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衆議院 憲法審査会

2023年05月18日(木)

1h34m

【公式サイト】

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54618

【発言者】

森英介(憲法審査会会長)

大石眞(参考人 京都大学名誉教授)

長谷部恭男(参考人 早稲田大学大学院法務研究科教授)

新藤義孝(自由民主党・無所属の会)

階猛(立憲民主党・無所属)

小野泰輔(日本維新の会)

北側一雄(公明党)

玉木雄一郎(国民民主党・無所属クラブ)

赤嶺政賢(日本共産党)

北神圭朗(有志の会)

19:50

はい、どうぞ。これより会議を開きます。日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件、特に参議院の緊急集会について調査を進めます。

20:10

本日は、本件調査のため、参考人として京都大学名誉教授大石誠君及び早稲田大学大学院法務研究科教授長長谷部康夫君にご出席いただいております。この際、参考人各位に一言ご挨拶を申し上げます。本日は、ご対応中にもかかわらずご出席をいただきまして誠にありがとうございます。

20:38

参考人それぞれのお立場から忌憚のないご意見をお述べいただき、調査の参考にいたしたいと存じます。本日の議事の順序について申し上げます。まず大石参考人、長谷部参考人の順に、それぞれ20分以内でご意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対しお答えを願いたいと存じます。

21:03

なお、本日の意見陳述及び質疑は、参議院の緊急集会についてとさせていただいておりますので、ご承知おきください。発言する際は、その都度会長の許可を得ることとなっております。また、参考人は、委員に対し質疑することはできないこととなっておりますので、あらかじめご承知おき願いたいと存じます。ご発言は着席のままでお願いいたします。それでは、まず大石参考人、お願いいたします。

21:30

大石参考人

21:34

大石でございます。今日はお招きいただきましてありがとうございます。それでは、お手元のレジュメに従って、私のお考えを申し述べます。第一のところは、原則と例外という話ですから、繰り返しませんが、

21:54

まずは、憲法上問題になるのは、ありがとうございます。憲法が衆議院が解散されたときに開催可能としている参議院の緊急集会の規定ですが、これ以外の場合に類推適応ができるかという点であります。

22:19

衆議院が不在となるのは、衆議院が解散されたときに限られません。衆議院議員の任期が満了したものの、何らかの事情によって、総選挙が実施不能というようになった場合も当然あり得るわけです。そこで、この場合に、衆議院が解散されたときに準じて、参議院の緊急集会を求めることができないかという論点があります。

22:46

主に、解散による場合と任期満了後の総選挙の実施不能という場合との間には、ある限定された期間における衆議院の不在という意味で、類推を持つわけです。その期間における参議院の役割を同じように維持するということには、十分な合理性が見出されると思いますので、

23:12

総選挙実施の不能による場合について、衆議院が解散されたときの類推解釈として、参議院の緊急集会を求めるということは、憲法上可能なのではないかというふうに考えます。

23:35

解散に起因する衆議院の不在期間は、憲法上最長で70日と限定されておりますが、この期間そのものについて拡大解釈は可能かというと、やはり非日の問題というのは一時的に明白なわけですから、これ自体を延長するというような解釈は取れないと考えられます。

24:04

これに対して任期満了後の総選挙不能という事態における衆議院の不在の場合も、参議院の緊急集会が開催可能だとした場合に、その期間の問題はどう考えるかという点が当然に問題になります。と言いますのも、その期間については、あらかじめ憲法所定の手続きを踏むことができないわけでして、

24:33

緊急状況の違反によっては一律に判断できるものではない。したがって、解散による衆議院不在の場合と全く同列に論じるということもできないと思われます。しかしながらとはいえ、憲法は例えば、毎年の上回聴取、毎年の決算審査、

25:01

予算案についても、丹念のせいを前提とした毎年議決を定めているわけです。そうすると、一年を超える緊急集会を認めるというようなことは、最低限、そうした財政民主主義の在り方を崩すものとして許されない。

25:20

しかもその前提のもとに、衆議院に予算案の遷移権を与え、その議決に優越的な効力を認める現行憲法の基本的な枠組みとはありますから、これとも相入れないということになります。そもそも、参議院の緊急集会が、行員同時活動の原則に対する権利害をなすものであることを考えますと、その存続期間は憲法上やはり最大で70日という制約に不符すると考えるのが合理的だろうと思います。もし、これを遥かに超えて、参議院の緊急集会の期間を認めるとすれば、憲法54条の累推解釈として出発しながら、

26:14

本質はその限定的な期日から大きく移設するということを意味するわけでして、もはや憲法54条の累推解釈の名も存に追加できるものではないのではないかと思います。さて、次のページに参りますが、

26:40

内閣が国に緊急の必要があるときに、参議院の緊急集会を求めることのできる自由あるいは範囲について、憲法上の制限があるかどうかということが問題になります。これについては、緊急集会開催の要求権は内閣の権限であり、国に緊急の必要があるときの認定権も内閣にあるわけですから、

27:07

基本的にはその事項範囲も内閣の判断に委ねられると考えられる。その点からは、内閣の判断によっては、緊急集会中の参議院の権能は国会の権能のすべてに及ぶ可能性もあります。

27:27

最もそうした権限を参議院が行使できるのは、前期のようにあくまでも衆議院解散後総選挙を経て特別会が招集されるまでの最長70日間に限られるということがその点に注意する必要があります。

27:50

また、この期間の限定が示されるように、そこで捉えるべき措置は、いわば緊急対応措置に限られるから、そうでない性質のものは対象から外されると言わざるを得ません。

28:07

実例としては、参議院緊急集会には過去2度ありますが、この先例で注意すべきことは、暫定予算だという話でして、

28:27

衆議院で予算を通過した後に衆議院の解散が行われました。そのために予算不成立となってしまった場合の緊急対応措置であって、したがって年度の本予算ではなくて、4月から5月だけの2ヶ月間にわたる暫定予算であったということであります。

28:54

その実例を根拠として、一般的に1年にわたる本予算まで含めると返すのは、もはや緊急対応措置を超えるものとして妥当でないと考えます。と言いますのも、暫定予算と本予算との間にはかなり大きな違いがあるということを考えざるを得ないからです。

29:20

実際本予算の場合、執行の前提となる特例交際発行法の制定とセットになっているわけです。この点を踏まえますと、参議院の緊急集会で本予算を議決するとなれば、特例交際発行法の切り替え年度にわたる場合、その制定も緊急集会で行うということになりますが、

29:46

これは無効4年間の財源問題を固定化する意味を持ちます。このような事態まで例外的な緊急対応措置として許されるというのは、ちょっと考えられないと思います。

30:06

他方、現行法上、緊急集会中の参議院議員には、案件に関連する議案の補追権というものが認められております。この補追権はどこまで格外的に認められるということになるのでしょうか。

30:25

この問題は、内閣から示された案件に関連のあるものに限りという国会法の文言の解釈に関係しますが、憲法54条の解釈上、内閣による提示案件は、議案の補追権を拘束するという考え方を強調します。

30:49

つまり、その拘束は憲法から導かれるのだというふうに考えますと、その範囲は限定されることになります。しかし、内閣が提示する案件に関連のあるという限定は、それ自体、具体的には国会法という法律によるものにすぎません。

31:16

この点を強調しますと、その規定の改正は参議院の緊急集会でも取り得る措置というふうに考えられますので、緊急集会中の参議院議員の補追権に対する制約は、法律上、原理的には損しないということになるのでありましょう。

31:45

こういうふうに考えますと、参議院の理責解釈として出発しながら、その参議院の緊急集会への権限がどんどん拡大するということになりますと、

32:05

もともと、内閣の緊急集会への開催要求権、案件提示権と参議院の審議意欠権というのは、単独の国家機関による権限散脱の危険を回避するために権限の分威を図ったものだというふうに書いてありますが、

32:28

一方的な緊急集会への権限の拡大は、内閣と参議院の関係を大きく変えるというだけではなくて、その期限に関する拡大解釈、あるいは無限定解釈などと結びつきますと、そのような危険を戻らせかねないというふうに考えられます。

32:51

時間が早めになりましたが、以上で私の意見の発表とさせていただきます。どうもありがとうございました。次に長谷部参考人お願いいたします。本日はこのようなお話をする機会を与えていただきまして、どうもありがとうございます。

33:15

レジュメを配りしておりますが、時間の制限もございますので、この中全てお話をすることはできません。いくつかかいつまんでお話をすることにいたします。まず第一、レジュメで申しますと2の(1)になります。

33:39

緊急集会、参議院の緊急集会の実態的な要件といたしまして、憲法の条文には衆議院が解散されたときという定めがあるわけです。このことから、衆議院議員の任期満了による総選挙、これが実施される場合に緊急集会を求めることができるか、これが論点となります。

34:07

そもそも解散がされずに、衆議院議員が任期満了となることは極めて稀なことではございますが、更に公選法は議員の任期が終わる日の前30日以内に総選挙を行うことを規定しております。

34:28

したがいまして、任期満了によって衆議院議員が存在しなくなってしまうということは一般的には想定しにくいことではございますが、最も極めて例外的には、任期満了直前まで国会の会議が続くということも理論的にはあり得ます。したがいまして、任期満了によって衆議院議員が存在しなくなるということもあり得るということにはなります。

34:57

こうした場合に内閣が緊急集会を求めることができないという説もございますが、ただこうした説は、衆議院議員の任期満了の期日は、これは解散の場合と異なりまして、事前に明らかであります。したがいまして、内閣として当該期日までに必要と考えられる措置はあらかじめ講じ得るはずである、そのことを根拠としているものと考えられます。

35:25

ただ最もその転載等、事前に予測しがたい危機が生じまして、そのために総選挙の実施に支障が生じるという場合には、例えば臨時会の招集までに日数を要する、これももう理論的にはあり得ることだということになります。そうした場合に内閣の独断選考を避け、可能な限り憲法の定める制度を活用して、権力の抑制均衡を確保する、そのためには衆議院議員の任期満了による総選挙の場合にも、憲法54条の規定を累推いたしまして、内閣は緊急集会を求めることができると考えることが適切だと思われます。こうした考え方は、私の見るところ現在では、学会では多数説ということができるのではないかと考えております。

36:22

続きまして、レジュメですと、4の項目に移らせていただきます。最近のことですが、外国による武力の行使ですとか、大規模自然災害等のために、衆議院議員の総選挙を行うことが長期にわたって困難と考えられる事態におきましては、この場合、参議院の緊急集会ではなく、既に失職をした、あるいはこれから失職するはずの衆議院議員の方々の任期を延長することで、これに対処するべきである、これは憲法を改正してということになると思われますが、そういう議論があるということを伺っております。こうした提案についてでございますが、第一にそうした場合が果たしてどれほどの改善性で発生し得るのか、また仮に発生し得るとして、長期にわたって総選挙を実施し得ないことを果たして事前に予測し得るという状況が、これもどれほどの改善性で発生し得るのか、という論点があるように思われます。重大な緊急事態が発生したために、後半にわたる地域で総選挙の実施が困難となる、これはおそらくあり得ることだろうと思われます。ただそうした、これは条文の引用になりますが、「転載その他避けることのできない事項により、投票所において投票を行うことができないとき」、ここまでが引用ですが、これについては、衆議院議員の選挙を含めまして、公職選挙法がすでに繰述投票の制度を設けております。また投票だけでなく、選挙の実施そのものの延期が必要となる、これもあり得るかもしれません。ただその場合は、参議院の緊急集会が選挙期日を延期する臨時特例党を定める法律で対処することとなるでありましょう。解散の日から40日という憲法54条の定めの期限を超える延長となる、結果としてそうなるということも考えられますが、これは、土井正和教授が御指摘のとおり、法は不可能時を要求するものとは考えられませんし、また後で述べます。40日という期限がなぜそもそも設けられているのか。この期限の趣旨からいたしましても、憲法はこれを容認をしているのではないかと私は考えております。多くの選挙区で国の辺投票や選挙の延期が行われる、これは好ましい事態でないことは確かでございますが、これまた理論的に申しますと、衆議院の定則数に当たる総議院の3分の1の議員の選出がなされば、国会を招集して審議議決を行うことは可能のはずであります。しかも、いずれの地域から選出された国会議員も全国民を代表しています。これは憲法43条が定めているとおりでございます。従いまして、全ての衆議院議員の選出が終わらないまま、既に選出された議員のみで国会としての審議議決を行うことに正当性がないとまでは言いにくいように私は考えております。また、郵便投票制度の拡充等、自然災害などの場合に避難先からの投票を可能とするような公選法の改正、こういった制度改正を行うことによりまして、投票の国のベルスとか、選挙自体の延期、必要な場面を減らすこともおそらくは可能でございましょう。最高裁の判例は、選挙権の制限は、これは引用になりますが、そのような制限をすることなしには、選挙の公正を確保しつつ、選挙権の行使を認めることが事実上不能ないし、著しく困難である。以上が引用ですが、そういった場合にのみ許されるとしております。憲法自体を変えてしまう以上は、現行憲法の規定を前提とする判例法理は妥当しないという主張はあり得ないではございませんが、緊急の事態におきましても、基本権、これは可能な限り、従前に保障されるべきでございまして、正当な目的の下、必要最小限度においてのみその制約が許されるとの比例原則は、これはなお妥当するはずでございます。選挙の実施が部分的とはいえ可能である以上は、緊急の事態においても、困難が解消され次第、過急的速やかに順次選挙を粛々と実施をするということが、基本権の観念からしても要請をされているはずでございます。以上のような考察からいたしますと、総選挙の実施を長期にわたって先送りしなければならない状況、おそらく簡単には発生しないでありましょう。そして、そうした状況が実際に発生し得るかというと、かなり疑いを持ってもよろしいのではないかと、私自身は考えております。さらに、仮にそうした状況が毎日発生し得るといたしましても、果たして総選挙の実施を長期にわたって先送りさざるを得ないことを、果たして前もって予測をするということが、果たしてどこまで可能なのかという問題もございます。理論的にはそうした状況が発生するということもあり得るではありましょうが、ただ先のことは人間には基本的にはわからないはずでございます。国延投票等の実施も可能なのに、あたかも将来のことが確実にわかっているかのように、総選挙の実施を長期にわたって先送りすることは、果たして国民の皆様の目にどのように映るかという、そういう問題もあり得るように思われます。レジュメで申しますと4の2になりますが、こうした対処策、つまり緊急週間に変わるような対処策をとるべきでない理由は、実はもう一つございます。これはドイツの憲法学者で、憲法裁判所ハンジモストメーター、エルンスト・ボルフギャング・ベッケンフェルデー教授が、これが強調しておられる点なんですが、緊急事態に対処するための制度的対応にあたっては、あくまで臨時の暫定的措置にとどめるべきだ、ということを教授が主張しておられます。現行の憲法54条の定める参議院の緊急週間による対応は、これは条文自身にもありますとおり、限られた期間しか通用しない、臨時の、しかも措置であります。前にも述べましたとおり、緊急集会の権限にそもそもの限界はあります。そして緊急集会を行い得るのは、暫定的な臨時の措置である。このことは、権限にそもそも限界があると考えられてきたことと対応していると思われます。これに対しまして、衆議院議員の任期を延長いたしますと、そこには、総選挙を経た正規の者とは異なる、言ってみれば異業の者ではございますが、国会に付与された全ての権能を行使し得るある種の国会が存在をする。そこでは通常の一般的な法律が成立をすることになります。そうなりますと、言い方が問題かもしれませんが、緊急時の名を借りて、通常時の法制度そのものを大きく変革する法律が、次々に制定されるリスクも含まれているということになりかねません。悪くいたしますと、任期の延長された衆議院とそれに支えられた従前の政権とが、長期にわたっていそわり続ける緊急事態の高級化を招くということにもなりかねません。こういった緊急事態の高級化を防ぐためには、平常時と非常時とは明確に区分されるべきでございます。他方、参議院の緊急集会による緊急事態への対処、これは平時の状況が回復したときは、過急的速やかに通常の制度へと復帰することが予定されている、そういった制度であります。繰り返しになりますが、将来の状況を確実に予測することは極めて困難でございますので、平常の事態に長期にわたって戻ることはない、予断をしてしまうべきではないのではないかと考えられます。これに対しましては、現行憲法の規定は緊急集会が長期にわたって継続することは想定していないのではないか、そういった疑問もあり得るところです。確かに憲法54条の規定を素直に読みますと、緊急集会は解散後40日以内に行われる総選挙までの期間、あるいは長く考えたとしても、新たな国会招集までの最大70日間にしか求めることができないかのようでございます。しかしながら、今議論の対象となっておりますのは、国家の存立に関わるような非常の事態でございまして、通常時の論理がそのままの形で通用すると考えるべきではないとも思われます。そうした非常の事態の対象に当たりましては、あらゆる考慮要素が組まなく、総合的に勘案されるべきでありまして、特定の論点、特に非数を限った規定の文言にこだわって、それが動かし得ない切り札であるかのように捉えて議論を進めるべきではないのではないか、という、そういうわけです。そもそも憲法54条が40日、そして30日、非数を限っているのはなぜかと申しますと、解散後も何かと理由を構えて、いつまでも総選挙を実施しない、あるいは総選挙の後、いつまでも国会を招集しない、など、現在の民意を反映していない、従前の政府がそのまま政権の座に座り続けることのないように、との考慮であります。同様の規定は各国の憲法にも見られます。緊急集会の継続期間が限定されているかのように見えるのは、その間接的派生的な効果に過ぎません。にもかかわらず、結果として緊急集会の継続期間限定されているかのように見えることを根拠といたしまして、従前の衆議院議員の任期を延長する、そしてさらに従前の政権の座りを認める、というのは、まさに本末転倒の議論ではないか、との疑いもあります。条文のそもそもの趣旨目的は何なのか、何が本来の目的で何がその手段に過ぎないのか、その論点を踏まえた解釈が求められているように思われます。緊急の事態に参議院の緊急集会で対応するということには、今も申しましたとおり、平常時と非常時とを明確に区別をする。それとともに、緊急集会ではあくまで暫定的な臨時の措置のみが取られる。そして選挙を経て正規の国会が招集され次第、その投票が改めて審議決定されるものである。このことを国民に広く示す、そういった意味がございます。このように考えていきますと、現行憲法の定める参議院の緊急集会制度には、これは十分な理由によって支えられた制度である。そういうふうに考えることができるわけでございまして、これに新たな制度を追加する必要性、これはにわかには見出しにくいのではないか、というふうに私は考えているところでございます。以上で私のお話は終わりです。どうもありがとうございました。

49:07

以上で各参考人からのご意見の開陳は終わりました。これより参考人に対する質疑を行います。質疑者各位におかれましては、本日の議題である参議院の緊急集会に沿った質問をしていただくようお願い申し上げます。質疑の申出がありますので、順次これを許します。

49:34

信藤嘉孝君。

49:35

はい、会長。自由民主党の信藤嘉孝でございます。両参考人にはご多忙の中、ご出席をいただきまして誠にありがとうございました。ただいまの専門的見地からのご意見、極めて脅威深く配置をいたしました。これらを踏まえまして、両参考人に質問をさせていただきたいと思います。参議院の緊急集会は、任政国会の例外と理解されていますが、これは所定の期間内に総選挙が行われ、国会が招集される見込みがあることを前提にした、一時的暫定的な制度、いわば平時の制度であることを、両参考人のご意見をお聞きして、改めて認識をした次第でございます。一方で、選挙を実施するめどが立たず、長期にわたって新しい衆議院議員の選出が見通せないような、いわゆる有事が発生した場合には、どう対処するのか、という懸念を感じました。東日本大震災の例のみならず、この高い確率で発生が心配されております、首都直下型や南海中南海トラフなどの大規模自然災害、さらには強力な感染症の蔓延事態など、長期かつ広範囲にわたる甚大な影響が予測される有事の発生というのは、今や現実の脅威となっていると思います。この、こうした所定の期間内に選挙が実施される見通しが立たず、国会聴取の見込みが定まらないような状況が発生した場合に備え、日本国憲法は、緊急集会以外の、いわば有事に備えた、何らかの制度を準備する必要はないのでしょうか。そもそも、緊急集会の開催可能な期間を何日とするかであるとか、その適用対象にどの程度の拡張性を持たせておくかに加えまして、本質的な議論として、選挙実施の見通しがつかない事態においても、人生の例外である緊急集会のみを活用した議会機能の維持を、憲法は想定していると言えるのかということでございます。先ほどの長谷部先生のお話にも、平常時と非常時というお話がございましたが、日本国憲法において、そうした非常時の規定というのは、これは今、規定されていると言えるのでしょうか。そこのところ、もう既に触れていただいておりますけれども、もう一度、この点につきまして、両先生から御意見を頂戴したいというふうに思います。それでは、大石参考人、長谷部参考人の順で御答弁をお願いいたします。お答えいたします。先ほどから申し上げれません。少し喉の具合が悪いので、大変お許しを申し上げますが、御容赦願います。確かに今おっしゃったように、いわゆる有事と言いますかね、広い意味でいろんな事態が起きるということをすべて想定した規定にはなっていないことは確かです。ただ、その問題はずっと昔から指摘されておりまして、特に昔の内閣の憲法調査会でも、この参議院の緊急集会に関連して、あるいは別個の条項の問題として、もう少しその根本的な問題が起こった時にどうするのかという点についての議論が足りないのではないか。当然それ、憲法改正するべきかどうかという問題に直結するわけではなくて、その事態を考える場合に、我々はどう考えるべきなのかという点についての議論が深まっていないということは、かなり前から指摘されているわけです。もちろんその場合に問題となっていたのは、いわば伝統的なU字といいますか、大規模な内乱戦争、あるいはここに今先生をご指摘いただいたような、強力な感染症の蔓延事態というのはそこでも議論されていましたが、最近ではそのクライナーの情勢もあって、あるいは地震の問題もあって、新たにその問題が加わってきたことは、新たな論点になろうとは思います。ただし、共通するのは、通常の事態とは異なる事態が起こった場合、先ほど厚生参考人が国家の存立云々というお話もされましたが、そこまでの問題を掘り下げたときに、現行憲法がどこまでの対処をしているというふうに考えるのかは、はっきりしないですね。やっぱりそれをはっきりしないというのは、それまでの事態がそこまでには生じなかったということもありまそうし、それがしょっちゅう繰り返し起こってくるものではないという前提がありましたから、それこそ全てを見通すということは不可能なので、とりあえずは必要な部分だけをちゃんと手当をしていくという思考でずっと我々は来たものですから、根源的にどうするかという問題になかなか立ち入っていたらない。もちろんその問題をやるとかなり強力な力を発揮する場面も考えられません。それに対するアレルギーというのも理解できないわけではない。ですから今回は参議院の緊急集会の問題に絞られていますが、これ自体はもちろん大切なことなんですが、それを離れて一般的により深い問題として、いわば国家緊急事態というものを、条文化それから別として議論がなさすぎることは確かな。その点についての検討が進められていけばいいなというふうに個人的には思っております。以上でございます。

56:01

長谷部参考人。

56:04

どうもありがとうございました。本日、土井雅一教授ご執筆の「注釈日本国憲法」の条文の解説資料として配布をされているかと存じます。そのうちの692ページのところをご覧いただきますと、ここでは参議院の緊急集会、どういった実態的要件が整った場合に集会を求めることができるのか。この問題が論じられているわけですが、上から第三段落目、次に緊急の必要については、というその段落ですが、憲法制定過程の議論に鑑みますと、他国からの武力の行使、内乱又は大規模自然災害等による国家緊急事態がこれに当たることが明らかとなっている。これは多くの学説がそのように考えているわけでございますし、それから次の段落になりますが、また他方緊急集会がというその段落ですが、このような国家緊急事態の場合に限定されるのか、といえば憲法制定過程において、司令部の側はそのように考えていたということが記されています。ただ実際の過去の事例は、これは大石参考人が御指摘のとおり、国家緊急事態といえるような場合ではなかったというのは、それはその通りですが、ただこの国の存立に関わるような事態に関しましても、緊急集会を求めるということが想定されていた、そのこと自体は言うことかと思います。ただそれ以外の場合に、これは先ほど冒頭の所見でも申し上げましたけれども、変わるような制度を設けることが適切かどうかということに関しましては、私といたしましては、果たしてそういった総選挙を長期にわたって実施することが困難だということが、事前に予測ができるという状況は、そうは起こらないであろうと。それから実際には可能になった場合、つまり困難が解消され次第、全ての選挙区での選挙の実施を、過急的速やかに実施をしていくということが、むしろ憲法の求めている事態ではないかと、そういうふうに考えているところでございます。ありがとうございました。

58:49

次に、階猛君。

58:52

立憲民主党の階猛です。両参考人、今日はありがとうございました。私の持ち時間、たった7分ですので、なるべく端的にお答えを恐縮ですがお願いします。最初の質問ですが、憲法改正によって国会議員の任期延長を定めを置くべきだと主張される皆さんは、有事や大災害などの国難の場合にも国会機能を維持する必要があるということを論拠にするわけです。しかし、安倍政権では国難突破解散と称して、国難なのに国会機能を停止させたこともあれば、憲法53条に定める臨時国会の招集要求を長期にわたって無視して国会を機能させないこともあったという事実がありました。将来、起こりうる国会機能の不全に備えて、議員任期の延長規定を議論するのであれば、現に起きている解散権の乱用や臨時国会の招集先送るという国会機能の不全については、尚のこと議論すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

59:59

それでは、まず大石参考人。

1:00:07

ありがとうございます。確かにご指摘のとおりでございまして、具体的な臨時国会の招集の是非がどうだったのかという評価はこちらでは申し上げることはいたしませんが、おっしゃったように、現に起きている解散権の乱用、あるいは臨時国会の招集先送りといった事態については、私自身も既有を共有しております。ですから、大いにそこは議論させた方がいいと思いますが、ただ問題は解散権の乱用の歯止めを設けようと、あるいは臨時国会招集の先送りを避けようということでありますと、少なくとも解散権の問題については、多分憲法改正事項になるわけですね。ですから、そういうことも含めてトータルに議論なさると、私は両方とも大事だと思いますので、その点を議論すべきではないかというご意見には全く賛成でございます。ありがとうございます。

1:01:17

長谷参考人。

1:01:19

この53条の問題につきまして、私、現在住んでおります訴訟で一方の当事者のために意見書を提出している人間ですので、あまり具体的な問題に立ち入った方が発言を差し控えたいと存じますが、一般論として申しますと、53条の定めで規定している要件に基づいて、臨時国会招集の要求があった場合には、合理的な期間を超えて、引き延ばしをするということは認められないというのは、これは学会の一致した意見であるということだけを申し上げられるのではないかと考えております。以上でございます。

1:02:00

石田君。

1:02:01

今、長谷先生、53条の話をされましたが、もう一つの解散権の問題についてはいかがでしょうか。

1:02:11

長谷参考人。

1:02:12

解散権の問題に関しましても、これは大石参考人ご指摘のとおり、主事に考えなければならない点はあると思います。果たしてその場合に憲法自体の改正も必要なのかということも含めて考えていかなくてはいけないと考えております。次の質問に行きます。国会の機能を果たす上で、任期延長必要説は、国難においても両院のメンバーが揃った状況で審議することを重視していますが、本来選挙で、民意の審判を仰がなくてはならない状況にあるメンバーには、民主的正当性が欠けているという問題点もあると思います。その意味で、国難における任期延長不要説、すなわち緊急集会を活用する説とは一長一短ではないかという問題意識があります。むしろ国難の備えを急ぐのであれば、憲法改正によるよりも、先ほど長谷部先生もおっしゃった国難のときに避難所から投票ができるような投票環境の整備を行う法改正であったり、緊急集会の開催要件や権限の範囲などを必要十分な範囲で拡大する国会法などの法改正の議論を進める方が有益ではないかと考えますが、両参考人いかがでしょうか。

1:03:32

大石参考人

1:03:34

お答えします。今、先生がおっしゃったように、単なる任期延長とか、あるいはそういう話ではなくて、トータルにいろんな問題が起きたときにどうするかという点がポイントなわけですから、重大事態が起こったときにどうするか。そのときに、ただ一点議員任期の延長とか、ただ一点投票上どうするとかという、多分その問題にとどまらない事態になれるんだと思うんですね。そのような、いわばある意味で総合的な緊急事態が起こったときにどうするかというのは、細部までは見渡すことはできないにしても、現在の法治体系を乱さないようにして、できるだけの手当をしたいということであれば、一つの方策としていろんなやり方を考えるというのは、それはそれで合理的なのではないかと思います。一つのことをとれば、全部権限の乱用につながるとか、というのではなくて、総合的にどう進めればうまく国政の円滑な運用をできるだけ図れるかという視点がやっぱり基本だと思いますので、そこに立った総合的な検討というものがどうしても必要なのではないかというふうに思っております。ちょっと抽象的な話になりましたが、これで私の話は終わります。

1:05:07

長谷部参考人

1:05:09

私といたしましては、非常時と平常時とを明確に分ける。そして非常時の対応をあくまで臨時の措置に留めるという、そういう考え方からいたしますと、現行の憲法が定めている参議院の研究集会に基づいて非常時に対応するということには十分な理由があるというふうに考えているところでございます。あと一問だけ、長谷部参考人に確認までにお聞きしますけれども、臨機延長必要説はお触れになったとおりですね、緊急集会の活動可能期間が70日程度の短期間に限られるんだと解されることを論拠の一つに挙げているわけですけれども、名文上は緊急集会の活動可能期間に定めはないわけです。そして、国難により解散から総選挙までの期間が長期にわたり、解散による衆議院不在期間が継続するときは緊急集会の活動期間もそれに応じて当然延長されると介していいのではないかと私は考えており、長谷部参考人も同じような立場に立っていると理解したのですが、それでよろしいかどうか最後にお尋ねします。冒頭の陳述では申し上げましたが、40日30日という日数の限定というのは、民意を反映しない従前からの政権がそのまま偽り続けることを阻止する、これが目的で定められている規定でございますから、70日に限定されているかのように見えることを理由といたしまして、言ってみれば従前の政権の偽りを認めることにしようということになりますと、これは本来手段に過ぎないものを持って、目的を没却するということになりはしないか、そういうふうに私は考えております。

1:07:17

次に小野太輔君。

1:07:21

日本人の会の小野太輔でございます。お二方の参考人の先生、今日は誠に貴重なお話をありがとうございました。長谷川先生のお考え、すごく私も新鮮で、すごく興味深くお聞きしたところなんですけれども、先ほど市内の幹事のご質問に答えられたことも、非常に私、すごく自分の刺激を受けたことなんですね。40日プラス30日というものが、これがなぜ期間が限られているのかと言えば、民主的な、もともとの根拠を失っているような政権がそのままに座っていていいのかと、それをなるべく日限を、期限を区切るというようなことのために定めているんだと。そして、そのことが根拠となって、参議院の緊急集会の期間が70日以内と限定されるというのはおかしいだろうというようなことなんですけれども、ただ思うのはですね、じゃあその70日をそうやって限定しているからといって、じゃあ参議院の緊急集会もそれをずっと続けていいのかというと、それと同じことが言えるというふうに思うんですね。先ほど階田幹事がおっしゃったように、緊急集会もそして議員任期の延長もですね、民主的正当性という意味で言えば、どちらも同じように問題があると。ただ、私たちは本当に国家の緊急事態において、どちらの制度がベターなのかということを考える必要があってですね、緊急集会の方を70日以上続けることに妥当性があるというふうにはですね、私は思えないというふうに思っています。例えば衆議院のですね、任期が満了した後もその後、緊急事態が続いたことによってですね、緊急に対応しなければいけないことがあると。そういう中で任意性の原則を貫いた方が、より国民のですね、権利を守ったり、あるいは我々の政権を維持することにするのではないかという判断だってあり得るというふうに思うんですね。そこで、両先生にご質問したいんですけれども、参議院の緊急集会が仮にですね、先ほど品川幹事がおっしゃったように、70日以上続くというような場合が許容されたとして、その場合に歯止めってなくていいものなんでしょうか。例えばですね、この参議院の緊急集会というのは、これは会場条件として国会法の120条の2に定められておりますけれども、緊急の案件がすべて議決されたときは、参議院の緊急集会は終わることとされているんですけれども、これも同じように乱用の可能性があるわけですね。まだ案件が終わっていませんよというふうに、時の政権が言えば、それはそのまま続けられることにもなります。そして、例えばですね、松浦和夫先生もおっしゃっておりますけれども、内閣と衆議院が対決することがあった場合に、内閣が国会の鈍重な審議を嫌い、国会対応を簡略化するために任期中の衆議院をあえて解散し、参議院の緊急集会をもって国会の議決とする方法を取る危険というものがあるというふうにもご指摘をされています。いずれにしてもですね、緊急事態において、どのように民主的正当性を保つのか、そして乱用の危険を防止するのかというのは、これは完璧な制度がないのでありまして、それをどのように歯止めをするかということをですね、これをちゃんと議論をしていく。そしてどちらの制度が、それぞれですね、完璧な制度ではありませんけれども妥当なのかということをですね、これを憲法を守る、守らないという議論とは別にですね、我々は考えなければいけないんじゃないのかというふうに思っておりますけれども、この点について二方の先生のですね、ご見解をいただければと思います。

1:11:18

まず大石参考人。

1:11:21

お答えいたします。70日という期限の問題なんですが、これをもし外してしまうとですね、一体その緊急の集会というのは一体どこまで妥当なのかというのは、期限的な限度は全く見えてこないんですね。あらかじめ最大で70日という設定がされてあるから、我々はそれを前提にしながら議論できるんですけれども、数字の問題ですから、そこを外したら、じゃあ90日、100日、一体どれが妥当なのかは全く判断の根拠はない。もちろん具体的にはその都度、その都度正当化自由をおっしゃるんだと思いますけれども、それにしても数字そのものですから、どこの数字をもって合理性があるという形の議論ができない。私はですからそこにやっぱり日時限の区切りというのはやっぱり大事なことだと思ってまして、あくまでそれを基準にして持っていかなきゃいけないというのが解釈の原点であるべきだというふうに考えております。

1:12:45

橋上参考人。

1:12:48

40日、30日という数字ですが、これは憲法に限らず、法律の条項でもこういう数字が定められているということはよくございます。ただ、これはどうしても40日でなければいけないとか、どうしても30日でなければいけないという根拠は実はないものでして、これは学者の使う言い方で恐縮ですけれども、調整問題と言われるものです。とにかくどれでもいいんだけれども、とにかく何かに決まっていることがとても重要で、それに基づいてみんなが行動するようになるのが、これが大事なんだ。例えば道路交通法で、日本の場合は車が左と決まっていますが、外国では右を通る、そういう国もございます。左がいいのか右がいいのかというのを議論してても仕方がない。とにかく日本では左だと決まっていることが重要だ、そういう問題です。40日、30日という日限も、実はこの調整問題を解決するために、とりあえず40日、30日に決まっているという、そういう問題です。これはですから、平時であれば、つまり国家の損失に関わらないような事態でございましたら、これは40日、30日必ず守らなくてはいけないと私は考えます。しかし国家の損失がかかっているような事態で、果たしてこの数字にそれほどこだわるべきなのか。そこはやはり考え直さなくてはいけないところがあるのではないかと私は考えております。和部先生、本当にそんなことをおっしゃっていいのかどうかというのは私はわからないです。例えば衆議院の任期が4年とか参議院の任期が6年というのは、これはもう絶対に超えてはいけないというふうに思います。ですからこそ、例外をどうやって議論しようかということがあるわけです。そして先ほどですね、選挙が全国的に一体的に行うのが難しくてもですね、例えば3分の1の定則数を確保できるだけの選挙が一部でできるのであればそれでいいじゃないかというようなお言葉もありましたが、ただここにいる国会議員の全員はそれは納得できないと思うんですね。つまり特定の災害を受けたところの地域の民意が反映されない状態でそれが民主的正当性があるのかというふうに問われれば、それは従前から全国会議員がちゃんと選挙をされて選ばれてその任期を延長された方が正当性が高まるんじゃないかと、高いんじゃないのかというような方が私は妥当だというふうに思うんですね。この点は今日の主な議論ではありませんけれども、ただ私は選挙困難自体の範囲の問題ということについてもですね、もっともっとこれは厳密に議論しなければいけない。そこが民主性の本当に大事な部分だというふうに思います。もうちょっと聞きたいこともあるんですが、もう時間がなくなっちゃいましたので、これで終わりたいと思います。梁先生ありがとうございました。

1:15:52

次に北川和夫君。

1:15:55

公明党の北川和夫です。梁先生におかれましては大変お忙しい中ご参加いただきましてありがとうございました。私は時間も限られておりますので、今日のお話の中でですね、長期間国政選挙、特に衆議院選挙が実施することが困難ということはなかなか想定しがたいというお話があったかと思います。また国の辺投票制度があるじゃないかと、それを使えばいいじゃないかというご趣旨もあったかと思いますので、私なりの意見といいますか、考えを述べさせていただきたいと思うんですが、まず国の辺投票制度というのはですね、過去に何度も実施されているんですが、既に選挙の告示がなされて、既に選挙戦が始まっていると、そういう中で災害等の不足の事態が生じて決められた投票所で投票できないといったときに、その地域の投票所に限って所定の投票日を延ばすという制度が国の辺投票制度でございます。過去の事例を見ましても、地域が極めて限定されていて、組み延べされた投票期日も、1週間後のような短期間の延期というのがほとんどでございます。2011年3月の東日本大震災のとき、その年はちょうど4月にですね、投票選挙が予定されていました。国の辺投票制度が想定します適用範囲をはるかに超えているという認識のもとで、新たにですね、国会では震災特例法というのを制定しました。その結果、57の被災自治体で選挙期日の延期と、また議員や首長の任期が延長をされたわけでございます。選挙期日が最も遅かった自治体は、2011年11月20日でございまして、予定された選挙期日から約7ヶ月先に選挙が延期され、さらに議員や長の任期も選挙期日まで延長されたわけでございます。被災地域で選挙の適正な実施が長期間困難と認められ、その間被災自治体の長や議会の議員が不在というわけにはいかないということで、このような特例法を制定したわけでございます。1995年1月の阪神淡路大震災の時も同様の特例法を制定しております。ぜひ思い起こしたいと思うんですが、東日本大震災の際は、当然のことながら有権者である住民が極めて甚大な被害被災を受けて、到底選挙ができる状況にはないということですが、一方で選挙事務の執行も事実上不可能であったという事情もあります。多くの投票所となるべき場所は損壊し、また戦艦や地方公共団体の職員自身が被災者でありながら、被災者の救助、救援、復旧に当然のことながら最優先に取り組みました。一方、国会議員の場合は任期が憲法で明記されていますから、このような法律の制定で任期の延長はすることができないわけでございます。そもそも広範な地域でのクルーロベ投票の実施は、平行性な選挙の確保、選挙の一体性の確保という観点からも疑問があります。国政選挙については全国一斉に実施するというのが原則と考えられます。そのときの国民の意思を公正に議会公正に反映されることが必要だからです。公職選挙法のクルーロベ投票制度があるから国会議員の任期の延長は必要はないとは言えないというふうに考えます。具体的に申し上げたいと思うんですが、国政選挙の場合は、衆参とも非礼区選挙もあります。東日本大震災のように広域な地域で国政選挙のクルーロベ投票を実施するとした場合には、被災地のクルーロベされた投票の結果が判明するまで、非礼区の当選者が長期間確定しない。また同様に本当に多くの被災地の選挙区選挙での投票がクルーロベされて被災地選出の国会議員が長期間存在しないと。こういうことが現実に東日本大震災のことを考えると想定されます。例えば衆議院の場合ですと被災3県、東日本大震災の被災3県プラス茨城県で16選挙区あります。非礼代表を持つ2ブロックありまして34名、合計50名の衆議院議員が長期間この地域においては不在と。さらに参議院議員のことを考えますと、仮に参議院議員の場合ですとこの被災地では4選挙区で5名の参議院議員、そして非礼代表はこれは全国非礼代表ですので全国の非礼ブロックが確定をしないと、当選者が確定をしないと48名、53名も長期間いないと不在ということになるわけでございまして、やはり我々現実に経験した東日本大震災のことを考えますと長期間の間総選挙、また参議院の通常選挙が実施することが、適正な実施をすることが困難ということが十分あり得ると。現実に首都圏直下型地震だとか南海トラフ地震というのが想定をされているわけです。起こらない方がいいに決まっているんですが想定されています。もしそうした事態になりますとより高安な地域で選挙が適正に実施できないということになるわけでございまして、おっしゃっている国の目投票でやればいいんじゃないかとか、長期間困難というのは想定しにくいと、だから定則数が不足するということはあり得ないんじゃないかと、こういうご疑問は私にはちょっと理解ができないというふうに考えております。私の意見に対して、両先生どういうふうなご所見をお持ちか、ぜひ聞かせていただきたいと思います。では、まず長谷で参考に。どうもありがとうございました。土井正和教授の出筆の注釈日本国憲法資料を配布されているはずですが、土井教授この676ページのところで、ご指摘の統一地方選挙等の選挙を延期するという臨時特例に関する法律のことを書いておられまして、先ほども申し上げました、国の辺投票ですとか、あるいは選挙自体を臨時特例として延期をするということもあり得るという、そういう土井教授の指摘は十分このことは分かった上で、そういう指摘をしているということになるだろうと思います。これは先ほども申し上げましたことですけれども、国会議員の方々、いずれの国会議員の方も全国民を代表している。これが理念でございます。憲法43条1項にもその旨が書かれておりますし、このことは、いわゆる一人別枠方式、これは合理性が失われてしまったのだとした最高裁の判例がございます。平成23年3月23日の判決でございますが、これは強調している点でございまして、人口の少ない件の多い件が国政に反映をされないことが困るから、だから一人別枠方式にするのだと。そういう主張は理由がないのだということを最高裁は指摘をしております。それから、現在議論になっておりますのは、主に衆議院議員の選挙についてという、そういう話だと思いますが、衆議院議員の選挙が、かなりの選挙区におきまして、実施が困難であるという場合におきましても、同じ地域から選出をされている参議院議員の方はいらっしゃるはずでございますので、そういたしますと、参議院の研究集会でことに対応している限りは問題はないだろうということになりますし、衆参両院で対応しているという場合におきましても、参議院議員はおいでのはずでございます。そういった点でまさに両院制のみょうみが生かされるということになるのではないかというのが私の考え方でございます。

1:25:09

次に大石参考人。

1:25:12

お答えいたします。先ほどの北川先生のお話、かなり深刻な事態だというふうに受け止めておりますが、ずっとお話を伺いますと、中に出てまいりましたように、問題は、参議院は正常に機能しているけれども、衆議院議員の総選挙が実施不可能とか、というケースとはやや異なりまして、どうも衆参両院を通じての選挙についての重大な阻害行為があったということですので、その一つのケースでは当てはまるかもしれませんが、それはそれとして別に論点として多分立てなければならない重大な論点だろうというふうに思っております。繰り返しますけれども、選挙の事務、執行にあたるもの、随分大変なことがあると、随分安田主将も延びるということもよく目にしましたし、分かるんですけれど、でもそのことは、衆参両院を通じて起こることで、衆議院が不在のときに参議院はずっと機能しているという事態とは、全然意味が異なるのではないかというふうに私は分析しております。

1:26:43

次に玉木雄一郎君。

1:26:47

国民民主党の玉木雄一郎です。両先生、今日はありがとうございます。私もまず聞きたいのは、長谷部先生の「注釈日本国権法」の693ページに、佐藤先生も指摘しているんですが、緊急集会の乱用の危険性です。あまりにも解釈を広げすぎると、乱用の危険性が出てくるというのは先生の本にも書かれてあります。あと例えば、これもここに書いていますが、内閣が対立する衆議院を解散して、本来は国会会期中に審議すべき案件を参議院と連携して、要は決卓して、緊急集会で成立させるという緊急集会を国会対策の技法として用いる危険性も、「注釈日本国権法」では指摘をされています。まずお二人に、先生にお伺いしたいのは、このズルズルと解釈で緊急集会の権限を広げてしまうと、指摘される緊急集会の乱用が起こる可能性があると思うんですが、この点について改めて、両先生への御意見を伺いたいと思います。

1:27:48

大石参考人

1:27:51

お答えいたします。確かに、今先生がおっしゃったような、恐れがないわけではないと思います。しかし問題は、緊急集会の持ち方でして、関連のある事項も全部拾い上げていくという形で、どんどん拡大していきますと、限りなく広がる恐れが十分にあると思います。ただ、そこは、やっぱり参議院なら参議院の、議長の議事整理権と申しますか、そこできっちり歯止めを設けることができるわけですよね。ですから、いろいろな仕組みがある、その前提で成り立っている議事運営において、ある一点だけ突破されたからといって、全てが台無しになるという話には直接はならないと思います。だから、大事な論点は、やっぱり非常に抑えておく必要がありますけれども、しかも、それで申しますと、先ほど私、本容算までは無理だろうということを申し上げました。それは、現在の例で言えば、向こう4年間の特例交渉発行法の成成率とバンセットになっているわけです。向こう4年間を拘束するような話が一体できるのかということで、やっぱりそこには限度があるだろうということを考えておりません。とりあえず、やっぱり、数字は一つの調整問題だと発表参考人がおっしゃいましたが、その数字が書いてあることの意味というのは、やっぱり捨てがたいわけでして、それを突破されたら、どこまでが限度かわからないという状況なので、その点はやっぱり、一応最大限の区切りというのは、一応念頭においておくべきだろうというのが私の意見です。

1:29:43

次に、長谷参考人。

1:29:46

ご指摘の、この土井正和教授が執筆の部分ですが、693ページで土井教授が言いたいことは何なのかというと、確かにおっしゃるように乱用の危険がある。乱用の危険があるので、実態的な要件とされている緊急の必要というのは、何でもかんでも緊急の必要だと何かと言えばそうなるわけではないのだと。例えば臨時国会を招集する必要に対応する程度の必要であれば、これは研究集会を求めることができないのだというのが、ここで土井教授がおっしゃっていることです。ですから、乱用の危険があるからこそ、そこは厳密に考えていく必要があるという、そういう結論にはなっております。それから、40日、30日の日数の重みということを、いろいろ議論があるということになっておりますが、いろいろな人を引き上げ出して恐縮ですけれども、第三共和制のフランスの時、20世紀の前半で活躍をした、モーリー・ソウリューという極めて著名な広報学者がいまして、彼は緊急事態の法理、そういうものを範例を、素材として構築をした人として知られておりますが、彼の考え方ですと、こういう規則が定められている、日数も含めてですね、そういったとき、平常時は100%守らないといけない、きっちり。しかし、非常時になれば、まずは生き延びることが大事なので、生き延びるために必要な場合には、可能な限りで守る、そういうことしかあり得ないことは生じ得るのだということを言っておりまして、私はこの点に関しましては、モーリー・ソウリューの言うとおりではないかというふうに考えております。はい、前回のですね、これ憲法審査会で私、申し上げたんですが、これは長谷弁先生もおっしゃっていますが、憲法の規定はやっぱり原則と純則、プリンシパルとブルールがあって、例えば長谷弁先生も2004年1月のジュリストの記事でですね、一般的に法規管と言われるものの中には、ある問題に対する答えを一義的に定める純則と、答えを特定の方向へと導く力として働くにとどまる原理とがあると。で、憲法の規定で言えば参議院の任期を6年とする憲法46条は、純則に当たると考えるべきであろうとされています。で、私もですね、数字が入っているようなところ、特に統治機構の部分については、そのまま解釈するのが、憲法の求めるところだと思います。ただ、今先生のおっしゃったとおり、これ平時のルールなので、有事になったときにはですね、他の法益とのバランスの中で、いわゆるその純則とされるものもですね、多少の、例えばさっきの40日、30日も幅が出てくるという話だったと思うんですが、私は結構、結局ダメだと思っていてですね。つまり過去の歴史を考えると、緊急時になったときほどですね、やっぱりこの正気を失いがちになると。で、あらゆる名分上規定されていることもですね、自由に解釈して、まさに時の権力にですね、それが左右されてしまうということがあるので、事前にですね、明確に緊急事務を前提としたものを名分で規定しておくことが、立憲主義には適切ではないかと。例えば、有事だからといって、6年が7年に伸びたりですね、衆議院の4年が5年に伸びたりすることは、さすがに私は憲法の予定している範囲を超えているのではないかなというふうに思います。その上で、70日を超えて長期に、あるいは本予算や条約の締結まではできないということなんですが、この中尺日本国憲法の694ページにはですね、補正予算もダメだというふうに書かれています、土井先生は。つまり、内閣の経済政策をより良くするようなものは緊急性がないということで、暫定予算はいいけど、補正予算、本予算はダメだというのは正理だと思います。私はそのとおりだと思うんですね。その上でいうと、やはりこの70日ということは厳格に守るべきであって、緊急集会もやはり最大70日ではないかと思います。安倍内閣総理のお伺いしたいのは、その、純則のうちですね、厳格な解釈が求められる条文と、純則の中でも一定の解釈が許されるものがあるのかないのか。あるとしたら、その差を決める境目は何なのか、そして誰がそれを確定させるのか。そのことについてのご意見を伺いたいと思います。

1:34:39

長谷部参考人。

1:34:41

純則のうちに解釈の余地のあるものとないものと、条文自体を見て見分けるということで、これは私は不可能だと思います。純則につきまして、そういう解釈の余地が出てくるのは、通常時ではなくて非常時だから、あるいは緊急時だからという、そういう理屈の盾になっております。これは1970年代のイングランドのとても有名な判決で、バーコク判決というものがございますけれども、これは当時のイギリスでは、制定法上はですね、緊急車両が赤信号を通過しても構わないという、定められていなかったんですが、それに対応してですね、ロンドン市の消防局が、消防車が火事の現場に急行しているときには、赤信号を通過しても構わないのだという通達を出したところ、これの適法性が争われたという、そういう事件ですが、イングランドの高層審の判決では、今赤信号であると、ところが目に見える、そこ先にも火事があって、上の階で助けを求めている人がいると、そういった場合に赤信号だからといってここで止まるのか、今そういうようなことを言っておりまして、そういった場合に赤信号を通過する緊急車両というのは、罰せられるべきではなくて、むしろ褒めたたえられるべきではないか、そういうことを言っている、そういう判決でございます。ですから、遵則につきまして、一体どういう対応をするべきなのか、それは具体的な場面になってみないと、確定的な結論は出ない、そういうことではないかというふうに考えております。私は緊急時を理由に、遵則を解釈に開いてしまうことが、立憲主義の観点から危険だと思うので、平時の落ち着いて物事を考えられるときに、憲法上の議論もしておくべきだということで、具体的な条文案を提案しております。先生方の今日の意見はしっかり踏まえて、今後議論を深めていきたいと思います。以上です。

1:36:59

次に赤嶺政賢君。

1:37:03

日本共産党の赤嶺政賢です。今日は長谷部先生、大井先生、大変参考になるお話、ありがとうございました。長谷部先生にお伺いをいたしますが、議員任期の延長の理由として、国会機能や任性の維持が強調されております。しかしその大前提は、国会が国民に正当に選挙された議員で構成されているということでなければなりません。国民が選挙権を行使する機会を奪って、国民の意見が反映されていない形で、任期を延長された議員が国政を担い続けるというのは、議会制民主主義の根幹を揺るがすものだと思います。ましてや、周辺友人への参戦という重大な意思決定に際して、国民が慎重な意思を表明する機会を奪うことは断じて許されないと思います。国民の賛成意見を奪うのではなく、いかに保障するかという立場からの議論こそ必要だと思いますが、この点について長谷部先生の御意見をお伺いしたいと思います。

1:38:42

長谷部参考人。

1:38:44

冒頭の陳述でも申し上げましたが、まさにその点は大変重要な論点でございまして、最高裁の判例も選挙権に対する制限というのは、本当にやむを得ない場合でなければ制限をしてはいけないのだということを言っております。従いまして、たとえ選挙の実施に困難が生じるということがありましても、困難が解消され次第順次やはり選挙は実施していくべきものであるというふうに考えている次第でございます。

1:39:19

長谷部君。

1:39:22

もう一点、長谷部先生にお伺いしたいのですが、災害や感染症流に緊急事態状況を創設すべきだという主張について、この審査会に参考人として出席した東京大学の高橋和之教授は、極端な事例を出して議論をすれば間違う危険性が高いということを強調されました。この点についての長谷部先生の御意見を伺いたいと思います。

1:40:04

長谷部参考人。

1:40:06

確かにそれは高橋参考人おっしゃるとおりのところはあるだろうと思います。理論的にはいろいろなことが考えつくわけではございますけれども、実際本当にそういった事態はどれほどの金融性があり、あるいはどれほどの改善性で起こり得るものなのか、それはやはり従々慎重にお考えの上で対応策は考えなくてはいけないものだと思いますし、そして先ほど申しましたとおり、現行憲法が規定をしております緊急集会制度というのは、平常時と非常時と明確に分ける、そういう意味では極めて優れた制度であると私は考えているところでございます。なのでやはりなおさら慎重な考慮は必要ではないかと考えております。

1:41:00

若見野委員長。

1:41:02

引き続きちょっと安倍先生に伺いますが、憲法54条の参議院の緊急集会に対する規定は、私たちは国民の自由と権利を奪い、侵略戦争に突き進んだ歴史への反省と一体のものだと、このように考えています。ところが今、戦争やテロなどの緊急事態に対応するためとして、議員任期の延長や内閣による緊急政令、緊急財政処分の議論が、まで行われるようになっています。また、今回は安保三文書の議論が行われていますが、政府は安保法制に基づいて、集団的自衛権の行使として敵地攻撃が可能だという主張まで行っております。参考人は2015年、この憲法審査会で、集団的自衛権の行使は憲法違反だという意見を述べられました。これから8年になろうとしていますが、緊急事態条項の創設や敵地攻撃能力の浮遊が議論される今の憲法状況について、どのようにお感じになっておられるか、ご意見がありましたら、よろしくお願いします。

1:42:33

長谷部参考人

1:42:36

憲法状況全般について所見を述べるという用意が少なくとも今はございません。ただ、冒頭におっしゃいました、憲法54条の定めている40日、それから30日、この規定、そもそもの目的は何かといえば、これは民意を反映しない、現在の民意を反映していない、従前からの政権の偽りを防ぐ、それがそもそもの目的でありまして、これは各国の比較からも明らかな話でございますから、この目的をやはり第一に据えて、物事をお考えいただく、これも必要なことではないかと考えている次第でございます。

1:43:25

上野君

1:43:26

ありがとうございました。大石先生にも伺いたいんですが、大石先生、マスコミのインタビューで緊急事態状況には2つのレベルがあるとして、災害やテロ、感染症などの対応については、国家や政府が現行法の中でどれだけ適切な措置をとるかという話につきる、このように述べておられます。これは具体的にどのような考えでおっしゃっているのか、先生の御意見をお伺いできればと思います。

1:44:08

大石参考人

1:44:10

お答えいたします。緊急事態という言葉をどう使うかというところで既にいろいろな議論があり得るんですけれど、先ほどから長谷さんが参考にもおっしゃっているとおり、一つには国家の存立そのものが問題になるという局面がよく考えられていて、それが国家研究権という形で議論されたりするんですが、少なくとも54条が考えているような事態は全くそれではありません。国会や内閣をはじめとして国家機関の正常な活動が期待できないという場合に備えてどうするかというのは、これは憲法上の手当が必要なのかなというふうに思います。その上でいろんな災害上の緊急事態とかありますけれど、とりあえず国会内の内閣が正常に機能していれば、立法的な対応でなんとかできるという部分もあるわけでして、そういういろんな段階のことを一応分けて議論をしなければいけないんだというふうに思います。先ほど高橋和之先生の話が出ましたが、それを踏み越えて全部話をしなさいということに対する軽傷だろうというふうに私は受け取っております。以上です。ありがとうございました。これで終わりです。

1:45:46

次に北上恵郎君。

1:45:49

有志の会の北上恵郎です。両市先生に厚くお礼を申し上げたいと思います。まず大石先生のレジュメには、原則に対する例外については法解釈上限定的にすべきだという話がありました。その点について大石先生の任期満了時に累水適用するということについて、これは限定的かどうかというそこについて伺いたいと思います。長谷川先生には、任期満了時もそうですけれど、さらに54条について70日間を超えて緊急時に対応できるような、平時じゃない緊急時における対応における解釈ということを仰っていますが、我々も法律を勉強したときに学んだのは、大石先生がおっしゃった例外については限定的に解釈すべきだということについてどうお考えかということです。あともう一つは、長谷川先生の解釈では、この70日間というのは、従前の政権がいすわらないようにというそういう配慮からだとおっしゃいますが、素直に条文を読むと、特別国会が開設されて、10日以内に衆議院が承認するというところから導かれる70日間だと私は理解していたのですが、これは単なる形式的な話ではなくて、これはやはり入院制の原則に基づいていることで、極めて偏速的、例外的な緊急集会でありますので、つまり参議院が議決をするという意味では、できるだけ早く衆議院もそれを承認するという考えから来ている70日間の計算だと思いますが、その点についてどうお考えか。その上で最後に、70日間を超えると、緊急時だったらそれが許されると、70日間を超えるという解釈が許されるということなんですが、その点、そんなにそこまで緊急集会にこだわらなくても、というのは、任意性の問題がありますから、例えば、2回事例がありました。吉田内閣の下で、かなり乱用法に近いような運用がなされていますが、例えば、中央選挙管理委員会の任命をしたと。これ、参議院が緊急集会でやりましたが、それを衆議院が、例えば不同意、同意しないという選択肢はほとんど現実的にありえない。なぜなら、そこで不同意にしてしまったら、内閣総理大臣の委員の任命というものも無効になりますし、最高裁判所裁判官の国民審査というものも効力を失おうということなので、何を言いたいかというと、事実上これは、任意性の根本原理である参議院に拘束されず、自由に衆議院が議論をして議決をするということに、非常に支障をきたす恐れがありますので、あんまりここを拡大解釈をせずに、素直に新しい制度を設けた方がよろしいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

1:49:49

大石参考人。

1:49:51

お答えします。原則に対する例外は厳格にという、これはもう解釈の基本ですけれど、なのになぜその類推解釈で任期満了後の総選挙不能の場合にも当てはまるのかという話だと思うんですが、典型的な要件に当てはまらない。しかし、そうだけれどもそれなりの類推制が認められて、合意的な理由があれば、やっぱりそれは直接は書いてないけれども、そこは解釈でカバーできるというのが類推になるわけですね。ですから、それ自体は解釈の問題と考える限りは、私は可能性は十分にあるんだと思います。もちろんおっしゃるように、そこを明文化するという意味だったら、それは非常にはっきりしますけれど、現状で現行憲法の解釈としてどうかと問われると、その類推解釈の可能性は成り立ち得るんだというのが私の立場です。また、繰り返しになりますが、それが無限に続くということになると、やっぱり全然趣旨が違うので、類推解釈として出発しながら、しかし類推解釈のもとになる期限を遥かに超えて、ずっと存続するというのは、多分それを憲法に予想しないところなので、それについては私は否定的です。以上です。

1:51:26

長谷部参考人

1:51:28

どうもありがとうございます。私も原則に対する例外という場合には、これは限定的に理解をしていくべきだと、それはおっしゃるとおりであろうかと思います。ただ70日につきましては、これは繰り返しになって恐縮でございますけれども、もともとこれは、現在の民意を反映しない政権の偽りを避ける、それを阻止をする。そこから各国の憲法にも似たような規定がいろいろございます。そして日本の憲法にもその規定があるというわけでございまして、他方で、最近の緊急州会ってほとんど日本特有の規定でございますから、緊急州会のことを念頭に置いた上で70日の規定が設けられているというわけでは、私は恐らくないのであろうかというふうに考えているところでございます。ただもちろんご指摘のとおり、緊急州会できるだけ短期でなければいけない。それは全くそのとおりでございまして、そのことについてはおっしゃるとおりであろうというふうに考えているところでございますが、ただこれまた繰り返しになりますけれども、緊急州会制度というのは非常時に対する対応というものと、それから平常時に対する対応、これをはっきり明確に分けるというところに、この緊急州会の妙味がございます。周辺の良品があるということにしてしまいますと、これは緊急時ではなくなってしまいますので、むしろ緊急事態が高級化するというそういうリスクを招くことにもなりかねません。それよりはやはり緊急州会はやはりこれを大事にしていくことには十分な意味があるというふうに考えております。田辺美久、終わりです。ありがとうございます。これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。この際一言ご挨拶を申し上げます。参考人各位におかれましては、貴重な御意見を述べいただき誠にありがとうございました。憲法審査会を代表いたしまして、心から御礼を申し上げます。次回は広報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。

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