19:45
これより会議を開きます。内閣提出「生活困窮者・自立支援法」の一部を改正する法律案を議題といたします。この際、お諮りいたします。本案審査のため、本日、政府参考人として、厚生労働省社会援護局長浅川智明君、国土交通省大臣官房審議官矢本昌吾君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。よって、そのように決しました。質疑の申し出がありますので、順次、これを許します。
20:28
立憲民主党の伊坂信彦です。本日はトップバッターなので、法案の理念の部分から伺います。大臣は、居住福祉という言葉はご存知でしょうか。これ、神戸大学の早川和夫名誉教授が提唱し、阪神淡路大震災で広まった概念、新しい概念であります。その頃、私は、市会議員で震災復興の市民運動などで早川先生とご一緒しながら、繰り返し、この居住福祉の必要性、重要性についてお聞きをしてまいりました。当時は、震災で壊れた家というのは、個人の財産という扱いで、その建て直しに税金を投入するなどということは考えられない時代でありました。しかし、神戸を中心に全国で2400万人の署名が集まり、そして被災者生活再建支援法ができて、本年1月の野田半島の地震では金額を倍増しようという議論までできるようになってきたわけであります。そして今回、福祉と住まいの政策を結びつける法改正が提案をされたということは、早川先生も天国から喜んでくださっているというふうに思います。居住福祉という考え方は、一言で言えば、住まいが福祉の基礎であるということであります。貧困だから不十分な住環境に住むのではなくて、住環境が不十分だから貧困や病気や孤独になってしまうという考え方であります。大臣に伺いますが、この居住福祉という概念について、どのようなご見解をお持ちかお答えください。
22:24
今の委員からのご説明を受けて、改めてこの居住福祉という考え方は大切な考え方であり、かつまた現在のような、野党の自信の発災後、今の復旧復興の中でこうした概念というものが活用されることが必要だというふうにも考えます。また、単身高齢世帯のさらなる増加、それから持ち家比率の低下などにより、今後住まい支援のニーズがますます高まるものと想定をしております。このため、令和4年12月に取りまとめられた、全世代型社会保障構築会議報告書においても、住まい政策を社会保障の重要な課題として位置づけ、そのために必要となる政策を本格的に展開すべき旨が盛り込まれたものと承知をしております。お尋ねの居住福祉という概念につきましては、厚生労働省として使用しているものではございませんけれども、住まいは生活の基盤であり、その安定した確保を図られることは重要であると考えます。また、居住と福祉の関係について申し上げれば、各種福祉サービスは安定した住まいを基盤として行われるものであることから、居住の支援は重要なものと考えているところであります。
23:50
ありがとうございます。ちょっと通告の順番を変えて、2番、3番とばして4番目以降から先に質問いたします。居住福祉における住環境には、この住宅のハード面だけでなく、そこに訪れる人などの人間関係であったり、あるいは法制度などのソフト面も含まれます。今回、国土交通省の住宅セーフティーネット法が改正され、民間の居住支援法人が、低所得者や高齢者、また障害者や子育て世帯の見守りをして、必要があれば福祉につなぐ居住サポート住宅というものが創設をされます。