっぱり政治って農業政策だけじゃないですけど、いいとこ見ようと思ったらあるんですよ。さっきの大臣の答弁のようにね。全部がダメになったわけじゃなくて、やっぱりいい面だって確かにありますよ。それは政治のやってきた結果かもしれないし、現場の努力かもしれないけど、でもやっぱり私はね、政治の見るところっていうのは、より困っているところ、なかなか声を上げられないところ、その実態というものをしっかり私たちが受け止めて、何をするべきかということが大事であって、いいとこ撮りだけして発信したところで、実態はそうじゃないのでね、やっぱりそういうところはちゃんと共有していきたい。しかも今回の基本法の議論は、そういう厳しい現実をみんなが共有した上で、じゃあどうするのっていう、そういう充実した議論をしていかなきゃいけないというふうに思っているので、そのことだけは申し上げさせていただいて、毎回質問のたびにですね、お越しいただいている局長に答弁してもらわないままお返ししたりしてますので、今日はちょっと先にきちんと通告したとおりにやっていきたいと思いますが、前回質問させていただきました環境への負荷のことについてですけど、私の聞いたことにきちんとお答えいただいてなかったんですね、議事録を確認させていただきました。改めて伺います。基本法で対処すべき環境への負荷の中身が曖昧だったので、環境への負荷の中には、生物多様性の低下が含まれていると考えていいか、イエスかノーかでお答えください。

1:30:38

杉中総科審議官。

1:30:41

お答えいたします。基本法の改正案ではですね、基本倫理において食料供給の各段階における環境負荷の低減の取り組みの促進を図ることと規定しておりますけれども、これは様々な課題を包括する規定ぶりとなっておりますので、当然生物多様性の保全というのも含まれております。

1:30:59

金山さん。

1:31:00

ありがとうございました。法案の第45条、地域の資源を活用した事業活動の促進について伺いますが、ここでも生物多様性の保全や生態系ネットワーク形成の取り組みということも含まれていると考えてよろしいですか。

1:31:19

長井局長。

1:31:21

第45条の趣旨につきましては、地域の資源を活用した事業活動の促進ということで、地域のある資源を様々なものを活用していくということでございまして、農産業村の地域支援にはですね、水田等もございまして、例えば農業者が地域住民と連携してビオトープを設置し、気象生物の生育環境の保全を行うといった事例がございますので、こうした地域資源を活用し、環境保全の取り組みを行うことも、農村との関わりを重さの増加にするものであると考えております。

1:31:58

田中茂君。

1:32:00

はい、どうもありがとうございました。今、農家や自治体、地域の環境団体など多様な主体がですね、商工業者であるとか、観光事業者などと連携して、色々なそういう地域の資源、まさに環境に配慮した取り組みをされておられます。ぜひですね、今明確に御答弁いただきましたので、こうした取り組みが更に進んでいくことを私も期待してますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。こういう気持ちのいい答弁が続くといいんですけれども、次に聞きますね。今なお全国各地で大切な自然環境が破壊され続けていますし、それに伴う生物多様性の損失は大きく、日本の生態系が崩壊しつつあると、そのように感じています。ドイツの調査で農薬の影響などによって昆虫が激減しているとの調査結果が出されていたり、国内でもですね、農村地域の蝶類を対象とした環境省の調査ですけれども、蝶類の約3分の1が激減傾向にあるという報告も出されています。また日本の原風系を構成するトンボ類の減少の原因として、ネオニコチノイド系農薬の影響が指摘をされています。先日この委員会でも公明党横山委員の方から関連する質疑がありましたけれども、農薬取り締まり法が改正されて農薬の再評価の手続きが始められているわけですけれども、これ結果が出るまでにどのぐらいの期間を要するというふうに見込まれているのでしょうか。

1:33:37

安岡消費安全局長。

1:33:41

お答えいたします。言うまでもなくですね、農薬は病害値を向上する上で重要な資材でございます。一方で環境の面も含めて安全を確保するということが最も重要と考えております。お話しいただいたとおりですね、最新の科学的知見を踏まえて農薬の安全性を一層向上させるということで、再評価制度を導入したところでございます。今お尋ねのネオニコチノイド系農薬でございますけれども、ご成分について最新の試験方法に基づいた試験結果や文献情報などを基づいてですね、再評価を今進めているところでございます。現状申し上げるとですね、具体的には人の影響に関しては食品安全委員会、環境への影響については環境省、さらには農薬の使用者や蜜蜂への影響などについては農水省の審議会において、それぞれ科学的な評価を今進めているところでございます。在留によってかかる時間はですね、かなり異なりますし、今それぞれの専門機関に評価を委ねているところでございますので、評価の結果や終了時期について予断を持って今ちょっとお答えすることはですね、難しい状況ではございます。一方でちょっとネオニコチノイドの農薬の評価の状況、ちょっとだけご説明をさせていただくと、今環境の様々なご懸念のお話もございました。蜜蜂に関しては欧米同様のですね、評価を今回導入して評価を進めているということと、環境に関する影響評価に関しても、従来の魚類だけじゃなく魚の餌となるユスリッカなども対象する、さらには蝶類や野生の蜂なども対象にですね、影響評価の対象を拡大しているところでございます。いろんな様々な新たな評価を今行っているところです。さらに最新の科学的知見を反映させるということで、科学論文、様々なものの収集を行っております。ネオニコチノイド系の農薬、特に関係する論文が非常に多くてですね、追加の論文収集なども必要な際もあるということで、評価にはちょっと時間がかかっているところではございます。ただ先生おっしゃる通り、できるだけ早く進めるということは非常に重要だと思っております。さらに様々な見方がネオニコチノイド系の農薬にあるからこそですね、しっかり評価をしていただくということも重要だと考えております。私どもとしてもですね、これから各分野の評価進むと思いますけれども、評価結果に応じて、必要に応じて登録の見直しもしっかり行っていきたいと考えております。

1:35:52

田中雅也君

1:35:54

ありがとうございました。船山委員も前々回の質問でちょっと取り上げて、やっぱり輸出戦略にも関わってきますしね、本当であれば緑戦略の中でもネオニコチノイド系に代わる農薬の新規開発を掲げているし、予防原則に基づく緊急の対応としても、数値目標の舞い直しなどをね、図って積極的に取り組んでいく必要があるんじゃないかなというふうに思うんですけど、ここちょっと大臣から見解を伺いますか。

1:36:30

坂本大臣

1:36:32

農薬につきましては、最新の科学的知見に基づきます再評価によりまして、安全性を一層向上させていくとともに、緑の食料システム戦略におきましては、2050年までに科学農薬使用量をリスク換算ベースで50%低減するという意欲的な目標を掲げております。一方で、我が国は温暖・筆潤な気候で病害中の被害を受けやすいこと、新規農薬の開発については少なくとも10年以上の時間がかかることなどから、意欲的な目標を現時点で前倒しすることは現実的ではないというふうに考えております。このため当面は、科学農薬のみに依存しない総合防状を推進いたしますとともに、有機農業の面的拡大を進めること等によりまして、目標に向けて科学農薬使用量の低減の取組を着実に進めていくことが、今重要であるというふうに考えております。

1:37:36

田中麻生君。

1:37:38

これからは世界を見ても、環境と農業は切り離せないし、もちろん健康と食べ物ということについても切り離せない。しっかりと、これは高い目標だけれども、今申し上げたように、予防原則に基づいて積極的にできるだけ早く結果を出して取り組んでいけるようにしてほしいなということは申し上げておきたいと思います。もう一点、環境省のレッドリスト等によると、日本の岸水淡水魚類の約42%に絶滅の恐れがあり、その多くが農村環境を主な生息地とする種のことなんです。それらを守るためには、農村地域での生態系ネットワークの形成が必要で、農水省でも環境との調和を謳った平成13年の改正土地改良法に基づいて、これまで生態系ネットワーク形成に向けた手引きをたくさん出していらっしゃるんです。この手引き、作成されているのはいいんですけれども、これを作成した効果などは、しっかり検証されているのでしょうか。

1:38:44

長井局長。

1:38:46

今、委員御指摘のように、土地改良事業につきましては、平成13年の土地改良法の改正におきまして、事業の実施に際しまして、環境との調和に配慮することを原則として位置づけ、自然環境や生態系等への負荷・影響を回避・低減する事業への転換を図っているところでございます。具体的には、事業の実施にあたりまして、生態系の保全等に関する基本的な考え方を広報を示した環境配慮の技術指針等を整備するとともに、各地域における生物の生息状況に応じまして、魚類の移動経路を確保するための魚道や水性生物の生息環境を保全するための美容統合の整地などに取り組んでいるところでありまして、平成14年から令和2年度までの間で、農業・農村生物事業を契機として、生態系に配慮した取組を行った地域は、全国で延べ1482地域となっているところでございまして、引き続き、こうした取組をさらに進めまして、生態系に配慮しながら、土地改良事業の適切な実施に努めてまいりたいと考えております。

1:39:51

田中麻生君。

1:39:53

ぜひ農水省でもこうした生物多様性の保全ということに積極的に取り組んでいるわけですから、省庁縦割りでこれは環境省だ、どこだと言わずに、連携強めていただいて、取組を進めていただきたいと思いますし、ただ丸投げして任せてどうなっているか分からないということがないように、その時々で実態どうなっているか調査をしていただいて、生物多様性の保全にも取り組んでいただきたいというふうに思います。次の質問ですけど、改正案の第5条、農業の持続的な発展について伺います。改正案では農業をめぐる情勢の変化として、人口の減少に伴う農業者の減少と気候変動を例に掲げていますけど、農業者の減少が人口減少に伴うものと整理した理由は何ですか。

1:41:00

杉中総科審議官。

1:41:03

お答えいたします。農業者の減少については、期間制定依頼や期間的農業自治、半減しているわけですけれども、そのうちは、急に見ますと、当然様々な経営上の問題で撤退された方というのはいらっしゃるわけですけれども、稲作農家が7割以上を超えていて、出生減、死亡増に伴う自然減や高齢化によるリタイアが主要因のとなっているというふうに認識されます。将来に目を向ければ、国内人口というのは2008年のピークに減少局面に通り、今後一層高齢化が進みますので、出生率も減少している中で、我が国全体で自然減による人口の減少が進み込みとなっております。また農業分野では、期間的農業自治者の年齢を見ますと、60歳以上が8割を占めるなど、高齢化が一層進んでおりますので、新規就農者の確保を進めたとしても、特に農業分野で自然減や高齢化によるリタイアが進行し、日本全体の人口が減少する中で、農業者が増加するということは考えにくい状況にあると認識しております。このように将来に向けては、人口減少は避けて通れない社会現象であって、農業分野でも当然新規就農の促進というものは行いますけれども、農業自治者の減少というのは避けられないという、我々は強い問題意識を持っています。そのため、人口減少問題を正面から捉えて、第5条において農業者が減少すると、その中にあっても農業の持続的な発展が図られなければならないと、そういう観点から、こうした点について、基本理念に位置づけたところでございます。

1:42:40

田中麻生君。

1:42:42

農業の持続的な発展に係る政策の前提となることが、前提となる農業者の減少の要因が、人口減少という捉え方は、私は今後の政策間違うんじゃないかなというふうに思っていて、確かにそれも一つの要因だというふうに思いますよ。だけれども、高齢化だって一つの大きな要因だし、農業従事者が高齢化して引退人が増えている一方で、若年層が都市部に流れていっちゃうと、農業に地元で収納していただけないという、まさに若年層の参入が少ないということだって大きな要因。それを人口減少で、しょうがないよね人口減っているんだから、みたいな捉え方ではなくて、やはりこれ、きちんと考えていかないといけないんです。例えば収入が低いことだって、なかなかそれは増えていない要因の一つだと思いますよ。だとしたら、じゃあその収入どうやって確保していくんだということになっていくし、やっぱり収入が低く安定しない、魅力がない職業だと思われていること、逆に機械化がして人手が少ない、いらなくなったみたいな、そういう考え方によってはプラスの面もあるかもしれないけど、こういうこと一つとってもね、せっかく基本法を改正して、これからの日本の農業、今の現状をどう捉えて、どう展開していくかというところにきて、私はちょっとこのかきぶりは不十分じゃないかなと思いますけど、どうですか。

1:44:20

杉中聡寛議員

1:44:22

御指摘のように、農業の持続的な発展を行うという観点から、所得の確保、収益性の向上というのが重要だと我々は問題的に思っております。ただ、現在の特に農村部の人口構成、農業者の人口構成を考えますと、60歳以上というのは相当部分を占めておりますので、農業従事者、実はこの多様な農業者も含んで、今後急速に自然源によって減少していくと、その程度というのは、いわゆる都市部に流出する社会源よりも圧倒的に比率が高くなっていくという問題識を持っております。そういう問題から、そういった自然源によって避けられない人口減少、これに直面をする中で、農業の持続的な発展を図っていく必要があるという問題意識については、我々としては適正であるというふうに考えています。

1:45:11

田中雅代君

1:45:15

鈴木副大臣、どうですか。

1:45:19

鈴木副大臣

1:45:22

田中先生の問題意識も理解をしますけれども、これは基本法ということでもありますから、一番インパクトのある、なかなかすぐには変えることのできない要因というのを書いたものというふうに、私としては理解をしております。

1:45:41

田中雅代君

1:45:44

単純に人口減少だけで説明できるものではないでしょう。私は複合的な要因が絡み合っている。そういう認識をみんなで共有をしていかないといけないんじゃないかなというふうには思っています。人口減少とだけ言われれば、他の産業も含めて、人口が減っているんだからしょうがないよねという話ですよ。でもその中にあって、どうやって農業に参入していただくかということを考えたときに、様々なそれ以外の要因は何だろうかと、その要因に的確に政策を打っていくことが大事なのに、何かね、何ていうかね、他のところもそうなんですけど、未来が明るくないんですよ。いろいろ今も所得の確保大事だとおっしゃいましたよね。衆議院の修正案で我々は所得の確保についても明記すべきだと言っているんですよ。大事だと思うなら書けばいいじゃないですか。やっぱりね、人口減少の中でも農業の未来明るいな、所得もしっかり確保してやったけんだなというね、前向きな気持ちになれるようにしてほしいんですよね。一個も我々の提案にうんと言っていただいてないですけどね。そう間違ったこと言ってないでしょ。毎回それ言ってるんで。ちょっとまたやると話がそれちゃうんで。あとね、これ4月9日の、いけるかな。立憲民主党の上谷議員への答弁で、合理的価格について、大臣は国民の理解と納得が得られる価格という意味で合理的な価格との用語を使っているという話だったんですね。先ほど藤木先生もいろいろご指摘されたんですけど、押しはどうなんでしょう。やっぱり再生産できないような価格になっているってことはあるんですね。国民の理解を醸成していくことは本当に大事なんですけど、逆に分かっちゃいるけど生活苦しいんだよねというのが今の国民の生活実態じゃないかなと、賃上げ賃上げと言われたけれども、物価を上回る賃上げになってない中で、何かを切り詰めて生活していかなきゃいけない。こういう中でどうやってその合理的な価格に折り合いをつけていくかというのは、私は本当に難しいというふうに思うんですね。地方公聴会でも話があったんですけれども、資材価格の高騰で路地では2倍、種も3倍。だけれどこれを価格転換すれば、その継続的に価格転換してね、継続的に買ってもらえなくなれば、結果として持続可能じゃなくなるんだと農業生産が。いやそれは本当その通りで、だからこそ直接支払い、所得の補償みたいなことで、しっかりと生産現場をね、支えていかないと、これ結論出るのいつですか。さっきも品目ごとのコスト構造を実態把握する答弁あったけれども、結果出るまでに農業やっていけなくなっちゃうんじゃないですか。離農者増えるんじゃないですか。食料安全保障が大事だと言って、今こうして議論している中で、それまでの間にやっぱりしっかりと経営を支えることを考えないといけないんじゃないかなというふうに思いますけど、大臣どうですか。

1:49:05

宮浦総括審議官

1:49:07

お答え申し上げます。法制化の目処でございます。御指摘の趣旨は従事は受けたまったところでございますが、足元をしっかりと法制化を進めるという趣旨におきまして、今その協議会で議論をしているところでございます。協議会の中でもその法制化も視野に検討するということで、共通認識は一つ得られましたので、御指摘のとおり、法制化の内容など、まだまだ超えないといけないような目処というのは多数ございますが、こういったものを食料システム全体の持続性の確保に向けて、粘り強く検討していきたいと思っております。

1:49:47

田沢さん

1:49:48

法制化すれば再生産可能な状況になるということですか。

1:49:52

宮浦総括審議官

1:49:55

お答え申し上げます。先ほど委員から御指摘もございましたとおり、費用を単純に転嫁すると、やはり需要も減退するといったような効果も、影響も出てこようかと思います。そういう意味で、小売業者なども含めて、食料システムの関係者とも十分協議して、生産者はもちろんですけれども、関係者も含めて納得できるような、バランスの取れた食料システムとするという観点で、引き続き調整をしていきたいと考えているところでございます。

1:50:32

田中雅彦君

1:50:33

再生産可能になるんですか。バランスの問題じゃない。再生産可能になりますか。法制化で。

1:50:39

宮浦総括審議官

1:50:41

お答え申し上げます。ここでは、関係者、みんなが納得できるような価格を作っていくということに、意を尽くしていきたいと考えてございます。

1:50:51

田中雅彦君

1:50:53

答えてないんですね。あのね、そうですよ。現場の皆さんで今話し合ってますよね。最初の質問から言ってるけれども、まさに、それはみんな違うんですよ。合理的な価格、それぞれの立場によって違うじゃないですか。それ話し合って、一定法制化したときに、農家にとってそれが再生産可能になるのかと聞いてます。

1:51:18

宮浦総括審議官

1:51:20

お答え申し上げます。生産者だけではなくて、関係者も含めて納得できるという趣旨でありますので、ですので、必ずしも再生産できるかどうかというところには、保障するというようなものではないと考えております。

1:51:43

田中雅彦君

1:51:45

今まさに市場メカニズムにのっとっていろいろ価格が決まってますよね。その中で生産している人たちが価格転化できていない、一番交渉の力の弱いところが生産者であって、その人たちが再生産できないから、助けてくれという話なわけじゃないですか。そこが再生産可能になるような価格転化というのは、私は難しいと思う。だから直接支払いや、支える必要があるんじゃないですか。そこを任せているうちに、時間は経つし、利納者が増えるし、やっていけない人たちが増える。じゃあ法律できたから、再生産可能になったかというと、そうなるかもわからないわけですよ。だから違う側面から経営を支えることを考えなきゃいけないんじゃないですか。例えばキャベツがガッとのやがりしましたと。そうしたら、例えば物を置き換わっちゃうわけです。この間たまたまニュースで見たんだけれども、広島のお好み焼き、キャベツいっぱい使いますよね。じゃあそれは商品に価格転化して高くやるから、そうはならない。キャベツの量を減らして、価格の、もやしもちょっと最近値上がりしてるんですけども、もやしに置き換わる。こういうことをしてみんないろいろ経営努力して、みんながいいように価格転化ができて、商売できてるわけじゃないんですね。まずは我々はここで考えなきゃいけないのは食料安全保障上、生産現場をしっかり守らなかったら、物を作れなくなったら食料安全保障も何も議論できないじゃないですか。その現場どうするんですかっていう議論の中でね、その影響がどう出るのか。現場に任せてるばっかりじゃなくて、皆さん方もやっぱ考えなきゃダメですよ、責任持って。というところでなんかもう時間が来て、まだ半分しか今日もできてないですからね。次の議論しっかりまたやらせていただきたいと思います。終わります。

1:53:36

畑二郎君。

1:53:54

立憲民主社民の畑二郎です。今本当に田中委員が熱く語っておられましたが、やっぱりこの食料農業農村基本法が制定された25年前から今のこの状況が良くなっているのかということを考えたときに、法律ができれば全て良くなるなんていうことは絶対ないと思っております。先週18日の土曜日に私も長野県の地元の飯田市にある横根田んぼというところで、実は田植えをしてきました。そのときやはりお昼時にいろいろと地元の皆さんからご要望をいただきましたし、本当にこの中山間地で農業を続ける求情についてすごく強く訴えられたところです。そうした皆さんも、それでも我々この地で頑張っていくという強い思いをお持ちなので、そうした皆さんの気持ちも込めながら、今日の質疑を進めていきたいと思います。農業現場では適正な化学形成の実現に対する期待が大変大きいということは、皆さんも日々の活動の中で十分ご承知のとおりだと思いますし、先ほど藤木先生もたくさんそのことについて質問をされておりました。国内の農産物食品価格は長い間ほとんど上昇しないまま推移してきました。食料農業農村政策審議会の答申は、消費者が低価格な食料を求めるようになる中で、安売り競争が激化し、状態化し、サプライチェーン全体を通じて食品価格を上げることを敬遠する意識が情勢固定化され、生産コストが増加しても価格を上げることができないという問題が深刻化したと指摘しております。こうした状況の下、近年の生産資材の価格の急遽に対して資材価格の高騰が農産物価格に十分反映されていない状況が生じ、農業経営にとって大きな負担となっております。日本農業法人協会が会員を対象に実施したアンケート調査では、3分の1以上の経営者が価格転嫁できないことを経営課題として挙げておられます。農業者にとって再生産可能な価格を確保することが最重要であると私も考えております。そこで最初の質問ですが、現在検討されている適正な価格形成の仕組みづくりでは、一部の関係者に仕合寄せが偏らないようにすべきではないかという意見があると承知しておりますが、サプライチェーン全体の中で、農業者、流通業者、特に中小規模の農業者等は、価格形成の過程で仕合寄せを受けやすいのではと考えておりますが、政府の御見解を伺います。杉岡大臣 お答え申し上げます。 委員から御指摘のとおり、生産、加工、流通、小売といったサプライチェーン全体の中では、農業者や流通事業者に仕合寄せが集まりやすいとの声をお伺いしているところであります。このため、本年3月には厚生取引委員会の協力も得まして、生鮮食料品等の取引適正化ガイドラインというのを策定し、例えば客寄せのための農品価格の不当な引き下げの事例や、十分に説明のないままの取引条件の一方的な変更の事例などを示したところでありまして、すでに小売業者等にも直接説明する機会を設けて、普及定着に努めております。こうした取組は、実効性をしっかりと担保していくということが重要でありますので、農林水産省が食品等流通法に基づき、毎年行う食品等流通調査においても、今後フォローアップをすることとしており、継続的に定着を促進してまいります。

1:58:02

畑地朗君

1:58:04

ありがとうございます。確かに中下し業者と小売業者にはやはり大きな交渉力の差というのがあると思いますし、その通りだと思いますが、そこをしっかり適正化する必要というのはあると思いますけれども、そのすべての仕合寄せというのが生産者に向かわないかということを一番懸念しておりますので、しっかりと食料システム全体でめくばりをしていただきたいと、そのことをお願いいたします。その一方で、サプライチェーン、各段階で合理的かつ適正な費用を積み上げて価格水準を決めていった場合、消費者が買えないような水準となれば、もちろん本末転倒ということになってしまいますが、適正な価格形成にあたって、生産者等の側から見た合理的な価格と消費者側から見た合理的な価格について、どのように折り合いをつけていくのか、これも先ほど来お話し、質問がありましたが、果たしてそれが本当に実現可能なのか心配なので、農林水産省のお考えをお聞かせください。

1:59:10

宮浦総括審議官

1:59:12

お答え申し上げます。現状の価格交渉の状況でございますが、ご指摘のとおり、生産者、消費者、それぞれ望ましい価格というものは異なるものでございます。その中で、交流業者など関係の事業者も含めまして、需給事情ですとか品質評価、こういったものを反映して交渉が行われているところでございます。その際に、どの程度価格転嫁をすると、どの程度需要が減少するのかなども含めて、よく協議をして、最終的に関係者間で合意できる価格というものを調整して、合意に至るというふうに認識をしてございます。今回の検討は、これに加えまして、持続的な供給が確保されるように、合理的な費用の考慮というものも取り入れたいということで、現在取り組んでいるところでございます。畑次郎君 これまでも議論ありましたし、他の産業においても、やはりどうしても大きな経営体ですとか、規模も大きいところがどうしても大きな声になって、やはり小さな声のところの声が反映されないということがしばしばあります。ただ、農産物というのは、作る側にとっても、そして食べる側にとっても、命の糧となりますので、そうしたこと、この調整というのを、適正な価格になる調整というのを、しっかり国として進めていただきたいと、そのことをお願い申し上げます。坂本大臣は、5月14日の記者会見で、基本法の改正案が成立したあかつきには、基本計画の策定の検討と並行して、価格形成についても、関係者間で丁寧に合意形成を図りつつ、公正かもしやに検討を進めていくという発言をされております。一方で、まずは関係者間の合意形成が重要で、周期を決めて議論しているわけではないので、法律案の提出時期については、現時点では決まっていないともおっしゃっております。協議会の議事用紙や資料を拝見すると、合意形成にはまだまだ道のりが遠いのかなというふうには感じております。提出時期は明言できないということですが、法制化に向けた協議の今後の見通しはいかがでしょうか。

2:01:45

坂本大臣

2:01:47

事務方からお答えしているように、昨年8月より、生産、そして加工、流通、交流、消費等の幅広い関係者が一同に介します協議会におきまして、合理的な費用が考慮される仕組みづくりにつきまして議論を行ってきたところであります。直近の4月に開催された協議会では、こうした仕組みを法制化も視野に検討することについて、それぞれの分野の方々からの共通の認識が得られたところです。今後、合理的な費用が考慮される仕組みについて、政府部内で検討を進め、それを協議会に素案を示します。その上で改めて、御議論いただきたいと考えていますが、その具体的な時期につきましては、現時点では決まっておらず、まずは仕組みの検討を深めてまいりたいと考えております。

2:02:45

畑次郎君

2:02:46

記者会見でもお答えにならない内容、まさか私の質問でもお答えになるとは思ってもおりませんでしたが、いずれにしましても、この改正案が成立した場合に基本計画の策定というのは、今年度中に終えられるというふうに思いますが、法制化も今年度中という見込みはございますでしょうか。

2:03:08

宮浦添加審官

2:03:10

先ほど大臣から御答弁を申し上げましたとおり、まだまだその仕組みの検討を深めるという段階でございますので、その具体的な時期については、確定している状況ではございません。

2:03:23

畑次郎君

2:03:25

それほど具体的な時期というよりは、今年度中ぐらいはどうなのかなというふうには思ったところではございますが、そういう意味では私も協議会の進捗というのを今後も見守ってまいりたいと思います。次にまた、前回も質問したんですが、人口減少問題について伺いたいと思います。前回9日の質疑では、人口戦略会議が公表した持続可能性分析レポートについて、大臣の御所見を伺いました。大臣は、消滅可能性自治体には多くの農村地域があり、そうした農村地域のコミュニティを維持するため、農村関係人口の創出拡大により多様な人材を呼び込むことが重要といった御認識を示しくださいました。その後15日に人口減少社会に立ち向かう知事が集う、日本創生のための将来世代応援知事同盟が人口戦略緊急アピールというのを発表されました。我が長野県も厚生自治体の一つですが、その内容は、人口減少は自治体だけで解決できる問題はないとした上で、東京一極集中を是正し、移住定住を促進する社会源対策、少子化に歯止めをかける自然源対策、そして持続可能な地域づくりなどについて、実効ある政策を国において強力に推進すべきというものです。改正案第6条、農村の振興に関する基本理念には、農村の人口の減少、その他の農村をめぐる情勢の変化が生じる状況においても、地域社会が維持されという文言を追加することとしております。こうした改正事項を措置した背景を踏まえれば、今回の緊急アピールを正面から受け止める必要があると思いますが、農村関係人口の創出拡大に努める、といった大臣の認識だけでは十分とは言えないというふうに私は感じております。この知事同盟が発表した緊急アピールを踏まえて、人口戦略会議の持続可能性分析レポートに関して、再度大臣の所見を伺いたいと思います。

2:05:44

坂本大臣。

2:05:46

有志の知事の皆さんで組織されます日本創生のための将来世代応援知事同盟が、今月15日に発表しました緊急アピール委員長崎は、今委員が言われたとおりでございます。農林水産省においては、中山間地域等をはじめとする農村地域において、人口減少・高齢化が急激に進行している現状を踏まえ、今回の改正基本法第6条において、農村の人口減少、その他の農村をめぐる情勢の変化が生ずる状況においても、地域社会が維持されることの必要性に、新たに基本理念として位置づけたものであります。そして、農博など都市と農村との交流の促進、さらには、六次産業化や農副連携などの農産業創発イノベーションの取組等を通じました、農村による所得と雇用機会の確保などによりまして、農村の振興を図ることとしております。さらに、民間企業職員の地方自治体への派遣、地域おこし協力隊の活用促進、さらには、ワーケーションの受入れに向けた環境整備などの取組を行っております、内閣府、総務省、国土交通省などの関係府省とも連携して施策を進めてまいります。

2:07:22

畠次郎君。

2:07:24

ありがとうございます。今の大臣の御答弁にもちらっと含まれていたとは思いますが、やはりこの農業所得の確保というのを最優先にすべきだと私は考えております。その意味で、基本法に地域資源を活用した所得と雇用の確保を規定すべきと先日おっしゃった14日の野中参考人の主張に大変共感するところがあります。そこで次の質問ですが、農村地域について農業所得の確保がままならないことが地域の衰退につながった面があると思いますが、坂本大臣の御所見を伺いたいと思います。

2:08:02

坂本大臣。

2:08:04

農村地域において人口の減少、高齢化が急速に進行する中で、地域コミュニティを維持するためには、まさに御指摘のとおり、農業者の所得確保が重要であります。農業の生産性の向上に資する農業生産基盤整備の実施、それから生産性向上や付加価値向上による収益性の高い農業経営の実現等を総合的に施策を講じてまいりたいというふうに思っております。また、農村の地域社会を維持するためには、従来から農村に暮らしておられる方々に加え、農村関係人口を創出拡大いたしまして、多様な人材を呼び込むことが重要であるとも考えておりまして、そのためにも、六地産業化などの農産漁村発イノベーションのほか、観光業と連携した農博の促進、そして二地域居住などの取組を通じた農村関係人口の増加に向けた取組、こういったものを支援いたしまして、農村の振興を図ってまいりたいと考えています。

2:09:17

畠次郎君。

2:09:19

全体、総合的に様々な施策を考えていらっしゃるということだと思いますが、少なくとも収益性を上げるとか、そういった部分というのは、やはり一地産業においてはなかなか簡単には限界、一定の収益性の限界というのがあると思いますので、そこにあんまり力を入れ過ぎるとどうなのかな、逆に所得をしっかりと保障していくことの方が重要じゃないかというふうに私は思います。国土交通省が令和2年の9月に行った地域との関わりについてのアンケート調査というのがあるんですが、全国18歳以上の居住者、約1億615万人のうち、2割弱の約1827万人が特定の地域を訪問する訪問系の関係人口というふうに推計されております。移住や観光でもなく、帰省でもない、日常生活圏や通勤圏以外の特定の地域と継続的かつ多様な形で関わり、地域の課題解決に資する人を指しています。1800万人を超える人々が全国を大規模に移動している実態というのは、農村振興を図る上でも期待が持てるというふうに言えると思います。調査によると、三大都市圏居住者の18.4%、約861万人が関係人口とされています。ただ、三大都市圏居住者が継続的に訪問している地域はやはり市街地が多くて、農産漁村集落への訪問は1割程度にとどまっています。つまり、関係人口はそれなりに多くても、農産漁村へ出向く人はそこまでは多くないというのが現状です。そこで質問ですが、三大都市圏の人々がなぜそれほど農産漁村へ向かわないのか、農林水産省の御所見を伺います。

2:11:21

長井農村振興局長

2:11:23

お答えいたします。委員御指摘の、令和2年9月の国土交通省による地域との関わりについてのアンケート調査結果におきまして、三大都市圏の居住者が訪問している地域は市街地が3割を超えてまして、農産漁村の方は1割程度となっております。これにつきましては、このアンケートの中では、特に農産漁村部への訪問の伸び悩みについての分析はございませんけれども、このアンケートの中を見てみますと、三大都市圏居住者の訪問先での過ごし方として、日常的な買い物、飲食、通院、生活サービス、教授等といった、主に市街地での取り組みを上げる方の割合が高くなっている一方で、農林漁業者のサポートといった農業体験等の割合が低くなっているということでございます。このため、やはりより多くの方に農産漁村に足を運んでもらうためにも、農産漁村の魅力を高めることが重要であると考えておりまして、様々な施策によりまして、農村の活性化を図ってまいりたいと考えております。

2:12:26

畑次郎君。

2:12:28

おっしゃったとおりですね、やっぱり外部の人を受け入れる体制というのがしっかり整っているということが、やっぱり人が集まる大きな要因だというふうに思います。先日の田植えの話をしましたが、そこでも120名の方々が参加されていまして、もちろん飯田市内の居住の方が多かったんですが、実は東京とか名古屋からも参加者がいらっしゃっていて、その大きな要因というか、いらっしゃったその理由というのは、やっぱり自然環境が素晴らしいという、そこに大きく着目されておられました。英国にはですね、オープンファームサンデーという催しがございます。農村が最も美しい季節を迎える6月の日曜日に農場へ行こうというキャンペーンなんですが、2006年から行われていて、これまで延べ270万人が英国各地の農場へお出かけになったそうです。去年は約250の農場が参加して、17万人が農場を訪問したそうです。今年は6月9日の日曜日に開催されるということなので、残念ながら私は行くことはできませんが、いずれにしましても参加する農場の規模や生産物によって、イベントの内容というのは様々ですが、機械の展示、トラクターやトレーラーの乗車からデモンストレーション、自然散策など多岐にわたっております。中でもトラクターに引かれた荷台に乗って説明を聞きながら農場内を巡るトレーラーツアーというのが大人気だそうです。こうしたピクニック気分で農家や農場を気軽に訪問できる機会を得ることというのは、植育や農博と同じくらい意義があるように思います。英国のような取り組みも関係人口を増やすための入り口として一向に値すると思いますが、政府のお考えはいかがでしょうか。

2:14:32

長井局長

2:14:33

ご提出いたします。委員御指摘のオープンファームサンデーにつきまして、英国で毎年6月に行われておりますけれども、農場を一般の方々に開放して、ツアーや農業体験、カフェや特産品を販売ということで、全国規模で行われているというものであると承知しております。我々も我が国におきましても、農産漁村に宿泊し、滞在中に地域資源を活用した食事や体験等を楽しむ農博などへの支援によりまして、都市における居住者等が農村との関わりを持つ取り組みを推進しているところでありますが、どうしても地域単位という感じになっておりますので、こうした全国で行われているご紹介いただいた事例も参考にしながら、今後農村関係人口の創出拡大に向けて必要となる施策を検討してまいりたいと考えております。

2:15:23

畑次郎君。

2:15:25

英国の場合、王族の方も関わってこうした取組を行われているようです。日本の場合にその皇族方を、ということはさすがに私も申し上げませんが、それでも国としてこうした大きな取組を進めることによって関係人口を増やしていくということは重要なんじゃないかと思いますので、ぜひこうした英国の取組も参考になさっていただいて、そうした大きな取組をしていただきたいなというふうに思います。その上で関係人口の増加をもたらすには、やはり繰り返しになりますけど、所得が鍵になると思われます。兼業農家でも反農反Xでも農業による一定の所得が必要です。農村振興を図るには、経営安定対策も必要ですが、より直接的な対応として所得の確保に正面から向き合う必要があると考えますが、ご所見を伺います。

2:16:25

鈴木副大臣。

2:16:27

お答えを申し上げます。農村地域におきましては、人口の減少高齢化が急激に進行しておりまして、地域コミュニティを維持するためには、従来から農村に暮らしていた方々に加えて、担い手だけではなくて、議員から御指摘のとおり、反農反Xを含めた多様な農業者により農業生産活動が行われる、これとともに観光や地域居住などにより農村関係人口創出拡大をし、多様な人材を呼び込むことが重要だと考えております。しっかり関わる皆さんの所得をいかにして確保していくかということが重要な観点かと考えておりまして、例えば、6G産業化や農副連携などの農産業村発イノベーションの促進、そしてまた観光業と連携した農博など、先ほどもありましたけれども、都市と農村との交流の促進、また国交省をはじめ、関係府省ともしっかり連携をしながら、ワーケーションの受入れに向けた環境整備や定住交流を促進するための施設整備、こうしたものをしっかりと支援をして、所得が確保され農村の振興につながるように取り組んでまいりたいと思います。

2:17:39

畑次郎君。

2:17:41

ありがとうございます。冒頭から他の先生方同様、所得、所得ということを繰り返し申し上げさせていただいておりますが、実はこの後もいくつか所得についての話が続くわけですけれども、というのも、やはり週末の田植えのとき、私の横で、春君という小学校6年生の男の子が一生懸命田植えをされていたのですが、非常にその軽快に手際よく田植えをされていて、こういう子が将来大人になったときに、果たしてこの農業というのを職業に選んでくれるのかどうかというのが非常に心配になりまして、そういった意味では彼が大人になったときに、農業でしっかりと豊かに生活ができる、そうした農政というのをやはり進めていかなければならないと思っております。もちろん、今回の改正案についても一定の時間をかけられて、関係者の知恵と経験、それからデータというのも積み上げて練り上げたのだと思いますが、本当に今の改正案で大丈夫なのかなという不安はやはり拭えないところがあります。そこでまた少し目を外に向けて、農地が少なく農業の価格競争力が低いという点で、スイスは日本に似た事例として取り上げられることが多々あると思います。山岳地域が多いスイスでは、経営者の程度に応じた給付金、例えば18%以上の購買を有する経営者地での経営者の程度に応じた支払い、30%以上の購買を有する経営者地の、ぶどう畑の経営者の程度に応じた支払い、25%超の休憩者地の占める割合が農業地の30%を超える場合に、休憩者地が農業地に占める割合の程度に応じた支払いといった具合に、支払い要件は非常に細かく分けて、条件不利地域に手厚くなるような直接支払いを実施しています。日本にも中山間地等直接支払い交付金がありますが、集落等を単位とする協定の締結が前提であることが、スイスやEUで行われている直接支払いと異なるというふうに思っております。中山間地等の条件不利地域で農業を営むには、スイスのように直接支払いの方が適していると思われますが、政府の御見解を伺います。

2:20:21

長居局長。

2:20:22

お願いいたします。中山間地域等直接支払い交付金につきましては、中山間地域等において多面的機能の確保を図るため、農業生産活動の継続を支援するものでありますが、本制度の実施に当たりましては、我が国においては、中山間地域等における農業生産活動が地域の共同活動により支えられてきたことを踏まえまして、共同して取り組むことが効果的であるという観点から、地域の農業者等で構成される組織に対しまして、交付金を交付することとしているところでございます。他の要件に関しましては、中山間地域等直接支払い交付金につきましても、給付形者値と関係者値に区別して交付単価を設定することで、条件の不利動、生産条件の拡散に応じて支援しているところでございます。

2:21:15

畑次郎君。

2:21:17

ありがとうございます。ただ、やはり5年以上営農するとかという縛りがあったりとか、集落協定の実施期間途中で、脱退する人が出た場合に農業地を協定から除外してしまうと協定違反となって、その農業地分の交付金を協定認定年度まで遡って返還する必要があるというような、私なんてそうした協定違反とか聞くだけでドキッとして、とてもじゃないけどそこに関わりたくないなというふうに思ってしまう方なので、直接支払ってもらった方がありがたいと思います。農水省でもいろいろと研究されていると思いますが、他国の良い制度はすべて取り入れるというような勢いで農業所得を増やしていただきたいと思います。次に、前回時間の関係でお聞きできなかった、地域の伝統的な食品産業等の保存・振興について伺いたいと思います。先月令和5年産の蕎麦の作付面積と収穫量が公表されました。作付面積は過去70年で最大になりました。地元新州では手打蕎麦は県選択無形民族文化財として指定されております。地域の伝統的な食品産業促進の必要性に対する政府の認識について伺いたいと思います。

2:22:56

水木副大臣

2:22:58

お答え申し上げます。食品産業については、まず改正案第20条に食品産業の健全な発展の規定を定めております。事業基盤の強化、農業との連携に加え、円滑な事業生計の促進等の施策を行い、地域の伝統的な食品産業を含め、その事業活動の促進を図ることとしております。また、長野県の蕎麦もまさにそうですが、地域の伝統的な食文化については、食育基本法第24条に伝統的な行事や作法と結びついた食文化、地域の特色ある食文化等、我が国の伝統ある優れた食文化の継承を推進するため、これらに関する啓発及び知識の普及等を行うこととしており、農林水産省でも積極的に取り組んでいるところであります。具体的なことを申し上げますと、例えば、長野県の手打蕎麦についても、長野県の郷土料理として発信をしておりまして、うちの郷土料理というホームページがありますけれども、ここにしっかりと載っております。テレビの取材などにも多く活用され、親しまれているところでありまして、引き続き、この情報発信を積極的に務めてまいりたいと思います。

2:24:12

畑次郎君

2:24:14

ありがとうございます。以前、だいぶ前の話だと思いますが、田中角栄先生とうちの父が一緒に車で長野県を走っていたときに、長野県というのは蕎麦がおいしいんですよという話をしたら、それは米がまずいからだろうというふうに言われて、だいぶショックを受けたみたいなんですが、でも、気候変動のせいもあるのかもしれませんが、今、大変おいしいお米もできていまして、お米も含めて、ぜひとも蕎麦もPRしていただきたいなというふうに思うところです。長野県境村の農村RMOである秋山郷地域づくり協議会では、県業農家や観光業者を中心に構成されていて、工作放棄地を活用して蕎麦の栽培に取り組み、蕎麦内職人の養成を進めるなどしながら、新たな産業創生を目指して活動していらっしゃいます。改正案45条には、先ほど副大臣もおっしゃられた規定がございますが、総務省の調査によると、農村RMOの割合が低いというふうな調査結果が出ております。農村RMO拡大に向けた取組はどうされているか、お聞かせいただけたらと思います。

2:25:39

鈴木副大臣

2:25:40

お答え申し上げます。農村地域では、人口減少・高齢化が急速に進み、農地保全や共同活動が困難になってきていることから、複数集落のエリアで連携して活動する体制を構築することが重要であると考えております。このため、農林水産省では、令和4年度より、複数の集落の機能を補完して、農業地保全活動や農業を核とした経済活動と合わせて、生活支援と地域コミュニティの維持に資する取組を行う農村RMOの形成を推進しております。具体的には、まず、モデルとなる組織の形成を推進するため、地域協議会による将来ビジョン策定や実証事業等の取組への支援、そして、地域での活動が円滑に進むように、きめ細かくアドバイスをしたり相談に対応する都道府県レベルでの搬送支援体制構築への支援、そして、関係府省と連携をした制度や事例の周知、知見の蓄積や共有といった全国レベルでの取組などを進める方針としております。令和5年度末時点において、秋山合地域づくり協議会を含みます、56地区のモデルとなる取組を実施しているところであり、今後とも農村RMOの広がりをしっかりと進むようにやっていきたいと思います。

2:27:03

畑次郎君。

2:27:05

多様な人材活用を発掘するツールとして、ぜひ農業RMOが拡大していけばいいなと思っております。16日の質疑では、農村振興は一義的には農業の持続的な発展に寄与する範囲で行われるものとのご答弁がございました。果たしてそうなのかというふうに疑問を持っております。例えば、新たに環境と調和の取れた食糧システムの確立を基本理念に加えようとされていますが、環境との調和を農村において図るには、農業の持続的発展に寄与する範囲にとどめては、範囲が狭すぎる上、そうした線引きは困難ではないかというふうに思います。9日の質疑で舟山理事が基本理念の関係性を説明する資料というのを求められて、政府からのその回答が提出されておりますが、その図で示されたこの内容というのは少し奇妙じゃないかなというふうに感じました。基本理念のうち、食糧安全保障の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的な発展、これは環境と調和の取れた食糧システムの確立として網掛けがされていたのですが、農村の振興というのは網掛けの外に置かれておりました。農村の振興を図る上で環境負荷低減とか環境との調和は必要だと思いますが、提出された資料ですと農村振興と環境との調和には関連性がないようにも見えます。なぜこの農村の振興だけ網掛けの外に置いてしまったのか、ご説明を伺いたいと思います。

2:28:59

杉中総科審議官

2:29:01

お答えいたします。新たに第三条の基本理念として、環境と調和の取れた食糧システムの確立を規定したところでございますけれども、食糧システムを通じた環境との調和の確保という観点で、農業生産者、それだけではなくて、加工流通等の職員産業も含めて、食糧供給の各段階で環境負荷の低減を図るというものを規定しております。また、多面的機能の関係では、農業が行われることに承知する多面的機能についても、農業の環境負荷低減を図るなど、環境との調和が図られることずつ発揮されることを明記しているということでございますので、環境との調和の取れた食糧システムの確立というものが直接的に完結するもので、概念図として示すような形で編み書きを打算しておりました。農村は当然農業が行われる場でありまして、いろいろな職員産業が行われる場でございますので、これらにおいて農業の環境への負荷の低減が図られることによって、農村においても環境との調和が図られるということは、御指摘のとおりだと思います。こういう概念図づくりは大変難しくございまして、我々の乏しい能力の中で、分かりやすく重視して取り上げて提出させていただいたということについて、御理解をいただければと思います。

2:30:22

畑次郎君。

2:30:23

ご苦労は理解させていただきましたが、そうした言葉を付け加えるとか、何とかして分かりやすく理解しやすいようにしていただければいいのかなというふうにも思いました。先ほど取り上げたスイスでは、憲法に農業条項を定めておりまして、104条第1項に農業の目的を3つ定めています。住民への供給の確保証、自然的な生活基盤の維持及び農村風景の保存、国土における人口分散、この3つです。連邦制のスイスと日本と単純に比較するのはもちろんできないわけですが、農業の目的に農村風景の保存とか国土の人口分散というのを定めている点では、広範囲農地の拡大とか農業者の減少に直面している日本にとって参考になるのではないかというふうに考えます。農村の総合的な振興を図るのであれば、本来農村風景の保存とか国土の人口分散というのは視野に入れておくべき内容ではないかと思います。農村振興は一義的には農業の持続的な発展に寄与する範囲で行われるものというこの基本法改正案の考え方だと、農村振興施策に限定を課して、自ら施策の範囲を狭めてしまうものにならないかと、農村振興はこうあるべきだというような思い込みがあるようにも見えますが、こうした限定的な考え方を改めるべきと考えますが、ご見解を伺います。

2:32:05

長井農村振興局長

2:32:07

委員御指摘の水素憲法第140(1)第1項では、農業が持続可能な市場振興の生産政策により、食料供給の保障や自然資源の保全、農村風景の保存などに寄与するよう配慮されることが規定されていると承知しております。我が国においても、農業農村政策の基本的な考え方として、食料の安定供給や国土の保全、水源の寛容、自然環境の保全、良好な景観の形成などの多面的な機能の発揮にするよう、持続的な農業の発展や農村の振興を図っていくことが重要であると考えております。このような観点に立ちまして、改正基本法についても、ご指摘の農村振興に関しましては、基本理念として、良好な景観形成等を礼事しつつ、農村で農業生産活動が行われることによる生ずる多面的機能が適切に発揮されなければならないことや、農村について農業の生産条件や生活環境の整備、その他の福祉の向上により振興が図らなければならないことを規定するとともに、第2章第4節の各条文におきまして、農長税にする共同活動の促進や、地域資源を活用した事業活動の促進など、農村振興に関する具体的な施策を規定しているところであります。

2:33:28

畑次郎君。

2:33:30

この基本法の文言の中に、一義的とか、繁衣という、限定するような言葉が入っていることで、何となく気にかかってしまうのかと思いますが、そう簡単に今までの修正、いろいろ要求させていただいていたことも含めてですが、なかなか変わる余地というのはなさそうですので、最後に長寿被害対策について伺いたいと思います。改正案では長寿害の対策が新たに追加されておりますが、48条ですね。ただ、令和4年度の農作物の被害額というのは156円で、前年度から1億円増額しました。直近5年間の推移を見ると、150億円台で下げ止まりしているようにも見受けられます。被害が減少しない要因の1つは、もちろん捕獲の担い手であるハンターの不足というのが挙げられると思いますが、領住免許所持者の60歳以上の割合が令和元年度でおよそ6割と高齢化が進んでおりまして、領住の所持者も一貫して減り続けているのが現状です。そうした担い手確保と並行して進めるべきなのが、担い手でも長寿被害を防止していく新しい技術の活用だと思います。少ない担い手でもですね。少ない担い手でも長寿被害を防止していく新しい技術の活用だと思います。政府は令和4年度の長寿被害防止対策高度化事業として6つの事例を紹介していますが、そのうちの1つに長野県の事例を挙げてくださっております。長野県のセンサーカメラ等を活用した総合的な被害対策の取り組みも含めて、高度化の概要というのを簡単にですね、ご説明いただければと思います。長い局長、時間が迫っておりますので、答えは簡潔にお願いします。答えたいします。長寿被害防止高度化事業につきましては、効果的効率的な長寿被害対策の実施に向けまして、ICTを活用して長寿の拙速状況や被害状況、罠や柵等の対策状況を見える化して、PDCAサイクルに基づく被害対策を推進するため、令和4年度に実施したものでありまして、長野県を含めて全国6府県がモデルとなっております。今後ですね、6府県に行われました取組の内容等につきましては、農林水産省のホームページで公開いたしまして、被害対策の見える化の取組のモデル事例としてですね、各自治体への集中を図ってまいりたいと考えております。

2:36:07

畑次郎君。

2:36:10

予算は増えているようですので、是非長寿被害対策、今後も進めていただきたいと思います。ありがとうございました。午後1時30分に再開することとし、休憩いたします。お疲れ様でした。

2:38:40

ただいまから農林水産委員会を再開いたします。委員の異動についてご報告いたします。本日、松野明美君が委員を辞任され、その補欠として金子道仁君が占任されました。休憩前に引き続き、食料農業農村基本法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。

2:39:00

横山信一君。

2:39:02

公明党の横山信一でございます。

2:39:07

それでは、まず最初に物流の2024問題についてお伺いしていきます。新法によりまして、荷主側、すなわち産地側、生産者側の対応が求められることになります。農林水産省は、昨年12月に対策本部を設置して検討を重ねてきました。

2:39:32

農産物、食品物流においては、さまざま課題があるんですけれども、手摘み、手下ろし等の手荷役作業が多い、それから出荷量が直前まで決まらない、あるいは品質管理が厳しい、産地が消費地から遠く輸送距離が長い、こういった課題があります。これらに対して、産地の共同輸送拠点や、御霊施設の整備、パレット化、荷待、荷役時間の削減などを検討することとしています。こうした荷主側の取組に伴い、発生する手間やコストは、生産者側に大きく及ぶことが想定されますが、生産者側がそのコストを転嫁できなければ、農業者、食品産業事業者の経営縮小につながり、農業、食品業界全体の停滞につながることが懸念されるわけです。この合理的な価格形成は、食料システム関係者の意識共有と合意の上で決定され、物流事業者以外に求められるコストは、消費者まで含めた食料システム関係者で負担することになると考えています。どのように物流の効率化と、合理的な価格形成に取り組むのか、大臣に伺います。

2:40:52

坂本大臣。

2:40:53

物流問題につきましては、昨年6月関係省庁が一体となりまして、物流革新に向けた政策パッケージを策定し、物流革新に向けた取組を進めております。農林水産省では、特に産地からの物流コスト増を抑制することができるよう、産地での共同収縮化施設の整備によりまして、二の大型化などを通じ輸送コストを抑制するほか、標準仕様パレットの導入により、トラックドライバーの荷役の縮減を通じて、荷役サービスへの支払いを抑制する等の物流効率化の取組を進めているところでございます。

2:41:42

また、消費者に向けましては、政府を挙げて物価高に負けない賃上げに取り組んでおり、購買力の向上を図っているところですが、こうした中で農林水産省では、令和5年8月から、生産・加工・流通・小売・消費等の食料システムの関係者が一同に集まる協議会を開催し、協議を進めており、物流費の負担も含めて、関係者間でバランスの取れた食料システムとなりよう、丁寧に合意形成を図ってまいります。

2:42:16

岡山審議士君。

2:42:17

諸物価高等と言っていますけれども、なかなかこういう食料品の価格というのが、全体的に生産者も含めた形で価格転嫁できないというのが、今回の基本法の大きな課題であるわけでありますが、一方で、この2024問題というのは、荷主側ばかりが注目されていて、実は全体でこれをカバーしていくんだと、負担していくんだという意識が、まだまだ不十分だというふうに思いますので、今大臣がおっしゃられたところを含めて、しっかりお願いしたいと思います。近年、食の外部化や乾燥化、乾煉化に伴って、加工業務用の需要が拡大しています。野菜を例に挙げると、従来は家計消費用が主体でしたけれども、令和2年の野菜出荷量における加工業務用の割合は、全体の56%を占めています。また、家計消費用はほぼ国産であるものの、加工業務用はダイロットで、しかも定時定量、安定した価格というものが求められる背景があって、輸入野菜が増加しているという状況にあります。国産割合は今7割程度という状況です。したがって、このまま加工業務用へのシフトが続くと、野菜供給量全体に占める輸入量の割合も増えていくことが予想されます。野菜のカルロルが低いために、生産額ベースの時給率で見た場合、目標の75%に対して、現在58%の水準にとどまっています。とりわけ令和4年度の輸入量は、前年度と同程度であったものの、国際的な穀物価格や生産資材価格の上昇、物流費の高騰、円安等を背景に輸入価格が上昇し、前年度よりも5ポイント引き上げることになりました。また、水道農家は米作りにこだわる方が多いのですが、しかし現実問題として米の消費量は減っているということで、我が国の低い食料時給率を見ると、例に挙げた野菜、あるいは米のように、消費者の嗜好の変化、あるいは消費者の求める食品に対して、生産現場が十分に対応できていないことも一因ではないかと考えます。消費者の意向を踏まえた生産が行われるよう、生産者の意識改革も必要ではないかと考えますが、大臣の見解を伺います。

2:45:03

坂本大臣

2:45:05

農業生産の維持拡大には、市場ニーズや変化を捉え、求められるものを生産・販売していくという、需要に応じた生産が不可欠と考えます。委員御指摘のように、在庫が過剰になっていても、前年と同様の策付けとなったり、あるいは高価格帯から業務用の手頃な価格帯に、需要が変化しているのに対応できず、ミスマッチを起こす例は、米・野菜に限らず、さまざまな作物で見られるところでもあります。このような状況は、生産者にとっても、消費者にとっても、メリットにはなりません。これに対しまして、市場機能の発揮が求められるところですが、農林水産省といたしましても、さまざまな市場情報の提供、そして関係者の結びつきの機会の提供などに取り組んでいます。例えば、水田農業に関しては、米に関するマンスリーレポート等による、産地・品種・名殻ごとのきめ細やかな情報提供、麦に関する民間流通連絡協議会での、農業者と実需者との情報交換の推進等を行っているところであります。また、加工業務用野菜に関しましては、国産品の端境を解消し、国産シェアを輸入品から奪還していくため、4月26日に国産野菜シェア奪還プロジェクトを立ち上げました。この中で、生産から販売までのマッチングなど、生産と実需と連携した新たな取組の創出を進めてまいります。刻々と変化する経済状況の中で、需要に応じた生産を実践していただくことは容易ではありませんが、生産者・産地だけでなく、流通・消費まで関わる方々の意識が高まり、市場シグナルを反映した生産が実現されるよう、引き続き必要な情報提供に努めていく所存でございます。

2:47:16

岩山審議士君。

2:47:17

力強く進めていただきたいと思います。前回に引き続き、環境保全型農業をお聞きしたいのですが、改正案の第5条では、農業生産性の向上、農産物の付加価値の向上、農業生産活動における環境への付加の低減が図れることにより、農業の持続的な発展を図るとした上で、農業生産活動における環境への付加の低減は、農業の自然循環機能の維持・増進に配慮して図らなければならないと規定されています。この環境付加低減とは、環境保全型農業に取り組むことと同趣旨と考えますが、他方、環境保全型農業が進展しない理由ですが、我が国は、毎回言っていますが、温暖出塵なアジアモンスン気候のためと、虫は多いし雑草は多いしということで、手間がかかる。それから栽培管理の手間もかかる。環境に入る人の農産物への意識が十分に高まっていないために、需要が限定的だ。また、農業者の努力が農産物価格の優位性につながらないと、前回このことをお伺いしましたけれども、こうしたことがあって、農業者の拡大力につながっていないのではないかと考えられています。環境付加低減は国際社会のトレンドであります。前回の質疑でもいろいろお聞きをしましたけれども、この環境保全型農業の手間がかかるという特徴は、生産コストの増加要因です。そういう意味では、生産性の低下要因にもなると考えられます。今、農業者の減少が見込まれる中で、この環境保全型農業を推進するということは、食料の増産を難しくする側面もあると考えられます。この環境保全型農業と食料安全保障というのはトレードオフの関係だと見れるわけですけれども、この環境保全型農業を推進するということは、食料安全保障の確保の食料増産が測れないのではないかという疑問を持ってしまうわけですが、この両立をどのように図っていくのか、これも大臣にお聞きをいたします。

2:49:36

坂本大臣

2:49:38

農林水産省では、食料農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現させるための新たな政策方針として、「緑の食料システム戦略」を策定し、持続可能な食料システムの構築に向けまして、取り組みを進めているところです。これらは、健全な作物を育てる土づくり、化学肥料や化石燃料等の輸入依存からの脱却等を通じまして、農林水産業の持続的発展ひいては、食料安全保障の確保に寄与するものというふうに考えております。また、近年、生産現場では、土壌の状態を把握し、適正施費や資材の工夫等を行うことで、例えば、徳島県の水棟や、私のところの熊本県の路地野菜等におきまして、有機野菜でも観光栽培と遜色のない収量を得ている事例も出てきていると承知しています。今般の食料農業農村基本法の改正におきましても、農業の生産性の向上と環境負荷の低減を図ることとされているところであり、みどりの食料システム戦略の推進に当たっては、このような有料事例を横展開するとともに、今後とも環境負荷低減と生産力の維持・向上を両立できるような技術の開発・普及を進めてまいります。農林漁業の持続的な発展と食料安全保障の確保にもしっかりと対応してまいりたいと思っております。

2:51:24

岡山審議士君。

2:51:26

選択は間違いないと思うんですけれども、今、イノベーションが必要なんだという大臣からもありましたように、そこをしっかりと後押しをしていくようなことをお願いしたいと思います。先日の参考人質疑で、中島参考人から、食料の安定供給と環境負荷低減の同時達成を目指す上でのアドバイスをお願いしたのですが、参考人からは面白い話題だなと思ったのですけれども、かつて、欧州では過剰生産という問題を抱えており、その解決手段として生産レベルを落とす環境保全型農業を展開したと教えてくださったわけです。一方、日本は環境保全型農業を進める中で、食料安全保障の観点から、食料乗算のため環境に負荷を与えるような農業を推進しなければいけないと、今、そうじゃないんだという大臣からの話がありましたが、それを乗り越えていくんだという決意がありましたけれども、国際的に見れば、農業は様々な環境負荷を与えているという認識があるわけです。世界市民として環境負荷低減に協力をしていくという、これは非常に重要なことだと思います。その場合、発生するかかり増し経費は、消費者の理解を得ることを前提にして、公共財とみなして一定程度の交付金で支えることが必要だということを中島先生がおっしゃっておりました。また、イノベーションを生み出すような補助制度も求めたいというふうにおっしゃっておりました。この食料安全保障の確保と環境保全型農業を並行して進める上で、やはり消費者の理解を得るということが最も重要だと考えます。改正案第2条において、食料の生産から消費に至る各段階の関係者が有機的に連携することにより、全体として機能を発揮する一連の活動の相対を食料システムと定義したことは重要な意味があると思います。消費者に対して第14条では、食料の持続的な供給に資する者の選択に努めることによって、食料の持続的な供給に寄与しつつ、食料の消費生活に向上に積極的に役割を果たすものと規定されています。先ほど、畑井委員からオープンファームサンデーという非常に興味深い話も紹介されていましたが、食育も非常に重要だと考えていますけれども、消費者がこうした役割を果たすためには、食と農の距離を縮めるということが、そういう消費政策を打つということが非常に重要だと考えておりまして、この消費者に期待される役割を引き出すために、どのように取り組んでいくのか、これも大臣にお伺いいたします。

2:54:17

坂本大臣。

2:54:20

消費者と農業現場の関わりが薄くなり、その距離が遠くなる中で、生産者の努力や農業現場の実態などを農業等への理解を深めていただくためには、食育を進めることが改めて重要になると考えております。中でも、消費者が実際に農業現場で作業をし、生産者の努力を実感する農林漁業体験を推進することが重要であります。実際に農林水産省が実施した調査によりますと、農林漁業体験に参加した者の6割強が、自然の恩恵や生産者への感謝を感じられるようになった。また、4割の者が地元産や国産の食材を積極的に選ぶようになったと回答されております。農林水産省では、今後とも農林漁業体験をはじめとした各地域の食育活動を支援することとしておりまして、食や農林水産業への理解情勢に向けた取組が広がりを後押ししてまいりたいと考えております。

2:55:32

岡山審議員

2:55:33

はい、よろしくお願いしたいと思います。次に、豆麦の話をしたいんですけれども、政府は小麦、大豆等の需要のある作物への作付け転換を推進しています。また、新規需要米も作付け転換が順調に進んでいます。特に飼料用米については、令和4年産において、基本計画の2030年度70万トンの生産努力目標を突破いたしました。一方で、小麦の国内生産量は、令和3年と令和5年に生産努力目標を達成しましたが、大豆はこれまで生産努力目標に達したことはありません。小麦については、近年は品種改良が進み、実需者が求める品質に見合った小麦の生産が実現しつつありますので、パン、中華麺用小麦の作付け比率が上昇し、国産小麦の使用が進んでいます。しかし、まだ実需者の要求に応えるには、品質生産量ともまだ十分とは言える状況にはありません。他方、大豆については、短週の向上をいかに図るのかが課題となっています。2030年度の生産努力目標、小麦が108万トン、大豆が34万トンとなっているのですが、この生産努力目標の達成に向けて、どのように取り組むのか伺います。

2:56:59

坂本大臣

2:57:01

我が国の食料安全保障の強化のためには、輸入依存度の高い小麦、大豆の生産拡大など、国内の農業生産の増大を図っていくことが不可欠であります。現在の食料農業農村基本計画では、令和12年度の生産努力目標として、小麦108万トン、先ほど言われました。それから大豆34万トンを掲げており、直近の生産量は、小麦は令和5年産で109万トンと、生産努力目標を上回る生産量となりました。また、大豆は令和5年産26万トンと順調に増加をしているところであります。一方、国産小麦大豆は、パン、麺や豆腐、納豆等の実需者からの根強い需要があるものの、収量・品質が年によって不安定であることが供給面の大きな課題となっています。このため、生産面では、生産性や品質の向上のための営農技術の導入、新たな品種の開発導入、そして流通面では、安定供給の確立に向けたストックセンターの整備など、民間による調整・補完機能の拡充等を支援していきたいと考えております。今国会で、食料農業農村基本法改正案が成立しましたあかつきには、それを踏まえて策定されます次期基本計画で、これまでの生産及び消費の状況を踏まえて、小麦・大豆の作付面積拡大に係る意欲的な目標を設定した上で、生産性向上に取り組む生産者や産地を後押しし、増産を図ってまいります。食料安全保障にとって、小麦・大豆は非常に重要な作物でありますので、しっかりと進めてもらいたいのですが、小麦については、消費量の多いパン、中華麺での国産比率は7%から8%にとどまっているという状況にあります。品種改良や安定生産など、芸術的課題が多いとされてきましたが、一方で大手コンビニチェーンが持続可能な調達の一環として、今年4月から、うどんや中華麺などの原料小麦のほぼ全てを国産のゆめ力や春よこいなどに切り替えたことが話題になりました。以前より小麦の収量や品質が安定し、輸入麦と混ぜることもなく、単独で商品化できるようになったためと説明されています。今後も生産者と実需者の連携を図りつつ、国産小麦への切り替えを推し進めていかなければなりません。そこで、いつまでにどのように国産切り替えを進めていくのか、全体工程を示すロードマップのようなものがあってもいいのではないかと思いますが、政務官に伺います。

3:00:06

高橋政務官

3:00:08

お答え申し上げます。国産小麦につきましては、これまで主にうどんなどの日本麺用に利用されておりました。今後、国産小麦の生産を増税させていくためには、需要量が多く海外依存度の高いパン、中華麺用の利用を拡大していくことが重要と考えています。近年、パン用に適した因果主的のゆめ力や、ラーメン向けの畜種W2号などの新品種が開発され、利用も拡大しているところでございますが、さらにパン、中華麺用に適した品種の開発を加速し、生産現場での普及を図ってまいります。また、国産への切り替えを行う実事者に対しても、先月成立しました特定農産加工法の改正によりまして、原材料の調達安定化に向けた取組について施設整備も含め、金融措置等で支援することとしております。このような小麦の国産切り替えに関しては、今後策定される次期基本計画の中で、小麦の作付面積拡大に係る意欲的な目標を設定した上で、その実現に必要となる様々な施策を検討し、課題克服に向けた具体的な実施を示してまいりたいと考えております。

3:01:27

岡山清二君。

3:01:29

国産というのは消費者にアピール度が高いと思うんですよね。そういう意味で国産化を進めるということは、様々な課題を乗り越えたことはもちろんですけれども、決して実利者にとってもマイナスではないということを広く普及していただきたいと思います。小麦の話にしますが、小麦の国内需要が減少し続ける一方で、輸出は伸びています。2023年の輸出量は3.7万トンということで、2024年の約8.2倍に増加しました。これはこれまでの販路開拓の関係者の皆様の努力の成果だと思いますけれども、日本産米はそもそも海外産と比べて国土条件の制約などがあって、生産規模の差など、なかなか国内の生産者の努力だけでは海外産との関係を埋めることはできない、そもそも格差があると思います。生産コストはよく言われる話ですが、米国産と比較すれば4.2倍もあるということで、日本の米は高いが故に価格面での国際競争力がないということも以前から指摘をされているところであります。そこで、せっかく伸びている輸出でありますけれども、アジア向けで考えれば、日本の高い米を買ってくれるところはいずれ頭打ちになっていくということを考えれば、やはりおいしくて安い米を求めていく傾向が出てくると思います。そういう意味では、海外の実住者ニーズに応えられる低コスト生産、あわせて農家の手取りも十分に確保できる、そういう体制整備が重要だと思いますけれども、どのように考えるか、政務官に伺います。

3:03:22

高橋政務官

3:03:23

お答え申し上げます。米の輸出を進めるためには、国際競争力を確保するとともに、生産者の収益性向上の両立を図る観点から、生産コストを低減することが重要でございます。米の生産コスト低減に向けては、農地の収益、収積による規模拡大、水位センサーや直販栽培等のスマート農業技術や省力栽培技術の導入、そして多種品種の育成導入の促進による短週の向上等を図ることが重要でございます。農水省では、年間1000トン超の大ロットで生産供給を行うモデル的な米の輸出産地の育成に取り組んでおります。全国30ある輸出産地の中には、にじの、きらめき等の多種米や直販栽培の導入等に取り組むことで、生産コストを低減し、順調に輸出を拡大している産地がございます。農水省としては、実需者ニーズをマーケットインの発想でしっかりと捉えながら、安定供給と収益性の向上を実現できる低コスト生産が可能な輸出産地を育成し、輸出拡大を図ってまいります。

3:04:34

横山信司君

3:04:36

はい。次に、この水田の裸足のことも触れておきたいんですけど、畜産物や油脂の消費拡大などで、我が国の食生活の変化が起きています。また、一方で人口減少により米消費が減っているという状況があります。水とは言うまでもなく、先ほど言っていますが、アジアは悶村気候ですから、一番適している作物ではあるんですね、日本に。だけども、国民が米を食べてくれないという状況がある。そこで水田活用を直接支払い、交付金でブロックローテーションを促し、また、果たし果促進事業で麦大豆の本作を進めているわけですけれども、持久率の低い小麦大豆の生産量の拡大を目指すということは、今回成案の大きな柱である食料安全保障の確保の重要な取り組みでもあります。一方で水田は雨水を一時的に貯留する、あるいは洪水や土砂崩れを防ぐ、そしてまた美しい景観を保全する、いわゆる多面的な機能があります。この水田の果たし果と水田の多面的機能の維持・発揮、この2つのバランスをどのように図っていくのかということを伺います。

3:06:14

高橋政務官

3:06:16

お答え申し上げます。世界の食料需給が不安定している中において、試食用米の国内需要は減少しておりまして、我が国の食料安全保障の強化のためには、小麦や大豆など輸入依存度の高い品目の生産を拡大し、国内の農業生産の増大を図っていくことが重要です。その中で、農業の多面的機能の発揮においては、まず水田については、雨水を一時的に貯留し、洪水や土砂崩れを防ぐなど重要な役割を担っているものと認識しております。一方、畑についても、形態の相違はあるものの、土壌を高規指して生産が行われることを通じて、洪水の防止、土壌流出の防止等、地域において重要な多面的機能を発揮しているものと考えております。また、地域社会、そして文化の形成などの多面的機能についても、水田だけでなく、畑における農業生産活動が大きな役割を果たしていると認識しております。今後とも、これらの機能の維持、発揮に資する施策を推進してまいりたいと考えております。

3:07:25

野間新史君。

3:07:27

畑にも畑地にも多面的機能は十分あるということですね。次に、5月9日の質問で、担い手以外のその他の多様な農業者、どういうふうに確保していくのかという質問をしまして、専務課から、多面的機能支払いや中山間地域等の直接支払いによる農地の保全に向けた共同活動の促進、また、ろくじかや農博などの農産漁村発イノベーションの取り組みを通じた農村における所得の向上と雇用機会の確保に取り組みます。そういうご答弁をいただいたところでした。これらの取り組みは既にあるわけでありまして、その意味では、この純主業経営体であるとか副業的経営体、約80.7万経営体があるのですが、こういった人たちを主な対象にしている事業だと言えます。もちろんこれは今後も継続してしっかり取り組んでいく必要がありますが、火曜日に地方公聴会の後、静岡市に行ったときに、清水山集落の米澤さんのご意見を伺いましたけれども、中産官の直払いもあり、多面的な支払いももらっていると、一方で収益が出ないというようなお話でしたが、個々の具体的な経営内容は分かりませんので、経営のことは何とも言えませんが、一方でこの二内定以外の多様な農業者が、こうした中産官に希望して入った場合、やはり持続可能な農業を営むためには、経営の多角化、あるいは反応・反xが重要だなというのを改めて思ったところでもあります。昨年、各都道府県に農業経営収納支援センターが整備されました。以前は、ここは認定の新規収納者の支援が目的でしたけれども、幅広い年齢層が対象となる、支援内容も収納だけではなくて、経営、いわゆる営農にまで営農のサポートもしていくということになりました。この農業経営収納支援センターにおいても、こうした多様な農業形態のニーズに応じた収納や経営支援が期待されるところでもあります。農地保全等の役割を担う、この二内定以外の農業者の支援、どうするのか伺います。

3:10:19

高瀬委員

3:10:20

お答え申し上げます。一昨日の委員派遣、私も参加をさせていただきまして、岩手県の中山間地域が直面する、大変厳しい実情をお伺いする貴重な機会となりました。中山間地域におきましては、私の地元兵庫県もそうでございますけれども、県業農家さん、いわゆる県業農家さんが、私の兵庫ですと実は9割近くが占めておりまして、そうした二内定以外の多様な農業者の方々につきましても、農地の保全、そして管理、収穫機能の維持などに大きな役割を果たしていただいているところでございます。従いまして、これらの方々の所属と雇用の機会を確保していくことが大変重要と考えております。このため、多様な農業者が参加する数量のドラあげなど、地域共同活動への支援を行うとともに、農村地域の仕事づくりの推進に向けましては、農業と食品産業等の連携による6次産業化や宿泊業や飲食業と連携し、農村に宿泊して地域の食を味わってもらう農博など、農産漁村発イノベーションを進めてまいります。また、委員ご指摘の各都道府県の農業経営・収納支援センターにおいては、担い手だけでなく、多様な農業者に対しても収納から経営発展までを一貫してサポートしております。令和4年度で3,000人以上の農業経営者に支援を行い、うち約2,000人に対しては専門家派遣も行っているところでございます。農水省として、こうしたセンターの取り組みを支援してまいります。いずれにしましても、これらの取り組みを通じて、多様な農業者のニーズと役割に応じた支援を行ってまいります。この農業経営・収納支援センターが、いわゆるこういう多様な農業人材のところまでしっかり門頭を広げてサポートしてあげられるような体制をぜひお願いしたいと思います。農地の権利取得にあたっての許可要件の一つであった加減面積要件が撤廃されました。以前から7割の市町村で加減面積要件が緩和されていたとはいえ、完全に撤廃されたというインパクトは大きいと思います。これによって、小規模な農業参入が促進されるということが考えられます。いわゆる今回の基本法でいう多様な農業人材の人たちに当たるんだと思いますけれども、この担い手以外の多様な農業者の確保のためには、従来から対象である副業的経営体の人たちだけではなく、小規模であっても農地を継続して利用することを希望する新規就農者、こういう人たちも出てくると思うんですね。それから都市部にふるさとに帰ってくる機能者、こうしたところを増やす取組も強化すべきだというふうに考えますけれども、政務官に伺います。

3:13:30

高橋政務官。

3:13:31

お答え申し上げます。昨年4月に施行しました改正農地法におきましては、農業者の高齢化等が加速していく中で、農業への新規参入者の増加等によって、農地が適切に利用されるよう、農地の加減面積要件を廃止したところでございます。実際これまで加減面積要件を緩和することにより、若者をはじめ農村に移住停住をしている事例も出てきております。推奨としましては、都道府県や農業団体等の地域の関係機関が連携して、新規就農者を総合的にサポートする体制の充実に加え、資金メニューでの支援、機械施設等の導入支援などの施策により、農地面積が小さい場合であっても市町村が定める経営目標等一定の要件を満たすものを支援しているところでございます。今後ともこうした取組により農村の活性化を図ってまいります。横山審議士食品アクセスを飛ばしまして、国際協力の話になりますけれども、改正案第25条において、国際協力の推進の目的として、従来の世界の食糧需給の将来にわたる安定に資することに加え、我が国への農産物及び農業資材の安定的な輸入の確保に資することが加えられています。農林水産省はこれまでも開発途上国への自律的な経済発展に向けて様々な支援をしてきているわけです。具体的には農業生産性の向上のための技術指導でありますとか、あるいは環境廃れ型技術の普及でありますとか、いろいろやってきています。昨年6月、ODAの指針となる開発協力大綱が8年ぶりに改定をされました。その中では開発途上国の食糧の安定供給やその確保は我が国にとっても重要だということで、積極的に支援に取り組んでいくということになりました。昨年10月には日本アセアン農林大臣会合が開催され、アセアン地域における持続可能な農業及び食糧システムの構築、地域の食糧安全保障に貢献するよう我が国の技術と経験を生かした協力プロジェクトを進める「日アセアン緑協力プラン」が採択をされました。そこでこの食糧の安定供給の確保に関する施策として、国際協力の推進をどのような役割を果たすのか伺います。

3:16:08

坂本大臣

3:16:10

食糧安全保障の確保は我が国のみならず世界における大きな課題でありますが、その背景にはグローバルサウス諸国における農業の生産性の低さ、あるいは税剤不正などの課題があると考えています。こうした認識に基づきまして、グローバルサウス諸国における農業の生産性の向上や強靭化の確保を通じて、世界の食糧需給の安定、それによる我が国への食糧供給の安定化を図ることとしています。例えば、日アセアン緑協力プランに基づきまして、我が国におけるイノベーション成果により、アセアン地域における農業の生産性と持続可能性の向上を図っていきますほか、国際機関と連携をいたしまして、アフリカ諸国における地元農業生産を支援し、途上国における農業生産性の向上、食糧供給の安定化を図ることなどの取組を実施してまいります。さらに、日アセアン緑協定プランを通じまして、我が国におけるイノベーションの普及活用を進めることによりまして、世界標準化も含めて、我が国の技術の世界的な活用が広がることを期待しているところであります。岡山審議士G7の一翼を担う我が国として、しっかりその責任を果たしていかなくてはいけないと思います。ところで、改正案の第2条第2項には、食糧の安定的な供給について、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、それができないものについて輸入と備蓄を組み合わせて対応していくということが定めています。また、第21条においては、輸入の具体的な施策として、輸入の相手国の多様化、輸入相手国への投資の促進を規定しています。しかし、我が国の輸入相手国は限定的でありまして、国産とアメリカ、カナダ、オーストラリア、ブラジルで輸入上位4カ国と我が国を含めて供給カロリーの9割を占めているという現状があります。こうした輸入相手国は、現時点ではこれらの国々は湾区と有効的でありますから、取り立てて急に輸出金融措置みたいなことが出てくるのはなかなか考えづらいとはいえ、最近気候変動が激しいですから、頻発化する干ばつ、水害等の異常気象による食料の安定供給への影響は当然考えられることであります。事実、そういう影響もありました。前回の質疑で取り上げたように、IPCCの報告書では、地球温暖化によって異常気象の頻度強度がさらに高まる可能性が示されているという状況にあります。そのため、輸入相手国の多様化を進めるということは、特定の国への過度の依存というリスクを分散化する上では非常に重要な課題であります。だけど、輸入相手国の多様化って本当にできるのかというところが疑問に思うわけでありますが、そこをどう取り組むのか、これを大臣に伺います。

3:19:55

赤本大臣。

3:19:58

委員の御指摘のとおり、我が国への小麦大豆、とうもろこし等の主要穀物の輸入については、その多くが米国、そしてカナダやゴーシュから調達している現状にあります。また、輸入の安定を確保するために、最近我が国への輸入が増加している南米諸国も含め、輸入相手国の多様化を推進しているところです。とりわけ、政府間対話につきましては、すでに小麦等の輸入について行っているカナダやゴーシュに加えまして、ブラジル等との対話の強化を進めていきたいと考えております。また、輸入相手国の多様化に加えまして、同じ輸入相手国の中でも、リスク分散の観点から、我が国の民間事業者による調達先の多様化を図ることが重要であると考えております。このため、民間事業者・商社等が、輸入相手国で行う、週貨・船積み施設等への投資案件形成を支援することによりまして、新たな調達先の開拓も含む調達先の多様化を促進するということにしているところであります。

3:21:15

岡山審議士君

3:21:16

なかなか密通のところが多いと思うんですが、掲げている理念は正しいと思いますので、しっかりそこを進められるように努力をしていただきたいと思います。以上で質問を終わらせていただきます。

3:21:28

金子道一君

3:21:45

日本史の会、教育無償化を実現する会、金子道一です。本日はこのような質問の機会を与えていただいたことを感謝いたします。最初に資料を今回配付させていただきました。資料1、こちら先週の理事会の資料で拝見させていただいたもの。船山議員の方からこの資料請求があったと聞いております。非常にわかりやすいというか、こういったものを私もぜひ拝見して議論したいと思いましたので、使わせていただきます。ありがとうございます。この理念に関してまずお伺いしたいところですけれども、今次改正において理念が変更していますけれども、その変更点についてご説明いただきたい。また、この変更によって、現行の基本法の理念、個室、これは変わっているのでしょうか。大臣、お答えください。

3:22:35

坂本大臣。

3:22:37

現行の食糧農業農村基本法は、1999年の制定当時、国民全体の目線に立って農業の役割を捉え直すという議論を踏まえまして、国民の立場から国民の生活に必要な食糧が安定的に供給されなければならないこと、及び国民に対する外部経済効果である多面的機能が発揮されなければならないことをまず位置づけた上で、食糧の供給機能と多面的機能を発揮するために農業の持続的発展が図らなければならないことと、そして農業の持続的発展の基盤であります農村の振興が図られなければならないことを、それぞれ施策法と通じて目指すべき姿として、新たに基本理念として規定したものであります。その上で、本改正法案は、法律の基本的な枠組みは維持しつつ、世界の食糧供給の不安定化と、昨今の国内外の諸情勢の変化に対応するため、国が総量を確保するというだけでなく、国民一人一人が食糧を円滑に入手できるとの観点を含めまして、食糧安全保障の確保を位置づけているところです。そして農業が環境に負荷を与える側面があることを正面から捉え、環境と調和の取れた食糧システムの確立を新たな基本理念として位置づけるなど、必要な見直しを行ったところであります。

3:24:25

金子道仕人君。

3:24:27

ありがとうございます。基本的な枠組みは変わらないというのがエッセンスかと思いますけれども、基本的な枠組みは変わらないということは、現行の基本法の理念の骨子は変わらないというふうに理解させていただきたいと思うんですが、1999年に施行された現行の基本法によって開始した様々な農政改革、これは今後も維持されるということでよろしいでしょうか。

3:24:56

坂本大臣。

3:24:58

現行の基本法のもと、需要に応じた食糧の供給、そして望ましい農業構造の確立等の基本法の理念を実現するために、これまで経営所得安定対策によります担い手の育成や確保、そして農地バンクによります農地の集積集約化、さらには米政策の改革、そして農協改革などの改革を進めてまいりました。改正基本法のもとでもこれらの改革を引き続き進めてまいります。

3:25:34

金子道仁君。

3:25:36

ありがとうございます。まさに今大臣おっしゃっていただいたように、担い手の改革であったり農地の集積集約であったり米政策であったり農協改革であったりというか、まさにこの現行の基本法の中で改革がスタートしていった、そしてそれが達成できているところ、達成できていないところ、そのようなことがある、それを検証しながら今回の農業基本法の改正に進んでいくということ、それは非常に理解できております。ぜひそれぞれ今日短い時間ですけれども、一つ一つ検証させていただきたいと思っております。最初に食料の供給能力の確保に関してですけれども、不足の事態において国民が植えることのないような食料供給能力の確保のため、特に国内の生産基盤の確保、これが非常に重要だと考えますが、この不足の事態に備えた基盤の確保のためにどのような農地の構成というのでしょうか、ベストミックス、これを農水省として想定しておられるのかをお伺いしたいと思います。本日先ほどでしょうか、衆議院で採決された食料供給困難事態対策法案の二重決議の中にはこうあります。不足時において国民に必要な食料を供給するため、スイスにおける食料安全保障の状況シミュレーションや評価の意思決定支援システムを参考にして、生産する作物、作付け農地などのシミュレーションを行う仕組みを構築する、このようにありますが、今後こういった決意に基づいてどのような取組をされるかお答えください。

3:27:16

杉中総括審議官。

3:27:18

お答えいたします。不足時における食料の生産につきましては、食料だけではなく資材の不足、価格高騰、物流の確保などで様々な要素が影響しますので、様々な事態を想定して我が国の食料供給能力や国民経済等に及ぶ影響を把握して対応するシミュレーションを行うことが重要であると考えております。議員、御指摘のように、スイスにおきましては、輸入の途絶などの不足の事態に備えまして、食料供給に関する政府の意思決定を支援するシステム、いわゆるスイスフードシステムにおきまして、個々の事態に応した生産構成等の最適化や、そのために必要な農地面積に関するシミュレーションを実施しております。我々もこうした取組を参考しながら、シミュレーションを行うためのシステム等の在り方について検討していきたいと考えております。

3:28:10

金子道仕人君。

3:28:12

ぜひ早急に、国民が植えないように、そのような不足な事態が出てから、さあどうしようということではなくて、やはり前もって不足の事態では、こういう事態になれば、この農地はこういうふうに使う可能性がありますということを、広く国民に周知していくことが、例えば、チューリップ畑でお芋を作るんじゃないかというような、なんか滑稽なこういう議論が出てしまう、そういったことはやはり不安が土台にあると思いますので、そのようなシミュレーションをしっかりやった上で、例えば今回の、農地確保に関する法案の議論の中でも、そのような提案が出ることが、より実質的な議論につながるのではないかと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。先ほどから各委員も質問の中で出ましたけれども、我が国の主食であり、我が国のフード、モンスン、アジア気候に最も適し、さらに連鎖障害もない、生産性も高い米の生産能力、これの確保が国内生産基盤の確保の中心になる、これは私はそうだと思うんですが、大臣の見解を改めてお聞かせください。

3:29:22

坂本大臣。

3:29:24

米は気温が比較的高く、降水量が多い、アジアモンスン地域の気象条件に最も適した作物であり、また委員、今言われましたように、連鎖が可能でありまして、収量の変動も比較的少ない、優れた作物であります。このため、古墳から我が国の国民の食を支えてきた中心的な作物、主食となっていると考えております。一方、米については、需要の減少が続いているのも事実であります。需要に応じた生産を行い、必要量を安定的に供給することが重要だと考えます。他方、輸入依存度の高い麦、大豆等の生産を拡大することによりまして、食料安全保障を強化していくことも重要な課題であると考えております。このため、農林水産省としましては、現在全国各産地の移行を踏まえまして、水田機能を維持しながら、ブロックローテーションによりまして、米、麦、大豆の林作を図る取組、それから一方で畑作物が連続して作付けられている水田につきましては、畑地として産地化する取組のいずれの取組についても後押しをしているところであります。その上で、米につきましても生産コストを削減し、収益性を向上させ、輸出や米粉など新たな市場の拡大につなげていくことが重要であります。同時に経営規模の拡大、スマート農業技術や省力栽培技術の導入、その上には多種品種の育成導入等の取組を今後も強力に進めていく考えであります。

3:31:19

金子道一君

3:31:21

ありがとうございます。答弁が非常に長いので、結局中心になるのはお米なのかどうかということが明確にすべきではないかということを、もう一度改めてお伺いしたいと思います。先ほどのスイーツの事例ですと、明確にスイスの場合はこの農地、例えば飼料作物の農地が10万ヘクタールあると、不足時は全部やめて、それを小麦もしくはじゃがいもにすると決めているわけです。それを考えておかないと、いざというときにその飼料作物の農地が変わらなくなってしまうわけです。我々が不足時に何をメインの食料にするか、やはり米だと思うんですね。米に変えようとするときに変わらない農地を日本が持っていたとしたら、不足時の対応ができなくなってしまう。それを心配するわけなんです。改めて大臣、食料基盤確保の中心になるのはお米だと思うんですが、いかがでしょうか。

3:32:16

坂本大臣

3:32:17

まずは私たちの主食は米であります。685万トン、年間生産をされております。そういう中で、やはり米政策は米政策として進めていかなければいけないというふうに考えております。

3:32:29

金子道彦君

3:32:31

不足の事態に対応する国内生産基盤の中心が米であるという想定で先に進みたいと思いますが、そのような能力を失わせるような水田の二十日というものについては非常に懸念をしております。改正案の29条、二十日が入っておりますが、現行の食料農業農村基本計画の中では、水田の二十日というものは、公収益作物に転換するためという限定が書かれて、限定というか枕言葉が書いてあるわけですけれども、今回この基本の29条の中にはこの限定が外されて入っているようにも見えるわけです。これは水田の汎用化をこれまで進めていた農政が、水田の汎用化でなく二十日を推進しようとする意思の現れにも見えるんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。

3:33:25

平方農産局長

3:33:28

まず委員御指摘の基本計画の方なんですが、確かに公収益作物に転換するための水田の汎用化や二十日をというふうにして、公収益作物というのが限定しているように書いてございますけれども、ただ今般の基本法の改正案の第29条の条文では、野菜などの公収益作物だけではなくて、実態として蕎麦ですとか、産地でも二十日が選択されているというのがかなり出てきているということもございまして、公収益作物といったような限定はしておりません。このため、産地の判断を尊重しながら、水田の汎用化、二十日、いずれもということなんですね。水田の汎用化も二十日もまず限定をしていないということと、どちらかに優劣をつけているわけではない。いずれも判断した産地については、基盤整備等で両方とも後押しをしていく。そういう考え方でこのような条文を作成したところでございます。

3:34:20

金子道仁君。

3:34:22

もちろん、営農される方が二十日を選択するその自由があるのは当然ですし、そういったことは一つ一つあると思うんですが、それであれば従来の基本法であっても、そういった二十日は十分行われている中で、あえてこの改正案の中で二十日という文言を入れたメッセージとして、やはり二十日を推進するのではないかということを、我々としては危惧しているわけです。ぜひ、この二十日ということが大きな現状を変更するものではない。そういったご答弁をいただけないでしょうか。

3:34:56

平方局長。

3:34:59

例えば、先ほど申し上げましたそばですとか、そういう室外に弱い産地、そういった作物を作っている産地では、二十日で永続的に作付けをした方が収量や品質が安定するだとか、あるいは水管理の手間がかからない、省力化できるということで、二十日に取り組んでいこうという、そういう産地も見られるところであり、これからの労働力の確保の観点からすると、そういったところについても、両方ともお知的必要があるということなんですけれども、先ほど申し上げたとおり、汎用化と並べて二十日ということにしておりますので、優劣をつけるものではなく、今までの考え方通り、汎用化は進めていきますし、二十日に取り組む方々についても、これもしっかり支援していく、そういうことでございます。

3:35:43

金子道彦君。

3:35:45

この問いに関しては、食料供給能力の確保ということで、不足の事態というところから議論をさせていただきました。ただし、今回食料安全保障という点では、いかにして水田を残していくのか、汎用化しつつブロックローテーションしながら残していくのかというのが、非常に重要であるというふうに我々考えているということをお伝えして、次の問いに行きたいと思います。改正法の二十六条の二項、望ましい農業構造の確立について、担い手の部分に、その他の多様な農業者というものが新たに追加されたわけですが、これは改めてどのような農業者を想定しておられるのでしょうか。

3:36:27

村井経営局長。

3:36:32

お答え申し上げます。基本法改正法案第二十六条第二項に規定する、担い手以外の多様な農業者とは、農業以外で生計を立てている農業者を示すものであり、具体的には、いわゆる兼業農家や自給的農家などが該当し得ると考えております。

3:36:54

金子道仁君。

3:36:56

ありがとうございます。これあらかじめ通告していましたが、兼業農家というのは、原稿基本法においても担い手に含まれるという理解でよろしいでしょうか。

3:37:06

村井局長。

3:37:10

お答え申し上げます。原稿の食料農業農村基本法では、担い手である効率的かつ安定的な農業経営を育成支援することが規定されております。こうした農業経営とは、原稿の食料農業農村基本計画におきまして、経営規模の大小や家族経営化・法人経営化を問わず、農業所得で生計を立てる農業者である旨を示しておるところでございます。一方で、兼業農家でございますけれども、午前中の質疑で藤木委員からご指摘ございましたように、ひとくちに兼業農家といっても、さまざまな経営内容を営んでおられる農家がいらっしゃると考えておりますが、一般的には農業以外で生計を立てている農業者が多いと認識をしており、このような兼業農家は基本的には担い手には含まれないものと考えております。

3:38:13

金子道彦君

3:38:15

資料の2をご覧ください。今の答弁にもあったように、これは農水省というか、九州農政局の資料、九州だけではなくて全国そうですけれども、認定農業者担い手の一部ですがの対象として性別年齢、そして専業兼業の別と明確に書かれているように、制度の設定としては兼業の方も担い手として含まれる、つまり効率的安定的な農業経営を営む者の中に、兼業の方はもともと含まれていたと考えるんですね。にもかかわらず、今回26条の2項で、わざわざ効率的かつ安定的な農業経営を営む者及びそれ以外のというふうに書いて、あたかも兼業農家であったり家庭的な経営をする方が、効率的かつ安定的な経営をしなくてもよい、そのような読み方ができてしまうんじゃないか、そのあたりを懸念しております。先般の参考人質疑の中でも、家庭的経営を行う方がこちらの方に来られて質問させていただきましたけれども、そんな方々が担い手になれないんですかという質問をした際に、何かちょっと難しさを覚えていますと、ご自身は担い手になれなかったというようなことを言っておられましたけれども、この26条の2項にそれ以外のというのを入れるまでもなく、現行でこの兼業の農家が入るのであれば、その担い手を認める認定の運用のところの課題だったんじゃないかと思うんですけれども、そのあたりは大臣いかが考えますでしょうか。

3:39:48

佐川本大臣。

3:39:51

基本法改正案第26条第1項で規定いたします、効率的かつ安定的な農業経営者とは、改正前の第21条のとおり、農業で生計を立てる担い手を示すものです。こうした担い手と農業以外で生計を立てる兼業農家等の多様な農業者では、農業において果たしている役割は異なるものというふうに考えております。農業者の高齢化が進む中で、引き続き担い手の育成確保を図ることは重要でありますが、一方で担い手だけではカバーしきれない農地については、担い手以外の多様な農業者に保全管理を適切に行っていただく重要性、このことが増してきております。そのため、このため、基本法改正案では、26条第1項で担い手である効率的かつ安定的な農業経営の育成確保を図るとのこれまでの方針を維持しつつ、26条第2項で担い手とともに地域の農業生産活動を行う多様な農業者を位置づけたものでありまして、同条第1項と第2項は矛盾するものではありません。こうした考え方につきまして、今国会で基本法改正案が成立いたしました暁には、誤ったメッセージとならないよう周知をしてまいりたいというふうに考えております。

3:41:27

金子道仁君。

3:41:29

ありがとうございます。私も、その多様な農業者が農地の維持をしていくために参画することは大賛成でございますし、兼業の方々がこの多様な農業者に含まれるということも理解しております。ただ、それ以外のということを入れることによって、兼業のほかの方々が効率的かつ安定的な農業経営を営む必要がないとか、営んでいないようなそういう印象はやはり抜けないのかなと思うんです。効率的かつ安定的な農業経営を営むのは全ての農業者のなしておられることだと思いますので、それは前提としつつ、この農業経営が農業生産の相当部分を担うかどうか、これはそれぞれの農家の方々の経営というか、生産、その置かれた場所によってこれから組み合わされていく。兼業というのが当たり前である。昔から日本では兼業というか、冬にはいろんな工作をしたりとかしながら、生計を立ててきたわけですから、農家の方々が様々な副業をしながら生産を高めていく、所得を高めていくのは当然のことだと思うんですね。それがたまたま農業生産より上回ってしまったら担い手でないというような運用の仕方は改めていくべきではないかということを、意見としてお伝えしたいと思います。続いて4番の、次の質問ですけれども、農地の収積集約についてご質問させていただきたいと思います。資料の3番をご覧ください。お願いいたします。収積集約の傾向についての資料をお配りさせていただきました。担い手の農地の集約について、2023年度までに農地の8割、全農地の8割を占める農業構造の確立を目標とされています。まだ2023年度の集計は出ていないというふうに伺っていますけれども、2022年度の集計で約6割、1年でそれが8割になるというのは非常に難しいということで、未達成であると想定できるかと思いますが、この未達成についての検証はいかがでしょうか。

3:43:50

村池局長。

3:43:56

お答え申し上げます。令和5年度末、2023年度末の担い手の農地収穫率でございますが、今、委員から言及いただきましたように、集計中ということであります。直近の数字で申しますと、令和4年度末、2022年度末の数字ということになりますけれども、全国平均で59.5%となっております。農地収穫が一定程度進んだと評価しておりますけれども、ご指摘いただきましたように、目標には届いていない状況であると認識をしております。これに関しましては、地域等で収穫率に差があるほか、全国的にこれまでの担い手への農地収穫は、相対の農地の対策によるものが中心となっていたことから、基本的に農地の分散作法が解消されている担い手に、使い勝手の良い形での農地収穫がなかなか進まないことが、こういった状況になっている要因であると考えております。このため、昨年4月に施行されました農業経営基盤強化促進法に基づき、将来の農地利用の姿を一筆ごとに目標地図として明確化し、地図に位置づけられた受け手に対して、農地バンクの活用によって、農地の収穫収約化を推進してまいりたいと考えております。

3:45:22

金子道仁君。

3:45:23

ありがとうございます。満たせであるその理由は、一定程度進んだということも、私も評価します。ただ、今後検証していくという点では、この目標は今後も維持するということでしょうか。それとも目標を8割から7割に下げる、6割に下げる、こういうこともあるのでしょうか。村池総理。お答え申し上げます。具体的な目標につきましては、この基本法の改正法案が成立したかつきには、それに基づいて、新たな食料農業の基本計画を定めることになります。その基本計画を策定することになります。基本計画の中で、具体的にこの収穫目標をどうするかということは、検討していきたいと思うのですけれども、委員、御指摘いただきました、また資料を配布していただきましたけれども、これはご覧いただいてもわかりますように、二内定の農地収穫率をブロック別に見ると、水田率あるいは基盤整備率が高い地域に比べると、やはり中山間地域を多く抱える地域、大都市圏では低い傾向になっているということが見て取れるかと考えております。農業者の減少・高齢化が進展する中で農業を成長・産業化するためには、引き続き、二内定農地収穫主役化することが重要であると考えておりますけれども、この収穫目標を今後検討するにあたっては、こういったこれまでの取組の実績等を十分に踏まえながら考えていきたいと思っております。

3:47:03

金子道彦君。

3:47:04

ぜひお願いいたします。次の計画でどのようなものが出るか、ぜひ関心を持って拝見させていただきたいと思います。おっしゃるように、私の地元兵庫の中山間でも真っ青な状況で、それは無理です、8割を目指すというのは。無理と言ってはいけません。非常にハードルが高いです。であれば、目標設定8割全国という、言ったらちょっと乱暴な目標設定ではなくて、この地域は6割、この地域は9割みたいな、地域ごとの目標設定であったり、県ごとの目標設定であったりというのが必要なんではないか。様々な目標を立てる、それは非常に重要なことだと思います。ただ、立てっぱなしではなくて、やはり検証し、次の目標設定をどうしていくのかというのが重要な課題になるかと思います。これに関連しまして、人の内プランから移行した地域計画、私の地元でも、せっせと今、地域計画の策定をしてくださってますけれども、非常に評価が高いです。私も拝見させていただけると、農地の収穫だけじゃなくて、集約10年後の担い手を決める。しかもそこに新規産農の方も混じっていくので、なかなかいきなりポンと入れないのが、この計画の策定から入っていくと、1年ぐらいおしゃべりしながら信頼も得て、そして新規産の収納がスムーズに非常にいくということで好評です。ただ、今年度末までに地域計画の策定を完了するというのが、農水省の目標だったと思いますけれども、私の地元を見ると、まだ10%しか達成していない状況です。これ、今年度末までに完了できるんでしょうか。見通しはいかがでしょうか。

3:48:45

鈴木副大臣。

3:48:48

お答え申し上げます。まず現在、全国の市町村におきまして、策定が進められている地域計画は、地域の農業関係者がしっかりと話し合いを行い、地域農業の将来設計図となる重要な計画であります。また、担い手への農地の修正、寄与や存育を進めていくという意味でも、大変有効だと考えております。現状、農林水産省において、各市町村に取り組み状況をお伺いしたところ、まず、令和5年11月末時点で計画の策定期限である、令和7年3月末までに、全国1636市町村、約2万地区で策定いただく予定と聞いております。農林水産省としては、市町村職員のマンパワー不足など、様々な課題があると認識しており、地域計画策定の手引きの作成や、現場での意見交換を重ねてきたところですが、令和6年度においては、市町村の取組に必要な予算を倍増するとともに、先行事例の紹介や取組のキーパーソンとの意見交換を行う全国会議の定期開催、そしてまた、必要がありましたら、現場へ職員が直接伺いまして、助言などを行わさせていただいて、なるべく市町村農業委員会をはじめ、関係者の取組が円滑に進むように後押ししてまいりたいと思います。

3:50:20

金子道彦君

3:50:22

ぜひよろしくお願いいたします。うちの地元でもコンサルタントが入ってやっていますけれども、それが入らないとおそらく農家の方だけでは段取りも分かりませんし、初めてのたった1回の経験ですので、コンサルタントのようにも流れの分かっている人にどんどん入ってもらう。これは短期的なものだと思いますので、ぜひ集中して実践していただいて、速やかな農地の集積集約、それが農村の持続的な発展につながると理解しております。ちょっと順番を変えまして、農副連携についてご質問させていただきたいと思います。16番になりますが、農副連携について先週の委員会で議論があった、そのことを議事録で拝見させていただきました。政府案では、障害者の農業の参加というのが第4節ですね。農村の進行の中に入っていると。私たちの党でもここに入ったのに違和感を正直感じておりまして、悪い言い方をすれば、障害者の農業への参加が農村進行の手段のように位置づけられるんじゃないか、見られるんじゃないか、そのような恐れがあるということを議論した記憶がございます。ただ、そういう趣旨ではないということは、意見交換の中で、質疑の中で出ておりますけれども、こうだての変更が難しいのであれば、例えば46条の新設の目的が地域の農業の進行を図るためにと書いていますが、それに加えて、障害者の福祉の向上を図るという趣旨の文言を追記することで、先ほどの懸念というのは払拭の方向に行くんではないかと思いますが、大臣の見解をお聞かせください。

3:52:00

坂本大臣。

3:52:03

農福連携は、障害者の農業分野での活躍を通じて、農業系の発展とともに障害者の自信や生きがいを創出し、社会参画を実現する取組であります。農福連携の現場における障害者は、農業技術の習得により農業人材としての活躍を目指す方、それから農業体験を通じて居場所づくりや健康増進を目指す方など、個々の特性や希望に応じて多様であることから、地域の中でそれぞれの思いに沿って支援していくことが大切であるというふうに考えております。また、障害者基本法においては、その基本理念として、すべて障害者は社会を構成する一員として、社会、経済、文化、その他あらゆる分野の活動に参加する機会が確保されること、すべての障害者は可能な限り地域社会において他の人々と共生することを妨げられないことと規定されておりまして、改正案では、この基本理念を踏まえ、地域社会として障害者を支える環境を整備するため、農福連携を農村振興施策として位置づけております。その上で、農村振興施策について、その方針を定める第43条において、生活環境の整備、その他の福祉の向上を規定しまして、農村に生活する者全般について福祉の向上を図る旨を明示していることから、個別の具体的施策について重ねて、福祉の向上と規定している、重ねて福祉の向上と規定することはしないこととしているところでございます。

3:53:59

金子道彦君。

3:54:01

確かに43条の2項のところに、農村全体で福祉の向上ということが入っていますけれども、重ねて入れても別に問題ないと思いますし、先ほど私はこれらの社の福祉の向上という文言を46条に入れる、もしくは今大臣が言われたのであれば、障害者総合支援法の趣旨に鑑みとか、そういう文言を入れるだけでも、そういった懸念は払拭できるのではないかと思いますので、ぜひご検討いただければと思います。この方に農福連携が入ったこと自身、私も非常に感謝しております。私も社会福祉法人の理事長として就労の美容を運営していますけれども、農福連携も十何年やり続けておりますけれども、なかなか身が入らない形だけというのが実態でございます。令和元年に農福連携等推進ビジョンが政府によって、官房長官によって決定されて、令和6年度末、だからもうすぐですね、取り組む主体を新たに3000創出するという目標で進んでいると理解しております。昨年度末で2600、700でしょうか、良いペースで進んでいて、目標達成、つまり新たに3000の事業主体が農福連携に取り組むというところは、数としては実現しそうな形だと思っています。他方で農福連携の課題を、これ農水省の資料ですからいただいたところ、3つあって、そのうち2つが知られていない、広がっていないという書き方があって、おかしいんですよね、3000新しくなったということは広がっているはずなのに広がっていないという課題が出ている。これはどういうことかというと、中身が不足しているということではないかと思うんです。実質的な進展がまだこれから望まれるということではないでしょうか。実質的な進展、農の方から言えば新規収納してくださる障害者が増えていくような流れが起こる。副の方から言えば就労日から一般就労していく人たちが増えていくような流れが起こる。残念ながらうちの事業者は十何年で一人も農業生産法人就職した人はいません。もう十何年やっていてもそのような実態、私たちも反省しなくてはいけないと思うんですが、まだ数は増えても中身がこれからというところが農福連携の実態ではないかと思うんです。農福連携の3形態と言われるものがございます。一つは障害者が就農していくということ。もう一つは障害サービス事業者が農業に、農業分野に参画していくということ。でもこれいずれもめちゃめちゃハードルが高いんですよね。いきなりは難しいです。であればその3類型のもう一つが農作業の受託をしていくこと。いきなりこれがメインじゃなくて、農家の方の手間暇のかかる作業を就労のB、就労のA、そういったところが受託をして経験を重ねていくことで、徐々にこの農福連携の中身が深まっていって、最終的には新規就農者が増えていく。これが望ましい形ではないかと、そのように考えております。このような農福受託型の連携推進を支援するために何が必要か。これは全国の共同受注窓口、これは厚生労働省ですけれども、業務委託の中に農業分野を是非入れていただいて、全国一律で農業生産者と福祉事業者のマッチングを推進していくことが、この数だけできた農福連携に中身を入れていくことになるのではないかと思うんですが、厚生労働省のご意見をお聞かせください。

3:57:46

厚生労働省社会援護局、縁身障害保険福祉部長。

3:57:51

議員ご指摘の共同受注窓口でございますが、農福連携の推進において、農業生産者と福祉サービスの障害者就労支援施設のマッチングを進める上で、大変重要な取り組みであると認識しております。このため、厚生労働省では、障害者の後賃を向上させる計画の支援の事業の一環といたしまして、共同受注窓口の機能をさらに強化する支援を行っており、この事業も活用して農福連携を推進していきたいと考えております。これに加えまして、農福という観点から、今後農福連携に取り組む障害者就労支援施設に対して、伴走型のコーディネーターによるマッチングや立ち上げの支援、また効果検証事例報告までは一気通貫に行うモデル事業を行って、一連の具体的なノウハウを講じれとして全国展開していくということも考えております。これらの取組を通じて、引き続き農林水産省とも連携をしながら、各地域における農福連携を推進してまいりたいと考えております。

3:58:56

金子道彦君。

3:58:58

コーディネーターを配置してくださるのは非常にありがたいですけれども、全国に3,000、例えば新しくできたところに全部にコーディネーター配置するなんてことはあり得ないわけですし、既存のこの共同受注窓口、何が問題かというと、例えば我々兵庫県ですと神戸にあるんですね。そうすると神戸にある受注窓口は、神戸の周りの、つまり高校業の受託をして、それをやる事業者ないかというわけです。兵庫の北の方の田島、丹波、そういったところの事業は一切窓口にならないわけですね。それが農福連携の実が入らないということだと思います。せっかくその共同受注窓口がある。それでうまくいっている、あの、戸佐、戸佐じゃない、あの、高知県であったりとか、秋市であったりとか、あの、四国は結構うまくいっています。それは共同受注窓口がそういう意識がある。農業の、農村の方々の必要を集めよう、そしてそれをつなごうという意識がある。これこそが、公事例の横展開だと思いますので、ぜひ、共同受注窓口の自宅の中に必ず農業分野を入れてくださいと。そのアンテナを張って事業を集めて発信してくださいというのを言っていただけないでしょうか。

4:00:15

厚労省辺美部長。

4:00:21

あの、ご提案をしっかり受け止めたいと思います。あの、共同受注窓口の実施にあたりましては、地域の実情に応じて関係者による協議会を設けることとしておりまして、その中に障害者関係団体だけではなくて、企業、商工会に加えて、農協等も私ども示してきているところでございますが、こうした仕組みを通じて、農福連携の取り組みがさらに進むというような工夫をしてまいりたいと考えております。

4:00:52

金子道仁君。

4:00:54

ぜひ、農福連携が数だけではなくて、中身のあるものになるようにご協力をよろしくお願いいたします。最後残りわずかな時間ですけれども、農業関係団体について最後ご質問させていただきたいと思います。12番のところですけれども、従来の第9条に規定されていた、農業に関する団体が独立して第12条、新12条に行きました。従来の9条に規定されていた、基本理念の実現に主体的に取り組む義務というのが9条ありましたが、これが12条にはないように見えるんですね。そこを懸念しています。平成27年の農協法の改正による農協改革の趣旨、これは今次改正ではどのように反映されていくのか、また平成27年の農協法改正の趣旨を踏まえて、例えば団体の自由な経済活動、また組織変更の推進、こういったことについては、この基本法ではどのように取り組まれていくかお答えください。

4:01:49

坂本大臣。

4:01:51

食糧農業の尊敬恩保改正案の第12条では、その行う農業者、職員産業の事業者のための活動が基本理念の実現に重要な役割を果たすものであることに鑑み、これらの活動に積極的に取り組みを努めると、農業関連団体の努力義務を規定しているところであります。平成27年の農協法改正におきまして、農業所得の増大に最大限の配慮をしなければならないと明確に規定したところでありまして、現在農協は連合会とも連携しながら、農業者の所得向上を図るなど、自己改革の取り組みを実践していると承知しております。この取り組みは改正基本法第12条とも合致するものであり、政府としては引き続き農協の自己改革を後押ししていきたいと考えております。また、農協法改正では、事業の内容を対象者に応じて適切な組織形態を選択できるようにするため、必要な場合には農協自らの選択により、農協の組織を株式会社などに組織変更できるように措置をいたしました。各地域農協が自己改革に取り組んでいただく中で、組織の問題がネックになれば必要に応じて、この制度を活用していただきたいというふうに考えております。

4:03:26

金子道仁君。

4:03:28

はい、ぜひ改革の針を後戻ししない、改革を前に進めるというところで、この農協改革も進めていただきたいと思いますが、先ほどから農と食の距離が縮まっていないということがたびたび出てきました。価格形成においても農と食の距離が縮まっていない。これは非常に大きな課題だと思うんですが、その一つ、この距離を縮めるという方策として、共同組合間の連携というものがあり得るのではないか。その生産する共同組合と消費する共同組合がより近くあることによって、例えば価格であったり、例えば流通であったりが、より効率的な、そしてお互いにとっても意味になるようなアイデアが出てくるのではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

4:04:16

村井経営局長。

4:04:21

お答え申し上げます。委員からご指摘いただきましたように、消費者が農業に関する理解を深めることは農業の発展のために重要であります。様々な機会を捉えて、消費者の理解を得られるような取り組みが行われることが大切であると考えております。生協は、消費者が組合員となって職員の供給などを行っておりますけれども、これは組合員が構成員となって、組合員のための事業を行う共同組合で、ある点が農協と同じでございます。組織理念が共通する両者には、連携の素地があるものと考えております。また、この連携は農と職の距離を縮めるためにも、極めて有効であると考えております。農協と生協の連携につきましては、既にJA全中や日本生活共同組合連合会など、共同組合の全国団体が会員となっております日本共同組合連携機構が、連携のための組織として活動しているとともに、各地の農協と生協におきまして、産据あるいは農業体験などの取り組みが行われているものと承知をしております。こうした取り組みは、消費者の農業に対する理解を深めるとともに、農産の有利販売にもつながるものと考えており、農林水産省としても後押しをしていく考えでございます。杉中聡寺審議官、時間が迫っておりますので、答弁を簡潔にお願いします。今回基本法では食料支柱線分という概念を持ちましたが、そういう関係で団体の相互連携というのは非常に重要だと思っておりますので、改正の第51条におきましても、団体の相互連携に関する規定を新たに追加いたしましたので、特に議員御指摘のような農協、生協との連携を含めた、様々なレベルでの団体の相互連携というのを進めていきたいというふうに考えております。金子道彦君、時間が参りましたので最後の質問できませんが、資料の4にあるように、最近北海道でイワシが大量に出ていると、これを埋め立て焼却して500万トンぐらい捨てていると、江戸時代これは銀費と言われた大切な肥料になっていたものが、連携がないとただのゴミ、廃棄物になってしまう、こういったことも漁業と農協とつながっていれば、もったいないねという話になるんじゃないかと思うんですね。ぜひ連携を進めていただきたい、そのことをお伝えして質問を終わります。ありがとうございました。

4:06:53

舟山靖君。

4:06:55

国民民主党の舟山でございます。私、今日は前回の続き、所得の確保と価格政策というところから質問をさせていただきたいと思います。先週のやりとりの中で、この価格転換に関して副大臣から、輸入品と競合する場合、コストを全部載せていったら輸入品よりも高くなっちゃって、国内シェアが取れないみたいなことになれば、本末転倒と合理的な価格を実現するとする政策がなじまない品目もあることをお認めになるような答弁がございました。大臣もその認識を共有されているか、まずそのことについてお答えください。

4:07:42

坂本大臣。

4:07:45

前回16日木曜日の委員会におきまして、鈴木副大臣から、コストを全て転換した場合輸入品より高くなり、結果として国内のシェアが取れなくなるようなことになれば、本末転倒である旨の答弁をしたところでありますけれども、この点については私も同じ見解であります。

4:08:04

舟山静君。

4:08:05

私も全く同感でございます。そうすると、現場では合理的な価格によって、まさに藤木議員もおっしゃっていましたけれども、再生産可能、やはり問題は、この間の地方公聴会における講述人からもありましたけれども、再産が取れるように、再生産できるようにと、こういうことをまず価格で必ずしも全て実現できるではないか、と。実現できるわけではないということを、やっぱりしっかりと認識した上で、その上でどういう対策をするべきなのかということをきちっと明確にしていかないと、あたかもこの価格政策、合理的な価格が全部再生産できるんだというような、私、誤解が現場にあるような気がします。もちろん、やっぱりその費用が上がる、それがきちんと乗っかる、乗っけられる努力は、それぞれの生産、流通、消費、それぞれで、そこの努力はしていかなきゃいけないと思いますけれども、まさにそれを乗っけてしまえば、やっぱり買えない価格になってしまう。高すぎてしまう。海外との競争に負けてしまう。こういうことがあるということも、やっぱりきちっと発信すべきではないかと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。

4:09:23

坂本大臣。

4:09:27

これまでのところでは、品目の実情に応じて、仕組みづくりを進めていくこととしておりまして、輸入品との競合状況と品目ごとの特性を十分整理しながら、検討を進めていく考えであります。で、価格形成にあたりましては、合理的な費用が考慮されるようにするためには、やっぱり、当該品目につきまして、生産等のコストがきちんと把握されているとともに、費用を考慮して価格転換した際の、需要減少や輸入品代替のリスクへの備えがあることが少なくとも必要であると、これは考えております。このため、品目ごとの実情を丁寧に見極めていく必要がありますが、仮に現状で輸入品に代替されるリスクが高いのであれば、所得向上のための基本に立ちかえりまして、その農産物のブランド化を強力に進めること、そして、スマート農業技術の導入等の取組を通じた生産性の向上、さらには、付加価値の向上に取り組む農業者への支援を通じて収益性の向上を促してまいりたいと思っております。加えて、様々な経営環境の変化に備えて、収入保険等の経営安定対策や、急激な価格高騰に対します影響緩和対策等を通じまして、経営の安定を確保してまいります。こうした措置を重層的に講じることで、輸入品と競合する品目であっても、再産を取れる環境を整備してまいります。

4:11:10

舟山聖君。

4:11:14

輸入品と競合するものだけじゃなくて、すべてがやはり、化学で再生産が可能な農業ができるかというのは、なかなか疑問なんですけれども、特に一番厳しいのが、やはり、栃木用型農業、麦、大豆、蕎麦もそうかもしれません。そういったものに関して、もちろん、今大臣おっしゃられたように、ブランド化、生産性向上、付加価値向上、そういった努力はそうなんですけれども、ただ、競合する海外とは、例えば規模の面でも、そういった効率性の面でも、ある意味、桁違いなわけですよね。そういう意味で、そこをどのように再産を取っていくのか。先ほど、加えてということで、軽所得安定対策とか、いろんな話がありましたけど、まさにその政策で、しっかりと差を埋めていくということが、やっぱり何よりも大事だと思います。その意味で、例えばアメリカも、私、これがいいとは思いませんけれども、でもアメリカは、目標価格を決めて、その差額を補填するようなことをやっています。EUも、価格に反映されない、さまざまな価値、付随的な価値を直接支払うという、そういった入れ方でやっています。これ、通常、多くの国が今、価格だけでは所得が上がらない中で、まさに政策で、しっかりと再生産を後押しする。特に、もちろん先ほども金子議員の資料にもありましたけれども、各地域で担い手の集約化されていますけれども、それでも海外には及ばないわけですよね。そういう中で、ここをどう再生産していくのか、どのように基盤強化して、生産を増やしていくのか、そういった意味では、まさにこういった経営所得安定対策、まさに所得対策ですよね。これが必要だということだと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。

4:13:13

平方農産局長

4:13:16

平山議員、おっしゃられたとおり、土地利用型農業、特に外国との生産性の価格差もはっきりしております。その中で、お米については十分な国境措置があるんですが、おっしゃられた麦、大豆、それから蕎麦、おしゃれ天菜等につきましては、国境措置が十分というわけではなく、やはり海外の変動にどうしても国内の価格も引っ張られるというところでございます。このために、担い手経営安定法というものがございまして、これによりまして、国内のコストがどうしても上昇して、コスト割れを今、起こしている部分でございます。これに関しましては、3年に1回になりますけれども、このコスト割れの部分を交付金として支払うという、そういった意味で、所得保障というか、条件の不利を補正するための直接支払い、これを法律に基づいて今実施しているところでございます。これはしっかりやっていこうという考えでございます。

4:14:03

船井麻衣君

4:14:04

ぜひ、直接支払いですよね。名前はどうでもいいんですよ。名前はともかく、その直接支払いをしっかりと継続する。そういったことによって再生産をぜひ後押ししていただきたいと思いますけれども、何か私たちがこの直接支払いを導入するべきではないかというと、生産性向上に水を指すと、構造改革に水を指すかのようなお話が常に農水省の方から言われますけれども、その根拠を教えていただきたいんですね。直接支払いと生産性向上が矛盾するその根拠を教えていただきたいと思います。地方公聴会におきましても、実はこれは直接支払い、いろんな条件付きではありましたけれども、やはりこういうのがあったらありがたい。皆さんそうでしたよ。これを充実するために土地改良予算が減るのは困るけれども、あったらありがたいというのは、それこそ900兆分を超えるような大規模農家もそういった声があったわけですよ。という意味では、直接支払いは現場も否定していないということを考えたときに、なぜこれが何にもできないと、矛盾するんだということになるのか、その根拠を教えていただきたいと思います。

4:15:21

杉中総科審議官

4:15:24

まず生産性の向上でございますけれども、農業所得を拡充する上で重要と考えております。国としては、生産性の向上、価価値の向上に取り組む農業者の支援を行い、農業者が収益をしてあげる環境整備をしていきたいと考えております。一方、インコシグの直接支払いというのは、あくまで政策の支払い主要の一つでございますので、我が国においても政策目的に応じて、多面的機能支払い交付金や、中山間地域等直接支払い交付金などを措置しているところでございます。私がおっしゃったことですけれども、所得の確保については、政策による所得補償のための支払いではなくて、あくまで生産性向上、価価値向上といった農業者の努力によって達成されるべきと考えておりまして、政府としての役割は、このような農業者の努力を後押しすることだというふうに考えております。

4:16:14

舟山聖君

4:16:16

生産性向上努力を、こういったことがあるとやらないんですか、ということを聞いているわけです。アメリカEU、直接支払いやっています。じゃあ、生産性向上に逆行しているんでしょうか。また、中山間条件の悪いところで頑張っている人に対して、もっと努力しろ、もっと努力しろということで、本当に生産が増えるんでしょうか。今の農業、それから農村、やはりこういった人口が減る、疲弊している一つの原因はやっぱり、儲からないから、再産が取れないから、まさにそこを再生産可能な農業をどう後押ししていくかというときに、何かこう、自助努力だけを中心にするのではなくて、やっぱりそういった後押しをね、もっと国の方でもやりますと、やるから頑張ってくださいという、前向きなメッセージが必要ではないかと思いますけれども、大臣いかがでしょう。

4:17:11

杉中総括審議官

4:17:16

もう一度回答させていただきます。我々が主張しているのはですね、やはり所得の確保というのは非常に重要でございますけれども、その確保というのは政策による所得補償のための支払いで行われるのではなくてですね、生産性向上、価価値向上といった農業者の努力によって達成されるべきだというふうに考えております。また、直接支払いとですね、こういった所得生産性向上と矛盾するものでありませんけれども、こういった農業者の後押しをすると、条件性の不利をですね、補正するとか、国内外の競争力の格差を補正する、ただし、その基本としては農業者の努力を後押ししていくというための手法であるべきと考えておりまして、政府の役割というのは農業者の努力をですね、後押しすることだというふうに考えております。

4:18:00

藤井萌恵君

4:18:02

皆さんね、努力してるんでしょ、それなりに。それを本当に条件の悪いところでね、私も山の方に行って、よくここでやってるなって、もう本当に頭が下がる思いで見てるところいっぱいありますよ。そういうところにもっと生産性向上しろ、もっと価価値つけろと。そこが君たちの仕事なんだって言われても、もうこれ以上頑張れません。そこをですね、政策としてやっぱり、だって下駄なんかそうじゃないですか。下駄なんてあれでしょ、生産費を穴埋めするという基本で出してるわけじゃないですか。まさに直接支配なわけでしょ。これは政策の中心なんじゃないんでしょうか。その上で生産性を向上すれば、さらに手取りが増える、もっと頑張ろうという。そこが私は生産者の努力であって、まずはそこできちっと再三取れるようにしろということではないんじゃないかと思いますけども、大臣この点どのようにお考えでしょうか。

4:19:02

坂本大臣。

4:19:04

まさに自民党から答弁しました。努力に対してどれだけ私たちが後押しするかであるというふうに思っております。EUの2023、2024年の新戦略におきましても、これは生産性の向上に関する直接支払い、あるいは交渉力の強化、そういったものが求められております。ですからそこはEUの政策についても、我々の下駄ならしい対策にいたしましても、同様のやはり考え方で、生産性の努力、あるいは農業の方々の努力に対して、しっかりと直接支払いを手当てをしているということにつながっているというふうに思っております。

4:19:49

舟山静君。

4:19:51

EUの考え方とは違うと思いますよ。環境への貢献とか、小規模農家の育成とか、地域を守る、景観を守る、そういったところに対して極めて手厚く所得支持ということを言っているのであって、生産性向上を必ずしも条件にしているとは考えておりません。そこはぜひ、そういった政策の理念をもう一度我が国におきましても、ぜひ検討いただきたいと、もうこれ何度もお願い申し上げていますけれども、よろしくお願いいたします。生産性向上だけでは、いかんともしがたいその状況が、今のこの厳しい状況をつくっているということ、やっぱりこの基本認識がなければ、なかなか今後の農業の発展、農村の発展には結びつきにくいんじゃないのかなという懸念を強く持っております。そういう中で、価格ですね、先ほど午前中の田中さんとのやりとりの中でも、価格政策だけでは再生産が難しい、こんなお話もありました。まさにそうなわけですよ。価格だけでは難しいから、そこが政策の出番であって、私は生産性向上努力を否定はしていません。それに加えて、やっぱりこういった再生産可能な所得をどう確保するかというところの政策をどのように駆使していくのか、ここが基準になっていかないと、ますます現場は疲弊してしまうという懸念をお伝えしたいと思います。そういう中で、価格政策のもう一つの問題点、やはり低所得者層ですね。こういう方々、低所得じゃなくても今、確かに給賃金は上がっていますけれども、物価上昇に追いつかない中で、実質賃金が全体としても24ヶ月連続下がっている。こういった状況の中で、とりわけ低所得者に関しては、やっぱり非常に食品アクセスが難しいということも指摘されております。価格に転嫁すればするほど、この問題がさらに顕在化するという、この点についてもどのように解決策を考えておられるのか、お答えいただきたいと思います。

4:22:12

宮浦総括審議官。

4:22:14

お答え申し上げます。今回の改正法案の中でも、19条に食料の円滑な入手の確保という規定を新設してございますが、経済的な理由によって食料を入手できないような方々へのアクセスの確保といたしまして、フードバンク、あるいは子ども食堂などへの多様な食料の提供に向けまして、自治体を中心とした地域の関係者が連携する体制づくりなどを支援してございます。また、これは農林水産省だけではございませんで、子ども家庭庁ですとか厚生労働省など、様々な省庁が様々な視点で関連予算を措置してございます。こういう施策が各地でうまく活用されますように、関係省と連携して取り組んでいこうというふうに考えているところでございます。萩生県内閣総理大臣 改めて申し上げますけれども、やはり価格は19次条、品質評価、これは2条の5項にも39条にも書いてあるわけであって、やはりそこが基本だということを考えると、なかなか再生産可能な所得を価格で実現するというのは難しいということを改めて指摘をさせていただきたいと思います。そして併せて、これまた次回に詳しく聞いていきたいと思いますけれども、私、金子議員の資料を改めて拝見をいたしまして、東北、北海道、収穫率が比較的高い、じゃあこういった収穫率、まさに生産性向上努力をしているわけですよ。そういう地域がしっかり所得が得られているんでしょうか。収穫率の低い中国、四国、例えば九州も、北に比べればまだまだですけれども、そういったところより収穫率の高いところがきちんと生産性向上しています。付加価値をつけています。こういった比例関係あるんでしょうか。こういうことを考えても、私は個人の努力だけではいかんともしがたいものがある。だから政策の出番だ。くどいようですけれども、前回の基本法から現行基本法に変わるときに、価格政策から所得政策へ、所得は政策でということ、こういった方向に変えた意味は、私はここにあったんじゃないかと思いますので、改めてきちっとご検討いただきたいと思っています。続きまして、食料システム、環境と多面的機能、このあたりの関係についてお聞きしたいと思います。3月の委員会でも指摘をさせていただきましたけれども、農業は自然の循環機能を生かした環境親和性の高い産業だということ。その中で生物多様性の維持にも貢献しています。そのほか様々な多面的機能を有している。まずこのことを第一に評価すべきであって、その上で一層の環境負荷低減にも取り組む必要がある。そういうものではないのかなと思うんですね。そういう中で、前回、理事会で配付いただいた資料、配付資料の表面にありますけれども、これを見ても全体としてイメージ図でもそういうふうになっています。現行の基本法に対してぐるっと全体として環境と調和の取れた食糧システムの確立なんですよというふうになっております。であれば、3条と4条の関係は逆じゃないか。もしくはこのことを3条でも冒頭に言及するべきではないかと思いますけれどもいかがでしょうか。

4:25:59

杉中総括審議官。

4:26:01

御指摘の3条と4条との関係について御答弁をさせていただきます。農業は、議員御指摘のように環境との親和性が高い産業である一方、生産活動を通じた環境への負荷が生じることも事実でございますので、環境負荷低減が国際的にも求められております。我が国によっても食糧システム全体で環境への負荷の低減をすることで環境との調和を図る必要があるということで、新しく第3条を基準として位置づけたところでございます。また、農業が行われることに生ずるプラスの機能である多面的機能、これも引き続き発揮される必要があると考えております。環境への負荷の低減を進めることによって、多面的機能というのがより一層発揮されると考えております。その旨を提供したとおりです。この両条の関係ですけれども、基本理念として並列的に規定したものであって、優劣があるものではございません。これらの基本理念が共に実現できるように必要な施策を講じていきたいと考えております。

4:27:04

船山清彦君。

4:27:06

両者が矛盾しないとはいえ、やはり海外、特に世界全体では農業がいわゆる温室効果ガス排出に与える貴重度、非常に高い。その一方で我が国は世界に比べればまだまだ低いわけです。そういったことを考えても、海外が環境負荷低減を第一に言っているからといって、日本もその同じ並びであるというのはちょっと違うんじゃないのかなと思うんですよね。まさに今までも外部経済効果を随分と立ってきました。古くは日本学術会議がデータも出してますけれども、こういうことを合わせて外部不経済があるのであれば、それぞれきちっと指標をつくって、それを示して、農業の環境に与えるプラスの影響、マイナスの影響、その辺を分かりやすく数値化をして、農業のいろんな多面的な役割、それからマイナス、皆さんに分かるようにするべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

4:28:18

長井農村振興局長。

4:28:21

農業の外部経済効果につきましては、今委員の方からお話しございましたように、平成13年の日本学術会議の答申におきまして、低量化可能な物理的機能を中心に、可変評価学の算定を盛り込んだところでございます。一方、農業生産活動を通じて稲作に伴うメタン農業機械や園芸施設における燃料燃焼における二酸化炭素、家畜廃止物管理により、メタンや二酸化二酯素等の温室効果ガスが発生しているほか、化学肥料、化学農薬の不適切な使用を通じた環境への影響が懸念されております。このうち、温室効果ガスにつきましては、一定の算定方法がIPCCにおいて国際的に確立しており、例えば、我が国では水糖の作出器面積や有機物の性容量、仕事をする等に基づき、排出量を算定することが可能となっております。那山清君。 温室効果ガスはもちろんなんですけれども、例えば、生物多様性についても、農業はおそらくプラスの役割、マイナスの役割、両面あると思います。そういったものに対しては、どのように判断するんでしょうか。例えば、水田であれば、生物多様性を育む、やっぱり水性動物、植物もそうですけれども、非常に生物の多様性に貢献する。その一方で、やはり農薬等の使用によって生物の多様性が失われる、こういった両面があると思いますけれども、こういったものに関してもしっかりとわかりやすい指標が必要ではないでしょうか。

4:29:58

河合技術総括審議官。

4:30:03

お答えいたします。委員御指摘のとおり、水田や畑とも国が定めております、生物多様性国家戦力におきまして、我が国の生物多様性保全上重要な地域として、里地、里山、要するに水田も畑も位置続けられております。非常に重要な要素であります。先ほど答弁申し上げましたとおり、その負の面を、今回のこの委員会では温室耕産ガスの話を中心に説明させていただいておりますけれども、水田や畑、どちらにおきましても、環境負荷の低減というのは、しっかり図って生態系を適切に保全していくことが非常に重要であります。温室耕産ガスの削減や化学農薬、化学費用の低減などにおいて、この取組を進めていきたいと考えております。

4:30:52

船山聖君。

4:30:54

ぜひ、そういったわかりやすい指標も含めて提供いただきたいなと思うんですね。今、御答弁いただきましたとおり、環境負荷がことさら強調されていますけれども、改めて、やはり、田んぼ生き物調査を土地改良課あたりでも頑張ってやっていらっしゃいますけれども、こういったプラスの側面をまずしっかりと認識した上で、その中でやはり低減していくんだ、さらに環境に貢献するような農法とか、いろんなやり方に変えていくんだという、その順番じゃないかと私は思うんです。そう考えたときに、どうも3条でいきなり負の面があると、4条で多面的機能があると言ってますけれども、まずは多面的な役割があるということを冒頭に謳っていただいた方が、農業の現場にもいろんな夢と希望を与えることにもつながるんじゃないのかな、そんなに我々は悪いことをやっているのかということで、またこの夢が打ち砕かれることにもなりかねないんじゃないのかなという懸念がありますので、その辺ご検討いただくべきかと思いますけれども、いかがでしょうか。政務の人に聞きたいな。

4:32:07

川合理事装甲審議官。

4:32:12

委員御指摘の大変重要な問題と考えております。農林水産としましても、基本法の改正を踏まえまして、引き続き緑の食料システム戦略の実現に向けまして、関係者の理解と共同を得て、環境負荷低減と多面的機能のどちらも重視しながら、関係省庁と連携してしっかり取り組んでまいります。

4:32:30

船山政君。

4:32:32

ぜひプラスの側面をもっとどんどん売り込んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。本当はそういったことの思いがあるのであれば、条文でもそれがわかるようにしていただきたい。せっかく今見直しの時期ですからね、そういった声も反映させていただきたいなと思いますので、ぜひ政務三役の皆さんにも重く受け止めていただきたいなと思います。そして44条についてお聞きしたいんですけれども、ここは農地の保全に資する共同活動の促進ということで、この共同活動が地域の農業生産活動の継続と多面的機能の発揮に重要な役割を果たしているということが記載されております。それは私もそのとおりなんだろうなと思います。ただ一方でですね、個人、この共同活動のみならず、個人の営農活動も十分生産活動の継続、それから多面的機能の発揮に重要な役割を果たしていると思うんですけれども、この共同活動だけ抜き出されるとですね、個人の営農活動の役割というのが見えにくいのかなと思うんですけれども、なぜここを限定しているんでしょうか。

4:33:48

杉中総括審議官。

4:33:50

条文の解釈の問題ですので、私の方から答えさせていただきます。まず原稿基本法ですけれども、多面的機能の発揮というのは、農業の持続的な発展とそれを支える農村の振興により図られると、こういう説明になっております。このためですね、本来多面的機能は農地の確保、農地の有効利用、農業生産基盤の整備保全といった農業施策を通じて発揮が図られるものであるというふうに考えておりました。こういった施策を総合的に講ずることで、多面的機能の発揮を促進するということについては、原稿でも同じでございます。ただ今回の改正案では、多面的機能をより発揮するための2つの条を追加しております。1つはですね、環境不可低減を図ることによって、多面的機能がより発揮されるという、新しい多面的機能に関する基本倫理を変えていますので、32条において自然循環機能の維持増進に配慮すつ、環境不可低減を図っていくという基本施策を維持つけております。また44条でございますけれども、これは審議会等でもあった問題意識に沿ったものでございますけれども、多面的機能というのは農地保全や水路管理など農村の集落活動によって下支えされていましたけれども、農村人口の減少に伴いこういった集落機能の低下というのが非常に危惧をされております。このためですね、多面的機能支払いの集落メンバーだけじゃなくてですね、外部の人材も呼び込んで共同活動を促進していくということで、これまで当然のように行われていたですね農村集落の活動を施策としてしっかりやっていく必要があるということからですね、44条追加をさせていただいたところでございます。

4:35:26

船山清君。

4:35:28

はい、それは理解しております。それに加えて、個別の営農活動もやはり生産とか多面的機能の発揮に役割があると、役立っているということは言えるんじゃないかと思いますけれども、その理解よろしいですか。

4:35:47

杉中総科審議官。

4:35:49

ご指摘の合理でございまして、通常の農業生産活動、これもですね、多面的機能の発揮にですね、有効な役割を果たしているということでございます。

4:35:58

船山清君。

4:35:59

はい、ぜひ今後ですね、そういった個人の営農活動が様々な役割を果たしているということに対してもしっかりと目を向け、また何らかの政策も今後必要あれば考えていただきたいということをお願いしたいと思います。そしてですね、この旗策推進については、いろいろ質問もありました。この旗策を推進するということは、水田が減少する。いざというときに、もう水田には戻らないということにもなると思いますけれども、これまで長年にわたって、様々な土地改良事業において、水路とか基盤整備への多額の投資によって、多くの資産が形成されてまいりました。それが失われてしまうということで本当にいいのか。そういう意味では、水田の持つ多面的機能も同じく失われてしまう、そんな懸念があるんじゃないかと思いますけれども、そのあたりはどのように、まさにこの環境への影響のプラスマイナスも含めてですけれども、どのように評価をされているのかお答えください。

4:37:09

川井総科審議官、技術総科審議官。

4:37:13

お答えいたします。先ほどの話と重なってしまうところもありますが、水田畑両方とも非常に資産価値としては高いですし、生物多様性国家戦力におきましても、我が国の重要な生物多様性保全上重要な地域というふうに構成されております。非常に重要だということであります。ここにつきましても、水田も畑も両方とも温室高ガスが出たり、あるいは肥料化学農薬の不適切な使用で生物多様性を失われるという面もありますので、水田畑、どちらも大変重要な資産でございますが、環境への負荷の低減を図りながら、生態系を適切に保全していくということで、前に進めていきたいと考えております。

4:37:53

船山青君。

4:37:55

やっぱり水田って相当お金を投資して、水路を作って基盤整備して、水田が営めるような資産形成してきたわけですよね。それを私、この政策の中で、安易にその機能をなくしてしまっていいのかなって気がするんですよ。先ほど大臣のお答えでも、やっぱり日本の主食は米であって、米は安全保障にも重要だと、そんなお話がありました。いざというときに米が作れるというのは非常に重たい、私は安全保障の装置だと思うんです。それがなくなってしまう、なくす、後押しをするというのは、政策として何か矛盾があるんじゃないのかな。これまでの長年にわたる基盤整備は何だったんだろうと、私はそんな疑問があるんですけれども、これ、農村振興局としてはどのように捉えていらっしゃるんでしょうか。

4:38:55

長井農村振興局長。

4:38:58

今も地域の認識に応じて、基盤整備等を進めておりますし、汎用化、畑地化、それぞれ地域の認識に応じながら、しっかりと現行の土地改良施設の基盤を守りながら、それを大事にしながら、整備を引き続き進めてまいりたいと考えております。

4:39:20

小田山政勲君。

4:39:22

畑地化推進に関しては、私、前回も質問させていただきましたけれども、やはり依然現場本当に困っているんですよね。水の調整、うちが畑地化のために水を取ると、上流のところが水が使えなくなるから、今水は晴れないんだよとかですね。その辺は今調整をしていただいているということですけれども、現場の土地改良区も困っている。ぜひそこは、私はもう改めてお願い申し上げますけれども、やはり国の政策としてやるのであれば、水の確保、それこそ、感外気、非感外気、どういうタイミングでどういう水を使っていけるのか、その確保については改めて責任を持って交渉していただいて、それを現場に周知していただきたいと、そういうふうに思います。続いてですね、食料システムということが今回規定されておりますけれども、食料システムというのは一体何なのか、というところを改めてお聞きしたいと思います。国連でも定義されていますけれども、これ端的に生産から消費までという中で、排気も食料システムの中に入るという理解でよろしいでしょうか。

4:40:33

杉中総括審議官

4:40:36

改正案では、食料システムにつきましては、食料の生産から消費に至る各段階の関係者が有機的に連携することにより、全体として機能を発揮する一連の活動の相対というふうに定義をさせていただいております。ご指摘の排気につきましては、食料システムの関係者が協力して行う活動として、フードロスの削減など、いわゆる排気に関連する活動も創造しておりますので、食料の生産から消費に至る各段階の活動には、排気も含まれているというふうに考えています。

4:41:04

山添君

4:41:06

ぜひですね、これ本当に排気をどう少なくしていくのか、これもこれから大きなポイントだと思うんですね。今、ただでさえ持久率が低い中でやっぱり無駄なく使っていく。それはもちろん賞味期限とか消費期限とか、いろんな小観光の問題もありますけど、私もう一つですね、やっぱりこれは農産物の規格の問題。結構規格を緩める、そんな努力は農水省でもされてますけれども、ちょっと曲がると跳ねられてしまうとか、お米もちょっと黒い点がついたし、白く濁った、そういうことで全部、いわゆる、弾かれてしまってますよね。そういう在り方で果たしていいのか、これがまた食品のロス無駄につながっているんじゃないかと考えたときにですね、虫食いも軽減される、そういうことを考えたときにもっとその辺が普通に流通する仕組み、それからわざわざきれいなパッキングをしなくてもいいような、そういう仕組み、これは流通の都合なのか、消費者のニーズなのか、どこが作ったのか、いろんな問題があると思いますけれども、その辺の在り方は改めて見直すような方向性を打ち出すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

4:42:21

平方農産局長

4:42:23

まずですね、例えばお米でありますと、灯球、着色流が何%かで一灯二灯になって、皆さん非常に関心もたれているんですが、ただ、生産者によってはですね、一灯をとるために追加的な農薬の使用ということをですね、やらなきゃいけないというようなこともございまして、令和4年2月なんですけれども、機械鑑定を前提とした企画というのを作りましてですね、灯球区分ではなくて、機械の測定値で表すことを可能にしてですね、選択肢を一つ広げたなんていうことをやっております。また野菜の出荷企画なんですけれども、これはまあ国がその統一的な基準を作るというよりも、各産地が主体的に定めているんですが、この出荷企画を簡素化してですね、専科作業において削除間を減少させて、農業者の負担軽減に成功した事例なんかもありまして、こういったこともPRをとにかくやっていきたいなというふうに思っております。さらに今回の基本法改正14条において、消費者の役割として、環境への負担を低減に資するもの、その他食料の持続的な供給に資するものの選択に努めることといっても、これを位置づけているんですが、これによりまして、消費者の方にはですね、現在のこの生産現場の実態、これをよく認識していただいて、食品力率の削減ですとか環境負担の低減に関するコストを考慮して、食料を選択するといった行動を期待しておりまして、例えば着色料の基準を満たすために農薬の使用、かなりこれをやっているんだとかですね、あるいは外見の悪い農産物だっても無駄にせず購入していただくってことが、食品労使だとか環境負担低減のためにも必要なんだってことは、いろんな機会を通じてですね、これは周知をしていきたいなというふうに考えております。

4:43:58

野山麻衣君。

4:44:00

本当に消費者が必ずしもね、曲がったものが嫌だとか、ちょっと規格がずれているものは嫌だと思っているわけではないと思うんですけれども、長年積み上げられた観光の中で、なんとなくきれいなものが優先されている仕組みになっていると思うんですね。外国なんか見ると全然違うと思うんです。そういったところはやっぱり農水省、国が率先していろんなメッセージを出す、こういった方向転換に向けて動いていく、その役割は求められているんだと思いますので、ぜひこれを機に改めてこの企画のあり方ですね、率先してもっと緩やかというか、無駄なものが生じないような仕組みを作っていただきたいと思います。続いて、改めてこの農村の部分の確認をさせていただきたいと思います。参考資料の裏側ですけれども、これ食料農業農村基本計画令和2年のものの抜粋をお配りさせていただきました。ここは後で読んでいただきたいんですけれども、この中では地域政策の総合化を謳い、農林水産省が中心となって関係府省が連携した上で施策を総動員、こういった言葉が散りばめられております。まず大臣にお聞きします。この基本認識は変わったのか変わらないのか、端的にお答えください。

4:45:28

坂本大臣。

4:45:31

答弁します前に、先ほどのEUのことで、意見の行き違いがあると、理解の行き違いがあるといけませんので、なぜ私がああいうことを言ったかといいますと、2023年のEUの共通政策の認可要件として、もちろん、経管形成あるいは環境配慮というのは、その9項目の中に、9要件の中に入っておりますけれども、その9要件の中には、市場志向の強化、あるいは農業者の交渉力の強化、こういったのも入っているというような意味で申し上げたところでございますので、ぜひご理解いただきたいというふうに思っております。その上で、この基本認識でございますけれども、((( 話が変わらないから手でお聞きください )))令和2年3月に閣議決定されました食糧農業農村基本計画におきましては、農村を維持し次の世代に継承していくため、農村を活性化する施策を講じ、地域政策の総合化を図ることが重要であり、これに当たり関係府省が連携した上で、都道府県、市町村等とも連携、共同し、農村を含めた地域の振興に関する、施策を総動員して、現場ニーズの把握や課題の解決を進めていく必要があるとしております。農村を含む地域経済の振興においては、農林水産省において仕事を暮らし、活力、土地利用の観点から取り組みを進めているところですけれども、農林水産省以外の施策とも連携をしながら、今後も取り組みを進めてまいりたいということであります。

4:47:23

藤井政彦君。

4:47:24

ありがとうございました。そうすると、今回の基本法、基本法の条文にも、この理念、概念が含まれているということで、よろしいか、よろしくないか、2つに1つでお答えください。

4:47:41

杉中総括審議官。

4:47:43

基本法の条文の構成のことについて説明をさせていただきます。意味が悪いからだけど大事に言えるんですか。まず、原稿の基本理念でございますけれども、これまで説明しているように、国民の視点からの政策の在り方ということで、まず食料の安定供給と多面的機能と。農業と農村は、こういった観点から農業の発展に必要な場所であるということが強調しているので、6条はそういう観点から非常に限定的に農業を支える農村の役割ということを規定させていただいているところでございます。その上で原稿基本については、農村振興については、農業者でない方々の存在というのも重要なので、農村振興政策については、改正の43条においてこういった考え方を示しておりますので、この6条で43条を組み合わせた上で、今委員の御指摘したようなことというのが含まれているというふうに考えております。

4:48:50

藤山清彦君。

4:48:52

先ほど紹介をさせていただいた、この原稿基本計画に書かれている様々な理念ですね。この思いは、この基本法の中にも含まれているかどうかということは、含まれているという理解でよろしいんですね。杉中総括審議官、答弁完結のお願いをします。はい、トータルに含まれております。

4:49:13

藤山清彦君。

4:49:14

はい、ありがとうございます。そうであると、他省庁の関係省庁の施策等も、ここの中に含まれているということなんですけれども、こないだですね、これも前回の質問の中で大臣から、産業の振興あるいは地域の振興も6条の基本理念に含まれていますという答弁をいただきましたけれども、この条文のどこでそのように読めばいいのか教えてください。

4:49:46

杉中総括審議官。

4:49:48

先ほど説明をさせていただきましたけれども、農村施策の6条については、農業を下支えする農村の役割という限定的に規定をされております。農村施策はただそれだけではなくて、非農業者の役割重要、農業以外の役割も重要ということで、改正の法にあたる43条、ここにおいて農村振興に関する基本的な考え方というのを示しております。御指摘の産業の振興については、農村振興の中で農村の人口減少がより重要だということで、今回43条第2項を改正をしていただきまして、農村との関わりを持つ者の増加にする産業の振興というのを新たに位置づけをさせていただいたところでございます。

4:50:30

藤山清君。

4:50:32

43条にそのようなことが書いているのは理解していますけれども、6条の基本理念にこういったものも含まれていますと言っているんですけれども、どう読めば含まれていると読めるのか、そこをお聞きしております。杉永総括審議官、時間が迫っておりますので、答弁は簡潔にお願いします。6条はですね、農業を支え支えする農村の役割ということで、農業に関連することと極めて限定的に書いておりまして、それをする形でですね、43条というのを規定をしておりますので、6条と43条を合わせてですね、農村振興に関する考え方というのは規定されているというふうにご理解をいただければと思います。

4:51:12

藤山清君。

4:51:14

やはり、基本理念のところに、産業の振興というものも含まれているのであれば、書くべきですよ。多省庁の施策も含まれているというのであれば、膨らませるべきですよ。43条に書いているから6条にはいらないというのは、私、全く納得できないし、書いて困ることあるんでしょうか。先ほどちょっと紹介したね、受給事情及び品質評価、この価格のところですけれども、同じ言葉が2条5項にも39条にも出てくる。なぜ、こういった形で43条にあるから6条には書かない。その理屈わかんないんですよ。書いて困ることがあるんだ、なるほどここに書かれると、こんな誤解があるんだなっていうことがあれば、私も納得しますけれども、含まれていると言いながら、全くそう読めない条文というのは、ちょっと理解ができないんですけれども、改めてお答えいただきたいと思います。

4:52:11

お答えいただきたいんですが、答弁完結できますか。杉永総理審議官。

4:52:23

前回大臣から、ご答弁をいただきましたものは、6条に地域社会の維持というのを書きましたので、それを細くする形で43条を膨らませたわけですけれども、この地域社会の維持という中に、産業の振興、地域の振興などが全体的に含まれているという形の趣旨で、御説明をさせていただいたところでございます。船山政彦君、申し合わせの時間が参りましたらお待たせください。時間が参りました。残念ながら、6条の中でそれは読み込めません。6条が基本理念なわけですから。書いて困るんでない以上は書いていただきたい。改めてお願いし、質問を終わります。

4:53:12

上智子君、日本共産党の上智子でございます。今日の委員会の冒頭で坂本大臣から発言がありました。過去の政府文書や国会答弁などでは、生産基盤の弱体化などの課題に直面していると言ってきたと。したがって私の認識に誤りがありましたと述べて、撤回しおやびするというふうに言われました。また徳永議員の質問を、決めつけの質問などと申し上げた点についても行き過ぎた発言であったと、撤回しお詫びすると言われました。ただこれ、撤回するまではですね、生産基盤は弱体化していないという認識だったことになるわけであります。出発点が違う大臣とこの間、我々は議論してきたというふうに思うんですけども、そうすると一体何のための基本法なのかなということになるわけです。ちょっと私も引っかかっているんですけども、撤回されたと言うんだけれども、徳永議員のどこが決めつけというふうに大臣は思われたんでしょうか。

4:54:14

坂本大臣

4:54:17

前回の委員会で、委員からの生産基盤が弱体化してしまったとの理由を、当部御質問に対しまして、私から生産基盤が弱体化したとは思っていませんと反論の答弁を行った際、決めつけの質問などと申し上げた点につきましては、言い過ぎた発言であったと思います。冒頭にも申し上げましたとおり、生産基盤が弱体化したとは思っていないとの答弁につきましては、私の認識の誤りということで撤回修正し、お詫び申し上げたところでございまして、これに関連する決めつけの質問との発言についても、撤回し、改めてお詫び申し上げたいと思います。

4:54:58

上友子君

4:55:00

それはわかっているんですけど、だからどの辺を、徳永議員の質問のどこに決めつけだというふうに思われたのかということを聞いているのか。

4:55:09

坂本大臣

4:55:13

先日の委員会の時点では、生産基盤が弱体化したとは思っていないとの認識でしたので、生産基盤の弱体化を前提とした徳永議員の御質問について、決めつけの質問と答弁したものであります。

4:55:29

上友子君

4:55:31

答えていないという声もあるんですけども、本来丁寧に説明しなきゃいけない大臣が、質問者に対して決めつけているというふうに断定されるのは、これはそう言われてしまったら議論にならないことなんですよね。大臣の考えを逆に押し付けるということになってしまうわけです。大臣の発言を聞いていて、私だけではなくて、本当に日頃額に焦して働いている生産者や消費者が驚くし、落胆もし、怒りを感じているという声で、私たちの事務所にもそうですし、ファックスや、それから今日も国会の前でですね、抗議の声を上げている人たち関係者もいるわけですけども、こういう大臣の発言がですね、生産現場やあるいは消費者関係者に与えている影響についてどう思われますか。

4:56:17

坂本大臣

4:56:20

私の前回の答弁について、不快な思いをされている方がいらっしゃるとすれば、大変申し訳なく思います。私としても、今回の基本法改正を通じた農業生産基盤の強化は、喫緊の課題であると認識しており、現場の方々にもご理解賜られるよう、今後とも丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。

4:56:42

上智子君

4:56:44

あまり回答になっていないというふうに思うんです。それで生産基盤の弱体化していないということですとかね、決めつけだということに対して、これは撤回して謝罪をされたんですけども、はい、それで終わりというふうになるのかなというふうに思うんです。私、前回ですね、私のやりとりの中でも、安倍総理の元総理の答弁を紹介して、それでやっぱりこう言ってきたんだから、で、総理大臣の答弁で言ってきたんだから、やっぱり修正された方がいいんじゃないかというふうに提案をしました。大臣はですね、弱体化したというような言葉は当たらないということを、あの時3回強調されてるんですよね。生産基盤の弱体化を全体的に日本の農業がっていうふうに、その農業全体の話にすり替えてしまってるというところもありましたし、それから現在の基本法ができてから25年の話をしてるのに、70年間農村社会に住んで、70年間の話にすり替えてるっていうこのやりとりもあったんですよね。やっぱり大臣の発言は、これ本当に断定的発言で、しかも論点のすり替えもやってるってことでは、これはちゃんと丁寧に説明しなきゃいけない、そういう責任の放棄ではないかというふうにも言いたくなるんですけども、いかがですか。

4:57:58

坂本大臣

4:58:00

午前中の答弁でも申し上げましたけども、私の頭の中に生産基盤の強化という場合には、どうしてもやはり都市改良を含むNN事業の予算増、あるいは経営体をいかに法人も含めて個人も含めて確保していくかというようなことが頭の中にありましたので、そういう頭の中にあったことで、生産基盤の強化が必ずしも弱体化しているとは言えないというような言い方になりました。それについてはお詫びして撤回いたしたいというふうに思います。

4:58:38

上友子君

4:58:40

私が紹介した安倍総理との議論で、安倍総理が生産基盤の弱体化を受け止めて、農村の活性化は全くなしの課題だから、農政全般に抜本的な改革を進めたいという、こういう発言をされていたことを紹介をしました。この総理の答弁について、坂本大臣はその後の答弁で、安倍総理の時には、弱体化を正面から受け止めてというようなことを言われたということですが、農業を、ですがと、だからもう少し農業を自由化しなければいけない、共創にさらさらなければいけないということに続いていくんだろうと言われました。これ弱体化したから、だからもっと自由化、共創にさらさらなければいけないという意味でおっしゃっているんでしょうか。

4:59:37

坂本大臣

4:59:39

そのご質問を聞いたときに、私は安倍総理の答弁を読んでおりませんでしたので、安倍総理の成長戦略からすれば、そういう文言が後に続くのかなということで、推測で答弁をいたしました。お詫びをいたしたいと思います。

4:59:54

上友子君

4:59:56

推測だったという、今お話があったんですよね。TPPの合意したときの安倍総理の記者会見を見ても、農業に与える影響への不安はあるという話は言っていましたけれども、弱体化したから自由化し、共創にさらしたという話はしていなかったと思うんですよ。それで従来の政府見解と坂本大臣との認識の違い、この認識で議論されていたとなると、衆議院というと23時間ですか、それから参議院に来て十数時間やってきているんだけれども、そういう質疑自身が何だったのかなと思ってしまうんですね。やっぱりそういう意味では大臣の資質が問われる問題だというふうに、発言だというふうに言っておかなければならないと思います。これはちょっと、まだ他にも言いたいことがありますので、ここにしておきます。ここまでにしておきます。それで次にですね、前回に続いての質問になるんですけれども、新規就農者のことについてお質問します。新規就農者が2015年の6万5千人から2022年に4万5千人になぜ減ったのかということを前回聞きました。そしたらですね、様々な要因があると、例えば企業の定年延長で、定年機能、つまり退職して農業に就いた人が減ったということも要因の一つだと言われました。そうであればですね、この退職後に農業を始めた方ということではなくて、若い就農者を増やすことが課題になると思うんですよ。政府統計の全国の新規就農者数の推移ということについて、なぜ都道府県別に出さないのかと聞きましたら、技術的な問題があると言われていたんですね。確認をしたいんですけれども、この技術的な問題というのはどういうことなのか、説明をいただきたいと思います。

5:01:54

お答え申し上げます。まず新規就農調査でございますけれども、目的は先生おっしゃったとおりですね、新たな農業人材の確保育成と、こういう目的で調査をしてございますので、様々な項目の調査を行ってございます。収納の形態、例えば親元収納とか雇用収納とかですね、あるいは収納者の年齢列とか、収納前にどういう就業状態だったかというようなことも調査しておりまして、実態を正確に把握するために、おおよそ7万という多くの方々に調査している、こういう調査でございます。こういう様々な新規就農実態を統計調査としてなんですけれども、精度を確保しつつ継続的、安定的に把握するということのためにはですね、全国1本の募集団に対して、その中から必要十分なサンプル、標本ですね、調査対象者ですけれども、こういう方々を抽出して調査するということが、統計制度上は適切なことであるということでございます。これは都道府県別に統計としてやろうとしますとですね、各県の募集団というのが必ずしも大きなものではございませんので、その中から適切に標本を抽出してですね、正確に実態を把握するということが、統計技術的にはなかなか難しいということでございます。こういった事情もありまして、調査の目的というのは新規就農施策に資するということでございますので、その下でですね、どういう技術的な問題もあるのかということも考えながら、総合的に考えていてですね、現在の調査の形となっているということでございます。

5:03:35

上友子君。

5:03:37

つまり、標本抽出でやっているので、正確さに欠けるということで、なかなかそれは把握できていないということなんですか。いや、だから、この県で何人ぐらい新規就農者がね、この間増えてきたのかというのが分からないと、政府の新規就農者の農政、政策がですね、有効なのかどうかというのは実情が分からないし、検証もできないんじゃないかというふうに思うんですけれども、これどうでしょうか。

5:04:08

山田統計局部長。

5:04:12

お答え申し上げます。ただいま申し上げましたとおり、政策目的に照らしてですね、どういう調査ができるのかというのは常に勉強しているところでございますので、また委員御指摘のことも踏まえてですね、また将来検討はしてまいりたいと思いますけれども、今申し上げたように都道府県別に制度を確保して調査するというのが、この標本調査ではなかなか難しいということでございます。

5:04:39

上友子君。

5:04:40

じゃあどうしたらいいのかなというふうに、各県のデータを出すことはできないんですか。それぞれの県ごとに聞いたもので判断するということになるんですか。それとしては全部一まとめにできないんですか、県ごとには。

5:04:56

山田統計部長。

5:05:00

お答え申し上げます。繰り返しになりますけれども、都道府県別に募集団を整備して、そこから標本調査するということになりますと、統計のですね、精度が保たれないということになりますので、正確なデータと私どもが思ってお示しできるデータというのは、全国一方のデータということになると思います。

5:05:23

上友子君。

5:05:25

解決しようがないのかなと思うんですけど、やっぱり各県の新規就農者の推移について見える化しないといけないんじゃないかと思うんですよ。新規就農者を増やすということが重要だというふうにみんな言っているわけで、県別の推移がわかるように改善すべきじゃないかと思うんですけれども、大臣いかがでしょうか。

5:05:45

村井経営局長。

5:05:49

お答え申し上げます。国としての統計の考え方については、統計部長から説明があったとおりでございますけれども、我々としても常日頃、各都道府県といろんなやりとりをしながらですね、新規就農政策などを企画と実案をやっておりますので、統計としての数字が出せるかどうかということはちょっとしたとおきまして、いろんな各県の動向については、そういった形で、我々として、政策担当をしております経営局としても何らかの工夫ができないかということについては検討していきたいと思います。

5:06:24

上友子君。

5:06:26

検討していきたいということではあるんですけど、先日も岩手に校長会に行ったときに、岩手県で新規就農者今どれくらいですか、大体200ぐらいですかねと言ってて、それでこの後どういうふうに増えていくかということも含めてどうですかと言ったら、いやーちょっとこのままだったら下がっていきますという話もされてて、そういうのをちゃんと県ごとに把握して、どうしたらもっと増えるのかということを考えてやっていく必要があると思うので、ちょっと今答えもありましたけれども、大臣いかがですか、改善する必要があると思うんですけど。

5:07:02

坂本大臣。

5:07:04

そこは今事務方からお答えしましたようにいろいろ検討してまいりたいというふうに思っております。その上で、農業が将来にわたりまして、食料の安定供給や国土保全等の役割を果たしていくためには、農業の担い手をしっかりと育成し、確保していかなければいけないというふうに考えております。新規就農者の育成がうまくいっている地域では、新規就農者が機械、施設等、必要な初期投資を行った上で、都道府県や農業団体等からサポートを受け、しっかり経営を発展させています。例えば、佐賀県では、県、JA、地元農家、市町村が一体となって新規就農支援を行う体制を構築し、就農相談やトレーニングファームによる実践的な研修など切れ目のないサポートを実施することで、産地の担い手確保、規模拡大に今成功しているところです。こうした事例も踏まえながら、農林水産省といたしましては、次世代の農業者の確保に向けて、引き続き就農に向けた様々な資金免入での支援、新規就農者の経営発展のための機械、施設等の導入支援、研修農場の整備などサポート体制の充実への支援などの施策を講じることで、担い手の育成確保を図ってまいりたいと思っております。

5:08:34

上友子君

5:08:36

ぜひ改善を急いで図っていただきたいと思うんです。やっぱりちゃんとデータがなければ、有効な政策を出さないと思うんです。私、福島で新規就農者が増えているという話をお聞きしたんですね。2011年ですから、本当に震災があった年ですけれども、当時は182人だった新規就農者が、2023年に367人へと2倍に増えているんですね。特に自営業者のうちの新規参入者は、27人が83人に3倍に増えていると。どうして増やすことができたのかということでお聞きしますと、福島県では福島県農業経営就農支援センターというのを設置をしてですね、福島県、JAグループ、福島県の振興公社、農業会議所が一つのフロアで就農者の相談に応じているということなんですね。センターができるまではどうなっていたかというと、農地については農業会議所に行ってくださいと。収納準備金などについては振興公社に行ってくださいと。販路とか融資については農協に行ってくださいと。制度の相談は福島県ですということで、言ってみればたら回り回りされて、あっちこっち行かなかったらなかなか解決にならないということで大変だったということなんだけれども、それをですね、ワンストップワンフロアで相談できるようになったと。ですからまさに就農から定着までステージに応じて一貫支援が受けられるようになって非常に好評だということなんですね。そのモデルになったのが日本松市だと聞きました。ここは有機農業に取り組む農家が多いので、有機をやりたいという新規就農者が集まってくると。移住とか定住、こういうことで新規就農者の支援の専任の担当者が配置されていて、積極的に地域に入って地元の農家とつないでいると。イベントなんかもやってですね、新規就農者の集いにはそこに住んでいる先輩の農家も来て、出される希望や不安などを聞いて答えていくと。福島県アグリサポーターセンターというのを提案していて、これが県が設置したセンターのベースになったそうなんですけど、意見交換の場を作って、例えば新しいことに挑戦したいとかですね、柵付きや面積を増やしたいけれども、資機材の導入の費用が大きくてできないとかですね、無農薬でやりたいけれども、軌道に乗るまでは貯金を崩すしかなくて不安だとか、あるいはこの工作放棄地ですね、これをなくしたいけれども、有給農地でいいところがないだろうかと紹介してほしいという声が出されるわけですけど、これをみんなで共有してサポートしているということなんですね。地域のベテランの農家が、新規就農者の支援に非常に積極的だということで回っていっているということなんですよ。ですから大臣、ぜひ国もワンストップで相談に乗れる取組を支援してやろうかと思うんですけど、いかがでしょうか。

5:11:37

村井経営局長。

5:11:39

お答え申し上げます。農業への新規参入を希望する方々に対しまして、昨年4月に施行されました改正農業経営基盤強化促進法に基づきまして、都道府県が整備する農業経営就農支援センターにおいて、就農先市町村の紹介や活用できる支援策の情報提供、さらには就農から経営発展に向けた専門家による助研指導等によりサポートする取組を行っているところでございます。今、委員からのご指摘いただきました福島県農業経営就農支援センターでございますけれども、道県センターにおきましては、県内関係機関が連携した相談窓口を設置し、福島県内の新規就農者数について、令和5年、和歌湖10年において最高の実績を上げているということで、今、委員からご紹介いただきましたように大変大きな成果を上げていると我々も認識をしております。今後も、委員のご指摘の内容、現場の声を踏まえながら、新規就農者の育成確保についてしっかり研ぎ込んでまいりますけれども、こういった有料事例を横転化していくことが非常に重要だと思っておりますので、こういった事例を他県にも紹介しながら、こういった取組が広がるように我々としての工夫をしてまいりたいと考えております。ぜひワンストップ支援を広げてほしいと思います。それから、新規就農者の支援は2022年に拡充されているんですけれども、親元就農を含めて機械や施設を導入した時の支援が行われるようになったと。これはそうなったと。しかし、親元就農者への経営開始資金、年間150万円の支援というのは受けられないんですよね、今は。それで、新規就農者を増やす一番有効なのが、実は親元就農者の支援だといっぱい要求を出されていると思うんですよ。21日の岩田県の地方公聴会の時に、静岡医師で課長さんに聞いたら、町独自に親元就農者に少ないけど30万円出していると言ってましたよ。しかし、町の財政もあるから、そんなにそんなにやらないということがあって、こういうのは国にもぜひやってもらったらありがたいという声が出ていたんですよね。年間150万円の支援というのは、親元就農にも拡充するように大臣、ぜひこれを決断してもらえませんか。

5:14:11

村井経営局長

5:14:13

恐縮でございます。ちょっとまず私の方からお答えをさせていただきます。これは午前中の藤木委員からのご質問に対する回答とも重複をするんですけれども、この経営開始資金でございますけれども、特に新規参入の方を念頭に、現職をやめて収入をするなど、生活資金の確保が厳しい中で新しく収納しようとする方を後押しするための施策として、今、転嫁をしておるわけでございますけれども、そういった中で、農家指定であっても新規参入と同等のリスクをとって収納される方には、交付の対象としているということで、午前中に答弁させていただきましたけれども、実績の約3割程度が農家指定への交付になっているということでございます。さらに令和4年度から措置をいたしました機械接種導入支援策であります、経営発展支援事業でございますけれども、これは新規参入者並みのリスクがない親元収納の場合でも支援対象とするなど、親元収納支援策を充実させたという状況でございます。こうした支援策を引き続き着実に実施をしながら、親元収納者も含め、新規収納者の確保につなげていきたいと考えておりますし、現場の声、実態を踏まえながら、我々としても今後の施策の在り方を検討してまいりたいと考えております。今、担い手が少ないわけですよ。今、一生懸命担い手を増やさなきゃならないときじゃないですか。いろいろいろいろ言って出さないというのではなくて、思い切ってやっぱり増やそうと、そういうときにしなきゃいけないんじゃないですか。大臣、ぜひ決断してほしいんですけれども。

5:15:58

坂本大臣。

5:16:00

令和4年から、まずは親元収納の方々に対しまして、機械設備そういったものへの貸付、そして返済の一部の免除、こういったものを措置をしたところでございますので、今後の課題として考えてまいりたいと思います。

5:16:21

上友子君。

5:16:23

ぜひともやっていただきたいと思います。足りないんですから。本当にね、飛躍的に増やさなきゃいけないんだから、ぜひやってほしいと思います。それからもう一つ課題ですけれども、認定の業者が高齢になって離納した後の納地の管理についてなんですけれども、納地の受け手として規模を拡大してきた生産者が高齢化し、生産できなくなったときに、納地を誰が継承するのかと。これ、引き受け手が見つからないときにどうするのかということについて、大臣いかがでしょうか。

5:16:53

坂本大臣。

5:16:55

規模の大小にかかわらず、後継者がいない高齢の農業者につきましては、第三者への継承も含め、できる限り後継者を確保することが重要と考えております。現在、各市町村において次世代に納地を継承するため、将来の納地利用の姿を明確化する地域計画の策定を進めていただいているところです。その際、後継者が不在などによりまして、受け手がない納地は目標地図に示し、市町村がこう言います。また、農林水産省でもそうした情報をホームページにリンクさせて、都道府県の農業経営収納支援センターや、市町村の収納相談窓口等で活用していただくことというふうにしております。その上で、こうした納地に新たな受け手を呼び込めるように、収納に向けた経営開始資金、青年等収納資金などの資金の交付、そしてサポート体制の充実などの新規収納支援策、さらには、受け手となる経営体の経営発展への支援、そして、納地バンクの活用を通じた納地の収積集約化などの施策を講じまして、納地が将来にわたって継承されるように努めてまいりたいと考えております。人口減少が続いている中で、担い手をどう増やすかと。これ、所得を増やすのはもちろん大事なことなんですけれども、担い手という意味では、農業の生産活動に取り組む人は、効率的かつ安定的な経営体とか法人に絞るんじゃなくて、やっぱり広げることが大事だと思うんですね。ですので、法改正をするというのであれば、農業生産に携わる家族経営を重視すると、もっと広げるという視点が必要だというふうに思います。次に、農村の振興についてお聞きします。現行法の第5条において、農村は、農業者を含めた地域住民の生活の場で農業が営まれているという規定が置かれています。34条では、国は地域の特性に応じた農業生産の基盤の整備と交通、情報通信、衛生、教育、文化等の生活環境の整備その他の福祉の向上を総合的に推進するというふうに書いています。基本法を改正するにあたって、関係省庁と現状把握、課題などを議論したのでしょうか。

5:19:30

長井農村振興局長

5:19:33

お答えいたします。現行の34条の話がありましたように、交通、情報通信、衛生等の生活環境の整備等を行い、農村の振興を図ることにしておりまして、このため、農村振興政策は、関係省庁と連携して進めているところでありますので、国土交通省が主催する地域の公共交通リデザイン会議では、農村地域における地域の公共交通のあり方について、情報通信については、内閣官房が関係省庁を集めるデジタル田園都市国家構想実現会議において、中山間地域におけるデジタル技術の活用の後押しを、衛生については、水道を所管する国交省及び浄化層を所管する環境省と協議をしておりまして、関係省庁と農村の現状を把握や課題について議論し、政策を進めているところでございます。引き続き、地域の課題を解決していくために、政府一丸となって農村の振興をしてまいりたいと考えております。つまり、関係省庁と協議しているということでいいんですね。はい。政策の推進に当たりまして、関係省庁と協議しながら進めております。参考人として意見陳述された中山間地域フォーラムの野中和夫さんが、農村政策、地域政策は関係省庁と連携して総合的に進めることだと言われましたけれども、これ、交通にしても、教育や福祉にしても、良くなっているとは思えないんですよね。農林水産省が検証部会に提出した資料には、農村の人口問題は、人口流出という社会源から、今は自然源になっていると、減少とか傾向が書かれているんですね。それから、高齢化率が高い農業集落は、生活の利便性が低い傾向、生活の利便性が低いと、さらなる高齢化人口減少につながり、集落・存続の危機が深まるというふうに書いてあるわけです。この集落・存続の危機が深まるというのであれば、なぜ農村がそういう状態になっているのか、地域の格差ですね、地域間格差とも言われますけれども、これは政府の政策に問題があるから、危機が深まっているんじゃないでしょうか。

5:21:56

長井局長。

5:21:58

今委員御指摘がありますように、人口源については、自然源が主因になっておりますし、それに伴って、集落の活動が、急行油管でありますと、非常に落ちていくということで、支障をきたしているということでありまして、そういうことも踏まえて、国内の人口が減少し続ける中でも、農業従事者を含め、農村人口の減少も避けがたい状況にはあるわけでありますが、こうした中でも、農業をひたすらにする農村コミュニティの基盤が実にされるように、農村地域の活性化をしっかりと図ってまいりたいと考えております。

5:22:34

上智子君。

5:22:36

なぜ人口減少が進んでいるのかと、ここのところをいろいろ考えなきゃいけないんだと思うんですよね。いろいろあるかもしれないけれども、1つ挙げるならば、私、平成の大合併の影響というのは大きいと思うんですよ。検証部会においてこの平成の大合併が、農村地域の生活や農業に影響を与えたかどうかというのは検証されているんでしょうか。

5:22:58

長居農村振興局長。

5:23:00

市町村合併によります農林水産部門への影響につきましては、基本保健所部会におきまして、市町村役場への距離が遠いと高齢化率が高くなる傾向があるということが示されたところでございます。また農村振興局の方で行っております、令和4年の新しい農村政策の在り方に関する検討会の取りまとめの中では、平成の大合併以降、地方自治体職員、特に農林水産部門に関わる職員が減少してきており、各派の地域振興政策を使いこなし、新しい動きを生み出すことができる地域と、相手のない地域との差が顕在化しているというような指摘があったところでございます。

5:23:40

上友子君。

5:23:41

農林水産省はこれ検討されているんですか。

5:23:51

長居局長。

5:23:52

農村振興局の検討会でありますので、我々としてそういう認識を持っているところでございます。

5:24:00

上友子君。

5:24:01

平成の大合併が地域にどういう影響を与えたのかというのは、多くの指摘や論文が出されています。日本村落研究会の平成の大合併と農産村というのがありますが、これには合併によって、過疎化の進展にブレーキがかかった事例はないと。旧村ごとに行っていた独自の農政を消滅させた。予算の縮小が進められ、農政に特化した予算措置ができなくなったと指摘しているんですね。市町村の一般行政職員数は2004年から18年間で11.2%減、特に農林水産担当は28.4%も減少していると。農業新聞の2020年1月5日付けの現場からの農村学教室に、小島信夫さん、弁護士さんですけれども、卸売、小売、飲食店などの役場関連需要が減少。学校や幼稚園などの党配合、郵便局、JAの統合など、公務関連業種が減った。合併することで役場がなくなり、地域振興の原動力を失い、公務員が減り、地元商店、飲食店の顧客を失い、若い人がいなくなり、保育園、小中学校の生徒が休園したと言われていますと指摘するなど、その他にもいろいろ論文が出されていると思うんですよ。この平成の大合併というのは、地域農業に大きな影響を与えているんじゃないかと思うんですけれども、これ大臣、御認識を伺います。

5:25:43

坂本大臣

5:25:45

大合併につきましては、さまざまな考え方があると思います。財政上のすり向かう等もあります。一方の方で、やはり合併したことで、よりきめ細かな行政が行き届かなくなったというようなこともあると思いますけれども、合併がこれまで行われてまいりましたので、これからこういった検証、反省も踏まえながら、今後どういう自治体行政をしていくのか、これは農林水産省だけではなくて、総務省等も含めて考えていかなければならないことだと思っております。

5:26:18

上智子君

5:26:19

総務省も含めて、国全体で考えなきゃいけない大事な問題だと思うんですよね。そういうことをきちっと総括するというふうに思います。それから次に、基本法の改正で農村の位置づくりについてなんですけれども、農政新当審の農村施策の見直しの方向というのがありますが、ここには、情勢の変化や課題を踏まえて、食料安全保障の観点から見直すと書かれているんですよね。それで、なぜ食料の安全保障から見直すということなんでしょうか。大臣お聞きします。

5:26:51

杉中総括審議官

5:26:53

お答えいたします。農村については、農業の持続的な発展の基盤たる意は繰り減らしています。食農審の基本保健所部会におきましても、農業を下支えする農村の機能は、農村集落の活動によって支えられてきたという認識が示されました。基本法制定当初と比べまして、農村の人口が急速に減少している中で、特に中山間地域を中心として、集落の存続が困難になってきている。その結果、農地の保全管理レベルが低下する懸念が増している。また、集落の共同活動、末端の農業インフラの保全管理が困難になってきている。こういった農業を下支えする機能に関する課題が明らかになってきておりますので、食料安全保障の観点からも、農村施策に関して地域社会の維持を図る、農村集落の機能の維持を図るという観点から、施策の見直しの必要性があるとされたものでございます。

5:27:50

上敦子君

5:27:51

先日の参考に質疑の時に野中参考人が言われていたのですけれども、都市住民から見ると、食料の安全保障は重要だと。しかし農村から言えば、仕事、暮らし、農業を続けていけるかどうか、住み続けられるかどうかが一番重要なんだというふうに発言されていました。今回もし見直すんだとすれば、この住民生活が第一だと思うんですよ。政府を挙げて生活環境の整備、その他福祉の向上を進める政策が必要ではないのかなと。私は野中さんの意見を聞きながら、本当にそうだなと思いました。例えば北海道で言うと、もう今病院が地方から消えていっているわけです。鉄道も廃線になっている。商店街も減っている。そして札幌に人口がどんどんどんどんと集中しています。今地域を支えているのは、地域で病院がなくなった中では、例えば厚生病院であったり、それからガソリンスタンドもなくなっていくんだけど、農協のガソリンスタンドがなんとかかんとかやってたりとか、農協のお店なんですよね。これって元々で言えば、公共インフラ整備に責任を持つというのは、政府の役割だったんじゃないかというふうに思うんですけども、大臣いかがですか。

5:29:06

長井ノッソン振興局長。

5:29:09

今委員御指摘のとおり、地域コミュニティの維持のためには、住民生活や生活環境の改善にとった福祉の向上が必要であると考えております。そういう意味でも、まず農林水産省においては、農村RMOということで農業活動と生活維持活動の地域運営組織の形成を通じた、地域課題などの取組を行っているところでございます。このほか、住民生活や生活環境の改善については、交通情報通信の整備といった観点から、他府省との連携も重要で考えておりますので、農業農村の実情に応じて、これらの施策が活用されるよう、農業従事者をはじめとする現場の声を聞き、その声を関係府省に届けるとともに、必要に応じて関係府省へ施策の改善を提案することなどによりまして、関係府省としっかりと連携をして、地域の農業、農村振興を図ってまいりたいと考えております。

5:30:14

上戸部君。

5:30:15

今、実は大臣に聞いたんですよね。どうして大臣に聞いたかというと、大臣は、町人仕事創生担当大臣もされたことがあるので、大臣いかがですかと聞いたので、ぜひお願いします。

5:30:28

坂本大臣。

5:30:30

私も消滅しかがっている集落をいくつも破壊しておりますけれども、やはりいろんな要因があると思います。仕事がない、そして子どもがいない、女性がいない、帰ってこない、そういったものがいろんな要因があると思いますので、我々といたしましては、農林水産省としては、農村型の地域運営組織、いわゆるRMOをいかに有効に活用できるのか。そういったことを提言しながら、先ほども言いましたように、総務省、国土交通省、経済産業省、あるいは文部科学省、厚生労働省、さまざまな多岐にわたる要因が内在しておりますので、横の連携というのをしっかり図っていかなければいけないと思っております。

5:31:18

上友子君。

5:31:20

検証部会に全国町村会が意見書を出しています。7項目あると思うんですけど、全部読み上げると大変なので、その中でも農村価値創生交付金の創設を求める意見書を出しているんですけども、これについて説明をいただきたいんです。

5:31:38

長井局長。

5:31:40

お答えいたします。農村価値創生交付金は、平成26年に全国町村会が提唱したもので、農村の価値を持続的安定的に高める地域独自の多様な取組を主体的に実施できるよう、国が首都の大枠を決定した上で、自治体に客観的な基準で配分する交付金とされております。令和5年3月の基本を見直しに関する意見では、交付金は自治体が主体性を発揮すべき政策分野について、現行の国交補助の仕組みからの移行を提唱するものであり、新たな財源措置を求めるものではない。農林水産関係予算総額の減少を予定しているものでもない。交付金は、国が政策目的の大枠と総額を決定した上で、客観性に配慮した適切な指標に基づき、自治体に配分し、自治体は配分額及び政策目的の範囲内で具体的な政策を企画実施する。現行の個別の補助制度よりも大幅に自治体の裁量を広げることになる。詳細な制度設計は、政策効果の検証の視点や透明性を確保する仕組みを取り入れながら、国と自治体との協議の中で行われるべきであると説明されております。

5:33:06

自治体の裁量を大幅に拡大しての農村価値創生交付金を検討してもらいたいという要望が出ていると思います。やはり、こういう意見書にも答えて、地域間格差の解消に本腰を入れるような新規塾が必要ではないかと思います。これは主張にとどめます。それから、あともう少し、時間がなくなってきたんですけど、中山間地域直接支払いについてお聞きします。日本では、EUのような個々の農業者への直接支払いではなくて、集落活動をベースにした支払いにしている。その理由について説明をしてください。

5:33:51

中山間地域等直接支払い制度は、中山間地域の農業生産条件の不利を補正し、農業生産活動の継続を支援する制度であります。本制度の実施に当たりましては、EUと異なり、我が国においては、中山間地域等における農業生産活動が地域の共同活動により支えられてきたことを踏まえ、共同して取り組むことが効果的であるとの観点から、地域の農業者等で構成される組織に対して交付金を交付することとしているところであります。実際に本制度は、交配農地の発生防止や水路、農道の維持、保全だけではなく、中山間地域の大きな課題である常住被害の減少、集落機能の維持等にも効果があると地域から評価されているところであります。

5:34:40

1992年に新政策を打ち出したときに、農林水産省の首に企画官が構成員になって、新農性推進研究会というのが作られていて、新政策、そこが知りたいという本を出していますよね。それで、EU型の条件不利地域対策について、我が国において対策地域、農家の限定を一律に行うことが技術的に難しいのではないか。実施すれば、ばらまき的になってしまい、十分な政策効果が得られないのではないかと書いているんですよね。この今も中山間地域の直接支援はばらまきだと考えているんでしょうか。

5:35:24

長居局長。

5:35:26

現行の、先ほど申し上げましたように、中山間地域と直立支援制度、地域に渡して、その中で色々、地域でしっかりと使っていただくことによりまして、効果を発揮しておりますので、この仕組みでやっていくことができると考えております。今もばらまきって考えているのかどうかと聞いたんです。

5:35:48

長居局長。

5:35:53

この仕組み自体はばらまきではなく、集落機能の維持等に効果があると考えております。

5:36:09

上友子君。

5:36:10

ばらまきでないと思っていると受け止めているんですよね。だとしたら、ヨーロッパ並みに拡充すべきじゃないかと、いつでも集落を基礎にしなければいけないというのではなくて、やっぱり農家個々に対して、直接支払いというのは必要じゃないかということを申し上げて、ちょっと時間になりましたので、続きはまた次回ということで終わらせていただきます。

5:36:46

寺田静香君。

5:36:51

県の寺田と申します。本日も時間をいただきましてありがとうございます。私からは、冒頭、クマ対策についてお伺いをしたいと思います。改正案には48条に新たに長寿害対策も記されました。農村や集落が抱える課題とも無縁ではないものと思っております。本日は環境省の方にもいらしていただき、少々社会に接吻のところもありますが、冒頭、秋田県にて起こりました事故についても出させていただきたいと思います。全国ニュースでも報道されましたとおり、今月18日、秋田県和野市において、三里寝倒れていた男性、青森県在住の男性でございましたけれども、男性を救助するために向かった警察官2名がクマに襲われて、頭や腕などに大けがを負いました。その倒れていた男性については、すでに亡くなっているようだったということもあって、また現場にクマがいて危険が伴うということで、その日は退避せざるを得なかった。その後、車で近くまで行けるようにと、林道の拡幅工事などを行って、ようやく昨日、このご遺体の収容が叶ったということでした。こちらのケースは、三里寝の事故でありましたけれども、この場でも何でもお話を申し上げておりますとおり、昨年度の県内でのクマの目撃件数は3723件、人身事故被害者数は70人のうち61人が人の生活圏で被害に遭っております。今年の1月には、県では昨年の捕獲当数2000等に及んだということで、生活圏に出てきたクマの多くは捕獲をされたということもあって、今年は少し落ち着くのではないかと見通しを示しておりました。ところが、県は先月になって、クマの目撃件数が例年大幅に上回っているとして、県内全域に月ノアグマ出没警報を発令して、昨日までの目撃件数は200件を超えております。以前も申し上げましたが、この件数は警察に通報があったもののみのカウントでありますので、多くの方は車で通りがかったときに見たとか、自分の農地でほぼ毎日見るようなものは通報しないということもあって、実際はこれよりもはるかに多くの目撃件情報があるものと思います。また、今月に入ってからは、山林だけではなくて、市街地で出没が相次いでいます。昨年、罰制で高校生らが襲われる事故があった北秋田市では、再び市街地にクマが出没をして、また田んぼで作業中にクマの右足を噛まれて負傷したという方も出ています。そこで、環境省にお伺いをします。4月にクマが指定管理長寿に追加をされました。以前より指定されていた市街の市とは違う管理のやり方になるというふうに伺っています。具体的にどのような方法になるのか教えていただけますでしょうか。

5:39:41

環境省堀上審議官

5:39:44

お答えいたします。クマ類につきましては、絶滅の恐れのある四国の固体群を除き、本年4月16日に指定管理長寿に指定をいたしたところでございます。クマ類は、既に指定管理長寿に指定されている日本ジカ、あるいはイノシシと比較をしまして、繁殖力、あるいは個体数の水準、被害の状況が異なりますので、捕獲のみに偏ることのない総合的な対策を進めることが重要と考えております。このため、各都道府県の状況に応じて、クマ類の生態等の調査、モニタリング、柿などの有因物の管理をはじめとした、人の生活権への出没防止対策、そして出没対応マニュアルの作成や出没対応訓練の実施、そういった対策を総合的に講じていただくことが必要であるというふうに考えてございます。

5:40:43

手田静香君

5:40:45

はい、ありがとうございます。17日には、秋田県の佐竹知事も環境省、農水省などに要望をしております。また伊東環境大臣の方からは、捕獲に傾かないようにということで、確実に進めていきたいと、必要な負担も確保して、県とも一緒に課題に取り組んでいただくというお話をいただきまして、既に様々なお話をいただいているものというふうに感謝をしております。県の現場の担当者から様々苦労も教えてもらっていますけれども、麻酔銃についても、一般的には名探偵コナンのように打てばパタッと倒れるイメージがあるだろうが、そうではない。早くて5分、遅いと10分から30分、麻酔が効いてくるまでにかかるんだと。体重が多ければ薬の量も増えるから、大きいクマにはそれなりの麻酔薬の量がいると。3本打たないといけないこともあると。かつ複数のクマがいれば逃げられてしまいそうなシチュエーションでは使えないんだと。本当に大変だということでした。改めてお伺いしますけれども、支援策を検討しているとの報道もありますけれども、具体的にどのようなことを検討しておられるのか教えてください。堀上審議官 環境省の支援について順を追って説明させていただきます。まず令和4年度から6年度にかけまして、クマ類の出没に対応する体制の構築や専門人材の育成、それから人の生活権への出没防止対策、これを支援するモデル事業を六道県を対象に実施をしております。また令和5年度補正予算としてクマ緊急出没対応事業を措置いたしまして、こちら二重道府県を対象に昨年秋のクマの大量出没を踏まえた緊急的な調査等を実施支援することとしております。さらにクマ類の指定管理長寿への指定を踏まえまして、日本自家及び猪野捕獲等の支援を現在行っている指定管理長寿を捕獲等事業交付金のクマ類への拡充について検討しているところでございます。都道府県等の意見を丁寧に伺いながら財政当局との調整を進めていきたいというふうに考えてございます。

5:42:54

寺田静香君

5:42:56

県では既に様々な調査も含めてお金を使っていると、秋には間に合うようにしたいというような事前にお話も聞いておりますけれども、既に費用は出ているんですね。なるべく早く着手をしていただきたいですし、お金もなるべく早く自治体に落ちるようにしていただきたいなというふうに思っています。県の担当省によれば、この山の中のクマというのは特別に増えたとか減ったということではないと、ただ分布の拡大がやっぱりこの人の生活権側に拡大をしてきているんだということでした。県の資料によれば、昨年度クマに襲われて負傷したケースというのは、田んぼの見回りの最中、集落内での犬の散歩中、自宅の庭での草刈り作業の休憩中、自宅敷地内での栗拾い中、都市住宅地にクマが出没して5人が連続して襲われたケース、市街地中心部にクマが出て4人が連続して襲われたケースなどであるとされています。県の担当者によれば、秋田はクマに侵略をされているような感じだというふうに言っていました。廃村、廃集落になったところ、人が離れたところをクマが得たんだとも言っていました。航空写真をご提示したかったのですが、画像が悪かったので今日持ちをしていませんが、1970年代には木が育っていなかったところに、今比較すると森が育って集落が飲み込まれるようになっているというのが手に取るようにわかります。クマにとっては、人目につかずに集落のそばに生息ができるようになったということで、森が集落に迫る中で生息エリアを広げたということがわかります。手入れの行き届かなくなって密接した林や草木が生い茂っていたかつての農地、誰も食べなくなった栗、柿、くるみなど、クマにとっては食べ放題になっている畑、もう遠くのクマではなくて隣のクマになっているんだと。最近のクマはというふうに言われますけれども、変わったのはクマではなくて、変わったのは私たちの暮らしなんだと。人もいなくなったし、土地の使い方も変わったと。庭の柿を食べなくてもコンビニに行けばいくらでもおやつがあると。人間の生活の変化にクマが柔軟に対応してきたんだということも言われました。クマ問題では、クマの問題ではなくて、人間の社会や経済の問題なんだと。必要なのはこれからの田舎の暮らしをどうしていきたいのかという視点だというふうに言われました。農業で食べていけないということ、この場でも何でも今日もお話に出てきましたけれども、このことが一つ大きな理由となって、やっぱり農村から人を追い出してきたんだろうと私自身は思っています。人口も減りましたし、都市に魅力があるということも事実でしょうけれども、農業で食べていけないということで、さらにそれに遠心力がかかったと。そして農業従事者は減ってきたというふうに思っています。それでそのクマがその土地に進出をしてきたんだと思います。先日の地方交渉会の後の静岡市長の視察でしたけれども、ここは秋田都の県境でもあって、同じような光景が広がっていました。田んぼが工作法基地となって、草木が生い茂って、クマの格好の隠れ家となるような景色も見られました。通告はしておりませんけれども、事前の聞き取りによれば、農水省としては特にこのクマの件について、新たな支援策というのは検討していないということでしたけれども、こうしたことを考えたら、農水省としてももっと支援を拡充すべきではないのかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

5:46:35

長井農村振興局長

5:46:37

クマ辺野外の対策につきましては、これまでも電気柵の整備とか、農地周辺での捕獲、餌となるかきや栗の実の除去などの重視・供出支援のほか、クマに対する追加対策といたしまして、生息状況調査等の基本的な取組に加えまして、研修会の開催でありますとか、センサーカメラ等のICT機器の導入など、一定の取組を行う場合の加算措置を導入しております。農林水産省といたしましては、クマの被害防止に向けて、さらにどういう支援が必要であるのか、先ほど環境省の方からも御答弁ありましたが、環境省とも連携しながら、クマをめぐる昨今の情勢に鑑み、検討してまいりたいと考えております。

5:47:20

豊田静香君

5:47:21

ありがとうございます。クマは、主担当は環境省だというふうに思っていただきたくないんですね。本来であれば、この山と里との干渉地帯となるべきところが放棄地となっている現状と、そこを管理するこの地域の方も不在となったようなとき、本当にここから誰が管理するのかということを、農水省の方に教えていただければと思います。

5:47:43

長井局長

5:47:45

干渉地帯の話だと思いますが、干渉地帯につきましては、やはり人とクマ等の野生長寿の住み分けを進め、クマを集落に寄せつけないために有効な機能であると考えております。その機能の維持のためには、草刈り等による管理が重要でありますので、この活動に参加する人を増やすことが、寄せつけないための効果を高めることから、例えば多面的機能支払い交付によりまして、農業者とか地域住民等で構成する活動組織が行う干渉地帯の保全管理の活動についても支援しているところであります。そして、こうした干渉地帯の生息環境管理も含むほかも、加害長寿の捕獲度質とか侵入防止対策、こういったものは総合的に進めてまいりたいと思っております。

5:48:35

寺田静香君

5:48:37

ありがとうございます。地方は人材もがの枯渇をしています。農家の方の声を聞いても、手が空いている人なんていないんだと。探して探して、育児は一段落して介護はまだ始まっていないという女性に頼み込んで、昼間だけ来てもらって何とかしている、みたいな声もよく聞きます。小規模家族農業で食べていける状況があれば、こうはなっていないのではないかなというふうに私自身は思っています。耕作放棄地のために様々な予算を割くよりも、藤木先生のご発言にもありましたけれども、農業では飯が食っていけないんだと。息子が後を継ぎたいと言って農大を出たけれど継がせられないと。こういう言葉に応えていくことがやっぱり、甲斐なのではないかなというふうに思います。徳永先生のところに農家の方から寄せられたという声にもありましたけれども、生産基盤は弱体化しているどころか崩壊しているんだと。朝からこの質疑を聞いてきて、これがこの委員会に集う方々の抱く危機感だろうというふうにも思っています。農業で食べていけないと。このことがやっぱり耕作放棄地が増える根本の原因であって、このままでは農業はやっぱり持続可能ではないんだろうと。効率のいいところだけ農地として利用できればいいと思われているのかもしれないなと思うときもありますけれども、それでは残った農地もやっぱり野生鳥獣や虫の被害に悩まされるということだろうと思っています。二言目には人口減少という言葉も出てきますけれども、人口減少であっても農業で食べられなくなったことと無縁ではないだろうというふうに思います。農村から東京に人が出ていって、都市部では子育て環境も悪くて出生率もさらに低い。中産感、多面的、様々な支援ありがたいものではありますけれども、本来はこうした根本のところ、農業で食べていけないというところに対策の予算が割かれる方が、いろんなことがうまく回るのではないかなと様々なご質疑を聞いていて思います。農業で食べていける、子育てができるというのなら、ここまでのことにはなっていないのではないかというふうに思うんです。ここで熊野質問を終わりたいと思いますので、環境省の方にお対質いただいて結構でございます。ありがとうございました。環境省は対質いただいて結構です。引き続き、前回通告したもののお伺いできなかったものについてお伺いしていきたいと思います。子ども食堂についてでございます。大臣の奥様も子ども食堂をご活動されているということで、敬意と感謝を申し上げたいと思います。私、議員となって5年ですけれども、議員の妻としては、その前10年おりましたので、議員の妻として東京で働く大臣に代わって、地元をつぶさに見る中で、地域の方からまた声を聞く中で、やむにはやまれず取り組まれるのに至ったのであろうというところに、すごく敬意を申しますし、また私はどうだったかといえば、なかなか地元でもまた東京でも子育てに手一杯で何もしてくることができなかったなと恥ずかしく思う気持ちもあります。この子ども食堂に関して、農水省としても支援していくとの大臣の御答弁もありますけれども、今まではどのような支援を行ってきたのかというところについて、今一度教えていただければと思います。

5:51:49

安岡商品安全局長

5:51:51

お答えいたします。子ども食堂は、さまざまな困難を抱える子どもが安心して過ごせる居場所であると同時に、地域のさまざまな世代の方々が一緒に食べる共食の場、さらにはコミュニケーションの場ともなっています。さらには、子どもたちを中心に、栄養のある食事を提供して、食品アクセスの確保にも貢献しているものという認識をしております。これまでの支援でございますけれども、農水省では食育推進の観点から、子ども食堂などへの政府備蓄前の無償交付を行ってきたほか、子ども食堂などが地域の共食の場をですね、提供する取組の支援などを行ってきたところでございます。

5:52:31

寺田静香君

5:52:33

はい、ありがとうございます。この改正案が成立した後には、どのような支援策を具体的に行っていかれる予定でしょうか。

5:52:42

安岡局長

5:52:43

はい、お尋ねの今後さらに進める支援ということでございます。先ほど申し上げた支援をですね、引き続き進めていくということのほか、円滑な食品アクセス、まさに新たな新法での、基本法の改正案で、改正法でのですね、食料の円滑な入手を確保する観点から、子ども食堂などへの多様な食料の提供に向けて、地方公共団体を中心にですね、食品事業者、フードバンク、NPOなどの地域の関係者が連携して、地域の課題に応じてですね、取組を進める体制づくりの支援を進めることとしております。また、関係省庁をですね、様々な関連予算を措置しておりますので、これら措置が地域の実情に応じて活用されるよう、子ども家庭庁などのですね、関係省庁と連携しながら取り組んでまいります。

5:53:33

寺田静香君

5:53:35

はい、ありがとうございます。今、私も所属している子どもの貧困対策推進議員連盟の中で、教育格差について考えるワーキングチームというものが立ち上がっています。昨日、介護で示された資料では、親の収入と子どもの成績が既に比例しているということ、また、大学進学率においても、様々なそれ以外の要因を調整しても経済的に余裕がないということが一番大きく響いているということでした。また、子ども時代に逆境体験をする子どもたち、経済的に厳しい状況に置かれる子どもたちは、女性のお腹の中にいるときからも、栄養的にも厳しい状況に置かれているとの指揮者の指摘もあります。仮にも、G7の威嚇をなす国の現実として、余りにも残酷であるというふうに思います。せめて食べ物だけでもと、私自身も切実な気持ちになります。地方の農家の世帯がかつてそうであったように、今、三世代同居、珍しいものになって、内閣府の調査であったと思いますけれども、世帯の姿を見れば、この三世代同居よりも、一人親世帯の方が多くなっています。各家族化も進んで、共働きの方が多数派となって、親も忙しくなっています。また、うちの実家もそうですけれども、食材の買い出しは週に1回という高齢者世帯でも、調理済みの食品を求めるようになってきています。食料の円滑な入手の確保ということが改正案に明記されていますけれども、農家さんと話をしても、子ども食堂とかフードバンクに寄付をしたいと、ただ持っていくことができないんだよなというふうに言われることもあります。フードバンク、食料の配布では保存の問題もあって、野菜などの生鮮食品は配りづらいんだと、また買える価格である必要性というところも大事だというふうに思っています。また船山先生に怒られてしまうかなと思いながらですけれども、私自身も生鮮食品は予定通りに仕事が終わらなかったりして、忙しい中で混ざらせてしまったりすることもあります。一人親家庭だったりすると、もっと余裕がないだろうというふうにも思うんです。使いやすくなった冷凍野菜、冷凍の食材、さまざま今あります。あるいは今は肉野菜炒めが5分でできるカットされた食材や調味料がセットになっているようなミルキットというものもあります。法案の中に食料の輸送手段の確保の促進というふうにも書かれていますので、例えばこうした冷凍食材や調理キットの冷凍と冷凍の宅配の費用の部分を補助するという手段も検討される余地はあろうかというふうに私自身は思っています。こうしたものを活用することを含めて、ぜひ子ども家庭署なども連携を強化して、大臣の奥様、奥様の周りにいらっしゃる子ども食堂の関係者の皆様の意見も踏まえて、ニーズに沿った栄養のある食品がまた食材が子育て家庭に確実に届けられるように、また国産食品の消費拡大にも資するよう喜ばれる支援の強化に取り組んでいただきたいと思いますけれども、大臣一言いかがでしょうか。

5:56:44

坂本大臣

5:56:48

私が子ども福利対策担当大臣で子ども食堂を担当していたときの子ども食堂の数が6,000でした。現在9,200になっております。非常に増えました。うちの業務になんでこんなに増えるんだというふうに聞いてきました。メモだけしてきました。やはり予算がひとつつきました。自慢じゃありませんけれども60億。その中からの打ち数で子ども食堂に充てるということにしました。それから企業その他が非常に理解を示していただいて寄付が多くなった。そういうことで負担が軽減されたことで子ども食堂が増えた。そしてやはり高齢者の方々がそこに手伝うようになった。さらには民選員の方々の協力も出てきた。そして最近では貧困ではない親子で参加される、あるいは高齢者そのものを参加される。まさに世代を超えたコミュニティの場になっている。このままいけば小学校単位ぐらいの数になるのではないかというようなことを言っておりましたので、農林水産省としても食材を含めてできる限りの協力というものを支援というものをしてまいりたいというふうに思っております。

5:57:54

寺田静香君。

5:57:55

ありがとうございます。私の地元でも必ずしも貧困世帯だけではなくて、お医者さんのところの奥様とお子さんもいらっしゃる。地域の中で孤立をして子育てをしていて、地域のつながりが欲しくてやってきたという方もあるというふうに聞いております。支援がますます拡充されるように祈っております。次に食糧自給率に関してお伺いをしたいというふうに思います。5月9日、前々回の委員会の中で、畠委員への答弁の中で、食糧自給率の目標設定に当たっては、国産の増大についての政策的な実現可能性、そして国民の食糧消費の将来予算について正確な分析に基づく、そのことによって自給率を弾き出すということが大事だと。予測を無視した形で高い目標を抱えることは適当ではないというふうに大臣は答弁をされていますけれども、その食糧消費の将来予算についての正確な分析というのは、いつ出るのでしょうか。

5:59:01

杉中総括審議官

5:59:03

お答えいたします。食糧農業農村基本法の改正案が成立をすれば、それに基づいて基本計画の策定を行うことになります。基本計画の策定におきましては、例えば主要な品目の生産振興、あと農地や農業者の確保などの政策を盛り込んでいくことになりますけれども、こういった政策が国産食糧の供給にどのような影響を与えるかということを分析いたします。これは分析側の分析でございます。さらに国民の将来の食糧消費の予測を行った上で、消費拡大政策の効果によって食糧消費がどう変わるかということの分析を行います。これらの予測や分析の結果、食糧持久率がどういうふうに変化していくのかということを分析をしていくことになります。次期については、令和7年春頃めどの基本計画の策定に向けて分析や検討を進めていきたいというふうに考えています。

5:59:56

田田静香君

5:59:58

ありがとうございます。今詳細にお答えをいただきましたけれども、ただ今までの予測が外れてきていることもまた事実であるというふうに思います。今回の予測における改善点はどのようなものでしょうか。またこの手法について教えていただければというふうに思います。

6:00:19

杉中総括審議官

6:00:22

現行の持久率の目標についてに当たりましては、食糧消費と農業生産に関する諸課題が解決された場合に実現の可能性の姿として、食糧消費の見通しと生産努力目標を品目別に示した上で目標を設定しております。達成状況を見ますと、小麦のように令和3年産の生産量、これは110万トンですけれども、これは令和12年度の生産努力目標の108万トンを達成して、これが結果的に持久率を引き上げたものというのもございます。あと、議員御指摘の持久率目標と実態の乖離の要因というのを分析しますと、やはり一番大きいものは平成22年計画では、令和2年の米の消費量、これを1人1年あたり62kgと見通したのに対して、実際には令和2年の実績は51kgと大きな差があったことというのが最大の要因となっております。自費企業計画において様々な課題はありますけれども、持久率の算定という観点からは、正確な消費要則を行うということが最大の課題となっていると思いますので、正確な消費要則を行うための改善について検討していきたいというふうに考えております。

6:01:33

寺田静香君

6:01:35

はい、ありがとうございます。また、前々回、同じく前々回ですけれども、横宮間委員へのお答弁の中で、食料の安全保障の確保のための施策の効果を食料持久率という単独の目標で評価をすることは難しいとして、基本計画策定の中で適切な目標の設定に向けた検討をするとしていますけれども、この適切な目標とはどのようなことを指しているんでしょうか。この適切とは何でしょうか。

6:02:04

杉中総括審議官

6:02:06

お答えします。昨今、食料安全保障上の課題として、ウクライナ情勢の影響などによって、肥料価格が高騰するなど、食料安全保障の確保を図る観点から、生産自在の安定供給を図ることが課題となったのです。しかしながら、肥料についてはカロリーベースの持久率には反映されません。このように、食料持久率を単独の目標のみでは評価できない課題に対処していく必要があると考えております。このため、ご質問の適切な目標設定とは、平時からの食料安全保障を実現する観点から、我が国の食料安全保障について、課題の性質に応じた目標を設定していくことを目指したいと考えています。

6:02:50

寺田静香君

6:02:52

ありがとうございます。国民、日本に暮らす一人一人がこれを入手できる状態というのも掲げられておりますけれども、どのような指標でこれを評価されるのかなと思っておりますけれども、いかがでしょうか。

6:03:12

杉中俊一君

6:03:14

議員、ご指摘のように、今回、食料安全保障の確保ということで、国民一人一人が適切な健康な食生活を送るための食料を確保できるということを目標にされました。これについても、適切な使用の在り方は検討していきたいと思います。具体的には今後、基本計画の策定に向けて、改めて食料農業農村審議会等で議論をする中で、どのような使用が適切かということについても検討を深めていきたいと考えています。

6:03:45

寺田静香君

6:03:47

ありがとうございます。残りの時間が少なくなってきてしまったので、通告をしていた米の消費拡大のところは次回以降に回させていただきたいと思います。この持久率の目標設定に関してですけれども、今回の基本法ではこの持久率だけではなくて、そのほかの指標も含めて評価をするんだというふうなことで、少しまぶれた感があります。でも、ご出任の方からの御指摘もありましたように、やはり一つきちんと持久率って分かりやすいものに沿って進めることがなければ、国産の拡大を目指していくことは難しくなってしまうんじゃないかというふうな御指摘もあったと思います。ここのところ、本当にどのようにされていくのか、年に一回の国会の報告もなくなるというような話も中に含まれていて、ネットで公表されるのかどうかちょっと分かりませんけれども、本当にこの持久率の目標がぼやけていくことに関しては、あってはいけないことではないかなというふうに思っています。また、一問、さらっとお聞きしたいと思いますけれども、金子委員の御質疑の中で、食料安全保障を考えるときに、この日本にとっては一番大事な作物というのは米なのかという指摘の問いがしっかり答えられていないように感じました。この問いをもう一度お伺いしたいというふうに思います。さらと言いですので、通告しておりませんけれども、この日本の食料安全保障を考えたときに、日本にとって最も大切な作物は米なのか。これはそのとおりだということでよろしいでしょうか。

6:05:32

杉中総科審議官

6:05:34

今、食料供給困難事態対策法案を提出させていただいておりますけれども、まずは不足時においても、現行の国民の行っている食生活を維持するということが重要でございます。そういう観点であると、小麦や大豆等も大いに所持されておりますので、こういったものが不足するときには、小麦や大豆等を確保していくということが重要になると思います。一方、供給困難事態対策法案については、国民が最低限度必要とする食料を供給する確保をする方ができない恐れがあるときまで想定をしておりますけれども、そういう事態になったときに、最大限効率よくカロリーを確保できる食品品目というのが重要になってくる。そうした場合は、生産効率性等を考えると、米というのはやはり最大の選択肢になっていくというふうに考えております。

6:06:25

田畑静香君。

6:06:26

同じ問い、大臣がお答えになられていたと思いますので、大臣いかがでしょうか。坂本大臣、時間が迫っておりますので、答弁を簡潔にお願いします。はい、私も米だと思います。ただ米の消費量が今、年間10万トンずつ減少しておりますので、不足の事態になったときにどれだけの消費量があるのか、こういったことも考えながら、今後、需給率を考えていかなければいけないと思います。

6:06:47

田畑静香君。

6:06:48

ありがとうございました。終わります。本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。ありがとうございます。

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