6:30
(銃声)これより会議を開きます。この際、議員の辞職についてお諮りいたします。本日、渡辺紗友香君から議員辞職願いが提出されました。
6:59
辞表を3時に朗読させます。辞職願い。このたび一新条の都合により議員を辞職いたしたいので、ご許可をくださるようお願い申し上げます。
7:25
令和6年4月26日参議院議員渡辺紗友香、参議院議長大辻秀久殿。
7:47
渡辺紗友香君の議員辞職を許可することにご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。よって許可することに決しました。
8:07
この際、日程に追加して食糧、農業、農村、基礎法の一部を改正する法律 案について。失礼しました。私の発音が少し悪かったようでございますので、誤解のないようにもう一度読み直させていただきます。この際、日程に追加して食糧、農業、農村、基本法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。
9:12
食糧、農業、農村、基本法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨をご説明申し上げます。我が国の食糧、農業、農村施策の基本的な方針を定める食糧、農業、農村、基本法については、制定から四半世紀が経過する中で、世界的な食糧需給の動向、地球温暖化の振興、我が国の人口の減少などの食糧、農業、農村をめぐる情勢の変化が生じ、その制定時の前提が大きく変化しております。このため、こうした変化を踏まえて、食糧、農業、農村施策を講ずることができるよう、基本理念を見直すとともに、関連する基本的施策等を定める必要があることから、この法律案を提出した次第であります。次に 、この法律案の主要な内容につきまして、ご説明申し上げます。第一に、食糧安全保障の抜本的な強化についてであります。食糧安全保障について、食糧の安定供給に加えて、国民一人一人の食糧の入手の観点を含むものとして定義し、その確保を基本理念に位置づけます。この考え方に基づき、国内農業生産の増大を基本とし、農業生産の基盤等の食糧供給能力の確保の重要性、生産から加工、流通、消費に至る食糧システムの関係者の連携などを位置づけます。その上で、国内農産物、農業資材の安定的な輸入の確保、食糧の円滑な入手の確保、輸出の促進、価格形成における合理的な費用の考慮などの基本的施策を講ずることとしております。第二に、環境と調和の取れた産業への転換についてであります。食糧供給が環境に負荷を与えている側面があることに着目し、環境と調和の取れた食糧システムの確立が図られなければならない旨を基本理念に位置づけ、この考え方に基づき、農業生産活動、食品産業の事業活動等における環境への負荷の低減の促進などの基本的施策を講ずることとしております。第三に、生産水準の維持、発展と地域コミュニティの維持についてであります。我が国全体の人口減少に伴い、農業者、農村人口が減少することが見込まれる中においても、農業の持続的な発展と農村の振興を図っていくことができるよ う、農業法人の経営基盤の強化、先端的な技術を活用した生産性の向上、農業経営の支援を行う事業者の事業活動の促進、農村関係人口の増加に資する産業振興、農地の保全に資する農業活動、農業生産活動等における環境への負荷の低減についてです。農業の保全に資する共同活動の促進などの基本的施策を充実しております。政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出いたしましたが、衆議院におきまして、この法律案に対し、先端的な技術等を活用した生産性の向上に資する施策について、その対象として多種化に資する新品種を明記するとともに、育成に加えて導入の促進を明記する修正が行われております。以上がこの法律案の趣旨でございます。
13:06
ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。
13:42
自由民主党の藤木晋也です。会派を代表し、食料農 業農村基本法の一部を改正する法律案について質問をいたします。私は昭和61年に就農して以降、現行基本法の下で農業を営んできました。その中で一番肌で感じていたことは、新自由主義的な発想により、行き過ぎた市場原理が働き、生産コストの価格転嫁が適切にできなかったことです。その結果、利農が進み、工作法基地が増加しました。1995年には256万人いた機関的農業従事者の数が、2022年には123万人と半減し、さらにこれから20年後には約30万人に減ると言われています。さすがに30万人まで減らすわけにはいきません。スマート農業などで効率化を図ったとしても、一定程度農業者がいなければ、農業、農村の維持、発展は図れません。こういった状況になったのは、再生産可能な農業が実現できていないからだと思っています。再生産可能な農業を構築していくためには、本法案に明記されている食料安全保障の確保、食料の合理的な価格形成、多様な農業者を含む望ましい農業構造の実現、農地等の農業生産基盤の確保、これらの事項に対して、有効かつ具体的な施策と抜本的な予算の拡充、万全な予算の確保を行うことが極めて重要です。総理に意気込みを伺います。再生産可能な農業を構築していくために、一番重要な事項は、生産 コストの農畜産物への適正な価格転嫁です。本法案では、農業者、食品事業者、消費者などの食料システムの関係者により、その持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならないと明記されました。つまり、生産コストが適正に農畜産物への価格に転嫁されなければならないとの方向が示されたものと受け止めています。現在、政府において法制化も視野に入れた検討が行われていますが、合理的な費用の考慮がされるための具体的な施策をどのようにお考えでしょうか。農林水産大臣に伺います。また、農畜産物への適正な価格転嫁を実現するためには、消費者理解が極めて大事です。本法案には消費者の役割も位置づけていますが、消費者の理解をどのように得ていくのか。本法案にある「消費者は食料の持続的な供給に資するものの選択に努める」をどのように求めていくお考えでしょうか。農林水産大臣に伺います。今回の基本法の改正では、最も重要な政策として、食料安全保障の確保を挙げております。食料安全保障の確保について、改めてどのように実現されようとしているのか、決意も含めて総理に伺います。また、食料安全保障の確保の基本となる国内の農業政策の拡大を図るためには、農業従事者の減少傾向が続く中、農地の受け皿となる担い手と合わせて多様な 農業者の役割も大きいと考えますが、本法案にある効率的かつ安定的な農業経営を営む者、及びそれ以外の多様な農業者により、農業生産活動が行われることは、具体的にどのように実現するお考えでしょうか。農林水産大臣に伺います。農村というコミュニティが維持されてこそ、農業生産は成り立ちます。農業経営を持続可能としていくためには、農業経営の支援を行う事業者、いわゆる農協を含めたサービス事業体の活動維持、及び強化が重要となります。農村のコミュニティの維持や再構築のために、本法案にある農業経営の支援を行う事業者の事業活動の促進を具体的にどう実現するお考えでしょうか。農林水産大臣にお伺いをして、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
19:08
藤木氏や議員のご質問にお答えいたします。再生産可能な農業の構築に向けた施策と予算の確保についてお尋ねがありました。農業の持続的発展のためには、議員ご指摘の再生産可能な農業の実現が必要です。このため、需要に対応した農業構造への転換等による食料安全保障の確保を図る中、担い手の経営発展を後押しし、担い手とそれ以外の多様な農業者による農地の適正管理等を通じた望ましい農業構造の実現を進め、生産性の向上等を図りながら、農地等の農業基盤を確保することで収益力を高めてまいります。さらに、人件費等の向上的なコストに配慮した合理的な価格形成の仕組みについて、法制化も視野に検討を進めてまいります。そして、こうした施策を体系的に実行するために必要な予算をしっかりと措置してまいります。食料安全保障の確保についてお尋ねがありました。基本法の改正案において、基本理念として新たに位置づけた食料安全保障の確保を実現していくため、輸入依存度の高い麦、大豆等の国内生産の拡大を進め、需要に対応した農業構造への転換を後押しします。また、未来的な育成確保を図りつつ、スマート技術の導入による生産性の向上、市場拡大に向けた輸出のさらなる促進等を行います。併せて、食品アクセス問題に対応し、フードバンクや子ども食堂等への未利用食品の提供体制づくりの支援等を進めてまいります。こうした取組を総合的に進め、平時からの食料安全保障を確かなものにしてまいります。残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。
22:03
藤木信也議員のご質問にお答えいたします。合理的な費用の考慮についてのお尋ねがありました。将来にわたって、持続的な食料供給を行っていくためには、生産から消費に至る各段階の事業者が取引を通じて収益を確保し、食料システム全体を持続可能なものとしていくことが重要です。他方、近年、資材価格等の高騰は、生産から消費に至る各段階に幅広く影響が及んでおり、食料の持続的な供給を行っていくためには、食料システムの段階で合理的な費用が考慮されるようにしなければならないと考えています。このため、農林水産省では、令和5年8月から食料システムの関係者が一同に集まる協議会を開催し、合理的な費用の考慮が行われる仕組み構築に向けて協議を進めているところです。引き続き、協議会における関係者間での議論を重ね、丁寧に合意形成を図りながら、法制化も視野に検討してまいります。次に、消費者の理解をどのように得ていくのかについ てのお尋ねがありました。改正法案において、消費者の役割として農業等への理解を深めるとともに、食料の消費に際し、環境への負荷低減など食料の持続的な供給に資する選択に努めていただくことを規定しているところです。改め、農林水産省では、生産者の環境負荷低減の努力をわかりやすくラベル表示し、消費者に伝える見える化を推進するとともに、食や農林水産業への理解の増進や意識の変化を図るための農林水産体験等の食域の推進等を進めることとしています。次に、多様な農業者についてのお尋ねがありました。今後、農業者の急速な減少が見込まれる中、食料の安定供給を図るためには、担い手である効率的かつ安定的な農業経営を育成・確保することが引き続き必要です。一方で、担い手だけでは管理できない農地が出てきている中で、担い手以外の多様な農業者に農地の保全管理を適切に行っていただく重要性が増しております。このため、食料農業農村基本法の一部を改正する法律案においては、担い手の育成・確保を引き続き図りつつ、担い手とともに地域の農業生産活動を行う担い手以外の多様な農業者を位置づけたところです。これらを踏まえ、担い手に対しては、補助金、金融措置、税制措置など各種施策により重点的な支援を行うとともに、担い手以外の多様な農業者に対しては、多面的機能支払いや中山間地地域等直接支払いによる地域の共同作業への支援など、それぞれの役割に応じた支援を行うことで、双方で連携の下、一体となって地域農業を支え、農業生産の基盤である農地の確保を図ってまいります。次に、農業支援サービス事業者の事業活動の促進についてのお尋ねがありました。農村のコミュニティの維持や再構築のためには、人口減少や高齢化が進む中においても、地域の主要産業である農業の持続的な発展を進める必要があります。そのためには、担い手だけでなく、担い手以外の多様な経営体に対しても、専門的に経営技術等をサポートする農業支援サービス事業者の育成・確保が欠かせないと考えております。このため、改正基本法案の第37条では、農作業の受託や農業経営に係る情報の分析・助言など、農業経営の支援を行う事業者の事業活動の促進に必要な施策を講ずる旨、位置付けたところです。具体的には、農業支援サービスの新規事業の立ち上げに係る人材育成やスマート農業機械の導入を支援するとともに、今国会に提出しているスマート農業技術活用促進法案において、生産と開発に関する2つの計画認定制度を設け、認定を受けたサービス事業体等に対して、税制・金融等により一体的に支援することとしているところであり、これらの施策を通じて、農業支援サービス事業者の育成・確保を積極的に推進してまいります。
28:58
立憲民主社民の横沢貴則です。ただいま議題となりました、食料、農業、農村基本法の一部を改正する法律案について、会派を代表し、生活の現場第一で質問いたします。冒頭、自民党において秘書を示しが紛失していることについて、総理に伺うざるを得ません。旧統一協会との癒着、派閥の裏金問題は、未だ全容が明らかになったとは言えません。他にも、総理自らの脱法的総理就任パーティー、自民党青年局のハレンチな懇親会、不適切な男女関係も、国民の政治への信頼を打ちなわせ続けています。昨日も宮沢前防衛副大臣が突然辞職されました。辞職願いを提出した理由を問われた際、総理は一心情の都合と繰り返し、その理由をお答えになっていません。スキャンダルが出るたびに、総理は勇ましく信頼回復に向けて、先頭に立って取り組むとおっしゃっているのですが、それでも秘書を示しが紛失し続けているのは、自民党の体質のみならず、総理のリーダーとしての判 断にも問題があるからではないですか。疑惑を持たれた議員にきちんと事情を尋ねているのでしょうか。国民に向けて説明をするよう促しているのでしょうか。明確な理由を示した厳格な処分をしていると胸を張っているのでしょうか。総理は自民党から不祥事が紛失している原因はどこにあり、どのような手法で改善されるとお考えか答弁を求めます。法案について伺います。立憲民主党は全国の農業現場を訪問し、生の声をお聞きし、一緒に政策を練り上げていく取組である農林水産キャラバンを全国で展開してきました。また基本法見直しに際し農業関係団体や学者研究者からご意見を伺い、党内で協議を重ね、昨年6月には週間取りまとめを取りまとめ農林水産大臣に提出いたしました。法案の審議においても基本改正によりより良いものとするため現場の声を反映した修正案を作成し与党と協議をしてまいりました。しかし与党からは規定済み、対応不可、検討すらしないという返事でした。全国の農業農村現場の意見を全く受け入れようとしない、総理の言う国民の声を聞く力の欠片もない姿勢では国民の理解を得られる法改正などできるわけがありません。塾議の参議院では国民の皆様の思いを形にできるよう充実した審議と真摯な対応を求めて質問に入ります。地方では人口減少に歯止めがかかりません。特に中山間地域では高齢化が進み子供の数はどんどん減っていく。学校は閉校しクマやシカイノシシなどの被害はどんどん増えていく。先祖代々受け継がれてきた水田畑は工作放棄地となり、地域の伝統文化や伝統芸能の継承、地域コミュニティの維持すら難しくなっている。我が国のこの現実が先日アメリカ議会でスタンディングオベーションを受けた総理の目にはどのように映っているのかまずはお聞きしたいのであります。改正案提出の背景と現行法の評価について伺います。背景の一つとして食料自給率の低下が上げられます。米の消費の減退、畜産物、油脂の消費の増加という食生活の変化によるものです。次に農業者の高齢化やリタイアが進み担い手の育成確保が不十分であること。さらに農地が減少し耕作放棄地は増加、農地を有効に利用する体制も十分でないこと。そして農業生産の場であり生活の場でもある農村の多くが高齢化の進行と人口減少により地域社会の維持が困難な集落も相当数見られると説明されています。今申し上げたこれらの内容は1999年の現行基本方針議の際政府がその背景として説明したものです。四半世紀前の課題が何一つ解決されていないまま現在まで続いていると議場の皆様や国民の皆様はご理解いただけると思います。そこで質問です。総理は今国会の姿勢方針で農政を抜本的に見直すと発言されました。総理の言う農政の抜本的見直しとはこれまで国が進めてきた農政とどこがどのように違うのか。そして多くの不安と危機感を持っている生産現場の皆様や地域コミュニティ維持が難しくなっている農村部の生活は総理の言う農政の抜本的見直しによって今よりどのように良くなっていくイメージを持っておられるのか。国民の皆様にわかりやすく具体的にお答えください。今回理念法を全面的に見直すというのであればこの25年間の現行法のもとの制度や政策の検証、現行法の理念が現在において妥当か否かを判断する必要があったはずです。しかし基本法検証部会では情勢の変化とその対応について整理することに力点が置かれこれまでの制度政策の在り方の検証評価を十分行わないまま改正案が提出されています。これでは食料安全保障という新たな理念を加えたところでその実現につながるとは限らずこの四半世紀に解決できなかった課題への答えにもなりません。そこで改めて改正案提出の背景と現行法のもとの制度と政策が現場にどのような影響を及ぼしてきたのか改めて検証評価を行う前向きな意向があるのか併せて総理に伺います。食料安全保障について伺います。食料安全保障とは良質な食料が合理的な価格で安定的に供給されかつ国民一人一人がこれを入手できる状態と定義しております。改正案における食料安全保障の定義はFAO国連食料農業機関の四つの定義を踏まえたものとされています。FAOが言う安全や十分な量といった平易でわかりやすい言葉にする方が国民の理解も深まり理念の実現に近づくことができると考えますが農林水産大臣の見解を伺います。また食料の安定的な供給において国内における食料の安定的な確保を最も重視すべきと考えます。しかしこうした考えを基本依頼において明確にしようとする修正案はなぜか衆議院で受け入れられませんでした。改正案第二条第二項の食料安全保障に関する条文に国内における食料の安定供給の確保の重要性を明記するとどのような支障が生じるのか農林水産大臣の具体的な説明を求めます。日本の野菜の種子の生産は約90%が海外で作られており種子持久率は10%程度です。昨年3月23日の予算委員会にて我が党の田中委員が総理に食料安全保障の基本である種を守ることを質問した際来年度中に食料農業農村規劃法の改正案を国会に提出することを視野にご指摘の点も念頭に置きながら日本の農業のあり方ありようについて考えていきたいと答弁されました。にもかかわらず改正案には食料安全保障の基本であり国民全体の財産である種子の確保の重要性の視点がありません。改めて総理種子の重要性の明記について総理のお考えを伺います。食料持久率に目標について伺います。我が国の食料持久率目標は38%先進国では最下位食料持久率の目標はここ20年一度も達成されておりません。スポーツの世界で生きてきた私としては20年間一度も目標を達成してこなかったことは作戦や取り組み自体に問題があったとしか言いようがありません。総理法改正の前にまずはどうして食料持久率の目標はここ20年達成されたいままだったのかお答えください。総理が得意の様々な要因と曖昧にするのでは残念ながら結果にはつながりません。はっきり明確に原因を形成をした上で政策を練り直し確実に結果につなげるべきと考えますが総理の答弁を求めます。改正案では法案成 立後に定める基本計画において食料持久率の向上その他の食料安全保障の確保に関する項目の目標を定めるとしています。しかしこの規定ぶりでは食料持久率の目標がその他いくつかある目標の一つに埋没してしまうのではないかと危惧をしております。食料安全保障というのであれば平時からの国内の食料生産の増大を基本とし食料持久率を向上させるという方向性をはっきり打ち出すべきと考えますが総理の見解を伺います。食料の価格形成と直接支払いについて伺います。四半世紀前の課題が何一つ解決されていない以上農政の転換が必要です。政府は新たに食料システムという言葉を用いて生産から消費までをトータルで見る視点を入れ食料の持続的な供給に要する費用が考慮されるべきとした点は一歩前進かもしれません。しかし現状を見る限り生産コストの高騰の影響は生産者に重くのしかかり再生産可能な価格とはなっておりません。食料の価格形成においては生産コストが十分考慮され適正であることが重要です。食料の持続的な供給のみならず再生産可能な価格形成の確保が考慮されるべきと考えますが農林水産大臣の見解を伺います。農業経営を持続可能なものとし食料安全保障を確保する観点から農家への直接支払いに踏み込むべきと考えます。総理は過去の個別所得保障制度を引き上げに出し農地の収穫化等が進まず生産性向上が阻害されている恐れや受給バランスや取引価格への影響等についての懸念を口にしますがこれらは直接支払いに対する本質的な批判とは言えません。これまでの政策に対する反省もなく変革へのプランもなく単に農家への不利益を打ちつけているだけのように見えます。今申し上げたことを踏まえ直接支払いの是非について総理の考えを伺います。農業の持続可能性という視線では水田活用交付金の見直しにより5年に1度の水張りルールなど現場の実情にそぐわないルールの徹底の影響による生産現場の混乱移動につながるとの懸念の声が根強くあります。水田活用交付金見直しが必要と考えますが総理の答弁を求めます。次に農村の総合的な振興について伺います。国民の皆様の命の源食糧を守ることは国を守ること地域コミュニティを守ることです。都市部の皆さんが食べる食糧を守り国や国土を守っているのが地方の生産者の皆さんです。我が国の農業形態のうち家族形態の割合は96%です。この20年で家族農業の方が約6割減10件中6件が離農していることになり ます。農業従事者の数はここ20年で約半分に減っています。しかも現在の生産者の8割は60代70代の方です。現場の皆さんの中にはいつまで田んぼや畑を続けていけるかわからないと不安を口にされることが大半です。これから20年後には担い手の数が30万人になるとの推計です。もはや限界集落どころか消滅する集落が出てきます。総理農村振興と言いながらここ20年でなぜここまで農業従事者が減少し農村の衰退が進んでしまったのか総理の見解を伺います。改正案を見ると関係人口地比へ納博など施策が一貫性なくなら並べられ農村の総合的な振興に向けた大経過は見当たりません。農村は食料の安定的な供給を行う基盤また多面的機能が発揮される場であることこうした農村振興の意義をきちんと基本理念に書き込むべきと考えます。そして基本理念と施策等を結びつけ農村の総合的な振興を図るべきと考えます。農村振興施策はどのような大経過が図られ今後展開していくのか総理の見解を伺います。岩手県の農村に生まれ育った者として農は国の基であるこの思いを強く訴え私の質問とさせていただきます。ご静聴いただきありがとうございました。
45:26
横沢貴典議員のご質問にお答えいたします。政治不信についてお尋ねがありました。
45:43
ご指摘の各事案については、それぞれの事案に応じて、けじめをつけておりますが、自民党の派閥の終始報告書をめぐる問題等により、深刻な政治不信を招いていることについては、自民党総裁として改めてお詫びを申し上げます。
46:05
自民主席の各事案は、それぞれ内容・背景をことにするものであり、その原因等について一概にお答えすることは困難ですが、我々国会議員は、その責任を自覚し、国民に疑念を持たれないよう、常に襟を正していかなければなりません。
46:28
自民党としても、ガバナンス行動を改定するなどし、党のガバナンス強化を進めているところであり、疑念を持たれた場合に、丁寧に説明責任を尽くすことを含め、厳正なコンプライアンス対応等により、国民からの信頼回復、信頼確保に努めてまいります。
46:53
農村地域の現状に対する認識についてお尋ねがありました。日本全体の人口が減少する中、農村人口は急速に減少し、農業を支える地域コミュニティの機能も低下していることは大変重要な問題です。
47:16
このため、食料農業農村基本法の改正案では、基本理念である農村の振興において地域社会の維持を位置づけた上で、そのための施策として、農地保全に資する共同活動、地域資源を活用した事業の創出による関係人口の増加等を盛り込みました。これらに基づき、農村地域の維持、そして活性化を図ってまいります。農政の抜本的見直しについてお尋ねがありました。
47:57
今回の基本法の見直しは、我が国の農業が食料等の世界的な需給変動、環境問題、国内の急激な人口減少と担い手不足といった国内外の深刻な社会課題に直面する中、
48:19
これらの社会課題に官民連携で正面から取り組み、課題克服を地域の成長へとつなげていくべく農政を再構築するものです。
48:35
基本的には、食料安全保障の抜本的な強化、環境と調和の取れた農業食品産業への転換、人口減少化における農業生産の維持発展等、農村の地域コミュニティの維持等により、
48:57
農産現場の皆さんの所得の向上、農村地域の関係人口の増加等に取り組んでまいります。基本法改正案提出の背景と、現行法のもとの政策の検証・評価を行う意向についてお尋ねがありました。
49:17
基本法の改正案は、先ほど申し上げたとおり、現下の国内外の社会課題に対応し、農政を再 構築するために提出したものです。
49:29
改正案の提出に至るまで、食料農業農村政策審議会において、基本法制定以降25年間の情勢の変化や現行政策の課題について集中的な議論を行うとともに、
49:49
地方意見交換会や国民からの意見募集など、幅広くご意見を伺っており、十分な議論・検証・評価を行ったものと考えております。
50:02
新たな基本法の下、我が国の社会課題を正面から捉え、引き続き現場の声を十分にお聞きしながら、課題克服を地域の成長へとつなげていくめく、新たな農政を展開してまいります。
50:21
趣旨の重要性についてお尋ねがありました。趣旨は、肥料・飼料などと並んで、農業生産に欠かせない重要な農業資材です。
50:36
基本法の改正案においては、趣旨を含む農業資材について、農業資材の安定的な供給を確保することを新たに明記したところであり、安定供給に向けた取組後押ししてまいります。食料自給率についてお尋ねがありました。
50:58
食料自給率については、自給率の高い米の消費の減少等による低下が想定より大きく、輸入に依存する小麦、大豆の国内生産拡大等による上昇を上回ってきたところ、これが目標を満たすの主因と分析をしています。
51:22
こうした消費傾向はしばらく継続すると意味込まれますが、食料安全保障の観点から、麦、大豆等の輸入依存度の高い品目をはじめ、国内生産の増大を基本とした取組を進めることが重要であると考えています。
51:45
また、基本法の改正案においては、食料自給率の目標に関し、食料自給率の向上が図られるよう、農業者等の関係者が取り組むべき課題を明らかにして定める旨、明記をしているところであり、
52:05
基本法の策定にあたり、食料自給率を含め、食料安全保障の確保に関する事項について適切な目標を設定するべく議論を進めてまいります。直接支払いの是非についてお尋ねがありました。
52:22
農業者への直接支払いについては、現在、農地等の保全管理を行うための多面的機能支払い、中山間地域の農業生産条件の不利を補正するための中山間地域等直接支払いなど、
52:44
我が国の農業の課題と政策目的に応じた直接支払い政策を講じているところです。新しい基本法の下、直接支払い制度を含め、必要な農業政策をしっかり講じ、農業の持続的発展を後押ししてまいります。
53:06
もう、農業所得の保障については、過去の個別所得保障制度を見ても、農地の収穫・収益化が進まず、生産性の向上が阻害される恐れがあるなどの問題があると承知をしております。水田活用直接支払い交付金についてお尋ねがありました。
53:30
食料安全保障の強化のためには、主食用米の需要が減少を続ける中、輸入に依存する麦・大豆の生産拡大が必要であり、これらの生産が定着した水田は本格的な畑地転換により、麦・大豆の収量増大を図ることが農業所得の向上の観点からも重要です。
53:59
他方、気候風土等から本格的な畑地化に適さない水田等については、稲と麦・大豆の隣作体系を確立し、農業所得の向上を図ることが有効です。
54:17
こうした農事利用に関する各産地の主体的な判断に応じて、産地が本格的な畑地転換を行う場合には、排水対策等の基盤整備や畑作物生産の安定化を支援する一方で、水田機能を維持する場合には、水田活用の直接支払い交付金により支援することとしており、
54:46
ご指摘の見直しによる水田機能の維持を確認しているものであります。引き続き、現場に混乱等が生じないよう、丁寧な説明を行いながら支援を進めてまいります。農村の衰退についてお尋ねがありました。農村のこの人口減少は、以前は都市への人口流出が主要因だったものの、
55:13
近年は高齢化が進む農業者を中心に出生数の減少及び死亡者数の増加に伴う自然減が主要因となっています。国内の人口が減少を続ける中で、農業充実者を含め農村人口の減少も避けがたい状況にありますが、
55:36
こうした中にあっても農業を下支えする農村コミュニティの基盤が維持されるよう、農村地域の活性化を図ってまいります。農村振興施策についてお尋ねがありました。農村については、現行の基本法の基本理念において、
55:57
食料その他の農産物の供給の機能及び多面的機能が適切かつ十分に発揮されるよう、その振興を図る、こうした旨明記されているところです。そ の上で、今回の改正案において、基本理念に農村の振興は地域社会が維持されるよう行う旨、これを追記し、
56:26
この基本理念を実現する施策として、農地の保全に資する共同活動の促進、地域の資源を活用した事業活動の促進、農村への滞在機会を提供する事業活動の促進、
56:46
これらを体系立てて位置付けたところであり、これらに基づく農村振興施策を効果的に展開をしてまいります。残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。
57:27
横沢貴典議員のご質問にお答えいたします。食料安全保障の定義についてのお尋ねがありました。
57:36
基本法改正案における食料安全保障の定義は、国連食料農業機構FAOの定義も踏まえたものです。具体的には、適切な品質の食料を十分な量供給する、全ての国民が栄養ある食料を入手できる、安全かつ栄養のある食料を摂取できる、
58:04
いつ何時でも適切な食料を入手できる安定性があることが求められています。この定義も踏まえて、本改正案におきましては、安全で栄養のある食料については、良質な食料と、送料として十分な食料を供給することについては、
58:29
安定的に供給と、そろぜろの趣旨を、漏れなく端的に規定することとしております。これにより、食料安全保障の定義を、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ国民一人一人がこれを入手できる状態としたところです。次に、国内における食料の安定的な確保に対する考え方についてのお尋ねがありました。条文の修正協議につきましては、立法府の中でお決めいただくものであります。その上で、政府建案についての考えを申し上げます。改正案第2条第2項 は、国民に対する食料の安定供給の確保の重要性を規定したものであり、
59:21
国民に対する食料の安定的な供給については、国内の農業生産の増大を図ることを基本と明記しており、議員御指摘の点については、既に規定されていることから重ねて規定する必要はないものと考えています。次に、食料の価格形成についてのお尋ねがありました。
59:46
近年の資材価格等の高騰は、生産・加工・流通・小売・消費等の食料システムの各段階に幅広く影響が及んでおり、食料の持続的な供給を行っていくためには、食料システム全体の持続性が確保されなければならないと考えています。
1:00:10
このため、農林水産省では、令和5年8月から食料システムの関係者が一同に集まる協議会を開催し、協議を進めているところですが、協議の中では、どこか一部の関係者にだけ手話寄せが及ぶ仕組みでは、食料システムの持続性を確保することは難しいとの指摘がなされているところです。
1:00:35
ご指摘の再生産可能な価格形成は、生産者だけに着目していますが、生産から消費に至る食料システム全体の関係者が納得する合理的な価格の形成に向けた仕組みづくりを行っていくことが重要であり、こうした考え方を今後の改正法案におきましても、基本理念として盛り込んでいるところであります。
1:01:29
公明党の河野義博です。ただいま議題となりました、食料農業農村基本法の一部を改正する法律案につきまして、会派を代表して質問いたします。現行法の制定以降、貿易・投資の自由化を通じて世界の一体化が進む一方、かつて第三世界と呼ばれていた国々がグローバルサウスとなり、多極化・流動化も同時に進行しています。
1:01:54
食料の安定供給を脅かす紛争リスク、気候変動リスクが増し、農業に対しては環境負荷への対応も求められています。そうした中、このタイミングで基本法を見直すことは時期にかなったものであり、早期成立が期待されます。改正案は、こうした情勢変化を背景に、国内の農業生産と合わせて、安定的な輸入と備蓄の確保を図ることを改正事項としています。
1:02:23
その点、農業生産に輸入と備蓄を組み合わせるという今の考え方から一歩踏み込んだ印象を受けますが、国民に対する食料の安定的な確保は、あくまで安心・安全な国内の農業生産の増大を基本にすべきです。そこで、食料の安定供給は従来方針のとおり、国内の農業生産の増大を第一とするということを岸田総理に確認させていただきます。次に、輸出との関係について伺います。国内需要の減少に生産を合わせていては、農地などの生産基盤の縮小が避けられず、輸出を通じた食料供給力の維持が必要です。同時に、農業者の収益性を確保する視点も必要であり、
1:03:13
公明党は一昨年、農林水産物等の輸出促進に関するプロジェクトチームを設置、農林水 産物・食品の輸出額は着実に増加をし、2030年の輸出額目標5兆円の達成に向けて政府の取組を後押ししています。改正案では、農産物の輸出の促進に関して規定していますが、
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農業者の収益性の向上に資するための具体的な施策を総理に伺います。改正案では、食料安全保障を、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態と定義しています。
1:04:00
この「一人一人に」という点を踏まえれば、今後、食品アクセスに関する施策を講じていく必要があります。公明党は、2015年「食品ロス削減推進プロジェクトチーム」を設置、竹谷敏子座長を通信に「食品ロス削減推進法案」を取りまとめ、その後、全会派一致での新法成立を力強くリードしました。
1:04:26
改正案成立の暁には、フードバンクや子ども食堂等の活動に対し、従来の食育や食品ロス対策以上の支援が期待されているところですが 、具体的な施策を坂本大臣に伺います。改正案では、生産から消費に至る各段階の相対を食料システムと定め、関係者により食料の持続的な供給に要する合理的な費用を考慮することとしております。農業者が誇りと夢を持って生産活動を継続するには、こだわりや品質の高さが価格に反映され、消費され、消費者も満足を得るという好循環が必要です。
1:05:11
政府は、生産コストを考慮した価格形成の法制化も視野に入れて、農業者の所得向上を支援する意向を示していますが、合理的な価格形成に向けた取組状況について大臣に伺います。
1:05:26
昨今、農村の総合的な振興が不可欠と認識される中、改正案では農福連携が規定されています。農福連携は、農村と関わるものを広げるという意義があるとともに、障害者の方々が収納を通じて自信や生きがいをもって社会参画を実現するという成果も生まれています。
1:05:50
新設された第46条に基づき、さらに農福連携の動きを進めていくための施策を大臣に伺います。かつて、世界の食糧事情は、世界人口の増加に、穀物生産の増加が追いついていることが重要でした。しかし、所得の増加による生活水準の向上は、穀物中心から畜産物を摂る食生活へと変化をもたらします。
1:06:18
時代の潮流を見極め、食糧をめぐる環境を正しく認識し、リスクにも適切に対処していく必要があります。改正案の成立により、食糧の安定供給が万全となるよう期待し、質問を終わります。
1:07:06
川野 芳次 博議員のご質問にお答えいたします。国内の農業生産の増大についてお尋ねがありました。
1:07:17
現行の食糧農業農村基本法において、国内の農業生産の増大を図ることを基本とする方針を明示しているところ、今回の改正に当たってもその方針に変わりはありません。
1:07:36
その上で、食糧安全保障をめぐっては、輸入リスクが増大していることも課題となる中、輸入相手国の多様化等による安定的な輸入と備蓄の確保を適切に行うことが重要であり、改正案にこの点を盛り込んだところです。
1:07:59
今後、こうした規定に基づき、国内の農業生産の増大を後押ししつつ、輸入と備蓄を適切に組み合わせながら、食糧安全保障の確保を図ってまいります。農産物の輸入促進策についてお尋ねがありました。
1:08:19
国内市場の縮小が見込まれる中、農産物輸出の取組は、食糧安全保障を確保し、農業の持続的発展を図る上で不可欠です。
1:08:35
こうした考えの下、基本法改正案では、農産物の輸出の促進に関する規定を設けたところであり、これに基づき、輸出先の具体的なニーズや規制に対応した輸出産地の育成、