19:45
これより会議を開きます。内閣提出「地球温暖化対策の推進に関する法律」の一部を改正する法律案を議題といたします。この際、お諮りいたします。本案審査のため、本日、政府参考人として、蓮舫長、森林製品部長、長崎屋圭太君、環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官上田昭弘君、環境省地球環境局長畠康幸君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、ご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。よってそのとおりに決しました。これより、質疑に入ります。質疑の申出がありますので、順次これを許します。
20:37
おはようございます。自由民主党、長崎四区の金子陽蔵でございます。今日は、環境委員として初めて質疑に出させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。本日は、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案について質問をいたします。我が国は、2050年カーボンニュートラル、2030年度温室効果ガス46%削減を目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けております。このたびの改正法案は、その達成に向けて国内、国際の両面で地球温暖化対策をさらに加速するための措置を講ずるものであります。国際の観点では、途上国等への脱炭素技術、サービス等の普及や対策実施によるパートナー国の配付削減に加え、我が国企業の海外進出や我が国の削減目標達成にも貢献する二国間クレジット制度、いわゆるJCMの実施体制の強化について明記されております。また、国内の観点では、令和3年の法改正で導入した地域脱炭素化促進事業制度について、これまで市町村のみが定めることとしていた再エネ促進区域等を都道府県及び市町村が共同して定めることができるようにし、さらなる制度の活用を促していくとのことですが、具体的にどのように進めていくのか、そしてこのたびの法改正の意義について伊藤環境大臣にお伺いいたします。
22:36
お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、我が国は2050年カーボンニュータル、2030年度温室効果化数46%削減を目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けているわけでございます。この法改正法案は、その達成に向けて国内、国際の両分野で地球温暖化対策をさらに加速するための措置を講ずるものでございます。具体的には、JCMの実施体制の強化、地域共生型再燃え導入促進に向けた地域脱炭素化促進事業制度の拡充を行うものでございます。まずJCMについてでございますが、このJCMクレジットの発行、口座簿の管理等に関する、事務大臣の手続きを規定するとともに、事務大臣が指定する機関がこれらの業務の一部を担うこととなります。これによって、JCMの運営業務を安定的に行いつつ、政府はパートナー国の拡大や新規事業の形成に注力し、世界の脱炭素化により一層貢献していくことが可能になる と考えております。また、令和3年の法改正で導入した地域脱炭素化促進事業制度について、これまでは市町村のみが定めることとしていた再エネ促進区域等を、都道府県及び市町村が共同して定めることができるようにし、さらなる制度の活用を促してまいりたいと考えております。
24:21
ありがとうございます。では、まず、二国間クレジット制度、JCMについてお伺いをしていきたいと思います。現在、政府においては、2025年をめどに、JCMのパートナー国を30カ国程度に拡大することを目指しており、今回の改正を踏まえた新たな実施体制のもとで、関係国との協議に注力し、さらなる加速化を図るとのことですが、我が国とのJCM構築を希望する国に対して、具体的な案件の調整状況、当該国の温室効果ガス削減目標や、政策のパリ協定目標との整合の程度、当該国のJCMの制度内容の理解の度合いや実施能力等を踏まえ、着実に進めていく必要があります。二国間クレジット制度のパートナー国の選定はどのように行い、また、今後の拡大に向けてどのような協議を進めていくのか、政府の見解をお伺いいたします。
25:34
お答え申し上げます。パートナー国の選定に際しましては、今先生からお指摘のあったとおりですね、その候補となる国におきまして、JCMプロジェクトを実施する要望があるかどうか、そして企業において具体的なプロジェクトの候補があるかどうか、そして当該国の目標や政策が、パリ協定の目標との整合がどのぐらいあるか、当該国のJCMに対する理解度や実施能力がどの程度あるか、こういった点を考慮しまして、政府間の協議を行っておるところでございます。現在政府におきましては、2025年をめどにJCMのパートナー国を30カ国程度に拡大することを目指しておりまして、今回の改正を踏まえた新たな実施体制のもとで、関係国との協議を加速してまいる所存でございます。神奈川君。ありがとうございます。そのパートナー国の拡大に関してお尋ねをいたします。パートナー国の拡大に関しましては、各国の温室効果ガス削減目標や実現に向けた政策が重要です。また、パリ協定目標等の成功の程度等も踏まえ、個別に調整を進め、今後の脱炭素技術、インフラ 等の普及を通じた排出削減や吸収の余地、また日本企業が進出しているなど具体的な案件形成の確実性も考慮することが非常に重要というふうなことを伺いました。今、2013年から始まっておりますこのJCM制度、2023年におきまして、時点におきまして、約2300万トンCO2の排出吸収量というふうなところが実現されているというふうに伺っております。今後、2030年の1億トンCO2の目標を確実に達成するためには、その排出量のマーケットが大きく、JCMプロジェクトによる削減効果が定量的にも十分に見込まれる国を対象とすべきと考えますが、政府の見解をお伺いいたします。
28:01
今、委員からご紹介をされたとおり、パートナーシップの拡大に関しましては、今後の脱炭素技術、インフラ等の普及を通じた排出削減や吸収の余地が相当程度存在すること、あるいは日本企業の進出の度合いですとか、それから相手国の削減目標や政策の水準、そしてJCMへの、先ほど申し上げましたがJCMへの理解である実施能力と、こういったことを勘案しつつ、具体的な案件形成の確実性を様々な観点から考慮して実施することが重要だと考えてございます。実際のインドですとか、あるいはブラジルといったような、日本企業からの要望も大きく、また削減ポテンシャルの大きい国もJCM構築に向けた調整が必要でありますので、こういったところを中心に調整を進めているところでございます。引き続き各国の削減目標や1.5度目標との整合の度合い等も含めまして、個別に調整を進めてまいりたいと考えております。金子君 ありがとうございます。さらに質問をしたいと思いますけれども、パートナー国やプロジェクトの蘇生件数を増やしていくという量の拡大というものも重要だと思いますけれども、一方で、1件あたりの排出量削減の拡大というふうな、質の面での強化も重視すべきだというふうに考えます。また、これからは民間資金を活用したプロジェクト蘇生が重要視されるというふうなことですけれども、その民間に対するインセンティブプラン等検討されていることがあれば教えていただければと思います。
30:11
畑地球環境局長 お答え申し上げます。先ほど委員から御紹介を待ったとおり、現在約2,300万トン程度のCO2の削減を見込んでいるところでございますけれども、引き続き、具体のプロジェクトを形成していく。特に、先ほど申し上げたインドみたいな大国、こういったところで大型の案件を形成していくということが、量を稼ぐ上でも重要だと考えてございます。日本企業からの要望も非常に大きなものでございますので、インドを始めとする大国との調整、これを引き続きしっかり進めていくとともに、我が国の優れた技術を海外に知っていただけるよう、例えば昨年のCOP28におきましての、ジャパンパビリオンを設けまして、日本の様々な脱炭素化技術につきまして、世界に紹介をしてまいったところでございます。さらに、ジャパンパビリオンの大変な好評でございまして、多くの東洋国の国の方々にご覧いただいたところでございます。西島君、ありがとうございます。最後の、民間企業に対しての取組をもっと活性化させていくためのインセンティブプラン。例えば今回、JCMで日本が獲得したクレジットを、その企業に対しても付与するとか、そういったインセンティブプランというものがありましたら、ぜひ教えていただければと思います。
32:21
今回の法改正案を取り扱っておりますJCMは、政府間で実施する国際協力事業ではございますけれども、企業の取組としては、脱炭素市場の創出を通じた、まばか国の海外展開に貢献するものという側面もございます。この法改正案におきましては、パリ協定に基づく目標の確実な達成に向けて、政府に代わり、JCMのクレジット発行管理等が行うことができる支店法人制度を創設しまして、これらの実際性を強化する措置を講じようとしておるものでございますけれども、こうした中で政府におきましても、新規パートナー国をはじめとする各国のプロジェクトを形成に一層注力するとともに、JCMの関連市場を拡大させていく、そのために民間資金を中心とするJCMプロジェクト組成のガイダンス、こういったものをつくっておりますが、この活用を促すことなどを通じまして、企業によるさらなる取組を促進してまいる所存でございます。
33:34
すみません。ありがとうございました。1億トンCO2の達成は非常に難しいものであるというふうにも考 えますので、戦略性を持って、この国に対してはこれだけの削減、そしてクレジットを獲得していくというふうな国ごと、それからプロジェクトごとの数値目標をそれぞれ立ててですね、その達成に向けた各々の具体的な施策を講じていくものが非常に重要であるというふうに考えますので、ぜひともそのような形で進めていっていただければなというふうに思っております。次に、今回のJCMの運用に関してお尋ねをいたします。JCMは現在、法律によらない形で事業が行われております。この間、パートナー国は29カ国に増加をし、現在も協議中の国があるというふうにも先ほどお伺いいたしました。これまで進めてきた事業を、今回、法律で主務大臣の手続きを規定する必要があるのか、そのことによりどのような成果が期待できるのか、政府の見解をお伺いいたします。
35:00
今、委員からご紹介いただきましたように、現時点で既に29カ国までパートナー国が増加をしております。さらに、プロジェクトの数も増やしていきたいと考えてございます。こうした中、各パートナー国との間で、JCMクレジットの発行に係る手続きを同時平行的に実施していかなければいけない。こういう必要があることから、手続きの実施の円滑化や効率化、これを図っていかなければいけない。こうした観点から、JCMの運営業務を長期的かつ安定的に実施する体制を確保していく必要があると考えてございます。このため、現状、政府が自ら行っております各種手続や、あるいはこれらに係る調整の事務につきまして、政府の委任を受けた外部機関に、意思決定部分は政府がやるんですけれども、事務の大半を一元的に実施させることが合理的であると考えてございます。ついては、手続きにつきまして、私務大臣が行う事務として関係規定を整備するとともに、これらの事務を指定法人に委任することができる、そういう旨の規定を整備させていただきたいということでございます。
36:25
ありがとうございます。その指定法人に関してお尋ねをいたします。その指定法人として指定する法人の候補及び体制については、今後どのようにしていくのかというふうに考えているのか、政府の見解をお尋ねいたします。
36:53
現在、JCMの実施に当たりましては、高い専門性を持つ機関が委託契約によりまして、業務を実施しております。こうした機関が必要な人員等を確保することで、指定法人の候補になり得ると考えてございます。具体的には、もし改正案を成立させていただけましたら、その後に改正法に基づき定める基準等を踏まえまして、JCM運営群を適正かつ確実に行うことができる一般社団法人、または一般財団法人を申請に基づき、全国で一つ指定をいたしまして、JCMの適切な実施体制を構築してまいりたいと考えてございます。
37:49
ありがとうございます。その業務を委託する指定法人について、現状をお伺いしたいと思います。現状は、何社に対しまして、具体的にどのような業務委託を行っているのか、教えていただければと思います。
38:20
現状、私どもは、5つの法人に対しまして、委託契約をそれぞれ、それぞれの専門性に応じて締結しておるところでございます。こうした委託は、競争認察によって行うということが基本になっているものですから、我々としてもいろいろな事務が生じてしまうというものがございます。こうしたことも含めて、1つの法人に長期的かつ安定的に業務を行わせていただければ、我々としてはパートナー国の拡大ですとか、あるいは案件の形成と、こういったものになるだけ注力できるということで、こうした現在の委託の実態から、さらに一歩進んだ安定的な体制を作らせていただきたいということでございます。
39:23
ありがとうございます。業務を集約化して、効率的に進めていくというふうな話なんですけれども、今おっしゃっていただいたとおり、これまでのJCMの各種手続き、意思決定に関わるもの以外の各種手続きについて、その業務の一部を専門性に応じて、複数の、5社というふうな話がありましたけれども、事業者に委託していたということだと思いますけれども、1社の指定法人にその業務を集約することで、専門性が逆に失われないのかというふうなこともちょっと懸念されると思います。また、新たに作られる指定する指定法人からも、その業務の一部をまた別の事業者に再委託するというふうな形で、業務の一部をまた委託するのかと。そういった業務遂行上のスキームについて、教えていただければと思います。
40:29
お答え申し上げま す。まず専門性が求められる業務でございますので、やはりその人員の確保、体制の整備といったところが大変重要になってまいります。従いまして、仮にこの法律が成立を見て、実施の段階に進んだということであれば、やはりそういった専門性の高い人材の確保と体制の構築、これをしっかりと進めていただく必要があると考えてございます。そうした体制をしっかり構築しつつ、また業務につきましては再託ということも考えられます。一方でこの法律案におきましては、再託するにあたっても、しっかり国の認可を取っていく必要があるという仕組みとなってございますので、こういったところで、再託につきましても、しっかり監督をする体制をしっかりとってまいりたいと考えてございます。
41:38
ありがとうございます。今おっしゃっていただいたとおり、業務が分散していたものを一つに集約する、一つの会社に任せるということで、専門性が失われないように十分な人員を確保していただくということに加えまして、また、その指定法人が別の業 者に再託するということになりますと、その指定法人が取り扱う機密情報の取り扱いとか、非常に管理体制も重要視されると思いますので、そこら辺もしっかりとやっていただければなというふうに思います。続きまして、今回その指定法人制度の導入を踏まえた、今後のJCMの推進に向けた政府、そして大臣の決意をお聞かせいただければと思います。
42:30
お答え申し上げます。我が国はこれまで29カ国とパートナー国の防衛が危機を見せました。一番最後、ウクライナは私自身がかわしましたけれども、それで約250件のプロジェクトを通じて、2030年度までに累積で約2000万トンを超えるCO2の作用を見込んでいるところでございます。今回の法改正によって、このJCMの上に必要な尋問を指定法人が一元的に実施するということによって、長期的かつ安定的な実施体制を確保することを目指しております。また、政府はパートナー国の増加に向けた協議、大型案件の発掘やプロジェクトの形成、これに一層注力して、ダスタンス市場の創出や拡大を通じて、日本企業の海外進出、これも後押ししてまいりたいと思います。加えて、今後は公的資金に加えて、民間資金を中心とするJCMプロジェクトのさらなる拡大を目指してございます。2030年度までに官民連携で累積1億トン程度の排出削減、吸収量を確保し、世界全体のダスタンスの場に貢献してまいりたいと考えております。
43:52
ありがとうございます。JCMの推進に加えまして、今年開催されます次回コップ、コップ29における主要な論点、また、我が国がどのような形でイニシャティブを取って進めていくのか、大臣に見解をお伺いできればと思います。
44:13
お答え申し上げます。昨年12月に開催されたコップ28、私参加させていただきましたけれども、ここではパリ協定の世界全体の進捗を確認するグローバルストック提供が実施されました。1.5度目標の達成に向けて実施すべき具体的行動が示されたところでございます。この成果を受け、今年11月に予定されているコップ29では、気候変動対策の強化や加速化に向けた議論が行われることが想定されております。このため、我が国としては、すべての国、とりわけ主要な経済大国が、次期NDCにおいて最新の科学的知見に基づいて、パリ協定の1.5度目標と、整合的な温室効果ガスの総量削減目標を設定するように働きかけを行ってまいりたいと思います。また、気候変動対策は、各国の排出削減対策の進捗を確認し、透明性を確保しながら進めていくことが重要でございます。このため、各国が取り組み、進捗をまとめた報告書を確実に提出するように、これも働きかけていきたいと思います。加えて、多数市場は、排出削減対策に民間資金を呼び込むことにも資するものでございまして、各国の削減目標や対策実施の強化にもつながります。今年のコップ29においては、JCM等を規定するパリ協定6条が完全運用化されるように、国際的議論を積極的に推進し、日本として貢献をしてまいりたいと考えております。(安田)ありがとうございます。ぜひ、日本がグローバルにおきまして、イニシアティをとって、カーボンニュートラルに向けた活躍をしていけるように。また、コップパリ協定の6条の市場メカニズムの 話もあると思いますけれども、ここもまだまだ十分改善の余地があると思いますので、その点につきましても、ぜひとも大臣の方から提言をしていただければなと思っております。続きまして、地域脱炭素化促進事業制度についてお尋ねをいたします。地方公共団体実行計画制度を拡充し、市町村が再エネ促進区域や再エネ事業に求める環境保全・地域貢献の取組を自らの計画に位置付け、適合する事業計画を認定することにより、地域共生型再エネを推進する仕組みである地域脱炭素化促進事業制度が創設され、令和4年4月から施行されております。この地域脱炭素化促進事業制度の施行後の進捗状況について、どのように評価しているのか、また、その上で、さらに制度を進展させるためには、どのような課題があるのか、大臣の見解をお伺いいたします。
47:21
お答え申し上げます。委員御指摘の地域脱炭素化促進事業制度は、地域共生型再エネ導入促進のために、市町村が再エネ促進区域や再エネ事業に求める環境保全・地域貢献の取組を定めて適合する事業計画を認定する仕組みでございます。この市町村が促進区域を設定するにあたり、その前提となる適正な環境配慮、ここに係る情報収集や地域との合意形成等に一定程度時間を要します。これまで26の市町村が促進区域を設定し、一件の事業計画認定が行われると、制度の活用には広がっております。一方で、今後制度の活用を一層促進するためには、市町村における人材・財源の不足や、複数市町村にまたがる再エネ事業への対応などが課題でございます。こうした課題に対応するため、環境省では市町村への技術的支援や財政支援を行っております。今回の改正法案では、促進区域の設定等における都道府県の関与を制度的に後押してまいりたいと考えております。
48:49
ありがとうございます。最後に、もっと再エネ促進区域の設定や事業計画の認定の着実な増加のために、制度改正に加えて、さらなる財政的な支援等も必要であると考えております。あてまして、地域共生型再エネを進めていくためには、地域外の再エネ事業者だけではなく、地域の環境や社会的な状況をよく知る地方自治体などの地域の主体が、自ら再エネ導入に取り組むことが重要であると考えます。そのためには、国による後押しが必要であると考えますが、政府の見解をお伺いいたします。
49:40
お答えいたします。環境省では、促進区域設定等に取り組む自治体への財政支援に加えて、新たに事業者への財政支援や固定資産税の軽減措置を設けたところであります。また、自治体が指導する再エネ導入を脱炭素先行地域や重点対策加速化事業への交付金などを通じて重点的に支援しているところでもあります。環境省としては、引き続き、促進区域設定に関する技術的財政的支援や地域脱炭素推進交付金等を通じ、脱炭素事業に意欲的に取り組む地方自治体を継続的かつ包括的に後押ししてまいりたいと考えております。金子君 ありがとうございました。これで質疑を終わらせていただきます。
50:48
おはようございます。公明党の中川康博でございます。今日は法案質疑ということで、質問の機会をいただきまして大変ありがとうございます。伊東環境大臣が大変にお世話になりますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。今日は温帯法の一部を改正する法律案ということでありますが、最初に具体的な中身に入る前に、総論的に何点かお伺いをしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。最初に2点、これは大臣にお伺いをしたいと思います。一つ目には、この2022年度の温室効果ガスの国内排出量についてお伺いをいたします。環境省は、今月の12日、2022年度の温室効果ガスの国内排出量が過去最小となったということを発表し、その結果を国連に提出をいたしております。具体的には、2022年度の温室効果ガスの国内排出量は、CO2換算で11億3500万トンとなり、前年度より2.5%減少と。コロナ禍からの経済回復の影響で、実は前年度8年ぶりに増加をしておるんですが、再び低下傾向に転じ、実はこの算定を始めた1990年度以降で、今回は過去最低を記録をいたしております。これは本当に皆さんの努力があっての結果だというふうに私も評価をいたしております。この排出量の詳細を少し見させていただきますと、工場などの産業部門、さらには店舗などの業務その他部門、また家庭部門でともに減少をいたしております。この各部門で排出量が減少したことについて、環境省は節電や省エネ努力などにより、エネルギー消費量が減ったことが主な原因というふうに言われております。まさしく国民の皆さんが我が言と捉えてですね、こういった取り組みをした結果かと思います。一方、実は自動車などの運輸部門ではですね、約720万トン増加。これはコロナ禍からの経済回復によって輸送量が増えたことなどが影響をしておるというふうに言われております。また、全体の排出量から森林等によるこのCO2の吸収量を差し引いた実質の排出量は10億8500万トンであるとともに、吸収量そのものはですね、約520万トンで前年度に比べて6.4%減少をいたしております。この減少については、この人口林のこの高齢化に伴う成長の鈍化、これが要因というふうに見ております。さらには、この2022年度からは、これはいい話でありますが、世界で初 めて沿岸部の海藻やこの藻類などの海洋生態系に吸収、貯留された炭素であるいわゆるこのブルーカーボン、これがですね、温室効果ガスの吸収量に算定され、排出量削減に貢献する形となっております。そこで伊藤大臣にお伺いをしますが、大臣は今回のこの2022年度の温室効果ガスの国内排出量の結果をどのように捉えておるのか、その特徴も含めお答えをいただきたいと思います。あ、まだございます。すいません。また、2030年度のこの13年度比46%削減及び、2050年カーボンニュートラルの目標達成に向けた見通しや、さらには今後、さらに注力しなければならない分野など、その課題についても併せてお答えをいただきます。以上3点お願いいたします。
54:04
お答え申し上げます。委員からまさに大臣答弁を上回るような細かいご指摘、また分析もいただいたところでございます。大変感謝申し上げます。我が国の温室効果ガスの排出削減の実績、委員からご指摘いただいておりますけれども、2022年度に2017年度比で約23%減となって、2050年のネットゼロ 、日暮里向けた順調な削減減少傾向、いわゆるオントラックを継続してございます。委員からご指摘いただきましたが、過去最低値を記録し、オントラックで継続できている要因としては、何といっても国民の皆様の一人ひとりの努力、意識改革があったと思います。その結果、節電、省エネの努力が蓄積した、そしてそういうことが産業界も含めて、あるいは地域社会も含め、国全体に同心園上に広がった結果、とりわけ家庭部門、業務部門、産業部門など、それぞれの分野においてエネルギーの消費量の減少につながったためというふうに考えております。一方で、我が国の2030年度目標や、2050年ネットゼロの実現は、決して容易なものではございません。余談も許さないと思います。引き続き、地球温暖化対策計画やGX推進戦略等に基づく対策施策を政府一丸となって総力、総合的に推進していくことによって、2050年のネットゼロを実現してまいりたいと思いますし、環境省においては特に需要面、地域面に注力しておりますので、地域共生型の再燃料の導入をはじめ、地域の脱炭素の推進、それから国民一人ひとりの皆様の意識という、そしてそれに基づく行動という意味においては、でこかつ、これを通じた国民のライフスタイルの転換、こういうことにさらに力を入れてまいりたいと考えております。中川君。大臣、大変ありがとうございました。答弁以上のことを質問で言ってしまいまして、大変申しがえれません。私は2年前に環境省の政務官だったものですから、非常にここの意識を持っておりまして、喜びを持って答弁をしてしまいました。まさしく環境省はもう地域脱炭素になるところだというふうに思いまして、そういった意味においては、大臣が常日頃おっしゃられているこの同心園という考え方から、国民お一人お一人の意識改革、さらには行動変容、そして和がごとと捉えるというところに、本当に大臣の同心園という考え方がつながってきていると。そういうふうに思っております。そう言いながら、大臣は決して容易ではないというお話をされました。やはり我が国が気を緩めることなく進めていくこと、これが大事かというふうに思っていますので、引き続き大臣の先頭に、その取組をいただきますように、よろしくお願いしたいと思います。もう一点、法案に入る前にお伺いをいたします。パリ協定陸上実施パートナーシップによる取組についてお伺いをいたします。伊藤環境大臣も参加をされました。この昨年11月から12月においてUAEで開催をされました。このCOP28では、世界全体でパリ協定の目標に取り組むための日本政府の投資促進支援パッケージの公表や、ロス&ダメージに対するための基金の創設など、今後の気候変動対策に向けての重要な事項がですね、決定をされるのとともに、一昨年11月にエジプトにおいて開催されたCOP27においてもですね、我が国及び三か国は数多くの成果を得ることができたと認識をいたしております。中でも、今後のこのJCMの取組に大きな影響を及ぼす、このパリ協定陸上実施パートナーシップの立ち上げは、これ日本が一貫してその議論をリードしてきた。まさしく環境省の職員がですね、一貫してその議論をリードしてきた。このように私は伺っておりますし、見ております。ちなみにこのパリ協定陸上実施パートナーシップは、パリ協定陸上の実施に必要なクレジットの承認をはじめ、国連への報告などの体制整備や能力構築を国際的な連携の下で支援するための取組であり、今後我が国におけるJCMの推進にとっても大変大きな影響を私は与えるというふうに考えております。そこで大臣に伺いますが、この一昨年のCOP27で立ち上がり、昨年のG7札幌気候エネルギー環境大臣会合で、そのセンターが設立をされました。このパリ協定陸上実施パートナーシップの取組は、現在この世界各国、これ三ヶ国増えていると聞いていますが、国際機関においてどのような進捗を見ているのか。また、併せてこの取組により、世界全体では将来的にどれくらいの温室効果ガスの削減効果、さらには炭素市場の規模化を期待できるのか。また、このパートナーシップの実施の中で、我が国が、日本が果たしている役割、こういった点について大臣から御答弁をお願いしたいと思います。
59:13
お答え申します。先ほどあまり素晴らしい御質問だったので、つい私が言い間違えたんですけれども、2022年度に2013年度比という申し上げるべきところを、2017年度と申し上げたので提出させていただきます。今回も私の答弁内容、伊藤の御質問だったので、恐縮しておりますけれども、委員御指摘のパリ協定6条実施パートナーシップ、これにはこれまで76カ国、144機関が参加して、委員御指摘になりましたけれども、クレジットの創出に必要な手法の策定、クレジットの活用状況に関する国連の報告等の課題に関して、有料事例の共有が行われてきたと承知しております。私自身も、COP28に出席され、大体両方で40以上の二国間会談、閣僚級の会合で発言したわけでありますけれども、ことあるごとに、パリ6条のフリーオペーショナルというか、パリ6条がもう少し全体で活用されることが必要だということを強く主張してきたところでございます。