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参議院 憲法審査会

2023年06月07日(水)

1h4m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7526

【発言者】

中曽根弘文(憲法審査会会長)

山本順三(自由民主党)

杉尾秀哉(立憲民主・社民)

西田実仁(公明党)

音喜多駿(日本維新の会)

大塚耕平(国民民主党・新緑風会)

山添拓(日本共産党)

山本太郎(れいわ新選組)

1:34

ただいまから憲法審査会を開会いたします。日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。本日は、憲法に対する考え方についてのうち、参議院の緊急集会及び参議院議員の選挙区の合区問題について、各会派の意見表明を10分以内で行います。発言時間につきましては、経過状況をメモで通知し、時間が長過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめご了承願います。また、ご発言は着席のままで結構でございます。なお、本日は氏名表を立ていただかなくて結構でございます。それでは、ご意見を順次お述べいただきたいと存じます。

2:23

山本淳三君。

2:24

はい。自由民主党山本淳三でございます。参議院の緊急集会及び合区問題について、我が会派の意見を表明いたします。まず、憲法54条に規定された参議院の緊急集会です。我が会派は、この規定の意義、位置づけを、衆議院議員の不存在により、国会招集ができない場合に緊急の必要が発生したとき、総選挙により、衆議院議員が選出をされ、国会が招集されるまでの間、できる限り民主政治を徹底しながら、暫定的な処理を可能とする制度というふうに理解をいたしております。続いて、主要な論点について申し上げます。1点目は、衆議院の解散のみならず、任期満了を含むのかという点です。3人の参考人は、濃淡はありましたけれども、累推適応で、任期満了を含めても構わないということでありました。我が会派も、総選挙は予定され、かつ最長60日間という一時的な衆議院議員の不存在という意味では、解散も任期満了も変わりはなく、任期満了時にも、参議院の緊急集会による対応を認め得るというふうに考えております。2点目は、最長70日間を超えるかという期間の限定についてであります。松浦参考人は、憲法は70日を超えて緊急集会を開くことを想定しておらず、重大かつ長期に及ぶ緊急事態が発生し、長期間総選挙を実施することが困難となる事態では、両院が完全な形で政府を統制する方が望ましく、諸外国の制度にある議員の任期の延長が好ましいという件でした。我が会派も、参議院の緊急集会が両院同時活動の例外であることから、70日間を大きく超えることは、憲法の想定外というふうに考えております。3点目でありますけれども、参議院の緊急集会において、議員が発議できる議案の範囲です。この点につきましては、内閣が示した案件に関連するものという点で、限定的ではありますが、その中で国の最高機関の一翼を占める参議院の位置づけと、民主政治を徹底させるという参議院の緊急集会制度の趣旨を踏まえるならば、事実上、広く解釈し得るというふうに考えます。4点目、参議院の緊急集会の兼納の範囲です。一時的な衆議院議員の存在を念頭に、民主政治を徹底させるという趣旨を踏まえれば、国会の兼納の全てに及ぶとの考え方の下、内閣が示した案件に関連する範囲内で、特別会の招集を待つことができない程度の即時に対応すべきものに限って、広く認めてもよいのではないかというふうに考えます。ただし、衆議院や内閣との関係を大きく変えることまではできず、その関係では限定的に考える必要があります。また、総理がかけた場合まで考えるとなれば、そもそも参議院の緊急集会を開催できない場合にも備える必要があると考えます。5点目であります。参議院の緊急集会において取られた措置の効力の暫定性についてでありますが、これについては参議院の参考人は暫定的なものとし、我が会派も同様の考えであります。その上で、参議院の緊急集会は、有事の場合に活用できないというものではないものの、日本国憲法自体が制定時の議論として、不足の災害等の場合には、エマジンシッパワーにより措置をすればよいという考え方があったように、有事を想定した制度が十分に整備されているとは言えないことも事実です。一方、松浦参考人によれば、諸外国の憲法において、非常事態に対する措置をとる緊急政令等を実定化している国や、議員の任期延長を精度化している国は少なくないという指摘もあります。安全保障環境が厳しさを増し、自然災害の激甚化・頻発化への懸念が高まる中、参議院の緊急集会に加え、緊急政令や緊急財政処分、そして議員任期の延長の創設について、議論を深めるときだというふうに考えます。同時に、衆議院議員の不存在時に非常事態に対応するための緊急政令等を民主政治のもとに置くという視点は大切であり、行政監視に重きを置いてきた参議院が果たすべき役割についても、検討が求められると考えます。続いて、合区問題について申し上げます。まず、地方公共団体の憲法上の位置づけの明確化を図るべきであります。そして、合わせて合区解消のために都道府県の存在の重みをしっかりと認識した上で、憲法改正について議論を進めるべきです。憲法審査会では、合区導入の4件、それぞれから知事、副知事を参考人として意見聴取を行いました。そこでは明治以来、都道府県というものはほぼ変わらずに民主主義のユニットである。また、都道府県の知事や議会という存在があって、都道府県単位で民意を集約し、代表を選出し、その代表が国政と地方をつなぐパイプ役になってきたという事実がある。そして、我が国の民主主義にしっかりと根付いた制度を大切にしてほしいという発言が相次ぎました。また、合区では、隣り合う両県の国政に対する意見が異なる場合、合区選出議員がどのような姿勢で臨むかということについて確認するすべがないとの指摘もございました。確かに、投票価値の平等は極めて大切であり、それを追求していかなければなりません。現在、参議院改革協議会においても、精力的に選挙制度について議論を続けています。しかし、投票価値の平等という観点だけで都道府県という境目を取り払っていけば、合区導入4県の投票率が急落したように、住民の政治参加意欲を減退させ、民主主義の衰退につながることも十分留意すべきです。地方も合区の見直しを求めています。全国知事会など、地方6団体、そして35もの県議会からも要望や決議が出されております。最新の世論調査結果を見ても、国民は合区解消を求めています。このままでは、人口の少ない地方の声がいずれ国政に届かなるのではないか、という切実な危機感が広がっているとみられます。最高裁判決は、これまで投票価値の平等については、選挙制度の仕組みを決定する唯一、絶対の基準としているものではなく、国会が正当に考慮することができる他の政策的目的ないし、理由との関係において、調和的に実現されるものと位置づけてきました。そこで自民党では、合区問題の抜本的な解消のため、両議員の議員選挙について、選挙区を設けるときは、人口を基本とし、行政区画、地域的な一体性、地制等を総合的に勘案して、選挙区及び各選挙区において選挙すべき議員の数を定めるとするとともに、参議院議員については、広域の地方公共団体のそれぞれの区域を選挙区とする場合には、改選ごとに各選挙区において少なくとも1人を選挙すべき者とすることができると、憲法改正の条文イメージを示しております。また、憲法学者の中には、投票価値の平等ということからこぼれ落ちる利益を確保する観点で、都道府県との結びつきを参議院の役割として、制度化してはどうかという趣旨の意見もあります。我が会派では、政権選択の衆議院に対し、参議院は地方代表的な性格と多様な意見を反映させる性格に重きを置いた院であると認識し、都道府県対の選挙区と全国比例という2つの投票行為からなる現行制度を基本とした上で、地方の府としてさらに一層地方との連携を図るとともに、憲法改正による抜本的な合区解消に至るまでの対応として、法律改正による合区解消についても議論を進めることはあり得ると考えます。最後に、改めて投票価値の平等が大切であると同時に、合区問題も民主主義の根幹に関わる大切な問題との認識で、任選における参議院の地方代表的な性格にも関連する議論と併せて、国民的議論がさらに深まっていくことを期待して、私の発言を終わります。

12:06

杉尾秀哉君

12:09

立憲民、社民の杉尾秀哉です。会派を代表して緊急集会を中心に意見を述べます。そもそも緊急集会は、憲法制定時の立法事実として、災害などの際に緊急の立法等の機能を確保するために設けられたものです。また、金森大臣の答弁にあるように、どんなに精緻な憲法を定めても、公実をつけて破壊される恐れが絶無とは断言し難いという、戦前の教訓を踏まえた国民代表機関であり、全体の改選期のない万年機会である参議院に、任政国会の代行機能を託し、民主政治を徹底させるという根本主旨に立脚する政党でもあります。この緊急集会が、最大法などの緊急整理を可能とする憲法73条6号の罰則付き委任立法とともに措置されたことに考えますと、日本国憲法には53条の臨時会を含めて、体系的かつ従前な緊急事態法制が整備されているといえます。さらに、緊急集会については、金森大臣が、国会議員の任期の延長は許されず、必ず選挙に訴えて国民と国家の表裏一体化を現実化すると答弁で示したように、国民の選挙権を保障するとともに、一刻も早い総選挙の実施を必然とすることで、緊急事態から平時への復元力が担保されるなど、権力の散脱と乱用を防ぐ仕組みとなっています。つまり、緊急集会は、国民主権、国会中心主義、基本的人権の尊重、平和主義という憲法の基本原理に基づき、かつこれらの諸原理を守り抜くためのもので、良識の不参議院が世界に誇るべき制度であります。したがって、我々の会派は緊急集会を積極的に肯定評価し、その機能をより一層従前に確保する観点から提言を行います。まず、任期満了に係る論点について、GHQとの協議において日本側が、川内さん以外の場合も提案していたことや、憲法制定議会やその後の関係者の議論には、任期満了上積極的に排除する見解はなかったことに加え、むしろ、金森大臣が説明するように、参議院ができたことによって、それと組み合わせて、さらに一つの利益を考えようという見地と、日本国憲法が緊急勅令、緊急処分などを認めておらず、どうしても国会というものがいつでも開き得る体制を、何らかの国会制度の趣旨を徹底して実行するために、任政の下で参議院が担う役割として、権力の乱用を排除しつつ、いついかなる時でも国会代替機能を確保するという緊急集会の根本趣旨があります。これらに照らせば、憲法54条2項の累推適用により、任期満了の際にも緊急集会は開催可能と介すべきで、それは立憲主義とも整合すると考えています。次に、緊急集会で参議院議員が発議できる議案についてですが、緊急集会を両議員と内閣の三つの権力の抑制と均衡に立脚する制度と理解した上で、現行の国会法の総理大臣の示した案件に関連のあるものに限るとの制約は、基本的に妥当なものと考えております。その一方で、緊急集会の機能確保を重点のものとする観点からは、内閣による新案件の追加や、参議院が内閣に新案件の追加を促し、必要に応じて内閣に代替措置の検討も含めた説明責任を果たさせる国会法の改正を行うべきです。また、緊急集会の権能については、国に緊急の必要がある時に、国会の機能を一時的に代行するものとして、法律予算など広く国会の権限に属するものに及ぶ一方、参議院の単独議決や、緊急の必要性の観点から認められないものもあると考えます。具体的には、憲法改正の発議、内閣府新任決議は、この機能の外にあると介すべきであり、総理大臣の指名については、憲法71条や内閣法9条の総理大臣臨時代理制度で対処すべきと考えますが、一方、同意参考人の学説のように、総理や多数の国務大臣をかく深刻な国家緊急事態では、法理上は指名可能な場合もあり得ると考えます。このように、私たちの会派の見解は、長谷部同意両参考人をはじめ、学会の通説や多数説とも整合するものです。他方、こうした緊急集会の立法事実や根本趣旨と完全に無限する議員任期延長のための会見が主張されていることは、誠に違和と言わざるを得ません。以下、理由を申し述べます。まず、任期延長会見の論拠となっている緊急集会70日間限定説は、参院憲法審で、衆院憲法審で会見を主張する会派の説明によれば、54条1項の40日+30日という分離解釈によってのみ、緊急集会を次の新しい国会が70日以内に招集されることを前提とした平時の制度と断定するものです。しかし、こうした憲法解釈は、54条2項の国に緊急の必要がある時という分離や、緊急集会がナショナルイマージェンシーという大震災等の深刻な国家緊急事態にも対処する有事の制度として制定された立法事実に明確に反する上、解散時の内閣の偽りを排除するためにという規定、54条1項の趣旨や、任期延長の間に太平洋戦争が改善された戦前の反省から、権力の乱用を排除するために設けられた緊急集会の根本趣旨そのものにも全く反します。すなわち、緊急集会は、1日も早い総選挙の実施を必須としつつ、その間に緊急性を要する立法等を行う必要がある限り、70日を超えても開催できると当然に回すべきものです。にもかかわらず、こうした緊急集会の立法事実や根本趣旨に一言の言及もないまま、憲法審の毎週開催で70日間限定説を繰り返すのは、緊急集会を恣意的に曲解するもので、乱用排除の制度を破壊して、乱用可能な憲法改正を行おうとするものと断ぜざるを得ません。かかる憲法尊重擁護義務と立憲主義に反する暴論は、国民と参議院を愚弄するもので、我が会派は絶対に容認できず、任期延長会見には明確に反対をするものです。また、会見各派は、緊急集会は人生の例外という単純な見解を各論点で振りかざしておりますが、金森大臣が、任期延長を明確に否定する一方、衆議院の不在の時の不便を補う合理的な方法と説明した緊急集会の根本趣旨は、権力の乱用を排除しつつ、人生の枠内で国会制度の趣旨を徹底して実行しようとするものにほかなりません。つまり、こうした形式的な人生の例外論で、緊急集会の機能を歪彰化することはまさに本末転倒と言わざるを得ません。さらに、会見会派の主張するいわゆる選挙困難事態についてですが、国民の選挙権の制限に極めて厳格な要件を付した最高裁の判例法理は、普遍性を有するもので、日米連の累次の提言にもありますように、避難先での投票の確保など、選挙困難事態を防ぐための措置を早急に講じることが必須です。具体的には、戦前の任期延長の乱用や東日本大震災、それに戦後の第一回総選挙の実例などを教訓に、いかなる事態にあっても半年を超えない数ヶ月のうちに、総選挙を実施する方策や体制の整備を、この国会の責任において速やかに行わなければなりません。こうした事態では、栗延べ投票や緊急集会で選挙期日延期の臨時特例法を擬決する必要性も想定されますけれども、被災地を中心とした衆議院議員の選出が遅れるという主張については、被災地を含む選挙権や全国比例の参議院議員と被災地外の衆議院議員が多数存在することなどから、被災地の実情を適切に国政に反映させることは可能というふうに考えております。いずれにしても、被災地外の国民の選挙権を制限する正当性は、憲法の国民主権や議会制民主主義の原理からは見出せず、また、被災地の概念が通用しない感染症などを含めて、政府の緊急事態対応への国民の判断の機会を奪うことは決して許されません。この点、改憲各派の主張や、二党一会派の条文案の選挙困難事態の要件には、何ら具体性がなく、改憲の趣旨が不明である一方、選挙を一日も早く実施するための具体策に欠けており、改憲の立法事実の立証は極めて不十分です。なお、議員任期の延長には、第二次安倍政権以降のいわば、例えば、七条改ざんの乱用の極みともいえます2017年国難突破改ざんや、2021年秋の任期満了直前の菅内閣の退陣など、乱用の危険性を実証する例が、毎挙にいともありませんし、もしその危険がないというのなら、我々の会派が、4月12日に幹事会協議事項とした、コロナ禍において政府与党が臨時国会を招集しなかった理由を示すとともに、改憲による緊急政令の対象分野や対象事項を具体的に明らかにしてください。最後に、本審査会での議論を踏まえて、参院改革協議会において、緊急集会の機能強化に関する解釈の整理や国会法改正の議論を、また選挙制度専門委員会で、それに付随する国民の選挙権確保の方策等の議論を行い、それぞれ早急に結論を出すべきです。なお、もう一つのテーマであります、国政制度については、我々の会派は単純な各県最低1名を選出する改憲は、平等権や全国民代表などの原則から深刻な憲法問題を有すると考えており、我々が提出する法律による国会廃止案の必須の条件として、本審査会の平成26年負担決議が示すような法令解釈のルールに基づく緊急集会の正しい憲法解釈とその機能強化の実施があることを付言して、会派の代表意見といたします。

22:30

西田誠君

22:32

国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である国会の権能を緊急事態においても維持するため、憲法第54条には参議院の緊急集会に関する規定が置かれています。この制度の意義及び特徴を振り返った上で、緊急事態にどのような対応策が考えられるのかについて、これまでの発言を踏まえつつ、参議院公明会派としての意見をいかに取りまとめます。まず参議院の緊急集会は、参議院の基本的かつ重要な権能であることを確認したいと思います。その上で参議院の緊急集会には、以下の3つの特徴があると考えられます。いずれも緊急事態が発生した場合における緊急集会の利点とも言い換えられます。まず第一に、迅速かつ臨機応変な対応が可能です。憲法第54条第2項は、内閣が参議院の緊急集会を求めることができるための要件として、国に緊急の必要があるときと定めております。この解釈について、学説上は、特別会の招集を待つことができない程度の緊急の必要があれば良く、災害時における集会の対応も含まれているなど、一般に議員の任期延長等の前提要条件としての緊急事態宣言の発出に係る要件として議論されているものよりも、広く解されています。また、内閣の求めがあってから集会までの期間について、過去の例では3日または4日となっております。したがって参議院の緊急集会は、様々な事態において迅速かつ臨機応変に対応できるというメリットがあるのではないでしょうか。第2に、緊急事態への対応に必要な見論が認められております。参議院の緊急集会については、その暫定的一時的な位置づけを踏まえ、例えば、緊急の必要がないとされる憲法改正の発議や、内閣不信任決議の行使は認めがたいとされております。しかし、緊急事態への対応に必要な内閣提出法律案の提出は当然に可能であるほか、国会法第101条の規定に基づき、議員は内閣から示された案件に関連する議案を提出することも可能とされております。この点、学説上は、著しい緊急事態への対応するため、内閣から示された参議院の緊急集会の案件が広範なものになれば、その検納も相当に広範に行われることになるとの見解があります。同じ参考人からも同様の見解が示されました。このような場合、国会法第101条の規定に基づき、議員が議案を提出できる範囲についても、その示された案件に関連して相当に広範なものとなり、議員発案による対応も十分に可能と考えられます。第三に、手続及び運営が既に整備されております。参議院の緊急集会における手続及び運営に関しましては、国会法及び参議院規則において、所要の規定の整備がなされているほか、過去2回の選例を踏まえた選例録も整理されており、これらに則った手続及び運営を通じて、その検納が発揮されるものと考えられます。次に、緊急集会の制度を活用するために検討すべき課題について触れます。まず、衆議院議員の任期満了による総選挙の場合です。憲法54条第2項の規定により、衆議院議員の任期満了による総選挙の場合は、参議院の緊急集会を用いることができるか。この点に関して、憲法制定時には、衆議院議員の任期満了時を、参議院の緊急集会の対象から意図的に外したわけではなく、また、近似の学説では、衆議院の解散による総選挙の場合との間で、衆議院不存在という点から根本的な差異があるとは言えないとして、衆議院議員の任期満了による総選挙の場合であっても、憲法第54条第2項の累推適用により、参議院の緊急集会を求め得るとの見解が多く見られるようになってきております。解釈による解決も十分に考えられます。実際、先の参考日次におきましても、参議院の参考人はいずれも、累推適用で構わない、累推適用できるとしております。次に、参議院の緊急集会を開くことができる期間です。参議院の緊急集会を開くことができるのは、衆議院の解散後最大7日間であるから、長期間にわたる対応が求められる場合には難しいのではないかとの意見があります。ただし、この憲法規定は、選挙を行うに必要な期間を考慮しつつ、衆議院が欠けている期間をできる限り短くしようとする趣旨とされており、学説上は、衆議院の解散の日から40日以内に、総選挙が実施できない事態になったとしても、延期された総選挙が違憲無効とはならないとの見解があります。長谷部・土居両参考人からは、70日を超えて緊急集会を認めることはあり得る、できるとの見解が示されました。また、衆議院議員の任期延長等による対応であっても、その民主的正当性からすれば、長期間にわたる対応ができるかについては議論があり得るところであり、こうした点を踏まえれば、参議院の緊急集会との間で、根本的な差異があるとまでは言えないのではないでしょうか。むしろ、土居参考人が指摘したように、正規の国会、すなわち民主的正当性を有する国会に戻す回復力は、国会の権能を代行しているすぎない参議院の緊急集会の方が、衆議院議員の任期延長等により、衆参が揃う国会の存在よりもより大きいと言えるのかもしれません。以上を踏まえれば、衆議院の解散後、または衆議院議員の任期満了前後に災害等緊急事態が発生した場合における対応策としては、以下の2案が考えられます。まず、衆議院の解散時においても、衆議院議員の任期満了時においても、衆議院が不存在となった後は、参議院の緊急集会により対応し、一部地域で国土部投票を実施するも可能な範囲で総選挙を実施するというA案。次に、衆議院の解散後に災害等が発生した場合、及び衆議院議員の任期満了後に災害等が発生した場合については、原則として参議院の緊急集会により対応しつつ、可能な範囲で総選挙を実施することに加えて、一定期間が経過した後も、引き続き、相当数の選挙区において総選挙の実施が困難な場合は、緊急集会の議決による、元衆議院議員の身分復活により対応する。そして、衆議院議員の任期満了前に災害等が発生した場合には、衆議院が不存在となった後は、やはり原則として参議院の緊急集会により対応しますが、あらかじめ相当期間、相当数の選挙区において総選挙の実施が困難と認められる場合は、国会の議決により、衆議院議員の任期延長により対応するB案。A案、B案、それぞれについての論点及び反論は、いくつか考えられます。例えば、A案については、緊急事態においては、衆参両院揃った国会で対応すべきではないか。また、公平公正な選挙の実施の観点から、全国一律に投票を行うべきではないか。さらには、被災地等選出議員が不在となること等は問題ではないか等々。一方でB案についても、国民から選挙の機会を奪うこととならないか。衆議院の解散の意味付けからして、身分復活後の国会が機能するのか。さらに、身分復活の要件や、その判断権者、判断の具体的手続、身分復活終了時の判断の要件、身分復活による効果、身分復活後の元衆議院議員の民主的正当性や、身分復活による国会、衆議院の兼納の範囲等についても議論があるところでしょう。さらに、衆議院の任期満了前に災害等が発生した場合についても、同様の論点内し反論が考えられます。参議院においても同様に、議員の任期延長すべきではないか、という論点もあります。ただ、これらの膨大な論点について、この限られた時間で全て触れることは困難であります。ぜひとも、党審査会において、これらの論点について、さらなる議論が交わされることを望みます。豪雨の解消については、特定の県のみが県単位の議員を選出できないことから、当該住民の皆様による不満が噴出していることは理解しており、是正は必要であります。ただ、いかなる選挙制度をとるにしても、投票価値の平等という憲法価値と相違無順する制度改正は行うべきではないと考えます。衆参でほぼ同等の権能を持ち、衆議院が不存在のときには、参議院の緊急集会によって、国会を代行できるまでの役割を与えられている参議院の在り方に関わるからであります。そこで、我が会派としては、投票価値の平等と地域代表的性格の調和を図るため、全国を十一のブロック単位とする個人名投票による大選挙制を提唱していることを主張しております。以上です。

31:21

事務局保健福祉局 太田俊君。

31:23

(太田俊君) 日本人の会の太田俊です。はじめに、参議院の選挙区の合区問題について、我が会派の立場を述べさせていただきます。我々は合区を容認する立場です。現行憲法を考えた場合、一票の格差問題を解決することは非常に重要であり、現状では合区はその解決策として合理的です。とはいえ、合区は抜本的な解決策にはなり得ません。そもそも、参議院の選挙制度について、この憲法審で議論するのであれば、選挙制度の前提となる国家の基本構造、すなわち国の形について議論をするべきです。現行の都道府県政が現代の日本にとって最適な形なのか、同州制の導入やそれに伴う憲法改正まで視野に入れた議論が必要だと我々は考えています。この問題を明確にすることなく、参議院の選挙制度の議論を行うことは望ましいことではありません。我々は、現状の統治機構、つまり都道府県政は役目を終えつつあると認識しております。現在の都道府県は47の要請単位に分かれており、各地域の経済や社会情勢に対応するためには、大きな調整や協力が必要です。しかし、都道府県間の調整や協力は複雑で時間がかかる場合があり、迅速な意思決定や政策の実施が難しいという問題があります。このことは、コロナ対応の初期に都道府県間の連携が取りづらかったという点であらわになりました。今まさに、より大きな行政区にして、地方自治体の統治を効率化し、より迅速かつ効果的な政策の立案や実施をすることが求められています。加えて、参議院の選挙制度に触れるのであれば、そもそも衆議院のカーボンコピーとも揶揄される、参議院のあり方そのものに対する議論も必要です。地域代表を似通った選挙制度で選出すれば、必然的に衆議院と参議院の役割は似通ったものにならざるを得ません。合区の解消によって地域代表を選出するという方向性以外に、参議院のあり方そのものを変えるような解決策はないのか。例えば、都道府県知事と参議院議員の兼職や、将来的な一院制の是非などこそ、憲法審査会という場で行うのに、相応しい議論ではないかという問題提起をさせていただきたいと思います。次に、参議院の緊急集会について意見を述べます。衆議院の任期満了に累推適用できるのかという点については、有識者の見解もおおむね一致しているように認められ得ると思われますが、その場合でもなお、憲法改正をしてその有名を明記するべきと考えます。そして、今国会の衆参の憲法審査会で、緊急集会について最も多く論点に挙げられたものの一つが、その期間の限定についてです。この点、我々は、憲法54条1項の分離解釈により、緊急集会を行えるのは70日以内であり、その限界性を理由の一つとして、やはり、緊急事態状況が必要であると考えます。一方で、先日来、長谷部参考人は、緊急時には70日に縛られない、このような発言をして議論を呼んでおります。この点、私からは再度、70日に限定されるべき旨の意見と理由を述べさせていただきます。第一に、憲法に明確に数字が書いてあることの重要性です。憲法には、例えば、第53条の、いずれかの議員の、総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣はその聴取を決定しなければならない、というように、期間に数字の定めがない規定もあり、そのような規定では、解釈の余地が残り、法律などが対応することになります。しかしながら、明確に期間の定めがある場合、そうした解釈の余地をなくす、というのが、その趣旨であることは、明白です。憲法54条1項は、70日間に限定されると考えるべきです。第2に、長谷部先生は、緊急事態の法理を理由に、70日以上の解散を認める、というロジックを立てられておりました。その際に、赤信号は、緊急時には無視しても良い、という意味で、抜黄区判決を衆議院憲法審でご紹介されていましたが、同じ判決には同時に、緊急時の場合の赤信号無視の例外について、法律に書き込むことを、議会に要求をしています。裏を返せば、70日以上の解散については、別途憲法に書き込んでいない限り、認められない、ということになるのではないでしょうか。第3に、70日以上の緊急集会が認められると仮定すると、いつまで可能であるのか、という議論になります。しかしながら、その否定が憲法にない以上、決定は内閣が担うことになるでしょう。これでは、権力の乱用がまかり通ることになり、到底受け入れられるものではありません。以上の理由により、やはり50条1項の緊急集会は、70日を超えて開催できない、と考えるべきです。また、今回の衆参の憲法審査会で論点になった部分として、緊急集会の権限と案件が挙げられます。この点、先日松浦参考人が述べられていたように、内閣府新任決議など、衆議院のみに認められている 権労が除外されるほか、憲法改正の発議、条約の承認、内閣総理大臣の氏名は認めるべきではない、この点については、既におおむね 見解の一致があると考えます。その上で、案件については、憲法第54条第2項が、緊急集会の要求権を内閣のみに認めており、また、国会法第99条第1項で、内閣が参議院の緊急集会を求めるには、内閣総理大臣から、集会の期日を定め、案件を示して、参議院議長にこれを請求しなければならない、とある上、第101条には、参議院の緊急集会においては、議員は第99条第1項の規定により、示された案件に関連のあるものに限り、議案を発議することができる、とあることから、内閣が示した案件に縛られる、さらに個別具体的に指定することが、憲法の趣旨であり、その効力も暫定的であると考えられます。以上により、参議院の緊急集会は、その成立背景からも重要な堅牢ではあるものの、やはり期間と、権限の点で限界があるというのが、我々の結論です。すなわち、衆議院解散後、あるいは任期満了後に、重大かつ長期に及ぶ緊急事態が発生し、総選挙の実施が困難となり、長期にわたり衆議院が不在となる場合については、現行憲法は想定していない、そう考えるべきであります。参議院の緊急集会に、今述べたような、長期の緊急事態の際に、国会そのものの役目を負わせようとする解釈は、もともとの制度設計にはない、過剰な役割を負わせるものであり、現行憲法を守るために、むしろ権力の乱用を許容するかのような、極めて不自然な解釈になっている。強い言葉ですが、あえてそう指摘をさせていただきたいと思います。その上で、国民の理解と、合理的な憲法解釈のもと、憲法の理念を守るためにも、緊急時でも立法府を機能させ、時の内閣や権力の暴走をしっかりと防げる仕組みを明記した、緊急事態条項の議論を加速させる必要があるのではないでしょうか。最後に、本憲法審査会の運営について申し上げます。今国会においては、予算委員会終了後は、ほぼ毎週の憲法審査会が開催され、活発な議論が行われるようになったことは、一歩前進です。一方で、その議論のテーマとしては、豪雨問題と参議院緊急集会のみに終始したこと、明確なゴールに向かう道筋がないままの放談となったことは、極めて遺憾であります。豪雨や緊急集会といった、自分たちの身分や兼労に関わることだけではなく、憲法議論をめぐっては、憲法9条や緊急事態条項など、議論をするべくことが山積みです。また我が党は、憲法9条改正と緊急事態条項の創設のほかにも、教育の無償化や、統治機構改革、憲法裁判所の設置を独自の憲法改正案として、条文化まで済ませた上で提言を行っています。さらに今国会においては、国民民主党と有志の会と、二党一会派で議員任期延長に係る憲法改正の条文案も取りまとめ、提案をさせていただいています。民意によって選ばれた我々国会議員に求められる役割は、ただ万全と議論を続けるだけではなく、いずれかの時期には決断を出して前に進むことです。参議院憲法審査会においても、時代の要請に合わせたテーマで、より活発に議論を行うとともに、何らかの結論、アウトプットに向けて、スケジュールやロードマップを策定すべきことを強く提案し、会派を代表しての発言といたします。ありがとうございました。

39:19

大塚光平君。

39:21

国民民主党新緑風会の大塚光平です。本日は参議院の緊急集会と合区問題について、とりわけ合目適正の観点から、意見を申し述べます。緊急集会を開催する金曜日が生じるタイミングについて、過去の発言において三つのケースをお示ししました。すなわち第一に、解散から選挙の告示までの間、第二に、選挙告示から投開票日までの選挙期間中、第三に、投開票日から国会招集までの間です。仮に第一の解散から選挙の告示までの間に、緊急事態が生じた場合には、選挙の中止及び、それに伴う、前議員の身分復活及び任期延長の可否が問われます。ここに現在検討している緊急事態条項の内容の異議があります。第二に、選挙告示から投開票日までの選挙期間中に緊急事態が発生した場合、第一の場合に比べれば、選挙途中での選挙中止、前議員の身分復活及び任期延長に対する納得感、合理性は低下するものと思われます。第三に、投開票日から国会招集までの間に緊急事態が生じた場合には、選出された新議員で速やかに国会を開催すべきと考えます。以上の整理において、第一の場合、第二の場合に、選挙中止、前議員の身分復活、任期延長がなし得ないケースには、参議院の緊急集会が意味を持つことになります。以下、四つの論点に付言します。衆議院議員の任期満了による総選挙の場合に、緊急集会を開くことについては問題ないと考えます。衆議院解散と任期満了という原因に違いがあるとはいえ、国会に招集すべき衆議院議員が存在しないという状況においては違いがありません。それ故、内閣の判断により解散されたときだけでなく、任期満了後の場合にも、議員の緊急集会を求め得るものと介します。緊急集会に関する憲法54条2項の規定は、衆議院が存在しない例として解散の場合を定めたものですが、大災害の発生等により選挙を施行することができないまま、任期満了によって衆議院議員がいなくなった場合においても、内閣は緊急の必要に応じて参議院の緊急集会を求めることができると考えます。緊急集会の趣旨、目的に照らせば、そのように考えることが合理的です。緊急集会を開催し得る期間については、制約がないと考えます。参議院の緊急集会の規定は、衆議院解散後総選挙を経て、特別会が招集されるまでの最長70日間に、緊急の必要が生じた際には、衆議院議員が欠けているために臨時会を招集することができないため、特に参議院一員をもって国会の見直を代行させようというものです。法の趣旨、緊急集会の目的に鑑みれば、要するに衆議院が存在しない場合、あるいは衆議院が有効に機能しない場合は、緊急集会を開けるものとみなすのが、合目的性の観点から合理的な解釈であり、目的を達するためには、期間に制約を設けるべきではないと考えます。緊急集会における発議については、法の趣旨を鑑みれば、衆議院が存在しない場合、あるいは衆議院が有効に機能しない場合には、緊急集会において、議員が発議できる議案の範囲について制約はないとみなすのが、やはり合目的性の観点から合理的な解釈と考えます。国会法第101条は、参議院の緊急集会において、議員は内閣総理大臣から参議院の緊急集会の請求の際に示された案件に、関連あるものに限り、議案を発議できるものと定めています。この規定は、昭和30年の国会法改正により設けられ、昭和34年の参議院事務局参考人の答弁では次のように説明されました。いわく、緊急の必要の認定は、上げて緊急集会を求める内閣の側にあり、また臨時国会の場合と異なって、議員の側には緊急集会の要求権はないということから、一般的に議員の発議権を認めることは困難である。しかし、内閣提出議案を審議している上で、どうしても関連議案を発議しなければならない場合も考えられるので、関連ある法律案は発議できるものと解される。しかし、事務局はこのように答弁しておりますが、しかし、衆議院が存在しない状況下で、緊急集会を開催せざるを得ないような緊急事態が主張しているわけですから、緊急事態に対応するという合目的性の観点からは、議案に制約を設けることは適切ではないと思います。発議権の内容については、最後の緊急集会の権能に関する論点と関連します。緊急集会の権能は、国会の権能全般に及ぶとされる一方、案件の性質から参議院の単独の議決のみでは許されないものや、緊急の必要性がないものは、その権能の対象外と解されていることに関連し、憲法改正の発議、内閣総理大臣の指名、内閣府審議決議、条約の締結の承認、両院同意案件等について、権能の対象外となるのかどうか、対象外とした場合に例外が認められるかどうかなどをめぐり、解釈上議論があることは承知しています。しかし、法の趣旨を鑑みれば、要するに衆議院が存在しない場合、あるいは衆議院が有効に機能しない場合は、参議院一員をもって国会の権能を代行している状況であるゆえ、合目的性に適合する範囲においては、緊急集会の権能に制約はないとみなすことが合理的と考えます。ただし、その正当性を担保するには、衆議院が発足するまでの間に、その有効性を限定することが望ましいほか、衆議院発足後は、最新議を義務づける等の手続きを定めることも必要だと考えます。次に、合区問題については、昨年6月10日の本会議で発言した内容を要約して申し上げます。国民民主党は、合区はやめるべきだという立場です。その論拠として、憲法に定める法の下の平等は、国民は自らが居住する都道府県代表を最低一人は、参議院に選出できることだと考えるからです。法の下の平等が人口割の単純平等であるとは、憲法にも法律にも明記されているわけではありません。最高裁平成29年判決においても、各選挙区の区域を定めるにあたり、都道府県という単位を用いること自体を不合理なものとして許されないとしたものではない。参議院の議員定数の配分にあたり、考慮を要する固有の要素があると指摘しているほか、令和2年最高裁判決も、都道府県の意義や実態等を一つの要素として考慮することを前任しています。合区によって、県代表を参議院に送り出さないことが、間接的に当該県の行政機能や行政サービスの内容や水準に影響を与え得るという観点から、司法が法的根拠の明確ではない人口割単純平等だけで、立法府の構成について見解を述べることは、三権分立の観点から問題があると考えます。憲法上の三権分立は、相互建制にこそ意味があります。立法府行政府の至らざる点は、司法府の見識をもって望むべきである一方、立法府の意思、行政府の責任に及ぶ問題を、司法府が明文上の法的根拠がない判断基準をもって望むことには、立法裁量権、行政裁量権の侵害という面もあります。裁判官に専門的知識が十分ではない問題や、住民に対する行政サービスやライフライン提供に関して、責任が持てない問題に関して、司法が国民世論を二分するような判断を示すことは、適当ではありません。以上のような観点から、立法府は三権分立の視点とともに、国権の最高機関という憲法上の自らの位置づけを十分に認識し、法的根拠のない司法の判断基準を是としたり、行政府の独断を黙認することのない、自らの運営ルールを確立することが慣用だと思います。以上申し述べますとともに、引き続き憲法審査会で積極的に議論を行い、諸課題に対して一定の結論を出し、国民の不卓に応えることを求め、意見とさせていただきます。

47:40

山添拓君

47:42

日本共産党の山添拓です。参議院の緊急集会及び参議院議員の選挙区の合区について、意見を述べます。憲法記念日を前にした朝日新聞の世論調査では、政治に最も優先して求める課題として、憲法を挙げた人は1%に過ぎず、年金、医療、介護31%、物価高20%、景気雇用19%などが上位を占めました。コロナ危機に続く物価高が暮らしと営業を襲い、給料は上がらず年金は下がり先が見えません。改憲が政治の優先課題として求められていないのは明らかです。政治は目の前の困難を解消するために全力を尽くすべきです。だからこそ日本共産党は、憲法審査会を動かすべきでないと主張してきました。ところが今国会では、緊急時対応として参議院の緊急集会では不十分ではないか、そのため衆議院議員の任期延長や緊急事態条項の創設など、憲法改正が必要ではないかとの意見が、改憲を主張する政党から繰り返し出され、緊急集会をめぐり参議院として考えをまとめるべきだ、という主張までされてきました。党審査会の権限を逸脱するばかりか、国民の願いに背を向け、国会内の多数派工作で改憲案の擦り合わせを図ろうとするものであり、政治の役割を何重にも履き違えています。緊急事態を公実とした改憲論は、はじめは災害対応を、近年はコロナ対応や、ロシアのウクライナ侵略を契機とした戦時対応など、時々の情勢と国民の不安や懸念に生じて、理由を変遷させていますが、一貫しているのは、権力分立を一時停止する改憲を目指そうとしていることです。しかし、権利の保障と権力の分立は、セットで立憲主義の根幹であり、経験にその例外を論じるべきではありません。長谷部参考人が述べたように、そのために憲法を変えることは必要か、憲法以下の対処でできることはないのかを、十分に議論すべきです。日本国憲法が明治憲法の緊急勅令や、緊急財政処分と同等の仕組みを設けなかったのは、民主政治を徹底させて国民の権利を十分擁護するために、行政権の自由判断の余地を、できるだけ少なくするためです。その背景には、緊急事態状況が悪用、濫用されてきた歴史があります。明治憲法下関東大震災では、戒厳令の中デマが広がり、社会主義者や朝鮮人、中国人が多数虐殺されましたが、政府は未だに、真相究明に背を向け責任を認めようとしません。1928年には、治安維持法の最高刑を死刑に引き上げる重罰化が、緊急勅令で強行され、思想言論の弾圧に最大限利用されました。ところが政府は、治安維持法は適法に制定され、適法に執行されたと開き直り、謝罪も賠償もなく、被害の実態調査すら拒んでいます。多くの犠牲を生んだ事実への反省もなく、権利侵害の危険と隣り合わせの緊急事態条項を安易に論じるのは、歴史の逆行というべきです。戦後、9条で戦争放棄と戦力の不保持を定めた日本国憲法の下では、戦時対応に尚かりた緊急事態条項は必要なくなりました。戦争になったらどうするか、ではなく、戦争をしないと国際社会に約束するからこそ、いかなる時にも、権力分立による権利保障を貫く、国際的にもユニークな緊急集会という規定が生まれました。この間等審査会で、与党をはじめ改憲を主張する意見の中に、こうした歴史的経過への言及がほとんどないのは、キーというほかありません。長谷参考人及び土井参考人は、緊急の場合であっても内閣の独断選考を避け、可能な限り、憲法の定める制度を活用して、権力の抑制、均衡を確保することが、憲法の趣旨にかなうと承知、強調しました。憲法54条2項が定める緊急集会の理解において、書くことのできない視点です。任憲長を含む緊急事態条項を創設へ、議論を運びたいがために、改善性が疑わしい事態をことさら想定して、本質的とは言い難い論点に肯定し、憲法の趣旨を踏まえようとしない議論は、厳に慎むべきです。同意参考人が述べたように、代表性民主主義の基盤である国民の選挙権の行使は、強く保障される必要があります。長谷参考人は2005年の最高裁判例を引用し、選挙権の制限は、そのような制限をすることなしには、選挙の公正を確保しつつ、選挙権の行使を認めることが事実上不能ないし、著しく困難である場合にのみ許されることから、緊急事態においても、基本権は可能な限り保障されるべきであると述べました。1941年、台北海戦に向かう情勢での衆議院議員任期の延長は、「緊迫した情勢下に選挙を行えば、国政について不必要にとかく議論を誘発する」という考えによるもので、選挙権の制限自体が目的でした。緊急時にこそ、選挙を通じて議会に代表を選出し、国会の民主的正当性を担保すべきです。また、議員任期の延長が緊急事態の高級化を招くという指摘は重大です。長谷部参考人は、衆議院議員の任期を延長すると、総選挙を経た正規のものとは異なる、異常なものではあるが、国会に付与された全ての権能を行使し得るある種の国会が存在し、そこでは通常の法律が成立するとし、緊急時の名を借りて、通常にの法制度そのものを大きく揺るがすような法律が次々に制定されるリスクも含まれ、任期の延長された衆議院と、それに支えられた従前の政権党が居座り続けることになりかねないと指摘しました。選挙を通じて、国民の審判を受けていない議員だからこそ、歯止めが効かないリスクはより大きく、選挙制度そのものが改変されるなどして、元に戻すことが一層困難になりかねないのは深刻です。一方、参議院の緊急集会制度には、緊急事態から通常時へのレジリエンス、復元力の高さと、復元した後のチェック体制という合理性があります。同意参考人は、内閣総理大臣や国務大臣の多くが、官公上衆議院議員から選ばれていることから、自らの正当性を支えるためには、できる限り早期に総選挙が実施されるよう期待でき、復元力があること、また次の国会が招集された後、10日以内に衆議院の同意が必要とされることから、緊急集会の下で講じた措置の合憲性や合法性は、衆議院によって網羅的に審査されることを指摘しました。任期延長による国会は、選挙されていない存在を、完全な国会であるかのように扱う点で、民主的正当性を欠くばかりでなく、緊急集会と異なり、通常時への復元力も期待できず、民主政治の徹底という憲法の趣旨とは相入れません。国会の機能を強調するなら、緊急時どころか平時の今、まずこの通常国会で立法府が役割を果たしていると言えるのか、厳しく問われなければなりません。先週強行されたマイナンバー4改定は、賃金のそばからトラブル事例が相次いで発覚し、その全体像すら明らかになっていません。このまま施行など到底できないでしょう。入管法改定案は、法改正の根拠とされた事実、立法事実が次々崩れ落ち、入管庁が嘘とごまかし、隠蔽を重ねてきたことも浮き彫りになっています。時間を積み上げたから採決などというのは、およそ審議の経過を踏まえない傍聴です。軍閣財源法案は、流用と財政民主主義の選脱、根拠のない歳出改革と、正体不明の存在など、そもそも財源論として破綻しています。もとより選手防衛を投げ捨て、敵基地攻撃能力を保有に突き進むのが、なぜ憲法の範囲内と言えるのか、まともな説明はありません。審議を通じて法案の根幹が揺らぐ事態が浮き彫りになれば、一旦立ち止まり、場合によっては廃案とすることも、立法府の重要な責任です。民主主義は、時間を必要とします。任政の下で参議院は、塾議の夫とされてきました。自らの存在意義を忘れたかのように、悪法であれ立法事実を書くものであれ、政府与党の方針にやすやすと従いを押し通そうとするのは、国会の機能を損なう行為と断じざるを得ません。今国会に求められているのは、想定外をことさら想定して、任期延長や緊急事態状況を論じることではなく、目の前の困難に寄り添い、暮らしと平和を守るため憲法を生かした政治へ転換し、国会の機能を遺憾なく発揮することです。なお本日は参議院議員の選挙区の5億についても、意見表明の対象とされています。5億は、もともと自民党のとおり投略で強行され、不平等をもたらすことは当初から批判されていました。今度5億解消を改憲の理由とするのは、県境不快も花々しいと言わなければなりません。投票価値の平等と民意の繁栄を実現する選挙制度をいかに築くかの問題は、そもそも党審査会に役割ではないことを指摘し、意見とします。

56:20

山本太郎君。

56:24

はい。衆議院議員、任期延長を主張する者たちは、長期間にわたって選挙が実施できない事態を想定し、現行制度では国会機能が維持できないと訴えます。参議院緊急集会は、70日間しか開けないから、長期の非常事態が起きたら対応できない、だから任期延長が必要だと。国民の投票権を制限しなければいけない、非常事態とは一体何か。紛争や大規模災害に見舞われてもなお、世界各国では予定通り選挙を実施し、有権者の賛成権を保障、それによって民主主義を維持しています。2014年クリミア、ロシアに選挙され、東部で内戦と呼べるような状況が続く中でも、2019年ウクライナは議会選挙を実施、クリミアもウクライナの一部と認める以上、完全な形での選挙ではもちろんない。それでも国内の投票権は尊重された。ロシアによる軍事振興が続く中でも、2024年の大統領選は行われる見通し、東日本大震災を上回る犠牲者を出したと言われる、トルコ大震災の復旧は未知半ば、けれども今年5月にはトルコで、議会選挙と大統領選挙が行われた。エルドワン政権の震災対応を批判する有権者は、野党候補の指示に回り、決戦投票までもつれ込んだが、現職エルドワン氏は、非常事態を理由に、選挙延期や、自らの任期延長を図ることはなかった。トルコでは与野党、自治体、NGOなどが協力し、避難生活者たちが投票できるよう支援策を講じた。5月14日ロイターによれば、避難者が地元選挙区で投票できるよう、官民の協力で数万台の無料バスを手配。通常は投票所となる学校が被災したため、テントやコンテナによる仮設投票所を設置。有権者の一人は、「地震がなくてもこの大統領選は重要だが、地震によってその重要性が増した。我々は政府対応の遅れと、私たちがこむった痛みを考慮して投票する。」と、非常事態においても投票機会があることの重要性を強調する。昨年9月28日、ハリケーン・イアンによる甚大な被害を受けたアメリカ・フロリダ州。同年11月8日の中間選挙は予定通り実施。同州だけで死者は100人以上。米調査会社の当時の評価では、被害額は最大約10兆円に上るとされた。被災1週間後には、瓦礫の散乱する現場で、バイデン大統領が選挙に向けて演説。被災者のために何をしてくれるかを見てから、政治家の評価を決めたいと有権者の一人は語った。2021年7月中旬、400年に一度と言われる豪雨で、ドイツ・ベルギーでは200人以上が死亡。ドイツでは、避難者に地元選挙区での投票を認める。追加投票所を設置するなどし、同年9月26日の連邦議会選挙は予定通り実施。被災地でも投票率は下がっていない。2004年12月、スマトラ島沖津波で、タイは大きな被害を被った。タイ政府の公式発表だけでも4812人の死亡を確認。負傷者8457人、行方不明者4499人。それでも2ヶ月後の2005年2月には、会員選挙を予定通り実施。世界中で起こっている大規模な非常事態においても、選挙は実施されています。自民党や維新などが訴える、選挙ができない状態とは何なんでしょうか。火星人の襲来でしょうか。アルマゲドンでしょうか。その主張からは、人気延長の必要性が一向に見えてきません。非常事態だからこそ、制約はあっても、国民に一票を投じる権利を保障することが重要で、非常事態への対応を含めて、政権は国民からの評価を受ける必要がある。選挙ができない事態とは客観的に存在するというより、政府がこのような状況で選挙ができないと、恣意的に認定することで生まれるもの。国民の審判を受けたくない政権に、選挙ができない事態を認定させてはいけない。自民党の改憲草案、平成24年版では、地震など大規模災害に際して内閣が緊急事態を宣言し、内閣総理大臣は地方自治体の庁に対して必要な指示が可能に。内閣は法律同等の緊急政令を定め、財政上必要な措置を取ることもできる。それら政令に基づく総理大臣からの指示は、地方自治体に対して圧倒的な要求となる。自民党の日本国憲法改正草案Q&A増補版は、今回の草案では東日本大震災における政府の対応の反省も踏まえて、緊急事態に対処するための仕組みを憲法上明確に規定しましたと述べ、東日本大震災の経験を踏まえた改憲提案であることを強調する。しかし、東日本大震災のような大規模災害時に求められるのは、中央政府の権限強化ではないと被災地の現場は考えているようだ。日弁連実施のアンケートによれば、東日本大震災の被災自治体の多くが、災害時には国の権限でなく、市町村などの自治体に権限を強化する必要がある。現行の憲法に緊急事態条項がないことが災害対応の障害にはなっていないとの意見を示す。仙台の弁護士会からも、東日本大震災の災害対応について、国家緊急件規定が存在すれば、適切な対応ができたという事実は全く認められず。福島県弁護士会からは、被災者の救済と被災地の復興のために何より必要なのは、政府に権力を集中されるための法制度を新設することよりも、むしろ事前の災害事故対策を十分に行うとともに、既存の法制度を最大限に活用することである、など意見表明されている。緊急事態条項の提案は、被災地、被災者の意思を踏みにじり、震災を利用する、火事場泥棒的行為と言える。内閣が緊急事態を宣言し、議員任期を延長すれば、当然その内閣も延命されるものと想定できる。これで機敏に、想定外の状況に対応するというが、時の内閣のメンバーが危機対応に長けた、危機意識の高い人たちとは限らない。例えば、歴代自民党政権の幹部は、災害、ミサイル発射という危機時に、自らの選挙運動を優先、さらにはゴルフや酒盛りで遊びほうける常習犯であった。おととし10月19日、衆議院選挙中、北朝鮮がミサイル発射。岸田総理と官房長官は、選挙応援で都内不在、危機管理よりも選挙を重視していると批判される。特に岸田首相は、第1報を受けた後、さらにもう一箇所、仙台の演説会へ。すぐ電車に飛び乗れば、あと2時間早く東京に帰れた。安倍首相は、2019年7月25日から29日まで夏休みを取得。その初日、北朝鮮がミサイル発射。その約1時間後に別荘を出発、ゴルフ場へ。2018年6月28日から7月8日にかけての西日本豪雨。まっただ中の7月5日、議員宿舎で開かれた酒盛り、赤坂自民廷には、安倍首相、岸田政調会長、小野寺防衛省も参加。官邸で関係省庁の情報を集め、指示を飛ばすべき役割の西村官房副長官は、5日の午後10時過ぎ、宴会の写真をツイッターに添付。和気、あいあいの中、若手議員も気さくな写真を撮り放題。まさに自由民主党とツイート。2014年8月20日、広島市集中豪雨への迅速な対応が求められる状況で、安倍首相は午前8時頃からゴルフを始め、午後9時20分頃までプレー。東京の官邸に到着したのは11時頃。緊張感、責任感、危機管理という言葉とは無縁の者たちのオンパレード。何より先進国で唯一、30年間経済不況を続けるような大間抜けたちが、非常事態を理由に、自ら延命できるようになったら、一体どうなるのか。危機意識のない政府を選挙で退陣させることもできなくなってしまいます。そのような太り物が憲法を変えたいと言えないように、先回りしているのが現行憲法であり、この参議院の緊急集会であります。今ある憲法を守れ、それ以上でも以下でもない。本審査会の時間の使い方を偏った者には使っていただきたくない。今、この社会的状況の中で苦しんでいる人々のために、間違った経済状況であったり、政策を正すような、そのような憲法審査会、違憲状態にある状態を話し合うべきだと申し上げて終わります。

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以上で各会派の意見表明を終了いたします。本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。ご視聴ありがとうございました

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