1:04
ただいまから内閣委員会を開会いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。子ども子育て支援法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、内閣官房全世代型社会保障構築本部事務局審議官竹林智君ほか9名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、採用決定いたします。子ども子育て支援法等の一部を改正する法律案を議題といたします。政府から趣旨説明を聴取いたします。
1:56
ただいま議題となりました、子ども子育て支援法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。少子化は我が国が直面する最大の危機であり、2030年代に入るまでが、この少子化傾向を反転させるラストチャンスです。こうした問題認識の下、昨年末に閣議決定した子ども未来戦略では、全ての子ども子育て世帯を切れ目なく支援し、共働き共育ての推進と合わせて社会全体の構造意識を変え、子どもを持つことを希望する方が安心して子どもを産み育てることができる社会の実現を目指しています。この子ども未来戦略の加速化プランに盛り込まれた施策を着実に実施するため、給付面と財政面の改革を一体的に行うものとして、この法律案を提出いたしました。以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。第一に、加速化プランに盛り込まれた子育て支援の施策や給付の拡充を行うため、児童手当における支給期間の延長や所得制限の撤廃、第3指向の児童に係る支給額の増額を行うとともに、妊娠期の負担軽減のための妊婦のための支援給付を創設します。また、子育て世帯を対象とする支援を拡充するため、妊娠期から伴奏型で支援を行う妊婦等包括相談支援事業や、保育所等に通っていない満3歳未満の子どもの通園のための給付の創設、産後ケア事業の計画的な提供体制の整備、児童扶養手当の第3指向の児童に係る加算額の引上げ等を行います。さらに、共働き共育を推進するため、両親共に育児休業を取得した場合に支給する出生後休業支援給付、育児期に時短勤務を行った場合に支給する育児時短就業給付や、自営業フリーランス等の国民年金第1号非保険者の育児期間に係る保険料の免除措置を創設します。第2に、こうした子ども子育て政策の全体像と費用負担の見える化を進めるため、年金特別会計の子ども子育て支援勧奨と、労働保険特別会計の雇用勧奨の育児休業給付関係部分を統合し、子ども子育て支援特別会計、いわゆる子ども金庫を創設します。第3に、加速化プランを支える安定財源の確保策として、規定予算の最大限の活用等や徹底した歳出改革を行った上で、児童手当等の費用に充てるため、企業を含め社会経済の参加者全員が連帯し、公平な立場で広く居していただく仕組みとして、子ども子育て支援金制度を創設します。具体的には、この支援金を重当する対象事業を定めるとともに、各医療保険者は、子ども子育て支援納付金を国に納付することとし、その納付に要する費用について、被保険者等から子ども子育て支援金を医療給付に充てる保険料と合わせて徴収することと します。また、子ども子育て支援金制度を段階的に構築していく間、支援金を充てるべき給付に必要な費用に充てるため、子ども子育て支援特例公債の発行を可能とします。このほか、施行期日並びに、この法律の施行に関し必要な経過措置及び留意事項等について規定するとともに、関係法律について必要な規定の整備を行います。以上がこの法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。以上で、趣旨説明の聴取は終わりました。
5:54
これより質疑に入ります。質疑のある方は順次、御発言願います。
6:01
自民党の江藤誠一でございます。少子化問題について質問させていただきたいと思います。
6:18
子ども未来戦略加速化プランには、自民党の政務調査会や少子化対策調査会において、累次にわたって提言しておきました少子化対策をほとんど盛り込んでいただいています。いろんな指摘があったところを、みんな目出しをしたという意味では、大きな評価ができると思います。そういう意味で、岸田総理、加藤少子化対策担当大臣には、改めてこの場を借りて感謝を申し上げる次第でございます。しかし、今の少子化の状況というのは、ちょっと流れを追ってみまして、非常に厳しいものがあります。第一ベビーブームの頃というのは、私どもの世代ですけれども、270万人も子どもが生まれていました。それから、ちょっと落ちまして、もう一回第二次ベビーブームが来ました。昭和46年から49年ですけれども、その時には209万人の方が生まれています。それから、ずっとほぼ下がり続けてきまして、平成元年には124万人になりまして、1年間に生まれる子どもの数が124万人になりまして、合計得死症率が1.57になったということですね。改めて、日の出山の時の1.58を切ったということで、1.57ショックと言われたものであります。そして、それからずっと下がり続けまして、16年後の平成17年には、合計得死症率が最低の1.26まで落ちました。生まれてくる子どもの数も106万人となったところでございます。そこで、少子化対策をいろいろ打った手がだいぶ高をそうしまして、しかし出生数は落ちました。合計得死症率は、10年後の平成27年には1.45を達成しました。生まれてくる子どもの数が100万人が最後の時であります。それから、平成28年、平成29年という間に100万人を切ってずっと推移をいたしまして、平成30年には最小の出生数と言われる81万人になり、そして、平成22年には再び1.26に入りました。77万人となったところでございます。そういう中で、昨年の令和5年は、婚姻数が50万件を割り込み、出生数は、なんと77万から75万、これは推計値でございまして、もっと落ちる可能性がありますけどですね、となったところでございます。岸田総理が昨年の年度記者会見で異次元の少子化対策を打ち出され、その後も少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンスと繰り返し発信されてきます。しかし、残念ながら、国民の結婚・出生の希望を回復実現にはまだまだつながっていません。そのような中、人口戦略会議が、令和6年地方自治体持続可能性分析レポートを4月24日に発表いたしました。そこには、自立・持続可能性とされた自治体は、全自治体の4%、65%に満たない。また、消滅可能性とされた自治体の総数は43%、1,700のうち744となっており、自然源対策と社会源対策がともに必要された自治体も30%、514となっています。多くの自治体が人口減少により危機的な状況に陥っていることが明らかになりました。もちろん、このまま少子化が進んでいきますと、経済規模も非常に小さくなりますし、そして社会全体の規模が小さくなります。そうなりますと、社会保障をどう成り立たせるかということについても、極めて難しい状況がやってきます。ある意味では、国全体、社会全体の崩壊にもつながるわけでございます。加速化プランの予算規模は3.6兆円と示されています。少子化の流れを食い止め、結婚や出生の規模を回復するためには、倍以上の規模でなければ足りません。今回の法案は一律化として大変重要でありますが、加速度を増す少子化に対応するためには、対策のさらなる充実に向け、財源も含めた議論をしなければ、2030年までの少子化傾向の反転には到底間に合いません。このような重大な危機感を持って質問をしたいと思います。まず、結婚支援についてでございます。未婚化・晩婚化の問題として、若年層が結婚できる環境づくりには、働き方の正規化や大幅な賃上げが必要です。これは今、みんなで進めているところでございます。さらに、結婚資金が足りない、新生活の準備が大変だという声には、結婚・新生活支援事業等が作られています。しかし、適当な相手と巡り合わないという声に対しても、地域少子化重点推進事業がスタートしています。令和50年は100億円の予算でしたが、交付決定は55億円、予算執行は40億円と聞いています。その原因についてどうお考えなのか、さらに今年はどのようにやれば満額執行できるのか、お考えをお聞かせください。
13:29
ご質問いただきました地域少子化対策重点推進交付金についてですが、この予算額については、令和5年度当初と、令和4年度の補正に合わせて、ご指摘のとおり100億円となっていました。その執行状況については、約39億円となったところです。この執行額が100億円、満額に届かなかった背景としては、各自治体において、本交付金がどのように活用できるか等について、まだまだ十分に浸透していない面もあると考えています。他方で、本交付金の使用自治体数についてみますと、直近3年でも、令和4年度は44都道府県724市町村、令和5年度は47都道府県863市町村、そして、令和6年度、今年度でございますけれども、これは現段階におきまして、47都道府県957市町村と年々増加しているところでございます。本交付金を活用した取組は着実に広がっているというふうに認識をしてございます。子ども家庭庁といたしまして、本交付金の活用をさらに拡大していくため、本交付金の内容や本交付金を活用した有料事例について、引き続き周知広報を図るとともに、本交付金が地方自治体にとってより魅力的な内容になるよう、事業メニューの見直しなども含め、継続的に進めてまいります。
15:03
ぜひ、3年目ですから、本当に万学の利用が出るように、ぜひこの推進をお願いしたいと思います。しかし、私のところに、補助率をもっと上げてもらいたいという要望がたくさん来ています。この事業のほとんどは、だいたい3分の2ぐらいは補助率が多いですね。2分の1もしくは3分の2、そしてまた条件付きでは4分の3というところになってお りますが、こういう事業は10割か9割ぐらいの補助率に上げてやるということが必要ではないのか、そして、地方の方に頑張れということでやっていくことが必要ではないのかと思っておりますので、それについての検討もぜひお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。地域少子化対策重点推進交付金につきましては、まず、地方自治体による地域の実情に応じた創意工夫に基づく取組を国が支援するという形の仕組みでございます。地方自治体による一定の関与は必要と考えておりますが、そうした中で、伴奏型の結婚支援の充実など、国として特に重点的に取り組んでいただきたい一部のメニューについては、令和5年度から補助率の引上げを実施しているところでございます。こうした取組を進める中で、交付金を使用して事業を実施する自治体数につきましては、先ほど申し上げましたとおり年々増加しておりますし、志向額も、例えば令和4年度については、決算別で20億円、令和5年度については、先ほど申し上げましたとおり決算別で39億円と伸びているところでございます。今後とも、地方自治体として一番効果の高い執行方法と、