19:55
これより会議を開きます。「内閣提出『脱炭素』成長型経済構造への円滑な移行のための低酸素水素等の供給及び利用の促進に関する法律案及び二酸化炭素の貯留事業に関する法律案」の両案を議題といたします。この際、参考人出当要求に関する件についてお諮りいたします。「来る27日(水)午前9時、二酸化炭素の貯留事業に関する法律案審査のため、及び来る29日(金)午前9時『脱炭素』成長型経済構造への円滑な移行のための低酸素水素等の供給及び利用の促進に関する法律案審査のため、それぞれ参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては委員長にご一人願いたいと存じますが、ご異議ありませんでしょうか?」「ご異議なし」と認めます。よって、そのように決しました。引き続きお諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として、金融庁総合政策局三次官 柴田達文さん、経済産業省大臣官房技術総括法案審議官 辻本恵介さん、経済産業省大臣官房審議官 小林いずるさん、経済産業省大臣官房審議官 田中和重さん、経済産業省大臣官房審議官 浦田秀幸さん、経済産業省大臣官房審議官 利伸文さん、経済産業省産業技術環境局長 畠山陽次郎さん、資源エネルギー庁長官 村瀬芳文さん、資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策 統括調整官 山田人史さん、資源エネルギー庁省エネルギー新エネルギー部長 井上浩郎さん、資源エネルギー庁資源燃料部長 貞光雄貴さん、環境省大臣官房サイバーセキュリティ情報科審議官 上谷陽一さん、環境省大臣官房審議官 奥山雅也さん、環境省大臣官房審議官 前田光也さん、及び環境省大臣官房審議官 堀上雅里さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、 御異議ありませんでしょうか。御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
22:38
おはようございます。立憲民主党山崎誠でございます。 本日もどうぞよろしくお願いいたします。いよいよ法案でございますが、水素社会推進法、そしてCCS事業法が上提されて、これから質疑ということでございます。トップバッターということですので、まずこの基本的な水素CCSの位置づけについて議論させていただこうと思います。先日、JELLAさんのですね、壁南火力発電所を訪問してまいりました。巨大な石炭火力発電所でございまして、比較的運転開始から日の浅い施設もですね、2基あるということで、この脱炭素の流れの中で、とかくですね、やっぱり石炭火力というのが敵視されるみたいな中で、どういうふうにこの設備を生かしていけるのかということで、非常に悩まれていると、そういう印象を強く持ちました。そうした悩みの中からですね、今取り組んでいらっしゃるアモニオ根性というソリューションが出てきたんだろうと、そして今回の法案でもそうした取り組みを一定後押しをするということで、議論を進めていくんだということは、十分に理解をしたところでございます。新設のですね、石炭火力発電所なども抱えているJELLAさんでありますから、世界の潮流はその石炭火力からの撤退ということでね、配慮を進めていくということになってますけれども、その撤退の選択肢も容易ではないということを理解をしているつもりであります。そういう中で、いかに今度トランジッションというかね、移行をうまくやって、そして決して後ろ向きではなくてね、成長、そして発展、日本の産業の再生につなげていくかという、そういう視点で、この両法案がどう機能できるかというところが今問われているんだろうと思います。改めて振り返りますとですね、菅政権以内、2050年にカーボンニュートラルという目標を定めたと。これは私も大賛成でございますけれども、これを受け取らざるを得ないのが産業界。そして一方で現行の電源構成だとか産業構造というのを何とか維持していきたいという思いも、やはり産業界には強いのではないかと。そうした2つの声を合わせるソリューションということで、水素CCSが出てきたのではないかというふうに推測をしております。こういう前提で、このGXにおける水素の活用、CCSの位置づけについて、どのようにお考えになっているのか、経産大臣にまずお尋ねをしたいと思います。
25:35
まず水素の位置づけですが、二酸化炭素の排出削減とワンクイーンの経済成長をともに実現をするGX、これに向けましては、鉄鋼や化学、商用車といった脱炭素化が難しい分野において、低炭素水素等の利用を促進することが必要であります。また、再エネの変動性を補う調整力や供給力を確保する観点から、引き続き重要な化学発電についても、カーボンニュートラル実現に向けては、低炭素水素等の利用を促進することが必要であると考えています。このため、今回、水素社会推進法案における支援措置を通じまして、これらの分野において、低炭素水素等の需要と供給の双方を立ち上げて、GX実現に向けて取り組んでいくこととしているところであります。CCSの位置づけについてもご質問ございました。2023年7月に閣議決定されましたGX推進戦略においては、2050年カーボンニュートラルを実現する上では、安価で安定したエネルギー供給によって国際競争力の維持や国民負担の抑制を図りつつ、徹底した省エネ・再エネの最大限導入などに加えて、水素・CCSなどあらゆる選択肢を追求するとされ、CCSも位置づけられています。CCSの役割については、鉄鋼や化学などの産業や発電、低炭素水素等の製造における脱炭素化手段として利用されることが想定されます。海外においても、各国がカーボンニュートラルの宣言をする中で、近年、予算や税制などCCS事業に対する様々な導入支援制度を設けるなど、CCSの導入加速化に向けた動きが見られるところであります。そうした中、我が国においても、こうした世界への動向を踏まえつつ、2030年までのCCS事業開始に向けて、事業環境の整備を積極的に進めていきたいと考えているところです。
27:52
ありがとうございます。繰り返しになりますが、化石燃料中心の既存のシステムを単に延命するためのCCSや水素活用では、私はいけないと思っています。なぜかと言えば、今は気候危機でエネルギー転換の大きな時代の流れがある中で、2つの戦略が基本的にあると思います。1つは、既存の産業をできるだけ維持しな がら、化石燃料や原発や原発自体の一件があるかもしれません。今は水素やCCSを組み合わせて、既存の産業構造をできるだけ維持したまま、延命的に産業を続けていくという方向性です。もう1つは、新しい産業構造に変えようと考えています。省エネや再生可能エネを対応し、蓄電などの技術を活用し、一部の熱の活用をうまく進めて、新しい産業構造で社会や企業の活動などを維持しようという2つの戦略です。今、公社の方は変革です。今までよりも違う仕組みに変えなければいけない。変革のベクトルであって、既存の産業を維持しようというベクトルとは違うものだと思います。日本はどちらを取るのかということが、やはりベースにならなければいけないと思います。水素やCCSは、私は新しい産業構造への移行機のツールとしてあるものだと思います。水素は一部、どうしても転換が不能な部分に活用していく非常に極めて重要なエネルギー資源だと思っています。日本の産業界の生き残りの道、私が今なぜこれが必要かというと、産業の成長のためにも、成長している分野にどんどんシフトしていかなければいけない。これも社会に説法でありますけれども、再生可能エネルギー、今これだけ世界中で伸びている太陽光とか風力、日本はかつては世界のシェアを取っていたのに、今はもう完全にゼロですよ、世界シェア。原発に行ってしまっている。原発回帰で、じゃあ原発でどれだけビジネスが展開するのかというと、私は非常に疑問です。資料の今日付けした中の、5番を見ていただくと、分かりいただけると思うんですけれども、例えば蓄電池です。これから蓄電池のビジネスを伸ばさなければいけないということで、力を入れているのでありますけれども、例えば2027年の予測の絵がありますけれども、ほとんど中国でありまして、日本の姿はないんですよ。私は蓄電池の技術はこれからどんどん伸びていくから、この分野にもっと集中して投資をすべきだし、力を入れなきゃいけないはずなんですけれども、今回のCCSとか水素の方にシフトしてしまうと、本当にこの成長分野である蓄電に、このビジネスで負けてしまうんじゃないかと。もちろん大臣、両方やるんだと、お答えになるのは分かるのでありますけれども、両方やって両方を勝てるわけがないんですよ。やっぱり選択と集中という言葉もありますけれども、私はそれがやっぱり今求められているんじゃないかと。そういった視点でもですね、この戦略の選択を間違うと、また日本をひどい目に遭う。水素CCS、例えばCCSが本当に世界で市場が広がって、儲かるビジネスになるのかどうかということであります。そういった点をですね、もう一回ここでは確認したいと思います。新しい産業への転換、変革と既存の産業の維持、この二つの選択どういうふうにお感じですか。
32:25
とにかく2050年カーボンニュートラルを実現するために何をすべきかという観点、これが重要だろうと思うんですね。それからこのエネルギーに関するマキオン計画、戦略を考える上におきましては、やはりS+3Eというもの、これをですね、やっぱり踏まえて実現をしていくことが大事だと思っています。その中で2050年実現するためには当然のことながら新しい技術開発ですとか、こういうものは必要不可欠になりますので、それについては積極的に推進をしていくというのは基本的な考え方ではないかと思っています。
33:07
私はですね、2050年のカーボンニュートラルをどういう形で実現するかが大事だと思っているんですよ。税金をつぎ込んでですね、他では使われないような技術を一生懸命維持して、それで2050年カーボンニュートラルを実現するのか、変革を遂げて、優優とですね、世界に自慢ができるエネルギーシステム、それを打ち立てて、それで海外にも売っていけるビジネスを展開しているか、私は今その軌道だと思っているんですよ。だから、2050年カーボンニュートラルはもちろん実現しなきゃいけないと思います。その実現の姿を今きちっと見据えなきゃいけないんじゃないですか、そういう意味での水素CCSのあり方を今考えなきゃいけない、問われているんだ、そういう私の問題意識であります。次であります。ぜひ受け止めていただきたいと思うんですけど、低炭素水素等の定義、そしてこの低炭素の基準ですね、この考え方についてお聞きをしたいと思います。場合によっては政務でも構わないです。
34:23
資源エネルギー庁井上省エネルギー、新エネルギー部長。
34:31
お答え申し上げます。水素社会推進法案における低炭素の基準でございますけれども、現在海外の制度も参考に審議会においてご議論を進めていただいておりますが、国際的にも遜色のない推進を定めていきたいと考えてございます。今後カーボンニュートラルに向けた国際的な議論が進む中で、我が国の推進だけが緩いとか厳しすぎるなどないように国際的な議論を注視し、今後の技術の進捗等も踏まえて、質問に応じて見直していきますが、現状におきまして、1kgの水素を作るために3.4kgのCO2が出る。これが国際的な基準として遜色ない推進ではないかと考えてございます。
35:16
今のこの3.4kgってよくわかりにくいんですよ。これ例えばですね、これで作った水素を発電で燃やしたとしたら、このときのCO2の換算というのは、例えばLNG火力と比較してどういう数字になるんですか。何分の1とか数字ありますか。
35:41
お答え申し上げます。今、LNG火力との比較という数字は手持ちにないんですけれども、世界で議論されている基準で言いますと、アメリカのIRAで支援対象にするやつが4.0kg、それでEUの基準になっているのが3.4kgということで、これらと比較して日本も国際的に遜色がない。
36:04
だからこれを発電したときに、そのCO2換算というのは、どういう数字になるかというのが私はわかりやすいし大事だと思うんですよ。これだけ聞いてもよくわからない。ぜひこれは計算してみてください。LNG火力の半分くらいになるのか、3分の1になるのか、あるいは同等なのか、この基準というのはどういう数字なのか。ライフサイクルでCO2の排出量を見たときにどういう数字なのかちゃんと示してください。
36:43
今のような、要はどういう形で使っていくか、あるいは稼働率どうかというところにつきまして、改めて試算をしてお示ししたいと思います。
36:56
よろしくお願いします。別に私は水素で発電しろと言っているのではないんですけど、比較対象としてはわかりやすいから言っているんだと思います。2番目でありますけど、こうした基準の適用というのは、いつスタートするのか。今、JELLAさんなんかでやっている水素というのは、アンモニアは、この基準に合わないグレーの水素から生まれたアンモニアというふうに聞いています。このグレーの水素だとかアンモニアの使用というのを、この法案をとって動き出してからですね、認めるんでしょうか。
37:36
お答え申し上げます。JELLA避難で、この法律に基づく支援措置が使われるかどうかはですね、法律が成立した上で、計画を具体的に見てチェックしてまいりますけれども、この法律による価格差支援の対象になるのは、今申し上げた3.4kgよりも厳しい基準を満たしたものになると考えてございます。
38:04
価格差支援の基準を使わないのであれば、グレー水素も全然出し放題ということで、そういう今考え方をしている。特にグレー水素をこれで禁止をして、こちらに誘導していくということではないということですか。
38:25
お答え申し上げます。価格差支援につきましては、今申し上げたとおりでございます。一方でこの法律は規制支援一体型で構築されておりまして、規制としてですね、経産大臣が定める判断基準というものを求め、それに向けて水素供給事業者には自発的な取組を進めていただくこととしております。こうしたところにつきまして、経産大臣が定める判断基準において、今のような点も含めて検討しお示ししていきたいと考えております。
38:56
私はできるだけ早くグリーン水素、あるいはこの基準はマックスであるにしても、それをどんどん下げていってもらいたいと思っているんですよ。そういう意味では、この段階を追った、例えば支援の仕方とか補助金の率を変えるとか、そうした工夫もどんどんしていかないと、これいつまでたってもグレー水素が生き残ったり、あるいはこの上限に張り付いたギリギリの水素が使われるということになると、今CO2がどれだけ出ているかわからないですけど、これグレー水素、あるいはグリーン水素その間のいろいろな展開、これを誘導する施策にならないといけないと思うんですよ。いかがですか。
39:45
委員御指摘のとおりでして、EUにおいても、現状のグレー水素を何年何%グリーンにしなきゃいけないといったような規制が入ろうとしております。我々としてもそうした動向を踏まえながら考えていく必要がございますが、一方で水素の価格、今冷明期だというところも踏まえながら考えていきたいと考えてございます。
40:08
これね、全て省令に委ねるような形になっておりますので、ここからその議論をしていかなきゃいけないですよね。法律に何もかかわられていない。そこが私は、なんていうんですかね、非常に問題だと思います。グリーン水素、最終的にはですね、目標、これ大臣にお聞きしたいんですけど、100%国産グリーン水素が目標ということでいいですよね。
40:37
ちょっとあの、少し説明したいんですけど、水素の利活用にあたってはですね、グリーン水素、ブルー水素といった製造方法による評価、これもありますけれども、その利活用によってしっかりとCO2排出量の削減につなげていくことが大事だと思っています。ブルー水素は一般的に安価でありまして、大量に生産できるメリット、こういったものがあります。したがって利用によって我が国のCO2排出量の削減に寄与することを考えればですね、現時点においてブルー水素を活用していくということは、一つの我らの進むべき道ではないかなと思っています。こうした考え方のもとで、諸外国においても同様にブルー水素も含めた低炭素水素の利活用が進められていると承知をしています。我が国としても水素の製造方法問わずですね、生産に伴うCO2排出量、すなわち炭素集約度に基づき対象となる水素等の基準値を定めていくということが大事だろうと考えておりますので、グリーン水素だけでなくブルー水素なども有効活用していくことが大事ではないかなというふうに考えています。ブルー水素をやるということは輸入ですか?国内でブルー水素を大量に作るのは無理だと思いますよ。海外からの輸入をこれからも続けていくと、水素に対して。私はエネルギー安全保障とか考えていったら、やっぱり再燃をたくさん入れて、これもいろいろ議論がありますけど、まだまだ入りますから、これを大量に入れて、グリーン水素を使って産業の必要な部分、モビリティの必要な部分に当てていくというのが水素の活用のあるべき姿で、最終的に2050年にはそこだと思っているんですよ。そうではなくて、ブルー水素を輸入するものがたくさんあると、そういう前提でお考えですか。
42:37
お答え申し上げます。この法案を立案するにあたって、委員御指摘のとおり、エネルギーの安全保障は非常に大事だというふうに考えておりますので、グリーンでの国産水素の製造も考えてまいりますし、あわせて今回ご審議いただいておりますCCS事業法案を踏まえまして、国内でのブルー水素の製造といったようなものも検討してまいりたいと考えてございます。
43:04
私は、この後議論しますが、あわせてコストがかかると大変ですよ。CCSもやりながら水素もやりながら、水素転換にも効率が落ちますし、コストがかかりますよ。そこまでやって水素を生み出す。それは必要なところがあればやるしかないんですけど。それで発電で使うという話になったら、どんな遠回りを日本はしてエネルギーを得るのか。そこは単純に考えていかなければいけないポイントだと思います。2030年のエネルギーミックスを見ますと、現在の再生可能エネルギーは36~38%、原発が20~22%、水素アンモニアが1%ということになっています。この1%の水素アンモニアはどこで製造される前提なのか。これは国内の再生可能エネルギー36~38%を使って水素を製造するという風になっているかどうか。これを参考に。
44:20
お答え申し上げます。現行の第6次エネルギー基本計画でおっしゃっておられる通り1%水素アンモニア発電ということを考えておりまして、こちらにつきましてはこの法案で支援をしていきたいと考えております。そこの内訳としては、国内での再生可能エネルギーによる生産も含まれ得ると考えております。
44:46
これは電源構成に水素1%とあるんですね。また一時エネルギーでも1%とあるんですけど、水素の活用は電気だけじゃなくて、今まで言ったように産業に多いに使うわけですよね。鉄鋼で700万円だったかな。使うって言ってるんだから。相当な量を電源の1%以外の水素ってあるはずですよね。その水素はどこから持ってくるんですか。日本の産エネから作る分というのは何%ぐらい予想してるんですか。
45:30
お答え申し上げます。日本の2030年の1%水素アモニア発電で作るということに必要となる水素アモニアの量は、水素換算で大体60から70万トンと見込んでおります。今、我々2030年については、ご説明いたしました通り、追加100万トンを供給する必要があると考えておりまして、したがって発電以外の分野では今の差し引きのトン数が必要になると。こういったものにつきましては、これからこの法律に基づいて成立いただいた暁には具体的な計画が出てまいりますので、現状は申し上げにくいんですけれども、国内でのグリーン、ブルー、あるいは海外からの輸入といったようなもので賄っていきたいというふうに考えております。
46:22
最終段階では2000万トン程度と、2050年に一応書いてあります。この数字の根拠はないみたいでありますから、あまり信用を受けない数字ですけど、これね、私が言いたいのは、大臣はブルー水素でもいいというから輸入を頼むのかもしれませんけど、国内でグリーン水素をできるだけ作るということにして、この2000万トンを賄うんだということになれば、再年の導入をもっと増やして加速していかないと、とても無理だと思うんですよ。今ここで言っている36から38%、これは基本的には電気で消費する部分だと私は認識しているんですよ。電力として供給する部分で水素製造に使う電気は別に作らなければいけない。だからさらに再年を伸ばしていかなければいけないと思うんです。このあたりどうですか、大臣。再年もっと入れないとグリーン水素を作る余地ってないでしょ、今のエネルギーミックスから。
47:32
お答え申し上げます。2050年に2000万トンというところにつきましても、我々としては国内で再生可能エネルギーで作っていきたいというところを考えておりますけれども、一方でですね、御指摘のとおり国内で再生可能エネルギーのコストが依然として高いという状況でございます。したがってブルー水素の活用であるとか、海外からの輸入といったようなことも考えていかなければならないというふうに考えております。
48:03
本法案ではですね、低炭素水素等を支援する方針、これを示しているところであります。繰り返しになりますが、再生可能エネルギー電力由来の水素、グリーン水素のみならず、天然ガス由来でCO2を回収した、回収処理した水素、ブルー水素を支援対象とすることを想定しています。御指摘のように、第6次エネルギー基本計画では、2030年度温室効果ガス46%削減、2050年カーボンニュートラル実現とい う政府目標を踏まえて、2030年度の電源構成に沁む再エネ比率、これを36から38%にするということになっています。今後、この国産グリーン水素を増やしていく場合、再エネ由来の電力を活用して水素を製造していくということになるわけでありますが、残念ながら、2022年度の電源構成に占める再生可能エネルギーの割合は、21.7%とまだ道半ばであります。まずは、この2030年度目標の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入を全力で取り組んでいくということが、何よりも優先される事項ではないかなと考えております。
49:17
例えば、資料4を見ていただきたいのですが、環境農業研究所の伊田哲内さんからお借りした資料です。日本の太陽光発電は、世界第3位に入っていると言われていますが、今は第3位です。この後の問題は、2030年に向けて、右上のグラフを見ていただくと、各国がバンと太陽光発電の導入を伸ばしていくのに、日本は全然伸びないのではないかと考えます。結局、ここでまた差がついてしまいます。私は、次のエネルギーミックスを考える7時の時には、これではダメだと思っています。グリーン水素の割合、ブルー水素の割合、ブルー水素は輸入したら高いですから、できるだけ各国内でグリーン水素を使って、それも再エネ、たくさん導入した再エネの、例えば余剰の電気を使って水素を作るという、そういうプロセスをちゃんとエネルギーミックスに入れないと、今、議論している水素が、一時的な既存の設備を維持するための水素に割ってしまう。私は、再エネの導入が不可欠で、もっと水素を入れないと作れないと、大前提として、大臣と共有したいと思います。
51:01
もう一つは、原発です。前回も質問させていただきました。原発の依存を可能な限り低減させるというのが国の方針だという。その上で、この方針は今後も維持されますよね、大臣。
51:31
2021年10月22日に閣議決定された第6次エネルギー基本計画、これはもう現在も生きております。
51:42
今後も維持するかと聞いたので、今は生きているのは当然ですよ。今は生きていなかったら話にならない。今後も維持するかどうか、大臣の思いでもいいですよ。聞かせてください。
52:02
次の計画の見直しに向けて取り組んでいきたいと思います。
52:10
これは現在の可能な限り依存低 減、その前提で言って、この水素製造に原発の電力を活用する、耐えるということが今後もあるのでしょうか。電気が余れば、その電気を使って水素を作れることになれば、市場というか一体になっている電気の中ではそういうことになるかもしれない。例えば、今九州で再生可能エネルギーの抑制が起こっています。出力制御と呼んでいるようですが、これは基本的には原発が動いていて、火力発電を50%に出力を抑制して、それでも再エネが余ったから、再エネが押し出されて、再エネが余っているという形になっているんです。その余った電気は、もともと一緒に作ると原発の電気も入っているんです。こういう状況だということで、この原発で水素を作れる可能性があるのかないのか、どう考えているのか、大事だなと。
53:26
山田長官官房、資源エネルギー政策統括調整官
53:31
お答え申し上げます。原子力由来の電力から水素を製造することにつきましては、これは世界でも研究開発や実証が行われておりまして、我が国でも現在関西電力において原子力由来の電力を活用して国内で水素を製造する実証事件が行われていると承知しており ます。その上で、先ほど先生が御指摘ございましたけれども、原発の依存度低減というものにつきましては、再燃の最大限導入を進める中で、震災前の約3割から原発依存度を低減するという趣旨でございまして、原発由来の電力から水素を製造する場合におきましても、この方針は変わらないものでございます。
54:12
これだけで1時間議論したくらいです。はっきり言って、この間の前回の質疑でも十分議論したつもりでありますけれども、原発のリスクとか、使用済み確認の問題だと、山積みなんですよね。これを使って水素まで製造するんだということを国が認めているということであれば、原発からは逃れられなくなって、そして再燃は程々の導入という形で、日本はずっといくことになってしまいます。私はそれで本当に、大臣、責任のある次の世代を作れるのかどうか、ここはもうこれ以上議論してもしょうがないかもしれない。私は水素製造というのは再生可能エネルギーをベースにした新しいエネルギーの仕組みできちっと作ってもらいたい。原子力依存の水素というのは私は考えから外してもらいたい。強く要望しておきます。なぜならば原発はいろんな問題を抱えているから、この依存の低減というのが日本のためなんです。だからです。海外から攻撃されて、どうするんですか、ウクライナの戦争。あの教訓はどこに行っちゃったんですかね。私はぜひ、今の答弁はなかったことにしたいと思っております。もうしちゃったからしょうがないけどね。次です。コストの問題。時間もなくなってしまったので、また次回に移りたいと思います。環境省、全部会に来ていただいたので、お聞きをしたいと思います。まずは、この法案の検討段階で環境省はどんな議論を行ってきたのか。環境省の立場で、どのような提案や要請を行ってきたか、その経過があれば教えてください。
56:21
水素社会の実現に向けて、環境省と いたしましては、サイエネ等の地域資源を活用した水素サプライチェーンの実証実験を行うなど、経済産業省とも連携をして取り組みを進めてまいりました。本法案につきましては、制度内容を審議する経済産業省の審議会に、オブザーバーとして参画するなどを通じて、これまでの知見を生かして、環境保全の観点から環境省の役割が発揮されるよう調整をしてきたところです。今後とも、基本方針の策定や事業計画の認定に際しまして、環境保全の観点が適切に確保されるよう、経済産業省ともしっかり協議して連携を取ってまいりたいと考えております。
57:01
もうちょっと具体的に、この法案を検討するにあたっての要請点とかないんですかね。当然ですよ、環境に配慮するね。そういう視点で何か言ったのはわかるけども。じゃあもう一つは、この法案上で環境大臣の役割というのが問われていると思うんですけど、どんな役割を果たそうとしているのか。
57:29
環境省といたしましては、基本方針の策定や事業計画の認定に際しまして、環境大臣への協議規定が盛り込まれておりますので、環境省といたしましても、これまでの知見を生かして水素社会の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
57:47
全く同じ答弁でございまして、残念です。私は脱炭素社会の実現に向けて、当然でありますけども、1日も早くCO2の削減を段階的にでもやっていかなきゃいけないと。その時に、コストパフォーマンスが高い政策への資源の集中というのが大事です。だから、省エネをきちっとやる、再エネをたくさん入れる、そうしたことがあって、水素だとかCCSなどをどういうふうにその中で使っていくかという議論が、コストパフォーマンスも考えてなさらなきゃいけない。そういう意味で、環境省はあくまでも気候変 動対策を前に進める観点からニュートラルな立場でこの政策評価をして、ちゃんと経産省にアドバイスをしてもらいたいんですよ。経産省は産業界を支えていますから、いろんな要素、別の要素もお持ちです。環境省がそれを考慮しなくていいとは言わないけれども、純粋にニュートラルな視点で、この事業をきちっと評価する責務があると思いますよ。政府官、そのペーパーには書いてないですから、答えてください。
59:05
委員おっしゃるとおり、環境省の役割であります環境保全、こういったものを適切に遂行していく意味でも、経済産省とともに連携を取りながら進めてまいりたいと考えております。
59:17
ありがとうございます。応援しているんです。環境省は 環境省の立場で総力を集めて、水素をどう使ったら脱炭素社会につながるか、コストパフォーマンスのいいね、CO2削減につながるかを検討した結果をぶつけてください。経産省と長々発し、やり合ってくださいよ。そうしないと、私は本当にいいね、政策遂行にならないと思っているんです。最後の質問に飛びますけれども、CCS事業で1点だけ、環境省さんにお聞きをしたいと思います。このCCS事業についての環境配慮、私は環境アセスメントをこのCCS事業にも適用すべきと思います。ご所見をお聞きください。
1:00:09
環境影響評価法は、規模が大きく、環境影響の程度が著しいものと、恐れがあるものに事業に対しまして、環境影響評価の手続きを、その実施を求めるものとなっております。CCSにつきましては、本法案の成立後、事業化が進んでいくものであり、現段階で環境影響の程度が著しいものであるかどうかの知見が十分でないことから、環境影響評価法の対象とする必要性については、今後のCCS事業の実態を踏まえた上で、検討を深めて まいりたいと考えております。
1:00:46
本当にここは環境省としてピン止めしておいてください。CCS事業についての規模感や環境への影響についてお聞きをすると、小さいのに必要ないと言っています。でも、今の実証的なプラントと、これから本格的にCO2を地中に入れていこうというプラントは、私は規模が違うし、環境への影響も大きい。地下の様子がどういう風に変わるのか、それが地上にどういう影響を及ぼすのか、これは私は環境省として、ぜひ注目をしていただきたいし、このCCSのような事業が環境発電の対象ではないから、事業者任せで開発が進むということは避けるべきだと思いますので、ぜひ、これは環境省としてピン止めをしていただきたい。もう一言どうぞ。
1:01:45
委員おっしゃった通り、しっかりと経済産業省と連携を取りながら進めてまいりたいと思います。
1:01:51
ありがとうございました。質問が残りましたけれども、また次回いただければと思います。よろしくお願いします。ありがとうございます。
1:02:18
自民党の鈴木駿でございます。今日は質疑の機会をいただきましてありがとうございました。早速ですが、質疑に入らせていただきます。まず、水素社会推進法の方から質疑をさせていただこうと思いますが、まず一つ目の質問は、この法案の目的とか意義、こういったものについて、ぜひ政府の方からアピールをいただければと思います。
1:02:48
お答え申し上げます。2050年カーボンニュートラル実現に向けて、電化が困難など、今後脱炭素化が難しい分野におきまして、JXを推進していくことが不可欠と考えております。具体的には、鉄鋼や化学などの産業であるとか、モビリティ、あるいは発電等におきまして、現在流通している水素に比べ製造時の使用者排出量が少ない、低炭素水素などの利用を進めるための、先行的で自立が見込まれるサプライチェーンを創出し、拡大していく必要があると考えてございます。実際に国内や海外におきまして、こうしたサプライチェーンの芽が育ち始めているところでございます。例えば国内では、山梨市や福島で、サイエネ由来の水素製造、あるいは海外では、合衆でカッタンからの液化水素の製造が、小規模ではありますが、行われ始めております。一方で足元では、こうした低炭素水素等の市場は冷明期にございまして、民間事業者が投資案内に躊躇してしまうというところでございますので、サプライチェーンに対する投資の予見可能性を高める、この ための措置等を講じることが必要と考えてございます。このため、水素社会推進法案におきまして、価格差に着目した支援や拠点整備支援等の措置を通じて、低炭素水素等の供給及び利用を促進し、カーボンニュートラルを実現していきたいと、このように考えてございます。次に、この法案を用意するにあたって、今後の見通しというか、水素の供給量目標をどれくらいで考えていて、それをどのように達成していくお考えなのか、そのあたりを教えてください。
1:04:41
お答え申し上げます。足元では年間約200万トンの水素が利用されておりますが、第6次エネルギー基本計画では、2030年に年間最大300万トン、2050年には年間2000万トン程度に拡大することを目指しております。これまでもグリーンイノベーション基金などを活用しまして、水電解装置の技術開発であるかとか、輸送実証に向けて取り組みを進めてまいりました。今回、2030年の目標達成に向けまして、ご審議いただいております水素社会推進法案によりまして、規制支援一体の制度を構築し、サプライチェーンの構築に対する予見可能性を高める、投資予見可能性を高める、こうした観点で価格差に着目した支援や拠点整備支援などの措置を大胆に講じることといたしております。これらの支援措置を通じて、まずは先行的で自立が見込まれるサプライチェーンの構築、これによりまして我が国における低炭素水素等の導入量拡大を目指していきたいと考えてございます。また中長期的には規制制度的措置も通じた導入拡大を図っていく方針でございまして、電力、ガス、燃料、産業、運輸などの分野における新たな市場創出利用拡大に向けまして、関連審議会等におけるご議論も行ってまいります。こうした形で供給量の目標を達成していきたいと考えてございます。
1:06:08
ありがとうございました。次に水素の価格ですね、今後どういう形で導入を図るために下げていくのか、どういう目標を掲げていって、それをいかにして実現をするのかという見通しについてお聞かせください。
1:06:32
答えを申し上げます。現在2030年にですね、一流米当たり30円とする我が国の水素コスト目標につきまして、これは2017年に我が国が世界で初めて水素基本戦略を策定した際、事業者等へのヒアリングであるとか、官民協議会等の議論をもとに定めたものでございます。当時から供給量の増加による規模の経済、それからコスト低減を失う技術開発によってコスト低減が図られるという想定のもとで取り組みを進めてまいりました。具体的には先ほども申し上げましたグリーンイノベーション基金による技術開発あるいは実証、こうしたものに加えて今回の法案による大胆な支援措置で好循環を目指していきたいと考えてございます。野心的な目標でございますけれども、例えばグリーンイノベーション基金では企業などの経営者に対して2030年のコスト目標達成につきまして、技術開発に粘り強く取り組むことへのコミットメントを求めているとともに、取り組みが不十分な場合には事業中止、国費負担額の一部変換など、そのコミットメントを高めるための仕組みも導入して取り組んでございます。こうした取り組みを踏まえまして、上一体でコスト低減に取り組んでいきたいと考えてございます。
1:07:52
ありがとうございました。この水素については50年前のサンシャイン計画時代から普及を目指してきたわけでありますけれども、なかなか十分に普及をしきれていない状況にあります。この状況を今政府としてどう考えているのか、今後についてどのように普及をしていこうと考えているのか、ぜひお考えをお聞かせください。
1:08:25
お答え申し上げます。まず、ご指摘のサンシャイン計画に始まりまして、さまざまな研究開発を進めた結果、家庭用燃料電池は約50万台、燃料電池自動車は約8000台と、世界でもトップクラスの水準で普及はしてきている。ただし、ご指摘のとおり、社会全体の普及率でいえばまだまだ途上であると考えてございます。このような新しい技術が社会に実装 されるには、大きな要因の一つが必然性でございまして、先ほどの御審議でもございましたけれども、電化だけではございませんが、熱や原料として水素等を使わなければカーボンニュートラルは実現できない。この必然性を多くの企業と共有しながら官民で取り組みを進めていくことが一つ極めて重要と思っております。現実には、現状水素は非常に高いという課題がございまして、こうしたコスト、あるいは利用側の機器のコスト低減というものも大きな課題でございます。グリーンイノベーション機器等を踏まえた技術開発などをしっかりと進めていくと、同時に今回の水素社会推進法案で措置します価格差に着目した支援、国際的に見てさまざま学びながら措置しようとしている措置でございますけれども、十分な価格低減が見込まれて、将来的に競争力を有する見込みのある事業というものをしっかり認定して支援していきたいと考えてございます。こうした措置によりまして、需要と供給を同時に立ち上げて、規模の拡大化を図り、製造コストの低減であるとか、利用側機器の需要が増えることによる機器コスト低減というものを目指していきたいというふうに考えてございます。燃料電池自動車に視点を移しますと、現状水素ステーションの整備ですとか、あるいはランニングコストも高額であったりとか、課題があるわけでありますけれども、こういったものの自立化に向けて今後どのよう に進めていくのかお考えをお聞かせください。
1:10:41
お答え申し上げます。水素ステーションの自立化に向けましては、FCVなどの普及による水素需要の拡大、これが一点で、もう一つは水素ステーションの整備や運営に係ります費用の低減、これ同時に両輪で測っていくことが重要だと考えております。まずFCVの普及につきましては、航続距離が長く、充填時間が短いというFCVの特徴を踏まえますと、トラックあるいはバスといった商用車に充填化し、導入拡大を進めていくことが有効ではないかというふうに考えております。こうした観点から、こうした商用車、FCVを導入する企業などへの補助制度の拡充、そういった取り組みを進めていきたいと考えてございます。また、水素ステーションの費用低減につきましては、商用車など大規模かつ安定的に水素需要が見込める地域への充填整備、これを進めることによりまして、稼働率の向上と固定費の削減を図っていきたい。あわせて、充填ホースの耐久性向上でありますとか、水素の貯蔵タンク1本あたりの水素保有用の上限緩 和、水素ステーションのコスト低減につながる技術開発や、それを踏まえた規制の見直し、こうしたものに取り組んでいきたいというふうに考えてございまして、こうした両輪で、なかなか悩ましい課題ではあるんですけれども、FCVの普及を図りながら、水素ステーションの自立化といったような課題にも取り組んでいきたいと考えてございます。
1:12:17
ありがとうございました。この法案の中で、低炭素水素という言葉が使われておりますけれども、この低炭素というのの基準をどのように考えているのか教えていただけますか。
1:12:37
お答え申し上げます。低炭素水素の定義につきましては、水素等の製造方法による分類ではなくてですね、製造方法によらず、生産に伴うCO2排出量、すなわち炭素集約度の概念をG7の広島サミットにおきまして、日本が提出し、首脳コミュニケにおきましても、重要性が確認されているところでございまして、こうした炭素集約度の概念を踏まえまして、現在海外の制度も参考に、例えば水素1キロの製造に係るCO2排出量が3.4キログラム以下のものを対象とする、こうした形で審議会において有識者の方々にご議論をいただいております。先ほどもご答弁申し上げましたが、国際的には水素に関して、例えば米国のインフルエンザ抑制法案における基準は、1キログラムあたり4キロ、EUのBED-2における基準は、3.4キログラムのCO2排出量などと示されておりますので、各年齢における国際的な議論の動向を踏まえながらですね、国際的に遜色のない水準を設定していきたいと考えてございます。鈴木早人さん、ありがとうございました。この法案で価格差に着目した支援を行っていくということでありますが、この支援期間をどれぐらいで考えておられているのか、またその妥当性についてもご説明をいただきたいと思います。資源エネルギー庁井上部長、お答え申し上げます。まず、水素社会推進法案で措置いただきます価格差支援につきましては、現状15年間の支援期間を考えてございます。この15年間の理由でございますけれども、水素等のサプライチェーン構築には供給事業者の投資保険可能性の確保が必要でございまして、例えば船であるとかタンクであるといった種たる資産の対応年数の間の事業継続が少なくとも求められると。こうしたものにつきましては15年間という対応年数がございますので、我が国では15年間を考えているというところでございますが、国際的に見ましても、英国では価格差に着目した支援、同様に講じつつありますが、15年を投資回収期間として一々に想定し、供給開始から15年間にわたる支援を予定しております。なお、支援対象案件には支援終了後、経済的な自立が見込まれることを支援の要件にしようと考えておりまして、これを担保する観点から15年の終了後、さらに10年間の供給を継続することを求めていきたいと考えてございまして、加えまして、さまざまな事業が進むに伴い生じるコストオーバーラン等のリスクにつきましては、事業者が制御すべき実証として事業者に負担いただく制度にする。こうした形で支援に規律を持たせて、自立化に向けた事業者の努力を促す制度にしていきたいと考えてございます。水素社会推進法案について、次、最後の質問させていただこうと思います。水素社会の実現のためには、安全確保が大前提であります。法案関係のルールの整備が必要でありますが、本法案における水素法案の特例措置の目的や意義について教えてください。
1:16:16
いわゆる水素社会推進法案における水素法案の特例措置の目的や意義についての尋ねでございますが、ご指摘のとおり、水素の供給及び利用の拡大に当たっては、安全確保を大前提としつつ、水素法案をめぐる環境変化や課題に応じたルールの整備を進めていくことが必要だと考えているところでございます。本法案に関する措置は、高圧ガスの保安法の特例として、低炭素水素等の供給及び利用についての認定計画に基づく設備等に対しては、一定期間都道府県知事に代わり、高圧ガスの保安法における製造施設等の技術機能を策定するなど、科学的技術的知見を有する国が、一元的に保安確保のための許可や検査等に当たる行為を行うことを可能とするものでございます。これにより、低炭素水素等の供給及び利用についての計画認定を受けた事業者は、高圧ガスの保安法に係る手続が迅速化され、我が国における低炭素水素等の利用及び供給の促進に資するものと考えているところでございます。次に、CCS法案について質疑をさせていただきます。この法案の目的や意義について、まずは教えてください。
1:17:29
お答え申し上げます。カーボンニュートラルの実現に向けては、産業や発電の脱炭素化、低炭素水素の製造等の分野において、CCSの導入が想定されておりますが、CCS事業を規制する包括的な法律が現在はないのが現状でございます。このため、昨年7月に閣議決定されましたGX推進戦略において、2030年までのCCS事業開始に向けて制度的措置を整備するというふうにされているところでございます。これを踏まえまして、CCS事業法案においては、事業に必要な許可制度や事業規制、法案規制などの措置を講ずることとしておりまして、こうした措置を通じてCO2の安定的な貯留やCCS事業の適切な運営を確保していく、これがこの法案の目的でございます。このCCSでは、どういったメカニズムでCO2を貯留していくのか、安全性の観点も含めて、ぜひ国民の皆さんに知っていただきたいと思いますので、答弁をお願いします。
1:18:54
CCSにおきましては、CO2は地下約1000メートルから3000メートルに存在する砂岩層の隙間に貯留されることになります。また、貯留したCO2は浮力で浮上するため、フタの役割を果たす砂填層が砂岩層の上に存在する必要がございます。この組み合わせがある地層がCCSの候補地となります。こうした貯留の適時においては、CO2は、以下に申し上げるような複数のメカニズムによりまして、永続的かつ安定的に貯留されることが可能であるとされております。具体的には、貯留されましたCO2は、時間の経過とともに、第一に、砂填層がフタとして作用することによる地下構造による閉じ込め、第二に、砂岩層の隙間に保持されることによる閉じ込め、第三に、地層水への溶解・溶け出しによる閉じ込めが進んでまいります。さらに第四に、長期的には、CO2の溶解した地層水が岩石鉱物と化学反応を起こし、一部が鉱物化されて固定されていくというメカニズムが知られてございます。安全性に関しての復興してきましたが、一般的にはCO2を注入している時期が最も漏えいのリスクが高いと言われておりまして、注入が終了した後、時間の経過とともに、徐々に地下の圧力が下がるほか、貯留の状態が安定化してまいりまして、その漏えい等のリスクも低下していくものと承知してございます。
1:20:47
ありがとうございました。ここで、CCSの推進について、世界の各国の動向について、ご答弁をいただければと思います。
1:21:09
昨年12月に開催されたCOP28の合意文書におきましては、CCSは排出削減が困難なセクターにおける解決策の一つとして明記されているところでございます。また、欧州や米国では、すでに2010年頃に民間事業者がCCS事業を実施するための環境整備の一環として、貯留層を利用する権利や事業者の責任範囲などを定めた法制度が整備されたところでございます。加えまして、近年では、予算や税制などCCS事業に対する様々な導入支援措置が構築されているところでございまして、欧米ではCCSの本格的な導入に向けた更なる環境整備が進んでいるところでございます。これらの結果、2030年までの創業が計画される貯留量は、世界で2023年時点で創業中の貯留量の約40倍、具体的には2023年時点約0.1億トンでありますのが、30年に向けては約3.9ないし4.1億トンに増加するということが見込まれておりまして、これに伴い貯留的地の確保、あるいは事業モデルの構築をめぐる国際的な競争も始まっているところでございます。我が国におきましても、こうした世界の動向を踏まえて、CCS事業開始に向けての事業環境の整備を積極的に進めていきたいと考えてございます。このCCSを導入することによって、雇用や経済にどういう影響や効果が見込まれるのか、その見通しについても、御答弁をお願いいたします。
1:23:07
昨年12月にまとまりましたGX分野別投資戦略におきましては、第一に、先進的なCCS事業を2030年までに開始させるべく、我が国におけるCCS事業環境整備とビジネスモデル構築を進めること。第二に、日本からのCO2の輸出を前提とした海外でのCCS事業を推進すること。第三に、CO2の分離回収プラント、液化輸送線、トータルエンジニアリングなど、CCSのバリューチェーンにおける産業競争力を強化すること。これらを通じて、CCS分野における今後10年程度の国内排出削減を約4,000万トン、官民投資額を4兆円以上とすることを目標としてございます。また、CCSはカーボンニュータルを達成する上で、産業や発電の脱炭素化、低炭素水素の製造などの分野でCO2排出を抑制していくための重要なインフラともいえる手段でございます。このため、こうした産業が立地する地域の近隣でCCS事業を行うことで、地域の 産業や雇用の維持・発展にも寄与することが期待されております。さらに、CO2の分離回収、輸送・貯流などのCCS事業に関連する産業、あるいは分離回収したCO2を使って、化学品、コンクリートの原料や合成燃料などを生産する産業の進出などを通じて、新たな事業・雇用の創出の可能性もあると承知してございます。このCCSの分野において、日本の強みという観点ではどんなのか、そのあたりでも答弁をお願いします。
1:24:56
日本企業は、CCSのバリューチェーンである分離回収・輸送・貯流の各段階におきまして、知見・経験を有しておりまして、日本企業で分離回収から貯流までの一貫したCCSシステムの構築が可能と考えております。例えば、分離回収においては、主流であります化学吸収法で日本企業が世界シェア7割を持ち、輸送においても、より大量かつ効率的に輸送できる低温・低圧方式の液化CO2輸送線を世界で初めて建造するなど、他国からも関心が寄せられているところでございます。我が国が優先を持つ技術を活用し、今後拡大が見込まれる諸外国のCCS事業の立ち上げを支援することは、国際貢 献に加えて我が国の国際協力強化、あるいは成長戦略の観点からも、効果が大きいものというふうに考えてございます。
1:25:56
はい、ありがとうございました。次に、このCCSを導入する地域では、場合によっては、安全面から見た不安の声というものも出てくるのかもしれません。こういった不安の声に、どのようにコミュニケーションを取っていくおつもりなのか、そのあたりについてお考えをお聞かせください。
1:26:26
お答え申し上げます。委員、御指摘のとおり、CCS事業は、貯留を行う地域の方々の理解をしっかりと得ながら進めていくことが極めて重要と考えてございます。CCS事業法案では、貯留事業を許可する際に、都道府県知事との協議や利害 関係を有する方からの意見の受付などの措置を盛り込んでおりまして、こうしたプロセスを通じて、貯留地に関係する住民の方々、あるいは漁業者などの事業を営まれている方の意見を踏まえることとしてございます。その上で、事業者には、地元の自治体や利害関係者を有する事業者、住民の皆様などに対して丁寧な説明を行うなど、理解を得るための取組を行うことを求めてまいります。また、国としても、関係する地元自治体、事業者などと連携して、CCSの政策的にの意義や、最新の知見、これ安全性についても含みますけれども、などについて丁寧に説明していきます。こうして広く国民の理解を得る観点から、国指導により地域ごとに説明会を開催するなどして、科学的な根拠に基づく安全性など、CCSに関する情報発信にもしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。以上です。ありがとうございました。
1:28:11
自由民主党の中川貴本でございます。今日は質問をさせていただく機会をいただきまして、委員長どうもありがとうございます。まずは水素社会推進法案について質問をさせていただきたいと思いますが、その前に少しこれまでの背景等について触れさせていただきたいと思います。今回の水素社会推進法案は、脱炭素社会、エネルギー安定供給の実現へのアプローチであると同時に、我が国水素関連産業の進歩を促し、そしてそのことによって産業全体の国際競争力をも高めていく、左右するという点において、その成果は今後問われていくことになるであろうと思います。そういう意味で極めて重要な法案であると認識をしています。2050年までの26年間というこれからの時間の中で、世界全体がエネルギーの転換を図っていく、それは日本の産業の在り方や、あるいは生産環境の在り方までもが変わっていくということであろうかと思います。2020年10月、菅前総理がカーボンニュートラルの専権をされました。私はとても衝撃的に受け止めました。と言いますのも、私は京都議定書5の2010年に、私の地元名古屋で開催されました「COP10」。この誘致活動など、地元の市会議員として関わらせていただいておりましたので、当時の環境問題への取り組みから比べますと、本当にこのカーボンニュートラルの宣言というのは、政治の力と言いますか、政治で決断をしていくことの凄さをその当時感じたわけでございます。この宣言に至るには、今日ここにいらっしゃいます多くの先輩議員の皆さんや、あるいは省庁の皆さんのご努力もあったかというふうに依存します。この宣言は、カーボンニュートラルの賛成派の皆さんも、あるいは衝撃的な皆さんも、好むと好まざるに関わらず、これからはみんなで前に進むんだという国家としての意思が示された、そういう瞬間でもあったのかなというふうに思います。アメリカ、中国、あるいは欧州連合など、様々各国の動きがある中で、世界の潮流を受け止めてグローバル市場で戦っていくには、カーボンニュートラルにチャレンジすることが国益につながるんだという姿勢を国民の皆さんに示されたわけであります。さて、カーボンニュートラルを達成するためには、水素の導入も大きな鍵を握る一つであるという点においては、多くの皆さんも共通認識だと思っています。しかし、水素を導入していくには、いかんせんコストが高い。これが大きなネックの一つで、既存燃料の最大12倍にも相当すると言われています。本法案は、この価格差をいかに縮めていくのか、価格差を縮めていくための拠点整備をいかに図っていくのかが、大き な論点の一つでもあるかと思います。GXに充てられる予算の財源となる政府が発行するGX経済公債、10年で20兆円規模だと伺っています。そこで質問をさせていただきたいと思います。まず、このGX経済公債、10年20兆円で何を実現していくおつもりでいらっしゃるのか。そして、また、この20兆円はGX全体の予算規模だと思いますが、このうちどの程度が、いくら分が水素に振り向けられていくのか、グローバル市場で戦っていくに十分な金額になっているのかどうか、まずはこのあたりをお聞かせいただきたいと思います。
1:32:59
お答えさせていただきます。政府が掲げるGXの取組は、エネルギー安定供給を確保するとともに、2050年カーボンニュートラル等の国際公約と産業競争力強化、そして経済成長を同時に実現していく取組でございます。この取組を具体化するために、昨年GX推進法で法定化した成長志向型カーボンプライシング構想によって、足元から企業のGX投資 を強力に喚起してまいります。そのため、企業がGXに取り組む期間を設け、投資を低い負担から徐々に引き上げていく方針をあらかじめ明確にした上でカーボンプライシングを導入するとともに、GX経済公債を活用し、規制・制度的措置と合わせて、10年間で20兆円規模の大胆な先行投資支援を行うことで、150兆円超の官民GX投資を実現し、これを通じまして、エネルギー安定供給、脱炭素、経済成長の同時実現を目指してまいります。こうしたGX実現に向けた取組を、国内投資促進だけではなくて、世界の排出削減への貢献に伴う関連ビジネスの拡大などを通じまして、我が国が再び成長軌道に乗る大きな契機としていきたいと考えております。また、水素でございますが、GX経済公債を活用した先行投資支援の20兆円の配分につきましては、昨年末に国による長期複数年度にわたるコミットメントを示して、そして投資予見性を高めるという観点から、専門家会合やGX実行会議での議論も踏まえまして、16の分野で分野別投資戦略を取りまとめ、それに基づいて、プロジェクトの成熟度に応じて長期にわたる国による支援規模の見通しを示させていただいたところでございます。GX移行債を活用した支援策については、民間企業のみでは投資者判断が真に困難な事例を対象 とし、産業競争力強化、そして経済成長及び排出削減のいずれの実現にも貢献し、その市場規模、削減規模の大きさ等を踏まえて優先づけを行い、行動変容に向けて規制・制度面の措置と一体的に措置するということで、投資促進策の基本原則等に照らしまして具体化していくものでございます。ご指摘の水素分野については、価格差に着目した支援策の総額として、15年間で3兆円規模を見込んでおります。今ご答弁いただきましたが、大胆に対応していくんだと。一方で、最後、15年間で水素関連は3兆円だと。15年で3兆円ということは、1年にしますと大したことないなというのが率直な実感であります。何か国家プロジェクトというわりには、少し寂しい気もするわけですが、この3兆円は15年間で均等割で考えていらっしゃるのか、私は今聞いていて、均等割じゃなくて、適切な投資だと判断できる場合には、15年で割るということではなくて、適宜必要な場合、あるいは適切だと判断できる場合には、投資をしていくべきだと考えますが、この点についてお答えいただきたいと思います。
1:37:12
お答え申し上げます。支援対象とするプロジェクトの選定にあたりましては、政策的重要性と事業関水の見込みの観点から評価項目を設定しまして、総合評価を行った上で、順次採択を行うということを考えてございます。このため、委員御指摘の、年間の予算額を均等割で決めて、その範囲内でだけ支援を行うというものではございません。まずは、先行的で自立可能なプロジェクトを具体的に立ち上げることが重要と考えてございまして、3兆円有効活用していくことで進めていきたいと考えてございます。案件選定前の現時点で、追加的な予算が必要となることは想定しておりませんけれども、各国の投資動向や国際市場の状況なども見極めつつ、自立した水素等の市場形成に必要な措置については、今後検討してまいりたいと考えてございます。
1:38:19
ありがとうございます。ところでですね、価格差支援、それから拠点整備支援、これらの公募をこれからしていくわけですが、これらの公募のいつからスタートさせるのか、そして採択までのスケジュール感、これをどのように考えていらっしゃるのかお答えをいただきたい。それから合わせてですね、今どの程度の公募数を見込んでいらっしゃるのか、これまでヒアリング等々やられていると思いますので、この点についてもお答えをいただきたいと思います。
1:39:02
お答え申し上げます。ご審議いただいております水素社会推進法案は、交付の日から6月以内、6ヶ月以内に施行する旨を規定しております。本国会で仮に成立交付となった場合には、今年夏頃をめどに申請の受付を開始できるように準備を 進めてまいりたいと考えてございます。また、申請受付の開始後、一定の申請受付期間を設けるとともにですね、案件の評価に際しては、エネルギーあるいはGX政策、こうした政策の重要性と合わせて事業関水の観点でもですね、専門的知見を有する第三者の意見もしっかり聴取して、国が評価を行っていきたいと考えてございまして、採択可能な状態となったものから順次、今年内の案件採択の開始を目指してですね、進めていきたいというふうに考えてございます。またご質問ございました、現時点での状況ということでございますけれども、現時点で申請される計画数、正確に見込むことは困難でございますが、価格差に着目した支援、あるいは拠点整備支援については、現状まででですね、合わせて約80件近いご相談を現状ではいただいております。
1:40:34
ありがとうございました。今ご答弁をいただきまして、80件のやりとりが今現時点であると、こういうことでございましたが、先ほど15年で3兆円と言われましたけど、これでこの予算で対応しきれるというふうにお考えでいらっ しゃるのか、これお答えをいただきたいと思いますし、それからこれも確認をさせていただきたいですが、この公募についてでありますが、これは何年間公募されるのか、今年限りで終わるのか、あるいは数か年の公募なのか、あるいは適切にと言いますか、何年間に1回公募をしていくのか、このあたりの公募のやり方についてお伺いをしたいと思います。そして、この公募を、先ほど質問しましたが、先ほどの予算で足りるのかという点なんですが、この3兆円に合わせて公募をやっていくと、そういうことではないと思いますが、そういうことでよいのかどうなのかも、合わせてお答えをいただきたいと思います。
1:41:59
お答え申し上げます。3兆円で足りるのかという点につきましては、まずこの法案を御審議いただいた上で、先ほど申し上げた具体的な計画を正式にお出しいただくプロセスを踏まえて、その中でどのようなものを優先的に採択していくのか、できれば年内から採択が開始していきたいと考えてございますが、それがいつまでに採択を終わり切るのかというところは、現状まだ見通しができな いということでございます。その理由は国内で作る比較的中規模なものに加えまして、海外で検討されている大規模なものもございまして、それぞれエネルギーの安全保障の観点、Sプラス3の観点、加えてこれでどれだけ日本の企業に成長していただくかというGXの観点からも、最もいいものから採択をしていこうと考えているものですから、計画がしっかり出てきたところで状況が見極められるのかなというふうに考えてございます。公募、まずはこのプロセスをしっかりやった上で、その後どのような取組を行うかは、しっかりと検討を進めていきたいというふうに考えてございます。
1:43:21
ありがとうございます。次に少し拠点整備についてお尋ねをしたいと思います。まず政府は今後10年間で、今少しご答弁もあったかと思いますが、大規模拠点3カ所程度、そして中規模拠点5カ所程度整備をしていくこととしていらっしゃいます。まずこの箇所数の根拠について教えていただきたいです。それから10年間の予算の範囲内で拠点整備をやろうとすると、この程度の数、大規模3カ所、中規模5カ所、この拠点数が妥当な数字ということになるのでしょうか。あるいは、本当はもっと国内において、この拠点の整備をしていく、そういう意思があるのかどうか、この点についても触れながらご答弁をいただきたいと思います。
1:44:31
お答え申し上げます。今、委員からご指摘がありました、大都市圏を中心に大規模拠点を3カ所程度、それから相当程度の需要収積が見込まれる地域ごとに中規模拠点を5カ所程度整備、これは昨年6月にお示しした水素基本戦略で掲げられている考え方でございます。この根拠でございますけれども、やはり国際競争力ある産業収積を促しながら、水素などの大規模な需要創出と効率的なサプライチェーン構築を実現していくためには、全国的な県地からの最適配置を踏まえた、ある程度の適切な集約が必要であろうとの観点で定めたものでございます。製鉄所や石油化学コンビナートなどといった転換困難な既存産業が収積する地域のおおよその数も参考といたしまして、有識者の意見も踏まえて定めたものでございます。決して予算ありきでこういうことを定めたものでなくて、今申し上げたような考え方を実現していく上での望ましい拠点の目安ということで定めたものでございます。拠点に位置づけられない地域につきましても、拠点とハブ&スポークという形で結んでいくことを通じて、広範囲での低炭素水素等の需要創出を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
1:46:08
ありがとうございました。もう一点拠点についてですが、拠点として想定されているのがコンビナートや会場輸送に便利な港湾部という話も聞き及んでおりますけれども、例えば私の地元愛知ですが、内陸部にも実は製造業をたくさん抱えています。そうした地域の工場の脱炭素化を後押しすることもとても重要なことだというふうに思っていますが、こうした内陸部についても拠点整備の支援の対象となるのか含まれるのか、この点についても併せてお願いします。
1:46:48
お答え申し上げます。この拠点整備支援におきましては、水素等の大規模な需要創出と効率的なサプラインチェーン構築を目的として、低炭素水素等の大規模利用に資する供用インフラなどを要件としまして、タンクやパイプラインなどの貯蔵や輸送のための設備に対して支援を行うことを想定しているところでございます。この支援の対象は、公安部に限定しておりませんので、経済合理性等の基準を満たすのであれば、内陸部についても支援の対象になり得るというふうに考えてございます。ご地元の愛知県におかれましても、地域と企業が一体になって、精力的に低炭素水素利用等の検討が進められているというふうに伺っておりまして、広範囲での需要創出につながるようなプロジェクトと発展していくことを期待しているところでございます。
1:47:51
ありがとうございました。ここまでいろいろご答弁をいただきましたが、今日は同じ愛知で同期の石井拓政務官にお越しをいただいておりますので、少しお答えをいただきたいと思いますが、政務官、今、この世界はですね、国の精髄をかけてグローバル競争に挑んでいるところであります。一方で、実はいろんな動きもある。例えば、アメリカ大統領選のこの決壊以下によっては、パリ協定からの離脱の可能性もあるようにも聞きます。あるいは、各国の選挙結果による影響もあるかもしれません。そして、海外の一部自動車メーカーでは、2030年、完全EV化の撤回なども先日あったばかりであります。こうしたエネルギー問題、あるいはエネルギーの関連産業の動きというのは、実に読みづらい。26年先は、もっと読みづらい。しかし、その道中は山あり谷ありかもしれませんが、私たちはこうした世界の動きに敏感であったり、あるいは柔軟であったり、そういうことも必要だと思いますが、しかし、基本線はぶれてはいけないんだというふうに思っています。そういう中において、今、ルール答弁をいただいてまいりましたが、やはり我が国がエネルギー施策、そして経済成長、こうしたものをしっかりと進めていくんだという思いの中で、国家の意思を具現化するんだと、そういう強い意思を持って、本法案、これ、法律が可決されるのが目的ではなく、その後どう運営をしていくか、運用していくか、これがとても大切だと思いますので、その辺の決意を政務官からお答えをいただきたいと思います。
1:49:50
はい、ご質問ありがとうございます。委員の御指摘のとおりであり、世界の状況も様々でまた変わっていく可能性もある中で、この日本のカーボンニュートラル、そして工業大国である日本のカーボンニュートラルをいかに進めていくかということが、やはりぶれないようにおっしゃるとおりだと思います。カーボンニュートラルを実現するために、鉄鋼や化学、商用車としては脱炭素が難しい分野もございます。低炭素水素などの利用を促進することがまず重要である。発電分野においては、火力発電、国内でも多くございます。それの脱炭素化を進めるために、水素は重要なエネルギーとなる。そのために水素社会推進法案において、措置する既存原燃料との価格差に着目した支援などを通じて、脱炭素水素などの大規模かつ強靭なサプライチェーンを創出し、拡大してまいりたいと思います。価格差に着目した支援については、先ほどからの委員の質問のままありましたとおり、GX経済交際を活用して15年間で約3兆円の規模と見込んでおります。それ以上のことについては、もちろん必要があれば拡大していくことにもなりますし、まずはこの予算でやっていこう。この予算額は、諸外国や市場の動向、企業との議論などを通じて必要と見込まれる現時点の見通しであります。案件選定前の現段階では、追加の予算が必要となることは想定していませんが、今後の支援の在り方については必要な検討をしてまいりたいと存じます。また、電力、ガス、燃料、産業、運輸などの各分野における低炭素水素などの新たな市場の創出、利用拡大に向けた議論やグリーンノベーション基金を活用した発電分野における根性技術の開発も進めていきます。株をニュートラルの実現に向けて、低炭素水素の供給と利用をしっかりと後押ししていく。このように思っております。この法案が成立した場合には、やはり今まで言われたとおり、水素ってどうやって受け入れることができるのか。工場の中でも使う技術はあるんです。だけど水素って来ないでしょ。こんな議論については、この法案を成立 した後は力強く大きく第一歩を踏み込める。そう思っております。何卒よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
1:52:27
政務官、熱い思いをどうもありがとうございました。本当はCCS等まだ質問をさせていただく予定でございましたけれども、政務官の熱い思いを聞いたところで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
1:52:44
ごめんなさい。訂正をさせていただきます。先ほど私の答弁の中で、うん、言い過ぎまして、脱炭素水素などの大規模かつ強靭なサプライチェーンと申し上げたんですが、低炭素水素などの大規模かつ強靭なサプライチェーンということで訂正させていただきます。大変申し訳ありません。ありがとうございます。
1:53:25
米戸の中野博雅でございます。早速通告に従いまして質問をさせていただきます。本日はこの水素社会推進法案、またCCS事業法案ということでございます。私はまず冒頭この水素社会推進法案の方から質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。日本はですね、世界で初めて水素の国家戦略を作るなど、この水素の活用についてはやはりこの世界に先駆けてしっかりやっていくんだというふうな決意を今までもしてきたと思います。私も地元が兵庫県でございますけれども、水素関係のいろんな先進的な取り組みというのも今まで、当の経済産業部会でも視察をさせていただきました。例えば水素運搬船、この水素フロンティア、私経済産業大臣専務官のときには浸水式にも行かせていただきましたけれども、これも日本が先駆けてこういう技術を開発をしてきたということもあります。それを実際に燃焼させるような試験も兵庫県内でも行わせていただいておりますし、商用水素ステーション、これも一番最初の第一号が実は私の地元の尼崎市でございまして、こういう水素社会をしっかり実現をするための取り組みというのをやってきた んだというふうに思います。この水素というのは、一つはやはりカーボンニュートラルに向けてということで、まさにこの次世代エネルギー、これでカーボンニュートラルをしっかり前に進めていくんだ、こういうこともございますし、また同時にこれは大事な日本の成長戦略でもあるというふうに思っております。ですからやはり世界に先駆けたいろんな取り組みをしていこう、こういうことをやってきたんだというふうに思います。やはり今、世界を見ますと、さまざまな国でこの水素の活用については、具体的な動きが始まっている。そして水素の活用に向けたいろんな支援というものもまさに始まっている。こういう各国がこういう取り組みを進めてきた、こういう状況でありますので。まず冒頭はですね、総論になりますけれども、今日吉田政務官にも来ていただいておりますので、この日本の今までやってきた水素関連の技術、こうした国際競争力、こういう点からもですね、これをどう今評価をして、そしてこれから水素の普及に向けてどういう取り組みをしていくのかというところをまず冒頭答弁いただきたいと思います。
1:56:15
お答え申し上げます。我が国は水素などのサプライチェーン全般において、日本の技術や製品が採用されるなど、世界で高い競争力を持つ技術、これを有していると認識をしております。例えば、生産技術では水素の製造効率を左右する水電解装置に用いる膜でございますが、これが世界トップクラスのメーカーから評価をされ、採用が検討されていると認識をしております。また、委員も触れられましたが、海上輸送技術ではアンモニアを介することなく、水素のまま効率よく輸送する液化水素技術は日本が世界で初めて実用化をしたところでございます。こうした技術的競争力を維持強化するためには、製品の量産化などを進め、スピーディーに市場に製品サービスを投入しますとともに、先行的で自立が見込まれるサプライチェーンの構築による水素市場の拡大を両輪で進めていくことが必要でございます。このため、水素電解装置を対象にした5年間で4,200億円超のGXサプライチェーン構築支援事業の中で、産業競争力を持つ水電解装置やその部素材等に対する大規模な、大規模かつ迅速な投資を予定している事業者の皆様もしっかり投資をしていくところでございます。さらに、水素社会推進法案におきまして、日本の技術を取り込んだ大規模かつ強靭なサプライチェ ーンの形成を進め、鉄や化学等の脱炭素化が難しい分野のGXを進めてまいります。
1:58:17
先ほどのご答弁いただきました、GX基金でこういう先進的な技術等も含めた支援をしているという一つの柱と、もう一つ、水素社会推進法案でサプライチェーンをつくっていく、こういう二つしっかり柱を立ててやっていくということが明確に答弁いただいたと思います。まず、基本的なところの確認なんですけれども、このサプライチェーンの構築というのがまさにこの水素社会推進法案の目指すべきところだと思いますけれども、この法案をつくって、いろんな基本方針をまたつくって、これを推進するということであります。今まで水素の国家戦略であります、水素基本戦略、これがすでにありまして、今後の水素の利活用の目標をどう考えているのかというのと、その中で、本法案の位置づけ、そして本法案の目指すもの、これについて政府参考人の方から答弁いただきたいと思います。
1:59:30
お答え申し上げます。委員御指摘の水素基本戦略で、2030年には、現状200万トン年間作られている、あるいは利用されている水素につきまして、2030年に最大年間300万トン、2050年には年間2000万トン程度に拡大するということを目指しておりまして、また最大の課題でありますコストにつきましては、2030年に1ノルマルリューベあたり30円、2050年に1ノルマルリューベあたり20円まで下げて、化石燃料と匹敵するレベルにしていきたいというものを目標として掲げてございます。御指摘のとおり、グリーンイノベーション基金での技術開発を進めてまいりましたし、これからも進めてまいりますけれども、本法案におきまして、規制支援一体型の制度を整備して、今まではできませんでした。化石燃料と水素などの価格差に着目した支援、あるいは拠点整備支援といったようなものを大胆に、一定の地域を念頭に、しっかりとした計画を国も前に立って作り上げる中で、特に優先順位の高いものから認定して支援をしていくということを進めることで、低炭素水素の供給と様々な利用につきまして、幅広く支援を拡大していきたい。それによって基本戦略の目標を実現していきたいというふうに考えてございます。
2:01:03
今後の目標と法案においてどういうことを目指していくのかということを確認をさせていただきました。先ほどからちょっと重複する議論もありますが、法案の具体の中身の確認をさらにさせていただければと思っておるんですけれども、冒頭、低炭素水素等ということで供給するものが定義されておりますので、この水素の定義に関連して質問をさせていただきたいと思います。先ほど来も議論もございましたけれども、国際的にも今まで、サイエネ由来のグリーン水素を推進すべきだ、であるとか、このブルー水素はどうなんだ、みたいな色んな水素色付けの議論が今までずっとありまして、どういうものを推進をするのかというのが非常に色んな議論があったというふうなことは承知をしております。この水素をめぐる、こうした何を推進すべきなのかという、国際的にどういう議論になっているのかということをぜひ教えていただきたいと思います。あわせて、今回の低炭素水素の定義をどうしていくのか、それはこうした国際的な議論の中で評価に頼るものなのか、日本がこれを推進したとしても、この日本の推進している水素はこれはだめだというふうなことを、そういう国際評価になってしまってはいけないというふうに思いますので、こうしたところをあわせてご答弁をいただきたいと思います。
2:02:40
お答え申し上げます。国際的にこれから進めていく水素については、いずれもCO2排出量が少ない方がいいということは、みんな同じことを考えておりますが、一方で水素経済が立ち上がっていく中なので、コストも考えないといけないという議論が多いです。そういう中で一部の国では、やはり製造方法に着目して、再生可能エネルギーによるグリーン水素だけやったらいいんじゃないかというお考えの国もございます。我が国といたしましては、先ほどお答弁申し上げましたとおり、製造方法じゃなくて、そのプロセスでどれだけCO2が出るのかという基準、炭素集約度というもので見るべきだと考えておりまして、G7広島サミットのプロセスで問題提起し、首脳コミュニケーにおいても支持をいただいたという状況でございます。こうした状況でございますが、G7 以外の国々について、完全な合意が成立しているわけではございません。ただ主要な流れとしては炭素集約度ということだと考えておりまして、今回の法案でも炭素集約度を用いて、先ほどご指摘申し上げました水素1kgの製造に係るCO2排出量が3.4kg以下のものというものを審議会でご議論いただいております。アメリカのインフルエクセル法案、あるいはEUのレッド2に比較しましても、遜色のない水準と考えておりまして、引き続き国際的な動向には注視してまいりますが、専門家の皆様にも議論を深めていただきたいと考えてございます。
2:04:24
これから定義の議論は省令等でも決めていくことになるかと思いますけれども、基本的な考え方、炭素集約度と、アメリカやEUに比べても遜色のない水準のものをやっていくという考え方を確認をさせていただきました。この低炭素水素等ということで、他にも様々なものも支援をしていくという考えだと聞いております。例えばアンモニアであるとか、あるいは合成燃料、合成メタン、こういうものも含めてやっていくということで、少しこの格論でありますけれども、特に水素をしっかりやっていくというところでかなり前には出ておりますけれども、例えばこの合成燃料、EFUELみたいなものについては、今までも既存の内燃機関や既存のインフラがそのまま使えるんじゃないかと、こういうご期待もありまして、実用化に向けてやはり開発をしっかり進めていくべきだと、こういうお声もいただいております。この合成燃料、EFUELの今後の進め方ということで、併せて答弁をいただきたいと思います。
2:05:38
お答え申し上げます。合成燃料、EFUELは、水素と、そして発電所や工場などから回収する二酸化炭素を活用して製造されるカーボンニュートラルに資する燃料でございます。ご指摘のとおり、既存の内燃機関や燃料インフラが活用できることに加えまして、化石燃料と同等の高いエネルギー密度を有しているということがメリットでございまして、2030年代前半までの商用 化を目標に掲げてございます。これを達成するために、例えばグリーンイノベーション基金において、総額約550億円の予算によって進めておりますEFUELの大規模かつ高効率な製造プロセスの開発をさらに加速化させるための事業内容について、現在、事業者を含む関係者と検討を進めているところでございます。また、NEDを通じて、大学や石油基盤などが参加するコストの低減を目指した、自制大型のEFUEL製造技術の開発も行っております。加えて、自国生産のみならず、日本企業の海外プロジェクトへの参画を後押しすることで、早期のノウハウ獲得を促していく取組も進めているところでございます。引き続き、合成燃料の早期消費化に向けて、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
2:07:17
ありがとうございます。併せて、アンモニアの活用についても確認をさせてください。先ほども少し言い通われましたけれども、アンモニア、特に根性で発電をするというふうな取り組みが想定されますけれども、他方で、常にアンモニアの火力の根性については、既存の火力を延命させるだけではないか、こういう批判も他方であるということも認識をしております。私も、根性だけで終わっては意味がないと、やはり最後、アンモニアの戦勝とか、カーボンニュートラルを目指した取組であるべきだと考えておりますけれども、こうした点について、政府はどう考えているのかというのを、ご答弁いただければと思います。
2:08:05
お答え申し上げます。委員御指摘のとおりでございまして、先ほど斉藤大臣からもご答弁ありましたけれども、ベストミックスが大事で、火力発電にも一定の重要性があると。従いまして、石炭火力につきましては、非効率な石炭火力のフェードアウトを着実に進めるとともに、アンモニア根性等によって脱炭素化を進めていくと。そういう中にありまして、まずは根性から導入いたしますが、今までも技術開発進めてまいりましたので、石炭火力ではなくて、線性という形でのアンモニアの活用といったようなものも目指していきたいと考えて ございます。
2:08:48
ありがとうございます。法案のもう少し詳しい中身を確認させていただければと思います。本法案では、具体的なサプライチェーンをしっかりと強靭化をしていくという中で、低炭素水素等供給等事業計画、まず計画を立てるということで、それを認定を具体的に受ける。これによって初めていろんな支援が出てくると、こういう風な構成になっているという風に理解をしています。どういう計画が認定されるのかということが非常に大事だというふうに思っておりまして、特に今回は価格差に着目した水素の価格そのものに対して支援をするということでありますので、これはかなり戦略的にいろんなものを認定していかないといけないんだろうというふうに思っておりますけれども、また法律の中では、これが我が国の国際競争力の強化に相当程度寄与するという、かなり序文としてはやや抽象的な序文にもなっておりまして、具体的な中身がわからないというところがあります。ですので、ちょ っと法案審議の中で、具体的にどういう認定基準として、やはりどういうものを認定していくのかというところを、もう少し明確にしておく必要があるというふうに思っておりますけれども、これも政府参考人の方から、この認定基準の具体的な、もう少し詳しい考え方というふうなことをご説明をぜひいただきたいと思います。
2:10:40
お答え申し上げます。ご指摘の計画の認定基準といたしましては、S+3を前提にGXの実現につするプロジェクトであるとともに、将来的に自立することを求める。こういう観点から、一つには、鉄工科学といった代替技術が少なく、転換困難な分野、用途にも供給されること。二つ目は、国際的な算定ルールと整合的な考えのもと、国内の排出削減に資するプロジェクトであること。三つ目は、2030年度までに供給開始が見込まれ、支援機関終了後、10年間の供給を継続すること。四つ目は、国内外で新たな関連事業を予定していることなどといった点を、必須条件という形にいたしまして、第一段階の条件とし たいという方向で、専門家の審議会でもご議論いただいてきております。その上で、こうした必須条件に加えまして、AS+3であるとか、産業競争力強化、経済成長の貢献といった政策的重要性と、不定下の確実性、工事計画、資金計画等の妥当性等の事業関水の見込みという観点から評価項目を設定しまして、総合評価により支援対象とするプロジェクトの選定を行うことを検討いたしております。
2:12:12
ありがとうございます。少し具体的に説明をしていただきましたので、少しイメージが湧いてきたと思います。必須条件で、やはりある程度、こうした日本にとって重要な条件をしっかり設定していただいた上で、最終的には総合評価ということで、いろんな政策的な重要性や事業性のようなところも含めて、総合的に評価をしていくということだと理解をいたしました。具体的な支援の内容についても、少しご説明をいただきたいと思います。法律を見ますと、一つは価格差に着目した支援ということで、これは水素とおそらく既存の代替のエネルギー、ここの値段の差ということになるのかなというふうには思っておりますけれども、それと含めて、拠点の整備支援というものを合わせてやっていくんだというふうにご説明を今までしていただいておりました。いろいろ考えると、例えば水素のサプライチェーンというと、水素の製造、国内かもしれないし海外かもしれないんですが、製造という段階もあるし、それを運搬をするという、途中で船なのかパイプラインなのかあれですけれども、そういう運搬をするということもありますし、実際に使う拠点の整備といっても、実際にそれを供給する設備もあれば、本当に使っているそれぞれの皆さんのプラントみたいなところもあったりですとか、いろんな施設があるというふうに思います。価格差着目支援というのと、拠点整備支援というのは2つであるということですけれども、それぞれ何に対して具体的に補助していくのかというところを、もう少し具体的にご説明いただければと思うんですけれども、いかがでしょうか。
2:14:30
お答え申し上げます。 価格差に着目した支援では、まず低炭素水素等の供給事業者に対しまして、その製造や供給に要するコストから算定される 基準価格というものを算定していただきます。この基準価格と、ご指摘のLNGなど代替される既存の原燃料価格に環境価値等が加味されます。 カーボンプライシングが載ってきますが、それを加味した参照価格の差額、これの全部または一部を15年間にわたって支援するという形を考えてございます。また、拠点整備支援では、低炭素水素等の大規模利用に資するタンクであるとか、パイプラインなどの貯蔵とか輸送のための共用設備に対しまして、設備投資に対する支援を重点的に行っていくということを考えてございます。そういった意味では、利用サイトにつきましては、今の価格差支援あるいは拠点整備支援の対象とはならず、別途の支援策を考えていく必要があるということでございます。
2:15:42
ありがとうございます。支援の中身について説明をしていただきました。直接支援をされるものと、おそらくそうすると、先ほど最後にご説明あったような、直接支援がされないような設備も出てくるということで、それはいろんなことの合わせてやっていくということにもなろうかと思いますし、おそらく今までGXの基金ですとか、さまざまな支援をしてきている部分もあると思いますので、重複する部分もあるのかなというふうにも思いますけれども、今回の支援ということで中身の説明をしていただきました。認定の基準のところで、1つちょっと確認をさらにしていきたいんですけれども、計画の認定にあたってですね、私、先ほども議論があったと思いますが、エネルギー安全保障の観点というのは非常に重要だというふうに思っております。確かにですね、全部が国内で生産ということになりますと、コストの問題がどうしても出てきて、そうするとどうしても利活用が広がっていかない、値段が安くなっていかないというふうなこともありますけれども、ただ他方で、供給価格がおそらく安いだろうということで、海外からより安価な水素を輸入してくるというものを支援するということで、これはサプライチェーンを作るという一定の必要性というのは確かにあるとは思うんですけれども、そうするとですね、やはり資源を海外に依存するという状況が今と変わらないというところは、やはりこれは改善をしていくべきなんじゃないかというふうに思いますし、日本の支援である意味また国府が海外に流出をしていくということになるんじゃないかと思っております。ですから、やはり国産の水素というのをしっかり多少割高であるような部分 があってもですね、これをしっかり支援をするような仕組みに是非していっていただきたいというふうに、私自身は考えております。こうしたエネルギー安全保障の観点をどう取り入れるというのかについてご説明をいただきたいというふうに思います。
2:18:08
お答え申し上げます。ご指摘のとおり、エネルギー安全保障の確保は大変重要だと我々も考えておりまして、中長期的に支援が終わった後も自立していかないとはためなんですけれども、それを前提にできるだけ国内での低炭素水素等の製造といったようなものをしっかり進めたいと、こうした考え方はこの法律に基づいて定めてまいります基本方針の中に明記をしていく方向で検討をし、基本方針に従って計画の認定は行われていきますので、個々の認定についてもこうした考え方が反映されるように取り扱っていきたいと考えてございます。