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参議院 文教科学委員会

2024年05月21日(火)

2h25m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7969

【発言者】

高橋克法(文教科学委員長)

宮口治子(立憲民主・社民)

古賀千景(立憲民主・社民)

金子道仁(日本維新の会・教育無償化を実現する会)

伊藤孝恵(国民民主党・新緑風会)

吉良よし子(日本共産党)

舩後靖彦(れいわ新選組)

1:10

ただいまから、文教科学委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに石井光子君が委員を辞任され、その補欠として中城清君が選任されました。理事の補欠選任についてお諮りいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が一名決院となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、選例により、委員長の指名にご一任願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。それでは、理事に赤松健君を指名いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。教育文化スポーツ学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、子ども家庭庁長官房審議官野村智君ほか5名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用決定いたします。教育文化スポーツ学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。

2:36

宮口遥子君

2:38

おはようございます。立憲民主社民の宮口遥子でございます。まず、コロナ懇談について伺いたいと思います。3月18日の予算委員会のときに、冒頭岸田総理にですね、全国コロナ後遺症の患者と家族の会の方に会っていただきたいとお願いを申し上げましたが、叶うことはありませんでした。仮に会って聞いていただいたとしてもですね、マイクを3分で切るようなことがあってはどうかと思いますし、しっかりと当事者、そして家族、本人の声を聞く気持ちがつもりはあるのかというところもしっかり、今日はですね、当事者の声を代表して私質問させていただきたいと思いますので、大臣、しっかりとご答弁をしていただきたいと思っております。コロナの感染症が5例に移行しまして1年が経過いたしました。多くの人、学生、生徒、児童等がコロナの後遺症で悩んでいます。全国コロナ後遺症患者と家族の会が、コロナ後遺症の小、中、高、大学、専門学校などの学生等、本人、または保護者の方に行ったアンケートによりますと、90名の方に行ったアンケートですが、何とか通学しているというのが34.4%、通学できていない要領中、またはオンライン出席が36.7%、留年したが7.8%、退学した、または別の選択肢を選んだというのが21.1%といったデータになっています。文部科学省として、学校現場において、子どものコロナ後遺症の現状というのは把握されているのでしょうか。それともこれからしようとしていますか。文部科学省矢野所当中等教育局長 お答え申し上げます。新型コロナウイルス感染症の代表的な罹患後の症状、いわゆる後遺症として多岐にわたる症状があることが報告されていると承知しております。学校においては、日々の健康観察等により児童生徒の状況を的確に把握するほか、罹患後症状をはじめとした健康上の課題を有する児童生徒等に対して、医療機関への受診を進めること、教育活動の実施に当たり、適切な配慮を行うこと、児童生徒等の間で差別偏見等がないよう適切に指導することなどの対応を行うことが重要と考えており、その旨、都道府県教育委員会等の担当者が集まる会議の場などで、など様々な機会を通して周知しているところでございます。一方で、罹患後の症状については、その病態等がまだ明らかでなく、症状やその対応も多岐にわたることから詳細を把握することは、現状では困難と考えておりますけれども、いずれにしましても、児童生徒等が安心して充実した学校生活が送れるよう、引き続き周知に取り組んでまいりたいと考えております。

5:49

宮口春子君。

5:50

把握が困難ということを今おっしゃられましたけれども、全国でコロナ後遺症によって通学できていない子どもの数を早急に把握するという必要性はあると思います。令和4年度の児童生徒の問題行動、不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査、通称問題行動等調査によりますと、不登校の小・中学生は過去最多、約29万9千人となりました。また、そのうち病気による長期欠席者数の約7万6千人という数字、これもとても深刻なもので、10年前の1.9倍に上ります。そのほかを理由とした長期欠席者数も約6万2千人と、これ10年前の2.6倍というふうになっています。この中でコロナ後遺症による長期欠席者数というのはどのくらいになるのか、文科省は把握されていらっしゃいますか。

6:47

山口局長。

6:49

お答え申し上げます。今ご指摘のありました、令和4年度の児童生徒の問題行動不登校等の生徒指導上の諸課題に関する調査におきまして、小・中学校における児童生徒の理由別長期欠席者数について、病気、経済的理由、不登校、新型コロナウイルスの感染回避、その他の理由別に調査を行っております。本調査の病気とは、本人の心身の故障等、これ、怪我を含むものでございますが、により入院、通院、自宅療養のための長期欠席した者の数としております。新型コロナウイルス感染症の罹患後の症状については、その病状等が明らかでなく、病状やその対応の多岐にわたるとともに、また、本調査上、病気の内訳を把握していないことから、罹患後の症状による長期欠席者数については、文科省としては把握していないところでございます。

7:48

宮口晴子君。

7:50

病状、病態を把握されていないということなんですけれども、資料1をご覧いただきたいと思います。文部科学省発出の学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルの第4章、感染状況に応じて機動的に講じるべき措置についての1、出席停止の取扱い。これでは、校長の判断により出席停止の措置を講じることができますとあります。併せて、出席停止の措置を講じた場合において、当該児童生徒が授業を十分に受けることができないことによって、学習に著しい遅れを生じることのないよう、ICTの活用等による学習指導など、必要な措置を講じること等にも配慮するというふうに詳細書かれております。まず、コロナにかかって、その後もコロナ後遺症に苦しんでいる児童生徒のうち、校長の判断によって出席停止の措置が講じられている例というのはあるのでしょうか。あるのであれば、何例ぐらいあるのか教えてください。柳局長 お答え申し上げます。学校保健安全法に基づく出席停止は、学校における感染症の蔓延を防止するために講じるものではございますが、一般的に新型コロナウイルス感染症の罹患後の症状、いわゆる後遺症については、他者への感染の恐れがないことから、学校保健安全法に基づく出席停止の対象とはならないものと考えております。なお、新型コロナウイルス感染症につきましては、学校保健安全法第19条に基づき、校長の判断により出席停止の措置を講じることができるとされており、その状況については、日本学校保健会が運営する学校等欠席者感染症情報システムによれば、例えば直近1週間、令和6年5月9日から15日では1万1,941件となっており、4月から5月にかけては減少傾向となっているものと承知しております。

9:52

宮口晴子君

9:55

また、出席停止の措置が講じられた児童・生徒に対して、適切な学習指導などの措置ってこれは取られているんでしょうか。現場の声によると、いい対応で感謝しているというものもあるんですが、学校の配慮によって、校長によって差があって公平性に欠けている、文科省のマニュアル通りにはなっていないとの声が多く聞かれますが、いかがでしょうか。

10:18

矢野局長

10:20

感染症や災害時の非常時に臨時休業または出席停止等により、やむを得ず登校できない児童・生徒に対しては、ICTも活用しつつ、学習に著しい遅れを生じさせないことなどが重要と考えており、ご指摘の衛生管理マリアル等を通じて各教育委員会等に対応を求めているところでございます。個別の児童・生徒が出席停止になった場合の対応については、詳細を把握しておりませんが、学級閉鎖等の臨時休業中の対応に関する、これは令和4年に調査を行っておりますが、ほぼ全ての学校が何らかの方法で休業期間中に学習指導をしておりました。一方で、ICT端末を活用した支援については、15%程度の学校が実施していなかったことがわかっております。ご質問の出席停止の児童・生徒を含め、やむを得ず登校できない児童・生徒へのICT端末も活用した学習指導等の重要性については、昨年、令和5年にも各教育委員会等に改めて周知したところでございますが、不必要な差が生じないよう、引き続き取り組みを促してまいりたいと考えております。

11:35

資料3をご覧ください。令和5年4月28日発出の「学校保険安全法施行規則の一部を改正する」書籍の施行についての3.学校における出席停止措置の取り扱いに関する留意事項には、新型コロナウイルス感染症への感染が確認された児童・生徒等に対する出席停止の期間は、発症した後5日を経過し、かつ、症状が警戒した後1日を経過するまでを基準とすることというふうにあります。これを素直に読むと、コロナ後遺症などの影響によって、症状が警戒していなければ、5日を過ぎても出席停止措置となるという理解でよろしいのでしょうか。お答えください。お答え申し上げます。学校保健安全法施行規則第19条においては、新型コロナウイルス感染症に係る出席停止期間の基準について、感染症に係っている児童・生徒等については、発症した後5日を経過し、かつ、症状が警戒した後1日を経過するまでとしており、症状が警戒していなければ、出席停止の措置を継続することとなります。なお、症状が警戒とはどういう意味かということですが、従来の社会一般における療養機関の考え方と同様、解熱剤を使用せずに解熱し、かつ、呼吸器症状が改善傾向にあるということを指すものと考えておりまして、これは併せて通知においてお示しし、周知しているところでございます。

13:14

宮口春子君。

13:15

解熱したらというところなので、感染症にはかかって、治っているけれども、抗症ではないというところの判断ということでよろしいでしょうか。

13:25

矢野局長。

13:26

はい、そのとおりでございます。

13:28

宮口春子君。

13:30

こういったお話を学生の保護者から聞きました。国立大学に入学した学生が、1年生の夏にクラスターに巻き込まれて、コロナ抗症となって、大学に行けないという状況になりました。オンラインでの授業を求めましたが、当大学は、大学に来ることが前提となっているとのことで断られたそうです。やむなく留年をし、今2年目の留年となり、現在3回目の1年生となっているそうです。留年をしても学費は支払わなければいけません。大学からは、これ以上休みが続くようであると、在籍上限の月数を超えてしまった時点で、助積になりますというふうに言われたそうです。

14:14

この大学の対応というのは正しいと思われますか大臣。

14:19

森山文部科学大臣。

14:23

今お伺いしたお話だけで、個別の具体的判断ということになかなか立ち入ることはできないと思うんですけれども、一般論として申し上げれば、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが2類相当であった場合には、十分な感染対策を講じた上で、面接授業の実施について適切に取り組むこと、面接授業について不安を有する者に対しては、個々の学生の状況に可能な限り配慮した学校運営に取り組むこと、大学が講じる対応の必要性や合理性について、学生への十分な説明を行い、その理解を得ることが重要であることなどに留意しつつ、各大学において学習者本位の教育を実施することをお願いしてきたものであります。五類感染症に移行した現在においても、引き続き学習者本位の教育活動を実施していただくことが重要であると考えております。各大学においては、これらの考え方を踏まえて、適切にご対応いただくべきものであると考えています。

15:37

宮口春子君。

15:39

さらに聞かせていただきます。その大学の対応は適切だと大臣は思われますか。冒頭に申し上げたところでありますが、もう少し詳細なところまでわからない段階で、私の方でそれがどうであるかを判断するというのは、ここでは差し控えたいと思います。

16:02

宮口春子君。

16:04

個々の大学、学生にしっかり対応すると言われたのであれば、しっかりと大臣として向き合っていただきたいと思います。苦しんでいる方、今もいらっしゃるんです。コロナ後遺症の問題というのは、本当にまだまだ未解明な部分も多くて、複雑な対応となることというのは理解はできます。ですが、学習欲がある児童や生徒や学生さんたちの学ぶ機会、これが失われることはあってはいけないんじゃないかと思います。文部科学省としても、後遺症患者数、そういうことをきちんと今も把握されていなかったということなんですけれども、現状をきちんと把握した上で、学校や校長、学長だけの判断ではなくて、文部科学省としてしっかりと支援する仕組み、これを示す対応を進めていただきたいと思いますけれども、大臣いかがですか。

16:51

森山大臣。

16:54

委員のそういうようなご要請も踏まえた上で、他の病気、他の理由での欠席、こういったこともあろうかと思いますので、対応を図っていきたいと思います。

17:08

宮口春子君。

17:10

しっかりとした学生の学びの場、守っていただきたいと思います。よろしくお願いします。国立劇場の再整備についての質問をさせていただきます。国立劇場は、歌舞伎や文楽、日本舞踊など伝統芸能を保存・継承する場として、1966年に開場しました。老朽化により、文部科学副大臣の下、関係省庁によるプロジェクトチームにおいて、伝統芸能の伝承と創造に係る機能の強化、文化観光拠点としての機能強化、周辺地域との調和等を基本的な考え方とした再整備計画がまとめられ、民間収益施設の導入の考え方の下、PFY事業スキーム採用されました。しかし、当初は2029年度の再開場を目指して、これまで入札が2回行われましたが、いずれも不調に終わりました。当初の計画では、2022年度には契約締結が目指されていました。しかし、契約締結に至っていない中で、計画通り、現国立劇場は昨年の11月に閉場ということになりました。シンボルとも言われた開くし電柱の鏡路市も、現在、私の地元の県境、隣町の岡山県茨城に今、里帰りしている状況でございます。閉場による空白の長期化、これが想定される中、今まで劇場で行われていた公演は、公共や民間の施設やホールで代替されているようですが、場所が次々と変わったり、期間が短縮されています。その結果、演奏者や裏方の廃業が増え、芸能全体が衰退しかねないとの危惧が上がっています。再整備の遅れは、日本の芸能の衰退にも関わる深刻な状況だと考えます。再整備のスケジュール、これは変更でしょうか。再開場の時期は、最新の計画に挙げている2029年度末から、さらにずれ込むことになりますか。

19:18

文科長、豪田次長。

19:21

お答え申し上げます。2度の入札不調を踏まえまして、事業主体である日本芸術文化振興会では、建設会社や不動産会社に現時点に起きる市場の状況や、国立劇場の入札状況に対する評価の把握等に努めてございまして、その結果を踏まえ、現在、日本芸術文化振興会において事業の見直しを行っているところでございます。今後、その結果を踏まえ、全体の計画の見直し、入札に向けた要求水準の再設定等の手続きを進めていくため、私ども、可能な限り、速やかな再開場を行いたいと取り組んでございますが、再整備の完了が当初予定していた2029年度末以降に変更になることが見込まれるところでございます。

20:02

宮口晴子君。

20:03

見直しておっしゃいましたけれども、これ、入札不調の原因はどこにあるんでしょうか。

20:07

豪田次長。

20:10

お答え申し上げます。第一回目の入札、令和4年の10月でございますが、ホテル、それからオフィス等の需要が高いことが確認されてございましたけれども、コロナによる影響や、ロシアによるウクライナ侵攻等の影響による物価の高騰から、地代の設定金額で収入を出すことが厳しくなっているということが要因と分析をいたしまして、有料な事業者が入札を回避することを避けるため、第一回目の入札以降、地代を中心に見直したところでございます。令和5年、昨年7月でございますが、不調後、この第二回目の不調後、事業主体である日本芸術文化振興会において、建設会社や不動産会社に行ったヒアリングの結果から、建設市場の需給が逼迫した状態が、2027年度末まで続く見通しであるほか、事業者が建設市場の高騰やローム単価の上昇等により、ホテルなどリスク幅の大きい事業の収益性を厳しく精査している実態があるというふうに把握をしてございます。

21:16

宮口遥子君

21:18

そういった状況を考えると、PFI事業スキームで再整備する計画によって国立劇場を立て替えるということ自体に無理があるんじゃないでしょうか。本年4月の有識者検討会中間まとめにもありますけれども、計画の抜本的見直しをする時期に来ているんじゃないですか。

21:34

福尾田次長

21:37

2回の入作不調を踏まえますと、ホテルの併設を内容とするPFIは見直すことが必要であると考えてございまして、現在その検討を急いでいるところでございます。一方で閉館前の国立劇場、大劇場でございますが、1980年から2019年の40年間で入場者数が35%減少しているほか、前頭芸能の担い手を目指す若い人も減少している現象を踏まえ、かつ他方でインバウンドの外国人観光客の高い関心は日本の食と伝統文化体験であるという現状も踏まえまして、これまで日本芸術文化振興会が果たしてまいりました伝統芸能の継承という基盤的役割を担うことは、維持しながら劇場空間や周辺環境を生かした人のにぎわいや街づくりを進めていくためには、民間の知識、経験を活用し、相乗効果を発揮させることによって伝統芸能の継承、発展につなげていくことができるものと考えてございます。また、国立劇場は建設後、長期間維持管理していく必要があり、そのためには多額の費用をその期間にわたって投入することが必要でございます。財政状況の厳しい中においては、将来の負担を見通しながら、安定的に資金確保を図る必要がございまして、現在のホテルの併用を内容とするPFI事業の内容を見直すことは、私ども今急いでいるところでございますが、PFI方式で民間の知恵と経験を活用しながら、長期の資金計画の下、整備を行うこと自体は重要な選択肢であると考えてございます。

23:09

宮口春樹君

23:12

これまで国立劇場、国立演芸場等で働いていた方々の雇用、これは現在守られているのでしょうか。再開場が遅れることが見込まれるのであれば、皆さん不安の思いを抱えていらっしゃると思うんですけれども。

23:27

郷田次長

23:29

お答え申し上げます。日本芸術文化振興会では、国立劇場、国立演芸場を併用後、都内の劇場を借りて歌舞伎、文楽等の講演を行っておりますが、このような代替劇場で講演を制作するにあたっては、日本芸術文化振興会の技術職を配置するなど、これまでの両施設で働いていた日本芸術文化振興会の職員につきましては、条件、それから非常権を問わず、雇用が確保されているものと承知いたしてございます。

24:01

宮口春樹君

24:03

代替場所が確保されていますけれども、冒頭申し上げた課題のほかに、講演に必要な整備が不十分であるとの指摘もあります。再開場のさらなる後ろ倒しに備えて十分な設備を有する代替場所の安定的な確保といったことは行われるのでしょうか。

24:21

郷田次長

24:24

ご指摘のとおり、お答え申し上げます。ご指摘のとおり、日本芸術文化振興会では、主催する講演や養成研修などにおいては、例えば足立区等、それから国立青少年教育振興機構と協定を結ぶなど、代替場所の確保に努めてございます。例は、6年度の講演計画では、歌舞伎では4箇所で119回、文学は6箇所で165回、舞踊、邦楽等は5箇所で6回、対象芸能は4箇所で138回の上演を予定してございます。また、これまで国立劇場を講演場所として使用してきた実演家や実演団体の方に対しまして、昨年11月の閉場後、稽古場の貸出を再開いたしまして、日本舞踊や邦楽の実演家や実演団体の方に、本年3月までに100件以上の貸出を行ってまいりました。また、今お話がございましたけれども、講演実績が少なく不慣れな実演団体や実用家の方々から、他の劇場に関する問い合わせ、相談を受けることができるように相談窓口も設置しているところでございますし、それから、舞台芸術や照明等の技術に関する相談や技術職員の派遣要請があった場合の対応というものもしっかり行ってまいりたいと思っております。一方で、文化庁におきましては、主に邦楽の実演家、実演団体の方々からご意見を伺っているところでございますが、大体の場所では、予約が6ヶ月前から行われるということで、計画することが難しいとの指摘もなされてございます。ご指摘のありました劇場の環境も含めまして、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。

26:02

宮口 遥子君

26:03

遥子君 ありがとうございます。本当にこの国立劇場のこと、課題は賛成しているかと思います。私、昨日仕事の帰りにですね、ある飲食店に入って食事を取りました。その時にオーナーさんが、今日お話をすると言ったら、質問に立つと言ったら、ぜひ大臣に伝えてほしいということがありました。もう何なら、うちの店の名前を出してくれてもいいと、国立劇場の近くの飲食店ですけれども、言われましたけれども、実際に来られる、感激されるお客様というのは、70代や80代の方が多いんですと、そういった方々が、7年後、8年後、新しくできたとしても、もう見れるかどうか分からないと、諦めていると、そういった声を受けて、さらにそこで劇場で感激した後に、そういった飲食店で食事を取って帰ることが楽しみだった。でも、それができなくなってしまうことが悲しいと、そのことを伝えてほしいと言われました。周辺地域の調和と街づくりのことも考えていると言ってくださった中で、そういった街の地元の声というのを、大臣は聞かれてきたことはあるでしょうか。

27:13

森山大臣。

27:15

いろんな方々から、さまざまなご意見をこれまで伺っております。先ほど来、政府参考人からご答弁申し上げているとおり、できるだけ早くこの国立劇場を再建すること、そしてまた、その間、いろんな分野の伝統芸能の方々、こういった方々にどうやって講演、あるいは練習、そういったものを続けていただくのか、今、我々としてもしっかり取り組ませていただきたいと考えているところでございます。

27:53

宮口春子君。

27:55

時間になりましたので、質問を終わりますけれども、実は先週、地元の室町時代から続いていた行事、伝統文化芸能の大花田植えの林田が廃校によって消滅する可能性が出てきました。本当にこういった問題については、早く取り掛からないと、どんどん衰退して減少してなくなってしまう心配があります。どうか前向きな検討をしっかりと今から取り組んでいただきたいということをお願い申し上げ、質問を終わります。ありがとうございました。

28:39

政府参考人の皆様にはお水を飲んでいただいて結構ですからお願いします。特に矢野局長はずっといらっしゃる予定ですので。

28:48

小川千陰君。

28:59

おはようございます。立憲民主社民の小川千陰です。今日も学校の働き方改革について話をさせていただきます。5月13日、令和の日本型学校教育を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について、中教進・質の高い教師の特別部会から審議のまとめが出されました。大臣、これを読まれてどのように思われたかお願いします。

29:29

森山文部科学大臣。

29:31

今、小川先生からご指摘されたとおり、5月13日、中央教育審議会の質の高い教師の確保特別部会において審議のまとめが取りまとめられて、そして同日、特別部会の佐田博部会長から頂戴をしたところでございます。それで、この特別部会では、佐田博部会長から教職の魅力を向上させ、教師に優れた人材を確保するため、昨年6月から計13回にわたり、教師を取り巻く環境整備について総合的に検討した、そういうようなお話を頂戴したところでございます。それで、今回の審議のまとめを頂戴しまして、私どもとしては、例えば、PDCAサイクルを通じて働き方改革を推進するため、働き方改革の進捗状況の公表等を教育委員会が行う仕組みを検討すること、あるいは、小学校・中学年において、教科担任制を推進するとともに、生徒・指導担当教師を全ての中学校に配置すること、そして教職調整額の率を少なくとも10%以上とすること、といった多岐にわたる有意義な御提言を頂戴しております。我々といたしましては、学校における働き方改革の更なる加速化、教師の処遇改善、学校の指導運営体制の充実、教師の育成支援を一体的に進めるため、この審議のまとめを踏まえた上で、今後、具体的な施策の実現に向けて取り組んでいきたいと、そういうふうに考えています。

31:12

小川千架君。

31:14

今、おっしゃっていただきました教職調整額、私たちは4%…、私はもうやめておりますが、4%が10%以上という数字になっております。10%以上という根拠を教えてください。

31:28

矢野書棟中等教育局長。

31:30

お答え申し上げます。今回の審議のまとめでは、教師の業務の複雑性、困難性が増大し、教師不足等の課題も指摘される中、教職の重要性を踏まえ、教師の処遇改善を図る必要があるというふうにされております。教師の処遇については、人材確保法に基づき、一般行政職の公務員の給与水準に比較して優遇措置が講じられなければならないとされており、過去最高水準の優遇部分が確保された、これは昭和55年度でございますが、教師の給与水準は一般行政職の公務員の給与水準を大幅に上回っていたところでございます。今回の審議のまとめにおいては、処遇改善について、人材確保法の趣旨を踏まえ、その他の処遇改善策と合わせて、当時の優遇部分を上回る水準を確保するため、教職調整額の率を少なくとも10%以上とすることが必要とされている、こういった次第でございます。

32:32

小川千駿君。

32:34

皆さんにも知っていただきたいんですが、このような予算が2100億というふうに立場になっていますよね。私たちは給特法です。給特法で時間外手当をつけるとしたら、マスコミが計算したら9000億です。それを2100億で安く上げようとされているように私は感じてしまいます。次、この中に書いてありますが、まず一番第一目標、在校等時間、まず一番は過労死レベルの80時間をゼロにすることが一番の目標ですよね。二番目は45分に平均をするのが目標。三番目は月に20時間が将来的な目標と言われています。将来的な目標はゼロじゃないんですか。そこを教えてください。

33:26

矢野局長。

33:30

お答え申し上げます。今回の審議のまとめにおいては、すべての教師の時間外在校等時間が月45時間以内になることを目標として、一連の取組等を一体的に進める必要があること。将来的には教師の平均の時間外在校等時間を月20時間程度に縮減することを目指し、それ以降も普段の見直しを継続すべきであることなどが提言されていると承知しております。将来的に教師の平均の時間外在校等時間を月20時間程度に縮減するためには、審議のまとめにおいて提言された各教育委員会の取組の見える化とPDCAサイクルの構築など、学校における働き方改革の実効性の向上、教科単人制の推進や生徒指導担当教師の充実など、学校の指導運営体制の充実などの取組を一体的に進めることが必要であるというふうに考えております。

34:32

小川千駿君。

34:34

教養職調整額を10%以上にするという、その分がこの20時間ですか。そういうわけではない。そこを教えてください。

34:42

矢野局長。

34:44

そういうわけではございません。あくまでも先ほど申しましたとおり、人材確保法の趣旨を踏まえ、その他の処遇策と合わせて当時の優遇分を上回る水準を確保する。こういうことが趣旨でございます。

34:59

小川千駿君。

35:01

今、これは文科省の資産をもとにしております。32歳の教諭がだいたい月給30万の場合、教職調整額は1万2千円もらっています。1万2千円で第一目標の80時間働いているとしたら、時給150円になります。第二目標の45時間となっていても、666円となっていきます。将来目標の20時間で時給1500円。お金のことではありませんよ。私はお金とは言いたくないんだけど、あまりにも安すぎるということを思いますが、いかがですか。

35:49

山木局長。

35:51

お答え申し上げます。先ほども申しましたけれども、今回の審議のまとめにおいて、将来的には教師の平均の時間外在校等時間を月20時間程度に縮減することを目指し、それ以降も普段の見直しを継続すべきであるということなどが提言しており、時間外在校等時間をとにかく、ゼロというのはなかなか難しいかもしれませんけれども、できる限り縮減していく方向性が盛り込まれて、我々としては、それに向かって様々な施策を講じていきたいというふうに考えております。

36:29

小川千駿君。

36:31

私は、今、教科単人制を行うことに向かって様々な施策を期待しています。では、書いてある教科単人制中学年というところに着目しました。高学年で今、3800人、全国の小学校でつけていただいておりますが、小学校数は前も申し上げました。ひとまず次の計画はないと伺っております。なぜここでまた中学年を入れていくのかということを教えてください。

37:05

矢野局長。

37:06

お答え申し上げます。小学校の教員定数については、学級単人外の教師も若干、配置できるよう基礎定数が算定されており、従前から音楽や家庭等の教科を中心とした専科指導が行われております。加えて、小学校高学年の教科単人制の推進について、骨太の方針2023を踏まえ、当初予定した令和6年度、7年度の2カ年分の改善数を1年前倒して、令和6年度予算に盛り込み、令和4年度から3年間の改善総数3800人を計上しているところでございます。このほか、既存の小学校専科指導課配として措置している5600人がございますので、これと合わせて9400人分の課配定数を高学年に与えることができます。また、中学年における教科単人制でございますが、先般の審議のまとめでは、中学年は教科等の性質に応じた学びにつなげていく時期であるということ、また、高学年や中学年と年間の標準授業時数が同程度であることにより、子どもたちへの学びの質の向上の観点と、教師の持ち授業時数の軽減の観点から、教科単人制を中学年でも推進する、こういうことが提言されており、これを踏まえ、具体的な施策の実現に向けた件としてまいりたいと考えております。

38:32

小果智晶君。

38:34

人を増やしていただけると、現場は思ってていいのでしょうか。お願いします。

38:39

柳局長。

38:42

繰り返しになりますけれども、今申しました審議のまとめにおいて、今申しましたことが提言されておりますので、これを踏まえ、具体的な施策の実現に向けて検討してまいりたいと考えております。

38:57

小果智晶君。

38:58

今、高学年9400人と言われましたが、それでも半分なんですよ。全小学校にはいっていない。そして、実際、学校現場の声を聞くと、無理やりこの教科担任制をしているから、隣のクラスと算数と国語を入れ替えたり、音楽と体育を入れ替えたりしているけど、小学校って子どもの様子を知らなかったら、なかなか授業がうまくいかないところもあるんです。そこで教職員が苦労している部分もいっぱいある。専門でもないけれど、私の専門が例えば算数、私の専門は音楽、個々、授業次数が違うからできないんですよ。それが本当に専門性というところにはなっていない。ひどいところは、小学校1年生を5時間担任したら、6時間目は6年生の授業に行けって、これが教科担任制だと言われて、言っているような、そんな学校もあるんです。文科省が思っていらっしゃるような業務削減にはなっていないということをお伝えします。それでは次の質問です。若手教師サポートというのが新しい職種として入ると伺いました。どのような仕事をするのか教えてください。

40:15

矢野局長。

40:17

お答え申し上げます。今回の審議のまとめにおきましては、近年、学校では子どもの抱える課題への対応や、学校横断的な取組への対応など、学校が組織的に対応すべき事象が多様化・複雑化していること、多様な支援スタッフが学校内に増えるとともに、地域や関係機関との協力が必要となり、学校内外との連携調整に関する業務が増加していること、こうした状況を踏まえ、学校の組織的・機動的なマネジメント体制の構築に向けまして、若手教師へのサポート機能を抜本的に強化するとともに、学校内外との連携調整機能を充実させるため、中堅層の教師を新たな職として学校に配置することができるような仕組みを構築する旨の必要性について提言されているところでございます。この新たな職に関しては、若手教師へのサポートの充実を体制面でも支える新たな仕組みの構築も含め、ベテラン・中堅・若手層の教師が専門性を発揮し、効果的に校務を役割分担しながら、知識や経験の共有や継承を行う体制の整備が必要とされているところでございます。若手の考え方はまだこれから議論ということでございますけれども、若手の考え方も含めまして、具体の検討については、今後の審議のまとめの方向性を十分に踏まえながら、今後検討を深めてまいりたいと考えております。

41:48

小川千架君

41:50

これに関しては人は増えないんですよね。

41:53

山木局長

41:55

そのとおりです。

41:57

小川千架君

41:58

今の業務にプラス若手を支援していくという職が、仕事が増えてくるということですね。

42:08

山木局長

42:10

この職につきましては、処遇の改善というものが併せて検討されるものと考えております。以上です。

42:21

小川千架君

42:23

処遇は改善されるかもしれないけれど、例えばその人と若手が相性が良ければいいですよ。相性がもし悪かったときには、それは苦痛にしかならないと思うし、周りの教職員も「いや、あの人に教えていいとか」「担当は私じゃないけん言うちゃいかんかな」とか、そっちの方まで考えてくるんですよ。これが本当に適当な職になるかということは、もうちょっと考えていただきたいと思っています。確認します。この取りまとめは、まだまだこれから検討されていくということで間違いないですね。お願いします。

43:05

山木局長

43:06

お答え申し上げます。これのまとめはあくまでも特別部会での審議のまとめでございますので、今後さらに特別部会で議論した上で、諸中文化会、そして中教審に図ってまいりたいと考えております。

43:23

小川千架君

43:24

では話題はちょっと変えます。今、教職員不足でとっても困っていらっしゃいますよね。文科省もね。先日、千葉県の教員採用試験で問い合わせが殺到しました。ご存知ですか。大臣お願いします。

43:40

森山文部科学大臣

43:44

小川先生が今知っているかとおっしゃったのは、本年度実施の千葉県の教員採用選考において、千葉県と千葉市が奨学金の代理返還等の新たな取組を実施すると。こういうことについてのやり取りということですね。はい。それであれば、こういう問い合わせが多数あったという報道は承知をしております。

44:11

小川千架君

44:13

国の奨学金の免除に対する取組を教えてください。

44:21

森山大臣

44:26

教師になった者に対する奨学金の返還支援については、3月19日に中央教育審議会において議論のまとめがなされ、これを踏まえまして文部科学省において具体の運用を検討し、先日5月9日に通知を発出いたしました。具体的な内容としては、優れた教師人材の確保の観点から、現行の返還免除制度の活用により、教職大学院を修了し、翌年度から正規の教師として採用されるものと、教職大学院以外の大学院を学校等での実習に取り組むなど、一定の要件を満たして修了し、翌年度から正規の教師として採用されるものを返還免除の対象者とし、来令和7年度から新たに教師になる予定のものから適用することとしております。学校における働き方改革や処遇改善等の取組と併せて、今回の奨学金の返還支援にも取り組むことで、教師の指導の質の向上と、高度専門職としての社会的地位の向上を図り、ひいては安定的な教師志願者の確保につなげていきたいと考えているものであります。

45:43

小川知彦君

45:45

具体的に何人ぐらいがそれに当てはまりそうなのか、お分かりでしたらお願いします。

45:52

餅月総合教育政策局長

45:56

お答え申し上げます。教職団役員も出て、来年度採用されるもの、それから教職団役員以外で一定程度の実習を行って採用されるものと、だいたい我々の方で考えておりますのは、だいたい1000人ぐらいを想定してございます。

46:19

小川知彦君

46:21

千葉県は1人に307万円ですよ。それぐらい出すと言ってます。1000人ですよ、国は。私の、多分、あんまり教員に大学院卒ってたくさんはいらっしゃらないので、当てはまる方は少ないと思います。ちょっと時間がなくなったので、こちらで話させていただきますが、山梨県は今、25人学級4年生まで、国は小学校5年生まで、35人学級、山梨県はこれに9億使っています。奈良県、教員の部活動削減に向けて、土日はもう部活を教員にさせないという方針を出し、部活動支援員を3000万の予算から7000万に上げました。地域はこれだけやってるんですよ。いろんなことを人を増やしていこう、部活動を地域に移行して、少しでも教職員を楽にして、そして子どもたちがもっと学校で生き生きとできるようにしていこうと、地域はやっています。これだけのことを地域がやっていますが、大臣そのことに関してはどのようにお考えでしょうか。お願いします。

47:37

森山大臣

47:40

学校現場における働き方改革については、各教育委員会がそれぞれの学校現場の実情に応じて、様々な取組を実施している状況にあるということで承知をしております。国、都道府県、各市町村、各学校等、それぞれの主体が自分ごととして、その権限と責任に基づき、学校における働き方改革の取組を進めることが重要と考えております。昨年8月には、各主体の具体的な役割等を整理した対応策の例を示すなど、取組の徹底を促してきたところであります。文部科学省としても、中央教育審議会の審議のまとめも踏まえ、引き続き各教育委員会や学校現場における講事例の展開等を通じて、働き方改革の更なる加速化、こういったことを図っていきたいと考えています。

48:37

小果智晶君

48:39

教職員は、給特法、給特法と言っておりますが、もともと老期法的ようですから、労働者として命、健康を守らなければなりません。給特法は、公立の義務教育学校等の教育職員の職務と勤務対応の特殊性に基づき、その給与、その他の勤務条件について特例を定める、この言葉で、老期法から一部だけ除外されているんです。その出来たのは、1966年、月に8時間しか在校当時間がなかった時代です。私が生まれた年の調査ですから。それがそのまんま生きているというこの状況です。老期法は、時間外手当を払わなくちゃいけないから、会社側も企業側も業務を削減するんです。でも給特法は、いくら仕事を増やしてもお金払わなくていいから、誰も真剣に仕事を減らそうとしていない。そうなんです。だからそこをしっかり分かってほしい。私の友達去年、元同僚4人亡くなりましたよ。精神疾患で入院しましたよ。因果関係は分からないと、その言葉で片付けられるでしょう。でもねって、やっぱり生きていけないぐらい大変なんです。だから子どもも自殺、いじめ、不登校、ずっと高止まりじゃないですか。学校教育の根本のところを変えていかなければなりません。大臣、スクールサポートスタッフも全省中学校来てないですよ。私も聞いてます。今あったお言葉の中に、自分事として地域がっていうお言葉がありましたが、自分事として、ぜひ国もそこをやっていただきたいと思います。先日の斉藤議員の答弁のときに、教師の働き方改革、これを何とかしなければならないという意識を持っていると言っていただきました。大臣、もう一足、何かやっていただけませんか。もっと子どもたちのために、教職員のために何か改善したり、これを取り入れよう。自分事として、自分が教育を担っている、国の教育を担っているという大臣として、ぜひ一言お願いします。

51:03

森山大臣。

51:05

はい、先ほど来、中教訓の特別部官の話が出ております。まずそれを頂戴して、我々はこれを検討したいということをご答弁申し上げているところでございますし、またそれ以外でもいろんな建案があるということは、我々も分かっております。そんな中で、どのようにこの教師の働き方改革を我々として進めていくか、こういったことについては、自分事というふうに小川先生からご指摘がありましたけれども、私自身、文部科学省の最重要な課題の一つであるということで取り組んでいきたいと考えております。ただ、我々文部科学省だけでできる話ではないということは、ご理解を賜りたいと思います。各学校のあり方であり、現場の話、こういったものにつきましては、各それぞれの教育委員会であり、あるいはそれぞれの各学校の教育を担っている団体ですね、こういったところとも関係がある話でございます。我々としては十分に検討し、そしてそれらの多くの関係者とも検討し、この改善に向けて取り組んでいきたい、そんなふうに考えております。

52:28

高橋崇君。

52:29

ある地域は4月に70人辞めました。それぐらい深刻なんです。ぜひ、しっかりと考えていただきたい。そのことをお願い申し上げて、私の発言を終わります。ありがとうございました。

53:14

金子道人君。

53:17

おはようございます。日本一種の会、教育無償化を実現する会、金子道人です。まず冒頭、先般3月22日にこの場所で議論させていただいた積み残しである修学義務に関して少し法律論になりますが、大臣とお話しさせていただきたいと思います。先般の質疑の中で、学校教育法17条、修学義務規定について、その立法時期、立法趣旨、立法経緯についてご質問しました。その中で文科省の方から示された修学義務違反の事例としては、例えば子どもを芸能プロダクションに入れるために学校に送らないとか、パチンコに行くために家に残すとか、とんでもない事例が出され、これはまさに修学義務違反として取り締まる意義があると、私も共感いたします。これらの事例というのは、資深研、親研の看護教育義務違反、児童福祉法上の看護教育義務違反と同等に取り締まる必要があると理解しております。他方で、毎年春になりますと、各教育委員会から修学義務違反の通知というものが今も慣例的に出されていることを先般もお伝えしました。その中で、ご答弁の中で、ご指摘のあったようなしっかりとした手続きがなされていたら、出席特措は行わないというご答弁をいただきました。これ、正確に確認したいんですが、フリースクール等が在籍校と密接な連携を行い、出席扱いを受けている場合、学校教育公使公例第20条の出席させないことについて、保護者に正当な理由があると認められる認識で正しいかどうか。そして、これは修学義務違反でないというふうに理解してよろしいか、大臣のご見解をお聞かせください。

55:05

森山文部科学大臣

55:08

今、金子先生からご指摘の問題でございますけれども、学校教育公使公例第20条に規定する正当な自由ということにつきましては、個別の事案に応じて判断されるということになりますので、こうだということを、今ここでストレートに申し上げることは困難でございますけれども、一般論として申し上げさせていただきますと、不登校の状態にある児童生徒が在籍校との間に十分な連携・協力関係が保たれた、例えばフリースクールで学習する場合などについては、同常に規定する正当な自由に該当するものでありまして、いわゆる修学義務違反には該当しないものであるというふうに認識しております。

55:57

金子水人君

55:59

ありがとうございます。明確にご答弁いただいて本当に感謝します。今、大臣が言われたように、個別の案件ごとに判断する、これが一つのネックになっておりまして、それぞれの学校教育委員会が判断する、個別に判断するときに、その担当の判断によって広がったり狭まったりすることがあるということはご認識いただいて、親や保護者や子どもたちが不登校状態になっていることについて、圧迫を感じることのないように、そのあたりの配慮をぜひお願いしたいと思います。春になりますと、残念なんですが、学校に行きづらい子どもたちを受け入れる、民間施設であるフリースクールが子どもたちを受け入れる。そうすると、今、大臣が言われた正式な手続きをしていくために、学校と在籍機構と連携を取り始める。そうすると、毎年、私のフリースクールなんかでも、5か所、6か所の教育委員会と校長先生が視察に来るわけですね。それはなぜかというと、個別に判断するからということなんです。兵庫県で認められています。地元稲川町で認められています。そのようなことを言っても、いや、私たちが判断しますので、ということで個別に毎回来る。来る方も大変です。私のような田舎町まで来るのは、1日がかりになりますし、受け入れる方も大変です。今日はどこどこ教育委員会、今日はどこどこ教育委員会、と。これ、何とかならないか。文科省の方は、民間施設についてのガイドライン、このようなガイドラインを踏まえていれば、フリースクールとして認定してよいというようなものを作ってくださっていますが、これまでの改定の経緯、そしてこのガイドラインの位置づけについてお聞かせください。

57:43

森山大臣。

57:47

今、金吾先生がご指摘をされました、民間施設についてのガイドラインというものについては、民間施設において相談や指導を受ける際に、保護者や学校、教育委員会として留意すべき点を目安として示したものであります。平成4年の3月に有識者会議が取りまとめた後、登校拒否を不登校に修正するなど、警備な修正が行われておりますが、その内容については大きな改定は行われていない、そういうふうに思います。そして、先生が兵庫県では、稲川町ではこうだけれどということに対して、他のところの方が、いやそれは我々が判断するというふうになって、そういうようなやり取りをされたということに関しましては、これは教育というものについての制度、そういうふうに権限がなっているということでございまして、ちょっとなかなかそういったところまで、我々文部科学省としてどうだということは言いづらいということは、ご理解いただきたいと思います。

59:03

金子道人君。

59:05

このガイドラインができたのが1992年、平成4年、もう30年以上経っています。その当時は非常にこのガイドライン、優れたものであり、これを基準に民間としても受け皿を作っていけばよいという指標になりました。ただ、このガイドラインが30年たって位置づけが変わっていない。今も個別に判断してくださいというのは非常に効率的ではないと感じます。今、今年度から長野県では新州型フリースクール認証制度が始まりまして、県で認証したことはもうその市区町村すべて共通して、ここが認証されているという認定になりますので、フリースクールのチェックではなくて、子どもたち一人一人に関して不得状態をどう解消していくのか、そちらに時間を割くことができるようになっていきます。ぜひこのような県で認証、もしくは国で認証したことについては、他の教育委員会も認定を尊重するような、そのようなガイドラインの立ちつけにしていただければと思うんですが、いかがでしょうか。

1:00:10

森山大臣。

1:00:13

私どもが承知している範囲では、新州型のフリースクール認証制度というのは、長野県が一定の基準を満たすフリースクール等の民間施設を認証し、運営経費に対する補助金等の支援を行うための仕組みであると承知しているものですから、ちょっと先生が今ご指摘をされている論点と、少し目的、内容というものが必ずしも一致していないのではないかなと思います。先ほども少し簡単にご答弁を申しましたけれども、結局、民間施設における相談や指導がどういうふうにすべきであるのか、こういったことについては、結局、校長が設置者である教育委員会と十分な連携を取って判断をしていただくということになるという形でございますので、どこまで我々国として、そういうことに対してガイドラインという形でお示しをできるのか、その判断をできる者は、やはり教育委員会ということになるものですから、そういったところの、我々と地方自治体教育委員会との関係、こういった課題があるということは、ご理解賜りたいと思います。

1:01:33

金子道人君。

1:01:35

教育委員会の構造としてこうならざるを得ないというのは十分理解しますが、やはりこの働き方を改革していくという方向性の中で、これが非常に無駄な作業になっているということを改めてお伝えさせていただきます。資料1をご覧ください。今年度から放課後デイに通っている不登校児童生徒に対して、個別サポート加算が導入されました。この導入の経緯について、趣旨について、子ども家庭庁からご説明をお願いいたします。

1:02:06

子ども家庭庁長官官房野村審議官。

1:02:10

お答え申し上げます。ご指摘の放課後等デイサービスでございますけれども、こちら、修学をしている障害児のお子さんに対して、授業の終了後であるとか、あるいは学校休業日に生活能力の向上のために必要な訓練とか、あるいは社会との交流促進、その他の支援を行うような授業を続けられております。今、資料でお示しになった加算でございますけれども、今般の障害福祉サービスの報酬改定では、放課後デイサービスに通称している障害児のお子さんであって、継続的に学校に通学できない、不登校の状態にあるお子さんへの支援の充実を図る観点から、通常の発達支援に加えまして、学校や家庭などと連携を図りながら支援を行った場合に評価を行う、個別サポート加算ということをお示しの資料のものを創設させていただきました。ここに至る経緯でございますけれども、5年3月に取りまとめられました障害児通所支援に関する検討会、こちらの報告書におきまして、不登校の状態にある障害児について、学校での対応に加えて、放課後デイサービスにおいても、安全・安心でその子らしく過ごせる場としての役割が大きいのではないかという意見、さらに不安の解消であるとか、社会的コミュニケーションを図れる場所として、将来の社会参加を促進するという観点からも、放課後デイサービスにおいても、教育などの関係機関と連携しながら支援をしていくことが必要であるというようなご指摘がされたところでございます。こうしたことを踏まえまして、令和6年度の、つまり本年度の障害福祉サービス報酬改定に向けての会議での議論などを経まして、今回ご指摘のような加算を設けに至った次第でございます。

1:03:56

金子道彦君。

1:03:58

ありがとうございます。このような形で不登校児童支援の一部ですけれども、経済的なサポートが入った非常に高く評価する点と、一つ懸念をお伝えすると、不登校児童生徒の中にグレーゾーンと言われる発達障害の傾向のある子どもたちが大量にいます。この情報が保護者に流れるとですね、じゃあぜひ子どもたちに認定調査を受けて受給者証を取ろうと、そして発達障害の障害認定を受けて放課後デイをぜひ活用していこうと、そういう流れになってしまうことがないか、受給者証が大量に出てしまうそのような流れを促すんじゃないかということを懸念しています。であれば、例えば同じように放課後デイだけではなくて、学童放課後児童クラブ、こちらにもこういう加算を加えるというのはいかがでしょうか。

1:04:51

野村審議官。

1:04:54

お答え申し上げます。ご指摘の点でございますけれども、今回の放課後デイサービスの加算はあくまでも、放課後デイサービスの対象となる障害のあるお子さんが不登校の状態になっているという場合に加算するということであって、不登校状態でもって直ちに障害認定をするとかということではないという意味では、市町村の方にも併せて周知をさせていただいているところでございます。いずれにしても、適切な障害支援というのが放課後デイサービスの場で展開されるに努力をしていきたいと考えてございます。一方で、ご指摘の放課後児童クラブでございます。放課後児童クラブの方は、友育家庭などの小学生の方々を、放課後に安全・安心に遊んだり生活をしてもらう、そういった場所として普及展開を図っているところでございます。そうした通ってくるお子さんの中には、不登校の状態のお子さんも含まれておりますし、さらに言えば障害のお子さんも含まれていることではございます。実際に不登校との関係で申し上げますと、実際には一部の放課後児童クラブでは、不登校のお子さんたちも一緒に放課後を過ごす場となっているような事例もあるというふうに、自治体の方からお聞きをしております。この放課後児童クラブの運営支援の方では、子どもの生活へ発達を支援する際に、学校保護者などとの連携を密にするようにということを、もともとこの運営支援の中で求めてございます。こうした学校保護者との連携は、不登校の状態の子どもが、その放課後児童クラブを利用する子どもの中にいるかどうかに関わらず、取り組んでいただくことになっております。そういう観点では、放課後児童クラブについて、子どもが不登校かどうかと、不登校のお子さんが利用児童の中に含まれているかどうかによる特別な財政支援というのは、現時点では行っておりませんが、不登校の状態のお子さんの居場所を確保していくことは重要であると考えておりますので、放課後児童クラブのほか、児童館でございますとか、フリースペースの活用など、多様な子どもの居場所づくり、こうしたものを進めることを通じて、文科省とも連携しながら、不登校の状態のお子さんの支援に取り組んでまいりたいと考えております。

1:06:59

金子道人君。

1:07:01

ありがとうございます。一問、質問を飛ばさせていただいて、今のご説明いただきまして、居場所をつくっていただいている作業、また今回は放課後デイについて加算を加えてくださったこと、これは非常にありがたいんですが、説明を伺いますと、やはり、障害のある不登校児童生徒には経済的な支援をするが、それ以外にはしないというような、そのような響きを私は受けております。2016年の教育機会確保法、検討事項の2の中で、不登校等、教育機会確保法のために必要な経済的な支援のあり方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講じると、そのように検討事項に加えていただきました。政府として放課後デイの加算という形が今スタートしましたけれども、繰り返します。障害のある不登校児童は経済的にサポートする。それ以外は取り残すというのは非常にアンバランスではないかと思いますので、広くこの不登校児童生徒に対する経済的支援始める時期が来ているのではないかと思いますが、大臣の見解をお伺いします。

1:08:03

森山大臣。

1:08:05

金子先生がおっしゃるように、この不登校児童生徒が行う多様な学習活動の実情を踏まえた上で、個々の状況に応じた必要な支援を行っていくことが重要であるというふうには考えております。しかしながら、先ほど子ども家庭庁の方から御答弁がありましたように、今般の放課後等デイサービスへの加算は、継続的に学校に通学できない不登校の状態にある障害児に支援を行う、こういう事業所に対しての通常の発達支援に加えて、学校との連携を図りながら支援を行った場合に加算を行うものであると考えております。他方、我々文部科学省におきましては、不登校児童生徒の個々の状況に応じた多様な学びの場を確保するという観点から、現在、経済的に困窮した家庭の不登校児童生徒に対する経済的支援のあり方に関する調査研究を実施し、そのあり方を検討しているところであります。不登校の状態にある障害児に対する支援としての放課後等デイサービスへの加算の措置と、我々の不登校児童生徒への経済的支援のあり方の調査研究は、その内容がちょっと違うものでございまして、我々としましては、今申し上げました経済的に困窮したというところの不登校児童生徒、こういう経済的支援のあり方、こういったものをまずは考えて、そのあり方を検討し、対策を講じていくというところをやっていきたいと考えております。

1:09:48

金子道彦君。

1:09:50

ありがとうございます。調査研究なさっていることは承知しております。もう7年以上続けておられて、もういい加減結論を出す時期ではないかということを改めてお伝えします。その一つが今回の法令での加算だと思いますので、ぜひ、もう支援をしていく、そして困窮している家庭たくさんありますので、ぜひサポートしていただければと思います。続いて、高校の高等学校の改革についてご質問させていただきます。中教師院の初等・中等教育文化会の高校のあり方ワーキンググループ、昨年の8月に答申を出されました。2つの方向性、生徒一人一人の多様な可能性を伸ばす多様性への対応と、社会で生きていくための必要な共通して身につける共通性の確保、この2つの方向性の中で改革をしていくと。高校で目指すべき力は何なのか、子どもたちにどのような力をつけるのか、それは自己決定、自己調整ができる力、また他所と共同して社会課題に向けて自ら問いを立て、自分なりの答えを導き行動する力、そして社会に主体的に参画する力、これらを育てるのが高校の目指す役割だと、非常に素晴らしい答申が出されています。ただこれを実現するためにはやはり質の高い多様な選択肢が高校生の前にあって、高校生が高校のこの3年間で自ら主体的にプログラムを選択していく、このようなことが重要だと思います。これは都市部では可能かもしれません。ただ地方でも多様な選択肢を提示できるようなことをしていく。また地方の小規模校、デメリットありますけれどもこれを縮小して、小規模校の魅力長所を最大化していくような遠隔授業であったり、学校間連携を進めていくこと、そして地方の教育機会確保のためのオンデマンド型の授業等も取り入れる、そのようなことが答申の中に加えられて、ぜひこういったことを進めていただきたいと考えております。資料の2をご覧ください。現在文科省としてこの各学校、家庭、学科の垣根を超える高校改革について、現状課題についてご説明ください。

1:12:05

矢野書棟中等教育局長。

1:12:08

お答え申し上げます。文部科学省におきましては、今委員からも言及がありましたとおり、地理的な状況や各学校、家庭、学科の枠に関わらず、いずれの高等学校においても遠隔授業や通信教育を活用しながら、多様な生徒一人一人の学習ニーズに応える柔軟で質の高い学びの実現というものを目指しているところでございます。このため、今年度から各学校、家庭、学科の垣根を超える高等学校と改革推進事業を実施し、遠隔授業や通信教育を活用した学校間の連携・閉集に関するネットワークを構築する事例を創出するということとしております。一方、この取組を進めるにあたっては、離島・中山間地域等の学校の立地・リソースに伴う制約により、生徒の多様な学習ニーズに対応しきれていないという実情や、不登校の生徒等の学習の機会の確保など、こういった課題に対応する必要がございまして、本事業に採択された各自治体において、その点も踏まえた取組を進めることとしております。文部科学省といたしましては、生徒の多様な学習ニーズに応えることができるよう、事業を着実に推進し、モデル創出を進めるとともに、創出した事例についての周知に努めてまいりたいと考えております。

1:13:40

金子道人君。

1:13:42

ありがとうございます。ぜひこういったことが、改革が進んでいくことを期待しています。他方で、私の学校の通信生の子どもが、今年の春、地方のある自治体に転校したいと、高校1年生終わって高校2年生に入ろうとしました。そして、32単位を持って、そこの次の県立高校に移ろうとしたら、断られたんですね。それは、1年生で32単位を取っているにもかかわらず、その学校で学年で取っておくべき単位が1つ足りませんでした。だから、すいませんが、転校するのであれば、もう1回1年生をやり直して、その1単位を取ってくださいと。このような対応があって、結局そこの高校への転校を諦めて、また通信から通信へと変わっていったという事例を、私も今回春、経験をしました。非常に残念な運用だと思うんですけれども、この高校改革を目指している文科省として、このような、いまだに学年生のカリキュラム、一人一人の、何ていうか、個別ではなくて、学年一括の教育課程を守ろうとする、このような運用に関してどのように考えられるでしょうか。

1:14:48

矢野局長。

1:14:50

お答え申し上げます。高等学校の転学につきましては、学校教育法施行規則第92条により、転学先の校長は、教育上支障がない場合には転学を許可することができるとされており、また、前日制の課程、定時制の課程及び通信制の課程相互の間の転学又は転席については、習得した単位に応じて、相当学年に転入することができるとされております。これが原則でございます。盲目科学省といたしましては、高等学校は単位制を採用していることから、例えば転学前と転学後の学校の教育課程にある程度の同一性があるなど、教育上支障がない場合には特別の履修形態を認めるなど、校長の判断のもと、学習指導要領の範囲内での弾力的な運用を行うよう配慮していただきたいと考えているところでございます。

1:15:49

金子光人君。

1:15:51

小さな高校であれば、やはりまず教員の数が足りないので、一括した教育課程でやりたいという気持ちは非常によく分かります。ただ、転校する際にそのような単位が足りないということは得てしてあるわけですし、それあるはここの資料の2にあるような、その強化に関しては、遠隔教育、通信制度の提携、他の学校からのオンデマンド等々で、少し個別の対応すればできるはずなんですよね。結局、今答弁にあったように校長の裁量、校長先生がどれだけ、このような教育、高校の改革に対して柔軟な理解、新しいスキームの導入、そういったことをするかにかかってくると思います。今後、高校の改革の推進においては、学校長のリーダーシップ非常に重要だと考えますが、この高校改革の理念を共有し、改革を推進するために、文科省としては、教育長であったり、学校長に対してどのような啓蒙活動を行っていかれるのか、ご説明をお願いいたします。

1:16:49

森山大臣。

1:16:51

これまで、中央教育審議会の高等学校教育の在り方ワーキンググループにおきまして、少子化が加速する地域における高等学校教育の在り方、前述性・提示性・通信性の望ましい在り方、探求・分量談・実践的な学びの推進などについて、ご議論いただいてきたところでございます。昨年8月にワーキンググループの中間まとめとして、小規模の学校の教育条件の改善や、不登校生徒の学びの保障などのために必要な遠隔授業や通信教育の活用促進に向けた方策が示されたところです。この中間まとめを受けまして、文部科学省においては、各学校長の判断により、前述性・提示性高校の不登校等の生徒を対象として、遠隔授業や通信教育を活用することを可能とする制度改正などを行い、本年の4月から施行しているところですが、この制度を活用した柔軟で質の高い学びの実現に当たっては、学校長がリーダーシップを発揮することが重要であると考えます。このため、現在、中間まとめについて、分かりやすい広報資料を作成して、教育委員会や学校長などの学校関係者に改めて周知、情報発信を行うとともに、例えば遠隔授業や通信教育を各学校の状況等に応じて活用できるよう、有料事例の創出・展開等にも取り組んでいるところです。高等学校教育の一層の充実に向けては、学校長のリーダーシップの下、全ての学校関係者が連携・協働しながら進めることが重要でありますので、生徒を主語にした教育が実現されるよう、我々としてもしっかり取り組んでまいります。

1:18:52

金子道人君

1:18:54

ありがとうございます。この改革は確かに遠隔地、離島、そういったところのニーズから生まれてきたり、不登校支援というニーズから生まれてきたのは事実だと思います。ただ、それは遠隔地だからやるとか、不登校支援だからやるじゃなくて、高校改革全体の話だと思いますので、ぜひ徹底した周知をよろしくお願いいたします。以上で終わります。

1:19:14

伊藤孝恵君

1:19:37

昨日、台湾の新しいリーダー、賴清徳総統、それから蕭美琪副総統の就任式典に参加をしてまいりました。台湾国民のみならず、世界中の女性議員をエンパワーメントして、笑顔で去る蔡英文前総統閣下の笑顔にも込み上げるものがありましたし、新しい新総統の就任朝日の中で、繰り返し述べられたのは民主主義。それが語られていたことが非常に印象的でございました。台湾は、権威主義的な一党支配から、この権威主義的な交代をなしに、活力ある民主主義に移行した世界でも、類まれなる例だというふうに言われておりますが、同時に、はじめは小さき者、弱き者が声を上げ続けることで、人権や自由が強く尊重される社会が、それを次世代につなげることができる、それが唯一の方法なのだということもまた、私たちに教えてくれるというふうに感じました。まず今日は大事に、日本の民主主義教育について、伺いたいと思います。我が国の民主主義教育予算、いわゆるシティズンシップ教育とか、権利や人権教育、文科省の中の予算でも、非常に小額であるとともに、中共新の委員の中に、権利や人権等について、専門家はいるかというふうにお伺いしましたところ、数多の素晴らしい御経歴の、素晴らしい御研究をされている方の名簿が出てきたんですが、詰まるところ、権利や人権教育に関する専門家はいなかったというふうに承知をしております。まず大臣にこの認識について伺います。

1:21:16

森山文部科学大臣。

1:21:20

お疲れ様でございました。昨日、一日かどうか知りませんが、台北まで行かれて、自由、民主主義、法の支配、人権というものを、我々一般論として日本は守っているわけでございますので、台湾においても、どことは申しませんが、権威主義というんですかね、事実上独裁国家のようなところと違って、そういうふうな形で、政治体制が、というか社会が運営されている。そして、新しい代表を選んで、また次に移行していくということは、大変素晴らしいことであるなと、私自身も思います。そう申した上で、ということになりますけど、民主主義などに着目をして、将来を担う若者に対し、より良い社会の実現に向けて、国家社会の形成に主体的に参画しようとする力を育む、主権者教育や人権尊重の精神を育む人権教育は、教育の目的そのものであり、大変重要であると認識をしております。このため、主権者教育については、小中高の学習指導要領等に基づき、例えば、社会科や公民科においては、法や規範の意義及び役割、政治の働きや選挙など、国民の政治参加の重要性を理解したり、現代社会の諸課題の解決に向けて構想したりする活動、特別活動においては、学級や学校の生活上の課題を解決するために、話し合い、合意形成を図り、実践する活動等が、学校において指導されているところであります。また、人権教育についても、人権教育啓発推進法をはじめとした関係法令や、小中高の学習指導要領等に基づき、例えば、社会科では基本的人権や法の意義、道徳科では自他の権利を大切にすることなどについて指導することとしており、国においても、各学校における取組を促進するため、学校における人権教育の指導方法等に関する実践的な研究等を進めております。ということで、様々な場面における、主権者教育や人権教育の取組を、関係各省とともに推進していきたいと考えています。

1:23:47

伊藤貴昭君。

1:23:48

なぜこのようなことを聞いたかと申しますと、資料1をご覧ください。これ、学習指導要領の解説になりますけれども、指導の要点、小学校5年生、6年生のところをご覧ください。義務を遂行しないで権利ばかりを主張していたのでは、社会は維持できないことについても具体的に考えを深め、自分に課された義務については、しっかり果たそうとする態度を育成することが重要である。中学校、権利と義務の関係について、例えば法的に強制力のない義務を果たすことが、理性的な人間としての生き方につながることを考えさせる。これ、権利と義務については、これ大臣にこれってセットなんですか、というふうに私、今日通告を出させていただいておりますけれども、この学習指導要領の解説を見るとですね、その権利と義務については、熟語としては両方出ていますよ。だけども、この義務推し、義務のことばっかり、義務を果たすことについての大切さは、繰り返したびたびこれ伝えられているんですけれども、例えば権利の主張というのは、権利はどういうものがあるのか、私はどういう権利を備えて生まれてきている人間なのか、我が国を生きている子どもなのか、そしてその主張はどのようにやるべきなのか、そしてそれがもし侵害されてしまったときに、自分はどのような人に助けを求め、そしてどのように動き、それらを保障し、回復していくのか、それらについて教えるべきを、何も教えられていない。この権利と義務の関係性について、大臣の御答弁をお願いいたします。

1:25:11

森山大臣。

1:25:15

学校生活や社会生活を送る上では、自他の権利を尊重するとともに、義務を果たすことや決まりを守ることが大切なことであると。そういうことで、この学習指導要領の解説には、記述をしているのだろうと思います。それで、権利ということについて、薄いのではないか、記述がですね。義務の方が前面に出ているというのは、この文章を見る限りはそうだと思います。ただ、この5年生、6年生のところだけではなく、今後の中学、高校ということで、いろんな場で学びを深めていっていただくという中で、どのようにして私たちが民主主義というものを確立したのか、あるいはもっと言うと憲法というものをどう作っていったのかを含めて、しっかり学んでいただけるのではないかなと、そんなふうに思います。

1:26:12

伊藤貴昭君。

1:26:13

大臣が課題感を抱いてくださっていたことに救われる思いであります。そうだと思いますというふうに御答弁をいただきました。であるならば、この書きぶり、それは改めるべきではありませんか。

1:26:26

森山大臣。

1:26:34

今のこの学習指導要領解説、こういったこの書きぶり、この書きぶりをどう修正するのかといったようなところについて、今どうするということを考えてはおりませんですけれど、伊藤先生がお持ちになっておられる問題意識ですね、つまり義務ばかりが前面に出てというような、こういう誤解が生じることがないよう、関係会議などを通じて、その趣旨というのをしっかり普及させていきたいと考えます。

1:27:10

伊藤貴昭君。

1:27:11

はい、考えておりませんのであればぜひ考えていただきたい。これだけちょっと議事録に残させてください。義務と権利というのはセットですか。

1:27:22

森山大臣。

1:27:25

セットという表現がちょっと私にはピタッと来ないんですけれども、我々は憲法というんですかね、もともとなぜ民主主義というものができたのかといったような成り立ちから含めて、国民の権利、そしてそれに応じて義務というものもある、そういったことをどのように理解をしていただくかということではないかと思います。

1:28:02

伊藤貴昭君。

1:28:03

それではこと、学校の中における子どもの権利というものを保障する、守る、そういった義務は誰にあると思われますか。

1:28:13

森山大臣。

1:28:15

それはまあ義務というか、関係者はみんながですね、子どもの権利というんでしょうか、子どもが学びだけではなく、学校だけではないと思うんですが、生活をしていくために制約がないようにしていけるようにする務めを持っているんだと思います。

1:28:38

伊藤貴昭君。

1:28:39

我々、我が国は子どもたちの学びや育ちを保障するという義務を負っていると私は思っていますし、それらの環境を整えるために本委員会並びに大臣、文科省の皆さんが働いているものと思っているんですが、資料3をご覧ください。これですね、学校現場の長年の監修、いわゆる宿題とかですね、定期検査の廃止など大胆な改革で、個別最適な学びにチャレンジをしている、自由な交付を目指して、公立中学校にもかかわらず様々なチャレンジをしてきた、某公立中学校に関する記事ではありますけれども、これ、自由な交付から一点、ここの校長先生は2020年3月まで自由な交付を目指して、いろいろな改革をしてきた。公認の方が3年間校長をやって、昨年4月に現校長、今の校長になったわけですけれども、いきなりの方針転換というのが、子どもたちや保護者の中の動揺が広がっている。保護者に波紋、改革転換を検討という、これ記事でございます。生活指導の強化を、特に謳っておられまして、じゃあ教育委員会は、このいきなりの方針転換というのについて、保護者の動揺、子どもの動揺が広がっているかどうかと問われたらば、学習指導要領に違反しない限り、校長の方針を尊重すると。まさに校長の方針を尊重する。子どものことも、保護者のことも、この中には不在であります。こういう、ゆり戻し、こういうバックラッシュというのを、思春期の子どもたちが、果たして受け止められるのか。現に資料4をご覧いただくと、今年4月に学校生活の心得というのが配られました。ご覧ください。例えば、多学年のフロアには行かない。他のクラスには入らない。子どもが広がっているのが、苦痛なほどの体調でない限り、保健室の利用は控える。さらには、ダンス部というのはあったんですけども、そこで今、子どもたちヒップホップとか、それからK-POPとかね、創作ダンスはやっているんですよ。TikTokのね、こういうダンスとかもみんなでやっているのは禁止。創作ダンスに限るんだそうです。こういう指導に対する文科書、そういうものが今、子どもたちの目の前にあって、もう泣き崩れてですね、学校に出てこられなくなった子どももいると聞きます。ご見解伺います。

1:31:14

折山大臣。

1:31:19

これは、この当該学校がですね、決めているものということになりますので、それぞれの学校の教育目的を達成するために定めるものということでございますので、ちょっとこの当該、これについて、これ以上コメントをするのは差し控えたいと思います。ただ、一般論として申し上げるならばですね、校則というのは、学校や地域の状況、社会の変化等を踏まえ、絶えず積極的に見直すことが重要でありますし、また、児童生徒もそうでしょうし、保護者ですとか関係者の皆様とよくご相談をしていただいて、児童生徒のより良い成長のための行動の指針として機能するよう、絶えず見直しをするという必要があろうかと思います。そういう観点については、我々文部科学省の方でも周知、徹底を図っていくことができるのではないかと考えます。

1:32:30

伊藤貴昭君。

1:32:31

我々は感知しないところではあるというふうに言っていただいては困るんですね。例えば、この学校について、周囲の方々の理解を得ながら、周囲の方々と相談しながら、こういう強権的なものが定められているかというのを一度調査していただくことは可能ですか。

1:32:50

矢野局長。

1:33:00

今、先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、個々の学校の運営については、やはり個々の学校で判断していただく。最終的には校長先生の責任に応じて判断していただく。こういうことが筋でございます。ただ、一般論として先ほど申し上げましたように、地域の理解であるとか保護者の理解、そういったようなものを周知、徹底していくことは今後とも申し上げたいと思います。

1:33:27

伊藤貴昭君。

1:33:28

私、たびたびこの委員会で学校内民主主義についての質問もさせていただきます。いろいろなその拘束たるものが、法的根拠もなくですね、校長先生の一存でいろいろ変えられてしまう。そういうものを目の当たりにした子どもたちが、果たしてあなたの声が大事で、あなたの声で社会を変えることができるというような、この民主主義を学ぶが学校であるにもかかわらず、それらの民主主義が担保されていないという、そういう課題感についてたびたび申し上げてまいりました。そして、文科省の皆さんが2020年に、22年に改定してくださった学習指導提供、この中身については本当に踏み込んでいただいて、本当に素晴らしい改定をしていただいたと思いますが、それらが実際に学校現場で浸透していない、実際に学校現場では真逆のことが起こっているというものの一例として、今日これを提示させていただいたわけであります。ぜひ見直していただきたいとともに、私PTAの方々にね、お話をいただいた方々に、自分たちでじゃあこれはおかしいと言えばいいじゃないかと、PTAで問題にしていただく、そして子どもたちにもちゃんとこれは違うと、私たちはK-POPをね、本当に大人にとっては妨なことかもしれないけど、私たちにとっては本当に大事なことなんだと先生に言ったらいいじゃないかと言ったらば、できないんだと言うんですね。その存在が内心書の存在あります。今ね、内心書の問題、非常に高校の進学にあたって内心書の存在は大きいことは、皆さんご承知のことかというふうに思いますが、例えば広島県教育委員会は2023年度から公立高校入試の内心書の監査化を図りました。氏名、性別、志望校3年間の学習の記録、いわゆる数字的なもの、評点だけにすることにしました。素晴らしい英談であると思いますし、こういうその詩的な、先生のこいつは歯向かったとか、こいつは文庫行ってきたとか、そういうことなしに、この数字だけで、まさにエビデンスだけでこの内心書を作成するという、この英談について大臣どう思われますか。

1:35:42

森山大臣。

1:35:47

内心書というものの位置づけは、法令上は調査書という名称になるわけでございますけれども、高等学校入学者選抜において用いることのできる資料の一つということでございます。伊藤先生がおっしゃってられるのは、内心書一般ということではなくて、そのように親御さんであり子どもさんが声を上げる、そういうことに対してどうかということではないかと思うんですね。多くの一般の他の学校における内心書のあり方というよりは、そういうことではないかと思うんですけれども、そのもともとの部分につきましては、先ほど来の他の先生方にも申し上げているところでございますけれども、我々国、文部科学省ができること、そして各教育委員会ができること、そして各現場の学校ができること、それぞれ違いがあるものですから、なかなかそういったところについて私たちは踏み込むことができない。ただ他方、その内心書のあり方、その他について今後どういうふうにしていくのかというのは、それぞれの学校も含めまして検討していく必要があるのではないかなと、今日のお話を聞いて感じた次第であります。

1:37:16

伊藤貴之君。

1:37:17

違うんです。校長が決めたことだから自分たちは何も言えない、教育委員会の支配だから自分たちには何もできない、ではなくて、この状況を見て大臣はどう思われますかと私は聞いています。

1:37:29

森山大臣。

1:37:31

いや、我々できること、できないことがあるものですから、その範囲で我々文部科学省として御答弁を申し上げたわけでありまして、私が感じたことというのは先ほど来申し上げているとおりでございまして、決して望ましいことではないと感じておりますよということは御答弁したとおりであります。

1:37:56

伊藤貴之君。

1:37:57

望ましくないことをどうにかする力を一番お持ちの大臣なんですから、ぜひ取り組んでいただきたいと思いますし、では文科省ができることについて最後矢野局長にお伺いしたいというふうに思います。学習指導提供の内容の周知が進んでいないという課題感があります。それらに関して文科省今までで2度現場に調査をしていただいているというふうに聞いております。どのような浸透具合になっておりますか。

1:38:21

矢野局長。

1:38:25

生徒指導担当向け研修会を開催するにあたり、各都道府県教育委員会に対し、これは例えばですけど、事前の拘束の見直しに関する取り組みについて聞き取りをしたところでございます。なお昨年11月30日の文教科学委員会における伊藤議員からの御質問に対して、2022年の1月の研修会で情報提供していた旨答弁しておりますが、これ2022年6月の誤りでございましたので、訂正いただくとともにお詫び申し上げます。その中では取り組みの内容や取り組み結果について聞き取りを行ったため、拘束の見直しの実数については網羅的に把握しておりませんけれども、例えば都道府県教育委員会等からは、全ての県立高校の拘束をホームページで掲載した、これ兵庫県教育委員会。拘束を制定した理由背景を示す学校があった、山梨県教育委員会。市内の多くの学校で児童生徒の意見を踏まえた拘束の見直しが行われた、新潟市教育委員会といった回答が見られるなど、生徒指導提案の内容を踏まえた取り組みが行われているものと認識しております。引き続き各地域の講じれを収集して、さまざまな機会を通じて全国に周知するなど、積極的な情報発信に取り組んでまいります。

1:39:45

伊藤貴昭君。

1:39:47

生徒指導については、また改めて質問させていただきます。終わります。

1:40:06

平吉子君。

1:40:08

日本共産党の平吉子です。先ほどもお話ありましたが、昨年、令和4年度教員の勤務実態調査の速報値が公表されて以降、この1年、中教師院特別部会での議論を経て、今年5月13日に中教師院の審議のまとめが大臣に施行されました。この審議のまとめと、教員の長時間労働の是正について、私も質問したいと思います。まず、このまとめで示された、そもそもの現状認識、この議論の前提についての大臣の認識を伺っていきたいと思います。この審議のまとめ第一章、我が国の学校教育と教師を取り巻く環境の現状の2において、学校の教師が支援する子どもたちが抱える課題は複雑化、困難化しており、結果として学校や教師の負担が増大してきた実態があるとして、複雑化した課題として、不登校やいじめ重大事態、特別支援教育、児童虐待、外国人児童生徒、子どもの貧困、ヤングケアラーなどの増加などを上げて列挙しているわけですけれども、こうした不登校などの増加により、教員学校現場の負担が増えている。これは事実だと思うんです。ただ、なぜこうした課題が複雑化し、困難化したのかという分析がないんですね。ここに挙げられている課題というのは、私はどれも文科省を含む政府の行ってきた施策の結果であり、決して自然現象などではないと思うんですが、大臣はどうお考えでしょうか。

1:41:41

森山文部科学大臣。

1:41:44

今回の審議のまとめで、学校であり、あるいは教師の方々が対応する課題が複雑化、困難化しているということが、この審議のまとめにおいても書かれているわけでございますが、不登校やいじめであり、暴力行為、あるいは特別な教育を必要とする児童生徒の数が増えている。こういったことにつきましては、木良先生は政府が行ってきた政策の結果ではないかというふうにご指摘をされましたけれども、そういう面もあるかもしれませんが、必ずしも私はそうではないのではないかと考えます。例えば、古い話で教習ですが、私が子供の頃はインターネットもスマホもそういうのは全くない時代でございました。それが今は、こうやって子供さんだってスマホまで持って当たり前といったようなことになっております。やはりSNSの発達というのも大きいのではないかと思いますし、また特別な教育を支援を必要とする方、こういう方についても以前からおられたとは思いますけれども、やはり環境の変化、時代の変化と言っていいのかどうか分かりませんが、増えてきているんじゃないかなとそんなふうに感じます。そういうような環境の変化の中で、教師の方々の働き方改革をどういうふうにしていくのか、そういうことをお考えになっての今回の審議のまとめではないかなと考えております。大臣、いろいろおっしゃいましたけれども、インターネット、スマホが普及してどうのこうの環境、時代の変化と。でも私は、不登校やいじめの急増、取り分け、そういうところに関して言えば、先ほどお話もあったような、高速のような厳しい生活指導であるとか、管理競争教育を子どもたちや教員に敷いてきた。やはりこの文科省の文科行政そのものの問題があるんじゃないのかと。そういうところから、その反省から議論を出発すべきじゃないのかということを私は強く申し上げたいわけです。もう一つ、この議論の前提ということで言えば、この令和4年の勤務実態調査の評価の点もあるわけです。これについて審議のまとめでは、教育委員会や学校による様々な取り組みも推進され、改革の成果があったんだと言っている。成果があったと言いますけれども、この勤務実態調査で示された在校等時間というのは、1日あたりの時間で見れば、前回調査からたった30分減っただけ、1日7時間45分の勤務時間を3時間もオーバーしている状態が未だに続いているという状態なんです。また審議まとめにもあるわけですけれども、精神疾患により病気休職となった人数というのは最新の調整で6539人、毎年増加している。過去最高の人数を行使している状況が続いている。学校現場の深刻な状況はむしろ悪化しているんじゃないかと。手放しで改革の成果があったなどと評価すべきではないと思いますが、この点大臣いかがですか。

1:45:03

森山大臣。

1:45:05

あの、まあ、平先生がご説明していただいたとおり、令和4年度の教員勤務実態調査では、全ての職種で在校等時間が減少しているということでございます。ただし、まあ、それで、あの、その働き方改革がこう、格段に進んでいるということを我々申し上げたいわけではありませんが、それなりに成果は出ている。まあ、しかしながら依然として長時間勤務の教師も多くいらっしゃるわけでございますので、今後の取組の一層の加速化、これは論を待たないことであります。まあ、そういうようなことを我々も認識しておりますので、文部科学省としては、学校教師が担う業務の適正化等に取り組むとともに、令和6年度の予算におきましては、小学校・高学年における教科担任制の強化等のための教職員定数の改善、あるいは教員業務支援員の全ての小・中学校への配置をはじめとする支援スタッフの充実などに必要な予算を盛り込んでいるところであります。今般のこの審議のまとめを踏まえまして、教育の質の向上に向けて、学校における働き方改革のさらなる加速化、教師の処遇改善、学校の指導運営体制の充実、教師の育成支援、こういったものを一体的に進めていきたいと考えております。

1:46:34

平康子君。

1:46:35

大臣、それなりに成果があったと言いますけれども、審議のまとめでは「それなりに」という言葉すらないんですね。単純に成果があったというふうに書いてあるわけで、そこが認識ずれていると思うんです。やっぱり前回調査2016年から6年かけて、1日30分しか改善できていないわけですから、この間の政策というのが全く全然不十分だったよねと、そういうところから議論を出発しなきゃいけないのに、その前提認識がずれたところから始まっているんじゃないのかと。それで出された審議のまとめの内容、これ明らかになるや、現場職員の皆さんから多くの失望の声が上がっているわけです。教育新聞の実施したウェブアンケートでは、回答した1,154人のうち96%、圧倒的多数がこの審議のまとめ、期待以下だと回答しています。大臣、先ほどもいろいろおっしゃっていましたけど、この中教師の審議のまとめで、働き方改革が確実に進む、現場の長時間労働が確実に是正できる、そうお考えなんですか。

1:47:39

森山大臣。

1:47:41

今回の審議のまとめは、我々がこういうふうに評価しているということではなくて、中央教育審議会の特別部会が、そのように判断しているということが現れているわけでございます。そして、今、木良先生がお尋ねの、これで現場の働き方改革が実現できるか、というお問い合わせでございますけれども、これに関しましては、先ほど来申し上げておりますが、学校における働き方改革を含む教師を取り巻く環境整備のために、働き方改革のさらなる加速化、学校の指導、運営体制の充実、教師の処遇改善を一体的、総合的に推進することが必要とされているところであり、我々としては、こういった3つの点、これについて、それぞれ業務適正化の徹底であり、その事業実装の見直しや、働き方改革の進捗状況について、教育委員会が行う仕組みの検討、あるいは保護者や地域住民、市町部局等との連携共同、そういった様々な施策、こういったものについて取り組み、そしてそれを行った上で、行うことによって、教師が心身ともに充実した状態で子どもたちに接することができる、より良い教育を行うことができるのではないか、またそれに向けた取り組みをしっかりやっていくということを考えております。

1:49:12

吉子君。

1:49:13

長々答弁されたわけですけど、さらなる加速化が必要だという認識だと、たださらなる加速化じゃ駄目なんだということだと思うんです。今までの取り組みではたった1日30分しか改善できなかったわけですから、今までの取り組みの延長じゃない、さらなる抜本的な改革が必要なんじゃないかという問題意識なんですよ。なのにそういう抜本的な改革では、この今後の中教師のまとめには書かれていないわけです。ただ特別部会、この議事録を見てみましたが、その中では大事な意見も出ているわけです。例えば教員の授業の持ち込ま字数、これについて改善が重要な課題であるとか、その持ち込ま数の軽減が必要などの意見もあり、またさらに大事なのは、そうした持ち込ま数の軽減などのために定数改善が必要だと、特に基礎定数の充実、大幅増が必要だという声が複数上がっていることは、確かにこれは重要なことだと思うんです。けれども、この基礎定数の改善であるとか、持ち込ま数、軽減については書いてあるんですけど、上限を設けて軽減していくと、そういったことについては、中教審の審議のまとめに入っていないわけですね。これどういう経過なのか、局長お答えください。

1:50:24

矢野局長。

1:50:26

お答え申し上げます。教師の持ち辞数の上限につきましては、先般中教審の質の高い教師の確保部会において取りまとめていただいた審議のまとめにおきまして、令和4年度勤務実態調査によれば、教師が受け持つ児童生徒数が少ない場合は、持ち事業時数は多いものの在校等時間は短く、教師が受け持つ児童生徒数が多い場合は、持ち事業時数は少なくても、逆に在校等時間が長い傾向にある。こういう実態が分かっておりまして、持ち事業時数のみで教師の勤務負担を図ることは十分でないと、こういった課題がございまして、このため、国が一律に教師の持ち事業時数に上限を設けるのではなく、教育委員会や学校の実態に応じて、教科担任制のための定数活用により、持ち事業時数の多い教師について、その時数を軽減する取組と合わせて、根文書を検限するなど柔軟に対応していくが望ましい、こういった記述がございます。

1:51:35

木田よし子君。

1:51:37

持ち子マスの削減というのは必要だけれども、一律に国で上限を設けるのではなくて、教育委員会または校長、現場でやれということだと思うんですけど、基礎定数、これについてはいかがですか。

1:51:48

矢野局長。

1:51:50

基礎定数のうち、いわゆる上ずる数の改善、これについてのお尋ねだと思うんですが、先般、中央教育審議会の質の高い教師の確保特別部会において取りまとめていただいた審議のまとめにおいて、上ずる数の引上げは、国が教員定数の活用目的を限定しない基礎定数の増加となるため、必ずしも増加した教員定数が事業時数の減少のために用いられない可能性があり、このため、まずは、用事業時数の軽減という政策目的を確実に達成する方法として、目的を限定した過剰定数による用事業時数のさらなる軽減を図り、実効性を確保した上で、上ずる数の改善については、他の定数改善施策との関係にも留意しつつ、検討を深めることが望ましい、こういった記述がございます。

1:52:45

平吉子君。

1:52:47

つまり、基礎定数をたとえ増やしたとしても、それが現場で持ち込ます軽減につながるような配置になるとは限らないから、過剰で対応するんだというお話だと思うわけです。持ち込ま数の上限とか、持ち込ま数の軽減については現場に任せて、上限を設けない。一方で、基礎定数を増やしても、それが持ち込ます軽減につながるとは限りませんね。非常に現場を馬鹿にした議論だと思うんですよ。何しろ、今、それこそ副校長、教頭、校長まで授業を持たされ得ないほど、教員不足が深刻なんですよ。4月から担任が足りないような事態もあって、先ほど確認したとおり、7時間45分を3時間超えるような働き方が、各地の現場で状態化していて、その状態の中で基礎定数が増えたときに、その状態を改善するために教員を配置しない現場というのがあり得るんですか、という話なんです。もっと言うならば、持ち込ま数の上限を国がちゃんと設定した上で基礎定数を増やせば、必ずそのために、ちゃんとその基礎定数だって使われるわけじゃないですか。これね、国の責任を放棄したような話になると思うんですけれども、大臣、改めてですね、この持ち込ま数の上限をちゃんと国として設けて、教職員の基礎定数を抜本的に増やすことで、長時間労働の絶成を図るべきと思いますが、いかがですか。

1:54:12

森山大臣。

1:54:15

質の高い教育の実現や複雑化、混乱化する教育課題へ対応を図るとともに、学校における働き方改革を推進する上でも、教職員定数の改善は重要であると、我々も考えております。このため、令和6年度予算においては、基礎定数の改善として義務教育法の改正に伴う、小学校における35人学級の計画的な整備、通級による指導や日本語指導等の充実、また、課配定数の改善として小学校・高学年の教科担任制の強化、生徒指導など様々な教育課題への対応に必要な経費を計上しております。学校の指導・運営体制の充実については、今回の中教訓特別部会の審議のまとめを踏まえて、具体的な施策の実現に向けて、しっかり力を入れて検討してまいります。大臣、この間も課配で何とかやってきたんだというお話がありますが、先ほどもお話がありましたが、課配だと財務省とのセッションの中で十分な人員確保できていない、そういう実態もあるわけですよ。今度の課配だって十分に人員確保できる可能性ってあるのか、疑問があるわけです。この持ち込ま数の問題については、自民党の政務調査会が公表している提言の中でも、小学校・高学年の持ち込ま数を週20コマにすることを目指すとか、基礎定数化を含めなどの言葉があるわけで、やっぱりこの持ち込ま数の上限をちゃんと国として設けて、基礎定数を大幅に増やす、これをやることが、この働き方改革、長時間労働の是正を進めるということでは欠かせないんだと、そういう認識を大臣に持っていただきたいと思うんです。これがこの会の審議のまとめでは、もう見込まれていない。しかも一方で新たに打ち出されたのが、教職調整額の10%以上のアップ、これだけなわけです。この教職調整額の10%以上のアップというのは、処遇改善だという話なんですけれども、処遇改善は当然必要だと思うんですが、しかし問題は、これによって給特法による残業代不払い制度が全く変わらない、そのままだということなんですね。しかもこの制度が温存される限り、教員の長時間労働、いわゆる定額働かせ放題というような働き方が続くだけだと私は指摘しておきたいと思うんです。この定額働かせ放題という言葉について、5月13日NHKが報道でこの言葉を使ったことについて、文科省は、給特法についての現行の仕組みや経緯背景について触れることなく、一部の方々が用いる定額働かせ放題の枠組みと一面的に教育界で定着しているかのように、国民に誤解を与えるような表現で報じるものでした。このような今回の既放送協会の報道は、大変遺憾ですと抗議する文書を局長名でNHK宛てに出した。私、これは驚きなんですけれども、この定額働かせ放題という言葉、誤解なんかじゃないと思うんですよ。先ほど言ったとおり、この残業代不払いの給特法の下で実態として定額働かせ放題で長時間労働が蔓延している。これは事実ですよ。だから一部の方々じゃなく教育界全体に定着している認識だからこそNHKも双方自断じゃないかと。大臣、定額働かせ放題、この表現は誤解などじゃなくて、現場の教職員の働かされ方の実態そのものだと、そういう認識ありませんか。

1:57:52

矢野局長。

1:57:54

お答え申し上げます。正確に申しますと、NHKの放送は冒頭、定額働かせ放題、どれだけ残業しても一定の上乗せ分しか支払われない教員の給与の枠組みはこのように呼ばれています。とした上で、定額働かせ放題とも言われる枠組み。現行制度では、給特法では、例えば、長勤4項目以外の時間外勤務は明示られないということになっております。また、給特法の第6条では、教育職員の健康と福祉を害することのないよう、勤務の実態に基づいて十分な配慮をなさなければならない。こういうような配慮規定がございます。この定額働かせ放題という言葉は、高度プロフェッショナル制度、この時に用いられた制度でございました。この給特法の制度とは明らかに違う制度でございます。そういう意味で、この定額働かせ放題、どれだけ残業しても一定の上乗せ分しか支払われない教員の給与の枠組み自体はこのように呼ばれていますというのは、私は誤りだというふうに考えております。

1:59:14

平吉子君。

1:59:15

いや、誤りではないですよ。法の目的だとまで私も言いません。配慮規定があることも知っています。しかし実態としては、結局、残業代を払わないという制度によって定額働かせ放題というべき働き方が蔓延する事態が引き起こされている。この事態は否定できないはずなんです。公平公正な報道と言いながら、政府文科省がこのような文書をNHKに出すこと自体が放送への権力介入だと思いますし、こんな抗議文書を出す暇があるんだったら、学校現場の声をちゃんと聞くべきですよ。いや、どこが誤解なの。まさか本気で教員が勝手に時間外に働いていると思っているの?怒りの声が溢れていますよ。月給30万円なら、10%でも月3万円にしかもらえません。これで無限に残業を強いられるのは理不尽です。残業した分の残業代を出すべきじゃないですか。こういう声に大臣、ちゃんと向き合って、長時間労働を是正するために、ちゃんと残業代を支払う仕組み、これを作るべきではありませんか。いかがですか。

2:00:12

森山大臣。

2:00:14

これまでも御答弁申し上げているとおり、中教師の特別部会のまとめを頂戴したばかりでございます。これも踏まえまして、しっかり検討させていただきます。

2:00:26

木田佳子君。

2:00:28

いや、しっかり検討って、もうやる気がない答弁なんですけれどもね、あのお顔が。中教師の案のままでは、教員の人権が守られず、さらに教員不足が進んで学校が崩壊していくという未来しかない。給料を上げろって言っているんじゃなくて、仕事を減らせって言っているんです。もしくは人を増やして、調整額を上げる財源で人を増やしてほしいです。こういう現場の切実な行為にしっかり向き合うべきだということを申し上げて、質問を終わります。

2:00:58

船子靖彦君。

2:01:13

令和新選組船子靖彦でございます。本日もよろしくお願いいたします。4月18日の文教科学委員会で、高校受験の定員内不合格について、自治体任せでは最終募集段階で600人以上が落とされている。各自治体の高校入学選抜の実施要領を、東京都のように募集人員に対して過不足なく決定するとできないか、という私の質問に対して大臣は、一部の自治体で行われているように、できるだけ定員を満たすやり方が広まるように、各自治体に周知徹底を図っていきたいと答弁くださいました。今までより一歩踏み込んだ答弁に、定員内不合格の問題に取り組んでいる方々は大いに励まされました。委員会質疑の後、千葉県で定員内不合格となった受験生と、その親御さんと面談いたしました。資料1をご覧ください。7年間で27回、うち25回は定員内不合格とされ、28回目の受験を前に2019年11月に休成された渡辺淳さんのお母様も、淳さんの家へと共に参加されました。資料2でお配りした淳さんのお母様の手紙にあるように、淳さんは落とされても落とされても決して諦めることなく、ただ普通に生きるだけと進んでいきました。小学校、中学校と障害のない同級生と共に学び育ち、障害のあるなしに関わらず平等に生きる社会を信じていました。私は淳さんのように悲しい思いを、もう誰にも味わってほしくはありません。そこで大臣にお願いです。都道府県の中身は、秋に追加募集するところもあります。私がかたわった千葉県でも、この春定員内不合格にされた2人のお子さんが秋の受験に再挑戦します。秋の追加募集に間に合うよう、通知にて大臣答弁の趣旨を各都道府県に周知していただきたいと思いますが、いかがですか。

2:03:53

森山文部科学大臣

2:03:59

先日4月のこの委員会でもご答弁させていただきましたが、高等学校入学者選抜の方法などは、実施者である都道府県教育委員会等の判断で決定し、入学者については各校長がその学校及び学科等の特色に配慮しつつ、その教育を受けるに足る能力、適性等を入学者選抜により判定するものであります。その上で、学び欲を有する生徒に対して、学びの場が確保されることは重要です。定員内不合格になった生徒がその後の学びの機会を得られなくなってしまうようなことは、極力避けるべきであると考えます。このため、文部科学省におきましては、従来から定員内不合格自体が直ちに否定されるものではないとしつつ、定員内でありながら不合格を出す場合には、その理由が説明されることが適切であることを示しております。各教育委員会等において、入学者選抜の在り方を検討するにあたっては、文部科学省が実施している調査結果等を活用して、定員内不合格を出さないよう取り扱っている例を含め、他の教育委員会における入学者選抜の実施方法等を参照していただくことについて、今後、速やかに周知する予定であります。速記を止めてください。

2:10:58

【佐藤】代読いたします。書き忘れましたが、じゅんさんは亡くなる直前まで高校生になることを期待していました。あとは定員を満たすことを地方自治体の真摯な対応を望むばかりです。次の質問に移ります。

2:11:21

次に、文部科学省が令和4年4月27日付で出した特別支援学級及び通級に関する適切な運用についての通知に関してお伺いします。この通知は一部の自治体で、特別支援学級在籍の子どもが大半の時間を交流及び共同学習として通常学級で学び、

2:11:47

特別支援学級において障害の状態や特性及び心身の発達の段階などに応じた指導を十分に受けていない事例がある、として是正を求めたものです。是正を求められた大阪府の自治体では、1979年の養護学校義務化後も地域の学校で共に学び育つ教育を推進してきました。

2:12:16

支援学級に対して通常学級を現学級と呼び、支援学級に在籍する子どもたちも、支援学級担任が一緒に通常学級に入り込んで障害のない子どもたちと共に学ぶ、現学級保障という独自の取り組みです。この方式で共に学んできた当事者と保護者が学びの場の尖閣を迫り、

2:12:43

共に学ぶ時間を制限するのは人権侵害だとして、大阪弁護士会に人権救済申し立てをしました。2024年3月22日、大阪弁護士会は森山文部科学大臣宛てに、特別支援学級に在籍している児童生徒について、

2:13:06

原則として、週の授業時間数の半分以上を特別支援学級において授業を行うことを求める部分は人権侵害の恐れがあるとして、撤回を勧告しました。これに対して森山大臣は、「3月29日の定例記者会見で、我々はインクルーシブ教育を目指したものと考えており、

2:13:31

大阪弁護士会さんがなぜこのような勧告をされたのか理解できません」とお答えになっています。この見解は、国連障害者権利委員会から通知の撤回を勧告されたことに対して、長岡大臣が述べた見解と同じです。つまり、特別支援学級で半分以上過ごす必要のない子どもについては、

2:13:59

通常学級在籍に変更することを促すとともに、特別支援学級在籍者の範囲を、そこでの授業が半分以上必要な子どもに限ることを目的としたもので、インクルーシブを推進するものと考えるということです。この言葉通りに受け取りますと、特別支援学級で週の半分以上を過ごす必要のない子に関しては、

2:14:28

法律的配慮や必要な支援を受けながら、通常学級在籍で学ぶことを基本とするということになりますが、大臣、そう捉えてよろしいですか。また、その場合、特別支援学級で週の半分以上過ごす必要があるかないかは、誰が判断することになるのでしょうか。教育委員会ですか。学校ですか。それとも本人保護者の希望で選べるのでしょうか。お答えください。

2:14:59

森山大臣。

2:15:02

ふなご先生ご指摘の令和4年4月の通知は、一部の自治体において特別支援学級に在籍する児童生徒が、大半の時間を通常の学級で学び、特別支援学級での障害の状態等に応じた特別な指導を十分にすることとなります。特別な指導を十分に受けていない実態があることが明らかになったことから、それまでお示ししてきた内容をより明確化した上で、改めて周知するために発出したものであります。具体的には、特別支援学級に在籍する子どもの範囲を、そこでの授業が半分以上必要な子どもに限るとともに、その必要のない子どもが特別支援学級に在籍している場合には、

2:15:54

通常の学級に在籍を変更することを促すこと、こういったことを目的としたものであり、これはむしろインクルーシブルというものを推進しているものであると我々は考えております。その上で、障害のある児童生徒の学びの場の判断は、障害の状態、教育的ニーズ、学校や地域の状況、本人及び保護者や専門家の意見などを

2:16:22

一方的に勘案した上で、市区町村の教育委員会が行うこととなっております。まずは本人、保護者の希望を尊重した決定が行われることを強く望みます。しかし教育委員会が本人、保護者の意向を聞き、学びの場を選択してもらうにしても、

2:16:51

選択すること自体に無理があるから人権救済申し立てがされたのです。通常学級に変更した場合、特別支援学級担任によるサポートが得られず、手厚い支援や指導ができなくなるのではないかという不安の声に対し、文科省は特別支援学級及び通級による指導の適切な運用についてQ&Aで、

2:17:20

次のように回答しています。通常学級に障害のある子が在籍する場合、担任などによる合理的配慮を含む必要な支援や、特別支援教育支援員の配置によるサポートの対応が考えられます。また、通級による指導も受けられます。

2:17:43

しかし、支援員は教員ではなく教科の授業を行うことはできません。担任の指示の下で、本人ができないことの補助をするだけです。今回の通知で是正を求められた自治体では、支援学級担任が通常学級に入り込み、

2:18:06

通常学級の担任とともに遅れがちな子の学習のサポートをしたり、付き添い指導をするなど、単に学ぶ場を同じくするだけでなく、共に学ぶための手厚い教育を実践してきました。そのため、通常学級席へ変更後は、支援学級担任の入り込みによる合理的配慮・個別支援がなくなることになります。

2:18:33

支援学級在籍でほとんどの授業を通常学級で受けてきた障害のある子にとって、現在の学級定員や教員の多忙の現状を考えると、大きな不安と不利益をもたらすことになります。大阪弁護士会の勧告書発表の記者会見で、当事者のお子さんのどちらか片方だけとか、

2:18:59

少しの時間しかいられないとか、決められるのはいや、お友達と一緒がいいというコメントが紹介されています。分け得られることなく、共に学ぶことは基本的人権であり、子どもにとって何よりも重要な教育ニーズです。

2:19:20

その一方で、支援学級担任による支援がない状態で通常学級席を選ばなければならないことは、合理的配慮の提供と、有効な教育を促すための必要な支援を一般教育制度内で保障することを定めた障害者権利条約24条2項(C)と(D)に違反しています。

2:19:46

文科省が通知はインクルーシブ教育を進めるためというのであれば、通常学級席で学ぶ障害のある子に、今までと同様の合理的配慮と個別支援を保障していくべきと考えます。大臣、いかがですか。

2:20:04

森山大臣。

2:20:12

今おっしゃられた船子先生のご指摘についてですが、そもそも特別支援学級は、そこでの教育を必要としている児童生徒に対して、個々の障害の状態や特性等に応じた特別な教育課程を編成し、少人数でのきめ細かい指導を行うために設置されているものであり、

2:20:36

この学級での教育を行うために配置されているのが特別支援学級の担当教員であります。その上で、特別支援学級から通常の学級に在籍を変更した児童生徒に対しては、学級担任等をはじめ特別支援教育支援員による必要な支援の実施や、

2:21:00

一人一人の障害の状態等に応じた指導方法等の工夫や、学習効果を高めるICT機能の活用、そして通給による指導の活用など、合理的配慮の観点も踏まえ、教育委員会や学校において適切な支援体制を整えていただくものと考えております。

2:21:23

特別支援教育支援員ではなく、学級担任以外の教員によるサポートが必要な場合には、教育委員会の判断で別途教員を配置していただくことも可能であると考えております。我々、文部科学省としては、引き続き、通常の学級で学ぶ児童生徒に対して適切な支援がなされるよう、各自治体や学校の取組を支援してまいりたいと考えています。

2:21:53

長谷保史君

2:21:55

お願いいたします。大阪の現学級保障の取組には歴史的な経緯があります。1970年代、部落開放運動による人権教育を実践する中で、障害児が教育から排除されていることに気づいた豊中市の教育職員の取組から始まりました。

2:22:16

1クラス50人近くの子どもがいる中、障害のある子どもへの合理的配慮という考え方も、会場員などの人的支援もありません。人手を確保するために、障害児学級と通常学級に二重に在籍する区に行くの策がとられ、実際の授業活動は、障害児学級担任が入り込んで通常学級で行ってきました。その実践の積み重ねが、大阪では障害があってもなくても共に学び、育つことが当たり前、

2:22:44

中学校で共に過ごした仲間と共に、高校でも学びたいという願いを受け、定員内であれば不合格を出さないとする大阪府教委の方針になったのだと私は理解しています。同じ1970年代、イタリアは統合教育に向かいました。1992年の障害者の支援・社会統合諸権利法により、幼稚園から大学まで、全ての学校教育段階でインクルシブ教育が保障されました。

2:23:12

通常学級で支援を必要とする子どもがいる場合は、学級定員を25人から20人に削減、支援教員の過剰などの環境整備をしました。同様に、80年代以降、世界は統合教育へ、そして1990年のサラマンカ宣言以降、インクルシブ教育へ転換しました。しかし日本ではこの潮流に逆行し、養護学校を義務化し、障害の種類と程度で分ける教育を進めました。

2:23:38

特殊教育から特別支援教育へ、障害者権利条約の批准後は、インクルシブ教育システムへと名称は変わりましたが、障害のある子どもの学ぶ場を特別支援学校、支援学級、通級、通常学級と分ける原則は変わっていません。分けた場での手厚い教育が原則とされ、通常学級で共に学ぶための環境整備と合理的配慮、個別支援のための人も財源も十分ではありませんでした。

2:24:03

その中で、大阪では共に学ぶ教育を維持するために、二重積で現学級補償という方法を続けてきたといえます。文科省の通知は、学級定員など構造的な変更を伴わずに、授業の半分以上を通常学級で受けている子どもは、通常学級積にしてしまえと言っているに等しいものです。大臣、本当にインクルシブ教育を進めていくのであれば、通常学級の定員削減、教員の課配、校舎のバリアフリーなどの環境整備を行い、障害のある子の教育の場を原則通常学級にする必要があります。即実現できるものとは考えておりませんが、まずは通常学級で学ぶための環境整備推進の方向性だけでも示していただけませんでしょうか。

2:24:48

森山大臣

2:24:51

文部科学省におきましては、障害のある児童生徒の自立と社会参加を見据え、

2:25:01

一人一人の教育的ニーズに的確に応える指導や必要な支援が行われるよう、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校といった連続性のある多様な学びの場の整備を進めるとともに、いずれの場で学ぶ場合においても、障害のある子どもと障害のない子どもが可能な限りともに学ぶことができる環境整備を進めております。

2:25:27

障害のある児童生徒が通常の学級で学ぶことができるようにするため、きめ細かな指導等を可能とするための教職員定数の改善、外部専門家や特別支援教育支援員の配置に対する財政的支援、学校施設のバリアフリー化に対する補助を行うなど、必要な支援体制の整備に向けた支援を行っております。

2:25:52

また、特別支援学校での教育を受けたい、インクルーシブ教育システムではない、個別の教育を受けたい、そういうようなお子さん、あるいは親御さんもいらっしゃるということでございます。

2:26:19

引き続き、障害のある児童生徒と障害のない児童生徒が可能な限り、共に学ぶことができる環境の整備に努めていきたいと考えています。

2:26:31

ふなごやすひこ君

2:26:33

再度お聞きいたします。インクルーシブ教育の根幹はまず分けないこと、共にいることは人としての権利です。どこに住んでいても当たり前に地域の学校で共に学び育つことができるよう、文部科学省にさらなる取り組みをお願いし、質問を終わります。

2:26:52

本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。

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