19:29
皆さん、おはようございます。これより、会議を開きます。理事の補欠宣言について、お諮りをいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が1名、欠員となっております。その補欠宣言につきましては、選例によりまして、委員長において指名するに、ご異議ございませんか。ご異議なしと認めます。それでは、理事に、牧原秀樹君を指名いたします。次に、国勢調査承認要求に関する件について、お諮りをいたします。裁判所の司法行政に関する事項、法務行政及び検察行政に関する事項、国内治安に関する事項、人権擁護に関する事項、以上の各事項につきまして、本会議中調査をいたしたいと存じます。つきましては、衆議院規則第94条により、議長の承認を求めたいと存じますが、ご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。よって、そのように決しました。裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。この際、法務行政等の答弁する諸問題について、法務大臣より説明 を聴取いたします。
21:27
おはようございます。委員長をはじめ、委員の皆様方には、法務行政の運営に格別のご尽力を賜り、改めて感謝申し上げます。法務大臣の斉藤賢です。昨年11月に法務大臣の従席を担うことになり、おおむね4ヶ月が経とうとしています。この間、私は、委員の皆様方はもちろん、副大臣、法務大臣政務官、職員など、数多くの方々と法務行政について議論を重ねてまいりました。また、誇りと使命感を胸に、日々現場で職務に精霊している職員の姿を見てまいりました。その中で改めて感じているのは、法務行政が国民の皆様の日々の暮らしを根底で支える法的な基盤を形作るという重要な役割を担っているということです。その上で、法務大臣として、まずは国民の皆様が安全安心に暮らすことができる社会の実現に向けた法的基盤の整備に頼まず取り組んでまいります。また、我が国に在留する外国人との共生社会の実現に向けた環境整備も着実に進めてまいります。さらに、国際秩序が大きく揺らぐ中にあって、法の支配の推進に向けた国際協力等を強化するなどしてまいります。そして、大きな曲がり角を迎えているというべき、我が国の将来を見据え、法務司法制度をしっかりと整備してまいります。私は、法務行政における喫緊の課題について、一歩でも二歩でも前進させるべく、全力で取り組む所存です。まず、国民の皆様が安全安心に暮らすことができる社会の実現に向けた法的基盤の整備についてです。刑法犯で検挙された者のうち、約半数が再犯者という状況が続いています。再犯防止に向けた取組を推進することは、新たな犯罪被害者を生まない、安全安心な社会の実現につながります。本年度中に、第2次再犯防止推進計画を策定し、これに基づいた施策を力強く進めます。国・地方公共団体・民間協力者が一体となった、息の長い支援が可能となるよう、保護士等の民間の方々の活動に対する支援や、地方公共団体の取組への支援などにより、地域における支援ネットワークの一層の技術強化に取り組むとともに、満期釈放者対策等の実施に向けた体制の整備にも取り組んでまいります。犯罪被害者等の方々に対し、第4次犯罪被害者等基本計画に沿って、きめ細やかな支援を実施してまいります。また、刑事手続を通じて、犯罪被害者等の情報を保護するため、犯罪被害者等の個人特定事項の記載がない基礎上証本を被告人に送達する措置等を導入することなどを内容とする刑事訴訟法等の一部を改正する法律案について、今国会での成立を目指してまいります。併せて、同法律案においては、保釈中の被告人等の逃亡を防止し、公判期日等への出逃及び裁判の執行を確保するための制度の創設等も実現してまいります。近年における性犯罪をめぐる状況に鑑み、この種の犯罪に適切に対処するため、強制性交等罪等の構成要件の見直しや、性犯罪についての構想・時効期間の延長等を内容とする刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案及び性的な死体を撮影する行為等の処罰及び、応収物に記録された性的な死体の映像に係る電子的記録の消去等に関する法律案について、今国会での成立を目指してまいります。子どもに深い傷を負わせる児童虐待については、政府で取りまとめた児童虐待防止対策のさらなる推進についても踏まえ、関係機関と連携し、その根絶に取り組んでまいります。また、困難を抱える子どもたちへの取り組みを進めるため、父母の離婚等に伴うこの養育のあり方について、所要の制度の見直しについて検討するとともに、運用上の対応にも取り組んでまいります。様々な人権問題への対応については、一人一人がお互いを尊重し合える社会を目 指し、人権相談や調査・救済活動を充実強化するとともに、効果的な人権啓発活動等の取り組みを推進してまいります。また、インターネットの利用に関し、関係府省庁や民間事業者と連携し、そのルールやマノアの啓発と不適切な書き込みの解消に取り組んでまいります。誰一人取り残さない社会を実現するため、多様化する法的需要にきめ細かに対応し、総合法律支援の一層の充実に積極的に取り組むとともに、法テラスと関係機関・団体等とのさらなる連携を図り、その人的・物的体制の強化に努めてまいります。また、消耗機能の充実強化にも取り組んでまいります。旧統一協会について社会的に指摘されている問題等に関しては、関係省庁と連携しつつ、その総合的解決を図るため、法テラスの総合的対応窓口において一元的な相談対応を行うとともに、様々なニーズに応じた支援の充実や、関係機関・団体等とのネットワーク形成による包括的な支援体制の構築等に取り組み、被害者の実効的な救済に万全を尽くしてまいります。名古屋刑務所における暴行不適正処遇事案については、深刻な事態として重く受け止め、公正中立な第三者の目で全体像を解明し、再発防止策を講じていけるよう、昨年12月に第三者委員会を立ち上げました。引き続き、この委員会の調査に積極的に協力するとともに、そのご知見を賜り、幅広い観点からしっかりとした再発防止策 を検討して、なしゆるものから、加急的速やかにこれを実施してまいります。次に、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備についてです。昨年6月、外国人との共生社会の実現に向けたロードマップを策定するなどし、外国人在留支援センターフレスクにおける支援等の取組を推進してまいりました。引き続き、関係府省庁と緊密に連携し、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備を着実に進めてまいります。我が国の経済社会の活性化に資するという観点から、高度な能力や資質を持つ外国人については、積極的に受け入れていくことが重要と考えており、高度外国人材の受け入れを促進するため、早期に取組を具体化してまいります。技能実習制度及び特定技能制度については、外国人材の受入れ共生に関する関係閣僚会議のもとに設置された「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議」において、現在様々な立場や視点から活発に御議論いただいているところです。その御議論を見据えつつ、関係省庁とも連携しながら、両制度の在り方について、政府全体でしっかりと検討を行ってまいります。入管法等改正法案の提出についてです。かねてから指摘されてきた相関規費長期収容問題を解決し、待機を強制手続きを一層適切かつ実効的なものとするための制度を早期に整備することは、きつきんの課題です。また、令和3年3月に名古屋出入国在留管理局において発生した非収容者の死亡事案を重く受け止め、出入国在留管理庁の組織業務の改革をさらに進めるとともに、人権に配慮した適正な処遇の実施を徹底するための制度を着実に整備しなければなりません。さらに、今般のロシアによるウクライナ侵略開始後、ウクライナから避難されてきた方々のような人道上の危機に直面する真に被護すべき方々を、より確実に保護する制度を早期に整備する必要があります。これらきつきんの課題を一体的に解決し、出入国在留管理制度全体を適正に機能するため、出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき、日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律案について、今国会での成立を目指してまいります。あわせて、難民認定制度について、難民該当性に関する規範的要素の明確化の取組などを通じて、運用の一層の適正化を図ってまいります。新型コロナウイルス感染症の水際対策については、出入国在留管理行政を担う立場から引き続き強い使命感を持って、政府全体として柔軟に対応してまいります。また、ポストコロナを見据え、2030年に法日外国人旅行者数6000万人の政府目標に向けて、一層円滑かつ厳格な出入国審査を実現するため、デジタル技術等を活用した出入国審査業務の行動化を着実に進めてまいります。