1:10
それでは、ただいまから経済産業委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに、松野明美君、白坂昭君、松山雅治君及び石田雅宏君が委員を辞任され、その補欠として、安妻徹君、小林和弘君、落としゆき君及び長峰誠君が選任されました。理事の補欠選任についてお諮りいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が2名決意となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、選例により、委員長の指名にご一任願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。はい、ご異議ないと認めます。
2:02
それでは、理事に長峰誠君及び安妻徹君を指名いたします。この際、光月経済産業副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。
2:18
昨年12月に経済産業副大臣を拝命いたしました光月亮介でございます。
2:24
斉藤大臣を支えし、岩田副大臣また吉田石井亮政務官とともに、経済産業行政の推進のために全力を傾注してまいります。森本委員長をはじめ、理事、委員、閣議の先生方にはご指導ご便たずさまありますよう、よろしくお願い申し上げます。はい、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
2:46
遺植審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、警察庁、刑事局長、渡辺邦義君ほか21名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご意義ございませんか。はい、ご意義ないと認め、作用を決定いたします。
3:06
去る15日、予算委員会から本日1日間、令和6年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち厚生取引委員会及び経済産業省所管について、審査の遺植がありました。
3:28
厚生労働省本件を議題といたします。 審査を移植されました予算について、まず、齋藤経済産業大臣から説明を聴取いたします。
3:41
令和6年度の経済産業省関係予算案について、ご説明申し上げます。
3:50
日本国経済は、国際経済通用の変化や、コロナからの再興といったマクロ環境の変化に加え、これまでの様々な施策の効果もあり、100兆円規模に達しつつある国内投資は、実に30年ぶりの高水準を示しているところであり、
4:09
今年の春季労使交渉の第1回集計では、5%を超える賃上げ率を記録するなど、成長と改革の方向に向かう「潮目の変化」とも言うべき兆しが生じています。こうした潮目の変化を踏まえ、従来のデフレからの脱却、その先の新時代の経済構造への変革に向けた流れを確実なものにし、日本経済の持続的な成長を実現してまいります。
4:38
特にGX(グリーン・トランスフォーメーション)、DX(デジタル・トランスフォーメーション)といった社会課題解決分野を成長の源泉となる戦略分野と捉え、幹部一歩前に出た上で、大規模長期計画的に取り組んでいくことを通じ、日本経済を成長軌道に乗せていきます。
4:59
このため、令和6年度経済産業史を関係予算案として、一般会計3,580億円、GX推進対策費6,429億円を含むエネルギー対策特別会計1兆3,971億円、特許特別会計1,521億円、合計1兆9,072億円を計上しました。また、復興庁計上の東日本大震災復興特別会計のうち300億円が経済産業史を関連予算案として計上されております。次に、具体的な内容について申し述べ ます。
5:43
第一に、GXの実現に向け、GX経済公債も活用しつつ、小エネルギー対策の抜本的な強化、安定供給を大前提とした再生可能エネルギーの最大限の導入、安全最優先での原子力の活用、水素等を含む非化石燃料の導入による燃料転換、クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充填インフラの整備、蓄電池の国内生産拠点の整備などを進めるとともに、石油・天然ガスの安定的な供給の確保等の燃料供給体制強化に取り組むことで、あらゆる経済社会活動の土台となるエネルギー安全保障の確保を進めてまいります。さらに、デジタル化の基盤となる半導体等の技術開発や、生成AI等の活用も踏まえたデジタル人材育成など、デジタル社会の実現に向けた取組も進めます。第二に、活力ある経済社会を実現し、持続的な経済成長に不可欠なイノベーションを推進してまいります。中長期的な日本経済の成長に向け、イノベーションの担い手となるスタートアップを支援するため、卓越した才能の発掘育成やスタートアップの海外展開支援、ディープテックスタートアップの創出成長の加速化を進めてまいります。また、イノベーションエコシステムの構築のため、バイオや漁師、宇宙等の技術開発支援や、若手研究者への支援、人材発掘のための支援を強化してまいりま す。加えて、2025年の大阪関西万博を未来社会の実験場として、子どもや若者が未来に希望や夢を持つきっかけとなるような万博を目指し、引き続き全力で準備を着実に進めてまいります。第三に、コロナ禍やぶっかだかなどにより厳しい経営環境に置かれている中小企業、小規模事業者に対する資金繰り支援に万全を期し、価格転嫁対策を徹底するとともに、事業再構築や生産性向上、研究開発への支援を令和5年度補正予算も活用しつつ、継続的に行うことで賃上げの原資を確保し、所得向上に貢献してまいります。また、地域の中堅・中核企業のさらなる成長促進や、地域で活躍する人材の獲得育成、伝統的高原品産業の活性化など、持続可能な地域経済の実現に向けた取組を進めてまいります。第4に、アジアや有志国と一体となった成長戦略や、国際経済基盤の強化・立て直しなど、国際経済資料の再編における主体的な対外政策を進めてまいります。具体的には、アジアゼロエミッション共同体構想の実現や、有効協力50周年を迎えた日アセアンの各国各企業と、次の半世紀に向けた経済協力を進めるとともに、環境・人権等の共通価値を軸とした国際ルールの形成などに取り組んでまいります。そして、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉と福島の復興は、経済産業省の最重要課題です。廃炉に向け、燃料デブリ取り出し等のための技術的難易度の高い研究開発や、アルプス処理水の処分について、安全性の確保・風評対策・成り上げ継続支援に取り組んでまいります。加えて、事業成りわいの再建、福島イノベーションコースト構想、福島新エネ社会構想による産業復興の推進、交流人口拡大、福島国際研究教育機構における研究、映像芸術文化等を通じた新たなまちづくりなど、福島復興に全力で取り組みます。以上が、令和6年度経済産業省関連予算案の概要でございます。委員各位におかれましては、よろしく御審議をいただきますよう、お願いを申し上げます。次に、古谷厚生取引委員会委員長から、説明を聴取いたします。
9:57
令和6年度における、厚生取引委員会関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。大学部所管一般会計歳出予算のうち、厚生取引委員会の予算額は、118億3100万円となっております。以下、その内容につきまして、御説明申し上げます。第一に、厚生取引委員会に必要な経費として、105億6300万円を計上しております。これは、人件費、計上事務費等の経費であります。第二に、独占禁止法違反行為に対する措置等に必要な経費として、3億500万円を計上しております。これは、独占禁止法違反事件の審査、企業結合審査等のための経費であります。第三に、厚生な取引勧告の推進に必要な経費として、6億9400万円を計上しております。これは、中小企業等に対する労務費、原材料費、エネルギーコストの上昇分の円滑な価格転換の実現に向けた優越的地位の乱用及び下請法違反行為等に対する積極的な執行等のための経費であります。第四に、競争政策の普及啓発等に必要な経費として、2億6800万円を計上しております。これは、デジタル市場をはじめとする様々な分野における競争の活性化に関する衝動、アドボカシー機能の実効性強化等のための経費であります。以上、令和6年度における厚生取引委員会関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げました。何卒御審議のほどよろしくお願いいたします。以上で予算の説明の聴取は終わりました。これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
11:56
自由民主党の小林和弘でございます。質問の機会をいただいてありがとうございました。まずは、産業競争力の強化について、いくつか御質問をさせていただきたいと思いますけれども、齋藤大臣の所信では、今ほど日本経済は今、賃上げや設備投資が共に30年ぶりの高水準で、レフレ構造から新しい経済ステージへ移行する潜在一宮のチャンスであるとありました。先週の春党でも5.28%の賃上げ率となり、91年以来の33年ぶりに5%を超えました。今こそ30年続いた日本経済の停滞に収支種を打って、反転される又とないチャンスだというふうに思います。これからの持続的な成長に向けて、日本企業が世界でもう一度勝負できる環境整備や、日本ならではの強みを生かす挑戦の後押しを、政府も一歩前に出て大胆に進めていただきたいというふうに思います。大臣は、日本の経済成長を実現するために、一歩踏み込んだ産業政策を進めていくと、先ほど述べてくださいましたけれども、どのように進めていかれるか、改めてお伺いをします。
13:10
ここ数年取り組んできた半導体支援などの産業政策の効果も背景としまして、ようやく生まれた国内投資拡大や、賃上げといった潮目の変化を確実なものにし、投資も賃金も物価も伸びる成長型経済の転換を実現していかなければならないと思っています。好転の兆しがあるからといって、ここで気を緩めてチャンスを逃すようなことはあってはならない。30年間継いだコストカット型の縮み志向を2年間で簡単に変えられるわけではありませんので、ここからが正念場ではないかと考えています。このため、経済産業省としては、次の成長のエンジンは、GX、DXなどの社会課題解決分野だと捉えまして、長期・大規模・計画的にあらゆる政策を総動員して、産業政策を強化する経済産業政策の新基軸に取り組んでいます。将来の飯の種を生み出す社会課題解決型の国内投資を後押しするため、財政支援を含めて積極的な産業政策をさらに展開し、継続していくことが必要であると考えています。