1:05
ただいまから農林水産委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに宮本周次君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君が占任されました。
1:19
この際、坂本農林水産大臣から発言を求められておりますので、これを許します。坂本農林水産大臣。
1:27
5月の16日の本委員会におきまして、私から「生産基盤が弱体化したとは思っておりません」と申し上げたことにつきまして、一言申し上げさせていただきます。今国会でご審議いただいている食料農業農村基本法の改正法案は、農業の生産基盤が弱体化していることなどを背景に提出させていただいており、また過去 の政府文書や国会答弁等では、生産基盤の弱体化等の課題に直面している等とされていることから、私の認識に誤りがありました。私の答弁については、生産基盤が弱体化していると修正させていただきます。前回の答弁については撤回することとし、お詫び申し上げます。また、委員からの弱体化の根拠などを示してのご質問に対し、決めつけの質問等と申し上げた点についても、行き過ぎた発言であったと思います。この発言について、撤回しお詫び申し上げます。政府参考人の主席意欲に関する件についてお諮りいたします。食糧農業農村基本法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、厚生労働省社会援護局障害保険福祉部長 辺美里君ほか13名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、裁を決定いたします。食糧農業農村基本法の一部を改正する法律案を議題といたします。去る21日に本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。
3:13
委員派遣の御報告を申し上げます。滝並委員長、佐藤理事、山本理事、横沢理事、舟山理事、清水委員、野村委員、藤木委員、宮崎委員、山田委員、田辺委員、徳永委員、旗委員、高橋委員、横山委員、松野委員、上委員、寺田委員及び私、山下の19名は、食糧農業農村基本法の一部を改正する法律案の審査に資するため、去る5月21日、岩手県に派遣され、森岡市で地方公聴会を開催し、4名の公術人から意見を聴取した後、質疑を行いました。公術の要旨について申し上げます。最初に、株式会社西部開発農産代表取締役社長の手類克也公術人から、担い手への農地の収積・収約を推進する必要性、基盤整備による生産性向上と、畳地化による需要に応じた生産効果等の意見が述べられました。次に、自衛全農岩手県本部長の高橋つかさ公術人から、合理的な費用を考慮した価格転嫁の実現への期待、多様な農業者が地域で担う役割の重要性等の意見が述べられました。次に、県地の土株式会社代表取締役の畠山健志公術人からは、農業者の所得工場に寄与する産植販売の意義、中産間地域で地形を生かす中小農業の取り組みの重要性等の意見が述べられました。最後に、岩手大学人文社会科学部教授の横山秀信公術人からは、食料自給率を食料安全保障に関する最重要の目標として位置づける必要性、市場価格と 生産比の差額を補填する措置の必要性等の意見が述べられました。これらの公術人の意見に対し、派遣委員より外国人材と女性の活用に必要な施策、家族農業の再産確保と支援策、農地中間管理機構が適切に機能するための方策、農業法人における障害者雇用の状況、コスト対策と所得補填の政策比較、財政支出による農業者への直接支払い制度の評価、小規模農業が支援対象外となる制度要因など多岐にわたる質疑が行われました。以上が地方公聴会の概要です。会議の内容は、即期により記録しましたので、詳細はこれにより御承知願います。なお、地方公聴会に続き、静岡市長で農場を視察するとともに、猿子重久市長長、堂屋強氏氏などの関係者と意見交換を行いました。最後に、今回の委員会発見におきましては、公実人及び関係者の方々に多大なご協力をいただきました。深く感謝申し上げます。以上、ご報告申し上げます。以上で、派遣委員の報告は終了いたしました。なお、地方公聴会の即記録につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することといたします。これより、質疑を行います。質疑のある方は順次、御発言願います。
6:56
自由民主党の藤木真弥です。今回、私も熊本県で農業者として約30年、それ以降、農業関係者として10年間、農業現場に携わってきました。今回の基本法の改正に当たっては、農家を代表する国会議員として、参議院で登壇の機会もいただきましたし、今日、こうやって法案の審議のチャンスをいただきましたことに、理事の先生方には感謝を申し上げたいと思います。そこで、今日、大臣がいらっしゃいますけれども、私の選挙区は、熊本第三選挙区であります。小田賀大議士は、坂本哲史大議士です。自分の大議士が大臣でいらっしゃる中で、胸を借りて、今日は質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。私は、昭和61年に、親父の後継いで就農しましたけれども、同級生は、大体60年に高卒で、そのまま就職をしています。考えてみると、一番多かったのは、施設農業をやられている農家の後継が多かったわけですが、その頃というのは、バブルの絶世紀でもありましたけれども、大体、後継ぎをする、またはどうしようかなと思っているときに、親が高級車を買ってあげるから農業を継がないか、そんな時代に私は就農をしております。ただ、それから約40年経過をしていますが、どの農家も大体規模的には2倍近い規模拡大を行いながら、それでもその当時の手取りには足りないというような状況が現在続いております。ホルスタインの肥育をやっていた私からいけば、そのときのホルスタインの牛肉より現在の牛肉の方が安いという、考えられない状況が生まれています。こういった状況の中でありますけれども、やはり私たちの周り、仲間、そういう人の話を聞くと、「藤木先生、ここまで頑張ってきたけれど、やはり息子は農業をしたいと言って農大に行った。でもやはり就農させるのはちょっと親として厳しいな。もう他の仕事に就け」ということを言いましたという仲間がたくさんいます。自分の仕事に誇りを持ってこれまで頑張ってきて、後継ぎがやりたいというその気持ちを遮る親の気持ち、この悔しさというのを、本当に私は多い機会、そういう話を聞かされる中で、突然組合長の話があったときには、自分の組合員さんだけでもこういうことにならないように頑張ろうかという思いで組合長もお受けしましたし、この国勢に出ろと言われたときにも、こういう人を一人でも出したくない、そういう思いで最終的には出馬をする決意をいたしました。やはりこの2倍に経営が大きくなっても手取りはそのときよりも少ないんだということは、価格転換が間違いなくこの地域で行われていなかったことによる影響が多大だろうと思います。しっかり今日の農業新聞にもありましたけれども、価格転換への期待が7割。これはやはり今回の基本法の改正にあたって、地域で農業を頑張っていらっしゃる方の率直な気持ちだろうと思います。やはりここに本気で私たちは期待に応えていかなければいけないという中で、とうとしても2年前に食料安全保障の確立、これをテーマに掲げて今日まで進んできたというふうに思っております。安全保障の確保、これも56%の方が期待をされているということでございます。やはりもうこれ以上の離農者を出したくない。またよくデータを出されると、原稿基本法がスタートしたときの約120万人の農業従事者が現在120万人で、これから20年間で30万人まで減少するだろうという見込みがある中で、本当に30万人まで減らしていいのかということも真剣に考えていかなければいけないんだと思います。やはり私はこの法律を変えて、政策を変えて、やはり40万、50万、酒止めをできるだけ高いところで作っていくのも、私たちが取り組んでいく最重要課題ではないかなというふうに思います。やはり多様な農業者、こういった方々の連帯によって地域を守って、地域農業を守り、そして食料をしっかりとこの国で生産をしていくところにつなげていくために、今日は質問をさせていただきたいと思います。本会議でも発言をいたしましたけれども、現状家族経営の親が収納を止めるような実態、こういったものが現行ございますけれども、農家としてやはり悔しい思いというのが、私は非常に強いです。農業では飯が食えない、この状況をやはり打開していくためには、いろいろな政策をこれからどんどん新しいものに作り変えていく必要もあるんだろうというふうに思います。特にこの約25年間の間で農業従事者が半減をするということは、この農業という産業が私は再生産がかなっていない、そこに行き着くのではないかと思います。やはり産業が再生産ができない、それは当然小さくなっていきますけれども、やはりこの再生産がかなう、そういった農業に作り変えていくために、ぜひとも大臣、また農林水産省の皆さん方には頑張っていただきたいなと思います。その中で、今回こういった一連のいろいろな議論が行われているわけですけれども、これからの農業 、これをどう進めていくんだという点を、坂本大臣のお考えを、また心意気をお聞かせいただければと思います。
13:39
我が国の家族経営は、農業経営者の約96%を占め、小規模で付加価値を高めたり、一定規模で生産性向上を果たすなど、多様な経営が展開されている重要な存在であります。この家族経営の基幹的農業従事者は、現在60代以上の層が8割を占めている年齢構成や、我が国全体が平成20年をピークに人口減少局面に入っており、生産年齢人口が減少することを踏まえると、今後、基幹的農業従事者が減少することは避けがたい状況と考えますが、それでも委員の御指摘のとおり、親元就農や第三者への継承などを通じ、次世代を担う農業者を少しでも多く確保していきたい。その考えは、委員と一緒でございます。そのためには、農業の収益性を高める取組への支援、そして新規就農者に対する機械等の導入や、様々な資金免入での支援、そして円滑な経営継承のサポートなどの施策を、しっかりと講ずることが必要だというふうに考えております。さらには、現在、市町村において策定が進められております地域計画は、次世代への農地の継承の契機となるものであります。継承に向けた話し合いがなされるよう、現場で取組を後押ししてまいりたいというふうに思っております。
15:20
ありがとうございます。非常に重要な局面を私は迎えていると思いますし、本当に農業にとってはラストサンスではないかなというぐらい、現場には厳しい風が吹いていると思います。私どもも全力でこのことについては取り組んでいかなければいけませんけれども、農林水産省の皆さん方にも、本当に危機感を持って、今後の日本農業を支えていただきたいというふうに思ってございます。先ほど農業新聞の今日の一面に出ていましたと言いましたけれども、やはり適正な価格形成、これが今回一つの肝になっていくんだろうと思います。令和5年の5月、まだ私も政務官を務めていると きですけれども、乳製品に関して、そしてまた8月には大豆製品に関しての協議会というのが立ち上がっているかと思います。いろいろな場面で他の先生方が質問をされると、この協議会の議論を進めていますというご回答は農水省から出ていますが、この内容であったり、進捗状況、こういった部分のお話が全然聞けていないのではないかなと思います。この協議会における検討状況であったり、今後の見通しについてお話を聞かせていただければと思います。
16:52
お答え申し上げます。今ご指摘ございました協議会でございますが、昨年8月から生産加工流通、小売消費の幅広い関係者にお集まりいただきまして、4回の会合と計6回の品目別のワーキンググループを開催をいたしました。協議を開始いたしました当初は、現在の価格交渉は長年の積み重ねの上に成り立っていて、現状が最適であるといった意見ですとか、価格形成に関しては改めて議論しなければいけない、必要性が理解で きないといったような意見もございましたが、強調した議論が進展をいたしまして、直近4月の協議会におきましては、合理的な費用を考慮する仕組みづくりについて法制化も視野に検討すること、それから米や野菜などの幅広い品目を対象に、各段階でのコストの実態調査を行うことなどにつきまして、共通の認識が得られたところでございます。これまでの協議の中におきましても、例えばその生産者の委員からは、この協議会の設置自体が大きな成果ではあるものの、どこかにしは寄せが発生しないような仕組みとするようにすべきだといった意見ですとか、それから流通業者の委員からは、法制化の方向として自由な競争原理を阻害しないことですとか、サプライチェーン全体の生産性向上を目指していくことなどに留意をすべきだといった意見。さらには小売業者の委員からは、議論の出発点は特定の品目の供給の持続性であったので、品目が宮城に広がらないよう励めが必要だといった意見。さらに消費者の委員からは、今後合理的な費用が考慮されるために、どの程度の仕組みが必要なのか、分かりやすく示してほしいといった意見もございました。立場に応じて意見も様々でありますので、引き続き丁寧に合意形成を図っていく必要があると考えている ところでございます。
18:59
はい、いろいろな議論、意見というのがあるんだろうとは思います。ただ、約1年間を経過して現場に余った状態の中で、この1年間の成果としては、少し私はどうなんだろうというふうに感じるところもございます。やはりスピード感というのも必要ではないかなと思いますので、ぜひその辺、もう少し現場に寄り添ったといいますか、危機感を持った現場に対して早くメッセージが出せるような取組の強化を引き続きお願いさせていただきたいと思います。そしてまた、この議論の場で、再三度外しをした価格設定がされる場合が非常に多い、またコスト以外の要素で納入価格が決定される場合が多い、またコストが上がっても機動的に価格交渉ができない、取引所の立場が弱い側が一方的に負担を強いられるといった問題が生じているというふうにもお伺いをしています。一方で小売業の団体や消費者の団体からは、価格転嫁を進めれば消費が減少し、生産が縮小してしまうというようなマイナスの影響についても指摘をされていると思います。ただ、農家が再生産が叶わないということは、生産の規模はもっと縮小していくことにつながるんだということが極めて大事なことなんだろうと思います。国民の皆さん方に理解情勢というのも必要ですけれども、そこをしっかりと私たちは主張していかなければいけないかなと思います。今後の検討の中でコスト指標が示されたり、何かしらのルールができても立場の強い海底側がきちんと遵守するよう、また実効性がないと意味がなくなってしまうのではないかなと思います。一方で消費が減少したり、輸入品に代替されてしまっても意味がなくなってしまうというふうにも思います。適正な価格形成に向けた仕組みの議論の中で、このような課題について、農林水産省としてはどのように作り上げていこうというふうに考えていらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。
21:42
お答え申し上げます。今、委員から御指摘のありました実効性ですとか、あるいは消費の減退代替性といったものにつきましては、同じように問題に意識を持って取り組んでいるとこ ろでございます。協議会の中におきましても、農入価格が非常に取引控所の中では、農入価格が非常に低く抑えられやすいですとか、価格控所が機動的に行うことができないですとか、やはりその取引上の立場が弱い側が一方的に負担を強いられるといった実情を十分考慮した実効性のある仕組みとするべきだということについて、共通認識が得られてきているところでございます。また、消費量の減少ですとか、輸入品への自由のシフトについても、品目ごとに差異がございますので、品目ごとに各段階のコスト構造などについて実態調査をよく行って、この実態を踏まえた検討を進めるということについて、共通認識が得られているところでございます。
22:49
本当、まったなしの問題だと思います。ぜひ全力でこういったところを強化をしていただければと思います。また、適正な価格形成を成し遂げるためには、やはり消費者の理解情勢というのが極めて大事なことになってくると思います。本会議の場では、時間が非常に短い中でありましたけれども、坂本大臣からは、生産者の環境負荷低減の取組をわかりやすくラベル表示し、消費者に伝える見える化を促進するとともに、食や農林水産業への理解の増進や意識の変化を図るための農林水産体験等の食育推進を進めるという御答弁をいただいております。適正な価格形成には、消費者の理解がなくしては実現できないものと私も思っておりますし、最近では、いろいろな地方で私もお話をさせていただく際、特にJAの青年部であったり、女性部の皆さん方にも、皆さん方も一緒になって、同じ方向を向いて、消費者の皆さん方に今の農業の実態であったり、やはり今後、こうなければ私たちはもう続けていくことができないんだというようなところをお伝えいただけないですかというようなお願いもさせていただいておりますけれども、この極めて重要な取組、より消費者理解を直接求めていく具体的な方法を示すべきではないでしょうかというのが、私の一つ疑問に思っているところでございます。また、十分な予算を確保して、そういった部分の予算の獲得に向けた検討とかも農林水産省には努力をいただきたいと思います。これは本当に、国を挙げた安全保障に対する取組でございます。やはりしっかりとした予算確保のもとで、国民運動としてこの理解情勢運動を進めていくべきではないかと思いますが、農林水産省のお考え方をお聞かせいただきたいと思います 。
25:01
お答え申し上げます。消費者の理解情勢につきましては、環境負荷低減の見える化や農林水産体験等の植育といった先生御指摘からの取組とともに、価格形成に関連する取組といたしまして、昨年7月よりフェアプライスプロジェクトを実施しており、生産資材や原材料のコスト、高等の背景等について、インターネット動画の配信等を通じてわかりやすく現場の実情を伝えているところであります。また、生産等にかかっているコストを明確化していくため、米や野菜等の幅広い品目を対象に、生産流通等にかかる費用の実態調査を行うこととしております。こうした取組を通じて、消費者が実際に農産物や食品を購入しようとする際に、生産現場の実情やコスト等を御理解いただき、価格ばかりを選択基準にするのではなく、行動変容をいただける環境整備をしていきたいと思っております。特に冒頭、藤木委員からの御指摘もありましたが、生産現場の皆さん、この何十年の間、価格が全然上がっていないのではな いかという、大変厳しい状況に置かれているというふうに、私自身もよく認識をしておりまして、サプライチェーン全体を見渡したときに、特によく聞くお話として、デフレ化でありましたので、価格を上げれば消費が減るのではないか、なかなかそこに踏み込んでいけないというお話をよく聞くことがありましたが、だんだん状況は変わってきているのかなというふうに思っておりますので、今この時点を契機として、委員からも御指導いただきながら、消費者の理解をしっかりいただけるように、どのやり方が一番いいのか、小売の現場の皆さんなんかとも、よく話し合いをしながら、予算も含め取り組んでいきたいというふうに思います。
26:56
ありがとうございます。やはり生産者にとっては、できるだけ高いがいい、当たり前のことだと思います。また逆に消費者の皆さんからいけば安い方がいい、これもまた当たり前のことだと思います。やはりここに折り合いをつけていくということが極めて大事なことなんだろうと思いますので、これは本当に私どもも全力で御協力をいたしますので、一体となって理解助成運動を展開していければなと思っております。御指導をよろしくお願いいたします。また、地域農業を守っていく上では、やはり1人や2人の農業者ではなかなかそれが達成できるという話ではないと思います。たくさんの農業者の方々とともに作業を行うことによって、地域、そしてまた農業環境というのが守られてきたというふうに思ってございます。これも本会議での大臣の答弁になりますけれども、担い手育成確保を引き続き図りつつ、担い手とともに地域の農業生産活動を行う、担い手以外の多様な農業者を位置づけた、また、担い手及び担い手以外の多様な農業者には、それぞれの役割に応じた支援を行い、双方で連携の下、一体となって地域農業を支え、農業生産の基盤である農地の確保を図ると、ご答弁をいただいております。やはり私は、この取組は非常に大事なことだというふうに思います。ただ、一度土地をお持ちでも農業をリタイアされると、やはりその共同活動にはなかなか出席をしていただけないという実態もあろうかと思います。今、非常に少なくはなってきております けれども、こういった多様な農業者といいますが、主には私はやはり県業農家の方を指すというふうに受け止めております。この二内手以外の多様な農業者への支援、これが多面的な支払いや中三間地の直接支払いなど、日本型直接支払いのみの回答でありましたけれども、やはり農地の総量を維持していく上では、日本の農業の生産力の維持に向けて非常に大事なことだと思ってございます。そのためには、二内手以外の多様な農業者の役割というのを極めて重要視をしていくことも必要ではないかと思います。これまでのようにたくさんの県業農家の方がいらっしゃったときには、やはりなかなか二内手の方の規模拡大が容易にできないぞというような、疎外要因につながりかねないような場面もたくさん現場でも私も感じてきましたけれども、ここまで減少をされると本当にこの方たちに残っていただかなくて、全ての農地が耕作できるんだろうかという危機感を非常に強く持っています。そういう意味では、私は二内手以外の多様な農業者、県業農家が主でありますけれども、この方々も二内手と全く同じとは言いませんけれども、やはりある程度の再生産可能な農業として持続性を発揮していただくことが重要ではないかと思っております。そのための施策の充実が必要だというふうに考えて おります。特に県業農家では機械や施設整備等の更新を行うような事業に非常に取り組みにくいという状況が今あろうかと思います。ちょうど私、コロナ対策のときも政務官をやっていましたけれども、そのときに出させていただいた経営継続補助金、100万円の定額でしたけれども、これは非常に地方の皆さん方からは評価を高く受けました。これはもう専業も県業も関係なく一律に農家の皆さん方にやっていただいたということでありますが、やはりこの実績というのは、私は農林水産省として重く受け止めていただきたいなというふうに思いますし、先ほども言いましたけれども、全く同じような支援を与えてくださいとは言いませんけれども、現行では、もう本当、農業の近代化資金、これの利活用ぐらいしかこの方々には支援としては直接支払い以外にはないのかなというふうに受け止めております。やはりこの多様な農業者による経営強化に向けた機械や施設整備等の更新に対する融資や補助制度等の検討というのも必要ではないかと考えますが、農林水産省の考え方をお聞かせいただきたいと思います。お答え申し上げます。農業者の高齢化が進む中で、引き続き担い手の育成確保を図ることは重要ですが、一方で、担い手だけではカバーしきれない農地については、兼業農家をはじめとする多様な農業者に保全管理を適切に行っていただく重要性が従来と比べても非常に増してきているというふうに我々は思っております。そのため、そうした多様な農業者の役割が引き続き発揮されるよう、農地の保全に向けた共同活動の促進のほか、6G産業化や農博などの農産業者の発展、イノベーションの取り組みを通じた農村における所属の向上と雇用機会の確保、それから品目別対策等による農業者への生産支援などの施策を講じてまいりたいと考えております。今、委員の方から機械の関係、ご指摘ございました機械との導入費用の低減を図っていくということも非常に重要なポイントになってくるかと思っております。農作業の自宅や農業機会のシェアリングサービスなどの提供する農業支援サービス事業体の育成確保に取り組んでいるところでございます。こうした取り組みを続いて、多様な農業者の農業生産活動を支えてまいりたいと考えております。
33:24
ありがとうございます。県業農家と一言で言いましても、やはり一種農家、二種農家あると思います。特に一種農家の方は、なかなか私の周りでも4ヘクタール、5ヘクタールの水田農業をやられている方もいらっしゃいます。やはりそういった方々が、じゃあ住宅に全てを預ける経営と、やはり自分で作業をやる経営、やはりその辺が二種農家とは少し違う部分もあるのかなと思います。二種農家の方は、今回よくお話に出ているサービス事業体、こういったところを利用していただければいいのかもしれませんけれども、そこに少し内容的に違う方々もいらっしゃるんだということを、ぜひ念頭に置いていただきながら、今後のことを検討していただければと思います。最初の話にも少しお話をしましたけれども、私もこの当選をして約8年がたとうとしていますが、この間で相当親元収納ですね、親元に収納される方の支援というのが、格段に充実をしてきたなという点は、農林水産省に感謝を申し上げたいというふうに思います。私が当選をした当初は、私が収納するときの条件とほぼ変わらないような内容で、非常にやれんぞというのが、私の周りからもよく聞かれていましたけれども、最近は少しその言葉も変 わってきているなというふうには思います。ただ、やはり実際にこれに取り組もうとすると、まだ少し条件的に厳しいなと言われるようなお話もたくさんお聞きをしております。特に認定収納者で親元収納をした場合に、親の経営を5年以内に継承してくださいという点が、非常にやはりお父さん方からは重いぞというお話をお聞きします。ここをしっかり私は育成強化をしていくと、農家の減少に一定程度の歯止めが効くのではないかという思いを持っています。ぜひこういったところの取り組み強化をお願いできればというのが、今回質問の指針です。先ほど、私のあまり年が変わらない人たちが、だいたい40年近い間に経営規模が2倍になって、それでも手取りが収納当時の金額には達していないというお話をさせていただきました。やはり家族経営を行っていく中で、息子ないし娘さんの収納が新たな労働力として加わることによって、その経営がさらに発展をしていくところにつながると思います。私の経営を出すとどうなのかと思いますが、私は親父から19歳で引き継ぎました。借金まみれだったこともあって、とにかく規模を拡大しないとお金が返せないぞということで、非常に急いで規模拡大をしたという計画がございます。ただ、一定程度の落ち着きを見せた頃から、水田の添削で飼料稲 を植えたいんだと言われる農家の方が周りにたくさんいらっしゃるんですけれども、あんたが取ってくれたらやれるんだけどなというお話の中で繁殖を増やしてきて、本当に現在の大規模経営までつながってきていますが、私のところは、本当に周りの皆さんに恵まれて、ここまで成長ができたという有料事例になるのかなと思いますが、やはりいろいろな生産現場の差がある中では、一定の規模拡大が進めにくいといったところもあるのかなと思います。やはりそういう新たな労働力を確保することによって、規模を大きくしてという考え方も一つあるのかなということを考えると、しっかりと親元収納、他産業からの新規収納の方と同等、それ以上を私はお願いしたいなというのが本音でございます。ぜひ、この要件緩和であったり、対象の拡大、そして予算規模の拡大、こういった抜本的な強化に農林水産省として取り組んでいただきたいのですけれども、そのお考えをお聞かせいただければと思います。
38:19
お答え申し上げます。今後の我が国農業の持続的な発展を確保していくためには、新規収納者の確保、それから 経営継承の実現は極めて重要な課題であると認識をしております。経営開始資金につきましては、農地もなく全職を辞めて収納するなど、生活資金の確保も厳しい中で新しく収納しようとする方を後押しするため、新規に参入される方や、農家指定であっても、新規参入と同等の経営リスクをとって収納される方に交付をしておりますけれども、実績の3割程度は農家指定への交付となっているところでございます。また、新規参入者並みのリスクがない親元収納も含めて、新規収納者の収納後の経営発展のため、令和4年度から経営発展支援事業を新たに措置し、機械施設等の導入を支援しているところでございます。実際にこの事業を活用した方からは、親が高齢で経商を検討していたときに、事業が当初となって親元収納に至った、あるいは事業を契機に親の推奨経営を継承し、合わせて地域で担い手がいなかった農地を引き受けて規模拡大に取り組む、そういった事例も出てきているところでございます。今後も委員の御指摘ありました内容ですとか、現場の行為、あるいは現場の実態を踏まえながら担い手の育成確保について、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
40:02
ありがとうございます。私の近くでも、おじいちゃん、おばあちゃんの経営をお孫さんが継承していくという米麦、大豆を作られる農家の跡取りが、2、3人、最近だけでも2、3人、この10年近くの間に8名誕生しているというような事例もございます。やはり、その辺をぜひ、活用、全ての方がそれを活用できたかと言われると、できていないケースが散見されます。ぜひ、そういった方々への支援というのを、強化をしていただくことをお願いをさせていただきたいと思います。そして、地域農業を守っていく上で、また今後の日本農業を守っていく上で、日本型の直接支払い、これは極めて大事な取組だと思ってございます。これまでに長年続けていただいて、私もこの取組に参加をしてきましたけれども、非常にありがたいなということと、同時に、やはり集落内の結束力というのも、非常にこれまでは強まったなというのが、私はこの補助金を通して感じているところであるんですが、最近は少し農村の実態というのも、高齢化が進んできて、少し変わりつつあるものですから、この質問をさせていただきたいなと思います。たまに的な支払いは、農地の総量維持を果たしていく上では、非常に重要な役割を果たす政策だと思っております。ただ、少し要件緩和であったり、対象拡大、そしてまた、単価の増額を求められる、そういった集落が非常に最近多いなというふうに感じております。中山間の直接支払いについては、山間地域の状況が著しく厳しいため、私は今後は中山間地という一括りではなくて、中間地、山間地と分けて今後は対応していくべき課題ではないのかなというふうに考えております。今でも、斜度であったり、いろいろな要件で、いろいろと組み合わせるとこうなりますよというのがあるんですけれども、やはり現場の皆さん方からは非常に複雑で、非常にわかりにくいんだということも、お話しとして聞かせていただいておりますし、特に山間地に行けば、本当にいらっしゃるだけで、名前だけ残っているんだけど、みたいな方もいらっしゃるぐらい、これが始まったときと現在では環境が変わってきているというふうに思います。ぜひ今後は、そういった中間地、山間地といった、もう少しエリアを絞って対策を進めていくことも必要ではないかと思いますし、環境保全型の直接支払いについても、現在検討中とのことでありますけれども、本法案の第3条に環境と調和の取れた食料システムの確立が盛り込まれており、抜本的な政策の拡充が必要ではないかと思います。この3つの制度は、どれも集落にお金が支払われる仕組みとなっていますが、先ほども言いましたけれども、かなり年齢構成であったり構成員の内容が地域で差が出てきていると思いますし、変わってきていることは紛れもない事実だと思います。やはりこれまで同様ではなくて、ひと工夫を加えていただくことも必要ではないかと思いますが、野林水産省の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
44:02
3つの支払いについて、御質問をいただきました。まず、多面的機能支払い及び中産管直接支払いにつきましては、共同活動により、荒廃農地の発生防止解消や農村の地域コミュニティの維持等に寄与しており、流量農地の確保に重要な役割を果たしております。ただ、委員から御指摘もありましたが、一方で人口減少、高齢化により、共同活動や事務手続を中心的に担うものの減少等に伴う組織の弱体化や廃止等が課題となっていると認識をしております。このような状況の中で、多面的機能支払いにつきましては、田んぼダムに係る加算措置や長寿被害防止対策の強化など、そしてまた中産管地域等直接支払いにつきましては、特に農業生産条件が厳しい長休憩地や棚田への加算措置等により支援内容の充実を図ってきたところであります。令和7年度から次期対 策に向けては、多様な組織や非農業者の共同活動への参画等の推進を通じて、共同活動が継続できる体制づくりを進めていくということが、まずは重要であるというふうに考えておりまして、関係者の御意見も幅広く伺いながら、委員から御指摘もありました、地域農業をしっかりと支社支えができるような、そういう仕組みとなるように検討してまいりたいというふうに思っております。そして、また3点目の環境直供払いということについてでありますけれども、今般の食糧農業農村基本法の改正において、農業が環境に負荷を与えている側面に着目をし、環境と調和の取れた食糧システムの確立を柱として位置づけているところであります。一方で、昨年12月末の食糧安定供給農林水産業基盤強化本部の食糧農業農村政策の新たな展開方向に基づく具体的な施策の内容の決定を踏まえまして、環境負荷低減に向けた取組強化として、まず農林水産省のすべての補助事業に対して、最低限行うべき環境負荷低減の取組を義務化するクロスコンプライアンスを導入することとし、令和6年度から施行実施をしてきております。その上で、令和7年度より次期対策期間が始まる環境保全型農業直接支払交付金及び多面的機能支払交付金は、有機農業の取組面積の拡大や環境負荷低減に係る地域ぐるみの活動推進といった観点から見直しを検討するとともに、令和9年度を目標に、緑の食糧システム法に基づいて環境負荷低減に取り組む農業者による先 進的な営農活動を支援する新たな仕組みに移行することを検討してまいりたいと思います。具体的な内容は、今まさに農林水産省内で検討中でありますけれども、クロスコンプライアンスによりさらに進んだ環境負荷低減に取り組む農業者をしっかりと支援できるように検討してまいりたいと思います。
47:10
ありがとうございます。地域を守っていく上で、非常に大事な私たちの支援策だと思ってございますので、ぜひよろしくお願いいたします。時間が長いんだと思っていましたけれども、だいぶ時間が迫ってまいりましたので、2問質問を飛ばさせていただいて、私がストンと落ちなかった今回の法案のことについてお聞かせいただきたいと思います。本法案の第21条第2項で、国は農産物の輸入によってこれと競争関係にある農産物の生産に重大な支障を与え、または与える恐れがある場合において、緊急に必要があるときは、関税率の調整、輸入の制限、その他必要な施策を講じるものとするとの記載がございます。なかなか私はうんと思ったんですけれども、これ原稿法にも似たような 内容はございますが、改めて確認をしたいと思います。これ相手国との関係や様々な経済協定がある中で、本当にこれ可能なのかなという疑問がありますので、ぜひこの内容についてお聞かせいただければと思います。
48:38
お答えいたします。本法案第21条第2項で規定されている関税率の調整、輸入の制限、その他必要な施策については、現行の基本法第18条第1項においても同じ規定があり、これまでもこの規定に基づいて輸入急増等に対応して、関税の引上げとの措置を講じてきたところでございます。これまで講じてきた措置は、貿易交渉で合意されたセーブガード措置として、国際ルールに整合する形で実施してきているものでありまして、WTO協定やEPA協定において輸入量が一定数量を超える等の場合に、関税率を引き上げることが認められています。例えば、牛肉について申し上げますと、日米貿易協定やCPTPP協定などにより、仮に今年度の輸入数量があらかじめ設定された数量を超える等一定の条件を満たせば、年度末まで関税率を現行の22.5%から30%に引き上げることが可能となっています。また、これまでのセーブガード措置の発動実績としては、令和5年度において、WTO協定上のセーブガードとして、澱粉や乳製品などで計12件、CPTPP協定上のセーブガードとして、オーストラリア産豚肉調製品で1件、日米貿易協定上のセーブガードとして競争場で5件活動しているところでございます。
50:09
ありがとうございます。もっと単純な話かなと思って期待をいたしたんですけれども、なるほどわかりました。ありがとうございます。次に、今回の法案でサービス事業体という表現が出てきたと思うわけですが、本会議で大臣に答弁をいただいたのは、スマート農業の促進案の説明に終始をされたかなと思います。私はもっと幅広に、今回このサービス事業体を活用していくべきだと思います。時間の関係もあって、大臣の答弁はそこに留められたんだろうと思いますが、スマート農業促進だけではないと思うところ、改めて農林水産省としてはどのようなことをこのサービス事業体に提供されているのかということをお聞かせください。
51:13
地域の主要産業であります農業を持続的に発展させていくためには、担い手だけではなく、多様な農業者に対しても専門的に経営技術をサポートする農業支援サービス事業者の育成確保が欠かせないというふうに考えております。実際に行われている農業支援サービスを見ますと、施肥、発種、収穫などの作業受託を行う専門作業受託サービス、これが多いのですけれども、共同利用する農業機械をレンタル提供します機械設備供給サービス、また収穫作業など農番機等に人材を派遣する人材供給サービス、また営農データ等の分析結果に基づいて経営助言を行うデータ分析サービス、農業者は経営状況に応じてこれら多様なサービスを地域で活用できる環境づくりを進めていくことが必要というふうに考えております。このため農林水産省では、令和3年度以降、スマート農業に限らず農業支援サービスを提供する事業者に対して、新規事業の立ち上げに係る二次調整や人材育成、またサービスの提供に必要な農業機械の導入等の支援を行ってきたところでございまして、今後も農業者や事業者などの関係者の意見を広く伺いながら、農業支援サービス事業者の効果的な育成につながる施策を積極的に推進してまいります。
52:35
ありがとうございます。今後、農家にとってはこのサービス事業体は非常に大事な存在になってくると思います。このサービス事業体は大小様々あると思いますし、私はJA、これも一つの大きなサービス事業体だと思います。特に全国のJAグループ、カントリーエレベーターやライスセンターは、大体昭和57、58年ぐらいから多くの地方で取り組み出されて、60年代の頭ぐらいまでが非常に建設ラッシュだったと思いますし、専科場においては、ガットオルグアイランド交渉のあの時の助成金、こういったものを利用されて、共同利用施設が作られたかなと思います。もう30年40年近く、そういった施設が使われてきて老朽化をする中で、やはり今回このサービス事業体として本来の機能を発揮していくには、ちょっと機能強化が必要だなと言われる声、非常に多くございますし、今でもカントリーの建て替えとか、専科場の中身の入れ替えとか、いろいろな事業に取り組んでこられていますけれども、JAが行う共同利用施設についても、非常に最近はKPIが高く設定されていたり、補助要件が非常に厳しかったり、要件が厳しかったりということで、取得が困難だと言われるようなJAも出てきています。ただ、この共同利用施設がなければ、本当にこれ、農家にとっては非常に大きな負担が今後発生をしかれない問題でもございますので、ここはもう少し農水省としても考え方を大きく持っていただきながら、JAであったり、いろいろな共同組織が共同利用施設等々を建設される際、また修理であったり補修をされる際の女性体系というのを新しく考えていただくことも必要なのではないかなと思いますが、農水省の考え方をお聞かせいただければと思います。
54:59
強い農業づくり、総合支援、交付金、こういったものでやっているわけなんですけれども、収縮化せず、再編整備、今委員おっしゃられたように時代が経ってということでございまして、これを行う場合には優先的に支援ということでございます。具体的には再編合理化に取り組む場合はポイントの加算をするんですが、委員おっしゃられたところ成果目標をなかなか立てるのは大変だという話があるんですけれども、作付面積や生産量の拡大だけではなくて、物在比の削減、あるいは一等比率の改善、これを選択できるようにしましたし、またもう一つのKPIとして、再編整備による施設の利用率の増加ですとか、運営コストの低減、こういったものも選択できるようにしてですね、再編というニーズに対してもしっかり対応できるようにというふうに考えているところでございます。特に強い伸びをつくり交付金ですとか、産地パワーアップ事業におきましては、建屋のみの更新というのはなかなか難しいんですけれども、中の施設の改善等を行う場合には、既存施設の建屋の改修も含めて支援対象とするというふうにしておりますし、そういった現場の声を伺いながら、しっかり対応できるように予算を獲得していきたいというふうに考えております。
56:11
ありがとうございます。ここは本当に私は地域にとっては大事なところだというふうに思います。特に、今年の4月からはトラックの働き方改革が新しく導入されて、そのとおり、出荷体制、出荷体制の取組をこれまでとは違う、一段レベルを上げた取組に変えていかなければいけないということも現場では問題になっています。特に短期間でいいので、予算の増額等々を検討していただきながら、少しでも一つで も多くの施設がこの機会に早く導入ができるような考えを計画していただければなというふうに思います。あと時間もだいぶ迫ってきて、最後の質問になろうかと思います。また少し質問を飛ばさせていただきますけれども、輸出を今、農林水産省としても積極的に進められています。非常に大事な取組だと思っております。特に日本の農産物、その中でも果樹であったり牛肉、こういった作物は世界に類を見ない、ズバ抜けた品質を持った、私は農産物ではないかなと思ってございます。ただ輸出を進めていくと、他国から同じ品種の作物が出てくるという、やはり苗の輸出がどうしても食い止めることができないということが発生をしています。やはり輸出を戦略的に行っていく上では、この地材の流出というのを早急に止めなければ、どれだけ日本で頑張って品種改良をしても、おいしいところは海外に取っていかれるようなことに、いたちごっこが今続いているわけですが、牛肉の世界においては、江藤大臣のときに私も御指導の下、牛の生育の流出防止を相当頑張らせていただきましたけれども、やはり今後は果樹の苗の流出を厳しく取り締まっていかなければいけないのかなと思います。先般、私も福岡の内業者の方、5、6名の方とお話をする機会があったときにも、生産者側からももうちょっと厳しくしてくださいよという 問いかけがございました。特に、俺たちも疑われているんですよ、みたいな話があるんです。あんたらもネット販売で出しているんじゃないか、みたいな言われ方をするときがあるので困っています、というようなこともございました。ぜひ、そういった農家の方と意見交換を交わしていただきながら、早急にここは少し仕組みをつくるべきではないかと思いますが、農林水産省の考え方をお聞かせいただければと思います。
59:34
お答えいたします。有料な品種が海外に輸出すれば、海外に産地が形成され、その一部が第三国に輸出されることで我が国の輸出との競合が懸念されることから、輸出促進を図る上で海外の有料品種の流出を防止することが重要でございます。近年、特に種苗のオンライン取引の増加によりまして、育成者・経営者が把握・管理しにくい特命性の高い取引や非農業者の内技の取り扱いが拡大しており、我が国の品種の新たな流出リスクとなっております。特に有料な果樹品種につきましては、実際に苗木の販売を行う苗木業者の段階において、オンライン上の取引も含め、不特定多数に流通しないよう、管理が徹底される必要があると考えております。このため、農林水産省では、育成者・経営者が有料品種の苗木の流通先や流通量、生産者の栽培状況等をウェブ上で管理できる「苗木管理システム構築」に取り組むとともに、苗木業者が地材管理の重要性を理解し、苗木の販売先の管理が適切に行えるよう、苗木業者に対する研修を実施することとしております。オンライン取引増大に対応するこれらの措置も含めて、有料品種の保護・活用の在り方について、農林水産省内で有識者による検討会を本年3月より開催しているところでございますので、その検討結果も踏まえて、苗木業者段階における流出への対策をしっかりと検討していくことといたします。
1:01:04
食料安全保障の確保、これにはどうしても私は再生産可能な農業というのを実現しながら、やはり持続可能な農業経営があって初めて、食料生産も持続可能なものになるんだというふうに思ってございます。全力で私どもも応援しますので、農林水産省の皆さん方には、しっかりと今後の対応をよ ろしくお願いさせていただきまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
1:01:45
立憲民主党の徳永衣でございます。今日もよろしくお願い申し上げたいと思います。まずですが、私は生産基盤が弱体化しているとは思わない。前回の委員会で大臣がそう発言されました。今回の基本法の改正案を審議する前提が崩れる、大変に問題ある発言だったと思います。大臣がその発言を撤回されました。私の認識が誤っていたということでありますけれども、前回の委員会の中では私だけではなくて、他の委員もこの生産基盤が弱体化しているんじゃないかというふうに大臣に問いました。しかし、かたくなに否定されていたわけでありまして、まず大臣の認識のどこが間違っていたのか、そしてあの時はどういう理由で生産基盤が弱体化していないとおっしゃったのか、改めてお伺いしたいと思います。
1:02:43
私の頭に一番あったのは、やはり土地改良を含めたNN事業、こういったものは着々と予算を増やしてきましたので、そういう意味では生産の基盤というのは、やはり弱体化しているものではない。データとしても農地の集約化、こういったものが進んでいるというふうに意識しておりました。それから経営体につきましては、やはり農業者が非常に減少した、しかしそれは一方の方で稲作農家の減少である。経営体は法人化も含めて、様々な形で今、それぞれの地域で頑張っていただいている。そういうのが頭にありましたので、必ずしも弱体化しているものではないという言葉になってしまったということであります。
1:03:37
それと大臣がしきりにおっしゃっていたのは、農業総産出額のことですよね。9兆円で推移しているということですけれども、この9兆円なんですが、この農業総産出額が下がった時期もありました。今どうして9兆円なのかというと、鳥インフルエンザなんかもありまして、畜産物の価格は上がった、あるいは野菜の価格が上がった、こ ういう背景があるんだというふうに思うんですね。もし農業生産基盤が強化されているのであれば、これ9兆円で推移しているのではなくて、増加しなきゃ駄目なんですよ。そこは認識がちょっと違うんじゃないかなというふうに思いました。それからですね、私はちょっと残念だなと思ったのは、一方的な決めつけというふうにおっしゃいました。でも私は農家の懸念をお伝えしたつもりでいます。私の考えを申し上げたわけではありません。食料農業農村基本法制定からの農業をめぐる環境の変化、数字をお示ししながら、そして私たちが現場を回って歩いて聞かせていただいている農家の声を聞かせていただいたということを、言わせていただいたということを是非ご理解いただきたいというふうに思います。それで大臣がですね、この生産基盤が弱体化したとは思っていないという発言をされたことに対して、農家の方々から私のところにメールがたくさん届きました。さらには農業団体からですね、わざわざ事務所まで、要望書まで届いております。いろんな厳しい意見もありましたけれども、一般的なご意見を二つほど紹介したいと思うんですけれども、有機農業を営む農家の女性からは、農業の生産基盤は崩壊が始まっていると私は感じています。今、かなりの離農者が出ています。借金のない高齢者ほど離農しています。平均年齢68歳という農業の生産基盤が弱体化していないという大臣、昨 年から倍になった生産資材、補助金で上昇分の7割補填など大嘘だったし、今年からはその補助金もありません。農産物価格を上げるしか生活費は確保できる見込みがないのに、値上げがすれば消費者は買い控えてしまう。どうやって生き延びたらいいのか、どうやって農業を続けていったらいいのか、途方に暮れる毎日ですと、ご意向をいただきました。また、落農家の男性からは、農家の集落も一定数を下回ると地域を維持できなくなり生活基盤が崩壊します。このまま減り続けると都市農業しか残らなくなります。農業生産基盤と農村の生活基盤の両方を維持することの大切さを是非とも訴えてほしいと、こういったお声をいただきました。私は、おそらく見えているものが違うんだというふうに思うんですね。大臣畜産圏であられますから、これまで畜産クラスターなどで規模拡大、法人化、政策の効果も出たかもしれません。牛肉の価格も上がった、それから豚肉とかブロイラーの価格も上がった、収入や所得も増えたというような声もずっと聞いてきたんだというふうに思います。若い農業者の雇用の受け皿にもなっているということで、そういうその元気のある形態を見ていると、しっかり政策効果が出ているんだと、生産基盤を弱体化しているというふうなイメージを受けないかもしれませんけれども、北海道から沖縄までいろんな農業があります。私の地元北海道も規模拡大が進んでいて、メガファームというようなところもあって、収益性も上がっていますし、所得も増えているというような状況で、今、生産資材コストが上がっていますから、そのことと、それから本当に人を今後も確保できるのかなという、10年後、20年後の農業に対する不安感はありますけれども、差し迫った期間というのは確かにないですよ。でも、昨年からこの委員会でも何度も申し上げておりますけれども、田中さんと一緒にキャラバンで全国各地の農業の現場に入らせていただいて、特に今日のちょうど触れさせていただきますけれども、中山間地域と本当に条件不利なところの高齢農家の方々は、もう本当に想像を絶するような厳しさですよ。もうよくやっているなと本当に思うような状況なんですね。そういう方々が今、全国の耕地面積の4割を占めているということですから、続けて農業をやっていただかないと、本当に食料安全保障の確保はできないんじゃないかということを大変に懸念をしております。このいろんな形態があるんだということと、必要な叫び、大臣にもご紹介いたしましたけれども、これを受けて大臣どのようにお考えになるか、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
1:08:38
私の前回の答弁について、不快な思いをされておられる方々がいらっしゃるとすれば、大変申し訳ないというふうに思っております。農業の状況は地域や品目によってまちまちであり、一律に言い表せるものではないというふうに考えております。今委員も言われましたように、例えば北海道のような広大な耕地面積を生かして、大規模で専業的な農業経営を経営されている地域がある一方で、中山間地のような生産条件が不利な地域で営農をされている方もいらっしゃいます。様々な営農形態がある中で、特にここ最近、生産資材費の高騰などにより、経営が厳しいという現場の声、これは本当に連日伺っております。世界の食料需給が不安定化する中で、国内で生産できるものはできる限り国内で生産していくというのが基本的な考え方ですけれども、具体的な農業の課題は地域によって異なるというのは、ご指摘のとおりでございます。地域の農業者の方々の意見もよく伺って、それぞれの地域の農業形態を踏まえた政策を実施してまいりたいと思っております。ちなみに熊本は畜産圏ではございません。一番多いのは野菜と果汁1600億円でございます。そして畜産が1100億、米、芋が400億でございまして、私の選挙区にも平坦地もあれば麻のように荷物割合ができない、そして中産貫地こういったのが非常に多いというところも十分知っております。富士急のところも中産貫地で大変厳しい農業が行われるということは十分理解しているつもりでございます。
1:10:27
すいません。私の認識が間違っていたのが申し訳ありません。畜産圏の先生方って言い方をしているものですから、どうしても西の方は畜産圏というイメージがありましたので、申し訳ありませんでした。そこで改めて確認をしたいと思うんですけれども、改正案は食料安全保障を確保するために国内の農業生産の増大を図ることが基本であるとしています。そのためにはこの25年間で弱体化してしまった生産基盤を強化する、農地、人、それから生産資材の国産化、あるいは技術の継承、こういったものが今回の基本法の改正案では具体的にどうするのかというのが全く分からないんですね。ですからこの具体策を政府は示してですね、スピード感を持ってしっかり取り組む必要があると、この認識を大臣改めて共有させていただいてよろしいでしょうか。
1:11:23
気候変動によります食料精査の不安定化、そして世界的な人口増加等に伴います食料争奪の激化、さらには国際情勢の不安定化など、世界及び我が国において食料供給の様々な課題がある中で、国民の皆様に対する食料安定供給の責務を果たしていく必要があるというふうに考えております。特に今後国内の人口減少が進むことが予想される中で、少ない人数でも国内で可能な限り食料を供給できるだけの生産基盤の整備強化を図っていく必要があるというふうに考えております。このため担い手の育成確保や農地の集積集約化を進めます。そしてスマート技術の展開等による生産性の向上や、ブランド化による付加価値の向上、そして輸出による販路拡大を通じて収益力の高い農業を実現し、生産基盤の強化を図ってまいる覚悟であります。
1:12:31
長々とした御答弁で「そ うか」という印象を受けることができないのがちょっと残念なんですけど、ぜひともこの生産基盤をしっかり強化していく具体策をなるべく早く示す。私たちも一緒にその議論には参加していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。それで資料を配らせていただきました。1枚目の資料をご覧いただきたいんですけれども、規模拡大法人化、政府の方針として進めてきたわけでありまして、現在法人形態の数が3万3千ということであります。経営耕地面積が23.4%、そして農産物の販売価格、これが37.9%のシェアということでございます。火曜日に森岡で行われた地方公聴会でも、法人化して大規模経営を行っている公立の方からお話を伺いましたが、60ヘクタールから始まって地域の皆さんから農地を引き受けてくれと言われて、基本的には断らずに引き受けて、今940ヘクタールまで面積が拡大されたというお話でした。農業としては農地の収積収益も進み、それこそ雇用の受け皿にもなって、収益も増えているとおっしゃっていましたし、所得も増加しているということでありましたので、素晴らしいと思いますけれども、農村、地域としてはどうなんだろうかという問題があるんだと思います。地域に人がどんどんいなくなる、農家コストが減っていくということであります。そうなると農村コミュニティが崩壊、地域の共同活動も難しくなって、先によく聞きますけれども伝統的なお祭り、こういったものも担い手がいなくなって中止を余儀なくされるということも起きております。法人の社員として若い人が就農する、それはすごくいいことですけれども、働き方改革などもありまして、例えば経営者が地域活動に参加してくれと言ったり、一緒に共同活動をやってほしいとか、もっと地域の人とお持ちをお手伝ったりとか、コミュニケーションを図ってもらいたいと言っても、なかなかそれを強要できないし、今の人たちが分かりました、じゃあやりますと言うとは、とても私は思えないんですね。そういうことを考えると、この規模拡大法人化によって、地域コミュニティ、地域の伝統文化、こういったものがどんどんなくなっていくということは、本当に大きな問題だなというふうに思っています。だからこそ、将来的には本当にどんどん減少して、もっともっと厳しい状況になるかもしれませんけれども、今頑張っている小規模家族経営農家、その地域でずっと農業を営んでいる方々を、しっかり支援して維持していかないと、農村コミュニティは想像よりも早い時期に崩壊してしまうのではないかということを大変に懸念しております。そのためには、暮らしていける持続可能な農家の所得を確保していかなければなりません。農業だけでは所得が不十分なのであれば、 農業以外の所得を農家が確保できる、こういったこともしていかなければいけないんだと思うんです。5月7日に、栃木県の視察で、那須郡中川町小居佐護、ここにお邪魔をいたしました。小居佐護ビレッジ教育会に加わったわけでありますけれども、8集落を束ねる自治組織、構成員は小居佐護市区全部で180家族。村の人たちが自ら地域支援を生かして芸術祭を行ったり、田舎のオーナークラブを運営したり、それから農博、農博を受け入れているところは収入を増やしているというか、所得につながっているということなんですけれども、それから農林業体験とか演奏会などの活動を行って、交流人口を増やして村の所得向上につなげているということなんですね。そのことによって定住人口も増えている。そして農業もしっかりつながっていますから、工作置き地が全くないということで、野生長寿、有害長寿の被害もゼロというお話を伺いました。これやっぱり農村に住んでいる人が主体的に地域の資源を生かして、産業化して、そして交流人口を増やしているということで、本当に素晴らしい取り組みだなというふうに思うんですね。そこで今回の改正案の第45条、地域の資源を活用した事業活動の促進なんですけれども、農村との関わりを持つ者の増加を図るためとなっておりますけれども、増加を図るためではなくて、農業者や 地域で暮らす住民の副業所得の向上のための産業振興を図ると、こうすべきではないかというふうに思います。ぜひこの都知事のケースを参考に考えると、そういった条文の修正が必要ではないかというふうに思います。そこで大臣に伺いたいんですけれども、農村の新しい可能性や価値の高まりというのも、今認識されていると思うんです。大臣は農村の役割とか可能性、新しい価値、これについてどのように受け止めておられるのか、改めてお伺いしたいと思います。
1:18:01
委員御指摘のとおり、農村は農業の基盤であるとともに、自然環境の保全、良好な景観の形成、さらには文化の伝承など、国民全体にとって重要な機能役割を果たしていると認識をいたしております。そしてこれらの機能は農村において農業者を含めた地域住民の生活の場であり、農業が営まれていることによって適切かつ十分に発揮するものというふうに考えております。こうした役割を果たす農村の振興により農業の持続的な発展に寄与するとともに、これを通じて工業など他の産業も広く含めた地域経済の振興 にも寄与していくものと考えており、地域の人口減少の主な要因が社会源から自然源に移行した新たな局面の中で、その農村の活力活性化の役割はますます重要になっているものというふうに認識をいたしております。
1:19:05
じゃあさっきの話になりますけれども、農村との関わりを持つ者の増加を図るためではなくて、やはりその農村で暮らす農家や、それから地域住民、こういった方々が主体的に産業に取り組んでいく。そして、その村の魅力を最大限に発揮してですね、関係人口を取り込んでいくと、これがあるべき姿ではないかと思いますけれども、条文修正に関してはどのようなお考えになるでしょうか。
1:19:38
本委員会におきましては、今後の農政のあるべき姿について大切な議論をさせていただいているというふうに認識をいたしております。条文を修正するしないとの判断は立法府が行うものであるため、政府として言及することは控えさせていただきますが、本委員会で議論されている内容の趣旨はしっかりと受け止め、今後の施策に生かしてまいりたいと思っております。
1:20:06
そう答えになることは分かっていたんですけれども、だったらもう一つ申し上げますが、農村振興の基本理念第6条、ここにですね、やはり農村の新しい価値、それから可能性、こういったことをですね、しっかり記述するべきなんではないかというふうに思います。これは参考に次にいらっしゃった方からもご指摘があったんですけれども、近年改正された産村振興法、仮想法、田中地域振興法、こういったものにもですね、農村が国民全体にとっても重要な地域であるということが明らかでおりますので、このことを記述するべきではないかと思いますけれども、これに関しては多分この後ですね、舟山さんが条文の課題、解釈、あるいは技術的な問題も含めてですね、指摘をすると思いますので、しっかり聞いていただいてですね、今後の施策に生かしていただきたいというふうにお願いいたします。それからお配りした資料2枚目を見ていただきたいんですけれども、中山間地のことなんですけれども、中山間地には直接支払い制度というのがありますけれども、この直接支払い制度はですね、EUの条件不利地の直接支払いや、それからWTO農業協定上の緑の政策要件を参考としながら、傾斜のある農地など農業生産条件の不利な中山間地域等における平地との収益格差是正を目的にですね、2000年から農林水産省が設置した制度です。これあの現行法の目玉と言ってもいいんだというふうに思います。5年ごとにですね、制度見直しを行って20年経ったということで、来年は第7期を迎えるということでありますけれども、これわずか300億円からスタートしているんですね。それで、この資料を見てみますとですね、耕地面積の全国の38%、40%近くを占めているということと、それから農業産出額もですね、全国で8兆円のところ3兆5,856億円、40%占めているということで、大変悪い農業にとってですね、この中山間地域というのは重要な地域というふうになっているんですね。で、例えばその長寿被害対策だとかも今非常に深刻な状況であり、また高齢化が進んでいると、中心的な世代は75歳以上ですよ。90代という方もまだ頑張っておられます。それから後継者にないてかいないということもありますし、そういう厳しい状況、今の温暖化で暑いということもありますよね。高齢者には体力的に相当負担ですから。それでもこれだけの数字を維持していられるというのは、やっぱりこの中山間地域等の直接支払い制度、これがあったからだというふうに思うんですよ。これ農林水産予算のわずか1%ですよ。わずか1%。今210億円ぐらいですけれども、それでこれだけの効果を出しているということで、この制度をつくるときも財務省からはいろいろ反対の声も上がったということでありますけれども、結果的に多面的機能を守っていくということもあって、財務省も認めたということになるんでしょうけれども、未だにこの中山間地域等直接支払い、これに対してはいろんな意見があるようなんですけれども、やっぱりこれしっかり守っていかなければいけないというふうに思うんですね。それでこの制度の20年間の移り変わりを見てみますと、これ5期ごとにちゃんと対策機関の検証をして、次期対策への課題というのを掲げて、そしてその次期には対策への課題、これを解決するためにどうしたらいいのかという政策的な取組をきちんと行ってきているんですね。第4期、平成27年から令和1年は、次期対策への課題ということで、人材不足、集落機能の低下、農作業の省力化等というふうになっておりまして、今第5期の取組をしているということでありますけれども、この中山間地域にいって今一番課題になっているのは、この直接支払いとか環境支払いとか多面的な支払いとか、こういった制度を使おうと思ったときに、なかなかその集落の協議体が作れないということもあるんですけれども、作っても事業を申請するのに今やっぱり役場が人が足りない、手が回らない、あるいはその農政の専門家がなかなかいないということもあってですね、農業者の方々に自分でパソコンで申請してくださいと言われるんだけれども、パソコンもうまく使えないからなかなか申請ができないんだという話があります。それから集落への組織の中に事務担当の人がいてもですね、この人がいなくなったときに、次その事務担当になる人もなかなか確保できないということなので、ここをどうするかという問題があってですね、手続の簡素化ということもありますけれども、こういったところに問題意識を持っていただきたいということと、あともう一つはですね、なかなか制度が変わってもですね、制度が変わったという情報が届いていなくて、例えば水化物の見直しなんかについても誤解されている部分がたくさんあったりとか、あるいはこの暑さでですね、それこそ水道の品質が低下して収量が減ったりして価格が下がって困っているんですけど、もう何人にも言われましたけれども、耐性品種、コーン耐性品種は開発しているのかというから、もうちゃんと取り組んでいて作付けも行っていますよと言っても、農業普及員もいない、指導してくれる人もいないということで、情報が全く届かない。もう農協の支所すらないところもあるわけですから、こういうところにどうやって情報を届けるのかということもしっかり検討していかなければいけないと思いますけれども、何としてでもこの集落、中山間地の農業を守っていく様々な課題をしっかり向き合って解決していただきたいと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。お答えしたいと思います。
1:26:26
お願いします。委員御指摘のように、今、次の6期対策に向けて検証を行っておりますが、今お話がありましたように、やはり事務がなかなか、地域の簡素化をしてくれとか、それから、なかなか協定参加者の高齢化によりまして活動の継続が難しくなってきているとか、そうした課題がございます。そういうことも踏まえまして、次期の対策に向けては、集落協定間の連携でありますとか、多様 な組織等の活動への参画によりまして、共同活動の実施体制の強化を図るということでありますとか、あるいは事務手続の簡素化、こういったことによりまして、集落協定でありますとか、市町村の方々の事務負担の軽減というのも図っていくことが必要であると考えております。併せて、今ご指摘がございますように、制度の内容がなかなか現場の方まで伝わっていない部分もあるのではないかということもございますので、そうしたものがしっかりと伝わりますように、都府県や市町村に対しまして丁寧な説明を行って、集落協定等が第6期対策に円滑に移行できるように努めてまいりたいと考えております。
1:27:54
おはようございます。立憲民主党の田中雅代です。今日もよろしくお願いいたします。冒頭、大臣、生産基盤の弱体化 についても謝罪撤回されたのでですね。ただ、徳永委員が言ったように、見えている今の農業の現実、実態というのがちょっと違うのかなという感じは私もしたんですね。最近、南野大臣が続いてますけど、なんていうかな、やっぱりね、雪国の農業っていうのはやっぱり違うんですよね。二毛作もできない、半分雪が降っていてね、その中で一年一作できるものを必死で作ってね、言ってみたら、お米作っている人たちなんか、まあ、工場的に赤字みたいなところで、それでもなおかつ農地を守り、作ってくださっていることに、私たちその恩恵を受けて生きているわけでありまして、やっぱり政治って農業政策だけじゃないですけど、いいとこ見ようと思ったらあるんですよ。さっきの大臣の答弁のようにね。全部がダメになったわけじゃなくて、やっぱりいい面だって確かにありますよ。それは政治のやってきた結果かもしれないし、現場の努力かもしれないけど、でもやっぱり私はね、政治の見るところっていうのは、より困っているところ、なかなか声を上げられないところ、その実態というものをしっかり私たちが受け止めて、何をするべきかということが大事であって、いいとこ撮りだけして発信したところで、実態は そうじゃないのでね、やっぱりそういうところはちゃんと共有していきたい。しかも今回の基本法の議論は、そういう厳しい現実をみんなが共有した上で、じゃあどうするのっていう、そういう充実した議論をしていかなきゃいけないというふうに思っているので、そのことだけは申し上げさせていただいて、毎回質問のたびにですね、お越しいただいている局長に答弁してもらわないままお返ししたりしてますので、今日はちょっと先にきちんと通告したとおりにやっていきたいと思いますが、前回質問させていただきました環境への負荷のことについてですけど、私の聞いたことにきちんとお答えいただいてなかったんですね、議事録を確認させていただきました。改めて伺います。基本法で対処すべき環境への負荷の中身が曖昧だったので、環境への負荷の中には、生物多様性の低下が含まれていると考えていいか、イエスかノーかでお答えください。
1:30:41
お答えいたします。基本法の改正案ではですね、基本倫理において食料供給の各段階における環境負荷の低減の取り組みの促進を図ることと規定しておりますけれども、これは様々な課題を包括する規定ぶりとなっておりますので、当然生物多様性の保全というのも含まれております。
1:31:00
ありがとうございました。法案の第45条、地域の資源を活用した事業活動の促進について伺いますが、ここでも生物多様性の保全や生態系ネットワーク形成の取り組みということも含まれていると考えてよろしいですか。
1:31:21
第45条の趣旨につきましては、地域の資源を活用した事業活動の促進ということで、地域のある資源を様々なものを活用していくということでございまして、農産業村の地域支援にはですね、水田等もございまして、例えば農業者が地域住民と連携してビオトープを設置し、気象生物の生育環境の保全を行うといった事例がございますので、こうした地域資源を活用し、環境保全の取り組みを行うことも、農村との関わりを重さの増加にするものであると考えております。
1:32:00
はい、どうもありがとうございました。今、農家や自治体、地域の環境団体など多様な主体がですね、商工業者であるとか、観光事業者などと連携して、色々なそういう地域の資源、まさに環境に配慮した取り組みをされておられます。ぜひですね、今明確に御答弁いただきましたので、こうした取り組みが更に進んでいくことを私も期待してますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。こういう気持ちのいい答弁が続くといいんですけれども、次に聞きますね。今なお全国各地で大切な自然環境が破壊され続けていますし、それに伴う生物多様性の損失は大きく、日本の生態系が崩壊しつつあると、そのように感じています。ドイツの調査で農薬の影響などによって昆虫が激減しているとの調査結果が出されていたり、国内でもですね、農村地域の蝶類を対象とした環境省の調査ですけれども、蝶類の約3分の1が激減傾向にあるという報告も出されています。また日本の原風系を構成するトンボ類の減少の原因として、ネオニコチノイド系農薬の影響が指摘をされています。先日この委員会でも公明党横山委員の方から関連する質疑がありましたけれども、農薬取り締まり法が改正されて農薬の再評価の手続きが始められているわけですけれども、これ結果が出るまでにどのぐらいの期間を要するというふうに見込まれているのでしょうか。
1:33:41
お答えいたします。言うまでもなくですね、農薬は病害値を向上する上で重要な資材でございます。一方で環境の面も含めて安全を確保するということが最も重要と考えております。お話しいただいたとおりですね、最新の科学的知見を踏まえて農薬の安全性を一層向上させるということで、再評価制度を導入したところでございます。今お尋ねのネオニコチノイド系農薬でございますけれども、ご成分について最新の試験方法に基づいた試験結果や文献情報などを基づいてですね、再評価を今進めているところでございます。現状申し上げるとですね、具体的には人の影響に関しては食品安全委員会、環境への影響については環境省、さらには農薬の使用者や蜜蜂への影響などについては農水省の審議会において、それぞれ科学的な評価を今進めているところでございます。在留によってかかる時間はですね、かなり異なりますし、今それぞれの専門機関に評価を委ねているところでございますので、評価の結果や終了時期について予断を持って今ちょっとお答えすることはですね、難しい状況ではございます。一方でちょっとネオニコチノイドの農薬の評価の状況、ちょっとだけご説明をさせていただくと、今環境の様々なご懸念のお話もございました。蜜蜂に関しては欧米同様のですね、評価を今回導入して評価を進めているということと、環境に関する影響評価に関しても、従来の魚類だけじゃなく魚の餌となるユスリッカなども対象する、さらには蝶類や野生の蜂なども対象にですね、影響評価の対象を拡大しているところでございます。いろんな様々な新たな評価を今行っているところです。さらに最新の科学的知見を反映させるということで、科学論文、様々なものの収集を行っております。ネオニコチノイド系の農薬、特に関係する論文が非常に多くてですね、追加の論文収集なども必要な際もあるということで、評価にはちょっと時間がかかっているところではございます。ただ先生おっしゃる通り、できるだけ早く進めるということは非常に重要だと思っております。さらに様々な見方がネオニコチノイド系の農薬にあるからこそですね、しっかり評価をしていただくということも重要だと考えております。私どもとしてもですね、これから各分野の評価進むと思いますけれども、評価結果に応じて、必要に応じて登録の見直しもしっかり行っていきたいと考えております。
1:35:54
ありがとうございました。船山委員も前々回の質問でちょっと取り上げて、やっぱり輸出戦略にも関わってきますしね、本当であれば緑戦略の中でもネオニコチノイド系に代わる農薬の新規開発を掲げているし、予防原則に基づく緊急の対応としても、数値目標の舞い直しなどをね、図って積極的に取り組んでいく必要があるんじゃないかなというふうに思うんですけど、ここちょっと大臣から見解を伺いますか。
1:36:32
農薬につきましては、最新の科学的知見に基づきます再評価によりまして、安全性を一層向上させ ていくとともに、緑の食料システム戦略におきましては、2050年までに科学農薬使用量をリスク換算ベースで50%低減するという意欲的な目標を掲げております。一方で、我が国は温暖・筆潤な気候で病害中の被害を受けやすいこと、新規農薬の開発については少なくとも10年以上の時間がかかることなどから、意欲的な目標を現時点で前倒しすることは現実的ではないというふうに考えております。このため当面は、科学農薬のみに依存しない総合防状を推進いたしますとともに、有機農業の面的拡大を進めること等によりまして、目標に向けて科学農薬使用量の低減の取組を着実に進めていくことが、今重要であるというふうに考えております。
1:37:38
これからは世界を見ても、環境と農業は切り離せないし、もちろん健康と食べ物ということについても切り離せない。しっかりと、これは高い目標だけれども、今申し上げたように、予防原則に基づいて積極的にできるだけ早く結果を出して取り組んでいけるようにしてほしいなということは申し上げておきたいと思います。もう一点、環境省のレッドリスト等によると、日本の岸水淡水魚類の約42%に絶滅の恐れがあり、その多くが農村環境を主な生息地とする種のことなんです。それらを守るためには、農村地域での生態系ネットワークの形成が必要で、農水省でも環境との調和を謳った平成13年の改正土地改良法に基づいて、これまで生態系ネットワーク形成に向けた手引きをたくさん出していらっしゃるんです。この手引き、作成されているのはいいんですけれども、これを作成した効果などは、しっかり検証されているのでしょうか。
1:38:46
今、委員御指摘のように、土地改良事業につきましては、平成13年の土地改良法の改正におきまして、事業の実施に際しまして、環境との調和に配慮することを原則として位置づけ、自然環境や生態系等への負荷・影響を回避・低減する事業への転換を図っているところでございます。具体的には、事業の実施にあたりまして、生態系の保全等に関する基本的な考え方を広報を示した環境配慮の技術指針等を整備すると ともに、各地域における生物の生息状況に応じまして、魚類の移動経路を確保するための魚道や水性生物の生息環境を保全するための美容統合の整地などに取り組んでいるところでありまして、平成14年から令和2年度までの間で、農業・農村生物事業を契機として、生態系に配慮した取組を行った地域は、全国で延べ1482地域となっているところでございまして、引き続き、こうした取組をさらに進めまして、生態系に配慮しながら、土地改良事業の適切な実施に努めてまいりたいと考えております。
1:39:53
ぜひ農水省でもこうした生物多様性の保全ということに積極的に取り組んでいるわけですから、省庁縦割りでこれは環境省だ、どこだと言わずに、連携強めていただいて、取組を進めていただきたいと思いますし、ただ丸投げして任せてどうなっているか分からないということがないように、その時々で実態どうなっているか調査をしていただいて、生物多様性の保全にも取り組んでいただきたいというふうに思います。次の質問ですけど、改正案の第5 条、農業の持続的な発展について伺います。改正案では農業をめぐる情勢の変化として、人口の減少に伴う農業者の減少と気候変動を例に掲げていますけど、農業者の減少が人口減少に伴うものと整理した理由は何ですか。
1:41:03
お答えいたします。農業者の減少については、期間制定依頼や期間的農業自治、半減しているわけですけれども、そのうちは、急に見ますと、当然様々な経営上の問題で撤退された方というのはいらっしゃるわけですけれども、稲作農家が7割以上を超えていて、出生減、死亡増に伴う自然減や高齢化によるリタイアが主要因のとなっているというふうに認識されます。将来に目を向ければ、国内人口というのは2008年のピークに減少局面に通り、今後一層高齢化が進みますので、出生率も減少している中で、我が国全体で自然減による人口の減少が進み込みとなっております。また農業分野では、期間的農業自治者の年齢を見ますと、60歳以上が8割を占めるなど、高齢化が一層進んでおりま すので、新規就農者の確保を進めたとしても、特に農業分野で自然減や高齢化によるリタイアが進行し、日本全体の人口が減少する中で、農業者が増加するということは考えにくい状況にあると認識しております。このように将来に向けては、人口減少は避けて通れない社会現象であって、農業分野でも当然新規就農の促進というものは行いますけれども、農業自治者の減少というのは避けられないという、我々は強い問題意識を持っています。そのため、人口減少問題を正面から捉えて、第5条において農業者が減少すると、その中にあっても農業の持続的な発展が図られなければならないと、そういう観点から、こうした点について、基本理念に位置づけたところでございます。
1:42:42
農業の持続的な発展に係る政策の前提となることが、前提となる農業者の減少の要因が、人口減少という捉え方は、私は今後の政策間違うんじゃないかなというふうに思っていて、確かにそれも一つの要因だというふうに思いますよ。だけれども、高齢化だって一つの大きな要因だし、農業従事者が高齢化して引退人が増えている一方で、若年層が都市部に流れていっちゃうと、農業に地元で収納していただけないという、まさに若年層の参入が少ないということだって大きな要因。それを人口減少で、しょうがないよね人口減っているんだから、みたいな捉え方ではなくて、やはりこれ、きちんと考えていかないといけないんです。例えば収入が低いことだって、なかなかそれは増えていない要因の一つだと思いますよ。だとしたら、じゃあその収入どうやって確保していくんだということになっていくし、やっぱり収入が低く安定しない、魅力がない職業だと思われていること、逆に機械化がして人手が少ない、いらなくなったみたいな、そういう考え方によってはプラスの面もあるかもしれないけど、こういうこと一つとってもね、せっかく基本法を改正して、これからの日本の農業、今の現状をどう捉えて、どう展開 していくかというところにきて、私はちょっとこのかきぶりは不十分じゃないかなと思いますけど、どうですか。
1:44:22
御指摘のように、農業の持続的な発展を行うという観点から、所得の確保、収益性の向上というのが重要だと我々は問題的に思っております。ただ、現在の特に農村部の人口構成、農業者の人口構成を考えますと、60歳以上というのは相当部分を占めておりますので、農業従事者、実はこの多様な農業者も含んで、今後急速に自然源によって減少していくと、その程度というのは、いわゆる都市部に流出する社会源よりも圧倒的に比率が高くなっていくという問題識を持っております。そういう問題から、そういった自然源によって避けられない人口減少、これに直面をする中で、農業の持続的な発展を図っていく必要があるという問題意識については、我々としては適正であるというふうに考えています。
1:45:22
田中先生の問題意識も理解をしますけれども、これは基本法ということでもありますから、一番インパクトのある、なかなかすぐには変えることのできない要因というのを書いたものというふうに、私としては理解をしております。
1:45:44
単純に人口減少だけで説明できるものではないでしょう。私は複合的な要因が絡み合っている。そういう認識をみんなで共有をしていかないといけないんじゃないかなというふうには思っています。人口減少とだけ言われれば、他の産業も含めて、人口が減っているんだからしょうがないよねという話ですよ。でもその中にあって、どうやって農業に参入していただくかということを考えたときに、様々なそれ以外の要因は何だろうかと、その要因に的確に政策を打っていくことが大事なのに、何かね、何ていうかね、他のところもそうなんですけど、未来が明るくないんですよ。いろいろ今も所得の確保大事だとおっしゃいましたよね。衆議院の修正案で我々は所得の確保についても明記すべきだと言っているんですよ。大事だと思うなら書けばいいじゃないですか。やっぱりね、人口減少の中でも農業の未来明るいな、所得もしっかり確保してやったけんだなというね、前向きな気持ちになれるようにしてほしいんですよね。一個も我々の提案にうんと言っていただいてないですけどね。そう間違ったこと言ってないでしょ。毎回それ言ってるんで。ちょっとまたやると話がそれちゃうんで。あとね、これ4月9日の、いけるかな。立憲民主党の上谷議員への答弁で、合理的価格について、大臣は国民の理解と納得が得られる価格という意味で合理的な価格との用語を使っているという話だったんですね。先ほど藤木先生もいろいろご指摘されたんですけど、押しはどうなんでしょう。やっぱり再生産できないような価格になっているってことはあるんですね。国民の理解を醸成していくことは本当に大事なんですけど、逆に分かっちゃいるけど生活苦しいんだよねというのが今の国民の生活実態じゃないかなと、賃上げ賃上げと言われたけれども、物価を上回る賃上げになってない中で、何かを切り詰めて生活していかなきゃいけない。こういう中でどうやってその合理的な価格に折り合いをつけていくかというのは、私は本当に難しいというふうに思うんですね。地方公聴会でも話があったんですけれども、資材価格の高騰で路地では2倍、種も3倍。だけれどこれを価格転換すれば、その継続的に価格転換してね、継続的に買ってもらえなくなれば、結果として持続可能じゃなくなるんだと農業生産が。いやそれは本当その通りで、だか らこそ直接支払い、所得の補償みたいなことで、しっかりと生産現場をね、支えていかないと、これ結論出るのいつですか。さっきも品目ごとのコスト構造を実態把握する答弁あったけれども、結果出るまでに農業やっていけなくなっちゃうんじゃないですか。離農者増えるんじゃないですか。食料安全保障が大事だと言って、今こうして議論している中で、それまでの間にやっぱりしっかりと経営を支えることを考えないといけないんじゃないかなというふうに思いますけど、大臣どうですか。
1:49:07
お答え申し上げます。法制化の目処でございます。御指摘の趣旨は従事は受けたまったところでございますが、足元をしっかりと法制化を進めるという趣旨におきまして、今その協議会で議論をしているところでございます。協議会の中でもその法制化も視野に検討するということで、共通認識は一つ得られました ので、御指摘のとおり、法制化の内容など、まだまだ超えないといけないような目処というのは多数ございますが、こういったものを食料システム全体の持続性の確保に向けて、粘り強く検討していきたいと思っております。
1:49:48
法制化すれば再生産可能な状況になるということですか。
1:49:55
お答え申し上げます。先ほど委員から御指摘もございましたとおり、費用を単純に転嫁すると、やはり需要も減退するといったような効果も、影響も出てこようかと思います。そういう意味で、小売業者なども含めて、食料システムの関係者とも十分協議して、生産者はもちろんですけれども、関係者も含めて納得できるような、バランスの取れた食料システムとするという観点で、引き続き調整をしていきたいと考えているところでございます。
1:50:33
再生産可能になるんですか。バランスの問題じゃない。再生産可能になりますか。法制化で。
1:50:41
お答え申し上げます。ここでは、関係者、みんなが納得できるような価格を作っていくということに、意を尽くしていきたいと考えてございます。
1:50:53
答えてないんですね。あのね、そうですよ。現場の皆さんで今話し合ってますよね。最初の質問から言ってるけれども、まさに、それはみんな違うんですよ。合理的な価格、それぞれの立場によって違うじゃないですか。それ話し合って、一定法制化したときに、農家にとってそれが再生産可能になるのかと聞いてます。
1:51:20
お答え申し上げます。生産者だけではなくて、関係者も含めて納得できるという趣旨でありますので、ですので、必ずしも再生産できるかどうかというところには、保障するというようなものではないと考えております。
1:51:45
今まさに市場メカニズムにのっとっていろいろ価格が決まってますよね。その中で生産している人たちが価格転化できていない、一番交渉の力の弱いところが生産者であって、その人たちが再生産できないから、助けてくれという話なわけじゃないですか。そこが再生産可能になるような価格転化というのは、私は難しいと思う。だから直接支払いや、支える必要があるんじゃないですか。そこを任せているうちに、時間は経つし、利納者が増えるし、やっていけない人たちが増える。じゃあ法律できたから、再生産可能になったかというと、そうなるかもわからないわけですよ。だから違う側面から経営を支えることを考えなきゃいけないんじゃないですか。例えばキャベツがガッとのやがりしましたと。そうしたら、例えば物を置き換わっちゃうわけです。この間たまたまニュースで見たんだけれども、広島のお好み焼き、キャベツいっぱい使いますよね。じゃあそれは商品に価格転化して高くやるから、そうはならない。キャベツの量を減らして、価格の、もやしもちょっと最近値上がりしてるんですけども、もやしに置き換わる。こういうことをしてみんないろいろ経営努力して、みんながいいように価格転化ができて、商売できてるわけじゃないんですね。まずは我々はここで考えなきゃいけないのは食料安全保障上、生産現場をしっかり守らなかったら、物を作れなくなったら食料安全保障も何も議論できないじゃないですか。その現場どうするんですかっていう議論の中でね、その影響がどう出るのか。現場に任せてるばっかりじゃなくて、皆さん方もやっぱ考えなきゃダメですよ、責任持って。というところでなんかもう時間が来て、まだ半分しか今日もできてないですからね。次の議論しっかりまたやらせていただきたいと思います。終わります。
1:53:54
立憲民主社民の畑二郎です。今本当に田中委員が熱く語っておられましたが、やっぱりこの食料農業農村基本法が制定された25年前から今のこの状況が良くなっているのかということを考えたときに、法律ができれば全て良くなるなんていうことは絶対ないと思っております。先週18日の土曜日に私も長野県の地元の飯田市にある横根田んぼというところで、実は田植えをしてきました。そのときやはりお昼時にいろいろと地元の皆さんからご要望 をいただきましたし、本当にこの中山間地で農業を続ける求情についてすごく強く訴えられたところです。そうした皆さんも、それでも我々この地で頑張っていくという強い思いをお持ちなので、そうした皆さんの気持ちも込めながら、今日の質疑を進めていきたいと思います。農業現場では適正な化学形成の実現に対する期待が大変大きいということは、皆さんも日々の活動の中で十分ご承知のとおりだと思いますし、先ほど藤木先生もたくさんそのことについて質問をされておりました。国内の農産物食品価格は長い間ほとんど上昇しないまま推移してきました。食料農業農村政策審議会の答申は、消費者が低価格な食料を求めるようになる中で、安売り競争が激化し、状態化し、サプライチェーン全体を通じて食品価格を上げることを敬遠する意識が情勢固定化され、生産コストが増加しても価格を上げることができないという問題が深刻化したと指摘しております。こうした状況の下、近年の生産資材の価格の急遽に対して資材価格の高騰が農産物価格に十分反映されていない状況が生じ、農業経営にとって大きな負担となっております。日本農業法人協会が会員を対象に実施したアンケート調査では、3分の1以上の経営者が価格転嫁できないことを経営課題として挙げておられます。農業者にとって再生産可能な価格を確保する ことが最重要であると私も考えております。そこで最初の質問ですが、現在検討されている適正な価格形成の仕組みづくりでは、一部の関係者に仕合寄せが偏らないようにすべきではないかという意見があると承知しておりますが、サプライチェーン全体の中で、農業者、流通業者、特に中小規模の農業者等は、価格形成の過程で仕合寄せを受けやすいのではと考えておりますが、政府の御見解を伺います。杉岡大臣 お答え申し上げます。 委員から御指摘のとおり、生産、加工、流通、小売といったサプライチェーン全体の中では、農業者や流通事業者に仕合寄せが集まりやすいとの声をお伺いしているところであります。このため、本年3月には厚生取引委員会の協力も得まして、生鮮食料品等の取引適正化ガイドラインというのを策定し、例えば客寄せのための農品価格の不当な引き下げの事例や、十分に説明のないままの取引条件の一方的な変更の事例などを示したところでありまして、すでに小売業者等にも直接説明する機会を設けて、普及定着に努めております。こうした取組は、実効性をしっかりと担保していくということが重要でありますので、農林水産省が食品等流通法に基づき、毎年行う食品等流通調査においても、今後フォローアップをすることとしており、継続的に定着を促進してまいります。
1:58:04
ありがとうございます。確かに中下し業者と小売業者にはやはり大きな交渉力の差というのがあると思いますし、その通りだと思いますが、そこをしっかり適正化する必要というのはあると思いますけれども、そのすべての仕合寄せというのが生産者に向かわないかということを一番懸念しておりますので、しっかりと食料システム全体でめくばりをしていただきたいと、そのことをお願いいたします。その一方で、サプライチェーン、各段階で合理的かつ適正な費用を積み上げて価格水準を決めていった場合、消費者が買えないような水準となれば、もちろん本末転倒ということになってしまいますが、適正な価格形成にあたって、生産者等の側から見た合理的な価格と消費者側から見た合理的な価格について、どのように折り合いをつけていくのか、これも先ほど来お話し、質問がありましたが、果たしてそれが本当に実現可能なのか心配なので、農林水産省のお考えをお聞かせください。
1:59:12
お答え申し上げます。現状の価格交渉の状況でございますが、ご指摘のとおり、生産者、消費者、それぞれ望ましい価格というものは異なるものでございます。その中で、交流業者など関係の事業者も含めまして、需給事情ですとか品質評価、こういったものを反映して交渉が行われているところでございます。その際に、どの程度価格転嫁をすると、どの程度需要が減少するのかなども含めて、よく協議をして、最終的に関係者間で合意できる価格というものを調整して、合意に至るというふうに認識をしてございます。今回の検討は、これに加えまして、持続的な供給が確保されるように、合理的な費用の考慮というものも取り入れたいということで、現在取り組んでいるところでございます。畑次郎君 これまでも議論ありましたし、他の産業においても、やはりどうしても大きな経営体ですとか、規模も大きいところがどうしても大きな声になって、やはり小さな声のところの声が反映されないということがしばしばあります。ただ、農産物というのは、作る側にとっても、そして食べる側にとっても、命の糧となりますので、そうしたこと、この調整というのを、適正な価格になる調整というのを、しっかり国として進めていただきたいと、そのことをお願い申し上げます。坂本大臣は、5月14日の 記者会見で、基本法の改正案が成立したあかつきには、基本計画の策定の検討と並行して、価格形成についても、関係者間で丁寧に合意形成を図りつつ、公正かもしやに検討を進めていくという発言をされております。一方で、まずは関係者間の合意形成が重要で、周期を決めて議論しているわけではないので、法律案の提出時期については、現時点では決まっていないともおっしゃっております。協議会の議事用紙や資料を拝見すると、合意形成にはまだまだ道のりが遠いのかなというふうには感じております。提出時期は明言できないということですが、法制化に向けた協議の今後の見通しはいかがでしょうか。
2:01:47
事務方からお答えしているように、昨年8月より、生産、そして加工、流通、交流、消費等の幅広い関係者が一同に介します協議会におきまして、合理的な費用が考慮される仕組みづくりにつきまして議論を行ってきたところであります。直近の4月に開催された協議会では、こうした仕組みを法制化も視野に検討することについて、それぞれの分野の方々からの共通の認識が得られたところです。今後、合理的な費用が考慮される仕組みについて、政府部内で検討を進め、それを協議会に素案を示します。その上で改めて、御議論いただきたいと考えていますが、その具体的な時期につきましては、現時点では決まっておらず、まずは仕組みの検討を深めてまいりたいと考えております。
2:02:46
記者会見でもお答えにならない内容、まさか私の質問でもお答えになるとは思ってもおりませんでしたが、いずれにしましても、この改正案が成立した場合に基本計画の策定というのは、今年度中に終えられるというふうに思いますが、法制化も今年度中という見込みはございますでしょうか。
2:03:10
先ほど大臣から御答弁を申し上げましたとおり、まだまだその仕組みの検討を深めるという段階でございますので、その具体的な時期については、確定している状況ではございません。
2:03:25
それほど具体的な時期というよりは、今年度中ぐらいはどうなのかなというふうには思ったところではございますが、そういう意味では私も協議会の進捗というのを今後も見守ってまいりたいと思います。次にまた、前回も質問したんですが、人口減少問題について伺いたいと思います。前回9日の質疑では、人口戦略会議が公表した持続可能性分析レポートについて、大臣の御所見を伺いました。大臣は、消滅可能性自治体には多くの農村地域があり、そうした農村地域のコミュニティを維持するため、農村関係人口の創出拡大により多様な人材を呼び込むことが重要といった御認識を示しくださいました。その後15日に人口減少社会に立ち向かう知事が集う、日本創生のための将来世代応援知事同盟が人口戦略緊急アピールというのを発表されました。我が長野県も厚生自治体の一つですが、その内容は、人口減少は自治体だけで解決できる問題はないとした上で、東京一極集中を是正し、移住定住を促進する社会源対策、少子化に歯止 めをかける自然源対策、そして持続可能な地域づくりなどについて、実効ある政策を国において強力に推進すべきというものです。改正案第6条、農村の振興に関する基本理念には、農村の人口の減少、その他の農村をめぐる情勢の変化が生じる状況においても、地域社会が維持されという文言を追加することとしております。こうした改正事項を措置した背景を踏まえれば、今回の緊急アピールを正面から受け止める必要があると思いますが、農村関係人口の創出拡大に努める、といった大臣の認識だけでは十分とは言えないというふうに私は感じております。この知事同盟が発表した緊急アピールを踏まえて、人口戦略会議の持続可能性分析レポートに関して、再度大臣の所見を伺いたいと思います。
2:05:46
有志の知事の皆さんで組織されます日本創生のための将来世代応援知事同盟が、今月15日に発表しました緊急アピール委員長崎は、今委員が言われたとおりでございます。農林水産省においては、中山間地域等をはじめとする農村地域において、人口減少・高齢化が急激に進行している現状を踏まえ、今回の改正基本法第6条において、農村の人口減少、その他の農村をめぐる情勢の変化が生ずる状況においても、地域社会が維持されることの必要性に、新たに基本理念として位置づけたものであります。そして、農博など都市と農村との交流の促進、さらには、六次産業化や農副連携などの農産業創発イノベーションの取組等を通じました、農村による所得と雇用機会の確保などによりまして、農村の振興を図ることとしております。さらに、民間企業職員の地方自治体への派遣、地域おこし協力隊の活用促進、さらには、ワーケーションの受入れに向けた環境整備などの取組を行っております、内閣府、総務省、国土交通省などの関係府省とも連携して施策を進めてまいります。
2:07:24
ありがとうございます。今の大臣の御答弁にもちらっと含まれていたとは思いますが、やはりこの農業所得の確保というのを最優先にすべきだと私は考えております。その意味で、基本法に地域資源を活用した所得と雇用の確保を規定すべきと先日おっしゃった14日の野中参考人の主張に大変共感するところがあります。そこで次の質問ですが、農村地域について農業所得の確保がままならないことが地域の衰退につながった面があると思いますが、坂本大臣の御所見を伺いたいと思います。
2:08:04
農村地域において人口の減少、高齢化が急速に進行する中で、地域コミュニティを維持するためには、まさに御指摘のとおり、農業者の所得確保が重要であります。農業の生産性の向上に資する農業生産基盤整備の実施、それから生産性向上や付加価値向上による収益性の高い農業経営の実現等を総合的に施策を講じてまいりたいというふうに思っております。また、農村の地域社会を維持するためには、従来から農村に暮らしておられる方々に加え、農村関係人口を創出拡大いたしまして、多様な人材を呼び込むことが重要であるとも考えておりまして、そのためにも、六地産業化などの農産漁村発イノベーションのほか、観光業と連携した農博の促進、そして二地域居住などの取組を通じた農村関係人口の増加に向けた取組、こういったものを支援いたしまして、農村の振興を図ってまいりたいと考えています。
2:09:19
全体、総合的に様々な施策を考えていらっしゃるということだと思いますが、少なくとも収益性を上げるとか、そういった部分というのは、やはり一地産業においてはなかなか簡単には限界、一定の収益性の限界というのがあると思いますので、そこにあんまり力を入れ過ぎるとどうなのかな、逆に所得をしっかりと保障していくことの方が重要じゃないかというふうに私は思います。国土交通省が令和2年の9月に行った地域との関わりについてのアンケート調査というのがあるんですが、全国18歳以上の居住者、約1億615万人のうち、2割弱の約1827万人が特定の地域を訪問する訪問系の関係人口というふうに推計されております。移住や観光でもなく、帰省でもない、日常生活圏や通勤圏以外の特定の地域と継続的かつ多様な形で関わり、地域の課題解決に資する人を指しています。1800万人を超える人々が全国を大規模に移動している実態というのは、農村振興を図る上でも期待が持てるというふうに言えると思います。調査によると、三大都市圏居住者の18.4%、約861万人が関係人口とされています。ただ、三大都市圏居住者が継続的に訪問している地域はやはり市街地 が多くて、農産漁村集落への訪問は1割程度にとどまっています。つまり、関係人口はそれなりに多くても、農産漁村へ出向く人はそこまでは多くないというのが現状です。そこで質問ですが、三大都市圏の人々がなぜそれほど農産漁村へ向かわないのか、農林水産省の御所見を伺います。
2:11:23
お答えいたします。委員御指摘の、令和2年9月の国土交通省による地域との関わりについてのアンケート調査結果におきまして、三大都市圏の居住者が訪問している地域は市街地が3割を超えてまして、農産漁村の方は1割程度となっております。これにつきましては、このアンケートの中では、特に農産漁村部への訪問の伸び悩みについての分析はございませんけれども、このアンケートの中を見てみますと、三大都市圏居住者の訪問先での過ごし方として、日常的な買い物、飲食、通院、生活サービス、教授等といった、主に市街地での取り組みを上げる方の割合が高くなっている一方で、農林漁業者のサポートといった農 業体験等の割合が低くなっているということでございます。このため、やはりより多くの方に農産漁村に足を運んでもらうためにも、農産漁村の魅力を高めることが重要であると考えておりまして、様々な施策によりまして、農村の活性化を図ってまいりたいと考えております。
2:12:28
おっしゃったとおりですね、やっぱり外部の人を受け入れる体制というのがしっかり整っているということが、やっぱり人が集まる大きな要因だというふうに思います。先日の田植えの話をしましたが、そこでも120名の方々が参加されていまして、もちろん飯田市内の居住の方が多かったんですが、実は東京とか名古屋からも参加者がいらっしゃっていて、その大きな要因というか、いらっしゃったその理由というのは、やっぱり自然環境が素晴らしいという、そこに大きく着目されておられました。英国にはですね、オープンファームサンデーという催しがございます。農村が最も美しい季節を迎える6月の日曜日に農場へ行こうというキャンペーンなんですが、2006年から行 われていて、これまで延べ270万人が英国各地の農場へお出かけになったそうです。去年は約250の農場が参加して、17万人が農場を訪問したそうです。今年は6月9日の日曜日に開催されるということなので、残念ながら私は行くことはできませんが、いずれにしましても参加する農場の規模や生産物によって、イベントの内容というのは様々ですが、機械の展示、トラクターやトレーラーの乗車からデモンストレーション、自然散策など多岐にわたっております。中でもトラクターに引かれた荷台に乗って説明を聞きながら農場内を巡るトレーラーツアーというのが大人気だそうです。こうしたピクニック気分で農家や農場を気軽に訪問できる機会を得ることというのは、植育や農博と同じくらい意義があるように思います。英国のような取り組みも関係人口を増やすための入り口として一向に値すると思いますが、政府のお考えはいかがでしょうか。
2:14:33
ご提出いたします。委員御指摘のオープンファームサンデーにつきまして、英国で毎年6月に行われておりま すけれども、農場を一般の方々に開放して、ツアーや農業体験、カフェや特産品を販売ということで、全国規模で行われているというものであると承知しております。我々も我が国におきましても、農産漁村に宿泊し、滞在中に地域資源を活用した食事や体験等を楽しむ農博などへの支援によりまして、都市における居住者等が農村との関わりを持つ取り組みを推進しているところでありますが、どうしても地域単位という感じになっておりますので、こうした全国で行われているご紹介いただいた事例も参考にしながら、今後農村関係人口の創出拡大に向けて必要となる施策を検討してまいりたいと考えております。
2:15:25
英国の場合、王族の方も関わってこうした取組を行われているようです。日本の場合にその皇族方を、ということはさすがに私も申し上げませんが、それでも国としてこうした大きな取組を進めることによって関係人口を増やしていくということは重要なんじゃないかと思いますので、ぜひこうした英国の取組も参考になさっていただいて、そうした大きな取組をしていただきたいなというふうに思います。その上で関係人口の増加をもたらすには、やはり繰り返しになりますけど、所得が鍵になると思われます。兼業農家でも反農反Xでも農業による一定の所得が必要です。農村振興を図るには、経営安定対策も必要ですが、より直接的な対応として所得の確保に正面から向き合う必要があると考えますが、ご所見を伺います。
2:16:27
お答えを申し上げます。農村地域におきましては、人口の減少高齢化が急激に進行しておりまして、地域コミュニティを維持するためには、従来から農村に暮らしていた方々に加えて、担い手だけではなくて、議員から御指摘のとおり、反農反Xを含めた多様な農業者により農業生産活動が行われる、これとともに観光や地域居住などにより農村関係人口創出拡大をし、多様な人材を呼び込むことが重要だと考えております。しっかり関わる皆さんの所得をいかにして確保していくかということが重要な観点かと考えておりまして、例えば、6G産業化や農副連携などの農産業村発イノベーションの促進、そしてまた観光業と連携した農博など、先ほどもありましたけれども、都市と農村との交流の促進、また国交省をはじめ、関係府省ともしっかり連携をしながら、ワーケーションの受入れに向けた環境整備や定住交流を促進するための施設整備、こうしたものをしっかりと支援をして、所得が確保され農村の振興につながるように取り組んでまいりたいと思います。
2:17:41
ありがとうございます。冒頭から他の先生方同様、所得、所得ということを繰り返し申し上げさせていただいておりますが、実はこの後もいくつか所得についての話が続くわけですけれども、というのも、やはり週末の田植えのとき、私の横で、春君という小学校6年生の男の子が一生懸命田植えをされていたのですが、非常にその軽快に手際よく田植えをされていて、こういう子が将来大人になったときに、果たしてこの農業というのを職業に選んでくれるのかどうかというのが非常に心配になりまして、そういった意味では彼が大人になったときに、農業でしっかりと豊かに生活ができる、そうした農政というのをやはり進めていかなければならないと思っております。もちろん、今回の改正案についても一定の時間をかけられて、関係者の知恵と経験、それからデータというのも積み上げて練り上げたのだと思いますが、本当に今の改正案で大丈夫なのかなという不安はやはり拭えないところがあります。そこでまた少し目を外に向けて、農地が少なく農業の価格競争力が低いという点で、スイスは日本に似た事例として取り上げられることが多々あると思います。山岳地域が多いスイスでは、経営者の程度に応じた給付金、例えば18%以上の購買を有する経営者地での経営者の程度に応じた支払い、30%以上の購買を有する経営者地の、ぶどう畑の経営者の程度に応じた支払い、25%超の休憩者地の占める割合が農業地の30%を超える場合に、休憩者地が農業地に占める割合の程度に応じた支払いといった具合に、支払い要件は非常に細かく分けて、条件不利地域に手厚くなるような直接支払いを実施しています。日本にも中山間地等直接支払い交付金がありますが、集落等を単位とする協定の締結が前提であるこ とが、スイスやEUで行われている直接支払いと異なるというふうに思っております。中山間地等の条件不利地域で農業を営むには、スイスのように直接支払いの方が適していると思われますが、政府の御見解を伺います。
2:20:22
お願いいたします。中山間地域等直接支払い交付金につきましては、中山間地域等において多面的機能の確保を図るため、農業生産活動の継続を支援するものでありますが、本制度の実施に当たりましては、我が国においては、中山間地域等における農業生産活動が地域の共同活動により支えられてきたことを踏まえまして、共同して取り組むことが効果的であるという観点から、地域の農業者等で構成される組織に対しまして、交付金を交付することとしているところでございます。他の要件に関しましては、中山間地域等直接支払い交付金につきましても、給付形者値と関係者値に区別して交付単価を設定することで、条件の不利動、生産条件の拡散に応じて支援しているところでございます。
2:21:17
ありがとうございます。ただ、やはり5年以上営農するとかという縛りがあったりとか、集落協定の実施期間途中で、脱退する人が出た場合に農業地を協定から除外してしまうと協定違反となって、その農業地分の交付金を協定認定年度まで遡って返還する必要があるというような、私なんてそうした協定違反とか聞くだけでドキッとして、とてもじゃないけどそこに関わりたくないなというふうに思ってしまう方なので、直接支払ってもらった方がありがたいと思います。農水省でもいろいろと研究されていると思いますが、他国の良い制度はすべて取り入れるというような勢いで農業所得を増やしていただきたいと思います。次に、前回時 間の関係でお聞きできなかった、地域の伝統的な食品産業等の保存・振興について伺いたいと思います。先月令和5年産の蕎麦の作付面積と収穫量が公表されました。作付面積は過去70年で最大になりました。地元新州では手打蕎麦は県選択無形民族文化財として指定されております。地域の伝統的な食品産業促進の必要性に対する政府の認識について伺いたいと思います。
2:22:58
お答え申し上げます。食品産業については、まず改正案第20条に食品産業の健全な発展の規定を定めております。事業基盤の強化、農業との連携に加え、円滑な事業生計の促進等の施策を行い、地域の伝統的な食品産業を含め、その事業活動の促進を図ることとしております。また、長野県の蕎麦もまさにそうですが、地域の伝統的な食文化については、食育基本法第24条に伝統的な行事や作法と結びついた食文化、地域の特色ある食文化等、我が国の伝統ある優れた食文化の継承を推進するため、これらに関する啓発及び知識の普及等を行うこととしており、農林水産省でも積極的に取り組んでいるところであります。具体的なことを申し上げますと、例えば、長野県の手打蕎麦についても、長野県の郷土料理として発信をしておりまして、うちの郷土料理というホームページがありますけれども、ここにしっかりと載っております。テレビの取材などにも多く活用され、親しまれているところでありまして、引き続き、この情報発信を積極的に務めてまいりたいと思います。
2:24:14
ありがとうございます。以前、だいぶ前の話だと思いますが、田中角栄先生とうちの父が一緒に車で長野県を走っていたときに、長野県というのは蕎麦がおいしいんですよという 話をしたら、それは米がまずいからだろうというふうに言われて、だいぶショックを受けたみたいなんですが、でも、気候変動のせいもあるのかもしれませんが、今、大変おいしいお米もできていまして、お米も含めて、ぜひとも蕎麦もPRしていただきたいなというふうに思うところです。長野県境村の農村RMOである秋山郷地域づくり協議会では、県業農家や観光業者を中心に構成されていて、工作放棄地を活用して蕎麦の栽培に取り組み、蕎麦内職人の養成を進めるなどしながら、新たな産業創生を目指して活動していらっしゃいます。改正案45条には、先ほど副大臣もおっしゃられた規定がございますが、総務省の調査によると、農村RMOの割合が低いというふうな調査結果が出ております。農村RMO拡大に向けた取組はどうされているか、お聞かせいただけたらと思います。
2:25:40
お答え申し上げます。農村地域では、人口減少・高齢化が急速に進み、農地保全や共同活動が困難になってきていることから、複数集落のエリアで連携して活動する体制を構築することが重要であると考えております。このため、農林水産省では、令和4年度より、複数の集落の機能を補完して、農業地保全活動や農業を核とした経済活動と合わせて、生活支援と地域コミュニティの維持に資する取組を行う農村RMOの形成を推進しております。具体的には、まず、モデルとなる組織の形成を推進するため、地域協議会による将来ビジョン策定や実証事業等の取組への支援、そして、地域での活動が円滑に進むように、きめ細かくアドバイスをしたり相談に対応する都道府県レベルでの搬送支援体制構築への支援、そして、関係府省と連携をした制度や事例の周知、知見の蓄積や共有といった全国レベルでの取組などを進める方針としております。令和5年度末時点において、秋山合地域づくり協議会を含みます、56地区のモデルとなる取組を実施しているところであり、今後とも農村RMOの広がりをしっかりと進むようにやっていきたいと思います。
2:27:05
多様な人材活用を発掘するツールとして、ぜひ農業RMOが拡大していけばいいなと思っております。16日の質疑では、農村振興は一義的には農業の持続的な発展に寄与する範囲で行われるものとのご答弁がございました。果たしてそうなのかというふうに疑問を持っております。例えば、新たに環境と調和の取れた食糧システムの確立を基本理念に加えようとされていますが、環境との調和を農村において図るには、農業の持続的発展に寄与する範囲にとどめては、範囲が狭すぎる上、そうした線引きは困難ではないかというふうに思います。9日の質疑で舟山理事が基本理念の関係性を説明する資料というのを求められて、政府からのその回答が提出されておりますが、その図で示されたこの内容というのは少し奇妙じゃないかなというふ うに感じました。基本理念のうち、食糧安全保障の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的な発展、これは環境と調和の取れた食糧システムの確立として網掛けがされていたのですが、農村の振興というのは網掛けの外に置かれておりました。農村の振興を図る上で環境負荷低減とか環境との調和は必要だと思いますが、提出された資料ですと農村振興と環境との調和には関連性がないようにも見えます。なぜこの農村の振興だけ網掛けの外に置いてしまったのか、ご説明を伺いたいと思います。
2:29:01
お答えいたします。新たに第三条の基本理念として、環境と調和の取れた食糧システムの確立を規定したところでございますけれども、食糧システムを通じた環境との調和の確保という観点で、農業生産者、それだけではなくて、加工流通等の職員産業も含めて、食糧供給の各段階で環境負荷の低減を図るというも のを規定しております。また、多面的機能の関係では、農業が行われることに承知する多面的機能についても、農業の環境負荷低減を図るなど、環境との調和が図られることずつ発揮されることを明記しているということでございますので、環境との調和の取れた食糧システムの確立というものが直接的に完結するもので、概念図として示すような形で編み書きを打算しておりました。農村は当然農業が行われる場でありまして、いろいろな職員産業が行われる場でございますので、これらにおいて農業の環境への負荷の低減が図られることによって、農村においても環境との調和が図られるということは、御指摘のとおりだと思います。こういう概念図づくりは大変難しくございまして、我々の乏しい能力の中で、分かりやすく重視して取り上げて提出させていただいたということについて、御理解をいただければと思います。
2:30:23
ご苦労は理解させていただきましたが、そうした言葉を付け加えるとか、何とかして分かりやすく理解しやすいようにしていただければいいのかなというふうにも思いました。先ほど取り上げたスイスでは、憲法に農業条項を定めておりまして、104条第1項に農業の目的を3つ定めています。住民への供給の確保証、自然的な生活基盤の維持及び農村風景の保存、国土における人口分散、この3つです。連邦制のスイスと日本と単純に比較するのはもちろんできないわけですが、農業の目的に農村風景の保存とか国土の人口分散というのを定めている点では、広範囲農地の拡大とか農業者の減少に直面している日本にとって参考になるのではないかというふうに考えます。農村の総合的な振興を図るのであれば、本来農村風景の保存とか国土の人口分散というのは視野に入れておくべき内容ではないかと思います。農村振興は一義的には農業の持続的な発展に寄与する範囲で行われるものというこの基本法改正案の考え方だと、農村振興施策に限定を課して、自ら施策の範囲を狭めてしまうものにならないかと、農村振興はこうあるべきだというような思い込みがあるようにも見えますが、こうした限定的な考え方を改めるべきと考えますが、ご見解を伺います。
2:32:07
委員御指摘の水素憲法第140(1)第1項では、農業が持続可能な市場振興の生産政策により、食料供給の保障や自然資源の保全、農村風景の保存などに寄与するよう配慮されることが規定されていると承知しております。我が国においても、農業農村政策の基本的な考え方として、食料の安定供給や国土の保全、水源の寛容、自然環境の保全、良好な景観の形成などの多面的な機能の発揮にするよう、持続的な農業の発展や農村の振興を図っていくことが重要であると考えております。このような観点に立ちまして、改正基本法についても、ご指摘の農村振興に関しましては、基本理念として、良好な景観形成等を礼事しつつ、農村で農業生産活動が行われることによる生ずる多面的機能が適切に発揮されなければならないことや、農村について農業の生産条件や生活環境の整備、その他の福祉の向上により振 興が図らなければならないことを規定するとともに、第2章第4節の各条文におきまして、農長税にする共同活動の促進や、地域資源を活用した事業活動の促進など、農村振興に関する具体的な施策を規定しているところであります。
2:33:30
この基本法の文言の中に、一義的とか、繁衣という、限定するような言葉が入っていることで、何となく気にかかってしまうのかと思いますが、そう簡単に今までの修正、いろいろ要求させていただいていたことも含めてですが、なかなか変わる余地というのはなさそうですので、最後に長寿被害対策について伺いたいと思います。改正案では長寿害の対策が新たに追加されておりますが、48条ですね。ただ、令和4年度の農作物の被害額というのは156円で、前年度から1億円増額しました。直近5年間の推移を見ると、150億円台で下げ止まりしているようにも見受けられます。被害が減少しない要因の1つは、もちろん捕獲 の担い手であるハンターの不足というのが挙げられると思いますが、領住免許所持者の60歳以上の割合が令和元年度でおよそ6割と高齢化が進んでおりまして、領住の所持者も一貫して減り続けているのが現状です。そうした担い手確保と並行して進めるべきなのが、担い手でも長寿被害を防止していく新しい技術の活用だと思います。少ない担い手でもですね。少ない担い手でも長寿被害を防止していく新しい技術の活用だと思います。政府は令和4年度の長寿被害防止対策高度化事業として6つの事例を紹介していますが、そのうちの1つに長野県の事例を挙げてくださっております。長野県のセンサーカメラ等を活用した総合的な被害対策の取り組みも含めて、高度化の概要というのを簡単にですね、ご説明いただければと思います。長い局長、時間が迫っておりますので、答えは簡潔にお願いします。答えたいします。長寿被害防止高度化事業につきましては、効果的効率的な長寿被害対策の実施に向けまして、ICTを活用して長寿の拙速状況や被害状況、罠や柵等の対策状況を見える化して、PDCAサイクルに基づく被害対策を推進するため、令和4年度に実施したものでありまして、長野県を含めて全国6府県がモデルとなっております。今後ですね、6府県に行われました取組の内容等につきましては、農林水産省のホームページで公開いたしまして、被害対策の見える化の取組のモデル事例としてですね、各自治体への集中を図ってまいりたいと考えております。
2:36:10
予算は増えているようですので、是非長寿被害対策、今後も進めていただきたいと思います。ありがとうございました。午後1時30分に再開することとし、休憩いたします。お疲れ様でした。
2:38:40
ただいまから農林水産委員会を再開いたします。