1:09
ただいまから国土交通委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。本日、木村英子君が委員を辞任され、その補欠として大島九州君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。天海郡島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、国土交通省国土政策局長黒田正義君、他5名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、差を決定いたします。天海郡島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案の趣旨説明は、既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は、順次、御発言願います。
2:22
自由民主党民営権選挙区の山本幸子です。どうぞよろしくお願いいたします。本法律は、天海郡島・小笠原諸島が戦後、日本に返還された後、その歴史的経緯から、離島振興法ではなく特別措置法として振興開発の要請に応える役目を担い、5年ごとに改正をされてきました。今回の改正の意義、また、法改正に向けての意気込みを、まず、齋藤大臣にお願いいたします。
2:52
天海郡島と小笠原諸島は、いずれも戦後、米軍軍政下に置かれ、天海郡島は日本復帰から70年、小笠原諸島は55年となります。両地域は、本土から遠く離れた外海にあり、厳しい自然環境などから、今なお、本土との間に経済面、生活面での格差が存在しております。私も、昨年11月に天海郡島を訪れて、復帰70周年式典に出席するとともに、地元首長や民間事業者の方々との意見交換を行い、現地での当時の関係者の思いに触れるとともに、天海独自の自然文化を次世代に継承していくことの重要性を改めて認識いたしました。また、昨年12月には小笠原村の村長・議長にお会いして、小笠原の歴史や復帰後の振興開発の経緯について伺うとともに、今後の 課題などについて意見交換を行い、本土から船で24時間かかる小笠原諸島において、島民が安心して生活できる環境整備の必要性を改めて認識したところでございます。両地域からの切実なご要望を踏まえ、ただいまご審議いただいている法案には、両特別措置法の期限延長とともに、移住の促進、住宅支援、天海沖縄の連携強化などの改正規定を盛り込んでおります。法律の成立後は、両地域のさらなる振興開発に向け、引き続き全力で取り組んでいく所存でございます。
4:29
現場の声を直接伺った大臣の非常に心のこもったご答弁をいただきました。私たちもしっかりその気持ちを共有できればと思います。今、住宅政策についてお話をされました。まず最初に小笠原諸島の住宅政策について伺います。若い世代の単身者の移住者が増えてきているのですが、島内で結婚をして子どもが生まれると、家族用の住宅が残念ながら、空き家が島内には非常に少なくて、本土に戻ってしまう。そして結局、人口推移は社会減になってしまうというのが現在の小笠原の状況です。空き家を活用すればよいのですが、そもそも空き家の数が少ないということと、新築しようとしても、住宅地域はもう空いている土地がないという状態です。東京都と連携して土地計画の見直しが必要だと思いますが、国としてはどのような施策を講じているのか伺います。お答えいたします。小笠原では、単身若年層の移住によりまして、世代数は増加傾向にございますけれども、世代人員が全国平均を下回っておりまして、人口は直近の5年間では微減ということになっております。特に若い移住者夫婦に子どもが生まれると、本土に転出する世代がおります。これは子育て世代向けの住宅が不足しているということが一因と言われております。今般の改正法では、法の目的に移住の促進を追加いたしますが、この環境整備のために、東京都は小笠原諸島振興開発特別措置を基づきます土地利用計画を見直しをして、計画的な宅地整備を推進することとしております。また、さらに東京都におきましては、老朽化した東映住宅の建て替えを行いまして、住宅個数の増加も図ることとしております。小笠原諸島といたしましても、東京都や小笠原とも連携して、今後も地域社会を維持するために、小笠原諸島への移住・定住の促進を図ってまいりたいと考えております。移住者用の空き家がないというのは、意外と普通の地方でも、うちの地元でもよく聞くことであります。しっかりニーズを組んで いただきまして、自治体とともに連携していただきたいと思います。次に、天海軍島の観光政策について伺います。平成28年から、「沖縄天海連携交流促進事業」が開始されました。当時、世界自然遺産登録を目指していた天海沖縄は、圏域を超えて交流を深めようと、天海沖縄間の航空券と運賃の割引制度を始めています。令和3年に世界自然遺産に登録され、昨年、さらなる交流拡大を図るため、連携協定を締結しました。これにより、人の往来、農林水産物の輸送支援、自然環境保全、青少年交流を促進することになりました。こうした地元の動きを踏まえて、今回の法改正の一つの大きな柱は、第2条の基本理念に「沖縄との連携」という文言を新たに規定したことです。もともと、沖縄とは人の往来や物資の行き来が盛んでいたが、とりわけ、天海大島、徳之島、沖縄と北部、伊良表島にまたがる世界自然遺産登録を契機に、より一層、沖縄との結びつきを地域の活性化につなげるべきと考えます。しかし一方で、世界遺産の顕著な普遍的価値を守るために、自然との共生も大変重要です。そのためのオーバーツーリズムや人が入ったことにより、生態系に影響を与えないようにしないとなりません。世界自然遺産登録前にも、ユネスコからその点の懸念点が指摘されています 。観光入り込み客数を闇雲に増やすというのではなくて、適正な価格設定をして、一人当たりの観光消費額を上げることが必要ですが、何をすべきか。私は、まずソフト面での高負荷価値化、つまり高度な技術を持つガイドやサービスを提供する個性的なエコツアーの造成が必要になってくると思っています。ガイドも知識を説明する一般的なガイドではなく、参加者の興味を引き出し、個性や経験に関連づけることで、その場の価値の裏側にあるメッセージを伝える、そして参加者に気づきを与える、世界自然遺産としてだけではなく、天海群島の文化や歴史、様々な背景に興味を持つことによって、より深く天海を理解してもらうことができます。こうした天海のファンを増やしていき、関係人口の進むのが広がっていくと思います。こうした手法は、インタープリテーションと言われて、海外の国立公園では重要視されています。このような高度な技術を持つガイドを育成することが大切であります。また、世界自然遺産は天海群島だけではなく、沖縄医療手持ちまで構成されており、全島での統一したガイド研修なども充実させて、どこの地域でも一定レベルのサービスを受けることができるようにすべきだとも考えています。自然との共生を大切にしながら、天海らしい観 光を期待しますが、政府はどのように取り組まれるのか伺います。沖縄をご出身の国場副大臣にお願いいたします。
9:52
山本委員にお答えします。私自身、ルーツは国神村でありまして、国神の方からは沖縄県の最北端の村でありますから、天気がいいときには、天海群島の最南端である与論が肉眼でも見えるぐらいの距離であります。委員御指摘のように、昔からいろいろな独自の共通の歴史やルーツを持っておりますので、沖縄との交流促進にも積極的に努めていきたいと考えております。また、昨年の12月、天海の本土復帰70周年の際に、天海群島を訪問して、地元の首長や観光事業者の方々とも意見交換をさせていただきました。その際にも、令和3年に沖縄と天海の世界自然遺産の同時登録をもって、さらに観光経済、文化、様々な面で交流を深めていこうと、地元の熱意を実感したところでございます。今後とも、自然・環境保全との両立を図っていきながら、観光振興を進めていくことが重要であると考えております。今回の法改正における基本理念に沖縄との連携を追加するとともに、天海群島振興交付金において、天海・沖縄は、周遊観光の促進のための支援メニューを盛り込んでいるところであります。そして、単なる観光入域数を増やすだけではなくて、1人当たりの観光消費額を向上させるための観光消費の促進を図る取組について、交付率を重ねて支援することとしており、山本委員御指摘の世界自然遺産の価値を理解した質の高いエコ・ツアーガイドの育成にもご活用できるものであると考えております。もちろん、オーバーツーリズム対策にも取り組んでいきたいと考えております。こうしたことを通して、天海・沖縄ならではの観光振興を促進してまいります。自然遺産に含まれていない他の島もありますので、こちらの遊客も同時にお願いしたいと思います。次に、天海・沖縄振興交付金について伺います。令和6年度投資予算に23億7,400万円の交付金予算が計上されています。今回、教育及び文化の振興に対する支援が新しい項目として入りました。こうした文化、伝統文化は継承者がいないと断絶をしてしまいます。文化の保全と継承という視点か らも、ぜひこの交付金を有効に活用いただいて、そして、当該に若者が一変出てしまっても、地域学習や地域での経験を通じてまた故郷に戻ってきてほしい。そして、その活動の過程において、高齢者とも交流が生まれることで、地域の活性化、刺激にもつながると思っています。政府では、こうした教育及び文化の振興に対して、どのような工作を報じようとしているのか伺います。
13:07
先ほど大臣、副大臣からも御答弁がありましたが、私も12月に軍統に訪問させていただきました。日本復帰70周年記念の集いや、復旧を祝う長陳行列にも参加させていただいております。様々な島民の皆さんとのお話を通じて、やはり島独自の文化、あるいは歴史、自然をしっかりと継承していく、そうした重要性を確認認識をしたところでございます。このため、今回の法改正においては、委員御指摘のように、交付金事業計画、その範囲を拡充し、来年度から教育文化の振興に資する事業についても、交付金によって支援することとしております。具体的な取組としては、地方自治体を通じて、自然環境、あるいは文化の大切さを学ぶための共同教育の実施、あるいは、軍統固有の集落行事、あるいは島口と呼ばれております方言、こうしたもののアーカイブ化、あるいは教材化、といった取組を支援していきたいと思っております。このような取組を通じまして、特に若い方々、あるいは移住された方々に地元への愛着をさらに持っていただき、移住・定住の促進を図ってまいりたいと考えております。
14:26
ありがとうございます。今回の法改正と交付金によりまして、沖縄網間、そして奄美・鹿児島本土間の人の移動がより柔軟になり、奄美の活性化にするような取組支援を期待申し上げます。最後に、奄美軍統の医療について伺います。離島において、島外で出てしまう最も大きな要因の1つが、医療への不安です。今、全国にはドクターヘリが57機導入されており、現場から医療機関への搬送時間短縮のためだけでなく、離島をはじめ、過疎地における緊急医療になっています。奄美軍統におけるドクターヘリによる救急医療体制の取組状況を伺います。
15:14
奄美軍統においては、平成28年度に鹿児島県建立大島病院を基地病院としたドクターヘリを導入し、周囲の島から患者を受け入れるなど、救急医療提供体制の確保に取り組んでいることと承知しております。厚生労働省において、運航経費等の財政支援を行っているところです。また、鹿児島県と沖縄県においては、ドクターヘリの広域連携協定を結んでおり、県境を越えた患者搬送が行われていると承知しております。厚生労働省においては、引き続きドクターヘリの活用促進も含め、離島における救急医療体制の充実に向けた支援を行ってまいりたいと考えております。日本の離島では、唯一奄美大島にドクターヘリが常駐しています。そして、軍島の医療体制維持に大きく貢献して、島民の安心につながっています。また、夜間は自衛隊が急間運送、搬送になっていると承知しています。今、沖縄との連携のお話もいただきましたけれども、まさにあらゆる分野で両者の連携は欠かすことのできないものになっています。奄美、そして、また小笠原の皆さんが安心して住むことのできる島であり続けるために、私たちもしっかりサポートできればと思っております。これで質問を終わります。ありがとうございました。
16:52
立憲民主社民の森谷隆でございます。それでは、奄美軍島復興開発特別措置法及び小笠原諸島復興開発特別措置法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。長年にわたってこの特別措置法が講じられてきましたが、その成果をどのように評価しているのでしょうか。また、自律的開発が目的の一つとされていますが、具体的にどのような状況を想定しているのでしょうか。さらに、本法案には開発の文言が入っていますが、どのような状況が達成すれば完了すると考えているのかについて、齋藤国土交通大臣に伺いたいと思います。
17:39
まず、今、森谷先生ご指摘のこれまでの政策の評価でございますが、奄美軍島と小笠原諸島においては、それぞれの特別措置法の下で公共事業の補助率のかさ上げやソフト事業への支援を行い、その結果、道路・港湾の整備、産業振興や環境保全などにも一定の成果を上げてきたと考えております。そして、2点目のご質問、自律的発展と いうのはどういうことかということでございますが、地域が様々な不利な条件を乗り越え、地元の発揮や創意工夫によって、豊かな自然や独自の産業文化、地理的特性などを生かして主体的に発展していくことを想定しております。また、産業振興開発という文言は、戦後復興が一段落した後、産業振興や観光開発にもより一層注力していく、こういう趣旨から法律の名称に盛り込まれたところでございます。そして、どこまでいけば完了になるかということでございますが、この振興開発がどのような状況を達成すれば完了するかについては、社会経済情勢の変化など様々な考慮すべき点があり、一概にお答えすることは難しいのでありますが、訂正的に言えば、先ほど申し上げました、自立的発展が将来に向けて継続的に期待できるということが必要であると考えておりまして、それを目標に頑張っていきたいと思っております。
19:27
続きまして、前回の平成31年の改正から、使用指数、人口や高齢化率、あるいは財政力指数等を踏まえて、現計画期間における施策の効果については、どのように評価しているのでしょうか。お答えください。
19:53
平成31年以降、天海軍統首町村の財政力指数は、全国平均より低い数字で推移しております。また、高齢化や人口減少については、全国平均を上回る水準で推移しておりますが、平成29年度以降の人口減少率は、毎年約1.1%の減となっております。減少ではございますが、同様のペースであれば、現行の新庫開発計画における令和5年度末の数値目標を達成する見込みと承知しております。また、小笠原の財政力指数は、全国町村の平均よりも低い数字で推移しておりますが、高齢化率は全国平均よりも低く、人口については、将来的な目標3000人に対しまして、平成30年度末から横ばいの2500人程度となっていると承知しております。平成31年開成からこの間、両特別措置法の下で進めてきましたインフラ、また生活環境の整備、産業振興、環境保全などの施策が、こうした人口動態に一定の効果を与えていると考えているところでございます。厳しい状況であるけれども、しっかり頑張っているなというふうに感じました。次に、沖縄振興特別措置法や離島振興法では、法の有効期限が約10年とされております。天海市議会からも、この法の有効期限を10年にすることを求める提言書が、令和4年の12月に取りまとめられていると伺っています。今回、天海保安原法とともに、引き続き5年間の延長としたのは、どのような理由に基づいているのか、これについてお答えいただきたいと思います。天海軍統と保安原諸統につきましては、両地域を取り巻く社会経済状況の変化を的確に受け止め、その都度機動的に放置していくことが適切であるということから、両特別措置法においては延長する期間を5年としてきたところです。今般の改正においても、例えば、令和3年に天海大島及び徳之島が沖縄と一緒に社会自然遺産に登録されたことを踏まえ、今回の改正法案の基本理念に沖縄との連携を追加して、そのための支援策を講ずることとしているところです。地元からのご意見、鹿児島県や小池事務局名など、全体の意見を代表する機関からは10年としてほしいというご要望をいただいておりませんが、今後ともしっかりと地元のご意見には伺って対応していきたいと思っています。続いて、コンサルティング業務について少し伺いたいと思います。山見軍統復興開発基金の業務に、このコンサルティング業務を追加した理由について、さらに新たにこの業務を追加したことによって得られる効果について伺いたいと思います。山見軍統振興開発基金においては、従来、債務保障等融資を日本柱として業務を行ってまいりましたが、地元自治体から地元事業者によりきめ細やかな経営支援をしてほしいというご要望をいただいております。また、総務省の独方評価委員会からは、基金の収支改善につながる新たな収入源を確保するよう、ご指摘を頂戴したところでございます。このため、今般の法改正においては、この山見基金がコンサルティング業務を行えるように、新たな業務として追加するということとしたわけでございます。この業務の追加によりまして、具体的には、移住者が起業する際の事業収支計画の策定支援であるとか、農家が生産物の確保・販売、いわゆる6次産業化をしようとするときの小売や飲食業者とのマッチングであるとか、中長齢歳事業者の経営計画の作成や事業承継に必要な共計者探しなど、地元事業者へのきめ細かな経営支援が可能になるというふうに考えているところでございます。
24:08
次に、独立行政法人評価制度委員会について聞きたいと思います。この独立行政法人の中期目標の策定等について、コンサルティング機能の追加のほかに、天海軍等における政策シンクタンクとしての収入の確保を掲げていると思います。法案には反映されていないようですが、新業務として 追加しない理由、そして、今後検討すべき課題の認識の有無についてお聞きしたいと思います。ご指摘のございました独法評価委員会からの指摘については、基金の新たな収入源の確保のために具体的な例として、専門人材の知見を活用いたしました事業者の再生支援や事業所経営支援の実施に際してのコンサルティング、また天海軍等における政策シンクタンクとしての収入の確保が挙げられたところでございます。このうち今般の法改正案においては、天海軍等における新たな産業育成、先ほど申し上げた6次産業化の推進等の観点から、移住者による企業や中小企業者の経営企画の作成などを支援するコンサルティング業務を追加するというふうにしたところでございます。一方で、もう一つの委員会からご提案いただきました政策タンク業務につきましては、これまでの基金の業務を通じた知見の蓄積、そうした点での課題、また新たな組織体制を別途整える必要があるということから、地元事業者への経営支援を行うコンサルティング業務の方が、本来業務との関連性、継続性という観点で、また新たな収入源を確保するという観点からは有効である現実ではないかというふうに考えたところでございます。いずれにしましても、今回の業務拡充がしっかり定 着するかどうか、また基金の組織体制や収支改善の見通し、そうしたものを総合的に勘案をいたしまして、基金が天海軍区の農産業振興にしっかりと貢献できるよう、地元の自治体とも連携しながら、事務省庁としてしっかりと対応していきたいというふうに考えております。政策シンクタンクとしては、まだまだそこまで充実していないというか、そこの域まで達していないというような受け止めでよろしいんでしょうか。
26:39
お答え申し上げます。今までの基金の業務というのは、債務保障と融資というのが2本柱でやっておりました。政策シンクタンク業務というのになりますと、例えば地元の自治体から委託調査を受けて、様々な政策提言をしていくというようなことが想定されますけど、まだまだそこまで知見と蓄積ということにつきましてはなされていないというような議論がございます。また、新しい体制を作るとなってきますと、そのための自費の確保ということも必要になってまいりますので、まずは、この趣旨改善という点では、現在やっております業務をしっかりと継続し、またそれを拡充するということから、コンサルティング業務というようなこ とを考えたところでございます。重複するような質問になってしまうかもしれませんけれども、本来の業務である、今答弁いただいた債務保障融資業務についても、実績向上を図ることが重要であるわけでありますけれども、この独立行政法人評価制度委員会では、条件の不利地域における同業他社との比較や検証、これの必要性も指摘をされていると思います。この指摘についての受け止め、どういうふうに捉えているでしょうか。
27:57
お答えいたします。独法評価委員会から今ご指摘がございましたけれども、同業他社の課題といたしまして、債務保障につきましては、鹿児島県保障協会、また融資業務につきましては、日本温政策金融高校とか沖縄振興高校、これが挙げられるというふうに考えております。今後の基金の業務実績の向上のためには、こうした同業他社の機関の審査基準であるとか、体制、また販売処理も行きます、金融商品、こうしたものを参考にしていくことが大変有効であると、重要である と考えておりますので、今後、基金におきまして、これらの機関との比較検証、これをしっかりと行って、その結果を業務に反映していくことが必要であるというふうに考えております。私どもといたしましても、金融の専門家と基金が意境交換する場の設定であるとか、協商力のある金融商品の開発に向けました関係省庁との調整、これをしっかりと行いまして、事務省として基金の収支改善の道筋をしっかりとつけていきたいというふうに考えております。重要な指摘かと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。次に、移住の促進について質問をさせてください。小笠原諸島においては、移住の促進を図るために、土地利用計画の見直しにより住宅用地を確保するとしておりますが、この土地利用計画の見直しというのは、条文上に担保されているものと、こういうふうに考えていいのかどうなのかについて答弁を求めたいと思います。お答えいたします。小笠原諸島につきましては、利用可能な土地が少ないことから、効率的な土地利用を推進するために、国が策定する基本方針に基づきまして、東京都が振興開発計画の一部として、土地利用計画を策定しております。これがスキームでございます。しかしながら 、現在、住宅用地に設定したエリアには、未利用地がほぼなく、移住者や子育て世帯用の住宅を新増設できないことから、この土地利用計画を見直し、新たに住宅用地を確保する必要があると考えております。今回の法改正案においては、小笠原法の法目的に、まず移住の促進を掲げまして、法律に基づく基本方針に記載する事項としても、移住の促進に関する事項を追加し、当該基本方針に基づく土地利用計画について、移住のための住宅用地の確保の観点から見直すという構成になっております。この東京都による土地利用計画の見直しに当たっては、このような観点がしっかりと反映されますよう、国土交通省としても適切に対応してまいりたいと考えております。担保されているというふうな解釈でよろしいかなと思います。ありがとうございます。旧島民の問題について、2点ほど質問させていただきたいと思います。旧島民の2世、3世、4世等の若い世代が積極的に小笠原諸島に触れる機会を作ることが大事だと思いますし、そのことによって小笠原諸島に定住してもらえるようなことになるのだろうと思います。そういった施策の実施が重要であると考えますが、2世、3世、4世についてどのような位置づけで、そして今後、位置を定住に向けた取組、この進め方についてお示しをいただきたいと思います。委員御指摘のとおり、旧島民に加えまして、その2世から4世などの若い世代につきまして、小笠原諸島への定住・位置を促進することは大変重要なことだと認識しております。このため、孤独小図書においては、旧島民やさらに若い世代への寄託を促進するため、東京都・小笠原村及び関係団体と連携をいたしまして、生活環境の整備であるとか、生活再建資金の貸出券などの各種施策に取り組んできたところでございます。また、旧島民の団体でございますが、公益財団法人小笠原協会においては、その2世から4世なども対象に小笠原を訪問並びに交流ツアーを開催いたしまして、若い世代が積極的に小笠原諸島に触れる機会を作っているところでございます。孤独小図書といたしましても、東京都・小笠原村及び関係団体と連携をいたしまして、引き続き生活環境の改善を図るとともに、こうした境界を通じました旧島民の2世から4世への積極的な働きかけなど、若い世代が小笠原諸島に触れる機会を作りまして、移住手順につながる既到即死の在り方について、しっかりと推進してまいりたいというふうに考えて おります。4世の位置づけというのを、もしよければ教えていただきたいと思います。
33:10
4世の位置づけというか、現在の位置づけをお願いしたいと思います。2世、3世、4世ということでございますが、お子さんと旧島民、小笠原諸島につきましては、共生疎開されましたので、皆さんを本土に移られました。その方が旧島民になるわけなんですが、そのお子様の世代が2世、孫の世代が3世、そうなると、ひまごさんという世代にあたるということでございます。最後の質問になるかと思います。旧島民、当然高齢化しています。伊予島の旧島民についても、一時帰島、困難な状況であると伺っています。法等、あるいは母産事業というんでしょうか、東京都や小笠原村が実施する事業であると思いますけれども、過去の経過から言って、当然国としても支援していくべき課題だと私は考えております。旧島民の寄討や法等促進について、国としての見解を斉藤大臣にお聞きをしたいと思います。大臣、よろしくお願いいたします。
34:30
森愛委員、御指摘のとおり、伊予島は火山活動により定住が困難な状況にございます。産業の成立も厳しいことから、小笠原村や東京都が旧島民のために実施している法等、母産事業は特に重要と認識しております。全員移住されましたので、この島を訪問する法等、そして母産事業は非常に重要だと認識しております。このため、国土交通省においては、これらの事業の実施に当たり、小笠原村や東京都からの依頼を受け、防衛省に対し、伊予島への輸送支援に関する協力依頼を行うとともに、防衛省との調整の円滑化のため、国土交通省職員が事業に同行しているところです。防衛省自衛隊の方は常駐していらっしゃいます。そういう方々にご協力いただいて、法等、母産事業を行っているところです。今年度は、法等事業を7月に実施し、56名の方々にご参加いただきました。また、母産事業を2月に2回実施し、計90名の方々にご参加いただきました。国土交通省としては、防衛省の協力をいただきながら、少しでも多くの旧島民が法等を母産できるよう、引き続き小笠原村や東京都と連携してまいりたいと考えております。
36:07
引き続き、防衛省を含めて、支援よろしくお願いしたいと思います。終わります。ありがとうございました。森上議員に続きまして、天目軍統振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案について質問をいたします。資料1をご覧ください。森上議員からも指摘がありました人口減少についてです。天目軍統の人口推移の基本データとなります、人口減少と超少子高齢化が進んでいます。人口は、昭和30年の国勢調査ではおよそ20万5千人でした。
37:01
令和2年の国勢調査ではおよそ10万4千人、ちょうど半減したことになります。令和2年の高齢化率、全国平均28%を上回る35%となっています。一方、小笠原諸島は、2023年4月現在で2522人、ちなみに人口のピークは1944年の7711人でした。山見軍統、小笠原諸島のそれぞれの地域におきまして、今後も地域社会を維持するために、移住・定住の促進が必要です。受入れ体制の整備が課題です。今回の法案で、目的規定に移住の促進が追加されました。理由について、大臣に伺います。
37:55
昨年11月に山見大島を訪れた際、移住者のための住まいの確保や、農業と観光などを組み合わせたマルチワークによるなりわいの確保に取り組む団体の方々と意見交換をさせていただきました。意見交換の中で、こうした団体に所属する方々の多くは、自らも移住者である方々でございます。さらに、新たな移住者の受入れに積極的に取り組まれているという現象を、積極的に行っている若い方々とお話をさせていただきました。特に印象に残ったのは、「天海には仕事はあるが、移住希望者の住まいが足りない」という声でした。今回の改正では、法律の目的規定に移住の促進を盛り込みますが、これは、現場の声を踏まえて、空き家を活用した移住者向けの住まいの確保などの取り組みを支援するものでございます。天海軍島への移住者数は年々増加しております。現在、軍島全体で年間1,800人程度となっておりますが、移住促進の取り組みにより、今後5年間で年間3,000人まで増加させることで、企業や事業省系、地域課題解決の担い手を確保し、天海軍島のさらなる進行につなげてまいりたいと考えております。
39:25
はい。現地の声をしっかり生かしていただくよう期待したいと思います。この後、また空き家について伺いますので、よろしくお願いいたします。10年前、2014年の改正で、定住の促進について追加されました。今回は移住の促進、10年前は定住の促進について追加されました。この10年の間に、定住の促進については、どのような取り組みが実施されて効果があったのでしょうか。
39:57
天海軍島においては、弱燃焼の転出により人口減少が課題となっていたことから、10年前の平成26年の天海法の改正で、定住の促進が項目的に追加されたとこ ろです。併せて、弱燃焼の雇用を創出するために、同年の改正で従来の個別補助金を大幅に拡充し、地元自治体の創意工夫による産業振興などが総合的に支援する現在の天海軍島振興交付金制度が創設され、今年度の予算要求でもお願いしているところです。鹿児島県が、令和5年3月に作成を予定しました天海軍島振興開発総合調査によりますと、この交付金を組めた振興開発施策によりまして、農業や観光をはじめとする産業の振興や軍島の魅力を高める自然環境の保全が進められた結果、人口減少は続いているものの、人口減少の抑制に一定の成果をあげたというふうに評価をされているところでございます。次に、基本理念に天海軍島と沖縄との連携を追加した大きな改正点だと思います。この理由について大臣に伺います。今回の法案改正によって大きな目玉でございます。天海軍島と沖縄は地理的・歴史的に近接しており、令和3年には、天海大島と徳之島が沖縄島北部及び入雄本島と一体として世界自然遺産に登録されるなど、両地域の結びつきが一層強まっております。また、この10年間で天海大島と沖縄県での人の往来は3割程度増加しております。こうした背景を踏まえ、昨年11月に天海大島を訪れた際にも、地元首長や事業者の方々から、沖縄との連携強化について多くのご意見をいただきました。天海軍島のさらなる振興開発のためには、近年、観光客の増加により一大消費地となっている沖縄の成長を取り込むとともに、国際的な人流物流の拠点となっている沖縄との連携を促進していくことが不可欠であると考えております。そのため、この法律案におきまして、基本理念に沖縄との連携を盛り込むとともに、令和6年度予算案において天海軍島振興交付金のメニューを拡充し、沖縄との人流物流の活性化を支援することとしております。私も行ったときに漁業関係者の方と港に行ってお話ししたんですが、取れた新鮮な魚を沖縄に送る、そういうルートも今ないと。そういう意味でも、自分たちの成り前のためにも沖縄との連携をしっかりつけていきたいと、こういう話を直接伺ってきたところでございます。三上衛理君 この連携の中で、新たな価値を生み出し、天海軍島の持続的な発展に資することを旨とすることとあるんですけれども、この新たな価値というのは、具体的にどのようなものを想定しているのでしょうか。お聞かせください。斉藤国土交通大臣 この新たな価値として期待するものは、例えば、観光面においては、世界自然遺産に一体で登録された天海沖縄のブランド化や、同じく世界自然遺産である薬島も含めたツアーの造成などによる新しい観光文化の創出、このようなことを考えております。また、産業面においては、先ほど漁業組合の方とお話ししたという話をさせていただきましたが、沖縄を経由しての東南アジアへの農林水産物の輸出の促進を通じた産業基盤 の強化や、新たな販路拡大による天海産品の魅力の再発見、これらを新たな価値ということの内容として考えております。令和3年には天海軍島と沖縄が一体となって世界遺産に登録されましたので、本当にこの観光振興についてはどんどん広げていただきたいと思います。次に、山本議員からも詳しく質問がありました秋葉について伺います。資料2をご覧ください。天海軍島におきまして、平成20年から平成30年の10年間のうち、総住宅個数が410個増加しているのに対して、秋葉等の個数が590個増加しているんですね。秋葉率、平成20年の7.0%に対して、平成30年は9.4%となっていて、2.4%増加しています。今回のこの法律案なんですけれども、移住の促進を天海法の目的に追加しております。移住を希望している人への秋葉の活用も含めて支援をどのように行うかお聞かせください。
45:17
お答えいたします。近年、天海軍島への移住者、これ大幅に増加をしておりますけれども、これが今後天海軍島の地域社会を維持していくためには、さらにその動きを強化する必要があると考えております。このため、この法目的に今回の改正案に移住度を追加させていただいている案をご提出させていただいておりますけれども、予算案におきましても、この交付金メニューを拡充いたしまして、移住促進に関する事業の支援を新たに実施することとしております。その具体的な内容といたしましては、今、議員ご指摘がございました空き家をいかに活用するのかということがポイントであると考えております。特に移住者向けの住宅の整備などに加えまして、ソフトの支援、例えば、移住希望者向けの相談対応への支援であるとか、首都圏等におけます天海軍島へのプロモーション、こうしたハードソフトを含めました移住希望者への住まい、また仕事の情報であるとか、コミュニティにちゃんと入れるかどうか、そうした支援を総合的に行ってまいりたいというふうに考えております。
46:21
全国どこも同じ悩みを共有しておりまして、私の地元、広島も13 友人離島があります。もうどこに行ってもですね、本当に空き家がいっぱいで、地方だけに限らず、この離島での空き家問題も深刻化しています。危険な空き家の解消が課題となっています。この法律案におきまして、配慮規定等を改正し、空き家回収等による移住者向けの住宅整備等を支援するとされているんですけれども、空き家につきまして、回収だけではなくて、これ、除却についても支援は行われる予定でしょうか。
47:04
お答えいたします。空き家につきましては、この天海群島、特に台風の常州地帯でもあるということで、生活環境の整備であるとか、安心・安全を確保する観点からも、危険な空き家については除去が重要であると認識しております。地元自治体におきましては、所有者や自治会が空き家を除去する際の費用につきまして、いろんなメニューを用意して実施していると承知しております。国交省といたしましても、空き家対策総合支援事業を通じまして、空き家対策をなおく自治体向けに、空き家の除去費等を支援しております。今回、私どもの広報機能の中でも、回収の事業を支援することとしておりますが、空き家の除去費用、こうしたことも、別のメニューとも合わせまして、自治体の取組をしっかり支援していきたいと考えております。
47:55
天見市におきましても、空き家バンクを通じて情報提供をしっかり行っています。実際、空き家の登録件数は伸び悩んでいるとも聞いています。具体的にどれぐらいの契約件数があるのでしょうか。
48:16
山見郡島におきまして、自治体ごとに空き家バンクを運営されております。自治体ごとに聞きましたところ、登録部件数は累計で約470件、そのうち賃貸や売買の契約に至ったものが約360件というふうに受けたまっております。空き家について、これから件数増加させるための取組を伺います。
48:45
お答え申し上げます。現在、地元の自治体におきまして、空き家バンクの登録部件数及び契約件数を増加させるために、例えば、固定資産税の納税通知書への空き家バンクに関する案内の同符であるとか、自治体窓口への空き家バンクの紹介、また、自治体の広報等を活用した住民向けの普及啓発、また、専従職員による空き家所有者への個別の働きかけなどの取組を実施していると承知しております。孤独交通省におきましても、空き家を活用した今回の移住者向けの住宅整備を進めるためには、その前提として、こうした活用可能な空き家情報の把握であるとか、所有者への周知が重要であると考えております。6年度からの軍等交付金を拡充いたしまして、こうした空き家の活用に向けた移住者向けの情報発信、また、住まいの提供のいろいろな支援をしっかりとやっていきたいと考えております。
49:42
次に、天海軍等の子どもの貧困についてお伺いいたします。天海軍等におきまして、生活保護の受給率が非常に高いということで、令和5年のデータで、1,000人当たり全国が16.3人に対して、天海軍等は42.9人に上ります。離島であるがゆえに輸送コストなどが価格に転嫁されるということで、大変生活物資が高くて、昨今の物価上昇も影響しております。さらに離婚率が全国平均1.7に対して、天海軍等は2.54。このことが、一人親家庭が全国的に見ると非常に多いんですね。子どもの貧困にこういった状況がつながっているということです。地元では子ども食堂やボランティアの方々がNPOを尽力していらっしゃいます。沖縄の振興法同様に、子どもの貧困対策に係る努力規定を天海軍等振興開発特別措置法にも入れてほしいと、3月15日に衆議院の国交委員会で野間武史議員が質問しました。国交省は、今回の法改正における配慮規定に児童福祉の充実が追加されたと答弁しています。児童福祉の充実の具体例をお聞かせください。天海軍等においては、今、委員御指摘のとおり、生活保護受給率や児童福祉手当受給割合、これを県本土よりも高くなっているのが現状です。現在、鹿児島県が天海軍等において、例えば、子ども食堂の立ち上げ支援や出張子ども食堂の開催、子どもに対する学習・修学支援などに取り組んでいるほか、民間団体において、一人や家庭への子ども等を夜間まで預かる施設などもあると聞いております。