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決裁委員会ただいまから決裁委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。去る12日までに、浜口誠君、梅村みずほ君、高木香織君、長谷川秀春君、山本恵介君、岩本強人君、豊田敏郎君、若松金重君、石井光子君、羽賀美知弥君及び旗次郎君が委員を辞任され、その補欠として竹爪人志君、梅村聡君、西田昌司君、山田太郎君、山本幸子君、広瀬恵美君、伊藤孝恵君、柴田匠君、香田由紀子君、田村真美君及び石垣紀子君が選任されました。また本日、木良義子君が委員を辞任され、その補欠として上智孝君が選任されました。理事の補欠選任についてお分かりいたします。委員の異動に伴い、現在理事が一名決院となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、選例により委員長の指名に御一人願いたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議ないと認めます。それでは理事に梅村聡君を指名いたします。令和4年度決算ほか2件を議題といたします。本日は、公出費、内閣 府、本部、デジタル庁、警察庁、消費者庁及び沖縄振興開発金融庫の決算について審査を行います。これより質疑に入ります。質疑のある方は、順次ご発言願います。
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自民党の森まさこです。令和4年度決算について質問をします。岸田政権は、新しい資本主義の旗印の下、成長と分配の好循環で経済を自立的な成長軌道に乗せることを目標に政策を推進してこられました。具体的には、賃上げ税制等の積極的な税制改革、経済団体や労働組合に対する積極的な賃上げ要請等を行い、その会あって30年ぶりの高い賃上げが実現しています。しかし、国民は、特に私の地元の福島県などの地方においては、まだまだ賃上げの効果を実感するにはいたっておりません。もちろん、政府における賃上げ税制の拡充措置も承知しておりますが、さらに、今後は、民間主体で自立的な好循環が実現する制度改革が必要と考えます。そこで、株式報酬制度に関して質問させていただきます。まず、現状認識ですが、株高に関して、興行跡や成長予 測からだけでは説明しきれず、急遭する配当や自社株害といった資本政策が一時的な株価の高騰に寄与しているとの見方もあります。資料1の青いグラフで示される売上は、我が国が80年代までの高い成長を続け、バブルが崩壊した後も高い水準で付加価値を生産していることを示しています。しかし、2000年代以降は、これが株主に過剰に還元されています。新しい資本主義とは、そうした株主第一主義的な傾向を修正し、成長の果実を適正に分配することで、さらなる成長を企図するものと理解しております。ステイクホルダー主義等のグローバルな流れと同様です。資料2をご覧ください。マクロ政策的に拡大すべきはGDPであり、GDPとは各企業における付加価値の合計です。資料1では、短期的な利益の最大化のために、付加価値の構成要素である給与や設備投資、税・社会保障費が抑制されるコストガット型の経営が推進され、GDPの成長を阻害してきた可能性が示されておりました。いみじくも岸田総理は、新しい資本主義の主要政策として、行き過ぎた短期利益最大化を是正するために、1、市販機開示制度の是正と、2、過剰な自社株買いの制限を掲げておられました。実は、私は岸田政権発足直前の党内の新しい資本主義勉強会の事務局長を代理させていただいておりましたので、この2つの政策は、どちらも企 業の中長期的な成長を促進するために必要だと確信しています。市販機開示制度に関しましては、全国会で市販機報告書の廃止が決定され、今年度より施行されることを高く評価します。他方、過剰な自社株買いを抑制するためのガイドラインについては進展しておりません。確かに、安易な自社株買い規制は、反株主的な政策と誤解され、せっかく紅葉している株価に負の影響を与えかねません。そこで、今からご提案する方法がいかがか、林官房長官のお考えをお聞かせいただきたく存じます。まず、自社株買いを全面的には禁止せず、一定の自社株買いを認め、買い戻した自社株は、これを消却しては資本の減少に終わりますので消却せず、賃上げの一環として現金給付に上乗せして、役員や従業員を付与する株式報酬制度を促して、安定資金を確保した上で、役員や従業員の株主化を図れば、実効性の高いガバナンスが促進され、資金やイノベーションが改善され、賃上げによる所得増加はもちろん、廃棄に伴う資産所得倍増にも貢献すると考えております。実は、この制度は、米国などの急成長企業で積極的に採用されております。我が国でも、コーポレートガバナンスコード導入を機に、証券業界や日本証券取引所から指示され、伊東中小企業やソニー等で採用されておりますが、十分な普及はしておりません。株主報酬制度の推進を目 指し、政府内で研究会の設置を検討していただきたく存じますが、いかがでしょうか。大変大事なご指摘をいただいたと思っておりますが、今お話のありました、役職員に株式報酬を付与するということで、企業価値向上の恩恵が役職員に還元されまして、成長と分配の好循環が促進されていく、こういうことであろうかと思います。そして、株式報酬制度でございますが、企業価値、そして株価に対する意識を高める、そういった効果もございますし、それから、エンゲージメントの向上効果、これはもちろんですが、自分が株主になっていく、こういうことでありますから、人材の価値を引き出しながら、同時に企業価値を高めていく、大変意義があるというふうに承知をしております。政府といたしましては、経済産業省において、2016年ですが、役員への株式報酬制度の導入に関する手引きを作成しまして、その後も法令改正等に応じて改定を行っているところでございまして、今後とも、こうした流れを踏まえて、株式報酬制度の普及促進を取り組んでまいりたいと考えております。役職員だけでなく、従業員についても普及をしていただきたいと思います。また、退職をするときに、それを市場で看過をするということで、退職金に上乗せするということもあり得るかと思 います。これが進まない1つの理由として、今日は時間がないので述べませんが、8つぐらい様々なブレーキがあって、1つは例えば、株主平等原則に走らないかとか、副理行政費の一環として上限を設けてしまっているとかでございますので、今、官房長官がお示しになったガイドラインに上乗せして、市場企業たちが安心して取り組めるような政府においての後押しをお願いして、次の質問に移らせていただきたいと思います。今や国家の損立に関わるあらゆる危機について、一元的に捉え、対処していくのが国家リスクマネジメントとして世界の推進です。この点、台湾やイタリアの災害対応も見てきましたが、私が所属する国際団体、IAEM、世界危機管理協会においては、あらゆる危機を対応するオールハザードのアプローチの下、ブラインドシナリオによる訓練を行っております。内閣府防災でなさっているのはオールハザードといって、ほんの一部ですし、ブラインドシナリオはまだまだでございます。世界100カ国以上から1万人のエマージェンシブマネージャー、国際危機管理士が登録しておりまして、2017年に私は日本人で初めてエマージェンシブマネージャーのPDTを取得し、世界大会に参加し、世界屈指の 防災訓練基地といわれるミッツバーグ施設で訓練も受けております。私がこの資格を取ったのは、東日本大震災の時に、自分が災害のプロ知識を身につけて、国に新しい提案をしていかなければならないと考えたからです。自民党治安テロ調査会長を4期務め、テロ対策も学びましたし、今般、日本の防災士資格も先月取りました。今朝も企業やマスコミと毎月の災害勉強会をしてまいりました。党で関係一郎衆議院議員を会長に、首都直下型地震に備えた首都圏バックヤード構想議員連盟で副会長も務めています。その経験から私が強く提案したいのは、現在のような多省庁からの出向の集合体ではなく、我が国の危機管理を日本版フィーマ的な専門人材による省庁で独自の財源と強力な長官のもとに一元的に再構築し、シナリオブラインド訓練、予測型の防災スキームを全国あまねく浸透させ、法律も改正して、首都圏直下の場合のバックヤードも一括的に統括をしていきませんと迫り来る首都圏直下型地震、南海トラフなどの大規模災害には到底対応できないと懸念しております。今のように災害救助法の適用判断も市町村任せで、平時の職務を担当する職員が災害法制度もよくわからないまま、夜も寝ないで一生懸命に被災者の対応をし、財務当局の顔色を伺いながら災害対応 に強く踏み出せず時間が過ぎていく、内閣府からのガイドラインが公開されず、他の自治体やマスコミ、ボランティア、我々防災誌には情報がなく、政務三役に陳情してやっと公開されることの繰り返しであります。イタリア防災庁のように訓練された者が乗り込んで行って避難所などの指揮をとる、ニーズを聞くのではなく、こちらから迅速で専門的なプッシュ型の支援をする。この点、今回、野党半島でプッシュ型の支援を導入したことは、松村大臣の強いリーダーシップであり敬意を表しております。インベロ、ミサイル、感染症、大規模災害、サイバー攻撃が、いつ同時多発的に起きるかもしれない時代です。IAEMでは、複合災害における縦割りの弊害を克服するために、ICS、インシデントコマンドシステムで統一化をし、要するに危機管理に関する言語を共通化しています。どの省庁であっても、どの上下関係であっても、民間であっても、地方であっても、マスコミであっても、一瞬で通じるように工夫しています。私のイメージする日本バーフィーマーというのは、総合調整的な役割だけに終わるのではなく、強烈な指揮官のメッセージ、お金のことは心配せずに、必要なことをすべてやれというメッセージを出せる。それを被災地で受け取る側も災害の素人ではなく、災害のプロの職能集団とすることです。このような日本バーフィーマーを立ち上げるべきと考えます。毎回、内閣府防災担当大臣からは「普段の検討をしていきます」という答弁しかもらえず10年経ちましたが、今日は松村大臣、林官房長官に、すぐに検討会議を立ち上げるという答弁をいただきたいと思います。いかがでしょうか。森委員から大変重要なご指摘をいただいたと思います。大規模災害発生時においては、政府においては、総理の指揮のもとに、内閣官房、内閣府が中心となりまして、省庁横断的な取組を行っております。また、被災した自治体と各省庁が役割分担のもとに、迅速な復旧・復興体制を整えまして対策を行っているところでもございます。また、内閣府機関理科のもとに、関係省庁の局長級が集まる自然災害速報連携チーム会議を定期的に開催いたしまして、平時から強化を図っているほか、大規模災害の発生を想定した訓練や研修の実施などにより、職員の育成も行っているところでもございます。災害対応に関する経験・知識の蓄積や防災体制の充実・強化を図ることは、これは重要な課題であると思っております。委員御指摘も含めて、様々な御議論があると承知しておりますが、政府としては、先ほど申し上げたような方法により、実案の対応に応じた機動的な人員運用を行い、 その能力向上に努めているところでございます。また、災害への備えとして、バックアップ体制の整備等を推進することは、これも言うまでもなく重要と認識をいたしておりまして、このため、首都直下地震における緊急災害対策本部の代替拠点と、さらなる確保について検討を進めるとともに、民間企業に対しては、事業継続計画(BCP)の作成を通じた対策を促しているところでございます。ご指摘もございましたけれども、いずれにしても、災害対策については、今後も普段の見直しを進めまして、万全の防災体制の確保に努めてまいりたいと考えておりますし、委員ご指摘のような、組織を設置するかどうかという議論も、防災体制はどうあるべきか、こういった議論の中で続けていくことが重要であると考えております。防災担当大臣からご答弁があったとおりですが、総理の指揮の下で内閣官房、内閣府が中心になって、省庁の段々的な取組を行っているところでございます。今お話がありましたように、現地対策本部ですとか、被災自治体にスキルやノウハウを災害対応に持った職員を派遣することは大事なことでございまして、機動的に活用しておりまして、今回もそういうことをやりましたけれども、政府全体における知見の蓄積が図られてきているところでございます。今回も防災担当大臣ご自身が熊本の地震のご経験をお持ちでございましたので、そういう知見がいかんなく活かされていると、私も感謝をしているところでございます。このご指摘の日本はフィーマも含めて、体制について様々な議論があることは承知しておりますが、今、防災担当大臣からこのご答弁があったとおりでございまして、この普段の検討を進めてまいりたいと思っております。2年で戻っていってしまいますので、内閣府防災の方は、他省庁から出向できておりますので、野党半島のレクに来た方に、福島のことを聞いても全く分からないと、持ち帰って紙を読みますと、待っていられませんよという話ですので、ぜひ専門的な人材を育成する省庁、お願いをしたいなと思います。次に、この災害に関して、ちょっと具体的な質問をします。災害の間、経済を止めてはならないと思うんです。国からの支援はもちろん来ますが、それはいつか終わります。その時に、矜持な復興につなげるための質問で、自然災害等、危機対応準備金の創設を提案します。日本は、地震等をはじめとする災害対策であって、企業の活動はこうした非常事にも継続されるよう、備えを進めるべきと感じております。例えば、災害対策積立金のような法定積立金を正確化し、企業の利益養生金が短期に流出することを防いで、より持続可能な発展を目指す経済体制への進化が必要であると考えております。こういった考えの下、私は自分が法務大臣の時に、会社法、危機管理法制研究会を法務省の中に立ち上げましたが、公認への引き継ぎの時に、これはむしろ法務省の中の、もちろん会社法の改正が必要なんですけれども、法務省だけではなく、むしろ官邸において政府全体の取組として進めるべきであると、私の公認の法務大臣がおっしゃられました。東日本原発事故の時も、政府からの支援が間に合わず、倒産した中小企業がございました。このような制度を、会社法制を変えないと企業は勝手にできませんので、構築する、また、それを勉強していくということについて、松村大臣、林官房長官にお考えを伺います。
18:52
災害が多発する我が国において、平時から備えておくことは必要でございますし、企業においても事業継続計画、いわゆるBCPを作って備えておくことは重要であると認識をいたしております。そのため、内閣府としては、企業におけるBCPの策定方法を取りまとめた事業継続ガイドラインを作成いたしまして、周知をいたしております。大企業においてはすでに7割、中堅企業においては4割、こういったものに取り組んでいただいております。その中で、危機的事象に対応するための最低限の手元資金を確保するよう努めること、こういったことを推奨しておりまして、引き続きBCPの策定について、 経済団体、また業界団体と連携して普及に努めてまいりたいと思っておりますし、現場の声をしっかりと聞かせていただきたいと思っております。なお、委員御指摘がございました災害時であるとか、危機的事象に対応するための手元資金の確保の方法については、これは様々な方法があると承知をいたしております。このような仕組みが必要かどうかについては、関係省庁の検討を待ちたいと考えております。
20:20
今、防災担当大臣が御答弁されたことに尽きると思っておりますが、多少補足させていただきますと、森先生が法務大臣であった際に、自然災害等危機対応準備金を創設するための勉強会というのを会合されていたということは承知しておりますが、引き継ぎの際のやり取りについては、官房長官として承知する立場にはないということでございますが、今おっしゃったように、これは会社法制に関わること柄ということになりますと、法務省中心に検討がなされるべきであると、十分お分かりのことだと思いますが、そういうふうに考えておりますので、必要があれば、詳細については法務省から答弁をしていただきます。