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参議院 財政金融委員会

2024年04月23日(火)

2h6m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7896

【発言者】

足立敏之(財政金融委員長)

鈴木俊一(財務大臣、内閣府特命担当大臣(金融)、デフレ脱却担当)

勝部賢志(立憲民主・社民)

柳ヶ瀬裕文(日本維新の会・教育無償化を実現する会)

大塚耕平(国民民主党・新緑風会)

小池晃(日本共産党)

神谷宗幣(各派に属しない議員)

堂込麻紀子(各派に属しない議員)

鈴木俊一(財務大臣、内閣府特命担当大臣(金融)、デフレ脱却担当)

1:05

委員会の報告

1:09

ただいまから財政金融委員会を開会いたします。委員の異動につきまして、ご報告をいたします。昨日までに豊田敏郎君、佐藤圭君及び松山雅治君が委員を辞任され、その補欠として大江佐都志君、竹見恵蔵君及び藤木真弥君が占任されました。理事の補欠選任について、お諮りいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が1名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、選例により委員長の指名にご一任いただきたいと存じますが、ご異議ないと認めます。それでは、理事に白坂昭君を指名いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房、内閣審議官、濱道則君、ほか12名を政府参考人として出席を求め、その説明を調査することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用決定をいたします。参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、日本銀行総裁、上田和夫君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用決定をいたします。財政及び金融等に関する調査を議題といたします。まず、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律、第5条の規定に基づく、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告に関する件について、政府から説明を聴取いたします。

3:01

鈴木内閣府特命担当大臣。

3:05

おはようございます。令和4年12月9日に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律、第5条に基づき、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を、国会に提出いたしました。報告対象期間は、令和4年4月1日以降、令和4年9月30日までとなっております。ご審議に先立ちまして、その概要をご説明申し上げます。まず、今回の報告対象期間中に、金融整理関在人による業務及び財産の管理を命ずる処分は行われておりません。次に、預金保険機構による資金援助のうち、救済金融機関等に対する金銭の贈与は、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で19兆319億円となっております。また、預金保険機構による破綻金融機関等からの資産の買取は、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で6兆5192億円となっております。なお、預金保険機構の政府保障付き、借入等の残高は、令和4年9月30日現在、各勧奨合計で1兆4,000トンで55億円となっております。ただいま、概要をご説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講じることに努めてきたところであります。金融庁といたしましては、今後とも各金融機関の健全性にも配慮しつつ、金融システムの安定確保に向けて万全を期してまいる所存でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。以上で説明の聴取は終わりました。これより質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。

5:16

勝部健次君。

5:20

おはようございます。立憲民主社民の勝部健次でございます。鈴木大臣とそれから上田総裁におかれましては、G7並びにG20の財務大臣会合、それから中央銀行総裁会合などなど、その会合にご出席をされて、精力的に外交日程をこなされて帰国をされました。大変お疲れ様だったと思います。今日は上田総裁にもご出席いただいております。本来の質疑は、FRCの報告に関わる質疑ということでありますけれども、今ほど大臣から報告がありましたように、特別講じた措置はなかったということでありますので、今日はお二人お越しいただいていますから、今お話をした一連の会合において、どのような中身が議論されたのか、あるいはその成果はどのようなものだったのかということなどを聞かせていただく、基調報告的な質疑をさせていただければと思っております。はじめに、この度一連の会合等における主要な議論と、我が国の主張及び会合の成果について、鈴木財務大臣、そして上田二次議員総裁、それぞれから概要のご報告をいただければと思います。

6:59

鈴木財務大臣

7:02

先週、米国ワシントンDCにおきまして開催されましたG7及びG20財務大臣、中央銀行総裁会議をはじめとする一連の会議に出席をいたしました。その概要をご報告申し上げたいと思います。G7では、為替を含む過去の政策対応に関するコミットメントや、ウクライナに対する揺るぎない支援について再確認するとともに、イランによる攻撃を非難した4月14日の首脳声明を再確認し、将来措置を取る場合の緊密な連携を確保することを確認しました。また、国際課税、国際保険などといった課題への対応につきましても、認識を共有し、その旨を共同声明として取りまとめたことは、大きな成果であったと考えております。G20では、MDB改革をはじめとする国際金融アーキテクチャ等に関する議論が行われました。議長国ブラジルの判断で、成果文書は発出されませんでしたが、地球規模課題への対応強化のためにMDB改革をさらに進める重要性等について発言するとともに、債務問題について、債務再編の予見可能性を改善する必要性を主張し、債務の透明性の向上を呼びかけるなど、日本として議論にしっかりと貢献できたものと考えております。また、アメリカのイエレン財務長官と、韓国のチェ経済副総理兼企画財政部長官とそれぞれ面会を行ったほか、3カ国による財務大臣会合を初めて開催をいたしました。この会合では、地域情勢について意見交換を行うとともに、安全保障問題やサプライチェーン強靭化など、G20等の共通の諸課題やその対応策について議論を行ったほか、為替市場の動向について、最近の急速な円安及びウォン安に関する日韓の深刻な懸念を認識しつつ、既存のG20のコミットメントに沿って、外国為替市場の動向に関して引き続き緊密に協議するとの合意に至ったことは、大きな成果であったと考えております。IMFCでは、世界経済・金融の情勢やIMFの政策課題について議論が行われました。私からは、第16次高他増資の早期発行の必要性などについて訴えたところですが、その際、増資に応じるための法案が先般国会で成立したことを各国に説明し、我が国の積極的な姿勢を示すことができたことは、非常に有意義だったものと考えております。ご審議をいただきました委員の委員閣議には、改めて御礼を申し上げます。このほか、ウクライナのマルチェンコ財務大臣と面会し、同国に対する日本の支援を説明するなど、今回の一連の会合では、世界経済が抱える諸課題について充実した議論を行うことができ、多くの成果が得られたと考えているところであります。

10:42

日本銀行 植田総裁

10:47

各会合での議論の主な内容については、今、鈴木財務大臣から御報告、御説明があったとおりでございます。私から1点付け加えますと、G20の会合で、私の方からサステナビリティ関連の情報開示について、先進国、進攻国、一貫性の取れた基準を適用していくことが重要と申し上げました。また、このためには、中小企業等が気候変動対応を進めていく上で、直面する様々な課題について、対応力の強化を支援していくことが必要と申し上げました。また、複数の関連会合、あるいは個別の意見交換の機会をとらえまして、我が国の経済金融情勢や金融政策につきましても、説明を行いました。参加者からは、私ども日本銀行の3月の政策変更が、市場等に大きな混乱なく消化されつつあることを歓迎するコメントが聞かれるなど、関係国の理解を一層深めることができたと感じております。加えて、G7会合のステータイムメントにもありますように、G7の中央銀行がインフレ率をマンデットに沿って目標に就連させることが重要との認識も改めてですが、共有されたことを御報告いたします。

12:21

はい、和田副知事君。

12:23

丁寧に御説明をいただきましたけれど、今報告をいただいたことに引き続いて、いくつかさらに詳しく確認をさせていただきたいと思うんですけれど、まず1つ目は、今の行き過ぎた為替変動の対応についてですね。これまで以上に介入を容認する雰囲気のステータイムメントや報道がなされているように感じます。各国の主要政策課題であるインフレ対策にとってですね、川瀬相場でのドルどっぽ高というのが非常に厳しい、各国にとって厳しい状況にあるというふうに思っていますが、一方でアメリカにとってもですね、11月に大統領選を控えているということで、アメリカにとってもインフレ抑制というのが史上命題なのではないかというふうに受け止めています。そういう状況にあってですね、やはりドルが安くなる、ドル安容認というのはなかなか厳しいのではないかというのが各国の共通認識なのではないか、そういうところからですね、ある意味先ほど申し上げた介入を容認するような雰囲気というのが暗黙の了解の下進んでいるのではないかというふうに感じたりしています。しかし、そうではなくてですね、日本がこうあるべきと、あるいはいわゆるあらまほしき思いがですね、思い込みがそのようになっているのかなというふうにも感じるところもあるので、鈴木財務大臣はですね、この点どのようにご理解をされているのかというふうにお聞きしたいと思います。

14:23

はい、鈴木財務大臣。

14:25

今回の一連の会合におきまして、為替について申し上げますと、日米韓財務大臣会合の共同声明で、先ほど申し上げましたように、昨今の急速な円安及び、御印安に関する日韓の深刻な懸念を認識しつつ、既存のG20のコミットメントに沿って、外国為替市場の動向に関して引き続き緊密に協議をするということに合意をしたところでございます。加えまして、G7のコミュニケでも、日本の主張を踏まえまして、為替例との過度な変動が望ましくないことを含む、従前のコミットメント、これを再確認をしているところであります。政府としては、今般のこれらの合意を踏まえ、関係通貨当局と緊密に諸通を図りつつ、為替相場における行き過ぎた動きに対しては、適切な対応をとっていくという考えも併せて、私の方から表明をさせていただいたところでございます。いずれにいたしましても、円安ということについては、プラスマイナス両面があると認識をいたしておりますが、今何といっても、物価高騰対策、物価高騰を上回る賃上げを実現するということが重要な政治課題となっている中で、やはり円安がもたらす輸入価格の上昇については、強い懸念を私の方からも示したところでございます。これについては、日韓のみならず、日米韓、アメリカも含めて共同声明にあるように、その認識を共有することができたというのは、私は一つの成果であるということだと思います。これによって、何かこの先の適切な対応、それが何かとは申し上げませんけれども、そうしたことにつながる環境が整ったのかということについては、そう捉えられてもいいのではないかと思います。

16:53

はい、勝部賢治君。

16:56

今最後に大臣がおっしゃった、そのような環境がある意味整ってきたのではないかということなんですけど、ちょっとその点もう少し詳しく教えていただきたいなと思って、私が先ほど質問したのは、介入に対しては容認の空気があるのではないかということの前提でお聞きをしたわけですけど、そのことに対して、周りの国が少なくともアメリカと韓国については、そういう日本の様々な政策的な動向について理解を示しているという、そういう意味でしょうか。

17:39

はい、鈴木財務大臣。

17:41

具体的にアメリカがどういうように捉まえているかということにつきましては、他国の立場でございますので、私がここで明確にコメントすることはできないわけでありますけれども、いずれにいたしましても、カバセ市場の動向、これにつきましては、日米、それから日米韓の枠組みで緊密な移設を行うことができたと考えております。これを踏まえて日米韓の共同声明で合意に至ったこと、これは大きな成果であると思っておりますし、私どもともっても今後の対応につきましては、こうした共同声明に書かれていることを踏まえて行動するということになるんだと思います。

18:29

はい、加藤弁潔君。

18:31

次にですね、先ほど報告でも触れられましたけれども、ウクライナ支援とロシア制裁、さらにイランへの制裁についても話し合われたということでございますので、その点についてちょっとお聞きしますが、ウクライナ支援とロシア制裁については、引き続き堅持されたという理解でいいのかということと、また対イランへの制裁に関する我が国の主張、あるいは確認事項はどのようなものだったのかということをお聞きします。

19:09

はい、鈴木財務大臣。

19:11

ウクライナに対する支援につきましては、G7の共同声明におきましても、必要とされる限りの我々の揺るぎない支援を再確認したほか、引き続きロシア制裁を継続し、制裁の回避、迂回に対抗していくことを確認しました。また、マルチェンコ大臣とのバイの会談におきましても、私からウクライナに対する支援は揺るぎないということの旨も申し上げたところでございます。そしてイランについて申し上げますと、イランによる前例のないイスラエルへの攻撃を明確に非難をいたしましたG7首脳声明、これがすでに発出をされておりますので、そのG7の首脳声明を再確認した上で、イランによる地域の活動の不安定化を支える武器の取得、製造、移転を行う能力は減退させるために、将来措置をとる場合には、緊密な調整を確保するということについて合意をしたところでございます。

20:23

菅前賢治君

20:25

イランに対しても、G7の考え方に沿って日本も対応していくということの答弁だったと思いますが、イランとの関係は、我が国は過去にも、ある意味、石油の関係もあるので、いろいろ対応については苦力してきたところもあるのではないかと思っていますけれども、依然してもG7の中で強調した対応をするということを確認してきたということだと思います。あわせて、ロシアの制裁については、経済制裁というのを、この財政金融委員会でもずいぶん議論をしてきた結果がございます。現状はどのようになっているのかということもお聞きしたいところなんですが、これはまた改めてお聞きしますけれども、報道によると、ロシアの凍結資産をウクライナ融資の担保に活用するということを検討するみたいな報道がありました。仮にそれが具体化していくと、例えば、我が国には対象となるロシアの凍結資産というのが存在するのか、あるいはそれがあった場合、どのように対応していくのかということなんですけれども、これは財務省に見解を伺いたいと思います。

21:48

財務省三村国際局長

21:51

お答え申し上げます。まさしく我が国G7、その他の同志国とともに、ロシアの中央銀行に対する資産凍結措置というのを実施してございます。まず、金額がいかになのかというようなご質問だったかと存じますけれども、これにつきましては、昨年の9月でございますけれども、G7に加えまして、オーストラリア、この8カ国の当局から公表してございまして、ロシアの国家資産の凍結のこの8カ国での総額、G7プラスオーストラリアの総額ということでございますけれども、これが総額約2,800億ドルというのを、これ昨年の9月時点で公表してございます。その上で、それぞれの内訳といいますか、個別の国ごとの凍結額の方でございますが、これはそれぞれの国ごとにいくらというのを公表いたしますと、市場への不足の影響等々、恐れもあるというようなことがございまして、いずれの国もこれは公表していないというふうに承知をしてございまして、私どもも日本としても多額との関係もございますので、日本として凍結額いくらかというところを公表させていただいているところでございます。

22:50

はい、勝部健司君。

22:53

公表はいろいろ影響があるのでということなんですけれども、実際にこれをG7で進めていこうということが決まった場合、日本も同じような対応をしていくことになるということという理解でよろしいですか。

23:11

財務省三村国際局長。

23:14

お答え申し上げます。まさしく今回のG7の声明ではこの部分、今までの声明もやや踏襲しているところがございますけれども、この凍結資産の問題につきましては、G7の大臣総裁という意味でございますが、我々はそれぞれの法制及び国際法と整合的に動かせないようになっている、つまり凍結されておりますロシアの国家の資産をウクラナの支援のために活用し得る、その可能な全ての法則について、今年のプーリアーサミットに向けて検討していくんだということになってございますので、まさにそういったことを検討していくということでございますけれども、そこにおいて重要なことは、今少し申し上げました、それぞれの法制度及び国際法と整合的な、そういう法則をどうやって見つけていくか、そこがまさに議論のポイントになるかということで、今、厳に議論もしているところでございます。

24:00

はい、勝部健次君。

24:01

はい、分かりました。議論の行方を注視したいというふうに思います。次に、先ほど来、鈴木財務大臣は、日米間3カ国の財務大臣会合について、意義も成果もあったというふうにおっしゃっています。今回初めてということなんですけれども、その意義成果、さらに他にもあるのであればお聞きをしたいなと思いますし、今後の開催に向けて、どのような思いを持っておられるのか、ぜひ必要なものについては、積極的に出席すべきだというふうに思います。国会の対応ももちろんありますので、そこは色々検討が必要かというふうには思いますけれども、その会合に向けて、大臣の意気込みと言いましょうか、今回の成果を踏まえて、今後どのようにしていくかということも併せてお聞かせをいただけたらと思います。

25:10

鈴木財務大臣。

25:13

今回初めて開催になりました日米間財務大臣会合におきましては、先ほど申し上げたものも含めまして、まず地域情勢について率直な意見交換を行うことができました。またG20などでの国際的な課題、共通の諸課題についても議論をし、3カ国で引き続き密に協力していくことに合意をすることができました。日米間3カ国の財務大臣が一同に対して、安全保障問題やサプライチェーンの強靭化など、世界が直面する幅広い分野における協力を謳った共同声明をまとめることができた。これは画期的な成果であったと思います。先ほど申し上げたとおり、共同声明において、我々は最近の急速な円安及び音安に関する日韓の深刻な懸念を認識しつつ、既存のG20のコミットメントに沿って、外国為替市場の動向に関して、引き続き緊密に協議をするといった為替市場の動向についての共同声明についても、これは大きな成果だったと思います。今後、日米間の財務大臣会合の取り運びについては、確たることはまだ決まっていないと理解しておりますが、私としては、この初めての会合が大変意義深いものであったということを踏まえまわせれば、これからもぜひ三カ国での意見調整、また共通した認識を共有するということが大切であって、引き続き何らかの形で継続することが望ましいと、私はそう考えました。

27:11

勝部賢治君

27:14

それでは次に、上田総裁にお伺いいたします。総裁は現地での記者会見や講演で、今後の金融政策の変更についてお触れになり、日本でもそのことが大きく報道されました。会見や講演で総裁が話されたことについて、改めて若干丁寧にご説明をいただけたらと思います。

27:40

上田総裁

27:44

先週の米国での記者会見、講演等で、先行きの私どもの政策運営について、基本的な考え方を改めて説明したところでございます。ただ、特に新しいことを話したというよりは、先々週までの記者会見や国会でお話してきたことを、もう一度丁寧に海外米国で説明してまいったというところでございます。その内容は少し申し上げますと、今後の金融政策運営でございますけれども、基本的にはその時々の経済物価、金融情勢次第という考え方に沿って進めていきたいということでございます。より具体的には、金融政策の主たる調節手段となります短期金利の水準について、毎回の私どもの会合で経済物価の見通し、さらにリスクを丁寧に点検した上で、2%の目標を持続的安定的に、インフレ目標を実現していくという観点から適切に設定していくということでございます。さらに申し上げますと、先行き貴重的な物価上昇率が、私どもの見通しに沿って2%に向けて上昇していくということになりましたならば、金融緩和の度合いを調整していくということになるかと思いますので、その場合は短期金利を引き上げていくということになるかと思います。また、物価、経済見通しやリスクが変化すれば、それも政策の変更の理由になるというふうに考えてございます。もちろんでございますが、その上でですが、具体的にどういうタイミングで、どういう幅で、というようなことについて現在、余談を持っているわけではございません。

29:58

はい、勝部賢治君。

30:00

今、金融緩和の度合いを引き上げる可能性についても言及されましたが、今まで説明してきた内容の範囲内だということだと思うんですけれども、金利ある世界のメリット、デメリットが改めて問われています。先ほど大臣からもありました。日銀の野口審議院の講演の中で、変更があるにしても、かなりゆっくり、あるいは相当な時間をかけてやらざるを得ないのではないかというような発言もございました。一方で、今のイランの情勢などもあります。さらなる知性学的な緊張の拡大によって、資源の急到、あるいは円安のさらなる振興など、緊急な対応が必要な場合も出てくるのではないか。そしてインフレの振興に、内需の拡大、あるいは賃金が追いつかない、そういうような状況が今よりもさらに激しくなった場合、日銀としても政策選択をしなければならないことが出てくるのではないかというふうに考えますが、その点はどのようにお考えでしょうか。

31:31

日本銀行 植田総裁

31:38

繰り返しになりますが、私ども現状では基調的な物価上昇率が2%を下回っていて、ただしこれが来年にかけて少しずつ2%に収束していくという見通しを持っております。現状今2%を下回っておりますので緩和的な金融環境を維持していくことが適切であるというふうに考えていますし、先ほども申し上げましたが、見通し通りに物価の環境、物価をめぐる環境、基調的な物価上昇率の上昇が進行していくということであれば、徐々に金融緩和の度合いを縮小していくという局面に至るというふうには考えております。質問者:後半のさらなる資生学的リスクの権限化、あるいはそれに関連して内需が不信になるというような複雑な局面、あるいは研究の局面でどのような対応があり得るかということでございますが、まずそうしたリスクが急に権限化して、金融市場に何か不穏な動きが発生するということになりましたならば、私どもとしては流動性を機動的かつ柔軟に供給するということにより、金融システムへの影響を極力局所化するようにオペレーションに努めるということであるかと思います。それ以外のこうした動きに対する対応ということになりますと、普通の金融政策上の対応ということになりますので、やはりそうした動きが基調的な物価上昇率、あるいはその近い将来の姿にどういう影響を与えるかということを丁寧に点検した上で政策上の対応を決めるということになっていくかと思います。

33:50

はい、勝部恵健次君。

33:53

はい、ありがとうございました。いずれにしても、とにかく取り巻く情勢は、国一国というのか、日に日に変化をするわけで、機敏な対応というのが常に求められると思います。ちょっと時間がなくなりましたので、次の質問に移りますけど、鈴木大臣と上田総裁はですね、来週5月1日から5月6日まで、アジア開発銀行ADB年次総会ですとか、アセアンプラス3財務大臣中央銀行総裁会議、あるいは日中間財務大臣中央銀行総裁会議など、ハードスケジュールがですね、これからも続きます。先ほど、日米間の会合があった話をしましたけれども、中国はですね、不動産デフレや過剰海外輸出で、チャイナショック2.0などの問題を抱える地域でありますから、国でありますから、そことの対話をどのようなスタンスで臨んでいくのかということもですね、今、検討中ではないかというふうに思うんですけれども、財務大臣にお聞きをしたいと思いますが、先ほど、日米間については成果があったということなんで、とりわけこの中国との関係などについてですね、どのような目標を持っておられるのか、お聞きをしたいと思います。

35:34

はい、鈴木財務大臣。

35:36

ご指摘の中国経済に関する問題につきましては、地域経済に及ぼす影響が大きくなりかねないと考えていることから、非常に重要な問題であると認識をいたしております。例えば、不動産市場につきましては、先般公表されましたIMF、世界経済見通しにおきましても、中国の不動産価格の低下による中国経済の不調が、世界経済の過剰リスクとして指摘をされているところであります。政府といたしましては、中国経済を含む海外経済については、引き続き注視をしているわけでありますが、来週開催されますアジア開発銀行の年次総会の折にも、中国も初会合に参加されるということでございますので、中国を含めました各国とともに、こうした地域の経済情勢について、しっかりと議論をしなければならないと、そういうふうに思っております。

36:48

はい、勝部健司君。

36:51

今日も円が下がって154円、後半で推移をしているということで、諸外国との様々な会合でのコミットメント、協議、必要だというふうに思うんですけれども、そういう中にあって、我が国の円が本当に大丈夫なのかなという気がしてなりません。この円安の状況を、大臣や神田財務官なども、現在の円安相場はファンダメンタルズの繁栄ではない、だから適正ではなく、陶器筋の思惑、思惑がるみなんだというふうにおっしゃっておられて、私自身もそれを信じたいというか、そういうことなんだろうかなというふうに思っているんですけれども、海外から見ると、逆に今の日本の経済状況などを見れば、この円がある意味妥当なところというふうに認識をされていては困るなという思いもして、そういう意味で、大臣がお考えになるファンダメンタルズや円は、このような意味で確固として大丈夫なんだというような考え方をお示しいただけたらと。時間が参りましたので、簡潔にお答えいただくので結構ですが、私の質問はお答えをいただいて終わりたいと思います。

38:28

鈴木財務大臣。

38:30

ファンダメンタルズ、これは一般に国の経済の基礎的な条件ということを指すと理解をしておりますが、例えば、金融政策や金利、国際収支、物価と動向などが考えられると思います。その上で、これらのファンダメンタルズの動向や足元の仮想法について具体的に言及することは、市場に対する影響もございますので申し上げませんけれども、この間の委員会におきましても、今、先生が御指摘のように、その日本のファンダメンタルズを反映するということが、今の状況がどうなのかという御指摘もあったところでございますが、我々としては、日本の国際的な基礎的な条件というものは、様々な分野で整っていると、こういうふうに理解をしているところでございまして、仮想法をファンダメンタルズを反映して、安定的に作業することが重要であると、そのようにコメントをずっと従来からしているところであります。はい、終わります。

40:09

はい、じゃあね。

40:24

柳瀬寛文君。

40:26

日本維新の会の柳瀬寛文でございます。今日は上田総裁にお越しいただきまして、ありがとうございます。お忙しい中、またお疲れの中、お越しいただきましてありがとうございます。財務大臣におかれましては、特に質問はございませんので、もし、よければ、退席していただく結構なんですけど。

40:44

はい、わかりました。ありがとうございます。では、ぜひ私の質問を聞いていただいて、感想などいただけたらと思いますけど。今日は、FRC報告ということではありますけれども、金融政策についてお聞きしたいと思います。私は、日銀の上田総裁に質問するのは初めての機会でございまして、ちょっとトンマラがですね、ちょっといまいちおかっていないというところがありまして、何か、そんなこと聞くなよ、ということがあればですね、それはそういうふうに直接言って、おっしゃっていただいたほうがいいかなというふうに思いますので、それは、直接的に言っていただければありがたいなというふうに思います。このFRC報告ですけれども、金融機関に公的資金が注入された頃を含むバブル崩壊から、白川総裁までの金融政策について、まずお伺いしたいというふうに思います。バブル崩壊の原因は、いろいろ言われています。旧大倉庶銀行局の総領規制が原因だという声もあれば、三重の日銀総裁の徹底した金融引き締めが原因だという声もあります。遅かれ早かれ、このバブルの崩壊ということに至っていたんだろうというふうに思いますけれども、その前後の対応がまずかったのではないかという声もあります。いずれにせよですね、三重の総裁から2013年の黒田前総裁による異次元の大規模金融緩和に至るまでの約20年間、この国は不景気とデフレに苦しんでまいりました。が、金融政策は国民生活を助けることなく、極めて冷淡だったという感想を持っています。上田総裁は、4月10日の衆議院財務金融委員会で野田元総理の質問に対して、2013年からの異次元の金融緩和の評価について、結果としてデフレではない状況を作り出すところに大きく貢献をした。暫定的ではありますが、ネットでプラスであると評価しているというふうに答弁をされています。これについては私も同じ考えであり、異次元の大規模金融緩和を肯定したものとして納得できるものでありますけれども、ではですね、お伺いしたいのは、バブル崩壊時の三重の総裁から白川総裁までの金融政策、これを総評するとどのような評価をされているのかということについてまずお伺いしたいと思います。

42:58

はい、日本銀行上田総裁。

43:05

私は現総裁として過去の総裁方の政策を評価するというのはなかなか難しい立場でございますが、抽象的になって恐縮ですが、過去のそれぞれの時点で政策決定は経済部から金融情勢を踏まえた上で、政策委員で議論を尽くして判断されてきたものというふうに考えてございます。その上で申し上げますと、90年代後半以降の金融政策ですが、おそらく大きなポイントは2つありまして、1つはデフレットの戦い。これが90年代半ば後半以降始まったということだと思います。ただそれは日本銀行としては、短期金利を引き下げて金融緩和を通じて対応するということをずっと行ってきたわけですが、90年代後半には短期金利がゼロになって、いわゆるゼロ制約に直面する中で、なかなかそれ以上どう進むのかということについて、いろいろ困難に直面し、様々な対応措置は繰り出した、例えば時間軸政策を伴うゼロ金利政策であったり、量的緩和政策というような、非伝統的な金融政策を導入していったということだと思います。これがある程度総需要を支えるという役割を果たして、デフレットの戦いに対して、1つの支持材料といいますか、食い止めるデフレスパイラルのような事態には陥らないですんだということはあるんだと思いますが、完全にデフレからプラスのインフレに転換させるほどの力はなかったということかなと思います。もう1つはこの時期の政策はバブル崩壊に伴いまして、金融システムが非常に混乱した、金融不安が強まった時期に、地方銀行として何ができるかという観点からの対応が多かったように思います。様々な対応がなされましたが、基本的には必要なところに潤沢な資金供給をするということを通じまして、金融システムが当時90年代から90年代半ばから後半にかけて、危機的な状態に至ったわけですが、それが一段と悪化してしまうということは防ぐという役割をしたのかなと思っています。その2つの点において様々な努力をされてきたのが、この時期の金融政策だったと評価しております。

46:07

柳瀬寛君。

46:09

なかなか答えしにくいところをお答えいただいたんですけれども、さらに答えにくいことを聞くと、副総裁時代の利上げについては、私は早すぎたのではないかというふうに思いますけれども、これについての評価はどのようにお考えなのか。また白川総裁の非伝統的金融政策を取ったということではありますけれども、この金融緩和の規模については小さすぎたのではないかと私は考えているわけですけれども、この2点についてはどのような評価をされているのか、端的にお答えいただけます。

46:40

日本銀行 上田総裁。

46:44

繰り返しになって恐縮ですが、それぞれの時点での政策判断、それぞれの時点の情勢を踏まえた上で議論を尽くして判断されたものと考えております。過去の政策運営で上をめぐりましては、様々な見方、ご批判があるということは承知しておりますけれども、私としてはそうしたご批判、ご意見には謙虚に耳を傾けながら、今後の適切な政策運営を心でかけていきたいと思っております。

47:15

柳瀬宏文君。

47:17

ありがとうございます。過去のことを言うのは簡単だということの中で評価するのは難しいということですし、現日銀総裁としてはそこまでしか言えないということもよくわかりました。この間を遡ると、2011年の東日本大震災、2008年のリーマンショック、2006年のライブドアショック、2003年のリソナ銀行と足利銀行への公的資金注入、2001年のITバブル崩壊ということがございましたけれども、またこれは過程の話になって申し訳ないんですけれども、なかなかお答えできしづらいと思いますが、この節目節目で一元の金融緩和ができていれば、デフレからのより早い回復や、そもそもデフレにならなかった可能性があるというふうに考えるわけですけれども、この点についての評価はいかがでしょうか。

48:05

はい、日本銀行 上田総裁。

48:09

今ご指摘いただきました、様々な時点での金融政策対応ということですが、一元の金融緩和という観点からいたしますと、当時としてはそれまでに実行されたことがなかったような、様々な言葉は当時は非伝統的だと言っていたと思いますが、金融緩和訴求をそのときそのときで採用していったということだと思います。ただそれが繰り返しになりますが、金融システム不安を沈めるという意味ではある程度の効果を持ったと思いますが、不礼対応という意味ではもう一つ力不足だったということは、結果として事実かなというふうに思っております。

49:01

はい、柳瀬博文君。

49:03

どうもございます。ですからこの伝統的な金融政策に私は縛られ過ぎてきたのではないかという見解を持っておりますので、これからもこの伝統的な金融政策について縛られることなく、ぜひしっかりと対処していただきたいということを申し上げたいと思いますけれども、3月の金融政策決定会合の政策変更について伺います。内閣府が公表した2月の月例経済報告では景気判断は引き下げられており、3月もその判断は引き継がれています。民間最終消費支出は3四半期連続でマイナス成長であり、実体経済は弱いと。日銀が4月4日に公表した桜レポートでは、全9地域中7地域で総括判断を引き下げています。その中の記載を一部示すと、現在料費の上昇が続いていることや、コロナ有事の返済が開始するといった事情を抱える中、多くの中小企業が継続的なコストアップになる、ベアの実施に踏み切れないでいるということがありました。そして何より、実質個人消費はコロナ前を一度も回復できておらず、強弱といえば極めて弱い状況にあるというふうに思います。一方で、3月会合の公表文では、春冬の結果を見ると、昨年に続きしっかりとした賃上げが実現する可能性が高いとしているわけでありますけれども、そうなると、春冬の結果は今後、金融政策を左右する極めて重要な経済市場に新たに位置づけられたという理解をしてよいのかどうなのか。その場合、来年以降、春冬の結果が思わしくなかった場合には、追加の金融緩和の可能性が高まり、春冬の結果が予想外に良かった場合には、利上げの可能性が高まると。別の見方をすれば、来年から春は金融政策の季節になるという理解をしているわけですけれども、その理解でよろしいでしょうか。

50:50

日本銀行 植田総裁

50:54

委員おっしゃいますように、今年は春冬の結果にかなり重点を置いた、結果的には政策の動きになった面があるかと思います。ただ、春冬の動きは常に重要なマクロ経済変数として見てきておりますし、今後もそうであります。私の考えでは、当然春冬の結果だけでなくて、様々な経済変数を見て政策は決めるものです。今年の場合、春冬以外のその他の変数がある程度の動きを示していた。例えば、サービス価格はその前の賃金上昇の動きの影響を受けて、ある程度しっかりと上昇してきていた。それから、総事業にやや弱い動きが見られてわいたわけですけれども、設備投資と先行指標から判断いたしますに、持ち直しの可能性が高いというふうに判断してきていた。それから、消費の弱さもあったわけですけれども、もしも春冬で強い賃金が確認されて、それが賃金上昇率にだんだん跳ねてくる。一方で、物価の総合のインフレ率については、低下の基調が確認されてきていましたので、これが続けば消費にとってもプラスになる。というようなことから、たまたま他のところはまあまあの動きになってきた上で、これでさらに賃金のところが強い動きが出てくれば、政策変更の一つの大きな背景となるということで注目が集まったという面があるかと思います。これは今後もそうかどうかは、まったくそのときの情勢次第であります。で、もちろん繰り返しですが、春冬が常に重要な経済変数であるという観点から私ども見ているということではございます。

52:57

はい、柳瀬博文君。

52:59

私は今回の決定に関しては、春冬の結果を大きく見積もりすぎていたのではないかというふうに、私自身は見解を持っていまして、その他の変数に関しては、私は弱いと。持続的、安定的とはとても言えないような状況であるにもかかわらず、春冬がああいう結果だったからということで、今回その政策決定に踏み切ったということで、それは私は若干拙速だったのではないかという意見を私は持っているということですけれども、この春冬の結果というのは、これからも大きな指標として採用していくということで、それは当然のことだというふうには思うんですが、これ労働組合の組織率はですね、過去最小を更新し続けていて、厚生労働省の基礎調査によれば、昨年6月30日時点での推定組織率は16.3%ということで、労働者の6人に1人くらいしか組合員ではないという状況があります。残りの6人に5人の賃上げ状況について、どこまで反映されているのかということには、これ会議的であります。また、消費者物価指数の先行指標である企業物価指数は、前年同月比0%付近が続いていて、持続的な2%の物価目標が達成されるか自体がですね、かなり不透明な状況なんではないかなというふうに思います。加えて、先ほどもありましたけれども、世界の株式市場を見ると中等情勢の緊迫化による調整局面に入っていますし、不足の事態によるショックも警戒されていて、実体経済に悪影響を与える潜在的リスクも高まりつつあるというふうに思います。上田総裁は、非伝統的手法を取り入れることは否定していないとのことなので、これ目標が達成できない状況となった場合には、黒田前総裁が言っていたように、躊躇なく追加勧を行うと踏み切るという理解でよいのかどうか、これについてお答えください。

54:48

はい、日本銀行上田総裁。

54:52

先行きでございますが、仮に貴重的な物価の動きが我々の見通しからやや下振れてくるというような際に、どのような政策対応かというご質問だと思いますけれども、それはその時の経済、物価、金融情勢次第で、どういう具体的な手段を取るのか取らないのかということが決まってくるかと思います。あらかじめ具体的な対応の内容について申し上げることはなかなか難しいかと思います。あくまで2%物価目標を持続的安定的に実現していくという観点から、適切に政策を運営してまいりたいと思っております。

55:44

はい、柳瀬宏文君。

55:47

ありがとうございます。ぜひですね、この躊躇なく追加勧はということについてはご検討いただきたいというふうに思いますけれども、ちょっと質問を飛ばしてですね、時間の関係で、2006年3月の福井総裁の両的金融緩和解除のときには、その4ヶ月後の7月には、コールレートの水準が0%から0.25%前後にまで引き上げられました。振り返ってみればこれは拙速すぎて失敗だったと言えるのではないでしょうか。3月の決定会合の公表文では、物価安定の目標が持続的安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断としていますけれども、これ物価安定目標を実現の瞬間まで緩和をし続けるとですね、行き過ぎてしまうので、目標達成に近づくにつれて引き締めていくという理解をしています。ということはこれを見通している期間中には金融引き締めに動くということになると思いますけれども、見通せる、視野に入っている期間としてどのように考えているのか、これをお答えいただければと思います。

56:51

はい、日本銀行、上田総裁。

56:54

私どもの見通し現状では、2025年度までの見通しを出しております。この2%が達成されていくというタイミングでございますが、25年度にかけてというふうに現状では判断しております。

57:14

山川政宏君。

57:16

これですから、2025年度末より前、言い換えればですね、あと1年11ヶ月以内にはこれを金融引き締めに転じるということになりですね、2025年度末には緩和的な環境でなくなるということになるということなんだろうと思います。そうなるとですね、世間や市場の監視は3つに整理されると考えています。1つ目は、今おっしゃった「展望」ですね。展望のとおりに推移しているかいないかの最初の判断はいつごろになるのか。つまり、いつの時点で、物価と賃金の好循環のパスから外れていなければ、その後も大丈夫だろうと考えて引き締めに入るのか。2つ目は、展望のとおりに推移していると判断した場合、いつごろ最初の金融引き締めを行うのか。それは判断したときと同時なのか。3つ目は、賃金と物価の好循環は持続しているけれども、賃金や物価上昇の力が弱く目標を出すに至らないと判断した場合、及び好循環が崩れ、デフレに逆戻りしそうな場合のそれぞれについて、どのような措置をとることを検討しているかであります。これは他の中央銀行の例で見ますと、非伝統的金融政策をやめた後には、今後の金利調整の見通しであるフォワードガイダンスを示すところでありますけれども、上田総裁はフォワードガイダンスを示す考えはないということですので、これら3点を通して考えを伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

58:39

日本銀行、上田総裁。

58:42

現実の経済が私どもの見通しどおりに推移しているかどうかのチェックは、ある意味、毎日新しく出てくるデータ、情報で常に行っておりまして、それを持ち寄って毎回の決定会合で皆で議論いたします。そのときで集約した情報を一応まとめるという作業をいたします。それが何回か重なったところで、大きな情報で角度の高いものが入れば、それで見通しどおりに推移している、あるいはずれているということで皆は納得するでしょうし、ずれていそうだけれども、ちょっと一時的な動きかもしれないというようなときには、何回かかけてみないといけないということにもなるでしょうし、それについて、現時点で、例えば7月とか9月とか年末とか来年までとか、ここまでの情報を積み上げれば十分な情報を得たということになるだろうということを前もって申し上げるのは非常に難しいかと思います。その上で、好循環は持続しているが目標にちょっと届かないとか、あるいはもっと悪い方向に経済が行ってしまいそうであるというようなときにはどういう対応を取るかというのが後半のご質問だと思いますけれども、それも好循環がどれくらい目指す方からずれているのか、ずれているけれども一時的なのか、あるいはかなり長期的に続きそうなのかということ次第で具体的な対応は違ってくると思います。例えば一時的にずれていて、ちょっと待てばいいということであれば緩和の度合いを縮小するという程度を弱めるとか、縮小しないでしばらく我慢するとか、そういう対応があり得ると思いますし、もっと厳しいずれ方であれば何か新しい措置を考えるということもあり得るかと思います。それはまたそのときまでの入ってくる情報とそのときの経済情勢次第であるというふうにしか今のところは残念ながら申し上げにくいかと思います。

1:00:59

山中誠二君。

1:01:01

総裁としては多分裁量の余地を広く取りたい、フリーハンドを持ちたいということだと思いますけれども、私は今のご発言を聞いても、このフォードガイダンスをお示しになるということは重要なことなんではないかなというふうに今思いました。ぜひですね、ちょっと予見可能性を高めるということも必要ですし、また私はこの世論の圧力というかですね、世論に迎合してきた日銀の歴史というものも私はあったんではないかというふうに思っておりまして、そういったことを余談を排除するためにもですね、やっぱりある程度の見通しを示すということが重要なんではないかなというふうに思います。しばられたくないから、フォードガイダンスだから示したくないということはよくわかるんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

1:01:49

日本銀行 植田総裁。

1:01:52

えーと、しばられたくないということを言い換えますと、私どもとしては、前もってこういうやり方をきっちりするということを具体的に言い過ぎますと、蓋が開けたときに最適なやり方になっていないということがしばしばございます。ですので、調整する余地をなるべく残しておきたいというのが基本的なことでございます。ただし、そうは言っても、先行き何もなしに皆さん判断してくださいということでは困るという声が強くなると思いますので、今日もいろいろ申し上げておりますように、基本的にはこういう考え方で運営していきます。2%の目標を達成するために、基礎的な物価上昇率の動きを見ていきます。それがどう動いていくかはデータ次第でありますし、そのデータ次第に従って、データに沿って短期にの水準を調整していく。そういう考え方はきちんと説明しているところでありますし、見通しについても随時変える。例えば3ヶ月に1回新しい見通しを提出いたしますが、それについて詳しい説明をつけつつ、提示させていただくということをしていきたいと思っております。

1:03:13

司会 矢中瀬博文君。

1:03:15

(矢中) ありがとうございました。フォワードガイダンスの生みの親は上田総裁だということも、私は勉強して知りましたので、またこの点について、有効性については議論させていただければと思います。今日はありがとうございました。終わります。

1:03:50

司会 大塚光平君。

1:03:56

国民民主党新緑部会の大塚光平です。この国会でこの後提出される予定法案の中で、企業価値担保というのがこれから議論されるんですが、この企業価値担保、つまり不動産とか物的担保に依存しないで企業を評価するという、長年言われてきたことをようやく正面から取り上げるという意味で、意義ある法案だと思うんですが、その企業価値担保を日本の金融取引とか融資業務において普及させるためのポイントについて、大臣はどのようにお考えになるでしょうか。

1:04:42

司会 鈴木財務大臣。

1:04:44

今、大塚先生からご指摘のとおりに、今国会提出予定の、もう既に提出はされておるんですけれども、ご審議をいただく予定の事業性融資の推進等に関する法律案に盛り込まれております企業価値担保権、これは将来キャッシュフローを含む事業全体の価値を担保の目的とすることによりまして、不動産担保や経営者保障に依存せずに、スタートアップを含む幅広い事業者への融資を促進するための新しい担保制度であります。この新しい担保制度においては、事業全体の価値が担保価値となることから、この制度が広く活用されるためには、まず金融機関において事業内容や将来性を的確に把握し、事業全体の価値を適切に評価できる必要、まず目的が必要である。事業者の方におきましても、事業計画のほか、事業の強みや弱みを金融機関に適切に評価してもらえるように、これを適切に伝えること、これが必要であると考えております。これを踏まえまして法案では、金融機関において事業を適切に評価するノウハウが十分でない場合などに備えまして、金融機関や事業者に対して専門的な知見の提供等を行う機関の認定制度の創設も盛り込んでおりまして、金融機関や事業者に対しまして、こうした機関の活用を促してまいりたいと考えております。総理長としては、我が国の有志実務において、企業価値担保権が普及するように、制度の内容の周知に加えまして、こうした取組をしっかりと進めていきたいと考えているところです。

1:06:47

大塚康平君。

1:06:49

私自身は、1980年代に社会人になったわけでありますが、80年代ぐらいまでは、日本もどんどん高度成長で、不動産の価値もバブル的に上がる局面だけじゃなくて、じわじわ上がっている局面もずっと続いていた中においては、不動産担保を取るということにおいても、一応一定の合理性があったと思うんですけれども、その後、なかなかそうじゃない中で、企業や経済を発展させようと思うと、やっぱりあんまりそういうことに依存しない金融観光というものを作っていく必要があったんですが、長い間、なかなか日本ではそれができないと。従って、いまだに日本にはレンダーはいるけど、バンカーはいないと。これは私が就職した頃も言われていたんですが、最近、私もあちこちの金融機関で講演をお願いされたときに、30年たっても同じことをまだ言っているわけですね。だから、なんとか、今回、これ、いい形で成立をしてほしいと思うんですが、金融庁に頼まれたわけじゃないんですが、あちこちの講演で既に、今国会でこういう法案が出ますと、皆さん、企業価値担保ということは、言葉ご存じですか? というと、当然皆さんご存じなくてですね、それはいい話だと言って、大変関心が高いので、これをどういうふうに普及させていくかということなんですが、そういう中で、今日のこのFRC報告の27ページを見ると、たまたま私の地元の愛知銀行と中京銀行の金融機能強化法に基づく実施計画の概要というのがありまして、27ページを見ると、もし、冊子があったら、事務方、お渡しいただきたいと思うんですが、30億円の資金交付をする、なければないでいいです。読みますので。資金交付をする条件として、計画をいろいろ出すんですけれども、地域経済の活性化に資する方策というところに、なんて書いてあるかというと、不動産担保や個人保障に頼らない融資手段の多様化をしますと。まあ、それはいいことなんですけれども、つまり、やっぱり今現在そうしているという、自覚症状があるわけですよね。もしお手元にあれば、その下の方に、地域経済の活性化に資する方策として、不動産担保や個人保障に頼らない融資手段の多様化、他にもいっぱい書いてあるんですが、それをするので、金融機能強化法に基づく支援をしてほしいという、ことなわけですね。それはそれでいいことなんですけれども、それを裏付けるのが、今後、企業価値担保を前提にした融資などをしっかり行ってきますというふうにも、読み換えられることができると思うんですけれども、そこでちょっと提案なんですが、さっき僕が申し上げた質問はですね、これを普及させるためのポイントは何かということなんですが、かつてですね、担当副大臣をさせていただいたときに、中小企業等金融円滑化法というものをつくって、リーマンショックの後の貸出要件の変更に金融機関が積極的にちゃんと応じていただいて、金融機関の役割を果たすように促すためにはどうしたらいいんだという、これは加盟大臣のもとでつくった法案ですが、そのときには今の局長の皆さんも含めてですね、さてこれどういうふうにやるかなとみんな苦労したんですが、結局そこで組み込んだ法律の仕組みはですね、まず貸出条件に応じるという、貸出条件の変更を申し出られたら、企業から相談を受けたら、積極的にその相談にちゃんと応じる努力義務を課したわけですよね。だけどこの努力義務だけで本当にうまくいくのかということで、3ヶ月に1回ですね、どのくらい申し出があって、それにどのくらい応じたかという係数をちゃんと報告してくれというその報告というスキームを入れたわけですね。そうすると金融機関はこの、やっぱり横も睨みながら、他は一生懸命やっているのに、うちは一生懸命やらないのでは批判浴びるかもしれないということで、相乗効果でみんなが一生懸命貸出条件の変更に応じるようになって、思いのほかうまくいったともいえますし、人によってはちょっと強くこれが機能しすぎて、相当たくさんの企業を救いすぎたのではないかという声もあります。ただ企業側からしたら救われすぎたということはないでしょうと、これで我々は本当に助かったんですと思っていらっしゃる方は結構多かったんですが、それはその後法案が、法律がなくなっても今監督指針にその基本的な考え方は書き込まれています。そこでこの企業価値担保なるものが法案が成立して、もし金融勧告の中にこれが登場することになったら、金融機関の報告事項として融資のうちどのくらいは企業価値担保融資をしているかということを報告させるというふうにされたらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。

1:12:28

鈴木財務大臣

1:12:31

先生からも御指摘いただきましたが、この企業価値担保の創設というのはある意味画期的なものであるとこういうふうに思います。特にこれからスタートアップの方なんかに頑張っていただかなくちゃならないときに、元手には何も手元には何もないような方も、将来性をきちっと目利きをして融資をするということは大切なことなんだと思います。やはりこれは何とか育ってもらいたいという思いを私も持っておりまして、法律が出来上がったらもうあとは自由にやってくださいというわけにはいきませんので、金融庁としては様々な面でモニタリングをいろいろやっております。そういう中でやはりこうしたものがきちっと根付いていくことについての状況をですね、現状を把握するということは大切だと思いますので、どういう形でやるかはともかくとしてモニタリングはしっかりとやる必要があると考えます。

1:13:29

大塚光平君

1:13:30

もちろん詳細は仮に法律が成立したらその後、聖書令やいろんなことでディテールは決めていくと思うんですが、今大臣御自身もおっしゃったように、今回出てくる法案はどっちかというと、スタートアップとか、あるいはM&Aなどを想定した立法事実になっているような気がするんですが、私はですね、これは広く企業全般に対してこの企業価値担保融資というものが浸透していくということが非常に大事なポイントだと思いますので、ぜひスタートアップとかですね、そのM&Aに限定せずですね、広く金融機関と企業の関係において、企業価値担保融資というのは一般的なものであって、したがって、メキキのしっかりできる金融機関は企業価値担保融資を一般してくれているというのは、それは報告を見たら横並べで比較できちゃうわけですから、あそこの銀行に行ってもその比率が低くて、不動産担保ばっかり要求されるから、あそこの銀行にはちょっと行くのやめとこうとかですね、こういうインセンティブが働きますので、ぜひうまく仕組みをつくっていただきたいなと思います。もう一問通告をさせていただいておりますが、今、日本の不動産、タワーマンもそうですし、一部の不動産物件がバブル的な感じにもなっているわけですが、当該融資に対する日本の金融機関の融資状況、相当前向きに、かつてのバブルのときのような雰囲気になっているのか、その辺はどんなご印象をお持ちでしょうか。

1:15:26

鈴木財務大臣

1:15:28

外国投資家によりますオフィスなどの国内事業用不動産への投資状況につきましては、民間会社の各種レポートやヒアリングによりますと、コロナ禍は世界的な金融緩和を背景に不動産取得が積極的でありましたが、足元では投資額が減少し、昨年は4年ぶりの売り越しに転じたものと承知をしております。一方で、今後につきましては取得姿勢の鈍化を示唆する指摘がある一方で、基幹投資家の購入スタンスに大きな変化はなく、一部には投資を再開あるいは加速させる動きが見られるとの指摘もありまして、様々な見方があるものと考えてございます。そして、それに対する融資の状況ということでありますが、外国投資家による投資案件に係る融資状況について網羅的に把握はしておりませんけれども、我が国金融機関による国内不動産向けの融資残高は全体として増加をしており、こうした中で、外国投資家の資金を手元としたファンド等がスポンサーとなった投資案件に対して、我が国金融機関が数百億円規模の大口融資を行っているものも複数存在しているということを認識をいたしております。金融庁としては、海外投資家によります不動産投資の動向が国内の不動産価格や我が国の金融システムに与える影響を注視をするとともに、我が国金融機関による国内不動産向け融資の動向でありますとか、その余震管理の状況について引き続き適切にモニタリングをしたいと考えております。

1:17:26

大塚光平君。

1:17:33

注視をする、モニタリングをしっかりするというお話ですので、ぜひしっかりやっていただきたいんですが、実は去年から中国の金融当局が中国の不動産会社等をかなり厳しく、場合によっては破綻をさせるという方向に舵を切っていますので、何が起きつつあるかというと、しからば、そういう不動産投資などで儲けようという資金は日本に振り向けようという動きが始まっているというふうに、私なりの情報ルートでは聞いておりますので、今でも既に東京やその他の地域のタワーマンも、あるいはオフィスも含めて、実はきれいなビル建っているけど、意外に空いているオフィスとか、空いているタワーマンがいっぱいあって、ちょっと先行きが懸念される。これも中国の金融当局の姿勢がそのように変わって、厳に不動産会社を破綻させつつあるという中で、ぜひ外国資金の動き、そして今大臣がおっしゃったような外国ファンドの日本の不動産への投資状況については、しっかり注視をしていただきたいということをお願いして終わりにします。

1:19:16

はい、小池晃君。

1:19:18

日本共産党の小池晃です。

1:19:22

仕組み債の悪質販売と銀行と証券、銀商連携の問題について聞きます。仕組み債はデリバティブを使って高い利回りを謳う一方で、特定の株式や為替などに影響を受けて、損失が大きく膨らむ可能性がある金融商品です。これから始まって、いわゆる98年の金融ビッグバンで、解禁が日本でもされまして、当時はプロ向けのものだったと思うんですが、どんどん一般市民にまでこの販売が広がってきた。私の事務所に、2017年に2回に分けて2700万円仕組み債を買った高齢の女性から相談がありました。それまで何度か取引していた大手のD証券会社の担当者に、岩盆保証の安全支査をお願いしたらすぐに自宅まで来て、岩盆保証で4%付くものがあると。トルコリラ債券を組み合わせた仕組み債を提案してきたそうです。担当者は、トルコは若い人が多くて、これから経済発展するので、5年間預けることになるけれども、リターンは大きいと。これからの会社に電話をかけるので、「はい」とだけ言ってくださいと言われて、電話で5分間ぐらい説明を受けて、「はい」と言って、それで書類を作ったと。そして結局、全額損失で全て失ったというんですね。金融庁にお伺いしますが、仕組み債をめぐる問題については、金融庁としてはいつごろから、どのような被害が出ていると認識されていたか、被害の広がりについてどのように対処してこられましたか。

1:20:55

金融庁伊藤監督局長。

1:20:58

お答えを申し上げます。特定非縁利活動法人の証券金融商品アスセン相談センターとFINマークというのがございますけれども、ここに証券関係の苦情が寄せられているところでございまして、苦情件数だけで全貌を把握することはもちろんできませんけれども、ご参考までに申し上げますと、2012年度から2018年度ぐらいまでは、年によって差は大きいものの平均するとおおむね100件程度の苦情、年間ですね、ございましたけれども、2019年度には226件、2020年度には189件、2021年度には152件、直近でございますけれども、2022年度には364件ということで、近似苦情件数が急増しているという状況でございます。

1:21:46

小池晃君。

1:21:47

あの被害広がっていると思うんですね。大臣にお伺いしたいんですが、これ提供金の代わりだって言って宿主勧められたとかね、あの強引に勧められて3600万円被害にあったとかね、顔見知りの銀行コインから勧められて損失出た、退職金が元本割れした等々ですね、これ被害広がっているんですね。これ被害者の多く高齢者で泣き寝入りさせられているというのは実態です。この深刻さどう認識されてますでしょうか。

1:22:16

鈴木大臣。

1:22:18

あの仕組みさえをめぐりましては、金融機関による不適切な販売関与によりまして、多数の個人投資家が影響を受け、結果として複数の金融機関に対して行政処分を発出する事態に至っておりまして、誠に遺憾であると、そのように思っております。このような事態を受けまして、日本証券業協会では、自主規制ガイドラインを改正をして、金融機関の経営陣が自ら、仕組みさえの販売方法の策定を行う。そして、事後検証と販売体制の見直しに関与することを求めるなど、販売関与体制の適正化に向けた取組が進められているところであります。金融庁といたしましても、販売関与体制の適正化に向けた対応が十分に取られているかどうか、しっかりモニタリングを行うとともに、経営陣との対話を通じまして、顧客本位の業務運営を徹底してまいりたいと、そのように思っています。

1:23:33

小池晃君。

1:23:35

この背景何があるかという問題なんですが、千葉銀行と子会社の千葉銀商圏、あるいは千葉銀行と包括提携を結んでいる武蔵野銀行、これ、高齢者を標的にして、適合性の原則に違反して、仕組みさえを不法に販売していたことが明らかになって、今年3月ですが千葉銀行の佐久間秀俊会長は責任を取って、会長を辞任されています。昨年、金融庁は行政処分を行っていますが、その内容を簡潔に説明してください。

1:24:06

伊藤監督局長。

1:24:09

お答え申し上げます。千葉銀商圏におきましては、顧客の投資方針や投資経減に照らして不適切な仕組みさえの販売が行われていたこと、千葉銀行及び武蔵野銀行におきましては、顧客属性を確認・検討せず、顧客を仕組みさえに誘引するなど、投資過誤状問題のある形で、商圏会社への顧客紹介が行われていたことが認められたことから、商圏取引と監視委員会による処分勧告を踏まえ、千葉銀商圏等に対し、昨年6月23日に業務改善命令を発出したところでございます。この業務改善命令におきましては、千葉銀商圏に対しましては、適切な業務運営体制の構築、経営管理体制及び内部管理体制の強化等、千葉銀行及び武蔵野銀行に対しては、これらに加えて、銀商連携ビジネスモデルの構築等、法令等の遵守及び適正かつ健全な業務運営を行うことを含む業務改善計画の策定・実施を命じたところでございます。

1:25:05

小池晃君。

1:25:06

配付資料に問題点をまとめたものがあります。ご覧いただきたいと思うんですが、もともとプロ向けの商品なわけですが、プロだったら、いろいろなリスクも理解して投資すると思うんですが、金融機関が対面で販売する場合、これは高齢者が多いわけで、リスクが十分説明されないまま、特に銀行、銀行ということで信頼してしまって購入してしまう。賃金はやっぱり低金利で本当に長期にわたって苦しんでいるから、手数料収入が高いので、こういったものに流れていくというのはあるんだと思います。だから、本来想定されなかった、若年層はネット証券なんか今使いますから、本来想定されなかった高齢者なんかにこの仕組みさえというのが売られている。問題は、先ほど言いました銀行に対する高齢者の信頼を利用して、銀行と証券が一体に行われているということなんですね。千葉銀行では紹介した顧客が千葉銀証券から仕組みさえ買うと、千葉銀に手数料の一部が入るという仕組みで、千葉銀の後院の業務目標に組み込まれていた。武蔵野銀行も同様な仕組みで、武蔵野銀行は役員が指定委員長に対して店別の仕組みさえ収益実績表というのを送付して、積極的な仲介を支持していた。まさに組織的な販売を銀行証券一体でやってきたんですね。金融庁の調査では、2022年3月時点で8割の賃金が仕組みさえを使っていたというわけです。やはりこれはですね、構造的な問題があるのではないか。この事件を報じた日経新聞は諸説で、千葉銀などのケースが悪質なのは、賃金と系列証券の提携が不適切販売の温床となった点だと指摘しているんですね。金融庁に聞きたいんですけど、千葉銀行、武蔵野銀行のケースってのは、銀商連携の歪みの表れではないでしょうか。

1:27:09

伊藤監督局長。

1:27:12

はい、お答え申し上げます。まず千葉銀行、武蔵野銀行と千葉銀証券との間の問題点について、今、委員からも御指摘ございましたけれども申し上げますと、この両銀行と千葉銀証券の間では、金融商品仲介業務に係る提携契約というのを提携しておりまして、この内容では、両銀行のお客さん、銀行のお客さんに対して、証券会社が扱う商品のラインナップのみを説明すると、個別の関与しないということでございましたけれども、実態は、顧客属性を確認しないまま、銀行のお客さんを仕組み再購入に誘引するといった、投資家保護上極めて不適切な形で、証券への顧客紹介を行っていたということが認められております。これも委員御指摘のとおりでございますけれども、このような不適切な顧客紹介が行われた原因としては、銀行の行員の行責評価体系が、工程数量の仕組み再提案を招きやすいというものになっていたこと、紹介顧客からの苦情について、苦情もたくさん出ておりましたけれども、発生原因分析や改善策の立案を行っていなかったということ、それから顧客への説明内容等の内部管理部門によるチェックが、形式的なものにとどまっていたというような、銀行の業務運営体制の不十分さに原因があり、また千葉銀商店におきましても、銀行から紹介された顧客について、本来は、証券において適合性原則を踏まえて、売るか売らないかということを判断しなければいけないわけですけれども、それをしないままに、銀行から送られてきた内容、お客さん、それから誘引した商品について、売っていたというような販売管理体制の問題があったと、こういう銀商の関係が、千葉銀商店、千葉銀行、千葉武蔵野銀行に関する問題となって現れたと認識しておりまして、こういった点を是正するように、今もフォローアップをしているところでございます。

1:29:08

小池晃君。

1:29:09

個別の管理体制の問題はもちろん問題なんですが、やっぱり背景には、銀商連携という仕組みですよね。これは、実は1992年の金融制度改革関連法の質疑の際に、私ども日本共産党は、金融と証券との垣根を取り払い、銀行が子会社方式で証券業務に本格的に参入できる道を開けば、不正取引を引き起こすもとになるんじゃないかと指摘をしました。やっぱりそういう事態が生まれてきているのではないかなというふうに思うんです。大臣、やっぱり今回の事態が示しているのは、やはり規制緩和ではなく、規制強化が必要なんではないか。ファイアウォール規制を見直して、罰則の強化など、さらに厳しい措置をとるべきではないか。それからもう一つ、併せてお聞きしますが、今岸田政権は、資産所得倍増プランということで、所蓄から投資へという、そういう旗を振っているわけですけど、こうした中で、だから前議員協は、新しい資本主義の実現に向けて、逆に、銀商ファイアウォールを緩和すべきだということを主張しているんですね。金融審議会でもそういう主張をされています。私はね、規制強化こそ必要であって、さらなる規制緩和というのは、今の時点でこんなことは許されないのではないかと思いますが、大臣いかがでしょうか。

1:30:25

鈴木大臣。

1:30:26

まずご指摘のファイアウォール規制でありますが、1993年に、同一金融グループ内において、銀行業、証券業を営むことを可能とする規制緩和を実施した際に、顧客情報の適切な保護や利益相反取引の防止等の弊害防止措置として、併せて設けられた規制でございます。この規制につきましては、これまで数次の見直しを行ってきましたが、その際には、規制緩和を通じたより高度な金融サービス提供等を通じた顧客の利便性向上などを目指すのみならず、顧客情報管理や利益相反管理、優越的地位の乱用防止といった弊害防止措置の実効性を確保するための追加的な措置を必要に応じて講じることによりまして、顧客保護に支障が生じないよう、必要な制度整備を行ってきたところでございます。そういう経過もある中で、例えば、最近の2022年の見直しの際には、規制緩和と同時に、私ども金融庁に優越的地位の乱用防止に係る情報収集窓口というものを設置いたしまして、弊害防止措置の実効性を強化するための措置を講じておりまして、当該窓口に寄せられる情報を活用しながら、顧客保護が適切に図られているか、金融機関に対する必要なモネタリングを行っているところでございます。そして、その後、このファイアウォール規制の緩和につきまして、前議員協からの要望も受けております。この要望のほかにも、このファイアウォール規制につきましては、昨年の新しい資本主義グランドデザイン及び実行計画2023改訂版においても、規制の在り方や必要とされる対応について検討を行うこととされているところでございます。金融庁といたしましては、この規制の在り方の検討に当たりましては、より高度な金融サービスの提供を通じた顧客の利便性向上のみならず、顧客情報管理や利益相反管理、優越的地位の乱用防止といった、弊害防止措置の実効性をしっかり確保できるかどうか、これを確認しながら進めることが重要と考えておりまして、この点をしっかり念頭を置きながら、検討をしてまいりたいと思っております。小池晃君。質問は申しませんが、ファイアウォール規制の強化こそ、私は今必要になっているということだと思います。そして、やはりこうした事態が生まれる背景にあるのは、老後の資金が2000万円必要だという、金融審議会が出した報告書で、年金だけでは暮らしていけないという、やはり高齢者の不安につけ込んでいるという問題もあるというふうに思います。公的年金の検証のとしてもあって、やはり老後資金について、どうやってしっかりと安定的なものにしていくのかということは、これは政府全体を挙げてきちんと考えていただく課題ではないかということも申し上げて、質問を終わりたいと思います。以上です。【質問者】

1:34:27

上谷総平君

1:34:32

山瀬殿上谷総平です。今月17日、新型コロナワクチンのリスクが十分に伝えられず、ワクチン接種後に亡くなった方々の遺族13人が、国に対して約9,150万円の賠償を求める集団訴訟を提起されました。また、次のパンデミック時にワクチンの接種が許容されることなどへの懸念から、13日には約2万人の国民が池袋でデモを行いました。このように、厚生労働の分野では、新型コロナのまわりに対する政府のこれまでの政策について、国民が見直しや検証を求めています。以前からお伝えしているように、経済の分野でもこれまでのコロナ対策の検証が必要ではないかと考えています。政府は、感染者数や死亡者数ではなく、PCR検査の陽性者数をもとに緊急事態宣言を発令し、国民の活動と経済の流れを止める判断をしました。その保証措置として、ゼロゼロ融資を実施しましたが、3年が経過しても融資を受けた事業者の経営状況は改善されず、返済猶予期間が終了し、昨年からは倒産が増えているというデータも出ています。さらに、追い打ちをかけるように、インボイス制度などによる増税、電力政策の誤りによる電気料金の高騰、人手不足と賃上げによるコスト増加が続いており、さらに今後は金利の上昇も予想されます。その中、4月9日の日経新聞には、企業の倒産は経済の侵侵対策であるという記事が掲載されていました。ヒャブズって何もない中で倒産をする企業があるなら、それを侵侵対策と考えることは致し方ないのかもしれません。しかし、中小企業が直面している困難は、コロナ時の政府の政策の誤りに起因する部分もあるのではないかというふうに考えています。意外では、新型コロナによる健康被害よりも、経済活動の停止の方が国民に与えるダメージが大きいというふうに判断し、ロックダウンしなかったところもあります。こうした背景を前提に3点お聞かせいただきたいと思います。まず1つ目は、2020年から政府が行った緊急事態宣言と、それに伴う行動制限などが経済に与えた影響を現在どのように分析しているのかについて。2つ目は、今後同じようにパンデミックが起きたときに同じような判断をするかについて。3つ目、先ほど述べた背景から、企業倒産が増加する可能性がある中で、マイナス金利の解除により金融機関の貸し出し金利が上昇することに対して、財務省や金融庁はこの流れを良しとするかについて、3点お聞かせください。

1:37:02

内閣府大臣官房 上野審議官

1:37:07

お答えいたします。新型コロナの感染拡大時には、外食や旅行といった対面型サービス消費など個人消費を中心に、我が国経済は下押しされてきましたが、感染が拡大する中で国民が自発的に外出を控えたことによる影響も含まれており、行動制限措置そのものによる影響のみを切り分けることは困難です。我が国の政府としては、感染拡大や緊急事態宣言による経済的な影響に対して、特別定額給付金や持続化給付金、自室無利子・無担保有子、雇用調整助成金の特例措置など必要な支援策を機動的に講じ、経済の下支えを図ってきました。こうした粘り強い取組の効果もあって、コロナ禍の厳しい状況にあっても、失業率などは低水準で推移し、その後の経済社会活動の正常化に伴い、我が国経済の持ち直しが進んできたと認識しております。

1:38:03

内閣官房、濱内閣審議官。

1:38:11

2点目のご質問についてお答え申し上げます。政府においては、昨年9月以降、新型コロナへの対応の経緯を踏まえつつ、新型インフルエンザ等対策推進会議において、精力的にご議論いただいておりまして、有事における対策の選択肢を整理した政府行動計画の改定作業を今進めているところでございます。この改定作業においては、例えば、平時から医療機関等と協定を締結し、感染症発生後の早い段階から必要な医療提供が可能となるよう取り組むことをするなど、平時からの取り組みを強化することとしております。お尋ねの次の感染症期が生じた場合の対応につきましてでございますが、これは実際に起こる感染症期間の状況などによりますため、一概にお答えすることは難しいところでございますけれども、今申し上げましたとおり、平時からの準備を重視させることによりまして、必ずしも今般のコロナ対応と同じような状況とはならないように備えていきたいと考えております。いずれにしましても、平時の備えを重視することが大変重要と考えておりまして、こうした考え方を踏まえて、次の感染症期間に向けて万全の体制を整えてまいりたいと考えております。

1:39:14

はい、鈴木財務大臣。

1:39:17

3点目について答弁をさせていただきます。政府といたしまして、今後貸出金利の上昇によりまして、事業者が厳しい状況に置かれるのではないかと懸念する声があること、民間の調査結果によれば、令和5年度の倒産件数は前年度より増加し、おおよそコロナ禍前と同程度の水準になっていること、これは承知をしているところであります。金融庁としては、民間金融機関による貸出金利については、これは金融機関と事業者の交渉を通じて適切に決定されるべきものと考えていますが、その上で、金融機関に対して貸出金利の引上げを行う場合には、事業者の理解を得られるよう、丁寧な説明を行うよう求めるとともに、貸出金利の動向や、それが借り手に与える影響等について注視をしてまいります。加えまして、金融庁としては、コロナ禍における各種支援策が期限を迎えるとともに、物価高や人手不足等の影響で厳しい状況に置かれている事業者も多いことから、金融機関が経済環境の変化を踏まえつつ、経営改善、事業再生の支援など、事業者の実情に応じたきめ細かい支援を徹底することが重要であると考えておりまして、引き続き金融機関に対しまして、こうした対応を促していきたいと考えております。

1:40:51

神田総平君。

1:40:53

回答ありがとうございます。前回のコロナの後の自粛等々の分析について、平時の備えをお聞きしたんですけれども、いろいろデータを見ると、日本のコロナの被害というのは、欧米に比べると小さかったんですね。それほど大きな被害がなかったにもかかわらず、緊急事態、自粛があったのではないかというふうに分析することができます。さらに、京都大学の藤里先生の研究によると、自粛が感染症の縮小をもたらすということは、統計的に否定できるのではないかという研究もあります。感染症の効果が限定的であるにもかかわらず、経済的な被害は大きく、その後をまだ少し引いているというような現状があるのではないかということに対して問題提起をしておきたいというふうに思います。そして、そういったことをきっかけに、今、多額のコロナ対策費を使ったわけですけれども、これは以前も聞いたことなんですが、対策費が一体何にどう使われたのかということが、やはりまだ国民に示されていないということだと思います。やはり、今、今後のそういったものは出さないということをこの間聞いたんですけれども、過去にどう使ってどういう効果があったのかということは、やはり今、もう3年たったので出せると思うんですよね、分析をすれば。それをやはり明確にして検証して説明する責任はあるというふうに思います。これをやらずに税金が上がるから経済が十分に回復しない、それを状態を置いておいて経済の新陳代謝で、そこの市場の弱者は退場すべきだというふうな言論が出てくるというのは、やはり私、国として不誠実ではないかなというふうに感じるわけです。過去の政策に対する検証をもう少ししっかりと行って、中小企業や個人事業主のサポートを継続していただきたいというふうに要望します。関連してですね、昨年度始まったインボイス制度によってですね、今年度の税収はどれぐらいになると見込んでられるか、数字をお聞かせください。

1:43:16

はい、財務省青木主税局長。

1:43:19

お答え申し上げます。令和6年度税収見積もりにおきます国地方の消費税収のうち、インボイス制度の導入による増収額につきましては、国地方合わせて1,730億円と見込んでおります。

1:43:36

はい、上谷総勢君。

1:43:38

はい。1,730億円ですね。私も小さな会社をやっているんですけれども、インボイス制度が始まって、ものすごく業務というか雑務が増えました。これ政府ですね、働き方改革で労働生産性を上げようと言っているのと、私矛盾しているようにやっぱり感じるんですね。1,700億円の税収を得るために、どれだけ国民に事務労力をかけているのかということを考えると、やはり働き方改革の観点からしてもですね、インボイス制度を見直すべきだというふうに思っています。インボイスの話はちょっと後で置いておいて、ちょっと一旦話しとれるんですけれども、前回の質問、あ、以前の質問で引き戻した点、1点お聞かせいただきたいと思っています。2021年の3月から9月にかけて河野大臣がYouTube等で著名人とコラボレーションしてですね、新型コロナワクチンの安全性に関する情報を配信されておられました。またこの時期に配信、発信力の高い複数のYouTuberもワクチン接種を推奨する動画を配信していました。政府がこれらのYouTuberに対して費用を払って依頼していたのかという指摘があったので、先日厚労省にここでお聞きしたらですね、厚労省としては予算をかけた広報はしていないという回答だったんですが、では政府全体として広報の一環としてこのような施策が行われていた事実はあるのか、またその場合広報活動にどれくらいの費用がかかっていたのか、その点についてお聞かせください。

1:45:02

内閣大臣官房、広瀬政府広報室長。

1:45:07

お答えいたします。政府広報室においては新型コロナウイルスワクチンについて、ワクチンの特徴や接種の重要性など正しい情報を知っていただくために、YouTuber等を起用した動画9本を作成し、合計で3,200万円の支出をしているところでございます。

1:45:38

神谷総勢君。

1:45:42

ありがとうございます。では厚生労働省ではなくて、政府広報の方から事業を外注して、その中から一部インフルエンサーに費用が引かれていたという理解、その金額は3,200万円ということでよろしいですね。分かりました。この間そこまでしっかり聞けていなかったので、確認をさせていただきました。このような形で政府が広報して、収集をされたコロナワクチンですけれども、厚労省は9億2,840万本分のワクチンを購入し、実際に接種されたのは4億3,619万回分で、契約のキャンセルや海外の提供分を除くと、2億4,415万回分が廃棄の対象になったということです。そしてその廃棄されるワクチンの金額は、概算で6,653億円に上るということでした。どのような方針で、この必要量の倍以上のワクチンを購入することになったのか、現在改めてその経緯をお聞かせください。

1:46:42

内閣、失礼。厚生労働省大坪健康生活衛生局長。

1:46:49

お答え申し上げます。新型コロナワクチンは一番多い方で、高齢者等で、計7回の接種の機会を準備させていただきまして、これに関しては、計4回の予備費及び1回の補正予算を用いまして、合計で9億2,840万回分、これを契約をさせていただいております。これの具体ですけれど、一番最初の予備費、令和2年9月8日、これ措置されたものにつきましては、3億1,400万回分、これを契約しております。このときは、まだどの企業がワクチン開発に成功するか分からない中で、必要なワクチンを確実に確保するために購入をしたものでございます。その次、令和3年5月14日に措置されました予備費、これは接種が伸びてまいりましたので、ファイザー社のワクチンの接種の促進のために購入をいたしたものでありまして、2億7,500万回分。その次、令和3年8月27日に措置されました予備費で、1億2,000万回分。令和4年3月25日の予備費では、1億7,300万回。令和4年12月2日、これは令和4年度の第2次補正予算で成立いただいた4,640万回。こういったことで、累次の判断、見直しなどを行いながら対象者を確定して、その都度予算を確保してまいったところであります。そのうち、先生御指摘のように、アストラゼネカと武田社、これはキャンセルをしておりますので、その合計が2億406万回でありまして、加えて海外にもアストラゼネカ、海外供与しておりまして、これ4,400万回分。これを差し引きますと、日本の国民のためにご用意したものが、6億8,034万回分と、こういうことになります。

1:48:47

はい、上谷総勢君。

1:48:49

はい、ありがとうございます。ちょっと時間が来たので、最後に簡単に聞きたいんですけれども、財務大臣ですね、こういった形で結局、召集の倍ぐらい買っていて、(おまとめください)はい、厚労省は無駄とは考えていないという回答だったと思いますけれども、これはやっぱり国民としてはですね、感情があります。捨てた分だけで6,000億円分以上使っている。インボイス1,700億円分で1年分です。4年分ぐらいの、逆捨てている分でありますので、これ今後ですね、またこういう機会あると思います。そのときしっかり予算検証してですね、無駄遣いにならないように、しっかりとチェックしながら、購入計画を作っていただきたいというふうに思います。以上です。

1:50:05

はい、道文和孝君。

1:50:07

茨城県選挙区の道文和孝です。本日は、FRC報告を含む一般調査における質疑ということで、FRC報告について特出するべきことがございませんので、質問の方に入らせていただければと思います。金融経済教育推進機構、4月5日スタートということで、体制が整ったというところになるかと思いますけれども、金融分野においては、銀行、また証券のほか、保険や信託、貸金業など、多様な業態があります。それぞれの業界団体、また自主規制機関がございますが、保険の分野においては、生命保険協会、また日本損害保険協会などが、協定を締結し、機構との連携を図るように、努めるという方針が示されております。そこで、投資など特定の業態に偏ることなく、バランスの取れた金融経済教育を推進するという観点から、業界団体、また自主規制機関においては、機構の業務に関して、どのような役割を期待しているか、というところをお伺いできればと思います。

1:51:17

金融庁総合政策局堀本政策立案総括審議官

1:51:23

お答え申し上げます。まず、金融経済教育推進機構における教育内容ですが、従来から金融経済教育において持続している金融リテラシーマップがあります。これに沿って行うということですので、家計管理や消費生活の基礎、あるいは社会保障、税制度、産経制のほか、金融トラブル対応などについて、観点を取り入れる予定です。そうした中で、業界団体を含む関係者との連携でございますが、機構の教材コンテンツについて、その質の向上を図るべく、それぞれの専門的な知見に基づいたアドバイスをいただくということや、あるいは、多くの学びの場を設けていく観点から、公私派遣の周知広報にご協力いただくということをお願いしているところでございまして、多くの関係者より、すぐにご対談いただいているということでございます。投資だけに偏ることなくという、バランスの取れた教育を、ぜひ念頭に置いていただくところでお願いします。金融経済教育推進機構、主要業務の一つであります、金融経済教育の教材コンテンツの作成があります。家計管理、生活設計、そして適切な金融商品の選択、資産形成、消費生活の基礎、悪質な投資関与など、金融トラブルの水没策、こういったものがコンテンツにされるかと思いますが、その一方で、新認査も既に開始されております。既に個人の資金が投資商品に向けられているということを鑑みると、この教材コンテンツ作成というのは早急に対応しなければならないと思います。4月5日にスタートしているところでありますが、8月に本格稼働というふうに伺っております。今、その教材等を含めたスケジュール感をお願いしたいと思います。教えていただければと思います。

1:53:24

金融庁総合政策局堀本政策立案総括審議官

1:53:30

ご質問の教材コンテンツの作成についてでございます。これについては、派遣公使が用いる教材コンテンツについては、本格稼働のときには作成を終えるよう準備をやっているところでございます。ただ、こうした教材は、それ以降も公使派遣等の結果を踏まえて、日々改善していくことが重要だと思いますので、本格稼働後もその質量を高めるべく、引き続き見直しを進めていくと考えております。

1:54:02

道後美学校君

1:54:04

ありがとうございます。先ほどもお伝えしましたが、既に新入生が始まっております。教育のタイミングがすごく重要だと思います。今が機会だと思っておりますので、ライフステージの変化であったり、新入学、または入社、そういったタイミングでの教育が本当に必要だと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いしたいと思います。続いて、金融トラブルの被害の防止に向けた連携をお伺いできればと思いますが、今、深くある消費者トラブルが頻発しております。消費者が投資や資産運用が危ないものというふうに、誤ったイメージを与えかねないというところでも、今進みようとしている金融レタラシーの向上であったり、資産形成の行動変容、それを阻害する懸念もあります。昨年、参議院の消費者特別委員会において、自民党担当大臣から、金融トラブル被害の防止に向けて、金融庁関係省庁、また地方自治体と連携して、消費者教育の推進にしっかりと取り組むということをお答えいただいておりました。今回のこの期間の監督官庁である金融庁として、消費者の育成、その視点から消費者が自立する、そうしたところで消費者トラブルを未然に防ぐ取り組みが必要であると考えます。消費者庁との連携について、どのようなことをしているかというところを伺えればと思います。

1:55:33

金融庁総合政策局堀本政策立案総括審議官

1:55:38

お答え申し上げます。先ほど御答弁申し上げましたとおり、金融経済教育推進機構の教育内容には、金融に関わる消費者トラブルへの対応、これも含まれる予定でございます。消費者庁との連携でございますが、例えば、新たなトラブルの事例等がございましたら、消費者庁からご提供いただく、ご共有いただくということもありますし、あるいは、先ほど申しました教材コンテンツの作成についても、消費者庁からアドバイスをいただく、それから、機構が事務局を今後務める予定になっている金融経済教育推進会議というのがございます。この有識者会議にもご参加いただこうと考えております。消費者庁と機構との密接な連携は非常に重要でありまして、この旨は、先般3月15日に閣議決定されました、国民の安定的な資産形成支援に関する施策の総合的な推進に関する基本方針にも明記をしております。金融庁としては、両者の連携が円滑に行われるよう、しっかり支援してまいりたいと考えております。続きまして、今、本当に増えているフィッシング詐欺、特殊詐欺への対応状況についてお伺いできればと思います。警察庁が2月に公表されました令和5年の犯罪情勢によりますと、インターネットバンキングに係る性相禁止犯の発生件数、過去最多を更新しています。その他、フィッシング詐欺によるものとみられます。また、架空請求詐欺、冠婦金詐欺、こうした特殊詐欺の認知件数も1万9000件を超えるということで、被害額も2年連続で増加しております。昨年11月の私の質疑に、失礼しました。おいても、指摘したとおり、犯罪行為を徹底的に摘発するというところとともに、国民への啓発、注意喚起を図ることが重要だと考えます。金融機関、クレジットカード会社、対策にかかる負担も今大きくあるというふうに伺っています。政府としても、効果的な抑止策、早期に確立する必要があると考えます。キャッシュレス推進していくと、顧客の利便性も高まるのですが、一方で犯罪者の利便性も高まるということになります。最近、取組や検討が行われている内容についてお伺いできればと思います。

1:58:14

警察庁長官官房、佐野審議官。

1:58:18

お答え申し上げます。委員ご指摘のとおり、キャッシュレス社会をめぐる脅威は深刻であると認識しておりますことから、警察庁におきまして、金融業界やEC業界等の有識者からなりますキャッシュレス社会の安全・安心の確保に関する検討会を開催いたしまして、被害に遭わないための環境整備や警察における対処能力の向上に関し、さまざまな提言をいただいたところでございます。警察といたしましては、提言を早期に実現すべく取組を進めておるところでございまして、既に実施した例を申し上げますと、インターネットバンキングによる不正送金事犯等におきまして、暗号資産交換業者の金融機関口座に送金をさせる被害が多発していると、こういった状況を踏まえまして、本年2月、金融庁と連携いたしまして、金融機関に対する暗号資産交換業者への不正な送金への対策強化、こういった要請を実施したところでございます。引き続き検討会の提言等を踏まえまして、関係機関、団体等と連携いたしまして、これら事犯の被害防止対策や取締りを総合的に推進してまいりたいと、このように考えております。

1:59:35

金融庁では、これまで金融機関に対して不正送金対策の強化を求めるとともに、金融機関の利用者に対し、金融庁ウェブサイト等を通じて、フィッシング攻撃に対する注意喚起を行ってきているところでございます。最近では、昨年の12月、警察庁と連盟で、インターネットバンキングの利用者向けに金融庁ウェブサイトやSNS等を通じて、フィッシング攻撃の手口の注意点について改めて周知するとともに、身に覚えのない取引を確認した場合は、速やかに金融機関に問い合わせをすることを促すなどの注意喚起を実施したところでございますし、また、暗号試算交換利用者喚起につきましては、今ほどご答弁ありましたように、連盟で各業界団体に対して要請を行っているところでございます。引き続き、金庁といたしましても、警察庁とも連携しつつ、フィッシング先等による被害の予防に向けて利用者に注意を促すとともに、金融機関に対して更なる不正送金対策の強化を求めてまいりたいと考えております。

2:00:34

経済産業省商務情報政策局 山陰商務サービス政策統括調整官

2:00:42

近年、キャッシュレス決算が拡大する中、発生していますクレジットカードの不正利用被害としましては、フィッシングメールからの偽サイトに誘導してのカード番号を入力させる等によりまして、カード番号を摂取いたしまして、それをECサイトオンラインで不正利用する、いわゆる番号投与、これが2023年のデータによりますと93%対象締めでございます。消費者が安心安全にクレジットカードを利用するためには、フィッシング対策を適切に講じることが重要と考えてございます。そのため経済産業省では、フィッシング対策といたしまして、利用者向けの注意喚起の動画を作成し、YouTubeなどで配信したり、政府広報による発信を強化するなど、国民の啓発注意喚起を行っているところでございます。また、クレジットカード会社等でのセキュリティ対策の強化といたしまして、利用者がクレジットカード会社のドメイン名に成り立ちました、いわゆるフィッシング名を受信しないようにするために、送信ドメイン認証技術でございますDマーク、これの導入等を要請することとともに、仮にフィッシングによってカード番号が摂取されたとしても、不正利用はなされないようにするために、2025年3月末までに、入試取引での本人認証を可能とする仕組みを導入するよう求めているところでございます。さらには、本年4月9日にクレジットカード会社等をはじめとしまして、警察署などにもご参加いただきながら、官民対策会議を立ち上げまして、こうした対策の導入状況をフォローすることで、クレジットカードの不正利用防止対策を拡大していきたいと考えてございます。引き続き、関係省庁とも連携しながら、フィッシング対策及び懲り被害防止をしっかり取り組んでもらいたいと考えてございます。

2:02:10

はい、どうも、大海真紀子君。

2:02:12

はい、ありがとうございます。非常に、もう口座、また名義を持っている国民全員が本当にターゲット、対象になります、犯罪になりますので、何とかそこを防ぐためにも、また今、金融機関多く、コールセンターの対応人数を大幅に増やして対応しているということですが、それでもこの犯罪が止められないというところは、根本のところを何とか解決していく施策を取らなければならないと考えます。最後の質問させてください。食事の支給に関する非課税限度額の引き上げの必要性についてです。企業が従業員に対して食事を支給した場合、従業員が食事の価格の半額以上負担し、かつ企業の負担額が月額3,500円以下、この場合においては給与として課税されないということとなっております。この非課税限度額、昭和59年に設定されて以来、今日まで改定されていないというものになっています。今、物価が上昇して社員食堂等でも提供する食事の費用も高得する。そんな中で、この非課税限度額の見直しを求める公務員も多くいただいております。国会でも度々議論にはなっておりますが、現状改めて調査した上での非課税限度額引き上げを検討すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

2:03:25

国税庁法師屋次長

2:03:27

お答え申し上げます。企業が従業員に対しまして、食事を含め、金銭以外の現物を支給した場合の経済的利益につきましては、金銭で支給した場合と同様に、原則給与所得として課税対象となりますが、食事の支給につきましては、福利厚生的な性格があることや、奨学なものにつきましては、強いて課税しないという奨学不追求の観点から、従業員が価格の半額以上負担し、かつ企業の負担額が月額3500円以下の場合には課税しないこととしております。その上で、こうした非課税額の取扱いにつきましては、食事に関する物価の動向のほか、企業から従業員への食事支給の実態等も考慮しながら判断することが適当と考えております。一般に社員食堂のある企業は、大企業を中心とした一部の企業に限られており、また金銭で食事手当が支給されており、給与課税されている方々も多いという実態もございます。食事の企業の食事支給に係る非課税額の取扱いにつきましては、こうした実態を踏まえ、その対象とならない方々との課税上の公平性の観点にも留意し、総合的に判断していく必要があると考えてございます。今、企業の採用競争というのもありまして、福利構成の食事補助に含めても、競争環境の中で食事手当に手厚くするような福利構成を持っている企業もたくさんいますので、その辺も調査を改めてしていただければと思います。ありがとうございました。

2:05:28

本日の調査はこの程度にとどめます。国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。政府から趣旨説明を徴収いたします。

2:05:41

鈴木財務大臣

2:05:43

ただいま議題となりました国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容をご説明申し上げます。政府は国家公務員等の旅費制度について国内外の経済社会情勢の変化に対応するとともに、職員の事務負担軽減を図るための所要の改正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。以下この法律案の内容につきましてご説明申し上げます。第一に、旅費について、旅行に要する実費を弁償するためのものとして、その種類及び内容に係る規定を簡素化することとしております。第二に、自宅から出発する出張に係る旅費の支給を可能とするとともに、旅行者に対する旅費の支給に変えて、旅行代理店に対する直接の代金の支払いを可能とするなど、旅費の支給対象の見直しを行うこととしております。第三に、国費の適正な支出を図るため、違法に旅費の支給を受けた旅行者等からの旅費の返還に関する規定を整備するとともに、財務大臣による各庁の庁に対する監督規定を設けることとしております。以上がこの法律案の提案の理由及びその内容であります。何卒御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。以上で趣旨説明の聴取は終わりました。本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。

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