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参議院 内閣委員会

2024年05月07日(火)

2h28m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7916

【発言者】

阿達雅志(内閣委員長)

原一郎(参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)

齋藤裕(参考人 弁護士)

井原聰(参考人 東北大学名誉教授)

高橋はるみ(自由民主党)

石垣のりこ(立憲民主・社民)

窪田哲也(公明党)

柴田巧(日本維新の会・教育無償化を実現する会)

竹詰仁(国民民主党・新緑風会)

井上哲士(日本共産党)

大島九州男(れいわ新選組)

1:05

ただいまから内閣委員会を開会いたします。重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律案及び経済施策を一体的に講ずることにより、安全保障の確保の推進に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。本日は両案の審査のため、3名の参考人から御意見を伺います。御出席いただいております参考人は、一般社団法人日本経済団体連合会常務理事原一郎君、弁護士齋藤豊君及び東北大学名誉教授井原聡君でございます。この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。本日は御多忙のところ御出席いただき誠にありがとうございます。皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考に致したいと存じますので、よろしくお願いいたします。次に、議事の進め方について申し上げます。まず原参考人、齋藤参考人、伊原参考人の順にお一人15分程度で御意見をお述べいただき、その後委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。また、御発言の際は挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知をおきください。なお、御発言は着席のままで結構でございます。

2:37

それではまず原参考人からお願いいたします。原参考人。

2:42

はい。原でございます。よろしくお願いいたします。本日は貴重な機会をいただきありがとうございます。早速ですが、説明に入りたいと思います。私の方から資料3点をお手元にお配りをしておりますが、本日はこの横長のパワーポイントの資料に基づきまして、御説明をさせていただきます。まず1ページをご覧ください。経団連は、2022年2月の経済安全保障推進法に関する提言におきまして、相手国から信頼されるに足る実効性のある情報保全制度の導入を要望いたしました。その後、経済安全保障推進法成立時の付帯決議、あるいは2022年年末に改定されました国家安全保障戦略を踏まえまして、政府は2023年2月にセキュリティクリアランス制度に関する有識者会議を立ち上げました。私もそのメンバーとして参加をしてまいりました。有識者会議は今年1月に最終取りまとめを公表いたしましたが、経団連はそれを踏まえまして、法制化にあたり留意すべき点などをまとめた提言を、これはお手元にお配りしているものですが、2月20日に公表するとともに、3月19日には日本商工会議所とともに、法案の早期成立を求める提言を公表いたしました。これも併せて配布させていただいております。本日はそれらに基づきまして、今時法案について我々の考えを説明させていただきます。2ページは法案の目次でございますので、省略をさせていただきまして、3ページをご覧いただきたいと存じます。制度設計にあたっての経団連の基本的な考え方をこの1枚で示してございます。まず一番上にございます特定秘密制度をはじめとする既存の制度との整合性や、その次のプライバシーへの配慮につきましては、法文上も配慮されていると考えております。3つ目の保全の対象となる情報につきましては、これまでの国会審議におきまして、政府は政府保有情報が対象であると明言をされていると承知をしております。あとはどこまでこの対象情報が限定されるのかということを注目していきたいと思います。4つ目の情報の共有を受ける事業者につきましては、行政機関の長は当該事業者との契約に基づいて情報を提供することになっておりますので、共有を受ける意思のない者まで対象とすることはないものと考えております。5つ目の企業のニーズにつきましては、法案の名称及び目的に使用されている活用という表現から明らかであると思いますが、実際に企業ニーズの受け皿として有効に機能するか否かは、法案成立後の開放例あるいは運用基準などを見させていただきたいと思います。また、相手国から信頼されるにたる実効性のある制度にしなければならないことは当然のことでありますが、この点につきましても、実際の運用を見させていただく必要があると考えてございます。全体としては以上のとおりでございますが、以降、法案の順番に沿いまして、もう少し詳しく説明をさせていただきます。4ページを飛ばしていただきまして、5ページでございますが、5ページからの保全の対象となる情報につきましては、基本的に有識者会議及び経団連の意見に沿っていると考えておりますが、慎重記して申し上げれば、6ページにございますとおり、対象が広がりすぎないよう、開放例等を注視する必要があると考えております。6ページをご覧ください。米国では一番左にありますように、セキュリティクリアランス制度の対象となるクラシファイドインフォメーションを、トップシークレット、シークレット、コンフィデンシャルの3つに区分していると承知をしております。一方、我が国の特定秘密制度は、トップシークレット、シークレット級の情報をカバーしている一方で、コンフィデンシャル級の情報はカバーしていないと承知をしてございます。この点に関しまして、有識者会議では、新たな制度においては、コンフィデンシャル級の情報を含めて制度の対象といたしまして、クリアランスを実施すべきといたしました。桁根も同じ意見でございますけれども、政府は有識者会議の最終取りまとめの後、7ページの上の囲みの2番目の黒丸にございますように、新たな制度では、コンフィデンシャル級のみを対象とする方針が示されました。そこで、国際共同研究開発等に参加する際に、トップシークレット、シークレット級のクリアランスを求められた場合にあっても、対応が可能となるように、新制度と特定秘密制度等がシームレスに運用されるよう、必要な措置を講じる必要があると考えております。岸田総理もそのような指示を出しておられるものと承知をしておりますが、桂田連としても、そのような形で企業のニーズに対応していただきたいと考えております。8ページからは、保全対象となる情報の提供を受ける事業者についてでございます。そこにございますように、情報を提供する事業者とは、まず契約を締結することになっておりまして、そのような契約を締結する意思のないものは、クリアランスの対象にならないという意味で妥当であると考えております。国会審議におきましても、岸田総理から、適用事業者として選定され、情報提供を受けるのは、事業者自らが意思を示した場合に限るという御答弁がございましたし、高市大臣からは、契約関係に入る前の段階で提供される可能性がある情報の概略や当該情報の活用方法などについて、可能な範囲で伝えることになり、そのやりとりの中で、事業者としてその情報の提供を受けるかどうかについて判断することになるという御答弁もございましたので、この点は満たされるものと考えております。9ページは、保全情報の提供を受ける意思を示したもののクリアランス・適正評価についてでございます。有識者会議の最終取りまとめでは、現行制度の運用や主要国の例も参照しつつ、我が国の企業等の実情や特定秘密保護法等の整合政務を踏まえながら、実効的かつ現実的な制度を整備していくべきとされております。桂田念といたしましても、国内既存制度との整合性を踏まえて現実的な制度とするとともに、国際的にも通用する実効的な制度となるよう、諸外国の理解を得ていくことを求めております。この点、法案では、事業者の保全体制について、法案成立後に策定される運用基準で、適用事業者の認定等に関して定めることとしておりますので、そちらを注視させていただきたいと考えております。10ページは取扱者の制限でございますけれども、ここは飛ばしていただきまして、11ページからは、共有された情報を取扱う者のクリアランス適正評価についてでございます。13ページを具体的にはご覧いただければと思います。取扱い者個人の信頼性の確認につきましては、法案では調査は一元的に行う一方、評価は各省庁が実施することになっております。調査のみならず、評価結果も含めてポータビリティを確保してほしいという企業の当初の要望からすれば、経団連としては調査、評価ともに一元化が望ましいと考えておりましたけれども、保全すべき情報の指定が各行政機関において行われるという法案の立て付けに鑑みれば、評価については各行政機関が行うことに一定の合理性があると考えております。いずれにいたしましても、信頼性の確認を受ける保全情報の取扱い者個人の負担を減らしていくことが重要と考えてございます。14ページをご覧いただければと思います。適正評価調査に同意しなかったことや、適正評価の結果及び取得した個人情報につきましては、不利益取扱いを含めて目的外の利用を禁止することは当然と考えております。法案におきましてもそのように規定されており妥当な内容であると考えております。15ページの雑足は飛ばしていただきまして、16ページからの保全情報の漏洩等に対する罰則につきまして考え方を述べさせていただきます。17ページにありますとおり、既存制度との整合性をとるべきと考えており、基本的には法案もそのようになっておると考えております。法人に対する罰則につきましては、法案では業務に関して違反行為をした際に罰するとなっておりますので、いわゆる組織ぐるみの違反の場合にのみ法人も罰則の対象となるものと理解しておりまして、その限りにおいて、この両罰規定もやむを得ないと考えてございます。18ページの不足は飛ばしていただきまして、19ページをご覧ください。これは法案の対象事項ではございませんが、経団連として、制度の分かりやすい説明、あるいは他国との情報共有をスムーズにする政府間協定の締結などを併せて求めてございます。いずれも衆議院内閣委員会の不対決議に同種主義が盛り込まれていると理解をしてございます。最後20ページは、クラシファイドインフォーメーション以外の重要な情報の取扱いについてでございます。これも法案の対象ではございませんが、有識者会議は一定の保全措置を講ずる必要性について、今後検討を進めていくべきとしております。この点も先ほどの不対決議に同種主義が含まれていたと理解をしておりますが、経団連としては、クラシファイドインフォーメーション以外の重要な情報につきましても、民間事業者などが保有している情報までをも対象といたしますと、民間の自由な活動を阻害し、国力の重要な要素である経済力、技術力を既存しかねないという恐れも抱えておりまして、仮に今後政府としてその取扱いを検討していく場合には、改めて経団連としての意見を申し述べていきたいと考えております。私からの説明は以上となります。ありがとうございました。次に斉藤参考人にお願いいたします。はい、弁護士の斉藤豊でございます。それでは、重要経済安保情報保護法案についての意見を、資料1をもとに説明させていただきます。最初に、重要経済安保情報保護法案の主要な問題点と衆議院での修正について、ということが資料に書いてございますが、これはお読みいただければと思います。続きまして、2の秘密指定の適正化が果たされるのかということでございますけれども、本法案修正により指定状況等の国会への報告が規定されましたけれども、これでは秘密保護法と同じであります。秘密保護法でも秘密指定の適正化は図られておりません。2015年にアメリカで強制秘密解除制度により全体として秘密指定解除されたのは24万ページ以上。対して日本では秘密指定要件を満たしていないということで、独立公文書管理官や審査会が秘密指定を解除した事例というのはないわけでございます。重要経済安保情報情報監視審査会がチェックすることになったことは良いことですけれども、だからといって秘密指定の適正が担保されるわけではありません。情報監視審査会について積極的に活動されておられることは理解しております。しかしメンバーが先駐でそれだけをしているわけではないこと、行政庁が必ずしも情報監視審査会にきちんと説明しているわけではないこと、特定秘密の提出要請について過半数で決することになっていることからして、その機能には限界がございます。高市大臣も参議院で審査会での経験談として、限られた時間中で対処するには使う情報が多すぎた、十分に理解できなかった、審査会に提供される情報が不十分であったということを率直におっしゃっていたところでございます。審査会で行政庁がきちんと説明をしていないことについては、衆議院情報監視審査会令和4年年次報告書に指定等の適正性を説明するにあたっては、指定の3要件に該当するものを指定するといった説明に終止し、要件の重則性を十分に示さないなど丁寧な説明とは言い難いケースもあったとされているところです。特定秘密の提出要請について過半数を求めているというのが現行制度ですが、政府与党側のメンバーが審査会の過半数を占めているため、政府与党に批判的な観点から提出要請を活用することにはなりにくいことになってしまいます。結局行政庁の方で見せても良い特定秘密しか見ないでチェックするということになりがちだというふうに考えます。国会に報告がされ、仮に情報監視審査会がチェックをするようになったとしても、秘密指定について十分なチェックは不可能であります。さらにアメリカと日本における秘密概念の根本的な違いにも留意が必要です。日本においては秘密指定が抽象的になされ、チェックも同様に抽象的になされるため、独立公文書管理官にしても情報監視審査会にしても十分なチェックが期待できません。アメリカでは秘密指定は文書レベルでなされ、秘密指定解除も文書レベルでなされます。ISOOの添付1の資料、添付2の資料をご覧いただければと思いますが、これは資料1の添付資料ということでお付けしています。添付1と添付2というのをお付けしていますけれども、かいつまんで言いますと、秘密指定解除の請求をする場合には、文書等を特定し、それを受けた期間は、ラインバイライン、1行ずつ秘密の要件を満たすかどうかチェックするというふうにしております。他方、日本では秘密と文書とは厳密に区別されております。例えば国家安全保障会議の議事録については、例は令和4年の国家安全保障会議の議事録の結論部分という形で包括的に秘密指定されるわけであります。何月、1月1日の議事録という単位では秘密指定されません。よって、例えばですが1月1日の議事録に公知の情報が記載されていて、秘密とするようなものでなかったとしても、1月1日の議事録の秘密指定は解除されないことになります。これでは具体的な内容に即して実行的に秘密指定をチェックすることはできません。参議院情報監視審査会は、この点ですけれども、特定秘密の指定が適切であっても対象情報の拡大解釈等により過剰に特定秘密文書とされていないかといった懸念があることを踏まえ、独立公文書管理官は検証観察において、実際に当該特定秘密文書の提示を受け、特定秘密とされる情報が妥当な範囲に収まっているか確認することとの指摘を独立公文書管理官に対して行っておられます。それに対し独立公文書管理官は、指定の検証観察は文書ではなく情報の問題ではあるが、審査会におけるご指摘も踏まえ、文書の確認を行うことにより特定秘密の指定の適比の判断がより的確になるような場合等には、実地調査を通じた積極的な文書の確認を行うこととしていると回答しています。これは要するに、文書はチェックはするけれども、文書単位で見た場合に秘密として保護すべきでないものが記載されている文書があったとしても、それを秘密解除すべきだということは言わないということであります。秘密指定の適正化をするためには、大前提として指定解除される秘密を文書単位にするなど、具体的に秘密をチェックし解除するという扱いにする必要があります。この点ですが、参議院の情報監視審査会は非常に鋭いご意見を述べられておられるわけです。ところが独立公文書管理官は、この情報監視審査会の指摘を全く受け入れていない状況です。それにもかかわらず、この参議院においてこの法案を通すのでしょうか。私は大変懸念を持っているところであります。さらに運用基準などで指定範囲が適正化されるから良いという答弁が政府からされておりますけれども、人権にかかわることは国会で決めるというのが法治主義であります。運用基準で決めれば良いというわけではありません。3つ目、適正評価による人権侵害を防ぐ対策について述べさせていただきます。無効で違法行為を行う危険性があるとも想定されていない多くの民間人の機微情報を収集する、戦後日本で初めての国家機関を作ろうと、この法案を作ろうとしているわけです。それにもかかわらず、どのようにその権限乱用を防ぐのか全く規定がありません。情報監視審査会も適正評価の対象人数など外境的な聞き取りはしていますけれども、具体的にどのような調査が適正評価のためになされているのか等について突っ込んだ調査はしていません。そもそも法律上権限がなくやろうとしてもできないわけであります。さらに独立公文書管理官には適正評価についての権限がそもそもありません。法律に基づき適正評価についてチェックする第三者機関を設けて、立ち入り、報告聴取、資料提出要求権限を与える必要があります。このような権限を与えるには法律に書き込む必要があります。さらに適正評価の関係ですけれども、附帯決議4項で労使の意思疎通のためのガイドラインということが言われていますけれども、それでも労使協定などが適正評価導入の前提として法律で位置づけられておりません。労働者の権利を守る措置が不十分であります。参議院でも労働者は上司から適正評価を受けるよう言われても拒否できないのではないかということが散々言われているわけです。個々の労働者は弱いものであります。だからこそ憲法は団体交渉権や団体行動権を保障しているわけです。個々の労働者は弱くて労働組合など集団になることでやっと使用者と対等に近づけるというのが日本国憲法の思想であり、世界共通の認識であります。そこから考えると適正評価を受ける受けないを単純に個人の選択の問題とするのでは不十分であります。労使協定、労働協約や労使協定の問題にしなければなりません。そうしないと労働者の自由な選択などというのは絵に描いた餅でしかありません。次に4番目、中小企業など民間にとっての負担感について述べさせていただきます。現行の法案では誰が適正評価を受けるのか範囲が曖昧であります。代表者まで適正評価をしないといけないのかどうか有識者会議で議論してましたが、そこら辺が決して詰められているわけではありません。このまま法律が通ってしまいますと企業としては予測もしていなかった社長さんの適正評価を求められるなど不足の事態が生ずる可能性があるというふうに考えます。そして企業がこの制度で苦労する割には企業にとってのメリットが見えにくいということもあります。アメリカではISOOがコンフィデンシャル級の秘密の廃止を勧告し、現機密指定権者は2021年度では3人しかいなくなっています。他の秘密区分で言えば数百人いるわけです。それがコンフィデンシャル3人しかいないというのはほぼコンフィデンシャル級というのは廃止に向かっているということなわけです。アメリカの行政機関もコンフィデンシャル級を廃止しつつある。それにもかかわらず日本でコンフィデンシャル級に特化した法律を作る意味がどこにあるのか大変疑問であります。高市大臣は他の国では秘密の参総構造を持っているということをおっしゃるわけです。しかしそもそも有識者会議はアメリカは非常に公開される資料が多いのでアメリカを参考に議論しましょうと言っていて、他の国はあまり参考にしていないんですね。それを今更他の国が参総構造だというのは非常に矛盾した話だというふうに思っております。さらに有識者会議では適正評価の参考として6つの国が挙げられているわけでございますけれども、イギリス、フランスは参総構造を廃止している。アメリカも参総構造の廃止に向けて大きく動いている。そしてカナダでございますけれども、カナダ有識者会議の資料を見ましても少なくとも人的管理については2層構造なんですね。有識者会議の資料を見ても。そうしますと純粋な参総構造を持っている国というのは有識者会議の資料を見てもオーストラリアとドイツだけなんです。そうするとなぜ6カ国中アメリカを含む4カ国は2層構造に向かっているにもかかわらず、6カ国中のドイツオーストラリアというマイナーな国の参総構造に合わせた法律を作らなければならないのか。これは全く理解できないところであります。さらにアメリカではFOCIという外国におる所有権の調査という制度がございますけれども、FOCIが秘密を共有する上で重視されますけれども、今回の法案については二重決議15項で検討するということにしかなっておりません。この点からも法律を作ったら秘密をもらうことができるというのは非常に甘いと言わなくてはならないと思います。アメリカより規制が甘いわけですから、制度を作ったけれども情報がもらえないということは十分あり得るわけでございます。そうすると企業のメリットはないということになりかねません。なおG7では経済安全保障のセキュリティ制度がないのは日本だけとも言われますけれども、政府の説明では秘密保護法は経済安保情報も取り扱うということでございますので、そうであれば今でもG7で日本だけ経済安全保障のセキュリティ制度がないということにはなりません。高市大臣は本法案では秘密の範囲は適合事業者に示されるので、大川河河期事件のような冤罪は発生しないというふうに言っています。しかし、先生方お持ちかどうかわかりませんけど、青拍子の参考資料の23ページに図がありまして、それを元に言いますけれども、A社という会社があって、A社という会社がXという技術情報を持っていて、それを政府に提供したとします。政府がそれに少しだけ情報を加味して、そのA社が提供したXという情報に、少し情報を加味してYという情報にして、それを他の会社に、B社とかC社に提供したとします。A社にも提供したとします。Yという情報をA社にも提供して、秘密指定したとします。そのA社は、もともと持っていたXという技術情報はどう使うかは縛られないわけですけども、Yという秘密指定された情報を提供すると犯罪になるわけです。そのA社がXという情報をD社という他の会社と共同研究するために提供した場合、もともと技術情報YというのはXに多少情報を加味したものなので、すごく似てるわけです。それで、経済安保の領域で手柄を立てたい警察がよく調査もしないで、政府からの情報であるYを漏えいしたということで、業者を逮捕するということもあり得ると思っています。経済安保という名目が立つと、基礎のハードルが下がるというのは、大河原河口事件の教訓であります。政府は国会においても、大河原河口事件について反省を示していません。外事警察の暴走を止める方策も検討していません。同じことが起こる危険性はあります。なお、大河原河口事件に比べても、本法案で逮捕などされた事件の方が逮捕された人は大変であります。それは、どのような秘密に関わる件で逮捕とされたのか、弁護人が知り得ないからであります。まともな弁護はできません。なぜそうなるかというと、捕まった人が弁護人に秘密について話すと、それ自体、本法で懲役5年になってしまうということです。そのほか関連する点でございますが、一つは陸自海事案の特定秘密漏洩事案というものが、令和6年4月で明らかになりました。再発防止検討委員会で検討するということになっています。その結果、秘密保護法の仕組みでは、秘密漏洩を防止できないということになったらどうするんでしょうか。法律を作ったばかりで、また改正するんでしょうか。今、この法案を成立させる時期ではないと思います。次にシームレスなのかどうかということです。政府が秘密保護法と保安法案がシームレスだというふうに主張します。その上で重要経済基盤保護情報のうち、老英が安全保障に支障を与える恐れがあるものが重要経済安保情報。著しい支障を与えるものが特定秘密に該当するかのような説明をしますが、誤りです。その理由は両方において安全保障という言葉の意味が違うからです。内閣官房のホームページに秘密保護法の注釈がありますが、そこでは安全保障とは国家及び国民の安全を守ることとされています。そして国民の安全に関して言うと、国民の生命が守られることが安全保障だというふうにホームページでは言っているんですね。政府の。他方、そうしますと国民の生命が害されないけれども、国民生活や経済活動が害される場合については、秘密保護法では安全保障の問題ではありません。他方、本法案ではどうも国民生活や経済活動が害されるような場面も安全保障の問題と捉えているようであります。そうしますと、例えば国民の生命に関わらない半導体のサプライチェーンにかかるような情報は、本法案では経済活動に関わるものなので対象情報となるかもしれません。しかし国民の生命には関わらないので、政府のホームページの記載からすると秘密保護法で言うところの安全保障の問題ではないことになります。ですから、政府の説明というのは間違っていて、重要経済基盤情報で漏洩が著しいものが特定秘密になるかのような説明は誤りです。そうしますと、法律の穴があることになりますので、この法律をそのまま通していいのかということを非常に心配しているところです。以上でございます。ありがとうございました。

29:43

ありがとうございました。次に、伊原参考人にお願いいたします。伊原参考人。

29:49

ご紹介に預かりました、伊原聡氏と申します。この度、本法案に対する意見を申し述べる機会をあたっていただき感謝申し上げます。私は、科学とは何か、技術とは何かを問うために、科学史・技術史を研究してまいりました。科学者が戦争に協力した歴史を振り返ると、二度と過ちを繰り返さないために、科学者は常にいかにあり、いかになすべきかを問わなければなりません。先端分野の革新的技術、AI、漁師、宇宙航空、海洋、生命科学分野は、欧米では、デュアルではありますが、劣期とした軍事用として位置づけられています。しかし、日本ではデュアルと称して、民政用技術の側面があえて強調されてきました。もちろん、民政用として機能しないわけではありませんから、軍事に転用される危険性のあることを認識していないと危険です。これに対して、日本は、デュアルとしては、軍事用としては、転用される危険性があると強調されています。日本は、デュアルとしては、軍事用としては、転用される危険性があると強調されています。本法案の本議事間、二十数時間のうちに、政府と議員の間で「運用基準」という文言が、実に二百二十回を超えて飛び交いました。本法案の肝とも言うべき重要な内容が具体的に示されず、運用基準や正省令が決めていくという、議会制民主主義を境外化するような法案審議に驚きを禁じ得ません。「二十時間ではありませんか」と、質問する議員もおられました。本法案は、法案の枠組みだけが示され、政府の恣意的な運用を可能にする立て付けになっています。十年前の特定秘密保護法、以下、特批法と呼びます。の折には、それでも曲がりなりにも、法案の概要が事前に公表され、わずか二週間ではありましたけれども、パブリックコメントにかけられてから、国会へ法案が提出されましたが、本法案にはそうした手続きもなく、批判の声が上がる、いともも与えないスピード感があります。さて、政府に秘密情報があることを、私も否定するものではありません。安全保障とはレベルが違いますが、学術分野でも秘密があります。政府の研究のプライオリティを確保したり、各種共同研究実施に関わって、秘密保持契約が結ばれることがあります。また、利益相反を管理したり、研究の公正性、透明性を確保するために、研究インテグリティを自律的に確保していく取組がなされています。内外の共同研究や研究交流にあっては、大学や研究機関がガイドラインを作っています。そのために、秘密保持契約、共同研究か否かに関わらず、生化有体物移転契約、宣誓書、制約書などが作られたりしますが、違約すれば損害賠償の対象になり、研究者声明が立たれることもあります。大学や研究機関にとって、どのような内容を秘密保持に盛り込むのかは、個別具体的です。研究機関名、予算額、研究計画、研究課題名、研究成果の発表、博士論文の審査、ノウハウ情報、契約情報などが検討の対象となります。安全保障とレベルが違うとはいえ、ガイドラインに具体的な基準もなく、手を突っ込むことになるセキュリティクリアランス制度は、学術研究体制に大いなる攪乱をもたらすことになるでしょう。大学や研究機関の当事者の意見を聴取しないまま、本法案を成立させては、過項目を残すことになります。ところで、国が機密情報を提供する適合事業者は、どのようにピックアップするのでしょうか。また、どのように研究者をピックアップし、あなたは適正評価の対象者になりましたと告知するのでしょうか。核タンクによって集約・選別がなされ、政府がよりどりみどりで指定するとでもいうのでしょうか。その手続きや基準も示されておらず、一部の研究目的に下駄を預けるとすれば、先端分野の食い散らかしが起き、結果としてますます日本の研究力の劣化が進行するでしょう。加えて、特許非公開や研究を機密の中に囲い込んでしまえば、健全な産業の発達にも重大な影響が出てくるものと考えられます。また、適合事業者となるには、管理・運営のどのレベルの承認が必要となるのでしょうか。ある程度上位下達のある企業と違って、大学ではどこまでがセキュリティクリアランスを必要とするのか、研究の自由や種種のガイドラインとも関わり、問題が少なくありません。政府による大学のゴバナンス強化とも関わり、学長・副学長・担当理事・部局長なのか、それ自体が大学運営を変質させるものとなるでしょう。これまでたびたび指摘されてきましたが、適正評価に不動意の場合、不利益にならない保証がなく、適正評価を受けた研究者が研究遂行途中で研究の方針を変えるような場合、離脱の自由があるとはいえ、大学と政府、研究者と政府との間の秘密保持契約の内容に規制されてしまう恐れが危惧されます。秘密保持契約の内容、その枠組みさえ示されていません。当事者任せだとすれば、情報を提供する政府側の要請が強く働き、受ける側が不利になることも考えられ、政府の恣意的な運用を規制する仕組みが不可欠です。ところで提供される経済安保秘密情報は明示されるのでしょうか。その定義は極めて抽象的でしかなく、自衛隊で起きた秘密漏洩事件では当事者たちは何が秘密であったのかがわからなかったとさえ言われています。ので、自覚のないままに漏洩する危険性が排除できない作りとなっています。適正評価を得られなかった事業者所属の研究者を受け入れ可能な研究機関に移籍することもあり得るとまで有識者会議では語られています。先端科学技術分野で起きるこうした制度的攪乱は、日本の学術研究体制に大きな影響を及ぼすことになりかねません。機微情報を受け入れた先端科学技術分野は閉鎖的研究環境となり、研究交流を遮断され、研究の批判者がなく、独自的な研究の迷宮に入り込む危険性があり、かつての核兵器のようなモンスターを先端分野で出現させないとも限りません。先ほど話題になった映画オッペンハイマーは、草々たる現代史家が書いたアメリカンプロメテウスが元になっていますので、史実としては確かな部分も多いものです。この映画にはたくさんの方の批評がなされています。朝日新聞デジチュール版に武田ダニエルさんが、「科学者がいかに政治に絡めとられ、自分の意図とはかけ離れた形で、いかに政治が冷酷に進んでいくかを、この映画が描いている点も興味深かった。今の科学分野におけるアカデミアと軍事の密接なつながりの問題にも通底している」と述べています。これに抗して、増田百合さんが「私が一番恐ろしいと思ったのは、武田氏も指摘している政治と研究との関係だ。研究成果を生かすも殺すも、それを決めるのは研究者ではなく政治家なのだ」と言い、さらに毎日新聞社の映画情報サイトで、岸千葉範一さんは「映画『オッペン・ハイマー』は、科学者の倫理とともに、科学と政治のありようも問いかけている。あの時代の米国の話ではなく、現代を生きる私たちの問題として受け止めたい」とも述べて、「今日の研究者のあり方に言及しています。真摯に受け止めなければ」と改めて感じました。50年ほど前になりますが、マンハッタン計画資料が解禁されるとすぐに関係資料を取り寄せて調査したことがあります。武田さんや増田さんが鋭くお察しされたように、マンハッタン計画の研究者たちは、軍部と一部の権限を持った政治家の統治のもとにあり、それから一歩も外に出ることができませんでした。マンハッタン計画では、厳しい情報管理と秘密保全体制が取られ、機微情報に関わる内容が含まれていると判明した書籍だと知られると、秘密保全体制が、その書籍は図書館から姿を消したばかりか、過去に誰が借り出したか、閲覧履歴まで調査されました。今日の日本で言えば、図書館の自由宣言を犯し、資料権利の剥奪の見本のようなものでした。歯止めのない本法案では、適正評価で、時にはどのような書籍を読んでいたのかまで調査されないともかりません。何しろ、事件を立ち上げて、冤罪事件を起こしても、大変な過去起き事件のように、関係者の処罰さえ行わない現状があるからです。さて、本法案は軍事研究と関係がないと、政府は述べていますが、「米国重要振興技術国家戦略」「2丸」に示された重要技術分野を、そっくり取り込んだ日本の特定重要技術開発は、まさに日米の国家戦略の戦場にあり、岸田・バイデン共同声明による日米共同研究開発は、そのことを明瞭に示すものとなりました。シームレスな共同研究のためにも、それに参入しようとするスタートアップ企業や軍事工業部門にとって、セキュリティクリアランスが不可欠となっているといいます。ちなみに、有識者会議に報告された企業側の2社の声です。1社目、相手国の国防調達に、相手国企業の下請けとして参加しようとしたが、セキュリティクリアランスを保有していなかったため、詳細な情報が渡されずに苦労した。もう1社は、相手国の国防省関係のビジネスは増加傾向であり、さらなる業務獲得円滑感のためにはクリアランスが必要とする軍事産業への参入を希望する企業の声なのです。ところが、特比法とシームレスに運用することも語られ、運用技術も特比法を参考にして作ると言われています。その運用基準は当時の世論に排除してか、まず拡張解釈の禁止、並びに基本的人権及び報道取材の自由の尊重など、ルル述べられていますが、しかしこれを担保する仕掛けはありません。行政文書の書き換え、捏造、消去は愚か、憲法すら課金決定で踏みに行ってしまう政権があるとすれば、支持的運用に待ったをかけ、違反者を罰する権限を持った仕組みが不可欠で、これを欠落させた法律は、危険極まりなく廃案にすべきです。適正評価では、プライバシーの保護、目的外利用の禁止の項目を挙げられています。日本法案の第12条2項では、7項目の調査項目が示されていますが、内心の自由を調査する究極のプライバシー侵害、基本的人権の侵害の恐れがあり、侵害を監査する権限を持った機関が欠落しています。個人情報保護法では、要、廃料個人情報とされている項目です。その上、適正評価を希望する本人の承諾が得られれば、家族、親族、同僚、隣人、その他の承諾が必要なく、個人情報を深刻させるという、戦前の密告社会を彷彿とさせる仕組みになっています。本法案は、コンフィデンシャル取扱注意ⅩⅩまで秘密情報にしてしまう一方、経済安全情報でもトップシークレット、シークレットに相当するものは、特批法の運用基準を改定して特定秘密として扱うとしています。本法案は、特批法の大幅な拡大版といえるもので、研究者が引き返せないような危険な仕掛けと学術体制を拡大し、研究力は優に及ばず、産業の経済の健全な発展をも損害することが危惧されます。また、多くの事業者の経営情報を報告させ、内閣府に一定集約する前代未聞の仕組みは、経済の国家統制の仕掛けともなり得る危険をはらんだもので、廃案を強く求めるものです。以上で私の発言を終わります。御清聴ありがとうございました。ありがとうございました。以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。これより参考人に対する質疑を行います。なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。質疑のある方は順次、御発言願います。

44:28

高橋晴美君。

44:30

自由民主党の高橋晴美と申します。本日は質問の時間をいただきまして誠にありがとうございます。各参考人からは、それぞれ意義深い御発言いただき、心から御礼をいたします。それでは、それぞれの参考人に御質問してまいりたいと思います。まず、原参考人によろしくお願いいたします。日本を取り巻く国際情勢が一層複雑化、不透明化していく中、10年前に整備された特定秘密保護法に加え、経済活動に関する分野でも情報保全に国として万全を期していく必要があると、私自身、このように考える立場であります。また、こうした制度創設によりまして、同盟国との連携の強化や他国政府調達への参加、あるいは国際共同研究にも道が開かれてくると、このようなことも期待するところであります。そういった中で、原参考人は、法案の閣議決定に先立ちを行われた政府の有識者会議の委員を務められて、経済界の立場から本法案の制定に推進の方向で議論に参加されたと理解をいたします。今回の法案が成立した場合、私は実はむしろ今後の運用面が大変だろうなというふうに考えるところであります。すなわち、制度の必要性については理解をするところでありますが、我が国において、こういった制度を初めて遂行し運用するわけでありますので、運用基準を民間の方々、今、多様なご意見もいただきました。民間の方々にどう分かりやすいものとするかという工夫であるとか、あるいは民間の事業者、従業員の方々に対する適正評価のやり方、時間もかかるでしょうし、どれぐらいの対象者かということもあります。また、この適正評価の対象企業がスタートアップなど、小規模な企業の場合には、技術力はあっても資金力は乏しいと思われますので、支援も必要かなと、などなど、本当にこれからの法律ができた場合ですけれども、運用面の課題が多々あるかと思うわけでありますが、原参考人の今後の本法案運用面へのお考えをお願いいたします。

47:26

原参考人

47:29

はい、ありがとうございます。それでは、ただいまご指摘の点につきまして、先ほどご参照いただいた資料ですね、3ページをご覧いただければと思います。今、高橋先生の方からご指摘のあった点ですね、私も全く依存ございません。この表を見ていただきましてもですね、一番右が法案等への我々の意見の反映状況、丸あるいは注釈が付してありますけれども、丸のところは基本的には、今の法案の段階で問題ないだろうというふうに考えているものでございまして、法案の枠組みとしては問題がないと考えておりますけれども、今先生がご指摘のとおり、運用が大事であるというところにですね、我々も着目をいたしまして、例えば保全の対象となる情報につきましては、政府保有情報であることはもう明確になってきておりますけれども、どのような情報が対象になるのか、全てがこの種の情報ですから明らかにならないとは思いますけれども、一定の運用基準の中で累計が示されるものというふうに考えておりますので、それを見させていただく必要があるかなということで、引き続き開放例等を中止と書かせていただいている次第でございます。また企業側のニーズにつきましても、まさに法案の名称を目的に活用と書いてありますように、企業側と共有をするということは明確なわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、既存の制度、特に特定秘密制度とのシームレスな運用というところにつきましてはですね、引き続き開放例等を中止していかなければいけないなというふうに考えております。また、これ諸外国から信頼をされ、あるいはされませんと実行のあるものになりませんので、これはまさに公式的にはですね、法案が成立した後、諸外国とこのような制度を導入するということでコミュニケーションを取るものと考えておりますので、その結果としてですね、この法案が、法律がですね、企業のニーズにとって非常に受け皿となるものと、十分な受け皿となるものかどうかはですね、今後の運用を見させていただく必要があるというふうに考えておりまして、相対におきまして先生のご指摘と同感でございます。

50:04

発言は委員長の指示の後でお願いいたします。高橋晴美君。

50:12

はい、ありがとうございました。それでは引き続き、斉藤参考人にお話をお伺いしたいと思います。斉藤参考人におかれましては、衆議院に引き続き、参議院でも意見を述べいただき誠にありがとうございます。国民のプライバシーの保護、知る権利など大変重要なテーマについてご指摘をいただきました。私は先ほど申しました通り、現在の激動し不透明感が高まっていく我が国を取り巻く国際情勢を考えた場合には、本法案は必要との立場ではありますが、参考人ご指摘の点の重要性について、この法案が成立した場合においても、今後の運用面での対応を注視していかなければならないと思う立場であります。参考人は、意見陳述の中で、国会における情報監視のあり方、そしてその役割についても言及をされました。全く同感であります。こういった国会における情報監視、法律ができた場合の話でありますが、どのような点を目指していくべきとお考えかということ。それからもう一つは、衆議院における修正項目の一つとして、重要経済安保情報の提供を受ける国会における、我々国会議員におけるその保護に関する方策については、国会が必要な措置を講ずるとあるところであります。このことも情報監視のあり方と同様に重要だと思うわけでありますが、参考人におかれては、この国会における情報保全のため、どのような仕組みづくりが必要かについてご意見をいただきたいと思います。以上であります。

52:14

斉藤参考人。

52:15

はい。ご質問ありがとうございます。

52:19

3点目でございますが、国会による情報監視をどうするかということでございますが、先ほど申し上げたところとも重なるんですけれども、参議院の情報監視審査会においては、秘密指定、独立公文書管理官による秘密指定のチェックについて、もうちょっときめ細かくやってくれという指摘をされているわけですね。要するに、今の法律の運用の下では、秘密というのは、いわば箱のようなものなんですね。秘密という箱がある。その箱が要件を満たしているかどうかというのを、独立公文書管理官がチェックしているだけということなんです。ただ、その箱の中に、現実にはいろんなボールが入っている。例えば、国家安全保障会議の議事録で言えば、1年分、公活して指定されますけど、その箱の中に、その日その日の議事録というボールが入るようなものだと思うんですよね。今の運用というのは、箱が秘密の要件を満たしているかどうかだけをチェックしているんですが、そうじゃなくて、箱の中に本来は入るべきボールじゃないものが入っているんじゃないかというのが、参議院の審査会の指摘だと思うんです。非常に重要な問題だと思うんですよね。箱を審査するだけじゃなくて、その一つ一つのボールについて秘密の要件を満たしているのかどうか、そしてそれが本来箱に入っちゃいけないものが入っているんじゃないか、そこをきちんと審査してくれということを情報監視審査会の方はおっしゃっています。そういう監視ができるようになる。独立公文書管理官もそういう監視をするようにするし、独立公文書管理官だけじゃなくて、情報監視審査会もそういう観点で個々の秘密について監視できるようにする。これが非常に大事なんだと思います。これは法律を変えなくても、運用によって可能なレベルの話だと思ってますので、そこは情報監視審査会の努力だけではいかんともし難いので、政府とも一体となって、そこはきちんと変えていっていただければと思ってます。あと、保全の対策につきましては、これは私の方は申し訳ないですが、特に特段、今の段階で申し上げられるところはなくて、この点に関しては、秘密保護法の運用においても適切に、非常に厳密になされていると思っておりますので、今回、議員における保全の措置は、非常に適切に厳格になされているというふうには理解してますので、今回の法案についても同じように厳格にされるということが重要だろうと思っております。以上でございます。

55:00

高橋晴美君

55:03

ありがとうございました。それでは、伊原参考人お伺いをいたします。伊原参考人のお話、科学と技術、そして政治との関係など、歴史も踏まえてのお話、大変勉強になりました。ありがとうございました。事前に参考人からいただいた論文を拝読させていただきまして、私は北海道を選挙区とする議員でありますが、若干感じたことを申し上げさせていただければと思う次第であります。一つは、ロシア・ウクライナ事案であります。2年前の2月から始まったロシアのウクライナ侵略に、私たち土産庫は衝撃を受けました。まさにあり得ないと思ったことがあり得るのだなと、あらゆることが起こり得るのだなということを感じました。また、時としてロシアの交換が核兵器の使用に言及するという現実にも恐ろしさを感じているところであります。地図で見ていただければお分かりになるとおり、ロシアの西側に位置するのはウクライナであります。そして、私たち北海道はロシアの東側に隣り合っているという現実であります。また、北朝鮮のミサイル発射も、我々北海道民にとっては現実の脅威であります。確か7年前、私がまだ同町で仕事をしておりました頃、早朝だったと思います。未明だったと思いますが、北朝鮮のミサイルが、東南の大島半島の上空を通過し、そして、日高の襟もみさきを越えて落下したということがありました。北海道内へのミサイル本体の落下、あるいはそのパーツの一部でも大島地方に落下したらと考えると、本当に背筋が凍る思いを感じたところでありました。こうした最近の我が国を取り巻く国際環境の激変が、今回の法案提出の背景にあると、私自身は思う次第であります。そうした中、新原参考人におかれては、本法案が成立した場合、運用面において特にどういった点に留意すべきとお考えか、ご意見をいただければと思います。新原参考人 新原でございます。ありがとうございます。これまでも政府はまさにウクライナ、好奇と言わんばかりに危機を煽り立ててきたというふうに私は見ております。住民が心配な点は十分理解できますが、だからといって武力を、軍事力を強化すれば、それを防ぐことができるかというと、現実にはウクライナもそうですし、あちこちで起きている紛争で必ずしも軍事力を増大させれば止めることができるというふうにはなっていません。私はやっぱり国際協調主義と言いますかね、まさに民主的外交を展開するということが非常に重要で、危機感を煽るような政策を避けるべきだというふうに考えております。特にやっぱりこれはですね、北海道だけじゃなくて日本のあちこちにそういう危険なところがあるとすれば、市民と連帯する形でどう対応していくかというのはやっぱりこれから考えなきゃいけない、そういう問題だろうというふうに思っております。以上でございます。

59:10

高橋春美君。

59:12

ありがとうございました。時間も参りましたので、これで質問を終えます。ありがとうございます。

59:25

石垣 則子君。

59:28

立憲民主社民の石垣 則子でございます。3人の参考人の皆様、今日は貴重なご意見、誠にありがとうございました。まずは原参考人からお伺いしたいと思いますが、経団連の原参考人にまず伺います。セキュリティクリアランス制度が導入されることによって、運用を中止するという条件はございましたけれども、例えば他国の政府調達への参加ですとか、国際共同開発への参加が進むようになると。各企業にとってみると、社員の中にクリアランスフォルダーの社員がいることによって、さらに契約がしやすくなっていくというように考えてよいんでしょうか。

1:00:13

原参考人。

1:00:15

ありがとうございます。基本的にはそのような方向になることを期待しているということでございまして、それにはですね、先ほど申し上げましたように、改法例あるいは運用基準、それからそれに基づく運用ですね、実際の。それから、相手のある話でございますので、相手国にですね、この日本が作った新たな制度がですね、非常に実効的なものであるということを認めていただくことが大事なので、そういう条件が満たされれば、そういう形で新たなビジネスにですね、つながっていくことを期待していると、そういうことでございます。

1:00:52

石垣 範子君。

1:00:53

ありがとうございます。続いても原参考人に伺いますけれども、適正評価で信頼性を確認できなかった社員、いわゆるNOの評価が出た社員に関してですね、不利益な扱いを受けないかという懸念がやはりございます。企業の立場で考えますと、国が重要経済安保情報と定めた情報以外の情報でも、もちろん企業にとって重要な情報はたくさんあるわけですから、そういう漏えいがあったら困るわけです。政府によって、この重要経済安保情報でさえ漏えいの恐れがあると評価されてしまった社員をですね、重要な役職に就かせるわけにはいかないというふうに考えるのが、結構自然なように思うんですが、経済界として適正評価でNOとなった社員をどのように処遇していこうとお考えなのか、また不利益取扱いをしないと言い切れるのか、見解を伺いたいと思います。

1:01:50

原参考人

1:01:52

ありがとうございます。不利益な処分は、この法案では禁止されておりますので、企業としては当然決まった法律に対してですね、コンプライしていくのは当然でありまして、禁止されているものは禁止されているものとして対応していくということだと思います。企業としてはですね、具体的には配置転換ですとか、あるいは同じ部署でありましても、セキュリティクリアランスを受けずに取扱いができる業務というのは多分あるはずですので、そういった形で対応していくということになるのではないかというふうに思っております。

1:02:27

石垣 範子君

1:02:29

続いては、斉藤参考人に伺います。今の原参考人の回答を受けてですね、不利益扱いなどが起こったときに、その社員の相談にのったり、実際に訴訟を受け負うことになる可能性があるという、自治弁連の斉藤参考人ということで、経団連の回答について、これ実効性があるというふうにお考えになるかどうか、また懸念すべきところ、あとは政府が行うべきことについてお願いします。

1:03:01

斉藤参考人

1:03:03

はい、ありがとうございます。実効性につきましては、もちろん経団連さんは大きい会社の集まりですので、こういうことになるんだろうなと思ってますけれども、今回の法案というのはベンチャーも含めて対象になりますので、適正評価が通らなかったら、働く場がない、配置転換のしようのない会社というのはあると思うんですよね。そういう場合は、整理開庫にせざるを得ない。けれども、整理開庫をしてしまうとこの法律に反することになるのかと。かといって、働かせることもできないのに賃金を払い続ける。あるいは労働者の首を切る。非常に厳しい二律背反に陥る可能性というのはあると思っております。特に中小企業についてはその懸念はあると思ってます。政府がどういうふうにすべきかということなんですけれども、やはり不利益取扱いについて、この法案がこのままで通ってしまうとなかなか厳しいなと思ってますけど、ただ、やはり本来は不利益取扱いについて罰則を設けるとか、あるいは適正評価についてきちんと不利益取扱いがなされないかどうかということも含めてチェックする第三者機関というものを作る。ちゃんと調査権限を法律で与えられた第三者機関を作るというのが本来はなすべきことなんだろうというふうに思っております。石垣 俊子くん。これまでの質疑を通してですね、政府は評価対象者やその家族などについても重要経済基盤既存活動に関係することであれば、調査を行うことができるというふうに、今私自身も受け止めているわけなんですけれども、同意を取らない家族などに関してはプライバシーの侵害に当たるのではないかと考えています。今回本人の同意は取るけれども、家族の同意を得る必要はないということで、重要経済基盤既存活動に関する範囲での調査対象になり得るのであれば、やはり家族の同意も取る必要があると考えるんですが、その点はいかがでしょうか。

1:05:10

西藤参考人。

1:05:12

ありがとうございます。全くおっしゃる通りだというふうに思っております。政府の方は、適合事業者で働く従業員などの同意を取ればいいというふうに言ってますけれども、昔の過不調性ではございませんので、家族のメンバーはそれぞれ独立した人格でありますので、他の人の同意を勝手に誰かがするということはできません。もちろん、同意があればプライバシー権を放棄することができると考える余地はありますけれども、特に家族については全く同意を求められていない。それにもかかわらず、可能性としては、結構、機微な調査もされる可能性はあると思っておりますので、そういう意味ではプライバシー侵害の可能性が非常に高いんだろうなというふうに思っています。

1:06:01

石垣 徳君。

1:06:03

ありがとうございます。続いて、また原参考人に伺いますが、適正評価の審査期間、いつまでにという期間が定められていないということで、国会での答弁でも政府は個々の事情が違うので、一概に期間を定めることはできないと答弁しています。適正評価の結果がなかなか出ない社員がいる場合、契約ができないなど、企業にとっての不利益があると考えますが、いかがでしょうか。また、標準審査期間というのを定める必要があると考えますが、その場合、どの程度が合理的だというふうにお考えになるか、見解をお願いいたします。

1:06:45

原参考人。

1:06:47

ありがとうございます。ただいまの件ですけれども、いろんなケースがあり得て、標準処理期間みたいなものを設けるのはなかなか難しいという政府のご答弁、これは理解できるところであります。また、企業の立場としては、まったくいたずらに長い期間かかったりしますと、これは当然、国際共同研究開発、いつ答えを出してくれるのかということに、相手にも求められることになりますし、あるいは競争入札であれば、これは期間が当然決まっておりますので、そういう意味では、なるべく早く速やかに処理をしていただきたいと、結論を出していただきたいと、そういう希望になるかと思います。

1:07:29

石垣 則子君。

1:07:32

なるべく早くということですけれども、もし目安として期間を提案していただくとしたら、なんとなくありますでしょうか。

1:07:40

原参考人。

1:07:42

ケースバイケースということですので、私からこの期間というのはないと思いますけれども、これはおそらく年単位ではなくて、月単位になろうかというふうに思います。

1:07:54

石垣 則子君。

1:07:56

ありがとうございます。その人の信頼に関わる重要な調査でございますので、中途半端な結果を出すわけにもいかないということも重々承知はしておるんですが、適正評価の結果がなかなか出ない社員は、やはり不利益な取扱いを受ける可能性が高いのではないかと考えます。そこで斉藤参考人に見解を伺いますが、この結果が出ないというような場合、どのような問題が生じ得るでしょうか。

1:08:24

斉藤参考人。

1:08:26

ありがとうございます。結果が出ないということは、結果については差別扱いというか、目的が利用しちゃいけないわけですけど、結果が出ないということで、じゃあ不利益扱いしていけないのかどうかというのが法案でははっきりしてないんだろうと思うんですよね。ですからそういう意味では、そこら辺はあまりにも長くて、企業として現実的にはなかなかその従業員をちゃんと配置できないみたいな話になっちゃうと、やっぱりこの人はちょっと怪しげなところがあるんじゃないかみたいに見られて、合法的に不利益扱いされてしまうとか、そういうことは十分あり得るんだろうと思っています。そこは法律の穴だなというふうに思っています。

1:09:10

石垣 則子君。

1:09:12

はい、ありがとうございます。今、法案でははっきりしないであるとか、先ほど原産公にもありましたけど、引き続き、解放令等を注視していくということで、国会のこれまでの審議の中でも、やはりですね、運用にこの後決めていく中で、分かるとか、いろいろなことが決められるということで、私自身もこの法案の審議の冒頭で、そのことに関して問題を指摘したところでございます。伊原参考人に伺います。伊原参考人のお話の中にもございました、適正評価の運用に関して、想定される具体例を挙げて、今お話を伺ってきたわけなんですが、この法案では、重要経済安保情報の指定、解除、適正評価の実施、適合事業者の認定に関して、第7章の雑則では、統一的な運用を図るための基準を定めるものとすると規定されています。また第20条には、この法律の実施のための手続き、法律の施行に関して必要な事項は、政令で定めるとございます。このように、最目的事項を具体的に示さずに、実施命令の根拠規定を法律に設けようとする、いわゆる包括的委任規定でございます。これも例えば、第21条の基本的人権、または報道の自由などの権利侵害があってはならないという規定があったとしても、それが実際に担保されるかどうか、これ唯一の立法機関である国会の場で、まさに本当に今でございますが、この議論を深める妨げになっているのではないかと、私自身も強く懸念をしているところなんですが、その点に関して、伊原参考人に改めて伺いたいと思います。

1:11:01

伊原参考人

1:11:04

ありがとうございます。全く私同感です。現実には、立法の府でどういうことをするのかというのを具体的に決めないと、これを対応しようがない。つまり意見求められても示されていないのに、言えというのに等しいわけですね。例えば、適正評価で仮に合格したとして、多分それは政府と関係者との秘密保護協定みたいなものを結ぶことになるわけで、秘密保全協定みたいな契約を結ぶときの契約内容はどうなっているのかということで、そもそもそこで縛りがかけられてしまえば動きが取れなくなる。つまり、適合者としても将来、自分がどういうふうに位置づいていくのかというのが見通せないような状況も出てくるだろう。私の場合は特に今回の議論の中で、ほとんど研究者あるいは大学人、そういうレベルでの議論がほとんどなされていなくて、深刻な内容が僕は一つ一つ存在しているように思うんですね。だから本当はその辺のことを深めていただきたい。特に参議院のような議論の場では、そこを深めていただくのがお仕事ではないかというふうに考えております。以上です。

1:12:34

石垣 範子君

1:12:36

範子 はい、ありがとうございます。こうした国会の議論を空洞化させるような包括的委任規定、非常に今法案としては多く出てきます。これは与野党問わず、行政府に対して厳に慎むべきであると、私は申し上げなくてはならないと考えております。このお三方からいただきましたご意見、参考に今後の議論も深めてまいりたいと思います。ありがとうございました。

1:13:07

石垣 久保田哲也君

1:13:09

久保田 公明党の久保田哲也です。今日は3人の参考人の皆様に委員会をお越しいただきまして、大変に貴重なご意見を賜りました。大変にありがとうございました。はじめに原参考人にお伺いしたいと思います。同盟国同士国との互換性ということですけれども、今回の制度が十分国際的に通用するものなのかどうかということをどういうような認識を持たれているのか。経済界からの大変な要望もあって、今回実現するわけです。これまでビジネスチャンスを失っていた、そういった面はたくさんあったと思います。経済においての情報の大切さ、それも大変に今回大きな議論になったと思います。せっかく今回の制度をつくるわけですので、これからの国際共同開発研究において、十分日本のこの制度が通用するということが私は大事だと思っております。その観点から、今回のセキュリティークリア制度、十分通用するというふうなご認識をお持ちでしょうか。

1:14:28

原参考人

1:14:30

ありがとうございます。一言で申し上げれば、そうなることを期待しているということになりますけれども、先ほど来出ておりますように、特定秘密保護制度ができてもう10年経っているわけでございまして、その間、これは私は知る余地もありませんが、推測でありますけれども、外国の政府との間で、その制度ができたことによって、共有される情報は多分それ以前と比べて相当増えているだろうと思いますので、そのコミュニケーションの中で、一定のこの制度であれば、相手国も十分な制度であると、自国の制度と比べても遜色がないという判断に至る感触は、多分掴んでおられるのではないかなというふうに思いますので、そういった感触をもとに政府としては案を作成しているというふうに思いますので、今後の運用基準などを見させていただく必要はあると思っていますし、その上で運用も先ほど来申し上げておりますように見させていただく必要があるのですが、そのような期待に十分沿ったものになるのではないかなというふうに考えております。

1:15:47

久保田哲也君。

1:15:50

次に、同じく原産工に向かいたいと思います。企業にとっては非常に従業員の皆様の大切な情報を今回政府に提供するクリアランスホルダーになって働いていただく。やはり従業員の皆さんの労働者の皆さんの人権をプライバシーを最大限企業として守っていける、そのような見解に立っていかなきゃならないと思っております。従業員の皆様の権利を守っていくという立場から、どのようなお考えをお持ちなのか伺いたいと思います。原産工人。ありがとうございます。冒頭の説明でも申し上げましたとおり、不利益処分を含めた目的外利用、これ禁止されているのは当然だと思っておりますし、この法案が成立をいたしますと、当然先ほども申し上げましたが、企業として決まった法律については遵守するというのは当然だと思っておりますので、今先生がご指摘になられた人権ですとか、個人のプライバシー、これは当然尊重しながらやっていくということだと思います。それから、特に先ほど罰則云々というお話も他の参考人からございましたけれども、それ以前にですね、やはり企業として経済主体として、経済活動の一環としてこのセキュリティクリアランスを受けるわけでございますので、当然企業としてですね、従業員との十分なコミュニケーションがあってやりませんと、当然それは持続的なビジネスとはなりませんので、その段階で、すでにクリアランスを受ける前の段階で、相当程度のコミュニケーションが図られないとですね、これはうまくいかないだろうと思います。また、本人の同意、最後の出口のところが今問題になっておりますけれども、入り口の段階からこの人が今回セキュリティクリアランスを受ける対象者の名簿ですというものを多分企業として行政庁に提出をするものと思いますので、その名簿を作る段階でですね、これは法律には書いてありませんが、当然コミュニケーションをとってあなたはこういう名簿に入れますよということをですね、言わずして名簿を作ることは多分あり得ないんだろうと思います。そういうことをやればですね、その後仮にうまくクリアランスを受けたとしてもですね、ビジネスとしてどこかで支障が生じるものと思いますので、入り口の段階から先生ご指摘のような人権あるいはプライバシーに十分尊重した形で企業は行動する、そういうことが期待されているんだろうと思います。以上です。小田哲也君。この点については、齋藤参考人はご意見おありだと思っております。今回、衆院の負担決議には、不合理な配置転換、開庫など労働者の不利益な取扱いの防止のために、事業者の実情や事業の実態に応じた労使間の協議も含めて適切な意思疎通のガイドライン等を作成することなど検討すると盛り込まれましたけれども、この負担決議に対しての評価、そしてこれだけでは目的外利用というのは不十分だとお考えなのでしょうか。目的外利用の抑止にはなり得ないという、そういうお考えなんでしょうか。はい、ありがとうございます。負担決議との関係がございますけれども、そもそも労働者個々人というのは非常に弱い立場でございますので、やはり労使協定とか労働協約というものが、本来は今回の適合事業者になって、個々の労働者が適正評価の対象になる前提としては、やはり労使協定労働協約というのが必須とされるべきなんだろうと思っています。そこら辺が法律では明らかになっていませんので、せめてですね、その法律施行後、行政機関の方と適合事業者の方が契約を締結するわけですので、その中で労使協定を前提とするというような契約条項にするとか、やはり集団的な合意というものが担保される方策というのが非常に望ましいというふうに思っております。目的外利用との関係については、目的外利用というふうに、それが違法だというふうにされれば、守るんだというふうなことかもしれませんけれども、ただ私、労働事件非常に多くやってますけれども、やはり多くの企業さんはあまり労働法を守ってない企業が大変多いです。残念ながら法律でこうだと言ったからといって守るという理想的な職場というのはあまり多くないというのが実情でございますので、残念ながら刑罰で担保しないとなかなか守られないのではないかなというふうに思っております。

1:21:07

久保田哲也君

1:21:09

再び原参考人に伺いたいと思います。今回、甲冑として必要になるわけですけれども、共同研究、共同開発ですね。当然ベンチャーもいらっしゃるでしょうし、中小企業もいらっしゃいますので、同じようなスタートラインに立っていくのはなかなか難しいと思います。しっかり中小企業も含めて企業支援が必要だと思いますし、政府の方もこれにつきましては合理的な範囲内で支援をしていくという立場を示しております。そのことについての原参考人のご期待を伺いたいと思います。

1:21:55

原参考人

1:21:57

ありがとうございます。合理的な範囲内で検討するというのは、これ有識者会議の最終取りまとめでも入っておりまして、私もそのメンバーでありましたので、その結論においては全く同感でございます。ただ、具体的にどうするかということでございますが、まず、公正な競争ということを観点からしますと、誰にどういう形で支援をするのかということは結構重要な点でありまして、そのことによって公正な競争が歪められるようなことになると、これは問題があると思います。他方で、最終的には契約という形で適合事業者が決まるわけでございますけれども、適合事業者が政府の要請を受けてですね、契約を結ぶような場合、当然、それは政府の要請があってもですね、拒否はできるものと考えておりますけれども、そういった場合は、おのずとこの状況が違ってくると思っておりまして、政府の要請を受けてやることでございますので、当然と言えるのかどうかは分かりませんが、何らかの支援措置があっても、これは然るべきなんだろうというふうに思います。そこは分けて考えている必要があるかなというふうに思っております。

1:23:10

久保田哲也君。

1:23:12

もう一つはですね、原参考人に伺います。企業に対しては何らかの支援について、しっかり検討していかなきゃならないと思うんですけれども、クリアランスホルダーになられる方についてもですね、やはりこのインセンティブを高めていく、そしてまたそれが成り立っていく仕事として、それはとても大事だと思います。従業員、労働者、クリアランスホルダーの方に対しての支援ということでは、何か見解をお持ちでしょうか。

1:23:44

原参考人。

1:23:46

はい、私そこはあんまり考えたことがなくてですね、すぐにのお答えはないんですけれども、インセンティブ、何をもってインセンティブと感じるかということでありまして、人によってはですね、そういったクリアランスホルダーになることによって、自分のですね、仕事の範囲が拡大する、あるいはやりがいが増えるということで、インセンティブを感じる人もいるでしょうし、あるいはそれは給料でないとということになりますと、多分これ給料でクリアランスホルダーにですね、ホルダーであることをもって給料に格差をつけるということはですね、おそらく今までの審議からすいますと、目的が利用ということになるんだろうと思いますので、これはできませんが、クリアランスを受けることによってですね、会社全体のそれが利益が、新しいビジネスにつながって利益が出て、それの分配を受ける形でですね、そのクリアランスホルダーが一定の報酬を得る。これは多分目的が利用に当たらないというふうに思いますので、そのあたりは区別してですね、考える必要があると思います。以上です。

1:24:54

久保田哲也君。

1:24:55

ありがとうございます。最後に、いはら参考人に伺いたいと思います。先ほどのお話では、学術分野での秘密保持の必要性ということについてもお話を伺いました。今回の法律については慎重に考えなくならないということでございましたけれども、この学術分野の日本の研究力の劣化ということについても言及されました。それで、この日本の研究力の劣化なんですけれども、この背景について様々あると思います。もちろん、研究そのものの様々な抱える課題もありますし、頭脳流出、研究成果の流出ということも私はあると思うんですけれども、この研究の流出、我が国の大切な研究成果の海外への流出問題について、ご見解をお伺いしたいと思います。

1:26:01

いはら参考人。

1:26:03

ありがとうございます。研究力の低下の背景というのは、それこそ文科省も含めて、いろんな形で今議論が進んでいて、少なくとも一般の研究者が自分の思った研究を自由にやれるようなお金を出せというのが、まず共通した見解ですね。ですから大学の場合でいえば運営非交付金をもう少し柔軟な形でというふうなことで増やせということになっています。もう一つは、必ずしも日本の知識が外国に流出しちゃって損しているという、そこを測定するのがすごく難しい。一般論としてそういうふうに見ることは可能だと思うんですが、必ずしも私はそうじゃなくて、関係者がノウハウを含めてしっかりガードしている。多分おっしゃるところはスパイのような方がいて、持っていかれたらどうするんだというような話なんだろうと思うんですが、これも現在オープンなグローバルなサイエンスというのは基本になっているわけで、各国の人たちと共同しながら研究して、その研究力を高めていくというのが国際的な流れなんですが、そこを抑えてしまうと、いやもうなんか情報漏れたら大変だということで抑えてしまう。例えば、ある国の研究者が情報を持っていっちゃったよというふうな話で、もう少し詳しくチェックすると、10年も一緒にやってきた研究者の方もいるわけですよね。その人が情報を外に持っていって、日本はこれだけ損失したって、それはやっぱりためにする議論に私には思えるわけで、あまりまとまった回答ではありませんけれども、少なくても私が囲い込むことによって、研究力を逆に縮めてしまう。先ほども申し上げたんですが、やっぱりいろんな人がいろんな考え方で、よく言われるのは富士山の裾のようにして頂点がいいものが生まれてくるというのが、やっぱりこれを実践していくことが最も必要な、今こそ必要な時代だというふうに思うんですね。そのことによってやっぱり外国から、いろんな形で、日本はいい国だなというふうに思ってもらうことが基本だというふうに私は思っております。以上です。

1:29:07

小島久保田哲也君。

1:29:08

(久保田)各国との共同研究の必要性ということについて伺いました。ありがとうございました。以上であります。

1:29:20

小島柴田匠君。

1:29:22

(柴田)日本維新の会、教育無償化を実現する会の柴田匠です。今日はお忙しい中、この参考人質疑に参事の参考人の方、ご出席をいただき、また大変久々に問うお話をそれぞれしていただいたことに、私からも感謝を申し上げたいと思います。私どもは、2年前の経済安全安保推進法の議論をしていたときから、セキュリティクリアランスは必要だということをずっと申し上げてきたわけで、今般、それを柱とする法案が提出されて、一歩前進というふうに受け止めていますが、いろいろな問題もあるし、また、成立した後の課題もいくつも残っていると思っておりまして、そういう認識のもとにお聞きをしてまいりたいと思います。はじめ、原参考人にいくつか続けて、ご見解をお聞きしていきたいと思っておりますが、先ほども、この法案が成立すれば、いわゆる国際共同研究が進んだり、あるいは、他国との政府調達の参加が進むことになるという期待感を示しておられたところでありますが、やはりこの国際的な枠組み、これからしっかりとこれを機に作っていくというのは大事なんだろうと思っています。その情報指定の範囲であったり、適正評価の指標など、具体的な仕組みを国会間で互換性のあるものにしていくというのは、簡易かなと思っていますが、急には無理としても、やはり近い将来、ファイブアイズと呼ばれているところに、レベルに、あるいはそこに加盟できるような、そういう水準を目指した制度設計にしていく必要があるのではないかと考えますが、この点、どういうふうに思っていらっしゃるか、まずお聞きをしたいと思います。

1:31:16

原参考人

1:31:18

ありがとうございます。私どもも国際枠組みの重要性というのは、意見の中でも指摘をしておりまして、そういうものがあった方が、具体的にセキュリティクリアンス制度ができて、その上で情報を共有するにあたっても、そういう大枠があること自体、非常に重要だろうと思いますし、新しい制度の円滑な運用にも資するものだと思っております。他方で、その上で申し上げますと、互換性ですとか、あるいはファイブアイズ加入を目指してというところは、実際各国の制度がどのような形なのか、先ほど来、御指摘があるように、各国で今、制度が若干全て同じというわけではありませんので、相対において、我が国と同じような制度、保全が期待できるというときに、初めて情報が共有されるんだろうと思いますので、私の理解では、全く制度として同じである必要はなくて、それぞれの国情において、制度を組み立てればいいと思いますが、その制度が諸外国の中で、大体保全の程度として一定のレベルが保たれるということをもって、いろんな情報共有が行われることが大事だろうと思いますので、先生の互換性という言葉が、どのようなことを意味されているのかということでありますけれども、私は制度として全く同じである必要はないというふうに思っております。また、ファイブアイズにつきましては、私も実態をファイブアイズによく引用されますけれども、どういう形でファイブアイズの中で了解事項があるのか、その辺り私も存じ上げませんので、それについては申し上げにくいなというふうに思います。

1:33:09

柴田拓実君

1:33:10

ありがとうございました。一方で、先ほど斉藤参考人も言及をされましたが、アメリカなどでは、ちょっと事態が、誰が思っているのと状況が違うようなところもあって、今回の法律で他の国で受け入れられるような制度になるとは言えないのではないかというご指摘がありましたが、この点について原参考人はどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。

1:33:38

原参考人

1:33:40

先ほども申し上げたことの繰り返しになりますけれども、私としては政府として、いろんな諸外国との関係において、あるいは特定秘密保護制度のもとにおいての情報共有、いろんなやりとりにおいて、一定の諸外国が日本の制度をどう見ているか、あるいは今回の法案、どこまでコミュニケーションとれているのか、私は存じ上げませんけれども、一定の感触というものを、我が国の政府として持った上で今回の法案作成に臨んでおられると思いますので、これが、もちろん、開放令、あるいは運用基準、それからそれに基づく運用を見ていかないと何とも言えないところはありますけれども、一定の感触を持ってこの法案を作っているという前提に立てば、今回この法案が認められて、開放令、あるいは運用基準が我々の意向に沿ったものとなれば、十分、各国においても実行ある制度だというふうに認めていただけるのではないかなというふうに思います。繰り返しになりますが、同じ制度である必要はなくて、機能において同等であればよろしいのではないかなというふうに思います。

1:34:55

柴田拓実君。

1:34:56

ありがとうございました。続いて原参考人にお聞きをしますけれども、重要経済安保情報を指定する、そのまま半位を決めていくのは各省庁の職員ということになります。改めて言うまではありませんが、技術とかそういったものの日々、いろいろなものが変わっていくわけですね。そうなると、やはり職員のリテラシーの向上というのは非常に不可欠だと思いますし、これは経済界とのいろいろなコミュニケーションを取っていく必要があると思っていますが、この点どういうふうに考えていらっしゃるかお聞きをしたいと思います。

1:35:33

原参考人。

1:35:35

先生のご指摘に全く同感でございます。個々人のですね、リテラシーによってこれ差が出るようなことがあってはですね、これは国の保全制度としてそもそも問題があると思いますので、ポイントはリテラシーをいかに高めていくかということだと思いますが、これは受けた年として繰り返し申し上げていることですし、有識者会議その他の政府の審議会等でも私申し上げていることですが、インテリジェンスという言葉がありますけれども、これは軽率に使うなというふうにお叱りを受けることはあるわけでございますけれども、他に適当な言葉が見つかりませんので、使わせていただきますが、経済インテリジェンスと言いましょうか、技術インテリジェンスと言いましょうか、その点ですね、国としてですね、高めていく必要があると思います。2年前の年末に決まりました国家安全保障戦略におきましてもですね、国力の重要な要素の一つとして、情報力というものが挙げられているわけでございまして、外交防衛経済技術に加えてですね、この情報力の強化というのは日本の課題の一つだろうと思っております。

1:36:47

柴田拓実君。

1:36:49

ありがとうございます。今回このセキュリティクライアンスをはしらうとする法案が成立するとして、残された方はいくつもあると思いますが、まだいろいろ整備をしていく必要が経済安全保障を確保しているためにですね、あると思ってまして、その一つは能動的サイバー防御の必要性が非常に高いとこの国は思っています。総理もやるやるとはおっしゃっておきましたが、なかなか腰が上がってこないというのは現状ですが、報道によれば今月にもですね、有識者会議が立ち上がる夜の報道もあったところですけれども、やはりこの能動的サイバー防御というのをこの国もしっかりやれるようなことにしていかないと、今でさえいろんなサイバー攻撃などを受けてですね、大きな被害を受けているわけですから、これはやっぱり政府としてもしっかり早期にですね、関連法案を出して推進をして、この経済安全保障をしっかり図っていくべきだと思いますが、この点はいかがでしょうか。

1:37:51

原参考人。

1:37:52

はい、ありがとうございます。まず経団連の立場ということになりますと、これはこの能動的サイバー防御について具体的な意見を今まで申し述べたことはございませんので、経団連としては政府がどのような制度でですね、提案されるかによってですね、その中身を見て判断をしていきたいというふうに思います。ただ個人的な意見といたしましては、安全保障というのはおそらく一番弱いところをですね、ついてくるのが相手の立場だと思いますので、そういう弱いところを防ぐという意味で、一定のその能動的な防御の姿勢というものはですね、必要だと思いますので、一般論としてはサイバー空間におきましても、能動的な防御というものは必要になってこようかと思います。ただ経団連としてどうかと問われますと、その制度の中身がまだ、外演もはっきりしておりませんので、政府の方のご検討を受けてですね、中身が一定程度つまびらかになった時点で、経団連としてどのように考えるかを検討したいと思います。

1:39:01

柴田拓実君。

1:39:02

ありがとうございました。次に斉藤参考人にお聞きをしていきたいと思いますが、まず最初に、先ほどの意見陳述の中でですね、結論のところで、中小企業と民間にとっての負担感があるとの懸念をほとんど払拭されない、今回の衆議院での衆選もあってもですね、そういうところを指摘をされていたところがありますが、ではどういうところが盛り込まれると、その負担感の払拭というのは可能になるのか、教えていただければと思います。

1:39:39

斉藤参考人。

1:39:41

はい、ありがとうございます。負担感というのは、まずメリットがあれば多少負担があっても我慢できるかなというところはあると思いますので、この法律を作ると本当に情報を得られるんだろうかというところがはっきりする必要があるんだろうと思うんですよね。アメリカが二層構造に向かっているということは申し上げました。アメリカは二層構造に向かっていて、カナダも人的セキュリティクリアランスについては二層構造で、フランスもイギリスも二層構造であると。そして有識者会議で出てきた国の中で、ドイツとオーストラリアだけがはっきりと三層構造という中で、それで日本はなぜか三層構造、マイナーなグループの制度に合わせようとしているわけですね。有識者会議の最終報告書、この青の法案参考資料の49ページに最終報告書の記載があるんですけど、諸外国にも通用する制度を目指していく観点からは、情報指定の範囲に経済分野を対象としていくとともに、複層構造にすべきである云々観音というふうにしていてですね。結局、秘密をどういう単層構造なのか、複層構造にするのかみたいなところが、諸外国に通用する上で非常に重要なものだと有識者会議では言ってるんですよね。ところが国会になってくると、いきなり「いや、そんなことはあまり大した話じゃないんだ」みたいに、いきなり政府の説明がコロッと変わっちゃってるんですよ。有識者会議で言ってたことは何なんだという話になると思うんですね。本当にこんな議論をしてて、諸外国に通用する情報が得られるような制度になるのか、これでほとんど利益も得られないのに負担だけ貸すということになると、やはり負担感が増すだろうということは一つあるんだろうと思うんです。あとは、例えば適正評価についてどこまで適正評価の対象になるのかという、社長さんまで適正評価の対象になるのかどうかというのは有識者会議では議論していたけれども、結局国会の審議でもよくわからないままになってると。そこら辺の予測可能性もあまりないんだろうと思うんですよね。あとは、例えば刑事事件になった場合に、じゃあ中小企業の大河原河口事件みたいに中小企業の経営者さんたちが不当に捜査されるんじゃないかという懸念について政府はほとんど考慮していない、対策も全く示していないということでございます。そういうことをやはり改善していかないと、なかなかこれが中小企業にとってメリットがあるとは言えない、負担感ばかりという制度にならざるを得ないんだろうと考えております。

1:42:34

柴田拓実君。

1:42:36

ありがとうございました。続いて斉藤参考人にお聞きをしますが、この衆参の審議の中でですね、いろいろあった議員が提出された問題の一つがですね、いわゆる政務三役がこの適正評価の恋愛となっているということを、私も正直いかがなものかと。やはりこの重要な情報に接する立場にありながら、立派な人ばかりならいいんですが、最近あんまりそうじゃない人がたくさん三役についていらっしゃって、いろんな事件が起きているのはご承知のとおりでですね。やはりこの政務三役が適正評価の恋愛になっているというのは、運用状況を見極めながらしっかり対応していく必要があるのではないかと思いますが、この点についての御見解をお聞きをしたいと思います。

1:43:24

斉藤参考人。

1:43:25

はい、ありがとうございます。やはりそこも非常にバランスを欠いた部分だろうと思っています。アメリカでも対応する職の人については、他の職種の人とは違うやり方ですけれども、適正評価はなされているというわけでございますので、日本のように政務三役について一律に適正評価の対象から外すということになると、本当に日本から情報が漏れないのかという信頼性の欠如にもつながっていく可能性はあるんだろうと思うんですよね。そうしますと、先ほどの話とも重なりますけど、民間企業も従業員もすごく苦労するんだけれども、政務三役から情報が漏れる可能性があるということで、結局アメリカとかから情報が漏れないということにもなりかねないので、そういう意味では非常に問題のある部分だろうと思っております。

1:44:21

はい、しわた拓美君。

1:44:22

ありがとうございました。いはら参考人にも起用しようと思いましたが、時間が参りましたので、これで終わります。ありがとうございました。

1:44:33

竹爪人司君。

1:44:35

国民民主党新力委員会の竹爪人司です。本日は参考人の皆様ありがとうございました。はじめにいはら参考人にお尋ねしたいんですけども、私、今回のセキュリティ法案の理解は、あくまでも政府が保有している情報が対象になるというふうに理解しているんですけども、いはら参考人の話の中で、例えば自由な研究が阻害されるとか、あるいは研究の裾に対する心配が多いということだったんですけども、今回のこの法律とですね、その研究が、自由な研究が阻害されるとか、その研究に対するデメリットがあるというのが、ちょっと私、すぐに理解できなかったんですが、何がその研究者にとって、この法案が非常に阻害要因になるかというのを、もう一度教えていただけますでしょうか。

1:45:30

いはら参考人。

1:45:33

ありがとうございます。2点あると思うんですが、1つは、日本の科学研究の土台がかなり厳しい状況になっていくだろうというふうに思って、先ほどもちょっと指摘したんですけれども、目利きの方が、この研究面白い、あの研究面白い、その面白いという内容はどういうのかというのをさておきまして、これ使えるぞというふうなことでピックアップしていくと、研究分野は食い荒らされてしまう。特に先端分野は、かなりいろいろ競ってますから、そこのとこだけ1個だけ引き抜いて、これはこっちに囲い込んで、予算も作れてというふうな形になると、そこは秘密になっちゃいますから、そこで得られた成果というのは外に出てこないんですね。本当は研究そのものは相互に批判しながら育っていくものですが、それなくなっちゃうと、採用されなかった人たちの研究も非常に厳しくなると、そういうような意味が一つあります。もう一つは、研究者にどれだけの情報が機微情報として与えられるのか。私はその機微情報、機微情報と言っている大半は軍事情報だというふうに理解しているんですよね。そこのところどなたもご指摘なさらずに、一般的な情報というふうにおっしゃっているけれども、私はもう非常に明確に軍事情報というふうに考えていまして、そういうふうなところで実は研究者が絡み取られていくということで、個人の研究者としては予算が大し情報もそういうのをもらえるといいねと。でもその情報というのはどの程度の情報なのか、実験データのデータだけなのか、もっとひっくるめてこういうものを、それはもう行政官庁のだけが知っているという話になっているわけでね。アメリカの場合はどういうことを規定するかという枠組みがちゃんとあるわけですよね。ところが日本はそういうのないですから、もう任せっぱなしになるわけで、そんなことを考えると基本的には研究者が食い荒らされる形で放り出されるということもあってね。特に日本の場合は研究者というのは集団で研究してますから、しかもその大半は人気性の若手の研究者で、1人だけ2人だけがリーダーになっていて、でもそのリーダーがそういう研究の中に取り込まれていったらこの人たちどうするのっていう、そういう問題が、実際にはドクター論文なんか書くときにどこまで書いていいのって話に当然なるわけですよね。それは色々ときび問題があるのでここでは触れませんけれども、そういう研究者の仲間もできるだけ離れていく。例えばセキュリティクリアランスを取ったっていうのは人だけじゃなくて研究施設そのものがクリアランスされないといけないので、そういうクリアランスを持ってない研究機関大学ってのはどうするのっていうときに先ほどもちょっと触れたんですけれども、そういう人はセキュリティクリアランス取って面白い研究できるところで移籍したらいいじゃないですか。有識者会議でそう語られてますよね。それはもうまさに今言ったような研究範囲の中でいうと、本当に攪乱されてしまうような内容になってくるというふうに考えております。以上です。

1:49:37

竹爪人司君。

1:49:41

この指定の範囲がまだ曖昧だというかはっきりしてないということが今のご懸念をつながっているんじゃないかと私は理解いたしました。斉藤参考人にお尋ねしたいんですが、事前にいただいた資料の中で斉藤参考人からこの法案は拡大秘密保護法案であると、日本経済の国家による統制が強化されるというこういったご懸念を示されているんですけれども、今の三高に少し重複するかもしれませんが、この法案がなぜ日本経済が国家による統制が強化されるとお考えなのか、もう少し具体的に教えていただけますでしょうか。

1:50:25

斉藤参考人。

1:50:26

はい、ありがとうございます。多分それは私の意見じゃなくて、日米連の意見かなという気もしますけれども、今、参考人からお話があったところとも若干重なるかもしれませんけれども、確か有識者会議の中で経産省の方がおっしゃっていたのが、民間から情報を吸い上げる仕組みというのを検討しているような発言を確かされていた箇所があったと思うんですけれども、そういう制度を作るか作らないかともかくとして、何となく省庁の方で民間の方に情報をくれって言ったら、なかなか出さざるを得ないケースっていうのは結構あるんだろうと思うんですよね。そういうような形の中で、省庁の方で何らかの情報を上げさせる。上げさせた上で多少の風味を加えて、秘密指定をして適合事業者の方に秘密として与えるみたいなことはあり得るんだろうと思うんですよね。そうするとそれは政府から与えられた情報ではあるんだけれども、実質的にはその会社がもともと持っていた情報とほぼ変わらないみたいな。ただ形として一旦召し上げられて戻されたんで秘密になってるみたいなことは起こり得るんだろうと思うんですよね。だから今回の法案だけで単独でなかなか経済の国家統制みたいな話にはならないかもしれませんけど、経産省の方でいう記者会議で言っていたような仕組みもいろいろ合わせて考えていくと、そういう形で民間が持っている情報を一応政府が上げたんだよという形を取ることで、実質的に民間にある秘密を幅広く秘密指定しちゃう。秘密指定されるということになると、共同開発も制限されますから、共同開発で情報を他の会社に提供することもできませんし、なかなか自由には。そういう形で国家統制という形はあり得るのではないかと思っております。

1:52:29

武住人君。

1:52:30

ありがとうございました。続いて、老子の関係について、原参考人に順の順でお尋ねに。まず、斉藤参考人ですね。老子の関係で、先ほど老子の意思疎通のガイドラインが作成されても、老子の協定等が適正評価導入の前提として法律で位置づけられていないと、こういったご意見がありまして、労働者は立場が弱いので、だからこそ団結権、団体交渉権、団体行動権があるということだと私も理解しているんですが、この労働者の権利を守る措置が不十分ということは、先ほどおっしゃった労使協定とか労働協約が締結されるということが前提であれば、それはいいのではないかというお考えなのか、あるいは労使協定、あるいは労働協約でも不十分なのか、例えばサブログ協定なんかもですね、サブログ協定を結ばないと、そもそも時間外労働ができないわけですけれども、そのような関係で労使協定を結ばない限り、そもそもこれは適合事業者になれないとか、手を挙げられないとか、そこまでやるべきだとお考えなのか、何かこの労働者の権利を守る措置、労使関係についてもう少し具体的に教えていただければありがたいです。

1:53:53

斉藤参考人

1:53:54

ありがとうございます。私としてはやはり労働者の権利というのは、個人の同意というのも大事ですけれども、集団的な同意というのが、やはり労働者の真意を確保する上で重要だと思っていますので、ケースによっては、労使協定や労働協約がなければ、適合事業者にもなれないというケースはあって然るべきだと思っております。ただそこは、それで経営が成り立たないという場合に、労働組合が自分たちが会社が倒産して路頭に迷うというリスクを犯して、労使協定を全面拒否するのかということもあると思いますので、例えば部分的にここの部署については認めるとか、ここの部署については認めないということもあるんだろうと思います。その上で労使協定、労働協約が締結されてもされればいいのかという話については、やはり労使協定、労働協約があったら、他の労働法の分野でいっても、それで権利が全部守られるのかというと、そんなことはないわけですね。先生今おっしゃったサブログ協定についても、サブログ協定を結んでいたら、サブログ協定違反がないのかというと、普通にあるわけですから、やはり労使協定、労働協約を結んだとしても、労働者の権利が侵害されるリスクというのはありますので、それはそれで目的外利用の刑事罰による規制とか、そういう労働者の権利を守る立法というのは別途必要なんだろうというふうに思っております。

1:55:29

竹嶋ひとし君。

1:55:31

西藤参考人ですね。公務員の場合ですね、民間企業ですと労使というのがはっきりしているんですけれども、公務員の場合は、市がはっきりしていないので、公務員はその場合どうしたらいいとお考えですか。

1:55:45

西藤参考人。

1:55:47

ありがとうございます。確かになかなか難しい部分はあるわけでございます。民間の労使関係とは違うわけですので、そこは難しいかなとは思っております。むしろ公務員については労働協約、労使協定というよりは個々の規制、目的外利用禁止の刑罰法令とか、そういう個々の規制によって権利を守っていくということが中心になるべきだろうというふうに思っております。

1:56:22

竹嶋ひとし君。

1:56:23

ありがとうございました。原参考人ですね、今の点で労使のコミュニケーションが非常に重要だというふうにご意見をいただいたんですけれども、この原参考人がおっしゃるコミュニケーションというのはあくまでも会話であって協定とか協約じゃないというお考えなのか、このコミュニケーションってどのようにお考えなのか教えていただけますでしょうか。

1:56:49

原参考人。

1:56:51

今先生がご指摘のとおりでありまして、コミュニケーションといった場合に労使協定を義務付けるとか、そういうことは入っておりません。入れないで考えております。

1:57:01

竹嶋ひとし君。

1:57:02

もう一つですね、原参考人のご意見の中に過度に企業に求められてしまうと、それがむしろ使い勝手が悪くなって拒否してしまうと。過度な要件を課されちゃいけないということだったんですが、この過度な要件というのは具体的にどこまでいっちゃうと、それはもうちょっとやらされすぎだというか、無理だよという、どういう具合なんでしょうかね。

1:57:30

原参考人

1:57:32

はい、ありがとうございます。先ほどのお答えと重複いたしますけれども、コミュニケーションを取るという中で、企業によってはですね、労働、従業員との関係で協定を結ぶこと、これはあってもいいと思います。それまでも、懸念として否定するものではありません。ただ、コミュニケーションの取り方自体はですね、企業によって様々だと思いますので、どれをもって十分なコミュニケーションと言えるかというのは、多分企業によっても違うと思いますし、また規模によっても違うと思いますので、あくまでもコミュニケーションという言葉を使った場合に、両種協定の締結を一律義務づけるようなことはですね、これは過度であるというふうに思っております。ただ、一企業としてそれを締結して、コミュニケーションの証とすると、結果の証とするということはあり得るんだろうと思います。

1:58:25

竹爪人司君。

1:58:27

もう一度確認ですが、それは運用基準とかにがっちり定めるとか、そういうことをお望みではなく、コミュニケーションはしっかり図るけれども、あとはそれぞれの企業、労使関係で任せるべきだという、そういったことでよろしいでしょうか。

1:58:41

原参考人。

1:58:42

そのとおりでございます。ただ、運用基準の中で、この労使関係、だいぶ国会審議の中でも問題になっておりますので、何らかの期日がなされることは、多分今までの答弁からすると明らかだと思いますので、その中身を見させていただく必要があるなというふうに思います。

1:59:02

竹爪人司君。

1:59:03

以上で終わります。ありがとうございました。

1:59:09

井上聡司君。

1:59:10

日本共産党の井上聡司です。今日は3人の参考人、貴重なご意見をいただきましてありがとうございます。まず原参考人にお聞きをいたします。原参考人の陳述の中で、有識者会議に報告された企業の声が紹介をされました。相手国の国防調達や関係ビジネスへの参入のために、このセキュリティクリアンスが必要だという声でありますが、資料で配られた経団連の3月19日の法案の早期成立を求める提言の冒頭でも、軍事転用可能な民生技術の獲得技術の月価や、企業の国際共同研究開発等に参加する機会を拡大することに資するということで、早期成立を求めていらっしゃるわけですね。そこでお聞きしますけれども、経団連として、セキュリティクリアンスが必要とされる国際的な共同研究、共同開発というのの中には、軍事産業への参入ということも想定をされているということでよろしいでしょうか。

2:00:14

原参考人。

2:00:15

私どもは特にどの分野においてという限定を置いておりません。また、企業から一定のヒアリングを行っておりますけれども、また有識者会議でもそういうヒアリングをやっていただきましたが、その中において個別具体的なですね、こういう共同研究において今まで支障があったということで、つまみらかにされてはおりませんので、我々としてはこの分野でという限定は特に置いておりませんので、そういう意味では今先生が御指摘の点も含まれ得るというふうに思います。

2:00:48

井上聡君。

2:00:50

確認ですが、この有識者会議で報告をされた、例えば、相手国の国商関係のビジネスが増加傾向であって、さらなる業務獲得の確かのためにはクリアランスが必要だと、こういうような企業の声というのは法案で活かされていると、こういう認識でよろしいでしょうか。

2:01:12

原参考人。

2:01:14

はい、そのように考えております。法案のこの名称ですね、中に活用ということが書いてあるのと、目的の条項にも活用ということが書かれておりますので、それを念頭に置いた法律案だというふうに思っております。

2:01:30

井上聡君。

2:01:32

続いて、井原参考人にお聞きいたしますが、今のこの本法案と軍事産業との関係ですが、政府はですね、本法案は軍事分野を念頭に置いたものではなく、部級室を進めるものではないと繰り返し答弁をしてきました。参考にはですね、先日の日米の首脳の共同声明にも陳述で触れられましたけれども、参考資料として事前に配布をされた雑誌経済の昨年の論文ではですね、2011年の2+2以来、アメリカがセキュリティクリアランス制度を求められてきて、ずっとこの導入の圧力があったということを詳しく述べられておりますけれども、そこの流れとポイントをですね、ご説明いただけるでしょうか。

2:02:23

井原参考人

2:02:25

ありがとうございます。日本の政府あるいはメディアもですね、どちらかというとやっぱりリプレイションディスクというのが気になって、軍事というのはなかなか表に出さない。そういう流れの中で、でも現実には特別重要技術というふうな日本が指定しているような20項目があるんですよね。その20項目は、今触れられたように、アメリカの国家戦略の中の、これ2020なんですが、これ毎年出てきます。でもあんまり変わらないんです。何を軍事技術として、国家戦略としてこれ取り組んでいくか。もちろん経済戦略も含まれるわけですけれども、内容的には軍事研究が基本になるような、そういう配置になっているんですね。私はその意味で、かなり日米共同研究開発というのは、非常に明確な形で軍事研究に日本の研究力を取り込もうと、ここは非常にはっきりしているわけで、その意味で、ただで持っていかれちゃう危険な、アメリカの場合には持っていかれちゃっていいんですかという話にもなるわけで、我々はかなりそこのところは注意しないといけないなと思うんです。以上です。

2:04:12

井上聡之君

2:04:41

こういう答弁がされているわけですが、事実上と特定秘密の範囲を、法改正をせずに拡大をしようとするやり方だと思うんですけれども、こういうやり方についてのご見解をお願いしたいと思います。伊原参考人 特定秘密保護法の時に、かなりこの問題、議論されて、経済まで取り込まない形で決めたんですよね、4つの項目を。にもかかわらず、今回、コンフィデンシャルと言いながら、大事なものはシームレスで特批法と一緒に運用しよう。だから外国から見たら全然問題ないんですよ。コンフィデンシャルでいいんですね。だって重要な時は特批法が入ってますから。そういう意味では、あんまり外国は心配しないでこれ見てるだろうと。アメリカなんかも喜んでますね。だからその意味で私は、特批法の中に経済分野を潜り込ませようと。特に入りやすいのは軍事のところで、大抵のものはそこに入っちゃうんですよね。読み換えると。だからそういう危険が実は隠されてるっていうふうに私は考えているんですね。以上です。

2:06:09

井上聡子君。

2:06:10

ありがとうございます。ついでにサイト参考人にお聞きしますけど、今のとも関連をするんですが、特定秘密の範囲が法改正なしに拡大をしようということに加えてですね、本法案自身がどういう秘密が指定されるのかが非常に不明確で、今後運用基準とか、正書例ということで指名されると言いますが、それ自身も極めて抽象的という場合もあるわけで、在庫法定主義からこうしたことが問題だという繰り返し指摘されておりますが、具体的にどういう問題が起きていくというふうにお考えでしょうか。

2:06:50

斉藤参考人

2:06:51

はい、ありがとうございます。秘密保護法について言いますと、別表形式になってまして、かなりどういうものが秘密になるのかというのは、はっきりしてましたけれども、今回は別表がない、三要件ということを言いますけれども、三要件といってもかなり抽象的ですので、非常に何が秘密になるのかというのが、つかみづらいものになっていると思います。もう一つ、これ先ほども言ったところですけど、非常にわかりにくいのが、秘密保護法と今回の法案で、安全保障という言葉を使ってますけど、この安全保障という言葉の範囲は違うのに、そこがよくわからないまま議論されているということだろうと思うんですね。秘密保護法について言っている安全保障というのは、内閣府のホームページの注釈からすると、国家と国民の安全が害される場合なんですけど、国民の安全に関して言うと、国民の生命が害される場合に安全保障の問題になって、国民の生活が害される場合というのは、安全保障の問題ではないんですよね。というふうに政府の方は注釈しているわけです。今回の法案は、政府の今までの説明を考えると、どう考えたってAIとか半導体とか生命には関わらないものも、射程範囲に置いていると思うんですけど、そうするとそこで言う安全保障というのは、国民の安全ということに関して言うと、国民の生命だけじゃなくて、国民生活、国民経済も射程に置いているんだろうと思うんですよね。そうしますと、安全保障の概念が全然、全然とは言わないけども、かなり違うわけですよね。で、かなり違うんだけど、そこの安全保障の秘密保護法は、一応政府のホームページで意味を明らかにしてますけど、今回の法律での安全保障という意味が何なのかというのは、あまりちゃんと書いてない。ちゃんと書いてないままに、なんとなくそのまま進めようとしているので、ますますどこまでの情報を射程範囲として、秘密として射程範囲に置いているのかというのが、全くわからない状況になっているんだと思います。そういう意味では、在刑法定主義の重要な機能というのは、予測可能性。何をすれば処罰されるのかというのがわかるということですけど、その予測可能性が著しく弱い法律で非常に問題があるというふうに思っております。

2:09:25

井上聡之君

2:09:28

ついで最初、参考人に適正評価の問題についてお聞きいたします。これは適正評価の対象になる本人からの調査票に基づいて、役所が公務所に紹介をする場合があって、そこには警察や公安調査庁も含まれているという答弁がありました。ただ、紹介した内容も、招待会したがどうかも、本人には基本的に知らされないということになっているんですね。一方、警察は治安維持のためとして、日常業務として様々な情報を収集しますし、それを第三者提供するということも行われてきております。ですから、その情報は廃棄をされないという場合もあるわけですね。適正評価のために、本人が知らないうちに警察などへの紹介が行われて、本人が知らないうちに情報収集がされて、いわば障害関心の対象もなりかねないというこの仕組みについて、どのようにお考えでしょうか。

2:10:29

斉藤参考人

2:10:31

はいありがとうございます 適正評価については目的外利用が禁止されているわけですけれどもそこでいう目的というのは経済安全保障の目的なんですよねということは適正評価の目的じゃないので例えば警察がこの操作はこいつを監視するのは経済安全保障に資するんでこの情報を使っちゃえっていうのは法律上は禁止されないということなんだろうと思うんですよねそういう意味では非常に警察や公安調査庁が適正評価に関して得た情報を利用するタガが緩いと思います本来であれば適正評価以外に適正評価の情報は使ってはいけない例外はこれこれというふうにすべきなんだけれども経済安全保障の目的以外に使ってはいけないというふうになっているんで警察が結構自由に使えるのではないかと操作ですから本当ちょっとした疑いがある場合でも警察は操作とか調査とかするわけですんでねそういう意味では結構警察がいつまでも情報を持っているとかまだ操作の必要性があるよといっていつまでも情報を持っているとかいろんな人の監視に使うとか悪用されるリスクというのは条文上も排除されてない非常に危険性が高いというふうに思っています

2:11:59

井上聡君

2:12:00

ありがとうございました井原参考人に学術研究との関係でお聞きしますが学術分野での頻密保持のために大学や研究機関が具体的個別的なガイドラインを既に作っているということがお話がありましたそれに対してセキュリティクリアランス制度が手を突っ込むことによって学術研究体制に大いに攪乱をもたらすのではないかというご指摘があったんですけど今ある具体的ガイドラインとの関係でどういうことが起こるのか具体的にお願いします

2:12:36

井原参考人

2:12:38

ありがとうございます実態としてほとんど示されてないので推測を言う以外ないんですが例えば秘密保持契約という大学なんかで契約するときには非常にガイドラインなんかで定められていてそれに違反しないようにで契約するわけですけどもそれは今ここでいう秘密保持契約というのはセキュリティクリアランスを確保した人と政府との秘密保持契約その秘密保持契約にどういうことが盛り込まれるかということと大学で行っていることと整合度が取れるんだろうか私はもう取れないというふうに踏んでるわけですけどねそれは私の考えですけれども非常にそういう意味で具体的対応が大学の中で混乱を起きるだろうというふうに思ってそれは一つの大学だけじゃなくて大抵先端分野の技術者があちこちにいてリンクを貼って研究しているわけですからあるいはグループを作ってやっているわけですから他の大学でもそういう問題が起きてくるわけでその意味で今ここでほとんどその内容について提起もされてないし第一そういう研究者をどうやって選ぶのというピックアップをどうやってしてるのということでいえばこれは多分シンクタンクみたいなところでメキキを探してきてその人たちがこの研究面白いあの研究面白いよというのを国際的なレベルで調査するんだろうと思うんですがそういう中でも取り込まれている過程で秘密保持契約みたいなことが聞いてくるわけですからそれとここでいう秘密保持契約とはレベルがちょっと違っていれば戦後的な対応ができなくなるので非常な混乱があちこちで起きるんじゃないかというふうに私は見てるんですがね以上です

2:15:06

井上聡君

2:15:12

大島九州君

2:15:13

大島九州でございます今日は参考人の皆さん本当にありがとうございますまず最初に原参考人にお聞きをしたいと思いますがこの法案をもたらす経済界の一番のメリットってのは何でしょうか

2:15:28

原参考人

2:15:31

先ほど来何人かの先生にうちの提言に言及をいただいておりますけれども国際共同研究開発あるいは国際的な競争入札ですねそれにそもそもこの制度がないがためにですね排除されていたあるいは与えられる情報が限られていたというデメリットこのまま推測制度がありませんので推測でしかありませんけれどもそういうものが解消されていくというメリットがあるんだろうと思いますその結果としては我々の期待としてはビジネスの拡大につながっていくことを期待しているということでございます

2:16:08

大島九州君

2:16:09

私もこの質疑の中で高市大臣なんかもですねそういったことが副次的にあるというふうにおっしゃっていらっしゃいましたが今回経団連の基本的な考え方の法案への反映状況という表をいただきましたが経済界の中で要望して反映されなかったことってあるんですか今回

2:16:31

原参考人

2:16:33

基本的には100%とは申し上げませんけどこの総括表を見ていただくように丸ないしは注釈がついているようにですね基本的には反映していただいているということだと思います

2:16:47

大島九州君

2:16:49

ここの中にもありますけれども原作法に国家として厳格に保全すべき情報に限定しないといろんなことを言われると経済活動が非常に困るとまさしく私もその通りだと思うんですよね経済界が国にこの情報は欲しいんだと今までは与えてもらえなかったけれどそういう情報があるから私たちは経済的に活動がしやすいんだということよりも逆に私はよく言うんですけど国内庁ご用達の信用のある会社ですとうちはだからこの引露を出せばいろんな企業や国があなたの会社は信用があるところですねとというパスポートになる非常に有効な法案じゃないのというふうな認識なんですが見解はどうでしょうか

2:17:47

原参考人

2:17:50

そのような形のなんて言うんでしょうか適切な表現が浮かびませんがエコシステムみたいなものがですねこの日本において出来上がってくればですねこれ時間かかると思いますけどそういうことがあり得ればですねこれはあの企業にとっても一つのメリットとなると思いますがこの当面のことを考えますとおそらくそこまではですね今回の法案は想定をしていないんだろうと思います場合によっては先生が言われたところを細かいところで細分化していきますと場合によっては目的外利用にですね当たってしまう場合もあるのではないかなというふうに思います例えば企業の看板として我が社はこれだけのセキュリティーホルダーを抱えてますみたいなことをですねホームページなりあるいは営業活動において使ったとするとおそらくこれは目的外利用だということで今少なくとも現時点ではそういう解釈がなされるのではないかなと今までの政府側の答弁から推測をしております

2:18:48

大島基礎君

2:18:50

時とともにね色々変化をしていく形になっていくんだろうというふうに思うんですがまずやっぱり経済界の思いは第一歩ねクリアしたというふうな認識なんですが斉藤参考人にお伺いしたいんですが特定秘密保護法があるからあえてこの法案を別立てで作る必要性はないんじゃないかと思うんですがそこら辺の見解どうでしょうか

2:19:23

斉藤参考人

2:19:25

ありがとうございますその通りだと思ってますというのは政府の方は重要経済基盤情報も特定秘密保護法でカバーするって言ってるんですよね先ほど申しましたけど穴はあるんですけど半導体のサプライチェーンとかは多分穴だと思うんですけれどもただかなりカバーしてることは間違いないんですよねコンフィデンシャル情報はそもそも外国であまり使われなくなっているんでそんな法律作る必要もないだろうということになると多分秘密保護法があれば十分なんだろうと先ほどの国内庁合意を出しというお話ですけれども有識者会議の中の資料に出てきましたけれども確か経済産業省の方で情報保全を各企業がきちんとやってるかどうかというのを認証する制度があるということが資料の中で紹介されていたんですけどそこでは人的クリアランスはやってないようですけれどもそういう制度はあるんですよねだから今回みたいな法律作らなくてもこの会社はちゃんとクリアランスやってるんだよというその経産省の制度を使って入札に参加できるように政府の方で便宜を図らうみたいなことはあってもいいと思うんですよそれは別に罰則付きのこういう法律作らなくても別に作ればいいだけの話であって基本的には秘密保護法があれば十分なんだろうというふうに思ってます

2:20:59

大島九州君

2:21:01

斉藤参考人今のご意見でいけばなぜこの法案を今ここで作ろうとしているかって個人的な見解で結構ですが

2:21:10

斉藤参考人

2:21:12

はいありがとうございます率直に言うともう全然わからないというのが率直なところでして秘密保護法でかなりカバーできてで半導体とかのサプライチェーンも真面目に解釈詰めていくと多分難しいんだろうとコンフィデンシャルも海外ではあんまり通用しないしということであとクリアランスそのクリアランスがないからいろんな会議に参加できなかったみたいな話もあるんですけどただじゃあそれってどの層の例えばトップシークレットのクリアランスがなかったのかあるいはコンフィデンシャルのクリアランスがなかったのかあるいはCUIの保護体制が不十分だと思われたのか全然具体的な話がよくわかんなくてなんか会議に参加できなかったみたいなすごく抽象的な話しかないんですよね本当にこれ経済界の役に立つんだろうかというのも私そもそも疑問ですし政府の安全保障の関係で言っても秘密保護法でほぼカバーできるはずなのでちょっと謎だと思ってますただ経済安全保障をやってるぞということを言うとなんか割と評価が高まるような雰囲気があるのかもしれないなとは想像してますがというぐらいだと思います

2:22:32

大島九州君

2:22:34

私もよく質問するんですけどなかなかよくわからないとすっきりするのは経済界から要望されてこういうことをやろうとなおかつ今適正を各省庁とかいろんなところが独自に判断していくと言うけれどもそんなのいろんな仕事がたくさんあってやっていけないとそしたら段階的にこういう財団みたいなのを作ってそれでそういうところが適正検査を見ていくと将来的には真下りとは言いませんけれども回り回ってそういう違う仕事を作れることもあるからこういう仕組みを入れておくのもいいのかなとか思う考え方もあるのかなというのは私は個人的に思うことでありましてだからそういうのは複合的にしてじゃあこういった一つの制度を作るのもいいかなというぐらいの感覚なら自分は理解できるなという考え方なんですねやはり参考人にお伺いしたいと思うんですけど政府がやはりこれはもう絶対に守らなきゃいけないというのはやっぱり国家安全に関する軍事だとかそういったものだというふうに私も思うんですねだから今回のセキュリティクリアランスの中でそういうものをという話聞くといやいやそれは特定秘密がありますからという話になるんでいやそれだったら必要ないんじゃないのというふうに私は個人的に思うんですが参考人のご意見を改めて

2:24:11

伊原参考人

2:24:13

ありがとうございます特定秘密保護法自体問題がたくさん含まれているので私はそれ自体なくすべきだというふうな立場に立っていることが前提ですただ今ご質問のようになんて言いますかねちょっと今ご質問ですかありがとうございます考え方はそれぞれいろいろあると思うので私はこの法案に対しては経済界の強い意向があったんだというふうに思って今まで質問してきたんですけど最後に原参考人にお伺いしますと経済界のいろんな考え方をこの法案はしっかり汎用してくれているという意味においてはですね経済界からはこの法案はウェルカムだという認識でいいんですよね

2:25:33

原参考人

2:25:35

結構でございますそのへんに加えましてですね先ほど言及をいただいた早期成立を求めるという3月19日付けの私どもと日本商工科学科技所の提言要望書の1行目に明らかなんですけれども軍事典容可能な民生技術の獲得競争が激化するとともに国家背景としてサイバー攻撃の頻度が増す中ということが書いてありますように企業のニーズのみだけではなくてですね我が国の情報保全体制自体をですね強化する必要というのがですね増してきているというのが今の国際情勢だと思いますのでもちろん企業のニーズを満たしていただくその受け皿として今回の新しい制度が機能することを期待しているわけでございますけれども今のこの厳しい国際情勢の中でですね国の構えとしてその情報保全体制を強化していかなければいけないという状況にあるのではないかなということで今回の法案は目的を読みますと法律の法律案の名称もそうですけど保護と活用それから目的も同様に日本立てになっているわけでございまして企業ニーズはもちろん満たしていただきたいんですけれども国家の在り方として必要な制度ではないかなというふうに思っております大島九州男君ありがとうございました最後に斉藤参考人今の経済界の要望がこれからうまく企業の活動に活用されて発展するようにというそういう願い当然だと思うんですが斉藤参考人の見解はこの法案に対して個人的な意見があれば最後に一言どうぞ斉藤参考人ありがとうございます繰り返しにはなりますけれども率直に言うとこの法律が作られたから企業が外国から情報を得られるようになるという関係があるかどうかはよくわからないと思っております政府の方で感触があるそれが諸外国から受け入れてもらえる感触があるであろうということかもしれませんけどそれはもう全く誰も検証できない話でありましてかなり不確かな話なんですよねやはりFOCIであるとかあるいは秘密の3層構造か2層構造かという話もあって諸外国とはかなり違う制度になってますしそういうことも含めて言うともちろん経済界がおっしゃるように経済界が外国から情報が得られればいいねとは思ってますけれどもなかなかそうはいかない可能性は結構あるのではないかなというふうに心配はしております大島九州君ありがとうございましたいろいろ参考になる意見をいただきまして今日はありがとうございます終わります以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました参考人の皆様に一言御礼を申し上げます参考人の皆様には長時間にわたり貴重なご意見をお述べいただきまして誠にありがとうございました委員会を代表いたしまして熱く御礼を申し上げますありがとうございました本日はこれにて散会いたします

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