1:24
ただいまから農林水産委員会を開会いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。農林水産に関する調査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房生活衛生食品安全審議官佐々木正広君ほか、13名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご意義ございませんか。ご意義ないと認め、作用を決定いたします。農林水産に関する調査を議題とし、令和5年度の農林水産行政の基本施策に関する件について質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。
2:19
おはようございます。自由民主党の宮崎雅夫でございます。本日は質問の機会をいただきましてありがとうございます。野村大臣よろしくお願い申し上げます。まず農林水産分野の物価高騰対策などについてお伺いしたいと思います。ロシアのウクライナ侵略、園圧等に伴いまして農林水産分野においても、肥料、治療、燃料、電気代等の資機材の価格高騰により大きな影響が出ております。農林水産省でも本年度予備費や補正予算によりまして累次にわたって対策を打っていただいております。国からの交付金を活用した地方公共団体の対策とも相まって農林水産関係の皆さんへの影響緩和に努めていただいております。これにつきましてまず感謝を申し上げたいと思います。しかし配合資料につきましては口頭が続いております。1月に自民党として第4四半期について緊急的な措置を講じることなどの緊急決議を行ったわけでございます。これも踏まえて政府の物価賃金生活総合対策本部で岸田総理から資料口頭対策に対する追加対策、4、6月期以降も見据えた激変緩和対策の指示が野村大臣にあったわけでございます。畜産、特に落荷農家の皆さんは大変深刻な状況が続いております。中央落荷農会議によりますと、昨年12月の出荷農家個数、これが全年老月比6.5%減となっておりまして、離農 する農家の方が拡大しているということでございます。このような厳しい状況は十分承知をされておられると思いますので、スピード感を持って検討対策の取りまとめをお願い申し上げたいと思いますけれども、現在の検討状況につきましてまずお伺いをいたします。
4:46
委員のご質問にお答えをいたします。委員ご指摘のとおり、飼料価格の高騰に対しましては、これまでに配合飼料価格安定制度における異常補填基金への累次の積み増しのほか、令和4年度第3四半期に配合飼料1トンあたり6,750円の補填を行う特別対策を講じたところでございます。加えて総理から委員ご指摘ございましたけれども、牧歌本部にございまして、令和4年度第4四半期について第3四半期対策の継続、配合飼料価格コスト抑制するための追加策を講ずるほか、本年6月期以降も見据えた激変緩和対策を講ずるようご指示をいただいたところでございます。農林水産省といたしましては、現在、生産者の皆様が安安定定、安心して経験続行を見通せるように具体的な対応を検討しているところでございます。
5:46
昨日、落納家の皆さん方とお話をさせていただく機会がございました。これまでの対策に感謝を申し上げられておりまして、年末は何とか越せたと、ただ大変なのはまさしくこれからだということもおっしゃっておりますので、ぜひとも具体的な対策について改めてスピード感を持って検討をいただきたいと思います。また、市場だけの対策、これ限界もあるわけでもございますので、落納家の皆さん方がもうやもなく廃業するということなく、経営が継続できるような様々な対策も合わせて、ぜひ検討をお願い申し上げたいと思います。次に、肥料価格の高騰につきましては、昨年度の予備費を活用して、今年の春日まで支援がなされるわけであります。電気料金の高騰についても、今年度については、土地改良工業への対策を昨年の補正予算で創設をいただいて支援を抑えるということになるわけであります。農林水産分野は、もう資機材の高騰によるコストの上昇をなかなか価格に転嫁することが非常に難しいということになるわけでございまして、これまで急激な価格高騰について緩和対策を 打ってきていただいたということでございますけれども、資機材の価格の先行きについては、なかなか今、楽観的な見方ができないと、高止まりの懸念を皆さんやっぱり持っておられるということでございます。今後、必要な対策については、果敢に打っていただく必要があると思いますけれども、野村大臣のお考えについてお伺いをいたします。
7:44
はい。いろんなものが上がっている中で、先ほど局長の方から答弁させましたように、肥料だとか、あるいは飼料等については、対策を予備費とか、あるいは補正予算等々で検討を進め、そして対策を打っているわけですが、電気代につきましても、いろんなご要望がございました。それで、水利施設の電気については、省エネルギー化に取り組む施設管理者に対して、電気料金口頭分への支援、これがだいたい口頭分の7割を補填すると、もう委員御存じのとおりでございまして、そういう形で支援をさせていただいております。また、これらに加えまして、政府として、電力、ガス、食料品、化学口頭、重点支援、地方交付金を各地方に交付しております。県によっては、これらを活用しながら、国の支援と、それからこの交付金を使った形で上乗せした支援をされている地域もあると聞いておりますが、これらの対策を着実に進めるとともに、農業経営の影響緩和の効果や、今後の資材価格の動向も踏まえ、この対策の必要性も含めて、総理からも指示がありますので、検討を加えていきたいと思っているところでございます。追加対策につきましては、党にも指示が出ております。しっかりと党でも議論をして取りまとめていくということになると思います。その実現に向けて、ぜひ野本大臣の御尽力を引き続きお願い申し上げたいと思いますし、大臣から今の対策の着実な実施をやっていくんだというお話がございました。これも大変重要なことでありますけれども、例えば秋日の支援なんかについて、申請はしたんだけれども、まだ支援は受けていないというお声もありますので、手続きについての迅速化については、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。次にトリインフルエンザについてお伺いをいたします。今シーズンのトリインフルエンザの発生については、これまで発生したことがない県での発生を含めて、大変深刻な状況が続いております。これまで最も早い10月末に発生をして、100万場を超える本当に大きな規模の陽気異常で5箇所発生をして、過去最大の発生を上回る1500万場以上の殺処分がなされたわけです。陽気営農家の皆さん、これは本当に大変な痛であるだけではなくて、価格の上昇でありますとか、外食産業、食品確保業への影響をしているという報道もあるわけです。発生を防ぐには何といっても、COA制管理の徹底が基本であることは間違いないわけですが、発生のリスクが非常に高くなっていた今シーズンでは、これまでの対策、発生後の対応を振り返っていただいて、これを教訓として今後の対応に生かしていかないといけないと思います。先週末に、全場殺処分を回避するために、陽気異常の分割管理を推進する方向、こういう報道もなされたわけです。まだまだ気の抜けない時期ですので、今シーズンの対応については万全を期していただくということはもちろん必要ですが、現時点でどのようなことについて、対策対応を充実させていく必要があるのか、先ほど申し上げました陽気異常の分割管理の考えも含めてお伺いしたいと思います。
12:08
リーフレーザーについては、今シーズンは過去最も早い10月下旬に発生し、発生件数や殺処分対象も過去最多となっているところですが、ご指摘のとおり、対策としては、ウイルスを軽車に入れさせないための使用衛生管理の徹底が最も重要であるところです。このため、今シーズン前から消毒や衣類、長靴交換などの使用衛生管理の徹底を呼びかけてまいりましたが、さらに本年1月に開催されました専門家会合では、これまでの取組に加えて軽車の屋根上に設置された入気口ですとか天井裏など、普段目が届きにくい場所を点検し、必要に応じ補修を行うことなどが重要といったような提言もいただいたところでございまして、このような点についても現在注意喚起を行っているというところでございます。今シーズンの収束の目処という余談をもってなかなかお答えはできません。昨シーズンは5月までリンフルエンザの発生が確認されたということで、引き続き都道府県と連携して最大限の緊張感 を持って発生予防とまん延防止に全力で取り組んでまいりたいと考えております。また今後につきましては、生産回復に向けて手当金の交付など、発生農家の経営再開支援に万全を期してまいりたいということでございますが、さらに現場では将来の発生時のリスクを回避する観点から農場の分割管理に取り組もうとしているという事例もあるというふうに承知をしているところでございまして、こうした取り組みにつきましても都道府県現場の声を聞きながら、相談等丁寧に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
13:49
ありがとうございます。もう専門家の皆さん方から今年改めて注意喚起をする点も指摘があったというお話でございます。局長のお話があったようにまだ終わっていませんので、改めて今後の対応について緊張感を持って対応をお願い申し上げたいと思いますし、発生した養計農家の皆さん、手当金のお話も今ございましたけれども、支援について万全を尽くしていただきたいと思います。次に食料農業農村基本法の検証見直しについてお伺いしたいと思います。昨年から政策審議会の検証部会で議論も精力的に行われております。当でも食料安全保障の検討委員会を中心に議論を進めているところでありますけれども、昨年12月末には政府で食料安全保障強化政策大綱が取りまとめられました。今後、更に議論を深めて、先日の大臣所信でも大臣からお話がございましたけれども、新しい展開方向を6月を目途に取りまとめられるということでございます。大綱でありますとか検証部会でも項目の整理なんかもされてきたりしておりますけれども、まず食料安全保障の観点からやっぱり国内の自給力をいかに高めていくか、そのために必要な農地、水、人、技術、こういった重要な要素、つまり生産基盤について改めてどう強化していくのかというようなこと、そして大臣所信でもお話がございましたけれども、昨今の状況も踏まえて適正な価格をどう形成をしていくのかというようなこと、これは大変難しい課題でありますけれども、それは食料生産の持続性の確保にもつながってくるということでもあり ます。それから生産者だけじゃなくて、事業者、消費者の皆さんをはじめ、農民の皆さん方の理解をこの機会にいかにやはり深めていくか、これが特にポイントじゃないかなと個人的には思っております。また農業はご案内のとおり、自然機構に大きく左右される産業であります。世界的な生産の不安定化の観点だけではなくて、国内でも例えば温暖化による農作物の品質の低下など、作物への影響でありますとか、作物の適地の移動、農村の防災・減災といった観点からも重要な項目であると思いますし、食料と農業にどうしても目が行きがちになってまいりますけれども、農業ともう一方の車輪があります。農村の政策ももちろん重要な項目であります。今後の6月の新たな展開方向の取りまとめに向けまして、気象の変動への対応、また農村政策について、どのようにお考えかお伺いします。
17:05
お答えいたします。宮崎県にご指摘のとおり、農業は気候変動の影響を受けやすい分野であることから、温暖化防止対策とともに、気候変動による影響回避・軽減する対応策を併せて講じることにより、持続可能な農業を確立していく必要があると考えております。また、農村については、人口の減少、高齢化の振興等により、地域・コミュニティの維持等に支障が生じつつあると認識しており、こうした現状を踏まえて、農村施策を推進していくことが必要と考えております。このため、我が省としては、緑の食料システム戦略や、令和3年に改定した農林水産省気候変動適用計画等に基づき、高温に強い品種の開発普及、温暖化に適応した生産技術の開発普及、農村地域の防災・減災機能の維持・向上、農村型地域運営組織の形成などを通じた農産漁村に人が住み続けるための条件整備等を推進しています。先ほどお話ししたように、高温に強い品種改良、特に重要だと考えておりますけれども、お米で例えれば、主要な品目であるコシヒカリ。この高温障害が、最近、非常に現場から叫ばれておりますが、開花をして、入塾期、投塾期、この時期に、どうしても8月のお盆前後が絡んでくるということであります。この時期を少し後ろの方に送らすことによって、高温障害を避けるような、そういう営農指導というのも、今後は必要になってくるのではないかと思います。品種改良と現場の努力、そういったものを合わせて、こういう問題に取り組んでいくべきだと考えておりますし、引き続き、食料農業農村基本法の見直しに向けた検証を進めながら、国民的コンセンサスの形成に努めながら、6月を目処に、政策の新たな展開方向を取りまとめてまいりたいと考えております。
19:28
政務官、御丁寧な答弁をいただきまして、ありがとうございます。今、おっしゃったような視点も含めて、非常に重要な、これからの農政のまさしく方向を示すものでございますので、野村大臣、はじめ、取りまとめにあたっては、期待をしておりますし、我々もいろいろな提言をさせていただきたいと思っております。それでは次に、地域計画の作成についてお伺いしたいと思います。昨年、農業経営基盤強化促進法が改正されまして、人の内プランが法定化をされまして、地域での話し合いをもとに地域計画を作成し、関係者でその実現を目指すことになったわけであります。4月から改正法が施行ということでありまして、これから本格的に策定に向けて各地域を動き出してくるということでありますけれども、昨年の改正後、課題とされておりました農業委員会でありますとか、農地バンクの強化などについて、これまでの取組をお伺いをしたいということと併せて、人の内プランの実質化の取組については、地域によってやはり差があるということであります。特に地域計画に向けて取組を加速していかないといけないという地域について、具体的にどう取り組んでいくのかお伺いをいたします。
21:00
お答えいたします。昨年5月に成立いたしました一部改正法による改正後の農業経営基盤強化促進法では、今後農業者の高齢化現象が本格化する中で、市町村において、これまでの人の内プランを土台として、農業者等による話し合いを踏まえて、将来の農業の在り方や農地利用の姿を目標地図として明確化した地域計画を作る上、目標地図に位置づけられたものに対して、農地バンクを続いて農地の集約化を進めていくこととしております。地域計画は、改正基盤法の施行日であります本年4月1日から、令和7年3月末までの間に策定をしていただくことになりますが、しっかりとした地域計画とするためには、それぞれの地域において、生産する作物あるいは農地の集約化の方針などについて、関係者が一体となって、密度の濃い話し合いがなされることが重要であると考えております。このため、話し合いが円滑に 進むよう、令和5年度予算案において、専門人材によるサポートや地域農業に精通した意欲ある専門家を活用するための支援を行うとともに、農業委員会による農地の出し手・受け手の移行の収集等を支援する農地利用最大化交付金、農地バンクの現地コーディネーターの増員などについて措置することとしております。また、農林水産省では、地域計画の策定方法をわかりやすくまとめた手引きを現場の皆様のご意見を踏まえて作成し、各地に職員が出向くなど、関係者の皆様へ説明周知を図っておるところでございます。引き続き、地域計画が着実に策定されるよう、しっかりと後押ししてまいりたいと考えております。
23:02
ありがとうございます。この地域計画の重要性は、改めて申し上げるまでもないわけではありますけれども、大変な力仕事でもあるわけでもあります。