19:29
(挙手)これより決算行政監視委員会第4文化会を開会いたします。私が本文化会の主査を務めることになりました、田中秀幸でございます。よろしくお願いいたします。本文化会は、法務省所管、外務省所管、独立行政法人、国際協力機構、郵政資金協力部門及び国土交通省所管についての審査を行うこととなっております。なお、各省庁の審査に当たっては、その冒頭に決算概要説明、会計検査員の検査概要説明及び会計検査員の指摘に基づき、こうした措置についての説明を聴取することといたします。令和2年度決算ほか2件、令和3年度決算ほか2件及び令和4年度決算ほか2件の中、法務省所管、外務省所管、独立行政法人、国際協力機構、郵政資金協力部門及び国土交通省所管について審査を行います。これより国土交通省所管について審査を行います。まず概要説明を聴取いたします。
21:00
国土交通省所管の令和2年度歳入歳出決算につきまして、概要を御説明申し上げます。まず一般会計につきまして申し上げます。収納済み歳入額は1兆7億3200万円余であります。支出済み歳出額は8兆2685億1900万円余であります。次に特別会計につきまして申し上げます。まず自動車安全特別会計でありますが、保障・自動車検査登録・自動車事故対策及び空港整備の4環状を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は6500億1000万円余であります。支出済み歳出額は4338億4200万円余であります。このほか、財務省と共管の財政投入士特別会計及び各省各庁共管の東日本大震災復興特別会計がございますが、これら特別会計の決算の概要及び各事業の詳細につきましては、お手元に配布いたしました令和2年度決算概要説明書をご覧いただきたいと存じます。引き続き国土交通省所管の令和3年度歳入歳出決算につきまして、概要を御説明申し上げます。まず一般会計につきまして申し上げます。収納済み歳入額は1兆250億2100万円余であります。支出済み歳出額は8兆4698億8100万円余であります。次に特別会計につきまして申し上げます。まず自動車安全特別会計でありますが、保障・自動車検査登録・自動車事故対策及び空港整備の4環状を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は5,588億円余であります。支出済み歳出額は3,948億8600万円余であります。このほか、財務省と共管の財政統有紙特別会計及び各省各庁共管の東日本大震災復興特別会計がございますが、これら特別会計の決算の概要及び各事業の詳細につきましては、お手元に配布いたしました令和3年度決算概要説明書をご覧いただきたいと存じます。引き続き、国土交通省所管の令和4年度歳入歳出決算につきまして、概要をご説明申し上げます。まず、一般会計につきまして申し上げます。収納済み歳入額は9,357億1,700万円余であります。支出済み歳出額は8,726億1,000万円余であります。次に、特別会計につきまして申し上げます。まず、自動車安全特別会計でありますが、保障・自動車検査登録・自動車事故対策及び空港整備の4環状を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は5,691億5,100万円余であります。支出済み歳出額は4,264億3,200万円余であります。このほか、財務省と共管の財政投入士特別会計及び各省各庁共管の東日本大震災復興特別会計がございますが、これら特別会計の決算の概要及び各事業の詳細につきましては、お手元に配付いたしました令和4年度決算概要説明書をご覧いただきたいと存じます。何卒よろしく御審議のほどお願い申し上げます。次に会計検査員の検査概要説明を聴取いたします。
24:48
令和2年度国土交通省の決算につきまして検査した結果の概要を御説明いたします。検査報告に契機いたしましたものは不当事項25件、意見を表示し又は処置を要求した事項1件、及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項1件であります。まず不当事項について御説明いたします。検索報告番号102号は会計経理が適正を書いていたもの、103号は契約高が割高となっていたもの、104号から126号までの23件は補助事業の実施及び経理が不当と認められるものであります。次に意見を表示し又は処置を要求した事項について御説明いたします 。これは過半型電源設備に関して改善の処置を要求したものであります。次に本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。これは河川管理施設に設置された機械設備の維持管理に関するもので、これについて指摘したところ改善の処置が取られたものであります。次に、令和3年度国土交通省の決算につきまして検査いたしました結果の概要について御説明いたします。検査報告に契機いたしましたものは不当事項21件、意見を表示し又は処置を要求した事項2件、及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項3件であります。まず不当事項について御説明いたします。検査報告番号224号は契約額が割高となっていたもの、225号は設計が適切でなかったもの、226号から244号までの19件は補助事業の実施及び経理が不当と認められるものであります。次に意見を表示し又は処置を要求した事項について御説明いたします。その1はGoToトラベル事業における取消料対応費用等に関して適宜の処置を要求し、又は改善の処置を要求したもの、その2は空き家対策事業の実施に関して適宜の処置を要求し、是正改善の処置 を求め及び改善の処置を要求したものであります。次に本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。その1は稼働掘削に伴う建設発生度に関するもの、その2は河川管理施設に関するもの、その3は合同庁舎に入居している特別地域気象観測所における非常用電源の整備事業に関するものであり、これら3件について指摘したところ改善の処置が取られたものであります。最後に令和4年度国土交通省の決算につきまして検査した結果の概要を御説明いたします。検査報告に契機いたしましたものは不当事項33件、意見を表示し又は処置を要求した事項1件、及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項5件であります。まず不当事項について御説明いたします。検査報告番号228号は会計経理が適正を書いていたもの、229号から259号までの31件は補助事業の実施及び経理が不当と認められるもの、260号は現金が了得されたものであります。次に意見を表示し又は処置を要求した事項について御説明いたします。これは多重無線回線の機能維持に必要な通信鉄道及び局舎の耐震性等の確保に関して改善の処置を要求したものであります。次に本院の意見に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。その1は下水路貫路施設の老朽化対策に関するもの、その2は無人航空機の運航者に注意喚起を行うなどするために構築したドクターヘリ離発着場所、常例飛行禁止区域等の情報を共有するシステムに関するもの、その3は橋梁工事における消阪防水口の設計に関するもの、その4は水害ハザードマップに記載する必要があるとされている情報に関するもの、その5は航空艦整艦訓練共管業務作業員の派遣契約に係る予定価格の積算に関するもので、これら5件について指摘したところ、それぞれ改善の処置が取られたものであります。以上をもって説明を終わります。ただいまの会計検査員の指摘に基づき講じた措置について説明を聴取いたします。西東国土交通大臣 令和2年度決算、令和3年度決算及び令和4年度決算における会計検査員のご指摘に対しまして、国土交通省の取った措置についてご説明申し上げます。所管事業に係る予算につきましては、その適正な執行を図るよう常に努力しているところでありますが、令和2年度、令和3年度及び令和4年度の決算報告書におきまして、不当事項等としてご指摘を受ける事態を生じましたことは誠に遺憾であります。ご指摘を 受けた事項につきましては、直ちにその是正の措置を講じたところであり、今後このようなご指摘を受けることのないよう、指導を一層徹底し、事業の適正かつ効率的な執行を図ってまいる所存であります。この際お諮りいたします。お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、只今説明を聴取した部分を除き、詳細な説明はこれを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。よってそのように決しました。以上をもちまして国土交通省所管についての説明は終わりました。これより質疑に入ります。質疑の申出がありますので順次これを許します。
31:03
おはようございます。立憲民主党の大河原雅子です。私自身中途障害当事者となりまして、こうして本日も着座にて質問をさせていただきます。電動車椅子でタクシー、電車やバスなど公共交通機関を利用する機会も増えましたので、本日は私自身の経験や、同じように障害を持つ方々の声を伺ってきたことを踏まえて、公共交通におけるバリアフリー問題について質問をさせていただきます。高齢者障害者の移動円滑化を進めるバリアフリー法は、平成18年に成立してから現在まで2度の改正が行われています。まずは、令和2年のバリアフリー法改正後から、現在までの進捗状況についてお尋ねをいたします。
32:09
お答えを申し上げます。バリアフリー法の理念である、共生社会の実現に向けて、障害の有無や特性にかかわらず、誰もが安心して外出し社会生活を送ることができるよう、バリアフリー環境の整備を図っていくことは大変重要であると認識しております。現在、令和3年度から5年間を目標期間とする第3次バリアフリー整備目標の達成に向けて、関係者が連携して取り組んでおり、公共交通機関におけるバリアフリー化も一定程度進展してきております。令和4年度末時点におけるバリアフリー化の状況は、例えば、1日の利用者数が2000人以上の旅客施設における段差解消につきましては、原則100%とする目標に対し、鉄道駅が94%、バスタ ーミナル、旅客線ターミナル、航空旅客ターミナルがそれぞれ93%の達成状況となっております。また、ホームドアまたは可動式ホーム柵の設置につきましては、3000番線の目標に対し、約2500番線に設置済みとなっております。
33:22
公共交通のバリアフリー化のために、政府がどのような予算措置をしてきたのかについてお答えください。
33:40
お答えを申し上げます。公共交通機関におけるバリアフリー化の推進に関する国土交通省の主な予算といたしましては、鉄道駅、バスターミナル、旅客線ターミナル、航空旅客ターミナルにおける段差の解消や誘導ブロックの整備、鉄道駅におけるホームドアの整備、ノンステップバス、リフト付きバスの導入、福祉タクシーの導入の推 進に係るものがあります。国土交通省といたしましては、これらの予算を活用しながら、引き続き公共交通機関のバリアフリー化を推進してまいります。
34:20
バリアフリー化を進めるには、社会全体で取り組まなければならない問題でございます。それにはもちろん、費用負担が発生いたしますので、その意味での課題はどのようになっているでしょうか。
34:46
お答え申し上げます。バリアフリー法では、公共交通事業者に対し旅客施設などの新設又は大規模な改良を行う際には、同法に基づく移動等円滑化基準への適合を義務付けるとともに、既存の施設等に対しては適合の努力義務を課すことでバリアフリー化の推進を図っております。加えて、同法に基づきバリアフリー整備目標を定め、この達成に向けて国土交通省では、先ほど申し上げた予算措置等各種支援措置を設け、公共交通事業者によるバリアフリー化の推進を図っているところでございます。一方、御指摘のとおり、公共交通事業者にとっては、鉄道駅のホームドアやエレベーターの整備といったバリアフリー化投資に係る費用負担が大きな課題となっております。このため、鉄道駅につきましては、事業者によるバリアフリー化を促進するため、都市部において利用者の薄く広い負担も得てバリアフリー化を進める新たな料金制度を令和3年12月に創設いたしましたほか、地方部における支援措置の重点化として、市町村が作成するバリアフリー基本構想に位置づけられた鉄道駅のバリアフリー施設整備について、補助率を最大3分の1から最大2分の1に拡充することにより、全国の鉄道駅のバリアフリー化を進めているところです。国土交通省といたしましては、公共交通事業者において、幅広く各種支援措置が活用され、さらなるバリアフリー化が推進されるよう、引き続きしっかりと働きかけてまいります。
36:26
ありがとうございました、答弁。確かに数字上は進捗しているように見えます。しかし、障がい者や高齢者など、移動に困難を抱える全ての人の円滑な移動を保障するという理念は大変大きなものでございます。その意味では、まだまだ円滑な移動が保障されているというわけにはまいりません。今後も継続した努力を続けていくことが必要ではないでしょうか。次に、公共交通機関の旅客施設、車両、駅務の提供に関する移動等円滑化整備ガイドラインについてお尋ねをいたします。バリアフリー化を進めるためのガイドラインは、令和6年3月に改定されていますが、これについての経緯と、またその趣旨についてご説明ください。
37:48
お答えを申し上げます。令和3年に障害者差別解消法が改正され、本年4月からそれまで努力義務であった事業者の障害者に対する合理的配慮の提供が義務化されました。こうしたことを受けて、国土交通省ではバリアフリー整備ガイドラインについて 改定を行ったものです。改定後のガイドラインにおきましては、不当な差別的取扱いや合理的配慮の提供について、具体的な事例を充実させるなどの改正を行っております。例えば、段差が解消されていないなど施設がバリアフリー化されていないことのみをもって、駅等の利用を一律に拒否するといったことは、正当な理由がなく、不当な差別的取扱いに当たると考えられること。また、鉄道駅等において、障害者や介助者等からの意思の表明に応じて、各障害特性に応じた案内、誘導を行ったり、プラットフォームと車両との段差や隙間を解消するために、渡り板を提供し、乗降の手助けを行うといったことが、合理的配慮の提供事例として想定されることをお示ししております。これらに加え、合理的配慮の提供に当たりましては、双方の建設的対話による相互理解を通じて、柔軟に対応がなされる必要があることなどを盛り込んだところでございます。
39:19
合理的配慮の提供・義務化は、大変大きなものになると期待をしております。令和6年3月の改定内容のポイント、そしてその後に向けて残されて いる課題は、伺っておきます。
39:47
お答えを申し上げます。先ほども御答弁申し上げましたが、令和3年の障害者差別解消法の改正により、事業者における合理的配慮の提供が義務付けられましたことから、こうしたことを受けて国土交通省では、不当な差別的取り扱い及び合理的配慮の具体例について、ガイドラインへ盛り込むなどの改定を行ったものでございます。今後の検討課題でございますが、例えば鉄道駅における誘導案内表示等について、途中で見失ったり複雑でわからなくなるなどの声が利用者から寄せられております。よりわかりやすい誘導案内表示の在り方について検討する必要があると考えております。また、ウェブサイト上の駅構内図が複雑である、情報量が多すぎる、掲載されている画面が見づらいといった声が寄せられており、ウェブサイトにおける情報提供の在り方についても検討しなければならないと考えて おります。国土交通省といたしましては、引き続き、障害者、高齢者等の方々のご意見を伺いながら、これらの課題についての検討を進め、バリアフリー整備ガイドラインの見直しを行ってまいります。
41:04
障害の特性というのは、本当に一人一人違うわけですので、大変難しいことに取り組んでおられる。さらにそれを進めていただきたいと思っております。例えば、誰にとってもトイレが快適に利用できることは大変重要です。どう整備ガイドラインにおいても、その故障について変更があったと承知していますが、多機能トイレ、多目的トイレからバリアフリートイレと変更した経緯とその背景についてもお答えください。
41:49
お答え申し上げます。ご指摘のいわゆる多機能トイレ、多目的トイレは、車椅子使用者が利用できる広さや手すり、オストメイト用設備などに加えて、おむつ替えシート、ベビーチェアなどを備え、車椅子使用者や高齢者、障害者だけでなく、子供連れなど多様な方々の利用を可能とするトイレです。このようなトイレに設備や機能が集中した結果、利用対象者が拡大し、多機能トイレや多目的トイレといった名称が表記されていることも相まって、一般トイレの利用でも支障のない方が利用している実態があるのではないかとの指摘がなされるようになりました。こうしたことから、車椅子使用者の方など必要とされる方のトイレであることがわかりやすく表示されるよう、令和2年にバリアフリー整備ガイドラインを改定し、バリアフリートイレとの表記に改定したものであります。国土交通省といたしましては、必要な方が必要なときにバリアフリートイレを利用することができますよう、適正利用推進キャンペーン等の普及啓発活動による適正利用の推進に引き続き取り組んでまいります。
43:10
大変重要なポイントなんですね。バリアフリートイレでなければ使えないということが課題になったわけですから、利用者が快適にバリアフリーでなければ使えない方たちの利用が快適に進められるようになりました。利用者のトイレであることが明示されたということになったわけです。私はこのようにハード面でのバリアフリーは重要だと思いますし、同時に使う側の気持ちの障害、バリアも解消していける方向にしなければならないと考えております。心のバリアフリーの解消も社会全体に広がっていくことを強く望んでおります。だからこそ、私は公共の役割というのがとても重要だと思うんです。そこで今度は大臣にお伺いいたします。大臣がお考えになる公共交通機関、もしくは公共施設におけるユニバーサルデザインとは何でしょうか。ユニバーサルデザインは、平成29年に政府において取りまとめられた「ユニバーサルデザイン2020」行動計画におきまして、障害の有無、年齢、性別、人種等に関わらず多様な人々が利用しやすいよう、あらかじめ都市や生活環境をデザインする考え方とされております。議員御指摘のとおり、ユニバーサルデザインとは確立したデザインを指すものではなく、様々な障害特性等に対応した使いやすさを 求め、今後も見直していくべきものと考えております。ユニバーサルデザインの取組を推進していくにあたりましては、障害者や高齢者をはじめ、幅広く皆様のご意見をよくお伺いしながら、継続して施策に反映させていくことが重要と考えておりまして、バリアフリー化に係る基準や施設整備に係るガイドライン等について、ご意見を踏まえて随時見直しを行っているところでございます。この見直しにおきましては、先ほど大川委員おっしゃいましたような視点、障害者の視点に立った、そして健常者も一緒に使えるということはいいのですけれども、それでは障害者の方がかえって使いにくくなるというような面も含めながら、これをしっかり見直しをしていきたいと思っております。大川委員 大臣、ありがとうございました。大臣には、バリアフリー社会の実現に向けて、全力を傾けていただけるものと信じております。次に、私も日常的に利用しておりますユニバーサルデザインタクシーについてお伺いいたします。まずは、車椅子に乗ったままで乗車可能なタクシーの車種と、その開発の状況について教えてください。
46:50
国土交通省におきましては、タクシー車両におきましても、ユニバーサルデザインタクシーの車両の認定制度を設けまして、これまでにNV200バネット、セレナ、ジャパンタクシーを認定してきたところでございます。一方で、現時点では、車両の側面から乗行するジャパンタクシーのみが販売されている状況でございます。そこで、障害当事者団体との意見交換を行う中で、車両の後ろから乗り降り可能な車両につきましても、ユニバーサルデザインタクシーとして認定してほしいというご要望が出ていたところでございます。これを踏まえまして、検討を重ねまして、本年の4月に認定要領を改正して、新しい認定基準を創設しました。これに基づきまして、トヨタのCENTERをこの新しい基準に適合したユニバーサルデザインタクシーとして認定したところでございます。この新しく認定されたタクシーにつきましても、購入費補助、それから税制特例の対象となります。これを通じまして、引き続き重要な交通機関であるタクシーについて、ユニバー サルデザインタクシー、車両の普及に努めてまいりたいと考えております。
48:25
ありがとうございます。本日のように雨の日などは、大変横から乗るUDタクシーは、スロープを出すだけで乗務員の方がズブン上になる、そんなこともあります。障害者団体の皆さんが、UDタクシーの乗車運動を行っておられます。積極的にUDタクシーを利用されているわけですけれども、国交省はこのことをどのように受け止めておられるでしょうか。
49:05
今、先生が御指摘がありました運動に関しましては、これを実施しておられます団体から、活動結果の御報告をいただいているところでございます。車いすの利用者などの運送の引き受け、これを正当な理由なく拒絶することは法令に違反する 行為でございます。国土交通省においては、従前から関係法令を遵守するとともに、UDタクシーに関する研修を実施するよう、事業者に対して指導してきたところでございます。今回、団体からいただきました御報告を踏まえまして、改めて事業者等に対して周知徹底を図ったところであります。引き続き、不適切な事案の根絶に向けて、事業者を指導してまいりたいと考えております。
49:58
障がい者にとって、UDタクシーができたことは、移動の自由に向けて大きな一歩であったと思います。バリアフリー社会づくりの社会参画の一つであり、社会全体が積極的に耳を傾けていってほしいと願っております。自動車メーカーの開発努力も、そしてまた、新たな利用ニーズにしっかりと応じた認定もされているということも御答弁からわかりましたので、さらに、社会全体が積極的に利用者の声、また開発者、そして事業者の声を受け止めて、バリアフリー化を全体として進め、障がい者、高齢者 の移動の円滑化、さらにさらに図っていくこと、そして、UDタクシーにはハートマークをつけているわけですけれども、あまりまだ知られていないのが実情ではないでしょうか。その意味合いや周知方法などについてお尋ねいたします。
51:33
UDタクシーは、流し営業に使用されるものでございますので、あらゆる利用者から一目でUDタクシーであると判別できることが必要でございます。このため、今ご指摘のありましたように、UDタクシーである旨につきましては、外部から見やすいように、車体の前面、左側面、後面にハートマークを表示することを事業者に義務づけているところでございます。また、利用者に対しましては、国土交通省のホームページ等におきまして、車体表示に関する周知を実施しております。こうした取組と合わせまして、今後、UDタクシーが一層普及していくことに伴って、利用者が車体表示を目にする機会、これも増えて周知が進んでいくものと考えてございます。UDタクシー自体の普及促進にも、拡大にも力を注いでまいりたいと考えております。さて、利用者だけでなく、乗務員、ドライバーさんたちにとっても、UDタクシーがバリアフリーでなければならないと私は思っております。タクシーを実際に利用する際に、ドライバーさんとお話しする機会も多いのですが、実は、UD研修の内容やその回数が十分とは言えないのではないかと感じるところでもございます。UD研修について、内容や回数、その実施方法、国土交通省としての対応はどのようになっているのでしょうか。
53:25
研修実施機関が実施します、ユニバーサルドライバー研修、これは1日7時間の研修で終了するものであります。また、内容につきましても、各研修実施機関によって多少のばらつきがあるところでございます。このため、ご指摘のとおり、内容や回数につきましては、補足すべき部分があるものと考えております。このため、これを補足するものとしまして、平成30年に通達を発出しまして、事業者団体におきまして、UDタクシーの運送等に関する研修をドライバーに受講させる、それから教育担当者を育成する、また定期的な実施研修を行う、これらを実行するよう指導しているところでございます。引き続き、これを通じまして、UD研修の内容回数の充実拡大に努めてまいりたいと考えております。
54:24
ユニバーサルドライバー研修の受講に当たっては、タクシーに乗務できなくなり、給与などの取扱いに課題が生じているとも伺っております。そのため受講が進んでいないのではないかという、そんな素朴な疑問もありますが、実態もあると聞いておりますので、補助のあり方を含めた国土交通省の御見解をお尋ねいたします。
55:08
ユニバーサルドライバー研修は、高齢者や障害者等の特性を理解して、適切な接遇解除を行うことで、安全安心な運行を実現して利用者の信頼を得る、これらを目的としております。このため、公共交通サービスとして、高齢者や障害者等の円滑な移動を確保する責務を負っているタクシー事業者において、しっかり従業員に研修を受講させるということがまず必要であると考えております。その上で、国土交通省としましては、事業者による人材確保、養成の取組を支援する、その一環としてユニバーサルドライバー研修に係る研修費用等を支援しております。また、受講日、ドライバーが受講する当日に、そのドライバーに支給する手当につきましても、運賃改定時における必要コストに参入しているところでございます。引き続き、こういった支援や事業者への助言を通じまして、ユニバーサルドライバー研修の受講が進むように促してまいりたいと考えております。ユニバーサルドライバー研修にドライバーさんたちの負担が大きくならないように、ぜひ進めていただきたいと考えております。次に、乗り合いバスに乗車する際のことを取り上げたいと思いますが、私も乗り合いバスに乗車する際には、運転手さんにスロープを出してもらい、他のお客さんに車椅子を固定する場所に座っていらっしゃる方に別の場所に移っていただかなければならないということがございまして、非常にドライバーの方にはご苦労や他の方々のご協力が必要でございます。そういうご協力を得ることや運転手さんへの負担というものが、私自身の乗り合いバスに乗るという、そうした行動へのプレッシャーになるというか、私自身の心のバリアになって気兼ねをする、遠慮をするということが発生しております。普通の路線バス、乗り合いバスに乗るということで運転手さんへの負担、また、より一層の乗客の皆さんのご理解を必要とするなど、難しい課題はあると思いますが、そうした面についてはいかがでしょうか。
58:13
お答えいたします。車いすを利用されている方が乗り合いバスを利用される際には、バスドライバーにおいてスロープの設置や乗降解除、また、必要に応じ、既に乗車されている他の利用客に協力配慮を求めるなど、様々な対応を行っているものと承知しております。乗り合いバスのドライバーは、バリアフリー法に基づき、車いす利用者が円滑にバスを利用することができるよう、乗車装置の取扱いや接遇に関する教育訓練を受けております。バスを利用される車いすの方が、このドライバーの負担についてご心配いただくことは全くございません。国土交通省においては、乗り合いバスが車いすを利用される方にとって利便性の高い公共交通機関となりますよう、引き続き適切な、必要な指導をしてまいります。公共交通機関というものは本当に重要であり、その責任上からも大変様々な困難やご負担を乗り越えていかなくてはなりません。最後になりますが、私の地元であります八王子市の南大沢のまちづくりに関連して質問をさせていただきます。南大沢のまちづくりにおいては、バリアフリー政策推進に向けた取組が行われておりますが、そのことについてお尋ねいたします。東京都が設置した南大沢スマートシティ協議会が行った南大沢における実証実験について、国交省はどのように受け止めておられるでしょうか。まずお答えください。
1:00:12
お答えいたします。委員ご指摘の実証実験は、東京都八王子市、地元企業、通信事業者 等で設立された南大沢スマートシティ協議会が主体となって実施しているもので、デジタル技術を活用したモビリティや、街のにぎわい、情報等に関する多様な試みが行われているものと承知しております。例えば、バリアフリールートをスマートフォンに分かりやすく表示、誘導する実験におきましては、参加回答者の過半数の方が満足したと回答するなど、有意義な実証になったと聞いております。このような事例も参考にしつつ、国土交通省といたしましては、障害者、高齢者等の方々の意見をよく伺いながら、ハードソフトの両面におきまして、障害者、高齢者の方々を含む全ての人が、進みよい街づくりに取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。ほか、あらゆる委員のご質問は、地域の方々からは、たびたび交通が不便でお困りだというふうに聞いております。国は自治体の政策についても、助言などすべきところはしっかりと行ってほしいというふうに思います。一問、飛ばさせていただきました。では、最後に、改めて、申し出せる時間が尽きておりますので、簡潔にお願いいたします。国交省のバリアフリー政策推進に向け ての大臣の意気込み、国交省の取組をさらに進めるために、大臣の決意や意気込みをお聞かせください。
1:01:50
公共交通機関におけるバリアフリー、そして地域の面的なバリアフリー、そして何よりも心のバリアフリーを進めていきたいと思っております。その上で、最も大切なのは、当事者の方のご意見を伺うこと、そのことが大事だと思いますので、しっかりこれを進めてまいります。ありがとうございました。これにて大川原雅子委員の質疑を終了いたしました。
1:02:43
お はようございます。理研民主党衆議院議員の山崎誠でございます。今日、大文化会、国交省の皆様にご質問のチャンスをいただきました、鋭意、テーマについて質問をさせていただきます。まず第一点でありますけれども、人口減少に基づいて、この少子化対策が極めて大事だと。国土形成計画、これを所管する国交省においても、あらゆる政策手段でもって、この少子化に対応してもらいたいという意味で質問をしたいと思います。この国土形成計画の中では、東京一極集中の是正というのが大きなテーマとして掲げられています。一方で、民間有識者からなる人口戦略会議、最近の発表で、出生率の低い地域からの人口流入に依存しているブラックホール自治体という概念が提唱されて、非常に話題になっています。単に東京から地方への人口移動ということではなくて、こうしたブラックホール自治体から出生率の高いホワイトホール自治体、こういったところに人口を移動する、そういう施策が重要なんではないかという指摘であります。国全体として、この出生率を引き上げるための国土計画ということについて、お考えをお聞きしたいと思います。
1:04:23
昨年、国土形成計画を作りました。そのときもまさに、今山崎県がおっしゃったような問題意識のもとで、この国土形成計画を作ったものでございます。こういう問題意識に基づきまして、具体的には、地域生活圏において安心して子どもを産み育てられる、共働き、共育ての環境整備など、若者世代を引きつける子ども真ん中まちづくり、また地方における教育就業環境整備を通じた女性が能力を発揮できる魅力的な地域づくり、そして現在参議院で審議中の二地域居住促進の法案も含め、関係人口の拡大、地域とのつながりの進化に向けた人場仕組みづくりなどに取り組むこととされております。国土交通省としましては、これらの実現に向けて、今ホワイトホール自治体という言葉を使われましたけれども、そういう自治体がしっかり地方に根付くようにしっかり頑張っていきたいと思います。
1:05:29
ありがとうございます。関連して、やはり地方といえば農業だということで、農水省にもお越しをいただいております。若い世代や都市の住民が、今言ったような地方移住や二地域の拠点で居住をするような、そうした施策というのがこれから重要になってくるわけでありますけれども、そうした時の食の確保という意味では、農業にやはり注目をしなければいけないというふうに思います。例えば地域おこし協力隊のような、これもいろいろ話題になっておりますけれども、しっかりとした身分保障というのでしょうか、地域に根差した活動をして、そのまま移住が進むという、そういう講じれもあります。これをぜひ農業でも収納に結びつけるような仕組みをつくっていけないかというご提案でありますけれども、農水省はいかがでしょうか。
1:06:34
お答えいたします。先生御指摘のとおり、農業が将来にわたりまして、食料の安定供給や国土保全等の役割を果たしていくためには、地方から移住される方も含めて、農業の担い手をしっかりと育成確保していかなければならないと考えております。このため農林水産省におきましては、新規収納者育成総合対策というものにおきまして、先生御指摘の全職をやめて地方へ移住して収納するなど、生活資金の確保が厳しい中でもリスクをとり、長きにわたって我が国の農業を担おうとする方を後押しする観点からも、収納に向けた研修資金、経営開始資金、雇用収納の促進のための資金の交付ですとか、経営発展のための機械施設等の導入支援を行っているほか、長野県や鹿児島県など、行政とJA等が連携して新規収納者の育成を進めておるところでございますが、この取組を全国展開すべく、研修農場の整備や収納相談院の設置、先輩農業者による技術指導などサポート体制の充実、そして農業大学校、農業高校等における農業教育の高度化等の取組を支援しているところでございまして、引き続き農業にチャレンジしやすい環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。山崎委員 ありがとうございます。私はやはりこの地方に行って農業をやろうというときに、この身分保障というか生活の保障、そういったことがきちっと行われるようにということが重要だと考えております。特に中間では国立農業校舎のような新しい組織をつくって、一元的にこういう新規収納を支援するような組織体制というのが、この移住を含め て地域を活性化していくためにも非常に重要ではないかということで提案をさせていただいています。今後もこうした取組を注視し、応援してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。次のテーマに移らせていただきます。川辺ダムの計画についてでございまして、さっきの内閣委員会でも質問させていただきました。川辺ダムの計画について、熊川豪雨災害、令和の2年の7月にありました。この災害を受けて新たな河川整備計画が策定されて、流水型の川辺ダムを柱とする治水対策が進んでいると。ただ、被災者を含む地域の皆様、住民の皆様、市民グループの皆様からは、この豪雨災害の検証が頭算であり、必要な対策が実施されないと。川辺ダムありきですべて進められているのではないかという、根強い不安や懸念、疑問の声が上がっています。本日もこの点、地元の行為に基づいてただしたいと思います。まず第一点でありますけれども、この豪雨災害犠牲者に関する市民の皆さんが実施した詳細な調査があります。それぞれ亡くなった経緯について、内水氾濫のメカニズムとか、避難ルート、あるいは震災経過の状況などを明らかにしています。その調査は、この本にもまとめられているのですが、加田幸子参議院議員中心にして、50人の歴史者の調査を丹念に実施されまして、どうして命を落としてしまったのか、こういう状況などが詳細にまとめられています。私はこうしたレポート調査というのを、ぜひこの河川整備計画のベースにすべきと考えているのでありますけれども、この調査、市民の調査について、国交省はどういうふうに把握をしているのか、どう評価しているのかお聞きします。大臣よろしけれどもお願いします。
1:11:04
大変失礼いたしました。令和2年7月豪雨による熊川流域での氾濫につきまして、ご地元の方が調査を実施し、その結果を取りまとめ、出版物などとして公表されていることは、国土交通省としても承知しております。その中で、市川の山田川や前川の氾濫水が、人吉市・滋賀市で局所的に集まり、急激な増水や激しい流れを引き起こし、人命が奪われたことなどが整理されていると認識しております。発災後、九州地方整備局では、速やかに熊本県とともに、流域内の12市町村庁から構成される、令和2年7月「熊川豪雨検証委員会」におきまして、氾濫現象の解析や洪水流量の推定などを行いました。そのための基礎情報として、水位計やカメラ映像、沿線住民の証言、氾濫水の痕跡などにつきまして、国や県が保有するものに加え、市町村からも提供いただき、地図上に時系列で浸水状況を整理するとともに、洪水で亡くなられた方の状況なども把握いたしました。また、本線、支線一帯となった河川の水位計算や氾濫シミュレーションを数値解析を用いて行い、整理・把握した基礎情報と照らし合わせることで、現象の再現性について確認を行ったところでございます。こうした検証結果につきましては、熊川水系河川整備計画の策定に当たって活用する際、熊川水系学識者懇談会において、改めて専門的観点から確認をいただいております。このように客観的技術的に令和2年7月豪雨の検証を進めてきておりますが、委員御指摘の調査を実施された御地元の方には、この検証結果について十分に御理解いただけていない点があると認識しておりまして、引き続き丁寧な説明に努めてまいります。
1:13:12
申し訳ないんですけどね。それはわかっているんですよ。それと、こういう調査があって、今大臣もお認めになりました。疎後があるんですよ、大いに。大いに疎後があるんです。地元の皆さんは、これ、単年に200人以上にヒアリングをして、2000以上の写真や映像データを分析しているんですよ。これ、現場の事実はここに詰まっているんです。それと、皆さんが開いている調査のデータ、疎後があるから、そしてそれは、機場で、皆さんが専門家と称している皆さんの分析と、どっちが正しいか、それをきちんと検証してもらいたいというのが、現場の声なんです。大臣も今、疎後があるというのはお認めです。ぜひ、これはもう1回、1つ1つ、この検証結果をベースにしていただきたい。もう1回見直していただきたいというのが、ここでの要望です。具体的に、山田川だとか、前川だとか、川内川など、支流の氾濫の発生のメカニズムについて、この調査からも様々なことが言われています。時間がありませんので、山田川の事例だとか、前川の事例、たくさんあるんですけど。国 交省が出している事実が誤っている。それが具体的に、例えば写真などでも示される、そういうケースがたくさんあります。例えば、資料1、お届けをしていると思いますが、見ていただけると、この支流を襲った豪雨によって、全ての支流が一斉に氾濫しているんです。国交省の説明は、おおむねバックウォーターが原因、バックウォーターが支配的な要因だ、そういう説明をずっと繰り返しているんですよ。しかしながら、地元のこういう分析を見れば、バックウォーターだけではない、バックウォーターが支配的とは言えない氾濫の様子というのが明らかになるんです。合流点からの距離だとか、水流の向きだとか、水量だとか、水の勢いだとか、そういう検証を一つ一つやっていくと、バックウォーターで全部説明しようというのは無理なんですよ。国交省は、バックウォーター以外の要因については、どういうふうに把握をしているのか、教えてください。
1:16:07
お答え申し上げます。本線の水位が高いことで、支線の構図が合流しにくくなる、いわゆるバックウォーター現象が、本線に合流する支線の下流部のところで拓圧してきたということで支配的だという説明をさせていただいていると思います。一方で、委員御指摘のように、川内川など支線においては、このバックウォーター現象に加えて、上流域での大量の雨による河川の増水であったりとか、いわゆる樹高流というものであったりとか、土砂の埋塞によって氾濫が生じたということは、熊本県の調査でも明らかになってございますし、私どもも懇談会等で検証させていただいているところでございます。
1:16:57
今、重要なお話がありました。国交省には、バックウォーター以外の理由、分析、その具体的な内容を明示した行政文書を、この委員会に提出していただきたいと、要望いたします。委員長、鳥早からお願いします。理事会で、ご協議いたします。次、様々あるのですが、川辺川の合流点より上流で、大きな洪水が発生していないのに、この第4強流がダム化をして、その以前に洪水が発生をしているという、そういう地元の皆さんの声が上 がっています。そして、その発生状況を見ると、非常に破壊力のある鉄砲水が発生した痕跡がある。資料の2を見ていただくと、この、熊川の第4強流というのが、ダム化したために水がせき止められて、氾濫をしているという様子が、この分析結果から明らかになっています。この様子というのを、地元の皆さん様々な検証をして、指摘をしているのでありますけれども、国交省はこれをなかなか認めようとしないということであります。この第4強流のダム化については、どのように把握していますか。
1:18:43
お答え申し上げます。平成元7月豪雨の際に、熊川第4強流がダム化して水圧がかかったことにより、強流の流出に至り、下流に流れる流量が一気に増加したことによりも、増加したことがあったのではないかというふうにご指摘だったと思っております。仮にそうした現象が発生した場合には、下流で急激な水上昇が発生するのが一般的でございますが、熊川第4強流の下流約4.7kmにある水系の観測データでは、そうした水位変化は確認しておらず、下流に急激な水上昇を伴うような現象が発生した可能性は低いという認識をしております。このような国土交通省の見解につきましては、熊川水系河川整備計画にあたり、熊川水系学者懇談会においてお示ししているほか、水系のデータについても、八代河川国土事務所のホームページで公開しております。なお、被灯しがい地の氾濫域の広がりや浸水地については、数値解析を用いて河川の水位や氾濫シミュレーションを行い、整理・把握した基礎情報と照らし合わせることで、現象の再現性についても確認を行っております。すみません。私、最初の答弁のところで、令和2年と言うべきと平成2年と読んだようでございます。失礼しました。令和2年と正式させていただきます。
1:20:04
先ほど山崎委員から資料請求がありましたけれども、失礼いたしました。政府においてしかるべき措置をとっていただきますようお願いします。山崎委員。
1:20:14
今、お話がありました。水系のデータをもとにして、このダム化はないんだというのを主張しているんですけれども、一つは、この水位系が本当に機能していたのか。何 度も疑問が湧いています。ホームページでもいろいろ説明が追加されて、私からの質問もあったので、そういうことなのかもしれませんけれども、資料3を見ていただくと、いかにも水位系が壊れている。測定をする、先端についている機器が本当に取れている。写真がもっと明確になっていればわかるのでありますけれども、どう見てもそうなんですよ。地元の皆さんは、こういう状況を見て、このダム化のことをもっとちゃんと分析してもらいたいと、ちゃんと検証してもらいたいと言っているんです。皆さん、この測定記録をもう一回、そしてこの機器が水害の直後どうだったのか。これは14日の写真は出てくるのでありますけれども、10日もたってからの数字ではなくて、写真ではなくて、この直後の様子を教えていただきたいんですよ。これもぜひ、国保省、必要な資料を作って提出をいただきたいと思います。直後、この水位計が本当に機能していたかどうかです。異常値が出ても、それはそのまま測定記録として出すよ、そういう注意書きまでついていますよ。本当に、この緊急危機管理型の水位計が正しく動作していたのかというのは、いまだに私は明確になっていないと思います。それも併せて、先ほどの第4協僚のダム化ということについては、改めて地元の皆さんの主張などにも耳を傾けてきち っと検証すべきです。こういう資料2にあるような状況が発生しているのが事実でありますから、ぜひ取り組んでいただきたいと思いますので、強く要望させていただきます。水位計のデータについても、管理記録や当日の水位計の様子がわかる資料をお出しをいただきたいと思います。それから、こうした様々な洪水判断のメカニズムについて、疑問が提出されています。国交省との議論の中では、川辺川ダムができれば、こうした洪水は発生しない、洪水の抑止効果は高いんだということで、一辺倒でございます。これを大臣にぜひ聞いていただきたいんですよ。ダムが効果を発揮するのは、あくまでもダムの上流部に特定の雨量が降った場合のみの話です。2020年の豪雨災害のとき、雨量が多かったのは、ダムの上流部分ではなくて、遥か下流の熊川中流域、その支流、あるいは熊川の本流の上流部です。短時間に激しい雨が降って、谷や山が崩れて、そして支流はいち早く氾濫いたしました。国交省の、この川辺川ダムができれば、判断を防ぐことができるという、その主張の前提は、この現場の事実を無償している。これは私は重要な問題だと思っています。川辺川ダムありきではなくて、住民の命を守るために何が必要かという視点で、原点に立ち戻って、現場の事実を踏まえた検証を進めるべきだと。地元の皆さんは、国交省が進めている検証は、机上の空論だと、数値計算に過ぎないと言っていますよ。気候危機の影響で、毎年のように、各地で記録的な豪雨が観測されるようになっています。熊川でも、今回の豪雨災害を超える豪雨が発生するかもしれない。その度に、基本高水を高く改定してダムを開発する。それで大丈夫なんだと。これは、今、新しい流域治水という考え方を最大限活用して、省庁横断で、新人土整備やその他の施策も合わせて、この治水対策をやるべきだという考え方と、私は一致していないと思うんですよ。ダムの治水効果というのは限定的だと。国際的にも、そのように共通認識が図られています。これ、大臣にお聞きします。日本の河川行政、転換期に来ているというふうに思うんです。この川辺川ダムの計画を見ても、私はそのように痛感するのでありますけど、いかがでしょうか。
1:25:47
流域全体で、川の洪水管理を行っていく、調整を行っていく、水調整を行っていく、そういう考え方はおっしゃるとおりでございます。その上で、ダムだけで全てが解決できる、などと我々も思っているわけではございません。ダムはその中の一部の機能を果たすものだと思っております。その上で、今回この川辺川ダムにつきましては、熊川水害からできました有識者の専門家の委員会におきまして、これはあらゆる方面の専門家の方に集まっていただいた委員会でございますけれども、これまで得られたいろいろなデータや、数値計算、また地域の状況などを見ながら、総合的に勘案しての結論でございます。この点はぜひご理解をいただきたいと思います。今回、今山崎議員おっしゃるように、資栓の氾濫が歴史の原因であったそのとおりでございますが、その資栓の氾濫というのは、やはり本栓の水位が高ければ、その資栓から来た水が本栓に流れにくくなって、資栓の水位が高くなる。これがバックウォーター現象でございますけれども、こういうことに大きな原因があるというのが、この専門家の委員が検討された、あらゆるデータを使 いながら検討された結果であると。その結果に基づきまして、我々も施策をし、地元の皆様方にも、熊本県の地元の皆様方にも、ご説明申し上げご理解をいただいていると認識しております。
1:27:39
大臣、最後のご説明が問題なんですよ。バックウォーターだということを、また大臣、残念だけども強調していますよ。バックウォーターは場合によっては一部、そういう現象の確かに原因になっているかもしれないけれども、今回の先ほど説明したような、この豪雨災害、起こり方を見れば、バックウォーターだけじゃないです、原因は。そしてもっと今、私重要なことを指摘したつもりなんですけど、川辺川ダムがあれば、このバックウォーター現象を抑えることができるかって、そうじゃないと。雨の降り方は違うんですよ。それどうですか。今ご説明したように聞いていただいたと思います。本当にバックウォーターは、この川辺川ダムが起きれば、作れば、その川辺川ダムの上流の雨を抑えるだけですよ。それで、今回の氾濫を抑えることができるのか、バックウォーターを抑えることができるのか、どうですか。大臣、大臣、大臣、大臣、大臣、手を挙げていますよ。
1:28:48
今回の市選の氾濫が、全てバックウォーターが100%だと申し上げているつもりはございません。先ほど局長が答弁しましたように、このバックウォーター現象が主な原因である、主要な部分を占めている。これが専門家委員会の結論でございます。そして、本選の水位が高いことによって、市選から来たものが本選に流れ込めない。これがバックウォーターでございます。この本選の水位が下がれば、この市選の水も流れやすくなって、この市選における氾濫がなくなる。これが今回の専門家の報告書の趣旨だと、このように思っております。
1:29:43
ぜひ、こうした詳細な分析、現場の分析がありますから、それは皆さんの専門家のグループの見解がわかりますけどね。それがバックウォーター、バックウォーターと言っているんですよ。川辺川ダムの計画を継続したいがために、バックウォーターを理由にして、それを抑える計画なんだと。そういうふうに、一辺倒で説明しているんですよ、地元で。で、皆さん、非常に今、怒っているんです。もう一回、お示しをしているこういう調査、現場の皆さんとの議論を深めていただきたい。その上で、今大臣がおっしゃっていることが、本当に有効なのかというのを、もう一回検証してもらう。この後も質問したかったんですけど、例えば、河川 の整備計画を策定するプロセスで、住民の皆さんの意見がどのくらい反映されたのか。これはね、地元で確認しましたよ。説明会は一度も開催されず、校長会を開いただけ。それも5日間で、12カ所、実際にこの口実人が申し込まれたのが10カ所だと。で、口実に説明も受けないで、意見を言わなきゃいけない。意見を言っても、それ一方通行で何の返事もない。平日の夜に開催してもらいたい、土日に開催してもらいたいとリクエストしているのに、無視をされる。大臣、これね、地元の皆さんは真摯にこのいろんな現象をですね、分析をされて、それを共有したいと願っているんですよ。でも国交省は、地元の意見、十分に聞いてないんですよ。これぜひ十分に聞くように、大臣、指示していただけますか。
1:31:56
住民の皆様のご意見を聞くのは当然、大変重要でございます。熊川におきましても、 河川整備計画の策定にあたりましては、八代市や熊村をはじめ、10カ所で公職会を開催いたしました。また、パブリックコメントも併せて実施し、国、県のホームページに開設した特設ページや、沿線関係機関の庁舎31カ所に設置した意見箱に、関係住民の方からご意見をお寄せいただいております。いただいたご意見につきましては、すべてホームページで公表するとともに、意見に対する河川管理者の取組状況と考え方や、河川整備計画への反映案について、学識者で構成される「熊川水系学識者懇談会」にお示しし、意見をお聞きした上で、河川整備計画を策定したところでございます。
1:32:47
時間がなくなってしまいましたので、また続けたいと思いますけど、もう1回、大臣、地元の皆さんと丁寧に議論をし、現実の起こったことをもう1回検証すると言ってもらえませんか。
1:33:06
私も熊川流域を訪問し、沿線市、町、村のすべての組長の方からと懇談をし、御意見をお聞きしております。これからもその努力を続けたいと思います。終わりますが、組長だけじゃなくて、地元の皆さん、本当に心配しているんですよ。被害者、被災者でもありますよ。そういう方々の声を、本当に聞く力を発揮してくださいよ。心からお願い申し上げまして、残留の質問をまた機会にさせていただきます。ありがとうございます。これにて山崎眞人委員の質疑は終了いたしました。
1:33:58
県民主党の大西健介です。本日私は、地元愛知に関わる国交省所管の様々な課題について、御質問したいと思います。まず私の地元の壁南市にある、ジェラの壁南火力発電所。先日私も、お隣の山崎委員と一緒に訪問させていただきましたけれども、現在、アンモニア根性実験が行われています。先日、イタリアで行われたG7気候エネルギー環境省会合では、二酸化炭素の排出削減対策がなされていない石炭火力については、2035年までに段階的に廃止をするという目標で合意をしました。つまり、このアンモニア根性を実用化しないと、石炭火力が使えなくなってしまうということであります。壁南火力は、愛知県の電力の半分を供給しており、将来的にはアンモニア線症も視野においているということでありますけれども、そうなりますと、大量のアンモニアを受け入れる必要があるということになります。その受け入れ口が、木縫裸庫になるわけですけれども、また、この木縫裸庫、林海の工業地域や、広配地には多くの製造業が立地しているために、サプライチェーン全体での脱炭素の取組も期待できる、このカーボンニュートラルポート形成にこれ以上適した港というのは私はないんじゃないかというふうに思っております。政府は、CNP形成を推進するにあたって、広く薄く支援するんじゃなくて、まずこの木縫裸庫のような港をモデル庫にして、集中的な整備をして、それをショーケースにすべきではないかというふうに考えますが、大臣いかがでしょうか。
1:35:43
木縫裸庫は、委員御指摘のように国内最大級でありまして、かつ全国でも先行してアンモニア懇賞実験が開始された壁南火力発電所や、鉄工業、化学工業、自動車関連などの製造業が多く立地しており、大規模なアンモニア需要が見込まれ、これに対応する受入れ環境の整備が求められるため、カーボンニュートラルポートのモデル的な港湾の一つであると考えております。こうした考え方に基づきまして、木縫裸庫では国土交通省も参画する官民の協議会において、今年3月にカーボンニュートラルポート形成のための計画が取りまとめられ、港湾地域の脱炭素化に向けた取組方針が策定されたところでございます。国土交通省としては、まさに木縫裸庫、このカーボンニュートラルポートのモデルになるようにしっかり頑張っていきたいと思います。
1:36:36
私が申し上げたいのは、広く薄く、いろいろな全国の港をやるんじゃなくて、まさにここにたくさんアンモニアを受け入れることになるわけですから、ですからここを1つモデルにしていただきたいというのが私の質問の趣旨でありますので、ぜひその方向で、国交省にも御尽力いただきたいと思います。次に、のと半島地震では、被害の大きかった地域につながる主要道路が寸断されて、その中には緊急輸送道路も含まれていたために、救助活動や物資輸送が滞る原因となりました。この木村港も、ちょうど半島の先っぽの方にありまして、このBCPの対策を考える上で、南海トラフ地震に備えて、緊急輸送道路に指定されている国道247号、それから湖南1号線の路線の強化や再点検、これが私は必要だというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。
1:37:46
お答え申し上げます。まず、道路についてお話をいたします。国道247号、湖南1号線につきましては、愛知県内陸部と木根浦湖を結ぶ幹線道路の一部になっておりまして、緊急輸送道路に指定をされております。このうち、愛知県が管理する国道247号につきましては、一部二車線区間になっておりまして、交通混雑を緩和するために、個別補助金を活用しながら、壁南各区、壁南高山各府として、四車線化の工事を進めているところでございます。また、湖南1号線は、壁南市が管理する四車線以上の道路でありまして、現在は災害時の安全で円滑な交通の確保のため、舗装の修繕工事を実施していると聞いております。国土交通省といたしましては、愛知県、また、壁南市の要望を踏まえまして、機能強化に対する必要な支援を行ってまいりたいと考えております。温信(温)壁南市の南部は、非常に砂地になっていますので、地震があると、機能強化等の危険もあると思いますの で、ぜひそこはしっかりお願いしたいと思います。次に、2026年アジアパラ大会が愛知で行われますけれども、選手村を整備する代わりに、3000人程度が滞在できる規模のクルーズ船を一隻チャーターして、名古屋港の近所府等に停泊させて、宿泊先として活用することを計画しています。選手村を作ったら、大会が終わったら壊さなければいけないということで、無駄にもなりますし、予算もかかるということですので、これは私、非常に面白いアイデアだと思っています。2019年には、イタリアで行われたユニバーシアド夏季大会において、選手の滞在席にクルーズ船が活用された事例があるそうですけれども、これだけ大規模な国際大会でのクルーズ船の活用というのは、初の試みであって、注目すべきだと思います。クルーズ振興を掲げている国交省としても、応援すべきではないかと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。
1:40:05
クルーズ船のホテルシップとしての活用につきましては、令和元年10月に国土交通省が関係省庁と連携いたしまして、必要となる手続や設備などに関する基礎的な確認事項を整理したガイドラインを策定いたしました。そして、その環境整備を行ってきたところでございます。2026年アジア・アジアパラ競技大会の組織委員会や、名古屋港管理組合などの関係者からよくお話をお伺いしながら、関係省庁とも連携いたしまして、課題の解決や所要の手続に関する助言など、ぜひこれを使いたいということであれば、必要な支援をしっかり行っていきたいと思います。
1:40:52
今、非常に力強い御答弁をいただきましたけれども、先ほども言いましたように、これだけ大きな国際大会でのホテルシップとしての使用というのは、初の事例になるというふうに思いますので、そういう意味ではこれ、非常に今後のモデルになるというふうに思いますので、国交省としても必要な支援をお願いしたいというふうに思います。私は以前、クルーズ振興に関しまして、とにかく何でもいいからクルーズ船の機構を誘致すればいいという話ではなくて、欧米の浮遊層をターゲットにした外国船の日本発着クルーズを増やしていく、そういう戦略が必要じゃないかということを質問させていただいたことがあります。その点において、日本の中央に位置している中部国際空港をフライアンドクルーズの拠点にしていったらどうかと提案したことがあります。しかし当時は、ちょうど新型コロナウイルスの関係でクルーズ振興どころではない状況でありましたので、そういう御答弁だったんですけれども、ここに来てクルーズ船観光というのが着実な回復基調にあります。中部国際空港に世界中から観光客を呼ぶ込むためには、国際船のさらなる充実、これが必要になります。現在でも滑走路の処理容量の限界に達しつつあり、1本しかないことからメンテナンスなどで夜間は発着を制限する必要がありましたが、2本に増やすことで空港の完全24時間運用が可能になり、発着容量が大幅に増加することになります。この2本目の滑走路が完成すれば、大規模回収が計画しやすくなるほか、不足の事態で片方の滑走路が使えなくなった場合にも対応が可能になります。コロナ後の航空需要が急速に回復する中で、今まさにこの2本目滑走路の整備に向けて、私は気が軸しているのではないかと考えますけれども、中部国際空港第2滑走路早期実現に向けての大臣の御決意を伺いたいと思います。前単のクルーズ船の話でございますけれども、フライ&クルーズというのはこれからの非常に大きな観光の目玉になるのではないかと我々も認識しております。大人中部国際空港の整備につきましては、まずは空港島内、この空港の滑走路のすぐ横に、常名港空港地区というのがございまして、クルーズ船を誘致することが重要との考えの下、この後、このクルーズ船の整備につきましては、まずはクルーズ船の整備につきましては、まずはクルーズ船の整備につきましては、このクルーズ船の整備につきましては、まずはクルーズ船の整備につきましては、このクルーズ船の整備につきましては、地元関係者としっかり連携し、中部国際空港の代替滑走路事業に取り組んでまいりたいと思います。最初のこのクルーズ船の話について言えば、先ほども言いましたけど、中国とアジアの船が、アジア発着の船が、福岡とか横浜に行くんですけど、名古屋は飛ばされちゃうんですね。でも、そういうのをわざわざ名古屋に寄せるんじゃなくて、先ほども言いましたように、ヨーロッパ・欧米の浮遊艘に、セントラーに飛んできてもらって、そこから日本やアジアの観光地にクルーズしてもらうみたいな方が、私はこれ、戦略としてあり得るんじゃないかと。そうすることによって、そこで例えば、要員が乗り換わったりとか、あるいは食料品を積み込んだりとかすることによって、地域経済も非常にプラスがあるんじゃないかというふうに思っております。その意味でも、セントラーの発着額を増やすためにも、この代替滑走路、特に今、大臣の答弁からにもありましたけども、大規模回収も必要になっている時期ということですので、ぜひこれ、本当に真剣に考えていただきたいなというふうに思っています。先ほど言った、アジア大会もありますし、それから少し遅れそうでありますけれども、中央リニア新幹線が開通すれば、東京、名古屋、40分になりますから。そういうことをいろいろ考えても、このセントラーの代替滑走路を、ぜひとも前向きに取り組んでいただきたいというふうに思います。次に、今言いましたけれども、このリニアの新幹線の話ですけれども、JR東海は、3月29日に2027年の開業断年を発表しましたけれども、リニア中央新幹線の県内着工を認めてこなかった静岡県の川勝知事が、4月10日に辞職願いを提出し、現在知事選が行われています。静岡港区の工期は、約10年かかると言われているので、仮に今すぐ始めても、開業は2030年以降になってしまうということなんですけれども、このリニアは経済効果が高くて、開業が1日遅れると200億円の経済的なロスがあるとも言われています。年間にすれば7兆円ということになります。静岡港区というのは、8.9キロということでありますので、追加的な資金支援をしてでも、工期を短縮し前倒しすることを私は検討するのが合理的ではないかと考えます。知事選の結果次第でありますが、静岡港区の工期を前倒しできないか、私は再度検討する余地があるのではないかと考えていますけれども、大臣いかがでしょうか。
1:47:15
まず開業時期についてでございますが、JR東海はこの3月に静岡港区の工事に未だ着手の見込みが立たないことから、現時点で新たな開業時期を見通すことはできないが、引き続き早期の開業を目指して全力を挙げて取り組んでいくと公表したものでございます。現時点で工期が約10年遅れるということを明示したものではございません。早期開業に向けた追加的投資につきましては、建設主体であるJR東海により適切に判断されるものと認識しておりますが、未だ着工のできていない静岡港区について早期着工することが、リニア中央新幹線の早期開業に向けた何より の重大な課題と認識しております。その上で、静岡港区の早期着工に向けては、静岡県とJR東海の対話を促進すること、科学的客観的な観点から議論することが重要であると考えております。国土交通省として、静岡県とJR東海の協議が早期にまとまることを全力を尽くしてサポートしていきたいと思います。
1:48:25
もちろん早期に着工しなければいけないのですが、着工してもそうは言っていないということですが、いろいろな審議会で10年かかる、今のやり方だと10年かかるということですが、ただその後期を短縮するために資金を追加的に投入したりすれば、前倒しするということだって可能だと思うんですよね。ですから、まずは早期着工ですけれども、着工した上で10年かかるところを8年、7年とできるように、これは本当に真剣に私、取り組む必要があるんじゃないかというふうに思いますので、そのことは重ねて大臣にお願いをしておきたいというふうに思います。次に愛知県は、県内唯一の天然湖床、油が淵において、県営の水辺公園の整備を進めています 。この油が淵には、日本モーターボート選手会の常設訓練所があって、フライングによるペナルティを受けた選手の研修等が行われています。国交省の海事局はボートレースを所管しており、海事関係事業、公益事業の振興と地方財政の改善を図ることを目的にされております。この観点からも、ぜひこの水辺公園の整備、運営管理に、ぜひ国交省には御協力していただきたいと思います。併せて、せっかく公園整備をしても、水環境が悪くては大なしです。国交省はこれまでも、水環境改善緊急行動計画、西流ルネッサンス2の対象湖床に油が淵を選定していただくなど、水質改善に支援をしていただいていますけれども、今後もそうした面でも一層のご支援をお願いしたいと思いますが、この両面において、この県が進める水辺公園に、国交省として御協力いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
1:50:13
お答えいたします。国土交通省におきましては、愛知県の県営都市公園であり ます油が淵水辺公園の整備や、油が淵のヘドロの撤去、流域の下水道整備等の水質改善に向けた、取組に対しまして、これまでも社会資本整備総合交付金等で支援を行ってきたところでございます。今後も地方公共団体からのご要望を踏まえ、油が淵水辺公園の整備等について支援を行ってまいりたいと思います。日本モーターボート選手権の水上スポーツセンターにつきましては、国交省として特段の支援は行っておりません。以上でございます。
1:50:53
私が聞いているのはそういうことじゃなくて、総合整備交付金はちゃんとしっかり、着実に予算確保していただきたいんですけれども、でも、モーターボート競争を国交省としては召喚していて、さっき言ったように、開示関係事業、公益事業の振興ということを言っているわけですから、せっかくそこにあるわけですから、だから、水上スポーツセンターというか、モーターボート競争、振興みたいなところとも絡めて、水辺公園を訪れた人に楽しんでいただくような、 何かそういう間接的支援とかないんですか。あるいは、せっかく公園をきれいにしても、さっき言ったように水が汚かったら、水が臭かったら、公園に遊びに来た人もがっかりですから、その水をきれいにする。そういう意味で、ただお金、予算を投じるだけじゃなくて、間接的に国交省として支援してくださいということなんですけど、いかがですか。
1:51:52
お答えいたします。当該センターは、公共団体が設置するものではございませんので、都市公園の世界では支援ができませんけども、今後も、例えば、今申し上げましたモーターボートの水上スポーツセンターにつきましては、日本財団がこれを支援しておりますけども、例えば日本財団への必要な助言を行うといったことにつきまして、しっかりやっていきたいと思っております。
1:52:18
いろいろな、一緒になってイベントをやるとか、いろいろな支援は私できると思いますので、ぜひ、モーターボート競争振興と水辺公園というのをうまく絡めてやるというのは、いくらでもできるんじゃないかと思いますので、ぜひ考えていただきたいと思います。次に、私の地元の高山市、壁南市の地域は、日本の年間河原生産数の約60%を占める山州河原の産地になっています。河原の生産過程では、どうしても気殻外河原というのが出てきてしまって、これは破砕してリサイクルをしています。これをシャモットと言っていますけども、このシャモットは、再生原料にも使用されていますけども、土から生まれた環境に優しい、無害なリサイクル資源であって、摩擦性、糖水性、軽量性において優れた土木資材としても幅広く利用されています。このシャモットは、路盤炉焼剤であったりとか、裏ごめ剤などとして公共事業でも活用されていますけども、もっと積極的に活用していただきたいと思いますが、大臣いかがでしょうか。
1:53:24
国土交通省では、製品規格から外れた河原を粉砕確保した路盤剤、裏ごめ剤などに活用できるリサイクル材料である破砕河原を、港湾空港等整備におけるリサイクルガイドラインに位置づけまして、積極的に利用促進を図っているところでございます。直轄事業におきましては、これまでに、平成30年度と令和元年度の三河港予防保全事業におきまして、破砕河原を活用しており、他の材料と比較して、炭価が高い傾向にあるものの、軽量で排水性に優れるなどの利点があるとの報告を受けております。また、破砕河原は、すでに国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録されておりますが、令和5年度より優れた新技術を活用する観点から、直轄工事におきましては、このNETISに登録された新技術の活用を原則義務化したところであり、今後とも経済性などを勘愛しつつ、公共事業における活用を進めてまいりたいと思っております。
1:54:29
三河港で使っていただいた事例がある ということなんですけれども、ぜひこれからも、ちょっと経済性の問題というご指摘はありますけれども、積極的な活用をぜひ国交省としてお願いしたいと思います。次に、この河原ですけれども、野戸半島地震では、古い木造住宅を中心に多くの住宅の倒壊被害がありましたけれども、報道等で、わかりやすいためか屋根から滑り落ちた瓦が割れたり、屋根瓦を乗せた古い家がぺしゃんこになっているような写真とか映像がよく使われます。現在では、ガイドライン広報によって吹かれた河原屋根は耐震性が高くて、大きな地震でも滑り落ちることはありません。また、倒壊の主な原因は、構造苦態や地盤の弱さであって、決してこの河原屋根が重いので地震に弱いということではないんですけれども、そういう誤った情報が留守をしています。河原業界や産地は、大きな地震のためにこうした風評被害に苦しめられています。国交省としても風評被害対策をお願いできませんでしょうか。
1:55:49
住宅の耐震性は、使用される屋根や壁の材料の種類に応じ、その重さに対応して、体力壁や筋械を適切に配置することにより確保することが可能でございます。このため、新築時にこれらの対策を適切に行った場合はもちろんのこと、河原屋根の既存住宅につきましても、耐震性が不足している場合であっても、適切に補強すれば、河原屋根のままで耐震性を確保することが可能となります。河原屋根標準設計施工ガイドラインの使用は、地震時の河原の脱落防止に有効であることから、令和4年より、新築時にこの仕様への適合を義務付けるとともに、ガイドラインに沿った既存住宅の改修に対する財政的支援も行っているところです。国土交通省としては、河原屋根の住宅についても、適切に設計施工すれば、耐震性を確保することが可能であることを周知してまいりたいと、このように思っております。なお、野党半島地震を受けて整備中である木造仮設住宅においても、野党地域で伝統的に使われてきた河原屋根の導入が進められていると承知しており、このような活用事例についても共有を図っていきたいと思います。
1:57:09
河原屋根のある風景というのは、日本の原風景だと思いますし、ところが、私の地元の高浜壁南という山州河原の山地においても、河原屋さんがどんどんなくなっていっています。あるいは、釉薬等を扱っている事業者も、最近亡くなったところもあります。非常に厳しい状況にありまして、このままでは日本の河原産業がなくなってしまうのではないかと思っておりますので、それをしっかり守っていくことが、私は必要だと思います。あるいは、例えば、金属加工屋根やスレート屋根だと、雨が当たってもバチバチと音が鳴るのですが、ところが、河原に当たった雨の音は非常に優しくて、これもまさに日本の文化だと思いますので、河原は本当に日本の文化ですので、ぜひそれを守っていくという意味においても、先ほど言った、破砕リサイクルのシャモットを活用していただくとか、あるいは、地震のために苦しめられている風評被害の対策を、しっかり国としても取り組んでいただくというのは、ぜひお願いをしたいと思います。次に、先ほど山崎委員の質問の中では、川辺川ダム の話がありましたけれども、もうすぐ、今日も非常にこの後も強い雨が降るようですけれども、もうすぐ梅雨や台風の時期がやってまいります。ここ数年、地球温暖化の影響もあってか、線上降水帯などによる大雨被害が、毎年のように全国で起きております。私の地元を流れている一級河川、八幡川においても、下流部における重要水防箇所等の堤防点検、それから稼働掘削、樹木ばっかりなどに引き続き、国から十分なご支援をお願いしたいと思います。また、最近の状況を見ますと、先ほどの話にもありましたように、本線じゃなくて、支線が氾濫するというような被害が多く報告されています。この点、八幡川の支線である、神戸川や西神戸川合流地点までの河川回収の早期実現に向けても、国の支援をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
1:59:38
お答え申し上げます。国が管理する八幡川下流部については、重要水防箇所を含めた堤防の出水期前点検や日常 的な河川巡視等により、堤防等河川管理施設の状態を的確に把握し、地震上支障がある場合には、稼働掘削、樹木伐採などを適切な河川管理に努めているところでございます。また、委員御指摘がありました八幡川の支線であります神戸川につきましては、管理する愛知県が稼働掘削や堤防整備などを実施しているところでございまして、国土交通省としましては、防災安全交付金により、引き続き地域の安全向上に向け、財政的支援をしてまいりたいと思います。
2:00:21
八幡川の例えばですね、流域で私ある地域の方から呼ばれていたら、堤防の道路の隙間のところから大雨が降ったと水が吹き出しているというようなことがあって、地域の方が非常に心配されていて、それは例えば水の通り道みたいなのが堤防の中にできちゃっているんじゃないかということで、豊橋の河川事務所に来てもらって現場を見てもらったりしましたけれども、本当にあの河川の氾濫というのは一度起きると大変な被害が起きますので、ぜひともしっかり対策をお願いしたいというふうに思います。最後の質問になりますけ れども、本年度ですね、名宝道路が五十年以上の時を経ていよいよ前線開通を迎える予定であります。前線開通によって、例えば豊田市内の自動車工場から三河湖への輸送時間が短縮されて、完成車両の輸送回数が2往復から3往復に増加するなど、物流効率化への期待効果が期待をされます。国道23号線前線開通への期待と、その先の早期の暫定2車線区間の4車線化に向けた決意を、西郷大臣にお伺いしたいというふうに思います。
2:01:41
国道23号名宝道路は、その名の通り名古屋と豊橋を結ぶ延長約73キロメートルの道路であり、これまでに約9割が開通しており、約4割が4車線で整備済みでございます。この道路の前線開通により、名古屋から豊橋・浜松方面へのアクセス向上や、沿線のものづくり産業の生産性向上などが期待されているところです。現在、名宝道路唯一の未開通区間である「がま合理バイパス」の豊川・溜戸インターチェンジから「がま合理インターチェンジ」間につきまして、令和6年度開通を目指して工事を推進しております。また、暫定2車線区間 の4車線化につきましては、現在、野良インターチェンジから大崎インターチェンジ間、高田・足の屋インターチェンジから西尾東インターチェンジ間で用地買収や工事を推進しており、残る区間につきましても、前線開通後の交通状況などを踏まえて検討してまいりたいと思っております。引き続き、前線開通に向けて、地域の皆様のご理解とご協力をいただきながら、しっかりと進めてまいります。
2:03:00
この道路、本当に三河地域においては念願の道路でありまして、以前にも私も質問したとき、大田大臣も愛知県出身ということで豊橋にいらっしゃっていることで、本当にこの道路について熱い思いを語っていただきましたけれども、本当に開通すれば非常に大きな経済効果を生む道路でありますので、前線開通はもちろんですけれども、その後の早期日本車線化の実現に向けても、一層の国土交通省のご支援をお願いしまして、ほぼ時間となりましたので、これにて私の質問を終わります。ありがとうございました。
2:03:36
これにて大西健介君の質疑は終了いたしました。
2:04:13
理研民主党の居酒屋信彦です。本日は公共施設の予防保全による維持補修コストの削減、後半はNPOなども含めた新しい公共とインパクト経済について伺います。決算の議論をするときに、単年度の収支にとらわれてはいけないと考えております。今年仮に赤字でも、それによって将来黒字になるのであれば、望ましい財政運営と言えます。政府は2013年にインフラ長寿命化基本計画を策定しました。国交省は、施設に不具合が生じてから対策を行う事後保全から、不具合が生じる前に対策を行う予防保全に転換することで、2048年に国交省のインフラに係る維持管理・更新費用が12.3兆円から6.5兆円に5割削減できて、30年間に係るコストは280兆円から190兆円に3割削減できるという見通しを発表しました。国交省のインフラだけで30年間で90兆円ものコスト削減ができる素晴らしい推計結果で、是非予防保全や長寿命化を進めていただきたいと思います。一方で、基本計画の策 定から現在までの10年間で、長寿命化や予防保全の取組により実際に削減できたコストは測定しているか、参考人に伺います。
2:05:50
お答えを申し上げます。国土交通省では、2018年11月に将来の維持管理・更新費の推計を行ってございますが、委員から御指摘のございました、予防保全の措置を行うことで得られたコスト縮減効果につきましては、全体の把握はしてございません。なお、老朽化対策の状況といたしましては、例えば道路の橋梁で申し上げますと、全国に約72万の橋梁がございますが、このうち早期あるいは緊急に措置が必要である判定区分3または4とされている橋梁は、2018年度末時点で約6万9000橋ございました。これが2022年度末時点では約5万9000橋に減少するなど、着実に取組が進められてきております。現行の国土交通省インフラ長寿命化行動計画は、令和7年度までの計画期間となっておりますことから、こういった老朽化対策の進捗等も踏まえつつ、次期計画策定に向けて将来の維持管理・更新費に係る新たな推計について検討してまいりたいと存じます。
2:07:04
ぜひ、この予防保全による実際の削減コストというのも測定をしていただきたいというふうに思います。私は予防国債という新しい借金を提案・提唱しております。将来の税収増につながる、例えば少子化対策であったり、あるいは将来のコスト削減につながるインフラ予防保全やかかりつけ医などの予防政策は、その財政効果の範囲内で借金をしてでも先にやるべきだというふうに考えております。将来これだけお金が浮くというエビデンスがあり、実際に財政効果があったかどうかをきちんと測定をする予防国債は、将来帰ってこない赤字国債なんかより、よほどまともで前向きな借金だと思います。大臣に伺いますが、長寿命化で削減できたコストをエビデンスとして示し、将来の財政支出を削減する予防保全の投資を優先的に実施できるような財政的な仕組みを考えてはいかがでしょうか。国土交通省では笹子トンネルの事故以降、各インフラについて定期的な点検を行い、緊急または早期に措置が必要なものから優先して集中的な対策を実施しております。併せて、施設に不具合が生じる前に措置を講ずるという予防保全型のインフラメンテナンスへの本格転換に取り組んでいるところです。しかしながら、多くの地方公共団体では、財源や人的資源の制約からこれらが十分に進んでいない状況にあります。このため、防災・減災・国土強靱化のための5カ年加速化対策では、インフラ老朽化対策をしっかりと位置づけ、財政的な支援を強化して取り組みを進めているところです。また、職員の技術力向上への支援や、ドローンやロボットなどの新技術導入の促進などにも努めております。さらに、既存の行政区域にこだわらない広域的な視点で複数、多分野のインフラを群として捉えてマネジメントする地域インフラ群再生戦略マネジメント、いわゆる群真似の取組について、モデル地域での施工を踏まえた検討を進めております。このような取組を通じて、インフラ老朽化対策に全力で取り組んでまいりますが、先ほど、居坂委員からありましたような、この財源の在り方についても、しっかりいろいろな可能性を含めて検討してまいりたいと思います。居坂 延彦君 ありがとうございます。PFIと同じように、将来お金を取り戻せる投資の資金調達スキームを、予防保全の重要性と課題をわかっておられる国道交通大臣として、ぜひ前向きに考えていただきたいと思います。国交 省は、今年3月、国家機関の建築物等の保全の現況という調査結果を公表しました。全省庁の庁舎や宿舎、1万2,700を対象にした大規模な調査で、防災や避難経路、衛生環境などは9割以上が良好と評価をされておりました。一方で、4割以上の庁舎や宿舎で外壁のひび割れがあり、庁舎の25%、宿舎の10%で、天井や壁から室内への漏水が見られたわけであります。こうなると建物は相当傷んでいるので、急いで事後保全しなければ建物の寿命は縮まるばかりです。インフラ長寿命化を考えるなら、本来はひび割れて漏水が始まる前に、予防保全をしなければいけません。大臣に伺いますが、庁舎や宿舎の事後保全を急ぐのは当然ですが、同時並行で早期発見、予防保全をすべきではないでしょうか。国土交通省では、毎年度、環状施設の保全実態の現況を調査・公表しております。これをもとに、各施設の保全責任者などに改善意見や情報提供を行っているところです。この現況の中では、例年、各施設における外壁のひび割れや漏水などの劣化や不具合が報告されております。施設の性能を継続的に維持するためには、定期点検や保全計画に基づく計画的な補修等が必要であり、その際には、損傷が軽微な段階で措置を講ずることにより、施設を長寿命化させる予防保全を適切に行っていくことが望ましいと考えております。国土交通省としては、環境施設を適切に保存できるよう、引き続き、こうした観点から、施設を管理する各 省庁に対し、この予防保全という考え方も含めまして、指導と支援を行ってまいりたいと思います。坂誠彦君 現状後追いで、修繕費の大半が事後保全に費やされて、予防保全が遅れてしまうと、結局は将来の維持管理コストが削減できずに終わり、今後も修繕費が足りない状況が続くわけであります。借金をしてでも、あるいは民間資金を活用してでも、早く大量に予算を確保して、予防保全ができるように、先ほどの質問でもお答えいただきましたが、ぜひ考えていただきたいというふうに思います。次の質問に移りますが、今から1、2年前、自衛隊の宿舎がボロボロだという報道が相次いだ時期がありました。我々立憲民主党は、人を大事にする政党であります。自衛隊員を応援する議員連盟を党内でつくったところ、ほとんどの議員が加入をして、党内最大の議員連盟になったほどであります。今年度予算で宿舎の維持補修の予算が確保されているのは非常に良いことだと評価をしています。しかし、ボロボロの宿舎が多すぎて、予算の大半が事後保全に費やされるのではないかと心配をしています。防衛省の参考人に伺いますが、こちらもやはり事後保全と同時並行で、同じぐらい予算をかけて、自衛隊宿舎など関連施設の予防保全をすべきではないでしょうか。
2:13:19
お答え申し上げます。防衛省におきましては、防衛力整備計画に基づき、宿舎・対舎の予防保全を含む計画的な老朽化対策等を講じることとしております。令和6年度予算におきましても、予防保全を含む必要な経費といたしまして、具体的には宿舎・対舎等の老朽化対策などの経費として約3,504億円を計上しております。防衛省といたしましては、引き続き、予防保全の計画の策定を進めつつ、必要な予算を確保し、隊員の生活・勤務環境の改善に努めてまいりたいと考えております。
2:14:02
ちょっと大臣、時間がなくて通告から省いたんですが、海上保安庁のことについても同様のことをお聞きをしたいと思います。海上保安庁の担当の方も、事後保全に予算をかけてきて、やっとこの全体の4割の事後保全が済んだところだという現状を伺っております。海上保安庁国土交通大臣のお膝元なので、やはり早くしっかり予防保全に予算をかけて、こうした国を守る方々の処遇改善や環境改善をぜひお願いをしたいと思うわけでありますが、ちょっと通告から省いてしまったので、大臣、一言ご決意だけでもいただければというふうに思います。
2:14:45
私も全国の海上保安庁の施設を訪れ、施設を見ておりますが、だいぶ補修が必要なところもたくさんございますが、しっかりと予防保全の考え方で今後行くように、しっかり指導してまいりたいと思います。
2:15:04
大臣、どうもありがとうございました。次に後半の議題に移りたいと思います。新しい公共、そしてインパクト経済について伺います。こう していくら予防政策で予算を節約しても、税金を使って政府ができることには限りがあります。そこで各国は、公益的な事業を行う団体に対し、国民の寄付を促進しており、無数の公益団体が多額の寄付を受けて公益事業を行っています。例えばアメリカでは、年間35兆円もの個人寄付が行われており、歳入法501条(c)項(Ⅲ)号の寄付控除団体が、なんと130万法人もあるということであります。一方で日本は、個人寄付は年間1兆2000億円のみであり、公益法人数は9700、認定NPO法人数は1300と、桁違いに少ない状況であります。内閣府の参考人にお伺いいたします。公益法人と認定NPOは部署が違うので、別々に質問してくれと言われたので、まず公益法人の法人数と寄付額の数値目標を設定して、政府として大幅に増やすべきではないかお伺いいたします。
2:16:34
お答え申し上げます。まず公益法人についてでありますが、公益法人については、民間の公益活動を活性化する観点からの制度改革を推進しているところであります。寄付分化の情勢も非常に重要な課題と認識しております。民間の公益活動がどのように活性化されたかにつきましては、公益法人の数や寄付額のみならず、事業の規模を示す公益事業費や公益活動担い手の数、また公益活動が社会に与えた影響なども踏まえて総合的に勘案し、関係者有識者の声も聞きつつ、民間公益活性化の観点から具体的な目標の設定を検討してまいります。
2:17:24
のみならずということでありますが、やはり法人数と寄付額があまりにも低い、少ない状況では、いくら総合的に評価をしても、おのずと知れていると思いますので、ぜひそこにもこだわっていただきたいというふうに思います。同様に、今度は認定NPOの法人数と、それから寄付額の数値目標を設定して、政府として大幅に増やすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
2:18:05
認定NPO法人につきましては、毎年、前年度以上に法人数が増加するということを数値目標として掲げておりまして、それに伴って寄付額も増加するよう、その環境整備に努めてきたところでございます。社会課題解決等に取り組むNPO法人の活動基盤を充実させることは、重要な政策課題と考えており、引き続き寄付の促進に向けた環境整備に努めてまいります。
2:18:32
認定NPO法人も前年度以上の法人数ということで、これは毎年そのようになっているということで評価をしたいと思います。やはり当初の期待の集まった時期と比べて、伸びがだんだん鈍化をしているのはグラフを見ても明らかでございますので、ここはやはり単に前年度以上ということだけでは、そろそろ厳しいのかなというふうに考えております。今回質疑をさせていただいて、認定NPOと公益法人、この2つだけでも縦割りで別の部署から答弁をいただくという形になってしまうわけでありますが、公益的な活動の団体を増やすということ、あるいはそこに対する国民の寄付を増やすということは、これは縦割りで各部署が細々とそれぞれ個別にやることでは私はないと考えております。国として個人寄付と、それから公益法人や認定NPOを増やすと、国として一大方針と目標、数値を決めていただきたいということを強くお願いをいたします。次に、寄付を促進するための規制緩和を提案をさせていただきます。日本人も決して寄付の心がないわけでは全くありません。日本ファンドレイジング協会の寄付白書2021によりますと、遺産の一部を寄付してもよいと考える人は、実に42%に上っているそうであります。年間の相続額は37兆円とも50兆円とも推計をされておりますので、遺産の寄付、すなわち移増寄付だけで毎年数兆円あってもおかしくない状況だと思います。ところが、不動産を移増寄付すると、その資産を相続していない、本来相続するはずだった相続人が、上都所得税を納めなければいけないという、みなし上都課税という制度があります。これを非課税にする特例もあるにはあるのですが、複雑な申請を移増する側の高齢者がしなければならず、これが寄付の妨げになっております。仮に非課税特例が個別に国税庁に認められた場合であっても、その非課税となってNPOとかが譲り受けた不動産は、今度は租税特措法40条によって、公益目的事業に直接供するとされており、賃貸や売却など、自由な活用 が許されない状況があります。財務省の参考人に伺いますが、不動産の移増寄付を促進するためにも、非課税特例の複雑な申請や、租税特措法40条の縛りをなくすべきではないでしょうか。
2:21:38
お答え申し上げます。不動産などの資産につきまして、法人に対して無償で譲渡した場合でございますが、資産の値上がり益、キャピタル減逸に対する課税がいつまでも延期されてしまうということを防止する観点から、その資産を自家で譲渡したものとみなしまして、課税することを原則としております。これはお尋ねの移増の場合も同様となっているところでございます。ただし、国・地方公共団体のほか、一定の要件を満たす公益法人等に対しまして、資産を無償譲渡する場合には、このみなし譲渡所得課税を行わないという措置を設けているところでございます。このうち、公益法人等への無償譲渡の場合につきましては、民間の担う公益活動を促進するための特例として設けているものでございまして、ご指摘ございました寄附財産について、公益目的事業のように直接寄附するということを要件にしていること、それから特例の趣旨に合致した寄附であるか等を担保するための諸手続きにつきましては、こうした制度趣旨や、制度を悪用した課税逃れの抑止といった観点に鑑みれば、最低限必要なものであろうと考えているところでございます。
2:22:57
もちろん、制約説に立って、税制というものは考えなければいけないということはわかるんです。ただ、これは公益的な団体への寄附控除を全般に言えることだと思うんですけれども、やはり寄附を受ける側が、本当に毎年きっちりといろんな監査を受けたり、財務報告をしたりして、ここはちゃんとしていると。要は、本当に何かもわからないような団体に対する移増寄附に対して、お願いをしているわけではないんです。国がきちんと認定をした公益法人であったり、認定NPOに対して、制約説に基づいた細かい手続きが必要かということは、一度考えていただきたいと思います。ちょっと 御答弁がなかったんですけれども、租税特措法40条の縛りについてなんですが、寄附者が不動産を現金化してから寄附をしたら、寄附控除が受けられるわけであります。それなのに、不動産を移増寄附をして、受け取った側が現金化をするという場合には、これが直接供しないからだめだというのは、これはやはりおかしいのではないかというふうに考えます。ちょっと再質問いたしますが、本来は公益法人や認定NPOに不動産を寄附したら、見なし情報化税の対象外にするというのが、私は国際標準だというふうに思います。せめて、今日提案をした内容ぐらいは、ちょっと全否定をせずに、検討ぐらいしていただけないものかどうか、財務省の参考人にお伺いをいたします。
2:24:55
お答え申し上げます。お尋ねのございました、所得法40条の件でございますが、先ほど申し上げましたように、このキャピタルゲインに対する課税がいつまでも延期されることを防止するという観点からの措置に対しまして、公益法人と民間の担う 公益活動を促進するための特例としてどこまでが適当かという問題でございまして、そのバランスの中で寄附財産について公益目的需要のように直接寄附するといった要件を付しているところでございます。税制につきましては、常々、経済社会情勢の変化等に対応しながら、より良い税制を目指して検討しているところでございますので、各班の税制につきまして、今後ともそうした形での検討を進めていきたいというふうに思っております。
2:25:51
ありがとうございます。より良い税制を目指して、ぜひ、絶え間ぬ検討をお願いしたいと思います。この問題について、国土交通大臣についてもご所見を伺います。国交省は今、全国で空き家対策に大変なご苦労をされているわけであります。空き家になるぐらいであれば、公益的な団体に寄付をしたいという人が、実際、先ほど42%、そういうご意向があるということでありますが、みな市場と課税があると、また特例を使っても、さまざまな煩雑さや縛りがあると、やはりそれも難しい、今の質疑を聞いていただいたかというふうに思います。