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参議院 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会

2024年05月15日(水)

2h3m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7952

【発言者】

宮沢洋一(資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会長)

岩田和親(経済産業副大臣、内閣府副大臣)

八木哲也(環境副大臣)

1:10

ただいまから、資源・エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日、高橋晴美君が委員を辞任され、その補欠として、加田博之君が占任されました。原子力とエネルギー・資源・持続可能社会に関する調査を議題といたします。

1:35

本日は、資源・エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和のうち、資源・エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和に向けた論点整理について、政府から説明を聴取し、質疑を行ったのうち、委員間の意見交換を行います。本日の議事の進め方でございますが、経済産業省から20分程度、環境省から10分程度、それぞれ説明を聴取し、

2:03

1時間30分程度質疑を行ったのち、1時間程度、委員間の意見交換を行いたいと存じます。なお、発言は着席のままで結構でございます。それでは、はじめに経済産業省から説明を聴取いたします。

2:20

岩田経済産業副大臣

2:23

経済産業副大臣の岩田和之かでございます。

2:30

前回にご指示いただきました項目に沿って、ご説明をさせていただきます。まずは、エネルギー安全保障・脱炭素社会をめぐる内外情勢のうち、国際情勢についてご説明させていただきます。

2:50

エネルギー政策においては、安全性を前提とした上で、エネルギーの安定供給を第一とし、経済効率性の向上による低コストでのエネルギー供給を実現し、同時に環境への適合を図っていきます。3ページをご覧ください。安定供給の重要な指標である主要国のエネルギー自給率の推移をお示ししております。

3:12

我が国のエネルギー自給率は、2022年度に約13%となっており、主要国の中でも極めて低い状況です。エネルギー自給率の向上に資する脱炭素エネルギーへの転換を進めていく必要があります。4ページをご覧ください。世界におけるカーボンニュートラル宣言の状況をお示ししております。

3:35

2024年4月時点で確認できているカーボンニュートラル目標を表明する国地域は146カ国であり、そのGDP総計はすでに世界全体の約90%を占めております。5ページから7ページにつきましては、最近の原油、天然ガス、石炭の価格動向をお示ししております。

3:56

2022年のウクライナ危機を受け、いずれも一時期は歴史的最高値を記録しており、原油は依然として高止まりしておりますが、2022年に比べれば相対的に落ち着きを見せております。8ページと9ページをご覧ください。G7各国における化石燃料のロシア依存度とウクライナ侵略以降の各国の取り組みについてです。

4:22

ドイツ、イタリアなどは、ロシアに対するエネルギー依存度が相対的に高い状況にあります。ロシア産を中心とした化石燃料に過度に依存することによるリスクが顕在化したことを踏まえ、各国は化石燃料への依存度低減など、各国のエネルギー状況に応じた政策を展開しております。10ページと11ページをご覧ください。日本の化石燃料の輸入先をお示しております。

4:50

ロシア産の輸入割合は、原油、石炭については着実に低下をしています。他方、LNGについては、マーケットがタイトである中、サハリンⅡはLNG輸入量の約9%を供給し、総発電量では約3%に相当するなど、エネルギー安定供給の観点から重要なプロジェクトです。仮に供給途絶が起これば、電力がその安定供給に影響を与えかねません。

5:17

引き続き、県営区を維持するべく、官民一体となって万全の対応をしてまいります。続いて、エネルギー安全保障・脱炭素社会をめぐる内外情勢のうち、国内情勢についてご説明いたします。13ページをご覧ください。日本の化石燃料輸入金額・輸入量の推移をお示しております。

5:39

2020年と2023年の化石燃料輸入額・輸入量を比較した場合、化石燃料の輸入量はほぼ変わりませんが、化石燃料輸入額は16兆円増加するなど、引き続き多額の国庫流出につながっております。14ページをご覧ください。分野別の最終エネルギー消費の推移とその割合をお示ししております。

6:04

2022年度時点で、企業・事業所ほかが61%、運輸が24%、家庭が15%を占めており、いずれも2013年度比で減少傾向にあります。15ページと16ページをご覧ください。世界各国の電源構成・日本の電源構成の推移と2030年度の電源構成の見通しをお示しております。

6:31

2030年度の電源構成の見通しについては、再エネが36から38%、原子力が20から22%、火力41%、水素・アンモニア1%としています。脱炭素電源の普及等を通じて、エネルギー安定供給と脱炭素の両立に向けて取り組みを進めています。17ページと18ページをご覧ください。

6:59

エネルギー需要サイドにおいては、徹底した省エネルギーと資源自立経済の確立への取り組みが重要です。我が国において、エネルギー消費効率は順調に改善しており、最終エネルギー消費量も減少傾向にあります。各部門で一層の取り組みを進めるため、令和5年度補正予算も活用し、企業向けの省エネ補助金や省エネ診断、家庭向けの住宅省エネ化支援を進めています。19ページから21ページをご覧ください。資源自立経済の確立に向けて、経済産業省において、昨年3月に成長志向型の資源自立経済戦略を策定いたしました。規制・ルールの整備、GX投資支援も活用した政策支援の拡充、それから産官学連携による協力枠組みの立ち上げ、サーキュラーエコノミーの実現にスピード感を持って取り組んでおります。

7:58

22ページをご覧ください。再エネ導入推移と2030年度の導入目標を示しております。フィット制度の導入後、再エネ比率は震災前の約10%から2021年度には約20%まで倍増しており、そのうち太陽光発電については急速に導入が拡大しております。23ページから25ページをご覧ください。

8:25

国土面積あたりの日本の太陽光導入容量は主要国の中で最大級であり、平地面積で見るとドイツの約2倍です。他方、足元では大規模案件などが減少しつつある中、公共部門や工場・倉庫などの建築物に対する太陽光発電の導入を強化していきます。陸上風力発電についても開発しやすい平野部での適地が減少しつつある中、

8:52

陸上風力発電の導入拡大が重要となります。26ページから28ページをご覧ください。再エネ政策の今後の進め方を示しております。地域と共生した再エネの最大限導入に向けて、次世代ネットワークの構築、調整力の確保、イノベーションの加速、国産再エネの最大限導入に向けて取り組んでまいります。

9:19

具体的には、再エネ海域利用法に基づく着実な陸上風力発電の案件形成や、マスタープランに基づく全国規模での系統整備の加速などを推進します。加えて、排他的経済水域での陸上風力発電についても、今後、国会で御審議いただきながら、必要な手続等の整備に取り組んでまいります。29ページをご覧ください。地熱の導入拡大についてお示しをしております。2022年度の地熱比率は0.3%ですが、2030年度に地熱1%という見通しの実現に向けて、国内の約8割の地熱資源が存在する国立国定公園を中心とした「先導的資源量調査」等を進めています。30ページをご覧ください。原子力発電所の現状についてお示しをしております。原子力は、脱炭素のベースロード電源として重要です。12基が再稼働済みですが、関西、四国、九州と、いずれも西日本に集中しております。31ページをご覧ください。再稼働済み12基に加えて、設置変更許可済みで再稼働を目指す原子力発電所が5基ございます。2030年度の電源構成に占める原子力比率20~22%の実現に向けて、

10:43

安全性の確保を大前提に、地元の理解を得ながら再稼働を着実に進めていく方針です。32ページをご覧ください。原子力政策については、昨年5月に成立した「GX脱炭素電源法」で、原子力基本法に原発事故への真摯な反省を明記した上で、安全最優先で原子力を活用していくべく、原子力発電所の運転期間の延長や

11:11

円滑な配路の実現に向けた制度などを措置しております。33ページをご覧ください。原子力の安全性向上を目指して、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新度の開発・建設にも取り組む方針を明記しております。昨年度からは、GX経済移行債を活用して、高速路や高温ガス路の実証の開発を開始しております。

11:37

足元から円滑な再稼働に取り組むとともに、将来のカーボンニュートラルの実現と安定供給の確保に向けて、原子力の活用を進めてまいります。34ページと35ページをご覧ください。GXを通じた脱炭素・エネルギー安定供給・経済成長の3つを同時に実現するため、昨年7月に「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略」を閣議決定しております。本戦略では、化石燃料への過度な依存からの脱却を目指し、徹底した省エネルギーに加え、再生可能エネルギーの最大限活用や安全性が確保された原子力の活用など、脱炭素効果の高い電源への転換を推進することなどの方針を明確にしました。

12:26

あわせて、成長志向型カーボンプライシング構想に基づき、今後10年の間に、官民一体で150兆円を超えるGX関連投資を実現するべく、GX経済交際を活用した20兆円規模の先行投資支援とともに、カーボンプライシングを段階的に導入することにより、GX投資に前倒しで取り組むインセンティブを付与する仕組みを創設してまいります。

12:55

36ページと37ページをご覧ください。レアアースやリチウムといった重要鉱物は、カーボンニュートラルの実現に向けて必要不可欠ですが、特定の国へ過度に依存している状況であり、重要鉱物の安定供給確保に向けた取り組みが重要です。そのため、供給源の多角化や資源国とのさらなる関係強化を図るため、

13:20

1国間や2国間の双方で広く鉱物資源外交を展開しております。次に、エネルギー安全保障・脱炭素社会をめぐる内外情勢のうち、電力システム等についてご説明いたします。39ページから43ページをご覧ください。これまでの電力システム改革については、安定供給を確保する、電気料金を最大限抑制する、

13:48

需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大するという3つの目的を掲げ、電力・公益的運営推進機関の設立や小売全面自由化に取り組んできたところです。2016年4月の全面自由化以降、小売電機事業者の登録数は700社を超え、需要家の選択肢が拡大し、家庭向け自由料金が規制料金と比較して安価な水準で推移してきた実績もあるなど、一定の成果が出ていると認識しております。一方で、2022年には、ロシアのウクライナ侵略による世界的な燃料化学の高騰等により、電気料金や卸電力取引市場における市場価格は上昇傾向にありました。この影響により、足元では一部の新電力が小売電機事業から撤退する動きを見せております。

14:42

他方、電力自由化以降、供給力不足を回避するための事業環境整備の遅れや、自然災害の多発などの要因により、近年、電力需給逼迫が生じており、必要な対策を講じていく必要があります。44ページをご覧ください。足元、2024年度夏季の電力需給見通しは、全エリアともに10年に1度の厳しい暑さを想定した場合の需要に対し、

15:11

電力供給に最低限必要な予備率3%を確保できる見通しです。45ページをご覧ください。火力発電については、2030年に向けてその比率をできる限り引き下げていくことが基本です。ただし、火力は震災以降の電力の安定供給や、レジリエンスを支えてきた重要な供給力であり、当面は再エネの変動性を補う調整力・供給力として必要であるため、安定供給を大前提に進めていきます。また、火力の脱炭素化の取り組みについても、加速度的に促進していきます。46ページから49ページをご覧ください。エネルギー化学の激減緩和措置は、国際情勢の緊迫化等を背景として、エネルギーの国際化学が急遽する中で、緊急対応として実施してまいりました。本措置については、令和5年11月に閣議決定した総合経済対策において、

16:09

燃料油化学の激減緩和措置については、緊迫化する国際情勢及び原油化学の動向など、経済やエネルギーをめぐる情勢等を見極め、柔軟かつ機動的に運用しつつ、措置を2024年4月末まで講ずる。電気ガス料金の激減緩和措置については、2024年春まで継続する。具体的には、国際的な燃料化学の動向を見極めつつ、現在の措置を2024年4月末まで講じ、同年5月は激減緩和の幅を縮小することとしておりました。今回、ガソリン等の燃料油については、中東情勢の緊迫化等を背景とした、今後の化学高騰リスク等や様々な経済情勢を見極めるため、2024年4月末までの措置を一定期間延長することといたしました。他方、電気ガスについては、料金への影響が大きいLNGや石炭の輸入価格が、

17:06

ロシアの位の侵略前と同程度に低下しています。こうした状況を踏まえ、電気ガス料金の激減緩和措置については、5月末まで講じることとし、5月は低圧で1kWhあたり1.8円の支援とするなど、幅を縮小することといたしました。その上で、予期せぬ国際情勢の変化等により、化学急凍が生じ、国民生活への課題な影響を回避するための緊急対応が必要となった場合には、

17:35

迅速かつ機動的に対応してまいります。50ページをご覧ください。令和6年の野党反党地震を踏まえた対応状況についてお示しをしております。発災時、石川県内において約4万戸の停電が発生しましたが、安全確保等の観点から電気の利用ができない家屋等を除き、復旧しております。

17:59

続いて、資源エネルギー分野のイノベーションのうち、脱炭素エネルギー等研究開発及び社会実装、並びに自給率向上に向けた取組についてご説明いたします。52ページから54ページをご覧ください。2050年カーボンニュートラルの実現に向けては、鉄鋼化学等の脱炭素化が難しい分野においてGXを推進していくことが不可欠です。

18:25

そこで、低炭素水素等の供給・利用の促進を図るとともに、CCSに関する事業環境整備を行うため、今国会に水素社会推進法案とCCS事業法案を提出し、現在国会でご審議いただいております。水素社会推進法案については、まだ黎明期である低炭素水素等の市場において、そのサプライチェーン構築に向けた投資の予見可能性を高めるため、

18:54

お客さんに着目した支援や拠点整備支援等の措置を通じて、低炭素水素等の供給・利用を促進します。CCS事業法案については、CCS事業を規制する包括的なルールが整備されていない現状を踏まえ、事業に必要な許可制度や事業規制、法案規制等を措置することで、CO2の安定的な貯流やCCS事業の適切な運営を確保してまいります。

19:22

55ページから57ページをご覧ください。水素やアンモニアのコスト低減や社会実装のため、水電解消装置、輸送技術、懇商技術などについて技術開発や実施を進めております。58ページから60ページをご覧ください。再エネ導入拡大に向けては、低地溶蓄電池の導入拡大や、次世代太陽電池や不耐湿溶状風力の早期実用化を進めることも重要です。

19:51

低地溶蓄電池の導入拡大に向けては、蓄電池コストの低減等を通じたビジネスモデルの確立、円滑に系統性を継続できる環境整備、各種電力市場における収益機会の拡大等の取組を進めてまいります。また、グリーンイノベーション基金等を活用し、壁面など従来設置が困難な場所にも設置を可能とするペロブスカイト等の次世代太陽電池や、

20:18

不耐湿溶状風力の技術開発や早期実用化を進めてまいります。以上が経済産業省からの説明でございます。次に環境省から説明を招集いたします。

20:33

海峡副大臣をお接かっております。 定期質量に沿って説明いたします。

20:54

具体的な取組について説明いたします。 まずは国内外の情勢についてでございます。2ページ目をご覧ください。2015年は、持続可能な社会に向けた大きな時代の転換点となる2つの出来事がありました。1つは、SDGsを含む持続可能な開発のための「2030アジェンダ」の採択でございます。

21:20

SDGsには気候変動対策をはじめとして、環境に関係する多くのゴールが盛り込まれました。具体的なターゲットが設定され、国、自治体、民間などのあらゆる主体が取り組む上での道しるべとなっております。もう1つは、先進国、都城国を含む全ての国が参加する気候変動対策の国際枠組みであるパリ協定であります。世界各国は、パリ協定の1.5度目標を達成すべく、温室効果ガスの削減目標を設定し、対策計画を作成した上で、気候変動対策を進めています。3ページ目をご覧ください。

22:09

気候変動の原因の1つである二酸化炭素について、各国の排出量は、1990年から現在にかけて大きく増大し、今後もその傾向が継続する恐れがあります。地球規模でのCO2排出削減には、中国、米国、インドなどの主要排出国の取り組みが鍵を握っております。4ページ目をご覧ください。

22:37

主要国の目標や削減対策には、表に掲げるとおりであります。例えば、アメリカは、2050年、ネットゼロを掲げインフレ削減法で、強力に対策を進めようとしております。EUも、2050年、ネットゼロを掲げ、2年後に炭素国境調整措置を本格適用することを目指しております。

23:06

一方、中国では、全国炭素市場と呼ばれる排出量取引制度の運営などの政策を進めておりますが、目標の中で削減の対象としている温室効果ガスはCO2のみで、長期目標も2060年となっております。

23:28

また、インドも独自のライフスタイル変革キャンペーン「ライフ」を進めていますが、削減対象となるガスはCO2のみ、長期目標は2070年となっております。5ページ目をご覧ください。

23:49

昨年末に開催された気候変動のCOP28では、岸田総理が日本の排出削減に向けた着実な進捗を発信いたしました。また、パリ協定採択後初めての世界全体での進捗評価、いわゆるグローバルストックテイクが行われました。

24:14

そこでは、1.5℃目標達成のための緊急的な行動の必要性、2025年までの世界全体の温室効果ガス排出量のピークアウトの必要性、全ての部門、全ての温室効果ガスを対象とした排出削減目標の策定、

24:37

再エネ発電容量を世界全体で3倍、小エネ改善率を世界平均で2倍に向けた取組であります。また、エネルギーシステムにおける化石燃料からの移行などに合意をいたしました。6ページ目をご覧ください。

25:00

気候変動対策に限らない分野では、3月の第6回国連環境総会において、我が国は気候変動や生物多様性保全など複数の環境課題に関するシナジー・協力・連携の促進に関する決議を共同提案し採択されました。7ページ目をご覧ください。

25:27

4月末にイタリアで開催されましたG7気候・エネルギー・環境大臣会合に出席し、気候変動・生物多様性の損失及び汚染の3つの世界的危機に対処するため、

25:46

必要な取組官のシナジー推進の重要性や、昨年のG7広島サミットの成果である循環経済原則などの推進を確認いたしました。

26:02

また、気温上昇を1.5度に抑えるための削減対策の進捗を確認し、野心的な時期排出削減目標を策定することをすべての国に呼び掛けました。次に、ここからはSDGs気候変動に関する取組についてご説明いたします。9ページ目をご覧ください。

26:32

まず、SDGsの取組について、環境省はステークホルダーミーティングを定期的に開催し、国・自治体・民間企業などのSDGsアクションの有料事例について相互に学び合う場を提供し、それぞれの取組を促進しております。

26:55

また、2022年、環境省は国連気候SDGsシナジー介護の開催をホストとし、パリ協定とSDGsの目標の同時達成の取組強化の重要性を国内外に発信いたしました。

27:15

こうした取組は、先ほど申し上げましたように、第6回国連環境総会でシナジー推進決議の採択という形で実を結んでおります。10ページ目でございます。環境省では、現在、国の環境政策の対抗となる第6次環境基本計画を検討しております。

27:39

この中では、省部の2030年をキーワードに環境を軸とした環境・経済・社会の統合的向上の次なるステップを示す方針でございます。11ページを参照ください。次に、気候変動の取組についてでございます。

28:01

我が国は、2030年度46%削減、さらに50%の高みに向けた朝鮮の継続という中期目標と、2050年ネットゼロという長期目標を掲げております。

28:17

2022年度の我が国の温室効果ガス排出吸収量は、削減目標の基準年である2013年度以降最低値であり、2050年ネットゼロに向けた順調な減少傾向、いわゆるオントラックを継続しております。12ページをご覧ください。

28:41

目標の達成のため、地球温暖化対策計画において、産業、業務、家庭、運輸など、それぞれの部門別の削減目標を設定するとともに、具体的な施策について規定しております。13ページをお願いします。

29:01

GX推進戦略を踏まえ、環境省として、特に今後10年間で150兆円を超えるGX官民投資を実現するため、地域脱炭素、暮らしモビリティ、資源循環の分野を中心に支援措置を講じていきます。以下、それぞれの詳細をご説明いたします。14ページをお見通しください。

29:29

まず、環境省は、地域脱炭素の先行的なモデルを創出するため、2025年度までに少なくとも100ヵ所の脱炭素先行地域を選定し、自治体に対する重点的な支援を通じて、脱炭素投資を加速していきます。

29:52

それぞれの先行地域では、自治体が中心となって地域資源を生かしながら、脱炭素と地域課題解決の同時実現に取り組んでいます。15ページをお願いします。

30:08

次に、暮らし分野の中でも、特に住宅建築物の脱炭素化を進めるため、環境省では、住宅の窓の断熱回収やオフィスビルなどの建築物への高断熱、高効率な設備の導入に対して支援を行っています。

30:33

特に住宅の窓の断熱回収に関しましては、使いやすい事業となるよう、近日中に国土交通省や経済産業省の関連施策とワンストップで活用可能とする予定でございます。16ページをお願いします。

30:55

自動車の脱炭素化に向け、経済産業省が従業者について、そして環境省が国土交通省と連携して、トラック、タクシーやバスといった商用車について電動車の導入補助を行っております。17ページでございます。

31:15

最後に、資源循環分野では、CO2排出削減に大きく貢献する資源循環設備や革新的なGX製品の生産に向けたリサイクル設備への投資によって、循環経済への移行と脱炭素化の両立を推進し、我が国のGXの実現を支えてまいります。

31:43

18ページでございます。

31:46

コロナウイルスにつながる新しい豊かな暮らしに向けた国民運動、いわゆるデコカツでは、企業、自治体、団体などと連携しながら、国民消費者の豊かな暮らしづくりを後押しすることで、ライフスタイル転換と合わせて新たな消費行動の喚起と国内外での製品・サービスの需要創出にも推進しています。

32:16

最後、19ページでございます。

32:19

パリ協定の1.5の目標の達成には、世界の脱炭素化も進めていく必要があります。我が国が構築した二国間クレジット制度、JCMの仕組みを活用し、パートナー国での排出削減に加え、我が国企業による優れた脱炭素技術の海外市場への展開を進めてまいります。

32:48

以上のとおり、環境省は国内外の情勢を踏まえつつ、SDGs、気候変動に関する取組をしっかりと進めていきます。ご静聴ありがとうございました。以上で、政府からの説明聴取は終わりました。これより、質疑を行います。本日の質疑は、あらかじめ、質疑者を定めずに行います。

33:11

まず、各会派1名ずつ指名させていただき、その後は会派に関わらず、ご発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから着席のまま、ご発言いただくようにお願いいたします。また、質疑者には、その都度、答弁者を明示していただくようにお願いいたします。

33:35

なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人10分以内となるように、ご協力をお願いいたします。それでは、質疑のある方は、挙手をお願いいたします。

33:49

広瀬恵美君。

33:51

自由民主党の広瀬恵美でございます。まず、地熱についてお聞きしたいと思います。

34:00

日本は、国土の小ささにもかかわらず、世界有数の地熱資源を有する国でございます。世界最大規模の地熱地帯であるザカイザーズ地熱地帯を有するアメリカが第1位で3000万キロワット、多くの火山からなるインドネシアが第2位で2800万キロワット、そして日本が第3位で2300万キロワットです。

34:25

私は地元が岩手なんですが、岩手も地熱が盛んでありまして、豊富な地熱資源に恵まれた日本では、さらなる地熱開発が期待できると考えております。この点、政府は2030年度目標として導入率1%を目指していると、今も記入されておりましたが、さらに高い導入率を目指すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

34:51

また、今後、地熱エネルギーのさらなる開発のために、どのような方策がおありかもお聞きしたいと思います。経済産業省の資源燃料部長さんでございます。はい、よろしくお願いします。

35:04

資源エネルギー庁、貞光資源燃料部長。

35:07

はい、お答え申し上げます。ご指摘のとおり、直近の第6次エネルギー基本計画におきましては、2030年度の電源構成に占める…

35:19

はい、お尋ねのお客席のままで結構でございます。地熱の比率は1%、これを目指すこととしてございます。この数字は、固定価格買取制度による導入予定量に加えまして、事業者が実施する初期調査などへの支援、

35:41

さらに、国内の約8割の地熱資源が存在します国立公園などを開発するための資源量調査などの導入加速化策による追加導入料を盛り込んだ、実はこれ自体が野心的な目標でございます。2022年度足元の地熱の導入比率は0.3%でございまして、

36:08

これに対して2030年度に3倍の1%を目指すということは、とても高い目標ではあるんですけれども、まずは我々はこの目標に向けてしっかりと取り組んでいきたいと考えているところでございます。この地熱の導入を進める上では、課題がいくつかございまして、例えば、目に見えない地下資源を調査開発することによるリスク、ないしはコスト、これらを低減していくこと、あるいは温泉事業者をはじめとした地元住民の理解を獲得することなどが主な課題でございます。こうした課題を克服すべく経済産業省におきましては、まずジョグメックによる国立公園などの有望地点における先導的な資源量調査を進めてまいります。

36:59

また、事業者が実施する地表調査や掘削調査などへの助成、探査段階への出資、運転開発段階での裁磨所などの金融面の支援を行います。加えて、地元住民向けの勉強会の開催など、事業者による理解促進活動への支援、

37:24

また開発段階に応じた、事業者が抱えるリスクの大きさを踏まえた切れ目のない支援を行っていくこととしておりまして、地熱発電の導入の拡大に向けて、あと先ほどの目標の達成に向けて、引き続き取り組んでまいりたいと考えてございます。どうもありがとうございました。地熱エネルギーの更なる開発のためには、様々な課題があるということが分かりました。

37:51

課題を乗り越えて、野心的な目標である1%をなんとかクリアしていただきたいと思います。次に、地方の電気事業に関する政府の対応についてお聞きしたいと思います。また、地元のお話で申し訳ないんですけれども、岩手県では、北上市や金崎市など、県南で自動車工場が盛んに稼働しております。そして、その電力は地元の水力によって賄っているという報道がつい最近ありました。水力発電は安定かつ燃料費がかからない、雇用生産誘発効果が高い、地理的な発電ポテンシャルが高いなどの面ですぐれております。水力発電のように有力な発電事業を利用することは、日本経済に様々な良い影響を与えると思いますので、ますます支援していくべきと考えますが、

38:45

今後、政府はどのように水力発電事業を支援していくのか、具体的な目標及び支援策を教えていただきたいと思います。

38:55

資源エネルギー庁 久米電力ガス事業部長

39:02

お答え申し上げます。水力発電は、今、委員から御指摘いただきましたとおり、安定した出力を長期的に維持することができる重要な再生可能エネルギーでございます。足元では、その発電比率は7から8%程度でございますけれども、これを2030年に11%まで引き上げる目標としております。一方で、水力発電を行うためには、水量が豊富で落差が大きいといった地理的条件が必要でありますけれども、多くの有望地点は既に開発済みでありまして、特に大規模水力については新規地点の開拓が難しい状況にございます。

39:43

このため、既存設備の修繕・リプレイスによる最適化・高効率化や、デジタル技術を活用した運用の高度化等を進めることが重要と考えております。このため、政府といたしましても、増出力・増電力量を目的とした既存設備の更新、あるいは改造に係る支援に取り組んでおりますほか、

40:07

水力発電の支援対象範囲を今後拡大する方向で検討しております。また、中小水力については、フィット・フィップ制度に基づく支援に加えまして、事業の初期段階における事業性調査等への支援などに取り組んでいるところであります。

40:30

引き続き、こうした支援措置を活用しながら、水力発電の最大限の導入に向けて取り組みを進めてまいりたいと思います。

40:38

広瀬恵美君

40:39

どうもありがとうございました。先ほどいただいた支援を見ていたところ、カナダとかでは60.8%ということで、すごく大きく水力発電事業をやられているんだなということが分かりました。日本の今後の目標は11%ということで、こちらもまた大規模に行うことは難しく、これから最適化、それからデジタル化を行っていくということで、

41:04

今後も11%の目標をクリアしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。それでは最後に、ガソリン価格の激減緩和措置についてお聞きいたします。ロシアのウクライナ侵攻に伴うガソリン価格の高騰は少し落ち着いているということでしたが、今でも継続しているように思います。政府の激減緩和措置によって急激な高騰を防いできたところでございます。

41:31

2021年から補助金が入り、2年が経過したところですが、今後はこの高騰に対する具体的な目標及び支援策をどのように行っていかれる予定かお聞きしたいと思います。

41:44

佐田光部長

41:48

お答え申し上げます。ガソリンと燃料油の激減緩和事業についてでございますけれども、

41:58

中等情勢の緊迫化などを背景とした価格高騰リスクや様々な経済情勢を見極めるために、2024年4月末までとしておりました措置を、先ほども説明ありましたとおり、一定期間延長をするということとしてございます。

42:19

この事業は一時的な緊急避難措置として実施しているものでございまして、GXや脱炭素化などを進めていく観点なども踏まえますと、いつまでも続けていくものではないというふうには考えてございます。一方で、この事業を取りやめることによる国民経済や経済活動への影響を考慮することも当然必要というふうに考えてございます。

42:47

これから出口戦略ということを描いていく必要もあるんですけれども、その際には、今申し上げた点も含めて国際情勢、賃金動向も含めた様々な経済情勢やエネルギーをめぐる情勢などをよく見極めながら適切に対応していきたいと考えてございます。

43:10

同時に、原油価格高騰への対応力を強化していくためには、クリーンエネルギー中心の社会、経済、産業構造への転換を図っていくことも重要であるというふうに考えてございます。以上です。どうもありがとうございました。

43:28

他にご発言はありませんか。

43:55

おにき誠君。

43:58

立憲民主社民のおにき誠でございます。まず、原発の再稼働に関してご質問させていただきたいと思います。今日の副大臣のご説明の中でも、再稼働に当たっては地元の理解というようなこと、それから安全性最優先というようなことをご発信をいただいたというふうに思います。まさにその通りだというふうに思っています。

44:21

ただ、実態を見ると必ずしも地元の理解を得るための十分な努力がなされているのか、あるいは安全性を最優先にしたような取組がしっかりなされているのかということについては、少し疑問があるというのが正直なところなんですね。

44:39

例えば、直近で言いますと、5月9日に東電が、柏崎刈岩原発で重大事故が起きた際に、敷居を取る施設である緊急事態策所につなぐる電源ケーブルの一部について、火災防護対策が不十分だったということが発表された。昨年も点検をしたけれども、その不備について見逃されていたというようなことが発表されています。

45:04

柏崎刈岩については、この間の経緯経過については十分ご承知と思いますけれども、テロ対策の不備などが続けて指摘をされて、規制委員会も追加検査を行うなど、その稼働に向けては、かなりいろいろ迂回曲折があって現在に至っているというふうに思っています。

45:25

そういう中で、地元の不安や不信がある中で、4月の末には確燃量送店が行われる。地元同意はまだ取れていないんですね。

45:35

そういう中で、作業の一環なのかもしれませんけれども、やっぱり地元からすると本当に大丈夫かということが心配をされているし、本当に地元の同意について丁寧にしっかりと、当然は政府が説明を尽くすつもりがあるのかというようなことについての危惧懸念があるのではないかというふうに思っています。かなり前延べるな姿勢というのが感じられていると思うんですね。

46:03

そういうことに対して、一部の新聞報道では、当然の前延べり感というよりは、政府が再稼働を急いでいるのではないかというような指摘が一部にされている。

46:17

安全性や地元の意思というものをないがしろにしたまま、請求にことを進めるということが絶対にあってはならないというふうに私自身は思っておりますし、丁寧にも丁寧を重ねてしっかりした対応を行っていくことが必要だというようなこと、地元の住民の皆さんの気持ちに最大の配慮を行っていくということ、それが極めて重要だろうというふうに思っています。

46:42

この点につきまして、柏崎刈輪の関連、それから、ご説明をいただいた地元の理解や安全最優先というような再稼働の基本的な考え方について、改めて、経産省としてのお考え、そして今後の進め方等についてお聞かせいただければと思います。

46:59

久米部長。

47:03

柏崎刈輪原子力発電所につきましては、昨年12月、過去の不適切事案に起因する原子力規制委員会による核物質防護に関する追加検査と的確性の再確認を終え、現在、東京電力による自主的な改善の取組が進められているところでございます。

47:23

東京電力に対しましては、麻生東大臣からも、信頼を得るには長い積み重ねが必要だが、失うのは一瞬である旨を重ねて伝えているところであります。これを肝に銘じ、常に反省と改善を繰り返していくことが重要だというふうに考えております。引き続き、経営上の課題として重く受け止め、緊張感を持って対応してもらいたいというふうに考えてございます。

47:52

また、委員会が今ご指摘がありました燃料創価につきましては、再稼働そのものではなく、基地の健全性を確認するためのプロセスの一環というふうに承知をしております。東京電力においては、そうしたことも含めて地域の皆様に丁寧に説明を行うとともに、原子力規制庁の指導の下で安全最優先で対応してもらいたいと考えております。

48:17

いずれにいたしましても、原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合のみ、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の方針でございます。本年3月に、齋藤大臣から花住知事をはじめ、地域の屋上町の皆様にお電話したのは、理解活動の出発点という位置づけでございます。

48:43

地域の方々の理解を得られるように、柏崎刈羽原子力発電所の必要性維持等について説明を尽くしていくとともに、野党反党自身で得られた教訓をしっかり踏まえ、内閣府の原子力防災担当と連携しつつ、地域の避難計画を含む緊急事態を取りまとめていくといったプロセスを踏みながら、地域の実情を踏まえて丁寧に進めてまいりたいというふうに考えてございます。

49:11

小池晃君。

49:12

ありがとうございました。御丁寧に御答弁をいただきました。緊張感を持ってというところもまさにその通りだろうというふうに思いますし、おっしゃっていただいたように信頼を失うの一瞬だというようなこともまさにその通りだろうというふうに思うんです。私たちは福島第一原発の事故を経験をしています。僕はいつも言うんですけれども、あの事故は過去の事故ではなくて、現在進行形なんですね。除染も終わっていないし、廃炉も進んでいない。今まさにある災害でございます。

49:38

その災害を目の当たりにしている私たちですから、おっしゃっていただいたように、慎重にも慎重を持って、緊張感を持って、当電には対応いただきたいと思いますし、経産省にもそういう対応を継続してお願いをしたいというふうに思います。次に次世代革新路の関係についてお尋ねをしたいというふうに思います。今日文科省にも実は来ていただいております。

50:01

この間ですね、ここ最近になって、次世代革新路の一つでございます核融合についての新聞報道を多く目にするようになりました。私自身は、核融合技術というのは、遠い先の未来の技術だというふうに捉えていたんですけれども、ここ数日と言いますか、ここ数ヶ月の報道を見る限りでは、かなりそれが近まったのではないかというような印象を持って、

50:29

ニュースを拝見をさせていただいているところでございます。各国の取り組みが加速化をしているということであるとか、それからベンチャーへの投資がかなり拡大をしているでございますとか、あるいは中国が予算や人材を投入をして、一気に国内の核融合技術開発に向けての動きを加速化させているというようなこと、それらを見ますと、もちろん実用化までにはもう少し時間がかかるんでしょうけれども、

50:56

申し上げましたように、夢の技術ではなくて、現実的な技術としての開発がまさに近づいてきている。従前よりもスピード感を持って、その核融合技術というのがまさに近づきつつあるのではないかというふうに捉えているところでございます。この核融合というのはご承知のように、高い安全性を持つ、それから高レベルな放射性排気物質が出ないなど、利点も多いところでございまして、

51:24

今日の資料にはついておりませんけれども、この間の基本計画の中でも核融合計画等について触れられてきたところだろうというふうに理解をしています。文科省の資料を拝見いたしますと、国際協調の時代から国際競争の時代に突入したんだというような認識も示されているところでございまして、

51:46

今後の国際的な状況や今日的な技術開発の到達点を踏まえて、今後日本としてどうやってこの核融合技術開発について向けて進んでいこうとしているのか、時間は限られておりますけれども、国際的な試験研究の状況でございますとか、日本の取組や今後の展望などがございましたら、ぜひ教えていただきたいと思います。

52:07

以上、大臣官房清浦審議官。

52:09

今ご質問のありました核融合、フュージョンエネルギーにつきましては、エネルギーの安全保障や環境問題の解決策として期待されております。これまで国際プロジェクトであるイーター計画等を推進してきたところでございます。

52:28

近年、カーボンニュートラルに向けた動きの中で、政府主導による科学的技術的進展もあり、諸外国においては民間投資が増加し、研究開発競争が加速しております。

52:42

委員ご指摘の、例えば中国では、2050年代の発電実証に向けて、2025年からの要素技術の獲得のための施設群、クラフトの運転開始を予定しておりまして、政府主導で実験装置や原型炉の建設に向けた計画を強力に進めていると承知しております。

53:04

また、米国あるいは英国におきましては、フュージョンエネルギーの産業化を目標とした国家戦略を近年作成して策定し、政府による独自の取組が力強く進められておると認識してございます。

53:21

我が国といたしまして、もう昨年の4月に国家戦略を初めて策定しておりまして、技術開発や産業育成など関係省庁が一丸となって取り組んでいるところでございます。

53:36

私事業といたしましては、引き続き、EATA計画等を着実に実施するとともに、これまで培った技術や人材を最大限活用し、国際連携も活用し、原型炉に必要な基盤整備を加速するなど、フュージョンエネルギーの早期実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。

53:55

ありがとうございました。ぜひしっかりした取組いただきたいと思います。24年度から5年間で200億円でしたでしょうか。これ文化の予算になるんですよね。まだまだ少ないと思いますので、ぜひ国際的な技術開発競争に負けないように、この安全なエネルギー開発についてご尽力賜りますことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

54:23

ほかにご発言はありませんか。川野義博君。

54:28

米東の川野義博です。資源エネルギー政策の基本政策でありますエネルギー基本計画の見直しがスタートいたしました。目下、状況を共有しますと、エネルギー自給率は2011年で13.3%、化石燃料・鉱物性資源の輸入額は2022年で33.5兆億円という状況でございます。一方で、電化を進めてきましたが、肝心の電力供給は十分かというとそうでもない。加えて、電力需要は今後増えていくだろうという状況。正直、ちょっと危機的な状況なんじゃないかなと私は思っています。まず、自給率の低さ、化石燃料の輸入額の莫大な金額を輸入しているという状況を経済産業省としてどういうふうに受け止めておられますでしょうか。また、この状況を改善するために、国がとみくめべき重要政策、たくさんありますが、相場で的にあれもこれも全部やるというのはなかなか難しいと思います。ですので、根本政策を重要度をランク付けして、取り組むべき課題からしっかり取り組んでいくということが重要ではないかと思うんですけれども、取り組むべき重要政策を重要な順からぜひお示しいただけたらというふうに思います。

55:59

岩田副大臣。

56:01

お答えをいたします。日本のエネルギーの自給率は、今ご指摘もいただきましたように、2022年度の時点で約13%の低い水準にあります。このような状態は、国際的な燃料価格の変動による影響を受けやすく、供給途絶のリスクも抱えているために、持続的な経済成長の観点なども考えますと、エネルギー安定供給の確保が不可欠であるとこのように認識をしております。我が国はすぐに使える資源に乏しく、山と深い海に囲まれ、また国土の約70%が森林といった地理的条件のもとにあります。この中でエネルギー安定供給を実現するためには、再エネ、原子力、脱炭素火力、水素など、あらゆる選択肢を確保する必要がございます。こういうことでございますので、今ご質問の中には、重要施策を重要な順からということでございましたが、この政策間の優先順位をつけることはなかなか難しいことがございます。政府としては、まずは化石燃料への過度な依存から脱却をするために、徹底した省エネや再エネ、原子力などのエネルギー自給率向上に資する脱炭素電源への転換を進めてまいりたいと考えております。

57:17

川野芳生君。

57:19

いろんなラッピングをしていただいて、いろんな花火は打ち上げるんですけど、すぐその花火は消えてなくなってどっか行ってしまうんですね。やっぱり根本政策ですから、ちゃんと腰を据えて、これをやるんだと旗を立てて、それをしっかり振っていくということは私が大事なんじゃないかなと思います。ですのでやっぱり最重要課題は、一時エネルギーの脱炭素化であって、それイコール、それこそ自給率を上げていくということに他になりませんので、カーボンニュートラルを実現していく、グリーントランスフォーメーションを進めていく、その願木は、最大の願木は私はエネルギー自給率の向上、自給率を上げていくためにどうするかということを考えていけば、必然それが実現できるんじゃないかなというふうに思いますし、他の国がこれやってるからうちもこれやるんだというわけじゃなくて、副大臣のご答弁にもありましたけれども、地理的にも歴史的にも文化的にもいろいろ違うわけであって、日本独自の日本らしい取り組みをやっていくべきだと思います。いたずらに国力を弱めるようなことはあってはなりませんので、GXやった、脱炭素化やった、だけど国役ぶれて3がありだと全くやってる意味ないわけでありますので、しっかり優先順位をつけてやっていっていただきたいなというふうに思います。日本力セクターの脱炭素化には多額の投油脂が発生します。お金がかかることであります。サイエネや蓄電池だけでは脱炭素化向けのプロセスは完遂できません。当然、原子力関連や火力発電関連の事業にも注力していかなければ、これはカーボンニュータル、グリーントランスフォーメーション実現できない。こういう状況か、世間のダイベストメントの風潮でなかなか投油脂がつかないという状況がございます。石炭やLNGの上流経営の確保にも大変厳しい目が向けられています。石炭もLNGも脱炭素を実現するためには必要なものだと思っています。ので、しっかり安定的に確保していかなければなりません。政府による債務保障や貸し付けといった支援措置をより拡充すべきではないかと思いますが、ご意見をお聞かせいただけたらと思います。

59:40

岩田副大臣

59:42

お答えをいたします。長期的には脱炭素化を進めていくということは申し上げているとおりでありますが、一方で足元で化石燃料の供給確保は必要であります。特にLNGについてはCO2の排出量が比較的少なく、トランジションのための重要な燃料であると認識しております。政府としては積極的な資源外交やジョグメックによるリスクマネーの供給等を通じて、権益獲得に向けた支援をしてきているところです。例えば、最近の動きとしまして、オーストラリアにおけるスカボローガス電開発プロジェクトに対してジョグメックによるリスクマネー供給を行いました。政府としては、エネルギー供給源の高くか安定供給に向けまして、ご指摘のリスクマネーの供給を通じて、引き続き民間事業者の取組をしっかりと支援してまいりたいと考えております。

1:00:31

川瀬吉郎君。

1:00:33

電力システム改革に関しても、これまでも経済産業省はずっと「氷の競争が進んで一定の成果が上がりました」というふうな答弁をずっと繰り返されてきていますが、それはそうなんですよ。地方に限界費用で電力会社が出したものを買ってくるだけですから、それは氷が活発になるに決まっている話であって、一方でどうなったかというと、破綻する企業が出てきて、結局自由化したものの旧来の電力会社に駆け込んで戻っているという状況があります。しっかりと改革は普段に見直していくべきであります。氷の自由化だけではだめで、電源開発が進んでいないということを長らく指摘してきましたが、今回、長期脱炭素電源オークションがようやく一回目落札されました。これは大きな一歩前進だと思います。氷だけ、需要サイトだけ競争させてもしょうがなくて、供給サイトも供給して増やしていかないと、片手落ちになって、電源が足りなくなると見えていますから。ようやく落札されて一歩前進だと思いますが、その結果に対する評価と、次回以降の課題について教えていただきたいと思います。

1:01:49

岩田副大臣

1:01:51

お答えいたします。ご指摘の長期脱炭素電源オークションの初回入札の約定結果につきましては、脱炭素電源の落札電源は401万キロワットとなりました。その内訳は、水素、アンモニア、バイオマス、原子力、溶水、蓄電池と様々な電源種が落札することとなりまして、バランスよく脱炭素化のための新規投資を促進する結果になったと受け止めております。また、LNG線消火力につきましても、募集量400万キロワットの大半を占める落札があり、これによって短期的に必要な供給力の確保につながるものと認識をしております。今後、半導体工場の新規立地やデータセンターの需要に伴いまして、国内への電力需要が約20年ぶりに増加していく見通しとなっておりまして、脱炭素電源への新規投資の重要性がますます高まっていくものと認識をしております。こうした環境の変化や初回入札の結果を踏まえつつ、第2回以降のオークションにつきましても募集量の在り方等について議論を深めていく予定です。今後ともしっかりと脱炭素投資を通じた供給力確保が進む事業環境を整備してまいりたいと考えております。

1:02:59

川野芳生君。

1:03:01

収益率の設定を枠5%に設定していたり、毎年の収入を消費者物価指数、CPIに連動させたりという、いい工夫がなされていると私は思っています。この5%が高いのか低いのかという議論はありますが、国内のインフラをやっている人たちからすると、そんなもんだろうなと思う一方で、今、これだけキャッシュマーリを求められる世界が目前にある中で、長期で5%がどうなんだという議論もわからなくもないですので、しっかりこの第1回目の総括をしっかりしていただいて、次より良い制度にしていただけたらなと思います。以上です。他にご発言はありませんか。

1:03:47

青島健太君。

1:03:49

日本維新の会、教育無償化を実現する会の青島健太であります。まず経済産業省さんにお伺いをさせていただきます。私のことですが、2年前に国会議員になって初めて質問に立ったのが予算委員会、岸田総理に、NAB実給率について伺いました。2年前です。その時の数字、11.4だと記憶しておりますが、今日のご報告、22年度レイテストな報告数字ですが、13%ということでございます。少し良くなっていますが、この要因は何なのか、そしてこれが持続可能なものなのか、この見解を伺いたいと思います。

1:04:29

資源エネルギー庁長官官房、山田資源エネルギー政策統括調整官。

1:04:37

お答え申し上げます。エネルギー実給率でございます。2020年度には11.2%でございましたが、2022年度には12.6%ということで約1.4%上昇しております。エネルギー実給率を上昇させる要因といたしましては、再生可能エネルギーや原子力などの増加が考えられます。具体的には、2020年度の電源構成につきまして、再エネが19.8%、原子力が3.9%、火力が76.3%ということで、脱炭素電源比率が23.7%でございましたが、2022年度につきましては、再エネが21.7、原子力が5.5ということで、脱炭素電源比率が27.2%まで上昇をいたしておりまして、この再エネや原子力が増加したことが、エネルギー実給率を上昇させた原因と考えられるところでございます。政府といたしましては、再エネや原子力などのエネルギー実給率の向上に資する脱炭素電源への転換を推進しておりまして、エネルギー実給率の向上を含むエネルギー安全保障を強化するため、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

1:05:53

事前に通告してありましたが、2問目は河野議員と被りましたので、省かせていただきます。我が国、言うまでもなく2つの大きな目標を掲げております。1つは、今ご紹介もあった実給率の向上、そしてカーボンニュートラルを達成すると。これに向かって、ではどうするのかというところでございますが、やはり再エネと原子力の安定した電力供給ということが必要になると考えておりますが、今後の政府の方針、戦略、いかがなるものなのか、改めて伺いさせていただきます。GX推進戦略ということで、第6次エネルギー基本計画の方針も踏まえて、徹底した省エネの推進に加えて、再エネや原子力などのエネルギー実給率の向上に資する脱炭素電源への転換を推進する方針を示してございます。今申し上げたとおりでございますが、脱炭素電源の拡大が重要だと考えております。再エネにつきましては、主力電源化に向けまして、北海道本州間の海底直流送電線の整備を含めて、全国規模での系統整備に取り組むとともに、洋上風力の着実な安定・安定系統形成や、屋根における太陽光の導入の強化、次世代再エネの技術開発や早期実用化などに取り組みまして、適正な国民負担と地域等の共生を図りながら、最大限の導入を進めていくということで取り組んでいきたいと思っております。原子力につきましては、まずは安全性の確保を大前提に、地元の理解を得ながら、再稼働着実に進めていくということでございますし、また、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代核振動の開発建設にも取り組んでまいりたいと考えております。このように、エネルギー安全保障と脱炭素を両立するには、再エネと原子力の両輪で取り組みを進める必要があると考えておりまして、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

1:07:55

大島健太君。

1:07:57

エネルギーミックス、再エネにおいても、いろいろな線力をうまく使うということが大事になるかと思いますが、太陽光、風力、バイオマス、地熱等々がありますが、今後、最も期待される、あるいは頑張ってもらわなきゃいけない電力を上げていただくと何になりますでしょうか。あと、地熱もありますが、ごめんなさい。

1:08:19

山田調整官。

1:08:22

再エネにつきましては、地域との共生を前提に導入目標でございます。2030年度の電源構成費36から38%を実現に向けて、最大限導入していくことが政府の基本方針ということでございまして、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスといった各電源の特徴と課題を踏まえつつ、政策を強化して取り組んでまいりたいと考えております。具体的にでございますが、太陽光に関しまして、設置までの期間が短い太陽光につきましては、公共部門や工場、倉庫などの建築物の屋根などにおいての導入強化などに取り組むということのほか、既に再エネ回帰利用法に基づきまして、合計約4.6GWのアンケーンを創出している養生風力については着実にアンケーン形成に取り組んでいくと。安定的な、先ほどもちょっと話しございました発電が見込める地熱水力につきましても、事業性調査や資源調査、技術開発など必要な支援を行っていくということ。バイオマス発電でございますが、燃料を長期に渡って安定的に調達することが重要でございますので、使用する燃料の持続可能性を確認した上で、再エネ特措法に基づき支援を行っていくということでございます。その上で、グリーンイノベーション基金なども活用しまして、ペロブスカイト、太陽電池や二体式養生風力など、次世代の技術の開発や早期実用化にも取り組んでまいりたいというふうに考えております。

1:10:02

青島健太君。

1:10:04

続いて、環境省にお伺いをします。2019年、カーボンニュートラル、起源付きで表明していた国地域121という報告があります。今回の新しい報告では、2024年で146の地域、国に増えている、約20%というか、きちん20%ですか、増えていますが、この増加の要因、これは歓迎すべきことだと思いますが、要因は何なんでしょうか。

1:10:34

環境省、畑地球環境局長。

1:10:38

お答え申し上げます。IPCCが、2018年に1.5度特別報告書というものを出しております。これが一つの大きな転機になったのではないかと考えております。パリ協定のもともとの目標設定は実は2度だったのですが、もちろん1.5度に抑える努力を継続することになっていたのですが、2018年のIPCCの報告書によりまして、1.5度と2度ではかなり違いがあるということ、そして1.5度を大きく超えないような経路というのは、2050年前後に賞味ゼロだということが科学の世界から出てきたと。こういった動きを受けまして、2021年のCOP26におきまして、グラスゴー合意というのがなされたのですが、ここでは1.5度にとどめるために、2050年前後にカーボンニュートラルを達成する必要があるということが世界共通の認識となりました。そしてG7やG20においてもこうした認識が継続され、世界に対してこれらを目指す呼びかけが行われてきたと。こうした世界的な給油の高まりにおりまして、カーボンニュートラルを掲げる国が増加しているというものと認識をいたしてございます。

1:12:01

青島健太君。

1:12:03

危機感、あるいは意識の高まり、これは本当にいいことだと思いますが、ただこれ、やっぱり世界で取り組むわけで、100%にならなければ意味がないと思いますが、遅れている国、地域の現状というものはどういうものなのか、またこれに対して日本ができること、このあたりいかがでしょうか。

1:12:22

畑局長。

1:12:25

ご指摘のとおり、世界全体では未だに排出量が増加をしている。これは特に、途上国、そして新興国、こういったところの排出割合が増えているということで、こうしたところの取り組み、大変重要だと考えてございます。そうした国々におけるカーボンニュートラルの実現に向けまして、例えば、我が国、企業によります優れた脱炭素技術の導入を通じて、排出削減を促進するための2国間クレジット制度といったものを展開しております。現在、29カ国におきまして、250件以上のプロジェクトを展開中でございます。また、各国のネット勢の目標の設定ですとか、あるいは、その進捗管理といった、途上国で脱炭素化を進めるための基盤整備ですとか、あるいは、都市レベル、都市間連携ですね、都市レベルの脱炭素化に資する取り組み、これらを共同して進めていくと、こういった支援というのを継続しているところでございます。今後とも、こうした我が国に輸入する脱炭素の技術やノウハウ、こうしたものを世界に展開することで、世界全体の脱炭素に貢献してまいりたいと考えております。

1:13:43

青島健太君。

1:13:45

地球の未来は我々にかかっているという意識の共有、また技術の共有、日本の存在感、この分野でもぜひ示していただきたいと思います。終わります。他にご発言はありませんか。

1:13:59

濱野義文君。

1:14:01

国民民主党の濱野義文でございます。まず、経産省にお伺いいたします。次期エネルギー基本計画について伺います。最終エネルギー消費に占める電力の割合は3割程度でありますが、エネルギー基本計画におきましては、2030年の具体的な電源別構成が示されるなど、エネルギーがイコール電力であるのかのような計画になっているのではないかで、違和感を持ちます。先進他国において、エネルギー計画に電源構成目標が示されているのか、説明願います。そもそも、将来の電源構成を具体的に示すことに意味があるのか疑問であり、どうしても示すのであれば中長期的な電力需給の変動要因を整理し、少なくとも幅をもって示すべきと考えておりますが、見解を伺います。また、エネルギー基本計画では、再エネの出力・電源化を徹底し、再エネに最優先の原則で取り組むといった、再エネ最優先の原則が示されております。再エネの拡大自体重要である一方、再エネは出力変動が大きく、原子力や火力などを含め、バランスも取れた電源構成にする必要があり、特定電源を最優先にするといった計画にすべきではないと考えておりますが、見解をお伺いいたします。

1:15:12

山田調整官

1:15:15

お答えいたします。第6次エネルギー基本計画で示していますエネルギーミックスでは、2030年度の電源構成として、再エネ36から38%、原子力20から22%、火力41%、水素・アンモニア1%ということでお示しをしております。日本以外の先進国では、ネットゼロ実現に向けた脱炭素電源や再エネ比率などの目標を掲げておりますが、日本のように電源種別ごとの詳細の内訳までは示していないものと承知をしております。例えば、英国・イギリスは、2030年に低炭素電源比率95%、ドイツは、2030年に再生可能エネルギー比率80%、米国は2035年に電源脱炭素化を目標に掲げております。なお、EUは、最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギー比率の目標を2030年42.5%と定めた上で、努力目標として45%を掲げております。次期エネルギー基本計画につきましては、本日より審議会における議論が開始されるところでございます。将来の電源構成の示し方につきまして、現時点で余談をもってお答えすることは差し控えさせていただきますが、今後検討していきたいと考えております。再エネは、脱炭素の国産エネルギー源でありまして、主力電源化を徹底し、最優先の原則で国民負担の抑制と地域との共生を図りながら最大限に取り組むのが政府の方針でございます。その上で、S+3のすべてを満たす完璧なエネルギー源が現在存在せず、今後の技術革新などの不確実性を踏まえれば、再エネのみならず、原子力、火力、水素、CCUSなど、あらゆる選択肢を追求し、バランスの取れた電源構成を確保することが重要だと考えております。

1:17:11

昨年、原子力基本法が改正され、原子力発電の積極活用を国の責務とし、事業環境整備を基本的施策といたしました。今こそ政府は我が国の将来を見据えた計画を示さなければなりません。原子力発電のリプレイスと新設の必要性をエネルギー基本計画に明記すべきと考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。

1:17:39

原子力は、再エネとともに脱炭素電源として重要な電源でありまして、エネルギー安定供給の観点からも安全性の確保を大前提に活用を進めていくというのが政府の方針でございます。この点については、昨年閣議決定したGX推進戦略におきまして、地域の理解確保を大前提に廃炉を決定した原子力発電所の敷地内での建て替えを具体化する、その他の開発・建設については今後の状況を踏まえて検討していく。併せて、必要な事業環境整備を進めるとともに、研究開発や人材育成、サプライチェーンの維持、共感に対する支援を拡充するという方針を示しているところであります。次期エネルギー基本計画については、本日より審議会における議論が開始されますけれども、世界のエネルギー情勢、あるいはイノベーションの状況なども踏まえ、十分な審議をしてまいりたいと考えております。

1:18:40

本年4月2日に公表されました経団連の行動計画によりますと、2022年度の我が国の温室効果が最少量の減少は、エネルギー・原材料化学の高騰や半導体不足に起因する受給変動長期化、外需縮小等により多排出産業を中心に、産業部門の経済活動量が減少したことが主な要因と示されております。政府として、温室効果が最少の減少の主な原因について、経団連の公表と同様の認識に立つべきと考えますが、見解をお伺いしたい。また、次期エネルギー基本計画につきましては、産業の空洞化を生み出すことのないよう、エネルギーコストの低減を重視、検討すべきと考えますが、見解をお伺いします。環境省、経済産業省、それぞれお伺いいたします。

1:19:34

ご指摘の、経団連の公表資料の内容は、2021年度から2022年度にかけての、我が国の温室効果排出量の減少要因について、産業部門を中心に分析したものと承知をいたしております。我が国全体の温室効果排出量は、2021年度から2022年度にかけて約2.5%減少しておりますが、これは産業部門に加え、業務部門、家庭部門等、全体として捉えた場合には、節電や省エネ努力等の効果が減少要因の一つと考えられております。一方で、産業部門に焦点を当てた場合には、例えば、これは議員のご指摘のとおりですが、鉄工業においては、生産量の減少に伴うエネルギー消費量の減少が、排出量の減少要因として挙げられております。減少要因については、業種ごとに違いがあることも踏まえ、今後、産業部門、それからそれ以外の部門も含めまして、詳細な要因分析を進めてまいりたいと考えております。

1:20:40

山田 調査役官

1:20:42

お答え申し上げます。口頭の部分でございますが、エネルギーは国民生活や経済成長の基盤でありまして、日本の国際競争力を高めて経済成長や賃上げ等につなげるには、安定的で安価なエネルギー供給の確保を目指すことが重要となってまいります。次期エネルギー基本計画の検討に際しましても、エネルギー安定供給と脱炭素の両立を図るとともに、ご指摘のようにエネルギーコストにも十分配慮した上で検討を進めていきたいと考えております。

1:21:15

浜野 知事

1:21:17

最後の質問にいたします。電力システム改革の検証についてです。検証につきましては、改革の基本的な考え方に関する以下の総括の上に立って行われるべきと考えておりますが、見解をお伺いしたい。発電卸売と小売の分野を自由化し、多数のプレーヤーを卸電力市場に参入させることで、市場が発する価格シグナルによる短期的な発電設備の運用と長期的な電源投資の両方が最適化されることを期待していたが、この競争モデルは誤っていた。市場が発する価格シグナルに依存するだけでは、電源投資は過小となり、安定供給は確保できず、発電事業の長期的な投資決定を短期的な運用から切り離すハイブリッド市場という概念が必要である。こうした考え方に立つべきと考えますけれども、見解をお伺いいたします。久米部長 これまでの電力システム改革の結果、多くの事業者の電力事業への参入や卸電力市場の流動性の拡大など、一定の成果が出ているというふうに認識しております。一方で、今委員から御指摘も含まれておりましたけれども、市場価格については、需給逼迫や燃料価格の高騰等による価格高騰、フィットフィップ電源の急速な導入による価格下落など、変動性が増しているということも事実でございます。これにより発電事業の予見性が低下する中、脱炭素の流れも相まって、火力発電所の給配子が増加するとともに、発電所の新設が停滞し、供給力の低下に伴う安定供給へのリスクも顕在化しております。この点、委員の問題意識が、確保された電源が競争を行う市場を整備するだけでなく、電源を投資維持するための市場も同時に整備することが必要という趣旨でありましたならば、私どもの問題意識とも共通しておりまして、これまでも容量市場や長期脱炭素電源オークションを整備してきているところであります。また、現在、審議会において一連の電力システム改革の検証を行っておりまして、有識者からは長期脱炭素電源オークション等に関する課題提起もいただいております。いずれにしても、これまでの一連の電力システム改革については、改正電気情報の規定に基づいて検証を進めることとしておりまして、2025年3月までに取りまとめてまいります。総理のお答えですが、交流分野の全面自由化であるとか、総配電の効率化、中立化、市場機能の活用等々、分野ごとに検討されるということは私は理解するのですが、そもそも、この電力システム改革の基本設計思想、基本的な考え方が何であったのか、それがどう総括されるべきなのか、ここをしっかり議論していただかないことには総括に検証にならないということを申し上げて終わりたいと思います。ありがとうございました。ほかにお話しがありませんか。本日は、エネルギー政策や環境政策に関して、子どもや若者の意見表明・政策策定プロセスへの三角について伺いたいと思います。国連子どもの権利委員会は、2023年8月、昨年ですが、気候変動に焦点を当てた子どもの権利と環境に関する一般的意見26号を公表し、子どもたちの生活を根本的に形作る重要かつ長期的な環境課題に対処するための措置の立案及び実施において、子どもたちの意見が積極的に求められ、かつ正当に重視されるべきであるとし、各国政府に対しても、立法、政策、規則、プロジェクト及び活動に関する環境関連の意思決定プロセスで、子どもたちの声を反映させる仕組みを設けるようにということを求めているわけです。この一般的意見の26号を策定するに当たって、国連の子どもの権利委員会は、121カ国、1万6331人の世界中の子どもたちの協力を得たんだとしており、その1年間、2022年には日本の子どもたち1500人を含む世界7416人の子ども若者による「子どもパブコメ2022」というのも公表しているわけです。このパブコメに出されている日本の子どもたちの声としては、もっと対策をして、リスクがある子どもたちを救ってほしい、僕たちの意見をもっと聞いてほしい。11歳です。僕たちはいずれ大人になります。その時に環境問題と向き合うためにも、今のうちから環境問題についてよく知っておくことが将来役に立つと僕は考えています。12歳などが紹介されていて、日本においてもこの気候危機を自らの問題と捉え、関心持ち、解決に向けて一緒に考え行動したいという、そういう子どもたちの声があるということがわかるわけです。やっぱりこういう子どもたち、若い世代の声に政府がしっかり向き合うことが必要だと思うわけですが、経産省、環境省はこのエネルギー政策や環境政策の立案策定に当たって、こうした世代の声を聞いているのか、経産副大臣、環境副大臣に伺いたいんです。こうした気候危機対策に関心を持つ子どもや若者の意見を政策に反映することについてどうお考えか、それぞれお聞かせください。

1:26:57

岩田副大臣。

1:26:59

はい、お答えいたします。ご指摘の環境問題、気候変動対策をはじめとして、国の政策は、若い世代も含めて幅広い世代の様々なご意見を傾聴しながら、政策を実現していくことが大変重要であると考えております。例えば、昨年2月に閣議決定しました「GX実現に向けた基本方針」においては、パブリックコメントを募集し、若い世代を含めて幅広く意見を募りながら策定をし、その後のGX政策の礎となりました。また、職員にも若い世代は多いわけですが、世代を超えて活発な議論が行われていると承知しております。また、日々の業務の中でもできる限り現場に出て問題意識を把握するよう努めていると認識しております。引き続き経済産業省に根付いてきた現場主義の下、若者をはじめとした国民の声を直接聞きながら、政策立案に生かしていきたいと考えております。気候変動対策の検討プロセスにおいて、若者をはじめとする様々な方の声を耳を傾けなければいけないということは、御指摘のとおりでございます。例えば、2021年に閣議決定されました地球温暖化対策計画の検討の際には、気候変動に関する多様な分野の有識者などに審議会の構成員として参加いただきました。気候変動に関心を有する若者の団体からヒアリングを行うなど、透明性のある形で若者を含む様々な意見を広く伺ったところでございます。今後の地球温暖化対策計画の見直しプロセスにおきましても、過去の事例も参照にしながら、年齢層、性別、専門分野などのバランスに留意しつつ、若手事業者や有識者の参画やヒアリングの実施など、多様な方々から意見を伺うことを考えております。以上でございます。キラーさんの質問は、若者ということではなくて、子どもの意見ということだったわけですけれども、その点についてのお答えはないわけですか。試験が入りますが、実は3週間ほど前に、私自身のところにも、環境省の方にも、若者、特に大学生、高校3年生、そして卒業された層の年代等々10名ほどが、お見えになりまして、意見交換をさせていただき、大変参考になったという事実はありまして、そういう意見を多数聞くということは大事だと私は思っています。岩田さん、子どもについて何かあるんですね。私、これに意見をおきませんので、申し訳ありませんけれども。

1:30:17

次の質問の方が良さそうですから、キラー吉子さん。

1:30:21

若い世代、子どもも含めて声を聞くことは大事だし、傾けなくてはいけないと。子どもについてはまだまだこれからということですが、それぞれ様々工夫はされているということでした。特に環境省については審議会の構成員とか団体のヒラリングをやっているということですが、経産省はまだファブコメどまりかなというふうに伺ったんですけれども、経産省に伺いたいと思うんですが、この間、エネルギー基本計画案を策定する際の主要会議題である基本政策分科会、この委員の年齢構成というのはどうなっているのか、若い世代、特に20代、10代の委員がいるのかどうか、端的にお答えください。

1:31:01

山田調整官。

1:31:03

本日時点の基本政策分科会の委員には、10代、20代の委員は存在しておりません。

1:31:09

キラー吉子君。

1:31:11

10代、20代まだ存在をしていないということなんですね。本調査会に参考人として来てくださった平田紀美子氏が代表を務めるクライマットインテグレートの調べによりますと、この第6次第7次のエネルギー基本計画策定に関わる基本政策分科会の年代構成、60代が一番多くて42%、ついで70代が33%、50代が21%で、その他は不明ということだとなっているわけですけれども、圧倒的に年齢層が高くなってしまっているわけです。しかし気候危機による被害、影響を受けるのは、やっぱり若い世代、そしてこれから生まれてくる将来世代なわけで、この地球沸騰とまで言われるような気候危機に直演している今、それを回避するための政策、策定プロセスに、そうした若い世代を参加させるということは必須、必要だと思うわけです。事実、既にこの地球沸騰化の危機、次期エネルギー基本計画を議論する有識者会議に、若者を入れてください、気候市民会議を開催してください、というオンライン署名の取り組みなども始まっておりますし、4月30日には国会内でもその院内集会も開催され、若者たちが声を上げているわけですけれども、経産副大臣、ぜひ次のエネルギー基本計画の策定に関わるプロセスに、ぜひこの若者、子どもを参画させる場を作っていただきたい。できればその有識者会議に参加するようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

1:32:42

岩田副大臣。

1:32:44

委員の選定に関しましては、エネルギー政策を進めていく上で、必要となる学識経験者や専門家にバランスよく参画をしていただく観点から行っております。このため、年齢のみに着目した選定は行っていないというのが現状でございますが、若者を含む様々な立場の方の意見を聞きながら施策を検討することは重要であると認識をしております。エネルギー基本計画の策定に際しては、パブリックコメントの実施による様々な意見の取り込み、審議会の検討過程における様々な立場の団体へのヒアリングの実施、審議会と並行して、ホームページで常時広く意見を受け付ける意見箱の設置、全国各地での説明会、意見交換会の開催などを行っていく予定です。加えて、既に若者団体の皆さんと経産省職員によるエネルギー政策に関する意見交換会、これを複数回実施をさせていただいているところでもあり、今後もこれを実施していく予定です。引き続き、若者を含みます様々な意見をしっかりと伺いながら議論を進めてまいりたいと考えております。

1:33:46

木田 よし子君

1:33:47

年齢のみで議員の選定はしないんだというお話でしたけれども、やはりこの気候危機の問題に関して言うと、やはり年齢というのは非常に重要なファクターなんだと、先ほども言いましたとおり、気候危機による一番の影響、被害を受けるのが若い世代、子どもたちなわけですから、若い世代、子どもも含めてですね、しっかり意見を聞く場を設けていただきたいですし、やはりそのエネルギー基本計画、政策の策定プロセスに正式にこの若者、子どもたちを参画させていくべきだということを強く申し上げまして、質問を終わります。ほかにご発言はありませんか。ほかにご発言もなければ、本日の質疑はこの程度といたします。速記を止めてください。はい。

1:35:15

次に、中間報告書を取りまとめるにあたり、これまでの調査を踏まえ、委員間の意見交換を行います。まず、各会派1名ずつ指名させていただき、その後は会派に関わらず、ご発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。発言を希望される方は、挙手の上、会長の指名を受けてから、ご発言をいただくようお願いいたします。また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、発言時間は1回あたり5分以内となるように、ご協力をお願いいたします。なお、ご発言は着席のままで結構でございます。それでは、発言のある方は、挙手をお願いいたします。

1:35:59

藤井和弘君。

1:36:04

自由民主党の藤井和弘でございます。本調査会は、3年間を通じた調査テーマであります、資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和のもと、この2年目は論点整理としまして、エネルギー安全保障の確立、脱炭素社会の実現、そして資源エネルギー分野のイノベーションにつきまして、計9名の参考人の方々から大変貴重な意見を伺うことができました。日本が経済成長を続けながら、各国と一緒に持続可能社会の実現に向けた課題を解決するためには、まずもって政府が昨年7月に閣議決定をしたGX推進戦略の着実な実施こそが重要であることを申し上げます。そしてその際、特に留意すべき3つの点、すなわちエネルギー安全保障の確立と国際協調、脱炭素社会への道筋、そしてイノベーションの社会実装につきまして意見を申し述べます。世界はコロナ禍によって国際サプライチェーンの脆弱性に直面をしました。またロシアのウクライナ侵略は今なお世界中に多大な影響を与えています。さらに、炭素化に欠かせない多くの重要鉱物や再エネの主要部品等の生産が特定の国に集中している現状がございます。こうした厳しい情勢の中、日本はエネルギー安全保障を急ぎ確立しなければなりません。そのためには、地域と調和した再エネ主力電源化の一層の促進、安全性が確認された原子力発電所の最大限の活用など、あらゆる手段を講じることが不可欠です。また、エネルギー自給率の低い日本にとって、資源エネルギーを安定的に調達することは視覚的に重要であります。そのためにも、資源国を含む諸外国等に対して、再エネ導入をはじめとする脱炭素化への強力な支援等を通じて、良好な関係を構築していくことは大変重要であります。再エネの主力電源化について改めて申し上げますと、日本の全国土面積の3分の2が森林であり、太陽光発電の適地が限定される、地域の圧力を招いている等の声があることは承知をしております。しかし、土地制約の解決には、プロブスカイと太陽電池等が期待できますし、海に囲まれた日本は、洋上風力発電の高いポテンシャルも有しております。なお日本は、欧州と異なり、他国等電力を輸出できないことが、再エネ主力電源化へのハードル等の声があります。しかし、系統接続ルールの見直しや、系統の増強、そして蓄電池の研究開発が一層進んでいくことで、こうした点は解決できると思います。脱炭素化とエネルギー安定供給の確保の両立のためには、原発の再稼働を安全性の確保を第一に進めていく必要があります。日本の原発は、3.11の反省と教訓を踏まえ、世界で最も厳しい新規制基準の審査を受けています。また、原発を含むあらゆるエネルギーの活用は、資源に乏しい日本がエネルギー安全保障を確立するためにも必要でございます。さらに、原発は化石燃料を使わないため、脱炭素化への寄与が期待できます。ただし、原発事故の真摯な反省は一時も忘れてはなりません。そして、福島復興と再生の加速化のために、全力で取り組まなければなりません。イノベーションにつきましては、日本の技術力を発揮することで、ペロブス海と太陽電池の社会実装、洋上風力発電や地熱発電の一層の拡大が重要であります。また、ガソリン車からEVや水素受動車への転換、安全で長時間使える全固体電池等の早期実用化が期待されます。さらに、水素やアンモニア、メタネーション、CCS等のさらなる研究開発、そして実用化が重要であります。資源・エネルギー分野において、世界が直面する様々な課題を解決するためには、イノベーションが不可欠であります。このイノベーションを日本が牽引するという強い意志を持ち、総力を挙げて取り組んでいかなければなりません。最後に、参議院の調査会は、与野党の議員が会派を超えて、長期的かつ総合的な課題に対し、真摯に向き合い、その解決に向けて真剣に議論する場でございます。来年の最終取りまとめに向け、引き続きあるべき資源・エネルギー持続化の社会の姿につきまして、皆様と考えていきたいということを申し上げまして、私からの意見表明とさせていただきます。ありがとうございました。

1:40:56

ほかにご発言はありませんか。村田 強子君。

1:41:00

立憲民主社民の村田強子です。本調査会2年目は、資源・エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和に関する論点ということで議論をしてまいりました。昨年もこの場で意見表明をした際、資源を持っている国から資源を持たざる国への輸出制限が国際政治上の重枠としても利用され始めていると申し上げましたが、問題は深刻化しています。併せて脱炭素社会の実現は世界共通の目標ではありますが、各国の投資競争や他国への規制強化を強める要因ともなっています。日本に目を向ければ、名目GDPは昨年ドイツに抜かれて4位となり、インドが日本の背後を伺っています。こうした中、日本経済を成長軌道に戻すには、まずもって資源・エネルギーを国内で自給できる体制の強化が必要です。資源・エネルギーをめぐっては、ロシアの暗いな侵略を契機とした価格高騰やLNG調達への影響、また不安定な中東情勢と石油調達への影響など問題が散席しており、エネルギーの海外依存が顕著な日本は大きな影響を受けています。エネルギーの安全保障の確立に向けては、再生可能エネルギーの活用を推進し、エネルギー自給率を上げていく必要がありますが、その再エネに関係する設備そのものが国産であることも重要です。この点において非常に大きな中国の存在があります。再エネに関係する多くのもの、例えば太陽光パネルや風力発電設備などの中国製品が世界を接近しており、製品に必須なレアメタル等の鉱物資源も中国が握っている現実があります。再エネ設備の国産化は、設備の円滑な保守点検等による安定的な稼働につながるとともに、日本の産業の発展にも寄与します。スケールメリットを持つ中国に対し、日本の産業が国内外の市場を獲得していけるよう、戦略的な国際標準化や国のトップセールスが必要と考えます。併せて設備の原材料となる鉱物資源の確保においても、国内のリサイクルを通じた自給率の向上を進めるべきです。日本は、使用済みのパソコン、スマホ等の都市鉱山の宝庫であり、最小限の環境負荷で資源エネルギーを行える優れた技術も有しています。しかし、例えば、政府の掲げる小型家電リサイクルの回収目標14万トンに対し、現状では約9万トンにとどまり、また、使用済み鉛バッテリーが海外に不法に輸出されるなど、せっかくの資源が有効に活用されておらず、国の主導の下で、事業者、消費者、自治体が一体となった取り組みが求められます。こうした資源循環は、資源エネルギーの安全保障の確立だけでなく、脱炭素社会の実現にも資するものです。日本は、2050年カーボンニュートラルに向けて、資源循環、水素、アンモニア、CCUS等の技術を活用しながら取り組むとともに、その技術の強みを海外でも生かすことが、世界の脱炭素化にもつながります。カーボンニュートラルの目標年が中国は2060年、インドは2070年と各国が異なる中で、G7だけでなく、G20、ASEAN等の枠組みを活用し、世界一丸の取り組みを日本が牽引することが、日本の確実な経済成長にもつながると考えます。最後に人材について申し上げます。イノベーションや原子力分野での使用済み核燃料の処分、廃炉などの課題解決のための人材育成はもちろん、新しい技術を実際に製品にする過程では、現場で働く皆さんの巧みの技を継承していくことも重要です。また、新しい産業の創出が期待される一方で、産業の変化に伴う雇用の公正な移行も国として支援していくべきと考えます。複雑化する国際情勢の中で、日本が自ら持つ技術や人材を最大限生かしていけるよう、さらに議論を深めていきたいと思います。ありがとうございました。

1:45:35

他にご発言はありませんか。川野由紀博君。

1:45:40

米東の川野由紀博です。2050年カーボンニュートラルの実現とグリーントランスフォーメーションの実現に向けて、我々日本は、我が国らしい政策を長期的な次第に立って世界を俯瞰しながら、戦略的に国益に資する形で目指していくべきだと思います。気候変動対策と経済発展、そしてエネルギー持久率の向上というのは、今までバラバラに議論されて、なかなか一つのテーマとして語られることはありませんでしたけれども、国産の再生可能電源を増やしていくことを主軸に政策を展開することによって、この鳥レンマを解消する大きな鍵になると考えます。2023年の鉱物性資源、化石燃料の輸入額は27兆3千億円。前年の22年は33兆7千億円と莫大な国富を流出させ続けています。それ以外にも、それを加えて、外交コストや膨大な労力を使って化石燃料を輸入しています。結果、エネルギー持久率は2022年13%と非常に厳しい水準にあることを理解しておかなければならないと思います。日本は、1921年に輸入原油の石油生成事業を本格的にスタートさせました。その後、先の大戦まで輸入額9割を占める状況にありました。そうした中、1941年にはイギリス・アメリカ・オランダが日本への輸出を全面的に禁止するということが端緒となって、太平洋戦争に踏み切りました。100年経った今、一時エネルギーの持久率はわずか13%という状況であり、かつ化石燃料の輸入額は33兆円、膨大な外交コストをかけて国富を流出させている状況です。貿易赤字の大きな原因になることは論を待ちませんが、この金額は、本年度一杯会計予算は112兆円で税収は70兆円でありますが、税収の半分に上る額を輸入し続けているという現実です。100年間続いた化石燃料依存の国の形を変えるいいチャンスです。安価で安全で安定的に供給できる国産エネルギーは残念ながら見当たりません。そうした完璧なエネルギーが見当たらない中で、さまざまな技術を使って国内で地理的に分散をさせて開発を進めていくということが大切だと感じます。再エネの大量導入は大事だということは論を待たず、ほぼ全会派が賛成しているテーマだと考えますが、再エネで全てまかないかというとそうではありません。急に再エネだけを増やそうとすれば当然コストアップにもつながりますし、不安定な電源であるので安定供給にも支障があります。日本はこの半世紀、原子力発電を通じて安定安価な電力供給・エネルギー供給を目指してきましたが、東日本大震災によってそれがとんざおし、現下の大変厳しいエネルギー自給構造を生み出しております。原子力も即時全面撤廃という議論は非現実的と考えます。なるべく大規模な原子力発電所に頼らない社会を中長期的につくっていくという議論がより本質的ではないでしょうか。再稼働が進む地域の電気料金が比較的安価であるという事実も受け止めるべきだと思います。火力発電が原発停止後の主力電源になっていますが、その燃料となるLNGや石炭も将来を見通して中期・長期的に、戦略的に権益を確保しておかなければならず、国が果たす役割は大きいです。水素・アンモニアも非常に重要なツールではありますが、政府は輸入に頼ろうとしています。公明党はその提言の中で、国産化を強く推し進めるべきということを申し上げてきました。政府方針にも国産化という文字が入ったものの、その目標量は極めて少なく、さらに一段と国産化を主軸として水素・アンモニア政策というのは展開していくべきであります。石炭火力発電所のバイオマス発電化も重要なテーマでありますが、燃料の国産化という視点も持ち続けなければなりません。CCSやCCUSも有効な手段でありますが、海外の化石燃料にCCS、CCUSをつけたものを輸入するのではなく、国産のCCS、CCUSの手段を今後より一層広げていくべきだと考えております。以上です。ありがとうございました。

1:50:36

他にご発言はありませんか。青島健太君。

1:50:41

日本維新の会、教育無償化を実現する会、青島健太です。必要は発明の母、ピンチはチャンス、災いを転じて福となす等々、日本と言わず世界中にこうした逆転の発想を促す格言やことわざが多く存在することは、そこに真実があるからだろうと思います。日本のエネルギー自給率は上がったとはいえ、2022年度時点で13%となっています。このエネルギーを他国に依存する日本の現状はピンチ。不安定なことは、今さら当庁紗会で、また国会議員書士にお伝えすることではありません。一刻も早くこの現状を改善して、できるだけ他国に頼らない国の形を作らなければなりません。ロシアのウクライナへの侵攻、中東でのイスラエルとパレスチナの衝突、緊迫する世界情勢の中で、国会の中でも電気がついています。ノトハン島の被災地を除けば、日本中の各家庭でも電気代、エネルギー代が口頭しているとはいえ、まだなんとか電気が使えています。しかし、国民の皆さんが必死にやる気りをして、高い電気代を払っていますが、こうした国民の我慢は、海外から輸入する石油、石炭、LNGなど、燃料費としてこれを供給する国に支払われています。せっかく国民の稼いだ生活費がエネルギー代となって海外に消えていく。時期率の低さによって、私たちの富、国富が延々と海外に流出し続けている。しかし、今、カーボンニュートラルの達成という新しいテーマに向かって、エネルギーの大改革が起ころうとしています。CO2を出さない発電や電源を国内でどう広げていくか、このエネルギーの転換点をピンチではなくチャンスと捉え、必要なサプライチェーンを構築し、カーボンニュートラルをかなえるエネルギー大国、環境立国としての日本をリデザインしていく。私たちには必ずそれができると信じています。そしてそれこそが政府、国会の仕事です。これからの主役はCO2を出さない、原発を含めた再生可能エネルギーです。まずは今ある原発を厳格に安全性を確認してしっかりと稼働させる。先行する太陽光発電は、もうすでにかなり大きな電力を生み出しています。問題はこれを効率よく使える技術です。地方を海に囲まれた我が国にとって、洋上での風力発電には大きな可能性があります。これも沖合で作った電力をどうやって陸地に届けるか、こちらも様々な技術が求められます。多くの人が温泉に親しむ我が国にとって、地熱発電も周辺住民の理解が得やすい発電かもしれません。これも最適値を見つける精度と、数千メートルを掘るボーリングの技術が高まれば、大きなポテンシャルのある日本ならではの発電になるはずです。こうした多様な戦力をうまく組み合わせて、エネルギーのベストミックスを創造していく。そして大事なことは、安価な海外の製品やシステムに頼るのではなく、こうした技術を自前で整備していくことです。そうでなければ、ここでも国富の流出が起こります。メジャーリーグシカゴカブスで今大活躍する今永翔太投手は身長178センチ。小柄な彼はストレート、変化球、モテるボールを駆使して大リーガーを切り切り前させています。まさにベストミックス。その姿が日本のイメージと重なります。その彼のグローブには「逆境こそ覚醒の時」と刺繍されています。低い自給率、燃料費、原材料費の高騰。今まさに逆境の中にいる我が国ですが、だからこそ集積された知恵と技術、これまでの経験のすべてを注ぎ込んで、エネルギーの自給自足に向かって新時代の日本を覚醒する。もう一度言います。逆境こそ覚醒の時。政府、経済産業省、環境省にはなお一層の画期的な取り組みをお願いして、私の自由投議とさせていただきます。

1:55:22

他にご発言はありませんか。浜野義文君。

1:55:26

国民民主党の浜野義文です。野党半島地震の復旧において、北陸電力総配電のみならず、北陸電力が発電交流ライセンスの世紀を越えて、様々な広報支援を行っております。私は、分社化前の旧一般電気事業者における安定供給の確保に向けた強い気持ちが、今もしっかりと引き継がれていると感じました。現在、電力システム改革の検証が進められておりますが、こうした現場の実態も踏まえつつ検証をすべきであります。そもそも、電力システム改革は、安定供給の確保、電気料金の抑制、需要化の選択肢拡大を目的に始まったものですが、いつの間にか大手電力や新電力の間の競争状態をつくることが目的化してしまったと思わざるを得ません。電力需給が厳しくなる事態が頻発し、2022年3月には全国初となる電力需給逼迫警報も発令されました。10日以降、大手電力は卸電力市場取引の拡大や再エネの拡大による稼働率の低下等を背景に固定費を回収できず、火力の急廃止を進め、結果して供給予備力の確保が難しくなってしまいました。固定費の回収ができない火力を急廃止することは経済合理的な行動であり、発電事業の投資予見性を確保できなかった制度設計自体に問題があったと言わざるを得ません。電力システム改革の検証については、改革の基本的な考え方に関する以下の総括の上に立ってなされるべきです。発電、卸売と小売の分野を重加し、多数のプレーヤーを卸電力市場に参入させることで、市場が発する価格シグナルによる短期的な発電設備の運用と長期的な電源投資の両方が最適化されることを期待していたが、この競争モデルは誤っていた。市場が発する価格シグナルに依存するだけでは、電源投資は過小となり、安定供給は確保できず、発電事業の長期的な投資決定を短期的な運用から切り離すハイブリッド市場という概念が必要である。以上の総括であります。次期エネルギー基本計画には、原子力発電所のリプレイスと新設の必要性を明記すべきです。脱炭素電源、オークション等の支援策を政府は打ち出しておりますが、オークション以降の費用の上振れに対応していないことなど、多くの課題を抱えております。原子力事業者が投資判断に踏み切れるような、さらなる制度を阻止すべきです。さらに、ヒートポンプを再生可能エネルギー利用技術であると明確に位置付ける必要があります。経済成長を阻害せずに脱炭素化を図るのであれば、EUと同様に、エネルギー自給率向上のために、既に実用化されたヒートポンプ技術で活用する空気熱も再生可能エネルギー熱として計上すべきです。また、私は、グリーン成長戦略という響きの良い言葉で日本が誤った方向に進まないか危惧しております。カーボンニュートラルを進めていくにあたり、様々な分野での投資が加速化しますが、製品サービスの創出プロセスを脱炭素化しても、新たな価値が生み出されるわけではありません。グリーン成長の幻想から脱して、経済成長を阻害しないように、いかに脱炭素化を進めるべきかに注力すべきです。我が国は、パリ協定に基づき、2030年度に温室効果ガスの46%削減、2050年度にカーボンニュートラルを掲げております。世界各国も同様に高い目標を掲げておりますが、中国をはじめ本気度は不透明です。日本だけが厳しい排出削減を行えば、産業の国外流出を加速化しかねません。世界各国の脱炭素化に向けた取組状況を確認しながら、柔軟に実効性のある対策を打っていくべきです。エネルギーの安定供給、脱炭素化の両立を強く意識した政策の選択を求め、意見表明といたします。他にご発言はありませんか。日本共産党の木良 よし子です。日本のエネルギーをめぐる脆弱性の根本には、原発推進等、石炭火力維持に固執し、国産エネルギーである再生可能エネルギーの開発、普及促進を後回しにしてきたことがあります。そしてこれらは、脱炭素、持続可能社会の実現にも逆行する流れです。政府は昨年のGX基本方針で、脱炭素電源として原発を位置付け、原発回帰の姿勢を明らかにしました。一方、本調査会で2月21日に、クライマイトインテグレートの平滝美子参考人は、これから脱炭素を進める上では、気候変動に取り組む環境団体は明確に、このCO2だけの問題ではない、環境負荷、リスクのある原子力は選ばないとし、コスト、そして技術の安定性という点からも、原発は脱炭素の選択肢にならないと明言されました。野党半島の地震により、四日原発で様々なトラブルが続発したことを踏まえても、原発がエネルギーの安定供給にも脱炭素にも寄与しないのは明らかです。また平滝参考人は、日本の気候政策が各国と比較して最下位クラスである理由として、G7の合意では、石炭火力は最大の問題だから全廃止しようと日本も含めて合意をしているわけですけれども、まだ全廃に踏み込めていない、数少ない先進国が日本だからだとも述べられました。GX基本方針では水素アーモニアと化石燃料の混焼発電にも投資するとしており、結局、原発とともに石炭火力の延命になってしまいます。日本は、COP25以来4回連続化石賞を受賞していますが、今こそ原発推進、石炭火力維持を見直し、再生可能エネルギーを最大限に進めていく方向に火事を切るべきです。2月7日の調査会で、会長から報告があったとおり、私は昨年9月の参議院の重要事項調査第3班の一員として、アイスランドとドイツを訪問しました。アイスランドは再生可能エネルギーほぼ100%を実現し、ドイツは昨年4月に出す原発を実現して以降、再生可能エネルギーを増やし続け、その比率は昨年時点で約4割、今年に入って5割を超えたと聞いています。これらの国々の取り組みを見れば、政治的決断により再生可能エネルギーの普及拡大が可能だということは明らかです。また、再生可能エネルギーの普及拡大といったとき、環境破壊型ではない、地域共生型、地域と住民の力に依拠した活用を進めてこそ、大規模な普及が可能になります。4月17日の参考人質疑では、三藻県の石村和彦参考人は、再生可能エネルギー自身が非常に分散型の電源であり、各地方・地域の発展に寄与できる可能性がある電源だということは言えるともおっしゃいました。こうした再生可能エネルギーの可能性も最大限追求すべきです。一方、これだけ気候危機の問題が叫ばれ、脱炭素・持続可能な社会づくりが課題となっているときに、東京都の神宮外苑の再開発のように、樹木をどんどん伐採し、巨大なビルを隣立させる再開発が都市部を中心に進められていることは問題です。特に都市部で問題となっているヒートアイランド現象を軽減するためには、今都市部にある樹木を守ることが必要です。行き過ぎた再開発をどんどん進めるのではなく、樹木の大量伐採に歯止めをかけ、持続可能なまちづくりこそを進めるべきです。最後に、気候危機による影響を受ける最大の被害者は今の若者たち、これから生まれてくる将来世代です。日本でも若い世代が気候危機について声を上げ、行動しています。次期エネルギー基本計画を議論する有識者会議に若者を入れてください、気候市民会議を開催してくださいと署名を集めています。こうした声に応え、気候危機の打開と持続可能な社会づくりのために行動している若者、子どもたち、市民の意見を日本のエネルギー政策、環境政策に積極的に反映することも強く求め、意見といたします。他にご発言はありませんか。他にご発言もなければ以上で委員間の意見交換を終了いたします。各委員におかれましては貴重なご意見をお述べいただきまして誠にありがとうございました。本日伺いましたご意見を踏まえ、各理事とも協議の上、中間報告書を作成してまいりたいと存じます。本日はこれにて散会いたします。

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