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これより会議を開きます。この際、連合審査会開会申し入れに関する件についてお諮りいたします。内閣委員会において審査中の内閣提出、重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律案及び経済施策を一体的に講ずることによる、安全保障の確保の推進に関する法律の一部を改正する法律案の両案について、内閣委員会に対し、連合審査会の開会を申し入れたいと存じますが、ご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。よって、そのように決しました。なお、連合審査会の開会、日時等につきましては、内閣委員長と協議の上決定いたしますので、ご了承願います。次に、内閣提出、二酸化炭素の貯留事業に関する法律案を議題といたします。本日は、本案審査のため、参考人として、公益財団法人深田地質研修所顧問、京都大学名誉教授松岡俊文さん、日本労働組合総連合会総合政策推進局総合局長、日本CCS調査株式会社代表取締役社長中島俊明さん、公益財団法人地球環境産業技術研究機構専務理事本庄隆さん、以上4名の方々にご出席をいただいております。この際、参考人各位に一言ご挨拶を申し上げます。本日は、ご対応の特定の方々に、参考人各位に一言ご挨拶を申し上げます。本日は、ご対応のところ、本委員会にご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。各参考人の皆様方におかれましては、それぞれのお立場から、忌憚のないご意見をお述べいただきたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。次に、議事の陣上について申し上げます。まず、参考人各位からお一人15分程度でご意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと存じます。なお、念のために申し上げますが、ご発言の際には、その都度、委員長の許可を得て、ご発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から、委員に対して、質疑をすることはできないことになっておりますので、ご了承お願いいたします。それではまず、松岡参考人にお願いいたします。松岡でございます。よろしくお願いいたします。地球温暖化対策といたしまして、今日はCCSの関連の議題でございますが、CO2の排出量を削減する方法として、主に3つの方法が知られています。1つ目は、省エネルギーです。2つ目は、再生可能エネルギーの利用拡大。そして3つ目が、化石燃料の使用後に発生するCO2を、大気中に放出せずに、地下深くに潮流する技術です。この技術はCCSと呼ばれ、大量のCO2を直接的に削減できる有効な方法です。昨年12月に開催されたCOP28でも、CCSは温暖化対策の選択肢の1つとして取り上げられました。このCCS技術は、CO2の大規模排出源において、CO2を回収し、潮流地点まで輸送し、そこで地下約1000m以上の深い場所に潮流する技術全体を指すものです。この技術が世界的に認識されたのは、2005年にIPCCから、CCSに関する特別報告書が出版されました。この中で、CCSの具体的な成果例を示して、詳しく解説されたこれがきっかけであったと思っています。このIPCCの報告書で紹介された代表的な事例が、実はノルウェーの石油会社が、1996年から北海で始めたスライプナープロジェクトです。このプロジェクトは、天然ガスの採掘に伴って出てくるCO2を、年間約100万トン回収し、地下約1000mの砂岩層に潮流しています。現在まですでに約3000万トン近くのCO2が安全に潮流され、事業は順調に継続中でございます。CCSを実現するには、CO2の回収・輸送・潮流という、3つの段階で様々な技術が必要とされます。まずCO2の回収に関しましては、アミン法と呼ばれる科学的な手法が主流ですが、これに関しては、三菱重工はこの分野で世界トップクラスの技術力を誇り、世界市場の約70%を占めています。CO2の輸送に関しては、パイプラインと船舶の2つの方法がありますが、アメリカではすでに全長8000kmを超えるCO2パイプラインネットワークが稼働しています。一方、CO2の船舶輸送に関しては、まだ技術開発の段階にありますが、日本ではNEDOの研究プロジェクトが遂行中でございます。CO2を地下に超重する技術は、意外に長い歴史を持っております。1970年代を始めるから、アメリカの石油会社は、生産が減退した油田に対してCO2を圧入して、原油の回収率を高めるという、CO2EORという方法を実用化してきました。現在ではこれはCCUSの技術として広く認識されるようになっています。さて、このCCS技術を用いて、IEAは2050年時点で、年間36億トンから72億トンの削減を期待しています。これは世界の排出量の10%から20%にあたる量です。では、この量は現実的に実行可能な量であるかというのが問題になってきます。これに関しては、世界のCCS関係者は、世界が協力すれば十分この量を貯入できるというふうに考えております。仮に1カ所で100万トンのCO2を圧入すると、36億トンの貯入量には、実は3600カ所の圧入サイトが必要になります。一方、米国のメキシコ湾では、石油生成のためのプラットフォームは約4000カ所あると言われています。そのため、石油の生産の代わりにCO2を始めれば、単純計算では十分貯入できると言えます。さらに、CCSの実施場所として期待されているノルウェー沖の北海、中東地域、アジア圏ではインドネシア、マレーシア、さらにオーストラリアなど、CCSの有力候補です。このようにIEAの目標値は、技術論的に見れば十分達成可能な数字というふうに思われます。一方、国内ですけれども、現在約11億トン程度のCO2が排出されております。計算省は、2050年時点で、CCS量の目標値の目安として、1.2億トンから2.4億トンを定めました。このため、国内のCCSの適地と考えられる場所に対して、最新の地下探査手法を利用して調査が行われています。その結果、現在までに調査された場所では、潮流可能量として約160億トンが推定されています。また、ここで注意が必要なのですが、この160億トンという数字は、日本中をくまなく調査した結果、出てきた数字ではありません。まだ調査されていない地域は数多く残っており、今後とも調査が必要であるというふうに思います。その結果、この数字はもっと大きな数字になると考えられます。このように、国内においても、2050年断面で年間1.2億トンから2.4億トンのCCSを実施しようと思えば、潮流可能地域は存在しているというふうに言えると思います。次に、CCS事業の形態について、一言、意見を述べたいと思います。CCSの各々の要素技術は長い歴史を持っていますが、これらの技術を統合して、全体として一つの巨大なバリューチェンを作り上げるという意味では、今議論されているCCSは新しい技術体系と言って良いでしょう。さらに注目したいのは、現在世界のCCSは新しい局面に入ってきたというふうに私は考えております。今までの技術開発のステージから、CCSが一つの新しい産業として成長していく、そういうステージに移りつつあります。世界で70億トンものCO2を地下に潮流する事業は、自立した新しい産業に育て上げる必要があります。このため、各国はその枠組みと同時に産業の育成のために力を尽くしているというのが現状です。例えば国際標準化機構ISOでは、CCSに対して国際規格の作成を進めてきており、既にいくつかの規格が発行されています。さらに、欧米各国はCCS事業を進めるための法体系と技術基準などの整備を着々と進めています。我が国においても、今回の法案は、日本におけるCCSの産業化にとっては非常に重要なファーストステップと考えております。一方、CCSは、コストが製品価格に反映されないという外部不経済です。これに対して各国は、いろいろな政策を付しして、CCS産業の育成を進めております。有名なのは、アメリカの連邦政府がインフレ育成法の中で採用している45Qと呼ばれる税額控除です。これは大変有名な政策です。この内容は補助金政策であり、CCSを行うとCO2一等に対して85ドルの税額控除が与えられます。一方、ヨーロッパでは、多くの国がカーボンプライシングを導入して、CCSの排出に規制をかける政策を採用しています。しかしながら、CCSを事業として立ち上げるには初期投資が大きいため、資本調達などの問題があり、規制のみではCCS産業は育ちません。ノリウェー政府は、石油会社3社、シェルト、トタールとユクイノールという石油会社ですが、この3社が立ち上げた、ノーザンライツJVと呼ばれるCCS事業会社に対して、多額の補助金をつけて事業を立ち上げました。このCCS会社は、排出企業からCO2を受け取り、輸送調理を受けよう新しいビジネススタイルです。各国はCCS産業を育てるため、補助金やカーボンプライシングなどの政策を駆使しているのが現状だと思われます。我が国において、今後どのような産業育成の政策が取られるかわかりませんが、世界のCCSの産業化に乗り遅れることは大変良くないことであると考えております。世界的に見たときに、我が国のポジションですが、日本でも世界に対して十分に競争力を持った企業群が成長し、国内産業として確立され、将来は世界に展開可能だというふうに考えています。日本は、地質的に油田が少ないため、石油産業は大きな産業ではありません。しかしながら、CCS産業は、簡単に言えばCO2の排出量が多く、地質学的には潮流適地となる体積本が存在し、技術力があれば事業を進められる事業形態です。先ほども言いましたが、三菱重工は、三菱重工に代表されるようにエンジニアリング部門では、世界に高い評価を受けています。また、輸送に使われるCO2特殊性などの造船技術力も高く、石油産業の技術者もそれなりに優しておりまして、潮流事業を十分にできるというふうに考えています。我が国の石油産業が世界に比べて小さいから、CCS産業は国内では育たないと考えるのは大きな間違いであろうと思っております。CCS産業の育成で重要なのは、多種多様で大量のCO2の排出国であること、さらに技術力と巨大なバリューチェーンをまとめるアグリゲーターの存在であると思われます。特にアグリゲーター役としては、日本独特の業態である総合商社が持っているノウハウと、新規産業を作り上げる発想力は大変貴重であるというふうに感じています。以上のような背景の下で、我が国においてもCCSの技術開発を目的に、実証試験が2ヵ所で行われました。新潟県長谷市の岩の原で1万トンの潮流が行われ、北海道の富窪市において30万トンの実証試験が行われました。その結果、多くの科学的な知見が得られております。これらの中で特筆する必要があると思われるのは、リスク管理に関する知見です。CCSは今まで経験のない事業であるため、リスクに対する議論が必要になります。この問題を考えるには、まず、地下の潮流層の状態をできるだけ正確に把握する必要があります。このため、石油業界で広く使われている3次元反射地震探査を用い、と呼ばれる手法を適用されます。この手法を用いて、地下数千メートルまでの地下構造の可視化が可 能になります。まず、この方法で潮流層に適した地下構造を見つけると同時に、断層の場所も特定します。断層は、潮流したCO2の漏洩の経路になるリスクがあると考えられるため、潮流サイトを選ぶときには慎重に進める必要があります。ただし、油田の場合には、潮流層に断層が存在する油田は数多く存在しており、断層の存在が直接的にCO2の漏洩のパスになるとは簡単には言い切れません。次に、取得された情報を基に、地下の地質モデルを作ります。このモデルを使って、圧入したCO2が将来どのように移動するかのシミュレーションができます。圧入開始から数十年、さらに圧入が終わってから数百年後までの状況を予測し、最も安全で安心できる場所を潮流サイトとして選びます。さらに、Cシステム事業で特徴的なことは、潮流層サイトで常時モニタリングが実施されていることです。これは、地下にあるCO2の場所を把握して管理しているということです。万インチシミュレーション予測と観測されたCO2の分布が一致しないときは、地質モデルの修正が行われ、修正されたモデルを基に次の予測が行われます。このようにCO2は圧入する前、圧入中、圧入後 においても、次はどこに地下で移動するかという事前に把握され、管理されているというふうに言うことができます。また、圧入されたCO2の広がりは、実は思ったほど広くありません。トマコマエのときは30万トンですが、その広がりは1キロ程度です。また、スライパープロジェクトでは、1200万トン圧入した時点でのCO2の広がりは、1キロ×3キロ程度でした。これらのトマコマエでの実証試験の知見は、潮流層サイトの選択に重要な情報となっています。つまり、圧入後のCO2の広がりをきちんと予測できるという事は、断層がCO2の漏洩のリスクの要因と考えられるのであれば、どの程度距離を離せばよいかといった情報を提供してくれるからです。一方、北海道トマコマエでのCO2実証試験において、胆振東部地震が起きた際に、CO2圧入との関連性が指摘されるという出来事がありました。後ほど説明があるかもしれませんが、これを受けて、地震学者を含む専門家による詳しい調査が行われた結果、CO2の圧入によって潮流層の圧力は増加します。しかし、この地震が起きた信号での影響は、地球潮汐による圧力変化のざっと千分の 一程度であるという結論が出されました。これは、胆振東部地震は、CO2の潮流が誘発した地震ではないという結論です。このように、地震はCCS事業にとってしっかりと取り組むべき課題であります。最終的には、この地震はCCS事業に関して重要な知見を提供してくれています。CCSに関するISOの規定においても、潮流バスでの選定において、地下の力学的な正常と断層に関する影響は十分注意するように記載されております。このように事業を進める上で考えられるリスクに対して、常時モニタリングを通して、リスクを正しくマネジメントするという基本姿勢の下で、我が国においても世界に誇れる技術革新が進んでいるというふうに考えています。最後に、これもCCSに特有な作業として、社会的需要性と呼ばれる問題があります。CCSの事業の実施には、3つのライセンス、許可を取る必要があると言われる場合があります。それは、最初は政策的許可。これは、開始予定の事業は政府が進めている政策に合致しているかどうか。次に、法規制の許可。これは、CCS事業に対する各種の法律を正しく守って実施されているかどうか。さらに、3番目に社会からの許可。これは、事業を進める上で、関連するすべてのステークホルダー、特に、サイト周辺の住民からの賛成が得られているかどうかということです。特に、最後のサイト周辺の住民の賛成が得られないと、CCS事業を着手することは困難です。とまかまへの実証試験では、都市部近くでCCSが実証された、世界でも大変珍しい例で、住民への情報公開のあり方など、多くの教訓を残しました。これは、潮流事業の担い手となる我が国の石油天然ガス工業には、地元の理解を得ながら進めるという文化が根付いているため、というふうにも考えられます。現在、日本でもCCS事業に関する整備が始まっていますが、CCSが温暖化体制の切り札となり、将来の有望産業に成熟していくために、技術的な課題の克服とともに、社会の信頼を得ながら、一歩一歩進めていくことが、慣用であるというふうに考えます。日本が着実にCCS技術を育て、地球環境の解決と経済発展の両立に貢献できる日が訪れることを期待しております。最後に一つだけコメントさせてもらえるならば、将来のCCS産業の育成には、新しい観点からの人材教育が必要というふうに思われます。政府としても力を注いでいただければありがたいと願っております。以上で私からの説明を終わります。どうもありがとうございました。松岡参考人ありがとうございました。次に富田参考人にお願いいたします。皆さまおはようございます。ただいまご紹介をいただきました、連合総合政策推進局長の富田でございます。この度はこのような場で、連合の意見陳述の機会をいただきましたこと、まともって御礼を申し上げたいと存じます。連合は700万人の働く者からなる労働組合の全国組織です。本日はカーボンニュートラルの実現に向けて、日々努力を続けている働く者、生活者の立場から、意見を申し述べさせていただきたいと存じます。まずはじめに、本案に対する基本的な態度を申し述べます。今やカーボンニュートラルの実現は世界共通の重要課題でありますが、我が国におけるGXの推進は、産業、企業、地域経済、国民生活に大きな変化をもたらすものであり、特に二酸化炭素を多く排出する産業の仲間からは、期待と不安の声が寄せられております。諸外国と比してエネルギー資源に乏しい我が国において、カーボンニュートラルを達成するには、あらゆる手段を創動員する必要があり、CCS事業の環境整備や一括審議される低酸素水素等の活用推進は必然であると考えております。また、CCSや水素を事業として展開する際は、労働者や地域住民の安全確保が不可欠ですが、今回のCCS事業法案には、審議会での連合の意見も踏まえ、充実した法案規制が盛り込まれたことなどから、連合は法案の速やかな成立を求めたいと存じます。次に、CCS事業の運用上の課題について、5点申し述べます。1点目は、公正な意向の実現についてです。先ほども申し上げましたが、CCSに限らず、GXの推進は、産業構造、地域経済、労働者への影響が大きいことから、分野横断的な課題を深掘りする省庁横断的な体制と、政労主の社会対話の場を設置し、複数のシナリオの下、必要な対策を検討する必要があります。今回のCCS事業で言えば、事業の安定と持続的提唱を担保するには、中長期的に新たな技術を開発し、技術伝承のための人材を確保していくことが重要であり、新たな事業で生み出される雇用を、グリーンでディーゼントな、付加価値の高い雇用としていく必要があります。同時に、CCS事業は、一定の貯留が終わると、事業を廃止することがあらかじめ組み込まれておりますので、事業廃止による雇用や地域経済への影響を想定し、対策を打っておく必要がございます。特に雇用については、失業なき労働移動が大前提ですが、労働者に対しては、企業内の移動で対応するのか、それとも新たな技術の教育訓練を行って、別の産業に移動するのか、その場合、訓練中の住居や生活保障をどうするかなど、重層的なセーフティーネットを構築していく必要があります。公正な意向を実現するには、雇用と経済対策を同時に推進することが最も重要であり、労働組合を含む地域の関係当事者が参加する社会対話の場を設置し、事業廃止による影響と対策について、 複数のシナリオを検討し、ロードマップを作成するとともに、必要な予算措置を講じておくことが重要です。20年後、30年後のことだからと後回しにせず、事業計画にあらかじめ織り込んでおくことが慣用であると考えます。2点目は、貯留施設の立地地域の関係者との丁寧なプロセスを踏むことについてです。CCS事業の安定と成長は、事業で働く者の労働安全や、立地地域住民の安全確保を大前提に、地元関係者との利害調整や環境保全を万全に行い、地域社会に受け入れられてこそ可能となりますが、多くの国民はCCSという言葉に馴染みがないですし、二酸化炭素が漏洩をすると窒息や爆発といった事故リスクがあることもあまり知られておりません。そのため、貯留施設の候補地選定の段階から、地元住民や事業者などの関係者に情報を提供し、当事者の意見を聞く機会を設けるなど、丁寧なプロセスを踏んで進めることが重要です。この点で申し上げますと、CCS事業法案では、経済産業大臣が事業者に貯留事業などを許可するときは、都道府県知事と協議しなければならないなどの規定が置かれています。しかし、地元関係者などの利害関係人が意見を述べることができるのは、貯留事業などの許可に関する広告に限られており、地元へのきめ細やかな情報提供や、広告以外に関して意見を聞く機会については何ら定めがありません。トマコマイにおける実証試験では、地元への情報提供や意見集約がきめ細やかに行われたと承知をしており、こうした講じ例を参考に、丁寧なプロセスのあり方についても議論を深めていただきたいと考えます。3点目は、二酸化炭素を海外に輸出した際の現地の労働者の安全確保についてです。政府は分離回収した二酸化炭素を海外に輸出して貯留することも視野に入れていると承知をしてございます。国内外にかかわらず、労働安全は何よりも優先されるものですので、二酸化炭素の輸出は、現地の貯留技術と労働安全が万全に確保されている場合に限って認めるとしていただきたいと存じます。この点について、審議会の取りまとめには、二酸化炭素の輸出にあたり、日本政府が事業者に対し、輸出先の貯留事業者に対する環境労働安全などに関する法令重視の状況を確認するよう指導する旨が盛り込まれました。政府には、事業者への指導を徹底していただきたいと存じますが、大事なのはこの点が十分に担保されることです。そのため、政府や事業者の間で協力覚書を締結する際には、現地の労働者の労働安全確保を項目に盛り込むなど、現地労働者の安全確保策についても審議を深めていただきたいと存じます。4点目は、二酸化炭素の圧入時と事業就労後の長期貯留における管理業務などの確実な実施についてです。貯留事業においては、二酸化炭素の貯蔵状況の監視などの管理業務が事業者に決め付けられます。また、それらの管理業務は、貯留事業が終了し、貯蔵の状況が安定するまでの一定期間が経過したら、ジョグメックに移管することとされております。管理業務やジョグメックへの移管のあり方は、事業を安定的かつ適正に運営する観点はもとより、安全確保の観点からも重要なポイントです。詳細は今後の検討に委ねられますが、あり方を具体的に詰めていく際は、安全確保大前提に科学的根拠に基づいて検討し、適切な規定を設けていただきたいと存じます。5点目は、事業者の賠償責任についてです。CCS事業によって事故などの損害が生じたときには、被害者への賠償責任が果たされなければなりません。幸いなことに、こ れまでにCCS事業による国内の重大事故はありませんが、仮に重大事故が発生した場合、事業者に十分な賠償能力がないと事業破綻に追い込まれ、被害者への十分な賠償や当該企業で働く者の雇用が維持的になることが懸念されます。賠償責任については、工業法に倣って、保険加入を総合許可の条件とするとのことですが、CCS事業での事故対応や損害賠償の知見・経験がない中で、保険による対応だけで十分であるか否かは、さらなる検討が必要です。被害者や労働者を守るためにも、国が事業者の賠償責任をサポートする仕組みなども整えていただきたいと考えてございます。最後に、カーボンニュータルの達成に向けては、一刻の猶予もございません。今ほど申し上げた課題について審議を深めていただき、適切な事業展開と安全確保の見せ込みをつけていただいた上で、CCS事業法案と一括審議される推奨・境・推進法案の早期成立を図り、官民一丸となった取組を推進していただくことをお願い申し上げ、連合からの意見陳述とさせていただきます。ご清聴どうもありがとうございました。富田参考人ありがとうございました。次に中島参考人にお願いいたします。本日はこのような機会をいただきまして誠にありがとうございます。中島でございます。私からは弊社が行ってきた実証事業の概要 のご説明を差し上げまして、その後に本法案に関する若干の意見を申し述べさせていただきたいと存じます。お手元に資料をお配りさせていただいておりますので、そちらをご覧いただきたいと思います。1枚めくっていただきまして、2ページ目をご覧ください。日本CCS調査株式会社は2008年、G8の東ヤコサミットでCCSの必要性が確認されたことに、こうして設立をされております。日本のエネルギー関連企業、電力会社、都市ガス、石油生成、石油天然ガス開発、プラントエンジニアリング会社、総合商社さんなど、33社の民間企業のご出資をいただいております。弊社は、トマコマイCCUS大規模実証のほかに、貯流的地の調査、EKICA CO2の船舶輸送実証等を国等からの委託を受けて実施をしております。こうした取組は、2015年のCOP21におけるパリ合意が成立するだいぶ前から、地道に16年間取組を行ってまいっております。3ページをご覧ください。記載をしております4点、すなわち分離回収から貯流までの一貫システムとしての実証、安心・安全なシステム開発、情報公開と社会的重要性の助成、技術習得と実用化などを目的として本事業を開始しております。記載にはございませんけれども、2012年から2015年度まで約4年間を準備期間といたしまして、設備の設計・建設・構成の掘削作業などを行い、2016年4月からCO2の圧入を開始し、2019年11月に予定しました30万トンの貯流を達成し、稼働を休止しております。2019年11月以降は現在まで圧入したCO2のモニタリング、あるいは設備の保全等を継続して実施してございます。4ページをご覧ください。図にお示ししてありますとおり、本実証では隣接する整備所内の水素製造装置のオフガスの一部を受け取り、そこからCO2を分離回収し、地下に貯流しております。5ページをご覧ください。分離回収されたCO2は、地下の地質構造と圧入構成の関係をお示ししております。海底からの深度約1000~3000mに存在する貯流層にCO2を圧入しておりますけれども、貯流層の上部には液体や気体を通さない緻密な遮蔽層が存在しており、一旦地下に貯流したCO2が再び海中や地上に漏出するリスクは極めて小さいと評価してございます。6ページをご覧ください。実証設備の位置関係をお示しした写真でございます。実証センターや圧入地点が人口約17万人のトマコマ石害地のごく近傍に位置することが見て取れるかと存じます。しかしながら、観測性や海底地震系の設置など、しっかりとしたモニタリング体制を構築し、あるいは情報公開を徹底したことによりまして、また積極的かつ地道な広報活動を実施したこと にもよりまして、地元市民の皆様や関係者のご理解を得ながら円滑に作業を実施することができました。このような点は海外の研究機関等から、地元理解の情勢の好事例として高い評価を得ております。7ページをご覧ください。圧入期間中であった2018年9月に、北海道胆振東部地震が発生いたしました。本実証試験センターは、震度5弱を観測いたしましたが、CO2の地下からの漏出等は確認されず、地震や地層の専門化による検討によって、地震の発生原因としても、また発生した地震による貯粒層や構成への影響についても、いずれについても因果関係がないことを確認しております。8ページをご覧ください。ページの下の方に記載がございますが、本実証は海洋汚染防止法の適用を受けて実施をいたしましたものの、同法には、地下の地質構造の利用に関する権利義務の関係、あるいは技術基準についての規定がございませんでしたので、構成掘削及び貯粒等の作業は、経済産業省さんのガイドラインに従い、工業法・鉱山保安法に準拠して実施をいたしております。今後、民間事業者によるCCSを推進するためには、海域・陸域を包括した一元的な法律の整備が必須であると考えております。9ページをご覧ください。ここまでご説明いたしましたとおり、トマコ米での4つの実証目的は、しっかりと達成できたものと認識しております。ただし、トマコ米実証から得られた社会実装に向けた課題として、大きく4点、コストの低減、輸送手段の確立、貯留的地の確保、事業環境の整備の4点がございます。このうち、コスト削減については、特に分離回収における技術開発が期待されること、輸送手段、貯留的地調査につきましては、次ページ以降でご説明する取組が行われていること、そして、事業環境整備につきましては、まさに本法案により法整備が行われようとしており、加えまして、CCSを事業として行える経済的な枠組みの整備が必要であろうと認識してございます。10ページをご覧ください。貯留的地調査に関するご説明でございます。2005年から12年頃に行われましたライトさんなどによる改査を受けて、弊社は2014年から今年度までにかけまして、日本周辺のCO2貯留ポテンシャル調査を実施いたしました。その結果、11地点、160億トンのポテンシャルが存在すると推定しております。未調査の地域も残されておりますことから、日本全体の年間排出量約11億トンのうち、仮に1億トンを毎年貯留するとし続けるといたしましても、国内にはまだ相当の貯留キャパシティが存在する可能性がございます。11ページをご覧ください。大規模な排出源集積地域の近傍に貯 留的地が見つからない場合、CO2の長距離輸送手段が必要となりますため、液化CO2船舶輸送実証を受託させていただきまして、現在必要な設備の建設等を進めているところでございます。本実証の一環として、CO2タンクの大型化を目指し、世界初となる低温低圧状態での運用が可能なCO2輸送船「エクスクール号」も建造され、竣工しております。新年度より本格的な実証運用を開始する予定でございます。12ページをご覧ください。最後にまとめと若干の意見でございます。カーボンニュートラルと我が国のエネルギー安定供給・安全保障を両立するためには、CCSの活用を図ることが不可欠であると認識しております。海外においてもCCSへの取り組みは加速をしており、我が国での実績を積み上げて、海外に越して社会実装を進めるためには、我が国の石油天然ガス工業者等の貯留事業参入を促進するべく早期の法整備が必須であると考えております。本法案は、技術的親和性の高い石油天然ガス工業のプラクティス、これには地域の理解や環境対応等も含まれますが、これら及びトマコマイ実証等から得られた知見が適切に反映されているものと認識してございます。一方で、事業の予見性を高めるためには、モニタリングを含め、国際標準と比べて過度なコスト負担にならないような留意が必要であると考えております。加えまして、本法案成立後の課題といたしまして、2030年までの貯留開始を実現するためには、最終投資意思決定を行う必要の生じる2016年頃までに貯留事業等を成立させる経済的枠組みを早急に立ち上げていただき、国による全面的な支援措置をまとめていただくことが極めて重要であると考えております。また、当社が地質等の有識者のご指導の下で進めてきた貯留的地調査により、11地点で160億トンが推定されておりますが、引き続きさらなる調査を進める必要がございます。また、さらなるコストダウンに向けて、研究開発等を促進することも必要と考えております。私からは以上でございます。どうもありがとうございました。中島参考人ありがとうございました。次に本庄参考人にお願いいたします。公益財団法人地球環境産業技術研究機構、略称でライトというふうに呼んでいただいておりますが、本庄でございます。今日は衆議院経済産業委員会において、私どもライトが長年研究開発しておりましたCCSについての考察を説明させていただく機会をいただきましてありがとうございます。2ページをご覧いただきたいと思います。本日はCCSの位置づけをはじめ4点について、かいつまんでご説明させていただきたいと思います。まず3ページをご覧ください。本論に入る前に、ごく簡単にライトのご紹介をさせていただきたいと思います。私どもライトは1990年に設立されました研究機関でございまして、地球温暖化防止の研究開発がメインの仕事でございます。特にCCS技術、バイオリファイナリー技術といった研究開発に加えまして、温室高画質削減の将来目標を定めるシナリオ分析、この事業を三本柱として行っております。場所としては京都府、木津川市にございます京阪仲明県都市に立地しております。現在184名のスタッフがおりますが、そのうちの約半分がCCS関連の業務に従事しておりまして、そういう意味ではCCSについての知見は、日本の機関の中でもかなり良いと言っているのではないかと自負しております。4ページをお願いいたします。まずCCSの位置づけをぞっと簡単にご紹介させていただきます。国際エネルギー機関、IEAが作りました持続可能なシナリオを掲げさせていただいております。2070年までにいろんな技術を投入することによってCO2の削減量を削減しようというふうな見込みでございますが、IEAのシナリオではここに書いてございますとおり、下のところに赤でございますが、全体削減量の15%をCCSで対応できる。2070年の断面で年間69億トン、これを実現しようということで、それだけの効果が期待されております。次に5ページをご覧ください。昨年11月にアラブ首相国連合で開催されましたいわゆるCOP28、いわゆるグローバルストックテイク、これはパリ協定に基づいて各国が自主的に削減する削減目標を積み上げた将来どうなるかということをみんなで評価をするという評価会が行われました。その中でまとまったのが、この真ん中で赤字に書かせておりますけれども、ゼロ排出、低排出技術の加速、炭素回収、利用、貯流、CCUS、こういったことに世界全体で取り組みましょうということが強く謳われておりまして、そういう意味でこのCOPの決定において化石燃料からの移行に言及したのは初めてですが、原子力やCCUSについてきちっと記載していただいたということは注目に値するのではなかと思っておる次第でございます。次に6ページをお願いいたします。日本国内でのCCUSの位置づけでございます。政府の目標として2050年カーボンニュートラルというものが謳われておりますが、それを達成するための技術の積み上げをポンチエで記載させていただいております。当然省エネとかあるいはエネルギー需要の低減によって温室効果ガスの削減を図る、これが一番でございます。上の緑のところでございます。さらに原子力国内再生可能エネルギーの導入で一時エネルギー供給量を下げる。足らないところは海外から再生エネルギーを活用したグリーン 水素、グリーンアンモニアを輸入する。また海外のCO2の所流層の利用ということで、いわゆるブルー水素、ブルーアンモニアを輸入する。そういったことで国内の一時エネルギー供給量からのダスタンス化が図れるわけでございますが、下に書いてあります通り、そうは言ってもやはり化石燃料はある程度使わざるを得ないだろう。その場合CCS付きの化石燃料、あるいはCCSなしの化石燃料の使用というのがございます。CCS付きの化石燃料は右側に来まして、国内で貯留する場合によっては海外のCO2の所流層を利用するということもありますが、CCSの化石燃料につきましては、いわゆるオフセット、要するにバイオマス発電によるVEX、それから大気からのCO2の直接回収、DACでございます。そういったものによってオフセットをするということが必要になってまいります。いずれにしましても、そのVEX、DAC、CCS付き化石燃料につきましては、どこかに貯留をしなければならない。国内に貯留をするか、あるいは海外の所流層を活用する。要するに海外にCO2を輸出する。こういったことによってカーボンニュートラル化を達成できるだろうというのが、私どもが作っておりますシナリオでございます。次に7ページをご覧ください。そのCCSというのはどれぐらいのコストがかか るのですか。これはよく聞かれます。結論から言いますと、そのCO2の回収量、それからどれだけ運ぶのか、どれだけ貯留をするのか、また貯留する場所も陸域なのか海域なのかによって、いろいろバラエティが富んだ結果が出ます。代表的な例で申し上げますと、足元で見ますと、パイプラインで国内に運んで陸上から入れる。これが一番安くて、1万2,800円。CO21トンあたり1万2,800円と見ております。また、船舶輸送で海上で比較的長距離を運んだ場合には、2万200円ということで、だいたい今の足元のコストとしてCO21トンあたり1万2,800円から2万200円というのが、私どもの試算でございます。これをどう評価するかということでございます。カーボンプライシングとの関係で判断するのがいいのかなということで、次の8ページでございますが、カーボンプライシング。ちょっと日本国内ではきちっとしたものが見当たりませんので、一番使われておりますヨーロッパ、EU、ETSでのカーボンプライシングと比較してまいりました。第一フェーズ、第二フェーズ、第三フェーズ、ずっと定名しておりましたが、2021年の第4フェーズからこのカーボンプライシング、EU、ETSのプライスが上がっておりまして、2023年にはCO21トンあたり100ユーロ。従いまして、これは日本円に換算しますと、1万5千円ぐらいになるのでしょうか。そうしますと、先ほど申し上げました今の足元の断面の日本国内のCSコスト、1万2,800円から2万200円と、かなり近づきつつあるのではないかなと思います。さはさりながら、これをさらに研究開発によってコストを下げなければならないということは必要だと思います。続きまして、ライトの取組についてご紹介させていただきます。休憩時をご覧ください。私ども2000年から基礎研究を始めております。後ほど触れますけれども、新潟県の長岡で国内で初めての実証試験を開始しております。2011年から基盤技術開発、安全に貯留をする、また経済的に貯留をするという基盤技術開発をしております。その成果をもとに、2016年から実用化、実用化というのは大体国際標準で年間100万トンのCO2の貯留をするということでございますので、そういった目標に向かって実用化に向けた研究開発に取り組みましたが、私どもライトだけではなかなか難しいということで、2016年に、右下にございますが、二酸化炭素地中貯留技術研究組合、現在は民間企業旧社と三相県産とライト、11社でございますけれども、こういった民間企業の知見、あるいはもちろんサイトも活用しながらの研究開発に取り組んでおりまして、2024年度、今度の4月から新たな第三ステージの研究に移行するところでございます。具体的にご紹介いたしますと、次の10ページをご覧ください。2003年から2005年に国内初でCO2貯留の実証試験をライトが行っております。CO2の圧入量が1万400トンでございます。ここに写真で書いてありますような装置を使って、1000メートルぐらいの圧入性にCO2を1日40トンから60トンくらいの量で貯留しております。圧入性の横に乾燥性というのを掘りまして、この井戸にうまく活用して、地下のモニタリングをずっと継続しております。その状況が次の11ページでございます。この11ページをご覧ください。抗生管断製波トモグラフィーという技術を継続して実施しておりまして、2つの抗生の赤に断製波を飛ばすことによって、その地下にあるCO2をモニターしております。この図にあります通り、赤の中の緑の部分がCO2でございます。2004年の中越地震の前に撮った図、それから圧入終了してから5年9ヶ月後の図ということでございますが、見ていただいてわかります通り、ほとんどCO2の移動が確認されていない。そうすると、安定的にその場に留まっているということが確認されております。話が相前をして申し訳ございませんが、実はCO2圧入を開始した翌年の2004年に中越地震がございました。その際とも震度6強が揺れて、大変だったというふうに聞いておりますが、新潟県の御指導を待って、創業はすぐ止めました。その後CO2の漏洩が全く確認されなかったということもありまして、1ヶ月半後に圧入を再開し、2005年にCO2の圧入を無事終了いたしました。やれやれと思っておりまして、翌年に中越地震が起きまして、この 時も大変揺れましたが、この時もCO2の漏洩は確認されていません。さらにその後もモニタリングをずっと続けておりまして、CO2の挙動については、ちゃんと安全に留まっているということが確認されましたので、2021年にモニタリングを終了して、圧入制も閉鎖しております。このモニタリングでございますが、次の12ページをご覧いただきたいと思います。新しい技術に我々チャレンジしております。CO2の圧入構成と間速構成、それぞれに光ファイバケーブルを合わせまして、光信号、2種類の波長の光信号を送って、その波長の違いによって、何かイベントがあった時に戻ってくる時間が違うということで、どこでどんなイベントが起きているのかというのがわかる。具体的には、CO2の分布状態ですとか、地層の歪みの状況、あるいは地下の温度変化、こういったものがリアルタイムで、どこで何が起きているかというのがわかるという新しい技術をLITEが開発しております。その技術については、海外からも注目を浴びておりまして、次の13ページをご覧いただきたいと思いますが、アメリカとゴーシュの研究機関から一緒にやろうよというお誘いがございましたので、アメリカではノースタコダ州のCCSプロジェクトサイトに光ファイバ観測システムを置いて、もうすでにここでは30万トンのCO2の圧入が行われておりますが、私どもの光ファイバ計測技術でCO2の挙動等を解析しております。また右側の図はゴーシュでございますけれども、これもオーストラリアの方から共同研究の申出がありまして、ここはむしろチャレンジングで、断層の安定性評価をやりたいということで、断層に穴を掘って光ファイバケーブルを垂らすことによって、その断層についての評価を行うということで、現在今オーストラリアのパーソン近郊で行っているところでございます。続きまして、ちょっと観点が変わりまして、次のページをご覧いただきたいと思います。私どものこれまで誓ってきたCCSについての成果を、2025年来年の大阪関西万博で実証プラントを動かすことによって、内外の皆さんに見ていただこうという試みでございます。この図面にありますとおり、会場の右下、バックヤードの場所でございますけれども、ライト実証プラントを置く。何を置くかと言いますと、次の15ページをご覧いただきたいと思いますが、実証プラントのイメージ、これは昨年の7月に博覧会協会さんの記者発表の時に使った資料でございますけれども、この実証プラントの中核になりますのは、この紙の左の上の方にございます、ダイレクトエアキャプチャーと英語で書いておりますが、大気からの二酸化炭素の直接回収装置でございます。要するに博覧会会場の中の大気のCO2を回収する。その回収したCO2をどうするのかというのが右に書いてございますけれども、まず、地中に貯留しましょう。博覧会の会場の中には直接貯留できないので、ローリーで貯留サイトまで運んで、そこで地中貯留をするという計画がございます。それから二つ目には、アスファルト保送材に使って、この建設に使っていただくということ。それから三番目は、これは私どもではなくて、私どものサイトの隣にございますメタネーション施設。CO2と水素によってメタンガスを合成して作るメタネーションでございますが、大阪ガスさんがそれを動かされるということで、私どものダイレクトキャプチャーで回収したCO2もそのメタネーションに使っていただく。そこで作られたメタンガスはパイプラインで会場の中の芸品館、ライト実証プラントの横300メートルくらいのところにございますけれども、そこの芸品館の厨房に持って行って、内外のVIP様のための料理を作るという構想でございます。これはこういったことによって、日本の優れた環境美術を万博の場を使って、内外の方 にアピールしようという計画でございます。続きまして、CCSの国際的動向をご説明させていただきたいと思います。16ページをご覧いただきたいと思います。これはグローバルCCSインシチュートが昨年発表したものでございますが、昨年の段階で稼働中のCCSプロジェクトが41、建設段階26、開発段階325ということで、開発段階がかなり増えて、プロジェクト総数でも前の年に比べて102%増、ほぼ倍増しているということで、世界的にCCSが動き出したということでございます。日本も先進的CCS事業が昨年の7月に採択されたということもありまして、緑がいっぱい増えているというところでございます。こういった世界のCCSプロジェクトを後押しするために、諸外国では早い段階からCCSの法制を導入しております。17ページをご覧いただきたいと思います。EU、英国、ノルウェー、ゴーシュ、アメリカ、大体2008年ぐらい、これは先ほど中島社長が説明されておりましたが、2008年の北海道東ヤゴサミットで、G7でCCSをやろうじゃないかという合意があって、それを受けて各国が一所懸命、法制の準備をしたということで、日本でも今回CCS事業法が導入されるということで、やっと諸外国と足並みが揃ったなという感じがした次第でございます。もう一つ、技術的に国際で国際的に協力しましょうというのが18ページでございます。国際標準、ISOを作ろうということで、ISOのTC265というコミッティを作りまして、その中に6つのワーキンググループ、回収輸送、貯留等々でございますけれども、その6つの分野での標準化を進めているところでございます。すでに13の企画文書を発行済みで、8つの企画文書を現在審議中でございます。国際標準化によって、やはりCCSの社会実装が進む、それから安全に運用される、経済的にもCCSができやすい。また、こういった国際標準に従って行うということで、社会的需要性も増やすということだと思います。私どもライトは先日でございますけれども、国内審議団体として、日本として意見を取りまとめる役割が重ねているところでございます。19ページをご覧いただきたいと思います。最後に、CCSについての、私から見た今後の期待でございます。まず第一が、今回ご審議いただいておりますCCS事業法の整備によって、日本のCCS事業がいよいよ本格的に展開されるということでございます。それから、もうすでに政府では政府支援が行われておりますけれども、さらにその先進的CCS事業の後の、本格的な事業に対する支援の検討。また、コスト削減のために分離回収、地中潮流、そういった分野での研究開発をさらに進めていただくということと、それから、CDRって、カーボンディオクサイドリムーバル、予水、二酸化炭素除去という、先ほどご説明いたしましたダイレクトエアキャプチャーのような技術でございますが、こういった技術、もう欧米では本格的に研究が進んでおりますので、日本でも本格研究にぜひ着手していただきたいということでございます。また、経産省の目標では、2030年までに年間600万トンから1200万トン、2050年までに年間1.2億トンから2.4億トンのCO2貯流という目標を抱えられておりますけれども、それを達成するためには、いろんな施設の整備が必要、またインフラの整備も必要になっております。これは逆に言い換えますと、そういう施設整備を行うということで、大きな経済波及効果、さらには雇用効果が日本全体にもたらされるのではないかと思います。そういった観点から見ますと、そういったことを実施する、いわゆるサポーティングインダストリート、ちょっと用語が悪いかもわかりませんが、CCS事業をそこから支える産業も育てていかなければならないと思います し、何と言っても人材の育成確保、これが一番大事なことだと思います。私どもライトも魅力ではありますけれども、人材の育成にご協力できればと思う次第でございます。どうもご清聴ありがとうございました。
1:21:17
本庄参考人ありがとうございました。以上で参考人の皆様の意見の改陳は終わりました。
1:21:23
これより最高任に対する質疑を行います。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。和田義昭さん。
1:21:34
おはようございます。自由民主党の和田義昭でございます。今日は4名の参考人の先生方にお越しいただきました。先ほど来、大変貴重なご知見、そして法案に対するご意見を賜りました。ご多言のところ、ご承知いただきまして、心から感謝を申し上げます。CCS法案、大変期待の大きいものでありまして、2030年までに民間業者さんがCCSの自治を開始するための事業環境を整備するということで、私たちの政府としてもしっかりと応援しなければいけないというところがミッションであります。地球の環境を守り、そして同時に産業も育成するという素晴らしい取組であり、私も大きな期待を持って応援させていただきたいと思っております。化石燃料のCO2の排出削減、これに極めて有効であるということ、また温暖化緩和策、脱炭素とエネルギー安全保障、両立できるということが極めて重要だと思っております。エネルギーソースをしっかりと分散させなければ、国民にエネルギーを安定供給できないと思いますし、私は選挙区が北海道でありますけれども、冬にエネルギーが絶たれるということを、胆振東部地震のときに、数日ではあったのですけれども、強い恐怖感を持って体験をいたしました。安定供給を確実にするということ、ここが極めて重要だと思っておりますので、石油、そして天然ガス、こういったものをできるだけ減らす必要があるものの、やはりCCSという新たな技術を使って、これらも含めたエネルギーソースの分散、安定供給、こういったことが実現できるということは大変素晴らしいことだと思っております。トマコマイのCCSの実証実験、実は私の選挙区はお隣の千歳からスタートしまして、今日トマコマイの選挙区の堀井先生もお越しでございますけれども、身近なところでこういった実証実験が行われている、特にトマトを集める火力発電所のところで行われているということは、極めて意義が大きいと思っております。北海道も火力発電所がメインでありまして、今、トマリの原子力発電所が止まっている状況でありますので、火力発電所の環境対策をどうするかというのは、これは喫緊の課題でございます。それに加えまして、トマコマイの隣の千歳市という町に、先端半導体の工場のラピダス、これが今、木下建設中であります。2025年には試作が開始され、そして2027年には量産が開始されますけれども、この半導体がグリーン半導体と言えるかどうかということは、この先端半導体、政府が本当に力を入れて推進しているプロジェクトでありますけれども、この国策プロジェクトが本当に不賃をかけているところでありまして、何としてもやはりグリーン半導体であり続けなければならないというようなところは、これはもう最大の課題の一つであります。遠回りの原発の再稼働が、2027年の前半、ないし半ばと言われておりますので、本当に量産開始のタイミングとギリギリでありますけれども、その後、この半導体の工場というのは、第2工場、第3工場、最大第4工場まで作るかもしれないという構想もある中、最大北海道の電力の10%ぐらいを消費する可能性があるというふうにも言われております。そういった中、このCCSの存在というのは極めて大きいので、本当に政府を挙げて推進しなければいけないと思っておりますが、その一方で、私は阪神淡路大震災の家族が被災者でもありまして、地震というものに非常に強い心配を抱えておりますし、特に2018年、胆部地震があったとき、まさにこれ、トマコ海のCCSの実証実験中だったということでございました。そこで、1点、中島先生に確認をさせていただきたいんですけれども、モニタリングをしてCO2の漏れがないように確認をされているということでございました。本庄先生からも、長岡のところでしっかりと確認をされているということでございますけれども、金属等々で密閉されている状況ではない、地層でのみ遮蔽をしているという状況下で、縦から漏れないと、横から漏れないのかというふうな、本当に基本的な心配をしちゃうわけでございますけれども、これが漏れない、安心であるというところの背景について、よろしくご回答いただけたらとてもありがたいと思います。よろしくお願いします。それでは中島さん、ここにお願いいたします。お答え申し上げます。まず、サイトを選定する際に、地層の状況を十分に調査をした上で、それがまさに貯留適地であるかどうかということを確認して貯留作業を開始することにいたしております。トマコマイの実証でも、実際に試掘性といいますか、調査性を掘削した上で、遮蔽層の能力、遮蔽能力が十分であるということも技術的に確認をした上で、貯留を開始したということが一点ございます。それからその上で、貯留層の中でどの程度CO2が広がっていくのかということは、あらかじめシミュレーションを行いまして、通過参考人から少しお話がございましたけれども、想定をしております。圧入をしている期間中も、段階的に断正波探査というのを繰り返し行っておりまして、そうすると地下の貯留層の中にCO2がどのぐらいの広がりをもって貯留されているかというのが可視化できる技術がございますので、そういった技術と事前に行ったシミュレーションとの整合性といいますか、合致しているかどうかを確認しながら実施をしてまいっております。今、このトマコマイ実証におきましても、これまでの間、繰り返し断正波探査を含めて地下の貯留状況を確認しておりますけれども、その広がり方というのは、おおむね事前にやったシミュレーションとも合致しておりますし、その範囲内の中でとどまっているということを見ておりますので、胆振り東部地震を経験した後も、その点については 大きな変化は起こっていないということを確認しております。それから、地下の状況につきましては、乾燥性も含めて地下の温度や圧力を観測しておりまして、まさにこの地震が発生した直前直後も含めまして、地下の温度圧力に異常がないということも確認をしております。そういった点から、このトマコマイの実証においては、地震の専門家も含めた専門家・有識者の皆さんから、地震の発生源となったのではないかということについての因果関係も否定されておりますし、それから大きな地震が発生したことによって、貯流地点の地下であったり、井戸であったりということが破壊されたり、異常が生じていないということについても確認をされてございます。一般論として申し上げますと、日本国内にも油ガス田というのは、海外の第三友国とは違いますけれども、存在をしておりまして、新潟や北海道トマコマイにも油ガス田が存在しておりますが、そうしたところは、相当長期間にわたってずっとそこに安定的に油ガスが貯流され続けているわけでございますので、一般論としては地下深度、大きな深度、1000メートルから3000メートルという深度でございますので、ここに大地震があったときに油ガス田が破壊されたということは、海外でもそういう事例は 私は過分にして聞いておりませんので、そういう意味でも安心できるのではないかと考えている次第でございます。以上、お答え申し上げました。
1:30:02
誠にありがとうございました。確かに油田都々は、何百年何千年と油をしっかり貯流しているということでございますので、非常にわかりやすいご説明ありがとうございました。その一方で、人工的に液化されたCO2を圧入するということでありまして、新たなもの、自然でないものを入れるというようなことがあるわけでございますけれども、仮に例えば地震でどこかしらにクラック等々ができて、それでこれが待機中なし水に漏れた場合なんですけれども、これを速やかに止める方策というのはあるのかというところが1点と、あともう1つは、例えば仮に近隣に人間が住んでいた場合の影響ですね、その可能性についてご解説いただければと思います。どなたに 同じく中島参考人ですか。では中島参考人お願いいたします。お答え申し上げます。まずトマコマイの実証の事例におきましては、圧入性もそうですし、周辺に観測性、それからご紹介した海底に地震系を設置するなどいたしまして、圧入中に地層が破壊された場合には振動が生じますので、そういった振動、人為的な原因による振動が生じていないかということをずっと観測してまいりました。幸いにしてこのトマコマイ実証の期間中には、そういった微小振動を観測することはございませんでした。基本的にはシェールガスの開発やなんか、アメリカで行われていますけど、人為的にわざと地層を破壊することによって油やガスが採取しやすくなるということをやっておりますけれども、逆にCCSの場合には、いかに地層にダメージを与えずに効率よく貯留していくかということに留意しておりますので、まずそれが生じないため、あるいは振動が生じたことを観測できるような措置を講じているということでございます。したがいまして、もし遮蔽層にそういった亀裂なり遮蔽層の破壊が疑われる場合には、直ちにその時点で圧入を停止するという措置が講じられることになると理解をしており ます。そうした上でも、漏出するリスクというのは、一番リスクが高いのは圧入している構成自身を伝わって地上にCO2が出てくる場合でございまして、これにつきましては、恒星に対して何らかのアクション、石油ガスの場合でも地下から逆流してきた場合にそれを措置する技術というのがございますので、そういったものを講じることによって、恒星からの漏洩は止めることができるであろうと思っております。地層を伝って出てくる場合でございますけれども、松岡さんのご説明にもありましたが、例えば断層を伝って漏出する可能性ということは完全に否定することはできませんけれども、地下1000メートルを超える進路だと相当の地層圧で、断層のところであってもパックリ口が開いているわけではなく、ぎゅっと押し詰まった状況でございますので、トマコマへの実証をする際にも、もし想定しないところに非常に大きな断層が仮にあると仮定をして、そこからどのぐらい漏出が起こるかというシミュレーションもしましたけれども、極めて少量しか出てこないという、そういったシミュレーションも行っております。したがって、なかなか地下1000メートルにいったん埋めたものが別のところからそれを伝って再び大量に一気に漏出するというリスクが極めて低いのではないかと考えているところでございます。また、そういった極めて短時間に大量に漏出することがなければ、仮に待機中に出てきた場合でも、待機に希釈されますので、健康等に被害を及ぼす可能性というのは絶対にないということはなかなか申し上げられないんですけれども、やはりそのリスク、可能性ということは相当程度低いのではないかというふうに考えているところでございます。以上、お答え申し上げました。
1:34:38
どうもありがとうございました。続きまして、松岡先生にお伺いしたいと思います。現時点までで、貯留可能値を10の地点確認され、そして166トンのCO2が貯留できるということでチェックをされているということですけれども、これが日本の排出するCO2の70年相当ということでありまして、かなりの量が貯留できる可能性がこの10地点で持ってしても既にあるということでございました。その上で、今後こういう地点をこれから調べていって開発をするということが期待されるわけでございますけれども、同時にCO2線で外国にもこれを持っていくという話もございました。国内で貯留した方が、例えば燃料を焚いて船で海外に持っていくというよりもいいのかな、環境にもいいのかなと思いますし、トータルのCO2の排出量を考えてもそのほうがいいのかなと思うんですけれども、この点についてのご意見を先生からいただけますでしょうか。
1:35:43
ご質問ありがとうございます。まず160億トンという数字ですけれども、これについては先ほどもご説明ありましたけれども将来増えていくだろうというふうに考えております。海外にCO2を持っていって圧入するというストーリーが考えられています。これはもちろんそういう手法も重要でありますが、私の意見としてはまず国内でしっかり技術を作り上げるというステージを取った後で、どうしても時間的な制約ですぐに足りないというような状況になったときには、当然のことながら海外に持っていくというアイデアは重要であろうというふうに思います。ただそのときに基本的にコストがどうなるかというのがその判断の一つの鍵になるのではないかというふうに考えています。簡単ですけど。
1:36:43
ありがとうございました。きっちりと産業化をしてコスト競争力もつけて、そして日本を強みにしていく、このことが大変重要だというふうなことを勉強させていただきました。秘書のご意見どうもありがとうございました。
1:37:00
公明党の中野博雄でございます。今日松岡参考人、また富田参考人、中島参考人、そして本庄参考人、4名の皆様、それぞれのお立場からこのCCSの事業法案につきましての、CCSをめぐる様々な歴史であるとか、あるいは技術的な状況であるとか、いろんなご知見をいただきまして、本当に参考になる と思っております。改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。今回経済産業委員会で議論しておりますのは、1つこの水素社会の推進法案とCCS事業法という、カーボンニュートラルに向けての2つ重要な法案を、今一括審議ということでやっておるわけでありますけれども、カーボンニュートラルを実現をしていくと、あるいはこうした脱炭素、気候危機に対応していくと、こういうことはかなり社会的にも、それは必要だということで、非常に理解が今進んでいる状況だとは思うんですけれども、その中でのこのCCSの位置づけがどうなのかということについては、正直なかなか、皆さんこのCCSが、そもそも技術的な、先ほども地震の関係とかのご質問もありましたけれども、やはり安全性、技術的にどんな状況にあるのかとか、あるいはそもそも何のためにやっていくのかであるとか、そういう必要性のところも含めて、これからしっかりとそういうことを我々も説明しながら、このCCSを事業化をしていく、推進をしていくということをしないといけないのかなというふうに、個人的には思っておりまして、まず、松岡参考人と本庄参考人にお伺いをしたい、改めてというか、非常に冒頭の基本的なところではあるんですけれども、そういう意味ではあまり国民の皆様にとってまだあまりなじみがない、このCCSという事業でありますけれども、しかし、先ほど来のお話を伺っても、もともとの歴史はかなり長い間あるというか、ノルウェーですとか、あるいは石油の採掘に伴ってそういうことをやってきたようなこともございますし、他方で、CCSの事業としての開発というのは近年急速に加速しているというか、そういう状況にもあるのかなというふうにも思っておりまして、そういう意味では、このCCSをめぐる国際的な、今まさにそういうことがどんどん加速しているというふうな、国際的な情勢や、あるいは必要性でありますとか、その中で今まさにこの事業法というものを作る必要性、そういう意味ではひょっとしたらもっと早くやるべきであったというご意見もあるかもしれませんけれども、そういうCCSをめぐる国際情勢の変化や、そういう必要性がどう増えてきたか、あるいは今まさにこの法案を作る意義というものを、ちょっと改めて参考人のお二人からお話をしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。じゃあ、はじめに松岡参考人で、次に本庄参考人でよろしいですか。じゃあ、松岡参考人、お願いいたします。お答えしたいと思います。ご指摘いただいたとおり、CCSに関しては長い歴史がありまして、その間にいろんな変遷がありました。ブームがいくつかありました。その中でブームがやっぱり途切れるといいますか、山の時代と谷の時代がありまして、現在非常に一気に加速しています。その原因ですけれども、まず非常に重要な原因は外部不経済であるという、この問題をいかに解決するかということが各国なかなか手をつけられなかったということだと考えています。そういう意味でCO2URという、まさにビジネスに直結して外部不経済ではない分野においては、1970年代初頭から使われてきた技術だった。そういう状況の中で、なぜ今お金がかかる、CCSに着目されているかと、その理由について、まったなしであるという認識が世界中に広がっているということだと思います。つまり、カーボンプライシングをしてもなかなか全体に下がらない状況もありますし、再生可能エネルギーをますますこれから発展していくと思いますけれども、その発展の仕方に対して、1.5℃の目標が実現できるかという、そのバランスの中で、CCSというのは現在存在している排出源に対して使える技術であるということと、直接的にさらに大量に削減できるという、非常にそういう点があるということです。例えるようになれば、火力発電所から出ている数百万トンのCO2を、どうハンドリングするかと聞かれたら、一番個体として出てくるのはCCSであろうと。その足数となっていた環境を法的な整備ができてきたということと同時に、いろいろなアメリカの45キロの税制に対する手当とか、そういう環境の変化の中で 一気に進んできたというふうに私は見ております。簡単ですけれども。では次に本庄参考人お願いいたします。お答えいたします。ただいま松岡先生が説明されたことと若干重複はあろうかと思いますが、2008年がまず第一次CCSブーム、北海道東ヤコサミットでのG7サミットでの宣言、それから各国がどんどんCCS法制をつくった。しかし実際には事業としてはそれほど国際的にも進展していなかった。第二次のステージが2015年にコップでパリ協定ができて各国が約束草案を提出する、自主的に削減をしよう。それを5年ごとにグローバルストックテイクのようなレビューでしていこうということで、温室効果ガス削減に待ったなしという状況になりました。そのさらに各国がカーボンニュートラルというものをかなり政策的に強く打ち出した。カーボンニュートラルを実現するためには再生可能エネルギーで全てを叶うことはできない。既にある化石燃料施設を使わざるを得ないという意味でやっぱりCCSにしっかり取り組まなければならない。そういう世界的なムードにもなってきた。ということで、2022年ぐらいからブームになって、現在ここに至っているということではないかと思います。当然その背後には松岡先生がご説明された通り、各国がカーボンプライシング制度を導入する、あるいはその他財政上の優遇措置を講ずる、そういう手厚い支援策をやることによって、外部不経済と言われていたCCSのビジネス環境が整ったということでございますので、今回のCCS需要法によって日本国内でもそういう動きが進むんだと思います。もう一点、社会的合意といいますか、社会重要性の確保については、これは私ども若干不得のいたすところでございますが、そういった地道な活動は、我々中立的な研究機関がもっと一生懸命取り組んでこなければならなかったかなという深く反省をしておりますが、その埋め合わせになるかどうかは分かりませんが、大阪関西万博でCCSの実証プラントを動かすことによって、特に日本国民からの認知度、理解度を高めていきたいというふうに考えてございます。以上でございます。
1:45:55
ありがとうございます。大変よく分かりました。本庄参考人にもう一問お伺いしたいのが、私、CCSの技術の開発というか、今後どういうところをやっていかないといけないのかというのも少しありまして、実際にやっていく中でコストがどのくらいかかるかという試算も示していただいて、少し技術開発をめぐる今後の支援の在り方もぜひお伺いできればと思うんですけれども、CCSずっとやってこられ、昔から歴史のある事業ということで、ある程度技術としては確立をしているような、そして先ほど、本庄参考人の方からも、日本もかなりそういう技術は有しているというご指摘もありましたけれども、そういうところで、今後またコストを下げていく中で、どういう技術的なブレークスルーがあり得るというかですね、ある程度大型化してロットを確保していけば下がっていくという風なものなのか、あるいはもう少しこういうところの技術開発をしていけば、日本に足りない技術、あるいはもっと世界で競争力が出てくるようなものがあるのか、ちょっとそういう点についてお伺いをできればと思います。では本庄参 考人お願いいたします。お答えいたします。先ほど私、資料で7ページでCCSのコストをご紹介させていただきましたが、足元の断面でのコストが12,800円から22,000円というふうに申し上げましたが、それを2030年、2050年と削減目標をここに記載させていただいておりますが、一番金額的にも比率的にも削減効果が高いのが分離回収でございます。正しくこういった分離回収の研究開発をしっかりやることによって、かなりコストが下がるのではないかというふうに見ております。具体的に申し上げますと、すでに液体吸収技術というものが確立されておりますが、それを大型化することによってコストも下がりますし、また現在、我々も取り組んでおりますが、違うやり方、個体にCO2を吸着させて、それを放散させて回収するような個体吸収技術、あるいはCO2だけを選択的に通す膜分離技術、こういったものが実現できますと、小規模排出源にも適用できるということで、トータルで見たCCSの分離回収コストが下がると思います。それから貯流の部分についても、研究開発要素はまだまだございまし て、何といってもモニタリング技術をきちっと精度を上げて、安全にCO2があるということを、いかに経済的に安くモニタリングできるかという技術をさらに磨きをかけていく。この2点が必要かなと思っております。以上でございます。中野博雄さん ありがとうございます。分離回収あるいはモニタリングということで、具体的な技術も示していただきまして、しっかりとやはりこういう日本、どれだけ技術的に、世界的にこういう技術を磨けるかというのが非常に大事だと思いますので、ぜひそういう応援もしていきたいと思います。もう一問、中島参考人にお伺いをしたいのが、先ほどもありました地震との関係がですね、やはりどうしてもいろんなご心配の声もあるものでございますので、よく一つは地震があったときにCO2が漏れるんじゃないかというご意見は一つあります。先ほど、鈴木東部のときにはそういうことはなかったというふうなお話もありました。もう一つ、地層にCO2を入れていくと、それが地震のそもそも原因になるんじゃないかみたいな、そんなご心配の声もあるとも聞いておりまして、この点について 、実際に鈴木東部のときはそうじゃなかったというふうなお話もありましたけれども、またこういうところについて、一般的にどのくらい安全性のそういうところが立証されているのかですとか、もう少し詳しくお伺いできればと思いまして、よろしくお願いいたします。では中島参考人、お願いいたします。お答えと申し上げます。まず、鈴木東部地震のケースにおきましては、具体的には水平距離、それから垂直的な深度、深減との位置関係を分析を専門家の先生にしていただきまして、そこにおいて相当の距離が離れている、これは実際には30kmほど離れている、それから深度も貯留地点は1000mから3000mくらい、これに対して深減の位置は3万mということで、こちらも桁が一桁違うということがございました。したがってこの間の地層の連続性というものがなくて、入れたCO2が深減まで届くということはあり得ないというのが1点あるかと思います。もう1点は地下に圧入したときの圧力の変動が深減の方まで電波をして、それが何らかの影響を及ぼしたのではないかという疑念が出る可能性もあるんですけれども、それについて もこの30万トンを入れたことによる地下の圧力変動、往力の変動の幅というのが月の運行で生じる調整気力による地下に与える往力の影響、これの1/1000ということで、したがってその月の運行によって日々トマコマイの実証のケースでは、その1000倍の往力の変動を受けているということでありますので、これはやはり圧力の電波等が地震の発生につながったという可能性もないだろうという、こういうご評価であったものと、ようやくいたしますとそういうことであったと理解しております。その上でトマコマイ実証のエリアを選定した際もそうですし、今後行われるであろう貯留地の選定においても、地震の震源が集中しているエリアというのは国内でありますので、そういったデータはもう十分に蓄積されておりますので、先ほど私の方から11地点160億トンといった、ああいった貯留的地と思われる地点というのは、そういった地震の震源地域からは離れた地点というものをまずは抽出して、適地があると思っておりますし、実際に最終的にサイトを選定する場合にも、それはそういった震源地域あるいは大きな断層があるエリアからは、距離的に離れたところを選んでいくということで、その影響を回避していくということであろうかと思っております。以上です。
1:53:30
以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
1:53:40
立憲民主党の新井豊でございます。本日はCCSの専門家の先生方、そしてまた、まさにCCS事業にも関わる働く人の専門家の方にもお越しいただきまして、さまざまな論点で大変勉強になりました。特に最初に松岡先生から、まさにこのCCSという産業になっていく中では、社会的な重要性というものが今後非常に重要なんだということを、大変強調してお話しいただいたと思いますし、その中でも特に社会からの許可が非常に重要だということだったかと思います。地域の住民、そして地元の理解、そしてもう一つ、働いている人たちにとってもそれをしっかり理解するということが、同時にも重要なんだろうなというふうに思います。実は私も北海道選出でして、今日実はお話を伺っていて、一つ思い出した演劇があって、北海道の倉本聡さんという劇作家の方が、「悲し別」という演劇を昔書かれていて、炭鉱の閉山に伴う演劇ではあったんですが、それまで北海道は特に炭鉱事業が熱心でしたので、それが閉山したときの働いている人やその家族の人たちが、その後離散していく、次のサイトというか、他の事業に向かっていくという話を書いた演劇だったなと思い出しましたが、先ほど富田参考人からも、いずれこの終わりのところも含めて、しっかり考えていく必要があるんだということをおっしゃられていたかと思います。まさに大きな産業をつくっていく中で、今の既存の産業から働いている人たちを少しずつ移転させていく、そしてこの産業に関わった人たちも、いつかその地域からいなくなることが出てくるかもしれない。それはコミュニティを失っていくことになるかもしれないと思っています。そういう意味で、この新しい産業をつくっていこうと、非常に前向きな取組の中に、連合が最初から関わって、まさにそういう視点を述べていくというのは、非常に重要な視点じゃないかと思いながら、今日伺っていましたが、富田参考人のところに部分で、どんなように今後の関わり方についても考えていらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか。では、富田参考人、お願いいたします。お答えいたします。先ほど冒頭の中でも申し上げましたけれども、このCCS事業に限らずですが、GXは、二酸化炭素の排出削減と産業競争力強化、経済成長の増実実現を目指すものでありますので、産業構造、地域経済、労働者への影響が大きいというものです。したがいまして、その事業を推進していく規定には、負の影響を最小化する公正内向、これを織り込んでいくことが大変大事だと考えてございます。具体的な対策については、先ほども申し上げましたので、繰り返しはしませんが、特に私ども重視をしておりますのが、中小企業において、こうした産業移転などに対処するときの対応をどのようにとっていくのかということでございます。特に中小企業において、必要なき労働移動を実現していくためには、サプライチェーンにおける事業の予見可能性であるですとか、新規の事業に対する国からの投資の支援、それから自分の企業の雇用に対する目配せといった、国・地域・サプライチェーンが協力をし、複合的に中小企業を支援できる体制を検討していくということが大変重要だと思ってございます。残念ながら、労働 組合の組織率はなかなか増えていかない現状があって、さらに中小企業の中でも労働組合が少ないという中にあっては、私ども全国的な組織である連合が働く者の代表として、大企業だけではなく、中小企業も含めた、そして雇用形態に限らず、全ての働く者の皆さんの、こうした公正入港に向けた意見を聞いていただく場を、ぜひ地域の場で作っていただいて、企業の発展と、労働者の生活の安心・安定が同時に推進されるような、そうした場の設置に、ぜひご尽力いただきたいというふうに考えてございます。
1:58:13
ありがとうございます。富田さんにもう一つぜひお伺いしたいんですが、まさにこの地元の理解がこれからますます必要になっていくということが、CCSも問われているわけですね。まさにその連合の持っているネットワークだったり、組合員だけではなくですね、働いている人たちに対して、やっぱり働いている、実はこの前の経産委員会でもですね、今の福島の第一原発の部分でですね、廃炉の作業に関わっている人の25%は、まさに地元の双葉郡に住んでいる人だという話もですね、当年にお答えいただいたりもしました。まさにその働いている人は同時に住民でもある可能性が非常に高くなっていますので、まさにこの地域の理解を促していくのにですね、連合としてもまさに、政策に関わるところから、地元の理解に関わるところまで、細かく丁寧に一緒にやっていくことができるんじゃないかというふうに思いますが、その辺いかがでしょうか。富田さん、後に。お答え申し上げます。私どもの中であります地方の連合会ではですね、多くの地方で行われる協議会などにおいて、労働者の立場から意見を申し述べる機会をいただいているところでございます。まさに地域の経済は、地域で働く人と、そこで行われる事業の発展が、その地域の発展 や暮らし、そして我々は地域に対する愛着みたいなものも含めてですね、醸成されていくんだというふうに思っておりますので、引き続き、こうした場に、労働者の意見の反映をお願いをさせていただきたいというふうに存じます。
1:59:51
ありがとうございます。まさにこういう非常に重要だし、また地域の理解が必要なですね、大きな政策、法律に対して、働く人たちの意見が入るような取り組みを今後も、経済産業委員会としてですね、求めていきたいというふうにも思っております。続いて、CCSの専門家の先生方3名にお伺いしたいんですが、まさに今少しイメージいただいたかと思いますが、CCSの事業というのがどんどん始まっていけばですね、そこで働く人たちがたくさ ん出てきて、そしてそこで生活をしていくわけですね。昔の単行ほどではないかもしれませんけれども、いろいろな大きなコミュニティが出来上がっていくんだというふうに思います。当然そこで働いている人、お父さんやお母さんがですね、子どもたちに対してですね、今こういう仕事をしているんだという話をしたときに、例えば子どもたちからですね、今日も和田先生、中野先生からお話ありましたけど、地震との関係性というのはですね、やっぱりこのCCSというのは切っても切れない。松岡先生も地震というものはCCSにとって、しっかり取り組むべき課題なんだというふうに、今日も冒頭お話ありましたけど、例えば子どもたちに対してですね、働いている人やその地域の人たちが、CCSというのは地震とはこういうふうに関係がないんだとかですね、まさに今日2点、地震を誘発するんじゃないか、もしくは地震によって二酸化炭素が出てしまうんじゃないかということをですね、多分これは多くのまさに社会的需要を深めれば深めるほど、みんな大きく思うんじゃないかと思います。今日も実はまさにあつまの地震であったり、中越地震であったりですね、CCSの話をするときにどうしても地震の話が近く出てくるというもので、今後もそうなのではないかと思います。色々資料で、もしくは研究者のお立場からですね、大人に対してお話を伺いましたけども、例えば子どもたちにですね、このことをどう説明したらいいのか、少し分かりやすくご説明いただければと思います。お三方からお願いいたします。それでは初めに松岡参考人お願いいたします。ご質問ありがとうございます。大変難しいご質問なんですけども、子どもたちにはですね、まずそのCCS事業というのが、現在進んでいる温暖化の対策の非常に重要な手法であるということを教えることと、地震というのは多分すぐに問われる質問だと思います。一点私が、例えばうちの孫って言ったらいいんですけども、説明するとしたらですね、地面の中にある構造物と地表にある構造 物で、地震の影響はどちらが大きいかというと、それはもちろん地表なんです。なぜかと言いますと、地面の中はですね、例えば1000メートルのところに潮流層があったとすると、地震で揺れるのは全体で揺れますが、地表の例えばマンションですと、1階は揺れますけども、上が揺れないわけです。だから地表のマンションも全体として左右に揺れればですね、これただ揺れているだけです。だから壊れることはありません。地面はそういう状況なんですけども、地表は片っぽしか揺れないために壊れてしまうわけです。こういう説明をしたら、もしかしたら子どもも理解できるかなというふうに思いました。では次に中島参考人お願いいたします。ご回答申し上げます。具体的にどう子どもたちに説明すればよいのかというのは、今すぐ明暗が持ち合わせているわけではございません。今松岡参考人がおっしゃられたのが一つではないかと思っております。私どもJCCSでこれまで地域の皆様にご理解いただく活動を行ってまいりましたけれども、その中では大人向けの広報活動以外に、子どもたちに向けた広報活動というのもかなり力を入れて取り組んでまいりました。子ども実験教室であるとか、それからパネル展を開催して、そうすると学校単位で見に来てくださったり、あるいは学校への出張講義といったものも行わせていただいております。基本的には子どもだからという、分かりやすい説明工夫は必要だと思いますけれども、やはり本質的な部分をしっかりと子ども向けに伝えていく、そういう活動を事業者側、あるいはCCSを推進する国、公的機関によって進めていただく、そういうことによって広く、CCSというのはこういうふうなもので、安心・安全なんだということを理解していただくのが必要なことではないかと思っております。以上でございます。次に本庄参考人、お願いいたします。
2:04:56
お答えします。私どもライトでは長らく近隣の小中学生を対象に環境教育、特に夏休みを中心に来ていただいて、CO2とは何だ、CO2を貯留するという のはこういうことなんだ、そういった広報普及活動を行っておりましたが、先生ご指摘のような子どもにわかりやすく地震との関係を説明するということは、私の記憶にある限りではなかったので、これは非常にいい課題をいただきましたので、今年度の環境教育の中でしっかりと取り組んでいきたいと思います。貴重なご指摘ありがとうございました。
2:05:41
ありがとうございます。ぜひ大阪万博でもそういった、やっぱり日本は地震大国ですから、アメリカやノルウェー、他の海外のお話とは、やっぱりどうしても地震との関連性というのは、みんな頭がよぎるんだと思います。社会的重要性を高めようと思えば思うほど、アウトリーチすればするほど、必ずこの話になっていくと思います。技術的にはしっかりしているんだということは、素人ながら感じますが、そこが多くの 人が理解いただけるようにしていただきたいなと思っております。もう一点、松岡先生にお伺いしたいと思います。特にこのCCSというものを産業化していく必要があるんだということを、先生は強く主張されていると思います。今回はCCS事業法ではありますけれども、インダストリーにしていく。先生は、インダストリー、産業化という場合には、それぞれ大学の学部も一対一になっていく必要があるんだということを、提起されていらっしゃったかと思います。本当にその通りだと思っていまして、実は今日も北海道大学の工学部の学生と朝、ちょっと話をしていました。彼は社会環境という学科にいまして、実は日本財団が毎年行っている海洋開発のサマースクールがありまして、海外に工学部の学生を派遣するプログラムがありまして、そこでそれこそノルウェーに行ったり、いろんなところに行き、CCSのものを見たりしながら、非常に知見を高めてきて、ぜひこの分野で頑張っていきたい、そういう若者がいるということを改めて知りました。ただ、彼から聞いたのは、この業界で今勉強している人というのは、全国に日本人は200人しかいないんだということなわけですね。CCSがまさにこれから産業化していくというふうに広がっていく中に、彼は大学3年生ですけれども、200人だけであれば、人材としては少なすぎるわけですけれども、これから産業化していくためには、まさに例えば工学部にはCCS学科みたいな、そういったものが必要になってくるんじゃないかと思いますが、先生の意気込みと眼差しを教えていただければと思います。松岡参考人にお願いいたします。ご質問ありがとうございます。まさにご指摘のとおりでして、日本においては資源関係の学科は、昔は鉱山学科というふうに呼ばれていました。しかしながら日本で鉱山がだんだん少なくなっていくにつれて、資源という名前が変わって、その資源も業界として魅力がなくなってきたということで、だんだん衰退してきて、最終的に200人というのは、多分それぐらいの数字だというふうに私も思っています。しかしながら一方、実はスタンフォード大学がサステイナビリティスクールというのを作りました。これは、CCSの先生がそこにおられるわけです、数名。つまりサステイナビリティですから、CCSも、それから地熱とかそういう分野の先生も、さらに経済的な専門の人とか、土木関係の人とか、新たな視点でどういう人材を作りたいのかということで、みんな協力しながら作っていくという、そういう試みが去年スタンフォードで始まりました。これはさすがスタンフォードだというふうに、私も大学にいたので感じています。ぜひ日本においても、やっぱり看板というのは多少重要であるということと、それから単一の分野ではないということですね、CCSは。多分機械の先生もいれば、法律とか経済、社会学の先生もいないと、社会事情線に対応できないでしょうし、そういう環境の先生も必要です。だからそういう部門を作っていくという試み、チャレンジを、どこかでできれば素晴らしいなというふうに感じています。以上でございます。
2:09:50
(安倍)どうもありがとうございました。これからも頑張っていきます。よろしくお願いします。
2:10:01
(森島)日本医師の会の森島です。本日は参考人の皆さん、本当にありがとうございます。早速質問に入らせていただきたいと思います。まず松岡参考人にお伺いしたいと思います。ライトさんの過去の分析で、CCSの事業化が頓挫した理由は、経済性の問題が60%以上というものを見たのですが、もちろん補助の拡充であったり、炭素市場の確立というのは大事だと思っているのですが、やはり事業化に向けてはコストを縮減していくことが非常に重要だと思っています。先ほど資料で、EUのETS価格とCCSコストが見合ってきているという話があったのですが、松岡先生の講演などの資料を見ると、分離回収装置や圧入サイトの大規模化であったり、また、IGCCなどの技術革新の具体的な提案というのをなされておりますが、現実的にはどのようなアプローチによって市場再産性を担保していくべきかという想定がありましたらお聞かせください。松岡さん、講演。ご質問ありがとうございます。コストについては大変難しい問題でありまして、常にコストを意識しながら進める必要があると思っています。それで、非常にこう言ったら変ですけれども、雰囲気的にCCSは公共事業であるような雰囲気をいまだに持っておられる方がいるというのは大変問題であるというふうに考えています。アメリカの45Qという制度は、85ドルというふうに値段を設定しました。これは80ドルでCCSができる業者にとっては5ドル分は全部利益になります。基本的に積み上げ方式ではないというのがアメリカのやり方です。一方、カーボンプライシングの方が規制なので、どうしても多少積み上げ的に上げていって足りない部分を農業衛生府が出すというようなスタイルをとっていますけれども、そういう意味ではカーボンプライシングの制度は必要ですけれども、それだけではなかなか進まない。現実的に技術開発の中でどういうふうにコストを削減していくかというのは、最終的に私がこうすればいいという名案があるわけではありませんが、企業間の競争を促すようなシステムであれば、自ずとコストは下がっていくのではないかというふうに、非常に単純なお答えなんですけれども、そういう状況をいかにして作っていくかということが今後の課題ではないかというふうには感じております。
2:13:11
先生ありがとうございます。本当に公共事業とみなして外部不経済だから税金を出すということだけではなくて、やはり事業性を考えて、再三レースにあって市場で競争させるということがコストを下げていくためには大事という ふうにおっしゃっていただいたように、僕自身もそう思っていますので、そうした点からもちょっと続いて聞いていきたいと思います。引き続き松岡参考人と本庄参考人の見解も伺いたいと思います。政府のCCSの長期ロードマップにおける年間貯流量の目安は、2050年で1.2億トンから2.4億トンということですが、CO2を分離回収するには、現状は製油所のプラントに隣接した設備を設置して、科学的に吸収する方法が進められていて、将来的にはIGCCなど発電所での運用も視野に、より効率的な技術がこれから開発されていくと思うんですけれども、もし順調にこのCCSの技術的な課題がクリアできて、コストも市場環境の中で縮減できて、かつ参考人から皆さんがあったように、日本のキャパも貯蔵量も問題がないと、余裕があるということを仮定した場合、CCSは化石燃料の立ち位置を変える有効な手段になると思っています。そうなると、2030年、2050年に向けた電源構成における化石燃料への依存に対する考え方も、同時に変えてもいいのかなと、ちょっと僕は飛躍して思っているんですけれども、ちょうど昨日の朝日新聞で、水素アンモニアへの発電への貢献は限定的で、脱炭素の清度が低いという想定を、京大の研究グループが出したという記事を見ました。なので、やはり発電も計画通り進むかというのは非常に不確かだと思っていて、カーボンニュートラルの実現は、松岡先生が言ったように、急務なんですけれども、道筋って僕は柔軟性があってもいいかと思っています。なので、CCSの技術確立とかコストの縮減などが、将来目標とする電源構成比率に影響を与えるものなのかどうかということを、率直な意見を両参考人に聞きました。では、初めに松岡参考人で、その後本庄参考人で、松岡先生お願いします。はい、ご質問ありがとうございます。電源に関して将来どういうシナリオを考えられるかというのは、大変重要だというふうに考えています。IGCCにおける分離回収コストは一番もちろん低く、環境省は考えているところです。これが完成すればいいんですけれども、ただ設備費が高いということもあります。それで水素アーモニアを、例えばジェラーさんなんかは、それを輸入することによって発電を賄うというストーリーを書いていますけれども、一方、CCSが非常に重要な点は、電力以外の、例えば製鉄とかセメントとか、こういう業界はどうなるんですかということです。代 案がありません。直感的に。電力に関しては、水素アーモニアという代案がある中で、国内でCCSができない場合は海外から持ってくると。その時の最終的にはご指摘のように、国内CCSと海外から持ってきたアーモニアとのコスト比較になります。これに関しては、電力中央研究所の方がコスト比較をされています。現在一番安い、いくつかシナリオがあります。一番安いシナリオは、現在のインフラを使って海外から天然ガスを輸入してCCSを国内でやるという電力料金が一番安く計算できます。一方、海外で水素を作って、そこでCCSをやって、それを国内に持ち込んでやるとなると、やはり輸送費が今までのインフラをなかなか利用できないような状況が生じますので、計算的には高くなるという現状があります。そういう意味で、単純にどうなるかというのはなかなか難しいところですけれども、電力会社さん各社はいろんなシナリオを考えられて、一番いいシナリオを選んでおられるのではないかと外から想像しております。では次に本庄参考人をお願いいたします。お答えします。今、松岡先生がご回答されたことと重複するかもしれませんが、2050年という断面で見ますと、1.2億トン、2.4億トンのCO2が国内で貯留できるという過程を置きますと、かなり化石燃料、ただしLNGが中心になると思いますが、それは残っていくんだというふうに、私の主見ですけれどもそういうふうに思っております。そのほか、化石燃料を燃料ではなくて、酸化還元反応として使うような業界についてはなかなかCCSで対応するのは難しい。そこについてはオフセット、ダイレクトやキャプチャーのようなものでCO2を回収して地中に埋める。それとのオフセットによって埋め合わせるということも必要になってくるかなというふうには思っております。以上でございます。
2:19:22
ありがとうございます。先ほど言ったように、やはりカーボンニュートラルが目的で、手段としては色々、企業も選択肢を持って考えているということで、LNGとか化石燃料が絶対ノウじゃなくて、しっかりと排出をなくす、処理するということが大事だと思うので、そこは合理的な判断を先生方の見解も伺いましたので、これから委員会でもしていきたいというふうに思っております。続きまして、富田参考人にお伺いしたいと思います。連合さん、地域理解も重要という話をされておりまして、この点は同意しますし、同時に働く人々の環境とか労働条件とかもしっかり安定させていかないといけないと思っていて、僕自身、製鉄所で働いていた経験があるというか、富田参考人の後ろは僕の名古屋時代の同期なので、たまたま同期が座っていて、非常に変な緊張感があるんですけど、そういうことも含めて、例えば製鉄業でいうと、水素還元製鉄とか新たな技術に注目しているんですが、とはいえ、生産プロセスを変えるというのは絶やすいことではないと思っていて、それこそ労働環境が大きく変わるし、場所も変わるかもしれないという中で、例えば、航路にCO2分離吸着装置を近くに隣接してそれを製造すれば、現状の製造プロセスも一定の維持ができると思っているんですね。なので、GXを推進するにあたって、先ほどからおっしゃっている公正な意向という点に関して、CCSのメリット、デメリットを他の手法と比べて、どのように感じているのか、見解がありましたら教えてください。富田参考人、お願いいたします。ご質問ありがとうございます。お答えしたいと思います。CCSのメリットという点においては、先ほど松岡先生の方からもご発言ありましたが、火力発電や製鉄など、直ちに脱炭素するのが難しい産業において、事業を継続して雇用を維持しながら、新しい取り組みを同時に進めることができるという大きな利点があるかと思ってございます。さらに、我が国は分離回収、予想貯留といったCCSのバリューチェーン全体にわたって競争力ある技術を有する少ない国でもありますので、そうした観点からも非常にCCSに対する期待値は高いと思ってございます。先ほどの絵からもありましたが、CCSの実業化が進むということは、新しいビジネスを拡大していくというチャンスでもありますし、それに伴う新たな雇用がグリーンで、先ほども申し上げましたがディーセントで付加価値の高い雇用であれば、長らく賃金が上がってこなかった日本において、賃金の上がる社会の実現に向けた歩みにもなろうかと思っておりますので、そうした点でもCCSを実現しながら、新たな事業にもチャレンジする環境を担保するという観点でも非常に重要だというふうに、連合としても認識をしてございます。
2:22:36
今おっしゃっていただいたように、他と比べてどうというわけではないんですけど、比較的、公正な意向という点ではCCSも有効な手段であるというふうに連合さんも捉えてくれているということで、引き続き他の技術と比較検討しながら、GXの推進に向けて進めていただきたいと 思っております。時間も残りあとわずかなので、最後の質問にしたいと思いますが、やはり気になるのは、2050年以降も、やはり二酸化炭素の排出というのは起きるわけですし、CCSは先ほどから話しているように、やはり設備産業で、やはり投資に対する改修という点が重要と思います。ライトさんの資料で、2050年以降の2070年の目標値というのも見させていただきましたが、この点、将来に向けて想定がありましたら、中島参考人と本庄参考人の見解を聞かせていただければと思います。では、はじめに中島参考人、お願いいたします。はい、お願いいたします。まず、私の試験にはなりますけれども、カーボンニュートラルとイコール脱化石資源ではないという認識でございます。これは化石資源を有効に利用しながら、かつそこから発生するCO2の処理を適切に行っていくというのが、エネルギーの安定供給や安全保障上も重要なポイントであろうかと思っております。そうした中でCCSを推進していくとすれば、先生ご指摘のとおり、相当のインフラの構築をしていく必要があるわけですし、仮に2050年にカーボンニュートラルがその時点で達成されている状態、その時にはCCSが一定の貢献をしている、例えば年間1億トンから2.4億トンの貯流が行われている状態が2030年以降50年にかけて構築をしていったとすれば、その状態というのでカーボンニュートラルな状態になって いるわけですから、それを継続していくことはできるのであろうと思います。その時の化石資源が天然ガス主体であるか、他のものがまだ残っているのかというところは色々あるかと思いますけれども、基本的にはそういう認識でありますので、冒頭の先生の最初の方のご質問にもありましたけれども、化石資源の位置づけというのはCCSが実際に社会実装されることによって大きく変わってくる可能性があるというふうに認識してございます。だからもう一点、本庄参考人からもありましたけれども、CCSがダックあるいはベックといったものと組み合わせることによって、今俗称ダックスとかベックスといわれておりますけれども、そういった中でネガティブエミッションという効果を生み出すことになります。ですから、青鉄あるいはセメントといった、なかなか脱炭素化を進めにくい産業で、どうしても排出が続いていく部分については、その排出を容認しながらネガティブエミッションと相殺することで全体としてカーボンニュートラルが達成できるという、そういう世界観は一つ目指すべきではないかと私自身は考えております。では次に本庄参考人、恐縮ですが森島さんの持ち時間が終了しておりますので、簡潔なご答弁をいただければありがたいです。お答えします。今中島社長が回答されたと全く同意見でございまして、2050年カーボンニュートラルが仮に達成されるとしたら、そのままの状態 で2060年、2070年を基本的に迎えれば基本的にいいのではないかというのが私の個人的な考えでございますが、ただし、今社長がおっしゃったようにネガティブエミッション技術をもっと導入してですね、カーボンニュートラル以上に過去に蓄積したCO2まで減らすんだというようなことで世界が動き出すとまたちょっと変わるかもわかりませんが、まだそこまで行っていませんので、私は2050年以降はこのまま横ばいかなというふうに思っております。以上でございます。
2:27:12
日本共産党の笠井昭です。今日は松岡参考人、富田参考人、中島参考人、そして本庄参考人、お忙しいところご意見ありがとうございました。まず本法案をめぐって、2050年カーボンニュートラル、この実現が重要なテーマとされております。そこでまず4人の皆さんに端的に伺いたいと思っています。今、地球沸騰化と言われる中で気候危機高やまったなしと、世界気象機関WMOは年次報告を最近出しまして、2023年が乾燥市場で最も暖かい年だったとして、過去1年間の世界の平均気温は産業革命前に比べて約1.45℃上昇していると警告いたします。今、1.5℃までに抑えることが必要で、その方が将来さらなる気温上昇の代価を支払うよりも安く進むということも述べられております。IPCC第6次報告書は、人間活動が地球を温存化させていることは疑う余地がないと知っております。まさに人間活動のスタイルを変えると、社会システムの大改革ということが今必要だと思うのですが、4人の参考人の方々のご意見を端的にお願いしたいと思います。では、はじめに松岡参考人、お願いいたします。ご質問ありがとうございます。ご指摘のように、IPCC第6次報告書で疑う余地がないという書き方をされています。この話をするときに私は学生にこういう言い方をするのですが、今の温暖化は我々人間が作り出したということを言っている。つまり自然現象ではない。つまり太陽からくる熱が毎年毎日上がっている。こういう状況ではないということを明確に言い切ったわけです。自然現象であれば我々は緩和策というのは取れないわけです。適応策しか取れない。一方、現在 の温暖化というのは緩和策が取れるんだからこそ、CCSあるいは再生可能エネルギーを使うべしというメッセージとして第6次の報告書を読みなさいと、こういうふうに私は考えています。ですから、非常に沸騰の時代において、どういう我々は手法を使ってこれを乗り切っていくかというのは、いろんな知恵を出さなければいけないのですが、その一つとして、CCSは個人的には強力な手法であろうというふうに考えています。
2:30:02
次に富田参考人お願いいたします。お答え申し上げます。私ども連合は、我々の活動を通じて、働くことを熟闘する安心社会をつくっていきたいというふうに考えてございます。今回のカーボンニュートラルは、将来世代に働く人たちに対して安心社会をつくることの大変重要な観点だというふうに思っておりまして、そのためにも、カーボンニュートラルがなぜ必要なのかという観点について、幅広い理解が必要だというふうに思っておりますし、そのことが、ご質問いただきました気候変動に対する対応にもつながっていくものというふうに認識をしてございます。次に中島参考人お願いいたします。
2:30:49
基本的に気温の上昇と、それから待機中のCO2濃度の上昇というものについては、科学的な因果関係があるという理解でございますし、専門家のご見解もそういうふうにあると思います。短期的な天候の変動というものは必ずしも因果関係を言うことは難しいのかもしれませんけれども、待機中の濃度と平均気温の上昇傾向というものに因果関係があるという認識をしております。その上で、どう対策をするかということにありますので、松岡先生の冒頭のプレゼンの中にもありましたけれども、省エネや電源の脱炭素化、すなわち再生可能エネルギーであったり原子力発電といった対策はありますけれども、いずれにしてもそれだけでなんとかできるということはなかなか難しい、それから時間もかかっていくということでありますので、そうした中でCCSもそこに一つ組み合わせることで、沸騰という喫緊の課題に異国も早く対応するための有力な手段だという認識でございます。以上でございます。本庄参考人お願いいたします。お答えします。私どもライトは1990年の創立以来、34年間、地球温暖化の防止、端的に言いますと、温室効果ガスの削減に地道に取り組んでまいりました。こういう緩和策の研究をこれから引き続き続けていきたいと思っておりますが、その中でもやはり出てきたCO2をうまく回収して地中貯流をする。CCSが費用対効果面でも一番優れた緩和策ではないかというふうに思いますので、それに取り組みますが、さらにはダイレクトエアキャプチャーのようにいわゆるネガティブエミッション技術、こういったものも取り組んでいきたいと思っておりますし、3点目にあえて申し上げますと、IT化、あるいはライドシェアみたいなものによって、エネルギー需要自体が将来減っていくだろう。それをうまく温室効果ガスの削減に取り組むための分析研究、これは国際的なネットワークで今進めておりますけれども、そういうことを組み合わせて、これからの温室効果ガスの削減に取り組んでいきたいと思っているところでございます。笠井亮さん、ありがとうございました。それぞれの立場で、本当に地球危機、温暖化対策をすると、気候危機であがりが大事であると、CCSについては私、ちょっと意見が違うんですけれども、しかし大きな方向では、やはり今、人類をめぐっての大問題を取り組むということが大事だということも改めて感じました。富田さん、ここに伺いたいんですが、公正な意向ということで、私もこれ大事だと思います。脱炭素社会の実現というのは、やはり生活水準の悪化や待望生活を強いるものでも、経済の悪化や停滞をもたらすものでもなくて、やはり新しい雇用をもたらして地域経済を活性化するなど、持続可能な成長に向けて大きな可能性を持っているというふうに考えますが、そこで新しい技術の開発というのは、なかなかやはり大事だということが必要だと思うんですけれども、同時に先ほどのご意見をいただいた関係でも、実用化の目処が立つかどうかというのも一つ大きくて、早期に立つかどうか、そして2030年、50年とか経ったときに、そのときにCO2削減にとってどれだけ効果があるかというのもまた大事な点だと思っております。ある研究者グループからは、省エネ・再エネの既存技術だけでも、2050年に90年比で93%のCO2を削減できると。それを本格的に思い切って取り組めば、新たな雇用が年間254万人増えて、GDPも2030年までに205兆円を仕上げるという提言も出されております。そういう点で、この2050年カーボンニュートラルに向けて、2030年までに緊急にCO2を大幅に削減を求められているのは、まず今ある技術に大大限の資源や予算を思い切って配分するということ自身は大事だと思うんですけれども、その点、富田参考人どうでしょうか。では、富田参考人お願いいたします。お答え申し上げます。非常に広範な形で様々なことを考えなければならないご質問をいただいたと思っております。まず第一に、一番大事なのは、エネルギーをどのように安定供給していく環境を作るのかということだと思っておりますが、その点については、連合としてはエネルギーの基本理念であるS+3Eを堅持していくことが大変大事だと考えております。その上で、エネルギー政策においては、インフラだけではなくて蓄電水素、サフなど次世代燃料の開発や化石燃料の高度利用など、より環境負荷の低い技術への大胆な投資が必要だというふうに思っています。特に再生可能エネルギーにつきましては、原子力の依存度を低減させるための重要な代替エネルギーでありますので、大量導入が可能な電源の確保と安定性の確立、低廉な価格の実現、信頼性の向上に向けた取り組み、こうしたものを進めていく必要があるというふうに考えてございます。ただ一方で、投資とコストの関係を見ますと、技術開発と市場の形成両面での大変重要な点にあるかと思いますが、このコストを誰が負担していくのかというのも大変重要な課題だと思っております。いずれにしても、省エネも再エネも含めて、こうしたカーボンニュートラルに係るさまざまなコストスタンにつきましては、消費者に理解を求めていくということも大変大事だと思っておりまして、その意味でエネルギー全般も含めまして、国がきちんとカーボンニュートラルに進む道筋の中で、エネルギーに対してもどういったような投資や開発が必要なのかということの道筋を示し、理解を得ていくということが大変重要ではないかというふうに考えてございます。
2:37:17
ありがとうございました。非常に大事な問題なので、これも多いに国がどういうふうに考えるか、そのことと、やはりそれぞれ労働分野もそうですし、市民の方々、専門家、科学者、それぞれ産業分野もそうですが、やはり英知結集してどうやってこのCO2削減するかと、そしてカーボンニュートラルを持っていくかということで考えていきたいと思います。それでは、CCSGをそのものをめぐって、先ほどから地震の影響ということも随分議論になっておりまして、これも私も先日、委員会の質問でもやらせてもらったんですが、松岡さん公認と中島さん公認に伺いたいと思いますが、高濃度のCO2というのはやはり、それ自身が命の危険が高い物質とされていて、本当に無色無臭で空気より重いということで、高濃度で大気中に漏出した場合には窒息するなどの命にかかる恐れがあると。ここのところは、我々それぞれの立場でもどう考えるかというのが大事だと思っておりまして、一つは、CCSで圧入貯流ということにとどまらず、現にアメリカのミシピュシュでは、2020年にCO2のパイプラインが破損して、300人近い住民が避難されて、45人がCO2中毒で病院に搬送されたということもあったと。事故が起きれば、住民に大きな被害が出るということで、パイプラインの破損ということも、その段階でやはり地震とい うこともあるでしょうし、それ以外もあると。それから、CCSそのものでいうと、圧入の段階、貯流で1000メートルを超えると、深いところだと、イブリ東部地震のときには影響がなかったから大丈夫というお話もあったのですが、圧入してからそこに行くまでの過程でも、いろいろな地震の影響というのは、どう考えたらいいのかというのがありますし、地中への注入によって地震が誘発される可能性ということの指摘もあったりするわけで、CO2が漏れ出すときのリスク、水素素質の増加とか、海洋の酸性化などの環境に対するそれ以外の影響も懸念されているわけで、そこで伺いたいのは、この東日本大震災であるいは東京電力福島第一原発事故があり、その13年目の元日にノータ半島地震があって、想定外ということが随分問題になって被害を受けるということになりました。そこでこの地震大国日本ということで、どこで大地震が起こってもおかしくないという観点から見て、そのCCSに伴う、要するに輸送するパイプラインのところから、それから地下に注入して、安全かつ安定的に注入できるかということになると、かなりいろいろなことについて検討しなければいけないと思うので、適地が本当に見出せるのかという問題につ いて、松岡参考人と中島参考人に伺いたいと思います。
2:40:26
ご質問ありがとうございます。地震の問題は非常に重要な問題で、CCS関係者全員、いろんな見地から、観点から議論しています。先ほどもちょっと簡単に説明しましたけれども、地下構造物は地震に対しては、地上構造物よりもずっと安全であると、まず第一点です。そういう意味において、地下で地震が起きたときに、すぐ潮流層が壊れるということはないというふうに私は、地質学的に思っております。あと、漏洩という問題があります。地表に出てくるかどうか。問題は、そういう現象が起きるということは、ある意味ではモニタリングしていますので、多少わかってくるわけです。わかったときに、どう行動するかというと、圧入をやめます。圧入をやめるということはどうなるかというと、圧入するときは圧力が高いんですけれども、圧入をやめたらそこの時点の、そもそもの圧力に戻るわけです。戻るという ことは、例えば、清水、1000メートルですと、地表までの間、水が存在します。その水の存在を押し抜けて、CO2が地表まで上がってくるのは、どういう力があるのかということが問題なんです。圧入しているときは押していますから、それは、何か亀裂ができると地表まで戻ってくるかもしれませんけれども、圧力を、力を与えなくなると、じゃあ、そのCO2が地表に上がってくる力は何ですかというふうに考えると、浮力なんですよね。浮力の力で地下1000メートルのところにあるCO2が地表まで出てくるというのは、非常に時間がかかります。そういう意味で、何て言ったらいいんでしょう。仮にCO2が断層のところに行ったら、それを伝わって地表まで出てくるんじゃないかというふうに考えるのは、少々短絡的であるのではないかなというふうに考えます。リスクをどう見るかということに関しては、非常にご指摘のとおり重要でして、私の意見は、地震のあるところではCCSはあまり行われておりません。当然のことだから。私は日本は、これは有意な点だと思っています。つまり、トマコマーイでも地震が起きました。その結果、科学的に検証したら、誘発ではないし、漏洩もしていないという結論になりました。これを、我々日本人は心配として見るんですけれども 、海外の人はどう見るかというと、つまり、あれだけ地震が多い国で、よくやっているな、ちゃんとしているなというふうに見てもらえるというふうに感じています。つまり、日本の技術力は高いんだという印象を逆に与えるというのが私の見方です。ですから、地震を避けることは日本では不可能なわけで、それに対するリスクを十分考えて、対応をとって、そういう技術を作り上げることこそが、世界で認められる技術を作り上げるというふうに感じているところです。以上でございます。では次に中島参考人。退院恐縮ですけれども、加西さんとの申し出す時間が経過しておりますので、簡潔にご答弁いただけると幸いです。はい。ご回答申し上げます。基本的に、想定外のことはあり得ますし、絶対に漏出しないと生きることはできないと思っております。問題は、漏出する場合にどの程度、あるいはどういう場合にどの程度漏出するのかということを、今松岡参考人がおっしゃったような形でシミュレーションなり、事前の検討を十分に行うということかと思います。また、漏出した場合に、それがどのように拡散するしない、極めて高い待機中の濃度にならない限りは健康被害は出ませんし、それが出るような場合とは一体どういうことなのかということをきちんと科学的に整理をしていく、こういったことは必要であります し、あるいはCCSをやる際にそういったことを地元の皆さんにもご説明をしていく必要はあると思っております。ご指摘のあったミシシッピーのパイプライン事故については、私どもも報道の範囲でしか承知しておらないんですけれども、一部の報道では、硫化水素が含まれた機体をCO2と混合されていたという話もあって、健康被害が生じたという報道は私どもも認識しておりますが、その原因があまり明確にわかっておりません。調査してもそこがよくわからない状態ですが、そういったこともありますので、必ずしもあれがCO2だけの問題であったか、そういった面も含めて今後パイプラインを引くこともありますし、あるいは船舶で輸送することもある。そういった運んでいる最中のものがどっと漏れるということは、事故が起こった場合にはあり得ますので、そういった場合のハザードであるとかリスクがどうであるかということは事前に十分に評価して、その上で対策を講じて、やはりその上で実施していくということが重要ではないかと考えます。以上でございます。
2:46:09
ありがとうございました。地震対国日本をどう見るのか、それからリスクに対してそれをどう対応するのかということについては分かり道が出てくると思うんですが、今日伺った意見をしっかりと参考にしながら、またこれから法案の審議も臨んでいきたいと思います。ありがとうございました。
2:46:33
国民民主党の鈴木義博です。本日は4人の先生方、参考になるご意見を頂戴してありがとうございます。質問に入るんですけれども、先週もこのCCSだとか水素の法案の質疑をしたときに、やはり人材と機材をどうするのかという質問をさせていただきました。人数は答えがなかったんですけれども、この人材の育成を今も実証プラントだとか、モデル的に親になられているからそこには技術者がいらっしゃるんだと思うんですけれども、例えば今日ご説明いただいた11箇所で1,600万トン貯留するといったときに、どのぐらいの技術者がいないと管理とか圧入とか、それだけではなくて、今度パイプラインはどうするとか、タンクはどうする、陸上輸送はどうする、船はどうする、これは次に入っていく話なんですけれども、実際に貯留をするといったときに、どのぐらいの人数のボリュームを考えていて、そのために人材育成をしていくん だってならないと、なかなか人材育成、人材育成って漠然といっても何人ぐらい必要なのかというのがわからないと、そこにエントリーしてくる学生も集めることができないんじゃないかと思うんですね。そこのところもしお考えがありましたら、4人の参考人の方に、簡単で結構ですから、ご答弁いただけばよかったですか。それではまず松岡参考人からお願いいたします。技術者はどれだけ必要かというのに関しては、ほとんど明確なアイデアを持っていません。多分参考になるのは後ほどお答えになると思いますけれども、ともかまいの例で、具体的にどれだけ人が必要かということだと思います。現在、先進的CCS事業においていろんな会社が進めていますけれども、そこら辺で何人ぐらいの具体的技術者が担当して、実際にオペレーションが始まったらどうなるかという計画を、おそらくすでに何となく持っているんじゃないかと思いますので、そういうデータは、メディさんにお聞きになれば手に入るんじゃないかと思います。人材育成で、そういう意味で興味を持ってこの業界、あるいはCCSをやりたいときた学生がいるのであれば、おそらくかなり短時間である程度のレベルまで達すんじゃないかなというふうに直感できればと思います。以上でございます。次に富田参考人、お願いいたします。お答え申し上げます。人数についてはちょっと私ども知見がないのであれなんですが、今、このCCS事業に関わらず、さまざまな産業での後継者ですとか、新たな技術の開発者の人材不足が言われております。このCCSに限って申し上げれば、今日お越しの専門家の先生方にぜひお願いしたいのが、やはりCCS事業、新しい事業ですので、事業の魅力を広く使えていただき、そこに必要な技術をそれぞれのさまざまな教育機関が積極的に取り上げていただくような、そうした環境整備をぜひお願いしたいと考えてございます。次に中島参考人、お願いいたします。ご回答申し上げます。まず事実関係として、トマコマイの実証設備で圧入操業をしていたときの操業要員としては20名程度の要員でございました。それから今CO2の船舶輸送の実証をこれから行おうとしておりますけれども、トマコマイとマイズルそれぞれに船積み、出荷の基地を作っておりまして、こちらの操業要員が1箇所15名程度の配置になってございます。実証でございますので、社会実装すると きにはもう少し効率化をして削減していくことはできるかと思いますけれども、1つの目安としては参考になるかもしれないと思っております。その上で例えば、ちょっと全然別の視点になりますけれども、年間例えば1億トン毎年埋めていこうということになったときには、圧入製だけで数百本必要になってくるであろうと、そうすると例えばその数百本の井戸を掘るための掘削利具というのが十分にあるか、あるいはその掘削利具を運転するための高度の技術を持った作業員の方々がどれだけいるか、あるいは液化CO2で運搬するということになればタンクもたくさん作っていく必要がありますけれども、タンクを建造するための溶接技術者がどれだけいるか、こういった問題がまさに先生ご指摘の点だと思っておりまして、これは今後、おそらく先進的事業が今国の方で7件採択されて、これから進んでまいりますので、そこでそれぞれのコンソーシアムの皆さんがどういう形で進めていくのかというのがまず資金石となって、それがさらに拡大させていくときに全体の産業として、いろんなCCSの分離回収、輸送、貯流といったパートごとに、どれだけの人材がいるのかというのをまさに今後検討していく必要があるのであろうと思っております。以上でございます。最後に本庄参考人お願いいたします。
2:52:25
お答えいたします。私ども研究機関でございますので、今まで研究をやってきた実績から申し上げますが、ラボである研究、1テーマについて数名ぐらいで済みますが、実際今、冒頭私がご紹介しました海外のサイト、アメリカのノースダコタ、ゴーシュのサイトをお借りしていますけれども、そちらには我々の研究員数名を派遣しておりますが、現地で数十人の規模の作業員が従事していると聞いております。従いまして、1プロジェクトあたり20名前後の人が圧入事業に携わっていると推測できます。以上でございます。
2:53:17
ありがとうございます。それとあと、富田参考人の方から意見陳述をいただいたときに、貯留所などを設けるときに地域住民への十分な説明と丁寧な合意形成が必要だというふうに意見陳述されたんですけれども、その点について具体的な要望等があればお聞かせいただきたいと思います。
2:53:48
お答え申し上げます。CCSの事業を進める際は、今日も様々な皆様方からもご意見がありましたが、利害関係者の理解と地域社会の需要が不可欠でありますが、そうしたそれに伴う手続きを法律に明記をして担保するという方法もありますが、私どもとしてはどう規定をするのかよりも、どう実質的にそれを担保していくのかということの方が重要だと考えてございます。この点につきましては、審議会の中でも、経産省の方からは、利害関係者の意見聴取については、ガイ ドラインでの記載を検討するといった説明も受けたところでありますが、国会審議の中でも、利害関係者の声をどう受け止めて反映するのか、その道筋をどう担保するのか、この点につきましては、ご議論いただけるとありがたいと存じます。
2:54:46
8年ぐらい前だったんですけれども、ヘリウムガスが高騰した時期がありました。当時、経産省の高圧ガスの担当の人に、なぜこんなに高くなってしまったのと聞いたら、アメリカから輸入しているヘリウムガスが全体の8割、あとはポーランドだとか西アフリカだとか、商業ベースで採掘できているヘリウムガスというのはそんなに多くないんだそうです。それがもっと高騰していったら、今使っているヘリウムを回収するという方向に向くだろうと。高くなりすぎれば回収しましょうと。またもう1回リターンをして使うんですけれども、このCCS事業も同じことが想定される可能性が私はないわけじゃないんだと思うんですね。それから合成燃料を作っていく、いろんなCCUを片屋やっていくと。それでこのCCSのコストの話になってくるんですけど、今で参考人の方がコストダウンっておっしゃるんですけども、コストダウンすればするほどこっちのCCUが機能しなくなる。安い方にものは流れていくわけですから。例えば20年前に超臨界CO2を大学だとかいろんな研究所で使って研究開発してたんですけども、結局今どこもほとんど効かないんです。だからもしこれがある程度の価格が必要だというこのバランスだと思うんですね。水素も一緒だと思います。それを安くすればするほど、CCSの方を安くすればするほど水素に移行しようというインセンティビが働かないと思うんです。ある程度が最後の取り出だって言うんだったら、やっぱりここのところをどう設定していって、ここの水素だとかCCUの方とのバランスをとっていくっていうのが、今後必要になってくると思います。それともう一つは、圧入をかけて、事業をやっているときはいいんですけど、それがある一定期間終わったらジェグメックに移行するんですって言った後の管理をジェグメックがやるんですけど、そうすると今、人数のお話を教えていただいたんですけど、20人はいらなくなっちゃうと思うんですね。例えば30万トンのプラントで20人で今実証されているという話になったときに、それが一つ、長い期間貯留しなくちゃいけない。ある意味では半永久だと思うんですね。そこにどこまでコストをかけられるかっていう、人的な投入も含めてですね。そこのところが一番危惧されるところでありますので、お考えをご専門のお立場で松岡参考人、中島参考人、本庄参考人の方からお聞かせいただければありがたいんです。ではお3人にお伺いいたします。まず松岡参考人お願いいたします。どうもご質問ありがとうございます。CCUSにおけるCO2のポジションというか立場なんですけれども、CCUSというのはCO2を使って何か価値あるものを生み出したいと、例えばメタネーションという事業だと思います。その事業者は実は先生もご理解いただいておりますけれど も、まず水素を手に入れなきゃいけない。同時にCO2も手に入れなきゃいけない。それを、それで持ってメタネーションをやってユーザーに渡す。どうしても必要な人たちに渡していくという、そういうストーリーだと思うんです。その時にその企業にとっては仕入れ値としてCO2を買うわけで、CO2の価格が下がるということは、決してメタネーションみたいな事業を圧迫するということではないというふうに、単純なんですけれども、そういうふうに感じているところです。いろんな議論が多分あると思います。そういう意味で非常に難しい議論だと思いますけれども、ユーザーにとってはコストが下がるし、CCSの方にとってもコストが下がるというのは、ハッピーじゃないかなというふうに非常に単純に考えます。ジョグメットへの遺憾の件ですけれども、一応、例えば事業は30年程度、つまり、火力発電所があったとして、そこにCCSをつけたら、火力発電所の稼働している間は全部CCSが稼働するとい うことです。30年、あるいは40年かもしれません。その後に、その事業者はそこを管理する必要があるわけです。モニタリングする。これは各国によって年数はいろいろ違います。一番長いのはアメリカは50年という数値を上げています。それから、EUは20年、オーストラリアは15年。我が国はどれくらいの数字になるかよくわかりませんけれども、その間は事業者が面倒を見るというか、メンテナンスをやって、その後ジョグメットに渡すという、そういうストーリーになると思います。それで、今の法律の立て付けは、8年後の間、ジョグメットに渡すまでは自分の責任として事業をして、その後は管理費を払うような形になっていたのではないかと思うんですけれども、ちょっと詳しくは知りませんが、そういう意味で、各国、他の国もそういうような最終的な国が管理しますというスタイルをとっておりますので、そういう形になるんじゃないかなというふうに考えています。コストに関しては、 ある意味では事業者がある程度カバーするというような立て付けかというふうに理解しています。以上でございます。この後、中島参考人、本庄参考人にお答えいただきますが、鈴木さんのお持ち時間が終了しておりますので、大変恐縮ですが、簡潔にご答弁をお願いいたします。では、中島参考人、お願いいたします。お答え申し上げます。まず、カーボンリサイクル、CCUでございますけれども、全体のプロセスを眺めると、まずはキャプチャーの部分ですね、CO2を分離回収するというプロセスは、CCSもCCUも同じでございます。分離回収されたCO2を、何か別の生産物を生産するために材料として使うのか、それとも地下に埋めてしまって隔離をするのか、この2つに分かれるものになると思っております。例えば、CCUのあり方はいろいろあると思いますけれども、大量に使えるとすると、やはり合成燃料というのが一つの候補になろうかと思っています。これは、CO2と水素をくっつけて合成燃料を製造して使うということですので、キャプチャーまでのコストが同じだとすれば、こんな合成燃料を作るためのコスト、それから地下に圧入するためのコスト、どっちが安いですかということが一つ出てくるということかと思います。また、合成燃料については、燃料として消費すれば、またそこでCO2が発生してしまいます。一方で地下に圧入すれば、それは半永久的に閉じ込められるということであります。カーボンニュートラルというか、地球温暖化対策の目的は、待機中のCO2濃度を上げない、あるいは下げていくということなので、そこに対しての効果も評価した上で、どうやっていくのかということなので、それからもう一つ、エネルギーの安定供給・安全保障という意味で、合成燃料が果たす役割という、これらの総合的な観案の中で、それぞれの役割分担というのがあるのではないかと思っているところでございます。もう一点、サイトを閉鎖した後のお話でございます。これも2つステップがあって、分離解釈、失礼。貯留サイトで一定の貯留量をずっと貯留し続けて、もうこの器はそろそろ入らなくなるということになると、圧入を停止するわけです。その後、停止した後、しばらくの間はやはり地下のCO2がどう移動するのか、あるいは構成は大丈夫かというようなことも含めて、その状態でのモニタリングの期間というのが一定期間設けられることになると思っています。その上で、地下にも完全に安定してCO2が貯留されているということが確認できて、漏出するリスクもほとんどないとなれば、そのサイトを閉鎖するということになると思っています。つまり、圧入した井戸や乾燥性などを全部埋め立ててしまって、全く元の状態に戻してしまう。その後も、埋め立ててしまった後も一定期間、まだモニタリングをする必要があるかどうか、あるいはその時に必要なモニタリングというのはどの程度のものをするかどうかということが、これは今後議論されていくことだと思っていますし、どこかの段階で事業者からジョグメックさんにその管理が委託されるということになりますので、安定的に貯留されている状態の確認の度合いが進めば進むほど、必要なモニタリングというのはだんだん少なくなっていく。いずれは全くモニタリン グが必要ないというタイミングが来るんだろうと思っています。そういったところを今後、法案成立後の具体的な運用の中で、政省令等で今後議論されていくものだろうというふうに認識しています。以上です。次に本庁参考人お願いいたします。お答えいたします。私からは長岡で行いましたCO2貯留後のモニタリングの状況について、ご説明させていただきたいと思います。私どもは2005年にCO2の圧入1万400トンを無事完了しまして、その後、毎年1回モニタリングをしておりました。この土地は当時の帝国石油開発さん、今はインペクスさんからお借りしている土地でございますので、圧入終了後、一定期間経った後は、私どもは基本的にはそこの現地にはいかずに、1年に1回、厚生官男性派トモグラフィー測定によるモニタリングを1年に1回行っておりましたが、2021年に最後のモニタリングを終えて、圧入制を閉鎖したということでございます。従いまして、それほど多くの人数を我々割いたわけではなくて、1年に1回数名がサイトに行ってモニタリング作業を行ったということでございます。以上でございます。
3:06:33
どうも本日はお疲れ様でした。ありがとうございました。これにて参考人に対する質疑は終わりました。この際、参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。本日は大変貴重なご意見を、あっ、すみません。本日は大変貴重なご意見をお述べいただきまして、心から御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして、一言御礼を申し上げます。ありがとうございました。
3:07:05
午後1時から委員会を再開することといたしまして、この際休憩いたします。
4:19:24
委員長山本一太君 休憩前に引き続き会議を開きます内閣提出 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律案及び二酸化炭素の貯留事業に関する法律案の両案を議題といたしますこの際お諮りいたします
4:20:12
両案審査のため本日政府参考人として文部科学省大臣官房審議官
4:20:18
林隆寛さん 経済産業省大臣官房技術総括法案審議官
4:20:24
辻元恵介さん 経済産業省大臣官房審議官小林いずるさん
4:20:30
経済産業省大臣官房審議官浦田英行さん 経済産業省大臣官房審議官西村秀孝さん
4:20:38
経済産業省大臣官房審議官 殿木文彦さん
4:20:43
経済産業省産業技術環境局長畠山陽次郎さん 資源エネルギー庁長官村瀬芳生さん
4:20:52
資源エネルギー庁小エネルギー新エネルギー部長井上博さん
4:20:57
資源エネルギー庁資源燃料部長貞光雄貴さん
4:21:01
及び環境省大臣官房審議官堀上勝さんの出席を求め 説明を聴取したいと存じますが御異議ありませんか御異議なしと認めますよってそのように決しました 質疑の申し出がありますので順次これを許します
4:21:20
立憲民主党無所属の田島誠でございます 今日もどうぞよろしくお願いいたします5分前にですね 委員長から嬉しいお話がございまして委員長ありがとうございます 先週の私の鴨川の映画ソーラーの件で鴨川市議会が全員でご覧になったということと 行政の皆さんもご覧いただいて委員長は今度鴨川に行っていただくというお話を たまりましたありがとうございますそれでですね 先週の議事録を拝見しますとですねこれは結構斉藤大臣も踏み込んだ御発言でございましてこの件については詳細に把握する必要があると 訪問ですね現地の見ていただく必要性も含めて検討ということですその後どんな状況でございましょうか岸田大臣斉藤さん 引き続き検討しています田島さん ぜひゴールデンウィーク明けぐらいをですね意識して私もお連れしたいと思っておりますので ご検討どうぞよろしく委員長どうぞしっかり見てきていただきたいと思います よろしくお願いいたしますそれでですね 今日は2法案でございますが午前中も参考に4名の有識者の方々から CCSの今日はお話がございましたお話をいろいろ聞いてますとですね正直言って私もこういう手の話は 嫌いの方じゃないものですからワクワクしてきますですね 新しい挑戦のスタートというそういう感じがするわけでございまして 今日はCCSだけでございましたけれどもそれにつけてもですね よく考えれば世界で41稼働 建設段階26ということでですねなんでこんなに遅く始まっているのかなというのは 逆に素朴な疑問にもなっておるわけでございましてそこで最初の質問はですね ちょっと順序を入れ替えましてですねCCSのことを大臣にお尋ねをさせていただきたいと思いますがこれは是非ともですね 力を入れてやっていただきたいと思う一方で少し出遅れ感を感じておられる方も 多いのではないかと役所の説明だとかなりポテンシャルは 日本はあるんだというですねちょっと意外なお話もですね 私も力を受けさせていただきましたそうしたところでですね この法案を審議していよいよスタートを切るということでございますが私は前回も申し上げたかもしれません 山崎も指摘をしておりますけれどもこの環境アセスということはですね やはり大事ではないかなというふうに考えております苦い経験がございまして 先ほど申し上げた鴨川はですね初期の案件でありまして 実は環境アセスは風力発電にしか適用になっていなかったということがございまして結局はメガソーラーであってもですね アセスの対象にならなかったとこんなようなことがございます そうしたことを踏まえてですねぜひとも今回 知見がないから様子を見ているなんていうそんな答弁が前回ございましたが それではちょっと心配でございますむしろ経済産業大臣に このCCSを地域社会でつつがなく成功率に進めていくためにですね やはり環境アセスはしっかりやってもらいたいというお考えをお聞きさせていただきたいと思います
4:24:54
まずですね今般のCCS事業法案におきましては CO2が漏洩する可能性があるなどですねCO2の安定的な貯流が確保されない場合には 貯流事業の許可を与えないということにしていますまた実際の貯流事業の実施に当たりましては 貯流事業者に対して貯流事業実施計画を定めた上で国の認可を受けるということを義務づけておりまして CO2の漏洩を防止するための措置などが適切であると認められない限り 許可をしないということとしていますこうした措置がですね 適切に講じられない場合には要するに貯流事業を行うことができない ということであります加えて貯流事業者に対しましては 貯流したCO2のモニタリング義務や万が一CO2の漏洩が発生した場合 この場合には応急措置を講じるということを義務づけておりましてそもそも貯流したCO2の漏洩が発生しなければ 周辺環境への影響はないと考えられるためこれらの措置を通じて周辺環境に影響を及ぼさない CCS事業というものを実現をしていきたいと思っていますその上で特に海域においてでありますが CO2の漏洩による海洋生物への影響これも想定をされることから 従来は海域の貯流事業に対しては海洋汚染等防止等に基づく規制を講じていましたが 今回本法律案に規制を一元化をするということにさせていただきましたそのため貯流事業実施計画の認可の際には 海洋の環境に及ぶ性強の事前評価も含めて環境大臣とともにその内容を確認するということにしておりまして両省で協力をしながら周辺環境に影響を及ぼさない CCS事業を実現していきたいこれが地域の御理解をいただくような大事なことです田島誠さん 法案の中でやろうとしていることは私も承知しております大臣は結論として環境アセスはやる必要がないという理解でいいですか
4:27:11
まずCCS事業とちょっと聞いていただきたいんですが 環境影響評価法との関係については同法は規模が大きく環境影響の程度が著しいものとなる恐れがある事業について環境影響評価手続の実施を求めているところCCS事業は現段階で環境影響の程度が著しいものとなるかどうかの知見が十分ではないこの間も申し上げたとおりでありますが 同法の対象とする必要性については今後のCCS事業の実態を踏まえた上で検討を深めると環境省においてご判断されているというふうに承知をしております
4:27:52
知見がないからというのはいかにも心配でございますので 世界中でやっておるわけでございます世界の多くの国々で既に動いている案件で 環境アセスはなかったのでしょうか
4:28:06
そういうことも含めて情報を取っていただいて 私はもう一つは斉藤大臣
4:28:12
特にフルスに戻って大臣にやっておられますからね そういう意味では経産省だけで全部完結するやり方じゃない方が 私はいいと思います環境省がしっかりとチェックを入れるような形の環境アセスなおかつこれは法改正必要ございません 省令によって追加をしておそまきながら風力に遅れること 確か8年か10年で加えたというのがメガソーラーの環境アセスでありますそして後から慌てて入れてみても 初期のプロジェクトはアセスをクリアしてしまうとアセスを逃れてしまうという反省が 私は鴨川で非常に残念な経験をさせていただいておりますのでぜひともここは改めて大臣 考えていただきたいと思います後回先に立たずということで よろしくお願いしたいと思いますそれでは環境省も来ていますよね環境省一言お願いできますか 知見がないからというのはちょっと心配ですよ早く知見積み上げてほし いんですけど
4:29:21
お答えいたします 議員御指摘のとおり環境影響評価法の施行の後で追加されたのは風力発電事業とそれから 太陽光発電事業の2つでございますこれは電気事業法に基づく事業として追加をしておりましてその法律に基づくということに関しては今後その新たな事業がさらにその法律に基づくものであれば 法改正が必要になりますその点はちょっと申し添えておきますもう一点そのCCSにつきましては 先ほどもお話がありましたとおり海外の事例あるいは今後事業化されていく国内の事例を十分踏まえてその必要性について 環境影響評価法の対象とする必要性についてCCS事業の動向を踏まえてきちんと検討を 深めていきたいと考えてございます
4:30:14
資料を切って速やかにやっていただいた方がいいと思いますかなり世界から遅れたスタートなんでひょっとしたら経産省はいろいろ環境省に アセスなんかやられるとそこでまた2年3年余分に時間かかっちゃう遅れが広がっちゃうそんな思いもあるかもしれませんよ 本音ではそうやってほしくないですけどそうやって慌ててやって後で大変なことにならないように環境省もしっかりとご検討いただきたいと思っておりますよろしくお願いしますそれでは石炭火力発電の方に移りたいと思います水素の法案も審議をするわけですが今日は水素等の等の方でございまして石炭火力でございます資料をお付けをさせていただいている3番をご覧くださいませ最近まで特使をされていたアメリカのケリー特使ですねそれからつい先日お越しになられてケリーさんの後の方でございますがジョン・ポテスタさんですね私も日米議連で参加をさせていただきましたお二人ともですねこの石炭火力のアンモニア根性ということに関しては過剰に言っていますが長期的な脱炭素への移行を遅らせるということで懸念をなさっておりますそうした声はですね結構先進国どこにも共通でございまして欧米からはほとんど幾同にですね懸念をされているということでございますなぜ私たちのこの国で今政府がやろうとしているアンモニア根性はですね他の国では全然関心も持たれていないのかなぜそうした技術をですね我が国だけはやろうとされているのかその点について大臣の御答弁いただきたいと思います
4:32:19
国によって事情は様々だと思いますが日本のカーボンニュートラルの取り組みというのはですねやっぱり多様な取り組みの組み合わせの中でかろうじて実現をできるような大変難しい課題だと思っています2030年度の46%削減目標の設定を踏まえて2021年10月に閣議決定をされました第6次エネルギー基本計画では非効率な石炭化学のフェードアウトを進めるという風に書いてありました進めるとともに脱炭素型の化学発電への置き換えに向けアンモニア水素CCUSなどを活用しながら脱炭素化を進めていくという方針でありますその中で安定供給と脱炭素を両立していく観点から石炭化力のアンモニア根性に取り組むことはですね我々の目標を達成する上で必要な取り組みだという風に理解をします
4:33:31
いろんな面で連携をしているアメリカも含めてですねこのようにはっきりと懸念を表明されるというのは珍しいことではないかなというふうに思うんですが斉藤大臣のもとにあるいは経産省にですねアメリカからですねこのソリューションはちょっと心配だというような情報は話は来ているんですか具体的に
4:33:55
資源エネルギー庁井上省エネルギー新エネルギー部長
4:34:02
お答え申し上げますアメリカ政府ともですね水素アンモニアの活用についてさまざまなチャンネルで意見交換を行っておりますけれども我が国として置かれている事情を踏まえてですね我が国において石炭化力へのアンモニア根性を進めていくということについてですねぜひともやめるべきだといったようなことは我々としては受けたまっておりません
4:34:27
でもこうやって結構パブリックにはっきり言っているじゃないですか
4:34:41
はいご指摘のとおりでして私どももこうした報道を拝見しておりますまたいろいろな場面でですね意見交換していく中で懸念が示されることもあるかと思いますが私の認識している限りでお答え申し上げました
4:34:56
調べてみますとねアメリカもドイツも割と最新鋭の石炭化力持っているんですよだけど目標定めてスパッとやめるんですねアメリカもこれの強化するみたいです規制をねドイツはもうやめることに決めていると要するにG7の中でやめないのは日本だけのようなんですね絶対成功しないとは言わないけれどもかなり私はハイリスクではないかなというふうに感じるんですねこれ外形的な話ですけども多くの国々からそして研究多くの研究所これ1つや2つじゃないですよググって検索していただくと出てきますけどいろんなところが日本のその石炭化力アンモニア根性は問題だと指摘は多いんですね斉藤大臣これ12月に着任されてちょっと短期ですからねレクいっぱい受けられたと思うんですけど心の底からこれ大丈夫な選択と信じてます?いやいやもう時間がないからこれねもうだって斉藤さんが着任した時に法律できてますからね法案がだからもうやるしかないっていう感覚は分かるんですよだからあんまり聞くと気の毒な感じもするんですがこれ心の底からですねこの石炭化力のアンモニア根性これ大丈夫ですか?勝算あるんですか?
4:36:23
私が心の底から思うことは残念ながら再生可 能エネルギーだけでこの日本のエネルギー供給構造を構築することはできないということは心の底から断言できると思いますそのためにいかにしてですね策定した目標を実現するためにあらゆる道を探っていくかそのうちの一つがですね今委員御指摘をされたアンモニア根性だというふうにいかしています
4:36:49
前半は別に私も反対しないんですよただ残りのいろんな選択肢で今回水素も議論するし今回CCSも議論するし大いにやった方がいいと思うんですよ私石炭化力のアンモニア根性も絶対失敗するとは言ってませんからただ仲間たちの国々がみんな心配してるって言ってるんですこれをきっちり議事録に残して記録に残して後であの時の大臣は誰だ ったかってことはやっぱり検証しなきゃいけないこれ斉藤さんの本にしっかり書いてあることですからなぜかつての先週もお示ししましたけど斉藤さんの本の中でですよなぜ日本は失敗したのかの4つ目にちゃんと書いてあるじゃないですか選手をしっかり深く洞察した正確な選手を残してこなかった失敗の記録も成功の記録もやはり残していかなきゃいけないと思うんですよだから私はねこれは絶対失敗するとは私も言いたくないし思いたくないですよしかしかなり無理をして今回突っ込んでいくような気がいたしますまあそれ斉藤さんだから是非ね役所のスタッフが一生懸命やって説明されたとしてもご自身でしっかり考えていただいてここで立ち止まることはね私も見てきましたジェラの壁難解力なんてもう動いちゃってますからまずは動き出すんでしょうけれどもしたがって私の今日の問題意識はどこかで立ち止まる勇気も必要になってくるんじゃないかということをね是非大臣と共有したいしこの本を読めばですよまさに失敗の本質と同 じようになぜ日本は負ける戦にどんどん突っ込んでいったのかということを書いてあるわけですよそれを分析されているそれが繰り返されているんじゃないかと本に書いてますね今のこの時代もその繰り返す戦闘にひょっとしたら残念ながら斉藤大臣がこういうタイミングで今大臣になられて可能性は私はゼロではないと思ってんですよそうなってしまうと非常に残念でありますのでそのことを続けて議論をさせていただきたいと思いますそれでは技術的なお話をさせていただきますがあの配付資料のですねならをご覧をいただきたいと思いますこれジェラさんからいただいた資料なんですけどねこれ釈迦に説法ですけど石炭火力は天然ガス火力の2倍の co2を出しますということなわけですねアンモニアの根性を20%から始めて50%になるのは50%以上ということで30年の前半ですよどこまで行くと天然ガス火力と同じ co2の排出量になるかということは50%では足りないんだと私は理解していますアンモニアは co2をもともと製造の時に出しますからねそうすると何が言いたいかというと2030年代前半に50%以上の根性を実現するということは2035年前後にようやく今の天然ガス火力と並ぶぐらいの co2の排出削減なんですよ
4:39:51
もう一つ言わせていただくと2つ前のページご覧くださいこれ最初の2017年の水素戦略なんですけどもこれ大臣ね当時アンモニアの言葉も石炭火力の根性も何も出てこないんですこれ2017年時点で世界で最初に水素戦略を立案しましたとその後40カ国以上が追従しましたとしかし当時の戦略は水素発電だったんですそこに発電というところにありますけどもつまり水素発電であり天然ガス火力に対する水素の根性は柱として考えられたかもしれませんが石炭火力のアンモニア根性というのはどうも後付けだったような印象なんですね私は取ってつけたような印象です背景に何があるのか次の資料をご覧く ださい資料の6でございますがこれは国の石炭火力なんですけど新品2019年以降だけで9機も新たに作ってるんですねこれアメリカもゼロじゃありませんドイツにもありますがやはり一番多いのは日本なんです日本は19年からわずかまだスタートから5年経っていないようなのが9機もあるまあ典型的には横須賀ですよジェラさんの横須賀のね前の環境大臣のご地元ですけど私は大丈夫かなって当時からずっと警鐘を鳴らしてました要するに座礁資産になるのが目に見えているのに何でやるのかな10年後20年後に石炭火力動かせるんだろうかそういう懸念がありました従ってそういう民間の事情を踏まえて後から水素戦略の中にこのアンモニアの根性というのを無理やり入れ込んだんではないのかなという私は印象を受けているんですが斉藤大臣どういうご認識ですか
4:41:53
私自身も資源エネルギー庁勤務3回やっておりましてその環境変化技術の変化っていうのは絶えず結構ドラスチックに起こるんですよそれに応じてその内容が変化していくってのは当然のことであるということでありますさらに加えていえば石油もダメ石炭もダメ原子力もダメで本当に日本の安定供給というものを責任を持って進められるかという問題もありますできるだけあるものを利用しながらしかし設定した目標は達成していくという姿勢で取り組むということが大事だと思っていますそれで根性についてですけど根性の技術は我が国にまず強みがありますアジアを中心にエネルギー需要を石炭火力で賄う状況これ続くんです残念ながらそういう中において安定供給と脱炭素を両立できる現実な手段としてこういう国々ではニーズがあるわけですね具体的には中国や韓国に先んじて石炭火力の比率が高いインドやインドネシア等の現 地エネルギー企業とともに導入の検討を実は今進めているんですねまた中国や韓国もアンモニア根性への技術開発に今参入し始めておりまして窒素酸化物や一酸化二窒素への対応アンモニアの着火や燃焼の安定性といった課題の対応は日本に有意があるんですこのため大共生が深刻なアジア諸国において中国や韓国と差別化が図れるという意味でもですね私はこれを追求すべき技術だと思いますよいち早く信頼性の高い脱素酸素技術を商用化してある意味産業政策としてアジアのマーケットを中心とした市場を何としても獲得していければいいなと思っています
4:43:41
私もですね先週ジェラさんに行ったときに例として挙げたのが車のハイブリッドカーなんですねエンジン車の時代に日本のメー カーがハイブリッドを他の国がやってないときに頑張ったということで今や電気自動車も出てきておりますが擦り合わせ技術というのがちょっとめんどくさそうな技術ではあるけれどもそれをやり切ったことで一世を風靡して今日まで続いているとこのアンモニア交渉というのはねちょっと自動車産業のハイブリッドカーみたいな感じがしますねということを私は申し上げてそれはそれで私もそう思いますただ違いはハイブリッドカーはガソリンしか使わないわけですよある意味ねだからこのアンモニアというところはやはり悩ましいところで石炭火力だけで何かハイブリッドができればいいわけですがこのアンモニアが果たして価格面技術面で大丈夫かという点を少し掘り下げてお伺いさせていただいておりますだから大臣が強調されました私もですねもしアジアがそういう形でかなり石鹸できれば日本にとっていい産業戦略になると思います申し上げるとおりアジアは石炭火力が多いですからね私はかなりハイリスクな賭けに出ているなという印象を持っているということを申し上げておきます技術の点を先ほど確認しましたがもう一つコスト面でございますが水素にもう少しなぜ安心感を感じるかというと用途が多岐にわたるということが見えているからであります他方でこのアンモニアはですねこれまで肥料で使われてきたわけでありますがまずそのサプライチェーンというのは肥料のサプライチェーンと燃料のサプライチェーンでは全く新しいものをゼロから作り上げるという理解でよろしいでしょうか
4:45:45
お答え申し上げます委員御指摘のとおり今ま でアンモニアは肥料の原料としてずっと使われてきてこれはサプライチェーンが確立していると思いますただ今般のようにですね例えば発電所で使うといったような大規模な燃料として使う場合については新しいサプライチェーンが必要だと思いますただ使用する船舶が今まで小規模あるいは中規模だったものをより大規模化して運搬効率を高めるといったようなところにとどまる変化でございまして全く運んでいなかったようなものをですね新たに運ぶといったようなことはございません
4:46:24
サプライチェーンもですね原料アンモニアとは異なるものをこれから作っていくということでそして気になるのは水素のように滝に渡る用途がどこにも記述がなくてですね主に石炭火力発電なんですねもうちょこっと船があるというふうにも書いてございますけれども飛行機には適用にならないということでこれどこまで行ってもですねこの石炭火力との相性が燃焼スピードでいいこのアンモニアの根性が成功しない限りは燃料アンモニアのサプライチェーンもできようがないしそしてもう一つやっぱり一番気になるのは価格が下がるんだろうかという点ですね水素はやはりこれから世界中先ほど申し上げたとおり戦略を打ち上げたのはもうすでに40カ国を超えています日本が先頭を走っているかもしれないけどだから世界中で価格競争が起きますから太陽光も風力もそれから蓄電池も20分の1に価格が下がった同じようなことが水素も起きるかもしれないしかしアンモニアは燃料アンモニアはどうやって価格が下がるんですかそこは非常に気になるところです大臣いかがですか
4:47:36
あのですねあの少し敬愛する田島委員のご質問に少し寄せて答弁をしますと確かにアンモニアの根性技術というのはこれからのところが正直ありますそのリスクについては田島委員はとてつもなく大きく感じておられるかもしれませんが私どもはそこまで感じておりませんので追求すべき技術だろうと思っていますその上で価格につきましてはこれはもう少し技術的な検討が進まないとなかなか見通すことは難しいというふうに思いますそれは何もアンモニア根性に限らずあらゆる新しいエネル ギーというのはそういうことになっていくんだろうと思いますただ確かにおっしゃるようにこれからサプライチェーン自身も構築をしていくことになりますとそういった意味では金の努力が必要だろうなということはわかります
4:48:29
リスクがとてつもなく大きいかどうかですねこれはわからないですけれどもねしかし用途が非常に限られているというのは懸念材料だと思いますそしてもう一つはこの資料の最後にMRJもくっつけさせていただいてねMRJも私たち胸高鳴らせた思いがあるんですが何か会えなく6回延期で残念な結果したらたまたま今日の日経一面トップに出てまし たよMRJ、MSJがね再挑戦だちゃんと反省ということも入ってましたね日経の記事はねだから私はいいんですよ500億投じた失敗に終わっただけどもう一回挑戦する500億が大きいか小さいかは見方によりますが今度の航空産業5兆円使うと言ってますから1%ですよ授業料かもしれません見方によってはねこのアンモニア根性がちょっと気になるのはですねこれがポシャルとCO2のバジェットという意味ではかなり他の先進国に遅れをとってしまうつまりうまくいけばですよ根性が進み先進に移りそしたらCO2は2050年カーボンニュートラルに向かって1.5度目標とまさに政府が言っている整合的な形で進められると思いますがこれポシャったら振り出しに戻りますよねだからセットでCCSなんじゃないかなという気がしてねこれ失敗した時は全部CCSっていう風な過大な期待を今度CCSに向けられる可能性もあるのかなと思うんですよだから私はこの巨大なリスクとおっしゃいますけども私はね金額以上にこの道を選んでしまってうまくいくと考えているけどもCO2削減にちっともつながらないということで10年後にもう根性戦勝の道を諦めるとMRJのようになった時にカーボンバジェット上は大変大きな消費を既にしているから日本に残された時間はなくなってしまうんじゃないかこれ質問の一つにも入れてましたけれども2050年にカーボンニュートラルだけじゃないですよね大事なことはそれは瞬間風俗ですから2050年にカーボンニュートラルのためにやらなきゃいけないことは道のりとしてバランスシートとしてカーボンバジェットを節約しながら1.5の目標を整合的に達成するというのは先進国として私は義務だと思いますよこれはG7で歌っているわけでございますね私はここを大きく外れてしまうんじゃないかこれをアンモニア懇賞の最大の私はリスクだと思っているんですが大臣はいかがですかそこは資源エネルギー庁先に
4:51:02
いやいいよ大臣でいいよ大臣手を挙げていいじゃん部長その後に補足一言だけアンモニアの懇賞の関係でございますけれども発電用途以外にも技術的に産業用の熱需要のところでアンモニアを燃やしていきたいといったような要望が複数の企業地域から出てきておりますあるいは以上でございます
4:51:34
あんまり固定的に考える必要は私はないと思っていまして状況は変わりますから流動的なところも踏まえまして技術開発の要素も見ながら進展状況を見ながらそしてccsの進捗状況を見ながら約束した目標を達成していくということに尽きるんだろうと思いますそれでカーボンバジェットの話ありましたがまずパリ協定では排出削減水準やその実現手段については各国の判断に委ねられていますその上で私どもは2050年カーボンニュートラルおよび2030年度46%削減の目標を達成に向けて現在オントラックで削減を進めているというふうに考えておりますのでカーボンバジェットを直ちに導入する必要はないというふうに考えていますがいずれにしても国民生活に欠かせないエネルギーの安定供給を前提に排出削減と経済成長をともに実現していくGXの取り組みこれ状況に応じて柔軟性も必要だろうと思いますが引き続きしっかりと前に進めていきたいと考えています
4:52:39
大臣が自信を持って前に進めるのは結構なことだと思うんですがちょっと大臣ね
4:52:47
フルスに戻った感覚はね農水大臣になられた時法務大臣になられた時のような緊張感が私はないと思うんですよじゃあそれはすみませんそれはちょっと行きませんそうじゃなくてやはり緊張感がなくなるようなやはり仲間意識が生まれやすい場所にいると思うんです私は斉藤さんがだからそこはやはり常にね警戒意識を持ってやっていただかないとやはり自分が今までやってこられなかった農水とか法務の分野とは違う分野であるけれどもここは慣れているかということになると私はリスクが逆に高まるんじゃないかという心配もしております言葉に気をつけますので
4:53:25
ご助言はですね大変そういう面もあるかもしれないというふうに思い当たるところも無きにしましてしっかりやっていきたいと思います
4:53:37
これは西村大臣のときも申し上げましたけどね2代続けてそういうことにな ってよっぽど困ったときの斉藤さんという話になったのかもしれませんけれどもそこはくれぐれもよろしくお願いしたいと思いますそれともう一つはやはりですねいろんなことが変わりうるとどんどん変わっていくからということがこの法律にも表れていてですね多くのことが書き込まれてないんですねいろんなことが施政省令に委任をされているような感じに移りますあとはやはり私はこれは経済産業省のフリーハンド法案という印象があるんです結構経産省だけで何でも決めていけると指針も含めてね環境省にちょろっと相談するみたいなことも書いてますけどもこれでいいのかなっていうのが先ほどのアセスと同じ問題意識ですねこれ先ほど委員長からも御指摘いただいた鴨川の件で私もうあと2つ反省点があってねこないだ申し上げた点ですが1つはアセスができなかったこと2つ目は認定のタイミングで価格を決めたことなんですよこれは法律事項じゃないんです3つ目は最初の3年間を利益交流期間とか言って上乗せしちゃったんですねこれは私たちの法案のもとにはなかったけれども当時の野党のヒットリジーここに座っていた西村康人さんのもとで法案修正したんですよ私たちもそれに応じてしまったそれが今の南朝宴のもとの私は一番最初の3年間に一番集まってますから駆け込みがあって御案内のとおりですね私は本当に残念なことで失敗だと思ってますその点に関して再生可能エネルギーもフィットも必要だったけれども制度設計の細部で失敗したまさに悪魔は細部に宿るなんですよだからね斉藤さんこれ読んでも読んでも具体的 な言葉があんまりなくてこの法案私も読ませていただきましてそんな長くないから例えばどういうものが低炭素なのかの数字が水素は3.4だとだけどアンモニアは未だ決まっていないんですよ0.84という話もあるけれども決まってないんですよこれ全部後から決まるっていうことでね本当にそういうことで大丈夫か経産省に全部任しとけというふうに読める法案なんですねで経産省の方が今大臣になされてて私はちょっと危うさを感じます一つ例を挙げますが3.4これは水素の話ですけどもこないだ先週山崎さんかどなたかの答弁でいやアメリカは4だとEUは3.4だと厳しい方に寄せましたという答弁があったんですがこれはちょっと通告してないんでねもし役者で説明できれば実はアメリカはですね4カテゴリーに分けていてその強度というんですか炭素の度合いが高いところはね4までは確かにあるんですがその補助は本当にわずかなそしてその下にもうあと3つさらにレベルを上げていてグリーン水素までね一番レベルの高いところはこれは税額控除ですけど3ドルだから3ドル1ドル0.75ドル0.6ドルこの0.6ドルが先週ご説明のあった4なんですよそうすることによって一生懸命事業者はグリーンの方にグリーンの方に向けていく努力をするということなんですねしかし今回の我々の方は何もそんなこと書いてないでこないだは4じゃなくて3.4にしましたEUと一緒です何かちょっと違うんじゃないかなと思うんですけどそういう話は我々には資料がないですよ外部のいろんな情報を取らないとどうですかその点の懸念は
4:57:10
お答え申し上げますアメリカの制度でですねどういう基準になっているかというのは委員御指摘のとおりだと思いますあとEUの基準も先日お答えしたとおりでありますが我々といたしましてはですねこの法案の立案していく中におきまして審議会での執行審議かなり細かくやっていただいておりますすべて公開されておりますしパブリックコメントもいただいた上で策定してきております御指摘の今後の低炭素水素の基準につきましてもしっかり審議会等で御議論いただいた上でですねパブリックコメントもかけて省令あるいは政令等必要な法体系に落としていきたいというふうに考えてございます
4:57:57
いいんですよ一生懸命やってくれてただ今言ったような4段階のような話は先週もなかったですよねだって意味が違うじゃないですか3.4クリアしすればいいとかそういう話じゃなくて常に努力をしてグリーンに近づけることを制度設計で組み込んでいるのがアメリカのやり方だよそれがないじゃないですかってことを申し上げているんですだから私ねそういうことが一切わからない法案になっちゃってるからなかなか評価がこれ難しいし私たちに全部お任せくださいっていうのは私は良くないんじゃないかと斉藤大臣だからこそそれは強調させていただきたいと思いますそこでですね私はご提案を申し上げたいんですがやはりもうすでにジェラさんが始 めていると先週ジェラさんに商参はありますかと言ったら2秒間が空いてありますと答えましたよ商参はもちろんあるわけですね先ほど大臣も表現していただいたようにアジアに打って出れる可能性だってあるわけですよしかしながら私はそうじゃないシナリオも当然想定はしなきゃいけないということで私の方からですね申し上げたいこととしてですね仮にですねこの政策判断制度設計が誤りだったこれ先ほど言ったように私は実際のケースとしてこのフィット法でも悪魔が細部に宿って国民負担につながってしまったような残念な点があるのでぜひとも今回これから始めることに関してもですねその誤りが傷口が広げないためにも私は2つのことを御提案申し上げたいと思います1つはですね毎年の国会への報告ですこれは今他の委員会で議論しているいわゆるセキュリティに関する ものですね経済安全保障こちらでやはり修正がなされたということを聞いています国会報告ですね1年に1回それから見直し規定が今5年というふうになっていますがこれもですねいろんな法案でこういう見直し規定を入れるのはPDCAとして当然かもしれませんが私は先ほどの大臣がおっしゃったように激変する環境の中にあってこういう制度設計で良かれと思ったけどそれがあだになることだって当然考えられる私たちはそういうことをね慎重に考えるべきだと思っております特に最初のスタートダッシュのところはですね私は5年では長すぎると思っております2年の見直し条項というのをですね私は入れるべきではないかというふうに考えておりますそれからもう一点確認したいのはまもなく第7次のエネルギー基本計画でございますが理論上は第7次第5次から入ったアンモニア根性ですが第5次第6次に入っているアンモニア根性がこれからの検討の結果第7次では落ちるつまりもうちょっと支援はできないというふうに当然考え方が変わる方針が変わる可能性はあるのかないかをお答えください
5:01:00
これから第7次の基本計画が検討することになっておりますのでその今の時点でですねどうなるということについて私の方から言及するのはこれから検討していただく審議会の先生との関係上も適切ではないと思うので控えるしかないかなと思っておりますがいずれにしても委員おっしゃっていることはわかるので柔軟にいろんなことが起こり得るからということその点は私は肝に銘じて失敗の傷口を広 げながら決めたことに固執するということがあってはならないと思っていますので私が大臣である限りはそういう柔軟性を持って対応していきたいと思っています
5:01:47
本当に期待したいですよこうやって過去の歴史まで分析をなさって本まで表されているわけですからそして今の時代が当時の時代と重なるとまで書かれていらっしゃるわけですそれで今こういう未知のプロジェクトに挑戦する責任者としていらっしゃるわけですからねただこれ難しいのは入っていくときにはみんなで元気にやるんですよこないだどなたかも言ってたじゃないですか経産省の文化だと言ってお祭りのようにそれはいいことですよだけど潮が引いたように誰も忘れるんですよそういう意味ではこれはみんな人事異動 で移動されますよねだから私はフィットの時だってそうでねあれだけ盛り上がって始まってもね2年3年5年経つと誰もウォッチできてない状況が起きてそして全国でひどい鴨川のような事例が10年もほったらかしにされている私がそれを知ったのはわずか5年前ですから恥ずかしいことにだからウォッチできないんですなかなかだから私は念には念を入れてねやはり国会報告という負担をかけることでやはりちゃんと1年ごとに整理をして状況の変化も把握をしてということをレポートにまとめることそして見直し規定ももっと短縮するということをねぜひ立法府として検討していただきたいというふうに考えておりますまた有識者がいらっしゃるから言えないということですけど可能性としては個室するわけじゃないんだったら落ちる可能性もあるというふうに私は受け止めさせていただきました時間で最後でございますが資料の2をご覧いただきたいと思います実は今日ニュースが昨日の夜ですが流れてね政府自治体の太陽光発電導入目標の数%止まり率先できずというニュースも流れたところなんですけどね本当にあらゆるこれも世界中から指摘をされてますが日本だけが異常な状況になってまして太陽光特に太陽光ですねガタ落ちになってるんですね全然増えてないそして前の資料1番の資料に戻ってくださいこれもIPCCからのIPCCご存知ですよね195か国ですよ組織の目的は各国政府の気候変動に関する政策に科学的な基礎を与えること最新の科学的知見の評価をすることですよその団体の評価結果はこれですこのグラフの見方は斉藤さん1番上ですそのグラフの見方は風力と太陽光は極めて安上がりな気候変動対策だということです大臣は先ほどこれだけでは全部はできないおっしゃるとおりだと思いますしかし これをどれよりも力を入れてやらなきゃいけないけれどもこの日本はそれができてないんですよ全くできてないんです今日の新聞もそれを日本ができてないだけじゃない政府ができてないんです目標の数パーセントですよこれ国土交通省にも同じ質問しましたけどね全然目標達成できてないこういう状況にあるこれではねそれは原発も必要だCCSだけじゃなくてアモニア根性もあれもこれもやらざるを得ないような環境に自ら追い込んでいると私は思いますよ斉藤さん大臣になられてまだ間もないですけれどもこの10年間のこの我が国の道のりサイエネションエネあまりにも適当というかね本気になって進めるということができてないと私は思いますよ法案ぐらい出してですね私たちが出した法案は継続審議になっております公共的な建物が率先 してやることによって価格を下げていくという役割を果たすそれが一向にできてないから世界一ソーラーのパネルの設置代ソーラーのパネルのハードの代金が世界一ロシアと並んで高い国ですよ日本は
5:05:41
ここが私は一番の問題なんですだからCCSにやはり危機感を持って取り組まなきゃいけないしアモニア根性もハイリスクでも突っ込んでいかなきゃいけないおっしゃる通りですよあらゆることをやらなきゃだめなような状況に追い込んでいるのは自らだと私は思っているんですね経済産業大臣になられる前からそのご認識が終わりなのかそしてこれから再エネ省エネどうしていくかということを改めて最後に御答弁いただきたいと思い ます佐藤経産大臣申し出すの時間が経過しておりますので簡潔な答弁でお願いいたします簡潔に答弁できる内容じゃないんですがいずれにしても私は経産大臣になる前は経済産業政策をあまり関与していませんでしたがただこのカーボンニュートラル2050年それから2030年の目標については極めて高い目標であるということだけはよくわかっているしその中でやはり再エネを重視して進めていかなくてはいけないという思いはずっと強く持ち続けてきています田島さんあまり強さを感じませんでしたが次回に引き継ぎたいと思いますどうもありがとうございます
5:07:11
立憲民主党の落合高幸でございます本日はガツ炭素成長型経済構造への円滑な移行の ための低炭素水素等の供給及び利用促進に関する法律案いわゆる水素社会推進法案について質問をさせていただきますまずですね岸田政権経済成長戦略の柱の一つにGXグリーントランスフォーメーションを掲げておりますこれは化石燃料を使わないで二酸化炭素を出さない経済社会を実現しようとそしてその変化を経済成長にもつなげていこうということでございますそしてその手段としてこれまでもいろいろな法案が審議され通ってきました再エネを強化するそれから再生可能エネルギー等を促進するということが政策として進められてきましたそれで今回ですねそれでも対応できない分野に関しては水素を活用しようという話でこの法案が出てきたわけでございますこの水素を小エネ再エネで対応できない分野に位置づけて国費も投入して民間投資も大きく換気をしていくというようなことでございますがなぜ水素がですね選ばれたのかと小エネ再エネに対応できない部分でなぜ水素を選ばれたのかと今まで国民にはそんなになじみがあるものではありませんが国民負担ですとか民間の投資も大きく経産省が換気をしていくわけですのでわかりやすく改めてご説明をいただければと思います
5:09:15
水素はですね再生可能エネルギーをはじめさまざまなエネルギー源からまず作ることができます燃焼時にCO2を排出しないということからですね我が国のカーボンニュートラル実現に向けた突破口となるエネルギーの一つではないかと思います加えて水素は燃料としての利用にとどまらずですねアンモニアや合成メタン合成燃料等の原材料としても活用可能であるということから幅広い産業分野での活用が見込まれるということでありますこのように水素は今後燃料用途に限らず産業分野での幅広い活用が見込まれておりまして水素社会推進法案の支援対象の中でも中核をなす物質であることから例示としても水素をですね規定させていただいたということであります
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私もいろいろ改めて水素を調べまして化学の元素記号の一番が原子記号の一番が水素なんですよね宇宙で最も存在している物質だそうです物質の中で最小一番小さい最も軽い燃やすと酸素と結びつきますので二酸化炭素は排出しないで水になると作る時も余剰のサイエネとかも使えますので組み合わせとしてはある程度相性がいいかもしれません一方でデメリットも調べてみますとまず化石燃料と比べると体積が大きくなってしまうという ことそれから沸点ですとか有点がものすごく低いので運ぶために液化する際には大量の電力を消費するそれから保存にも冷やしとくための電力が必要であるそれから最小の原子ですので物質ですので少しの隙間でも通過してしまうので密閉する時に材料ももろくしてしまいますし密閉自体もしづらいとそれから気化しやすいのでLNGよりも保存が長期でできないどんどん気化してなくなっていってしまうというようなデメリットもありますですからこのメリットとデメリットをうまく組み合わせていかなければうまく経済性も兼ね合わせた利用ができないというところはしっかりと認識をして国の方向性を決めていかなければならないというふうに思います今回の法案では水素等を産業それからモビリティそれから発電に主に使うということです