3:20
ただいまから、環境委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに、落としゆき君及び上山紗友君が委員を辞任され、その補欠として田中雅志君及び友能里夫君が選任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
3:43
環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に議事会協議のとおり、内閣府食品安全委員会事務局長中弘信君、他12名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに合意ございませんか。合意がないと認め、採用決定いたします。
4:04
および公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件、および原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。
4:30
自由民主党の梶原大輔でございます。質問の機会をいただき感謝を申し上げます。よろしくお願いいたします。それでは早速ではございますが、環境行政等の基本施策に関する伊藤環境大臣の所信につきまして、現在、環境省において、この環境施策の中心に位置づけられている統合的アプローチ、これと今、国会に提出をされている予算、そしてまた法案、そういった関係性、
4:58
そして今、我が国が直面をしている環境の問題について、いくつかお伺いをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。まず、統合的アプローチと今、国会提出法案の位置づけについてお伺いいたします。
5:12
我が国の経済社会は、申し上げるまでもなく、人口減少、少子高齢化、そして東京への一極集中や地方の衰退などの課題に直面をしており、また、近年においては、ウクライナの問題などを背景として、化石燃料や物価の高騰といったエネルギーや食料をめぐる問題にも直面をしております。
5:33
また、この中で、環境の分野においては、気候変動を招く温室効果ガスの排出削減対策、気候変動による異常気象や熱中症などの問題、我々の生活に身近なプラスチックによる環境汚染や経済社会にとって、社会資本と同様に重要な自然資本を脅かす生物多様性の損失など、短期間では解決できない課題が三積をしております。
5:59
こうした課題に対して、環境省においては、課題ごとの個別対応ではなく、政府の多様な政策と環境政策との統合や、また、ネイチャーポジティブ・サーキュラー・エコノミー、そして、ネットゼロという環境政策の統合による統合的アプローチが有効として、現在、様々な取組を行っておるところでございます。
6:21
環境省は、今、国会において、地球温暖化対策推進法の改正案に加え、新規の法案を2つ提出するとしております。これらの3つの法案は、それぞれネイチャーポジティブ・サーキュラー・エコノミー、そして、ネットゼロに対応するものでありますが、統合的アプローチから見た位置づけや関係性、そして、特に、新たな2つの法案には、どのような政策効果を期待しているのか、環境大臣にお伺い をさせていただきます。
6:52
私が所信で申し上げたとおり、ネイチャーポジティブ・サーキュラー・エコノミーという環境政策官の統合や、環境を切り口した経済社会にアプローチしていく統合的なアプローチ、大変有効だと私は思っております。
7:17
今国会提出法案のうち、地域における生物の多様性、増進のための活動の促進等に関する法律案については、ネイチャーポジティブの実現に加えて、地域の自然資本を生かした地域活性化につながるものでございます。
7:36
資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律案については、サーキュラー・エコノミーとネットゼロの同時実現を図るとともに、企業の産業競争力強化や経済安全保障、地方創生への貢献に質問でございます。まさに統合的アプローチを具現化した法案だと考えております。
8:03
また、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案については、二国間クレジット制度、いわゆるJCMの自主体制強化を行うものでございますが、これは世界全体の脱炭素化と、我が国企業の海外展開の同時実現を図る統合的アプローチの考え方を踏まえたものでございます。
8:29
環境大臣として、統合的なアプローチの考え方も積極的に取り入れながら、環境課題と経済、社会課題の同時解決を進めてまいりたいと考えております。
8:45
はい、ありがとうございました。その積極的に取り入れられる統合的アプローチから見た、今度は令和6年度予算のポイントについてお伺いをさせていただきたいと思います。
8:56
令和6年度予算を踏まえた環境省の重点施策は、時代の要請への対応のため 、統合的アプローチによる施策と、これまでの公害による健康被害対策や、東日本大震災からの復興など、環境庁時代からの普遍の原点の追求を行う施策を2つのコアミッションとしてまとめられております。
9:18
今年の重点施策においては、個別の分野ごとにまとめられており、そのうち地球温暖化対策など、年度ごとに特に重点を置いて取り組むべきものを示していたものと思いますが、
9:30
今年年においての重点施策では、まず2つのコアミッションを示し、そして統合的アプローチによって地球規模の環境問題に取り組むと同時に、これまでの公害問題などの普遍の原点の追求にも変わらず取り組みという環境省の姿勢を表しているものと受け止めております。
9:49
また、令和6年度予算の個別の項目を見てみますと、令和5年度補正予算での措置も含め、前年度から増額をされているものや、昨年成立したGX推進法に基づくGX経済公債に裏付けられましたGX推進対策と位置づけられるものなどなどがございます。
10:10
統合的アプローチによる課題解決と新たな成長の実現に向けた令和6年度環境省予算案のポイントについて、環境大臣にお伺いをいたします。
10:21
環境省では、時代の要請の対応、そして普遍の原点の追求という2つのコアミッション、この実現に向けて施策を展開しております。
10:35
次に、時代の要請の対応については、統合的アプローチの考え方のもと、地域・企業・暮らしの観点から環境政策を展開し、経済・社会課題との同時解決を図ってまいります。
10:53
地域の観点では、国立公園等の保護地域の拡充や、保護地域以外での生物多様性の保全を推進する施策であるOECMの推薦のためのネーチャーポジティブ関連予算や脱炭素先行地域の創出を支援する地域脱炭素推進交付金等により、地域の活性化や強靭化に貢献してまいりたいと考えております。企業の観 点では、資源循環分野の脱炭素化を図る先進的なリサイクル設備の拡大、水素・アンモニアを燃料とする船舶のゼロエミッション化を推進するGX推進対策費やJCM関連予算等により、日本の競争力を高めてまいります。
11:48
暮らしの観点では、住宅建築物の脱炭素化、食品ロスの削減、サステナブルファッションの推進など、新しい国民運動・デコカツ関連予算による国民消費者のライフスタイルの変革を促し、将来にわたり質の高い暮らしを実現するために努力してまいりたいと考えております。
12:16
それぞれ、法案、そして予算との関連性についてお伺いをさせていただきましたが、Nature Positive、Circular Economy、そしてNet Zeroという様々な関連の法案については、それぞれが相乗効果をしっかり発揮できるような取組をしていただきたいと思います。
12:33
私が今回の所信表明を聞きさせていただきまして、すごく印象に残っているのは、ロト半島地震の対応も含めて、改めて環境省の使命として人の命と環境を守るということが環境省の使命であるというふうにおっしゃられたことが大変印象に残っております。
12:53
その法案についても、これからもしっかり審議をさせていただきたいと思いますし、レイワールクレーンの予算、この国会、可決成立した暁には、まさしくその使命の果たせるような取組をお願いをさせていただきます。次に、動芯園の考え方について伊藤大臣にお伺いをいたします。今回の所信表明の中でも触れられておりましたが、伊藤大臣は、大臣御就任以来、環境問題は動芯園の問題であると述べられております。
13:21
経済社会の変革や、より良い地球の未来の実現に向け、つないでいくための取組のスタート地点は、まず地域、暮らしであり、そこから動芯園で政策効果が波及をしていくという、地域暮らしの脱産党を所管する環境大臣としての伊藤大臣の思いがすっとがった言葉であろうと存じております。そこで改めて、この考え方について、これまでに至る経緯や背景も含め、環境大臣の御所見をお伺いいたします。
13:51
私は環境問題は、根本的には哲学というか、価値観の問題に帰結するというふうに考えております。その解決のためには、価値観のシフトというものが必要じゃないかなというふうに考えております。
14:12
ちょっと歴史をひもとけば、産業革命以降、地球全体、特にイギリスで始まったわけでありますけれども、多くの工業製品を作り出し、多くのエネルギーを使って、いわゆる量的な拡大をしてきたわけでございます。
14:33
その結果、現在の様々な環境問題が生じていると、このことを捉えれば、多くのものを消費したり所有すると、そのことが大事だ、そのことを由始とする、現在のある意味では市会的な価値観からの転換、これが必要だと私は考えております。
14:56
次世代への持続可能な地球環境を残していくために、私たちがどのような価値観に基づき判断し行動するかということが、今まさに問われていると私は思います。
15:11
そうした価値観に基づく国民一人一人の行動の集積が、地球の在り方や我が国の経済社会の在り方、そして地球全体の未来につながるという意味を置いて、個人、地域、国、地球が同心園の問題であるというふうに申し上げているところでございます。
15:34
現在検討中の第6次環境基本計画においても、基本的な考え方の一つとして、この同心園の考え方を位置づけて、国民の皆様の行動変容につなげてまいればというふうに考えております。
15:52
その同心園の考え方を大きく反映させられるという、第6次の環境基本計画の策定についてお伺いをさせていただきたいと思います。環境基本計画は、環境基本法第15条に基づき、環境の保全に関する総合的かつ長期的な施策の対抗等を定めるものであり、いわば今後の政府全体の環境政策に関するグランドデザインを示すものであります。環境基本計画は、制定から30年の節目を迎え、現在第6次環境基本計画の策定に向けた議論が行われております。
16:29
冒頭申し上げましたとおり、世界情勢や環境問題を取り巻く社会経済の状況は、現行の第5次環境基本計画が策定をさせました平成30年から大きく変化をし、我々は地球沸騰と称される気候変動、生物多様性の損失、化学物質やマイクロプラスチック等による水、大気、土壌の汚染といった環境危機などにも直面をしております。
16:54
SDGsのウェーディング経験モデルでも示されているように、持続可能な社会経済の土台は自然環境であります。私たちが地球上で暮らす上で必要不可欠な要素である海や森林を守り、気候変動等についての目標が実現できなければ、持続可能な社会経済の実現は望めるものではありません。
17:16
今後の我が国の社会経済の発展の土台となる環境政策について、初歩の2030年とするまでの道筋をいよいよ近づいてまいりましたが、環境大臣はどのように描かれているのか、またその先にあるウェルビング、高い生活の質の実現を新たな計画案で目指すこととされておりますが、その意義について環境大臣にお伺いいたします。
17:44
環境の状況や環境対策の在り方は、経済社会の在り方と密接に関連していると思います。現下の環境危機を克服するためには、文明の転換、経済社会システムの変革が必要であると私は考えております。
18:04
IPCCの報告書では、2030年頃までに行う選択や実施する対策は、その先数千年先まで影響を持つ可能性が高いと指摘されております。まさに2030年まで、6年間しかもありませんけれども、勝負でございます。
18:28
まず、温室効果ガスの排出量の46%を昨年、NHIPの実現に向けた、陸と海の30%以上の効果的な保全管理といった具体的な政策目標を掲げて実現のために取り組んでまいりたいと思います。
18:45
また、気候変動、生物多様性の損失、汚染、こういう3つの世界的危機に対して、経済社会システ ムをネットゼロで、循環型で、そしてネイチャーポジティブな経済へと転換して、政策的なシナジーを発揮していくことが必要だと思います。
19:07
第6次環境機関においては、国民のウェルビング、高い生活の質を実現することを最上位の目標として考える方針でございます。
19:20
環境政策を通じて、現在及び将来の国民の皆様が、GDPや賃金に代表される市場的な価値だけでなく、安心・安全で、心身ともに健康で、心豊かな生活に代表される非市場的価値、この向上を実感できるような、
19:44
そして明日に未来に希望を持てるような、持続可能な社会を作ってまいりたいと私は考えております。
19:56
ありがとうございました。先ほどの同心園でのお答えにもなられました、産業革命以降のこの世の中全体の価値観を変えていかなければならない、また先ほども非市場的価値をいかにしていくかということもお答えになりました。
20:12
とにかくこの30年で環境における取組は大きく世界的に変化をしてきております。当初、1994年でありました第一次の環境基本計画が出たときは、国内外の様々な課題に対して国際的には環境保全の国政的な取組が必要ですよというところから始まって、その次の6年では温暖化が地球規模の環境問題になってきましたよ、さらには次の6年間ではそれがいよいよ深刻化してきました。
20:41
そしてその次の6年では世界で環境の負荷が増大をしております。というふうに順次、変化に向けて今後の6次計画においてはいよいよ環境危機ということになっておりますので、2030年に向けて実効性のある計画となりますように取組を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。次に、野党半島地震での災害廃棄物への取組状況と今後の課題についてお伺いいたします。
21:09
令和6年、野党半島地震によりお亡くなりになられました皆様に心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災をされました皆様に心からお見舞いを申し上げます。環境省においては、発災当日より情報収集や事務連絡等を発出するとともに、本省及び地方環境事務所職員を被災自治体に派遣をし、現場の状況確認や必要な助言などの実施をされておられたと承知をしております。
21:37
この世の中、石川県内の16市町では、約2万2千棟の被災家屋の工費解体を予定しており、環境省の災害廃棄物処理事業費が使用されることが見込まれていることから、環境省はこれに関連する対応として、自治体向け工費解体撤去マニュアルを策定し、周知をするとともに、2月には、所有者不明の建物に関する専門の相談窓口を設置しております。
22:06
一方で、被害の大きかった自治体においては、道路の寸断による被災証明の発行の遅れや、解体事業者及び災害廃棄物の仮置き場等の不足から解体が難航している状況も現在見受けられております。
22:21
こうした状況への支援は、災害廃棄物に知見・経験のある人材の継続的な派遣と仮置き場の確保や、県外を含めた廃棄物の処分先の確保等が重要であると思いますが、現状の認識と今後の対応についてお伺いさせていただきます。今ほど、野党半島地震の災害廃棄物についてご指摘をいただきました。
22:49
本日29日でございますけれども、石川県におきまして、令和7年度末までの災害廃棄物の処理完了を目標といたします災害廃棄物処理実行計画が公表されたところでございます。
23:02
環境省では、石川県が公表いたしましたこの計画を踏まえまして、災害廃棄物の処理を計画的かつ円滑・迅速に進めることができるよう、災害廃棄物に関する知見あるいは経験を有する弊省の職員、自治体職員の現地派遣による技術的支援を既に行っているところでございます。
23:25
そして仮置き場についてでございますけれども、主に片付け込みを対象といたします仮置き場、これにつきましては、被災地市町におきまして既に設置をされているところ でございますが、今後の工費解体の本格化によりまして、大量に発生が予想されておりますがれき等に対応するため、必要に応じて仮置き場の追加の設置等につきましても助言をしてまいりたい、このように考えております。
23:53
また、処理先についてでございますけれども、先ほど申し上げました石川県の計画におきまして、県内に加え富山県、福井県、新潟県の民間事業者等が想定をされているところでございます。
24:08
この時点で推計されました発生量は、受け入れられる生み込みとなっているところでございますけれども、今後状況によって不足をする場合には、改めて全国の自治体や関係団体等に働きかけをさせていただき、処理先を円滑に確保できるよう支援をしてまいりたいと思っております。
24:30
ありがとうございました。現在において、進みが難航しているという状況の原因のいくつ かあるとは思うんですけれども、その一つで言われているのが、二次避難による所有者が遠方や県外に行かれているようなこと。
24:47
実は、空き家ですね、本当に所有者不明に対する専門の窓口、相談窓口も設置をされておりますが、この空き家がご承知のように、伊野東半島においても、また日本全国の地方においても人口減少、高齢化が進行しており、伊野東半島においては被害の大きかった。
25:06
涼市は、空き家率が、全国平均は13.6%なんですけれども、涼市は20.6%、和島市は23.5%の都庁は24.3%、これ少し前の数字なので、現時点では、さらに空き家率はさらに高くなってきているものと思われます。
25:25
これに関しては、昨年民法の改正より裁判所が専任をした方が、実際管理人に任せる制度もできて、これの紹介もしているんですけれども、やっぱりそういうところには人的支援が必要となってまいります。先ほど言われました、令和7年までの実行計画に向けて、人的支援も含めて、しっかりとした取組をしていただきますようにお願いをさせていただきます。
25:48
次に、COP28の結果を受けた、次期NDC策定とアジアへの貢献についてお伺いいたします。近年、高温、洪水、干ばつ等の異常気象が世界中で観測をされております。特に昨年は、グテイレス国連事務総長が、地球温暖化の時代を終わり、地球沸騰の時代が到来したと軽症を鳴らすほどの熱波に見舞われ、世界の冷え引き気温が観測史上最高となりました。
26:15
そうした中、昨年11月から12月にかけてのUAEでのCOP28が開催され、世界全体の気候変動対策の進捗状況を確認するグローバルストックテイクが初めて完了をしていました。我が国からは、首脳旧海豪の世界気候行動サミットに岸田総理が、閣僚級の交渉に伊藤環境大臣が参加をされ、ネットゼロの実現に向けて2030年までの行動が重要であることなどを各国に呼びかけるとともに、
26:44
我が国の取組を発信されました。焦点となったグローバルストックテイクの合意文書には、我が国が主張した2025年までの世界全体の温室効果ガスの排出量 のピークアウト、全部分、全温室効果ガスを対象とした排出削減目標の策定が盛り込まれたほか、世界全体での再エネ発電量3倍、省エネ改善率2倍、排出削減対策の講じられていない石炭火力発電のフェーズダウンに向けた努力の加速、化石燃料からの移行等の世界的取組に、定額国はそれぞれの国の事情等に応じて貢献をすること等が明記をされております。定額国はグローバルストックテイクの結果を踏まえ、2025年までに直期NDCを提出することとなっております。我が国でも今後、直期NDCの策定に向けた議論が開始をされると思いますが、策定に向けての環境大臣の決意をお伺いいたします。
27:40
また、併せてパリ協定の1.5度目標の実現には、我が国をはじめとする先進国だけではなく、途上国も含めた世界全体での排出削減が必要であります。特にアジアは今後、経済成長や人口増加によりエネルギー需要の増加も見込まれる中、我が国の持つ技術の活用等により、
28:01
私たちが各国の排出削減の取組に貢献し、アジアの脱炭素化をリードしていくことが、世界での1.5度 目標の実現に向けて大変重要であると考えますが、環境大臣の御所見を併せてお伺いいたします。
28:20
COP28では、グローバルストック提供に関する決定が行われました。この1.5度目標の達成には、緊急な行動が必要であるということが改めて認識されたところでございます。
28:34
我が国は、2030年度46%削減、さらに50%の高めに向けて挑戦を続けるという1.5度目標に整合した目標を掲げ、2021年度には2013年度に比べ約20%の削減を達成するなど、着実に実績を積み重ねております。
28:54
その上で、次期NDCについては、IPCCによる科学的知見や排出削減の実績等を踏まえつつ、環境省が中心となって関係省庁と連携しながらしっかり検討してまいります。また、世界全体の排出削減に向けては、委員御指摘のとおり、今後もエネルギー需要の増大が見込まれるアジアの脱炭素化が大変重要でございます。
29:22
これは、世界全体で掲げる「アジアゼロミッション共同体」の構想の下、2国間クレジット制度、いわゆるJCMを通じた脱炭素プロジェクトの形成や、質の高い炭素資料の構築等に向けて、今般の「地球温暖化対策推進法改正案」を通じて、その取組を加速化してまいります。
29:44
ご案内すれば、今は29カ国とJCMをやっていますけれども、最後の提案国は、この前、環境大臣が訪れたウクライナでございます。
29:55
はい、このほか、いくつか質問、通告をさせていただき、ご準備もいただいたことかと思いますが、時間の関係上、大変申し訳ございませんが、またの機会にお願いをさせていただきたいと思います。それぞれ、ご答弁ありがとうございました。これで終了させていただきます。
30:24
自由民主党の長谷川秀春でございます。質問する機会をいただきました、三原委員長をはじめ、各会派理事の皆様、委員の皆様に感謝を申し上げます。
30:36
まずは、野党半島地震でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けられた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。それでは、早速、質疑に入らせていただきます。
30:51
伊藤大臣は、東日本大震災、原発事故からの復興再生の推進について、発災から13年が経過する中、被災地の復興は未だ道半ばであり、引き続き被災地の環境と被災された方々の生活を取り戻すべく、全力で取り組んでまいりますと、被災地出身の大臣として力強く所信で述べられました。
31:19
実は、私にとって東北は、学生時代から社会人の時代まで合計十数年を過ごした、本当に縁深い土 地でありますし、ある意味、東北は第二のふるさとと、そういうふうに思っております。
31:38
そこで、大臣に、伊藤大臣にお伺いをします。被災者の方々のふるさとに戻りたいという願いを実現するため、環境省としてどのように取り組みを進めるのかお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
31:54
委員長、ご質問ありがとうございます。私も発災当時、被災地におりまして三宅県でしたけれども、本当に身につまられる思いでございます。
32:04
そこで、環境省では、これまで、基幹困難区域内に設定された特定復興再生所展区域等において、除染や家屋等の解体を着実に進め、昨年11月までの全所展区域の避難指示解除及び住民の帰還に貢献してきたところでございます。
32:27
さらには、故郷に戻りたいというご意向のある住民の方々が帰還できるよう、昨年6月には特定基幹居住区域の制度が創設されました。
32:41
環境省として、昨年9月に先行的に区域が設定された大熊町、二間町の一部の地域において、同年12月に除染等の工事に着手しており、那鳴町、富岡町にも認定された区域についても、来年度に順次除染等が着手できるように、鋭意準備を進めているところでございます。
33:05
住民の皆様の早期の帰還の実現に向けて、引き続き、ご地元のご意見をよくお伺いしながら、安全第一を前提とする着実かつ迅速に除染等の取組を進めてまいりたいと思います。
33:25
ありがとうございました。実は今月7日に、福島県二羽町で13年ぶりに郵便局が再開したというニュースがありました。このことは、復興への大きな一歩として大変喜ばしいものだと思います。この郵便局の再開により、住民の方々は日常生活を取り戻すことができ、町の活性化にもつながるものと思っております。
33:53
伊藤大臣には、さらに多くの住民が帰還できるよう、除染やインフラ整備など復興事業を加速させていただきますことをお願い申し上げまして、次の質問に移ります。環境省は、令和6年度重点施策の基本的方向として、時代の要請への対応と普遍の原点の追及をコアミッションに掲げています。
34:17
時代の要請への対応では、統合的アプローチに基づき、地域・企業・国民一人ひとりの目線に立って、社会の仕組みやライフスタイルの変革を通じた複数課題の解決を目指すとされています。また、大臣所信には、気象変動対策について、ネットゼロの実現に向け、地域・暮らしの脱炭素化を主導しますと述べられております。
34:45
地球温暖化対策は、人類にとって喫緊の課題であり、我が組も2050年カーボンニュートラル実現に向け、さまざまな取り組みを進めているものと承知をしており ます。その中で、地域と暮らしの脱炭素化は重要な役割を担うものと考えます。そこで、環境省にお伺いしますが、地域と暮らしの脱炭素化をどのように主導していくのかをお聞かせください。
35:16
ネットゼロの実現に向けましては、あらゆる分野での取り組みが必要と考えております。環境省としては、とりわけ地域・暮らしといった需要側・消費側の取り組みを主導的に実施してまいりたいと考えております。
35:38
地域の観点では、脱炭素と地域課題の同時解決に貢献する脱炭素先行地域の創出など、地方公共団体主導の取り組みの加速化や、地域と共生する再生可能エネルギーの導入拡大などを進めてまいります。
35:55
また、暮らしの観点では、デコ活動を通じまして、脱炭素型の製品への需要喚起など、行動変 容やライフスタイル転換を促進するとともに、税部・税地の普及や断熱などへの回収支援といった住宅建築物等の脱炭素化も進めてまいります。こうした施策を通じまして、脱炭素化を主導してまいりたいと思います。
36:25
今後も環境省が地域と暮らしの脱炭素化を積極的に推進していただくことを期待します。次に環境外交についてお伺いします。
36:39
先ほど梶原委員からの質問の中にありました、日本のNDCを達成するために、具体的にどんな取組を進めているのかをお聞きしたいと思います。
37:01
我が国のNDCを達成するためには、産業構造、インフラ 、国民のライフスタイルといったあらゆる面での対策が必要と考えてございます。このため、政府といたしましては、地球温暖化対策計画、エネルギー基本計画、さらにはグリーントランスフォーメーションを推進するためのGX推進戦略、
37:30
こういった様々な計画や戦略に基づきまして、取組を促進しているところでございます。環境省におきましては、先ほど御答弁申し上げたように、地域や暮らしといった需要側の対策を中心に対策を講じているところでございます。引き続き、あらゆる対策施策を総動員しながら、政府一丸となって目標の達成に取り組んでまいります。
37:59
ありがとうございました。日本のNDC達成に向けた取組を加速させ、2050年カーボンニュートラル実現に向け、今後も我が国がNDC目標達成に向けて積極的に取り組んでいくことを期待します。
38:14
大臣は、所信の中で、パリ協定6条実施パートナーシップセンターを通じ、各国のニーズに沿った市場メカニズムに関する体制整備等を支援することで、質の高い炭素市場の構築に貢献してまいりますと述べられました。
38:35
パリ協定6条に基づく質の高い炭素市場の構築は、国際的な温室効果ガス排出削減に向け、大変重要な取組だと思います。環境省は、パリ協定6条実施パートナーシップセンターを設置し、各国のニーズに沿った市場メカニズムに関する体制整備等を支援しているものと承知しておりますが、その具体的な支援策及び効果についてお聞かせください。
39:06
昨年2023年4月に設立いたしましたパリ協定6条実施パートナーシップセンターにおきましては、日本が2022年のCOP27で立ち上げを主導いたしました6条実施パートナーシップに基づきまして、いかのような事業を行っております。
39:31
クレジットの創出に必要な方法論の策定や記録、6条活用に関する国連への報告、こういったことに関して、有料事例への共有といった方法を通じまして支援を行っております。
39:49
また、昨年のCOP28におきまして、同センターはパリ協定6条実施支援パッケージを公表いたしまして、6条を実施するための各プロセスに対応するツールを提供することで、今後各国の制度や体制に応じた支援、能力構築等を行っていくという予定となっております。
40:15
環境省としては、今後もセンターや国際機関等と連携しまして、各国のニーズに応じた支援を進め、民間資金の動員にもつながる質の高い簡素市場を構築し、引いては世界全体の排斥作為に貢献してまいる所存でございます。
40:37
はい、ありがとうございました。政府の積極的な取組と国際社会との連携強化によって 、パリ協定の目標達成に大きく貢献し、地球温暖化対策を推進することを期待します。関連例、途上国の温室効果ガス削減への支援をどのように強化しているのかをお聞かせください。
41:04
パリ協定の目標達成に向けまして、温室効果ガスの排斥状態が続きます途上国に対する支援、これは非常に重要な課題だと認識をいたしてございます。
41:17
我が国では、日本企業の海外展開と途上国を含む地球規模での排斥削減を両立する取組といたしまして、二国間グレジット制度、いわゆるJCMを構築し、現時点でアジアを中心に、先ほど大臣からお話もございましたように、29カ国とパートナーシップの覚書を締結し、250件以上もの脱炭素プロジェクトを形成しております。
41:46
これに加えて、各国のネットゼロ目標の策定、NDCの進捗報告など、途上国において脱炭素化を進めるための基盤整備や、あるいは都市レベルでの脱炭素化に資する取組を共 同して進めます都市間連携などを支援してきたところでございます。
42:08
今後とも、我が国の有する脱炭素の技術やノウハウを共有することによりまして、途上国の脱炭素化に貢献をし、世界全体でのパリ協定の目標につなげてまいりたいと考えております。
42:27
ありがとうございました。この後少し順番を変えまして、次にゴミの適正処理についてお伺いをしたいと思います。不法凍棄や不適切な処理による環境性を防止するための対策をどのように強化していくのかをお聞きしたいと思います。
42:54
お答え申し上げます。環境省におきましては、不法凍棄等の撲滅のため、これまで累次の廃棄物処理法の改正に より、排出事業者責任の強化、処理体制の確保、不法凍棄等に対する罰則の強化などを行ってまいりました。
43:11
また、不法凍棄ホットラインを設置し、国民から不法凍棄に関する通報を常時受け付ける体制を整えるとともに、監視活動を行う都道府県等と日頃より連携し、情報の共有も行っております。その上で、不法凍棄等が行われ、生活環境保全上の支障が生じ、また、生ずる恐れがある場合には、都道府県等において、廃棄物処理法に基づく措置命令や大執行などを行うこととなります。
43:40
また、環境省においても、現状回復のための基金を設け、使用状況等に必要な費用の財政的支援を行っております。こうした取組により、新たに判明した大規模な不法凍棄件数は、ピーク時に比べ大きく減少してきている状況でございます。
43:56
このように、減少傾向にはございますが、判明した不法凍棄事案に早期に対応できるようにするため、関係法令や現場調査等に精通した専門家の現地派遣を行うとともに、都道府県等によるカメラやドロー ンを用いた効果的な監視の取組を環境省ホームページで紹介するなど、引き続き都道府県等に対する支援をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
44:26
ありがとうございました。環境汚染は、健康被害、生態系の悪影響など、様々な問題を引き起こします。日本郵便株式会社では、現在1611市町村と不法凍棄の情報提供に関する協定を締結し、地域における不法凍棄防止に貢献をしています。
44:52
環境省としても、これらの活動に対して、ご理解ご協力を賜ればと思いますし、不法凍棄、不適切処理による環境汚染防止対策をさらに推進することを期待します。続きまして、やはりちょっと順番を変えまして、次に原子力防災についてお聞きしたいと思います。
45:16
大臣は、初心で、関係自治体と一体となり、各地域での防 災訓練等を通じて、地域防災計画・避難計画の継続的な充実強化等を図り、原子力災害対応の実効性向上に取り組んでまいりますと述べられました。
45:36
東日本大震災、福島第一原発事故から13年が経過した今なお、原子力災害への不安は根強く残っています。そこで、内閣府特命担当大臣として、原子力災害対応の実効性向上に向け、どのように取り組んでいくのか、伊藤大臣よりお聞かせください。
46:05
原子力防災担当大臣を拝命して、ますます深い充積を痛感するところですが、東京電力、福島第一原子力発電所の事故の恐怖を踏まえ、二度と原発事故を起こしてはならないのはもちろんでございますが、万が一の事故に備えた原子力災害対策を進めなければならないという気持ちを強く再認識したところです。
46:35
内閣府では、原子力規制委員会が福島第一原子力発電所事故の恐怖を踏まえて 策定した原子力災害対策指針に基づき、原子力発電所の所在地域ごとに設置している地域原子力防災協議会の枠組みの下で、財政支援も含め、地域防災計画、避難計画の具体化・充実化を進めるとともに、
47:02
原子力総合防災訓練等の訓練や研修等を通じて、原子力災害の対応の実効性向上に取り組んでいるところです。
47:13
今般発生した野田半島地震で得られた教訓も踏まえながら、地元の声をしっかりお聞きし、住民の皆様の安全・安心を第一として、原子力防災体制の継続的な充実・強化を図り、原子力災害対応の実効性向上に取り組んでまいりたいと思います。
47:40
東日本大震災の教訓を忘れず、安全神話にとらわれることなく、徹底した安全対策を推進していただきますようお願い申し上げます。地球温暖化対策は、まったなしの課題です。
47:57
我が国は、2050年カーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギー導入拡大、省エネルギー化、次世代エネルギー技術開発など、さまざまな取り組みをしていることを教えていただいております。これらの取り組みは、未来の世代のために、持続可能な社会を築くために、間違いなく不可欠なものと思います。
48:25
未来へつながる持続可能な社会を築いていくため、伊藤大臣はじめ政務三役環境省の皆様の更なるご努力をお願い申し上げ、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
49:05
立憲民主社民の水岡でございます。今日は大臣のお人柄に触れたいということで、違った角度からご質問を申し上げたいと思います。
49:21
まず最初に、大臣はかねてより映画に大変造形が深いということをお聞きしておりまして、今日はぜひお聞きしたいなと思っているのは、2024年第96回のアカデミー賞発表になりましたが 、ぜひ大臣のご感想を聞かせていただきたいと思います。いかがでしょうか。
49:52
ご質問ありがとうございます。このアカデミー賞、ずっと歴史を見ておりますと、やっぱりその時その時の実装、あるいは世界における課題意識、こういったものもどのような映画が賞を取るかということの一つの判断基準になっていると私は思います。
50:15
今般の受賞の状況を見ると、やっぱり戦争と核、とりあえず核兵器ですね、これがやっぱり非常に重視されていると思います。
50:28
そして今回のエポックメイキング、私にとっては3つありますけれども、1つ目の関連で言えば、オペファイバーが7つの賞を取ったことですね。そして日本の宮崎駿の『君たちはどう生きるか』というのが長編アカデミー賞だった。本当に素晴らしいことだと思います。
50:48
そして、『ゴジラマイナス1』、これが資格効果賞を取った。これ日本の映画ってご存知のようにマーケットが小さいので、ハリウッドのものに比べると制作費が10分の1かとか数字分の1だったりするんですね。
51:11
そういった中であんまりCGに大変な予算をかけられない中、ある意味では職人芸も含めて資格効果賞を取ったというのは素晴らしいことだと思う。
51:23
ただ、日本の映画、かつての黒沢とか水口とか大須の時代から言うと、かなしも近年あまり評価されていないんですけれども、今回は新しい日本映画の世界史上、あるいは世界の関係に向けての大きなアピールができたんじゃないかなと、そのように思っております。
51:44
本当に今年の赤兵衛賞、そういう意味では私も注目しておりました。ということでよろしいでしょうか。
51:55
大臣の言葉でご答弁いただいて大変嬉しく思います。さすがにお詳しい大臣だなという感じがいたしました。
52:07
その中で今触れていただきましたが、オッペンハイマーというこの映画、実は来週日本で公開、封切りですね。ですからまだ皆さんご覧になっていないと思いますし、私もぜひ公開になったら見たいなとこういうふうに思っているんですが、
52:28
大体あらすじだとか、いろんなことが情報として大臣にも入っていると思うんですけどね。このオッペンハイマー、言わずと知れた核兵器を開発をされた方といいますか、核分裂の妙な研究者だったということでありますけれども、
52:54
それが核兵器として世の中に出て、広島、長崎に爆弾が落とされたという、そういった彼の人生の中で、彼がどういうふうに皆から称賛され、あるいはどういうふうに揶揄され、してきたのかということが描かれているというふうに私も聞くんですね。
53:20
そういう意味では今社会が社会情勢として、核というものをどういうふうに捉えているかということが、やはりこの映画の中によく出てきているのではないかなと思いますが、その点について大臣はどういうふうにお考えですか。
53:39
ご質問ありがとうございます。前段で申し上げたのは戦争と核ということですけれども、
53:46
オッペン・ハイマーさらに掘り下げて言えば、科学技術というものは諸刃の刃であって、それを正しく使えば人類や生態系のためになるわけですけれども、それを誤って使えば人類や生態系を壊滅させるという、まさに本当に諸刃の刃だと思います。
54:13
そういったところにおいて、オッペン・ハイマーで描かれている主人公、そしてまたオッペン・ハイマーで直接の主人公になりますけれども、アインシュタインも自分が基礎技術を発見しつくり、そのマンハッタン計画に参画したということを深く悔いているというか、大きな葛藤があるんだろうと思います。
54:40
ですから、このことはやはり核の問題もありますけれども、核以外の科学技術というものを人類全体のために、もっと言えば生態系全体のためにどう正しく使うべきかということが問われている、まさに哲学的命題を持った作品だと思います。
55:03
実は私もまだ拝見していないので、推測の域も出ませんけれども、公開されたら時間を見つけて、映画館で見たいと考えています。
55:15
大臣からゴジラのお話もいただきました。ゴジラというのはもう皆さん昔からご存知のとおり、これ何作目かですね。
55:28
そういったゴジラという映画を通して我々は何を見てきたか、これ人それぞれ受け止め方が違うと思うんですけれども、よく言われるのが、やはりゴジラという映画、これは時代を映し出すレンズのようだと、こういうふうに評価をする方がいらっしゃるんですね。
55:49
今回のゴジラは何をレンズとして世の中のことを描こうとしていたのか、これも非常に興味のあるところですので、ぜひ大臣にもご覧になっていただきたいと思いますし、委員の皆さんもぜひお願いしたいなと、こんなふうに思うんですが、
56:09
あまり多くを語る時間はありませんが、このゴジラを通して、やはりこれは的を得ている評論だなと思ったのは、時代の政府、国が国民に、あるいはまさに被害に直面をしている人々に対して何をしてくれているのか、何ができるのか、
56:34
こういったことを問いかけている、こういう映画ではないかという評論がございました。そういった意味では、私は極めて今の時代で、今の日本において非常に重要な部分ではないのかなと、こんなふうに思うところです。
56:53
戦争と核、これが今回のアカデミー賞でテーマとして捉えられているとすれば、世界がこの戦争、そして核というものに極めて敏感になっている、極めて厳しい状況にあるということを、私たち日本の国会に働く者としては、しっかりと捉えていかなきゃいけないんじゃないかなと、こんなふうに思いますし、
57:20
また大臣に先頭を切って、そういった問題の解決に向けてご努力をいただきたいな、こんなふうに思うところです。そういう意味からすると、核の問題、核兵器の問題がイコール原子力発電にはつながりませんが、
57:41
核の被害という意味合いで、私は原子力防災担当大臣としての大臣に次のお尋ねをしたいと思います。原子力防災担当大臣として、福島原発事故から得た教訓があるとすれば、それは大臣にとってどんな教訓ですか。
58:14
まず何事もそうですけれども、特に原子力に関しては絶対はないということなんですね。ですから、安全神話に陥ることなくしなければならない。
58:38
もう少し言えば、先ほどの答弁にも似ていますけれども、経済合理性ばかりを追求すると、時として安全対策が後ろ回しになるという気配もあると思うんですね。今回、福島で非常用電源がなぜ地下にあったとか、そういうこともいろいろあると思うんです。
59:04
もう少し高台に設置しなかったのかとか、大きな教訓があると思いますし、それから、先ほども申し上げましたけれども、原子力発電所の事故は起こしてはならないと思いますけれども、絶対はないので、
59:21
今、起きた場合の防災体制をしっかり日々いろいろな新しい所見というものを詰め上がってきますけれども、そういうものをしっかり活かしながら、改善、実効性の向上に努めていくと、その必要性が非常に高いということを再認識したというところでございます。
59:48
原子力災害対策指針というのが作られて、何度も改定をされてきているわけですが、そこに流れる福島原発の教訓とは一体どういうことか、これをテーマにしたいと思うんですけれども、大臣としては、その点について、私が今申し上げたいのは、
1:00:11
野党半島地震における原発関連施設、例えば放射線防護施設の問題等に触れていきたいんですが、私はやはり福島原発で犠牲となられた方々、本当は犠牲になることを防げたのではないかという方々がいらっしゃるんですね。
1:00:39
これ、要するに事故が起こった後、政府の対応、自治体の対応として、こうでなかったら、もしかしたら助かったのではないかということが少なくないわけです。これについて何か大臣、感じておられた、あるいは教訓と思われることってなかったですか。
1:01:06
福島第一原子力発電所の事故を踏まえた住民対比の教訓としては、住民の避難等の範囲が事前に防災対策を重点的に充実すべきとされた範囲を大幅に超えていたこと、また事故の進展に応じて避難区域を拡大した結果として、多くの住民の皆様が避難先を点々とせざるを得なかったこと、
1:01:35
また病院や福祉施設の入居者が避難先で亡くなるといった痛ましい事態が発生したことがあると思います。原子力規制委員会はこのような教訓を踏まえて、原子力災害対策支援を策定しておりますけれども、自治体はこの原子力災害対策支援等に基づき地域防災計画、避難計画を策定しております。
1:02:03
国としては自治体と緊密に連携して地域ごとの様々な課題に一つ一つ取り組むことによって、自治体が地域防災計画、避難計画を策定できるように支援してまいりたいとそう思います。
1:02:19
少し 話を絞りたいんですが、まさに高齢者、それから症病者、つまり病気を持ったり怪我をされている方々の避難をしている、その避難をどうするかといった問題の中で、福島原発の直後、やはりあれだけの事故は初めての経験なので大変混乱をしたということは間違いないと思いますが、無理な避難が非常に多く、そしてその無理な避難をしたことによって多くの犠牲者を出してしまった。
1:02:58
これは大きな教訓なんですよね。その教訓をもとに避難よりも屋内待避を優先することが必要な場合もある。それが原子力災害対策指針の中にきちっと盛り込まれている。そういう理解ですよね、大臣。違いますか。
1:03:19
本筋として委員のおっしゃるとおりだと思います。
1:03:26
ということであれば、屋内待避というのを一定の条件下で考えていかなきゃいけない。そのために放射線防護施設ができていたんですよね。日本全国に事故から13年間の間にかなりの数の放射線を防護する施設が作られ、それは病院であったり学校であったり介護施設であったり、あるいは特別な建物を作ったり、こうしたわけですよね。今日皆さんに1枚だけ資料をお配りをいたしました。ご覧になっていただきたいと思いますが、その資料は新潟日報の2月22日に掲載された記事の中から拾い出したものですが、
1:04:16
関東地震で損傷や異常が起きた放射線防護施設と被害ということで絵が載っているわけですね。これ石川県で放射線防護施設と言われるものはいくつあったかというと、確か21あったと思うんですね。
1:04:34
21あるうちのここに書いてございます6つは結局その機能がもう果たせなくなって避難できない状態になっている。中にはすごいことがありますよね。
1:04:48
1番目の都議小学校は柱や天井を損傷防護区画で雨漏りや窓に隙間、溶圧化装置が十分に機能せずというようなことに始まってですね、もう閉鎖をされたところも2カ所あるんですね。
1:05:05
これって原発の事故があったときに何かを避難する場所として確保してあるのに、原発事故が単独で起こったのではなくて、地震が起こって原発の事故が起こっているというのは福島で経験済みじゃないですか。
1:05:30
石川でこれそれと同じことが起きる寸前だったわけですよね。でその時に気がついてみて無理な避難をさせちゃいけないということで施設をちゃんと作ろうとしていたはずなのに実際地震が起こってみたら施設が使えなくなってしまっている。ということを新潟日報は問題ではないかということでこれ出してるわけですね。大臣お考えどうですか。
1:06:01
今御指摘があったように21カ所あるうち、石川町の2施設によって施設内の方から他に移動せざるを得なかったということ。また他の2施設においても建物の危険性が判明したために別の施設に移動したというふうに聞いております。
1:06:25
防災の考え方としてはPASとUPZと違いますけれども基本的にはPASの場合は屋内対比でございますけれども今回のように一般の家屋が大変倒下したと。
1:06:49
今御指摘のように防護施設も倒下したという場合は可能なところに行きますしまたその場合は自衛隊消防警察が実装部隊が協力して30キロ圏外に安全に移動する手段を講じるという多重防御というかそういう防災計画を立てていると思います。
1:07:18
いやあの分かりますよ。それは分かるんですけれども今回の野党地震においては移動をしようと思ってももうできなかったわけですよ。だから避難計画によって多くの方々を移動させるはずだったのにもう道が寸断されて移動できないという実態がそこにあったわけです。
1:07:46
幸いにも原発が止まっている時だったので大きな事故にならなくて済んだけれどももし原発が異常な状況になったときに移動できない。移動できないから数日間あるいは1週間でも屋内に待避をするというための施設を作ろうとして作ったのに役に立たないところがあって
1:08:11
21カ所中6カ所が使えなくて2カ所は閉鎖。1番と5番が閉鎖じゃないですか。これは起こってしまったことなのでこれをどうかということをまあとにかく言うよりもですね。じゃあこれからどうするかを考えなきゃいけないわけじゃないですか。
1:08:32
誰が考えてもやっぱりそれは脆弱だったんだなと。地震に対して脆弱な放射線防護施設だったということが明らかになったわけだから耐震性をますなり何か見直しをしていくということが私は必要だと思うんですけど大臣そう思われませんか。
1:08:56
委員の御指摘もありまたいろいろな御指摘もあります。この原子力防災に終わりは完璧はございません。常に今回のノート半島地震の教訓も踏まえてですね。見直しという言葉を使うかどうかあれですけれども改善、向上のために防護施設の耐震性の向上も含めまた待避のあり方の安全性も含め事故する向上のために努力してまいりたいと思います。
1:09:27
大臣が直接原子力規制委員会に関わるということではないとは思いますけれども原子力規制委員会が原子力災害対策地震を改定していくという立場にある中で今残念なことにこの見直しするという考え方を示してないんですよね。このノート半島地震が起こってからでも。ですからこれは今この状態皆さんも聞かれてやっぱりこれはちょっと問題だと思うんですけれどもこれはちょっと問題だよねって思われると思うんですよね。本当に次なる地震、今日も大きな地震がございました。首都直下型の地震が近づいているのではないかという私も恐怖感に陥るわけですけれども本当にそういった意味では大震災施設の大震災というのはあらゆることで行わなきゃいけませんが
1:10:22
この放射線防護施設の耐震化を進めていくということで大臣にはまた大臣の立場から強い指導力を発揮していただきたいと思いますがもう一度どうですか。
1:10:36
御指摘の踏まえ努力させていただきたいと思います。
1:10:42
それではですね次にちょっとお尋ねをしたいんですが、かつて安倍総理が生前に日本は水銀による被害を克服したとおっしゃった時がございました。
1:11:02
伊藤大臣はこの水銀の 被害を日本は克服したというふうにお考えでしょうか。ちょっとお聞きをしたいと思います。
1:11:17
あのある意味で率先のお尋ねではっきり断定的に克服したとも克服しないともちょっと今回お答えしかねていると思います。
1:11:31
これは当然ながら克服したというふうにおっしゃった安倍総理に対して厳しい批判が世界中からやってきました。日本の政府としては若干それを訂正をして過去の問題とは考えていないんだという言葉に変えていかれたという経過がございます。
1:11:57
そんな中で昨年の9月27日に大阪地裁での判決が出ましたね。これは他でもない水又第二次訴訟ですね。の第一陣の判決が出たということでございます。その時に伊藤大臣も記者から尋ねられてお答えをされているんですね。
1:12:25
その時のお答えの趣旨は覚えておられますか。
1:12:32
最高裁の判決と異なるということと、それから今までの我々が持っているその主権の中ではそのような判断ができないということで控訴したという、ぶら下がりでありますけれども発表したと思います。
1:12:54
大臣もうちょっと被害者の立場に寄り添ったお答えをしていただいているように私は思うんですけど。ご発言なさいますか。はいどうぞ。
1:13:13
お答えいたしましたけれども、正確に申し上げますと、国際的科学的な知見や最高裁で確定した近似の判決の内容等々を大きく相違することから上訴審の判断をあう必要があると判断したということです。
1:13:32
その上でですね、水上多病の被害者の救済については、水上多病被害者特措法制定時に多くの関係者の皆様が水上多病問題の最終解決を目指して努力されたことや、
1:13:48
2度の政治解決により、これまでに約5万人の方々が救済されてきたことなど、水上多病の歴史と経緯を十分に踏まえ、引き続き現行の公害健康被害保障法の丁寧な運用、医療福祉の充実や地域の再生、優和、振興などにしっかり取り組むことが重要であると考えていると思います。
1:14:14
これから、冒頭に申し上げたか最後に申し上げたか、記憶がはっきりしませんけれども、いまだ水上多病に苦しまれている患者の皆様には、胸の痛みも思いであるということを申し上げたと思います。
1:14:28
最後大臣おっしゃっていただいたように、原告の方々が長年にわたり様々な症状に苦しんでいることに関しては、胸が痛むと、こういうふうにおっしゃったと私は聞いております。
1:14:43
非常にその被害を受けられた方々に寄り添った大臣の言葉ではなかったかなと、私はそういうふうに思っております。その水岡の訴訟の第二次訴訟の第二陣の判決が実は明日出るんですね。どういう判決が出るのか、これはまだ私たちも分かりませんが、
1:15:11
今大臣がおっしゃっていただいたその時にも、ぶら下がりでお答えいただいたその気持ちをぜひ、