21:08
これより会議を開きます。内閣提出、参議院送付、公益遮断法人及び公益代断法人の認定等に関する法律の一部を改正する法律案及び公益新択に関する法律案の両案を議題といたします。この際、お諮りいたします。両案審査のため、本日、政府参考人としてお手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房新しい資本主義実現本部事務局長、ババ、ケン君、ほか4名の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、ご聞きありませんか。(( はぁっす ))ご疑無しと認めます。よってそのように決しました。これより質疑に入ります。質疑の申出がありますので、順次 これを許します。
22:03
はい。おはようございます。日本維新の会、そして教育無償化を実現する会の共同会派を代表して質疑をさせていただきます。今回の法改正によって、新たな資金が社会にしっかりと還元されると。そして一方で、資金を持って困難を抱えている人だったり、そして可能性を感じている人たちにしっかりとその資金が届いていく、そのための法案質疑をさせていただきたいと思います。それではまず、公益遮断法人及び公益財団法人の認定に関する法律案について質問をさせていただきます。非営利法人であっても、成長や拡大という観点は重要だと認識しています。公益法人の財務規律を柔軟化することによって資金を有効活用 させることも、それが目的だと認識しています。中期的収支金額に見直すことで、具体的にどのような事業展開が可能になるのか、見解をお答えください。
23:20
お答え申し上げます。現行の収支総所減削については、単年度で黒字が出た場合に短期間での解消を求められ、必ずしも有効でない資金活用を招いている。また、収支の判定において過去の赤字が考慮されないため、黒字が出た場合に過去の赤字を補填するために活用できず、安定した事業継続が難しい、といった課題が生じておりました。ですので、今回の見直しによって、例えば、公演活動を行う芸術団体が、集客の回復によって過去の赤字を穴埋めする。また、一時的に大きな寄附を受けた法人が、将来の公益活動の拡充のために計画的に有効活用する、といったことなど、法人がより柔軟で中期的な事業展開を行えるようになると考えております。
24:22
ありがとうございます。いわゆる公益法人の側に選択肢を多く持たせようということが趣旨だと思いますので、その選択肢が、言うなれば、自己都合に至らないようにしていくところが重要だと思いますので、その点も併せてお伝えさせていただきます。その上で、公益法人の成長や拡大のためのツールとしての積立資金である、公益充実資金も、法人の事業展開にとっては重要だと認識しています。他方、資金が活用されずに、ため込まれるようなことがあってはならないと思います。公益充実資金の目的、使徒等について、各法人にどのように説明させる予定なのか、お答えください。
25:12
お答え申し上げます。公益充実資金については、毎事業年度の決算において、必要となる積立、総額及びその内訳等の明 細を、法人自ら公表し、透明性を高め、また、行政庁においてもその確認を行うことで、資金が滞留しないような仕組みにすることを検討しております。
25:42
資金が滞留しちゃうと、結局何のための法改正だったのかということだと思うんですね。先ほども申し上げたとおり、公益法人側に多くの選択肢を与えていこうという法案だと私は理解しておりますので、そういう意味では、そこをきちんとチェック機能を果たしていくことが重要なんじゃないかなということと、あともう一つは、いかにチャレンジしていくかということだと思うんですね。実際に法案は成立しましたと、公益法人側に依頼をしますと、でも実際にはチャレンジしなくても公益法人側はこれまでどおりの活動はできる団体だっていくつかあると思うんですね。そういう意味では、しっかりと促しをしていくところに重きを置いていただきたいと思います。もう一つで ありますけれども、財務規律である有給財産規制については、コロナ禍で課題が明らかになったと思います。それで、私は実際にコロナ禍は会社を経営をしていた立場でありましたから、後半は、現職議員としてもコロナ禍を経験しましたが、自分が会社を経営していたときのコロナ禍で言いますと、私は福祉、障がい者支援の事業を経営してきましたので、行政との連携、それから児童への支援、そして家庭支援と、ゆだればコロナ禍だからこそできた支援もいくつかありました。その上で、公益法人側にとってどのような課題がコロナ禍であったのか確認をしたいと思います。今回の法改正がどのように応えているのか、そのあたり詳細にお答えいただければと思います。
27:42
お答え申し上げます。今回のコロナ禍では文化芸術経営の団体などから、その事業内容等によっては、公益目的事業費1年分以内の余裕財産では不足し、事業の継続性に不安が大きいといった声がありました。これを踏まえ今回の改正では、多種多様な法人がそれぞれの実装に応じて、予見しがたい事態が発生した場合においても、公益目的事業を継続するために必要な財産、透明性の向上を条件に確保できるということとしております。
28:29
課題が見つかったからこそ、改正を経てしっかりと公益法人が調整していくように、尽力いただきたいと思います。加えて、安定した経営のために、予備財産は今おっしゃったとおり必要だと考えておりますが、予備財産として認められる金額の妥当性について、資金が活用されないまま貯め込まれてはいけないと考えるが、どのような見解がおありかお答えください。
29:10
お答え申し上げます。今回の改正では、予備財産を保有する場合、法人が公益目的事業の内容などのそれぞれの実情に照らして、予備財産を必要とするその合理的な理由とその額について公表することを義務づけております。その内容に合理性が認められない場合には、公益目的事業継続の必要性を超えた課題な資金の貯め込みということが生じないよう、行政も監督措置を講じてまいります。
29:46
とくわけ、日本人が法人を運営するとリスクを大きく捉えすぎて、貯め込む傾向というのは企業でもよくあることですから、しっかりと資金が回るように設計していただきたいと思います。公益法人の活動分野を拝見すると、分野が非常に多岐にわたっています。23とか28とか項目があったと思います。世の中でよりよい活動をする法人が、分野にとらわれず公益認定を受けて、税制優遇のもとで活動できることは、公益法人制度のメリットでもありますが、一方、今回の改革はそうしたあらゆる分野の法人にとって、メリットをもたらす改革になっているのか、お伺いさせてください。
30:36
お答えいたします。今回の改革では、多種多様な公益法人がその実情に応じた資金の有効活用や、機動的な事業展開がしやすくなるよう、財務規律の柔軟化や行政手続の簡素化等を図るものでありまして、活動分野にかかわらず、公益法人全体にメリットをもたらすものであると考えております。
31:05
ありがとうございます。新しい資本主義のコンセプトの一つである、社会的課題を解決する社会経済システムの構築は、今回の公益法人改正が当たると私は認識しています。公益法人が魅力的な事業展開を行い、それに対し社会からの寄付等の支援を呼び込むことで、公益活動を中心に社会の資金の流れが活性化する、ここが大きなポイントだと思います。今回の改正によって公益法人の活動をどのように変えて、どのように公益法人に対する支援を呼び込んでいくことを狙っているのか、そのポイントについて大臣の見解をお答えください。
31:51
お答え申し上げます。今回の改正は、財務規律の柔軟化や、事業変更に伴う行政手続の簡素化、これにより制度をより使い勝手を組み直すものでございます。公益法人がこれまで以上に資金を効果的に活用し、社会のニーズに応えた公益活動を積極的に展開していくことにつながると考えております。また、行政庁による一元的なプラットフォームにおける情報の公表、そして区分経理によるわかりやすい財務情報の開示、こういった取組によりまして、公益法人の活動やその成果を見えやすくする。見えやすくすることで、国民や企業の皆様からの寄付が集まりやすくなり、さらに公益法人の活動の活性化を通じた社会的課題解決の促進、そこにつながるものと考えております。
32:54
寄付がポイントなことはよく理解しています。一方で、我々は寄付の難しさも多分、それぞれ政治家という中で体感していると思いますので、ぜひしっかり寄付、文化を醸成することにもつなげていただきたいと思います。そして、今回の公益法人ですが、内閣府が所管する法人と都道府県が所管する法人があると思います。実際、内閣府が所管する法人が2,600人に対して都道府県が7,000人。やはり、地域に密着した課題をしっかりと解決するというシステムを考慮すれば、都道府県が所管する地方の公益法人が寄付等の資金を集めて活動を行うことがポイントだと認識しています。内閣府所管の公益法人と比べて、都道府県所管の公益法人は小規模な場合も多いと思いますが、地域の課題に対応して活躍している法人の事例があればご紹介いただきたいと思います。また、公益法人は多岐にわたる分野で活躍されていると思いますが、実際にその声が、その活躍が広く社会に認知されていないケースも多いと思います。1月1日に発災した本安東地震においても、公益法人が活躍されていると私は耳にしております。こちらについても事例が何かあれば、披露いただきたいと思います。
34:29
まず、地域で活躍する公益法人の事例といたしまして、例えば、地域住民の健康相談や心のケアを行う保健室や図書館、学童保育、地域食堂などを設備した地域交流複合施設の開設に取り組むなどの例があります。また、本安東地震におきましては、活躍でございますが、災害支援を主な事業とする法人や女性を行う財団やスポーツ団体など、様々な公益法人が支援物資の運搬やインフラ復旧や介護支援などの専門人材の派遣、募金活動など、各法人のそれぞれの専門性や組織力を生かした支援を行っております。
35:31
なかなか公益法人自身がいろいろな発信はされていると思うんですけれども、受け手である我々国民だったり社会というものが、それをどうやって受け止めているかというところもしっかり、そういう意味では公益法人側にそこまでコミットして初めて伝わるんだということをしっかり お伝えいただきたいと思います。そして、監督監査のところで質問を一つさせていただきたいと思います。先ほど申し上げたとおり、私はこれまで10年近く、障害児支援の事業を経営してきたんですが、都道府県は東京と神奈川にまたがっていたんですね。これ実はですね、東京都の障害児支援の監督監査の在り方と、一方で神奈川県、そして西礼市であれば川崎市、横浜市、すべて違うんですね、微妙に。この微妙なズレがですね、監督監査を受けている事業者側にとっては、どちらに合わせていけばいいかというのが非常にちょっと分かりづらさがあるんですね。一方で、お互いの監督監査の様子を見ていくと、このゾーンだったらお互いに触れないルートがあるんじゃないかということで、そういう運営の仕方をしていくと、気づけば両方から指摘をいただくようなケースというのがやっぱり生まれてくるんですね。だからそういう意味では、この内閣府だろうが都道府県だろうがですね、この監督監査に微妙なズレが生じていくと、間違いなく公益法人の側が混乱を招くと思うんですね。この制度が新しくなっていく過程だからこそ、都道府県をまたいでも、ある程度同じような監督監査、公益法人の側が、どの都道府県で、新たにですね、1つの都道府県から公益化していくときでも、混乱を生じないようにするためには、このあたり少し確認した方がいいんじゃないかなと思うんですけれども、現段階においての見解や方針をお答えください。
37:52
お答えいたします。今回の制度改正では、公益認定の基準、監督の基本的な考え方とガイドラインを策定いたしまして、より一層明確化します。内閣府及び各都道府県の職員に対して、それを研修も充実強化してまいります。これらにより、都道府県ごとや各行政の担当者による判断のブレやばらつきというものをなくしてまいりたいと考えております。
38:31
ありがとうございます。やはりですね、とにかく現場が混乱しない、それから公益法人側の認識が一致している。それをある程度ガイドラインで方向性を定めた上で、より効率よく公益法人側が活動しやすいように制度設計をしていくということが肝心だと思いますので、ぜひこれからもしっかりやっていただきたいと思います。この公益法人のところ、一つ最後に質問させていただきます。実は私は実体験なんですけれども、第2次安倍政権のときに女性活躍という言葉がしっかりと社会に定着していった時期だったんじゃないかなと認識しています。その中で女性が働きやすい企業に対して、いわゆるコンテストのような表彰されていたんですね。私の妻は台話証券に当時勤めておりまして、台話証券が女性活躍でしっかりと表彰されることによって女性の従業員の充実度を高めることと、新卒の女性学生が台話証券を選択してもらえるように、女性活躍でコンテストで受賞するための努力を一生懸命して、実際に表彰されて、すると会社の中の女性従業員がものすごく働きやすくなったという事例があったんですね。本来はコンテストがなくても、男性、女性、性別に隔たりなくやりがいや充実度を高めていくのが必要だと思いますが、一方で公益法人だって企業だって、きっかけを一つのエネルギーにして実際に充実度を高めていくということはあると思うんですね。一方で今回、新しい資本主義のコンセプトに基づいて公益法人の選択肢を増やすというところは、実際に制度が変わって公益法人側がしっかり活動したとしても、何らかのプロモーションとかがないと社会に定着していかないと思うんですね。新しい資本主義というのは、さすがにこれだけ岸田政権がアナウンスしてますから、そのワードは国民に浸透してますけど、それを通じてどれだけ国民に新たな資金や資本が届いているのか、流れ込んでいるのかというのは、やっぱりまた違う角度でプロモーションしていかないといけないと思うんですね。そういう意味では、今回の公益法人の改正を受けて、地域で実際に寄付を呼び込んで、公益法人側に選択肢があって地域の課題が解決するとか、困難を抱えた人たちが少しでもその痛みが和らいでいくとか、そういうことに対するコンテストをしてみるのも一つの選択肢じゃないかなと思うんですが、現段階の見解をお答えください。
41:54
お答えいたします。ご指摘いただきましたとおり、公益法人の活躍を国民の皆様に広く知っていただくこと、これは重要だと考えておりまして、公益法人の実際の活動例などについて、SNSによる情報発信やフォーラムの開催等により、しっかりと広報を普及啓発してまいります。また、ご指摘いただきましたように、コンテストなど民間公益を活性化するための新しいプロモーションの取組ということについても、ご指摘踏まえ、検討してまいりたいと考えております。
42:33
本当はプロモーションってものすごい重要で、私会社やっていたときにもずっと思っていたんですけれども、めちゃくちゃいいことをしている人たちってたくさんいるけれども、それが伝わっていないから適正な評価を受けない。適正な評価を受けないから、例えば会社であれば成長期を逃してしまうとかですね。公益法人にとっても全く同じだと思いますので、ぜひプロモーション強化の一環でコンテスト等を検討いただきたいと思います。続いて公益進捗について質疑をさせていただきます。公益進捗について、主務官調整の廃止と統一された行政庁による認可となることによって想定される審査手続き、これどのように変わるのか。また審査の時間、できるだけスピード感を持ってやっていただくことが、申請者にとっては大きいと思うんですけれども、どのぐらい短縮されるものなのかお答えください。
43:33
お答えいたします。公益進捗についてでございますが、今回、認可申請の窓口や認可の審査をする部署を一元化するということでございまして、これでも担当窓口を探すことに時間を要したり、審査の運用に原稿もばらつきがあるという問題点を改善してまいります。また公益法人と共通の第三者委員会で審査することにいたしますので、法人の公益性判定の蓄積も活用しまして、公益進捗についての判断の安定性や効率性の向上も図ってまいりまして、審査期間の短縮も目指してまいりたいと考えます。
44:24
やはりスピード感が大切だと思いますので、ぜひご指導いただきたいと思います。その上で、公益進捗の審査は、先ほどおっしゃっていただいたとおり都道府県単位でも行われるようですが、新しい部署が認可を担当することによって、いわゆる都道府県によってばらつきがある。ここもしっかりと抑えていかなきゃいけないと思うんですけれども、この可能性についてどのようにお考えかお答えください。
44:55
お答えいたします。先ほど申し上げました公益法人における改正と同様に、公益進捗におきましても、認可の基準や監督像、基本的な考え方というのをガイドラインを策定し明確化していきます。そしてそれを大学や各都道府県の職員に対して研修して浸透してまいります。公益法人と公益進捗も共通の行政庁が担当するということで、これまでの公益法人に対する監督指導とノウハウも生かしまして、都道府県ごとや各行政の担当者による判断のぶれやばらつきというのをなくしてまいりたいと考えております。
45:50
昨日たまたま遠赤で司法書士の皆さんと一緒だったんですけれども、今回の法改正のことを知っている方もいれば全く知らない方もいたんですね。そんなことができるんだったらちょっとチャレンジしてみようかななんていう声もいただきましたので、ここからは周知が非常に重要になってくると思います。新たな公益進捗というツールを使うことで、委託者は自らの資産を自らが望む公益活動を行う受託者に進託し、受託者は資産を保有する者から寄付による資金を得て公益活動を行うことができる中で、政府としてはこの制度をどのように周知、そして促進していくのか。ここが多分一番重要になってくると思いますので、大臣のお考えをお答えください。
46:46
お答え申し上げます。公益進捗の認知度向上に向けましては、様々な主体に対して積極的な周知広報が必要だと考えております。具体的には、公益法人やNPO法人など公益活動の担い手、また金融機関、遺族相続等の相談を受ける職業の方々、そして財産の拠出者たる企業や国民の皆様等に対しまして、公益進捗の活用事例を紹介するなど積極的な広報を行い、認知度を高めてまいりたいと考えております。
47:23
これまで、新宅銀行が担っていたと思いますが、やはり、鋭利の法人であれば利益が出ないものはなかなか促進していくことは難しかったと思うんですね。ただ、今回の法改正によって関わる人たちの利益というものはしっかりと担保されるというふうにお聞きしておりますので、そういう意味ではその点をしっかりとお伝えいただくと有意義に人が増えていくと思いますので、ぜひとも周知いただきたいと思います。ちょっと時間も限られておりますので、少し飛ばさせていただきまして、公益進捗の活用については多くの可能性があると考えておりますが、一例として、教育無償化を目的とする公益進捗を設定して、都道府県や市区町村を受給者として資金を提供することは可能かどうかお答えください。
48:33
お答え申し上げます。現行におきましても公益進捗は、小学金の助成というのが最も多くなっておりますし、学校の支援等を行う公益進捗も大げに存在いたしております。このように一般論としては、教育機会の平等な提供を目的とするために公益進捗を活用するということも考えられます。新しい公益進捗でございますが、これは不特定かつ多数の社の利益を増進することを目的とするものでありまして、それが認められる場合には都道府県や市町村が受給者に含まれるということはあります。
49:19
可能性として、そういう選択肢もあり得るのであれば、新たなある種の財源と言っていいのかどうかわかりませんが、手法として検討することは可能なんじゃないかなと思っております。ちょっと時間になります。ちょっと一点だけですね、今回公益進捗の受託者となる者からのアプローチにより、公益進捗が設定されていくケースも今後想定される中で、受託者となる者が公益進捗としての寄付を募集・勧誘していくこと、ここが過渡になっていくと非常に危ういと思うんですね。つまり猛烈な営業手法によって、委託者が選択せざるを得なくなることは避けなければならないと思いますので、適切に公益進捗も指導していくように検討いただければなと思います。時間になりました。私の質問を終わります。ありがとうございました。
50:35
立憲民主党山崎誠でございます。今日は公益法人法改正案、そして新公益進捗法案ということで質疑させていただきます。冒頭なんですけれども、私は野田半島へ行ってまいりました。この地震災害の現場でどういう活動が行われているかという話の中で、やはり今日のテーマでもありますけれども、公益的な活動を誰がどういうふうになるのかということが、私は大きな課題になっているなというふうに認識をしております。現場に行きますと、もちろん行政も頑張っていらっしゃいますけれども、民間のボランティア、本当にボランティアの方々が参加をされている。それを支える、例えば医師会のような公益法人の方もいらっしゃる。あるいは、今回取り上げるエコノミークラス症候群の検査の実態なんですけれども、ここでは日本臨床衛生検査議士会の皆さんが本当にテイベントで参加をされていて、こういう方々は社団法人に属しているわけでありますけれども、資金の潤沢さというか、公共性が非常に高くて大事な活動にもかかわらず、こういう方々の活動が、私はしっかりとした枠組みがないのではないかなというふうに見てまいりました。特に今日、エコノミークラス症候群の予防という検診の様子を、ちょっと緊急で取り上げさせていただきたいと思ってまいりました。というのは、この検査なん ですけれども、エコノミークラス症候群、お聞きだと思いますけれども、災害時に避難所で、例えば座骨をしていたり、身体の活動が不活性になると、脚に血栓ができて、それが肺に血管を通して飛んで、肺塞栓症になって、命を落とすような重篤な病気になってしまうということであります。なので、これを未然に防ぐために、愛顧検査をずっとやってきているんですね。初めのうち、この要請書にもあるんですけれども、ノートハントンの地震については、1月の発災直後から18回、先生方が入られて、当初はJマットの活動として予算がついてきたんですけれども、その後、その活動が切れてしまって予算がなくなり、今、テメントでこの活動をやらなければいけない。ぜひ予算措置をしてほしいということでありました。これは、今お話しした災害関連支援を防ぐためには、とても重要な活動でありますけれども、そういう制度の狭間で、組織的な活動の枠組みも十分でないし、予算もないというようなことになっています。私は、この活動自体は、各災害時に非常に有効に活動いただいていて、重要な活動だと思います。ぜひ、これは今回のテーマであります、公益法人、こういう枠組み、あるいは、公益新宅とはちょっと離れるかもしれませんけれども、どうやって寄付のお金を集めて、きっちりとこうした活動を支えていくのかというのは、重要な論点ではないかなと思っております。それで、ここでお聞きをしたいんですけれども、緊急事態で、このエコノミークラス症候群の予防のための検診活動の継続が今、難しいという状況になっています。これを何とか継続できるように、ご対応いただきたいと思いまして、厚労省の参考人、そして、政務官にも御承いただいているんですけれども、この対応について、一言、お答えいただけますでしょうか。
54:42
塩崎大臣官房、すみません、政務官、大臣政務官。
54:48
山崎委員の御質問にお答えいたします。私も2月に奥の島に視察に行ってまいりまして、まさにこうした自然災害におきまして、委員御指摘の、エコノミークラス症候群の予防、そして早期発見に係る災害関連者の防止、これは非常に重要であるというふうに認識をしております。厚生労働省といたしましても、被災地帯に向けて、1月1日付で事務連絡を発出をさせていただきまして、エコノミークラス症候群の予防のための周知啓発、これをお願いするとともに、厚労省自身もホームページ等でこうした啓発に取り組んでまいりました。また、議員御指摘のように被災地において、一部の医療チーム等において、エコノミークラス症候群の早期発見のためにエコー検査、こちらを行っていただいております。被災地の限られた医療資源の中でどういった検査を実施すべきかについては、その必要性と実施可能性も含めて、まずは石川県でご検討いただきまして、その結果も踏まえて、厚労省として何ができるかを検討してまいりたいと考えております。
55:52
ありがとうございます。検査結果を見ますと、8%ぐらいの方々の、検査した方の8%ぐらいにその血栓が見つかるということで、極めて危険な状況が今もう続いているということでありましたので、ぜひここは前向きに御対応をお願いしたいということで、石川県もどういう御判断されるかもあると思うんですけれども、厚労省としても積極的にお取組をいただきたいと思います。そしても う一点でありますけれども、こうした災害医療の体制、今もお話して、どういうふうに組織的に、あるいは財政的に支えるかというのも大きな問題でありますけれども、本当に災害に対応するには様々な、例えばDMAT、JMATという医療の流れがある中で、今回のこのエコノミークラス症候群の検査のような、その流れからはちょっと外れるのでありますけれども、災害関連死を防ぐという意味では大事な活動などもあると思います。他にもいろいろな活動があると思うんですけれども、こうした活動をどういうふうに支援していくか、今後、この私が検査については災害対応の一つの大きな流れとして、精度化していただきたいと思うんでありますけれども、政務官お考えをいただけますか、今後のについて。
57:26
お答えいたします。今回の野党反当地震の対応において、厚労省としましても今まさに御指摘のありましたDMAT、そしてDHEEと、こうした専門家を派遣するなど、災害関連死を防ぐための取組を含めて支援を行ってまいりました。まさに委員御指摘のように、災害において特有のこうした健康リスクへの対応が必要ということで事務連絡等も出しておりますし、今申し上げた団体以外にも自治体の職員、保健師、NPOなど様々な主体が避難所や在宅の被災者等を個別に訪問するなどによって衛生管理、そして健康観察などに取り組んでいると承知をしております。また、御案内のように一部のこうした救護班での応急的な医療につきましては、災害救助法の対象となるものであれば、これは国庫負担の対象となるものでございます。こうした対応につきましても、また地元の自治体としっかりと連携をしながら、今回の対応の検証を行った上で、災害関連者の防止のための健康管理の取組の在り方について、引き続き関係省庁と検討してまいりたいと考えております。
58:45
ありがとうございます。まさにこれは民間の力、民間の知識、ノウハウで災害時というのは非常に動いているというのが特徴的な分野ではないかと思うんですね。それをどういうふうに公的な組織や財政予算と結びつけていくかというのが、極めて私は今後の課題として重要だというふうに思います。イタリアの例などを見ると、ボランティアってみん な優勝なわけですよ。事前に組織化されていて、いざという時にはもう自分は仕事を休んで、現場に駆けつけるというのが、もうルール化されて、制度化されているから対応が早いんですね。日本はそういうところがまだまだ私は遅れていると思います。そういう意味で、ぜひ今回の事例は、ここは重要なポイントで、毎回毎回災害でやはり問題が必要になる部分ですので、制度化を御検討いただきたいということでお願いいたします。厚労省の皆さんにここで終わりですので、お帰りいただいて結構でございます。ありがとうございました。(答えていただいて結構です)ありがとうございました。それでは続きまして、今もこの日本社会が抱える課題というか、これどうやって解決するのかなという一つの例、災害大国日本の例をお示しできたと思うんでありますけれども、今回の公案の改正に至りまして、この前提として日本社会が抱える課題、その解決というのがどういうふうに行われるかというのが、やはり今でもないんですけれども大事なポイントかと思います。少子化、あるいは少子高齢化、地方の加速化、格差社会、産業の衰退、財政の逼迫など多くの課題が今、同時並行で日本を襲っていると。また世界的にも気候変動 に対する対応などですね、社会の構造転換にも迫られています。大臣にぜひここはお聞きをしたいんですけれども、日本社会のこうした、抱えている課題についてどういう認識で得られるのか、その解決策についてどうお考えかお聞きしたいと思います。
1:01:08
お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、日本社会が抱える課題、これは対応すべき社会課題が大変複雑化しております。委員から挙げていただきました少子高齢化の問題、また地域社会の疲弊、環境問題など本当に多岐にわたり、日々新たな課題が生まれていると認識しております。こうした社会課題の解決には、行政や営利企業のみでは限界があり、公益法人など民間の公益活動が大変重要でございます。公益法人制度及び公益信託制度をより使い勝手の良い制度に改めることで、民間公益の活性化を図ることを目指し、しっかりと改革を進めてまいります。
1:01:52
ありがとうございます。加藤大臣に加えては、山形県の鶴川出身ということでございまして、地方の事情にも肌身で感じられているというふうに思います。民間認識者でつくる人口戦略会議、今話題になっておりますけれども、2024年の4月のレポートでは、消滅可能自治体というリストアップされていて、見ましたら鶴川市もその一つになっていたのであります。ご存じかと思います。ぜひ私は危機感を共有させていただきたいんですけれども、一言いただけますか。
1:02:32
ご指摘のとおり、そのレポートによりますと、私の地元の選挙区にあります自治体のうち一つを除いて全て消滅可能性の自治体というふうになっておりまして、大変危機感を持っております。その危機感をもとにしっかりと公益の力、今回の法改正を進めて、民間の力も活用しながら、社会課題にかみ合わせて取り組んでいくということを頑張っていきたいと思っております。
1:03:05
ありがとうございます。私はやっぱりボトムアップなので、地域がどういうふうな状態で、地域がどういうふうに考えているか、そこから発想していかないと、私はこの後議論する新しい資本主義もやっぱり作れないんじゃないかなというふうにすごく思うんであります。次、新しい資本主義なんですけれども、岸田政権では新しい資本主義という考え方が提唱されて、さまざまな取り組みが動き出していると。今回の法改正も、新しい流れの一環ということで理解しております。この新しい資本主義、端的に現状どういう状況なのか、その実現に向けての進捗などお聞かせいただければと思います。
1:03:59
お答え申し上げます。新しい資本主義におきましては、気候変動、少子高齢化など、市場だけでは解決できないさまざまな社会課題に対して、官と民が共同して対応することにより、社会課題解決を成長のエンジンに転換し、成長と分配の好循環を生み出すことを目指しております。この際、多様な社会課題を政府のみが主体となって解決することは困難であるため、社会課題解決の担い手として既存企業に加え、スタートアップやNPO、広域法人など多様な主体に参画していただくことが必要と考えてございます。自治体政権発足後2年半、新しい資本主義のもとで、賃上げ、設備投資、スタートアップ、イノベーションを同時に拡大する思い切った手を打ち、時代に沿った新たな官民の連携を粘り強く呼びかけてきたところでございます。その結果、力強い賃上げの流れ、市場最高水準の設備投資、市場最高値権の株価など、新たな経済ステージに移行することができるチャンスを迎えていると認識しております。引き続き、日本社会の抱える課題にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
1:05:22
私は今の御説明で、先ほど言った社会課題というものがちゃんと捉えられているのかというのは、非常に疑問を感じざるを得ません。株価が高いのはいいですよ。でも、本当にそうした利益、そうしたメリットが、例えば大企業やそうした一部のところに流れて、地方は消滅可能性が高いようなことを言われている。これは私、根本的に解決するための視点を、もっと変えていただかなければいけないんじゃないかなと思います。私たち一見民主党は、行き過ぎた自由主義とか共創社会ではなくて、新しい支え合いの共生社会だというようなことを言っているのでありまして、私は新しい資本主義の方向性というのは、やはりそうした大きな日本の課題に根差した構造転換を目指すべきだというふうに思います。ここからはまたもう一つ、どうしてもお伝えをしたいというか、指摘しなければいけないのは、残念ながら自民党の皆さん、いまだに金券政治、官僚主導、官邸主導といいますけれども、それにいろんな声を届けているのは、やはり一部の財界や企業団体の皆さんではないかと。そうした声に従って政治、あるいは政策を行うというのが、やはり変わって いないのではないかというふうに思います。これでは、今言ったような構造改革、支え合い、助け合い、地域に目指した新しい経済は作れないのではないかというふうに思うんです。この点、大臣、どうお感じですか。
1:07:17
お答え申し上げます。私自身の担当しております、この内閣委員会で担当しております公益の分野ですとか、女性活躍、また子ども政策、さまざま担当させていただいておりますが、どの分野においても、当事者の声をしっかりと聞いていくということを大切にしている、特に大事にしていて、それを目に打ち出している分野を担当させていただいていると自負してございますが、本当に、今担当大臣として仕事をさせていただいている中で、当事者の方々のお声を聞かせていくということがどれだけ大事かということを日々感じさせていただいております。視察先でお声を聞いたりすると、私自身も制度についての考え方が変わったりすることもございますので、これは政党にかかわらず、ど の政治家も当事者の声、また現場の声、こういったものをしっかり重視していくということは、本当に大事だと心から思っております。
1:08:21
ありがとうございます。素晴らしい答弁で、私もその思いは大いに共有をさせていただきます。その姿勢でぜひお願いをしたいと思うんです。そういう意味で、あまりお聞きするのもはばかられるのでありますけれども、今政治改革が進められている中で、自民党の皆さんの政治改革案の中では、企業団体からの献金とか寄付とか、そういったものを禁止しようという方向性はなかなか見えてきません。私は、それが一つのメッセージになって、政治は一部の企業や団体の声だけではなくて、今加藤大臣がおっしゃるような、本当に多くの現場の皆さんの声に従うんだというメッセージにもなると思うんですね。ここは思い切って、こうした企業団体からの献金や寄付というのは全面禁止と、そういう方向性を謳うべきではないかと。それは加藤大臣の先ほどの思いと一致するのではないかと思いますが、いかがでしょう。
1:09:29
お答えを申し上げます。先ほど申し上げた思いは、当然ながら心からの本音でございます。一方で、その声を聞き集めるにあたってのコスト、いわゆる民主主義のコストと言われる部分もございます。これ様々な負担のあり方というのは、これまで議論の経緯があったものと考えてございます。閣内の一人として、申し上げれば、政治制度のあり方のみならず、政治家一人一人がしっかりと現場や当事者の方々の声をしっかり聞いていくということをやっていくというのが、まず何より大事かと、このようにコメントさせていただきたいと思います。
1:10:22
ありがとうございます。率直なご意見というか、お考えだったと思います。私は政治のコストという話は、だからこそ税金からわやわや活動費をいただいて、誰にも左右されない、本当に全ての皆さんからの声を聞ける 、そういう環境をつくっていただいているんだと思うんですね。それが逆に言うと、企業や団体からお金をいただくことによって、そうした考え方が歪められてしまうから、それはやめた方がいいんじゃないですか、というのが私からの問いかけでございます。ぜひ受け止めていただいて、自民党の議論も前進をさせていただければというふうに思います。そして法案の中身にまた戻りますけれども、今回の公益法人、公益新納制度改革の意義、これは言うまでもないのでありますけれども、これまでも歴史的にこう制度として運用されてきたわけであります。残念ながら活用という意味では、定調であったのではないかと。今、民間の力を社会課題解決に生かす手法として、これをもっと活用しなければいけないという流れだというふうには理解しています。ぜひこのあたりの、この制度が今まで残念ながら定調であった理由、本改正でどういうふうに活用を進めようとしているのか、この改革の意義についてお聞きをしたいと思います。
1:12:03
お答えを申し上げます。まず公益法人制度に関しましては、厳しい財務規律や行政手続の負担により、資金の有効活用や迅速柔軟な事業展開がしにくい。また公益新納制度に関しては、首務官庁の裁量による許可監督制度であり、利用者の皆様にとって不透明で使いにくい、こういった課題があると考えてございます。今回の改革によりまして、両制度をより使い勝手の良い制度に改め、公益法人につきましては潜在能力をしっかりと引き出すとともに、公益進捗を国民にとっての新たな公益活動の選択肢とすることで、民間公益の活性化を図ることを目指してございます。
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具体的にお聞きをしたいんですけど、例えばちょっと1つ飛ばしまして、公益法人制度とNPO法人制度についてということでお聞きをしたいと思います。公益法人制度と類似する制度としてNPO法人の制度があるということでよろしいかと思います。この2つの制度についてどのような違いや特徴があるのか、私の感覚としてはNPO法人というのは非常に比較的身近に感じられて、多く活用されている。私も理事などをやらせていただいたりしていますけれども、社会に浸透しているという実感があります。例えばでありますけどね、公益法人の制度をNPO法人の制度に統合していくような、そんな流れとか考え方はないのかどうか。2つの制度に存在意義があるならば、それぞれの制度のメリットやデメリットなど、国民に分かりやすく説明して、それぞれの制度を積極的に活用してもらうのにすべきと思います。この点ご説明いただければと思います。
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お答え申し上げます。公益法人制度とNPO法人制度でございますが、公益法人の方は当期で設立される一般社団財団法人のうちから、有識者委員会によります公益制の審査を経て認定される、そういう成り立ちのものであります。一方NPO法人は、御指摘のとおり、各都道府県の認証によって設立され、さらに市民の支持度、度合いなどの基準を満たしましたら、認定NPO法人ということになります。これは、草の根、ボランティア、地域や市民活動に身近なNPO法人、かたや全国的な活 動もする公益法人、高い技術をもってより広範な活動もするような公益法人というもの。それぞれの特徴というのがありますので、またその設立のしやすさや行政の監督の度合いということも、程度の違う両制度が存在しているわけではありまして、これを統合していくということにつきまして、現在、両制度それぞれのニーズに応じて選択、国民の側でどちらを選ぶか選択できるようになっている特質を見まして、いうことにそれなりの意義はあると考えております。今回の改革で公益法人の方は、公益性や信頼性を確保していく、そのための基本的な仕組みを維持しつつ活動しやすくするということで、財務規律の柔軟化等を図ります。公益法人も社会のニーズに応じて、より柔軟かつ機動的に活動しやすくなることを目指してまいります。両制度がそれぞれの特質を生かして伸ばしていけるように、公益法人は規律が厳しすぎて、一面では一縮させる面があるのではないかということで、そこを柔軟化してさらに伸ばしていこうと考えるものでございます。