19:25
これより会議を開きます。本日は本案審査のため、失礼します。失礼します。これより会議を開きます。内閣提出、流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律及び、貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。本日は本案審査のため、参考人として、公益遮断法人全日本トラック協会副会長、真渡正敏君、慶愛大学特任教授根本俊則君、全日本運輸産業労働組合連合会中央執行委員長成田幸孝君、及び立教大学経済学部教授首都若奈さん、以上4名の方々にご出席をいただいております。この際、参考人の方々に一言ご挨拶申し上げます。本日はご対応のところ本委員会にご出席をいただき誠にありがとうございます。本案につきまして、それぞれのお立場から 忌憚のないご意見をお述べいただきたいと思います。存じます。次に、議事の順序について申し上げます。まず、真渡参考人、根本参考人、成田参考人、首都参考人の順で、それぞれ10分以内でご意見を述べいただき、 その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと存じます。なお、念のため参考人の方々に申し上げますが、ご発言の際には、その都度委員長の許可を得て ご発言くださるようお願いいたします。また、参考人は委員に対し、質疑をすることができないことと なっておりますので、あらかじめご承知おき願いたいと存じます。それでは、まず真渡参考人、お願いいたします。
21:46
立ってやるのか。座って。立って。立ってご発言いただきます。はい。
22:00
公益者団法人全日本トラック協会の 副会長を務めております、真渡正敏でございます。本日はトラック業界を代表して 意見を述べさせていただきます。皆さんのお手元に「物流の2024年問題」 という冊子がありますけれども、大体これに沿って発言をさせていただきます。1ページから5ページに書いておりますけれども、 トラック運送業は、暮らしと経済を支えるライフラインですが、 全国約6万3000車の約6割が、保有車両台数10両以下の 小規模トラック事業者であります。保有車両台数の少ない事業者ほど、 経営状況が悪いという傾向にあります。また、エッセンシャルワーカーたる トラックドライバーの長時間労働が課題となる中、平成30年6月に働き方改革官僚法が成立し、 5年間の有用期間をいただき、いよいよ今月からトラックドライバーにも 罰則付きの時間外労働の上限規制、年960時間というものが適用されました。併せて、ドライバーの高速時間、 休息期間、運転時間等の基準である、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準、 いわゆる改善基準告示が見直され、ドライバーの高速時間は、 1年あたり、原則3,300時間に制限されます。今まで3,516時間ございましたけれども、 3,300時間に制限をされる。現状、トラック事業者の約3割、 長距離事業者の約4割が、年間960時間の上限を超過するドライバーを 抱えている状況に鑑みれば、規制の適用により、ドライバーの労働時間が 短くなることで、輸送能力が不足し、物が運べなくなる可能性が懸念をされております。 いわゆる物流の2024年問題と言われております。3ページに、大体全体の構造を書いておりますけれども、 一方、トラックドライバーの労働時間は、全産業と比較して約2割長く、 年間所得では中古型ドライバーで約1割低い、トラックドライバーの有効求人倍率は、 全職業と比べて約2倍高いなど、若者を中心に担い手不足が 続いている状況でございます。ドライバーの待遇と労働環境が改善され、 今よりも短い労働時間で、今よりも稼げる魅力的な産業とならなければ、 担い手確保は困難であることから、ドライバーの労働時間の短縮と、 適正運賃収受による賃上げが、喫緊の課題となっております。こうした状況を踏まえ、平成30年に議員立法により、 貨物自動車運送事業法が改正され、令和5年度末までの次元措置として、 荷主対策の進度化と、標準的な運賃制度が創設されました。まず、荷主対策の進度化は、長時間の荷待ちや、 運賃料金の不当な末置きといった、トラック事業者の法令違反の原因になる行為を、 荷主や元受け事業者が行っている疑いがある場合に、国土交通大臣が荷主に対し是正を要請することができる制度であり、ドライバーの労働条件の改善や、 取引環境の適正化に資するものであります。標準的な運賃については、 ドライバーの労働条件の改善等を図るため、法令を遵守して、持続的に事業を運営するための 参考となる運賃を進めることが効果的という趣旨から、ドライバーの賃金を、全産業の標準的な水準に 是正することなどを前提として、業界の実践運賃の水準と比較すると、 一定程度高い水準に設定されておりますけれども、業界としては、この高みを目指して、 果敢に運賃交渉に臨むべきと考えております。改正法の成立以降、国土交通省が中心となって、 様々な取組が進められており、年間労働時間や年間賃金について、 全産業平均との差は縮まりつつあります。一方、新型コロナウイルスの蔓延や、 現有価格の高騰により、赤字企業の割合は増加傾向にあるなど、 取組は道半ばとなっております。こうした状況を踏まえ、昨年6月には再び、 議員立法により、貨物自動車運送事業法が改正され、これらの制度が当分の間の措置として 延長をされました。こうした中、議員立法による制度を見記として、 2024年を目前に政府全体としても、2024年問題への対応を抜本強化していただいております。昨年6月の関係閣僚会議で取りまとめられた 「物流革新に向けた政策パッケージ」等に基づき、政府を挙げて、小観光の見直し、物流の効率化、 荷主・消費者の行動変容といった「物流革新に 向けた政策パッケージ」に基づいて、 政府を挙げて、さまざまな施策を講じていただいております。特に荷主対策の深度化については、 昨年7月に国土交通省において、全国162名規模のトラックG面を創設し、 悪質な荷主等への是正指導を大幅強化しているほか、標準的な運賃については、先月運賃水準の平均8%の引上げや、荷役料金や下請手数料等の新たな運賃項目の設定等を 見直しを行っていただき、着実に取組を進めていただき、大いに期待しております。6ページになりますけれども、トラックドライバーの 長時間労働の要因は、発荷主・着荷主の積込み・積み下ろし場所における 長時間の荷待ちや荷役作業であります。国交省さんの調査によりますと、 一運行あたりの平均荷待ち、荷役時間は約3時間程度であります。ドライバーの労働時間の短縮を図るためには、 この荷待ち・荷役にかかわる時間を削減していくことが不可欠であります。一方、これはトラック事業者の努力だけでは 到底実現が困難でありますので、発着荷主の御理解と御協力が極めて重要であります。例えば、荷物の受取、引渡し日時やパレットの利用など、 荷待ち・荷 役時間作業の削減に大きく貢献する事項については、荷主が決定権をお持ちであることから、 荷主側が主体的に改善に向けて取り組んでいただくことが必要であります。本法案では、荷主等に対し、荷待ち・荷役時間の削減、 納品までのリードタイムの延長等の努力義務を課した上で、一定規模以上の荷主さんには、 具体的な取組に関する計画の作成等を義務付けることとされております。これにより、ドライバーの労働時間削減のための取組が 大きく前進するのではないでしょうか。我々トラック事業者がドライバーの賃金を上げるためには、 その原資となる運賃を十分にいただく必要があります。しかし、トラック運送業は中小企業が多く、荷主や元受け事業者に対する交渉力が弱いということがありまして、適正な運賃を収受できていないのが現状です。また、トラック業界における多重下請け構造も、 実運送事業者の適正運賃収受が進まない要因の一つと考えられることから、多重下請け構造の是正に向けて取り組む必要がございます。トラック運送は輸送事業の反感の差が激しく、需要の変動に柔軟に対応するために、自社のドライバー不足の補填や荷主からの突発的な運送依頼への対応のため、一定の下請け構造が生じることはやむを得ないというふうに考えておりますけれども、一方、過度な下請け構造により、実運送事業者の適正運賃収受が妨げられている実態にあるほか、荷主や元請け事業者においても、数字の下請けの事業者が実運送を行っているということを把握をしていないなど、前提となる環境がまだ整っておりません。業界としても、下請け時数を2時までに制限すること、また下請け手数料を運賃に上乗せして収受できるよう荷主と交渉を進めること、契約の書面化を推進することなどを掲げておりまして、多重下請け構造の是正に向けた取組を進めているところ、本法案により措置されている実運送体制管理部や、新たに下請け手数料の項目が設定された標準的な運賃を活用しながら、業界一丸となって多重下請け構造の是正に取り組む所存であります。トラックドライバーの労働環境の改善は、トラック事業者のみでは実現が難しいです。荷主さんの理解と協力が必要不可欠であります。全述のトラック寺院面は、荷主に対して 交渉力の弱い立場にあるトラック業界にとっては、この取組は大変心強いところであります。160名程度のトラック寺院面に対して、トラック事業者は6万3000社存在しております。今般の法案によって、悪質な荷主の情報について、地方実施機関から国土交通大臣へ通知する規定が設けられておりますが、業界としてもトラック寺院面の活動に協力、後押しをしていきたいと考えております。そのためには、さらなる連携強化のために、地方実施機関の機能強化などが必要であるというふうに考えております。結びになりますけれども、今般の法案はトラック業界を含む物流産業全体の持続的な成長のために必要不可欠であるというふうに思います。2024年問題をスタートとして、トラック業界の構造的な課題を解決するためにも、ぜひ本法案を可決成立していただきたいというふうに思っております。業界としても、ドライバーの長時間労働是正と賃上げによる処遇改善に向けて、全力で取り組んでいく所存でございます。ご清聴ありがとうございました。
32:54
ありがとうございました。次に根本参考人をお願いいたします。
33:04
慶愛大学の根本でございます。本日は、物流生産性向上による持続可能な物流の実現というテーマで、意見を述べさせていただきます。スライド2枚目をご覧ください。物流の2024年問題を説明しようとしましたけれども、真当さんの方から概略説明いただいたので、私の方からは、多重下請け構造、転着価格制度というものが、悪い影響を与えているということをお話ししたいと思います。3枚目をお願いいたします。転着価格制度というのは、ご存じのように、発売主と着任主が運賃込みの転着価格で取引する商管法です。着任主は運賃、運送契約に含まれる条件を知らされません。多重下請け構造というのは、発売主と 元受け事業者が運送契約を結び、2時、3時、4時の下請けに実運送を依頼する商管法です。その都度10%程度の手数料が発生します。このようなケースでは、貨物を実運送する下請けのドライバーも、運送契約の内容は必ずしも知らされません。その結果、下請けのドライバーが配達時に着任主に行きますけれども、荷待ち、荷役など要請されたとき、断りにくいということが起きます。要するに、特に着任主、元受けの責任の明確化が必要だということであります。4枚目をお願いいたします。物流効率化のためには、労働生産性を高めることが重要です。ただ、労働生産性というのは、ちょっと厄介な概念でありまして、2つの労働生産性を区別する必要があります。普通は、付加価値労働生産性を指しますけれども、これは付加価値、すなわち売り上げから費用を引いたものを、時間で割ったものです。しかし、物流政策を評価するときには、不適な労働生産性、すなわち輸送トンキロを労働時間で割ったものが役に立ちます。さて、これまでの動きを振り返ってみると、デフレが長く続きました。そして、荷主は利益を上げるために、あらゆるコストの削減を図ってきたわけですけれども、物流コストも例外ではなく、物流コストの削減、すなわち支払運賃と削減に努みました。その結果、運賃、ドライバー賃金が下がったわけです。2011年に総合物流施策大綱が策定されまして、2025年までに付加価値労働生産性を20%上げるという目標を立てましたけれども、今のところ改善の兆しはありません。次のページをお願いいたします。トラックの運賃は、1990年以降、ほとんど上がっていません。最近になって15%ぐらい上がっていますけれども、燃料費の上昇をカバーするにはいたっておりません。そして、その下の方にグラフがありますけれども、これは去年の夏に、総合物流施策大綱のフォローアップ会合というのがありまして、その中で付加価値労働生産性がどれだけ改善したかを紹介されたわけですけれども、2021年からほとんど改善していなくて、2025年の目標値に届くかどうか心配されているところであります。次のページをお願いします。どうしてこのようなことになったのかということを検討する中で、検討会のメンバーが非常に面白いグラフを持ってきてくれたわけですけれども、物流コストとドライバ賃金による性の相関があることがわかりました。45度線上に点がプロットされているんですね。この縦軸は何かというと、荷主の売上高に占める物流コストの割合です。横軸は道路貨物運送業の年間賃金水準です。トラック会社では事務の方もいますけれども、ほとんどドライバの賃金が体操を占めるので、これはドライバ賃金と読み換えてください。そうすると1995年には物流コストが6.5%であって、賃金も高かったんですが、それが年を減るごとにどんどん下がってきた。これはやはり明らかに物流コストを下げる結果として賃金が下がったというふうに考えていいのではないかと思うわけです。次のスライドをお願いします。そこでこれまでの関係を逆回転させる必要があるというわけです。すなわちこれからはドライバの賃金を上げることが最重要課題なわけですから、ドライバの賃金を上げるためにその原資となる運賃も上げてもらい、そして物流コスト上がる、若干価格に跳ね返るということはやはり許容してもらわないといけません。例えば仮に物的な労働生産性を25%向上させることができるとしましょう。この25%仮置きさせてください。そうしたらその果実を皆で分け合えるんじゃないでしょうか。労働時間の減20%削減、それからドライバの所得を10%アップ、それから若干の運賃値上げということですけれども、これは果実を分け合うというんですから、荷主は運賃を下がることを期待するかもしれませんけれども、今実は2割も3割も高くなって当然だという意見が多いんですね、学者の中でも。ですからその上げ幅を10%に抑えることができるということで、荷主さんも同じとしたらどうかというのが私の意見であります。次のページをお願いいたします。8枚目に物流政策の 方向性を示しています。これは検討会の取りまとめに加筆したものですけれども、荷主による物流生産性向上の取組、物流事業者による物流生産性の取組に大きく分かれますけれども、真ん中をオーバーラップしているのは両者が連携して取り組むべきものであります。そして荷主、物流業者に対する新たな規制としては、物流生産性向上の中長期計画を策定してもらい、その取組状況を報告してもらうこと。そして荷主にあっては、物流統括管理者を役員クラスで選んでもらい、この物流生産性向上の中長期計画を責任をもって策定してもらうということです。また、元受けトラック事業者に対する規制としては、実運送体制管理後の作成、それから運送契約の書面化をお願いしたいというふうに思うわけであります。9枚目をお願いいたします。さて先ほど、物流生産性向上の目安25%と申し上げましたけれども、実は労働時間20%、全産業平均よりも多いわけですけれども、80%の労働力で仕事を行そうとすると、1÷0.8で1.25。要するに25%の生産性を向上させると、労働時間が20%削減できます。ただし、もし同じ運賃を収受できれば、ドライバーの賃金は上がりません。ですから若干の運賃の値上 げもお願いしたいということなんですけれども、この25%ですね。例えば施策ミックスA、わかりやすいところで言うと、モーダルシフトで、今、海上鉄道輸送で4億トン運んでますけれども、これで5億トン運べば、長距離トラック輸送1億トン分のドライバーの時間がまた別のところに使えますので、1億トン生み出せる、そういうことですね。荷待ち時間、94分を81分に減らせば、その荷待ち時間に割いてたのを運転に回せる、1億トン生み出せる。そういうことで合計すると6億トンなんですけれども、実は荷役と荷待ちだけをですね、40%減らすだけで、実は6億トンが生み出せる。ですからそんなに難しい目標ではないということをここで強調したいわけですね。着荷主さんの協力が得られれば、25%の生産性向上はですね、達成できるというふうに思うわけで、それによって結果的に物流のですね、付加価値、労働生産性を改善していければいいんじゃないかというふうに思います。以上です。ありがとうございました。次に成田参考人、お願いいたします。おはようございます。ウイ・ロレンの執行委員長の成田でございます。まず本日はこのような場で検診室の機会をいただいたことに感謝を申し上 げたいというふうに思います。ウイ・ロレンは、運輸産業に集う仲間が結集する労働組合でございます。地方本部登録は400組合で10万9000名ですが、加盟400組合には15万5000人の組合員を抱えており、その多くはトラックドライバーであります。日々現場最前線で活躍をしている運輸産業で働く仲間の立場から、業界の現状、課題について意見を申し上げたいと思います。まず今回提出されている法案については、いわゆる物流の2020年問題への対応にあたり、必要不可欠な法案であると理解しており、早期の成立を求めるものであります。私たち物流事業者で働く仲間は、コロナ禍でもそうでありましたが、物流は経済、国民生活を支える重要な社会インフルエンザであり、決して物流を止めてはいけないという思いで、日々業務に就いていることをまず申し上げておきたいと思います。そこでお手元に配布している資料をご覧いただけますか。まずウイローレンの2024年春季生活動争における3月末の解決状況でありますが、4月2日になりますかね。昨年は平均賃金引上げ額が単純平均で前年を1846円上回る4093円となり、27年ぶりに4000円台での解決に至りました。本年は4月2日現在で解決組合の平均賃金上げ額は6453円となり、過充平均でも8452円と前年からは大きく前進をしていますが、メディアで報道されているように昨日段階の連合全体での賃金上げ平均額は16037円となっており、また産業と比較するとさらに格差は拡大しているのが実態であります。次の資料は1990年以降の加盟組合の賃金引上げ解決額の分布図であります。1990年に物流二法が施行された以降、賃上げ解決額が低額に移行しているのがわかりになると思います。1990年代半ばから日本の多くの製造業が海外進出をしていったことなどもあり、日本国内の貨物送輸送料は減少傾向となっていきましたが、いわゆる規制緩和をきっかけに新規参入事業者数が半比例して増えていった結果、事業者間の過等競争が激化し、今今に至る多重視対構造を生み出し、現在のような荷主の優越的な小観光が醸成されたと考えております。そこでこのような課題をどのように改善をしていくかでありますが、冒頭申し上げましたが、物流は経済・国民生活を支えるインフラであり、物流事業者のみならず、日々の企業、そして一般の消費者を含め物流に関わるすべての方々の理解と協力が必要であると考えます。これまで日本の物流は長時間労働、そして全産業と比較して低い厳しい労働条件で業務に当たっているトラックドライバーに支えられてきたと言っても過言ではありません。このことなどから、トラックドライバーは脳心臓疾患による労災支給決定件数が統計開始以降、ワースト1の状況に回ります。事業継続に向けては、こうした状況の改善は不可欠であり、トラックドライバーの労働時間の管理の変更が急務と考えています。今、トラックドライバーは慢性的な人手不足に加え、高齢化も一時的にし、1989年の大型トラック運転手の平均年齢は40.3歳であったものが、2021年には49.9歳とほぼ50歳であります。今後さらに高齢化と労働力不足に拍車がかかることが想定できるため、若い入職者を増やすためには賃金の引上げをはじめ、労働条件の改善は不可欠であります。加えて、私たちの産業では長らく労働時間の長さで給与支給を維持してきましたが、今後、労働時間の長さや部員給に依存する賃金体系から、脱却を図っていけないと考えております。とりわけ、今回の法改正では、全ての荷主や物流事業者に対し、荷待ち200時間の削減等の取組について努力義務を課すほか、一定規模以上の事業者には中長期的な計画策定を義務付けることとされており、国が取組状況をしっかりとフォローアップする仕組みとなっております。これにより荷主と物流事業者が協力して効率化に向けて取り組むことになり、その結果、トラックドライバーの労働時間や労働環境の改善につながっていくものと考えています。また、物流事業者に対し、実運送体制管理もの作成が義務付けられますが、多重下請け構造を明らかにすることは 、その是正に向けた第一歩であり、さらに、先月告示された新たな標準的運賃では、運賃票が平均8%引き上げてなっていることに加え、下請け手数料が新たな運賃項目として設定されており、元受け事業者は荷主から収受した運賃からこの下請け手数料を差し引くのではなく、必要な分運賃に上乗せして収受することになります。そのためには、管理もによる下請け構造の把握が不可欠であり、法律と標準的運賃が相まって、実運送を担う下請け事業者が適正運賃を収受できるようになると期待しています。そのことで、若い人たちに選んでいただける業界へ変革を指摘したいですし、持続可能な物流を実現につながるものと考えております。繰り返しになりますが、物流産業の持続性のためには、良質なドライバーの確保が必要であり、そのためにも安全・安心ともに、労働条件・賃金の引き上げが大前提であります。そのためには、労務費・物流費がサプライチェーン全体の中で適正に価格転換されていく仕組みが有効に働くことが大切だと思います。現在、厚生労働省が発表している「2023年毎日勤労統計調査」によると、労働貨物運送事業は、創実労働時間が2373.6時間で、前年費1.1%増、現金給与総額が448万5,592円で1%減となっています。こうしたことから、全産業と比較して、労働時間が2割長く、年間取得は1割から1割ごく低い現状は変わっておりません。労働組合としては、こうした現状の改善を図り、年間労働時間は全産業と同数字になるよう、年間総収入は全産業を上回るような数字になるよう、さまざまな課題にチャレンジをしていきたいと思います。ぜひ今後も国・行政へのこれまで以上の環境整備をよろしくお願いしたいと思います。以上であります。ありがとうございました。
50:10
ありがとうございました。次に首都参考人、お願いいたします。
50:19
おはようございます。よろしくお願いいたします。立教大学の首都若名と申します。本日このような場でお話しする機会をいただき大変光栄に存じます。どうぞよろしくお願いいたします。私は労使関係を専門に研究しておりまして、物流の専門家ではございません。労働問題としてトラックドライバーの研究をしてまいりましたので、本日はその観点からお話をさせていただきたいと思います。まず、トラックドライバーの労働時間と賃金の推移をですね、ご紹介したいと 思います。3ページの図1をご覧ください。この図は大型のトラックドライバーを対象としたものですが、1月あたりの実労働時間数を青い線で示し、時間あたり賃金額をですね、赤い線で示しております。労働時間数の方は、中長期的に見ますと、減少傾向がですね、確認されますけれども、近年はコロナの影響もあってアップダウンが見られてまして、どこまで削減されているのかは、はっきり言えない状況です。他方で、赤い線の方の賃金水準がですね、上昇の傾向が確認されるということがわかるかと思います。続いて、次のページの図2をご覧いただければと思います。では、賃金の中にですね、どこで賃金が上がっているのかというところですけれども、青い線が商用、赤い線が所定内給与ですけれども、所定内給与はさほど増えておらず、商用のところで増大しているということがわかるかと思います。トラックドライバーの賃金対比は、そもそも部外給の比率が高いということを特徴としておりまして、基本給の低さがですね、ドライバーの収入の不安定さにもつながってきたと言われています。現在見られている賃金の増加についてもですね、長期に安定したものであるのかどうかというのはですね、まだ不透明な部分が残されているというふうに考えています。続いて、5ページ目の図の3 をご覧いただければと思います。あの上昇が見られるというふうに先ほど申し上げましたが、より長期の視点から見てみますと、これ1985年から2023年までの賃金のですね、年収の推移を男性労働者の平均との格差をですね、示したものになります。あのトラックドライバーは96%が男性でありまして、日本は男女間の賃金格差が極めて大きいという特徴がありますので、男性の賃金と比較するということがすごく重要だと私は考えています。赤い線が大型のトラックで、青い線が普通小型のトラックで、トラックドライバーは高卒労働者が多いので、緑の線で高卒労働者の平均をですね、示しております。これを見てみますと、赤い線がですね、ずっと2010年頃までかけて格差が拡大してきているということがわかると思います。トラックドライバーの賃金水準、先ほどですね、他の参考人の方々からもございましたが、1990年、2003年の規制緩和を受けて賃金水準が一貫して低下をしてきました。およそ90年から2010年頃までに2割ぐらいのですね、賃金水準の低下が見られております。この間、男性労働者の平均年収も伸び悩み、高卒男性の平均年収も低下をしましたが、それ以上にこの業界の労働者の賃金水準が下がりましたので、格差が拡大してきているというふうに思っております。さらにこの2000年代に入ってからはですね、賃金の低下のみならず、例えば社会保険料を支払わない事業者であるとか、従業員に健康診断を受けさせない事業者というのも増大してきたということもわかっております。ですので2010年以降、確かに賃金水準は上がってきていますが、これはそれまでに下がってきた賃金をですね、こう、切り戻しというような面があると思っております。大型トラックドライバーの賃金は、いまだに年収レベルにおいて、高卒男性の平均に追いついていないというふうなのが実態となっております。続いて6ページからですね、この10年ほど、10年から15年ほどにどのような政策が打たれてきたのかということを簡単にご紹介したいというふうに思います。私は労使関係の観点からですね、労働基準法の改正に着目をしてご説明をしていきたいと思いますが、現在物流の2024年問題が叫ばれていますが、労働時間の規制は段階的に行われてきており、実はこの業界では2023年問題というふうに呼ばれるものもございました。2023年問題というのは、2023年4月から中小企業にも、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率の引上げが適用されるということになりました。トラック業界は月60時間を超える時間外労働の従事者が非常に割合が高いということから、この影響が極めて大きいというふうに考えられていました。次のページをごらんいただければと思います。この労基法の改正に合わせてですね、労働時間をどうやって拡縮していくのかということで、全国にはですね、取引環境労働時間改善協議会というものが設置をされまして、各地域でトラック運送会社、労働組合、荷主らが集まって、労働時間の削減のためのですね、パイロット事業等が進められてきました。ただ、この協議会の中でも盛んに意見が出されたものは、その労働時間を減らしていくためには運賃や消費稼働庫を見直さなければならないという点でした。これ、すでに出ておりますので、簡単にご説明しますが、例えばトラックで荷物を輸送する際、高速道路を使った方が早く運ぶことができます。でも、実態としてはですね、運賃が非常に安くて、高速代金を年収することができず、下道を走って荷物を運んでいるというような実態が多々あります。ですので、そういったところで、適正な運賃を支助していく、高速代金を支助していくというようなことが進められてきました。運賃の控除の目安を示す標準的な運賃も、2018年に導入されたということになります。さらに、そういった取組が進む中で、路標が改正されまして、2024年問題と言われる、残業時間の上限規制の導入が決まります。8ページにあるとおりですね、持続可能な物流の実現検討会が設置されま して、その中で議論された内容が、昨年6月には、その政策パッケージとして提出されました。それらの内容前提に、今回の法案が提出されたというふうに理解しております。この間進んできたこうした動きに、いかなる特徴があるのかという点を、私が専門とします、労使関係の観点から述べますと、これは4者構成にあるというふうに私は考えています。9ページになります。労働時間の削減であるとか、賃金の水準の低さであるとか、こういった労働問題の解決は、通常は政労士の3者で議論されるというのが、労使関係の中では一般的です。政労士の3者間で法案が作られ、制度の見直しが図られる。この3者構成主義というのは、ILOが規定していることで、国際的な標準でもあります。しかし、トラック業界で起きてきました長時間労働や社会保険料の見払いといった問題は、顧客である荷主の行動やこの業界の召喚行が要因となっているというふうに考えられています。こうした問題は、もちろん物流に限らない問題ですけれども、トラックで特に顕著だというふうに思います。ですので、改善協議会でも荷主を巻き込み、話し合いが進められてきました。このように厚生労働省は、改善基準告知の見直しにあたり、新たな制度を導入していまして、長時間にわたる悪質な見待ちをさせている荷主に対して、労基署が配慮要請をするというようなことも行っています。もちろん荷主は使用者ではありませんので、ドライバーを何時間待たせても、労基法の違反で追及されるということはございません。しかし、荷主の行動が変わっていただかないと、ドライバーの労働実態というのはなかなか変容しないという実態があります。なので、荷主の行動変容というものを求めてきたというのが、この4者構成というような特徴にあるのではないかと思います。最後、10ページをご覧いただければと思います。ただ、非常に大きな問題となるのは、荷主にとっては、自身の行動を変容するインセンティブを持ちにくいという特徴があります。荷主にドライバーの労働時間の削減の協力を要請しても、その必要性は理解していただいても、もしその協力にコストがかかるような場合には、行動を変えるということはそんな簡単なことではありません。高速代金の負担をすれば、当然その分運賃が上がりますし、パレットを使うにしても荷待ちを減らすにしても、それに対するコストがかかってくるという可能性があります。その運賃を協力を安くしようというのは、ある意味、荷主にとっては経済合理的な行動ではあります。ただ、多くの荷主が適正な運賃を支払わないというこ とによれば、ドライバーの労働時間が短くすることは難しく、その結果、成り手が減り、物流の停滞が引き起こされます。こうしたミクロにおいて、経済合理的な行動が、社会全体、マクロにおいて不合理な事態をもたらすということは、たびたび起こりうるわけですけれども、経済学ではこうした事象を「合成の誤尾」というふうに呼びます。合成の誤尾を克服していくためには、私は政治の力が必要だというふうに考えています。持続可能な物流という意味でのマクロな合理性を担保するために、政府による規制的な措置が必要だと考えておりまして、今回の法案の意義はまさにそこにあるというふうに思っております。さらに、現在こうした法規制がかかるということを前提に、多くの大手の荷主が実際に行動の変容に移っています。今までいろいろ話し合いに参加したり呼びかけられたりしても、なかなか変化してこなかった物流の現場が、今できるだけ荷物をまとめて運ぼう、ドライバーの待ち時間を減らそうといった取り組みが始まっております。こうした物流の効率化は、もちろん簡単なことではございません。現場の方々は大変な苦労をされていると思いますが、こうした取り組みこそが、今日本社会に求められている生産性の向上につながっているというふうに私は思っております。何時間働かせても安い賃金でいくらでも働いてくれる労働者がいるという状況の中では、なかなか生産性の向上は進みません。労働時間の削減が現場に様々な負担をかけていましたが、こうした努力が日本経済をまさに強くしていくのだというふうに考えております。以上となります。
1:00:24
ありがとうございました。以上で参考人の意見の解陳は終わりました。これより参考人に対する質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
1:00:43
自由民主党古川康史でございます。参考人の皆様方には、朝早くからお忙しい中、こうして来ていただき、見解について解陳いただきましたことを心から感謝を申し上げる次第でございます。まず、真当たり参考人にお伺いをいたします。お話にもありましたように、全日本トラック協会として、2024問題、さらに言えばもっと前の時代からこの業界における様々な課題について問題提起をしていただいておりました。ご尽力いただいていたことに心から敬意を表する次第でございます。また、先ほどは法案の成立に対する思いも述べていただき、本当にありがとうございました。そこで1点お伺いをいたします。今回の法案で、この全都協として盛り込んでもらってよかったこと、あるいはこの法案に期待する点、まずお聞かせください。
1:01:48
はい。お質問に答えたいと思います。今回の法案は、今まで我々が物流日本以降、我々も失われた30年という形になってきたんですけれども、それに対して荷主さんにも規制的措置を考えていただいたということは非常にうれしいことでございます。ただ反面、着荷主さんを含めた荷主さん、それから消費者の方の行動変容がなければ、我々なかなか交渉力が弱くて進めることができませんので、これから先、チェック機能も含めて、ぜひ国会の先生方にもお願いをしたいと思っております。以上でございます。
1:02:44
ありがとうございました。それでは根本参考人にお伺いをいたします。生産性の向上をなくして持続可能な物流の実現なしということは、全くその通りかと思います。その中でのお話にもございましたが、着荷主の問題でございます。明日受けの実運送になっておられる会社が貨物を届けに行ったとき、着荷主から長時間の荷待ちや荷役作業を要求されても、なかなか断るのが難しいんだと、このようなお話もございました。まさに着荷主の行動変容、意識改革が求められると思いますが、今回の法改正、あるいはそれを含むところのパッケージなど様々な政策によって、改善されていく見通しがあるとお考えでしょうか。
1:03:39
はい、結論から言えば改善されていくと思います。まず、荷役時間、 荷待ち時間というのを、ちゃんと荷主が記録をしてほしい。そして、そういうものに対して削減する目標を立ててほしい。そして、それがどの程度進んだのかを報告してほしい、そういう仕組みになっていますから、荷主の責任としてそういうことが管理されれば、自然と減っていくのかな。あと、やはり運賃と荷役というのを別々にして、量金としてちゃんと払ってくださいということも含まれていますから、やはり荷主さんとしては払いたくありませんから、なるべくそれを短くしたいというインセンティブが働くと思います。以上です。
1:04:34
はい、ありがとうございました。次に成田参考人にお伺いをさせていただきます。この春の賃上げの状況のことについてなんですが、どのような状況でございましょうか。特に大手と中小零細ではかなり状況が違うのではないかというふうにも思っております。また中小零細については、7月始まったばかりですので、結果は出ていないと思うんですが、手応えをどのように感じていらっしゃるのか教えてください。
1:05:08
はい、ありがとうございます。ウイルレン集計、先ほどありましたようにまだ途中ではありますけれども、間食で言いますと、大手の13組があるんですが、そこの賃上げの率の平均よりも中小零細の方が今の解決する中では少し増えているという感じがありますので、いろいろ労働力不足の中で、それぞれの事業者を含めて労使にしっかりと話し合って結果が出てきていると思っております。
1:05:37
はい。ありがとうございました。首都参考人にお伺いをさせていただきます。本来2024問題という言い方になっていますが、働く人から見たら働く時間が減り、そしてしっかり賃金給料が支払われるようになる。さらにそれが増えていくということ自体は問題ではなく、むしろ目指していくべき方向ということではなかったかと思います。その方向に向けての一律化が今回の法案になるのではないかというふうに思いますが、さまざまそれでも解決すべき課題は残されていると思います。多重構造の話、着荷主の話などさまざまなある中で、首都参考人の目からご覧になったときには、これから解決しなければならない最優先の課題というのは何であるのか教えていただければと思います。
1:06:39
まず2024問題という言葉の使い方について私も違和感を抱いておりまして、必ず括弧をつけて使っております。労働者にとってみればこれはプラスのことであるというのはおっしゃるとおりだと思っています。今回の法案によってさまざまなことの改善が期待されておりますけれども、私はやはり最大の問題としてあることの一つは多重構造の問題であると思っておりまして、多重構造の是正については十分なメスが入るかどうかというのはまだ不透明な部分があると思っております。とりあえず今回の法案がもし可決成立すれば、それで一歩前進ではあると思いますけれども、さらにこの多重構造をどのようにしてなくしていくのか減らしていくのかということはさらなる取り組みが必要だというふうに考えております。
1:07:26
ありがとうございました。今、多重構造の話が出ましたが、まったり参考人にお伺いします。まったり参考人はこの多重構造のいわば構造的な解決に向けてどのようにお考えでございましょうか。国によっては、例えばもう二次までしか下請けはだめだというような立法しているところもあると伺っております。その点も含めてお考えをお聞かせいただければと思います。
1:07:59
多重下請けのことについて返答いたします。他国では下請けは二次までというところもあるというふうに聞いておりますけれども、我が国でもそういうふうに決めていただいて、そこで労働者のいろんな健康問題であるとか、いろんな労働時間であるとか、そういったものを解決していくべきだというふうに思っておりますし、一番は、いわゆる水屋さんという方々がたくさんいらっしゃいます。ただ水屋が悪いと言ってしまうと、中小零細のところはほとんど自分で本当の真の認知性を持たなくて、敬意をされているところもありますので、それよりも、やはり今後、行政によってそこら辺のところのチェックを厳しくやっていただければなというふうに思っております。今、マッチングアプリみたいな形で、我々が知らないところで、いわゆる水屋さんとは違った形で、ネット上でやられている部分もございますので、そういった方々が運送の責任、それから安全、それからリスクを負わずに固定の手数料を受け取られる。こういったところは問題というふうに認識をしておりますので、ぜひそういったチェックをお願いしたいと思います。以上でございます。
1:09:35
はい、ありがとうございます。根本参考人は、この多重下請けの問題についてどのようにお考えでしょうか。
1:09:46
はい、私は今回法案の中にあります実運送体制管理法を作るというのは効果的なんじゃないかというふうに思っています。国交省の資料を見ましたらば、そこに誰が実運送を担うのか、トラック会社の名前、さらにドライバーの名前まで書くようになっているんですね。発荷主さんが、この方が届けに行きますよということを着荷主さんにお知らせできる。着荷主さんは誰々さんが来るんですねという、そういうドライバーに対するリスペクトが生まれると思うんですね。多段階、発荷主さんが運賃を払ったときにそれが多段階になって、実際にドライバーさんに届くのかどうかということにも思い馳せることができると思うんですね。ですから、この管理法を作ることによって私は改善していくと思っています。
1:10:47
ありがとうございました。確かに多くの場合、着荷主から見たら、自分の荷物を運んできた人が、どこの会社の何という人なのかということがわからない、そういう状態になっているなということを確かに思うところでございます。こうしたことを含めて、この多重構造の問題については、しっかり解決に向けて取り組む必要があるということを改めて感じた次第でございました。また一方で、消費者の行動変容というか、意識の変革ということも求められていると思います。それが象徴的な表現として、送料無料問題というのがあると思います。これは、まあたり参考人があちこちで問題だということをずっと兼ねてから、ご指摘をいただいていたところでございます。政府としても動き始めているというふうに理解をしておりますが、ただで運ぶものはなく、それを言うならば、例えば医療費の無料化という言葉がありますが、お医者さんが何も医療をただで見てくれているわけではなくて、公費で負担しているから、利用者の負担がゼロあるいは低額になるということであって、こうした無料という言葉にどうしても人間に惹かれてしまうことは事実でありますが、これは誤解を生むということになっていると思います。この送料無料問題についての御所見を、まあたり参考人に御聞かせください。
1:12:31
送料無料におきましては、消費者庁の皆様にも御協力をいただいて、一定のハレーションはあったような気がします。ただ、やはり送料を当社で負担しますとか、送料を我々が何円以上は負担しますとか、そういった形で誰が負担されているのかをはっきりされれば、この問題というのは、送料無料、ネットワークのインフラをやられている方々が負担されているのか、それとも各出店者が負担をされているのかというのがはっきりすれば、やはり皆さんそこの御理解を得やすいのかなというふうに思いますので、ぜひ言葉狩りじゃないんですけれども、変えていただいて、誰が負担しているかをはっきりし ていただければなというふうに思っております。以上でございます。
1:13:29
まさにそういう意味では、送料当社負担という言い方をしているような事業者さんもいらっしゃいますけれども、まさにそういったものが正しい表現と言えるんだなということを思った次第でございます。働いていただく方、運んでいただく方に対するリスペクトが必要ということの中で、成田参考人にお伺いをいたしますが、今こうしたことでいろいろな改善策を取り組まれているわけでございますが、この業界で、この世界で働こうとする人たちというのは増えつつあるのか、それともまだまだなかなかそういったところまではたどり着いていないというふうにお考えなのか、率直な感じをお聞かせいただければありがたく存じます。
1:14:26
ありがとうございました。率直にまだたどり着いていないというのが本音だと思います。その背景にはやはり長時間労働、そして低賃金というところがあると思いますので、今回のいろいろな法案の中でその辺が改善していって、若い人たち含めてこの業界に入っていただく方をしっかり増やしていくことを努力していきたいと思っています。
1:14:49
ありがとうございました。首都参考人にお伺いします。様々な課題がありながらも社会全体としていい方向に向かなければという方向性だけは見えてきているように思います。この法案に対する期待をお聞かせください。
1:15:05
この法案がまだ成立可決していま せんけれども、この法案が出ていることだけでもかなり多くの人口さん含めて行動変容が起き始めているということでは、私は非常に強く期待しているところではあります。可決成立されれば非常にこれまで動かなかった物流の状況が大きく変わっていく一歩になるというふうに期待しています。
1:15:31
ありがとうございました。最後に真当たり参考人、この法案に対する期待を先ほど伺ったので、逆に残された部分、これからこういった点に力を入れてほしいということをお尋ねしたいと思います。
1:15:46
ありがとうございます。先ほど述べましたとおり、これからがスタートでございますので、ぜひ全体でチェック機能を強化をしていただきたいとともに、新しい標準的な温泉ができました。これも賃金であったりとか、いろんな油の問題であったりとか、そういうものがどんどん上がっていく状況であれば、速やかにまた改善していただければいいなというふうに思っております。ぜひよろしくお願いいたします。以上でございます。
1:16:20
ありがとうございました。終わります。
1:16:29
立憲民主党の白石洋一です。本日は4人の参考人の皆様方、貴重な御意見、御親切、ありがとうございます。私は活動地域が地方なものですから、地方の観点から皆様方の御意見をお伺いしたいなと思います。具体的には私は四国の愛媛というところなんですけれども、この働き方改革によって、これまで地元の長距離トラック運転手、そして長距離自動車ですね、首都圏が主な主な顧客です。行って帰るのがこれまでは4日間だったということですね。4日間でお届けして、そして帰り荷物をできるだけ積んで戻ってくるのが4日間だったと。それが今回のこの働き方改革、いいことです、それは。基本的にはいいことですけど、そのことによって5日間になるということなんですね。どうやっても5日間になる。それを4日間で済まそうとすれば、高速道路を使う。それで料金がだいたい4万円ぐらいすると。それが収受できない。あるいは帰りフェリーを使う。オレンジフェリーというのがありまして、大阪から愛媛にトラック積んで帰れるというのもありますけれども、これはトラック運転手の休息時間にカウントされるということなんですが、それで余計に4万円ぐらいかかってしまう。こういったことなんですね。これらのことを考えたら、これからの経営、そして運転手さんはどうしようかと。1つは中継基地というのがあるじゃないですかという話が出ております。中継基地、下道だったら北陸を通っていくということなんで、そこの北陸の例えば石川県に作るかと。そうするとそこで運転手の確保はどうするということがあります。そこから運転手を自前で採用するのか、それとも連携させるのか。あるいはそこでどうしても積み替えが発生しますよね。こういったことを考えるとどうしてもやはりコスト高くなってしまう。こういったところを考えると、この法案の中にも、そういった地方の長距離運 送業者に対する施策というのは何かといったら、中継基地を整備しますということが書かれてはいますけれども。ここで皆さんに、4人の方にお伺いしたいんですけれども、こういった地方の長距離運転手、そして長距離輸送業者に対する施策というものはどのようなものが望ましいでしょうか。まず、真当たり参考人お願いします。
1:19:51
私自身も九州の佐賀でございますので、長距離輸送を余儀なくされているところでもあります。何が必要かというと、今回同時に改善基準告示も短くなりました。全体3300時間、拘束時間も短くなりました。そういったものを勘案すると、日にちは2日で運んだやつが3日で運ぶようになるということです。それから帰りも、実は帰りにを探す時間も必要ですから、もう1日、どうしても往復1日ずつ増えるというふうに思っておりまして、これが6日かかるということになると、やっぱり今までと荷主さんが同じような時間で運びたいとおっしゃったら、高速道路を使わざるを得ない。でも今の慣習ですね、もう小観光で言えば、高速を我々が使っても、自分でうんちの中に含んでいるから、自由に途中で乗ってくださいというのが小観光です。ですけれども、やっぱり労働時間の問題を考えると、前線高速で行かないとやはり難しい。特に6日間で自分の営業所に帰ってこなきゃいけないという規制もございますので、そういったものを勘案すると、高速道路の代金をきちっとお客様からいただく、それから当然長距離だと油の代金をきちっといただく、サーチャージでいただくかどうかは別にして、それがもう必要なんじゃないかなというふうに思っております。以上でございます。
1:21:34
はい、まず高速道路を使ってその料金をちゃんと払ってもらうというのは、今回の法案の中でもちゃんと謳われていることだと思います。あと、やはりJR貨物とかフェリーを長距離部分で利用するというのは重要なことだと思います。政府の緊急パッケージの中でも、今後10年程度でJRフェリーを倍増させたいという目標もあるわけですから、ぜひそれもうまく使えるところで使っていくべきかなと。あと3点目、駐車基地ですね。これは有効だと思います。特摘は大きなトラック、ダウル連結トラックなんかを東京からずっと走らせていって、途中で運転手さんが乗り換えていくというふうなやり方をしていますけれども、貸切便の場合は途中で荷物をリレーするような形になるのかもしれません。その場合、やはりセミトレーラー連結車ですね。ヘッド外して持っていってもらうという、そういう中継の仕方も有効で、実際、コネクト浜松というところで中継輸送を今いろいろやっている物流事業者がいますけれども、運転手乗り換えパターンとその荷物を入れ替えるパターン、いろいろなパターンで中継輸送が進んでいると思います。それも有効だと思っています。以上です。
1:23:18
私は労働組合という立場でありますので、先ほども少し申し上げましたが、これまでドラ イバーの長時間労働の中で日本の物流が支えられてきたと思っていますので、そこをしっかり改善していく必要があると思っています。特に長時間の連続運転の中で疲れとか集中力の低下などで事故を起こしてもいけないと思いますので、その意味ではトラックドライバーの環境についてお客様企業にしっかり説明をすることが大事かと思いますし、そしてそこで適正要件をいただくということかと思いますので、そんなことだと考えています。
1:23:56
すでに意見が出尽くしている感じがありますけれども、私は2点申し上げたいと思います。1点はやはり運賃を上げるしかないんだと思っています。いろんなことをやっても全てにコストがかかりますので、それを適正に反映させていくような仕組み、仕掛けが必要であって、高速待機も燃料費もそうですけれども、やはり別立てで実費を収図するというような形の待機をつくっていかない限りは、収図できないと思いますので、それが本当に求められていると思います。もう1点は、私はやはり中継拠点を設けていって、できるだけ1回トラックに乗ったら、もう5日6日帰ってこれないというような働き方こそ変えていかないといけないんじゃないかと思っています。トラックドライバーは男性が多いですけれども、今後の労働力不足を考えると、女性の労働力も活用していくというのは非常に重要であって、そういうことを考えますと、やはり日帰りで運行できるというような体制を組むためには、やはり中継拠点を設けていく。でも中継拠点を設けて多数で運べば、それだけ人件費も上がりますから、それもまた運賃に跳ね返ってくるわけですけれども、やはり運賃を上げていき、働きやすい環境をつくっていくということだと思っています。以上です。
1:25:14
ありがとうございます。中継基地というのも有効な手段ということなんですけれども、それでまた帰りの荷物をどうするか、積み返してから帰りの荷物を積む、こういったことはやはりもう業者さんにはできないことですので、ぜひ政府の政策として取り組んでもらって、やはり地方の製造工場、ものづくり、あるいは農産物、運送にハンディがかかってしまって、そのことによって需要が減ったり、あるいはそこでの工場の縮小につながることを私は危惧するものであります。それで次の質問でありますけれども、まずは人件費、そして高速代、あるいはフェリー代とか、そういったものを荷主さんから収受するんだと。その手段として、今ある標準的な運賃、これを最低運賃にすべきだということがあるんですね。実際、人件費については最低賃金というのがあります。それと同様に最低運賃というのがあれば、これは適正な価格で物を運ぶ、それは、下請けがいくら5時になり6時になったとしても、その6時であっても最低運賃が確保されているのであれば、先ほどから出ている中回転数料1割相当分は上乗せしていくわけですから、解決するということがあります。この標準運賃から最低運賃にしてほしいという行為について、それぞれ4人の参考人にお伺いしたいと思います。間渡さん、後悔。今おっしゃったような意見があるのは承知しております。我々も今、新しい標準的な運賃を改定していただいて、これからそこに向けて頑張ろうと思っておりますし、将来的には、私の個人の意見では、そこを最低運賃にしていただけるのは非常にありがたいなと思っております。ただ、今すぐそういうふうには、社会的に荷主さん消費者の方を含めて、相当コンセンサスをいただける必要があるのかなと考える次第です。以上です。
1:28:00
確かに3次、4次下請けとなって、実運送事業者の手取りの運賃が低くなるのは問題で、それをどうするかということですけれども、まず大事なことは、実運送体制管理部をつくり、2次下請けまでに制限してもらうという、まずそれが一番基本じゃないかなと思うんですね。多段階になったときに、その手数料がどんどんかかるんですから、それを荷主さんに払ってもらうということは、どうなのかなと、それは少し私は疑問に思っているところです。結局、段階があるということは、トラックのビジネスは半端ありますから、忙しいときに合わせてトラックドライバーとトラックを確保しておくとですね、換算機にはなかなか困ってしまうわけですね。です から、言ってみれば下請けさんは、元請けさんにとっては、リスクを回避する保険のようなものなので、そこは元請けさんの責任でやっぱり払うのが基本で、そこを荷主に遡ってですね、請求するのはどうかなと。荷主さんも大手ならいいんですけど、中小の荷主さんはとても価格転換できなくて困っているわけですから、そこを中小の荷主さんに付けを回すのはいかがかなと私は思っています。
1:29:35
私たち労働局員ですので、先ほどから申し上げていますように、働く人たちが労働金引上げという意味では、先ほど言われたような最低というものもあると思いますが、まずは標準的運賃について、しっかり事業者がお客様向け業務にしっかり説明をして、そのことをしっかり理解をいただいて、収入するかということだと思っています。
1:29:57
最低運賃については、私は現在標準運 賃ありますので、まずそこがきちんと実行できるようにということを期待しますけれども、そこがうまく機能しないのであれば、検討の余地があるんじゃないかと私は考えています。実際価格を下支えするようなことをすると、多重構造自体がなくなっていくというような事例も多業界では起きています。つまり価格が高くなると下に投げられなくなってくるというようなことも起きるわけですので、そういったことも含めて検討するべきテーマかなと思っております。
1:30:36
ありがとうございます。そして、次の質問なんですけれども、この働き方改革によって休憩をとらないといけない。4時間運転したら30分は最低限とらないといけないということで、高速道路のパーキングエリア、サービスエリアが非常に混雑して休めないと。むしろこれだったら従来の働き方で一気課税に、荷主さんのところにお届けして早く帰りたいという声もあったりします。運転士さんの労働環境の整備と休める環境途中で一泊することもありますでしょうし、このあたりについて成田参考人、どのようなお考えでしょうか。
1:31:39
これまで労働組合としてもサービスエリア、パーキングエリアの様々な改善に向けて求めてきました。特にこれから先ほどもありましたが、女性の活躍も含めて様々な環境を整備していかないと、なかなかドライバーが増えていけないので、これからもそこの確保は必要だと思います。特に大型の駐車マスに普通の乗車の駐車状況があるということもありますので、その辺も含めて、利用者のマナーの向上に向けてもやっていけば改善をしていくと思いますので、そんな考えであります。次回は来ましたので終わります。本当にありがとうございました。
1:32:28
日本維新の会、教育無償化を実現する会のウルマと申します。参考人の方々、本日は本当にありがとうございます。早速ですね、全ての参考人にお伺いしたいと思います。まずですね、今回標準運賃であったり、新たな運賃項目で運賃を上げようとする、そういった作用はあると思うんですが、それが実際にですね、ドライバーのお給料にしっかりとですね、これが反映される保証があるのかということが、委員会の方でも議論になっておりました。これがしっかりとですね、ドライバーの給料の上げ幅にですね、しっかりと寄与するという保証があると思うか、その仕組み、チェックする仕組みがですね、あると思うかということについて、全ての参考人にお伺いしたいと思います。
1:33:26
はい、きちっと経営をしている事業者であればですね、実際に実温槽事業をやって標準的な運賃を収集した場合には、必ず毎年上げられるような賃金をですね、上げるような原資が出てくると思います。今、原資が出てこない状況でありますので、賃金、それから省与もありますけれども、月齢賃金はきちっと払うけれども、省与ではなかなか出しにくいという部分もありますし、部合制のところもありますので、いずれにしても運賃上がって、ちゃんと部合に跳ね返るようになれば、部合制のところは上がっていくと思いますし、そうでない固定給のところも、我々も全都協でもそういうふうに、事業者の皆さん指導をするつもりでおりますので、やっていきたいというふうに思っています。以上でございます。
1:34:30
私のあまり専門とするところではないので、なんというか素人的な回答になってしまいますけれども、トラック会社の人間関係でですね、まわたりさんのところのように、社長さんとドライバーさんが仲良くて、どれだけ運賃を取ってきて、それがドライバーさんにどれだけ還元されるのかということがすごくわかっているようなところはですね、いいと思います。もう少し冷ややかなところはですね、ドライバーさんもこの会社をちょっとやめようかなと言って、別のいい社長さんのところに移るでしょうから、そのメカニズムの中で、ちゃんと運賃が人員に還元されるんじゃないでしょうか。すみません。
1:35:22
私、実際に労使交渉を行っておりますので、その中で、さまざまな経営教育会というのも、いろいろ労使でありますけれども、その中で、料金改定のどれぐらいできたのかとかですね、そんなことも労使教授の中でやってまして、そういう中でそこがしっかり、最終的には、新規生活統措とかで企業側と交渉するわけですけど、そういうことを聞きながらしっかりやっているところですが、先ほどありましたように、少し中小のところでは厳しいかもわかりませんが、それはですね、我々労働組合として、そのようなことの紹介をしながらですね、しっかり労使でこのことを確認するようなことを取り組みをしていければですね、つながっていくと思っています。
1:36:07
はい。運賃上昇が賃金の上昇につながるのかという点は、私、まさに専門で、これ、極めて重要なポイントだと思っております。回答から申し上げますと、その保証は全くないと思っています。これは、トラック業界だけの話 ではなくて、この過去30年間、日本では生産性の上昇はしたものの、賃金が上がってこなかったというのが日本の実態ですので、価格が上がればですね、賃金が上がるという保証は全くないと思っています。そこでどうすればいいのかということですけれども、今、成田参考人の方からもありましたけれども、やはり一つは労働組合による賃上げの要請であり、労働組合によるチェック機能を働かせるということだと思っています。ただ、労働組合の組織率は16%ですから、ほとんどの人たちは組合にカバーされていません。そういった人たちを含めて、本当に賃金を上げたいというのであれば、トラックドライバーに対して特定最賃であるとか、他の仕組みを使って賃金を上げることよりもですね、やはり特化したような施策をとるべきだというふうに私は思っています。以上です。
1:37:13
ありがとうございました。特定ドライバーに対して、特定の最低賃金を設けるというご意見が先ほど参考人の方からありましたけれども、それを労働時間も含めてですね、しっかりとチェックしていかな ければならないと思うんですけれども、もしそういう仕組みを作るとすれば、具体的にどんな仕組みがいいのかということについてもお考えあれば、おっしゃっていただけませんでしょうか。
1:37:44
特定最低賃金の仕組み自体はですね、日本の制度として今存在していますので、最低賃金というのは地域別最低賃金と特定の産業や職業に対する最低賃金がありますので、それをやろうと思えばですね、それこそ労働組合とトラック協会と一緒になってやっていくと。この最低賃金で賃金が上がればですね、運賃の中の、例えばトラックの中では現価の4割ぐらいが人件費になっていますので、そこの部分が強制的に上がるということであれば、それを交渉材料として運賃の値上げにも、私は有効に働くのではないかというふうに思っています。ですので、仕組み自体はもう既にありますので、やるかやらないかというような問題なのではないかというふうに思っています。鶴間 じょうじくんそれでは、また全ての参考人にお伺いしたいと思います。今回ですね、標準的運賃8%を上乗せだったり、新たな運賃項目が設定で運賃が上昇していくという効果を狙おうとしておりますけれども、これによって、消費者に届く商品価格への影響、どの程度あると思われているか、影響をどういうふうに考えているか、先ほど送料無料というお話もありましたけれども、商品価格への影響を、そちらを全ての参考人にお伺いしたいと思います。
1:39:12
消費者の方の影響ですか?鶴間 商品価格ということです。鶴間 今までも、メーカーの方が商品の価格を上げる際に物流費が上がりましたと言われることが多いんですけれども、この物流費も輸入品の物流費が今回相当上がっています。これもやっぱり物流費です。我々は国内物流費、トラックドライバーを一生懸命運んでいるんですけれども、そこの部分は陰に隠れている時が多いですし、荷主さんによっては海外から入るものも払わざるを得ないので、港までは物流費が上が りましたということなんですけれども、港から先消費地まで行く分に関しては、もう少し製品を値上げするまで待ってくれというふうな形になりますので、消費者の方の影響としては、商品の価格が上がって、その跳ね返りとして我々国内物流事業者もそれ相応の標準的な運賃をいただけると本当にありがたいなというふうに思っています。以上でございます。
1:40:23
先ほど、売上高物流コストというのをお示ししましたけれども、それが5%だとします。そして荷主が払っている物流コストの中には、当然海外分とか倉庫の保管料もありますから、そのトラックに対してどれだけ運賃払っているのかというのは、仮に半分としましょう。そうすると2.5%が10%上がるとなると、0.25%の影響があるということかもしれません。ただ、この0.25%が大きいのか小さいのかということですけれども、今人件費が5%上がるとか、そういうふうなことを春冬で言っていますけれども、そういうのに比べるとはるかに小さな影響だと思います。
1:41:16
少し私の立場が難しいのですが、運賃が上がっていくわけですから、当然メーカーの方もその分だけ商品価格を上げないと対応できないと思いますので、それぐらいしかある方はよろしくお願いします。
1:41:32
消費者への影響というのは、何%どれくらいあるという具体的な数値が申し上げることはできないのですけれども、私はある程度影響はあってもやむを得ないのではないかというふうに考えています。この間、過去90年以降の規制緩和において、やはり消費者の利益は非常に増してきたんだと思っています。それに対して労働者の利益が削られてきたという部分がありますので、それは少しゆり戻していくということが必要なのではないか というふうに私は見ています。以上です。宇関誠この法案の目的は、ドライバーの魅力を上げていくということであるのですけれども、一方で、先ほどお話の中にもありましたように、規制緩和によってトラックの事業者が増えたことが、身主が立場が強くなって、トラックドライバーだったりトラック事業者の立場が弱くなったというご意見もいただいているところなんですが、マーケットの仕組みとして、これから特定技能で自動車運送のドライバーの方々、外国人の方々が増えてくることが政府の中で検討されているのですが、普通に外国人の労働者が増えるということは、マーケットの仕組みからいうと、また労働者が増えることは、労働者の環境を良くしていこう、ドライバーの魅力を良くしていこうという作用と逆方向にあるのではないかなと思うのですが、この特定技能でトラックドライバー、外国人のドライバーが増えることについてのお考え、すべての委員の方によろしければお伺いしたいと思います。(小島) 真当たり参考人に伺います。(中川) そういった議論があるのは承知しております。特定技能一号ということで考えていただいているということは、非常に我々にとっては ありがたい状況です。地方ではどんなに足掻いてもというと変な話ですけれども、我々九州だと例えば半導体関連のシリコンアイランドということで、そちらのほうがはるかに賃金が高いですから、日本人の方が本当に入ってこない状況であります。そういった地域においては、この特定技能で入ってきていただけるような外国人がいらっしゃるというのは非常にありがたい。ただ聞くところによりますと、うちにも普通にビザを取って入ってきている外国人が働いていますけれども、やはりこの円安によって本国の友達の方がはるかにいい給料をもらっているとか、そういうこともありますので、多分これから先は外国人労働者の方も日本人か日本人以上の働き方が厳しければ、それ以上のものを要求されると思いますし、それを払っていかないと外国人の方もまた自国に帰られるというようなことになると思いますので、それは我々業界が挙げて頑張らなきゃいけない部分かなというふうに思っております。以上でございます。
1:44:59
外国人労働者をどう考えるかというのは私の専門外ですけれども、素人なりに考えますに、やはり日本は人口が減少しているわけですから、いろいろな職種で外国の方に入ってきてもらった方が日本の活力がつけられるんじゃないかというふうに思いますので、トラックドライバーもぜひ入ってきてもらったらどうだろうかなと思います。以上です。
1:45:31
私は労働局面の立場ですので、安易な解決策にならないような対策を講じる必要があるというふうに思います。特に外国人の方の人権保護に配慮した受入れが大前提でもありますし、安全・安心・共生社会に実現していく必要性からも、受入れ企業は法律をしっかり遵守して人権に配慮した事業者等に限るべきではないのかなと思っております。
1:45:59
人手不足の中、どうしても外国人労働力に頼らざるを得ないというような実態は、私もさまざまなところで聞いておりますので、事業の継続のための必要性というのはあるのかなというふうにも思いますが、マクロ的に見たときに、本当に人手がどこまで不足しているのか、つまり今なかなか運賃が上がらないような状況がまだあるわけですので、過等競争の状況というのは、今日ではまだ存在しているんだと思うんですね。事業者が多すぎて、その多い事業者がみんな人を募集しますので、人手は不足しているように有効求人倍率では見えますけれども、荷物の量と比べたときの人手というのが、どこまで本当に不足しているのかというのは、なかなかちょっと算定が難しいんですけれども、今運べているということは、もしかしたら不足していないのかもしれなくて、そこで外国人がさらにどっと入ってくるとですね、やはり賃金労働条件の改善というのは、なかなか進まなくなる可能性もあるというところは、少し懸念をしているところではあります。以上です。
1:46:57
以上で私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
1:47:12
おはようございます。公明党の国重 徹です。本日は何かとご対応の中、4名の参考人の皆様に、党委員会までお越しいただきまして、貴重なご意見を賜りましたこと、心より感謝と御礼を申し上げます。まず、真当り参考人、首都参考人にお伺いいたします。かつて、ブルーカラーの花形色と言われていたトラックドライバーが、現在のような低賃金になってしまった、背景や根本原因について、どのように分析をされているのか、また、ここから得られる教訓について、どのようにお考えか、それぞれお伺いいたします。
1:48:01
はい。事業者の立場から、答えさせていただきますけれども、我々やはり、物流日本が始まったこと、規制緩和になりましたけれども、規制緩和そのものは、いい部分はあったと思うんですけれども、こと、運賃とか、労働者、トラックドライバーにとっては、今やもう、そのことによって競争が行き過ぎてしまって、そこを少し是正をしていかなきゃいけないんじゃないかな、というふうに感じている次第です。今回も規制措置を入れていただきましたけれども、規制措置を入れたことによって、今度は、緑ナンバーのトラックを使わないで、白ナンバーのトラックを使っていこうという、荷主さんもぼちぼち出られております。ですから、そういったことも含めて、やはりきちっと、行政も、それから我々も、チェックをしながら、進めなきゃいけないのかな、というふうに考えている次第でございます。以上でございます。
1:49:08
私も、まあたり参考人と基本的には同じ意見でして、トラックドライバーの賃金、労働条件の低下は、規制緩和に起因しているというふうに考えています。規制を緩和すれば、競争が激しくなって、より生産性の高い事業者が残り、トータが進むんだというふうに、当初は考えられていましたし、一般的にはそういうふうに論じられています。でも、トラック 業界において、規制緩和後に起きた事態というのは、まさに逆だったんじゃないか、というふうに思っています。つまり、トラック業界では、規制緩和後、非常に中小零細の規模が大きくなって、中堅規模がほとんど潰れていくと。生産性は下がっていきました。運賃も下がっていきました。ですので、いわゆる一般的に言われている規制緩和のプラスの面というのが、この業界では、そのように起きなかったというところを、まさに政府を含めて、どのように総括されているのかな、というふうに思っているところではあります。以上です。
1:50:07
はい、両参考人ありがとうございました。新たな制度をつくる際には、立法事実、必要性、これについて丁寧に検証するとともに、