1:14
ただいまから、外交安全保障に関する調査会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに小賀知景君が委員を辞任され、その補欠として高木真理君が占任されました。外交安全保障に関する調査を議題といたします。 本日は、21世紀の戦争と平和と解決力、新国際秩序構築のうち、気候変動が海洋放置順を及ぼす影響への対策と取り組みのあり方について、3名の参考人からご意見をお伺いしたのち、質疑を行います。 ご出席いただいております参考人は、東京大学大気海洋研究所教授原田直美君、神戸大学大学院海事科学研究科 準教授本田裕介君、 工益財団法人笹川平和財団海洋政策研究所太平洋島諸国チーム主任研究員 塩沢秀幸君でございます。
2:37
この際参考人の皆様に一言ご挨拶申し上げます。 本日はご多忙のところご出席いただき誠にありがとうございます。皆様から忌憚のないご意見を受けてまいりまして、今後の調査の参考に致したいと存じますので、どうぞよろしくお願い致します。次に議題の進め方について申し上げます。
3:07
まず原田参考人本田参考人塩沢参考人の順にお一人20分程度でご意見をお述べいただき、その後午後4時頃までを目途に質疑を行いますので、ご協力をよろしくお願い致します。また発言の際は挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますのでご承知をおきください。なお発言は着席のままで結構でございます。 それでは原田参考人からお願いいたします。
3:42
ありがとうございます。 今日はですね気候変動が海洋放置水上に及ぼす影響への対策と取り組みのあり方ということで、私からサブタイトルとして北 極南極日本周辺の視点からということでご紹介をさせていただきます。前半ですね、サイエンスのエビデンスに関するプレゼンテーション、これ研究者の立場でご紹介させていただき、後半にですね、戦略についていくつか提案させていただきますけれども、そちらの方はですね、内閣府の総合海洋政策本部産業会議、現在産業を拝命しておりますので、その産業としての立場で発言をさせていただけたらと思っております。ではですね、お手元の資料、最初のページを見ていただきまして、下の方ですね、北極海、南太陽の海表は減っているというタイトルの図になります。こちらはですね、1979年からした横軸ですね、ちょっと途切れていますが、2020年ぐらいまでのですね、衛星観測の結果のですね、北極と、それから南極周辺、南太陽のですね、海表の分布をグラフ化したものであります。で、太い線がですね、北極です。そして、青い線が南極ということになります。で、皆さんご覧になってお分かりのようにですね、北極はもう観測当初からですね、右肩下がりでどんどん海表が減っているという現実がございます。一方でですね、南極の方は数年程度のですね、周期性を持った変動ありますけれども、長期的にですね、増えている、減っている、こういった傾向がない。まあつまり地球温暖化に対して南 極はですね、あまり応答していないのではないかというのが、これまでの見解でありました。ところがこちらのグラフのですね、右端、ご覧になっていただきたいんですが、青い線ですね。2015年、16年ぐらい以降ですね、急激に南太陽周辺の海表も減っております。で、これ回復していないというのが現状でして、いよいよ温暖化の波がですね、南極周辺にも押し寄せているかということで、研究者たちは懸念を抱いております。めくっていただきまして、上の図になります。こちら左側の図がですね、世界の海面水上昇の将来予測、右側は南極表彰、南極大陸の地図、絵になっております。左側の、まずはグラフなんですけれども、こちら、二酸化炭素の排出シナリオベースにいくつかの線が描かれております。で、これぐらい、例えば、RCP8.5という赤い点線がございますけれども、これ今現在と同じような化石燃料の使い方でいった場合にですね、海水準、これぐらい上がりますよということが示されていて、縦軸の0から5というのはメートル単位です。全球の海面水位がメートル単位でこれだけ上がりますよということを示したグラフになっています。で、2100年のところを見ていただきたいんですけれども、どの排出シナリオベースでもですね、大体数十センチから1メー トルは上昇するというふうにされております。で、今現在ですね、日本周辺、年間3.5ミリ程度ずつ海水準上がっているというのが現状です。これがですね、温暖化が加速していきますと、数十センチあるいはメートル単位といった形でですね、大きく海水が上がっていくということになります。現在、熱膨張といいまして、海洋が温暖化することで膨張する形で海水が上がっているというのが大部分でありますけれども、いよいよこのフェーズがですね、大陸表彰の誘拐のフェーズに移ってくるかということになります。そうすると、これ急激に上昇してくる可能性がありまして、この海面水位上昇の問題というのは、津波留のようなですね、南の島の問題だけではなく、世界の大都市、東京、大阪、名古屋含めてですね、すべて海抜0メートルの沿岸に位置しておりますので、我々大都市圏の問題でもあるということになります。右側のですね、南極周辺、一体じゃあこの大陸のですね、どの辺で表象が溶け始めているかということを色で表しています。赤茶色の色が強いほどですね、南極の溶けている部分を表しています。で、これ真ん中にちょっと青い線が引いてありますけれども、この青い線の右側が、いわゆる東南極と呼ばれているところで、左側が西南極というふうに呼んでいるところであります。我が 国の昭和基地、東南極に位置しておりまして、その下にですね、突天氷河というところがあります。で、実は東南極、あまりですね温暖化の音を受けていない、そんなエリアだったんですけれども、昨今のですね、日本の南極観測隊の観測から、どうやらこの突天氷河周辺が、特に集中的に東南極周辺ではですね、大陸表象を誘拐しそうだということが分かってきました。先ほど前ページでお見せした海氷の分布、右肩下がりで下がり続けていると、ここ数年ですね、紹介いたしましたけれども、この海氷がなくなってしまいますと、ちょうど大陸表象の線をするような形で海氷って実は存在しているんですが、それがなくなるとちょうどですね、シャンパンのコルク栓を抜くように、広範囲部にあります大陸の表象のですね、氷がより海に流れやすくなってしまう、そんな状況があります。で、この突天氷河(4m)と書かれていますが、この天線のですね、範囲、突天氷河と呼ばれているところなんですけれども、たったこれだけの面積、全部がですね、海に流れ出してしまった場合ですね、4mの全球のですね、海水位を上げる、それほどのポテンシャルがあるということを表しています。この突天氷河と同じだけのポテンシャル、西南極の氷層量全部を溶かしてもですね、同じぐらいということで、いかにその東南 極のですね、氷層に存在している氷層の量が大きいか、そしてですね、危機的な状況がそろそろ東南極にも始まっているかということを表しております。それからその下ですね、視点をですね、日本周辺に移動させます。こちら日本周辺のですね、海洋熱波の発生と、それからブリの魚殻のグラフを持ってまいりました。このグラフですね、黒い線と赤い線があります。黒い線はですね、この北海道沖のですね、海水温を表しておりまして、横軸は85年から2015年までということになっております。大変変動が激しいわけなんですけれども、2010年以降ご覧ください。ずっと海面水温18.5から19度推移したまま、つまりですね、高い水温がずっと維持されているんですね、ここ数年。こういったですね、水温の上昇が毎年発生するようになったタイミングでですね、どうもブリの魚殻高が増えているということで、この両者には実はですね、統計的な関連があるということで、海洋研究開発機構の研究者らが報告をしております。1枚めくっていただきます。ということで、以上ご紹介してまいりました気候変動。これがですね、海洋放置水準に及ぼす影響と、それから対応についてプレゼンテーションを進めてまいります。まず最初に紹介した北極海の海浜用が減少していくということでですね、実はこの北極海に埋蔵されているとされるエネルギー、天然ガスとですね、それから鉱物資源、さらには生物資源、こういった資源へのアクセスが容易になります。これへの対応ですけれども、エネルギーと資源のですね、安全保障の確保と、それからこういった資源を探査したり、あるいは取ってきたりするためのイノベーションへの注力、これをですね、継続的に行っていく必要があろうかと思います。そしてこういったイノベーションへの注力というのは同時に、カーボンニュートラルをですね、強く意識した再生可能エネルギー、それからレアアース、これを深海から入手する技術の開発、そういった技術革新にも結びついてまいります。それから2つ目ですね、南極島の氷床、こちらがですね、海洋へ流れ出しますと、海面水位の上昇、これまでとは桁違いに起こる可能性があります。これへの対応としましては、大都市、それから国境離島、この水没に対する対応が大変重要になってまいります。それから3点目ですね、水産資源の分布、こちらの全体的に、浴域へ現在移動しているとされています。こういった移動ですとか、あるいは分布の変化、例えば海洋熱波によるですね、ブリの漁獲の上昇、逆にですね、鮭は取れなくなってきております。こういった漁種の入れ替えですとか、あるいはこういったですね、水産資源を日本以外の国々が公の海で確保してしまうといったことの増加、それから現場海洋をしっかりと状況を把握していくということ、これがですね、重要になってきておりまして、こういったことへの対応というのはですね、食料安全保障リスクへの対応ということで重要になってくるわけです。ページ下へ行っていただきまして、こういった対応についてですね、7つの重点戦略といったものをですね、提案させていただきます。まずはエネルギーと資源のですね、安全保障の確保と継続的なイノベーションへの注力に関して、例えば、例を挙げておりますが、自立型無人探査機、こういったものをですね、はじめとする技術革新、そしてこれらのですね、迅速な社会実装、これが大変重要になってくるかなと思っております。こういったことの促進によりまして、生産性の向上、海洋での活動の精進力化、それから養生不力発電等のですね、巨大構造物の保守管理にもですね、対応していくものかと思います。それから2つ目ですね、養生不力発電の配達的経済水域展開に向けた制度整備の推進、これに関してですね、先進国の責務として、2050年カーボンニュートラルの達成に結びつくということになります。それから3つ目の戦略ですけれども、南鳥島及び周辺海域の開発、これの推進です。こちらはですね、レアアー ス生産の社会実装支援のための調査を強化する、こういったことが必要になってまいります。そして4つ目、北極政策のさらなる推進です。今現在建造中のですね、最新鋭の観測設備を有する北極域研究船ミライツー、これをですね、国際プラットフォームとして運用しながら海洋環境調査を確実に実施し、北極航路、それから北極域の資源開発に貢献していくものというふうになります。めくっていただいて、重点戦略5つ目、6つ目、7つ目です。まず大都市、それから国境離島のですね、水没への対応ということで、管轄海域の保全のための国境離島の状況把握、これが大変重要になってまいります。排他的経済水域のエリアを確保する重要な拠点として、それから地形照合システムの整備などを行い、こういった国境離島等でのですね、経済活動、投資を促進していくということが重要になってまいります。また食料安全保障リスクへの対応ですけれども、海洋状況把握、それから情報の利活用、これをですね、ぜひ推進する必要があります。こういった推進によってですね、船舶観測、衛星観測、人工知能などの活用によるデータ解析手法の高度化、それから多様な現場海洋の情報を集約、共有するということですね。そしてこういったデータベース、産業界を巻き込みながら利活用していくということが重要 ですし、こういったデータベースはさらにですね、支連沿岸国、同志国、同盟国、こういった国々との連携、こういった国々への支援といったことにも結びついてまいります。それから最後7つ目の戦略、これ一番重要なんですけれども、以上ご紹介した6つの重点戦略、すべてに関わってくることですが、人材育成です。海洋に携わる人材育成、これ本当に重要なことになってまいります。その下ですけれども、まとめになります。ここで提案させていただきました7つの重点戦略、人材育成、AUV等の技術革新、洋上風力発電によるカーボンニュートラル達成、レアアス開発、北極政策、国境離島対策、海洋状況把握、この推進、こちら実は、現在走っている第4期海洋基本計画、この基本計画の中で特に重点的に打ち出していくべき戦略と位置づけられているものであります。これを推進していくということが重要であります。こういった推進は、我が国の安全保障、経済安全保障、そして食料安全保障の強化、経済成長への貢献、温暖化など喫緊の世界的な社会課題の解決、社会実装産業化、国際展開の観点から国益に資するものであるというふうに言えます。また、現在走っている第4期海洋基本計画の2つの主柱、総合的な海洋の安全保障、及び持続可能な海洋の構築、これらを通じた我が国の海洋立国の実現に結びつくものと思われます。私からの発表は以上です。御清聴ありがとうございました。ありがとうございました。次に本田参考人にお願いいたします。ただいまご紹介に預かりました、神戸大学の本田でございます。国際法専門にしております。20分と時間が限られておりますので、早速配布いたしました報告資料に従って報告、意見陳述をさせていただきます。適宜、冊子になっております事前に配布させていただきました資料もご参照ください。本日の報告内容ですが、海面上昇が日本の領海基線に与える法的影響ということで報告させていただきます。中身については、まず日本の基線をめぐる現状について簡単に説明いたします。次いで、この問題に関連する国連海洋法条約の規定を外刊し、その上で海面上昇をめぐる現行の国際法規則、その解釈とかですね、またこれをめぐる国際的な議論状況について解説させていただきます。最後にですね、日本の取り組みの在り方について、現状どういったことを日本がとっているのか、こういったことについてですね、試験を述べさせていただきます。配布いたしましたスライドの2ページ目をご覧ください。四方を海に囲まれた我が国は、有人無人合わせて14,125の島で構成され、約35,278kmという超大な海岸線を有する海洋国家であります。これらの海岸線や島々は、そこから派生する権利や権限、これ権原といいますが権原を支える重要な役割を担っており、とりわけ473あると言われている日本の管轄海域の外沿、外側ですね、これを根拠づける離島である国境離島の重要性は改めて指摘するまでもありません。しかしながら、その海洋権限を根拠づける海岸線や離島は普遍というわけではなく、今回のテーマになっております海面上昇、その他のですね、危険に常にさらされております。近年の日本の領海規制の地理的変化について若干説明いたしますと、記憶に新しいものでありますと、2019年9月には北海道のサルフツ村の沖合約500mに位置している国境離島であるエサンベ・ハナキタ小島の消失が確認されております。ただし、近傍に大体となる気線があったため、領海面積への影響はほぼないとされております。それでも水物によって領海を持つことができる定調工事でもなかったということから、日本は気線を引き直すということを判断いたしました。エサンベ・ハナキタ小島の消失の原因は現在特定されていないというか公表されておりませんが、これが海面上昇に直接起因するのか、それとも単純に流氷とか波浪の影響、あとこれも海面上昇の影響があるかもしれませんが、これは不明ですが、いずれにせよ、事実として日本は 一つの島の消失を経験しております。そして日本においても海面上昇の影響は明白となっている以上、遠からず、またはすでに直接または間接的な影響で島や海岸が衝突する可能性があります。それでは海面上昇は国際法秩序にどのような影響を及ぼしているのでしょうか。次のスライドをご覧ください。海面上昇がもたらす法的な問題としては、本日のテーマからはこの2点を挙げさせていただきます。1つ目は海面上昇に伴い島や沿岸域、海岸線ですね、これらが水没したとしても従来の領海基線の地位を維持することができるのかということです。現行国際法上、基線を現時点の線として固定するということが認められているのか、それとも海域の物理的な実態、現実に即して基線を引き直さなければいけないのか、こういうことです。また海保護署の論点としては、2つ目に挙げられる水没した地形の法的地位、また基線を固定できるのかということですが、それとの関連で海面上昇の影響から島や海岸を守るための措置、仮にこれが固定できないというふうになった場合には物理的な島や海岸を守る必要がありますが、その場合どのような措置が取ることができるのかということであります。法的観点から見た海面上昇ですが、法的な意味合いとしては、国 連海洋法条約第5条等に言及されている低調線、英語でいうとlow water lineまたはlow water tideとなりますが、これが物理的な実態として現在の位置よりも高くなる、すなわち基線が陸側に交代するということを意味します。その場合、基線とその外縁の両方が同様に移動することから、理論的には領海等の範囲、つまり面積、これ一切が変化することはありません。単純に陸側に移動するというだけであります。その可視化イメージについては、次のスライドに載せている通りであります。しかしながら、海域に地理的に固定されている漁場とか海底資源等、その管轄水域の中に固定されているものに関しては、基線の移動に連動して移動するわけではないので、沖合の島が、もし定調線等が上層することで、環潮時にしか水面に出ない定調耕地になった場合、または完全に水没してしまった場合には、それらの資源を失うということもあり得ます。次に、めくっていただいて、5、6ページをご覧ください。先ほど言及したエサンベイ、花北小島の状況でありますが、海面上昇または実態として海洋地形が水没するということになれば、先ほども申し上げたとおり、海洋懸原、そういった領海とかそこに浮存する資源等を所有しているというふうな、その根拠を失うことを意味します。ここに挙げているとおり、エサンベイ、花北小島は島でも定調耕地でもないということから、その懸原を失ったということになります。また、あくまでも例えでありますが、6ページ目。現在、海面上昇に危機にさらされているというわけではありませんが、一つの例として、長崎県の男女群島、目島から約1海里、約2キロ先に位置するサメセというところがありますが、これが海面上昇によって仮に水没してしまった場合、その場合は日本は78平方キロメートルのEZ、ハイタリー経済水域を失う、そのような政府資産が出ております。サメセを含め、日本は領海やハイタリー経済水域等の外縁を根拠づける定調船を保全するため、2010年に国内法である定調船保全法を成立させ、その施行例において、井戸経度によって定調船保全区域というものを185カ所指定しており、その保全活動を行っております。しかしながら、この定調船保全法の制度は、定調船を交代させるような海底の掘削、土砂採取等の人為的な行為を規制するものであって、海面上昇に直接対応するものではございません。次に7ページ目、次のページをご覧ください。先ほど説明いたしました2点の国策上の論点でありますが、もう少し具体的に海洋法上の論点として説明したいと思います。1つ目ですが、海面上昇に伴い、島や沿岸域が水没したとしても従来の基線の地位を維持できるのかという問いに関してですが、つまり島や海岸等が完全に水没してしまった場合、その海洋地形やそこに設定されていた基線は、ではどのように扱えばいいのかということであります。国連海洋法条約上、この問題について直接に言及する条文というものはございません。しかしながら国連海洋法条約が制定された経緯やそこにおける議論等の一般的な理解からすると、基線というものは海洋の実態に合わせて設定される、従って海洋の実態に即して移動するということが想定されており、従って完全に水没した場合はその地形は基線の起点として使用ができないというのが通説でございます。これは国際法上の基本的な原則である、陸が海を支配すると、陸に海洋というものがくっついてくるという原則から導き出されるものであり、あくまでも原則であります。また通説と先ほど言いましたが、通説イコール現在最も支持されているというわけではございません。あくまでも伝統的な通説解釈ということでございます。この場合論点としては、基線を更新する必要があるのか、または義務としてそういうことをする必要があるのかということでございます。この点をめぐってはある、ないというふうな対立が現在もあります。今週の加藤、申し上げましたとおり、通説の解釈からは海洋懸ばらを守るためには陸域の水没を防がなければならないということが合理的な選択となります。しかしながら問題は、そのような措置が国連海洋法条約において、基線等の海洋懸ばらの取得の条件である自然に形成された陸地であること、これに抵触するかどうかという問題がございます。この点、国家は歴史的に海岸線の侵食を防ぐため、埋め立てや護岸工事といったことを実施してきているということからも、国際法上も基線の起点となる島や海岸線、これを人工的に保全するということは完全に認められているということが通説、この場合は多数説となっております。他方でそれが大規模に及ぶ場合、人の手を加えないと維持できないほどまで悪化してしまったという場合であれば、自然として成立するということが満たせないということから、島の場合は人工島に変異するということを主張している有力な学説等もございます。ご存じのとおり、沖ノ鳥島の法的地については、我が国が島であると主張しているにも関わらず、特定の論者また国から、排他的経済水平や大陸であるのは持てない岩であるという主張がありますが、その理由としては、大規模な現在のような護岸工事のようなものをしなければ維持できないということであれば、もはや自然に形成されたという要件を満たせないということを説明するものもあります。しかしながら、先ほど申し上げました多数説、公定説に基づく有力な反 論としては、そのような法則は、新しく海洋圏丸を創設する、つまりないものを新しく作るというものではなく、現在あるものを維持する、その保全するためのものであって、国際法上ないものを作るわけではないのだから、国際法上の地位を変更するものではないということで問題がないんだというふうな主張があります。これを裏付けるものとして、2016年のフィリピンと中国との間の南シナ海仲裁判断においては、関連する裁判所の言及としては、海洋地形の法的地位の決定に関しては、たとえ大規模な改変が行われたとしても、その場合は大規模な人口の改変に先立つ自然の状況、つまり現象の状態ですね。これに基づき判断するということであって、たとえ控除したとしても、それが低調耕地が島になる、または人口等によって島を作るということにはならないということが指摘されております。この点はもう少し後ほど説明させていただきます。下の8ページに移ります。これまで説明してきたように、海面上昇は気線の法的地位、これに大きな影響を及ぼします。したがって国家の海洋権原、権限に直接問題、直接関連します。ではその気線、ベースラインというものは、どのように国際法上位置付けられているのでしょうか。国際法上、1930年のハーグ国際法典編参会議というものがありま すが、ここで初めて気線の法的地位というものが国際的に、国際連盟の下で議論がされました。結局のところ、このハーグ法典科会議においては条約というものは作成されませんでしたが、その際の議論においては、気線というものは全ての海岸線において定調線から設定される、定調線に基づいて設定される。その定調線は沿岸国の公式海図に表示されたものとするという理解が形成されております。その後、1982年の国連海峡条約において、通常気線と直線気線というものが、という気線の設定方式が採用されております。この他にも我が国には適用されませんが、群島気線というものがあります。今日、各国はこの国連海峡条約の方式に基づいた気線を設定しております。国連海峡条約第5条がどのように定めているかというと、通常気線に関しては、領海の幅を測定するための通常の気線は沿岸国が公認する大縮尺海図に記載されている海岸の定調線と定められており、直線気線の場合は海岸線が著しく屈曲しているか、または海岸に沿って至近の距離に一連の島がある場合において、例外的に適当な点を結ぶ、直線的な線を結ぶことが認められております。今回は通常気線に焦点を当てて、意見陳述をさせていただきます。もう少し説明をしたいと思いますので、9ページご覧ください。国連海峡条約の規定ですが、先ほど申し上げました通常気線の条文、この解釈をめぐって、学説的にでありますが、2つの解釈が提唱されております。1つが沿岸国が公式に承認した海図に描かれた定調線が気線の基準となるという解釈であります。これは海図、したがってチャートに記載された気線が定調線となるということであります。これに対して、実際の海岸に沿わなければならないということで、調整基準に基づいた沿岸の定調線が法的な通常気線の起点となるという主張もあります。これがアクチュアルベースラインということで、実際の状況に合わせて気線というものは変化するという指摘がございます。10ページですが、それでは現実と海図との間に差がある場合はどのように解釈する必要があるのかということでございます。これに関して伝統的な解釈としては、海図に即して記載されているので、そのままで良いのかということがございますが、これも別な解釈でありましたが、現実の物理的な現実に合わせて気線を引き直す必要があるという指摘があります。しかしながらこれは国際保障、国連海洋保障約の義務であるかといった場合には、そうではないという主張の方が多くあります。なぜなら国連海洋保障約は直線気線や大陸棚といった特定の場合 を除いて、国連等においてそういった範囲を帰宅する、固定しているということを届け出る、または更新する義務というものが課されていないからとされております。それでは、現実と異なる定調線が記載された海図をこのまま使用し続けて良いのかということでございますが、この場合、その際、現実と海図との際が微小である場合、要は法がこだわるほどまで変化がないのであれば問題がないというふうな主張が法的にはされております。しかしながら、先ほど申し上げた1930年のハーグ法定化会議における議論、これは国際法の専門家や海図等に関する専門家の議論がされておりますが、そこにおいては、現実と著しく乖離する場合は、それは正しい海図とは言えないということで、了解の幅が変化した場合は、そこにおける管轄権の交渉の問題になりますので、場合によっては関係する国から国際裁判として訴えられる可能性がある。しかしながら、そこまで国はしないだろうということから、問題がないというふうに指摘されております。では、その問題がないということですが、微小以上の差異がある場合はどうなるかということですが、これは最近の国際法上の議論においては、実際の定調線を代表しない、現実ではない海図の線ということで、それは法的な偽製、フィクションですね、存在しないものをあるといって、領土、領海の幅を保護するということはできないということが国際法学上を言われております。それでは解釈論上からそうなるということですが、それでは国家としては領海の消失、島の消失を受け入れるしかないのかということですが、これに対してやはり問題であるということから、現在の11ページにあるように、基線の移動または固定をめぐる議論が国際法上も国際的な議論も活発にされているということでございます。通説的には、先ほど申し上げたとおり、国連会派法上は基線というものは現実に即して移動するということが基本的な立場となっております。他方で現在の学説や国家実行からすると、多くの主張が海面上昇への問題への対応としては、移動説は好ましくないというふうに指摘されております。したがって現在急速に固定説というものが非常に支持を集めております。ではこの固定説ですが、法的な犠牲、フィクションによって基線、定調線を守るということですが、どのような例があるかといいますと、既に太平洋当初国においては実例があります。一つがマーシャル諸島、またはキリバス島において国内法によって海図において基線の緯度経度を指定し、永久に固定するという措置が取られております。または太平洋当初フォーラムにおいて宣言されているように、多くの国、その代表が、基線及びその外縁の見直し、基線の更新を行わないという消極的な固 定としての主張をしているものがあります。その固定説をめぐる指示が現在集められているということでございますが、固定説はどのような根拠で主張されているのかといいますと、12ページに移ります。これに関しては様々な説が提唱されております。そもそも国家の裁量、国家は権利として基線を固定することができるんだという主張もあります。これは国際法上、基線の設定というものは一方的行為として、他国からの承認は必要ないということから、国際法上そのような基線の固定ということが認められるという主張もあります。これに対して、やはり確固としたものが必要ということで、新しく固定を認める国連開放条約上の解釈やそのような立法、新しい条約を作るとか、新たな措置が必要であるというような主張もございます。現在の国連における議論では、基本的に固定説を少なくとも否定するという主張はございません。ゼロです。また、欧米諸国においては、②の改名上昇に対応する解釈を広く認めるべきというふうな主張がされております。下に書いておりますとおり、国連の国際法委員会における暫定的な結論ですが、そこでは法的安定性や予測性、また第三国との権義義務との関係から、現在の海洋権原、海洋権限というものは維持することが望ましいという結論になってお ります。次に移ってください。13ページですが、しかしながら固定説には様々な問題が指摘されております。一つ一つ説明すると時間がかかりますので、いくつかピックアップしますが、理論的な問題点でありますが、国連開放条約と整合しない基線を恒久的に固定するということになることから、管轄権の行使に関する問題が生じるのではないかというふうな指摘がされておりますし、一番下の方にありますが、調整サイクルのある時点で基線が水面上にあるということが前提とされているのが国連開放条約上の基本ルールであります。したがって現実にそぐわない海面を維持すると、基線を維持するということになると、既存の海図が、高校に危険を及ぼす可能性も指摘されております。時間が迫っておりますので、15ページに移ってください。それでは法的に固定するということが難しいということであれば、物理的に保護しなければならないということになりますが、それがどこまで認められるのかということでございますが、これは沖ノトリ島に関して様々な指摘がされております。現在様々な護岸工事等がされておりますが、これに対して自然に形成されたという要件を満たさなくなるのではないかという指摘がされておりますが、これは先ほども申し上げましたとおり、16ページの一番下に ありますように、大規模な人工的な改変を行う際に先立つ自然状況で判断すべきということが指摘されております。また現在沖ノトリ島の護岸工事等に関しては、珊瑚礁や土砂等の自然素材を利用しているということから、人工的な保護措置というものは大規模でされておりません。17ページ、18ページに移ってください。最後に、海面上昇に対する日本の取り組みの在り方について若干まとめさせていただきます。現在の日本の立場ですが、従来日本は領海法に基づいて領海の寄仙島を定めておりましたが、そこには寄仙を固定する、または移動するということは書かれておりません。しかしながら、昨年、太平洋島諸国フォーラムの代表団との綾芝外務大臣との会談や岸田総理のインド世界問題表記会におけるスピーチ、また5月の自民党領土に関する特別委員会の提言等にあるとおり、日本が方針としては沿岸国の裁量で寄仙を固定できると、これを広く認めるべきだというふうな主張をしております。しかしながら、先ほど申し上げたとおり、寄仙の固定説に関しては、解釈論的な観点からすると様々な注意が必要になります。そこで18ページまとめに移りますが、試験としては、現行の国連海洋事業局の解釈上は、一度設定した寄仙を維持するということは一応可能ではございます。これは先ほども申し上げたとおり、寄仙を逐次更新する義務というものがないということから、消極的な意味において可能となります。しかしながら、それが実際の海岸の状況と物理的な実態が著しく乖離するということになった場合は、様々な問題、または合法性、正当性等が他国から問われる可能性があります。したがって、④にありますとおり、最も現実かつ法的に整合的な選択肢としては、やはり何らかの合意形成をする必要があるということでございます。国連総会の決議等を通じた解釈合意等の採択等が一つの手段としてはあり得るのではないでしょうか。いずれにいたしましても、既存の国連開票条約上の解釈では、海面上昇への問題に100%対応するということは不可能ではございます。したがって、政策論的な立場としては、現在の解釈を超える、そのような提言をすることも重要であるというふうに考えます。以上、意見陳述をさせていただきます。はい、ありがとうございました。では次に、塩澤参考人にお願いいたします。
41:28
笹川平和財団の塩澤と申します。よろしくお願いします。今日は、私は国際法の専門ではないんですけれども、太平洋当初国にずっと関わっていまして、今回はこのテーマに合わせて、その切り口から意見陳述をさせていただきたいと思います。まず、今回の内容ですけれども、そこに書いたように、ポイントから、最初に今回の話のポイント、そして太平洋当初国の多様性、地域枠組み、海面上昇が太平洋当初国に与える影響、国際法協会、国際法委員会、ILA及びILCによる規制維持に関する見解、規制確保の不確実性に対する太平洋当初国の対応、太平洋当初国の立ち位置、補足として地域機関の技術支援、データ化、太平洋当初地域の海域に関する法執行協力、気候変動の無垢な被害者としての太平洋当初国側の意識、基線の不確実性がもたらす安全保障上の懸念、最後に我が国との連携、協力の可能性、必要となる外交的取組について説明していきます。まず3ページ、4ページ目ですけれども、まずポイントとして結論みたいなものですけれども、最初に海面上昇は太平洋当初国にとって存亡の危機であると、そういう部分があります。現実的に領土が減少したり、消失したり、海域が減少してしまうということがあり得ると。それは住民の安全にも関わるものであり、食料確保に関しても問題がある。そして国家経済に対する脅威でもあるということです。もう一つは、国連海洋法条約、アンクロースにおける基線確保の不確実性の問題。3つ目が外国の好意者が海洋圏域のこの曖昧さを悪用する可能性があるんじゃないかというところ。最後に4つ目として、我が国国際法に従った自国海域の確実な保全の実現への協力という部分になります。下の地図ですけれども、いくつか台風倒食といっても一応に語ることができなくて、いろんな見方をしなければいけない部分があります。その①の部分としては、多様性ですね。旧創始国という国がありまして、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスなど、あと一部フランスですけれども、そのため現在独立した国であっても、そういう旧創始国との関係が法律上も、法律ではなくて国内法などの基本の部分で関係していたりします。また右側の地図を合わせると、サブリージョナルというんですけれども、小地域というのですね、の分け方があり、ミクロネシア地域、メラネシア地域、ポルネシア地域という分け方もあります。めくっていただいて、次の部分ですけれども、太平洋島北14カ国がありますが、大きな違いがそれぞれあって、まず人口が1万人前後のところもあれば、90万人のようなフィジーのようなところもあり、パパーニューギニアのように900万人を超えるような国もあります。人口規模が違うということで、国家予算の規模が全然違っていて、例えば1万人前後の国だと国家予算が年間100億円から200億円とか、そういう規模だったりします。そうするとそういう国にとってはインフラ整備などに関する大規模な資金というのは到底用意できず、作った後もいじかないような費用が調達できないというそういう限界があります。地形としては定管小国といわれるマーシャル・ツバル・キリバスなど、標高が2メートル前後とかそういう国があります。あと経済的には民間部門の強い国、フィジーやパパーニューギニアなどあり、一方で政府支出にGDPが依存しているツバル・ナウル・キリバス・マーシャルなどがあります。一方で共通点としては漁業、漁業といっても、EZの中の入漁料を外国の漁業国に売ることによって得られる収入なんですけれども、その入漁料収入が主要収入源の一つと なっています。あと近年は、越境犯罪の問題がかなりクローズアップされています。麻薬や人身売買などです。あとは全体として共通しているのは気候変動が彼らにとっての安全保障上の最大の脅威であるというところです。またEZを考えると、キリバス・ミクロネシア連邦・パパーニューギニアなど非常に大きな海域があり、14カ国で世界のEZの約20%を占めると言われています。次下のものですけれども、今度は地域出力の枠組みになりますけれども、まず一番上にある、一番として書いているのが地域出力基盤、戦後秩序ですね。というもので、北半球はアメリカ系、ミクロネシア、パラオ、マーシャルという国々ですね。アメリカ自由連合国としてアメリカ系の社会となっています。南半球は英連邦系という違いがあります。伝統的安全保障で考えた場合、北半球のアメリカの自由連合国3国に関しては、コンパクトという協定条約に基づいて、アメリカが安全保障上の責務と権限を有していると。この地域全体で見て、軍があるのはいくつあるかというと、パパアニューミナルフィジー、トンガの3国だけで、しかもこれは防衛というよりも国内の治安維持、あとは国際貢献などのための軍と見ることができます。あとはEZの取り締まりなんですけれども、これは法執行、警察権になるので各国が権限を持っています。各国の海上警察、国家警察の海事部門などが対応していて、一方でその旧創始国といわれるアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、フランスなどが地域協力を進めて行っています。次のページですけれども、あとは先ほども少し出てきましたけれども、太平洋首都フォーナムという地域枠組みがあります。それは地域政策枠組みで、小さな国々が国際社会にどうやって統一、一致した声を届けるかという、それが大きな目的としてあるんですけれども、現在は14カ国プラスオーストラリア、ニュージーランド、そしてフランスの2地域が加盟しています。閣僚会議や首脳会議などで構成されています。ただポイントとしては、加盟国の主権だとか外交権を超えない組織であるので、例えばPIF事務局というところが国の意思を超えた発言や行動はしないというのが基本的な枠組みとなっています。さらに多くの地域機関がありまして、我々クロップ機関と呼ばれているんですけれども、PIF事務局として漁業 、科学技術、環境、開発、観光、その他いろんなものがありますけれども、9機関があります。その下の写真は、僕2週間前にツバルに行ったんですけれども、ツバルの写真です。これは平常時の写真なので水面は低いんですけれども、キングタイドと言われる2月とか3月にオオシオになると、1メートル、2メートル水面が上がるので、水没する地域があるということです。次に、海面上昇が太平洋投食に与える影響なんですけれども、気候変動に関する政府版パネル11のもので、そういうふうに継続的な海面上昇が想定されるという話になっています。これに対してどういう実際の動きが影響があるかというと、現実的な変化として、住民の安全、食料確保、国の存亡に関する危機感につながる部分があります。高潮とか、先ほど述べました大潮時の浸水被害が増加している。僕は20年、投食に関わっていて、マーシャルという国に6年間住んだことがあるんですけれども、20年前はそんなに大潮になっても浸水被害はなかったんですね。それが今は毎年、2月、3月が大潮があって、9月、10月頃に大潮があるんですけれども、毎回道路が水没するとか、 近隣の家の庭が水没するということが起こるようになっています。あとはそういうことが起こっていくと、今度は領土の減少も考えられるし、そうすると住民の安全、生活、食料などにつながると。あとはひどい場合には領土消失、低間商国、つばる、切りばす、マーシャルなどは遭遇危機があると。そうすると国の要件を失ってしまう可能性があります。あとは法的に寄選、海上協会が維持されない場合、どういうことが起こるかというと、軍統要件が解除されて、軍統寄選というのがあるんですけれども、それが不適用になって、EZが減少していくと。また領海も減少してしまうので、国としては安全保障の防衛エリアが変わっていく。あとEZが公開に変わってしまうということで、安全保障ではないんですけども、今は違法漁船などを取り締まるということで、EZの中で各国沿岸国の警察が監視をするんですけども、そういうところに穴がどんどんできていくということになります。次にその下の部分なんですけども、ILAとILC、国際法協会と国連国際法委員会の見解なんですけども、一番下ですかね、法的安定性、安全性、確実性、予測可能 性を維持するために、海面上昇による沿岸の変化に関わらず、既存の協会確定を維持すべきであるという立場を支持しています。次のページになりますけども、これもそのままですね、とにかく基線は維持できるという立場の話をしています。法的オプションとしてあるのが、条約の解釈や規定の適用に関する定額国間の合意、または条約の解釈に関する定額国間の合意を確立する条約の適用におけるその後の実務のいずれかによって、現在のアンクロースを解釈すると、変更しないでそのまま使っていくという考え方です。そういうことに、そういう基線確保の深く実践に対する太平洋島の対応なんですけども、地域としては太平洋諸島フォーラムが首脳の合意を得て、その気候変動による海面上昇に直面する海域の保全に関する宣言を出しました。これは国連に帰宅した基線の永続宣言であって、すでに日本を含む100カ国以上が支持しているものです。これは先週、太平洋諸島フォーラムの法務部に行きまして、そういう話をちゃんと確認してきました。あとは地域全体としては2050年戦略というのがあり、去年の11月に実施計画というものを合意、遠藤数しました。これは直接海面 上昇の話では関わらないんですけども、とにかく彼らが海洋の管理者として地域を維持していくんだという、そういう教示を示したものです。2つ目として太平洋共同体という組織があり、そこでは科学技術の支援をしているんですけども、海上協会確定のための技術協力、データ化などを進めています。国レベルに戻っていくとどうなるかというと、その宣言は宣言としてあるんですけども、今度は各国が海上協会の確定だとか、国内の法制化だとか、国連への帰宅を急ぐというところになっています。とにかく帰宅されれば変更はしないという立場なので、とにかく帰宅していくというところですね。その過程として林国との協会交渉地域が48件あったところ、現状で36件合意しているというところです。ただ公開との協会部分に関しては、5カ所が未確定な状況です。改めて2021年宣言のポイントはそこに書いてある通りで、とにかくちゃんと宣言したことによってこれは固定される、我々はもう絶対変えないという立場です。補足としてはその下の図になりますね、太平洋共同体というところが、オーストラリア、ニュージーランド、EUなどの支援を受けてデータ化を進めています。これが各国の海上協会確定に促進しているという立場のことになります。次に15ページになりますけれども、太平洋当初地域の会議に関する方針交協力というものです。安全保障に入れていいのか、難しいんですけども、まず一番目がEZ内のIUU漁業、違法、無報告、無規制漁業の対策という部分で、中心になっているのはフォーラム漁業機関、漁業局という漁業機関ですね、エージェンシーです。そこでは漁船の位置情報などを集約してまして、それをもとに合同監視活動を行っていると。アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの海軍、空軍も入るときがあります。アメリカのコーストガードなどですね。あとはFFA、フォーラム漁業機関の加盟国である太平洋当初国の海軍、あとは海上警察が合同で地域監視をするというプログラムがあります。あとは日本も海上保安庁のモバイルコーポレーションチームが、まさに今マーシャルに我々派遣をお願いして現地に行っていただいていて、今週現地で技術協力を行うことになっています。我々も日本財団、あと笹川平和財団で協力をしています。あと2番目として、越境犯罪対策があります。これは先ほどお伝えしたように、麻薬、人質売買などが対象になっていると。これ日本もUNOJCなどを通じて協力していま す。全体的に地域のこういう警察関係の部分に関しては、オーストラリア、ニュージーランドが伝統的に支援をしているところです。3番目の公開の資源管理に関しては、WCPFC、中西部太平洋、マグロ類が入ります。マグロ類委員会がありまして、これは日本も加盟していまして、EZだけでなくても全体の海域の資源管理について協力する、交渉する場になっています。この中で、EZの外側の公開に関する部分で、加盟国がWCPFCに準資株を登録すれば、その準資株が公開の中で、漁船の立ち入り検査が可能だという取り決めがあります。つい先ほど、中国の準資株が何隻かこれに登録されました。補足として、最後の部分としては、太平洋投食の立場になる根底的な立場なんですけども、気候変動の無垢な被害者、イノセントビクティブという言い方で言うんですけども、そういう意識があります。太平洋投食は、とにかく太平洋投食は何もしていないのに、こういう気候変動の影響を受けていると。一方で日本など、日本のほか産業国は経済発展をして、加害者という言い方をして、直接は言わないんですけども、そういう視点があります。一つはロスアンダメージという考え方があって、先ほど最初にお伝えしたように、国によっては財政規模が非常に低いので、沿岸部分を強化しようとしても、予算が全然確保できないと。国際協力でやろうとすると、大規模なものは、大体、遠距離釈迦など、日本の場合は遠距離釈迦ですね。有償の支援になった場合、なることがあって、それはおかしいだろうと彼らは言ってまして、ローンではなくて無償で出してくれと。あとプロセスが、例えば緑の気候低いなどの場合でも、提案してから3年4年かかることがあるので、もっと迅速に進めてほしいというのがあって、ロスアンダメージということをどうも主張しています。あと2番目として、これはまだ実現していないんですけども、乳業料収入の損失への賠償についても彼らは言及しています。温室域が移動することによって、EZ内で捕れていた魚が、公海に移ってしまうと。そうすると、彼らは乳業料収入を得ている部分があるんですけども、その乳業料収入が減ると。その損失分を温室域の移動に関わった先進国に、賠償金として出してくれという、そういう視点で話を彼らはしています。もう1つは3番目、フィジーの例なんですけども、沿岸域の損落の人々の半数以上が高台に移動する人があるという話がありまして、ただ聞いてみると、もともと先住民の人たちは高台の方に住んでいたんですが、イギリスの植民地時代に、彼らが統治しやすいように沿岸部に移住させたことがあるというんですね。その人たちはまた元に戻すというわけではないんですけども、もう一度高台に移動させなきゃいけないという話がありました。これは今月ですね、フィジーの首相府で話を聞いてきました。そういう話です。最後の2枚になりますけども、基線の不確実性をもたらす安全保障庁の懸念についてですけども、まず根本的に地域秩序が揺らぐと、太平洋投資国と旧創資国が守ってきたそのエリアに穴がどんどんできてしまうという形になります。単純に考えて内水域の部分が領海に変わって、領海が雪増水域やEZに変わり、EZが高架に変わっていくという形になってしまうので。あとは、そうですね、EZ自体は安全保障の、難しいんですけども、防衛の対象ではないんですけども、漁業圏域とかそういう部分で監視できているものはできたくなるという部分があるので、穴ができてしまう。あとはこういう曖昧な状況を外国の行為者が、地域秩序の変更を狙って利用する可能性があると。アンクロスによって規制の保全が認められないと主張して、実態に合わせた変更を主張すると。そして、あとは行動によって、なしくずし的に公開として行動して、実質的にEZを縮小させるということがあるんじゃないかと考えます。これに対して、我が国としての太平洋島嶼などとの連携、協力などはどういうものがあるかということなんですけども、国際法に従った自国海域の確実な保全の実現への協力という点でいえば、次の言葉を挙げられるんじゃないかと思っています。一つは、これはフィジーからも話があったんですけども、フィジーなど太平洋島嶼と一緒に地域会議、国際会議を共同開催して、金融を守るという、現在のものを守るという金融情勢を行うというところです。3月にマーシャルのハイネ大統領が来られたときに、岸田総理とも会ってまして、そのときに日本に対して、グローバルサウスと先進国の間の橋渡し役を期待しているということがありましたので、そういう話にも合致するんじゃないかと思います。また日本としては、同じ危機感を有する、安全保障上の危機感を有するアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、その他の国と連携と協力を進めていけるんじゃないかと。ただ進め方としては、PIFという枠組みから入るんじゃなくて、国と国と繋いでいって、その後にPIFという形がいいと思います。あとは、科学データを扱う太平洋共同体などとの技術協力。あとは法務人材が限られている国が多いので、そういう国に対する司法外交とかそういう部分での技術協力、専門家派遣があるかと思います。大事なのは、海面上昇の影響が他社のものではなくて、日本も当事者であるというものを示しながらやることが重要じゃないかと思います。以上になります。ありがとうございました。ありがとうございました。以上で参考人のご意見の陳述は終わりました。これより参考人に対する質疑を行います。本日の質疑は、あらかじめ質疑者を定めずに行います。まず、大会派順に各会派1名ずつ指名させていただき、その後は会派にかかわらず、ご発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。また、質疑者にはその都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁を含めた時間がお一人10分以内となるよう、ご協力をお願いいたします。では、質疑のある方は順次ご発言願います。
1:02:42
自由民主党の赤松健でございます。本日は貴重なお話いただきありがとうございます。原田参考人、12月発見予定の第66次南極観測隊の隊長ですよね。頑張ってください。女性圧ということで。私、極地研のファンなので原田参考人に質問いたします。昨年、国立極地研究所に視察に行ってきたんですけども、そこで、南極は地面の上に氷が平均200m、分厚い氷で覆われていて、それをくり抜いて72万年分のサンプルを取れますよね。あれ、私、マイナス40度の低温室で見てきたんですけど、ロマンですよね。それで、質問はですね、その時に質問したんですけど、氷が溶けることによって海面上昇するんですけど、北極は海に氷が浮いているから溶けても海面上がらない ですよね。なんですけど、南極は地面の上に氷があって、それが流れ出すと海面上昇するということで、どうなっているのかと質問したんですけど、北極は明確に溶けていると。これ、2ページ目の図もなっています。それで、南極に関してはっきり解答を得られなかったんですよ。でも、これを見たら、もう明らかに溶けていると見えるんですけど、先ほどのご説明でも分からなかったんですけど、今、海の熱膨張で年3.5ミリという話もありましたけど、有海屍層というお話も聞いて、あと4メートルポテンシャルある突天氷がもう崩れそうというお話ですけど、崩れてはいないのか、南極は氷が溶け出していて、そして海面が上がっているのか、見解をはっきり教えていただきたいと思います。どうでしょうか。はい。ありがとうございます、ご質問。もう1回、2ページ目、それからその次の3ページ目も同時に合わせて、ただいまのご質問に回答したいと思います。おっしゃるように、南極、南太陽の海表の現象の音、これ現状で、グラフでは急激に2014年以降、2015年以降落ちています。これ現実です。ただ本当にこのまま右肩下がりのままに推移していくのかどうかというのは、研究者によっても見解まだ定まっていないんですね。たった数年の、10年ぐらいの出来事ということでですね。ですので、このままどんどん南極が溶けていくフェーズになっていってしまうのかどうかというのは、もちろん私自身はその方向にあるというふうに思うところですけれども、いやそうではないという研究者もおりますので、それが現実です。3ページ目の南極のですね、大陸のところの絵ですけれども、表彰量の変化というのがですね、西側の南極の表彰量、随分もう失われている赤茶色の面積がかなり広がっていますね。ですので、海表の面積、それから表彰で溶けている部分というのは、今、西側の南極が中心なんですね。日本の観測体がテリトリーとしている東側の南極、これ実はあまりまだ明確に、例えば昭和岸周辺の海表も減っているのかと言われると、実は昭和岸周辺で見てみるとあまり大きな変化ないんです。それが現実です。このグラフ、お見せしたグラフは、極域全体を平均化して見ているので、極域全体平均化してみると確かに減ってはいるようなんですけれども、ローカルでエリアごとに見ていくと、いやあまり減ってないところもあれば、極端に減って いるところもあるという、非常にヘテロジーニアスです、分布が。ですので、全体で見るのか、それからローカルで見るのか、あるいは時間スケールによっても、見解がまだ定まっていないというところが現実かと思います。これで回答になってますでしょうか。岡松健君。続けて原田参考人にご質問いたします。参考人のインタビュー記事で、未来の気候変動についてスパコンとかで予測できるようになってきているけれど、現実の地球温暖化の方がはるかに早いスピードで進行していると、ご発言されているかと思います。現実のと、スパコンの予想とが食い違っていくみたいなのは、これはスパコンの精度の問題なのか、それとも実はもう想定外の地球温暖化時代に突入して予想がもう全然できなくなっているのか、ご見解をお願いします。
1:07:21
はい、ご質問ありがとうございます。スパコンの性能ではなくて、まだまだモデルシミュレーション、現実をリアルに表現することができていないというのが現実です。これ、モデルの高度化も必要ですし、それからモデルをちゃんと現実 が再現できるように、実際に現場で観測したデータをインプットしながらチューンアップするんですけれども、そういった現場観測データがまだまだ足りないんですね。この2つが予測の角度を落としているということになります。
1:07:59
はい、ありがとうございます。じゃあ、簡単に3人の参考人の方々に共通質問で、端的にお願いします。気候変動が生態系の影響とか、領海沖線に及ぼす影響とか、近隣諸国との関係に影響を及ぼすのは分かりました。その中で、日本がどのように他国と協力と対話を行って、どういうふうにプレゼンスを発揮していくのか、お3方のそれぞれの専門立場から簡単にお答えください。原田参考人からでいいですか。はい。ありがとうございます。日本はですね、やはり伝統的に技術、イノベーションに強い国であると。それから私たち、サイエンスの立場から言いますと、日本が出していく観測データは非常に精度が高いという、そういう信頼性がとっても高い国です。ですので、これまで、実は科学技術外交というんですかね、日本のイノベーションの高さと精度の高さというのは非常に信頼性、低評性があります。ですので、やはり今後もですね、これを生かした形で関係国とですね、良い連携関係を取りながら進めていくのがよろしいのではないかと。それはその東アジアのですね、近隣国も含めてであります。そのように考えます。
1:09:22
はい。日本が他国とどのように協力すればよいかということですが、法的、私の実務の経験から、外交的な観点から申し上げますと、やはりこの問題、現在国連等を含めて国際的な議論がされております。またPIFといった、そういった地域的な枠組みにおいても、日本の岸田首相が申し上げたように、いろいろな場でおいてですね、日本が主張することがあるのですが、そこでやはり先方に寄り添った主張をするということも重要なのですが、そこで法的な解釈等の形成に関してですね、積極的に日本としての解釈論等を打ち出していくということが重要だと思います。ただ立場でですね、帰遷を肯定すると、帰遷の維持というのがやはり許容されるべきであるというようなですね、政策論的なものも重要なんですが、そこで実務レベルにおいてですね、解釈、こういった解釈がすれば、現状の問題に対応できるのではないかというような具体的なやはり提案等をしていくべきだというふうに考えます。以上です。
1:10:21
今の本田さんの話に乗っかってしまうんですけども、そういう話をしっかりした後に、私の立場としては同じ海洋国家としてニュアンスが共有できる太平洋島国の国々と協力するというのが大事だと思っています。今度7月に太平洋島サミット10回目のがありますけども、30年近くずっと続けているんですね。そういう信頼関係がベースにありますので、太平洋島国の人たちとタッグを組んで、十国、さらにいくつかの同志国などが関わって、ニューヨークなどで会議を開催したり、地域で開催をしたり、日本で開催をしたりとやっていって、金を作るというのが大事だと思っています。以上です。はい、ありがとうございました。終わります。
1:11:12
立憲社民の高木真理と申します。3人の参考人の方々、貴重なお話ありがとうございました。まず原田参考人に伺ってまいりたいと思いますけれども、シンプルな質問として、最初にお話を伺って、南極はこの温暖化の中でこれまではあまり海峡が減るという現象が出ていなくて、反応していなかったのではないかというお話に、ちょっと私も知識があまりなかったので、そうだったのだというふうに思ったんですけど、これはどうしてそういうことがこれまでは維持されてきたのかというのも、全体が温まってしまうと南極でももっと普通に溶けていっちゃうのかなというふうに思ってたんですけれども、これはどういう理由が考えられるんでしょうか。
1:12:06
はい、ご質問ありがとうございます。大変重要な視点だと思います。実は南極、思い浮かべていただきたいんですけど地球儀を。孤立してますね、大陸が、ぽんと。周辺に大陸ほとんどなくて、海が周辺を追っているということで、非常に大きな面積の大陸が孤立して存在しているということで、実は地球上ではクーラーの役割を果たしています。全体を冷やす役割。これもう一つ海流を思い浮かべていただきたいんですが、北半球には南北を貫くような大きい海流、これ例えば日本周辺だと黒潮、それから大西洋だとメキシコ湾流、こういうふうに熱を極域へ運ぶ大きな海流があるんですが、それが南半球にはないんですね。ですので、そういう状況がですね、南極大陸をクーラーの存在にさせ、全球的に温まっていてもその応答が鈍いというのはですね、そういう大陸の配置と海流の関係ということから説明ができるかと思います。以上です。高木麻里君。ありがとうございました。もう一点伺いたいのが原田参考人に7ページのところに、これから7つの重点戦略で取り組んでいったらほうがいいということの6番目、食料安全保障リスクへの対応として海洋状況を把握及び情報利活用の推進ということで、こうしたデータを解析したりして、そのデータベースを活用して、近隣諸国、同盟国、い ろんな国々と連携していくということなんですけれども、実際いただいていた資料の中では、21世紀末までに漁獲可能量は1991年から2010年に比べると24%減少すると見積もられているというようなことも書かれていたんですが、減っていく一方なのかなとか、新しく温暖化したことでより獲れるようになる、さっきブリの話もありましたけれども、魚などもあるのではないかなとも思ったりしますが、こうしたデータを活用して、魚はいなくなっちゃうんですけど、喧嘩なくお互い資源をうまく管理できるように調整をしていくことが大事という意味という理解でよろしいでしょうか。この6番でご提言されていることの意味をもう少し詳しく伺いたいんですが。はい、ご質問ありがとうございます。この文章だけでは確かにおっしゃるようになかなかわかりにくくなっているんですけれども、実は今、漁業と、それから私たちのような研究者と連携して、日本周辺ですね、私たちが提供するような海流ですとか海水温等のデータを利用しながら、魚場が次にどこにありそうかというような、効率よく漁業をしていくという動きが出始めています。ですので、そういったサイエンスとそれから漁業との連携によって、食料安全保障、今沿岸周域はそういう動きがありつつ出ているところなんですけれども、より広くですね、外予域まで含めてしっかりと海洋の状況を把握して、例えば三馬ですとか、ああいったものは外予域に 、その大きな分布域を持ちますので、こういう条件が整えば、三馬の分布はどういうふうに移動しそうかと、そういった状況をですね、いち早くデータとして取ることができるのはやっぱりアジア、東アジアの中では日本なんですよね。情報を持っている国が強いということにはなろうかと思うんですが、日本はそれを独り占めすることなくですね、しっかりと、オープン&クローズ戦略ということは重要ではありますが、オープンにできるところはオープンにして、東アジアの他の国々にもですね、そういった情報を提供していくということが重要ではないかなと。そういった形でですね、非常により良い関係を構築することがですね、例えば何かの形で国際世論を喚起するような場合にですね、ああ日本が言うことならば、それはそうだよねっていうふうに言ってくださる国を増やすということにもなりますので、食料安全保障への対策というのは、他の部分の安全保障にもつながっていくというふうに思うところです。そのために海洋状況を把握が重要であると。以上です。
1:16:41
次に本田参考人に伺いたいというふうに思います。この既選の考え方というのの法的な解釈のところをいろいろ伺って、なるほどというふうに勉強させていただきましたけれども、日本の立場の変更というところのご説明がありました。17ページのところでしょうか。現実には固定の立場に完全に日本が立つというわけではないのかなというふうに思うんですけれども、これまでの移動期限の考え方から固定支持へ方針を転換をしたのではということの背景に、日本はどのように考えてこういう転換があったというふうに、思われるかその背景の深さみたいな部分でご見解あれば伺いたいと思います。
1:17:39
はい、ありがとうございます。今週あったご質問がございました。日本がどのような経緯というか背景で立場を転換したのかということですが、確実に本当に転換したのかどうかというのはちょっと言いづらいというところがあるのですが、少なくともこれまで移動性を取っていた実行的なですね、江参る、花北、小島等の削減等もちゃんと反映してますので、そうしているにもかかわらず、今回このような外交の立場で既成の維持が許容されるというふうに発言しているということから、外見的にはですね 、立場が転換されたというふうに見えるというふうに、そういうことからこのように書いたのですが、そのような背景はやはり日本は当初国として被害を多く受ける可能性があるし、実際多く受けているということから、国家の立場としてはですね、領土というかそういった海洋圏原、領海やイーゼット、大陸田等の起点となるべき陸地が減るということがやはり問題であるということから、基線を固定するということが戦略的にですね、望ましいということでこのように判断したんだと思われます。もちろん国際的な議論でですね、この固定が望ましいというような主張がやはりあるから、やはりそれは日本も他の国と同じような主張立場であるというふうな、そういった総合的な判断でこのような主張はされているというふうに私は考えます。ただ本当に固定でいいのかどうかというところですが、固定説をずっと維持した場合、では新しくできる島をどのように解釈すればいいのか。これは実は日本とアイスランドのみが領域内において新しく島ができる可能性があるし、その事例があるというふうに言われております。福徳の丘の場もそうですし、西の島はもとから島がありましたが、変えてくださいのように新しく島ができた場合、固定説をとっていた場合、それは反映しないのかどうか。その場合は維持するというふうになった場合、じゃあどっちなのと言われる可能 性があるので、そこはやはり戦略的に考えるべきだと思われます。ただいずれにせよ質問に関しては、現在の状況からすると日本としては固定説をとった方が国益にかなうからというふうな判断でこのような立場をとったんだと少なくとも私、法的外見的にはそのように判断できます。以上です。西尾沢/ありがとうございました。最後に西尾沢参考人に伺いたいと思います。この太平洋島諸国に対してやはり伺ってみたいと思っているのは、中国の影響が増しているということで、先ほども登録した船に中国が入ってきて影響力を出しているんだなと。ただいただいていた資料の中では中国は色々影響力は増しているけれども、別に法的に問題になるようなことというか、そういった迷惑になるようなことでは起きていないので、外交的にも特に問題になるところまで来ていないというようなニュアンスの文章を読ませていただいたかと思いますが、今現実に中国は国によってもそれぞれ違うかもしれませんが、どのような影響を及ぼしているのか教えてください。
1:20:43
もともと地域の太平洋島諸国というのは、戦後アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスなどの下で統治されていて、独立を獲得していた歴史があって、だいたい2000年代に入ってからより自立を高めようとしていたんですね。急走四国だけの話ではなくて、国の発展のことを考えても、もっといろんなソースが必要だというときに、中国は90年代ぐらいから現地に協力を続けていたんですけれども、2000年代半ばぐらいから急走四国と太平洋島諸国の間でいろいろ揉める場面が出てきて、そういうときに中国というのがカードとしてあることによって交渉をうまく進められるというのが実はあって、その流れで来ています。一方で中国は中国で経済力を高めていって、戦死国ではない南南協力というんですけど、東洋国間の協力の名手というか、そういう形になってきていまして、そういう、太平洋として側がうまく利用しているというのが僕の見方になります。ありがとうございました。終わります。
1:22:04
3人の参 考人の先生方、大変にありがとうございました。まず原田参考人にお伺いします。参考人の資料の6ページ、7ページに7つの重点戦略が示されております。このうち1番、4番、そして6番が科学技術に関することであります。先生ご自身も研究者でありますけれども、こうした先ほど赤松先生のご質問にもありましたけれども、やはりこうした研究が世界の正確性という非常に大きな支持を得ているというお話でありました。ただ一方で、この科学技術の研究、科学技術の研究というのは、やはり国家予算の割付についても随分影響を受けてきてしまって、順調に進むときもあれば、なかなか予算確保できずに研究を滞るということもあったかというふうに思います。こうしたところから、先生は研究者としてこれまで最前線に取り組まれる中で、この日本の科学技術政策、予算付け、とりあえず予算付けに関してのご意見があれば、ぜひとも伺いたいと思います。原田さんくん。大変重要なご質問ありがとうございます。実は科学技術予算ですね、全体で見ると大変喜ばしいことに、多分減ってはいないと思いますね。多少なりともですね、増やしていただけている分野の一つかと思います。ですが中身を実はよく見てみると、目的が結構限定されてしまっているで すね、これに関する内容のプロポーザルを求めますといったような資金が増えてきているように思います。一方でですね、研究者のボトムアップのキュリオシティドリブンのですね、何でも使えるような、例えば科学研究費補助金というのがその最大の予算ですけれども、こちらは相対的にですね割合を減らしています。これがですね非常に次の新しいサイエンスを生み出す芽をですね、なかなか育てることができなくなっている現状というのがありまして、それをですね強く感じているところです。それと合わせてセットでなんですけれども、大学やるや研究機関のですね運営費交付金の削減、これも非常にですねボディーブローのように実は大きく効いてきておりまして、このデュアルサポート体制と我々呼んでいますけれども、運営費交付金とそれから何にでも使える競争的資金、これがですね少し崩壊し始めているというところが、日本のそのいろんな意味での競争力低下ですね、そこに繋がりつつあるのかなと。非常に深刻な実は論文の引用数ですとかトップ1%10%の論文が減っているですとか、そういったことに現れ始めているなというふうに感じております。以上です。長野保祐賢ありがとうございます。次は本田参考人にお伺いします。本田参考人の資料の18ページ目にありますけれども、この海面上昇に関する日本の取組の在り方ということで、この4番目のところにですね、この基線に関しての解釈の合 意の採択ということでご提案されていらっしゃいます。この話をですね伺って思ったのが、この基線に関しての解釈というところで進めるよりも、一緒のことですね国際海洋法条約そのものをですね改正するということも一つの在り方としてあるんじゃないかなと思うんですけれども、ここであえてそれをせずに、この解釈をですねめぐって、今論戦が交わされているというのは何か理由があるのか、こうした多数化工作をやるということがですね、この仲間作りとか有利なのかどうなのか、その辺を教えていただければと思います。
1:25:45
はい、ありがとうございます。私の提案というか、一般的に言われている解釈合意の形成について、アンクロスの改正、国連海洋法条約の改正がなぜ提唱されていないかというようなところですが、国連海洋法条約はですね、一つには非常に微妙なバランスで成り立っている17分もあって、安全保障に関連するところもありますし、やはりその漁業とかの資源のところに関するところがあります。国連海洋法条約を改正をですね、公式手続きでやりますと、非常にですね、他のところにも波及する 可能性があるということで、したがって現在の海洋法治通常が崩壊する可能性があるということで、これ自体はですね、外交的、政策的にはほぼほぼ不可能だろうと言われております。もう一つは、それのやはりプロセスに時間等がかかるということから、これはやはり難しいのではないかと。では、ということで、公海漁業条約、公海漁業自治協定や新海底自治協定のように、新しくアドオン的にですね、新たな議定書という形で追加の条約を作るということも提唱されているのですが、要は海面上昇に問題に対応するためだけの国連海洋法条約に関係する、そこだけを修正する条約というのも作るということは提案されているのですが、やはりそうするとですね、そこに何を入れるのか、寄せんの問題はですね、やはりその了解、無害通行権を含めて様々な問題に波及するということから、これもやはり一つの提案としては、支持は多いのですが、やはりちょっとお呼び越しのところが、国家としてはですね、お呼び越しのところがあります。従って多くの国が提唱しているのは、ほとんどの国で寄せんを固定することが支持されているのだから、これをもうデフォルトの解釈にしましょうということで、手続論的にも、あと時間やコストの観点からも、そういった解釈合意というものを、国際会議の場において採択するのが一番、最も早いのではないかと。これを担保することが条約の基本的なルールである条約法条約の中で、そういった手続というか、そういった解釈ができるということが認められているので、これに紐づけましょうということで提唱されているというのが実態状況であります。以上です。じゃあ、そうした合意を経ることによって、事実上、この国際会議法条約を改正したと同じ効果を発言させよう、そういうことでしょうか。
1:28:01
限定的な形で、そういった実質的な改正というのを認めようというのを提唱されているというのが、多くの国であるということであります。以上です。
1:28:12
ありがとうございました。最後に、塩沢参考人にお伺いします。先生の資料の18ページ目に、我が国との連携、協力の可能性、 必要となる外交的取組の中で、①、科学データを扱う太平洋共同体などとの技術協力、そして③、法務人材が限られている国に対する技術協力、専門家の派遣というようになります。先ほど原田先生のお話にもありましたけれども、赤松先生からご質問にもありましたけれども、やはりこうした科学を通じての貢献は非常に大きなものだと思いますし、また、我が国が強みがあるところでの法務人材というところも、やはりこの連携を深めることが非常に重要だというふうに思います。そこで、この科学データ、法務人材、具体的なニーズと、こういうやり方で提案していったらいいんじゃないかというご提案があれば、ぜひお伺いしたいと思います。主砲はいろいろあるんですけど、既に既存の派遣の仕組みはありまして、在下などでありますので、それで専門家を派遣する。ニーズに関しては、派遣の前提が、調べる段階でしっかり詳細を調べる必要があると思います。SPCに関しては、既にオーストラリア、EU、ニュージーランドが支援しているので、最新の部分はあると思うんですけど、そこに日本がちゃんと絡んで、隙間が見つかると思うんですね、不足分の。そういうことが大事かなと思います。今、そこにガッツリと入っていないので、そこに関わることが大事かと思います。あとは国別の法的な部分に関しては、例えばパラオナなどで、インドネシアと海底協会の交渉などあるんですけども、交渉で負けてしまうという、法的人材が少ないので。ただ日本がそこに直接関わってしまうと、インドネシアと関係が変わってくるので難しいんですけども、うまくバランスを取りながら調べる必要があると思います。この科学データについては、やはりもうなかなか食い込み量はなくなってきているという感じなんでしょうか。詳細な話はよくわからないんですけども、技術はどんどん発展していますので、例えばちょっとした機材の話であっても、ソフトウェアの話であっても、どんどん関われる部分はあると思うんですね。そういうところをちゃんと調べてやっていくということだと思います。やはりこの技術調査が極めて重要なステップということになりますか。塩沢さんの方に。はい、そのとおりだと思います。以上であります。
1:30:51
日本史の会、教育無償化を実現する会、金子道彦です。本日は気候変動と海洋法秩序、非常に興味深い内容について、それぞれ違う知見を深くお持ちの参考人の皆さんから貴重なご講演いただいたこと、本当に感謝申し上げます。最初に原田参考人にお伺いさせていただきます。資料の6、7に、太陽への7つの重点戦略というところで、全てに関わるものが人材の育成なんだと最後おっしゃっておられました。やはりこの海洋関係の研究を進めていく中で、その研究を進めてそれがいかに産業界にスピンアウトしていくのかとか、産学連携につながっていくのか、そういう経済活動とリンクすることで、より希望する学生も増えて、研究も増えて、それがその広げていくようなことになるのではないかと思うんですが、この5つ目のところで、管轄経営界の国境離島の状況把握の中で、地形消防システムの整備などを行い経済活動、投資を促進すると、先生もそのあたりを言及されておられますが、そのあたりの現在の最新の投資の可能性であったりとか、産学連携の現状である、そのあたりを教えていただけますでしょうか。
1:32:15
はい、ご質問ありがとうございます。大変重要なご指摘かと思います。地形消防システムの整備に関しては、国でやっている部分であります。国土地理院ですとか、国土交通省の管轄の部分になってくるかと思うんですけれども、そういった、産業界も大変重要ですけれども、まず国の中にも、サイエンスの知識を持った専門家が公務員としてどんどん活躍していくといったことも重要になってくるかなというふうに思うんですね。経済活動、それから投資の促進に関しても、最近、朝のニュースでも拝聴しましたが、大手企業で博士学位を取得した人材を獲得するようになってきているというニュースを聞きました。やはり産業界もそういう形で専門的な知識を習得した学生たちを多く雇用していくことによって、より戦略的に、あるいはより国益に資する形のものは何だろうという、そういう判断をつけやすいような知識を持った、学だけではなくて、産業界、それから官の方にも専門的知識を持った人材の輩出というのが非常に重要になってくるんじゃないかなというふうに思うんですね。地形照合システムの整備の現状というのが、すみません、私、勉強不足で情報を持ち合わせていないんですけれども、第4期海洋基本計画の資料の中に、これに関わる国境利益との状況把握に関わる部分の記述がありますので、後ほどよろしいようでしたら、私の方でまたそ の部分をまとめて先生に情報をお送りするということができますので、そのような形での回答でもよろしければ、そのようにさせていただきたいと思います。
1:34:33
ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。貴重なご説明ありがとうございました。続いて、原田参考人にお伺いいたします。あ、ごめんなさい、本田参考人失礼いたしました。お伺いさせていただきます。非常に国際法の聖地にわたる説明をいただいて、かゆいところにも手が届くというんでしょうか。私も国際法の専攻していたので、非常に分かりやすい説明でありがとうございました。先ほど説明の中で、帰遷の固定化、固定説が広がっていると。これは私も確かにこれから海面上昇によって帰遷が全世界的に動く中にあって、それぞれの国が帰遷を動かしていくというのは、かなり法的な安定性を損なうことなので、一般的に考えればこれからますます固定化が進んでいくのは避けられない。これに対しても固定説を取るというのは非常によく分かる状況だと思 うんですけれども、資料の13ページ、先ほど少しだけ言及されました、日本とアイスランドだけが新しい島が出現すると。日本とアイスランドだけ将来的に国際法の解釈で孤立する危険性があると。我々としては当然固定説を取りつつ新しい島は帰遷に入れていきたいというわけですけれども、外国から否定的に見れば、なんと厚かましいいいとこどりの国かと言われてしまう危険性もあるわけです。そういったことをあらかじめ予見できるわけですから、どのような法解釈がこれについて可能なのか、ご所見をお伺いできますでしょうか。
1:36:07
その点、私が言及したのが間違いだったかなと。非常に難しい質問だと思います。かつ重要だと思います。日本とアイスランドだけが新しい島ができるという、今のところ日本とアイスランドしか確認されていないということですが、確かにどちらを取るべきか、都合よい解釈が成立する可能性があるかということですが、これも法律は解釈論ですので、いかようにでもといったらあれなんですが、可能だとは思います。一つは、海面上昇による影響ということで、既存のものを守るということは、海面上昇による被害への対策であるということから、新たに島が出てきた場合に、それを領土に変異するかどうかとは全く別な問題であるということで、現在存在しているものが減少するということについて、既に固定するといったらあれなんですが、領土保全の観点から維持することを主張することは可能だと思われます。なので、新しい島が出てきた場合も、海面上昇によって減少する、消滅することがないように、しっかりと保全をすることは可能だとは思われます。ただ、その場合、新しく島ができたところがどこかにもよると思うのですが、それによって過度な領海とか海底警察地域等の主張になった場合は、他国からもちろん意義も仰せがある可能性はあると思います。ただ、それは海面上昇の問題と直結させるというよりも、そこはやはり切り分けて、新たな島ができて、ある程度固定化されると、安定化してきた場合には、国家の領土の問題として保全をするという主張は可能だとは思われます。要は、海面上昇によって減る、海洋圏ばら、現在の既存の領土を減らせるということを防ぐための肯定施設であるということで、住み分けというか、説明をするということは一つ可能なのではないかと思われます。ただ、もちろん難しいところはあると思います。
1:38:15
はい、とてもよく分かりました。領土という観点で、新しく宣戦するという形であれば、確かに切り分けも可能なのかなと聞いていて思いました。ありがとうございました。最後に塩沢参考人にも限られた時間ですが、ぜひお伺いしたいことがあります。非常に現地の状況もよく分かるような説明で、もっともっとたくさんお話を聞きたいのですが、資料の18ページ、我が国との連携協力の可能性で、1、2、3と出されている。それに対して15ページで、我が国が今、例えば、EZのIUU漁業に対しての監視として、海保がモバイルコーポレーションチームを送っていたりとか、私もこのEZの管理を日本がするというのは、日本の特技を生かすところで非常に有効かな、それで実際にそれをしているというのは非常によく分かるのですが、先生が言われる今後の可能性の中に、EZにおける国の管理に関する協力というのが抜けているというのは何か、ここに日本としてはあまりプレゼンスを発揮しづらい状況があるのでしょうか。司会(小島)/小島さん、後に。小島/今回は、海面上昇によって気線が変わるとか、そういうことが今、観点になっているので、その中の取り締まりに関しては、あえて外しています。ただ、IUU漁業に対する対策、協力は常にあるもので、それはずっと続けるべき、さらに強化するべきとは個人的には思っています。
1:39:56
金子/ありがとうございます。そうしますと、やはりこれは必要な協力分野であるということで理解いたしました。最後に17ページのところで、外国の行為者が地域の地図を変更、狙い、海洋圏域の曖昧さを発揮する、この可能性というのは非常によく分かるのですが、これは今、可能性の段階でしょうか。実際にこういったことが起こっているかどうか、教えていただけますでしょうか。司会(小島)/小島さん、後に。例えば、パラオの安全保障担当者に話したときには、去年とかですけれども、あるどこかの海洋科学調査船が海底ケーブルの上を行き来していて、何かやっているんじゃないかという話がありました。それは法的にギリギリのところで守られる、守られるというか、海洋、イーズウェットの中に入っていなければ、どう言えなくても動ける場所なので、そういう曖昧なグレーゾーンと言っていますが、そういうところをうまくついている動きは実際にはあります。以上で終わります。ありがとうございました。
1:41:02
浜口/はい、会長。国民民主党新力議会の浜口真子です。今日は3人の参考人の先生方、大変ありがとうございました。大変貴重なご意見をいただきました。感謝申し上げたいと思います。それでは、私、まず最初に原田参考人にお伺いしたいと思います。参考人の方から、海洋に携われば人材を育てていくことは大変重要だというご指摘、そのとおりだと思います。学校とか大学とか民間企業においても、人材を海洋という視点で育成していくことは大変重要だというふうに思っておりますが、今、大学教授というお立場で、海洋に携わる人材の育成に対して国に求めること等でご意見がありましたら、ぜひこの場でお聞かせいただきたいと思います。
1:41:53
大変重要なご指摘ありがとうございます。おっしゃるように、他の国では、例えば小学校、中学校ぐらいの頃から、海洋に関して戦略的に教育を施しているという国があります。東アジアの中でも、例えば韓国ですとか台湾、中国、こういった国々などが、教科書の中にしっかりと、例えば領海、内水、そういったところの部分も載せつつ、教育に海洋が入り込んでいるという状況です。日本の場合は、ようやく去年かな、高校生までの学習指導要領の中に海という言葉が全て小中高入りました。ですので、日本としても海についての授業を、これからどんどん増やしていってくれるのではないかというふうに、大変大きな期待を寄せています。やはり小さい頃から海のない県の子どもたちにとっても、陸の影響ってすべてやがて、例えばゴミとして海とつながっているといったような視点で、海に何らか関わりのある内容の授業等を学んでいると、もっと海に対する意識というのが高まってくるのではないかなというふうに思う次第です。以上です。
1:43:16
西島/ありがとうございます。海の日というのもありますので、こういう日も活用しながら、子どもたちだけではなくて、日本の国民の皆さんに海の重要性というところをしっかり、政治の側からも浸透・周知できるようにまた努力もしていきたいと思います。ありがとうございます。続きまして、本田参考人にお伺いしたいと思います。参考人の資料の中にも、いわゆる干潮時だけ現れる地形、陸地に対して人為的保全の措置が許容される範囲という16ページの資料がございました。この中にも、自然の力で乾拓地を造成して、まん潮時に水没する地形を常時海面上に出るように助ける、こういうことは認められるという資料になっていますけれども、具体的にどこまで、この乾潮時に現れる地形に対して人為的な対応が可能なのか、もう少しここを詳しくご説明をいただきたいと思います。
1:44:23
ありがとうございます。この点、非常に物理的措置としてどこまで認められるのかというのは非常に重要なところであると思います。実際、解釈論、国際法の理論的な点としても議論がされております。この点に関しての一つの判断基準、水準となるのは何度か言及しましたが、南シナ海における中国のパラセル島の岩床と言われるところを埋め立てをして人工島というか要塞化をした際に、中国島はそれで島だと。領海やイーゼット島も持てると主張したのですが、これは認められなかったという判決がありますので、そこで示された大規模な人工的な改変を行わないということが一つの条件であると。この場合の大規模がどこまでかということは、やはり程度論ではあるのですが、一つとしては、現在の状況から大きく領海とかイーゼットとかを広げるようなほど、大規模に埋め立てをしないと、完全に埋め立てをしないと維持できないようになると、自然に形成されたものが認められるかどうかということも含めて 、環境への影響がある環境影響に悪化、海洋環境への影響がある程度までやるということになると、やはりそれは国際法上合法というか適法的な手法ではないということで、そうすると自然に形成されたもそうなんですけれども、程度としては認められないというふうになります。ただその場合、珊瑚礁とか土砂とか自然のものを使って埋め立てる、暴論ですけれども、沖ノ丁一島を完全に珊瑚礁等で埋め立ててしまった場合どうなのか、もちろんそれが維持できるかにもよるのですが、それはやはりその程度がどうなのかというのは、科学的なのはいろんな基準もあると思いますが、やはり他国等も含めて、それがやはり島の維持として必要最小限、まずは必要最小限であるというふうな合意決定ができるような程度であるというふうな必要が一つの基準になると思われます。ですので大規模なという場合には、環境への影響が大きく出るような程度までやってしまうのはやはり駄目であると、その程度ぐらいしか申し訳ありませんが、法的な観点からすると今のところ私は答えられることができません。以上です。はい、ありがとうございます。あと、基線の高低接、移動接、双方あるということですが、今、基線の移動接の側に立っている国としては、どのような国が代表的な国としてあるのか、その国の考え方とか立ち位置はどういう背景で移動接に立っているのか、その点についてお伺いしたいと思います。本田さん、ここに。質問ありがとうございます。その点、短く答えたいと思いますが、現在のところ、国際的な議論で移動接に立っているというのは、明示している国はそれほど多くはないのですが、国連会保障局の基本的な解釈から移動接であるというふうに主張している国としては、アイルランドというものがありますし、あとはイギリスもそうですし、オランダ、あとアメリカも基本的には移動接の立場を取っております。というのも、オランダとかアメリカは定期的に海外の状況を把握して、その上で現在のその国の了解はここであるというふうなことをちゃんと発表しております。ただ、そういった国々も代表図書国等が基線を固定するということ、それ自体は否定しないというふうに言っているんですね。なので、固定接を支持しているというふうに読めるのですが、彼らはこれまで国内的には基本的な移動接の立場に立っていたというふうなことが示されております。今のところそういった国々が基本的には移動接に立っているというふうな立場を示しております。以上です。
1:48:17
はい、ありがとうございます。それでは塩沢参考人にお伺いしたいと思います。参考に、実際、太平洋投資国にも行かれて、今までは大塩で浸水することはあまりなかったですけれども、最近は毎年、2月、3月、9月、10月、浸水があるというようなお話がございましたけれども、実際にその推進を受けて、それぞれの国がどのような対策を講じているのか、現状、これまではそう頻繁にはなかったのですけれども、最近は頻繁にあるということですので、具体的な対策状況について、現地で経験されたことも含めて、お話をお聞かせいただきたいと思います。
1:49:04
具体的に、現地が要望するのは、護岸整備ですね。特に都市部の、になるんですけれども、それには非常に大きなコストがかかるので、希望しても、ドナーに頼むしかない。ドナーが認めればありますけれども、実際は行われていない状況です。ただ、津波塩に関しては、2017年から、緑の気候基金、UNDPも絡んでいると思いますけれども、そういうところが、50億円規模、国家予算規模なんですけれども、その支援で、がん小化した珊瑚の部分を埋め立てて、人口等というか、土地を重ねしたというのはあります。サッカー場5面ぐらい作れるような規模のものを作られたりしました。ただ、一般市民のレベルになると、その周辺に石を積んで、何とか被害を抑えるというような現場での対策になっています。あとは、フィジーとかでは、ナチュラルベースと護岸のやり方があって、礫を積んでいって、その先にマグロを植えて、水の影響を抑えるというやり方が進められています。以上です。はい、ありがとうございます。じゃあ、原田さん、後任にもう一度お伺 いしたいと思います。先生の資料の中で、南極の絵がありました。先ほど、南極に関しての質疑がありましたけれども、これで見ると、東と西で、西南極の方が氷の溶け具合が早いように、この絵から見ると感じるんですけれども、同じ南極でも、その西と東の何か違いというのがあるのかどうか、その辺り、西の方が氷の溶け具合が大きい要因が、もしあるのであれば教えていただきたいと思います。はい、ご質問ありがとうございます。3ページ目の地図なんですけれども、この西側の南極、ひゅるっと長く出ている半島が、ちょうど南アメリカのチリですとか、あそこに位置しているような、そういう部分ですね。ですので、これ太平洋に面している部分が、西側の南極ということになります。これ、海底地形の影響もあるのかもしれないんですけれども、現実として、その西側の南極と東側の南極と、海表の分布も全然違ってまして、東側の方が非常に厳しいんですね。西側はもうゆるゆるなんです。南極半島の部分、競り出している井戸が、より低い戸側であると、こういった井戸の違いというのもあるかもしれないんですけれども、何が決定的に違いを生み出しているかということは、まだよく分かっていないというのが現状です。昭和基地があるところの東南極は、ここに基地を作ることになってしまった経緯としては、日本が先の大戦に負けてしまったということが理由ではあるんですけれども、この周辺に現在、基地を持つ先進国がほとんどないことから、日本がしっかりとこの東側の南極で観測データを取って、それをしっかりとオープンにしていくという点で、大変重要な責務を負っているという現状がございます。以上です。はい、ありがとうございます。終わります。
1:52:51
日本共産党の岩渕智です。3人の参考人の皆様、本日はありがとうございました。はじ めに原田参考人に伺います。地球沸騰かと言われるほど深刻な気候変動の下で、参考人がこれまで取り組んで来られた、また今取り組んでいらっしゃる南極や北極の調査や研究が、気候変動の解明というんでしょうかね、にとっても非常に重要な役割を果たしているというふうに思います。海には豊かな生態系があるわけですけれども、その一方で生物多様性が喪失をするということも危惧をされていますし、実際、喪失もされているということで、気候変動対策が今後10年が勝負だと言われて、待ったなしの状況になっています。そうしたもとで参考人が南極の調査や研究を通して感じている、この気候変動の深刻さや、どういった取り組みが重要だというふうにお考えかということを、改めての部分もあるかもしれないのですが、お聞かせください。
1:54:09
ご質問ありがとうございます。私、非常にありがたいことに、南極と北極、両方携わらせていただいてまして、より気候変動に深刻な状況にあるなと思うのがやはり北極なんですね。北極界、海洋がどんどん失われているということが、生態系をやはり大きく変えている現実があります。あと、北極の場合、その周辺に社会があるんですね。沿岸国といって、八ヶ国、そこに暮らしがあります。ですので、そういった人間社会が非常に近い部分で起きている、気候変動の、軽対性というのを、北極では感じます。というのも、私も数年に一回北極界を公開するときに感じるのは、あれ、ここ、この前来たときにしっかりと海表がまだあったのに、もう今回全然ないじゃないかと。そういった数年単位で、がらがらと状況が変わっているというのを、すごく肌で感じるのがやはり北極なんですね。生態系の変化というのは、象徴的には、白クマが海表での生息ができなくなるといったよう なことが、ニュース等でも上がってくるかと思いますけれども、生態系の大きな変化というのは、そこに暮らす人々の食料の入手の仕方の変化、社会の変化、それから文化の変化も大きく起こします。ですので、そういった点で、非常に負の波及効果がとても大きい。そして、カスケード的に、どんどんどんどんこの連鎖というものが、気候変動をスタートとして、思いもよらない方向に進んでいってしまう現実をよく感じるのが北極ですね。一方で南極の方は、先ほど来お話ししてお話に出てますように、まだあまり急激な温暖化の影響というのは、実際に観測に行っても、相変わらず日本周辺、非常に厳しい海表に阻まれますし、あまり肌では感じていないところです。ただ、これも、じゃあ何もしないでもいいのかというところはそうではなくて、やはり温暖化の兆候というのを、今からしっかりと観測を、監視観測を続けることで、それをいち早く世界に先駆けて捉えていくといったことが、日本としての責務の一つかなというふうに思っております。以上です。
1:56:30
ありがとうございます。続けて原田参考人に伺うんですが、先ほどのやりとりの中で、大学運営費交付金のお話があったと思うんです。先ほどのお話を聞いていても、交付金を確保すること、そして増やすこと、非常に重要だなというふうに思ったんですけれども、今日参考人が強調をされていた、人材の育成という点から見ても、やっぱり交付金非常に重要だと思うんですけれども、その点でお考えのことがあれば教えていただけますでしょうか。