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参議院 予算委員会

2024年03月11日(月)

1h43m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7780

【発言者】

櫻井充(予算委員長)

長峯誠(自由民主党)

白坂亜紀(自由民主党)

宮崎勝(公明党)

1:10

ただいまから予算委員会を開会いたします。議事に先立ちまして一言申し上げます。数多くのかけがえのない命が失われ、かつてない被害をもたらした東日本大震災の発災から本日で13年を迎えます。ここに改めて犠牲になられた方々に黙祷を捧げたいと思います。どうぞご起立をお願いいたします。

1:38

では、黙祷をお願いいたします。黙祷を終わります。ご着席願います。

2:05

令和6年度総予算3案に関する理事会決定事項についてご報告いたします。本日は一般質疑を40分行うこととし、各会派への割当時間は、自由民主党30分、公明党10分、質疑順位につきましては、お手元の質疑通告表のとおりでございます。令和6年度一般会計予算、令和6年度特別会計予算、令和6年度政府関係機関予算、以上3案を一括して議題といたします。これより質疑を行います。

2:38

永峰誠君。

2:40

おはようございます。自由民主党の永峰誠でございます。まずもって、野党反党自身の被災者の皆様にお悔やみとお見舞いを申し上げます。そして本日は東日本大震災から13年目の日となります。改めて哀悼の誠を捧げたいと存じます。この度の野党反党自身では、激しい揺れにより多くの家屋が倒壊損傷いたしました。その中にあって、公立学校施設は、倒壊や大規模な天井の落下はなく、避難所としての機能を大いに発揮をいたしました。これは地道な耐震化の取組の成果であり、政府・自治体の取組に対し敬意を表します。確かに柱や梁といった構造材の耐震化率は99.8%まで進みました。しかし、外壁などの非構造材につきましては67.3%にとどまっています。また、経年劣化による破損や落下もありますので、老朽化対策も急務であります。そこで、非構造材の耐震化と老朽化対策について、文部科学大臣にお伺いいたします。

3:48

文部科学大臣、森山正人君。

3:54

委員長からお話ありましたが、本日で東日本大震災からちょうど13年となります。震災により亡くなられた方々にお悔やみを申し上げますとともに、遺族の方々、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。また、1月にも訪問をさせていただきましたが、一昨日、野党半島地震の被災地を訪問させていただきました。改めて、被害の大きさを実感し、被災地の皆様が1日でも早く、元の生活を取り戻すことができるよう全力を尽くすとともに、安全・安心な社会の実現に向けた決意を新たにしたところでございます。長峯委員から御指摘の学校施設でございます。子どもたちの学習・生活の場であるとともに、災害時には避難所としての役割も果たすことになります。私の地元であります阪神大震災の時にも、学校の施設が大いに活用されまして、そのがっちりした構造、あるいは中層の建物であるということから、しっかりしているということ、そして各フロアにトイレですとか、場合によっては給湯の施設があるということで大変に有効であるということが、その時から感じられたわけでございますけれども、これまで学校施設の耐震化は、学校の耐震化、施設整備等、促進議員連盟の先生方のご尽力もございまして、格段に取り組みが進んできたと思います。今回の震災におきましても、多くの学校施設が避難所として活用できたものと考えておりますが、今後は非構造部材の耐震化や老朽化対策を進めることが重要であると考えます。文部科学省においては、外壁や内壁、窓ガラスなどの非構造部材について、耐震化をはじめとした各種の防災機能強化や、教育環境の向上と老朽化対策を一体的に行う長寿命化に向けた取組に対し、学校施設環境改善交付金による国保助を行っております。これらに必要な経費として、各自治体における学校施設整備のニーズにしっかりと応えられるよう、非構造部材の耐震化や老朽化対策を含む公立学校の施設整備費として、令和6年度予算案に683億円を計上しております。令和5年度第1次補正予算1558億円と合わせて、総額2242億円の計上となります。安全・安心な教育環境の構築と避難所としての機能強化を図るため、各自治体が計画的な学校施設の整備を行うことができるよう、引き続き必要な支援を行ってまいります。

6:38

長峰君。

6:40

今回、大変寒い時期の災害でございました。逆に、暑い真夏に災害が起こることもございます。しかしながら、避難所となる学校体育館、ここの空調設置率というのは、わずか15.3%でございます。また、高齢者や障害者が必要とする体育館のバリアフリー化率で見てみると、トイレは41.9%、段差解消が62.1%、エレベーターが70.5%です。これらの空調とバリアフリーの整備について、どのように進めていかれるのか、文部科学大臣にお伺いをいたします。

7:15

森山文部科学大臣。

7:20

一昨日伺いました、和島市の高校、小学校においても感じられたところでございますけれども、学校施設は子どもたちの学習生活の場であるとともに、災害時には避難所としての役割を果たしますので、空調設備の整備、バリアフリー化の促進は大変重要であると認識しております。このため、文部科学省においては、小中学校等への空調設備の整備やバリアフリー化に対して、学校施設環境改善交付金によるご補助を行っております。特に、体育館の空調設備については、その設置率が全国的に低い状況であることを踏まえ、本年度から令和7年度までの間、体育館に空調設備を新設する場合には、断熱性の確保を前提として、補助率を3分の1から2分の1に引き上げております。また、学校施設のバリアフリー化については、バリアフリー法の今回の改正を踏まえまして、令和3年度より既存施設におけるバリアフリー化工事の補助率を3分の1から2分の1に引き上げて、各自治体への取組を後押ししているところです。今後とも、これらの取組を通じて、各自治体が計画的に、学校施設への空調設備の整備やバリアフリー化を行うことができるよう支援してまいりたいと考えております。

8:39

長嶺君。

8:41

耐震化、老朽化、空調整備、バリアフリーなどを、全体として計画的に着実に進めていくためには、必要な予算をしっかりと確保する必要がございます。この点、昨年法制化され、今後策定される国土強靱化中期計画に、しっかりと書き込んで担保すべきと考えます。文部科学大臣の御決意をお伺いいたします。

9:05

森山文部科学大臣。

9:09

これまで学校施設の構造体の耐震化を強力に進めたこともございまして、今回の野党反当地震においても校舎が倒壊するというような被害はございませんでした。しかしながら、外壁や照明器具の落下など、非構造部材の被害は数多く発生しておりますので、こういったことを考えると、引き続き、非構造部材の耐震化、あるいは老朽化、こういった対策をしっかり進めていく必要があると認識しております。委員から御指摘がありました点につきましては、現在、令和2年12月に閣議決定された防災減災国土強靭化のための5カ年加速化計画に基づいて取り組んでいるところでございます。その上で、今般の野党反当地震を受けて顕在化した課題も踏まえ、国土強靭化実施中期計画の策定に向けた議論の中で、御指摘のありました対策の位置づけ、あるいは必要な予算の確保を含め、各自治体における計画的な学校施設の整備が推進されるよう、当省としてもしっかり取り組んでまいります。

10:15

長嶺君。

10:17

次にギガスクールについてお伺いいたします。来年度予算案では、端末の単価が4.5万円から5.5万円に増額となりました。また、予備期の経費も15%分追加をされたところでございます。さらに、都道府県に基金を創設して計画的な共同調達が可能になるなど、大きく拡充をされていますことを評価をしたいと存じます。先日、中学生の女っ子から聞いた話ですが、ギガスクール構想により、1人1台端末が配布されましたが、この端末でゲームや動画にハマってしまって、中や逆転になって不登校になった生徒が複数にいるということです。もちろん、端末にはフィルタリングがかかっているのですが、子どもたちはもう楽々と突破してきます。子どもが熱心に勉強しているなと思ってこっそり後ろに回ってみると、実はゲームをしていたという経験が私にもあります。先生たちはログを見ることができるので、先生はちゃんとチェックしてくれるかなと言っているらしいのですが、そんなのできっこないよと、子どもは意に介していないようです。さらに、先生がログを管理することに対して、プライバシー上問題があるという指摘もございます。この問題を自治体任せにしていては、なかなか解決しないのではないかと思います。文科省がメーカーやフィルタリングのソフトウェア会社、この辺としっかり話し合って対策を講じるべきと考えますが、文部科学大臣の御見解をお伺いいたします。

11:43

森山文部科学大臣。

11:49

児童生徒用端末へのフィルタリングの導入につきましては、令和6年度までの教育のICT化に向けた環境整備計画に基づいて、地方財政措置を講じております。しかしながら、4%程度の自治体が未導入の状況にあります。また、導入している自治体においても、適切な設定がなされておらず、児童生徒が学習と関係ないサイトを長時間閲覧できるようになっている事例もあることは承知しております。当省としては、引き続き、未導入の自治体に対してフィルタリングの導入を働きかけるとともに、事業者とも連携をいたしまして、導入している自治体に対しても、適切なフィルタリング設定の徹底を働きかけるなど、取組を加速化させることとしております。併せまして、令和6年度から5年間をかけて行う予定の、今回の一人一台端末更新の補助要件として、フィルタリングの導入を位置づけたところでもございますので、こういったことを含めて徹底を図ってまいりたいと考えております。

12:56

長峰君。

12:58

どうかよろしくお願いしたいと思います。次に農業問題について伺います。先日、地元の若手ハウス園芸農家からこんな言葉を聞きました。収穫のシーズンが終わると、その足でみんな有志窓口に行くと。若手農家は産地パワーアップ事業などで、規模拡大や生産性向上の投資をしてきました。そこにコロナによる外食需要の蒸発が襲いました。さらに22年には台風被害が出て、その影響で今後収入保険の保険料が上がるということでございます。そして資材の高騰と高止まりで赤字経営が続いております。今年離農しようか。今年1年までやってみて離農するかどうかを決断しようか。大多数の若手農家がそう考えてますよ。こんなふうに言われまして、地域で最も頼りにされている若手農家からこのような話を聞いて本当に胸が締め付けられる思いがしたところでございます。農政のプロとして平素よりご指導いただいている坂本農林水産大臣にお伺いをいたします。坂本大臣のご地元もそうでございますけれども、大消費地から遠い生産地にとっては物流の24年問題は大変心配をされております。輸送コストが上昇し、価格競争で不利になるとか、あるいは大消費地へ届く時間が延びて鮮度が落ちるなどの懸念がございます。この点、どのような対策を講じようとしているのかお伺いをいたします。私も地元に帰りますと、委員と同じようなことをいつも言われます。資料、肥料、あるいは資材の高騰、加えてなかなか価格が高騰で上がらないというようなこともありまして、厳しい情勢というのを十分に今、受け止めているつもりでございます。そういう中にあって、2024問題、物流の大きな課題であります。現在、国土交通省、それから経済産業省、そして農林省を中心にして協議をしております。昨年6月に物流革新に向けました政策パッケージを作成をいたしました。各省庁が一体となって、そしてこれは一家制の問題ではないんだと、これから様々なコスト提言も含めて、いろいろな改革をしていかなければいけないんだというような意識の下で、それぞれ協議を行っております。農林水産省としては、具体的に中継の共同物流拠点を設ける。九州だったら北九州に設ける。宮崎の場合には、フェリーで神戸の方まで輸送可能でありますけれども、他の県の場合には物流の中継拠点を、共同拠点を設けるというようなことが一つ。それから、共同の出荷施設におきまして、荷物の荷の大型化、さらには待ち時間の縮減を通じた輸送コストの抑制、こういったものを考えております。そして、標準仕様のパレット導入によります、ドライバーの荷役の縮減を通じての荷役サービスの対価、こういったものを考えているところであります。特に、この共通の標準仕様パレットというものにつきましては、レンタルパレットの場合にはそれに対する支援を考えておりますので、それぞれの地域で協議会をつくっていただいて、その協議会の下で、論議した下で、この標準パレットというものを、レンタルパレットというものを精進していただければ、それに対する支援措置というものは十分行う。こういったことを通じて、少しでも物流に対する荷主の方の、農林水産物の方の負担を抑えていきたいというふうに思っております。

16:45

長峰君。

16:47

ぜひお願いしたいと思います。ついて、今国会に提出予定の食料農業農村基本法改正案。この中には、国は食料の価格の形成にあたり、食料の持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるように必要な施策を講ずるというふうにあります。昨年、サプライチェーンの関係者による適正な価格形成に関する協議会を農林水産省内におき、議論を進めてこられたとお聞きをいたしております。確かに市場原理で決まる価格をコントロールするというのは大変難しいと思われます。小売業の方から値上げするのはいいけど売れなくなるだけですよと言われれば、生産者も困ってしまいます。この点、基本法に合理的価格形成のために必要な施策を講ずるという条文が盛り込まれれば、国としては大変重大な、そして困難な責務を負うことになると考えます。この条文に対する生産者の期待を裏切ることは許されません。具体的にはどのような施策を進めていこうと考えていらっしゃるのか、坂本大臣にお伺いいたします。

17:52

坂本農林水産大臣

17:55

優は安く、おこなわは片っしで一番難しい問題であると思います。今日も朝、出る時にワールドニュースを見ていましたが、インドで農家の方々が線路に座り込んで、そして、価格というものをコストに見合う合理的な価格をしっかりやれというような座り込みをやっていらっしゃいました。ヨーロッパの方でもそういう動きが出ておりますので、私たちもそこはこれからしっかりと心境を使いながらやっていかなければいけないと思っています。委員が言われましたように、昨年の8月に各段階の関係者が一同に集まる協議会を設けました。生産者、加工業者、流通業者、小売、外食、消費者、それに学識者にも入っていただきました。それぞれの意見の隔たりがまだございます。消費者の方はどうしても最終的にはその食品の価値よりも価格に走らざるを得ないというような意識もありますし、それに見合うように、小売、スーパーというのは価格を決めてまいりますので、なかなか難しいところでありますけれども、まずは、流通経路が簡素で、コストの把握も比較的良いであります生産等の持続性を確保すべき品目として、飲用牛乳、それから豆腐、そして納豆につきまして、具体的な論議を進めてまいります。その他の品目についても、コストデータの把握・収集や価格交渉や契約においてどのような課題があるのか、そういったものを調査・検証するようなことにしております。宮崎の場合には、春人参を作る場合にマルチをずっと張りますけれども、これも1年限りで廃棄するということで、そういったところのコストなんかもしっかり考えていかなければならないところだというふうに思っております。このように関係者の理解をしっかりと得た上で、引き続きこの協議会を進めていって、丁寧に丁寧に合意形成、これを図ってまいりたいというふうに思っております。

20:17

長峰君

20:19

このモデルといいますか、我々が参考にしているフランスのエガリム法も、結局品目はそんなに多くないんですよ。生産物を中心として何品もっかで、しかも罰則もないということで、やっぱりこれは世界中いろんな取組をしようとしても、なかなか難しいんだろうなというふうに思います。しかしながら、日本も知恵を絞って、先導的な制度をつくっていけるように、しっかり努力をしていただきたいというふうに思います。そして次に、今国会提出予定の農信法の改正案についてお伺いいたします。食料安全保障のために農地を確保すべく、都道府県は、面積目標の達成に支障を及ぼすおそれのある農信除外には同意しない。さらにそのことが適切に適用されていない場合は、国が是正要求を行うことなど、この法案で農信除外の厳格化を進めているところでございます。しかし一方で、昨年12月から、経産省が所管する地域未来投資促進法の運用改善によりまして、農信除外や農地転用がスピードアップするスキームができております。抜け道というと語弊がありますので、近道が創設されたという感じですね。これはそれこそ坂本大臣のご地元のTSMCのような、国内投資を促進するためにやった施策ということなんです。ただ、この農地を保全する方の政策と農信解除をしやすくする方の政策が同時に出てきたということで、現場は非常に困惑をいたしております。政府全体としてこの整合性をどう説明されるのか、元農林水産大臣のある斉藤大臣と、それから坂本大臣、お二方それぞれお聞きしたいと思います。

22:01

経済産業大臣 斉藤健君

22:06

御指摘の地域未来投資促進法では、一定の要件を満たして、同法に基づく土地利用調整がなされれば、農信条がいいや農地転用が認められる、こういう仕組みになっているわけであります。それで、昨年11月の経済対策では、地方公共団体における連携によりまして、土地利用転換手続の期間の短縮等を図ることとされているわけであります。具体的には、同法を活用した農信条概の手続と、都市計画の地区計画策定の手続を同時並行で進めることができる旨を、地方公共団体に明確化し迅速化を図っていくということでありまして、それ以上のものではないということであります。

22:55

坂本農水大臣

23:00

今、経産大臣から答えていただきましたように、迅速化を図るというようなことである未来都市促進の場合には、とにかくまずは有料農地につきましては、それぞれの県で農林関係も加わって、農用地区域の確保の目標というものをまず決めます。そして、その後、具体的には、農信条概の手続と、都市計画の地区計画の策定の手続を同時並行に進めることで、手順の迅速化を図るということが可能になる旨を通知したものでありまして、農信条概等の要件を緩和するものではありません。ですから、地域未来都市促進法を活用する場合の手続の迅速化をまず図るものであり、農信条概等の要件緩和や審査そのものを簡素化したりするものではないということでありますので、有料農地の確保という点においては、今、国会に提出した法案と整合性は図られているというふうに思います。委員が言われましたように、私のところの低成身の審査で、かなりそういう不安の声が出ておりますけれども、国と地方の協議の場というものを設けることにしておりますので、そういうものも活用しながら、まずは農心地域を、農業地域をしっかりと決めていただく、そういったところからスタートをしなければいけないというふうに思っております。

24:42

長嶋稔君。

24:44

要件が緩くなるわけじゃなくて、スピードアップをする、要件をクリアしたものがスピードアップするというお話ということでございますので、そういう説明を今後していけばいいかなというふうに思います。ただやっぱり、この開発圧力が強いところって、だいたいインターチェンジの近くの平場ということで、そもそもの有料農地っていうのが多いんですよね。なかなか難しいと思いますし、その開発のために農地を削った分を、他でちゃんと補填しなさい。県としての目標を達成するために補填しなさいと言われても、現実はなかなか難しいんだろうなというふうに思っております。この運用の中で、自治体の御意見もしっかりお聞きしながら、進めていただきたいと思います。齋藤大臣はここで、ご退席いただいて結構でございます。(齋藤大臣、ご退席いただいて結構でございます。)続きまして、EEZ、排他的経済水域における養生風力発電についてお伺いをいたします。近年、太陽光、陸上風力、水力、地熱などは、地域住民の理解が得られない事案が増えております。先日、小野間委員もご指摘されておりました。そんな中、今国会に手続法が提出予定でございます、EEZにおける養生風力発電は、大変有望だと考えております。養生風力発電による2040年の案件形成目標は、45GW、なんと原発45機分でございます。しかし、心配な点がいくつかございます。養生風力発電で先行している欧米では、プロジェクトの中止や撤退が相次いでいます。資材価格などの急遽によるコスト上昇が要因と聞いております。このコスト上昇という点では、我が国も同じ条件にございます。我が国の養生風力発電の再産生、将来性は大丈夫なのでしょうか、お伺いいたします。

26:31

資源エネルギー庁 井上宏久 エネルギー部長

26:36

お答え申し上げます。3年回帰療法に基づく養生風力発電事業者の公募評価に当たりましては、30年にわたり事業の継続が可能となる資金収支計画が立てられていることを確認いたしております。具体的には、財務の専門家を含む有識者で構成されます第三者委員会で、こちらで事業者の計画を審査する中で、1つには、ご指摘のとおり、資材価格の高騰、あるいは為替返答、これにより事業費が増加するリスクへの対策が十分に検討されているか、その備えがあるかということをチェックさせていただいております。また、併せて風況の悪化であるとか、例えば、相対取引における電力の回転の倒産など、事業収入が減少するリスクへの対策が十分に検討されていること、こうした点につきましても確認しまして、資金収支計画の優れた事業者を選定しております。さらに、コスト削減であるとか、それにつながる国内におけるサプライチェーン構築、これにちゃんと投資が回っていく必要がございまして、こうした点も、委員ご指摘の案件形成をしっかり図っていくと同時に、今回、来年度予算案にも500億円超を盛り込んでおりますJXサプライチェーン構築支援事業等を通じて、しっかり事業者の支援を行っていきたいと考えてございます。

27:59

長嶺君。

28:01

はい。EEZでは、牧谷や廃縄など多くの沖合漁業が営まれています。領海内での洋上風力発電では、関係漁業者との調整が再エネ海域利用法で法定をされております。しかし沿岸は漁業権が設定をされていますので、漁業者の理解を得ればよいのですが、EEZでは関係漁業者を特定することが非常に難しいです。この点、漁業者団体の理解は得られているのかお伺いをいたします。

28:30

内閣府小川敦史副大臣。

28:40

今、長嶺委員から漁業者の理解を得られているのかとご質問いただきました。このEEZにおけます洋上風力発電の導入に当たりましては、大日本水産界、あるいは漸漁連といった漁業者団体をはじめとする関係者のご理解をいただきつつ、取り組んでいくことが大事だと受け止めております。このため、昨年の12月より、こうした漁業者団体に対しまして、水産庁の協力のもとで累次にわたり説明を重ね、丁寧なコミュニケーションに努めてきているところであります。引き続き漁業との共存、共栄を図りつつ、洋上風力発電の導入推進に取り組んでまいりたいと考えております。

29:24

長嶺君。

29:26

この点、大変重要なことなので、ぜひとも丁寧に進めていただきたいと思います。また風力発電設備というのは、レーダー等に影響を及ぼすことがございます。そこで、今国会に防衛風力発電調整法という新法が提出予定です。ただしこれは陸上風力発電に関する法律でございます。洋上風力については、EEZにおける洋上風力発電の新法の方で、省庁間の事前調整が行われることとなっております。しかし実は、日本の周辺のほぼ全ての海域で、沖合に向けてレーダーが設置されております。レーダーへの影響を完全に排除しようとすれば、風車はどこにも建てられないということになります。ただ風車に拡張装置などのものを取り付けることで、レーダーへの影響を防ぐことができる技術があると伺っております。また同じ海域を複数のレーダーでカバーすれば、風車の影響を回避できるとも伺っております。エネルギー政策のために防衛省の予算を使うというのは、抵抗があるかもしれませんけれども、こういったことについても、ぜひ研究・検討していただきますようお願いしたいと存じますが、木原防衛大臣の御見解をお伺いいたします。

30:35

防衛大臣木原実紀君。

30:40

風力発電の導入促進でございますけれども、政府一丸となって取り組むべき課題である。一方で設置場所や規格によっては、用場の監視を行う、私どもの自衛隊のレーダーサイトに影響を及ぼす可能性があることから、これらの調和を図る必要があるというふうに考えています。用場の風力発電については、今長見の委員の指摘があったように、その再エネ回帰利用法に基づいて、国が用場風力発電設備の整備を促進する区域をあらかじめ指定することとされておりまして、その指定に当たっては防衛大臣が協議を受けることとなっております。この協議の際に、防衛省としては風力発電設備の設置によりレーダーに一定の影響が生じる場合であっても、他のレーダーの活用によって必要な監視機能が確保され、運用上支障がない場合には設置を認めるなど可能な範囲において対応をしているところであります。また、海外での事例では、レーダーに影響を及ぼす風力発電設備の近くに別のレーダーを設置して監視機能を保管するといった取組を進めている事例もあるというふうに承知しておりまして、こうした海外の取組について、今後、さらに調査を行うなど、用場における風力発電との調和を図る観点から必要な検討を行ってまいります。

32:06

長峰君。

32:10

続きまして、アルプス処理水についてお伺いいたします。アルプス処理水の海洋放出で風評被害対策、政府としては、計1078億円を措置したところでございます。この中で、最も大きな影響を受けたホタテでございますが、従来、中国に輸出して、からむき加工をして、そしてアメリカなどに再輸出するというルートが出来上がっておりました。この点、国内のからむき加工の増強に取り組んでいただいてはいますが、人手不足の中で簡単にはいかないようであります。そこで、からむき加工を東南アジアや北米で行えばどうか、それなら経産省にはジェトロがありますので、大きな貢献が出来るのではないか。私は政務官時代に、そのように経産省に申し上げていました。現在のジェトロを中心とした取組につきまして、お伺いいたします。

32:59

経済産業省大臣官房審議官、時賀光雄君。

33:04

ご説明申し上げます。ホタテ貝をはじめといたします、水産物の海外販路の開拓につきましては、農林水産省ジェトロ及びその関係団体でございますJフードと連携をいたしまして、日本一への出展や商談会の開催、専門家による伴走支援、国境を超えた電子商取引を活用した新規の輸出先の開拓、さらには現地電子トラン等におきます試食会を開催を通じたPR強化等の支援を行っているところでございます。その上で昨年9月以降、予備費も活用しまながら取組を抜本的に強化してございまして、本年1月はベトナム向けの生鮮等のホタテ貝輸出が、対前年度月比で約5倍、対外向けが約2倍となるなどの成果が出ているところでございます。特にご指摘をいただきましたホタテ貝のからむきの代替加工地の開拓についてでございますが、本年1月に米国向けの水産物輸出に必要な衛生状況を満たすベトナムの水産加工施設へ日本企業を派遣いたしまして、視察、それから販路等を含めた商談の場を提供するなどの取組を行ったところでございまして、今週もそれと同様の取組をベトナムで実施予定でございます。今後とも経済産業省といたしましては、関係省庁やJETRO等の関係機関と連携をいたしまして、水産業を守る政策パッケージを活用いたしまして、ホタテ等の海外の販路開拓、水産の転換、多核化に向けた取組を進めていくこととしてございます。

34:40

長峰君。

34:41

はい。ちょっと時間かかるかもしれませんけど、今後長い目で見たときのリスクコントロールの観点からも絶対必要な対策だと思いますので、しっかり進めていただきたいと思います。そして、政府が講じた支援策を講じてもなお生じた被害につきましては、東電の損害賠償が実施されることになっております。こちらの方はどうなっているのか、具体的にどのような被害を賠償しているのかお伺いいたします。

35:06

経済産業省河合元福島復興推進政策統括調整官。

35:14

中国等によります日本産水産物の移入規制措置に伴いまして、ホタテやナマコの輸出を取り扱う事業者などにおいて、損害が生じております。これらの損害について、東京電力が本年3月6日時点で約40件、約44億円の損害賠償を支払っていると承知しております。引き続き、被害の実態に見合った必要かつ十分な賠償が迅速かつ適切に実施されますよう、東京電力をしっかり指導してまいりたいと考えております。

35:53

長峰君。

35:57

このアルプス処理水の放出については漁業者の皆さんの断腸の思いのご理解、理解はしていないと思うんですけれども、それでやらせていただきました。ですから、とにかく風評被害、一人も取り残さない思いで、しっかりと進めていただきたいというふうに思います。次に企業版ふるさと納税についてお伺いをいたします。企業版ふるさと納税は最大9割の税額控除を受けることができます。つまり企業は1割の負担で自治体への寄付が行えるということでございます。しかし通常のふるさと納税と異なりまして、返礼品のように自治体から企業への経済的利益の提供というのは禁止されております。そのため企業としては、その寄付が企業にとってどのような意義があるかということを株主へ説明責任を果たさなければいけません。そのため、なかなか普及してきませんでした。この点、企業と自治体のマッチングの場を創設することでありますとか、あるいは有料事業へを横展開することを提案してまいりました。政府もこれらの取組を着実に進めていただいたところでございます。これらの取組が総合しまして、寄付金額も寄付件数も大きく伸びてきております。そこでこの間の取組から見えてきた自治体から企業への提案のコツのようなものがあれば教えていただきたいと存じます。自民大臣にお伺いいたします。お答えいたします。企業版ふるさと納税制度でありますが、令和2年度税制改正におきまして、大幅な制度上の見直しを行うとともに、活用促進に取り組んできた効果もございまして、令和4年度寄付実績につきましては、金額が前年度比約1.5倍の341億円でありますが、また、件数が約1.7倍の8,390件と、前年度に引き続きまして、金額、件数ともに大きく増加したところであります。また、先月には、特に顕著な功績を挙げ、他の模範となる取組を行った企業や地方公共団体に対しまして、地方創生大臣として大臣表彰を行ったところでありますが、コツというお尋ねであります。これまで表彰を受けてきた団体の中では、例えば、スポーツを軸とした街づくりを企業等との共同によって取り組まれた事例、これらを巻き込んでいただいた事例でございます。岩手県のシワ町の事例がございました。あるいは、内閣府が主催をしております企業と地方公共団体のマッチング会がございますが、これに地方公共団体の職員がいく度も参加をして事例を練っていただいたもの、あるいは、市長さん自らが複数の企業を直接訪問されるなどして、寄附の獲得を実現した事例などがございます。そのほか、地域の課題に寄り添った、解決をしたいということで、この活用ということでございますので、地域課題に寄り添ったものも多数ございます。こうした有料事例の横展開を図ることを通して、本制度の更なる活用推進を図ってまいりたいと存じます。

39:10

長峰君。

39:12

初期の頃は、地元出身の社長さんのところに営業に行くというのが大体パターンだったんですね。でも、その社長さんからすれば、「いや、俺の地元だから寄附してくれよ」というのは、株主市では総会では通らないわけですよ。だから、やっぱり社会的意義とかをきっちり説明できないと、寄附につながっていかないという意味では、やっぱり自治体側の提案能力というのがものすごく問われるんですね。これがまだまだ自治体の方に認識として薄いところがございまして、そういう意味では自治体の方も非常に自分たちのレベルを上げる非常にいい機会になる取組だというふうに思っておりますので、ぜひ進めていただきたいと思います。この企業版ふるさと納税を活用しようと思うと、地域再生計画というのを策定しなきゃいけません。この地域再生計画を策定している市町村は1633あるんですね。しかし、寄附を実際に受け取った自治体は1361。つまり、272の自治体が結局寄附を受けられなかったということでございます。これはどんな原因によるものなのか、またこれらの市町村に対してどのようなフォローをされるつもりなのか、お伺いをいたします。

40:15

内閣府中村裕樹君。

40:21

お答え申し上げます。企業版ふるさと納税制度の寄附金額、寄附件数は大幅に伸びており、活用団体数も増加してきましたが、委員ご指摘のとおり、同制度を活用の前提となる地域再生計画を策定しているものの、寄附の受領実績のない団体もございます。その理由といたしましては、寄附獲得に向けた団体内の組織体制やノウハウの不足、企業との接点が少ないことなどが挙げられます。このため、企業と地方公共団体のマッチング会の開催や、本制度の一層の活用を図ることを目的とした、内閣府企業版ふるさと納税マッチングアドバイザーの派遣を行ってきたほか、昨年度からは地域別のマッチング会の開催支援にも取り組んでいます。内閣府といたしましては、こうした取組を通じて、多くの地方公共団体が寄附を受領できるよう、引き続き支援してまいります。

41:25

長峰君。

41:27

この取組は非常に素晴らしい取組だと思いますので、引き続き活性化するように力を入れていただきたいと思います。以上で質問を終わります。

41:43

以上で長峰誠君の質疑は終了いたしました。

42:18

次に白坂昭さんの質疑を行います。

42:22

白坂昭さん。

42:25

自由民主党の白坂昭でございます。本日は質問の機会をいただきましてありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。障害福祉施設の問題について、竹見厚生労働大臣にお伺いいたします。昨年11月に公表されました令和5年障害福祉サービス経営実態調査結果によりますと、ほとんどのサービスにおいて職員数が前回調査よりも減少しております。障害福祉サービスを利用する方は、平成18年の障害者自立支援法施行以来3倍以上に増えていますが、職員数は約2倍の増加にとどまっていて、マンパワーが追いついていない状況です。令和6年度は3年に1度の障害福祉サービス等報酬改定の実施年で、職員の賃上げなど報酬全体として1.12%引き上げられております。先日私は地元大分県武田市の福祉施設の方々と意見交換をしてまいりました。皆様から、過疎地域において職員の確保は困難である、職員が高齢化している若い人が働ける環境にしてほしい、専門職員がいないなど多くの意見を聞かせていただきました。これらの意見にどのように答えていくのか、障害福祉サービス等報酬改定でどのように改善されていくのか、大臣にお伺いいたします。

43:49

厚生労働大臣竹見恵都君。

43:53

障害者福祉分野における人材の確保、これは非常に重要な課題であって、令和6年度の障害福祉サービスの報酬改定におきましても、特に賃上げを即するために、賃上げに必要な改定率としてプラス1.12%確保したところでございます。これを踏まえて、障害福祉サービス事業におきましては、過去の賃上げ実績をベースとしつつ、今般の報酬改定による加算措置などの活用、それから賃上げの促進税制を組み合わせて、令和6年度に2.5%、令和7年度に2.0%のベースアップの実現を図りたいと考えております。それから、また同時に処遇改善加算を現場で最大限活用していただけるように、令和6年度の報酬改定におきましても、処遇改善加算の一元化を行うとともに、都道府県における事業所に対する処遇改善加算の取得支援を行うなど、こうした処遇改善加算もしっかりと取得しやすいように、手続の改善を図っているところでございます。これによって、実際の賃上げが実質確保されて、そしてまた人材が確保されるように、さらに努力を続けていきたいと思います。

45:27

白坂さん。

45:28

ありがとうございます。続きまして、私の地元では、新たに移住してきた方で、障害福祉サービスに取り組もうとしている方がいます。こうした方々が新たに事業所を立ち上げる際に、施設整備について補助金があるとありがたいというような声がありました。障害福祉サービスの施設整備については、補助金制度があると聞いておりますが、その内容について、厚生労働省から分かりやすくご紹介いただけますでしょうか。

45:56

厚生労働省、辺美里市保健福祉部長。

46:00

お答え申し上げます。障害福祉サービス事業所の整備につきましては、社会福祉施設整備費により支援を行っているところでございます。この整備費は、障害者の方が地域で安心して暮らせるよう、住まいの場であるグループホームですとか、日中活動の場である就労継続支援などの障害福祉サービス事業を実施するための施設や事業所の創設など、こうしたことに対して費用の一部を補助するものでございます。この補助金は、都道府県等へ申請していただくこととなっておりまして、国と都道府県等と合わせて、公費で整備費基準額の4分の3を補助しているものでございます。また、残る4分の1の事業者負担分につきましては、独立行政法人福祉医療機構の福祉貸付事業を活用していただくことも可能でございます。今後とも、障害者の方が地域で安心して暮らせるよう、地域における障害福祉サービス体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

47:05

白坂さん。

47:06

ありがとうございます。皆様にお伝えいたします。続きまして、障害福祉施設を経営されている方々にお話を伺うと、ただでさえ人手不足で忙しいのに事務作業の煩雑さ、多さに参っているという話を聞きました。これをぜひ解消していただきたいということです。この点、昨年6月に閣議決定された規制改革実施計画では、介護サービスと可能な限り共通化し、手続の電子化、ワンストップ化に向けたシステム整備の検討が今後の課題として挙げられております。まず、この規制改革実施計画に対する現在の検討、対応状況はどのようになっているでしょうか。ご説明をお願いいたします。

47:57

厚生労働省 辺美里市部長

48:01

お答え申し上げます。障害福祉分野の人材の確保が喫緊とされる中におきまして、障害福祉現場で働く方々の負担軽減は大変重要な課題であると認識をしております。規制改革実施計画に基づき、厚生労働省においては、今年度から調査研究を行い、手続負担の軽減に向けて必要な検討を行っているところでございます。具体的には、今年度は地方公共団体ごとの様式や添付書類の違いを解消するため、標準様式等の作成を中心に検討を進めておりまして、今月中に公表する予定としております。このほか、障害福祉サービス等事業所が完走化等に係る要望を随時提出できます専用窓口の開設ですとか、手続の負担軽減に係る地方公共団体の取組状況の調査などに取り組んでおります。また、来年度、令和6年度以降は標準様式等の活用を地方公共団体に促していくとともに、普及状況等も踏まえて標準様式等の使用の基本原則化について検討を行う予定でございます。さらに、加算の届出を含めまして、電子的に申請届出を可能とするためのシステムの整備の検討を行うこととしておりまして、引き続き手続の負担軽減に向けた取組を進めてまいることとしております。

49:28

白坂さん

49:30

ありがとうございます。事業者の方々からは、加算請求を簡単に行うことができる全国共通のソフトを開発し、厚生労働省から配付してほしいという声もありました。事業者の方々の事務作業の負担軽減のためにも、こうした対応ができるのではないかと考えますが、厚生労働省の見解をお伺いいたします。

49:54

厚生労働省 辺美部長

50:01

お答え申し上げます。手続の勧作を進めるにあたりまして、現場の方々の声というのは非常に重要であるというふうに考えております。先ほど申し上げましたように、電子的申請届出を可能とするためのシステムの整備の検討を行うこととしておりますが、そうした中において、現場の方々の声にも真摯に耳を傾けて、具体的にどういうことができるか検討を進めてまいりたいと考えております。

50:27

白坂さん

50:28

今、これだけDXと言われておりますので、福祉の現場でも、ぜひDX化をお願いしたいと思います。続きまして、障害者向けのサービスを行う事業者に支払われる報酬は、それぞれの地域の実態に即した報酬額となるように調整をされております。確かに地域によって人件費に差はありますが、差があるのは人件費だけではありません。都市部と地方部では、利用者の送迎の負担、職員の確保など条件が全く違うという実情を踏まえる必要があるのではないかと思います。現在、人件費を基準として地域区分を設定しているため、都市部においては高く、地方部においては低くなっております。加速化が進んでいる地域においては、特例的な区分の設定や、その地域独自の基準を定め、地域の実情により即した別枠の制度を設けることも、検討に値するのではないかと考えますが、厚生労働省の御見解をお伺いいたします。

51:32

厚生労働省 辺美部長

51:39

障害福祉サービスは、利用者やそのご家族の生活に欠かせないものでございます。地域の実情に応じて、障害福祉サービスの提供体制を確保することは大変重要なものであると認識をしております。障害福祉サービス等報酬における地域区分につきましては、人件費の地域差を報酬に反映するための仕組みでございまして、ご指摘のような趣旨で、地域区分自体に特例を設けることは難しいところでございますが、事業ごとに定められている報酬の加算などによりまして、中産官地等に対して一定の配慮を行っているところでございます。具体的には、中産官地等に居住している方に対して支援者が障害者の居宅を訪問する訪問系サービスですとか、相談系のサービスにおいて中産官地等に居住している方に対してサービス提供を行った場合の加算を設けているほか、令和6年度報酬改定におきましても、相談系サービスにおいて中産官地等に居住している利用者に対する相談のためのアセスメントやモニタリングの一部をオンラインを活用して行うということを可能とするなど、柔軟な取扱いを認める、こういった取組を進めているところでございます。地方においても必要なサービスがきちんと提供されるよう、引き続き支援を行ってまいりたいと考えております。しらさかさん ありがとうございます。引き続き、過疎地へのご配慮、それから田舎特例などのご検討をお願いしたいと思います。大臣、ありがとうございました。どうぞ、ご退席させてください。竹見大臣、ご退席いただいて結構でございます。続きまして、少子化対策についてお尋ねをします。まず、待機児童対策について伺います。政府はこれまで、保育需要が増える中で、待機児童対策を進めてまいりました。その結果、令和5年4月1日時点の待機児童は、全国で2680人、大分県ではゼロということになりました。これは対策の成果として大変素晴らしいことだと思います。しかし、地方の方々にお尋ねをすると、もっと近所の保育園に通わせたい、通勤の途中にある保育園に通わせたいといった様々なニーズがあり、改善の余地があると感じます。こうした隠れ待機児童対策などについても、きめ細かい対応を行っていく必要があると考えますが、子ども家庭庁においてどのような取組をしていく方針か、加藤大臣にお尋ねをいたします。

54:15

加藤愛子担当大臣。

54:17

お答え申し上げます。保育所等への入所の利用者要請においては、潜在的なニーズも含めた保護者の意向を自治体において、丁寧に確認しながら調整していただくことが重要でございます。さまざまな保護者の意向に対応するため、自治体における保育コンシェルジュによる相談支援を通じた丁寧な利用調整や、自宅から遠い保育所等を利用できるようにするための巡回バスの活用などの取組を支援してございます。子ども家庭庁としましては、引き続き自治体において丁寧な利用調整が行われ、できる限り多くの保護者の希望が叶えられるよう、きめ細かな支援を行ってまいります。保育士確保についてお伺いいたします。今後、子育て支援を強化していく観点から、保育の質を向上させていくことが欠かせません。そのために、76年ぶりに配置基準を改善するなど、政府が取組を進めていることは評価できるものではないかと思います。一方で、それを支える人材確保に面を向けると厳しい現状があります。大分市では、保育士確保を持っているものの、現在保育士として働いていない潜在保育士に対して、さまざまな働きかけをしているところですが、人材確保は難しい状況です。全国的に見ても、平均月収は、全産業平均31万1,800円に対して、保育士は26万8百円、5万1,000円の開きがあります。子ども未来戦略に基づいて、保育人材の確保、またそのための処遇改善にどのように取り組んでいくか、加藤大臣にお尋ねいたします。

56:09

加藤大臣

56:15

お答え申し上げます。保育の質の向上の観点からも、保育人材の確保は重要と考えており、保育士を希望する方への資格取得支援、保育所等におけるICT化の推進など、職場環境づくり、潜在保育士のマッチング支援など、総合的に取り組んでおります。また、保育人材の確保を進める上で、保育士等の処遇改善も重要でございます。令和5年度、人事院勧告を踏まえ、5%を上回る公定価格の人件費の改定を行ったところです。引き続き、子ども未来戦略に基づき、民間給与動向等を踏まえた、更なる処遇改善の対応を行ってまいります。

56:59

白坂さん

57:01

ありがとうございます。政府は、これまで、保育に加えて、親が働いているかどうかに関係なく、0歳6ヶ月から2歳の未就園児が利用できる「子ども誰でも通園制度」を創設すると伺っております。この制度によって、幼稚園や保育園に通う前のお子さんのいる親が、子育ての悩みを抱えて孤立しなくなることが期待されますが、どのような運用を考えているのでしょうか。現場の保育士等の負担をどのように軽減していくことを考えているかも含め、検討状況をお聞かせいただきたいと思います。加藤大臣にお尋ねいたします。

57:42

加藤大臣

57:45

お答え申し上げます。「子ども誰でも通園制度」は、月一定時間までの利用可能枠の中で、就労要件を問わず利用できるものでございます。これにより、保育所等に通っていない子どもを含め、子育ての過程で不安や悩みを抱える全ての子育て過程に対する支援を強化してまいります。また、保育現場の業務負担の軽減のため、慣れるのに時間がかかる子どもへの対応として、親子通園も可能とするほか、利用者状況や利用実績の管理や自治体への給付費の請求などに対応できるシステムを国が一元的に構築することとしており、法律上、制度化される令和7年度からの運用を目指して、しっかりと準備を進めてまいります。

58:40

白坂さん。

58:41

ありがとうございます。子ども誰でも通園制度、画期的な政策だと思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。加藤大臣、ありがとうございました。これで、ご退席お願いします。加藤大臣、ご退席いただいて結構でございます。

58:55

白坂さん。

58:57

続きまして、松本総務大臣にお伺いいたします。人口減少と高齢化により、過疎の問題はますます深刻となっております。過疎対策については、昭和45年に過疎地域対策緊急措置法、いわゆる過疎法が議員立法により制定され、10年間の次元措置として人口の過度の減少の防止、地域社会の基盤の強化、住民福祉の向上、地域格差の是正などを図ることとされました。以後、半世紀以上にわたり、法律の名称や内容などを修正しながら、新たな立法措置が講じられ、現行の過疎法は、令和3年に全会一致で成立をいたしました。過疎法は10年間の次元立法ですが、ちょうど今年で3年が経過をすることになります。これまでの法律の実施状況、課題の認識を松本総務大臣に伺います。

59:53

松本総務大臣

59:57

過疎地域は国土の保全など多面にわたる機能を有し、国民生活に潤いと国土の多様性を支えておりますが、過疎法を累次改正され、過疎災、補助率の稼げなど、様々な支援措置を講じてきているところです。これによりまして、産業振興、交通生活環境、福祉などの施設整備など、一定の政策効果は上がってきておりますが、なお、人口の減少や少子化・高齢化は進んでおりまして、地域の担い手不足、移動手段の確保、集落の維持・活性化など多くの課題に直面していると認識しております。一方で、令和2年時点ですが、10年間で小規模な過疎自治体3,000人未満ですと、4割ほどで社会増が出ているなど、過疎地域への移住者の増加の動きも見られておりまして、現行の過疎法では、こうした流れを踏まえて、自治体の対策の目標に、多様な人材の確保育成、情報通信技術の活用、再生可能エネルギーの利用の推進が追加されるなど、見直しが行われたと承知をしております。令和6年度予算におきましても、過疎剤について、前年度費300億円増とし、また、地域協力隊員を令和8年度までに1万人まで増やす目標を立てる。また、今年度から地域活性化起業人は、新たに企業に所属する個人が副業として、従事者の方についても制度の対象とするなどをしておりまして、デジタル基盤の整備や、地域の経済循環の創出拡大、地域の暮らしを守る取組の推進を進めまして、過疎地域を含め、地方が元気になるように取り組んでまいりたいと思っております。

1:02:03

白坂さん。

1:02:04

ありがとうございます。過疎問題は大きな問題ですので、ぜひ引き続きお取組をお願いいたします。大臣どうぞ、これでご退席をください。ありがとうございました。松本大臣、ご退席いただいて結構でございます。

1:02:17

白坂さん。

1:02:18

引き続き、自民地方創生担当大臣にお伺いいたします。新型コロナウイルス感染症が続いていた時期において、在宅勤務やリモートワークが広く行われるようになり、必ずしも大都会に住んでいなくても仕事ができるということが知られるようになりました。こうした中、一旦人口の東京への集中が止まる動きもありましたが、コロナが落ち着いてから再び東京への集中が復活しています。まずこのようなコロナ前後における大都市と地方の間の人口移動の動きについて、政府はどのように分析していますか。大臣にお尋ねいたします。

1:02:54

自民地方創生担当大臣。

1:02:58

お答えいたします。総務省住民基本台帳人口移動報告によりますと、東京圏への転入超過数でございますが、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年に約14.6万人であったところ、2021年には一旦約8万人まで減少したところでありますが、2022年は約9.4万人、2023年は約11.5万人となるなど、東京圏への人の流れが再び強まりつつあるのが現状でございます。東京圏への人の流れを分析いたしますと、特に就職や進学を契機といたしまして、10代後半から20代の若年層の転入超過が継続しているということが原因となってございます。その背景には、地方には仕事、交通、教育、医療、福祉などの様々な社会課題が残っていることが考えられております。このため、若年層を中心とした東京圏への過度な一極集中の流れを食い止め、地方に対してしっかりと人口を戻していくことが非常に重要だと考えてございます。このため、我々といたしましては、進学を契機に地方から東京圏に流入する若年層を地方に貫流するため、地方への就職活動に係る交通費の支援と、地方への就職に際しての移転費の支援、また、女性、若者、子育て世代にとって魅力ある雇用を創出するため、地方拠点強化前提について、制度の対象となる部門の拡充や子育て施設の対象への追加、そして、地方で安心して子育てができる環境づくりのため、遠方の分泌施設で出産する妊婦への交通費等の支給、里帰り出産を含めた効果的な就産期、医療体制の確保などの取組を、総合的にしっかりと進めてまいりたいと考えております。

1:04:58

知事 白坂さん。

1:04:59

(白坂) ありがとうございます。地方活性化に向けて取り組んでまいりますので、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。デジタル化の進展は、地方においても、東京と同じように仕事ができる職種を増やすことにつながります。そのような意味では、岸田総理が掲げるデジタル田園都市国家構想は、地方再生の切り札の一つとなるものであり、地方におけるデジタル基盤整備やデジタル人材の育成確保を引き続き推進していく必要があると感じます。まず、デジタル田園都市国家構想の意義と、現時点における評価について、大臣にお尋ねをいたします。

1:05:36

地味担当大臣

1:05:41

お答えいたします。東京圏への過度な一極集中の流れを食い止めるためには、地方に残る仕事、交通、教育、医療、福祉などの様々な社会課題を解決していく必要がございます。さらに、委員御指摘のとおり、デジタルの活用により、地方でも都会と遜色のない暮らしができつつあり、このようなデジタルの力も活用しつつ、地域社会の生産性や利便性を高め、産業や生活の質を向上させ、地方創生につなげていく必要があると考えてございます。このため、政府としては、デジタル田園都市国家構想を地方創生の方針として掲げて、4つの柱を立てています。1つ目は、地方に仕事をつくるということ。2つ目は、人の流れをつくるということ。3つ目は、結婚・出産・子育ての希望をかなえるということ。そして、4つ目は、魅力的な地域づくりであります。この4つの柱に沿って、デジタルも活用した取組を、デジタル田園都市国家構想交付金などで支援をしているところでございます。こうした支援を活用しながら、地域課題の解決や住民サービスの向上を実現している自治体が出てきているというふうに評価をしております。引き続き、現場の声を十分に伺い、また地方の悩みや課題に寄り添いながら、地方創生の取組をしっかりと支援してまいりたいと考えてございます。

1:07:06

白坂さん。

1:07:07

ありがとうございます。デジタル田園都市国家構想交付金、これは令和4年、5年、6年と着実に阻止されておりますが、こうした予算がどのように地方創生に寄与しているのか、具体的な実例があれば教えてください。

1:07:22

内閣府岩間博史、地方創生推進事務局審議官。

1:07:29

お答え申し上げます。今、大臣から御答弁ございましたデジタル田園都市国家構想の交付金ということで、デジタル実装タイプというものを令和3年度の法制から措置をしてございます。まさに人口の減少を高齢化を進む中で、各自治体において、地域の実情において、さまざまな分野でデジタル化を進めるということで、地域の魅力の向上、それから住民サービスの向上、また自治体職員の事務負担の軽減といった形で、地方創生に寄与しているということでございます。具体的な取組ということで、例えば、オンデマンドによります地域公共交通サービスの提供ですとか、それからドローン等による遠隔配送の取組、それから母子健康手帳、これをアプリ化しまして利便性を高めるですとか、それからオンライン診療、健康管理アプリ、そういったデジタルを活用した子育てですとか、ヘルスケア、医療の向上に資するサービス、さらにセンサー、カメラ、ドローンなどを活用した地域の防災、インフラメンテナンスの向上の取組が挙げられるということでございます。実例として一つ、大分県日田市の取組でございますが、このデジタル実装の交付金を使いまして、自然災害の被災者に対しまして交付する被災証明書、これの発行手続をデジタル化するということでございます。具体的には、昨年、令和5年7月の大雨災害がございましたが、この市が行う被災証明、具体的には被害状況の把握ですとか、それから現地調査、被害の特定、被災証明、そういった様々な人的な負担がありますが、そういったものをデジタル化することで、被災証明書の早期交付を実現するということで、市民の迅速な生活再建への寄与、それから職員の負担軽減への取組ということができているということでございます。引き続きこうした取組をしっかりと進めてまいりたいということでございます。(白坂さん)ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。大臣、ありがとうございました。ここでご退席ください。(自民大臣)ご退席いただいて結構でございます。(白坂さん)自民大臣、及田県の出身ということで、及田県民の期待も大変大きいので、今後ともよろしくお願いいたします。引き続き、齋藤国土交通大臣にお尋ねいたします。法要海峡ルートは、及田県の佐賀之関半島と愛媛県の定嶺崎半島との間の法要海峡を海底トンネルや橋で結ぼうとする構想であり、平成10年に閣議決定された第5次全国総合開発計画では、法要海峡ルートを含む太平洋新国土軸や法要海峡道路が盛り込まれました。法要海峡ルートの整備は、九州と四国の経済や文化交流を活発にする効果があり、また、近年頻発激震化する自然災害への対応という観点からは、東九州や四国では南海トラフ地震の発生が懸念されており、災害時に九州が孤立することのないよう、関門海峡の代替ルートとして法要海峡ルートの整備には大変有効だと考えております。法要海峡ルートの整備について、整備効果や関係自治体等の意見を踏まえ、国土交通大臣の見解をお伺いいたします。

1:10:46

国土交通大臣 斉藤哲夫君

1:10:49

白坂委員御指摘の法要海峡ルートにつきましては、現在、大分県が中心となって、産業・観光面への経済発揮効果や、災害時のリダンダンシー効果などについて調査を実施しておられます。また、大分県を含む関係自治体などから、物流や観光、防災面での様々な効果を見据え、早期実現に向けた要望をいただいているところでございます。一方、法要海峡ルート構想の実現に向けましては、海峡などを連絡する大規模なプロジェクト、ビッグプロジェクトでございます。その実現のためには、国民のコンセンサスを得ることが重要であると考えております。国土交通省としては、新たな国土形成計画、昨年作りました国土形成計画には長期的視点から取り組むと、このような表現がありますけれども、この新たな国土形成計画の方向性も踏まえながら、様々な場面で地域の皆様の意見をお伺いしながら、地域の実用の把握もしっかりしながら検討をさせていただきたいとこのように思います。白坂さん。 ありがとうございます。大分県としてもしっかり取り組み発信してまいりますので、よろしくお願いいたします。引き続き大臣にお伺いいたします。東九州新幹線は、全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画の一路線であり、昭和48年の運輸省告示により、福岡市を起点として大分市、宮崎市、鹿児島市を終点とする路線が示されました。南九州においては、九州新幹線鹿児島ルートの全線開業に続き、令和4年9月に西九州新幹線が開業いたしました。西九州新幹線の沿線には商業施設やホテルの建設が相次ぎ、観光客が大幅に増加するなど、開業効果が鮮明に表れております。一方、東九州では新幹線について進展がなく、九州で東西の格差が生じております。九州を一体的に発展させるためには、広域的な新幹線ネットワークが必要だと思います。また、災害に強い国づくりという観点からも、東九州新幹線整備は必要と考えます。東九州新幹線に向けた地元の期待は、これまで以上に高まっております。東九州新幹線の早期実現に向け、国土交通大臣の力強い答弁をお願いいたします。

1:13:16

斉藤国土交通大臣

1:13:20

白坂委員、御指摘のように、新幹線ネットワークは、交流の促進、産業発展や観光立国、地方創生に重要な役割を果たすとともに、災害時の代替輸送ルート確保など、国土強靱化の観点からも重要でございます。こうした重要性に鑑み、順次、新幹線ネットワークが整備されてきておりまして、今週土曜日16日には、北陸新幹線金沢鶴賀間が開業予定となっております。今後の新幹線整備につきましては、まずは、北海道・北陸・九州の各整備計画路線の確実な整備に目途を立てることが最優先の課題であると考えております。ご指摘の福岡市・大分市付近・宮崎市付近・鹿児島市を結ぶ東九州新幹線につきましては、基本計画路線として位置づけられております。こうした基本計画路線につきましては、全国からご要望いただいているほか、各地域において様々な調査が行われており、東九州新幹線についても、沿線地域で熱心な議論が行われていると承知しております。国土交通省としては、幹線鉄道ネットワーク等に関して調査を行ってきておりまして、全国の各地域からご要望いただいている基本計画路線を含む、幹線鉄道ネットワーク等の今後の方向性について、引き続き調査・検討に取り組んでまいりたいと思います。

1:14:48

白坂さん。

1:14:49

ありがとうございます。ぜひ前向きに力強く進めていただけますようお願い申し上げます。大臣、ありがとうございました。これでお退席をお願いいたします。お退席いただいて結構でございます。続きまして、木原大臣にお伺いします。本日3月11日は東日本大震災の日です。13年たった今でも、津波や大きな被害の様子が鮮明によみがえり、胸が痛みます。元旦には、ノトハントの地震も起きましたが、その際、自衛隊の皆様の御活躍、被災者に寄り添った細やかな活動は、国内だけでなく世界中から称賛されています。令和4年末選定の国家安全保障戦略では、自衛隊員の能力を発揮するための人的基盤の強化を挙げているところです。近年、自衛隊員の人材確保が厳しい状況にある中、全ての自衛隊員が高い指揮を維持し、自らの能力を十分に発揮できる環境整備するための具体的な施策について、防衛大臣にお伺いいたします。

1:15:59

木原防衛大臣

1:16:03

白坂委員の御地元大分県には、自衛隊施設たくさん活動をお世話になっているところでございますが、御指摘のように少子化や人口労働の減少によって、我が国が深刻な人手不足社会を迎えている中で、高校の新卒者の有効基準倍率がバブル期を超える過去最高の3.52倍に達したこともあって、民間も含めた人材獲得競争というのは、私列を極めていると、そのように考えます。防衛省としても、このような状況が人材確保に与える影響について、強い危機感を持って対応しなければならないと認識しております。防衛力の中核は自衛隊員であります。そのとおりであります。防衛力を発揮するにあたっては、必要な人材を確保することが不可欠です。国家安全保障戦略等に定められた人手基盤の強化については、募集能力の強化、人材の有効活用、生活勤務環境の改善、ハラスメント防止対策、給与面の処遇の向上、そういった各種施策を含め、あらゆる選択肢を排除することなく有効な対策をしっかりと講じてまいります。

1:17:12

白坂さん。

1:17:14

ありがとうございます。若い人材に自衛官を志してもらうには、生活、勤務環境の整備も必要です。老朽化した宿舎の問題、それからエアコン、空調なども老朽化していると聞いております。それからマットレスなどの寝具も長年使用しているものがあると聞いております。これは退院の健康に影響を及ぼすと思いますが、令和6年度予算ではどの程度改善が図られているのか、防衛省にお伺いいたします。

1:17:44

防衛省三階里市人事教育局長。

1:17:50

お答え申し上げます。まず防衛省におきましては、防衛力整備計画に基づきまして、宿舎の老朽化対策を進めております。具体的には、外壁や内装のリロンベーションといったような改修、計画的な老朽化対策を講ずることで、住宅の更新を図り、居住環境の維持をしていくこととしております。この宿舎関連の予算でございますが、6年度予算では約479億円を計上しておりまして、引き続き居住環境の改善に努めてまいりたいと考えております。また、先ほど御指摘のエアコンやマットレスの件でございますけれども、防衛省といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、退院の生活勤務環境を改善する取組を進めておりまして、特に令和5年からですね、令和9年前の5年間で可能な限り不備を解消し、生活勤務環境の改善を図るべく、令和6年度予算では必要ない予算といたしまして、前年度比1.4倍となる3873億円を計上しているところでございます。御指摘の特にエアコン、空調設備につきましては、その老朽化や不具合が退院の健康に直接影響を及ぼすということで、更新等の必要が生じた場合に、今、地帯なく整備するための経費を計上することとしております。またマットレス等の新具につきましても、これまで更新できなかったものにつきまして、存亡分を計画的に更新するための経費を計上しているところでございます。引き続き、生活勤務環境の改善に取り組んでまいります。

1:19:27

白坂さん。

1:19:28

ありがとうございます。これから女性自衛官も増えていくことと思いますが、令和6年度予算において女性自衛官の生活や勤務環境については、どのように対策をされていらっしゃいますでしょうか。この点について防衛省にお伺いします。

1:19:43

防衛省、三階局長。

1:19:50

お答え申し上げます。防衛省におきましては、女性自衛官の積極的な採用等用に取り組んでおりまして、例は令和4年度の全自衛官に占める女性の割合は8.7%ということでございまして、これは10年前と比較して約1.6倍に増加しております。さらに令和12年度までに12%まで増加させる計画でございます。こうした女性の活躍を確実に守るために、教育、生活勤務環境などの基盤整備が不可欠と考えております。令和6年度予算におきましては、大社長社や潜水艦などにおける女性用区画の整備、女性用トイレや浴室の新設改修、このための経費といたしまして、約146億円を計上しております。また女性隊員が安心して災害派遣や緊急事態に対応できるよう、整理用品の整備をするという新たな施策も取り組んでいるところでございます。女性自衛官の活躍を推進してまいりたいと思います。

1:20:49

白坂さん。

1:20:50

ありがとうございます。引き続き、自衛隊員の処遇改善、よろしくお願いいたします。以上で質問を終わります。お答えいただいた大臣、それから政府参考人の皆様、予算委員会関係者の皆様、誠にありがとうございます。

1:21:13

以上で白坂昭さんの質疑は終了いたしました。

1:21:39

次に宮崎正人君の質疑を行います。

1:21:42

宮崎正人君。

1:21:44

公明党の宮崎正人でございます。最初に、政治資金収支報告書のデジタル化についてお伺いをしたいと思います。自民党の派閥の政治資金パーティーにおきまして、多額のキックバックを受けながら、収支報告書に記載をせず、いわゆる裏金化していた問題によりまして、国民の皆様の政治に対する信頼が損なわれているところであります。こうした問題を二度と繰り返さないためにも、日本国会で政治資金規正法の改正に取り組まなければならないと思います。公明党は1月18日に政治改革ビジョンを発表いたしました。このビジョンでは、政治資金の透明性を強化する対策の一つとして、政治資金収支報告書のデジタル化を提案をしております。これにより、国会議員関係政治団体の収支報告書については、データベース化を図り、国民誰もが検索・閲覧できるようにして、公表していくべきと考えております。こうした政治資金収支報告書のデジタル化について、まず松本総務大臣の御見解を伺いたいと思います。

1:22:55

松本総務大臣。

1:22:56

はい。政治資金規正法におきましては、国会議員関係団体の収支報告書のオンラインテイストが、努力義務とされておりまして、総務省としては、その普及啓発に努めているところでございます。委員がおっしゃりました、ご指摘がありましたデータベース化につきましては、現行の仕組みを変えて、検索・閲覧できるよう公表するためには、国会議員関係政治団体に収支報告書のオンラインテイストの義務付けなど、新たな収支報告書の提出や国会の仕組みを定める必要があると考えられるところでございまして、申し上げてまいりましたように、政治と行政の関わり方ということで、総務省として、制度のあり方についてのコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、各党におかれましても、今、御党の改革ビジョンについてご紹介がございましたし、自民党におきましても、岸田総裁が資金の透明化ということでデジタル化を進める中で、この透明化の向上を図っていく。これらを法改正という形で、今国会において法改正を実現する、こういった方針について、自民党として党内のワーキンググループに支持を行い、検討作業を進めているとおっしゃっておられますし、また、各党におかれても、デジタル化について様々なご見解を示されているというふうに承知をしておりますので、各党、政党間の御議論を中止してまいりたいと考えております。

1:24:52

宮崎君。

1:24:54

ありがとうございます。国会議員関係政治団体の終始報告書のデジタル化につきましては、提出・審査・公表の3段階がございます。このうち、提出につきましてはデジタルで提出する方法がありますけれども、審査・公表については、いまだデジタル化のレベルが低くなっていると思います。例えば、私の事務所がオンラインで提出した終始報告書について、総務省の公表後に確認したところ、提出したデータを印刷した紙で審査をして、その紙がスキャンされて公開されておりました。これではデジタルで提出している意味がないのではないかと驚いたところでございます。そこでまず、この終始報告書の審査をどのように行っているのか、具体的にお答えいただければと思います。

1:25:44

総務省笠木貴則選挙部長。

1:25:47

総務省におきましては、政治団体から提出されました終始報告書について、形式上の不備や記載すべき事項の記載が不十分なものがないかといった点について、形式審査を行っております。具体的にというお尋ねでございますが、就職上に関しまして、政治団体の名称でありますとか、したる事務所の所在地、代表者及び会計責任者の氏名といった、政治団体の基本的な情報の記載が、当該政治団体の設立届で等の情報と一致をしているかどうか、前年からの繰り越し額と、前年分の終始報告書における翌年への繰り越し額が一致をしているかどうか、必要な様式や添付書類があるかどうか、各様式に必要記載事項が記載されているかどうか、収入又は支出の金額の積算ですね、計算に誤りがないかどうか、各様式の間での金額等の記載が一致をしているかどうか、資産等の状況の記載もり等はないかなどについて、形式審査を行い、必要に応じて就職書を提出した政治団体に対して確認を行っております。昨年11月に公表した総務大臣届出文に係る、令和4年分の政治資金就職書の提出団体数は約3000団体でございまして、これらの政治団体の就職書全てにつきまして、こうした形式審査を行っていることから、就職書の提出から公表までには一定の時間を要しているところでございます。

1:27:19

宮崎君。

1:27:21

その上で、この審査の作業についてでございますけれども、提出が全てデジタルからされた場合、このデジタルでの審査によって審査作業を効率化することが可能であると考えますけれども、この点いかがでしょうか。

1:27:36

笠木選挙部長。

1:27:38

政治団体から提出をいただきました就職書報告書のうち、オンライン提出されたものにつきましては、総務省が提供しております会計庁部就職書報告書作成ソフトにより、作成されたデータがそのまま提出をされておりますため、証券合計欄における金額の計算誤りや、様式館の金額の不都合といった単純な計算ミスや点記ミスといったミスがないことなどから、紙媒体で提出される就職書報告書に比べまして、形式審査の効率化が図られております。仮に、国会議員関係政治団体の就職書報告書が全てオンラインで提出された場合には、より一層の形式審査の効率化が図られていることが期待できると考えております。

1:28:29

宮崎君。

1:28:31

その上で、公表のデジタル化、データベース化についても、大前提は提出がデジタル化であるということであると考えますけれども、この点いかがかということと、また、現状のオンラインでの提出状況について、経年の変化について教えていただければと思います。

1:28:53

笠木部長。

1:28:55

お話しいただきましたように、政治資金就職書報告書の情報を検索が可能となるよう、データベース化し、検索へ通覧できるよう公表するためには、まず、就職書報告書についてはオンライン提出をしていただくことが必要だろうと考えてございます。先ほど、直近のオンライン提出の割合ということでございますが、直近3年の総務大臣届出に係る国会議員関係政治団体の就職書報告書のオンライン提出率でございますが、令和2年分が4.4%、令和3年分が7.4%、令和4年分が9.1%となってございます。

1:29:37

宮崎君。

1:29:39

徐々に増えてはいますけれども、まだ1割程度ということでございます。この就職書報告書の提出のデジタル化は困難、難しいという指摘がありますが、私は昨年の4月の決算委員会でもこの問題で質疑をいたしまして、提出のデジタル化は困難というのは誤解だというふうに考えております。配付資料でご覧いただけばわかりますけれども、これまでですね、印刷ボタンを押して紙で印刷していたものを、データ作成ボタンを押して電子ファイルを作成するだけという間違いだというふうに思います。あとは資料の2枚目に示したとおりですね、紙の収支報告書を各都道府県選管に持っていくか、3枚目に示したように、収支報告書のファイルをオンライン提出サイトにアップロードするか、それだけの間違いであるというふうに思います。ほとんどの国会議員関係政治団体がですね、総務省の作成ソフトを使用して、収支報告書を作成していると思われますので、デジタルでの提出は思ったほど難しいものではないというふうに考えますけれども、総務省の見解を伺いたいと思います。

1:30:51

麻木選挙部長。

1:30:53

各政治団体から提出をいただきました収支報告書を見る限り、国会議員関係政治団体の多くが、総務省が提供しております会計帳簿、収支報告書作成ソフトを利用いただいていると認識をしております。委員御指摘のとおり、会計帳簿、収支報告書作成ソフトを利用して、収支報告書を作成している場合には、オンラインシステムの利用申請をいただき、その上で作成しました収支報告書作成ソフトから出力されるデータ、電子ファイルですけれども、電子ファイルをオンラインシステムに登録、アップロードすることで、オンライン提出をすることができるということでございます。私どもといたしましては、就職者のオンライン提出が一層進むように、今後も休憩や休みに努めてまいりたいと考えております。いろいろと御質疑いただきましたけれども、それほど難しいことではないということでございます。オンライン提出が今までのやり方と異なるのは、収支報告書の提出を紙で行うか、データで行うかの違いだけでありますので、一般に思われているほど難しいものではないと思います。領収書の写しなどの添付書類の提出方法も、資料の4枚目にあるとおり、オンラインで提出することもできますけれども、紙で郵送することも可能となっておりますので、この点も指摘をしておきたいと思います。まずは、政治資金収支報告書のデジタル化を進める第一歩、大前提として、収支報告書のオンライン提出を、努力義務から完全義務化すべきであるということを、ぜひ検討いただきたい、また提案をしたいと思います。さらに、国民に対する説明責任の向上であるとか、透明性の向上を図るため、資料の最後のページには、アメリカのFEC、連邦選挙委員会のサイトを付けさせていただいておりますけれども、こうしたものを参考にして、誰もが閲覧でき、検索ができるようにすべきだということを申し上げたいと思います。以上で、総務大臣、また総務省へのご質問は終わりますので、ご退席いただいても結構でございます。総務大臣、そして関係者の皆さん、ご退席いただいて結構でございます。

1:33:22

宮崎君。

1:33:24

次に、障害者雇用について、厚労大臣にお伺いしたいと思います。障害者雇用促進法に基づき、障害者の雇用状況が毎年公表されております。直近では昨年12月に令和5年の集計結果が公表されておりますが、現状どう評価されているのか、まず竹見厚労大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

1:33:47

竹見厚生労働大臣。

1:33:51

毎年6月1日時点における障害者雇用の状況を報告いただいておりますが、昨年12月に公表した令和5年の障害者雇用の状況としては、法定雇用率を達成していない企業も見られたところではございますが、全体として見れば、障害者雇用者数は約64.2万人と、20年連続で過去最高を更新するとともに、障害者雇用率は2.33%と初めて法定雇用率2.3%を上回りました。こうした結果が見られたところでもあり、障害者雇用の状況は着実に進展しているものと認識をしております。引き続き、障害のある方が希望や能力に応じて活躍できる社会の実現に向けて、必要な取組を進めてまいりたいと思います。今、障害者雇用は着実に増えているということでございますが、法定雇用率を達成している企業の割合は50.1%ということでございます。これは多いのか少ないのか、ここはよく検討するべきことだと思います。障害者の法定雇用率は、令和5年度までは民間の事業主の場合は2.3%にまつえ置かれておりましたけれども、令和6年度からは2.5%、令和8年度からは2.7%に引き上げられることになっております。さらに、令和4年度の障害者雇用促進法の改正では、事業主の責務として、障害のある人の職業能力の開発及び向上に関する措置を行うことが明確化され、令和5年度から施行されております。障害者雇用の量と質の両面で事業主の責任が重くなるわけでございますが、厚生労働省としてこの事業主をどう支援していくのか、御見解を伺いたいと思います。

1:36:00

厚生労働省田中幸子審議官。

1:36:05

お答えいたします。障害のある方一人一人が、その希望や障害特性に応じて能力を有効に発揮し、活躍できるよう必要な支援を行うことが重要でございます。議員御指摘にありましたように、こうした観点、障害者雇用促進法における事業主の質決め規定におきまして、先般の法改正で明確化したところでございます。厚生労働省におきましては、この令和4年の改正によりまして、事業主が取り組む職場環境の整備や能力開発のための措置などに係ります助成金の創設拡充を行いました。このほか、障害者が活躍できる職場環境の整備や適正な雇用管理のために、事業主が行うことが望ましい取り組みをまとめたリフレットの作成といった取り組みを実施してございます。そのほかにも、障害者の適切なマッチング、職場定着を図る観点から、ハローワークにおける障害特性を踏まえたきめ細かな就職支援、職場定着支援、職場に出向きまして職務や職場環境の改善に対する助言などを行います、ジョブコーチによる支援、こういった取り組みも行っているところでございます。引き続き、職場環境の整備や能力開発の機会の確保など、障害者雇用の質の向上に向けた事業主の取り組みにつきまして、積極的に必要な支援を実施してまいります。

1:37:27

宮田君

1:37:29

先日、公明党の障害者福祉委員会として、川崎市の障害者就労支援会社ダンウェイを視察し、同社が開発したシームレスバディというシステムについて説明を伺いました。このシステムは、障害者の特性や能力などを見える化することで、企業とのマッチングや能力開発に役立つということを感じたところでございます。このシステムは、個々の障害者について、色や数の概念の理解度とか、対人スキル、言語理解度など300項目を確認して、5段階で指標化するものでございまして、データをもとに障害者一人一人の特性であるとか、どんな合理的配慮が必要かを見極めたり、目標に対する達成状況を評価し、改善につなげたりすることができる仕組みになっているところでございます。こうした既存の支援策に加えまして、このような障害者のマッチングや能力開発に資するような取組を、さらに推進をすべきではないかと考えますけれども、竹見大臣の御見解を伺いしたいと思います。

1:38:38

竹見厚生労働大臣。

1:38:40

民間で開発されたシミュレースボディのような役割というのは、やはり尊重すべき一つの重要な事例であるだろうというふうに思っております。そこで、障害のある方が能力を有効に発揮し活躍いただくためには、適切なマッチング支援や能力開発の支援が重要であると認識をしておりまして、実際に各種支援策は講じております。その上で、委員御指摘、障害者の特性や能力に応じた支援が重要であるというのは言うまでもありません。こうした観点から、各種の支援策に加えて、先般の職業者総合支援法の改正によりまして、就労選択支援の仕組みを創設し、就労系福祉サービスの利用意向がある障害者等が、本人の希望、能力や適正に合った選択を支援することとしております。この新たな仕組みにより、障害者本人が一般就労を含めた多様な進路選択を行っていくことが可能となり、障害者雇用の一層の促進につながることが期待されます。引き続き、この障害のある方が希望や能力に応じて活躍できる社会の実現に向けて努力していきたいと思います。

1:40:01

宮崎君。

1:40:02

はい。竹見大臣への質問は以上でございますので、ご代説いただいても結構です。竹見大臣、厚生労働省の関係者の皆さん、ご代説いただいて結構でございます。

1:40:12

宮崎君。

1:40:13

最後にサーキュラーエコノミーについてお伺いしたいと思います。現在、第6次環境基本計画並びに第5次循環基本計画の策定に向けた議論が行われていると承知しております。今回の計画は、サーキュラーエコノミー、循環型社会の構築に向けた重要な計画になると考えますけれども、環境省の見解をお伺いしたいと思います。

1:40:35

環境省 隅倉一郎次長。

1:40:38

お答え申し上げます。循環型社会の形成に向けては、持続可能な形で資源を効率的、循環的に有効利用するサーキュラーエコノミーへの移行を推進することが非常に重要であると認識しております。サーキュラーエコノミーへの移行を進めることにより、ネットゼロやネイチャーポジティブといった環境面、さらには再生材の質と量の確保を通じた産業競争力の強化や、資源の安定供給の確保による経済安全保障に貢献することが可能であると考えております。また、地域の資源を活用することにより、地方創生にも貢献できると考えております。こうした観点から、本年夏頃に策定予定の第5次循環型社会形成推進基本計画においては、サーキュラーエコノミー政策を全面的に打ち出したものとする方針としており、また、本年春頃に策定予定の第6次環境基本計画においても、サーキュラーエコノミーを循環共生型社会を実現するための重要なツールの一つとして位置づける方向で議論を進めております。これらの政府の計画に基づき、関係省庁と連携し、サーキュラーエコノミーへの移行に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。

1:42:01

宮崎君

1:42:03

ありがとうございます。今日の大臣はご地元ということでございますので、環境省に引き続きお伺いしたいと思いますけれども、私が事務局長を務める公明党サーキュラーエコノミー循環型社会推進会議ですけれども、これまでも視察や先進的な取組を行ってまいりまして、昨年1月に第1次提言、昨年6月に第2次提言を政府に申し入れたところでございます。昨年夏からは先進的な資源循環の取組を行っている全国9つの自治体の視察であるとか意見交換を行ってまいりました。例えば80%を超す日本一のリサイクル率を達成している鹿児島県大崎町であるとか、家畜の糞尿を活用したバイオマス発電に取り組む北海道の上志保路町、また官民連携によるプラスチック資源循環に取り組む仙台市、カーボンニュートラルコンビナートコースを進める川崎市など、様々なところから話を伺ってきたところでございます。このように地方自治体が進める資源循環の取組の創出拡大を促進するとともに、全国的な横展開を図るべきと考えますけれども、環境省の御見解をお伺いしたいと思います。

1:43:22

時間が来ております。端的にお願いします。環境省住村一郎次長。

1:43:27

お答え申し上げます。環境省におきましては、地域の資源を最適な規模で効率的に循環させるシステムを構築し、地域雇用の創出や地域住民の生活の質の向上、地方創生につなげるといった、資源循環を核とした地域循環共生圏を構築する取組を進めてきたところでございます。また、設備導入への補助などの各地域における資源循環の取組の支援を実施しているほか、製造業と廃棄物処分、リサイクル業等が一体となった資源循環を促進するための再資源化事業等の高度化に関し、現在検討を進めております制度案におきましても、地方自治体が主導する官民の連携による資源循環の推進を後押しする措置を盛り込むことを検討しております。さらに、脱炭素先行地域におきましても、資源循環と脱炭素を同時に進める提案が多く選ばれているところでございます。これらの取組を通じまして、ただいまご紹介いただきましたような地方自治体が進める資源循環の取組をさらに支援し、地域ごとに特色のある先進的な取組の横展開を図ってまいりたいと考えております。以上で終わります。ありがとうございました。以上で宮崎雅君の質疑は終了いたしました。本日はこれにて散会いたします。お疲れ様でした。

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