1:19
ただいまから予算委員会を開会いたします。理事の補欠専任についてお諮りいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が任命決意となっておりますので、その補欠専任を行いたいと存じます。理事の専任につきましては、選例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議ないと認めます。それでは、理事に石橋道博君及び金子道彦君を指名いたします。予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について、御報告いたします。本日は、国内外の諸課題に関する集中審議を往復方式で150分を行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党25分、立憲民主社民50分、公明党20分、日本維新の会教育無償化を実現する会25分、国民民主党新緑風会12分、日本共産党12分、令和新選組6分、質疑順位につきましては、お手元の質疑通告表のとおりでございます。速記をとめてください。はい。
6:25
予算の執行状況に関する調査を議題とし、国内外の諸課題に関する集中審議を行います。これより質疑を行います。福岡隆丸君。
6:45
自由民主党の福岡隆丸です。よろしくお願いいたします。総理、一度失った信頼を回復するというのは大変時間がかかるものですが、政治資金をめぐり自民党の信頼が大きく低下する中、この信頼回復の道のりはまだまだ遠いものがあるというものを実感をしています。この国会の冒頭の代表質問をさせていただいた際に、総理に政治の信頼回復に向けてどのようにリーダーシップを発揮していこうつもりですかということを聞かせていただきました。その際、総理からは、我が党は解体的な出直しを図り、信頼回復に向けた取組を進めていかなければならないという強い決意が示されたところでございます。実際に総裁直属の政治刷新本部の下で議論が進められまして、党則であったり党規約、ガバナンスコードの改定、また関係する方の処分等も行ってきたところです。そして、先日中の金曜日に、私も党の政治資金の法整備検討ワーキンググループの一員として議論に加わらせていただきましたが、政治資金規正法の改正案について自民党としての案を提出をしたというような状況でございます。着実に取組が進められているというふうに感じる一方で、この週末、私の地元佐賀県で車座対話を行いましたが、ここでも党員の方からもかなり厳しい御意見の数々をいただきました。政府与党における取組が、我が党を応援していただいている方々からも、なかなか十分に評価されていないというような状況があるというふうに感じていまして、それは世論調査の数字とかにも表れているのではないかというふうに感じています。様々な議論を経て、我が党としての案をまとめてきましたが、やはりより理解を得るための発信であったり、また地方の車座などを通じて、多くの方々の声を伺うとともに、自満に直接訴えるなどのこういった活動を続けることで、理解を深めていくための取組をもっと深めていく必要があるのではないかと感じています。通常、国会冒頭でした質問は、あえて再度させていただきます。総理は信頼回復に向けて、どのようにリーダーシップを発揮していくおつもりであれるのか、お伺いします。
9:07
今回の事案については、自民党としてまず真摯に受け止め、深刻に反省をした上で、この委員御指摘のように、まず検察によるこの法と証拠に基づく処分が行われ、刑事責任が問われた後、自民党として政治刷新本部を立ち上げ、党自らが変わらなければならないということで、いわゆる派閥の解消ですとか、あるいは政治家の責任の強化など、党則、党規約、ガバナンス構造の改訂等、党改革に取り組んだ上で、この事実解明についても、外部の弁護士等も入れた形で聞き取り調査等を進め、そして刑事責任のみならず、政治責任を問わなければならない、厳正に処分を行ったということであり、そして今、国会においては再発防止として政治資金規正法の改正に臨んでいるところです。こうした取り組みをしっかり進めていくこと、この政治資金規正法についても、反省のもとに、再発防止に向けて政治家の責任の強化、外部監査の強化、オンライン化による透明性の向上、政策活動費の透明性の向上ですとか、あるいは、政治資金パーティーにおける公開基準の引き下げ等、幅広い内容を盛り込んでいること、こういったこともしっかりと説明をしていかなければなりませんし、今言ったような取り組みを委員御指摘のように、多くの国民の皆さんに対して説明をし、そしてそれをしっかりと伝えていくこと、これが大事だと思います。今申し上げたことをしっかり説明すること、私自身もこうした委員会での質疑を通じて、丁寧に質問に答えることによって、内容を説明してまいりましたが、これからもこうした政治の信頼回復に向けて、多くの国民の皆さんの声を聞くということ、そしてそれを受けて実際に法改正等、結果を出すということ、そして併せてこれをしっかりと発信していくということ、こういったことを心がけて、この説明を続けていきたいと考えております。
12:00
はい。強い決意を持って取り組んでおられる、それをもっと強く打ち出していただきたいというふうに思います。そして総理は二度とこのような不祥事を起こさせないという強い覚悟を、再三にわたって示されてきています。私にも徹底した再発防止を図るべきだという声であったり、また政治家が秘書さんだったり、会計責任者さんに任せていたから知らないというような言い逃れができないような、そういう仕組みにすべきだといった声をたくさんいただいているところです。このような厳しい声をしっかり受け止めまして、我が党でも議論を重ねてきたところですし、今回の自民党案については法制的に見てはかなり厳しい措置が盛り込まれているというふうに感じています。政治家が終始報告書について、会計責任者が適切に事務処理を行っていることを監督する責務を有することを明確にし、国会議員関係政治団体の代表者の責任強化と監督義務違反に対する罰則の強化、政治資金監査の強化やデジタル化による政治資金の透明性の向上のための措置などが盛り込まれているところです。これらの措置によって再発を防止するという観点からは かなり実効性が保たれているというふうに考えますが、総理はどのようにお感じになられていますでしょうか。
13:18
今回の一連の事案では、派閥すなわち切削研究団体に対する政治資金規正法の規制がそもそも甘かったのではないか。あるいは厳格な規制の対象となる国会議員関係政治団体についても、外部監査の対象は資質のみで収入は監査対象外であったということ。さらには不正の温床となる現金管理が許容されていたということ。さらには政治団体の代表たるべき国会議員の責任範囲が不明瞭であり、会計責任者に任せていたといった説明が多く見られた。こういった様々な反省すべき課題が認められました。そういったことから、この党としても、自民党としても、この政治家の監督内容の具体化、そして罰則の整備等、代表者の責任を強化するということ、また国会議員関係政治団体の範囲の政策研究団体への拡大、あるいは収入に対する監査の導入等、外部監査の強化をするということ、さらには収支報告書のオンラインテイストの義務化等による透明化の向上、こういったことに取り組むことといたしました。これらは、今回の一連の事案における、この原因等を分析した上で、諸外国等の制度運用も参考にしながら、また他の制度との均衡性、こういった観点からも、この議論を詰めてきたものであり、再発防止の観点で高い実効性を有するものであると考えています。こうした取り組み以外にも、公明党とも真摯な協議を進め、政策活動費の透明性の向上、あるいは政治団体間の資金のやり取りの適正化、政治資金パーティーの購入者の公開基準額の着下げ、こういったことにも取り組むこととした、こういった内容になっています。ぜひ信頼回復に資する案であるということを、丁寧に説明をしていきたいと考えております。
15:47
はい。経済に話題を変えます。ご存知のとおり、今年の春冬の賃上げ率が33年ぶりの高水準を記録するなど、経済が四半世紀続いたデフレからの脱却のための転換点を迎えているということが実感できますし、デフレ脱却も視野に入ってきていると思います。しかしやや懸念すべき点もございます。名目賃金は27ヶ月連続でプラスと力強さは変わっておりませんが、本年3月の実質賃金は前年同月比で2.5%減、24ヶ月連続マイナス、2万色前後を超えて比較可能な1991年以降の記録で過去最長を更新しているところです。また、認証不正が発覚した一部自動車メーカーの大幅減産という要因もありまして、1・3月期の実質GDPが2期ぶりにマイナスとなっています。このような中、総理も言われているように、賃金が物価上昇を上回る傾向に転換させることで、消費が腰折れしないような措置を講じていく必要があります。そこで重要なのが、賃上げの効果が反映され始めた、この6月から始まります所得税・住民税の低額減税です。この措置を、デフレからの脱却に向けた強力な非投資にすべきだというふうに思います。総理に、現下の経済状況の中、この6月から実施される所得税・住民税の低額減税の意義と期待する効果についてお伺いします。
17:25
春季労使公証の賃上げ動向など、力強い動きは続いていますが、この物価上昇を上回る所得増の実現を、より確実なものにするためにも、来月から1人当たり所得税3万円、住民税1万円、計4万円の低額減税、これを実施いたします。夫婦、子供2人の4人世帯なら、合計16万円の減税となるわけです。そして実施方法について、代表例として、給与所得者、すなわち会社員の方を例にとりますと、所得税については、給与やボーナスの支払い時に、厳選聴取という形で転引していますが、今般の低額減税は、6月以降、最初に支給される給与又はボーナスに係る厳選聴取税額から減税するという形で始まります。また、住民税については、年間の税額を12等分して、毎月の給与支払い時に特別聴取という形で転引していますが、今般の低額減税は、6月の給与支払い時の特別聴取税額をゼロにする、こういった形で始まることになっています。こうした減税の金額、これは所得税については、給与やボーナスの明細において明記することを、本年3月定めています。また、住民税については、来月の転引額がゼロになるという形で、来月の給与明細で確認することができます。これらが現金支給額に上乗せされることとなるため、この分手取りが増えるという形で、来月から国民の皆様が減税の効果を実感できると考えています。内容を含め、来月の低額減税の開始、集中的な広報など発信も強めていきたいと考えています。福岡くん。減税という形をとることで、この時期になること、国会でも様々な議論がありましたが、まさにこのタイミングで効果が感じられるように、ぜひ政府においては適切な措置を講じていただきたいと思います。実質賃金のプラスを継続的なものとするにあたって、懸案は円安だというような経済界からの声がございます。現在の円安は、金利差が要因というような説明もございますが、金利差だけではなくて、円の実需が足りないということが円安の背景にあるともいえます。実需を掘り起こす一つには、日本の金融市場をさらに魅力的にして、国内の投資を活性化することですが、この点については、日経平均株価は2月に34年ぶりに市場高値を更新し、3月には初めて4万円を突破しました。投資をに上場する企業の時価総額も初めて1000兆円を超えるなど、岸田政権は着実に成果を出してきているというふうに思います。日本企業の価値向上に向けて、資産運用業の改革やコーポレートガバナンス改革を推進していることで、海外投資家のマネーも流入し、日本への関心も高まっているということも背景にあるというふうに思います。もう 一つは、国内への実質投資ということでありますが、こちらはまだ改善の余地があるというふうに考えます。財務省が今月10日に発表した国際収支速報を見ますと、2027年度の経常収支は25兆3390億円の黒字でしたが、直接投資収益の黒字のうち半分程度が海外への再投資に回っておりまして、国内に向かっていない現状がございます。そこで、金融資産の投資のみならず、国内への実質投資を呼び込む流れをさらに増やしていく、強める必要があると思いますが、総理の御見解を伺います。
21:29
海外からの国内投資の拡大ですが、日本経済が30年続いたデフレ経済から脱却し、力強い成長型経済へ移行するために大変重要なポイントとなります。新しい資本主義のもとで、これまでの国内投資拡大の取り組みもあり、昨年度、過去最大規模の設備投資名目100兆円に達するなど、変化の兆しは現れています。これを全力で後押しするために、この半導体、蓄電池等の成長分野を中心として、初期投資のみならず、生産段階でのコストにも着目した、過去に例のない税額向上措置を導入するなど、取り組みを強化してきました。さらには、今月決定をした対日直接投資加速化に向けた優先プログラムに基づく高度人材の確保、またビジネス生活環境の整備、さらには、今月末に開催予定の国内投資拡大のための官民連携フォーラムなどの場を活用し、官民一体となって国内投資の機運醸成、これを進めてまいりたいと思います。このような形で国内投資の拡大、これからも加速化させていきたいと思いますし、そして委員御指摘のように、金融資産への投資、これもコンポレートガバナンス改革など様々な取り組みを進め、資産運用立国として今世界から注目を集めています。これらを合わせて進めることによって、海外からの投資をしっかりと呼び込んでいきたいと考えております。
23:26
続きまして、医療や介護サービスが必要な方にしっかりと届くようにする観点から質問いたします。物価賃金が上昇する局面において、医療機関、介護事業者等は、公的価格のもと、自らは価格に転嫁することができないため、政府において適切に対応を行わなければサービスを維持できません。今年の今年度のトリプル改定では、総理のリーダーシップのもと、一定の対応が行われたということは高く評価をしたいと思いますが、政府がこれまで進めてきた社会保障関係費の伸びは高齢化の伸びに収めるという、いわゆる目安対応のもとで行われています。これは、いわばデフレ化の対応でございまして、物価賃金の上昇という新たな局面において、こうした対応を続けることは、サービスの低下等につながりかねず、全就業者の1割以上を占める医療福祉分野における賃上げが進まなければ、我が国全体の賃上げの機運に水を指すことにもなり、経済の再生がおぼつかなくなります。折しも、社会保障関係費の伸びを高齢化の伸びに抑えるという、現下の財政フレームは今年度で終了し、来年度以降の新たな財政フレームが検討されているというふうに思いますが、その際、社会保障関係費の伸びについては、医療介護の現場が守られるよう、物価上昇であったり賃金上昇への対応が適切に行われるべきだというふうに考えます。厚生労働大臣に見解を伺います。
25:01
骨太の方針において定められました、 この2022年度から2024年度まで3年間の社会保障関係費の歳出の目安は、そもそも経済、物価動向などを踏まえるものとされております。今後の社会保障関係費の歳出の目安につきましては、関係省庁ともしっかり連携をして、そして歳出改革の必要性を踏まえつつ、重要な政策の選択肢を阻めることはなりませんから、それをしっかりと考えた上で、引き続き経済、物価動向などをしっかり注視をした上で検討を進めていきたいと考えます。
25:39
大臣としては今のところそういう御答弁になるというふうに思います。引き続き、ぜひ強いリーダーシップを発揮していただくことをお期待をさせていただきたいと思います。折り紙もこの6月からは、現場で働く方々の報酬が改定するのが6月からですから、そういう意味ではどれだけ賃金等が上昇したのかということを実態にもしっかり把握していただきたいというふうに思いますし、また歳出改革ということも必要な中で、例えば今、介護予防の推進等による要介護認定率の低下であったりすることは、今確実に給付費の抑制につながるものと考えますし、また医療DXを進めることで生産性の向上や効率的なサービス提供が図られ、社会保障関係費の伸びを抑える効果がある、こういったことも今後の予算編成においてしっかりと踏まえていくことが必要だということを申し上げさせていただきたいと思います。続きまして、薬価の中間年改定について伺いたいと思います。医薬品の実成価格については、ご承知のとおり、製薬企業、卸、医療機関などの厳しい交渉で決まっているということですが、ご承知のとおり、賃金であったり原材料、資材、エネルギー、全てのコストが増加する中にあっても薬価は下がり続けています。製薬企業の適正な利益の確保が困難になり、新薬の開発や薬品の安定供給にも支障が生じていますし、海外企業が新薬を日本に、国内に上市する、つまり製品として市場に出すことをしないドラッグラグであったりドラッグロスの問題も出てきています。令和6年の薬価改定においても一定の手当がなされました。これは高く評価しますが、まだこれは第一歩だというふうに考えます。来年もおそらく薬価の中間年改定が行われるのではないかと思いますが、例えば、革新的新薬創出の観点や物価上昇、為替変動、安定供給への懸念といった、中間年改定を導入した当初では考えていなかった様々な状況の変化を考えたときに、やはり一回立ち止まって考えるべきだ。廃止も含めてその在り方を見直すべきだ、そういう時期に来ているというふうに思います。大臣の見 解を伺います。
27:55
薬価改定については、今も御指摘のとおり、イノベーションの推進と、それから国民開放権制度の持続性という両立を常に考えます。その上で、この医薬品の安定供給の確保というものが、国民に必要な医薬品を適切に提供するためには最も重要であります。特に最近、令和5年度及び令和6年度の薬価改定では、この革新的新薬イノベーションの評価、充実、それから原材料の口頭などによる不採算品に対して、特例的な薬価の引上げなど、これ対応を重点的にも行いました。毎年の薬価改定を行うことが決まった2016年当時から、この物価の上昇、乖離率の低下、それから安定供給の課題といった医薬品を取り巻く状況が変化していることは、これはもう十二分に認識をしております。この新量報酬改定がない年の薬価改定の在り方については、こうした状況の変化を踏まえて、イノベーションの推進と国民回復県制での持続性の両立の観点から、関係者の意見を伺いながら、この中期法において議論をしっかりと進めていきたいと考えております。
29:10
今回の薬価改定については、さっきも言いましたようにかなり評価する声が多い。だから次をどうするかが大事だという観点から、ぜひいろんな方々の声を踏まえて対局的な御判断をお願いしたいと思います。農業について伺います。食料安全保障を確立するためには、持久率を上げていかなければいけませんが、これは農地の確保とともに、やはり生産される方々の収入、そしてその収入からくる生産意欲がなければならないということは言うまでもありません。食料農業農村基本法の改正案の審議も今進められている中で、あえて申しませんが、そこの条文の中にもそういったことが盛り込まれている。これを着実の取組として進めていかなければならないというふうに思います。今農業の現場、大臣御承知のとおり大変厳しいです。コストの転嫁ができない、今のままでは後継者に後を継がせられないという悲痛な声を、私の地元佐賀県でもたくさんいただいています。そこで大臣に伺いますが、多くの品目の適正な価格形成 が求められている中で、法制化を含めた適正な価格形成の実現に向けた仕組みづくりについて、協議会や調査など、今後の進め方、その方向性などについてお考えを伺いたいと思います。
30:24
農産物の価格形成につきましては、やはり合理的な費用を考慮する必要がある。生産コストも含めてですけれども。そういうことで、昨年の8月から、生産者、それから加工、流通、小売、消費、この5団体を中心に協議会を重ねてまいりました。これまで4回行いました。その中で、やはり法制化も視野に、今後どこにも視野要請をしないような法制化を視野に、やはり法制化を図るべきである。それから米、野菜等の幅広い品目のコストにつきまして、もう少し実態調査をすべきであるということで、そこまでは合意を終えましたので、これからさらに丁寧な論議を協議会で進めていきたいというふうに思っております。