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衆議院 総務委員会

2024年04月18日(木)

3h14m

【公式サイト】

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=55161

【発言者】

古屋範子(総務委員長)

西野太亮(自由民主党・無所属の会)

平林晃(公明党)

吉川元(立憲民主党・無所属)

櫻井周(立憲民主党・無所属)

阿部司(日本維新の会・教育無償化を実現する会)

宮本岳志(日本共産党)

西岡秀子(国民民主党・無所属クラブ)

中司宏(日本維新の会・教育無償化を実現する会)

藤岡隆雄(立憲民主党・無所属)

18:05

19:00

これより会議を開きます。

19:05

内閣提出、特定電気通信駅務提供者の損害賠償責任の制限及び、発信者情報の開示に関する法律の一部を開設する法律案及び、第212回国会岩谷良平参法会1名提出、特定電気通信駅務提供者の損害賠償責任の制限及び、発信者情報の開示に関する法律の一部を開設する法律案の両案を一括して議題といたします。この際、お諮りいたします。両案審査のため、本日、政府参考人として、総務省大臣官房総括審議官 湯本宏信さん、総合通信基盤局長 今川拓夫さん、法務省大臣官房審議官 柴田則子さん、法務省大臣官房審議官 松井信一さん及び、文部科学省大臣官房学習基盤審議官 浅野敦之さんの出席を求め、説明を聴取いたしたと存じますが、ご異議ありませんか。(( なし ))ご異議なしと認めますよと、そのように決しました。質疑の申し出がありますので、順次、これを言わせます。

20:09

西野大介さん。

20:14

皆様おはようございます。熊本肉選出自由民主党の西野大介でございます。今日は早速、プロバイダー責任制限法一部改正案について、伺っていきたいと思います。現在の我々の生活において、インターネットというものは、もちろん欠かすことができない存在であります。しかし一方で、SNS、さらには、Yahooニュースのコメント欄などを見ますと、本当に見るに絶えない、バリ増温が関係されます。我々は政治家ですので、政策論争における反論、さらには、主義主張に対する批判、こうしたものは当然、真摯に受け止めなければいけないわけでございますけれども、ノリを超えて人格攻撃になる、そういったリスクも我々は、あるわけでございますので、ある意味で、そういった誹謗中傷に苦しんでいらっしゃる皆様方の気持ちが一番わかる立場にあるというふうにも言えると思います。我々は誰もが安心して活用できるネット空間の実現、快適で、そして公正なネット空間の実現に向けて、これからも政治の立場からしっかり取り組んでいかなくてはいけないというふうに思います。そして今回の法案は、そういう意味において、第2歩あるいは第3歩となる取り組みだというふうに考えておりますが、こうしたネット空間の規制を考える場合に、避けでは通れない課題がやはり、表現の自由とのバランスということになろうかと思います。私、大学法学部でございますので、憲法の授業で一番最初に習ったことの一つが、表現の自由というものは、憲法が保障しているさまざまな権利の中で最大限尊重されなければいけない、そういう権利、人権の一つであるということを勉強しました。なぜかと申しますと、表現の自由というのは、一旦失われてしまうと、民主主義の過程で回復困難だと。つまり、例えば経済の自由などにおいては、たとえ仮に過度な規制がかかったとしても、言論活動を通じてそれを回復していく余地があると。一方で、表現の自由については、一旦規制がかかってしまうと、言論活動自体に規制がかかってしまうから、民主主義の過程においても、もしかしたら回復できない可能性がある。だから、規制については慎重にしなくてはいけないという考え方だと思います。とは言っても、侮辱罪、あるいは名誉毀損罪、さらには脅迫罪、こういった表現の仕方次第では犯罪を構成する、こういった場合も考えられるわけですから、表現の自由といえども、必ずしも無制約、無制限ではないということだと思います。このことは、憲法においても公共の福祉に反しない限りという文言で、表現の自由に対する内在的な制約を期待しているところでございます。そうした大原則を確認した上で、まずは今回の法改正で対象となる違法有害情報について確認していきたいというふうに思います。まず、違法有害情報と一言で言っても、責任の度合いというのは様々なものがあると思います。一番重いのは、今申し上げました刑事責任を構成するような表現でございます。そして次に、仮に刑事犯罪とまではいかなくても、例えば他人のプライバシーを侵害する損害賠償の対象になるような民事責任を伴う場合、さらには我々でいえば政治責任を伴うような場合、社会的責任を伴うような言動、こうした色々責任と言っても違法と言っても色々な段階があるんだというふうに思います。そこでお伺いいたしますが、今回の改正で新たに課されることとなる義務の対象となる違法有害情報として、どのようなものを想定しているのかということを総務省からお伺いしたいと思います。

23:36

今川総合通信基盤局長。

23:43

答え申し上げます。インターネット上の情報流通の主要な場となっているSNSなどのプラットフォームを提供する事業者には、違法有害情報の流通の低減に向けて社会的責任があり、対策の実施が求められているとの認識のもと、今回の法律案ではプラットフォーム事業者の社会的な責任を踏まえ、削除などの対応に係る迅速化と透明化を求めることとしております。具体的には、違法となる権利侵害情報については、大規模なプラットフォーム事業者に対して一定期間の応答義務を課す対応の迅速化を求め、必ずしも違法ではない有害情報については、削除基準の策定と運用状況の透明化を求め、異なる内容の規律を課すこととしております。

24:28

西野大輔さん。

24:30

ありがとうございます。今、いろいろお答えいただきましたけれども、私が思うに刑事犯罪を構成しないようなものについては、当然、被害を受けた方、さらには事業者、いろいろ工夫をしながら削除するのかどうか検討するということが必要になるのかもしれませんが、犯罪を構成するような侮辱罪とか名誉毀存在とか、そういった刑事犯罪を責任を伴うような違法情報の発信については、私は被害者とか事業者に委ねるのではなくて、政府として一定の対応をすべきなんじゃないかというふうに思いますけれども、総務省としてはどのようにお考えか伺いたいと思います。

25:06

今川総合通信基盤局長。

25:13

答え申し上げます。 委員から御指摘ございました刑事責任を伴うような情報について、例えば、プラットフォーム事業者に行政機関による削除要請の対応を義務づけることは、行政機関からの要請があれば内容を確認せず自動的、非会的に削除されることにより、利用者の表現の自由を自主的に制約する恐れがあるため、慎重な検討があるとの指摘があり、総務省の有識者会議の第三次取りまとめにおいても、そのような報告がなされたところでございます。SNS上の刑事侵害情報については、これまでプラットフォーム事業者による利用規約に基づく自主的な削除などの対応を促進してきたところでございまして、このプラットフォーム事業者による削除などの対応がさらに適切に進むよう、本法案ではプラットフォーム事業者に対し削除対応の迅速化や運用状況の透明化を求めることとしております。その上で、表現の自由に配慮しつつも、被害者救済の実効性を確保するため、総務省においてどのような情報を流通させることが法令違反や権利侵害となるのか明確になるよう、関係団体と協力することにより、ガイドラインなどを示すことを検討してまいりたいと考えております。

26:24

西野大介さん

26:26

ありがとうございます。昨日、総務省の方々と話をさせていただきましたけれども、確かにこうした刑事犯罪を構成するような表現について、表現の自由を守る観点から、もうがっちりとした規制は難しいんだけれども、実態として現実問題として、そういったものに関しては速やかに削除されているから問題ないと、現実問題としてそんなに問題じゃないという話を聞きましたので、私もそういった点では安心をしているところでございます。そして次に、今回の改正で義務の対象となる違法有害情報については、当然、民事責任を伴う情報も含まれというふうに理解しておりますけれども、例えば、個人攻撃、誹謗中傷、こういったものだけではなくて、不特定多数の皆さん方を混乱させるようなフェイクニュース、こういったものが対象になるのかどうかということについても伺いたいと思います。

27:16

今川局長

27:22

お答え申し上げます。ご指摘のありましたフェイクニュースなども含む偽誤情報については、名誉毀損や著作権侵害、営業上の利益の侵害など、権利侵害に該当する場合には、大規模なプラットフォーム事業者に対して、被害者からの申出に対し、一定期間内に応答する迅速化の義務がかかることになります。また、偽誤情報が権利侵害情報に該当しない場合であっても、事業者に対して自らの削除基準やその運用状況の公表を求める透明化の義務を課すこととしておりまして、これにより各事業者の偽誤情報に関する取組が国民利用者にわかりやすいように開示され、プラットフォーム事業者自身による削除基準や運用の見直しなどの対応を促すことにつながると考えております。

28:09

西野大輔さん

28:11

はい、ありがとうございました。個人の権利の侵害になるかどうかということを基準の中心としつつも、利用者あるいは事業者、さらには発信者、そういった方々が納得できるような仕組みづくりがされるということでございます。私もそれで納得したいというふうに思います。続いて、今回の義務の対象となる大規模プラットフォーム事業者について伺いたいと思いますが、SNS事業者のみならず、例えば5ch、2chといった掲示板事業者、さらにはYahooニュースのコメント欄事業者、こういったものも対象になるのでしょうか。SNSのみならず、こういった掲示板やニュースのコメント欄にもバリゾーゴンと散見されますので、そういった観点から伺いたいと思います。

28:57

今川局長

29:03

答え申し上げます。削除対応の迅速化や運用状況の透明化の義務を負う対象事業者については、権利侵害が多く発生する可能性が高いものとして、多くのものに利用されているサービスを提供する事業者を指定することとしております。この点につきまして、総務省の有否者会議の報告書では、特に権利侵害情報の流通やその拡散が生じやすいものとして、不特定社間の交流を目的とするサービスであって、他のサービスに付随して提供されるものではないサービスを提供する事業者を対象とすることが適当であるとされております。本法案が成立されたときには、具体的な対象事業者を検討してまいりたいと考えておりますが、この有否者会議の報告書を踏まえると、不特定社間の交流を目的とするサービスであって、他のサービスに付随して提供されるものではないサービスということでございまして、SNSや掲示板などを提供する事業者のうち、大規模なものを対象とすることを考えているところでございます。

30:03

西野大輔さん。

30:05

はい、ありがとうございます。今回の法案では、まずは不特定多数の皆さん方に情報が行き渡り得るSNSを対象としつつ、それ以外のものについては、今後検討していくということで理解しているところでございます。そして次に、今回の法案で様々な義務、削除基準の策定公表、こういったものが義務付けられておりますけれども、例えばヨーロッパのEUの基準なんかを見ますと、これに付加して様々な義務が課せられております。こういった今回の法制の義務だけで十分対応できるのか、その実効性についてどうお考えなのか、ということにもお伺いしたいと思います。

30:46

今川局長。

30:52

お答えいたします。インターネット上の情報流通の主要な場となっているSNSなどのプラットフォームを提供する事業者には、違法有害情報や偽誤情報の流通の提言に向けて社会的責任があり、対策の実施が求められていると認識をしております。本法案ではこうした観点から従来の発信者情報開示の仕組みに加えまして、プラットフォーム事業者による削除などの対応に係る迅速化と透明化を求めることとしておりまして、インターネット上の誹謗中傷などによる被害の早急な回復と表現の自由とのバランスに鑑みまして、実効的な対策であるというふうに考えております。また本法案により新たに設けられるプラットフォーム事業者における義務規定への履行状況につきましては、政府として各事業者から公表される内容をしっかり把握をしまして、分析をした上で、社会情勢や技術の進展などを踏まえて、不断に必要な検討を加えてまいりたいと考えております。

31:52

西野大介さん。

31:54

ありがとうございます。今、どうやってその義務を履行していることを確認するのかということについても、今お答えがありましたので、一つ質問を飛ばしたいというふうに思います。最後になりますけれども、例えばこのような規制、諸外国の規制を見てみますと、アメリカでは、連邦政府レベルでは全く規制を課していない。そして州政府レベルにおいても、カルフォルニアとか一部の州を除いて、こういったネット上の規制を課していないという状況でございます。一方でEUでは、先ほど申し上げましたように、日本以上の規制を課しているというところでございます。このネット空間の規制をめぐっては、諸外国の例を見ても、本当に試行錯誤をしながら進めているというのが現状だと思います。それほど表現の自由、そして名誉毀損、あるいは人を傷つけるような言動を規制する、そのバランスが非常に難しいということだというふうに思いますので、私はこれからも引き続き、最適なネット空間のあり方について、検討を進めていく必要があるというふうに思います。政府としてどのような決意を持っていらっしゃるのか、ということを最後に伺って終わらせていただきたいと思います。

33:00

今川局長。

33:03

お答え申し上げます。ご指摘のとおり、諸外国においては様々な考え方がある中で、我が国におきましては、違法有害情報の流通が依然深刻な状況であることを踏まえまして、被害の早急な回復と表現の自由とのバランスに鑑み、EUに近しい規律を入れることとし、大規模なプラットフォーム事業者に対して、人種対応の迅速化や運用状況の透明化を義務づけることとするものでございます。その上で、委員のご指摘の最適なネット空間の在り方といったことでございますけれども、総務省におきまして、デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会、という有識者会議におきまして、生成AIによる偽誤情報の流通拡散などの新たな課題について、検討を絶えまず進めているところでございます。総務省としては、国際的な動向も踏まえ、この夏ごろの取りまとめに向けまして、偽誤情報の流通拡散の問題への対処と表現の自由の確保、これら両方をしっかりと見つつ、制度面を含めた総合的な対処の検討を進めてまいりたいと考えております。

34:09

西野大介さん。

34:11

ありがとうございました。松本大臣、渡辺副大臣、西田政務官におかれましても、最後までお付き合いいただいてありがとうございました。これで終わります。

34:33

次に平林昭さん。

34:35

平林昭さんです。

34:40

おはようございます。公明党の平林昭です。本日も質問のお聞きをいただきましてありがとうございます。一昨日参考人質疑を立たせていただきまして、本当に権利侵害の回復と表現の自由のバランスに対する感覚があったりとか、法案における規定の意図もより深く理解をさせていただきまして、大変勉強になったところでございます。その認識のもと、本日は総務省の方に質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。まず、立法事実について確認させていただければと思います。総務省におかれましては、誹謗中傷対策、あるいは違法有害情報への対策、これまでもずっと講じてこられたというふうに認識をしております。すなわち、プラットフォーム事業者の責任制限規定の明確化であったり、迅速な裁判手続きでありましたり、あるいはユーザーに対する情報モラル、及びICTリテラシーの向上のための啓発活動、こういったことも取り組んでこられたというふうに認識をさせていただいております。こうした経緯の中で、今回の法改正に至っている、その意味におきまして、現行制度のどこに問題があって、それを今回の改正によってどう解決しようと考えておられるのでしょうか。西田総務大臣、政務官に伺います。

35:57

西田総務大臣、政務官。

36:02

お答えをさせていただきます。総合省では、インターネット上の誹謗中傷等の被害者の救済を円滑にするなどの対応を図るため、両社のICTリテラシーの向上や、令和3年のプロバイダ責任宣言法改正による簡易な裁判手続きの創設、相残体制の強化など、総合的な対策を進めてまいりました。一方、インターネット上における誹謗中傷等の違法、有害情報の流通は、依然深刻な状況でございます。被害者の皆様からは、投稿の削除に関する相談が多く寄せられているところでございます。こうした現状認識を踏まえ、被害者にとっては大きな負担となる裁判手続きによらなくても、プラットフォーム事業者による誹謗中傷等への適切な対応が促進されるよう、本法案では、大規模SNS等のプラットフォーム事業者に対して、誹謗中傷等の投稿の削除申請について、一定期間内の応答義務を課すなどの削除対応の迅速化や、投稿の削除基準の策定と、その運用状況の公表等の運用状況の透明化を求めることとするものでございます。以上でございます。

37:14

平林明さん。

37:15

ありがとうございます。投稿削除に関する相談が多く寄せられており、そこにしっかりと対応していこうということで、なおかつ参考人の皆様も評価しておられましたけれども、結構バランスにしっかりと配慮されているということでもあって、今回の法案はそういう意味において意味のあるものだと理解をさせていただいております。その上で、今西野委員も御指摘がございましたが、諸外国においてもこういった法制、色々作法しながらと申し上げましたけれども、進められてきているというふうに認識をしております。というわけ、EUにおけますデジタルサービス法、いわゆるDSA、最もある意味、我々が目指すものと類似した法整備なのではないかなというふうに伺っているところでございますけれども、こうしたDSA、あるいは米国の法整備と比べまして、改正案成立後の日本の法整備、どのように評価されるとお考えでしょうか。総務省の御見解を伺います。

38:10

今川局長。

38:16

お答えいたします。プラットフォーム事業者への規律について、EUではデジタルサービス法が設けられておりまして、削除申出に対し、地帯なく通知する義務、削除基準の策定公表義務、運用状況の公表義務などの規律を課しております。一方、アメリカでは、連邦法レベルでは、プラットフォーム事業者に対して、対応の迅速化や運用状況の透明化を求める、公法上の義務を課しておりませんが、カルフォルニア州では、州法により、プラットフォーム事業者に対して、削除基準の策定公表義務、運用状況の公表義務の規律を課しております。このように、プラットフォーム事業者への規律は、先進国の中でも様々ではございますけれども、今回の本法案による迅速化・透明化の規律は、プラットフォーム事業者への規律で先行する、EUのデジタルサービス法に近しい規律となっておりまして、その上でEUにはない、一定期間内の通知義務も課しているものでございます。

39:11

平林昭さん。

39:13

はい、ありがとうございます。今回の法案は、ある意味、ヨーロッパのDSAを目標としつつ、それ以外の規定も設けられていると、そういうお話でございましたけれども、これ、ある意味、故障として、日本版DSAという言い方を、ある意味、してもいいのかなと思うんですけれども、これ、通告していませんけれども、局長、いかがでございましょうか。

39:38

今川局長。

39:43

委員、御指摘のとおりと考えております。

39:46

平林昭さん。

39:47

はい、ありがとうございます。定着していくこと、心から期待をさせていただいております。引き続きまして、今回の改正案におきましては、大規模特定電気通信駅務提供者を規定し、その事業者に対しまして、対応の迅速化、運用状況の透明化に関する各種措置を講ずることを、これ、義務としているということでございます。これ、大規模とは、ユーザー数や通信回数などで規定をされることですけれども、かなり大きな数字、ユーザー数でいえば、1000万といったような数字が想定されると伺っているところでございます。こうした大規模事業者に対応義務づけること、これは当然いろいろないんですけれども、それだけでいいのかということは、ちょっと疑問を持っているところでございます。大学などにおける学内のSNS、あるいは社内のSNS、また地域別SNSなどを対象とするユーザー限定した小規模SNS、これも数多く存在しているというふうに聞いております。こうした小規模SNSにおいては、誹謗中傷を受けたときの権利侵害は、これ、実生活に直結することも考えられまして、日常生活が激変する可能性すらあると考えます。そういった意味におきまして、この規定に関することをちょっとまとめて聞かせていただきたいんですけれども、大規模特定電気通信駅務提供者とはいつどうやって定められるのかということがまず一点。2点目として、その規模省令で定められることとされていますけれども、その妥当性に関して2点目。3点目として、具体的にどんな事業者が指定される見込みかということ。また4点目として、小規模事業者も含むようにすべきではないか、この点に関しましてまとめてお伺いいたします。

41:20

今川局長。

41:27

お答えいたします。先ほども少し答弁させていただきましたが、対象事業者は施工に向けた省令などの整備において具体的に検討していくこととなりますが、利用者に対して削除対応の迅速化と運用状況の透明化を図る必要性が特に高い国内外の大規模なプラットフォーム事業者を対象とすることを想定しております。具体的にはアクティブユーザー数または投稿数を指標に一定規模以上のものを対象とすることが考えられまして、その場合主要なSNS事業者や掲示板運営者が対象事業者と指定されることになる見込みでございます。これは大規模なプラットフォーム事業者が提供するサービスでは利用者数や投稿数の多さなどから短時間で被害が深刻化する傾向があるため、手当を行う市町村緊急性が高いと考えられるとともに、本法案が課す義務の履行には一定の経済的実務的負担が生じることも鑑みまして、このような対象事業者の考え方としているものでございます。一方で委員御指摘のとおり、中小のプラットフォーム事業者が提供するサービスでも一定の被害が生じていることは事実でございまして、大規模なプラットフォーム事業者に順次て対応いただくことが重要と考えております。そのため、本法案が成立した暁には、中小のプラットフォーム事業者においても権利侵害などの対処が適切に行われるよう、どのような情報が法令違反や権利侵害となるかといったことや、わかりやすい窓口設置の在り方などについて、関係団体と協力しつつ周知することなどにより、適切な対応を促進してまいりたいと考えております。

43:02

平林明さん。

43:04

ありがとうございます。続きまして、改正案の第24条におきまして、対象事業者に侵害情報調査専門員の専任等が義務付けられることとなってされています。この点に関しまして、一昨日の参考人質疑において、私、金三公人に、ブラックハイオー同盟の皆様の関連でお聞きしましたところでございます。そのお答えの中で、どのような知識を持った専門家を要請するのか、法律家、社会学者、歴史学者なのか、こうした点に注目すべきであって、報告させる義務もあるので、そこも大きな論点になるだろうと御答弁されました。この意味するところ、私なりの解釈としては、被侵害者からの申出に基づき行われる調査には、明確なものと、それがそうでないものと含まれて、調査専門員の専任は慎重に実施するようにと、このように言っておられたのかなと、理解をさせていただいております。専門員の人数に関しまして、ユーザー数や発信数及び種別に応じて、総務省令で定められる数以上でなければならないと。この数あまりにも大きいものであれば、今の局長の答弁もあったとおり、コストもかかりますし、そもそも集められるかも、危惧をするところでございます。そこで、この専門、調査員には具体的にどのような人材が想定されているのか、その数、省令で定めることとされていますけれども、どの程度の数になっているのか、総務省に伺います。

44:24

今川局長。

44:30

お答えいたします。委員御指摘の第24条に規定する、侵害情報調査専門員は、特定電気通信による情報の流通によって発生する、権利侵害の対処に関して、十分な知識経験を有する者を選任することとしておりまして、具体的には、日本の法令や文化社会的背景に精通した者を想定しております。また、専門員の具体的な数については、総務省令で定めることとなっておりますけれども、有識者や関係事業者のご意見を丁寧に聞きながら、速やかに検討してまいりたいと考えております。

45:04

平林昭さん。

45:06

もうちょっと踏み込んでいただきたかったなという気もいたしますけれども、時間もありますので、次に進みます。直近の事案といたしまして、インスタグラムやフェイスブックで署名人に成りつまして、投資などを呼びかける詐欺広告が出回り、大きな社会問題となっております。刑事署のまとめでは、現金を騙し取られるなどの被害は、都内で去年1年間に少なくとも210件、被害額はおよそ38億円に上っているということであります。この問題をめぐっては、識者の声として、運営するメーターは徹底的に詐欺広告を排除すべきであるのに、それを果たしていないというような声も紹介されています。成りつましされた署名人の方は、怒り浸透のコメントを発表しておられるということでございます。そこで西田政務官にお伺いいたします。今回の法改正によって、このような成りつましによる投資詐欺についても対応できるのでしょうか。

45:58

西田総務大臣政務官。

46:01

お答えをいたします。SNS等のプラットフォームサービス上で、本人や組織の許可を得ずに、本人であるかのように格好編集された成りつまし型の偽広告が流通しております。こうした成りつまし型の偽広告は、閲覧者に財産上の被害をもたらす場合があるほか、成りつまされたものの社会的評価を下げるなど、権利を侵害する可能性もあり、重大な課題であると考えております。また、成りつまし行為については、日本人の目から見れば明らかに成りつましなのに削除されない。削除申出を奉仕されている成りつましに対する削除、あかんと停止の基準はあるが適切に運用されていないなどの課題がございます。本法案は、大規模なプラットフォーム事業者に対し、権利侵害への対処に関して十分な知識経験を有する者の専任や削除申出に対する判断・通知義務、削除基準の策定・公表、削除の実施状況についての評価・公表を求めることとしており、成りつましの課題にも一定程度対応できるものと考えております。本法案が成立した暁には、制度の着実な運用を通じ、SLS上での成りつまし型の偽広告に対しても厳正に対処するとともに、関係省庁と連携して必要な対策に取り組んでまいりたいと思います。

47:26

平林昭さん。

47:27

はい、ありがとうございます。最後に伺います、殺到型誹謗中傷、いわゆる炎上事案に関してでございます。一つ一つの投稿は直ちには、権利侵害に当たらないレベルの、まあレベル程度ですかね、の誹謗中傷でありましても、それが大人数によって、しかも本当に連続的になされた場合には、被害者の精神的苦痛が、権利侵害情報が投稿された場合を上回ると、こんなことも起こり得ると考えております。こうした殺到型誹謗中傷に対しましても、被害者保護の観点から、何らかの適切な措置が講じられるように、プロバイダーや関連団体と協議することは重要と考えます。この点に関しまして、総務省の見解を伺います。

48:13

今川局長。

48:19

お答えいたします。委員御指摘のとおり、個々の投稿自体は、名誉権やプライバシー権などの権利侵害でない場合であっても、そのような投稿が大量に行われることによって、投稿された方が、重大な精神的苦痛をこむることがあるものと承知をしております。他方で、総務省の有識者会議におきましては、こうした大量の投稿について、全体として権利侵害と言えるかどうか、こういったことについては、法解釈などの観点から課題があると指摘されているところでございます。このため、権利侵害の正義をめぐる関係各所の議論の動向を注視しながら、まずは今回の法案に基づきまして、プラットフォーム事業者の自主的取組を促進してまいりたいと考えております。

49:02

平林明さん。

49:03

はい、ありがとうございます。今回の法案に関しましては、本当に評価させていただいておりまして、その上で様々な問題がまだまだあると思いますので、引き続きの議論をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

49:31

次に、吉川はじめさん。

49:34

吉川はじめさん。

49:35

立憲民主党の吉川はじめです。法案の質問に入る前に一点、ちょっと大臣にお願いしたいことがあります。昨日の深夜、昨晩、文庫水道を震源とする万有地中と6.6の地震があったということで、今朝ニュース等でも私も初めてその事実を知ったわけでありますが、この地震、被害状況は深夜発生したということもあって、これから確認が進められるというふうに思います。ぜひ、総務省としても各自治体からの情報収集を含めて、適切な対応をお願いしたいというふうに思います。大臣、お願いをしたいと思います。

50:14

松本総務大臣。

50:16

昨夜の文庫水道を震源とする地震につきましては、私からも被災された方々にお見舞いを申し上げたいと思います。総務省といたしましては、発災から速やかに救助への対応として、地元の消防と連絡を取り合い、緊急消防援助隊の出動が必要となる場合に備えて連絡を取り合うなど、進めてまいりました。通信につきましては、今のところ大きな被害の状況の報告は聞いていないところでありますが、報道などによれば、水道などライフラインで既に損害が出ているという話も出てきておりますので、委員からも御指摘がありましたように、被災自治体とも連絡を取り合いまして、復旧を急いで進められるように全力を挙げてまいりたいと思います。

51:08

吉川八重さん。

51:10

ぜひお願いをしたいと思います。やはりどうしても心配なのは、南海トラフの地震がここに発展していくのではないかと。気象庁の発表では、今回のことが直接そのように影響はないということでございますが、地域に住まわれている方は大変不安を感じておられますので、そうした不安を払拭できるようにしっかりと取組を進めていただきたいと思っております。それでは法案の質問に入らせていただきます。前回2021年法改正がされ、発信者情報の特定に際し、従来2回必要だった裁判手続が簡略化する秘創手続が新設されました。それにより2019年には630件だった仮処分申立て件数が、法施行後の2022年10月から翌年9月までの1年間で、その件数が3019件にまで急増しております。まず伺いたいのは、約5倍近くに増えたわけですが、これは法改正の効果と見ているのか、そしてもう1つあるのは、やはり今ネット上の人権侵害の度合いがかなり増えてきている、あるいは深刻化している、そうしたものを示すものなのか、総務省のお考えを尋ねます。

52:30

今川局長

52:36

お答え申し上げます。今、委員会が御指摘がございました、改正プロバイダ責任制限法が令和4年10月に施行されまして、被害者の負担が軽減されたことが起用しているものと想定されておりまして、発信所情報開示についての新たな制度の利用が着実に進んでいるのではないかと考えております。一方で、また御指摘ございましたように、インターネット上の被害、中傷の被害というのがまだ高止まりしている状況でもございますので、そういった要素もあるかとは思っております。

53:08

吉川はじめさん

53:10

改正後の裁判所への申立て、そのうち9割以上が東京地裁に集中していると聞いております。ネット上の人権侵害を深刻化する中で、裁判所の人的な体制、専門性ある裁判官の育成配置、これを急いでいただきたいと思いますし、昨日、法務省、そして最高裁官にも来ていただいて、ぜひこの点はお願いしたいということは要望をさせていただきました。また、我が党は、侮辱罪の法提起、引き上げのための刑法改正案の審議の際、関連法案として発信者情報を広く特定できるよう、発信者情報の定義の変更を含むプロセスの改正案も提出させていただきました。当時よりなお、事態が深刻化している現状、発信者情報の開示にあたり、プラットフォーム事業者の体制整備についてもしっかり検証いただき、必要な対応を講じていただきたいと思います。次に、先ほども少し出ておりましたけれども、総務省の委託事業としてネット上の権利侵害などの相談を受け付けている、違法有害情報センターの2022年度の相談件数の内訳を見ますと、5745件の相談件数のうち、およそ3分の1にあたる34.5%が上位5者の事業者で占められております。ここから想定すると、今回の法改正の対象になるような大規模事業者以外のプラットフォームを利用するユーザーも多く存在をしているというふうにも考えます。今回の法改正の対象とならない中小事業者での投稿に対する相談件数、それからは全体でどの程度の割合を占めているのかということをお聞きをいたします。

54:53

今川局長

54:57

答え申し上げます。本法案の対象となる大規模事業者につきましては、本法案が成立たかつきに利用者数や投稿数を緩和して総務大臣が指定することとしておりまして、現時点で対象とはならない中小事業者などをお示しすることは、現時点では困難でございます。その上で、今御指摘のございました違法有害情報相談センターに寄せられた相談件数を参考に申し上げますと、相談の多い事業者から順に、Twitter現Xでございますが、これは948件、Google検索YouTubeマップなどを提供しておりますが、これが596件、メタ、インスタグラム、フェイスブックなど提供しておりますが、これが255件となっております。また、一定の件数以下の相談しか寄せられていない事業者、これは中小事業者が多いと考えられますけれども、この相談件数の合計は3102件となっているところでございます。この違法有害相談センターのデータによれますれば、それは約50%ということでございます。相談件数が少ないからといって、やはり何もしなくていいという話には私はならないというふうに思いますし、より深刻な人権侵害が行われる可能性、あるいは実際に行われていることもあり得るだろうというふうに思います。今回の法改正の対象とならない中小事業者、これは先ほどの質問もありましたけれども、しっかりとこれに対応していただきたいと思いますが、今後どのようなお考えか大臣に伺います。

56:35

松本総務大臣

56:39

今回の法案におきまして、検事侵害情報の削除の迅速化や運用状況の透明化の義務が課される事業者については、法案成立後に省令で具体的な要件を定めることとなりますが、広く被害の拡大を防止し救済を図る観点から、国内外でサービスを提供している国内外の主要なプラットフォーム事業者はいずれも対象となることを想定しております。規制の対象は一定規模以上の事業者といたしましたのは、利用者数や投稿数の多さなどから、短時間で被害が深刻化し、手当を行う必要性や緊急性が高いと考えられること、本法案が可する義務の履行には一定の経済的実務的負担が生じることを鑑みたものでございます。しかし、委員がおっしゃったように、法による規制の対象とならない中小のプラットフォーム事業者が提供するサービスでも被害が生じることは事実でありまして、法の趣旨を踏まえて対応いただくことが大切でございます。本法案が成立した暁には、中小のプラットフォーム事業者においても権利侵害等への対処が適切に行われるよう、どのような情報が法令違反や権利侵害となるかといったことや、わかりやすい窓口設置の在り方などについて、関係団体と協力しつつ周知をいたしたいと思っております。

58:06

吉川はじめさん。

58:08

先ほども述べましたけれども、事業者の規模の大小にかかわらず、重大な権利侵害ともなる誹謗中小に対しては、やはり私は今の段階ではなかなかそこまでいかない中小については、法規制には入らないということでありますけれども、削除指針や公表の義務化は、いずれ必要になるのではないかと思いまして、この点についてはしっかり総務省の中で御検討をお願いしたいと思います。次に、誹謗中小情報の削除についてお聞きしたいと思います。法案の改正案を見ますと、2条第1第1項、8号では、当該の侵害情報を削除する侵害情報送信防止措置が規定されております。同じくその次の9号で、送信防止措置では、情報発信者のアカウントそのものを停止する措置等を含めることになりました。それぞれについて事業者は基準を明示しなければならないわけですけれども、当該情報のみの削除、つまり書き込んだものを削除するということと、書き込んだ人その人のアカウントそのものを停止するということ、これはかなり大きな差があるんだろうと思いますが、この基準の線引きはどういうものになっていくのかということをお考えていらっしゃいますか。

59:35

今川局長

59:42

お答え申し上げます。委員御指摘の削除につきましては、個別の投稿を削除するという、いわば単発の措置である一方で、アカウント停止は一定期間投稿ができなくなるという違いがございまして、そういった措置の内容が異なるのでございます。ただこちらはいずれも法律上の送信防止措置に含まれるものでございます。これら削除とアカウント停止の対応につきましては、表現の自由と迅速な被害者救済とのバランスを踏まえまして、一義的には事業者において削除基準に基づきまして適切に対応することが期待されるものでございます。

1:00:18

吉川始さん

1:00:20

あくまでこれ事業者が決めることでありますが、やはりこれどういう基準になるのかというのは、これ作る側も結構悩ましいところにあるのかなというふうには私自身は感じているところであります。今回対象となる事業者には、誹謗中傷情報を削除する基準の公表が求められます。第三次取りまとめでは、削除指針を詳細に定めることにより、悪意ある投稿者が指針を参考にして削除の対象になることを避けながら、つまり抜け道を見つけ出して投稿するということが考えられることで、それに従って過度に詳細な記載は求めないことが適当、これが第三次の取りまとめです。他方、今回の法案の26条2項1号2号では、送信防止、投稿の削除、アカウントの提出の際は、対象となる情報の種類をできる限り具体的に定めることを求めております。取りまとめの方では過度に詳細な記載は求めないとしながら、他方で情報の種類はできる限り具体的に示せ、これ聞くと一見矛盾するような記載になっているわけですけれども、これはどういうことを想定をされているのか答弁をお願いします。

1:01:50

今川局長

1:01:55

お答え申し上げます。本法案におきましては、削除対応の透明性を確保する観点から削除基準の具体性については、削除の対象となる情報の種類が情報を知ることとなった原因の別に応じて、できる限り具体的に定められていること、また利用者などの関係者が容易に理解することのできる表現を用いることなどを求めることとしてございます。他方で委員からも御指摘のありましたように、削除基準の適用について具体的な表現の限界事例を示すなど過度に詳細な基準を示した場合には、かえって悪意ある発信者に利用される恐れがあることから、総務省の有識者会議においては、その流度に至るまで過度に詳細な期待は求めないと提言されたものと認識をしております。したがいまして、削除基準につきましては、これらの趣旨を踏まえまして、プラットフォーム事業者が自らの判断で適切に策定公表するべきものであると認識をしているところでございます。

1:02:56

吉川はじめさん。

1:02:58

今回の法改正、私も読ませていただいて大変苦労されながらやられているというのはよく理解をしております。表現の重要性か検閲の禁止の観点から、国が直接的な規制を行うことは控え、事業者に規律や義務を課して、最終的な事業者の責任において削除の基準を定めるということになるわけですけれども、先ほど当該情報のみの削除とアカウントの停止、あるいは今言ったような何を具体的に示すのかというようなことについても、これはなかなか難しいなというふうにも感じております。やはり悪質な侵害情報は、これを野放しにすることは許されるわけではありませんので、事業者を行うということでありますが、国としてもそうした基準づくりを支援すべきだということを指摘をしておきたいというふうに思います。今回の法改正によって、官民の誹謗中傷等に関する相談窓口への相談件数、対象となるプラットフォーム事業者への削除要請件数、これが増加をしていくことも予想されます。その際、相談機関やプラットフォーム事業者の相談窓口、さらには削除手続を進める事業者の処理部分の体制の充実、これが求められているとも思います。この点について、総務省はどのように考えられているのか、また国としてどういう支援が行われていくのか、可能なのかということをお聞きするのと併せまして、削除の仕方についてですけれども、これも今見ておりますと、非常に難しいと言いますか、非常にややこしい手続きと言いますか、深く深く入っていかないとそこにたどり着けないである。つまり簡単に要請ができないということであるとか、あるいは掲示板によっては削除を要請する場合は、掲示板にその旨を出せと、つまりこの投稿を削除してくださいということを求めているということを不特定多数の人に知らせろと、知らせろと言われるんですか、きっかけに知られるわけですけれども、そういうフォームと言いますかやり方というのも行われております。そういう意味では人によってやはり削除してほしいということが他人に知られたくないという場合もあるわけでありますから、こうした削除の仕方、削除のやり方も含めてやはりどういうふうに考えておられるのか、また国としてどういう支援を考えておられるのかについて尋ねます。

1:05:32

今川局長

1:05:38

お答えいたします。2つご質問を頂戴しました。1点目、まず相談体制の整備や支援についてということでございます。被害者向けの相談窓口についてこの充実を図ることは、被害に遭った被害者の方を支援する上で極めて重要だと考えております。総務省においてはこれまで違法有害情報相談センターの体制強化などの施策を講じてきたところでございますが、令和6年度からはチャットボットなどのAIを活用した運用を開始することを予定しておりまして、これにより増加する相談に適切に対応し被害の深刻化を防ぐための取組を加速化してまいります。また、事業者側の処理部門などの体制整備につきましては、今回の法律案におきまして、削除申し出窓口の設置ですとか、体制整備その公表についても義務を課しているところでございます。本法案が成立した暁には関係省庁や機関と連携しながら、相談体制の一層の充実や大規模事業者における義務の履行状況のモニタリングなどを通じまして、そういった整備の促進に取り組んでまいりたいと考えております。2点目の削除のやり方に関しての御質問でございました。本法案では、大規模プラットフォーム事業者に対して被害者から申出があった場合に、一定期間内に応答を求める義務を課し、対応の迅速化を図ることとしておりますけれども、被害者救済の観点からは、その申出方法は、申出る方にとって利用しやすいものとなっていることが重要だと考えております。この観点から本法案では、申出方法につきまして、申出者に過重な負担を課するものではないこととの要件を課しているところでございますが、御指摘の申出方法を含めまして、まずは総務省において各事業者の状況を確認し、必要に応じて過重な負担についての考え方を示して、その適正化を図っていきたいと考えているところでございます。

1:07:28

吉川淑美さん。

1:07:30

過重な負担といった場合、いろいろな捉え方があるというふうに思うんですよね。手続きが非常に時間がかかるとか、非常に複雑な手続きをしなきゃいけないという過重な負担ということと、それからやはり精神的な負担というのもあるというふうに思います。先ほど言ったとおり、いわゆる削除をしてくださいという要望を掲示板に載っけないと、そもそも受け付けないというこのやり方というのは、非常に私は悪質だというふうに思いますし、かえってそれによって本当は削除をしてほしいけど、そうやると削除してくれということを言っていることが知られてしまう。それによってまたさらなる二次被害、三次被害が起こる可能性もある。そういう意味でいうと、これもまた私は過重な負担だというふうに思いますので、この点についてはしっかりと各事業者の動きを見ながら適切な支援をお願いしたいというふうに思います。次に削除の申出に対して、25条では申出から14日以内、一方取りまとめの方は7日以内に申出者に対して調査の結果を抽出することになっております。一方、25条の第2項において、この期間を超えて対応を検討することができる、つまり例外的な否定も置かれているわけでして、その2項の1号、これは発信者の意見を聞く場合、それから2号、これは専門員の調査を行う場合、この2つは何となく時間がもしかしたら14日以内にできないかもわからない、そういう理由になるのかなと思うんですが、その後の第3号のこのやむを得ない理由があるときという、こういう規定がありますけれども、これ一体どういうことを指しているのか、これを教えていただけますか。

1:09:21

今川局長

1:09:28

お答えいたします。先ほどご指摘のありましたとおり、発信者に対して意見の紹介を行う場合や、申出者の権利が不当に侵害されているかどうかにつきまして、侵害情報調査専門員に調査を行わせる場合などについては、一定期間内に連絡した上で、事態なく通知を行えば足りるとするものとしております。これにつきましては、対象となるプラットフォーム事業者が、機関を遵守することのみにとられて、申請内容を十分に吟味せず削除してしまい、発信者の表現の自由に萎縮効果をもたらすことがないよう、事業者による的確な判断の機会を確保することを目的としております。またお尋ねのございました、やむを得ない理由でございますけれども、例えば、転遍地位などによりまして、営業者が被災したため、機関内での応答が難しい場合などを想定しているところでございます。

1:10:19

吉川はじめさん。

1:10:21

つまり、誰が見ても、これはそういう物理的な理由等々によって無理だねという場合には、例外的に14日以内できるということについての、しなければいけないということについての例外規定に当たると。見ておりますと、先ほどの削除を掲示板に乗っけろというようなものを見ても、あまり、利用者側の立場、あるいは権利主義が受けた人の立場に立って運用がされていない局面が、これまでたびたび見られて、ありばい的な行為というのもゼロではないのかなというふうには思います。そういう意味でいうと、このやむを得ない理由というのは、かなり限定をされたものであるというふうな理解をさせていただきます。昨日の参考人からの意見を聞いた際にも、今回の大きな柱として削除対応の迅速化があるという指摘がございました。25条の第2項による処理期間の例外規定が事業者によって乱用されないように、これはしっかりと注視をしていただきたいというふうに思います。そして次ですけれども、これも一昨日参考人の方が、インターネット上の権利侵害は人の記憶とは異なり、発信者が投稿を削除したとしても、一旦掲載され、他人がコピーをしてしまえば、これを削除する手立てがない。外部記憶装置などがこういうことをおっしゃっておられました。だとすると、2階の拡散を止める手立てとして、まずは有害な権利侵害情報を削除する前の時間、これが問われていることになるというふうに思います。今回の法改正、削除の申立てが増加するという前提に立てば、あくまでプロバイダーの自主的な取組としてではありますけれども、権利侵害が明白かつ削除に緊急性を要するもの、あるいは公的機関を含めた実績のある相談機関からの申立てを優先的に審査処理をしていくという必要性もあると考えますが、この点についての総務省の考えをお聞かせください。

1:12:42

松本総務大臣

1:12:47

被害を救済するためには、悪質かつ対応の緊急性が求められる事案については、特に迅速に処理することが求められることは、委員おっしゃるとおりかと思います。プラットフォーム事業者によっては、一定の要件を満たす公的機関など、相談機関からの要請について優先的に削除基準への該当性などを審査する、自主的な取組を行っていると承知をしているところでございますが、多数の事案の処理をどう進めるかについては、委員からのお話がございましたように、表現の自由や国による検出の禁止などを総合的に勘案して、事業者が自らのサービスの実態等に応じて定めることとしたところでございます。総務省の有識者会議においては、公的機関からの要請において、権利侵害情報を止まられる投稿を自動的・機械的に削除することをプラットフォーム事業者に義務づけることについては、利用者の表現の自由を自主的に制約するおそれがあるため、慎重であるべきとの提言をいただいているところでございます。総務省としては、プラットフォーム事業者におかれて、今回の北海戦の趣旨も踏まえまして、権利侵害からの救済が迅速かつ確実に行われるよう、自主的な削除等の対応が適切に行われることを期待をいたしておりまして、その法制公言につきましても、私どもとしてもしっかり注視をしてまいりたいと思っております。

1:14:22

吉川はじめさん。

1:14:23

私も全く、先ほど大臣に答弁されましたが、自動的・機械的に確認もせずに削除をするというようなことはあってはならないというふうに思います。削除の要請をやった場合、これはきちんと審査をして、その上で処理をしていくということは当然のことだというふうに思いますが、やはり先ほども言いましたとおり、放っておいて広がってしまったら削除しても、もう事実上それはもう実効性がないといいますか、そういう状況にもあるわけですから、できる限り速やかに削除していくということでいうと、やはり審査を少し早めていくということも必要なのではないかというふうに思います。次に、今回の法改正、基本的な人権としての表現の重要な補償、さらには検出の禁止という憲法上の規定を尽する立場から、立法を通じてプラットフォーム事業者に対し、自主的な規制や義務を求めたものと考えております。改めて伺いますけれども、誹謗中傷等をインターネット上で増え続ける権利侵害に対して国と事業者の関係はどうあるべきなのかということが問題になろうかというふうに思います。その上で、国が直接的な規制を行うのではなく、事業者を介して被害を最小限にとどめようとする考え方、これは私も理解ができます。例えば、事業者に削除の基準削減を依頼させた際、当然各社ごとに基準のあり方に相違が生じることも想定をされるだろうというふうに思います。その意味で、削除基準の策定を含む改正案の運用に際して、最低限必要なガイドライン的なもの、もちろんこれは事業者と連携しつつですが、定めていく必要があるというふうにも思いますが、この点についてはどうお考えでしょうか。

1:16:12

松本総務大臣

1:16:16

本法案におきまして、削除基準はプラットフォーム事業者が自らの判断で策定・公表することとしておりまして、運用状況の公表を通じて基準の見直しが促されていくことを基本といたしております。ただし、表現の自由に配慮しつつも、被害者救済の実効性を確保するため、総務省におきまして、どのような情報を流通させることが法令違反や権利侵害となるのか、明確になるよう、関係団体と協力することによりまして、ガイドラインなどを示すことを検討してまいりたいと考えております。

1:16:52

吉川清さん

1:16:54

今後の運用状況をしっかり検証していただき、当然公表されますので、総務省としても各社の状況を把握できると思いますし、ぜひ検討をこの後進めていただければということを申し上げておきたいと思います。関連して尋ねますが、今回の権利侵害情報の削除の基準の策定は、対象となる事業者の手に委ねられるわけですが、既に存在する法律の規定、あるいは裁判所での判例などを基準できるものについては、権利侵害性の早期判断は比較的容易かもしれません。しかし、各事業者で削除の基準を設けたとしても、判断が難しい情報に接する可能性も私は否定できないんだろうというふうにも思います。事業者同士で連携し、共通に判断できる基準作りを進めていられていくこと、これを期待したいと思いますが、加えて法改正後の運用で削除ケースが積み上がっていく、実績、つまりどういう場合削除されるのか、どういう基準が適正なのか、こうしたことは徐々に共通のスタンダードというものも形成されていく可能性が高いというふうにも思います。その際、運用の実効性をさらに高めるため、あるいは事業者の支援をする目的で第三者の機関を設置していくこと、これをぜひ検討していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

1:18:23

松本総務大臣

1:18:29

既に委員からお話がありました通り、誹謗中傷等の違法有害情報への対処に当たっては、迅速な被害者救済が求められる一方で、表現の自由にも十分配慮しなければならないところでありまして、総務省の有識者会議でもそのような議論があったことを踏まえて、本法案におきましては、被害の拡大防止や救済を図るため、プラットフォーム事業者における削除対応の迅速化、削除等の基準や運用状況の公表を義務付ける枠組みを設けたところでございますが、その内容については、事業者の自主的な取組を促すことを基本としているところでございます。削除基準の内容を定める際など、事業者において判断が難しい場合もありまして、第三者機関が支援することも考えられるところでございまして、プラットフォーム事業者が判断をするにあたって、第三者に紹介をするということはあり得るかと思いますが、公的に第三者機関を設置するかどうかということに関しては、独立性や中立性をどのように確保するのかという観点から、本当に誰が設置をするのか、政府が設置運営にどのように関与するのか、どのような構成とするのか、どのような役割を持たせるのか、向上的な機関であるとすれば、何らかのチェックする仕組みが必要になるのかどうか、様々な課題があると認識をしておりまして、政府としては有識者、被害者団体、事業者団体、その他関係する機関等と協力することで、ガイドラインの策定等一定の目安を示すことを検討してまいりたいと考えているところでございます。政府と事業者が相互にその役割を果たし、民間のノウハウを活用しつつ、プラットフォーム事業者における削除等の自主的取組の透明化を図るとともに、誹謗中傷といった権利侵害への対処には、しっかりと対応したいと思っておりまして、本法案が御理解をいただいて成立をしてからも、しっかりと注視をしていかなければいけないと認識をしております。今、大臣がおっしゃるとおり、慎重に検討しなければいけないということ、私もそうだと思います。第三次の取りまとめでも、第三者機関の法的整備については慎重であるべきだ、こういうふうにされていることも承知をしております。ただ、今すぐというわけではなくて、やはりいろいろな各事業者がこれから自主的に行われていく、いろいろなこれから先の実績を重ねていくことで、だいたいこういうラインになるんじゃないのか、こういう基準になるんじゃないのか、あるいはその都度その都度その基準の見直しもこれから先していかなければいけないというふうに思います。そういった際にそれをしっかり支援できるような組織、もちろん私は政府がやるべきだと私も思いませんが、やはり第三者機関的なもの、これがどういう形でできるのかということは、まだ私もかくたぶことは言えるわけではありませんけれども、こうしたものがやはり必要性は私は出てくるんだろうというふうに思っておりますので、ぜひ総務省の中でも様々な角度からご検討いただきたいというふうに思います。今回事業者は28条の規定によって年1回削除申し出の受付件数をはじめ、省令の定めにより公表義務が課されております。これによって透明性やアカウンタビリティが確保され、事業者への信頼が高まることを期待するものですが、他方事業者の運用状況を的確に把握し、さらなる対応の必要性を検討していく必要があることは、今日ちょっとそこまでいけるかどうかわかりませんが、ニセゴ情報の流通の現状を見ても明らかだというふうに思います。運用状況のモニタリングや今後の、モニタリングや検証を今後どう進めていくのか。不足二条に規定される法制工後から5年経過後の検討を待たずに、必要に応じて法改正を進めるべきだと考えますが、この点はいかがでしょうか。

1:22:42

今川局長。

1:22:48

答え申し上げます。本法案で定められた削除対応の迅速化や運用状況の透明化に係る義務規定の履行状況については、先ほどございましたように、プラットフォーム事業者は年1回公表しなければならないこととされております。この公表された内容について、総務省としては有否者会議なども活用しつつ、しっかりと各事業者の取組状況を確認してまいりたいと考えております。また、新たに設けられるプラットフォーム事業者における義務規定の履行状況につきまして、政府としてしっかり把握し分析を行う必要があることから、本法案の見直しの検討には施行後5年という期間を置いているところでございます。ただし、あらゆる行政分野において社会経済情勢の変化に応じて政策を見直すことは不可欠であると考えておりまして、特に情報空間の健全性については、総務省の有否者会議におきまして、生成AIによる偽誤情報の流通拡散などの新たな課題について、検討を絶えまず進めているところでもございます。このため、技術の進展などを踏まえまして、状況によってはその以前であっても必要な検討を前倒しで行ってまいりたいと考えております。

1:23:53

西川審さん。

1:23:57

ネットの世界、スピードがものすごく速くて、5年経ってしまえば、今とは全く現状が変わっているということもあります。不足では5年経過後となっておりますけれども、必要があれば法改正、それを待たずに、ぜひ進めるべきだというふうに考えます。事業者の削除基準の策定を義務化し迅速な対応を求める上で、私は障害になっている原因の一つとして、日本では国連が勧告する包括的な差別禁止法が存在をしていないことにあるというふうに私自身は思っております。EU各国では、この法体系の元に国内に平等機関あるいは人欠機関が設置されていることは周知のとおりです。日本でも国内的に言いますと、反差別法として、障害者差別解消法、ヘイトスピーチ解消法、ブラック差別解消法など、個別の法としての成立はしておりますけれども、差別行為自体への処罰規定が存在をしておりません。差別を統一的に解消するのであれば、やはり包括的な差別禁止被害者救済法を制定し、国内に人権機関、これを設置する方向性を確固たるものとするということが私は必要だというふうに考えます。これがもし法制化をされ、こうした機関ができれば、インターネット上の誹謗中傷事案に対する事業者の対応、判断もこれ迅速に行えるようになるとも考えます。今日はちょっと法務省に来ていただいておりますけれども、この包括的な反差別法、これについてどのように考えていらっしゃるのか、尋ねます。

1:25:35

法務省柴田大臣官房審議官

1:25:45

お答えいたします。我が国では、国民生活に密接な関わり合いを持つ様々な分野について、各分野における個別の関係法令により、広く差別対応の禁止が規定されており、これにより不当な差別の防止が図られていると考えております。また、人権救済制度の在り方につきましては、これまでなされてきた議論の状況も踏まえ、普段に検討しているところです。法務省といたしましては、差別のない社会実現のため、個別法に基づくきめ細かな人権救済を推進してまいりたいと考えております。

1:26:16

吉川はじめさん

1:26:18

やはり私、包括的な反差別法、これ必要だというふうに思います。過去、法務省も法案を作成を行ってきたということは、私も伺います。ただ、その都度、残念ながら法案が成立しなかったと。これは申し訳ないですけれども、当時の与党の皆さん、あるいは自民党の皆さんの私は責任が大きいと思っております。そういう意味でいうと、包括的な反差別法、我々は是非作りたいと考えておりますし、いずれ選挙も行われます。その中で、しっかりと政権を担う我々立憲民主党として、こうした反差別法の制定に向けて努力をしていくことを最後に申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

1:27:24

次に、櫻井秀さん。

1:27:27

立憲民主党の櫻井秀です。本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。情報流通プラットフォーム対象法案ということで、早速質疑を始めさせていただきます。人を傷つける誹謗中傷は、インターネット上であるか否かを問わず許されない。今般の法改正によって、プラットフォーマーが迅速に対応し、被害者の救済が進むことを期待しております。こうした認識は、大臣も同じ思いでいらっしゃるかと思います。私自身、インターネット上での誹謗中傷が野放しになっていて、被害者が泣き寝入りせざるを得ない状況は大変な深刻な問題だと思いまして、今から4年前、2020年にはその問題提起ということで、質問収集も出してご答弁いただいているところです。また、3年前のプロバイダー責任制限法の改正のときにも質問をさせていただいております。今般の法改正など、総務省の取組には敬意を表するところではありますが、しかしもっと頑張ってくださいという思いも込めて質問させていただきます。まず最初に、表現の自由、憲法21条、それから人格権、憲法13条との関係について質問させていただきます。資料1を付けております。これは読売新聞の記事でございますが、表現の自由、私は大変重要だというふうに思っております。お隣の国では、熊野風産まで検閲対象になったりするということで、このような言論弾圧はあってはならない、このようにも考えております。一方で、3年前のプロバイダー責任制限法改正案の審議のときにも感じたことではありますが、憲法21条の表現の自由が尊重されるあまり、憲法13条から導かれる人格権が軽んじられているのではないのかな、そんな印象も受けました。このちょっとバランスが悪いなというふうに感じたところ、ぜひ今回の法改正をきっかけに、もう少し改善する方向で進めていただきたいというふうにも考えるのですが、大臣の見解をよろしくお願いいたします。

1:29:40

松本総務大臣

1:29:45

おっしゃるとおり、憲法第13条の人格権も、そして第21条の表現の自由も、国民の基本的人権を保障する規定であり、いずれも尊重されなければならないものであるというふうに考えるところでございますが、特に憲法第21条の表現の自由は、やはり民主主義の根幹にも関わるということで、国、政府としてどのように関与するかというにあたっては、配慮しなければいけないものであるというふうに、これまでも考えてきたところではないかというふうに思われるところですが、本法案について申し上げれば、登校者に保障された表現の自由と、登校者でない方の人格権のバランスを踏まえてプラットフォーム事業者に必要な義務を課そうとするものでございます。これからも憲法上の要請、人格権、表現の自由にとどまらず、昨今の深刻な状況は、生存権や財産権にまで様々な影響を及ぼしていると考えまして、総合的に勘案をすると同時に、社会経済情勢の変化、技術の進化もしっかりと見つつ、インターネット上の違法有害情報への対策に関する制度は、不断に見直しをしなければいけないという認識をもって取り組んでまいりたいと思っております。今、大臣から憲法13条、21条のみならず、財産的な話もいただきました。続きまして、NIPPOT2のインターネット上での有害情報の取り締まりについても伺います。先ほど大臣おっしゃられたとおり、インターネット上で投資詐欺などの犯罪が行われているようなところもございます。こうしたことについて十分に取り締まりができていない、こういう意見もございます。先ほど平林委員からも質問がありましたが、著名人になりすました投資広告の詐欺、他人になりすました有害犯の取り締まり、こういったことも課題になっているかと思います。資料2にお示ししておりますのは、著名な経済アナリストを語る投資詐欺で1億2千万円の被害が出ました、こういうことでございます。これは被害に遭われた方というのも大変気の毒といいますか、こういったことはなくしていかなければいけませんし、勝手に名前を使われた著名人にとってもこれは大迷惑、いろいろな迷惑というだけじゃなくて、実害も発生していると聞いております。一方で犯罪者にお金が流れてしまっているというのも一方で大問題だと思います。この投資詐欺の問題については、そもそもプラットフォーマーが広告の審査をきちんとできていないことが問題ではないかというふうにも考えます。あとまた資料3、これは神戸新聞、私及び大臣の地元の新聞でございますが、爆破予告ファックス、兵庫の権利通98項にもということなんですが、これもファックスで行われている、この件についてはファックスなんですけれども、この名前を勝手に使われた弁護士の方はファックスだけじゃなくて、インターネット上でもさまざまな誹謗中傷を受けたりして被害を受けているというふうに承知をしております。こういったことが起きているということは大変問題だというふうに私も思っておりまして、このインターネット上での投資詐欺などの取り締まりの必要性について、大臣の認識をお伺いしたいとともに、今時法改正で十分な取り締まりと予防が図られるのかどうか、投資詐欺を根絶できるのか、この点について御答弁をお願いいたします。

1:33:30

松本総務大臣

1:33:35

お話がありましたとおり、SNS等のプラットフォームサービスにおきまして、成りすまし行為、この定義もまだいろいろ議論がありますが、いわゆる成りすまし行為が発生しているということは私も承知をいたしているところであります。成りすまし行為は、これも今、委員からございました、成りすましをいわば閲覧をした方に財産上の被害をもたらすといった側面があるほか、成りすまされた人にも社会的評価を下げるなどの権利を侵害する可能性もあるものであると考えて、この重大な課題となってきているというふうに認識をしております。成りすまし行為が他人の権利を侵害する場合には、この場合では責任制限法に基づく発信者情報改正法により発信者を特定して損害回収請求等を行うことができることとなっております。成りすまし行為につきましては、既になかなか明らかな成りすましなのに削除されない、削除申出が放置されている、成りすましに対する削除アカウント停止の基準はあるが適切に運用されていないなどの課題があるというふうに言われてきているところでありまして、本法案では大規模なプラットフォーム事業者に対しまして、権利侵害への対処に関して十分な知識経験を有する者の選任や、削除申出、窓口手続の整備公表義務、削除申出への対応体制の整備義務や、削除申出に対する判断通知義務、削除基準の策定公表といった削除の実施状況についての評価公表を行うこととなっております。削除の対策としても一定の効果は期待できるのではないかと考えているところでございます。さらに成りすまし行為に対するプラットフォーム事業者の対策に関しては、情報空間の健全性確保の在り方について、偽誤情報への対応を含め、今、有識者会議で議論検討を一層進めているところでございます。今、大臣から一定の効果を期待できるということで、確かに私も今回の法改正で効果は期待はしているんですが、やはりこれ、根絶しないといけないと思うんですよね。ぜひ、その根絶するんだということで取組をお願いしたいと思います。根絶するには総務省だけじゃなくて、警察とかいろいろな各関係部署があろうかと思いますが、連携をして進めていただきたいと思います。それから続きまして、先ほど西野委員からも、偽情報、それからフェイクニュースについて質問がありました。私の方からも資料を4つ付けておりますけれども、インプ稼ぎというのが最近非常に盛んになってしまっているという問題についても問題提起させていただきます。インプというのはインプレッション稼ぎ、つまり閲覧数を増やしていくことで、プラットフォーマーから広告収入を得るということでございます。閲覧数を増やすために偽情報を盛んに発信していくということで、この新聞記事は野党反党自身のときにいろいろなフェイクニュースを流してアクセス数を稼いだということで、途上国からのアクセスが増えていると、こんな話も出てきております。また一方で、差別的な書き込みをして、それでアクセス数を増やして広告収入を得る、そんなものもいるという話もございます。大臣にここでお尋ねしたいのですけれども、このインプ稼ぎについて、偽情報の発信をプラットフォーマーが助長している面があると思うんですね。これは広告収入を得られるから、せっせと偽情報を流しているわけなので、やはりプラットフォーマーの責任は極めて重いと考えますが、大臣の認識はいかがでしょうか。そして今回の法改正によって、こうしたインプ稼ぎのような偽情報の発信を十分に取り締まる、そして予防することができるとお考えか、この点についても御答弁をお願いいたします。

1:37:46

松本総務大臣

1:37:53

まず、令和6年の担当時診におきましても、残念ながら、本当に救命救助活動、復旧復興活動を妨げるような偽情報が流通したと指摘しておりまして、私も具体的に何件か認識もいたしました。混乱を少しでも軽減するために、総務省として把握ができたものにつきましては、記者発表をさせていただくなどして報道されることによって、関係の皆様には、偽情報が流通している旨を知っていただくように努めてきたところではございます。今お話がありました偽ご情報対応として、総務省におきましては、SNSなどプラットフォーム事業者に対して、利用記憶などを踏まえた適正な対応を要請するとともに、対応状況のフォローアップを継続的に実施しているところでございます。その上で、委員が今ご指摘ございました、偽ご情報が流通拡散される原因として、多数の閲覧やフォロワーを集めてユーザーが収益を得られたり、注目を集めてクリック数を稼いだウェブサイトの運営者が広告収入を得られたり、仕組みが関連しているとする意見があることは承知をしておりまして、深刻に受け止めております。偽ご情報につきましては、先ほども申しましたように、情報空間の健全性を確保すべく、有識者会議を設けてご検討を進めていただいておりまして、構成員の方からは、インプレッション稼ぎを目的として偽ご情報等の質の低いコンテンツの発信拡散は、情報流通全体の健全性を確保する上での大きな課題であるとの意見をいただいたところでございます。有識者会議におきましては、いわばネットにおけるお金の流れというのも見ていく必要があるという考え方に基づいて、広告業の団体の方々、それから広告主の団体の方々からもヒアリングを行いました。偽ご情報を発信するウェブサイトに広告費が流出しており、広告主の恨んどを守る観点からも何らかの対策が必要であるとのご意見をいただいているところでございます。有識者会議におきましては、外国のデジタルプラットフォーム事業者からも広告法に関する対応条件についてヒアリングも実施いたしました。総務省としては、これらのヒアリングの結果や国際的な動向を踏まえて、この夏頃の取りまとめに向けて、偽ご情報の流通拡散への問題への対処と表現の自由の確保、これら両方をしっかりと見つつ、制度面を含めた総合的な対策の検討を進めたいと考えているところでございます。

1:40:50

櫻井修さん

1:40:52

今、大臣から御答弁いただいたとおり、偽情報があって、その隣に広告がキュッと出るというと、広告主にしても、え、こんなところに広告が出されちゃうのということにもなろうかと思いますから、そういった観点からも、ぜひ、これは民々の話ということになりますけれども、そういった観点からも、ぜひ、このフェイクニュース等を減らしていくという努力が必要かと思いますので、その点を総務省としても後押ししていただきたいというふうにお願い申し上げます。続きまして、損害賠償責任、損害賠償額の妥当性について質問させていただきます。これ、加害者は気楽に誹謗中傷してしまう、被害者は対応するコストが大きい、こういう話が一昨日のこの委員会における参考人からのお話の中にもありました。そして、この被害者のコストが大きいということについては、被害者が弁護士費用を含む裁判費用に対して裁判で焦燥して損害賠償額を得られたとしても、それが全然少ないということで、結果的に赤字になってしまう。被害者が未然に起きて裁判をせざるを得ない、こういう状況があるのではないのか、こんな問題意識も持っております。そうしたことがあると、被害者は結局すごくお金がかかるからということで諦めてしまう、泣き寝入りしてしまう、こういうことも起きているのではない。そうすると、今度、加害者の方は誹謗中傷を気軽にやって、それで野放しにされちゃって、別に何の反省もないということにもなってしまいます。そういったこともあって、3年前のプロバイダー責任制限法改正の審議の中で、損害賠償額の実態把握をお願いしますというふうにお願いをいたしました。今日、法務省から政務官にも来ていただいておりますので、お尋ねをいたしますが、損害賠償額の実情、被害者が未然に起きてしまっているという状況、どのように把握をされているか、それから日本の裁判での損害賠償額の認定額が少なすぎるということについて、政府はどのような認識、問題意識を持っているのか、お答えをお願いいたします。

1:43:06

中野法務大臣、政務官。

1:43:14

お答えいたします。不法行為に基づく損害賠償責任において、被害者が支出した各種の費用のうち、どの範囲までが損害と認められるかについては、個別具体的な事案を踏まえて、裁判所において判断されるものと承知いたしております。ご指摘のような事案につきましては、裁判所において損害と認められる医者料や弁護士費用の額が低廉であるとのご指摘があることも承知いたしております。ご指摘のような事案の裁判例を網羅的に把握することは困難でございますが、裁判例には、例えば弁護士費用として相当な額に加え、発信者を特定するために必要となった費用を認めたものもあると承知をいたしております。法務省においては、インターネット上の権利侵害事案を含め、不法行為に基づく損害賠償請求訴訟における医者料や弁護士費用等の額に関する判断の動向について、今後調査研究を実施することを検討させていただきたいと存じます。

1:44:23

職来衆さん

1:44:26

ぜひ、法務省におかれましても、損害賠償額が少ないという実情について調べていただきたい。被害者が泣き寝入りするというようなことは絶対にあってはいけませんので、そこはちゃんと正当に権利を回復できるような道筋をしっかりと示していくためにも、まずは実態調査をよろしくお願いいたします。もう一つ、プロットフォーマーの損害賠償責任というのもあろうかと思います。今、損害賠償の話でございましたが、これは民法790条の話でございます。これでは、民法790条では、行為または過失というのが一つ大きな要件となっているわけなんですが、これを具体的に定めたもの、このインターネット上での誹謗中傷等について具体的に定めたものが、このプロバイダー責任制限法の3条。まさに、プラットフォーマーの損害賠償責任の制限を規定しているところだというふうに承知をしております。すなわち、これまでプロバイダー、プラットフォーマーは、この3条によってある種守られてきたということだと思います。それによって、私はちょっと過剰に守られすぎたがゆえに、この後またやりますけれども、存在な対応といいますか、不誠実な対応が横行してしまっているのではないかというふうにも思いますので、この法3条についての解釈をお尋ねをいたします。今般、22条が設けられまして、被害者から申出を受け付ける方法をちゃんと定めましょうということになりました。そして、25条では総務省令で一定期間内、これは1週間というふうに聞いておりますけれども、被害者からの申出に対する通知を行うということで、一定アクションをとるということになっております。これは22条の方法で申出を受けて、25条の1週間経過したら、もはや3条1項の1号で規定している、知っていたときに該当するのではないのか、1号に該当しなくても、2号の知ることができたと認めるに足りる相当の理由に当たるのではなかろうかというふうに思います。すなわち、3条の面積はもはや適用されない。すなわち、プラットフォーマーには損害賠償責任を負う立場になるということで、大臣よろしいでしょうか。もし、こういうことであれば、プラットフォーマーが損害賠償責任を果たした裁判例など、もしあればご紹介ください。

1:47:01

松本総務大臣

1:47:07

本法案による新設される第22条以下の各条項は、プラットフォーム事業者が被害者から登校の削除申し出を受け付け、当該登校の権利侵害性を調査し削除するか否かの判断を行う仕組みでございます。プラットフォーム事業者がこの仕組みに基づいて被害者から登校の削除申し出を受け付け、当該登校の権利侵害性を適切に調査した結果、権利が侵害されていると認識したにもかかわらず、これを削除せず放置した場合には、法第3条第1項に基づき、被害者に生じた損害について損害賠償責任の制限を得ることはできなくなります。ということでございます。具体的な裁判例その他はまた機会をいただいてご報告をさせていただきたいと思います。

1:48:00

櫻井修さん。

1:48:01

委員長、最後聞き取れなかったんですが、できなくなると何ができなくなるんでしたっけ。

1:48:06

松本総務大臣。

1:48:08

繰り返しになりますけれども、プラットフォーム事業者が被害者から登校の削除申し出を受け付け、当該登校の権利侵害性を適切に調査した結果、権利が侵害されていると認識したにもかかわらず、これを削除せず放置した場合には、法第3条第1項に基づき、被害者に生じた損害について損害賠償責任の制限を得ることはできなくなります。

1:48:35

櫻井修さん。

1:48:36

要は面積がなくなる、こういうことですね。ありがとうございます。ですから、やっぱり今回この22条、25条、それから3条という流れ、非常に大事なことだと思いますし、先ほど来、誹謗中傷の話はよくないという話の中で、一方で政府が直接的に行政が取り締まるというようなことも、これはある種表現の自由の検閲とかにつながりかねないので、抑制的にやらなきゃいけないという話でございます。ましてや警察が動いて刑罰にしてしまう、これも控えるべきだというふうに私も思います。ですから、もう一方の方法としては、やはりこれ、誹謗中傷を受けた方、これ民間ですけれども、それから加害者も民間、民々同士である程度処理をしていただくといいますか、対処していただくというのが本来の筋ではなかろうかと思います。ただ、これまで3条で、加害者、ないしは加害者をもしかしたら放除しているかもしれないプラットフォーマーの立場が守られすぎてきたというところがあるから、前回3年前の改正でも発信者情報の開示をもう少しやりやすくしますとか、あと今回もこういったいろいろな整備をすることによって、被害者の方にある種手段をもう少し与えていくことによって、民々での解決が図りやすくなるということで、こうした問題を解決できるのではないのかなというふうにも思いますから、こうしたアプローチをぜひ強化していただきたいということをお願い申し上げます。続いて4ポツ、5ポツは、条文について細かく確認をさせていただきます。また、取組についても細かく確認をさせていただきます。まずプラットフォーマーの取組についてでございます。資料の5-1、それから5-2、それから資料の6は、それぞれ総務省、警察省、法務省がそれぞれ相談窓口とかを設けておりまして、その処理の状況について書かせていただいております。違法情報や侵害情報を氾濫しているという現状。おとといの参考人先生のお話ですと、国民の20人に1人は被害の経験があるとか、さらには20%は被害にあった、そんな統計もあるような話がございました。ですので、この相談窓口に来ての受け付けている年間5000件とか3000件とかというのは、非常に少ない、氷山の一角というよりも氷山の一かけらぐらいにしかなっていないのではないのか。やはり多くの方が諦めちゃっている、泣き寝入りしているという状況があるのではないのかというふうにも心配をするところです。そこで、一般の国民の方々に、こうした総務省、法務省、警察庁の相談窓口、ホットライン、どの程度認識をされているのかということについて、総務省にお尋ねをいたします。

1:51:41

今川局長。

1:51:46

お答え申し上げます。誹謗中傷などに遭われた被害者の方々においては、何をしたらよいのかわからないという場合も多く、そうした観点から相談対応の充実は非常に重要と考えております。インターネット上の違法有害情報については、総務省をはじめ、関係省庁や民間団体において複数の相談機関が設置されているところでございますが、総務省が実施したアンケートによれば、誹謗中傷などの被害に遭った際の相談窓口の認知度は約44%でございました。これまでも利用者に対してわかりやすい相談窓口の案内チラシを作成し、総務省や各団体のサイトなどでの掲載や教育機関などへの配付などを通じて相談機関の周知を図ってまいりましたが、助けを必要とする方により認知をいただけますよう、各相談機関とも連携しながら一層の周知に努めてまいりたいと考えております。

1:52:37

櫻井俊さん。

1:52:38

ちょっと私、いいことを思いついたと自分で思っているんですけれども、やはりプラットフォーマー、政府のこうした相談窓口、周知する社会的責任はあると思うんですよ。政府がわざわざプラットフォーマーに広告料を払うのではなくて、プラットフォーマーが自主的にもし困ったことがあったら、こういう総務省とか警察署、法務省、相談窓口がありますから、ぜひ相談してみてくださいねと。こういうふうにして、最初の入り口のページの端っこの方にでも載せておけば、だってこの誹謗中止を受けて困っている方もインターネット上の画面を見ているわけですよね。加害者だって見ているわけですよね。ですから被害者はそういうところにアクセスできるし、気楽に誹謗中止をしてしまっている人も、こんなことをやっているとそのうち警察から連絡が来ちゃうかもしれないなと思えば、もう一歩を踏みとどまって、この誹謗中止をやめようというふうに考え直すかもしれません。ですからこれ、プラットフォーマーにもこうした責任がありますよということぐらいは、私もこの場を借りて申し上げているんですけれども、ちょっと皆さんも言っていただいて、ぜひプラットフォーマーにもう少し社会的責任を図っていただくようにしてはどうかなと思うんですが、大臣いかがですか。

1:53:59

松本総務大臣

1:54:05

委員の御指摘そのものは私も今よく聞かせていただいたところでございますが、政府としてプラットフォーム事業者にどのようなことを負わせるかといったことはまた法に基づいてしっかり対応させていただくことになろうかというふうに思いますが、国会議員がお取り上げになったということは、私自身も記憶にはしっかりとどめておきたいと思います。

1:54:29

櫻井修さん

1:54:30

安野大臣にもちゃんと覚えていただいたということで、ぜひプラットフォーマーの皆さんにおかれましては、社会的責任を適切にしっかりと果たしていただくということをお願い申し上げたいと思います。続きまして、先ほどお示しした資料6なんですけれども、これは法務省の人権擁護機関による削除要請と削除の対応率の表でございます。全体を見ますと一番下に出ていまして69.26%というのが出ております。これは法務省のしかも人権擁護機関が精査をして、これはやはりひどいよねということで、プラットフォーマーに削除要請したにもかかわらず、3割は削除をしてもらえない、無視されている。見ますと特にツイッターとか2チャンネルとかは、もう2割前後しか対応してくれない。ほとんど8割のばなしでこういうふうになっているんですね。これ法務省から政務官が来ていただいておりますけれども、これは法務省が問題だと思って判断して削除要請しているのに、100%にしろとは言うとまた別な問題が起きますけれども、やはり99%ぐらいにはなってもいいんじゃないのかなと思うんですけれども、これなんでこんなに低いんですか。69%しか対応してもらえないんでしょうか。これ法務省の判断を間違っているということなのか、それとも法務省がプラットフォーマーに軽んじられていると、なめられているということなのか、どっちなんでしょうか。

1:55:58

中野法務大臣政務官。

1:56:05

お答えさせていただきます。法務省の人権擁護機関において、被害者からインターネット上の誹謗中傷等の投稿による被害について、相談を受けた場合には、相談者の意向に応じ、違法性を判断した上で、プロバイダー等に対して、投稿の削除要請などの対応を行っているところでございます。法務省の人権擁護機関がプロバイダー等に対して、削除要請を行ったインターネット上の人権侵害情報のうち、因果関係は定かでないものの、投稿の全部、または一部が削除されたものの割合である削除対応率は例年全体の約7割程度で推移をいたしているところでございます。削除要請につきましても、削除されない場合があることの背景につきましては、我が国の人権問題に対する海外事業者の理解不足などがあると認識をさせていただいております。有識者検討会において、令和4年5月に取りまとめられた削除の判断基準等の法的整理も踏まえ、総務省をはじめとする関係機関とも連携をさせていただきながら、削除の進まない海外事業者との間での意見交換を繰り返し、理解を求めてきたところでございます。今後も削除要請に対するプロバイダー等の理解を得られるよう、粘り強く取り組んでまいりたいと存じます。

1:57:42

櫻井修さん。

1:57:43

そうなんですよ。しかも、先ほどいろいろ粘り強くお話をしていただいているわけですから、プラットフォームはもはや知らないわけはないんですよね。先ほどの3条の話の蒸し返しになりますけれども、知らないわけはないので、プラットフォームは責任を果たせと損害賠償請求をバシバシやっていただいたらいいと思うんですね。そういった方法もぜひ、相談者に対してはお答えしていただければというふうに思います。続きまして、資料7ですが、これは先ほど政務官にもご答弁いただいた我が国の差別の一つの例でございますが、資料7に示しておりますのは兵庫県のインターネットモニタリング事業の状況についてでございます。ブラック差別解消推進法を受けて、地方自治体の中にはブラック差別解消推進条例を制定しているところがございます。そして条例の中で、このインターネットモニタリング事業を実施するということを規定している例もございます。兵庫県もこうした条例を設けていて、モニタリング事業をやっているわけなんですが、特に今、ブラック差別、外国人へのヘイトスピーチに対する差別的な書き込みが後を絶たない、こういうことからこうしたモニタリング事業をやっているんですが、これも削除、依頼して削除に応じてもらえた割合、令和5年度は33.8%、極めて低い状況にございます。やはり私、これはプラットフォーマーの対応としてひどいと思うんですよ。政務官はこの3割という対応状況をどのように受けとめておられますか。やはり政府としては地方自治体が一生懸命こうやって頑張っているわけですから、こうした取組をもっともっと応援するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

1:59:39

中野法務大臣、政務官。

1:59:47

お答えいたします。地方公共団体が行っている取組を網羅的に把握することは大変に困難でございますが、一部の地方公共団体においてインターネット上の誹謗中傷等に関し、これを積極的に探知するモニタリングやプロバイダーに対しての削除依頼を行っていることは承知いたしております。法務省の人権擁護機関としましては、地方公共団体が行う削除依頼の実効性向上に資するよう、有識者会議において、令和4年5月に取りまとめられました削除の判断基準等の法的整理について、地方公共団体の人権担当職員らに説明するなど、取組を行っているところでございます。今後も、法務省の人権擁護機関が行うプロバイダー等への削除要請等の取組に当たっては、総務省・地方公共団体に連携をしながら、対応をしてまいりたいと存じます。

2:00:46

小川 櫓周さん。

2:00:48

(櫓) 地方自治体とも連携するというお話をいただきまして、ありがとうございます。ぜひ、していただきたいんですが、地方自治体は100%自己資金でやっているわけなんですね。半分ぐらい国が見てもいいんじゃないのかなと思いますから、そういったことも含めて、連携の一つとして考えていただければと思います。続きまして、プラットフォーマーが自ら定めて公表する基準、法26条について質問しようと思っていたのですが、時間がないので、これはちょっと確認といいますか、要望だけさせていただきます。テレサ、一般社団法人テレコムサービス協会のプロバイダー責任制限法をガイドライン等検討委員会が作成したプロバイダー責任制限法発信者情報開示関係ガイドラインとか、セーファインターネットアソシエーションが発行しております、権利侵害明白性ガイドライン、これを参考にして、このプラットフォーマーが基準を作成するものだと私は思っておったのですが、先ほどの大臣の答弁では、これからガイドライン示していくというふうにお話しございました。ぜひ、こうした既にあるガイドライン、プロバイダー、プラットフォーマーにも、これを参照して基準を作っていただくようにしていただきますようお願いいたします。また、ここから大きく逸脱しているものについては、ちゃんと政府が指導していいのかどうかわかりませんけれども、ガイドラインがあるんですよということを繰り返し、粘り強く示していただければと思います。それから続きまして、ごぼつの方に飛ばさせていただきまして、二つ目の質問なんですが、ログの保存期間についてです。これは三年前の法案審議のときにも議論になったのですが、開示請求しても、既にログが消えていました、発信者情報がわかりません、それまで一生懸命、手間とお金とかけて、やっと開示請求までたどり着いたのに、行ったらログが消えていました。これでは被害者は救済されないわけなんですよ。しかも総務省の方では、ログは早く消せみたいな、用事が済んだら早く消せみたいなことを言っているということなので、それだと被害者は救済できないケースが出てきてしまう。この三年前の法案審議のときには、開示請求までたどり着くのに、結構数ヶ月というか、1年近くかかっているケースもあったものですから、せめて6ヶ月ぐらいはログを保存してください、こういう議論もありました。今、だいぶ開示請求までたどり着くのが早くなっていますので、6ヶ月必要なのか、3ヶ月でいいのか、議論はあるとしても、やはり一定期間、プラットフォーマーにログを保存しておくと、被害者の方も3ヶ月内、6ヶ月内、この期間は必ずログが保存されているから、という思いを持ってやれば、少しは希望が見えてくると思うんですけれども、やはりログの保存期間、これもしっかり規定するべきだと思うんですが、大臣いかがでしょうか。

2:03:56

松本総務大臣。

2:04:00

ご指摘がありましたとおり、事業者が保有する発信者情報が、保存期間の経過によって消去されてしまって、被害者救済の観点から、課題があるという指摘につきましては、承知をいたしているところでございますが、通信記録は、通信の秘密及びプライバシーに関わる情報であるために、厳格な取扱いが求められております。事業者による個人情報等の取扱いに係るガイドライン等におきましては、事業者は課金、料金請求、苦情対応など、業務遂行上必要な場合に、通信利益を保持することができるとされております。ガイドラインでは一般に6ヶ月程度の保持が許容されておりますが、記録目的に必要な範囲を超えてはならず、その目的を達成したときは、速やかに当該記録を消去しなければならない旨が定められております。事業者に対して通信事例記の保存を一定期間義務付けることにつきましては、事業者に業務上の必要を超えて、通信事例記の保存を義務付けることになりますので、通信の秘密、プライバシー保護の観点も踏まえまして、その保存期間も含めて、しっかりと検討していかなければいけないところではないかと考えております。

2:05:26

櫻井修さん。

2:05:27

委員長、大臣、それだと、やはり被害者救済…申し上げての時間が来ております。おまとめください。質問はもう終わりますけれども、これじゃあ被害者の救済、厳しいと思うんですよ。やっぱり最低限、3ヶ月でもログの保存をちゃんと残していかないと、被害者救済を進められないと思います。この点は改めて重ねて要望させていただきます。以上で終わります。ありがとうございました。

2:06:18

次に安倍司さん。

2:06:20

委員長。

2:06:21

安倍司さん。

2:06:22

日本維新の会、教育無償化を実現する会の安倍司でございます。特定電気通信、勤務提供者の損害賠償責任の制限及び、発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。インターネット上の誹謗中傷などの被害が深刻化する中で、大規模プラットフォーマーに対して他人の権利を侵害する投稿の削除対応の迅速化、また削除基準の公表による運用状況の透明化を求める制度整備を行うものと承知しております。この法案の立案に至るまでも、様々な対策を取られてきたかと思うんですけれども、まずこれまでの誹謗中傷対策の効果、そして評価についてお伺いをしたいと思います。

2:07:09

今川局長。

2:07:15

お答え申し上げます。人を傷つけるような誹謗中傷は許されず、特にインターネット上で行われた場合には、匿名性が高く、加害者が特定されにくいことや、急速な拡散による被害の拡大という問題があると考えております。総務省では、インターネット上の誹謗中傷などの被害者救済をより円滑にするなどの対応を図るため、ユーザーのICTリテラシーの向上、相談体制の強化、プロバイラー責任制限法の着実な運用など、総合的な対策を進めてまいりました。とりわけ、プロバイラー責任制限法については、既にご案内がありましたが、誹謗中傷などを行った発信者の情報開示について、簡易な裁判手続を可能とする改正法が、令和4年10月から施行されております。発信者情報開示の多くを扱う東京地裁では、迄の年間の請求件数は4190件と、改正前の令和元年における仮処分の申立て件数約630件と比較して、7倍近くに増えている状況となっており、被害者救済のための新制度の利用が着実に進んでいるものと考えております。一方、インターネット上における誹謗中傷などの違法有害情報の流通は、依然として深刻な状況にございまして、被害者の皆様からは、登校の削除に関する相談が多く寄せられているところでございます。これを踏まえ、被害者にとっては大きな負担となる裁判手続によらなくても、プラットフォーム事業者による誹謗中傷などへの適切な対応が促進されるよう、違法有害情報に係る登校の削除に関し、プラットフォーム事業者に対して、対応の迅速化と運用状況の透明化を求める、プロバイダー責任制限法の改正法案を今回提出させていただいたところでございます。

2:09:00

安倍司さん。

2:09:02

ありがとうございます。これまでも様々な対策を取ってきて、また今回、もう一段階踏み込んで、より被害者に寄り添うルールを整備していくと、その新しいご提案されたことを、非常にいいことだと私は歓迎をしたいと思います。皆さん、ここにおられる方々もそうかもしれないですけれども、SNS上では突然知らない人に罵倒をされることが、日常茶飯事なのかなと思います。私も旧TwitterXで炎上したことがありまして、1000万インプレッションを言ったことがあります。また我が党のおときた旬参議院議員がおりますけれども、よく炎上しております。もちろん正当な批判なら、しっかり受け止めるべきだと思いますけれども、言いたいことも言えない世の中になってきているなという感も否めないと思うんですけれども、大臣、インターネット空間は以前より不寛容になってきていると思いませんか。いかがでしょうか。

2:10:11

松本総務大臣。

2:10:18

SNSは利用者がインターネット上で世界中の利用者と直接つながって自由に迅速に情報を発信し入手できる場を提供しているところでございますが、情報流通を活発させるもので膨大な情報量が流通するようなことになっていることは私どもも認識しております。そういった中で、SNSの利用者数や投稿数の多さなどによって一部の利用者による人を傷つけるような誹謗中傷など、いわゆる炎上によって利用者の中にはSNS上での発信を躊躇してしまうといった指摘があることも認識しております。表現の自由の下で主張することは自由に行われるべきでございますが、一定の匿名性があって不特定多数と容易につながる情報空間で主張するからには、やはり意見、見解は多様なものであって、相手の主張も受け止める寛容さは大切であると考えるところでございます。その意味で、SNS等利用者の皆さんにも自治体らしい意を高めていただきたいと思いますし、また場を提供するプラットフォームに置かれても情報空間において社会的には責任を負っていることを自覚していただく必要があると考え、制度整備の一環として今回法案を提出させていただくような次第です。

2:11:49

安倍内閣総理大臣

2:11:51

まさにそのとおりだなという御答弁をいただきましてありがとうございます。この前、先日も炎上案件がありまして、いわゆるママチャリ事件というようなことがあったんですけれども、X上である動画が投稿されまして、いわゆるママチャリに乗っておりました主婦の方が車と正面から相対した状況でして、そのママチャリに乗っていた主婦の方が交通違反ルールをしていたと。それを御自身は逆に車の方を非難するような態度でスマホで撮影したり、それが非常に大炎上しまして、その方のお名前ですとか配偶者の方の職場、お子さんの保育園までさらされてしまうというような事案がありました。あとは皆さん御記憶にあられるかもしれませんが、すしぺろ事件というものがありまして、海天寿司のお醤油をちょっと舐めて、それを面白がって投稿するというような、非常に少年も社会的制裁をかなり受けたという事案でしたけれども、これ自体は褒められたことではありませんけれども、本来日本は法治国家ですので、当事者間でしっかり法の下で解決をするというのが本筋だと思います。このような行き過ぎたリンチ、本当に死刑と言いますか、このようなことが横行しているような状況かと思います。あと政治ですとかジェンダー、こうした発言に対しても、これも迂闊に発信すると叩かれ、罵倒され、炎上すると。先日参考人質疑でお越しいただいた国際大学の山口先生もおっしゃっているんですけれども、大衆による表現の規制という新しい現象を生み出していると。誹謗中傷ですとかそういった罵倒を行う、いわゆる極端な人、極端な人と山口先生指摘をされているんですが、どのくらい存在するのかというと、現状一件に対して書き込む人は7万人に1人の割合だそうです。ということで非常に一部の人なんですね。一部の人が大量の誹謗中傷を行っていると。またさらに極少数の超極端な人が数百アカウントを作成して、誹謗中傷デモを繰り返す。こんなこともあったと言われております。このような誹謗中傷、バリー増温ですね。こうしたものは言論の萎縮を生むと思います。一部の極端な人が公共空間を息苦しいものにして被害者を見出している。その中でプラットフォーマーが自主的に削除運用基準を定めて公表していくことは非常に意義があると思います。そこで削除運用基準の公表について、国民の理解をしっかり高めていく上でも、事業者さんだけにお願いをするのではなくて、政府でもそういった特設のページをつくって公開するような措置が必要だと思うんですけれども、政府参考にいかがでしょうか。

2:15:00

今川局長。

2:15:06

お答えいたします。本法案では、大規模SNSなどのプラットフォーム事業者に対し、削除基準やその運用状況の公表を義務づけまして、各事業者の取組が国民利用者にわかりやすいように開示されることで、プラットフォーム事業者による削除基準や運用の適正化を促すものでございます。このためには、委員御指摘のとおり、国民利用者に対してわかりやすい形で、削除基準やその運用状況が公表されることが重要と認識しております。その具体的な方法につきましては、委員御提案の特設ページといった選択肢も含めまして、適切な方法を今後検討してまいりたいと考えております。

2:15:42

安倍内閣総理大臣

2:15:44

前向きな御答弁をありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。続きまして、事業者の削除基準、どのような内容で、どの程度具体性を持ったものを想定しているのか、お伺いをいたします。

2:15:58

今川局長

2:16:00

お答えいたします。プラットフォーム事業者は現在も削除基準に相当するものとして、ポリシーを作成しておりますが、一般にポリシーの内容が抽象的であり、例えば嫌がらせや名誉毀損は許されないという観点で、採用されているものの具体的にどういったものがそれに当たるのかという判断を提示しているようなものは非常に少ないと承知をしております。そのような状況を踏まえまして、本法案においては、削除基準は、大規模プラットフォーム事業者が自らの判断で、策定公表すべきものとしておりまして、削除基準の具体性につきましては、削除の対象となる情報の種類が、情報指摘となった原因の別に応じて、できる限り具体的に定められていること、また、利用者などの関係者が容易に理解することのできる表現を用いていることなどを求めることとしております。削除基準の具体性について十分と言えないような場合には、各事業者の運用状況の公表を義務づけて、透明化を図ることによりまして、基準の見直しを促していくことということを考えているところでございます。

2:17:07

安倍内閣総理大臣

2:17:08

できる限り具体的であることということなんですけれども、事業者側からは、削除基準を決めていく上で、ガイドラインのようなものがあった方が助かるという声が上がっておるんですが、こちらは作成のご予定ありますでしょうか。

2:17:27

今川局長

2:17:33

お答え申し上げます。本法案において削除基準は、大規模プラットフォーム事業者が自らの判断で策定公表すべきものとしており、事業者ごとに削除基準が異なるものとなることが想定されます。そのような中で、委員御指摘のガイドラインが存在した方が良いとの御指摘もございますので、表現の自由と被害者救済のバランスを踏まえつつ、総務省において、どのような情報を流通させることが、法令違反や権利侵害となるのか、関係団体と協力することによりまして、ガイドラインなどを示すことを検討してまいりたいと考えております。

2:18:05

安倍内閣総理大臣

2:18:07

ありがとうございます。この法案は、非常に事業者さん側がしっかりやってくれるかどうか、実効性の担保というところが重要だと思います。その前提でちょっとお話ししたいんですけれども、第三次の取りまとめ、私拝見をいたしました。こちらで、ツイッターを除くすべての事業者において、我が国における偽情報への対応及び透明性、アカウントアビリティ確保の取組の進捗は、2022年3月28日に実施したプラットフォームサービス第34回におけるヒアリングと比較して、一部では進展が見られるもののほぼ同等であり、いまだ限定的である。またツイッターからは、口頭での発表が行われたものの、ヒアリングシート及び説明資料の提出がなく、透明性アカウントアビリティ確保の取組について、後退があったという記述があったんですけれども、本日時点での提出状況についていかがでしょうか。また、未提出なのであれば、提出をしっかり、また改めてお願いするべきではないかと思いますが、参考にいかがでしょうか。

2:19:18

今川局長。

2:19:24

お答えいたします。委員御指摘のとおり、総務省の有識者会議が主要なプラットフォーム事業者に対し、偽情報への対策状況についてモニタリングを行いましたところ、委員御指摘の事業者からは、ヒアリングシート及び説明資料の提出がございませんでした。この有識者会議につきましては、本年1月に既に終了をしておりまして、ヒアリングシートなどの提出はなされておりません。このような事態がありましたことも踏まえて、本法案においては、大規模プラットフォーム事業者に対して削除などの運用状況の公表義務を課すこととしております。総務省においては、本法案が成立したかつきには、本法案に基づく義務が遵守されるよう、制度を運用してまいりたいと考えております。

2:20:07

安倍司さん。

2:20:09

ぜひしっかり事業者さん側が、事業者さんがやっていただけるよう、しっかりお願いしたいと思います。少し話は変わるんですが、最近メタの、いわゆるフェイスブックのなりすまし、なりすまし広告が非常に問題になっていて、どういうものかと言いますと、ご存知の方は多いかと思いますが、著名人の方が、自分がさもその方が投稿しているような形で、投資の案内をするですとか、こうした広告が横行しておるんですけれども、この前も前澤さんという、著名な経営者の方がいらっしゃいますけれども、スタートデイか、こちらの社長さん、元経営者の方が、メタには本当に怒っているというような投稿を、Xでされておったんですけれども、このプラットフォーマーにしっかり困っている方がいて、その改善を図ってほしいと言っても、なかなか改善していかない状況があると思いますので、その点もぜひしっかりやっていただけますよう、お願いをしておきたいと思います。続いて、いわゆるシャドーバンの問題ですね。SNSでシャドーバンというものがありまして、何かと言いますと、何か有害な情報を発信しているアカウントがあったとして、その当事者に通知をしない形で検索から消すようなことをシャドーバンと言います。結局、有害情報はアカウント自体も有害情報自体も検索されずに全く見えない形になるので、例えば被害に遭っている方は、実質的には削除されていることと同等になるんですけれども、このシャドーバンというのが本法案における送信防止措置に当たるのか、こちらお答えいただけますでしょうか。

2:22:20

今川局長。

2:22:26

お答えいたします。委員御指摘のいわゆるシャドーバンは、その定義は必ずしも明確ではないと受けたまっておりますが、プラットフォーム事業者が投稿された情報について当該情報の発信者に通知を行わずに、発信者以外の利用者が閲覧できない状態にする措置を含むものと認識しております。発信者以外の利用者が投稿を閲覧できない状態とする措置は、本法案第2条第9号の送信防止措置に該当すると考えております。

2:22:54

安倍内閣総理大臣。

2:22:57

送信防止措置にシャドーバンが該当するという非常に明確な御答弁をいただけたと思います。本法案の第27条では、送信防止措置を講じたときは、当該情報の発信者が容易に知り得る状態におく措置を講じなければならないことという趣旨となっております。シャドーバンされた場合は、発信者に通知をされませんけれども、こちらは御見解いかがでしょうか。

2:23:28

今川局長。

2:23:30

お答え申し上げます。発信者以外の利用者が閲覧できない状態にする措置は、先ほど申し上げたとおり、送信防止措置に該当するため、大規模特定電気通信駅務提供者には、本法案第27条に基づき、送信防止措置を講じた場合には、発信者に通知などを行うことが義務付けられるところでございます。ただし、本法案第27条第2号は、正当な理由がある場合には、発信者への通知などを行うことを容しないこととされておりまして、この正当な理由には、例えば、過去に同一内容の送信防止措置を講じた旨、通知をしている場合、また、通知を行うことにより、申し出た方に危害が及ぶあされがある場合などが考えられるところでございます。本法案が成立さかつきには、正当な理由に何が該当するかにつきまして、総務省としてもしっかりと考え方を示してまいりたいと考えております。

2:24:26

安倍内閣総理大臣

2:24:27

ありがとうございます。例外規定があるということでしたけれども、27条にこのように書いてあって、さらにそのシャドーバーン自体が送信防止措置に当たるということですので、こちら、X社さんともしっかり話し合って、ちゃんと法に則ったご対応をいただけるようにしていただければと思います。次の質問なんですけれども、違法有害情報に関しまして、いわゆる著作権ですね、著作権違反というのは、本法案の対象に入ってくるのか入ってこないのか、こちら確認させてください。

2:25:03

今川局長

2:25:10

お答え申し上げます。著作権は著作物を創作したものに対して付与される権利であるところ、著作権を侵害する情報についても、本法案における権利侵害情報に該当し、大規模プラットフォーム事業者は、権利者から申し出があった場合には、一定期間内の応答などの措置を行うことが義務づけられることになると考えております。

2:25:32

安倍内閣総理大臣

2:25:34

ありがとうございます。こちら気になっているという方がいらっしゃいましたので、確認をさせていただきました。今回、維新からも我が党からも法案を提出させていただいておりますので、法案提出者にお伺いをしてまいりたいと思います。まず、この維新案と政府案、何が異なるのかお伺いいたします。

2:25:59

提出者、中塚寛さん

2:26:02

維新案と政府案との主な相違点として、第一に、維新案では、発信者情報開示請求を行う場合の請求先や、請求方法の公表を義務づけているほか、毎年少なくとも1回、発信者情報開示の実施状況等を公表するよう義務づけております。このように、発信者情報開示についても、透明化を図っております。第二に、維新案では、削除や発信者情報開示の実施状況等を公表するにあたって、これらの実施状況等についての自己評価も公表することを義務づけております。これは、表現の自由に配慮しつつ、事業者が自己評価を通して、自主的に削除や発信者情報開示の運用について、さらなる改善・向上に努めることで、事情作用が働くことを期待したものであります。この補改新案では、対象事業者の指定にあたっての審議会への諮問や、削除の実施状況等の公表に関する、自身の策定についても定めております。

2:27:07

委員長 安倍司さん

2:27:09

ありがとうございます。特に、いわゆる事業者の自己評価、こちらは、プラットフォーム事業者が、しっかり法にのっとってやることをやっているのか、透明性を高めていく上でも非常に重要なポイントだと思います。ぜひ、この点、政府側の方にもご認識いただきまして、修正のご検討をいただきたいと思います。次に、維新案の23条で定められた、総務大臣の策定する指針はなぜ設けられたのか、お伺いをいたします。

2:27:52

提出者、中塚博史さん

2:27:55

新案では、大規模なSNS事業者に毎年、少なくとも1回、削除の実施状況や自己評価等に関する事項を公表することを義務づけておりますが、この公表について、その具体的な方法や内容、自己評価に関する指標等を指針、いわゆるガイドラインで定めることとしております。政府案では、毎年1回の公表の詳細について、省令で定めることとされておりますが、維新案では、ガイドラインで定めることとすることで、どのように公表すればよいのかを明らかにしつつ、それぞれの事業者が提供するサービスの違いを踏まえ、その実態に応じて柔軟に対応することができるようにしております。

2:28:44

安倍司さん

2:28:46

ありがとうございました。維新案では、ガイドラインを定めて、今の提出の法案では、省令で定めるところをもう少し具体性を持って指針を示すことで、より柔軟に対応できるようにするということですので、こちらもぜひ政府側には御検討をいただきたいと思います。法案の具体的な中身について、御質問させていただきましたけれども、少し視点を変えて質問をしてまいりたいと思います。大臣、改めて、SNSの有効性、リスクに関する現状認識についてお伺いしたいんですけれども、先ほども御意見をお伺いしましたが、もう少しマクロな視点といいますか、このような観点からお話をいただければと思います。

2:29:45

松本総務大臣

2:29:50

SNSは人々がインターネット上で世界中の方々と直接つながって、自由・迅速に情報を発信し入手できるということで、お一人お一人がいわば活躍できる場が広がるという意味では、民主主義にもプラスではないかと思いますし、もちろんその発信をするという意味で、表現の自由にもプラスであることは大変大きいと思いますし、そこによって多くの方々が、また、御自身の存在についてプラスのものを得られるところもあろうかと思いますが、大変たくさんの情報が流通する環境がある中で、偽誤情報や違法有害情報があることも確かでありますし、これが残念ながら迅速に流通・拡散をするという事態もあることは確かでございます。改めてこの機会に、国民の皆様に、ネット上の情報にはそういったものがあるということも、御理解をいただいた上で、情報を活用いただきたいというふうに思うわけでありますが、この情報流通の主要な場となっている、SNSとプラットフォームを提供する事業者には、やはり、偽誤情報や有害情報の流通の低減に向けて、社会的責任があると考え、対策の実施が求められると認識をいたしております。今回の法案では、こうした観点から、大規模なプラットフォーム事業者に対して、削除に関しまして、投稿の削除申請について一定期間内の応答義務を課す、削除対応の迅速化や削除基準の策定とその運用状況の公表等、運用状況の透明化を求めることによって、社会的責任を果たしていただくことを後押しをしていきたいというふうに考えているところでございます。

2:32:03

安倍内閣総理大臣

2:32:05

ありがとうございました。先日の参考に次いでも、国際大学の山口先生が、SNSというものはスーパーパワーを持っていると、一国の大統領にも個人が質問できる、とにかく発信力の強いものであるということをおっしゃっておりましたが、使い方を間違えると、やはりいろんな副作用が出てくると、先ほど来申し上げております言論の萎縮についてもそうですし、今まさに誹謗中傷などで苦しんでおられる被害者を生み出すことにもつながってくる。さらには偽情報、誤情報というのも非常に危険なものだと思っておりまして、これもよく言われておりますけれども、今の戦争においては、戦争を起こす前からも既に日常的にハイブリッド戦が行われているという中で、いわゆる敵方がそういったフェイクニュースを流す、そもそも戦争になる前からその国の選挙に影響を及ぼすようなデマ、フェイクニュースを流す、こうしたことについても、惑わされないような国民の教育といいますか、そういったものがあるんだよという認識を、危機意識というものをもっと持っていただく必要があると思うんですね。そこで、メディアリテラシー教育、こちらについてお伺いをしてまいりたいんですけれども、今般の今の情報リテラシー、メディアリテラシーの教育に関する現状及び課題認識について、総務省、そして文科省、それぞれお答えをいただければと思います。

2:33:54

湯本大臣官房総括審議官

2:34:04

お答え申し上げます。委員が御指摘あったとおり、インターネット上における誹謗中傷、炎上、そういったものに対応につきましては、国民一人一人が健全な情報空間確保のために責任のある行動、そういったことをとっていただくことは大事でございまして、そのためにも幅広い世代に対するリテラシーの向上に取り組むということがますます重要であるという課題認識を持っているところでございます。総務省におきましては、こういった課題認識のもと、ICT利活用が当たり前になる中で、さまざまなデジタル社会におけるディスクに対処し、安全かつ適切にICTを利用できるよう、関係省庁とも連携しながら、さまざまな施策を講じているところでございます。具体的には、学校などに対する出前講座であるe-netキャラバンの実施、青少年、保護者、教職員などに向けたインターネットトラブル事例集の作成、公表、高齢者などへのスマートフォンの使い方の支援やリテラシー向上の取り組みであるデジタル活用支援推進事業の実施などに取り組んでいるほか、本年2月には新たな取り組みといたしまして、総務省と関係事業者などが作成しているリテラシーの向上施策を一括して掲載した利用者向けウェブサイトを公開し、活用いただいているところでございます。総務省といたしましては、引き続き関係省庁や関係事業者などと連携しつつ、国民一人ひとりが健全な情報空間確保のために責任のある行動を取ることができるよう、幅広い世代へのICTリテラシーの向上に取り組んでまいりたいと考えております。

2:35:40

文部科学省麻生大臣官房学習基盤審議官

2:35:46

お答えいたします。委員御指摘いただいたとおり、情報化社会が進展する中、情報手段を適切に用いて情報を得たり、情報整理・比較したり、得られた情報をわかりやすく発信・伝達したりするなど、情報リタラシーを含め、情報活用能力を育成することの重要性が一層増してきていると認識しております。文部科学省におきましては、小・中・高等学校の学習指導要領におきまして、情報モラルを含め、情報活用能力を学習の基盤と位置づけ、学校の教育活動全体で取り組むよう求めるとともに、特に情報モラルについては、社会科・技術・家庭科・情報科等において指導することとしております。このような各学校の取り組みを支援するため、例えば情報の公開やSNSの影響について考えることの内容とした、教師や児童・生徒が活用できる動画教材を提供したり、教師に対するオンライン研修を開催したりしております。また、生成愛の普及も進んでいく中で、子どもたちの情報活用能力を育成することがますます重要となっており、特に最近ではフィルターバブルやエコーチェンバーなどの減少を理解させることや、いわゆるファクトチェックについても指導を行うことが課題となっております。文部科学省ではこうした課題にも対応できるよう、引き続き各学校の支援に取り組んでまいります。

2:37:22

安倍司さん。

2:37:23

それぞれお答えいただきましてありがとうございました。私はメディアリテラシー教育、文科省さんでも総務省さんでもやっていただいていることは承知しておるんですが、こんな声を聞いたんですね。先生方、学校の先生方がメディアリテラシーを教えろと言われているんだけれども、ちょっと自分自身がよくわかっていないと。これは非常に難しいと。新しいテクノロジーの話なので、なかなか本当に正しいことを教えられているのかどうか、迷いがあるというようなことを聞いてですね。ですので、教員向けの教育、講習、教材開発など、しっかり実施して教育効果を高めるための取組、こちらをぜひ進めていただきたいと思うんですけれども、文科副大臣いかがでしょうか。

2:38:08

安倍文部科学副大臣。

2:38:11

委員にお答えさせていただきます。高等学校の情報活用能力を育成する情報教育の中核といたしまして、位置づけられている重要な教科でございまして、この高等学校学習指導要領におきましても、必修の科目として情報一種を設けているところでございますが、この文部科学省におきましては、特に情報科の指導、ここの指導の部分の充実に向けまして、各教育委員会に対しまして指導体制の強化を求めているほかに、オンライン研修講座の開設、また授業のポイントをわかりやすく解説した授業動画の作成など、担当教師の研修の機会の充実を図っているところでございまして、この専門性を有する教師の育成、また確保、外部人材のサポートのための教育委員会と大学、産業界との連携協力体制の整備の推進などに取り組んでいるところでございます。情報活用能力の育成に向けまして、引き続き各学校の取組の支援に努めてまいります。以上でございます。

2:39:25

安倍内閣総理大臣

2:39:26

ありがとうございます。国語、算数、理科、社会と並んで、この情報、私、非常に重要で、一国の民主主義も揺るがせかねないものだと思いますので、ぜひ充実よろしくお願いします。最後の質問です。大臣、この本法案の施行後の効果検証の方法、そしてスケジュールについてお伺いします。また、見直しの時期を5年と設定した理由、こちらもお伺いできればと思います。

2:39:50

松本総務大臣

2:39:52

本法案で定めました、削除対応の迅速化や運用状況の透明化に係る義務規定の履行状況については、プラットフォーム事業者は年に1回公表しなければならないこととされております。この公表された内容について、総務省としては有識者会議等も活用しつつ、しっかりと確認をしてまいりたいと考えております。本法案により、新たに設けられたプラットフォーム事業者における義務規定への履行状況について、政府としてしっかり把握し、分析を行っていくことを考えまして、見直しの検討には、施行後5年という期間を置いたところでございます。ただ、やはり社会経済情勢の変化に応じて政策を見直すことは、普段に行わなければならないことと考えておりまして、特に情報空間は大変変化のスピードが早いところでございます。今、総務省におきましても、その健全性について、有識者会議におきまして、2世古情報の流通拡散等の新たな課題について、検討を進めていただいているところでございまして、これらの検討も含め、また技術が非常に早いスピードで進展することもあるかと思いますので、状況によっては、その依然であっても必要な検討を行いたいと考えております。

2:41:22

安倍司さん。

2:41:23

普段の見直し、ぜひよろしくお願いします。時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。

2:41:38

次に、宮本岳志さん。宮本岳志さん。

2:41:42

日本共産党の宮本岳志です。個人の内心の思想や信仰は、他の人々に伝えることができて、初めて社会的に影響を及ぼすことができます。そういう意味で、表現の自由は取り分け自由な権利であることは言うまでもありません。私は2000年の臨時国会に、いわゆるIT基本法が国会に提出されたとき、当時は森吉郎内閣で、担当大臣は坂谷大志さんでありましたが、参議院交通情報通信委員会で法案審議に当たりました。そのとき、2000年11月16日の議事録でこう述べております。そもそも、情報技術の進歩と民主主義の発展は密接な関わりを持ってまいりました。ルネッサンスでの印刷技術の発展が、フランス革命に代表されるその後の民主主義の形成に大きな力となった歴史もございます。新聞や放送などの情報技術の開発と普及が、国民の情報入手と発信の手段を広げた、そして言論による民主主義の前身に大きく寄与してきた、これも歴史の事実であります。だからこそ急速に発展している新しいITという技術をどう民主主義に実らせるのか、民主主義の実現に役立てるのかということが問われていると思うんです。あれから24年がたち、インターネットの普及は従来の新聞や放送といった報道出版などと比べ、個人が容易に意見を表明できる場を提供したことで、個人に対して表現の自由を保障し、民主主義の発展に寄与すると思われてまいりました。ところが一方で、インターネット掲示板やSNSの普及に伴い、特免による書き込みを中心とした誹謗中傷などにより、個人の人格を著しく傷つける人権侵害を招き、そのことで深刻な結果に至る事件も起きております。深刻な人権侵害にあたる投稿について、まず削除を求めたいという利用者の要望は当然でありますし、さらなる人権侵害を招かないためにも重要なことであります。問題は、この法案により投稿の削除が表現の自由との関係で、萎縮効果を生じないかが問題となります。そこで聞くのですが、改正案では、人権侵害にあたるSNSの投稿の削除に関して、新たな規定を設けることとなります。確認いたしますけれども、今後策定する施設例が、事業者に対しモデルとなる削除の基準を示し、削除を実行させるというようなものではありませんね。本法案におきましては、削除基準は大規模プラットフォーマー事業者自らが策定する本でございます。しかし、現在起こっている権利侵害の事例は極めて深刻であります。例えば、勝手に成りすましアカウントを作られて、自分の名前で投資詐欺まがいの株式投資の関与が行われている。成りすまされた本人は、一刻を争って対処してほしいと思うのは当然だし、このような権利侵害情報の削除対応を迅速化することは当然必要なことだと思います。削除対応への迅速性ということでは、法25条には、大規模プラットフォーム事業者に申出を受けた日から14日以内の総務省令で定める期間内に、結果を申出者に返すことを求めております。この14日以内の総務省令で定める期間内という規定は、これは総務省令で7日間を想定しているとお聞きしておりますけれども、この7日間の根拠はどのようなものでございましょうか。

2:45:53

今川局長。

2:45:55

お答えいたします。委員御指摘の回答期限につきましては、総務省の有識者会議の報告書におきまして、被害者の声と事業者の実際の対応を踏まえつつ、1週間程度とすることが適当との御提言をいただいております。この報告書を踏まえまして、総務省としては1週間を念頭に、省令などに基づく詳細な制度設計を検討してまいりたいと考えております。

2:46:21

宮本岳志さん。

2:46:23

これは1週間というのは、何か調査の結果でございましょうかね。

2:46:27

今川局長。

2:46:30

お答えいたします。委員御指摘のとおりでございまして、総務省の調査によりまして、1週間より長く放置されるのは許容できないというユーザーの方が83.1%いらっしゃるということでございます。

2:46:48

宮本岳志さん。

2:46:50

確かにその同じ調査で、24時間以内という回答も34.4%に残っております。先ほど述べた、自分の成りすましが投資詐欺を広げているというような事例では、1週間でも許容できないという気持ちは理解できますし、削除期間は個別の事情に応じて、より丁寧に事業者において決められるべきものだということは言うまでもありません。逆に、被害の届出があれば、内容を確認せずに自動的、機械的に削除するということを、プラットフォーム事業者に義務づけるという考え方もございます。これについて、先日の参考人質疑では、上沼市の参考人も、日本のプロバイダー責任制限法は、権利侵害情報一般に関わるので、名誉毀損、プライバシー侵害に関しては、それが例えば公的な機関に対するものとか、そういうものも含まれることになる。それが直ちに、まず削除という話になると、それは表現の自由なり、民主的な糧に対する非常な萎縮効果をもたらすことになる、との趣旨を答弁されておりました。総務省も同じ考えでよろしいですか。

2:47:58

今川局長。

2:48:04

お答え申し上げます。先ほども申し上げたとおりでございますが、本法案では、どのような情報を削除すべきかということについての判断は、大規模プラットフォーム事業者が自ら行うことを前提とした仕組みを構築することとしているものでございます。

2:48:20

宮本岳さん。

2:48:22

つまり、機械的に直ちに削除ということは取らなかったということでよろしいですね。

2:48:28

今川局長。

2:48:33

お答え申し上げます。繰り返して復習でございますが、大規模プラットフォーム事業者が自らの削除基準に基づきまして、削除のとおりについての判断を行うというものでございます。

2:48:46

宮本岳さん。

2:48:48

削除に該当するとされた場合に、投稿者の今度は弁明の機会は保証されるのか、また削除された場合、その削除が不当だった場合の救済措置は事業者において定められるべきだと思うんですが、このあたりはいかがでしょうか。

2:49:04

今川局長。

2:49:06

お答えいたします。本法案におきまして、大規模プラットフォーム事業者に対して発信者からの不服申し立ての手続を定める義務は課しておりませんけれども、発信者に対する通知を義務づけておりまして、発信者が不服申し立てを行う契機となるというところでございます。また、運用状況の公表を義務づけて、透明化を図ることによりまして、運用の適正化を図っていくということを考えているものでございます。

2:49:36

宮本岳さん。

2:49:38

もう一つ、これは念のために確認しておかなければなりません。いわゆる政権批判に対して、政権や政権等がこれをフェイクだ、人権侵害だと主張されて削除を申し入れ、これが削除されるということになれば、それこそ表現の自由に意思苦効化を及ぼしかねないと私は思いますけれども、そういう心配はございませんか。

2:50:04

今川局長。

2:50:07

お答え申し上げます。繰り返しで恐縮でございますが、本法案では大規模プラットフォーム事業者が自ら削除などを行うことを前提とした仕組みを構築することとしております。具体的には、削除基準や運用状況の公表を事業者に義務づけることで、事業者の自主的な取組の透明化を図り、国民にとってわかりやすい形での開示を通じまして、事業者による削除基準やその運用の見直しを促すとともに、削除を行った場合には発信者に対してその事実及び理由の通知などを義務づけることで、発信者に対する透明性も確保するものでございます。従いまして、表現の自由の確保と被害者給付のバランスをとった制度となっているふうに考えております。

2:50:50

宮本岳さん。

2:50:52

今おっしゃった透明性というのは非常に大事でしてね、先ほどの成りすましによる投資詐欺まがいの発信が削除されないというふうに訴えの方もですね、いろいろ相談窓口をやっと探し当てて、そこに通告してもですね、一向にその後の対応がわからない、つまり透明性がないということ、なぜそうなっているのか、まだ削除されないのかという説明すらないということを非常におっしゃっていましたから、やはり透明性というのは非常に大事なことだと思います。そこで、この後、対案提案者から修正案が提出されると聞いております。まず、対案提案者に確認するんですが、日本維新の会提出の対案は、第22条で、送信防止措置の実施状況の公表について定め、7つの項目の公表を求めております。このうち第4号と第7号について、確保法の第28条に盛り込むという趣旨の修正であるやに聞いております。しかし、もともとの維新対案の第22条は、あくまで公表を定めたもの、透明化を定めたものであり、その結果に政府が口出しすることを求めるようなものではないと理解しておりますが、提案者間違いないですか。

2:52:17

提出者、中塚博史さん。

2:52:25

お答えいたします。維新案においては、大規模なSNS事業者等に、毎年少なくとも1回、送信防止措置の実施状況や自己評価などを公表することを義務づけております。これは、事業者に自らの運用状況や自己評価を公表させることによって、事業者自身が自主的に送信防止措置等の運用について、さらなる改善・向上に努めることを期待したものであります。あくまで事業者の事情・作用によだねるものでありまして、事業者が行った削除等の措置について、政府から何らかの口出しをすることを想定したものではございませんので、よろしくお願いいたします。

2:53:07

宮本岳志さん。

2:53:09

これもその維新対案の22条が、事業者の公表内容に政府が介入するような趣旨ではない以上、その中の一部を修正によって、確保の28条に移したとしても、政府の介入の余地はないと理解いたします。念のために、政府にも確認いたしますけれども、政府案28条は、事業者による公表・透明化を定めた条項であって、これは、その公表結果に政府が口出しすることを求めるようなものではありませんね。

2:53:38

今川局長。

2:53:40

お答えいたします。委員御指摘のとおり、法案第28条の趣旨は、大規模SNSなどのプラットフォーム事業者に対し、削除基準や運用状況の公表を義務付け、透明化を図ることで、各事業者の取組が国民利用者に分かりやすいように開示され、プラットフォーム事業者自身による削除基準や運用適正化を促すものと考えております。

2:54:05

宮本岳志さん。

2:54:07

改正法案が規定する侵害情報の削除の仕組みは、人権侵害を拡大させないために迅速に対応するための分かりやすい仕組みを事業者が設けていくものであり、大切であります。そして、今回の法案については、先日の参考人の先生方も、非常に慎重を期した立法のつくりではないか、表現の自由とのバランスに配慮された法案になっているとの評価でございました。その点で、この後提案される予定の修正案も含めて賛成できるものと考えております。しかし問題は、この法律改正で問題が全て解決するものではないことは明らかです。とりわけ、先ほど来議論になっている有害情報やフェイクニュースに対する対応は大きな課題であります。偽情報の中には、悪意を持って意図的に流すものもあれば、正しいと誤認して拡散しているものもあります。また、偽情報とあえてわかるようにして発信するパロディもあるわけですね。一方で、災害時に嘘の救援依頼や嘘の被害情報を流すといった行為は、まさに命にかかわる重大な問題を引き起こします。なかなか難しい問題でありますけれども、インターネット空間の健全な発展のためには、どうしてもこれらは解決しなければならない課題だと考えますけれども、総務省の見解は、いかがでございましょうか。

2:55:38

今川局長。

2:55:40

まずは局長だ。

2:55:46

お答え申し上げます。本法案では、権利侵害情報についての削除などの対応を促すこととしておりますけれども、昨今、いわゆる偽性交渉法などいろいろな課題が出てきているところでございまして、例えば、名誉毀損や著作権侵害などとなる権利侵害情報に該当する場合には、削除対応の迅速化の義務がかかるということでございまして、それ以外の情報についても、運用状況の透明化の意味がかかるということで、昨今の偽性情報、誤情報といった対策についても一定の役割を果たすのではないかと考えております。

2:56:25

宮本岳さん。

2:56:27

問題は、現在のインターネットが保有質に抱える在り方にあります。インターネット空間は、自由な言論の場というより、企業が利益を最大化するための仕組みを構築し、複雑、高度化させてまいりました。そして、企業利益追求の場にもなってきた。そのビジネスモデルが構築されてきた結果、金儲けのためにアクセス数を稼ぐとか、どのような内容であっても閲覧者の目につく投稿であればよいとして過激な投稿を繰り返す、アテンション・エコノミーやフィルターバブル、エコーチェンバーといった現象が起きております。負の面ともいえる歪んだインターネットの仕組みが、誹謗中傷やいじめ、分断の恩賞になってきたことも事実であります。日本の利用者が、このようなアテンション・エコノミー、あるいはエコーチェンバー、フィルターバブルなどといった問題について、どれぐらいの認知度があるのか、総務省は掴んでおりますか。

2:57:25

湯本男人官房総括審議官

2:57:35

答え申し上げます。委員お尋ねの、日本における偽情報関連用語の認知度の調査についてでございますが、2023年3月の調査結果によりますと、言葉は聞いたことがあると回答した方も含めまして、アテンション・エコノミーの認知度は16.4%、エコーチェンバーの認知度は13.0%、フィルターバブルの認知度は21.7%となっているところでございます。資料を見ていただきたいですね。これは、先ほどご答弁があった、「プラットフォームサービスに関する研究会第3次取りまとめ」で紹介された、数字の元となった調査結果の資料であります。総務省からいただきました。先ほどの「アテンション・エコノミー16.4%」というものは、黄緑色の「言葉を聞いたことがある」まで入れての数字であって、青ですね。内容や意味を具体的に知っているだけを見れば、それぞれフィルターバブル2.9%、エコーチェンバー3.3%、アテンション・エコノミーはわずか2.4%しかありません。参考人質疑で山口一参考人は、アテンション・エコノミーについて、「人々の注目をパッと引くということがお金につながるという議論だ」と述べられ、こういったものの対策が今後求められていると指摘をされました。そこで大臣に聞くんです。こうしたアテンション・エコノミーやエコーチェンバー、フィルターバブルといった現在のインターネット空間が抱える大きなリスクについて、大臣は認識しておられますか。

2:59:07

松本総務大臣

2:59:10

インターネット、SNSの意義については、今委員からのお話がありましたとおり、誰でもが発信ができ、また世界の人々とつながって迅速に情報を入手できるという意味でも意義があろうかと思いますが、この審議でも申し上げてきましたように、大量の情報が流通する中で、違法有害、偽誤情報があり、これがまた迅速に流通拡散してしまうという事態は、大変深刻であり大きな課題であるというふうに、私も認識をしているところでございます。そういった面から、情報をご利用いただく人々にも、ぜひこのネット上の現在の情勢を知った上で情報を利用いただきたいということを、機会があるために私からもお願いをしているところでございますが、この情報流通の主要の場となっているSNSとプラットフォームを提供する事業者にも、やはり社会的責任を果たして対策を実施することが求められていると認識をしているところでございます。そういった中で、先ほどもこれもご答弁で申し上げましたが、このネットにおけるお金の流れについても見ていく必要があるということで、私どもとしても健全性を確保すべき有識者の先生方にもお願いしている検討会で、ヒアリングなどを行っているところでございまして、いわばネットはやはり道具でございますので、良い使い方をしていただいて、良い結果が出るようにお願いをしているところではないかと思いますが、必要な対策は、私どもも利用者、国民の視点に至って、機動的に検討したいと思います。インターネットの空間は決して薔薇色でも安全でもありません。実社会の公営でもありますが、インターネット空間に何の疑いも持たなくてよいという状況はすでに過ぎ去っております。もちろん、だからといって全てを捨てて昔に戻れなどというつもりはありません。我々がなすべきは、こうしたリスクに、冷静に真剣に向き合うことだと思います。先ほど、人々も利用する上で知ってもらいたいと大臣はおっしゃったけれども、ところがこの間、政府はことさらに安心・安全のみを語り、いわば安全神話を振り巻きながら、安易なDXの推進や無警戒なマイナンバーカード施策を進めております。これは極めて無責任だということを指摘して、私の質問を終わります。

3:01:58

次に西岡秀子さん。西岡秀子さん。

3:02:12

国民民主党民主党クラブ、西岡秀子でございます。本日も質問の機会をいただきありがとうございます。若干、重なる質問もあろうかと思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。一昨日、この誹謗中傷対策につきましては、3名の参考人の方々から大変有意義なお話をお伺いをして、議論をさせていただいたところでございますけれども、その議論の内容も盛り込んだ中で質問をさせていただきたいというふうに思っております。これまでの質疑の中でもあっております、このインターネットという大変、私たちにとって利便性の高い空間が、ともすれば今回の議題となっております誹謗中傷、この今状況も大変深刻な状況があるのも事実でございます。迅速な被災者を救済することとともに、表現の自由、これはしっかりと守らなければならないことだということも、大前提の中でそのバランスをどうとっていくかということも大きな課題であります。一方で、先ほど申し上げましたように、インターネット上の誹謗中傷に耐えかねて、自ら命を断つ方々や、またそこまでは至らなくても、心身ともに大変危険な状況で苦しんでおられる方々が多くいらっしゃることも事実でございます。特にアンケート結果からもわかるように、被害を受けている方々の中でも、若い世代の方々が被害を受けておられるという実態も明確になっているわけでございますけれども、特に心身ともに成長過程にある青少年や若い世代においては、この被害というのは、自らの人生を否定されることに等しい、大変深刻な事態であるというふうに受け止めております。この権利侵害情報というものは、削除されなければ、SNS上にこの誹謗中傷が晒され続け、拡散され、被害が瞬く間に拡大していくという現実がございます。この現実を受けて、心身のケアに特化した相談体制の整備など、命を守るための対策が必要であるというふうに考えますけれども、これまでのワーキンググループですとか、この取りまとめの議論の中で、青少年における誹謗中傷対策について、どのような議論がなされてきたのかということをお伺いをした上で、今後の取り組み対策方針についてお伺いをしたいというふうに思います。

3:05:05

今川局長。

3:05:10

お答えいたします。委員御指摘のとおり、SNSは特に青少年を含めた若い世代の方が多く利用しているところ、御指摘のように成長過程にある若い世代の方が、誹謗中傷などの被害に直面していることは、大きな課題であると認識しております。そのような状況も踏まえ、総務省では、2020年9月に策定した政策パッケージに基づきまして、ICTリタリシーの向上や相談体制の一層の充実など、教育関係者とも連携しつつ、ネット上の誹謗中傷についての対策を総合的に進めているところでございます。具体的には、先ほど答弁で一部御紹介もございましたけれども、インターネット上の最新のトラブル事例を踏まえ、予防法などをまとめたインターネットトラブル事例集を公表し、教育委員会などを通じて、子育てや教育の現場へ周知するとともに、学校現場への出前講座である、e-netキャラバンというものを実施いたしまして、教員や保護者などを含めた普及啓発を行っています。このe-netキャラバンは、昨年度は2166件の講座を開催し、約39万人が受講されているものでございます。引き続き、このような若い世代を含めた誹謗中傷対策を着実に進めていきたいと考えております。

3:06:24

西岡秀子さん。

3:06:26

今の御説明をいただきましたけれども、やはり大変被害を受けて悩んでおられる方々の、やはり命を守るための心身のケアも含めた相談体制をしっかり整備していくことにつきましては、多くの省庁を含めた関係団体との連携が大変必要だというふうに思いますので、しっかりお取組みをお願いを申し上げたいというふうに思います。続きまして、インターネットにおける誹謗中傷等における相談機関というものは複数ございますけれども、情報の共有ですとか、お互いのこの相談機関の持っている情報共有、ノウハウの共有をはじめとした連携が大変重要だというふうに考えますけれども、この連携の今の現状についてお伺いをさせていただきます。また、窓口のワンストップ化の議論については、どのような議論があるのかどうか、また、今大変複雑化する相談内容に対応するためには、相談員の確保ですとか、この相談員の方々の研修など、教育体制の整備も大変重要だというふうに考えますけれども、そのお取組みについてお伺いをさせていただきます。

3:07:41

今川局長。

3:07:47

お答えいたします。誹謗中傷などに遭われた被害者の方々においては、何をしたらよいのかわからないという場合も多く、そうした観点から、相談対応の充実は非常に重要と考えております。インターネット上の違法有害情報については、総務省をはじめ、関係省庁や民間団体におきまして、複数の相談機関が設置されておりますが、例えば、相談機関において相互に連携する連絡会の設置ですとか、利用者に対してわかりやすい相談窓口の案内チラシを作成いたしまして、総務省や各団体のサイトなどでの掲載や、教育機関などの配付などを行うことによりまして、関係機関同士の連携強化や窓口の周知を図ってきたところでございます。また、複雑化する相談内容に対応するため、相談員の拡充ですとか、相談員の研修強化などに取り組んできたところでございますが、加えてチャットボットなどのAIを活用した運用を開始するよう、現在必要な準備を進めておりまして、相談対応における利用者の方の利便の一層の向上を図ることで、被害の深刻化を防ぐための取組を加速化してまいりたいと思っております。

3:08:56

西岡秀子さん。

3:08:58

今、様々なある相談機関の連絡会の設置を含めて、今一番被害者の方が悩まれているところは、どこに相談したらいいのかということからわからないという状況がございますので、やはりこういう相談窓口があるということの周知、啓発、徹底というのは、大変重要な課題だというふうに思いますので、しっかりそこもまた進めていただくと同時に、ここは皆様が相談しやすい体制を強化するということも必要だというふうに思いますので、相談体制のあり方についても、普段の検討をお願い申し上げたいというふうに思います。続きまして、先ほどの質問があって、ちょっとダブル質問になるんですけれども、情報モラル及びICTリテラシーの教育の重要性ということは、言うまでもございません。一昨日の参考人質疑においても、山口参考人から以下の3つの点がご紹介、そして述べられたわけでございます。1つは、多様なチャンネルで伝える啓発活動の重要性。2つ目は、インフルエンサー等を活用したショート動画作成等が大変有効であること。また3つ目としては、やはり教育課程におけるICTリテラシーの教育を体系的に構築をして実施する重要性。この3つの点を述べられました。大変いずれも極めて有効で重要な取組だというふうに考えますけれども、総務省、そして文部科学省それぞれに取組状況についてお伺いをさせていただきます。

3:10:43

山本大臣官房総括審議官。

3:10:52

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、ネット社会が急速に進展する中で、利用者が適切なICTを活用するためにも、まさにリテラシー教育などを通じた幅広い世代の利用者のリテラシーの向上が、ますます重要になっているものと認識しているところでございます。このような観点から、総務省におきましては、まさに多種多様な手法を用いて、啓発活動というものを充実強化していきたいと考えているところでございます。具体的な取組といたしましては、先ほどの御答弁にありましたインネットキャラバンの実施や、インターネットトラブル事例集の作成公表のほか、高齢者などに対するスマートフォンの使い方の支援やリテラシー向上の取組であるデジタル活用支援推進事業の実施、また、総務省や関係事務所などが作成しているリテラシー構造施策を一括して掲載した利用者向けウェブサイトを公開するなど、様々な趣向で幅広い世代へのICTリテラシー向上に取り組んでいるところでございます。また、参考日数の中で山口参考人が紹介されたインフルエンサを活用した動画につきましては、関係事業者主体のキャンペーンに総務省が協力したものでございまして、昨年の4月からインターネット上で公開されております。若者の方々に人気のあるクリエイターの方々が参加して、インターネット上での嫌がらせなどの投稿・拡散を防ぐために個々人がどのような行動をとるべきか、具体的に発信する内容となっていると承知しておりまして、関係者からはこれらの動画について好反応があったと聞いているところでございます。総務省といたしましては、こうした取組のように関係省庁や関係事業者と連携しつつ、若年層も含めて国民一人一人が健全な情報空間確保のために責任のある行動をとることができるよう、幅広い世代のICTに正しい向上に取り組んでまいります。お答えいたします。生成AI等のデジタル技術で急速に進展するネット社会において、情報社会で適正な活動を行うための元になる考え方と、態度である情報モラルの重要性が一層増してきていると認識しております。委員御指摘のとおり、情報モラルの重要性の啓発といたしましては、ポータルサイトに掲載した学習コンテンツについて、さまざまなSNSを活用したり、分かれやすいショート動画として編集し、広告として表示されるようにしたりするなど、候補に努め、情報モラルをより身近に感じられるよう啓発活動を行っております。また、情報モラル教育を体系的に実施することにつきましては、小・中・高等学校の学習指導要領において、情報モラルを含め情報活用能力を学習の基盤と位置づけ、学校の教育活動全体で取り組みを求めるとともに、特に情報モラルについては、社会科、技術家庭科、情報科等において指導することとしております。今後とも、文部科学省としては、各学校の取り組みを支援するため、教師や児童生徒が活用できる動画教材を提供したり、教師に対するオンライン教習の開催などの取り組みの充実を図ってまいります。

3:14:14

西岡秀子さん。

3:14:15

総務省、文部科学省とともにご説明をいただきましたけれども、総務省様の取り組みは、全世代を向けた啓発ということ、教育をしっかりと全世代に向けてということの中で、今、先ほどご紹介があったように、個々人が自分の問題として捉えることができる、こういうことが起こったときにどういう行動を取るべきかということについて、動画で、具体的な事例でお伝えいただくということは、大変有効なことだと思っておりますので、ぜひ、そういう動画があることも含めた周知広報をお願い申し上げたいと思います。また、文部科学省におかれては、教育課程におけるICTリテラシーの教育というのは、子どもさんたちが社会に出て、今実際に、今の状況においても、SNSを通じたいじめ含めて、ここでは具体的には申し上げませんけれども、大変いろいろな憂慮される状況が、学校現場でも起こっているということもございます。例えば、今回の法律とはまた違うところにあることだと思いますけれども、LINEのステータスメッセージを使った、さまざまな嫌がらせも含めて、いろいろな今事例が起こっている深刻な状況があるという中で、やはりしっかり情報モラル教育、このICTリテラシー教育を学校現場で体系的に作り上げていただくということは、大変重要なことだと思っておりますので、引き続きの取組をお願い申し上げたいと思います。続きまして、総務省は、令和2年9月に、インターネット上の誹謗中傷への対応に関する政策パッケージを公表いたしまして、インターネット上の誹謗中傷対策に取り組んでこられました。現在、生成愛と技術の急速な進展によりまして、先ほどからこのことも議論があっておりますけれども、豊妙な偽情報、誤情報の拡散蔓延によりまして、災害時の緊急事態の発生時に誤った情報が拡散されることによって、救出活動に支障が出たなどの、大変憂慮される状況が起きております。また、知的財産権に及ぼす影響であったり、また、選挙においてもその結果に大きな影響を及ぼすフェイクニュースが拡散されるなど、民主主義をも脅かすことにつながるという意味では、あらゆる局面でその対策が喫緊の課題となっていると認識をいたしております。今後、総務省として、政策パッケージの見直しも含めた中で、その対策にどのように取り組んでいかれるのか、松本総務大臣にお伺いをさせていただきます。

3:17:05

松本総務大臣

3:17:09

委員からも御指摘ございましたように、令和2年9月に政策パッケージを策定しておりまして、これはユーザーのICTリテラシー向上、事業者への投稿削除申請の制度化、簡易な裁判手続の創設、相談体制の強化といった4つの柱で構成をされておりまして、総合的に対策を進めてきたところでございますが、このうち事業者への投稿削除申請につきまして、制度化が進んでおらず、被害者の皆様から投稿の削除に関する相談が多く寄せられてまいりました。このような現状認識を踏まえて、本法案では大規模なプラットフォーム事業者に対し削除対応の迅速化、運用状況の透明化を求めることとしたものでございます。また、これからのという対応でございますが、これまでも御答弁申し上げてきましたように、大変技術の進歩も早い中、普段の見直し対応が必要であるという考え方から、情報空間の健全性を確保すべく、このあり方について総務省の有識者会議を設けて、御議論をいただいておりまして、偽ご情報の流通拡散等の新たな課題について、検討を進めているところでございます。先ほども申しましたように、この中で成りすましの対応などの議論もしていただいておりますし、また、ネットにおけるお金の流れを見ていくことが必要なのではないかということで、広告の関係の皆様のヒアリングをさせていただき、もちろん外国のプラットフォーム事業者からも、しっかりといろいろヒアリングをさせていただく中で、現状をしっかりと把握をしながら、必要があれば新たな対策を取っていかなければならないと思います。国際的には様々な動きがございますので、このような動向を踏まえて、この夏頃にこの検討会におきましては取りまとめをしていただければということで、これに向けて、偽ご情報の流通拡散の問題への対処、表現の自由の確保、いずれもしっかりと踏みつつ、総合的な対策の検討制度面も含めて進めたいと考えております。

3:19:35

西岡秀子さん。

3:19:38

大変喫緊の課題であるという中で、夏頃の取りまとめというお話が大臣からございましたので、早急な対策対応が必要となることだと思いますので、しっかりスピード感を持った取組をお願い申し上げたいと思います。最後の質問になろうかと思いますけれども、どのような投稿が削除の対象となるのか、どのような場合にアカウントが停止になるのかなどの基準を定める削除指針、これはプラットフォーム事業者の判断に委ねられている状況の中で、誹謗中傷対策に実効性をいかに持たせることができるかは、この指針の内容次第になるというふうに思います。すでに現状においてもプラットフォーマーの事業者が、自主的に削除指針を決めて運用がなされておりますけれども、大変事業者によってばらつきがあるという状況もございます。本改正において実効性のある削除指針となるように、その内容について、政務省として一定の方向を示すガイドラインを作成することも必要ではないかということも考えておりますけれども、そのことについては、これまでの質疑の中で、その方向で検討しているというご回答がございました。また一方、総務省の誹謗中傷対策ワーキンググループでは、公的な相談機関からの削除要請を受けたプラットフォーム事業者に対しては、その削除を義務づけることの必要性が議論されたわけでございますけれども、表現の自由を制限するという観点で、慎重であるべきとされたところでございますが、民間事業者の自主的な活動は公的活動を補完し、問題解決に大きく貢献をいたしております。今日配りをしております資料の中にもございますけれども、政府ラインにおいては、プラットフォーム事業者に対する削除要請削除率が9割に達しているという状況もございます。プラットフォーム事業者が権利侵害の有無を判断することが困難な事例に対しても、公平中立な立場から削除要請を行ったり、また、権利侵害情報の有無を判断するための支援を行うということも含めて、第三者機関的な機関の設置が有効であるというふうに考えますけれども、政府事業者それぞれがそれぞれの立場で取り組んでいくことが必要だというふうに思いますけれども、最後に松本大臣の御見解をお伺いをして質問を終わらせていただきます。

3:22:10

松本総務大臣。

3:22:11

はい。やはり削除基準、プラットフォーム事業者に作成いただいて公表をいただくことを、この仕組みで定めさせていただいたわけでありますが、どのようなものを削除すべきかという、いわば、投稿の内容に関する的比の判断ということに関わることに、どこまで政府が関わっていくのかという視点から、関係の団体などの協力をいただきながら、ガイドラインを策定をするところまでは、既に御答弁申し上げたとおり、検討を進めているところでございますが、やはり削除等の基準、そして運用条項の公表を義務付ける枠組みは設けましたが、内容については、事業者の自主的取組を促すことを基本とする考え方でございます。その上で、御指摘の第三者機関ということでございますけれども、この第三者機関、この位置づけということで、誰が設置するものなのか、政府が設置運営にどのように関与するのか、どのような構成とするのか、どのような役割、権限を持たせるのか、独立性や中立性といった観点から、さまざま課題があろうかと思います。各事業者において、それぞれ判断をされるにあたって、いわば事業者にとって第三者にあたるような方の意見を聴取されることは、各プラットフォーム事業者のそれぞれの御判断であろうかと思いますけれども、制度として第三者機関を設けることについては、申しましたような課題について、対応が必要となってくると認識していることでございます。まずは、先ほど申しましたように、有識者被害者団体、事業者団体、その他関係機関と協力することで、ガイドラインの策定等、一定の目安を示すことを、しっかりと検討をしてまいりたいと思っておりまして、政府と事業者が相互に役割を果たすことで、誹謗中傷といった権利侵害への対処に、しっかりと対応をいたしたいと考えております。これで質問を終わります。ありがとうございました。

3:24:38

これにて、ただいま議題となっております両案中、内閣提出、特定電気通信駅務提供者の損害賠償責任の制限及び、発信者の情報の開示に関する、法律の一部を改正する法律案に対する質疑は終局いたしました。この際、本案に対し、斉藤博明さんほか3名から、自由民主党無所属の会、日本維新の会、教育無償化を実現する会、公明党及び国民民主党無所属クラブの両派共同提案による修正案が提出されております。提出者から趣旨の説明を聴取いたします。

3:25:16

中塚博史さん。

3:25:19

日本維新の会、教育無償化を実現する会の中塚博史です。内閣提出の、特定電気通信駅務提供者の損害賠償責任の制限及び、発信者情報の開示に関する、法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。SNS等において深刻化する権利侵害等に対処するため、大規模特定電気通信駅務提供者による削除等の運用状況について、より一層の透明化を図る必要がございます。そこで、本修正案では、大規模特定電気通信駅務提供者が、毎年1回公表しなければならない事項として、送信防止措置の実施状況及び当該実施状況について、自ら行った評価を明記することとしております。以上が本修正案の趣旨及び内容であります。何卒、委員閣議の御賛同をお願い申し上げます。ありがとうございます。これにて、趣旨の説明は終わりました。

3:26:37

これより、原案及び修正案を一括して、討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。内閣提出、特定電気通信駅務提供者の損害賠償責任の制限及び、発信者情報の開示に関する法律の一部を解説する法律案及び、これに対する修正案について採決いたします。まず、斉藤博之さんほか、3名提出の修正案について採決いたします。本修正案に、賛成の諸君の起立を求めます。起立・総員、よって本修正案は可決されました。次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。起立・総員、よって本案は修正・可決すべきものと決しました。この際、ただいま可決いたしました法律案に対し、斉藤博之さんほか4名から、自由民主党無所属の会、立憲民主党無所属、日本維新の会、教育無償化を実現する会、公明党及び国民民主党無所属クラブの5派、共同提案による不対決議案をするべしとの同意が提出されております。提出者から趣旨の説明を求めます。

3:28:05

藤岡貴雄さん。

3:28:07

藤岡貴雄さん。

3:28:08

ただいま議題となりました不対決議案につきまして、提出者を代表してその趣旨を御説明申し上げます。案文の朗読により趣旨の説明に関しさせていただきます。特定電気通信駅務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律案に対する不対決議案。政府は本法の施行に当たり、次の各項の実施に努めるべきである。1、大規模特定電気通信駅務提供者による投稿の削除について定めた基準の運用状況の公正性等の検証について、被害者救済と表現の自由の担保の観点から、大規模特定電気通信駅務提供者に対して必要な助言等を行うこと。2、大規模特定電気通信駅務提供者による投稿の削除等の実績を踏まえ、削除指針の策定改定などの支援を行う第三者機関の設置等について検討すること。3、プラットフォーム事業者が自主的な取組として通報に実績のある機関等からの違法、有害情報の削除要請や迅速な処理を必要とする権利侵害情報への対応を優先的に審査することについて、事後的に要請等の適正性を検証可能とするためプラットフォーム事業者及び機関等双方において透明性が確保されるよう求めに応じ支援を行うこと。4、本改正を実効性あるものとするため大規模特定電気通信駅務提供者に義務付けられる各措置の利好状況について確認しその結果を公表すること。5、大規模特定電気通信駅務提供者にならない中小のプラットフォーム事業者等においても登校による権利侵害への対処が自主的積極的に行われるよう必要な施策を講じること。6、総務大臣による大規模特定電気通信駅務提供者の指定の要件に係る総務省令その他の総務省令を定めるに当たっては必要に応じて総務省に設置される審議会等の意見を聴取すること。7、本法不足第2条に定める施行後5年の見直し時期以前であっても必要に応じてこの法律による改正後の規定の施行状況について検討を行いその結果を踏まえ迅速に所要の措置を講ずること。8、限定された会員同士が交流するプラットフォーム上の誹謗中傷等がその閉鎖性から学校や職場におけるいじめ等の温床になっている状況を踏まえプラットフォーム事業者等において適切な対応が図られるよう必要な施策を検討すること。9、インターネット上の権利侵害情報による被害が深刻さを増している一方現状の発信者情報の開示範囲が不十分であること等に鑑み発信者情報の開示がより迅速かつて比較に進められるようにするための精度の充実に向けて検討を行うこと。10、生成やAIを悪用して作られた偽情報や野党反当自身の際に広く留守された偽情報等偽ご情報の蔓延が社会に悪影響を与えていることに鑑み必要な施策について早急に検討し対策を講じること。以上であります。何卒委員各位の御賛同をお願い申し上げます。以上で趣旨の説明は終わりました。採決いたします。本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

3:31:31

議立総員よって本動議のとおり、 二重決議をすることに決しました。この際、総務大臣から発言を求められておりますので、 これを許します。

3:31:43

松本総務大臣。

3:31:45

ただいま御決議にありました事項につきましては、その御指示を十分に尊重してまいりたいと存じます。お諮りいたします。ただいま議決いたしました法律案に関する 委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一人願いたいと存じますが、 御異議ありませんか。御異議なしと認めますよと、そのように決しました。次回は来る23日火曜日、午前8時50分理事会、 午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。

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