PolityLink

このサイトについて

参議院 議院運営委員会

2023年02月21日(火)

1h18m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7244

【発言者】

石井準一(議院運営委員長)

挽文子(参考人 検査官候補者 一橋大学大学院経営管理研究科教授)

横沢高徳(立憲民主・社民)

清水貴之(日本維新の会)

田村まみ(国民民主党・新緑風会)

仁比聡平(日本共産党)

馬場成志(自由民主党)

下野六太(公明党)

森本真治(立憲民主・社民)

1:04

ただいまから議員運営委員会を開会いたします。まず参考人の出席要求に関する件をお諮りいたします。検査官の任命同意に関する件のため、本日の委員会に参考人として、検査官候補者、一橋大学大学院経営管理研究科教授、引井文子君の出席を求め、所信を聴取することに、ご異議ないと認め、採用決定いたします。次に検査官の任命同意に関する件を議題といたします。候補者から所信を聴取いたします。引井文子君、どうぞ。引井文子でございます。本日はこのような機会を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。まず、会計検査員については、内閣から独立した憲法上の機関として、国の会計検査を実施し、検査の結果に基づき、検査報告を作成して、内閣を通じて国会にご報告するという重要な使命を課されていると認識しております。また、検査官は、3人で構成される検査官会議のメンバーとして、会計検査員の意思決定に関わり、事務総局を指揮・監督するという、大変重要な職責を負っていると承知しております。近年、我が国の社会経済は、今後本格化する人口減少、少子高齢化に伴う社会保障費の増大、潜在成長力の伸び悩み、大規模自然災害の頻発等の厳しい課題に直面しております。そのような中にあって、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大は、我が国の社会経済に甚大な影響をもたらすとともに、行政のデジタル化の遅れなどの問題を顕在化させており、これらへの対応が喫緊の課題となっております。会計検査院は、このような社会経済の動向を踏まえながら、不正不当な事案に対して、正確性・合規性の観点から厳正な検査を行うこと、また、厳しい国の財政状況にも鑑みて、経済性・効率性及び有効性の観点からの検査も重視すること、さらに、行財政の透明性、説明責任の向上、並びに事業運営の改善に資するための分析や評価を行っていくことが重要と考えております。私は、昭和62年に大学を卒業後、これまで一橋大学大学院の教授等として、会計学、特に管理会計、減価計算について研究教育を行ってきました。また、この間、公認会計士試験、試験委員や企業会計士審議会委員等、政府の審議会の委員を務めさせていただくなど、政府の施策等についても知見を深める機会を得ました。そして、研究教育に従事するとともに、さまざまな審議会等に関与する中で、事務事業などのライフサイクルコストや品質コストを考える際に、私は安全性と有効性を重視し、中長期的な視野から経済性と効率性を追求するという点が重要であると考えており、その点から見て、政府の小施策の中には課題があるものがあると考えております。仮に検査官に任せられるとするならば、私はこれまでの会計学、管理会見に関する研究、政府の審議会等の委員として培った知識・経験を生かし、国民の皆様の関心の所在や国会における御審議の状況に常に注意を払うなど、いろいろな御意見に耳を傾けながら、検査官会議における公平かつ均衡の取れた意思決定に貢献することによって、検査官としての職責を担ってまいりたいと考えています。以上簡単ではございますが、私の所信を述べさせていただきました。本日はこのような機会を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。以上で候補者からの所信の聴取は終了いたしました。これより候補者に対する質疑を行います。質疑のある方は順次御発言を願います。

6:32

横沢貴則君。

6:36

立憲民主社民の横沢貴則でございます。指揮参考人どうぞよろしくお願いいたします。まずは御就任に当たっての意気込みをお伺いしたいと思います。指揮参考人は一貫して研究職に従事され、特に御専門分野は先ほど申し上げた管理会計、そして現価計算であるとお聞きしております。今回検査官へ御就任された際には、自らこれまで取り組まれてきた専門分野の知見を、どのように会計検査の分野に生かしていきたいとお考えなのでしょうか。そしてまた、会計検査のどのような点を重点に取り組まれていきたいとお考えかお伺いいたします。

7:25

指揮参考人。

7:30

御質問いただきありがとうございます。検査官としての抱負とこれまでの知見をどのように生かすかということについてお答えさせていただきます。会計検査員は国の収入、支出の決算などの検査を行い、決算を確認するという職責を担っており、検査官会議を構成する3人の検査官については、公正で幅広い視野に立った意思決定を行うために、法律、行政法、企業会計、会計検査等に関し、豊富な知識と経験に基づく公正な判断力が備わっていることが強く要望されていると伺っております。既に任命されている2人の検査官は、会計検査実務全般を熟知した会計検査員事務総局出身の検査官、非営利組織論評価論の分野に精通した民間の学識経験者出身の検査官ということでありますから、先生がおっしゃってくださったように、私は、企業会計、研究者として使ってきた会計学、特に管理会計等に関する知見を生かして、お役に立てるように全力で取り組んでまいりたいと考えております。具体的には、会計検査員が重視しております経済性、効率性と有効性、最近では3位というふうにおっしゃっていらっしゃるようですが、こうした観点からの会計検査は、まさに管理会計や現価計算を専門とする学識経験者の知識が役立つ領域であって、業務内容の見える化による無理・無駄の排除、中長期的な観点、ライフサイクルや品質・コストの観点からの考察、多角的な視野から検査対象機関の様々なシステムを活用した効率的・効果的な会計検査、是正や改善に向けてお役に立てればと考えております。また、会計検査院の事務総局では、多数の女性職員が調査官として活躍していると聞いております。これら女性職員を含め、高科公務員におけるワークライフバランスの確保は優先課題となっており、かつ子育て支援、家族の介護の支援は社会的な課題でもあると認識しております。教育者として学生が自ら問題意識を持って学び、学びを実際に課題解決に結びつけられるような能力を持つ人材の育成を重視した人材育成を踏まえて、院内の組織風土の把握に努めるとともに、職員一人一人が生き生きと主体的に仕事に取り組めるよう一層の工夫ができないか、すべての職員が能力をフルに発揮し、働きやすい環境をつくることに留意するとともに、自ら職員の模範となるように職務に努めてまいりたいと考えております。横沢貴則君 ありがとうございます。次に政府に対する国民の信頼についてお伺いをいたします。会計検査という業務は、納税者である国民に対して税金の使われ方とその効果や公正性について、国民の視点に立った会計を検査するという性質上、国民の政府への信頼にするところが大きいと考えますが、その点について、引き参考人のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

11:43

引き参考人

11:48

2つ目のご質問についてお答えさせていただきます。国民から信頼を得るためにどうすればいいかということですけれども、会計検査に携わる者にとって、組織内における信頼、信頼に基づく様々な観点からの検査を行っていくことが、信頼における厳正な検査につながるというふうに考えております。そういった観点から、まず会計検査員における会計検査、厳正な検査を5つの観点から行っていけるように事務総局を指揮、管理していきたいと思います。また、信頼を得るためには一生懸命難しいことをやっているだけでは実はだめで、いかに国民に対して国民目線でわかりやすい情報発信をするかということが重要であると考えております。そういうことを通じて信頼を得ていけたらというふうに考えております。横沢貴則君 ありがとうございます。それでは、この初めての同意人事でご緊張されていると思うんですが、ちょっと柔らかい質問にさせていただきたいと思います。会計検査員の検査官はやはり責任の重い仕事であると思います。私も議員になってから体調を気遣っていただく機会が非常に増えましたが、引き参考人ご自身で体調管理や健康管理、また心や体のリフレッシュで何か取り組まれていることがありましたらお聞かせいただきたいと思います。引き参考人 心と体の管理というのは社会人として本当に非常に重要なことであると考えております。筋トレとかはできないんですけれども、私はウォーキングとそれからストレッチを頑張ってやるようにしております。横沢貴則君 ありがとうございます。ウォーキングとストレッチということですね。私も車椅子で歩けないけど歩くようにしています。次の質問ですね。今回先ほど引き参考人からもありました、ご就任されますと3名の検査官のうちお2人が女性ということになります。我が国においても組織の意思決定の場に女性の割合が増えることは望ましいと考えます。女性活躍という点について先ほどお話もありましたが、引き参考人のお伺いを伺いたいと思います。

14:40

引き参考人

14:45

女性活躍についてお答えいたします。先ほど、民間に比べると国の方が女性が活躍できる場は増えているかなというふうに考えております。ただしやはり、子育て、それから介護という、介護も子育ても本当は男女とともに三角すべきなんですけれども、そこのところで特に出張の多い会計検査員では思うように一時期仕事ができないこともあり得るかと思いますが、できるだけコロナ禍を契機としてデジタル化ということに力を入れておりますので、引き続きそういった環境を整えながら女性が活躍できれば、女性が働きやすい場所というのは実は男性も働きやすいということが他の領域の研究から明らかになっておりますので、そういうことにも配慮しながら事務総局の指揮管理に当たっていきたいと考えております。私の質問は以上とさせていただきます。ありがとうございました。よろしくお願いします。

16:09

清水貴之君。

16:34

日本紙の会の清水貴之と申します。よろしくお願いをいたします。まずはじめに先ほどの横沢参考人と重なるところがあるんですけれども、私も引き参考人の経歴を見させていただいておりまして、これまで大学の先生としてキャリアを務まれてきました。ここに来て検査官にということで、ある意味キャリアチェンジがここに来て生じるのかなと思うんですが、そうしようと思われた、まずはその動機の部分を私はすごく気になったといいますか、お聞きしたいなと最初に思ったんですが、お聞かせいただけますでしょうか。

17:13

司会 引き参考人。

17:15

ご質問いただきありがとうございます。大学教授の職を実施して検査官となる理由について、私は人鶴橋小学部の専任講師から赴任することを、この3月末をもってちょうど25年になります。その前に人鶴橋大学の小学部助手と、全任校和工大学での研究教育歴を加えると30年という節目を迎えます。また恩師が国会の同意を得て公職に就いたのは58歳の春でした。もしもこの同意をいただけましたら、私は59歳の9月ということで恩師の1年半後になるんですけれども、そういうことで私も管理会計研究者として社会に貢献する場を、新たな場をということでチャレンジ精神を発揮して新しい職務に就くことが良いのではないかというふうに考えました。

18:27

司会 ありがとうございます。清水貴之君。

18:30

(清水貴之) 続いてですね、政策立案過程における会計検査員の関与についてお伺いをしたいというふうに思います。我々日本維新の会は、政策集マニフェストの中で、政策立案過程におけるEPPMの実施を徹底し、行政活動のPDCAサイクルを確立するとともに、会計検査員など行政機関外部からの評価と関与をより充実させると、やはり内部だけではなくて外の目をしっかりと入れた上で進めていくべきだということを訴えております。このようなですね、政策立案過程における会計検査員の評価、関与、これについて、内閣に対して独立した地位を持っている会計検査員でありますので、どこまで関与するのか、難しいところもあるのかもしれませんが、この関与についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

19:19

引き参考人。

19:23

政策立案確定における会計検査員の関与についてご質問いただきました。ありがとうございます。議員から政策立案過程におけるPDCAサイクルにどのような関与を会計検査員がするのかということに関して、政策そのものを取り上げて評価するものではないと聞いておりますが、政策の執行過程、あるいは執行結果に問題がある場合には、その原因の究明を徹底して行い、その結果、政策上の問題が認められるとするならば、これを取り上げてきたというのがきたというふうに承知しております。また会計検査員では、検査において不適切、不合理等とした会計経理の是正やその再発防止が確実に図られるなど、検査の結果が予算の編成、執行や事業運営等に的確に反映され、実行あるものとなるように、その後の是正措置などを継続的にフォローアップしているものと承知しております。仮に今回任命について同意をいただけた場合には、引き続き政策上の問題が認められれば、これを取り上げるとともに、検査報告に契機した事項についてフォローアップ検査を行っていくことを通じて、PDCAサイクルを回すことにより、検査成果の実効性の確保に努めてまいりたいと考えております。清水貴之君 ありがとうございます。続いて、行政事業レビューの見直しについてお伺いをしたいと思います。政府は行政の無駄を省くことを目的としまして、およそ5000円ある全ての事業を各省庁で点検をし、それを執行状況や成果などレビュー指導にまとめて公開をしています。このレビュー指導、私も時々見るんですが、なかなか以前ほど注目をされなくなりつつあるといいますが、以前、民主党政権のときなどはこのレビュー指導が取り上げられて行政の無駄などの追及がだいぶされていたというふうに認識をしているんですが、最近はなかなかレビュー指導自体が取り上げられることも以前ほどはなくなってきているのかなと私の感じなんですが、思っております。加えてこのレビュー指導を作るという作業、この負担というのも職員の皆さんにはだいぶ大きくなっているというふうにも聞いております。こういったこともありまして、政府は今年3月までに、シートに記載する項目の見直しなどを行う方針を示していると。やはりデジタル時代ですから、その時代にふさわしい政策形成評価を目指すということで、岸田総理もこういったプロセスを抜本的に見直していこうじゃないかと、こういったことも言及をされております。こういった作業が会計検査に与える影響、これも非常につながりが深いものではないかと思いますので、どのようにお考えになるかお聞かせいただけますでしょうか。

22:37

引き3号、任委員。

22:42

行政事業レビューについては、現在、EBPMの手法を取り入れて、より効果的な政策の立案に生かせるように、抜本的に見直すことが議論されていると承知しております。その中でデジタル化対応もされるということも承知しております。行政事業レビューでは、各府省自らが、概算要求前の段階において、原則、全ての事業について、先生おっしゃるように、外部の視点も活用しながら、事業の内容や効果の点検を行う取組であると認識しております。会計検査と政府部内で行われる行政事業レビューとでは、その立場や目的は異なっているところでございますが、国などの事業が効率的なものとなっているかをチェックするものであるなどの点で類似している面もございます。会計検査院では、行政事業レビューについて、会計検査を行うにあたっての参考としていると承知しています。見直しによって行政事業レビューが充実したものになることは、会計検査にあたってより参考になるものとなるのではないかと考えております。仮に今回任命について同意をいただけた場合は、行政事業レビューを活用した検査の状況をよく確認してまいりたいと思います。

24:19

清水貴之君。

24:22

今、衆議院で予算委員会が開かれておりまして、今国会大変大きなテーマとなっているのが防衛費の増額と、この財源をどうするかという話かなというふうに思います。政府は様々なところから財源をということなんですが、その中に決算条約金の活用ということも言っておりますので、ますます会計検査員の決算を見る目というのが非常に重要になってくるんじゃないかなというふうにも思います。加えて我々維新の会は、先日立憲民主党の作業チームと東京都内の使われていない国家公務員住宅を視察いたしまして、国有資産の売却とか活用、こういったことも積極的にするべきではないかなというふうに思っておりまして、増税をせずに我々としては財源を作り出せないかということで、決算を見るフローの目も大事だと思いますが、こういった資産の活用、売却などの有効活用なども、このストックのこれをどう見直していくかという目線というのも、私は会計検査員の中では重要ではないかなと思っておりますが、これについての考えをお聞かせください。

25:23

参考人。

25:28

国有財産有機の防衛費増額において、会計検査員がどのように考えているかということです。けれども、政府においては防衛費のGDP費2%以上の増額の議論がなされていると承知しております。財源をどのように確保するのかという点については、財政政策に関する事項であり、見解を述べることは差し控えたいと思います。防衛費は会計検査の重要な分野であり、これまでも多角的な観点から検査が実施され、装備品の調達については、例えば平成30年に国会からの検査要請を受けて、有償援助による防衛装備品等の調達の状況についてが報告されていると承知しております。仮に今回任命について同意をいただけた場合は、これまでの検査で明らかとなった状況をよく確認し、またストックについても他の2人の検査官とともに指揮監督してまいりたいと思っております。

26:41

清水貴司君。

26:42

はい、時間になりますので終わります。ありがとうございました。

26:53

次に田村麻美君。

26:55

はい。

26:58

国民民主党新緑風会の田村麻美でございます。本日はよろしくお願いいたします。さて検査官の同意人事に当たり、引き3公認に私からもいくつか質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。先ほど来検査官3名で構成される中での引き3公認の果たすべき役割だったりとか意気込みだったりとかいろいろとご質問があったんですけれども、私もぜひこの観点でもう少し踏み込んだ質問をさせていただきたいと思います。会計検査員の事務総局出身の岡村さん氏と経済学者の田中氏で構成されているということで、先ほど来も引き3公認の方から御説明いただきましたけれども、特に御専門の管理会計、減価計算、その部分のこれまでの研究を生かすというところまではお話があったというふうに思うんですけれども、私も少し調べてみますと、特に減価計算についてというのが、やはりこの管理会計の中でもどうしても製造産業のいわゆる製品製造にかかわる分野での費用の計算方法で、そこのコストだったりとか生産性を上げていくという観点で多く使われているというふうに見ておりました。そういう中で、これまでの研究の中で、いわゆる政府においての様々な事業というのは、製造だけではないというか、特に製造の方が少ないというふうに思いますので、こういう分野に関してこの減価計算という部分の分野がどのように効果を果たすのか、そういう意味での引き3公認の役割というか、その辺を御説明いただきたいと思います。引き3公認はい、ご質問いただきありがとうございます。減価計算が会計・検査員の中でどのように役立つかというご質問について、私は、ひとつ橋大学で先ほど申し上げた恩師が辞職されてからずっと減価計算の授業を担当してきました。減価計算といいますと、もともと歴史的には製造業で始まったんですけれども、グローバルに見てみますとサービス業、それから行政組織、特にここ10年ぐらい私、病院の減価計算にも携わっております。どのように役立つかということを具体的にお話をさせていただきますと、事業分野が多岐にわたる国の会計・検査において、検査の実施方法が事業の目的を達成するために適切なものとなっているのかと。非付加価値活動、付加価値という考え方はポーターが言い出して、その後グローバルに広がっていった考え方なんですけれども、行政サービスを受ける側の視点から見て価値があるのかどうかということを活動ごとに、活動基準減価計算と言うんですけれども、活動別に見ていきます。行政サービスを受ける側から見て、価値がないものはもうやめていく。非付加価値活動はやめていく。価値活動はどうか、価値活動についても無駄がないとは言い切れませんので、活動別に減価を集計して、そこにその中で価値はあるけれども、無駄がないか効率的かどうかということを見ていくことになります。そういう不要な活動はないか、効率を騒害している要因は何かないかという、民間企業の優れた活動基準減価計算などを通じての視察が多く得られるかと思います。私は米国連邦政府におかれましても、基本的に活動基準減価計算の考え方をとっている。すなわち、コストを発生するのは特定の目的を達成するために行う活動であるという認識であり、行政活動ごとのコストを可視化するために有用なツールになり得るというふうに考えております。このように減価計算の仕組みや考え方を会計検査における経済性、効率性、有効性の観点からの検査にも応用できるのではないかと考えております。

31:45

田村麻美君

31:47

これまで生徒さんたちに非常に分かりやすく御説明とか授業をされていたんだろうなというのが少し伝わってきまして、これから本当に会計全般でいきますと国民としては無駄か無駄じゃないかというところが最後知りたいと言いつつも、どういう流れになっているかということが分かりやすく伝えてもらうというのは非常に大事だというふうに思っています。御説明の中にもありましたけれども、行政サービスを受ける側にとってどういうふうな効果があるかというところの視点でこの減価計算が生きるというのを伺いました。一端だというふうに思います。ぜひこれからの活動の中でぜひ私も見ていきたいというふうに思います。どうしてもやはり財務会計の方が適切なんじゃないかというふうに思いがちなんですけれども、新しい視点でのぜひ監査を行っていただきたいというふうに思います。二つ目です。実地検査とそれに代わる検査手法の必要性というところを主に聞きたいと思います。先ほど来、女性活躍、女性投与の話はもうありましたので、私くしの方から割愛をさせていただきまして、その上で会計検査員は出張して行う実地検査、これがあるので、先ほども育児や介護というところがまだ性別役割分担がある中で、女性には重くのしかかって、相当この業務に当たるのが厳しい状況もあるというのを御認識されていたというふうに受けました。そういう中で、本当に年間出張、フルで行くと大体50日程度あるというふうなことですし、1週間単位での出張もあるというふうに伺っています。実地検査が重要です。しかし、この実地検査のあり方について、デジタル活用、テレワーク、こういうものを実現していくという話はあるんですけれども、ただ、実地検査を補完するというのが、デジタルやテレワークだけでは難しいと思うんですね。だから、デジタルも活用するんだけれども、本当にこの実地検査補完する新たな検査手法、こういうのも開発が求められていくと思うんですけれども、この点に関して少しデジタル化だけではなくて、お考えがあれば踏み込んだ御説明いただければと思います。

34:06

引き参考人

34:12

出張の多い会計検査員で、どのように女性が働きやすい職場を作っていくかということに関してです。関しての御質問につきまして、会計検査員では、御存じのように在庁して検査を行う在庁検査と、全国各地に出張して検査を行う、実地調査の両輪で検査を行っていると伺っております。その中でも実際に現場を確認する実地検査は、会計検査員に認められている大きな権限でございまして、非常に重要なものとなっております。私の個人的な考えになりますけれども、情報を会議で、メール審議だと議論が活発にできないんですけれども、Zoom等を使って、やはりそこの場には直接行けなくても、対面で話すことによって、その話す相手の表情が見えたり、目元、口元が、今対面ですと、この場では私は口元が見えていますけれども、一般的には3月になるまでは見えない。そうすると実は、人が嘘をついているわけではないですけれども、ちょっと誠実性に欠けるかもと思っているときって、やはり口元に出る場合もありますので、そういうことに関して、Zoom等を使っての検査というのは、直接行って行う検査よりは劣るかもしれませんけれども、それでも非常に長期の出張ができない職員にとっては有効なのではないかというふうに考えております。それからまた、各種データベースが揃ってきつつあります。データベースを生かして、やはり統計的な分析というのがしやすい環境になっております。そういった観点から、女性に研修を行って、研修はこれはZoom等でも行えますので、そういう忙しいときに違うやり方で活躍できる場をつくるということも一つ言えることなのかなと思います。

36:35

田村麻美君

36:37

ありがとうございました。時間がなくなってきました。ぜひお願いです。これまでの事業ごとの検査だけではなくて、例えば子育て支援というところの中での多岐にわたる支援方法をどのように検査していくのがいいのか、有効性だったり効率性みたいなこと、そういう新たな視点を入れていただきたいのと、大学でのコミュニケーション力が非常に高かったというのを見受けていましたので、ぜひそれを活用してホームページのわかりにくさを解消していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

37:09

日本共産党の仁比聡平君

37:23

民間の取引と大きく違って、国の会計検査に得意といいますか、なのが軍事費、防衛費の検査だと思うんですね。取り分け政府が大軍閣を進める、踏み出していくという中で、米国による対外有償軍事援助の問題について少し伺いたいと思うんですけれども、この軍事援助、FMSというものについては、先ほども少し触れられましたけれども、会計検査の上で大きな問題になってきました。米国政府が外国に対して兵器などを有償で提供するわけですが、米国の武器輸出管理法というものに基づいていて、アメリカの安全保障を強化するということが目的だと。価格交渉の余地はないと。一方的に価格が示される。原則前払い。けれど納期は予定。米国側の方針変更があれば契約解除できるという、あまりにも売り手というか米国側に都合のいい制度になっていて、これをめぐって防衛省の中で極めてずさんな処理が行われてきたという中で、検査員からも是正要求や意見、それから検査報告が重ねられてきたわけですが、参考人は検査官としてどのような観点で検査に臨もうと考えておられますか。

39:12

引き参考人。

39:15

ご質問いただきありがとうございます。FMSの検査についてのご質問と受け止めております。FMSについては会計検査員でもこれまで重点を置いて検査を行ってまいりました。装備品等の納入が大幅に遅延している事態や、民生産額が多額に上っている事態、日本に返還可能な資金の返済請求が適切に行われていない事態などについて、意見表示事項や処置要求事項などとして、複数回検査報告に契機してきたと承知しております。平成30年の国会からの検査要請、有償援助による防衛装備品等の調達に関する会計検査の結果についてのほか、会計検査員では平成29年にF35Aに関わるFMS調達等の実施状況について検査を行い、国会等へ報告されていると承知しております。仮に今回、任命について御同意をいただけた場合には、一般論として申し上げることになりますが、FMSを含む防衛費の検査に当たっては、防衛費が今後大幅に増加することが見込まれる状況において、防衛装備品等の調達は適切なものとなっているか、プロジェクト管理は適切か、より少ないコストで実施できないかなどについて検査していくことが考えられます。これまでの検査で明らかとなった状況や、国会での御議論、国民の関心等を踏まえつつ、適切に検査を実施してまいりたいと考えております。

41:26

仁比聡平君。

41:29

ありがとうございます。このFMSについて、米国の部給室管理法によれば、このFMSの活動が米国政府に無償で実施されると、アメリカにとっては無償じゃなきゃいけないということが義務づけられている。外国の購入者が管理費を提供し、米国納税者の負担なく運営するんだと、そういうものだということになっていて、過去、検査員の検査報告の中でも、この部給室管理法などの法令によれば、アメリカ政府の事務経費を、総費用を含むんだということも指摘をされているわけですね。これが先ほどの質問の中で、参考人から効率性とか、あるいは付加価値の云々という、そうした問題意識が示されたんですけれども、そもそも、爆害を押し付けるものという仕組みになっているんじゃないのかと、これの検査が本当にできるのかという、強い問題意識を持つわけです。御存じのとおりですが、2013年、安倍政権の下で、以来、FMSは急増しておりまして、2013年、1117億円だったんですが、来年度予算では、1兆4768億円ということで、13倍にもなるわけですね。この問題について、先週、2月17日の衆議院の予算委員会で、濱田防衛大臣が、こう答弁をしました。「FMS調査図の合理化に向けて、積極的に取り組んでいるところだ」と。「令和4年度予算のFMS対象経費についても、米国としっかりと交渉・調整し、価格の精査を通じて、費用の抑制に努めました」というのが、防衛大臣の答弁なんですけれども、こうした政府の姿勢を、個々検査をするということができるんでしょうか。

43:50

引き3号、任委員。

43:55

会計検査院では、法によってあらゆる検査を行うことができるというふうに認識しておりますが、FMSに関してどこまで検査ができるのかということに関しては、現状でこうだということは、まだ内情を詳しくは存じておりませんので申し上げられませんけれども、先生の御意見を踏まえまして、他の2人の検査官としっかりと検討をしてまいりたいと思います。

44:34

仁比聡平君。

44:37

本当に国民的に大問題だと思うんですよね。政府がこのFMSをブラックボックスにして大軍閣をしていくということについて、憲法に要請されている検査員の役割を、ぜひ発揮していただきたいというふうに思います。このFMSの対象事業として、来年度トマホークを2113億円の予算で取得するというんですが、この国会の議論の中で何機買うのか、一機いくらかと、何度聞かれてもお答えを差し控えるというのが政府の姿勢なんですね。これはアメリカのお議会に対して、アメリカの政府は承認を得なければならないので、実は各国に売却するFMSの対象の兵器の数量などの情報は公開をしています。例えばイギリスにトマホークを2014年に売ったときに、A政府は最大65発の購入を要求したという公表があり、昨年10月に日本にSM-6ミサイルの売却を承認した際にも、日本政府は最大32発の購入を要求したという公表をしているんですね。ところが、来年度予算編に2113億円という予算を計上しながら、何機買うんですかと聞かれても答えないと。国会で答えないまま、これが予算化されるということになっていったときに、その執行についてどう検査するんですかと。何が基準で合規制だとか、あるいは効率制だとか経済制だとかいうことが検査できるのかと。国会でも説明できないものについて。ですから与党の中からも、総額ありきじゃないかとか、GDP2%ありきじゃないかとかいうそういう議論が出ていると思うんですけれども、どんな観点で検査をされますか。引き3公認。ただいまご質問いただきました点について、会計検査員での個別事項について十分知識は持ち合わせていないものの、原価計算研究者としては個人的な見解になりますけれども、調達について情報がないで買うということは信じられない事態でございますし、内部にそのような情報はあるのではないかというふうに考えております。ただ検査官としては合議で決めていくことですので、もし検査官に任じられましたら、原価計算研究者だった者の立場から議論に加わってまいりたいと考えております。

47:37

西峰平君。

47:38

ありがとうございました。

47:43

ババセイシ君。

47:55

はい。

47:58

自由民主党のババセイシでございます。質問の機会をいただきましたことにまずもって感謝を申し上げます。引井文子候補者におかれましては、これまで会計学、特に管理会計を専門分野として和光大学や人鶴橋大学で教鞭を取られてきたとお伺いをしております。管理会計とは、分かりやすく言えば財務会計が社外向けの会計であるのに対して、管理会計は社内向けの会計であるということでいいでしょうかね。経営者は管理会計の情報をもとに経営分析や意思決定、事業の改善を行っていくということでもありました。そしてこれはまさに参議院において進めてきた予算と決算のPDCAサイクルを回していくということと似ているというふうに思うわけでありますが、そこで1点目として、率候補者におかれては、管理会計という観点から会計検査院における決算検査、そして参議院における決算審査をどのように考えておられるかどうかお尋ねしたいと思います。また2点目として、このような観点から、御自身が検査官に就任することの意義をどのように認識されているかお尋ねしたいと思います。引き3号人2つの御質問をいただきました。ありがとうございます。まず、管理会計は先生、御説明いただきましたように、営利組織のみならず、非営利組織を含む組織における経営管理のための会計で、経営者、経営管理者の意思決定に役立つ情報の提供というのを1つ重要な課題にしておる学問です。経営管理のためには目標を設定し、その目標を達成するための計画を立案し、それを実行して、実績を把握して、それを時期に生かしていくこと、つまりPDCAサイクルが不可欠であります。そのための仕組みとして、民間企業においては、予算管理や業績評価などの仕組みが伝統的に使われてまいりました。会計検査員は、法律に基づいて国の収入支出の決算を検査するものと承知しており、管理会計的な観点から言えば、国の経営管理における業績の評価の役割を担うものと考えております。高年度の予算編成や予算執行につなげるための重要な役割を果たしていると思います。参議院の決算審査については、国の財政におけるPDCAサイクルを回すという点から、会計検査員の決算検査と連携してチェックの機能を果たしており、高年度の予算編成や政策遂行に審査結果を反映させてきているものと承知しております。仮に今回任命について同意をいただけた場合には、国の財政におけるPDCAサイクルを適切に回すために、国会の決算審査との連携に留意しつつ、決算検査を行うように指揮監督してまいりたいと考えております。

51:47

委員長。

51:48

馬場静史君。

51:50

次に、地方に目を配っていただきたいという観点からお尋ねしたいと思いますが、会計検査員といいますと、平日は地方に行って事業が行われている現場に足を運んで、その後は書類を精査しながら、また翌日は現場に行って確かめてみるというようなイメージを持っております。参議院は全国比例選出議員とともに、合区選挙区が導入される前までは、各都道府県を選挙区として、各選挙においてそこから少なくとも1名の参議院が選出されてまいりました。都道府県や市町村と密着した政治活動を通じて、地域の声に耳を傾け、ややもすると圧倒的多数の都市部の声に押し消されそうな地方の意見を国政に反映させてまいりました。やはり地域に行き、地域に住み、地域の皆様と話さなければわからないことはたくさんあるというふうに思います。このような観点からすれば、現地に赴き現場を見る会計検査員の決算検査の大切さはよくわかります。先ほどは検査の観点の話もされたというふうに思いますが、候補者は横浜、そして東京での活動が目立つというふうに思いますが、検査員となられたら是非とも地方に赴き、地域の声をしっかりとお聞き届けいただきながら、地に足のついた決算審査の遂行を率先していただきたいと思いますが、この点についてお伺いしたいというふうに思います。引き3号、任務。ただいま、私が東京と横浜ということでしたけれども、研究者として特に医療の方に関わるようになってからは、岩手でありますとか、北海道でありますとか、あるいは九州などを中心に、また今は東海圏にも足を運んで、やはり東京とずいぶん違う、東京より九州の方がよかったりする事態もありますけれども、岩手などは結構連携する病院がない、公立病院しかないような状況のところも、研究者としてはよく存じております。会計検査にあたって施策の必要性について検査を行う場合には、実際に事業が行われている現場である地方の視点、すなわち地方の実情を十分に踏まえて検査を行うことは、やはり重要であるというふうに考えております。会計検査員は出先機関がないものの、職員は地方の出身者も採用されており、また東京から全国各地に出張することで、実際に現場に赴き、状況を見て、担当者から話を聞いて事実を確認するなど、地方の実情を十分に踏まえて多角的な視点から検査を実施していると聞いております。仮に今回任命について同意をいただけた場合は、引き続き地方の実情を丁寧に把握して、多角的な観点から検査を行っていくよう指揮監督をしていきたいと思っております。

55:16

委員長 馬場静史君。

55:18

(馬場) はい。時間で多分最後の質問になると思いますが、危機管理と決算関係の関係からお尋ねしたいと思いますが、令和3年度の決算報告では、税金の使い方などに問題があると指摘したのは310件、総額はおよそ455億円に上っております。その中で目を引くのは新型コロナウイルス対策に関するものであります。もちろん不適切な執行やずさんな支出については感化することはできません。ただ未曾有の感染症危機であり、当初は経済等に大きな影響を与える行動制限が、感染抑制のための手段となっていたことを思えば、やれるものは何でもやるというふうになっておりましてし、手続きも簡素化し、迅速性を優先していたことは当然であったと考えています。それが国民の皆様の不安を和らげていたことは否定できないというふうに思います。会計検査員の役割としては、しっかりと事後チェックを行い、不適切な支出等の正常化を図らなければなりません。その一方で、危機管理の要定として大きく構えるという姿勢までも、否定してしまってはならないというふうに思います。候補者として、この危機管理の要定と決算検査の関係をどのようにお考えでしょうか、お考えをお尋ねしたいと思います。

56:50

新型コロナウイルス感染症対策に関する各種の施策や事業について、会計検査員は、令和3年度決算検査報告において、同事業等の実施に緊急性が求められ、事業の簡素化や事前の承認の迅速化等がされていることなどを踏まえて、例えば、事後チェックの対象範囲の拡充を求めたり、事後チェックを効果的に実施するための具体的な方法の策定を求めたりするなど、事後チェックの充実等の具体の問題点を踏まえた改善すべき点について報告していると承知しております。議員の御指摘どおり、同事業に対する検査に当たっては、事業実施に当たっての緊急性や大量の申請等に対して迅速に対応しなければならないほどの特殊性等を十分に勘案することが重要であると考えており、仮に今回任命について同意をいただけた場合には、検査実施期間である事務総局に対する指揮監督を行うにあたって、このような点にも十分に留意してまいりたいと思います。

58:13

馬場静史君。

58:15

終わります。ありがとうございました。

58:17

下野六太君。

58:33

公明党の下野六太です。本日はこのような機会を、質問の機会をいただけましたことに対して心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。最初に会計検査員の役割についてのお考えをお伺いしたいと思います。我が国の厳しい財政状況を踏まえ、税金の使途に対する国民の視線が一層厳しくなっている中、内閣から独立した財政監督機関として、会計検査員に期待される役割はますます高まっていると思います。現在の会計検査について、外部から見てきた第三者の視点から、また国民感覚に照らして、どのような思いを持っていらっしゃるのかをお考えをお聞かせいただきたいと思います。

59:26

引き参考人。

59:30

ご質問いただきありがとうございます。外部者から見たときに会計検査員の役割をどのように考えるかということに対して、厳しい財政事情にあって、予算の執行結果等の厳格な評価検証、国民に対する説明責任の履行の徹底などが強く求められている中で、会計検査員は先生ご指摘のとおり、内閣から独立して、国・独立法人等の会計経理について、正確性、合気性、経済性、効率性、有効性の観点から検査を行う役割を担っているものと承知しております。また、具体的に国民への情報発信ということにも力を入れられていることも承知しておりますが、一国民として、私ども文章を読んだりすることは得意な方でございますけれども、やはり、すごくあらわしでも厚い、もちろんすごく分かりやすく読めるように工夫はされているんですけれども、さらにもっと国民にとってより分かりやすく、これ透明性を高めるためには量を増やすということは、ちょっと裏腹な点があります。短時間で分かりやすくというのが非常に重要であるというふうに考えておりますので、検査結果をより分かりやすく、多くの方に見ていけるような形で努めていくという役割を、今後さらに一層充実させていくべきであるというふうに考えております。

1:01:12

下野六太君。

1:01:16

国民にとってより分かりやすくというところが、私は非常に共感を覚えるものであります。ぜひ、その視線で頑張っていただきたいというふうに思っております。続けて、これまでの会計検査に欠けていると思われる資座や観点はないのか、また今後の会計検査においてどのような点に力を注いでいくべきかとお考えなのか、より多角的な観点からの会計検査の実施に向け、必要な取組についてのお考えをお伺いしたいと思います。引き3、後任。会計検査員は、例えば、新型コロナウイルス感染症対策関係経費等に関するもの、国民生活の安全性の確保に関するものなど、これまで国民の関心の高い事項に関して多数の検査結果を報告しているというふうに承知しておりますが、今後も我が国の社会経済の動向、財政の現状、行政における様々な取組等を踏まえて、国民の関心の高い事項について積極的に取り上げることで、国民の期待に応える検査に努めていく必要があると考えております。

1:02:46

下野六太君。

1:02:51

次に、会計検査及び会計検査員の広報活動についてお伺いしたいと思います。検査報告では、国民の関心の高い事項等に関する検査状況を契機している一方、会計検査員そのものの存在や日頃の活動内容、検査結果等に対する国民の認知度は必ずしも高くないといった声もあります。国民目線の会計検査が求められる中、国民の問題意識を共有するとともに、会計検査活動の成果を国民に向けて積極的にアピールし、会計検査員としての広報活動を更に充実させていく必要があると考えますけれども、御見解をお伺いしたいと思います。引き3、後任。この点について、私も先生と全く同じ考えでございます。私も会計検査員のホームページを見ました。会計検査員がどのような役割を担っていて、どのような措置の下で何を行っているのかについて理解できるとともに、検査報告については本文だけでなく、概要と特徴的な案件を掲載するなど、様々な工夫がなされているという印象を持ちました。その一方で少し残念に思いますのは、採用案内のパンフレットというのが実はすぐには飛べないんですけれども、いくつかクリックしていきますと、採用案内のパンフレットというのが出てきます。そこの説明というのは非常に魅力的で、会計検査員で働いている方々の生の声とお顔なども掲載されております。そういったところを通じて、より身近に感じていただくということが非常に重要なのではないかというふうに考えております。また、いろいろな制約がある中で、少ないと言っては申し訳ないのですが、1200名弱くらいの組織の中で様々な検査活動を従事しながら、ホームページやデータベースも作っておられます。制約の中で大変だとは思うんですけれども、このアップデートというのを迅速にできるようになったらいいなというふうに考えております。

1:05:25

下野六太君

1:05:31

ありがとうございます。続けて、人材の確保育成についてお伺いしたいと思います。会計検査員が政府からの独立性を保ち、重要政策の問題点を忌憚なく指摘するような検査報告とするためには、使命感と倫理感を持って仕事に取り組み、かつ高い能力を持った人材の確保が必須であると思われます。このような素養を持った優秀な学生や外部人材を確保するために、またこれらの人材を流出させることなく育成していくために、どのように会計検査員の職場としての価値と魅力を高め、そしてアピールをしていくのが良いのかということを、その点について御見解をお伺いしたいと思います。引き3、後任。まず、今の若者というのは、ちょっとでも魅力がないと思うと、すぐいろんなところに転職をしてしまう傾向が非常に強いです。これは一橋大学の学生もそうなんですけれども。あるとすれば、組織内でやはりローテーションということを、本人にとってキャリアパスを考えた上でのローテーションというのが非常に重要になってくるかなというふうに思います。会計検査員におかれましては、外部から幹部職の方も来ていただくことで、その方々がもとの職場に帰ったときに、結構いい地位につかれるということなんですね。そういうことを逆に会計検査員でもやっていくことで、本人のやる気を引き出すということが考えられるかと思います。また先生のお言葉で倫理ということが出てきましたけれども、やっぱり自分たちの組織の倫理、道徳、哲学、存在意義というのを強く断るごとに何度も何度も繰り返していくことで、意外と今の若者はそういうところに共鳴をするのではないかというふうに、これまでの経験からは考えておりますので、その中でできることについて、他の2人の検査官とともに考えてまいりたいと思います。

1:07:57

下野六太君

1:08:00

はい、強い使命感を持った人材を育成していきながら、会計検査をしっかりと進めていっていただきたいと思います。以上で終わります。ありがとうございます。

1:08:23

委員長

1:08:24

森本真嗣君

1:08:29

立憲民主社民の森本真嗣でございます。最後の質疑者でございますので、どうぞよろしくお願いをいたします。事前に、引き先生は、現下の社会経済状況の認識をということでお伝えしておったんですが、おそらく最初に初心の中でも述べていただいたのかなというふうに思いましたので、ちょっと踏み込まさせていただいて、令和5年次会計検査の基本方針というのを見させてもらいました。重点的な検査ということで、我が国の社会経済の動向や財政の現状を十分踏まえてということで、社会保障、教育及び科学技術、公共事業、防衛、農林水産業、環境及びエネルギー、経済協力、中小企業、デジタル、それと新型コロナウイルス感染症対策ということを重点的な検査ということで、令和5年は基本方針がありました。引き先生、ぜひもし御就任をされたときに、現下のこの社会状況の中で、特に先ほど申し上げた分野の中で、御関心をお持ちの分野というか、この分野については特に取り組んでいきたいんだというのがあれば、まず冒頭をお聞かせください。引きさん、後人。検査方針についての御質問だというふうに受け止めております。この数年、同じ項目がその中で取り上げられているかと存じますが、やはり新型コロナウイルス関連のものと、社会保障費に関連するものについて、個人的に興味を持っておりましたので、そこを検査していきたいなというふうに、個人的には希望しておるところでございます。

1:10:21

森本慎二君。

1:10:24

検査の観点ということで、これも所信の中で言及いただいたとも思うんですが、会計検査員のこのパンフレットでは、特に経済性、効率性、有効性の検査は3E検査というふうに呼ばれているということで、何とか特に強調もされていらっしゃると思うんですね。それで、昨今、やはり会計検査員に求められる中で、やはり政策の効果、政策評価というか、これはその3Eの中で言えば有効性という話にもなってくるのかもしれないんですが、やはりそこが今後、特に役割としても大きくなってくるのかなと個人的には思っております。それで先生のご専門で言いますと、特に経済性であったり効率性という部分は、まさに専門家として特に力を発揮していただけるんだと思うんですが、この有効性というのはある意味、政策評価ですね。どういう基準で、この政策の有効性というものを判断していくかというのは、経済性や効率性については、数字である程度目標を立ててできると思うんだけど、なかなかこの有効性って価値観が多様でありますし、国民にとってもなかなか判断しづらいかなというふうに思うんですが、特に有効性の視点という部分では、特に政策評価の視点かもしれませんが、引き先生はどのように今後取り組んでいこうと思っていらっしゃるのか、お話を聞かせていただければと思います。【佐藤】引きさん、後任。【佐藤】政策評価の有効性に関する検査についてのご質問だというふうに受け止めております。管理会計研究では、昨今、もう20年近くになりますでしょうか、やはり民間企業において、何が利益をもたらすドライバーなのかというときに、従来のように、もちろん有権資産も大事ですけれども、やはり無権資産、人が価値を生み出すというところに注目が集まっております。そこで、人が価値を生み出すプロセスというのは非常に複雑でございますけれども、財務指標と非財務指標の両方を使って、財務の視点だけではなくて顧客の視点、行政でいきますと、行政サービスを受ける国民の視点になるかと思いますけれども、それから内部ビジネスのプロセスの視点、それから学習成長の視点といった形で、視点を設けて戦略を実行する。行政の言葉で言いますと、行政の施策の目的に対して、そういう財務指標と財務指標を組み合わせて、いくつかの視点を設けて、有効性をどこまで発揮できているのかということを、これ定量評価だけではなくて、定性評価も含めて考えていくというシステムが、もう既に確立されておりますので、そういった観点から検査にあたって、そういう手法を取り入れることができるかどうかということも含めて、他の2人の検査官と議論をして考えていきたいと考えております。

1:13:52

森本慎二君。

1:13:55

私自身の視点でもなりますけれども、企業の会計と行政というか国の会計というのは、私自身はかなり性質の違うものだというふうに思いますし、企業会計で言えば、やはり営利というか経済性であったり、効率性というのも特に重要視されるのかなと思う一方で、やはりこの行政の場合は、例えば政策評価の中でKPIという手法を用いてというようなこととかでも、いろいろ行われておりますが、本当にこの経済性、効率性と有効性という時には、ぶつかり合うようなこともあるのではないかというふうに思うんですね。やはりこれは経済全般もそうですけれども、経済、効率市場主義の中で、何が今この社会で起きているのかというような中の格差の問題であったり、やはり自治体の今、本当に行政力の問題であったり、業格ということがあまりにも強調される中で、そういう観点でいうと、やはり私は、特に先生にはこれまでの経験も生かしていただきながら、やはりこの有効性について、しっかりとやはり、後の二方とも合わせて、きちんとした価値判断というものを、やはり確立していただいて、取り組んでいただきたいなと、個人的にも思っておりましたので、ぜひ、お期待申し上げますので、よろしくお願いします。それと、今国会の中で、国の財政の中で、よく議論になるのが、予備費の問題なんですね。それで、特にコロナ以降、特にウクライナ情勢の中の経済の状況の中で、多額の予備費が積み増しされていくという、今国の財政の状況があるという中で、例えばこれ、民間というか企業会計の中で、この予備費を積み上げていくということに対しては、ちょっと私、それがどういうふうな評価になるのか分からないんですけど、先生のこれまでのご経験なども踏まえて、国の財政で予備費が大量に積み増していくというのが、健全な会計と言えるのかどうか、ぜひ、御所見を聞かせていただければと思います。

1:16:01

参考人。

1:16:05

予算の決定というのは、これは内閣と国会の方で、第一義的な責任になると思いますけれども、この執行に関しては、会計検査員ができる限り、特に予備費に関しては、事後的になりますけれども、年度が遅れることにはなりますけれども、きちんとした検査を行う。もちろん、あらゆることについて厳正な検査を行ってまいりますけれども、これに力を入れていくべきところだというふうに考えております。

1:16:40

森本慎二君。

1:16:42

会計学の分野というか、予算を編成するときの、予備費が大量に積み増することについては、逆にどうだろう、専門的な会計学の観点で、どういうふうに。

1:16:54

参考人。

1:16:57

現在、一般の企業のお話をさせていただきますと、中期計画から中期計画を実行するための予算という形で編成をしております。予算は、昔は絶対守るべきだということを言われていた事態もありましたけれども、やはり臨機応変に、例えば東日本大震災が起こったりしたとき、あるいは新型コロナのときには、計画が変わるわけですから、やめる勇気を持たなきゃいけないというふうに考えております。やめる勇気を持ったときに、じゃあどうするんだというときに、やはり編成し直すわけですけれども、そこで先が見えないけれども、企業の場合であれば、月次のサイクル、あるいは下手すると日次のサイクルで考えていきます。またBCPという形で、何か起こったときに起こるんじゃないかということも、コロナの前からいろんなことが起こってきていますので、そういう計画をあらかじめ立てております。やはり執行について、計画見直して執行がどうなるかというと、やはりもっと早い段階からどんどん見直していく形で運営をしております。国会では、もし議論があれば随時報告という制度があるとも聞いておりますし、要請があれば、もうちょっと早いサイクルで検査をできるのかどうか、今の段階では分かりませんけれども、そういうことで対応していければと考えております。はい、終わります。

1:18:37

これにて候補者に対する質疑を終了いたします。引き算公認に一言、ご挨拶を申し上げます。本日はご多忙の中、ご意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼を申し上げます。本日はこれにて散会いたします。よろしくお願いします。

0:00

-0:00